(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024043378
(43)【公開日】2024-03-29
(54)【発明の名称】給紙装置及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 15/00 20060101AFI20240322BHJP
【FI】
G03G15/00 403
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022148542
(22)【出願日】2022-09-16
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 穣治
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 誠
(72)【発明者】
【氏名】小嶋 晴彦
(72)【発明者】
【氏名】中尾 愛
【テーマコード(参考)】
2H072
【Fターム(参考)】
2H072AA01
2H072AA12
2H072AA21
2H072AB02
(57)【要約】
【課題】給紙トレイのトレイ状態によって、複数の給紙トレイの給紙における優先順位が変更される場合と比べて、給紙を実行する給紙トレイをコントロールする。
【解決手段】給紙装置は、用紙を収容する複数の給紙トレイと、プロセッサと、を有し、前記プロセッサは、複数の前記給紙トレイのうち、予め設定された給紙における優先順位が最も高い前記給紙トレイの給紙準備が完了してトレイ状態が確定した後で、前記優先順位が最も高い給紙トレイから給紙を実行するよう制御する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙を収容する複数の給紙トレイと、
プロセッサと、
を有し、
前記プロセッサは、
複数の前記給紙トレイのうち、予め設定された給紙における優先順位が最も高い前記給紙トレイの給紙準備が完了してトレイ状態が確定した後で、前記優先順位が最も高い給紙トレイから給紙を実行するよう制御する
給紙装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記優先順位が最も高い給紙トレイのトレイ状態が確定した場合、トレイ状態が未確定の前記給紙トレイがあっても、前記優先順位が最も高い給紙トレイから給紙を実行するよう制御する
請求項1に記載の給紙装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
給紙ジョブ中に前記優先順位が最も高い給紙トレイが用紙切れになると、次に優先順位が高い前記給紙トレイから給紙を実行させるよう制御する
請求項2に記載の給紙装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記複数の給紙トレイのトレイ状態がすべて確定した後で、前記優先順位が最も高い給紙トレイから給紙を実行するよう制御する
請求項1に記載の給紙装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記用紙の補給を要求している前記給紙トレイのトレイ状態が確定した後で、前記優先順位が最も高い給紙トレイから給紙を実行するよう制御する
請求項1に記載の給紙装置。
【請求項6】
前記給紙トレイの給紙における優先順位を記憶するメモリを有し、
前記プロセッサは、
前記メモリに記憶された優先順位を外部からの入力により変更する
請求項1に記載の給紙装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記給紙トレイのトレイ状態をセンサによって監視し、
複数の前記給紙トレイのトレイ状態から給紙可能な前記給紙トレイを選定し、
選定された前記給紙トレイから前記優先順位及び前記用紙のサイズの少なくとも前記優先順位に基づいて給紙を実行する前記給紙トレイを決定する
請求項1に記載の給紙装置。
【請求項8】
複数の前記給紙トレイを外側から覆うカバーを有し、
前記プロセッサは、
前記カバーを閉じると、センサによる前記給紙トレイのトレイ状態の監視を開始する
請求項1に記載の給紙装置。
【請求項9】
請求項1~請求項8のいずれか1項に記載の給紙装置と、
前記給紙装置から給紙された用紙に画像を形成する画像形成部と、
を備える画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、給紙装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、用紙を収容する複数の給紙トレイと、前記各給紙トレイの開閉を検知する開閉検知部と、前記各給紙トレイから給紙された用紙の搬送路である用紙搬送路と、前記用紙搬送路を通って搬送された用紙に、画像を印刷する印刷部と、給紙を実行する前記各給紙トレイの優先順位を記憶する順位記憶部と、前記各給紙トレイに設定される用紙のサイズを記憶するサイズ記憶部と、前記各給紙トレイから前記用紙搬送路に給紙された用紙のサイズを取得する取得部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記優先順位に従って、給紙を実行する前記給紙トレイである実行トレイを決定する決定処理と、前記実行トレイから給紙された用紙の、前記取得部にて取得されたサイズを、前記実行トレイに設定される用紙のサイズとして前記サイズ記憶部に記憶する設定処理と、前記開閉検知部によって前記給紙トレイの開閉が検知されたことを条件として、検知された前記給紙トレイである特定トレイを前記優先順位の最上位に変更する変更処理と、を実行することを特徴とする印刷装置が開示されている。
【0003】
特許文献2には、所望のトレイを禁止トレイに設定する手段と、前記手段による禁止トレイ設定が完了したことを条件として設定された禁止トレイを自動用紙選択機能及び自動トレイ切り替え機能に反映させる手段を備えることを特徴とする画像記録装置の禁止トレイ方式が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-125318号公報
【特許文献2】特開平4-255873号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、給紙トレイのトレイ状態によって、複数の給紙トレイの給紙における優先順位が変更される場合と比べて、給紙を実行する給紙トレイをコントロールすることを目的する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1態様の給紙装置は、用紙を収容する複数の給紙トレイと、プロセッサと、を有し、前記プロセッサは、複数の前記給紙トレイのうち、予め設定された給紙における優先順位が最も高い前記給紙トレイの給紙準備が完了してトレイ状態が確定した後で、前記優先順位が最も高い給紙トレイから給紙を実行するよう制御する。
【0007】
本開示の第2態様の給紙装置は、第1態様の給紙装置において、前記プロセッサは、前記優先順位が最も高い給紙トレイのトレイ状態が確定した場合、トレイ状態が未確定の前記給紙トレイがあっても、前記優先順位が最も高い給紙トレイから給紙を実行するよう制御する。
【0008】
本開示の第3態様の給紙装置は、第2態様の給紙装置において、前記プロセッサは、給紙ジョブ中に前記優先順位が最も高い給紙トレイが用紙切れになると、次に優先順位が高い前記給紙トレイから給紙を実行させるよう制御する。
【0009】
本開示の第4態様の給紙装置は、第1態様の給紙装置において、前記プロセッサは、前記複数の給紙トレイのトレイ状態がすべて確定した後で、前記優先順位が最も高い給紙トレイから給紙を実行するよう制御する。
【0010】
本開示の第5態様の給紙装置は、第1態様の給紙装置において、前記プロセッサは、前記用紙の補給を要求している前記給紙トレイのトレイ状態が確定した後で、前記優先順位が最も高い給紙トレイから給紙を実行するよう制御する。
【0011】
本開示の第6態様の給紙装置は、第1態様の給紙装置において、前記給紙トレイの給紙における優先順位を記憶するメモリを有し、前記プロセッサは、前記メモリに記憶された優先順位を外部からの入力により変更する。
【0012】
本開示の第7態様の給紙装置は、第1態様の給紙装置において、前記プロセッサは、前記給紙トレイのトレイ状態をセンサによって監視し、複数の前記給紙トレイのトレイ状態から給紙可能な前記給紙トレイを選定し、選定された前記給紙トレイから前記優先順位及び前記用紙のサイズの少なくとも前記優先順位に基づいて給紙を実行する前記給紙トレイを決定する。
【0013】
本開示の第8態様の給紙装置は、第1態様の給紙装置において、複数の前記給紙トレイを外側から覆うカバーを有し、前記プロセッサは、前記カバーを閉じると、センサによる前記給紙トレイのトレイ状態の監視を開始する。
【0014】
本開示の第9態様の画像形成装置は、第1態様~第8態様のいずれか1態様の給紙装置と、前記給紙装置から給紙された用紙に画像を形成する画像形成部と、を備える。
【発明の効果】
【0015】
第1態様の給紙装置では、給紙トレイのトレイ状態によって、複数の給紙トレイの給紙における優先順位が変更される場合と比べて、給紙を実行する給紙トレイをコントロールすることができる。
【0016】
第2態様の給紙装置では、すべての給紙トレイのトレイ状態が確定してから優先順位が最も高い給紙トレイから給紙を実行する場合と比べて、給紙速度が向上する。
【0017】
第3態様の給紙装置では、給紙ジョブ中に空になった給紙トレイに用紙を補給するため一旦給紙を停止する場合と比べて、用紙を連続給紙することができる。
【0018】
第4態様の給紙装置では、トレイ状態が確定した優先順位が低い給紙トレイから給紙を始めた後、より優先順位が高い給紙トレイのトレイ状態が確定することを防止でき、最も優先順位が高い給紙トレイから給紙を実行できる。
【0019】
第5態様の給紙装置では、用紙の補給を要求している給紙トレイのトレイ状態が確定する前に給紙を実行する場合と比べて、給紙を実行する給紙トレイをコントロールすることができる。
【0020】
第6態様の給紙装置では、給紙トレイの給紙における優先順位を外部からの入力により変更できない場合と比べて、給紙を実行する給紙トレイをコントロールすることができる。
【0021】
第7態様の給紙装置では、複数の給紙トレイのトレイ状態から給紙可能な給紙トレイを選定せずに優先順位に基づいて給紙を実行する給紙トレイを決定する場合と比べて、給紙トレイの用紙切れを抑制することができる。
【0022】
第8態様の給紙装置では、各給紙トレイを閉じることでトレイ状態の監視を開始する場合と比べて、給紙を実行する給紙トレイの待機時間を短縮することができる。
【0023】
第9態様の画像形成装置では、給紙トレイのトレイ状態によって複数の給紙トレイの給紙における優先順位を変更する給紙装置を用いる場合と比べて、ユーザが意図する用紙に画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】第1実施形態に係る画像形成装置の構成を示す説明図である。
【
図2】第1実施形態に係る画像形成装置に用いられている制御装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】第1実施形態に係る画像形成装置の機能構成を示すブロック図である。
【
図4】第1実施形態に係る給紙装置における給紙トレイの選定動作を示すフローチャートである。
【
図5】第1実施形態に係る給紙装置における給紙トレイの選定動作の説明図である。
【
図6】第1実施形態に係る給紙装置における給紙トレイの選定動作の説明図である。
【
図7】第2実施形態に係る給紙装置における給紙トレイの選定動作を示すフローチャートである。
【
図8】第2実施形態に係る給紙装置における給紙トレイの選定動作の説明図である。
【
図9】第3実施形態に係る給紙装置における給紙トレイの選定動作を示すフローチャートである。
【
図10】第3実施形態に係る給紙装置における給紙トレイの選定動作の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に、本開示に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
【0026】
[第1実施形態]
<画像形成装置10>
まず、第1実施形態に係る画像形成装置10の構成を説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置10の構成を示す概略図である。
【0027】
図1に示される画像形成装置10は、記録媒体の一例としての用紙Pに画像を形成する装置である。具体的には、画像形成装置10は、
図1に示されるように、給紙装置12と、搬送部14と、画像形成部16と、排出部18と、を備えている。以下、画像形成装置10の各部について説明する。
【0028】
(給紙装置12)
図1に示される給紙装置12は、画像形成装置10において、用紙Pを送り出す装置である。言い換えると、給紙装置12は、画像形成部16へ用紙Pを供給する(給紙する)装置である。この給紙装置12は、用紙Pが置かれる給紙トレイ30を少なくとも一つ有している。この給紙トレイ30には、給紙トレイ30の最上位に置かれた用紙Pを1枚ずつ画像形成部16へ送り出す給紙ローラ32が設けられている。この給紙トレイ30は、大容量の用紙Pを収容可能でかつ種類(紙種)や大きさ(サイズ)の異なる用紙Pを収容可能な構成となっている。なお、本実施形態では、給紙装置12が3つの給紙トレイ30を有している。
【0029】
(搬送部14)
図1に示される搬送部14は、画像形成装置10において、用紙Pを搬送する構成部である。この搬送部14は、給紙装置12から送り出された用紙Pを画像形成部16へ搬送する機能と、画像形成部16にて画像が形成された用紙Pを排出部18へ搬送する機能と、を有している。
【0030】
具体的には、搬送部14は、一対の搬送ロールで構成された搬送部材14A、14Bを有している。搬送部14では、搬送部材14Aが、給紙装置12から送り出された用紙Pを画像形成部16へ搬送し、搬送部材14Bが、画像形成部16にて画像が形成された用紙Pを排出部18へ搬送する。
【0031】
なお、搬送部材14A、14Bとしては、一対の搬送ロールに限られない。搬送部材14A、14Bとしては、例えば、搬送ベルト及び搬送ドラム等の搬送部材であってもよいし、種々の搬送部材を用いてもよい。
【0032】
(画像形成部16)
図1に示される画像形成部16は、給紙装置12から送り出された用紙Pに画像を形成する構成部である。画像形成部16としては、例えば、インクを用いて記録媒体に画像を形成するインクジェット式の画像形成部、及び、トナーを用いて記録媒体に画像を形成する電子写真式の画像形成部などが挙げられる。
【0033】
インクジェット式の画像形成部では、例えば、吐出部から記録媒体にインク滴を吐出して記録媒体に画像を形成する。インクジェット式の画像形成部としては、吐出部から転写体にインク滴を吐出し、当該インク滴を転写体から記録媒体に転写することで、記録媒体に画像を形成してもよい。
【0034】
電子写真式の画像形成部では、例えば、帯電、露光、現像、転写の各工程を行い、記録媒体に画像を形成する。電子写真式の画像形成部としては、帯電、露光、現像、転写の各工程を行って、転写体に画像を形成し、当該画像を転写体から記録媒体に転写することで、記録媒体に画像を形成してもよい。
【0035】
なお、画像形成部の一例としては、前述のインクジェット式の画像形成部、及び、前述の電子写真式の画像形成部に限られず、種々の画像形成部を用いてもよい。
【0036】
(排出部18)
図1に示される排出部18は、画像形成装置10において、画像が形成された記録媒体が排出される部分である。排出部18には、画像形成部16によって画像が形成された後、搬送部14(具体的には搬送部材14B)により搬送された用紙Pが排出される。
【0037】
また、画像形成装置10は、筐体20を有している。この筐体20には、給紙装置12、搬送部14及び画像形成部16が格納されている。排出部18は、例えば、筐体20の上部や側部等に配置される。なお、本実施形態では、筐体20の上部に排出部18が配置されている。
【0038】
また、筐体20は、開閉カバー22を備えている。この開閉カバー22は、筐体20を構成する壁の一部を構成している。開閉カバー22を開くことで、例えば、給紙装置12の給紙トレイ30に用紙Pを補給することが可能になる。また、開閉カバー22を閉じることで、開閉カバー22によって複数の給紙トレイ30が外側から覆われる。なお、本実施形態では、筐体20の前壁の一部が開閉カバー22で構成されているが、本開示はこの構成に限定されない。例えば、筐体20の右側壁、左側壁または後壁の一部が開閉カバー22で構成されてもよいし、各壁の全体が開閉カバー22で構成されてもよい。
【0039】
次に、本実施形態の画像形成装置10のハードウェア構成を
図2に示す。
【0040】
画像形成装置10は、
図2に示されるように、CPU41、メモリ42、ハードディスクドライブ等の記憶装置43、ネットワークを介して外部の装置等との間でデータの送信及び受信を行う通信インタフェース(IFと略す。)64、タッチパネル又は液晶ディスプレイ並びにキーボードを含むユーザインタフェース(UIと略す。)装置45、プリントエンジン46を有する。これらの構成要素は、制御バス47を介して互いに接続されている。
【0041】
プリントエンジン46は、帯電、露光、現像、転写、定着などの工程を経て用紙上に画像を印刷する。
【0042】
CPU41は、メモリ42または記憶装置43に格納された制御プログラムに基づいて所定の処理を実行して、画像形成装置10の動作を制御するプロセッサである。なお、本実施形態では、CPU41は、メモリ42または記憶装置43内に格納された制御プログラムを読み出して実行するものとして説明するが、当該プログラムをCD-ROM等の記憶媒体に格納してCPU41に提供することも可能である。
【0043】
図3は、上記の制御プログラムが実行されることにより実現される画像形成装置10の機能構成を示すブロック図である。
【0044】
本実施形態の画像形成装置10は、
図3に示されるように、印刷ジョブ受信部51と、制御部52と、表示部53と、データ格納部54と、操作入力部55と、出力部56と、検出部57と、検出部58とを備えている。
【0045】
印刷ジョブ受信部51は、端末装置(図示省略)から送信されてきた印刷ジョブ(印刷指示の一例)を受信する。
【0046】
制御部52は、印刷ジョブ受信部51により受信された印刷ジョブに基づいて印刷データとなる画像データを生成して、生成した画像データを出力部56から出力する制御を行う。
【0047】
データ格納部54は、制御部52により生成された画像データ等の各種データを格納する。
【0048】
また、データ格納部54には、各給紙トレイ30のトレイ情報が格納される。このトレイ情報には、給紙トレイ30ごとに、給紙の優先順位、用紙サイズの情報が含まれる。ここで、給紙の優先順位の情報は、例えば、ユーザによって設定された給紙トレイの使用順位の情報であってもよいし、画像形成装置10に予め設定された順位であってもよい。また、画像形成装置10は、印刷ジョブに給紙トレイ30の指定が含まれていない場合、優先順位にしたがって各給紙トレイ30の中から一つを選定し、選定した給紙トレイ30から給紙を行う。用紙サイズの情報は、各給紙トレイ30に置かれている用紙Pのサイズの情報である。用紙サイズは、ユーザによって設定されてもよいし、画像形成装置10が有する用紙センサ(図示省略)でサイズを取得してもよい。
【0049】
出力部56は、制御部52による制御に基づいて、用紙P上に画像を出力する画像出力部として機能する。
【0050】
表示部53は、制御部52により制御され、画像形成装置10の表示部(図示省略)や端末装置等の表示画面に各種情報を表示する。操作入力部55は、使用者であるユーザにより行われた各種操作情報を入力する。
【0051】
検出部57は、各給紙トレイ30のトレイ状態を検出する機能を有する。なお、トレイ状態には、給紙トレイ30内の用紙Pの有無、及び、給紙トレイ30の給紙準備の状態等が含まれる。
【0052】
検出部58は、筐体20の開閉カバー22の開閉を検出する機能を有する。
【0053】
また、制御部52は、印刷ジョブ中に用紙切れが生じると、例えば画像形成装置10が有する表示部(図示省略)を用いてユーザに用紙切れを知らせる。そして、ユーザによって給紙トレイ30に用紙Pが補給され、開閉カバー22が閉じられると、制御部52は、検出部57による給紙トレイ30のトレイ状態の監視を開始する。これにより、検出部57によって各給紙トレイ30の状態、すなわち、各給紙トレイ30における用紙Pの有無や各給紙トレイ30における給紙準備状態が検出されるようになる。なお、給紙トレイ30の状態確認は、用紙Pの補給に関わらず、全ての給紙トレイ30において実行される。
【0054】
ここで、制御部52は、各給紙トレイ30のうち、予め設定された給紙における優先順位が最も高い給紙トレイ(以下、適宜「最優先給紙トレイ」という)30の給紙準備が完了してトレイ状態が確定した後で、最優先給紙トレイ30から給紙を実行するよう制御する。具体的には、制御部52は、最優先給紙トレイ30のトレイ状態が確定した場合、トレイ状態が未確定の給紙トレイ30があっても、最優先給紙トレイ30から給紙を実行するよう制御する。
【0055】
また、制御部52は、給紙トレイ30のトレイ状態を検出部57によって監視し、複数の給紙トレイ30のトレイ状態から給紙可能な給紙トレイ30を選定し、選定された給紙トレイ30から優先順位及び用紙サイズの少なくとも優先順位に基づいて給紙を実行する給紙トレイ30を決定する。
【0056】
また、制御部52は、給紙トレイ30からの給紙ジョブ中に最優先給紙トレイ30が用紙切れになると、次に優先順位が高い給紙トレイ(以下、適宜「次の給紙トレイ」という)30から給紙を実行させるよう制御してもよい。具体的には、複数の給紙トレイ30に格納されている用紙Pが同紙種で同サイズの場合、最優先給紙トレイ30が用紙切れになると、次に優先順位が高い給紙トレイ30から給紙を実行させてもよい。また、複数の給紙トレイ30に格納されている用紙Pの紙種が異なる場合、最優先給紙トレイ30が用紙切れになると、次の給紙トレイ30から給紙を実行させてもよいし、給紙中断(すなわち、印刷ジョブ中断)としてもよい。なお、用紙切れになると、次に優先順位が高い給紙トレイ30に給紙を引き継ぐ構成については、ユーザによって設定されてもよいし、予め設定されてもよい。これらの設定情報については、データ格納部54に格納されている。さらに、複数の給紙トレイ30に格納されている用紙Pのサイズが異なる場合、最優先給紙トレイ30が用紙切れになると、次の給紙トレイ30から給紙を実行させてもよいし、給紙中断(すなわち、印刷ジョブ中断)としてもよい。なお、次の給紙トレイ30に収められている用紙Pのサイズが小さい場合、例えば、画像サイズを縮めて出力してもよい。
【0057】
制御部52は、データ格納部54に格納された各給紙トレイ30の優先順位を外部からの入力により変更する。具体的には、ユーザが操作入力部55から給紙トレイ30の使用順位の情報を書き換える。
【0058】
次に、給紙装置12における給紙トレイ30の選定動作について、
図4を用いて説明する。
【0059】
まず、制御部52は、印刷ジョブ中に給紙トレイ30に用紙Pがなくなった状態、すなわち、用紙切れを検出すると、用紙Pの補給を画像形成装置10の表示部又は端末装置の表示部に出力する(ステップS100)。
【0060】
用紙Pの補給要求の後、ユーザが開閉カバー22を開くと、給紙装置12への給電が停止される。そして、用紙Pの補給後、開閉カバー22を閉めると、給紙装置12への給電が再開される。ここで給紙装置12への給電が再開されると、各給紙トレイ30は、給紙準備状態となる。また、検出部57も給紙装置12への給電により給紙トレイ30の監視が再開する。制御部52は、複数の給紙トレイ30を各検出部57で監視し、各給紙トレイ30のトレイ状態が確定するまで、すなわち、給紙準備中から給紙準備完了となるまで、給紙を開始する給紙トレイ30を選定せずに、待機する(ステップS102)。
【0061】
そして、各給紙トレイ30のうち一つの給紙トレイ30のトレイ状態が確定する、すなわち、給紙準備完了になると、トレイ状態が確定した給紙トレイ30が最優先か否かを判定する(ステップS104)。トレイ状態が確定した給紙トレイ30が最優先の給紙トレイ30の場合、ステップS106へ移行する。一方、トレイ状態が確定した給紙トレイ30が最優先の給紙トレイ30でない場合、ステップS102へ戻り、次の給紙トレイ30のトレイ状態が確定するまで待機する。
【0062】
なお、ステップS104についてより詳細に説明する。
図5には、給紙トレイが3つある場合の給紙装置が示されている。各給紙トレイ1~3には、それぞれ同じ紙種で同じサイズの用紙Pが収納されている。また、給紙トレイ1の優先度は「高」、給紙トレイ2の優先度は「中」、給紙トレイ3の優先度は「低」である。ここで、各給紙トレイ1~3が同時に給電されると、各給紙トレイ1~3は、給紙準備中となる。その後、給紙トレイ2、3のトレイ状態が確定する。このとき、給紙トレイ2、3は給紙トレイ1よりも優先度が低い、言い換えると、給紙トレイ1は給紙トレイ2、3に対して最優先の給紙トレイのため、給紙トレイ1が給紙準備完了となるまで、給紙トレイの選定がされず、待機される。その後、給紙トレイ1のトレイ状態が確定すると、給紙を実行する給紙トレイとして優先度が高い給紙トレイ1が選定される。
【0063】
なお、
図6に示されるように、他の給紙トレイ2、3よりも優先順位が高い給紙トレイ1が、他の給紙トレイよりも先にトレイ状態が確定した場合、他の給紙トレイ2、3のトレイ状態が確定するのを待つことなく、給紙を実行する給紙トレイとして優先度が高い給紙トレイ1が選定される。
【0064】
ステップS106では、トレイ状態が確定した最優先給紙トレイ30から画像形成部16への給紙を開始する。
【0065】
このようにして、用紙P切れ発生時において、各給紙トレイ30の中から給紙を実行する給紙トレイを選定する。
【0066】
その後、選定された給紙トレイ30から用紙Pが画像形成部16へ送られ、用紙P切れにより中断していた印刷ジョブが再開される。
【0067】
次に、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態では、制御部52が複数の給紙トレイ30のうち、予め設定された給紙における優先順位が最も高い給紙トレイ30の給紙準備が完了してトレイ状態が確定するまで、給紙トレイの選定をせずに待機する。そして、最優先給紙トレイ30のトレイ状態が確定した後で、最優先給紙トレイ30から給紙を実行するよう制御している。このため、給紙トレイ30のトレイ状態によって、複数の給紙トレイ30の給紙における優先順位が変更される場合と比べて、給紙を実行する給紙トレイ30をコントロールすることができる。
【0068】
また、本実施形態では、
図5に示されるように、制御部52が最優先給紙トレイ30のトレイ状態が確定した場合、トレイ状態が未確定の給紙トレイ30があっても、最優先給紙トレイ30から給紙を実行するよう制御する。このため、すべての給紙トレイ30のトレイ状態が確定してから最優先給紙トレイ30から給紙を実行する場合と比べて、トレイ状態が確定するまでの待機時間が短く、給紙速度が向上する。
【0069】
また、本実施形態では、制御部52が給紙ジョブ中に最優先給紙トレイ30が用紙切れになると、次に優先順位が高い給紙トレイ30から給紙を実行させるよう制御する。このため、給紙ジョブ中に空になった給紙トレイ30に用紙を補給するため一旦給紙を停止する場合と比べて、用紙を連続給紙することができる。
【0070】
また、本実施形態では、制御部52がメモリ42又は記憶装置43に記憶された優先順位を外部からの入力により変更する。具体的には、ユーザからの外部入力に基づいて制御部52が各給紙トレイ30の優先順位を変更する。このため、給紙トレイ30の給紙における優先順位を外部からの入力により変更できない場合と比べて、給紙を実行する給紙トレイ30をコントロールすることができる。
【0071】
また、本実施形態では、制御部52が検出部48によって給紙トレイ30のトレイ状態を監視し、複数の給紙トレイ30のトレイ状態から給紙可能な給紙トレイを選定し、選定された給紙トレイ30から優先順位及び用紙のサイズの少なくとも優先順位に基づいて給紙を実行する給紙トレイ30を決定する。このため、複数の給紙トレイ30のトレイ状態から給紙可能な給紙トレイ30を選定せずに優先順位に基づいて、給紙を実行する給紙トレイ30を決定する場合と比べて、給紙トレイ30の用紙切れを抑制することができる。
【0072】
また、本実施形態では、開閉カバー22を閉じると、制御部52が検出部48による給紙トレイ30のトレイ状態の監視を開始する。このため、各給紙トレイ30にそれぞれ開閉センサが設けられ開閉カバーを閉じることでトレイ状態の監視を開始する場合と比べて、給紙を実行する給紙トレイ30の待機時間を短縮することができる。
【0073】
また、本実施形態の画像形成装置10では、上記の給紙装置12を用いるため、給紙トレイ30のトレイ状態によって複数の給紙トレイ30の給紙における優先順位を変更する給紙装置を用いる場合と比べて、ユーザが意図する用紙Pに画像を形成することができる。
【0074】
[第2実施形態]
第2実施形態の給紙装置及び画像形成装置は、給紙トレイ30が補給要求をした際の制御部52の動作を除いて、第1実施形態の給紙装置12及び画像形成装置10の構成と同一のため、その説明を省略する。また、第1実施形態と同一の構成については同一符号を付す。
【0075】
本実施形態では、制御部52は、すべての給紙トレイ30のトレイ状態が確定した後で、最優先給紙トレイ30から給紙を実行するよう制御する。具体的には、
図7に示されるように、ステップS114では、各給紙トレイ30のうち一つの給紙トレイ30のトレイ状態が確定しても、他の給紙トレイ30のトレイ状態が未確定の場合、ステップS102へ戻り、次の給紙トレイ30のトレイ状態が確定するまで待機する。一方、すべての給紙トレイ30のトレイ状態が確定すると、ステップS106へ移行し、すべての給紙トレイ30のうち、最も優先順位が高い給紙トレイから給紙を開始する。
【0076】
次に、ステップS114についてより詳細に説明する。
図8には、給紙トレイが3つある場合の給紙装置が示されている。各給紙トレイ1~3には、それぞれ同じ紙種で同じサイズの用紙Pが収納されている。また、給紙トレイ1の優先度は「高」、給紙トレイ2の優先度は「中」、給紙トレイ3の優先度は「低」である。ここで、各給紙トレイ1~3が同時に給電されると、各給紙トレイ1~3は、給紙準備中となる。その後、給紙トレイ1、3のトレイ状態が確定する。このとき、給紙トレイ1はトレイ状態未確定の給紙トレイ2よりも優先度が高い、言い換えると、給紙トレイ1は給紙トレイ2よりも最優先の給紙トレイであるが、給紙トレイ1~3が給紙準備完了となるまで、給紙を実行する給紙トレイの選定がされず、待機される。その後、すべての給紙トレイのトレイ状態が確定すると、給紙を実行する給紙トレイとして優先度が高い給紙トレイ1が選定される。
【0077】
次に、本実施形態の作用について説明する。なお、第1実施形態で得られる作用と同様の作用についてはその説明を適宜省略する。
【0078】
本実施形態では、上記の通り、制御部52が複数の給紙トレイ30のトレイ状態がすべて確定した後で、最優先給紙トレイ30から給紙を実行するよう制御するため、トレイ状態が確定した優先順位が低い給紙トレイから給紙を始めた後により優先順位が高い給紙トレイのトレイ状態が確定することを防止でき、最優先給紙トレイ30から給紙を実行できる。
【0079】
[第3実施形態]
第3実施形態の給紙装置及び画像形成装置は、給紙トレイ30が補給要求をした際の制御部52の動作を除いて、第1実施形態の給紙装置12及び画像形成装置10の構成と同一のため、その説明を省略する。また、第1実施形態と同一の構成については同一符号を付す。
【0080】
本実施形態では、制御部52は、用紙Pの補給を要求している給紙トレイ30のトレイ状態が確定した後で、最優先給紙トレイ30から給紙を実行するよう制御する。具体的には、
図9に示されるように、ステップS124では、補給要求を出した給紙トレイ30のトレイ状態が未確定の場合、その給紙トレイ30よりも優先順位が高い給紙トレイ30のトレイ状態が確定しても、待機する。一方、補給要求を出した給紙トレイ30のトレイ状態が確定すると、ステップS106へ移行し、最も優先順位が高い給紙トレイから給紙を開始する。
【0081】
次に、ステップS124についてより詳細に説明する。
図10には、給紙トレイが3つある場合の給紙装置が示されている。各給紙トレイ1~3には、それぞれ同じ紙種で同じサイズの用紙Pが収納されている。また、給紙トレイ1の優先度は「高」、給紙トレイ2の優先度は「中」、給紙トレイ3の優先度は「低」である。また、補給要求は給紙トレイ2から出されている。ここで、各給紙トレイ1~3が同時に給電されると、各給紙トレイ1~3は、給紙準備中となる。その後、給紙トレイ1、3のトレイ状態が確定する。このとき、給紙トレイ1はトレイ状態未確定の給紙トレイ2よりも優先度が高い、言い換えると、給紙トレイ1は給紙トレイ2よりも最優先の給紙トレイであるが、給紙トレイ2が給紙準備完了となるまで、給紙を実行する給紙トレイの選定がされず、待機される。その後、給紙トレイ2のトレイ状態が確定すると、給紙を実行する給紙トレイとして優先度が高い給紙トレイ1が選定される。
なお、給紙トレイ3のトレイ状態の確定が最も遅い場合には、給紙トレイ3が確定する前に、給紙トレイ1から給紙が開始されてもよい。
【0082】
次に、本実施形態の作用について説明する。なお、第1実施形態で得られる作用と同様の作用についてはその説明を適宜省略する。
【0083】
本実施形態では、上記の通り、用紙Pの補給を要求している給紙トレイ30のトレイ状態が確定した後で、最優先給紙トレイ30から給紙を実行するよう制御するため、用紙Pの補給を要求している給紙トレイ30のトレイ状態が確定する前に給紙を実行する場合と比べて、給紙を実行する給紙トレイ30をコントロールすることができる。
【0084】
(その他の実施形態)
前述の実施形態では、一つの開閉カバー22が給紙装置12と画像形成部16の双方を覆う構成としているが、本開示はこの構成に限定されない。例えば、筐体20において、給紙装置12と画像形成部16とにそれぞれ対応した部位に開閉カバーが別々に設けられてもよい。この場合には、給紙装置12に対応する開閉カバーが開閉カバー22として機能する。
【0085】
前述の実施形態では、筐体20が開閉カバー22を備えているが、本開示はこの構成に限定されず、筐体20は開閉カバー22を備えていなくてもよい。この場合には、各給紙トレイ30に開閉を検出する検出部として開閉センサを設け、この開閉センサからの情報に基づいて各給紙トレイ30のトレイ状態を把握してもよい。
【0086】
前述の実施形態では、筐体20内に給紙装置12と画像形成部16が収容されているが、本開示はこの構成に限定されない。例えば、給紙装置12と画像形成部16が別々の筐体に収容されてもよい。
【0087】
第1実施形態の制御モード(以下、適宜「第1制御モード」という)では、制御部52は最優先給紙トレイ30のトレイ状態が確定した場合、トレイ状態が未確定の給紙トレイ30があっても、最優先給紙トレイ30から給紙を実行するよう制御する。また、第2実施形態の制御モード(以下、適宜「第2制御モード」という)では、制御部52は複数の給紙トレイ30のトレイ状態がすべて確定した後で、最優先給紙トレイ30から給紙を実行するよう制御する。また、第3実施形態の制御モード(以下、適宜「第3制御モード」という)では、制御部52は用紙Pの補給を要求している給紙トレイ30のトレイ状態が確定した後で、最優先給紙トレイ30から給紙を実行するよう制御する。本開示はこれらの実施形態に限定されない。例えば、制御モードを切り替えられる構成としてもよい。具体的には、メモリ42または記憶装置43には、第1制御モード、第2制御モード及び第3制御モードのうち2つ以上の制御モードのプログラムが格納されており、ユーザがメモリ42または記憶装置43に格納された複数の制御モードの中からいずれかの制御モードを選択して切り替えられる構成としてもよい。このような構成とすることで、ユーザが複数の制御モードの中から自由に制御モードを選択することができる。
【0088】
本開示は、上記の実施形態に限るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、上記に示した変形例は、適宜、複数を組み合わせて構成してもよい。
【0089】
<付記>
(((1)))
用紙を収容する複数の給紙トレイと、
プロセッサと、
を有し、
前記プロセッサは、
複数の前記給紙トレイのうち、予め設定された給紙における優先順位が最も高い前記給紙トレイの給紙準備が完了してトレイ状態が確定した後で、前記優先順位が最も高い給紙トレイから給紙を実行するよう制御する
給紙装置。
(((2)))
前記プロセッサは、
前記優先順位が最も高い給紙トレイのトレイ状態が確定した場合、トレイ状態が未確定の前記給紙トレイがあっても、前記優先順位が最も高い給紙トレイから給紙を実行するよう制御する
(((1)))に記載の給紙装置。
(((3)))
前記プロセッサは、
給紙ジョブ中に前記優先順位が最も高い給紙トレイが用紙切れになると、次に優先順位が高い前記給紙トレイから給紙を実行させるよう制御する
(((2)))に記載の給紙装置。
(((4)))
前記プロセッサは、
前記複数の給紙トレイのトレイ状態がすべて確定した後で、前記優先順位が最も高い給紙トレイから給紙を実行するよう制御する
(((1)))に記載の給紙装置。
(((5)))
前記プロセッサは、
前記用紙の補給を要求している前記給紙トレイのトレイ状態が確定した後で、前記優先順位が最も高い給紙トレイから給紙を実行するよう制御する
(((1)))に記載の給紙装置。
(((6)))
前記給紙トレイの給紙における優先順位を記憶するメモリを有し、
前記プロセッサは、
前記メモリに記憶された優先順位を外部からの入力により変更する
(((1)))~(((5)))のいずれか1項に記載の給紙装置。
(((7)))
前記プロセッサは、
前記給紙トレイのトレイ状態をセンサによって監視し、
複数の前記給紙トレイのトレイ状態から給紙可能な前記給紙トレイを選定し、
選定された前記給紙トレイから前記優先順位及び前記用紙のサイズの少なくとも前記優先順位に基づいて給紙を実行する前記給紙トレイを決定する
(((1)))~(((6)))のいずれか1項に記載の給紙装置。
(((8)))
複数の前記給紙トレイを外側から覆うカバーを有し、
前記プロセッサは、
前記カバーを閉じると、センサによる前記給紙トレイのトレイ状態の監視を開始する
(((1)))~(((7)))のいずれか1項に記載の給紙装置。
(((9)))
(((1)))~(((8)))のいずれか1項に記載の給紙装置と、
前記給紙装置から給紙された用紙に画像を形成する画像形成部と、
を備える画像形成装置。
【0090】
(((1)))の給紙装置では、給紙トレイのトレイ状態によって、複数の給紙トレイの給紙における優先順位が変更される場合と比べて、給紙を実行する給紙トレイをコントロールすることができる。
【0091】
(((2)))の給紙装置では、すべての給紙トレイのトレイ状態が確定してから優先順位が最も高い給紙トレイから給紙を実行する場合と比べて、給紙速度が向上する。
【0092】
(((3)))の給紙装置では、給紙ジョブ中に空になった給紙トレイに用紙を補給するため一旦給紙を停止する場合と比べて、用紙を連続給紙することができる。
【0093】
(((4)))の給紙装置では、トレイ状態が確定した優先順位が低い給紙トレイから給紙を始めた後、より優先順位が高い給紙トレイのトレイ状態が確定することを防止でき、最も優先順位が高い給紙トレイから給紙を実行できる。
【0094】
(((5)))の給紙装置では、用紙の補給を要求している給紙トレイのトレイ状態が確定する前に給紙を実行する場合と比べて、給紙を実行する給紙トレイをコントロールすることができる。
【0095】
(((6)))の給紙装置では、給紙トレイの給紙における優先順位を外部からの入力により変更できない場合と比べて、給紙を実行する給紙トレイをコントロールすることができる。
【0096】
(((7)))の給紙装置では、複数の給紙トレイのトレイ状態から給紙可能な給紙トレイを選定せずに優先順位に基づいて給紙を実行する給紙トレイを決定する場合と比べて、給紙トレイの用紙切れを抑制することができる。
【0097】
(((8)))の給紙装置では、各給紙トレイを閉じることでトレイ状態の監視を開始する場合と比べて、給紙を実行する給紙トレイの待機時間を短縮することができる。
【0098】
(((9)))の画像形成装置では、給紙トレイのトレイ状態によって複数の給紙トレイの給紙における優先順位を変更する給紙装置を用いる場合と比べて、ユーザが意図する用紙に画像を形成することができる。
【符号の説明】
【0099】
10 画像形成装置
12 給紙装置
20 筐体
22 開閉カバー
30 給紙トレイ
41 CPU(プロセッサの一例)
42 メモリ
52 制御部
57 検出部(センサの一例)
P 用紙