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特開2024-4338告知用サーバ及び告知方法及びスタンプラリー用端末及びジオフェンス情報を取得する方法並びに関連するコンピュータソフトウェア
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  • 特開-告知用サーバ及び告知方法及びスタンプラリー用端末及びジオフェンス情報を取得する方法並びに関連するコンピュータソフトウェア 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024004338
(43)【公開日】2024-01-16
(54)【発明の名称】告知用サーバ及び告知方法及びスタンプラリー用端末及びジオフェンス情報を取得する方法並びに関連するコンピュータソフトウェア
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/015 20230101AFI20240109BHJP
【FI】
G06Q30/02 470
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022103954
(22)【出願日】2022-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】516381530
【氏名又は名称】株式会社ワンズ
(74)【代理人】
【識別番号】100109014
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 充
(74)【代理人】
【識別番号】100141988
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 浩一郎
(72)【発明者】
【氏名】西田 一雄
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】地域と関連してスタンプラリー情報の告知を行うことができる告知システムを提供することである。
【解決手段】告知用サーバであって、制御部と、通信部と、データベースと、を備え、通信部は、外部から送信されたジオフェンスの情報を受信し制御部に送り、制御部は送られてきたジオフェンスの情報をデータベースに記録する。通信部は、外部のスタンプラリー用端末から送信されたジオフェンス情報要求メッセージを受信して制御部に送り、制御部は、ジオフェンス情報要求メッセージ中のスタンプラリー用端末の位置に基づき、データベース内のジオフェンス情報を検索し、スタンプラリー用端末の近いジオフェンス情報を選択して通信部に送り、通信部は、ジオフェンス情報をスタンプラリー用端末に送信する。これによって、スタンプラリー用端末においてジオフェンス情報によりスタンプラリー情報を得ることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
告知用サーバであって、
前記告知用サーバの動作を制御する制御部と、
外部と通信を実行する通信部と、
スタンプラリー情報を記憶するデータベースと、
を備え、
前記通信部は、外部から送信されたジオフェンスの情報を受信し、前記ジオフェンスの情報を前記制御部に送り、
前記制御部は、送られてきたジオフェンスの情報を、前記データベースに記録し、
前記通信部は、外部のスタンプラリー用端末から送信されたジオフェンス情報要求メッセージを受信し、前記ジオフェンス情報要求メッセージを前記制御部に送り、
前記制御部は、送られてきたジオフェンス情報要求メッセージ中の前記スタンプラリー用端末の位置に基づき、前記データベース内のジオフェンス情報を検索し、前記スタンプラリー用端末の位置に近いジオフェンス情報を選択し、選択したジオフェンス情報を通信部に送り、
前記通信部は、前記制御部から送られてきた前記ジオフェンス情報を、前記ジオフェンス情報要求メッセージを送信してきた前記スタンプラリー用端末に送信する、
ことを特徴とする告知用サーバ。
【請求項2】
請求項1記載の告知用サーバであって、
前記ジオフェンス情報は、ジオフェンスのエリアを表すエリア情報と、前記スタンプラリー用端末が前記エリアに侵入した際に実行される動作の情報と、を含む情報であって、
前記動作は、スタンプラリー用端末の画面に指定の情報を表示する動作であり、
前記指定の情報がタッチされた場合、スタンプラリー参加可能アプリを起動し、前記スタンプラリー参加可能アプリ内の該当するスタンプラリーの案内ページにジャンプすることを特徴とする告知用サーバ。
【請求項3】
請求項1記載の告知用サーバであって、
前記ジオフェンス情報は、ジオフェンスのエリアを表すエリア情報と、前記スタンプラリー用端末が前記エリアに侵入した際に実行される動作の情報と、を含む情報であって、
前記動作は、案内ページへの移動リンクが設定されているスタンプラリー情報を表示する動作であり、
前記スタンプラリー情報がタッチされた場合、スタンプラリー参加可能アプリを起動し、前記スタンプラリー参加可能アプリ内の該当するスタンプラリーの案内ページにジャンプすることを特徴とする告知用サーバ。
【請求項4】
請求項1記載の告知用サーバであって、
前記ジオフェンス情報は、ジオフェンスのエリアを表すエリア情報と、前記スタンプラリー用端末が前記エリアに侵入した際に実行される動作の情報と、を含む情報であって、
前記動作は、案内ページへの移動リンクが設定されているスタンプラリー情報を前記スタンプラリー用端末の画面に表示する動作であり、
前記スタンプラリー用端末の画面上で前記スタンプラリー情報がタッチされた場合、スタンプラリー参加可能アプリを起動し、前記スタンプラリー参加可能アプリ内の該当するスタンプラリーの案内ページにジャンプすることを特徴とする告知用サーバ。
【請求項5】
請求項1記載の告知用サーバであって、
前記ジオフェンス情報は、ジオフェンスのエリアを表すエリア情報と、前記スタンプラリー用端末が前記エリアに侵入した際に実行される動作の情報と、このジオフェンス情報が有効となる有効時間の情報と、を含む情報であって、
前記動作は、前記有効時間で指定される時間帯においてのみ実行されることを特徴とする告知用サーバ。
【請求項6】
請求項1記載の告知用サーバであって、
前記制御部は、送られてきたジオフェンス情報要求メッセージ中の前記スタンプラリー用端末の位置に基づき、前記データベース内のジオフェンス情報を検索し、前記スタンプラリー用端末の位置に近い複数のジオフェンス情報を選択し、選択した複数のジオフェンス情報を通信部に送り、
前記通信部は、前記制御部から送られてきた複数の前記ジオフェンス情報を、前記ジオフェンス情報要求メッセージを送信してきた前記スタンプラリー用端末に送信する、
ことを特徴とする告知用サーバ。
【請求項7】
請求項1記載の告知用サーバを用いて、ジオフェンス情報を外部のスタンプラリー用端末に送信する方法であって、
前記通信部が、外部から送信されたジオフェンスの情報を受信し、前記ジオフェンスの情報を前記制御部に送るステップと、
前記制御部が、送られてきたジオフェンスの情報を、前記データベースに記録するステップと、
前記通信部が、外部のスタンプラリー用端末から送信されたジオフェンス情報要求メッセージを受信し、前記ジオフェンス情報要求メッセージを前記制御部に送るステップと、
前記制御部が、送られてきたジオフェンス情報要求メッセージ中の前記スタンプラリー用端末の位置に基づき、前記データベース内のジオフェンス情報を検索し、前記スタンプラリー用端末の位置に近いジオフェンス情報を選択し、選択したジオフェンス情報を通信部に送るステップと、
前記通信部が、前記制御部から送られてきた前記ジオフェンス情報を、前記ジオフェンス情報要求メッセージを送信してきた前記スタンプラリー用端末に送信するステップと、
を含むジオフェンス情報をスタンプラリー用端末に送信する方法。
【請求項8】
コンピュータを、請求項1記載の告知用サーバとして動作させるコンピュータプログラムであって、前記コンピュータに、
前記通信部が、外部から送信されたジオフェンスの情報を受信し、前記ジオフェンスの情報を前記制御部に送る手順と、
前記制御部が、送られてきたジオフェンスの情報を、前記データベースに記録する手順と、
前記通信部が、外部のスタンプラリー用端末から送信されたジオフェンス情報要求メッセージを受信し、前記ジオフェンス情報要求メッセージを前記制御部に送る手順と、
前記制御部が、送られてきたジオフェンス情報要求メッセージ中の前記スタンプラリー用端末の位置に基づき、前記データベース内のジオフェンス情報を検索し、前記スタンプラリー用端末の位置に近いジオフェンス情報を選択し、選択したジオフェンス情報を通信部に送る手順と、
前記通信部が、前記制御部から送られてきた前記ジオフェンス情報を、前記ジオフェンス情報要求メッセージを送信してきた前記スタンプラリー用端末に送信する手順と、
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項9】
スタンプラリー参加可能アプリがインストールされ、スタンプラリーの実行に用いられるスタンプラリー用端末であって、
前記スタンプラリー参加可能アプリが起動した場合に、ジオフェンス情報要求メッセージを請求項1記載の告知用サーバに送信し、
前記告知用サーバから返信されてきたジオフェンス情報を、内部の記憶装置に記憶することを特徴とするスタンプラリー用端末。
【請求項10】
請求項9記載のスタンプラリー用端末であって、
前記ジオフェンス情報は、ジオフェンスのエリアを表すエリア情報と、前記スタンプラリー用端末が前記エリアに侵入した際に実行される動作の情報と、を含む情報であって、
前記動作は、スタンプラリー用端末の画面に指定の情報を表示する動作であり、
前記指定の情報がタッチされた場合、スタンプラリー参加可能アプリを起動し、前記スタンプラリー参加可能アプリ内の該当するスタンプラリーの案内ページにジャンプすることを特徴とするスタンプラリー用端末。
【請求項11】
請求項9記載のスタンプラリー用端末であって、
前記ジオフェンス情報は、ジオフェンスのエリアを表すエリア情報と、前記スタンプラリー用端末が前記エリアに侵入した際に実行される動作の情報と、を含む情報であって、
前記動作は、案内ページへの移動リンクが設定されているスタンプラリー情報を表示する動作であり、
前記スタンプラリー情報がタッチされた場合、スタンプラリー参加可能アプリを起動し、前記スタンプラリー参加可能アプリ内の該当するスタンプラリーの案内ページにジャンプすることを特徴とするスタンプラリー用端末。
【請求項12】
請求項9記載のスタンプラリー用端末であって、
前記ジオフェンス情報は、ジオフェンスのエリアを表すエリア情報と、前記スタンプラリー用端末が前記エリアに侵入した際に実行される動作の情報と、を含む情報であって、
前記動作は、案内ページへの移動リンクが設定されているスタンプラリー情報を前スタンプラリー用端末の画面に表示する動作であり、
前記スタンプラリー用端末の画面上で前記スタンプラリー情報がタッチされた場合、スタンプラリー参加可能アプリを起動し、前記スタンプラリー参加可能アプリ内の該当するスタンプラリーの案内ページにジャンプすることを特徴とするスタンプラリー用端末。
【請求項13】
請求項9記載のスタンプラリー用端末であって、
前記ジオフェンス情報は、ジオフェンスのエリアを表すエリア情報と、前記スタンプラリー用端末が前記エリアに侵入した際に実行される動作と、このジオフェンス情報が有効となる有効時間の情報と、を含む情報であって、
前記動作は、前記有効時間で指定される時間帯においてのみ実行されることを特徴とするスタンプラリー用端末。
【請求項14】
請求項9記載のスタンプラリー用端末であって、
前記告知用サーバから返信されてきたジオフェンス情報が複数であり、前記複数のジオフェンス情報を、内部の記憶装置に記憶することを特徴とするスタンプラリー用端末。
【請求項15】
請求項9記載のスタンプラリー用端末を用いて、ジオフェンス情報を、告知用サーバから取得する方法であって、
前記スタンプラリー参加可能アプリが起動した場合に、ジオフェンス情報要求メッセージを請求項1記載の告知用サーバに送信するステップと、
前記告知用サーバから返信されてきたジオフェンス情報を、前記スタンプラリー用端末の内部の記憶装置に記憶するステップと、
を含むことを特徴とするジオフェンス情報を取得するジオフェンス情報取得方法。
【請求項16】
参加者端末を、請求項9記載のスタンプラリー用端末として動作させるスタンプラリー参加可能アプリであって、前記参加者端末に、
前記スタンプラリー参加可能アプリが起動した場合に、ジオフェンス情報要求メッセージを請求項1記載の告知用サーバに送信する手順と、
前記告知用サーバから返信されてきたジオフェンス情報を、前記参加者端末の内部の記憶装置に記憶する手順と、
を実行させることを特徴とするスタンプラリー参加可能アプリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、告知用サーバ及びそれを用いた告知方法、並びに関連するコンピュータソフトウェアに関する。さらに、スタンプラリー用端末及びジオフェンス情報取得方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スタンプラリーは、商店街のイベントや地方の町興し等に広く利用されている。スタンプラリーの参加者は、所定のチェックポイントを回り、そのチェックポイントのスタンプを取得する。全て又は一部のチェックポイントのスタンプを集めれば、参加者は所定の景品や特典を取得することができる。
近年においては、スマートフォン(Smartphone)(又はタブレット型コンピュータ、その他種々のコンピュータ)にスタンプラリー用アプリ(スタンプラリーに参加することができるアプリ)をインストールし、そのアプリを用いたスタンプラリーも広く利用されている。このようなスマートフォンを利用したスタンプラリーの開催方法は、手軽にスタンプラリーを開催することができるので、世の中において広く利用されている。
【0003】
このようなスマートフォンを利用したスタンプラリーのアプリは、スタンプラリー参加者のスマートフォンにインストールされている。
このアプリは、スタンプラリー主催者からの通知により、新しいスタンプラリー情報をその保有者(つまり、スタンプラリーに参加した者)に通知する機能を有していることが多い。このような仕組みの結果、スタンプラリーの主催者は、スタンプラリーに参加した人に新しいスタンプラリー情報を告知することが可能である。
【0004】
このアプリを自己のスマートフォンにインストールしている人は、スタンプラリーの参加者であった人、もしくは参加を検討している人であるので、スタンプラリーに興味を持っている可能性が高い。そのため、スタンプラリー主催者は、継続して効率的なスタンプラリー情報の告知(つまり広告)を行うことができる。
通常、当該アプリをインストールする際には、スタンプラリー参加者の個人プロフィールを登録する場合が多い。そのため、スタンプラリー主催者は、「30代、男性」等の条件をつけた告知を行うことも可能であり、効率的な参加者の獲得を行うことができる。
【0005】
用語
本文で使用する用語の説明を行う。
「スタンプラリー」:各チェックポイントを周回して廻り、各チェックポイントにおいてスタンプの取得をし、スタンプを集める企画をいう。集めたスタンプによって、種々の特典が得られる企画が多い。単に「ラリー」と称する場合もある。
「スタンプラリー情報」:スタンプラリーに関する情報全体をいう。単に「ラリー情報」と呼ぶ場合もある。
「ジオフェンス情報」:ジオフェンスを規定する情報であり、ジオフェンスのエリアに関する情報と、参加者(参加者端末12)がそのジオフェンス(エリア)に侵入した際に行われる動作に関する情報と、を含む。
「スタンプラリー情報群」:スタンプラリー情報に、ジオフェンス情報を加えた情報全体をいう。
「スタンプラリー名」:スタンプラリーの名称をいう。単に、「ラリー名」と呼ぶ場合もある。
「スタンプラリー内容」:スタンプラリーの内容。スタンプラリーのチェックポイントの位置や得られるスタンプ等を表す。スタンプラリー内容を「ラリー内容」と称する場合もある。
「スタンプラリー参加可能アプリ」:スタンプラリーに参加することができるアプリをいう。スタンプラリーに参加するための専用のアプリだけでなく、スタンプラリーに参加することができるアプリ全般を意味する。
【0006】
「スタンプラリー主催者」:スタンプラリーを企画し、開催する者をいう。企業や個人事業者の他、商店街のグループや、町内会等でもよい。本文では、単に「主催者」と呼ぶ場合もある。
「スタンプラリー事業者」:スタンプラリーを実行するための種々の仕組みを、主催者に提供する者をいう。後述する告知サーバを運営する者等がこれに該当する。本文では、単に「事業者」と呼ぶ場合もある。
「スランプラリー参加者」:スタンプラリーに参加する者で、基本的に個人である。本文では、単に「参加者」と呼ぶ場合もある。本文では、スタンプラリー参加者は、主として、スタンプラリー用端末を用いて、スタンプラリーに参加する者をいう。
「スタンプラリー用端末」:スタンプラリーを実行するための端末をいう。例えば、個人が使用する参加者端末(例えば、スマートフォン、タブレット端末、その他の種々のコンピュータ)に所定のスタンプラリー参加可能アプリ等をインストールして、スタンプラリーのために動作するようにした端末は、ここでいうスタンプラリー用端末の好適な一例である。
【0007】
先行特許文献
以下、スタンプラリーに関する先行特許文献を3種挙げる。
例えば、下記特許文献1には、携帯電話が予め決められた位置群を通過したか否かを判定する手段によって、スタンプラリーを自動的に実施することができる装置が開示されている。
また、下記特許文献2には、スタンプラリー参加者の向きも含めてチェックポイントに到達したと判断する技術が開示されている。これによって、参加者の方位が所定の方位の場合に、チェックポイントに到達したと判断することができる。
また、下記特許文献3には、スタンプラリーの各チェックポイントにスタンプ用台紙とスタンプとを揃えなくてもよいスタンプラリーの方法が開示されている。特許文献3によれば、GPS(Global Positioning System)等を備えた携帯電話や車載端末を用いて、所定のスタンプエリアに入った場合に、自動的にスタンプの発行依頼を行う仕組みが開示されている。この結果、運転中でもスタンプの発行をすることができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2002-306661号公報
【特許文献2】特開2006-209214号公報
【特許文献3】特開2007-79650号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このように、従来から、スタンプラリーを実行する手法は、便利な方法が提案されてきた。
しかし、スタンプラリーを実行する便利な方法は種々知られているが、そのスタンプラリーを周知する方法、スタンプラリーに参加する参加者を集める方法であって、有効性のある方法は知られていない。現実的には、チラシや新聞広告、WEB上で宣伝する方法、等が利用されてきたが、いずれも周知方を図る方法としては効率的とは言いがたい。
【0010】
そこで、本願発明者は、スタンプラリーに関して、地域に連動した告知を行う手法を研究し、スタンプラリーの宣伝をより効率的に行う手法を実現するに至った。
【0011】
このように、本発明の目的は、これまで知られていなかった、スタンプラリーのより効率的な宣伝方法を実現することである。具体的には、本発明は、地域と関連してスタンプラリー情報又はスタンプラリー情報の関連情報の告知を行うことができる告知システムを提供することを目的とする。
ここで、スタンプラリー情報の関連情報とは、例えば、そのスタンプラリーに関連するクーポンに関する情報等をいう。
【課題を解決するための手段】
【0012】
(1)本発明は、上記課題を解決するために、告知用サーバであって、前記告知用サーバの動作を制御する制御部と、外部と通信を実行する通信部と、スタンプラリー情報を記憶するデータベースと、を備え、前記通信部は、外部から送信されたジオフェンスの情報を受信し、前記ジオフェンスの情報を前記制御部に送り、前記制御部は、送られてきたジオフェンスの情報を、前記データベースに記録し、前記通信部は、外部のスタンプラリー用端末から送信されたジオフェンス情報要求メッセージを受信し、前記ジオフェンス情報要求メッセージを前記制御部に送り、前記制御部は、送られてきたジオフェンス情報要求メッセージ中の前記スタンプラリー用端末の位置に基づき、前記データベース内のジオフェンス情報を検索し、前記スタンプラリー用端末の位置に近いジオフェンス情報を選択し、選択したジオフェンス情報を通信部に送り、前記通信部は、前記制御部から送られてきた前記ジオフェンス情報を、前記ジオフェンス情報要求メッセージを送信してきた前記スタンプラリー用端末に送信する、ことを特徴とする告知用サーバである。
【0013】
(2)また、本発明は、(1)記載の告知用サーバであって、前記ジオフェンス情報は、ジオフェンスのエリアを表すエリア情報と、前記スタンプラリー用端末が前記エリアに侵入した際に実行される動作の情報と、を含む情報であって、前記動作は、スタンプラリー用端末の画面に指定の情報を表示する動作であり、前記指定の情報がタッチされた場合、スタンプラリー参加可能アプリを起動し、前記スタンプラリー参加可能アプリ内の該当するスタンプラリーの案内ページにジャンプすることを特徴とする告知用サーバである。
【0014】
(3)また、本発明は、(1)記載の告知用サーバであって、前記ジオフェンス情報は、ジオフェンスのエリアを表すエリア情報と、前記スタンプラリー用端末が前記エリアに侵入した際に実行される動作の情報と、を含む情報であって、前記動作は、案内ページへの移動リンクが設定されているスタンプラリー情報を表示する動作であり、前記スタンプラリー情報がタッチされた場合、スタンプラリー参加可能アプリを起動し、前記スタンプラリー参加可能アプリ内の該当するスタンプラリーの案内ページにジャンプすることを特徴とする告知用サーバである。
【0015】
(4)また、本発明は、(1)記載の告知用サーバであって、前記ジオフェンス情報は、ジオフェンスのエリアを表すエリア情報と、前記スタンプラリー用端末が前記エリアに侵入した際に実行される動作の情報と、を含む情報であって、前記動作は、案内ページへの移動リンクが設定されているスタンプラリー情報を前記スタンプラリー用端末の画面に表示する動作であり、前記スタンプラリー用端末の画面上で前記スタンプラリー情報がタッチされた場合、スタンプラリー参加可能アプリを起動し、前記スタンプラリー参加可能アプリ内の該当するスタンプラリーの案内ページにジャンプすることを特徴とする告知用サーバである。
【0016】
(5)また、本発明は、(1)記載の告知用サーバであって、前記ジオフェンス情報は、ジオフェンスのエリアを表すエリア情報と、前記スタンプラリー用端末が前記エリアに侵入した際に実行される動作の情報と、このジオフェンス情報が有効となる有効時間の情報と、を含む情報であって、前記動作は、前記有効時間で指定される時間帯においてのみ実行されることを特徴とする告知用サーバである。
【0017】
(6)また、本発明は、(1)記載の告知用サーバであって、前記制御部は、送られてきたジオフェンス情報要求メッセージ中の前記スタンプラリー用端末の位置に基づき、前記データベース内のジオフェンス情報を検索し、前記スタンプラリー用端末の位置に近い複数のジオフェンス情報を選択し、選択した複数のジオフェンス情報を通信部に送り、前記通信部は、前記制御部から送られてきた複数の前記ジオフェンス情報を、前記ジオフェンス情報要求メッセージを送信してきた前記スタンプラリー用端末に送信する、
ことを特徴とする告知用サーバである。
【0018】
(7)また、本発明は、(1)記載の告知用サーバを用いて、ジオフェンス情報を外部のスタンプラリー用端末に送信する方法であって、前記通信部が、外部から送信されたジオフェンスの情報を受信し、前記ジオフェンスの情報を前記制御部に送るステップと、前記制御部が、送られてきたジオフェンスの情報を、前記データベースに記録するステップと、前記通信部が、外部のスタンプラリー用端末から送信されたジオフェンス情報要求メッセージを受信し、前記ジオフェンス情報要求メッセージを前記制御部に送るステップと、前記制御部が、送られてきたジオフェンス情報要求メッセージ中の前記スタンプラリー用端末の位置に基づき、前記データベース内のジオフェンス情報を検索し、前記スタンプラリー用端末の位置に近いジオフェンス情報を選択し、選択したジオフェンス情報を通信部に送るステップと、前記通信部が、前記制御部から送られてきた前記ジオフェンス情報を、前記ジオフェンス情報要求メッセージを送信してきた前記スタンプラリー用端末に送信するステップと、を含むジオフェンス情報をスタンプラリー用端末に送信する方法である。
【0019】
(8)また、本発明は、コンピュータを、(1)記載の告知用サーバとして動作させるコンピュータプログラムであって、前記コンピュータに、前記通信部が、外部から送信されたジオフェンスの情報を受信し、前記ジオフェンスの情報を前記制御部に送る手順と、前記制御部が、送られてきたジオフェンスの情報を、前記データベースに記録する手順と、前記通信部が、外部のスタンプラリー用端末から送信されたジオフェンス情報要求メッセージを受信し、前記ジオフェンス情報要求メッセージを前記制御部に送る手順と、前記制御部が、送られてきたジオフェンス情報要求メッセージ中の前記スタンプラリー用端末の位置に基づき、前記データベース内のジオフェンス情報を検索し、前記スタンプラリー用端末の位置に近いジオフェンス情報を選択し、選択したジオフェンス情報を通信部に送る手順と、前記通信部が、前記制御部から送られてきた前記ジオフェンス情報を、前記ジオフェンス情報要求メッセージを送信してきた前記スタンプラリー用端末に送信する手順と、を実行させることを特徴とするコンピュータプログラムである。
【0020】
(9)本発明は、上記課題を解決するために、スタンプラリー参加可能アプリがインストールされ、スタンプラリーの実行に用いられるスタンプラリー用端末であって、前記スタンプラリー参加可能アプリが起動した場合に、ジオフェンス情報要求メッセージを(1)記載の告知用サーバに送信し、前記告知用サーバから返信されてきたジオフェンス情報を、内部の記憶装置に記憶することを特徴とするスタンプラリー用端末である。
【0021】
(10)また、本発明は、(9)記載のスタンプラリー用端末であって、前記ジオフェンス情報は、ジオフェンスのエリアを表すエリア情報と、前記スタンプラリー用端末が前記エリアに侵入した際に実行される動作の情報と、を含む情報であって、前記動作は、スタンプラリー用端末の画面に指定の情報を表示する動作であり、前記指定の情報がタッチされた場合、スタンプラリー参加可能アプリを起動し、前記スタンプラリー参加可能アプリ内の該当するスタンプラリーの案内ページにジャンプすることを特徴とするスタンプラリー用端末である。
【0022】
(11)また、本発明は、(9)記載のスタンプラリー用端末であって、前記ジオフェンス情報は、ジオフェンスのエリアを表すエリア情報と、前記スタンプラリー用端末が前記エリアに侵入した際に実行される動作の情報と、を含む情報であって、前記動作は、案内ページへの移動リンクが設定されているスタンプラリー情報を表示する動作であり、前記スタンプラリー情報がタッチされた場合、スタンプラリー参加可能アプリを起動し、前記スタンプラリー参加可能アプリ内の該当するスタンプラリーの案内ページにジャンプすることを特徴とするスタンプラリー用端末である。
【0023】
(12)また、本発明は、(9)記載のスタンプラリー用端末であって、前記ジオフェンス情報は、ジオフェンスのエリアを表すエリア情報と、前記スタンプラリー用端末が前記エリアに侵入した際に実行される動作の情報と、を含む情報であって、前記動作は、案内ページへの移動リンクが設定されているスタンプラリー情報を前記スタンプラリー用端末の画面に表示する動作であり、前記スタンプラリー用端末の画面上で前記スタンプラリー情報がタッチされた場合、スタンプラリー参加可能アプリを起動し、前記スタンプラリー参加可能アプリ内の該当するスタンプラリーの案内ページにジャンプすることを特徴とするスタンプラリー用端末である。
【0024】
(13)また、本発明は、(9)記載のスタンプラリー用端末であって、前記ジオフェンス情報は、ジオフェンスのエリアを表すエリア情報と、前記スタンプラリー用端末が前記エリアに侵入した際に実行される動作と、このジオフェンス情報が有効となる有効時間の情報と、を含む情報であって、前記動作は、前記有効時間で指定される時間帯においてのみ実行されることを特徴とするスタンプラリー用端末である。
【0025】
(14)また、本発明は、(9)記載のスタンプラリー用端末であって、前記告知用サーバから返信されてきたジオフェンス情報が複数であり、前記複数のジオフェンス情報を、内部の記憶装置に記憶することを特徴とするスタンプラリー用端末である。
【0026】
(15)また、本発明は、(9)記載のスタンプラリー用端末を用いて、ジオフェンス情報を、告知用サーバから取得する方法であって、前記スタンプラリー参加可能アプリが起動した場合に、ジオフェンス情報要求メッセージを(1)記載の告知用サーバに送信するステップと、前記告知用サーバから返信されてきたジオフェンス情報を、前記スタンプラリー用端末の内部の記憶装置に記憶するステップと、を含むことを特徴とするジオフェンス情報を取得するジオフェンス情報取得方法である。
【0027】
(16)また、本発明は、参加者端末を、(9)記載のスタンプラリー用端末として動作させるスタンプラリー参加可能アプリであって、前記参加者端末に、前記スタンプラリー参加可能アプリが起動した場合に、ジオフェンス情報要求メッセージを(1)記載の告知用サーバに送信する手順と、前記告知用サーバから返信されてきたジオフェンス情報を、前記参加者端末の内部の記憶装置に記憶する手順と、を実行させることを特徴とするスタンプラリー参加可能アプリである。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、スタンプラリー主催者は、スタンプラリー情報及びスタンプラリー情報の関連情報を地域と関連して告知することが可能となり、スタンプラリーをより広く宣伝することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本実施形態にかかるスタンプラリー情報告知システム100の全体構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の好適な実施形態に係るスタンプラリー情報告知システム100及びそれを構成する各構成を、図面に基づき説明する。
【0031】
第1.構成
図1には、本実施形態に係るスタンプラリー情報告知システム100の全体構成図が示されている。この図に示すように、スタンプラリー情報告知システム100は、告知用サーバ10と、告知用サーバ10と通信する参加者端末12と、スタンプラリー主催者端末14と、から構成される。この告知用サーバ10は、事業者が管理しており、スタンラリーサービスを提供している。参加者端末12は、スタンプラリーに参加する一般の参加者が保有する。
【0032】
(1)告知用サーバ10
告知用サーバ10は、コンピュータで構成され、CPU等から成る制御部200と、ラリー情報を記憶するデータベース202と、外部と通信をする通信部204と、から構成される。
告知用サーバ10は、コンピュータであり、制御部200が所定のコンピュータプログラムを実行することにより、所定の動作を実行している。本実施形態で説明する告知用サーバ10の動作は、このコンピュータプログラムで記述されている。コンピュータプログラムは、所定の記憶装置に格納されている。
データベース202は、ハードディスク等で構成されているが、ラリー情報だけでなく、ジオフェンス情報や、参加者(参加者端末12)の情報等も記憶している。通信部204は、いわゆる通信インターフェースであり、使用する通信回線に応じて種々の通信インターフェースを利用してよい。
【0033】
(2)参加者端末12
参加者端末12は、スタンプラリーに参加したい参加者が保有する端末である。参加者は、告知用サーバ10を利用してスタンプラリーに参加するために、スタンプラリー参加可能アプリ(以下、単にアプリと呼ぶ)を、自己の参加者端末12にインストールして、そのアプリを利用して告知用サーバ10にアクセスすることができる。
【0034】
このように、本実施形態では、参加者端末12にアプリをインストールして、スタンプラリー用端末として用いている。したがって、参加者端末12は、請求の範囲のスタンプラリー用端末の好適な一例に相当する。また、「アプリ」は、アプリケーションプログラムの意味であり、コンピュータプログラムの好適な一例に相当する。
参加者端末12は、自己位置検出手段を備えたいわゆるスマートフォンで構成することが好ましく、本実施形態では、GPS等の自己位置検出手段を備え、所定のディスプレイを備えて所定の画面を表示できるスマートフォンである場合を例として説明を行う。また、GPS等の自己位置検出手段と、通信インターフェースと、ディスプレイを備えたコンピュータであれば参加者端末12として使用することができる。
【0035】
参加者は、当該アプリを自己の参加者端末12にインストールし、アプリを起動すると、参加者の参加者情報を入力して参加者登録を行う。
アプリは、参加者が入力した参加者情報を告知用サーバ10に送信する。告知用サーバ10は、送信されてきた参加者情報を、参加者端末12の参加者端末IDとともに、内部のデータベース202に登録する。このような一連の処理によって、参加者登録が完了する。なお、参加者端末IDは、告知用サーバ10が、参加者端末12にアクセスし、種々の情報を送信するのに用いる。
【0036】
「主催者、又は、事業者が、能動的にプッシュ通知を実施した場合」、もしくは、「自動的にプッシュ通知が実施された場合」、のいずれの場合も、告知用サーバ10の制御部200は、データベース202内の参加者情報に基づき、スタンプラリー情報を該当する参加者端末12に送信(プッシュ通知)する。したがって、参加者は、新たに登録されたスタンプラリー情報を知ることができる。
アプリを参加者端末12にインストールした参加者は、スタンプラリーに興味を持っている参加者であると考えられるので、一般的な不特定多数向けの広告に比べれば、このプッシュ通知は広告効果が高いと考えられる。
【0037】
(3)スタンプラリー主催者端末14
スタンプラリー主催者端末14は、スタンプラリーの主催者が管理・使用する端末である。スタンプラリー主催者端末14は、どのような形状でもよい。図1では、ノート型パーソナルコンピュータであるスタンプラリー主催者端末14cと、タブレット型コンピュータであるスタンプラリー主催者端末14bと、スマートフォンであるスタンプラリー主催者端末14aと、の3種類が図示されているが、主催者は任意の形態をスタンプラリー主催者端末14として用いてよい。
主催者は、自己が主催するスタンプラリーのスタンプラリー情報を、告知用サーバ10に登録する。
主催者は、事業者に告知用サーバ10の利用を申し込むと、所定のIDとパスワードが割り当てられ、これらを用いて自己のスタンプラリーのWEB管理画面にアクセスすることができ、当該管理画面でスタンプラリー情報を入力していく。告知用サーバ10の制御部200は、入力されたスタンプラリー情報を、データベース202に記録していく。
【0038】
参加者は、告知用サーバ10を介して、主催者が設定したスタンプラリーを知り、それに参加する。このように、告知用サーバ10を利用することによって、主催者は容易にスタンプラリーを開催することができるとともに、参加者は参加したいスタンプラリーを容易に見つけて参加することが可能となる。
なお、告知用サーバ10が提供するWEB管理画面は、その主催者専用のWEB管理画面である。主催者は、スタンプラリー主催者端末14から、一般的なウェブブラウザを用いてWEB管理画面にアクセスする。
【0039】
第2.スタンプラリーの登録動作
(1)スタンプラリーの登録
(a)
告知用サーバ10を利用してスタンプラリーを実行しようとする主催者は、上述した事業者に申し込みを行う。事業者は、告知用サーバ10のWEB管理画面を主催者に提供する。このWEB管理画面は、各主催者毎に設けられ、主催者はこの管理画面を通じて、スタンプラリー情報を告知用サーバ10に入力する。
告知用サーバ10の制御部200は、WEBサーバの機能を備えており、WEB管理画面を主催者に提供する。このWEB管理画面のデータはデータベース202に記憶されており、WEB管理画面上で入力されたデータ(スタンプラリー情報等)もデータベース202に記憶される。
【0040】
(b)
主催者は、事業者から与えられたIDやパスワードを用いて自己のWEB管理画面を開くことができる。
【0041】
ラリー情報の入力
まず、主催者は、WEB管理画面上でラリー名やラリー内容を入力する。
チェックポイントの入力
次に、主催者は、WEB管理画面上でチェックポイントの設定を行う。ここでは、チェックポイントの情報、スタンプ獲得用QRコード(登録商標)等の設定を行う。
ラリー特典の設定
次に、主催者は、WEB管理画面上でラリー特典の設定を行う。任意のスタンプ数(全てではない場合を含む)で特典を設定することができる。例えば、参加特典はスタンプ1個で取得でき、銀賞はスタンプ5個で取得でき、コンプリート賞は全てのスタンプで取得できるように構成してよい。また、ここで、参加者に対するアンケートの設定等を行ってもよい。
【0042】
プッシュ通知の編集(と送信)
次に、主催者は、WEB管理画面上でプッシュ通知の編集を行うことができる。これはスタンプラリーが開催されることを、事業者や主催者が、告知サーバ10を介して上記アプリがインストールされた参加者端末12に通知するものである。通知の相手の年齢や性別等を指定することができ、また、プッシュ通知の内容を編集することができる。事業者や主催者は、いつでも告知サーバを介して、プッシュ通知の送信を実行させることがきる。
主催者は、WEB管理画面から任意のタイミングでプッシュ通知機能を利用することができる。この場合、スタンプラリーの開催情報だけでなく、関連広告や参加しているラリーの注意点など、自由な内容で送信することが可能である。
【0043】
ジオフェンスの設定
また、主催者は、WEB管理画面上でジオフェンスの設定を行うことができる。ここで設定したジオフェンスは、その地理的なエリアの情報と、エリアに侵入した際の動作の情報と、を含むものである。これらの情報をジオフェンス情報と呼ぶ。
このジオフェンス情報には、ジオフェンス情報が有効となる有効時間の情報と、含む情報と、前記有効時間で指定される時間帯においてのみ実行される場合があってもよい。
【0044】
このようにして入力したラリー情報、チェックポイントの情報、ラリー特典の情報、プッシュ通知の情報、ジオフェンス情報、その他の情報一式を、スタンプラリー情報群と呼ぶ。
告知用サーバ10の通信部204は、スタンプラリー情報群を、スタンプラリー主催者端末14から受信し、制御部200に送る。制御部200は、このスタンプラリー情報群を、データベース202に記憶させる。本実施形態において特徴的なことは、スタンプラリー情報群中にジオフェンス情報が含まれることである。言い換えれば、ジオフェンスの設定を行えることである。
【0045】
主催者は、ジオフェンス情報を設定することによって、所定のジオフェンスのエリア内に位置する参加者(参加者端末12)に対して、スタンプラリー情報の告知を行うことが可能となる。例えば、ある駅の周囲に位置する参加者(参加者端末12)に対してスタンプラリー情報の告知を行うことができ、より効率的な告知を行うことが可能である。
従来から、上述したプッシュ通知は知られており、年齢や性別等に基づき、上記アプリがインストールされた参加者端末12に通知することができたが、地理的な条件に基づき告知を行うことは困難であった。
本実施形態によれば、ジオフェンスを用いることによって、地理的な条件に基づくスタンプラリー情報の告知を行うことが可能となり、従来よりはるかに効率的な告知を行うことが可能である。具体的な動作は、参加者端末12の動作の章(第4)で説明する。
【0046】
(c)
管理画面における設定が完了すれば、事前の動作テストを行った後、スタンプラリー情報の一般公開を行う。アプリがインストールされた参加者端末12で、当該アプリを起動し(告知用サーバ10にアクセスし)た場合に、参加者端末12の画面には、登録された(これから開催される)スタンプラリー情報が表示されるので、参加者は、新しいスタンプラリーの開催を知ることができる。
【0047】
第3.スタンプラリーの実行
スタンプラリーの開始日に、スタンプラリーが開始される。このスタンプラリーの開催自体は、従来から知られている様々な手法で実行してよい。例えば、チェックポイントに置かれているQRコードを、参加者の参加者端末12が読み取って、チェックポイントを通過したと認定する手法も好適である。また、GPS等の位置検知手段を備えた参加者端末12を用いて、所定の緯度経度に入った場合にチェックポイントを通過したと認定する手法を採用してもよい。その他、従来から利用されている種々の手法でスタンプラリーを実行してよい。
【0048】
第4.参加者(参加者端末12)における動作
参加者端末12における動作について説明する。これまで説明したように、参加者は、自己保有の端末12にスタンプラリーを実行するためのアプリをインストールしており、当該アプリを用いてスタンプラリーに参加することが可能である。
【0049】
(1)プッシュ通知
上述のように、事業者、主催者は、任意のタイミングで参加者端末12に対してプッシュ通知を実行することができる。
なお、参加者が「情報取得ジャンル」を設定することで、新たに登録されたラリージャンルが一致した場合は自動配信される等の機能を実現してもよい。
例えば、グルメジャンルを参加者が設定している場合、新たに登録されたグルメラリー情報はプッシュ通知で届くように構成してよい。また、東京エリアを参加者が登録している場合は、東京エリアで開催される新たなラリー情報が自動でプッシュ通知されるように構成してもよい。
【0050】
プッシュ通知が送信されてきた参加者端末12は、プッシュ通知が着信した旨の表示、音、振動等が発生して、プッシュ通知を参加者に通知する。プッシュ通知は、音も振動もなく、ただ着信した旨が表示される場合もある。参加者は、この通知に応じて、所定のタッチやスワイプ等の応答を実行すると、アプリは、当該プッシュ通知にかかるスタンプラリー情報を、参加者端末12(のディスプレイ)に表示させて、スタンプラリーの内容を参加者に通知する。参加者が興味を示せば、そのまま参加の処理に移行する。
【0051】
(2)ジオフェンス告知
本実施形態において特徴的なことは、ジオフェンスによるスタンプラリー情報の告知を行っていることである。ここでは、参加者端末12から見たジオフェンス告知の様子を説明する。
【0052】
(2)-a アプリ起動時のジオフェンス情報の取得
参加者(参加者端末12)が、スタンプラリーのアプリを起動させた場合、そのアプリは、ジオフェンス情報要求メッセージを告知用サーバ10に送信する。これは、参加者端末12においてアプリが起動したことを告知用サーバ10に知らせ、告知用サーバ10に新しいジオフェンス情報を要求するために送信される。このジオフェンス情報要求メッセージの中には、参加者端末12の参加者端末ID等の他、参加者端末12の位置が含まれている。
【0053】
告知用サーバ10は、上記ジオフェンス情報要求メッセージを受信すると、その中の参加者端末12の位置に基づき、当該位置の近傍のジオフェンス情報を参加者端末12に送信する。
具体的には、告知用サーバ10の通信部204が上記ジオフェンス情報要求メッセージを受信し、その内容を制御部200に送る。制御部200は、ジオフェンス情報要求メッセージ中の参加者端末12の位置に基づき、データベース202内のスタンプラリー情報群中のジオフェンス情報を検索し、参加者端末12の位置に近いジオフェンス情報を最大20個(制限は何個でもよい)選択する。制御部200は、選んだジオフェンス情報を参加者端末12に送信するように通信部204に指示する。通信部204はジオフェンス情報を、ジオフェンス情報要求メッセージを送信してきた参加者端末12に送信する。
【0054】
参加者端末12のアプリは、告知用サーバ10から受信したジオフェンス情報を参加者端末12内部の記憶装置に記憶する。本実施形態において、アプリは最大20個(何個でもよい)のジオフェンス情報を記憶することができる。新しいジオフェンス情報が送信されてきたときは、古いジオフェンス情報は消されていく。本実施形態では、参加者端末12内の記憶装置に最大20個のジオフェンス情報を記憶するように設定しているが、それ以上記憶してもよいし、より少なくてもよい。
【0055】
ジオフェンス情報とは、上述したように、ジオフェンスのエリアを表すエリア情報と、参加者(参加者端末12)がそのジオフェンス(エリア)に侵入した際に実行される動作に関する情報と、を含む。
ここで、エリアを表すエリア情報は、ジオフェンスとなるエリアの中心座標(緯度経度)と、その半径rと、を含む情報である。中心座標から半経rの内部がジオフェンスである。なお、ジオフェンスの位置とは、このエリアの中心座標としてよいが、他の座標を別途「ジオフェンスの位置」として定義してもよい。半径rは主催者が任意で設定できるように構成してもよいが、100m~1km程度の範囲で選択できるように構成してもよい。また、半径rは200mや400mで固定値としてもよい。
動作に関する情報は、参加者端末12がそのジオフェンス内部に侵入した際の動作の情報である。この動作は、実際には参加者端末12のOSが実行するが、そのエリアとは直接関係なくてもよく、自由に動作を設定することができる。この動作は、いわゆるローカル通知と呼ばれる。
【0056】
例えば、以下のような動作が好ましい。
参加者端末12の画面上部に指定の情報を表示し、参加者が指定の情報をタッチすることにより、アプリを起動し、アプリ内の該当するスタンプラリーのページにジャンプするのである。この指定の情報には、そのスタンプラリーの案内ページへの移動リンクが設定されている。このような動作まではOSレベルで実行される。
本文において、指定の情報とは、参加者がその指定の情報をタッチした場合に、アプリが起動されるように規定された情報をいう。例えば、起動するアプリと、そのアプリの起動の際のパラメータ(開くページを指定するパラメータ等)を含むような情報を、本実施形態における指定の情報として利用してよい。
【0057】
また、主催者は、複数のジオフェンス情報を設定してもよい。特に、スタンプラリーを実行する場所に関わらず、任意の位置にジオフェンスを設定することができる。複数のエリアにジオフェンス情報を設定する場合、そのジオフェンス情報中の動作の情報は、全て同じ動作を設定してもよいし、ジオフェンスによって異なる動作を設定してもよい。
【0058】
(2)-b ジオフェンスに侵入した際の動作
また、主催者は、参加者(参加者端末12)がジオフェンス(エリア)に侵入した際の動作として、上で述べた指定の情報の表示以外にも種々の動作を設定してもよい。
例えば、指定の情報を表示させずに、振動(バイブ)のみで、スタンプラリー情報の表示のみを行ってもよい。このスタンプラリー情報には、そのスタンプラリーの案内ページへの移動リンクが設定されている。参加者がスタンプラリー情報をタッチすることによって、アプリを起動し、アプリ内の該当するスタンプラリーのページにジャンプしてもよい。
【0059】
又例えば、スタンプラリー用端末の画面上にスタンプラリー情報の表示を行ってもよい。このスタンプラリー情報にも、案内ページへの移動リンクが設定されている。この場合も、参加者がスタンプラリー情報をタッチすることによって、アプリ内の該当するスタンプラリーの案内ページにジャンプしてもよい。
このように、本実施形態においては、様々な動作を実行させることができるが、いずれの場合も、アプリ内のスタンプラリーのページにジャンプすることができる。
【0060】
本実施形態における参加者端末12は、GPS等の自己の位置を検出する自己位置手段を備えており、この自己位置検出手段を用いて、参加者端末12は記憶しているジオフェンスに入ったか否かを常時検査することができる。この動作はOSレベルで実行される。
参加者端末12が、その内部に記憶しているジオフェンス情報で示されるいずれかのジオフェンスに侵入したことを、自己位置検出手段が検出した場合、そのジオフェンス情報で設定されている動作を実行する。本実施形態では、その動作は、その参加者端末12のOSレベルで実行される。
【0061】
例えば、主催者は駅を中心とするジオフェンスを設定することが考えられる。この場合、駅を利用する多くの参加者に、所定のスタンプラリーの告知を行うことができる。また、幹線道路の近くにジオフェンスを設定することが考えられる。この場合、幹線道路を利用する多くの参加者に、自動車で行きやすいスタンプラリーの告知を行うことができる。
【0062】
本実施形態において特徴的なことは、スタンプラリーの告知の仕組みとしてジオフェンスを用いたことである。これによって、参加者が所定のエリア(ジオフェンス)に侵入した場合にスタンプラリーの告知を行うことができ、従来は困難であったより効率的な告知を行うことができる。
【0063】
さらに、本実施形態において特徴的なことは、アプリを起動したときに、そのジオフェンス情報が、参加者端末12内に自動的に取り込まれる点である。
これまで説明したように、ジオフェンス情報を用いた告知を実行するには、自己位置検出手段を備えた参加者端末12を用いて、且つ、その参加者端末12がジオフェンス情報を予め知っている必要がある。
【0064】
そこで、本実施形態では、参加者端末12において、アプリを起動させる度に、告知用サーバ10にアクセスし、その時点での参加者端末12の位置に基づくジオフェンス情報を(上述したように)自動的に参加者端末12内に取り込むような構成としている。
この結果、参加者はジオフェンスについて意識することなく、ジオフェンス情報によるスタンプラリーの告知を受け取ることができ、より興味深いスタンプラリー情報を得ることができる。
【0065】
なお、ジオフェンスを設定する位置は、スタンプラリーを開催する場所とは無関係に設定することができる。そのため、主催者はジオフェンスの位置を自由に設定することができ、自由度の高いスタンプラリーの告知を行うことができる。なお、ジオフェンスの範囲(広さ)に関しては、主催者が自由に設定できるようにしてもよいが、固定された範囲としてもよいし、設定できる範囲に上限と下限を設定しておいてもよい。
また、本実施形態においては、あるジオフェンス情報に基づく動作が実行された場合、その同じジオフェンスへの2回目に侵入した場合は、上記動作を実行しないように設定することも好適である。
【0066】
(3)スタンプラリーに参加する
本実施形態によれば、参加者は、上記(1)のプッシュ通知だけでなく、(2)のジオフェンス情報によってもスタンプラリー情報を知ることができ、よりスタンプラリー情報を知る機会を増やすことができる。その結果、より自分の興味に合うスタンプラリーに参加することができる。
【0067】
第5.ジオフェンスの有効時間の設定
上で説明した実施形態では、ジオフェンス情報としてエリアの情報と侵入した際の動作の情報と、を含む情報である例を説明した。これによって、OSレベルで、所定のジオフェンスに侵入した際に、所定の動作を実行させることが可能となった。
これに対して、さらに、有効時間の設定を行うことも好適である。すなわち、ジオフェンス情報として、エリアの情報と、侵入した際の動作の情報と、に加えて、そのジオフェンスが有効となる有効時間の情報を含むように構成してもよい。例えば、午前6時から、午後6時まで有効となるように時間設定すれば、その時間帯のみ所定の動作を実行させることができる。これによって、夜間は動作を無効化させることも可能となる。
【0068】
第6.変形例
(1)上で説明した実施形態における告知用サーバ10と、参加者端末12と、スタンプラリー主催者端末14との間の通信は、所定の通信路、例えば、インターネットや携帯電話網を利用した通信でよいが、他の種類のネットワーク、他の種類の通信路でもよい。
(2)上で説明した参加者端末12は、GPS等の自己位置検出手段と、通信インターフェースとを備えたコンピュータであって、上記アプリを稼働させることができれば様々なコンピュータを利用することができる。いわゆるスマートフォンや携帯電話、スマートウォッチ、ノート型コンピュータやタブレット型コンピュータ等を利用することができる。
(3)上で説明したスタンプラリー主催者端末14は、一般的なウェブブラウザが稼働して、WEBを閲覧することができ、管理画面を閲覧・データの入力ができれば、様々なコンピュータを利用することができる。いわゆるスマートフォンや携帯電話、ノート型コンピュータやタブレット型コンピュータ等を利用することができる。
【0069】
(4)上で説明した告知用サーバ10は、通信インターフェースである通信部204を備えたコンピュータであればよく、CPU等から成り、プログラムを実行する制御部200、データを記憶するデータベース202、を備えていればよい。データベース202は、ハードディスクや半導体記憶装置等の記憶手段で構成してよい。
また、上で説明した告知用サーバ10は、管理画面を、いわゆるWEB管理画面としてスタンプラリー主催者端末14に提供しているが、他のプロトコルでこの管理画面を提供してもよい。他のプロトコルを利用する場合は、そのプロトコルに基づき、管理画面を閲覧することができるスタンプラリー主催者端末14を利用すればよい。
(5)また、以上説明した実施形態は、本発明の実現手段としての一例であり、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜修正又は変更されるべきものであり、本発明は本実施形態の態様に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0070】
10 告知用サーバ
12 参加者端末
14、14a、14b、14c スタンプラリー主催者端末
100 スタンプラリー情報告知システム
200 制御部
202 データベース
204 通信部
図1