IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 積水化学工業株式会社の特許一覧

特開2024-43387支持部材、蓄電設備及び蓄電設備付き建物
<>
  • 特開-支持部材、蓄電設備及び蓄電設備付き建物 図1
  • 特開-支持部材、蓄電設備及び蓄電設備付き建物 図2
  • 特開-支持部材、蓄電設備及び蓄電設備付き建物 図3
  • 特開-支持部材、蓄電設備及び蓄電設備付き建物 図4
  • 特開-支持部材、蓄電設備及び蓄電設備付き建物 図5
  • 特開-支持部材、蓄電設備及び蓄電設備付き建物 図6
  • 特開-支持部材、蓄電設備及び蓄電設備付き建物 図7
  • 特開-支持部材、蓄電設備及び蓄電設備付き建物 図8
  • 特開-支持部材、蓄電設備及び蓄電設備付き建物 図9
  • 特開-支持部材、蓄電設備及び蓄電設備付き建物 図10
  • 特開-支持部材、蓄電設備及び蓄電設備付き建物 図11
  • 特開-支持部材、蓄電設備及び蓄電設備付き建物 図12
  • 特開-支持部材、蓄電設備及び蓄電設備付き建物 図13
  • 特開-支持部材、蓄電設備及び蓄電設備付き建物 図14
  • 特開-支持部材、蓄電設備及び蓄電設備付き建物 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024043387
(43)【公開日】2024-03-29
(54)【発明の名称】支持部材、蓄電設備及び蓄電設備付き建物
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/244 20210101AFI20240322BHJP
   H05K 5/06 20060101ALI20240322BHJP
   H01M 50/251 20210101ALI20240322BHJP
   E04H 1/02 20060101ALI20240322BHJP
【FI】
H01M50/244 Z
H05K5/06 E
H01M50/244 A
H01M50/251
E04H1/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022148555
(22)【出願日】2022-09-16
(71)【出願人】
【識別番号】000002174
【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100120617
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 真理
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 康宏
(72)【発明者】
【氏名】仲村 命
【テーマコード(参考)】
2E025
4E360
5H040
【Fターム(参考)】
2E025AA03
4E360AB11
4E360AB64
4E360BB22
4E360EA11
4E360ED02
4E360GA11
4E360GB95
5H040AA07
5H040AS02
5H040AT06
5H040AY06
5H040CC20
5H040CC35
5H040CC57
(57)【要約】
【課題】蓄電素子ユニットを安定して設置する。
【解決手段】支持部材10は、床部2と床部2から立ち上がった壁部3とを含む設置場所Pに蓄電素子ユニット50を設置するための支持部材10である。支持部材10は、床部2上に配置される底板部11と、底板部11から立ち上がった側板部16と、を含む。側板部16は、壁部3に取り付けられる。側板部16は前記蓄電素子ユニット50を側方から支持し、底板部11は蓄電素子ユニット50を下方から支持する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
床部と前記床部から立ち上がった壁部とを含む設置場所に蓄電素子ユニットを設置するための支持部材であって、
前記床部上に配置される底板部と、
前記底板部から立ち上がった側板部と、を備え、
前記側板部は、前記壁部に取り付けられ、
前記側板部は前記蓄電素子ユニットを側方から支持し、前記底板部は前記蓄電素子ユニットを下方から支持する、支持部材。
【請求項2】
前記底板部及び前記側板部の少なくともいずれか一方は、前記蓄電素子ユニットに電気的に接続される配線が通過可能な配線通過穴を含む、請求項1に記載の支持部材。
【請求項3】
前記蓄電素子ユニットは、蓄電素子モジュールを収容する筐体を含み、
前記筐体が前記底板部にねじ止めされる、請求項1に記載の支持部材。
【請求項4】
前記底板部は、前記底板部上の第1位置に位置する前記筐体を前記底板部にねじ止めするねじと噛み合う第1ねじ穴と、前記底板部上の前記第1位置とは異なる第2位置に位置する前記筐体を前記底板部にねじ止めするねじと噛み合う第2ねじ穴と、を含む、請求項3に記載の支持部材。
【請求項5】
前記蓄電素子ユニットは、蓄電素子モジュールを収容する筐体と、前記筐体に取り付けられて前記筐体の一部分を覆う化粧パネルと、を含み、
前記支持部材は、前記筐体を支持する第1部分と、前記化粧パネルを支持する第2部分と、を含む、請求項1に記載の支持部材。
【請求項6】
前記第2部分は、前記第1部分に着脱可能である、請求項5に記載の支持部材。
【請求項7】
前記底板部の側縁部と前記側板部の側縁部とを接続する接続部材をさらに備える、請求項1に記載の支持部材。
【請求項8】
前記側板部は、前記壁部に接近するように凹んだ板状の側板凹部を含む、請求項1に記載の支持部材。
【請求項9】
前記側板凹部は、前記側板部と前記底板部との接続部分に沿った一方向に延びる第1側板凹部と、前記一方向と非平行な他方向に延びる第2側板凹部と、を含む、請求項8に記載の支持部材。
【請求項10】
前記第1側板凹部は、前記一方向に沿った前記側板部の全幅に亘って延びている、請求項9に記載の支持部材。
【請求項11】
前記側板部は、前記蓄電素子ユニットに接近するように突出した板状の側板凸部を含む、請求項1に記載の支持部材。
【請求項12】
前記底板部は、前記蓄電素子ユニットに接近するように突出した板状の底板凸部を含む、請求項1に記載の支持部材。
【請求項13】
前記底板凸部は、前記側板部と前記底板部との接続部分に沿った一方向に延びる第1底板凸部と、前記一方向と非平行な他方向に延びる第2底板凸部と、を含む、請求項12に記載の支持部材。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか一項に記載の支持部材と、
前記支持部材に取り付けられた蓄電素子ユニットと、を備える、蓄電設備。
【請求項15】
請求項14に記載の蓄電設備と、
前記設置場所を含む建物と、を備える、蓄電設備付き建物。
【請求項16】
前記建物の前記設置場所において、前記壁部には、前記床部との接続部分に沿って延びる巾木が取り付けられ、
前記巾木は、前記壁部に取り付けられた前記側板部と対面する部分において、前記側板部と前記壁部との間に位置している、請求項15に記載の蓄電設備付き建物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、支持部材、蓄電設備及び蓄電設備付き建物に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されているように、建物内に設置される蓄電素子ユニットが知られている。特許文献1において、蓄電素子ユニットは、建物の床部上に設置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-192987号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
蓄電素子ユニットの設置場所によっては、床部において十分な強度の確保できず、蓄電素子ユニットを設置場所に安定して設置することができない。本開示は、蓄電素子ユニットを設置場所に安定して設置することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一実施の形態による支持部材は、
床部と前記床部から立ち上がった壁部とを含む設置場所に蓄電素子ユニットを設置するための支持部材であって、
前記床部上に配置される底板部と、
前記底板部から立ち上がった側板部と、を備え、
前記側板部は、前記壁部に取り付けられ、
前記側板部は前記蓄電素子ユニットを側方から支持し、前記底板部は前記蓄電素子ユニットを下方から支持する。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、蓄電素子ユニットを安定して設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、一実施の形態を説明するための図であって、蓄電設備付き建物の斜視図である。
図2図2は、図1の蓄電設備について、筐体を第1位置にて設置する場合の筐体本体及び支持部材を主に示す斜視図である。
図3図3は、図1の蓄電設備について、筐体を第2位置にて設置する場合の筐体及び支持部材を主に示す斜視図である。
図4図4は、筐体を第1位置にて設置する場合の底壁部及び支持部材を示す平面図である。
図5図5は、図4のV-V線による断面図である。
図6図6は、第1位置に設置される筐体に取り付けられる化粧パネルを部分的に示す斜視図である。
図7図7は、第2位置に設置される筐体に取り付けられる化粧パネルを部分的に示す斜視図である。
図8図8は、図2に示された支持部材の平面図である。
図9図9は、図2に示された支持部材の正面図である。
図10図10は、図5のA部拡大図である。
図11図11は、図5のB部拡大図である。
図12図12は、図4のXII-XII線による断面図である。
図13図13は、支持部材の他の例を示す斜視図である。
図14図14は、図13の支持部材の平面図である。
図15図15は、図13の支持部材の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の一実施の形態は、次の[1]~[16]に関する。
【0009】
[1] 床部と前記床部から立ち上がった壁部とを含む設置場所に蓄電素子ユニットを設置するための支持部材であって、
前記床部上に配置される底板部と、
前記底板部から立ち上がった側板部と、を備え、
前記側板部は、前記壁部に取り付けられ、
前記側板部は前記蓄電素子ユニットを側方から支持し、前記底板部は前記蓄電素子ユニットを下方から支持する、支持部材。
【0010】
[2] 前記底板部及び前記側板部の少なくともいずれか一方は、前記蓄電素子ユニットに電気的に接続される配線が通過可能な配線通過穴を含む、[1]の支持部材。
【0011】
[3] 前記蓄電素子ユニットは、蓄電素子モジュールを収容する筐体を含み、
前記筐体が前記底板部にねじ止めされる、[1]又は[2]の支持部材。
【0012】
[4] 前記底板部は、前記底板部上の第1位置に位置する前記筐体を前記底板部にねじ止めするねじと噛み合う第1ねじ穴と、前記底板部上の前記第1位置とは異なる第2位置に位置する前記筐体を前記底板部にねじ止めするねじと噛み合う第2ねじ穴と、を含む、[3]の支持部材。
【0013】
[5] 前記蓄電素子ユニットは、蓄電素子モジュールを収容する筐体と、前記筐体に取り付けられて前記筐体の一部分を覆う化粧パネルと、を含み、
前記支持部材は、前記筐体を支持する第1部分と、前記化粧パネルを支持する第2部分と、を含む、[1]~[4]のいずれかの支持部材。
【0014】
[6] 前記第2部分は、前記第1部分に着脱可能である、[5]の支持部材。
【0015】
[7] 前記底板部の側縁部と前記側板部の側縁部とを接続する接続部材をさらに備える、[1]~[6]のいずれかの支持部材。
【0016】
[8] 前記側板部は、前記壁部に接近するように凹んだ板状の側板凹部を含む、[1]~[7]のいずれかの支持部材。
【0017】
[9] 前記側板凹部は、前記側板部と前記底板部との接続部分に沿った一方向に延びる第1側板凹部と、前記一方向と非平行な他方向に延びる第2側板凹部と、を含む、[8]の支持部材。
【0018】
[10] 前記第1側板凹部は、前記一方向に沿った前記側板部の全幅に亘って延びている、[9]の支持部材。
【0019】
[11] 前記側板部は、前記蓄電素子ユニットに接近するように突出した板状の側板凸部を含む、[1]~[10]のいずれかの支持部材。
【0020】
[12] 前記底板部は、前記蓄電素子ユニットに接近するように突出した板状の底板凸部を含む、[1]~[11]のいずれかの支持部材。
【0021】
[13] 前記底板凸部は、前記側板部と前記底板部との接続部分に沿った一方向に延びる第1底板凸部と、前記一方向と非平行な他方向に延びる第2底板凸部と、を含む、[12]の支持部材。
【0022】
[14] [1]~[13]のいずれかの支持部材と、
前記支持部材に取り付けられた蓄電素子ユニットと、を備える、蓄電設備。
【0023】
[15] [14]に記載の蓄電設備と、
前記設置場所を含む建物と、を備える、蓄電設備付き建物。
【0024】
[16] 前記建物の前記設置場所において、前記壁部には、前記床部との接続部分に沿って延びる巾木が取り付けられ、
前記巾木は、前記壁部に取り付けられた前記側板部と対面する部分において、前記側板部と前記壁部との間に位置している、[15]の蓄電設備付き建物。
【0025】
以下、図面を参照して本開示の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比を、実物のそれらから変更し誇張してある。また、一部の図において示された構成等が、他の図面において省略されていることもある。
【0026】
本明細書において、形状や幾何学的条件ならびにそれらの程度を特定する、例えば「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に限定されることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈する。
【0027】
図面間における方向関係を明確化するため、第1方向D1、第2方向D2、及び第3方向D3を、図面間で共通する方向として示している。各方向において、矢印の先端側が第1側となる。各方向において、第1側とは逆側となる側が第2側となる。図面の紙面に垂直な方向に沿って紙面の手前に向かう矢印を、例えば図4に示すように、円の中に点を設けた記号により示した。
【0028】
図1図12は、本発明による一実施の形態を説明するための図である。図1は、一実施の形態による蓄電設備付き建物100を示す斜視図である。蓄電設備付き建物100は、蓄電設備90と、建物1と、を含む。蓄電設備90は、支持部材10と、支持部材10に取り付けられた蓄電素子ユニット50と、を含んでいる。蓄電素子ユニット50は、建物1の設置場所Pに設置されている。すなわち、建物1は、設置場所Pを含んでいる。設置場所Pは、床部2と、床部2から立ち上がった壁部3と、を含んでいる。床部2は、第1方向D1と、第1方向D1に直交する第2方向D2に広がっている。壁部3は、第1方向D1と、第1方向D1及び第2方向D2の両方向に直交する第3方向D3と、に広がっている。
【0029】
図示された例において、第3方向D3は鉛直方向と平行な方向となっている。第3方向D3における第1側S3は、鉛直方向における上側(上方)となる。第3方向D3における第2側は、鉛直方向における下側(下方)となる。
【0030】
蓄電素子ユニット50が設置される建物1として、一戸建住宅、集合住宅、マンション等の住宅や、オフィス、ビル等の公共施設が例示される。
【0031】
図1に示すように、床部2及び壁部3は、接続部分4において、互いに接続している。接続部分4は、第1方向D1に延びている。壁部3には、接続部分4に沿って延びる巾木5が取り付けられている。巾木5は、接続部分4から、壁部3に沿って上方に延びている。巾木5は、接続部分4を隠蔽できる。巾木5は、巾木5自身が意匠を表示することで、設置場所Pの意匠性を向上できる。なお、「巾木」は、「幅木」と表記されてもよい。
【0032】
蓄電素子ユニット50は、蓄電及び放電が可能な二次電池ユニットとして用いられる。図1に示す例において、蓄電素子ユニット50は、直方体状の形状を有している。蓄電素子ユニット50は、蓄電素子モジュール51と、蓄電素子モジュール51を収容する筐体60と、を含んでいる。図1に示すように、蓄電素子ユニット50は、筐体60の一部分を覆う化粧パネル70を含んでもよい。
【0033】
図1に示す例において、複数の蓄電素子モジュール51が筐体60に収容されている。複数の蓄電素子モジュール51は、筐体60の収容空間60Sにおいて第3方向D3に重ねられている。
【0034】
蓄電素子モジュール51は、図示しない複数のセルを収容する機能を有する。セルは、蓄電素子として取り扱われる最小単位である。セルとして、種々の形式を採用できる。セルは、例えばリチウムイオン二次電池でもよい。
【0035】
図1及び図3に示す例において、蓄電素子モジュール51は、建物1の配線6と電気的に接続されている。図3に示すように、配線6は、建物1の床部2から延び出している。配線6は、壁部3から延び出してもよい。蓄電素子モジュール51と配線6とが電気的に接続されることで、蓄電素子ユニット50は、建物1内に設置された電気装置(図示せず)の電源として機能し得る。
【0036】
蓄電素子モジュール51は、モジュール配線51Lを含んでもよい。図1に示す例において、複数のモジュール配線51Lが、複数の蓄電素子モジュール51の各々から延びている。複数のモジュール配線51Lは、筐体60の収容空間(筐体収容空間)60Sに収容されている。複数のモジュール配線51Lは、後述する制御モジュール53に接続されている。モジュール配線51Lは、制御モジュール53を介して、建物1の配線6と電気的に接続されている。モジュール配線51Lが建物1の配線6と接続されることで、蓄電素子モジュール51と建物1の配線6とが電気的に接続されている。
【0037】
筐体収容空間60Sには、蓄電素子モジュール51以外の機器あるいは部材が収容されてもよい。図示された例において、筐体収容空間60Sには、蓄電素子モジュール51に加えて、ストッパ52と、制御モジュール53と、が収容されている。図1において、筐体60に収容された蓄電素子モジュール51、ストッパ52、及び制御モジュール53が観察可能となっている。
【0038】
図1に示す例において、ストッパ52は、筐体60に固定されている板状の部材である。ストッパ52は、蓄電素子モジュール51の筐体60に対する第3方向D3への相対移動を制限する。ストッパ52は、例えば金属製の板状の部材によって構成されてもよい。
【0039】
図1に示す例において、制御モジュール53は、ストッパ52を介して蓄電素子モジュール51に重ねられている。制御モジュール53は、筐体60の収容空間60Sに収容された蓄電素子モジュール51と電気的に接続されてもよい。図示された例において、制御モジュール53は、複数のモジュール配線51Lを介して、複数の蓄電素子モジュール51の各々と電気的に接続されている。制御モジュール53は、建物1の配線6に電気的に接続されてもよい。
【0040】
制御モジュール53は、複数の蓄電素子モジュール51の蓄電及び放電を制御する機能、蓄電素子モジュール51の蓄電状態(例えば蓄電量)を監視する機能、蓄電素子モジュール51の異常の有無を監視する機能の一以上の機能を有する。制御モジュール53は、蓄電素子モジュール51の蓄電状態や異常の有無等に関する情報を、蓄電素子ユニット50の外部に設けられた制御装置(図示せず)に送信し得る。制御モジュール53は、蓄電素子モジュール51との電気的な接続状態及び制御装置との電気的な接続状態を変更可能な開閉器を含んでもよい。
【0041】
図1図3に示す例において、筐体60は、一つの面が開口した直方体状の外形状を有している。筐体60の開口した面は、第1方向D1及び第2方向D2に広がっている。筐体60は、蓄電素子モジュール51を支持する底壁部61及び底壁部61から立ち上がった複数の側壁部62と、を含む筐体本体65と、筐体本体65を上方から覆う蓋部66と、を含んでいる。底壁部61、複数の側壁部62、及び蓋部66によって、筐体60の収容空間60Sが形成されている。
【0042】
筐体60は、図1に示される第1位置P1にて設置されてもよいし、図3に示される第2位置P2にて設置されてもよい。図1及び図2に示すように、筐体60が第1位置P1にて設置されたとき、筐体60は、建物1の配線6に対して第1方向D1における第2側に位置してもよい。図3に示すように、筐体60が第2位置P2にて設置されたとき、筐体60は、建物1の配線6に対して第1方向D1における第1側S1に位置してもよい。筐体60は、第3方向D3に平行な回転軸線を中心に回転させることで、第1位置P1と第2位置P2とを切り替えてもよい。
【0043】
図1に示す例において、蓋部66は、パネル状の部材である。蓋部66は、上方から筐体本体65を覆っている。筐体収容空間60Sは、蓋部66によって上方から区画されている。蓋部66は、筐体本体65に取り付けられたとき、第1方向D1及び第2方向D2に広がっている。蓋部66は、例えば筐体本体65にねじ止めされることで、筐体本体65に取り付けられてもよい。蓋部66は、例えば樹脂製でもよいし、金属製でもよい。
【0044】
図4に示す例において、底壁部61は、平面視において(第3方向D3からの観察において)長方形形状を有する板状の部材である。底壁部61は、第1方向D1に長手方向を有している。底壁部61は、第2方向D2における中心線MLに対して、第2方向D2における第1側S2に位置する第1部分61aと、当該中心線よりも第2方向D2における第2側に位置する第2部分61bと、を含んでいる。
【0045】
底壁部61は、収容空間60Sに収容された蓄電素子モジュール51等の機器を支持する。図1及び図4に示された例では、底壁部61は、後述する支持部材10(第1支持部材20)の底板部11(第1底板部21)に上方から接触している。底壁部61は、例えば金属製でもよい。図4では、第1位置P1にて設置される筐体60の底壁部61が、支持部材10とともに示されている。
【0046】
図4に示す例において、底壁部61は、底壁部61を第3方向D3に貫通する複数の貫通穴61Hを含んでいる。貫通穴61Hは、筐体60(筐体本体65)を支持部材10に固定する固定具を通すことができる。図示された例においては、固定具として、ねじTHが貫通穴61Hの各々を通過している。貫通穴61Hを通過したねじTHは、後述する第1支持部材20の第1底板部21に設けられたねじ穴11Hに噛み合っている。
【0047】
図4に示す例において、底壁部61は、第1位置P1にある筐体60を支持部材10にねじ止めするねじTHが通過可能な第1貫通穴61HAを含んでいる。第1貫通穴61HAを通過したねじTHが、後述する支持部材10の第1ねじ穴11HAと噛み合うことで、筐体60を第1位置P1にて設置できる。
【0048】
底壁部61は、第2位置P2にある筐体60を支持部材10にねじ止めするねじTHが通過可能な第2貫通穴61HBを含んでもよい。第2貫通穴61HBを通過したねじTHが、後述する支持部材10の第2ねじ穴11HBと噛み合うことで、筐体60を第2位置P2にて設置できる。
【0049】
底壁部61は、第1貫通穴61HA及び第2貫通穴HBをいずれも含んでもよい。とりわけ、図4に示すように、第1貫通穴61HAが、第2貫通穴61HBと重なってもよい。すなわち、貫通穴61Hは、第1貫通穴61HAであり、且つ第2貫通穴61HBでもよい。図4に示す例において、貫通穴61Hは、底壁部61の第1部分61a及び第2部分61bに配置されている。第1部分61aにおける貫通穴61Hの配置は、第2部分61bにおける貫通穴61Hの配置を、第3方向D3に延びる底壁部61の回転軸線CAを中心に反転(180°回転)させた配置と一致している。第2部分61bにおける貫通穴61Hの配置は、第1部分61aにおける貫通穴61Hの配置を、第3方向D3に延びる底壁部61の回転軸線CAを中心に反転(180°回転)させた配置と一致している。
【0050】
第2位置P2にて筐体60を設置するために、底壁部61を図4に示す位置から反転させた場合を考える。このとき、図中の第1部分61aに配置された第1貫通穴61HAは、図中の第2部分61bに配置された第1貫通穴61HAの位置において、第2貫通穴61HBとして使用できる。同様に、図中の第2部分61bに配置された第1貫通穴61HAは、図中の第1部分61aに配置された第1貫通穴61HAの位置において、第2貫通穴61HBとして使用できる。
【0051】
この具体例によれば、第1位置P1及び第2位置P2に配置可能な筐体60において、底壁部61の貫通穴61Hの数を低減できる。また、貫通穴61Hの数を低減することで、後述する支持部材10(第1支持部材20)に設けられるねじ穴11Hの数を低減できる。これにより、底壁部61及び支持部材10の製造時間及び製造コストを低減できる。
【0052】
図1図3に示す例において、側壁部62は、長方形形状を有するパネル状の部材である。図2に示すように、複数の側壁部62が、底壁部61から上方に立ち上がっている。側壁部62は、第3方向D3とは非平行な方向から、筐体収容空間60Sを区画する。側壁部62は、例えば樹脂製でもよいし、金属製でもよい。
【0053】
図1図3に示す例においって、側壁部62は、第1方向D1に互いに対向する一対の第1側壁部62a及び第2側壁部62bと、第2方向D2に互いに対向する第3側壁部62c及び第4側壁部62dと、を含んでいる。第1側壁部62a及び第2側壁部62bは、第2方向D2に沿って、第3方向D3に延びている。第3側壁部62c及び第4側壁部62dは、第1方向D1に沿って、第3方向D3に延びている。第3側壁部62c及び第4側壁部62dが延びる方向は、壁部3が延びる方向と平行である。第1側壁部62a及び第2側壁部62bは、第1方向D1において筐体収容空間60Sを区画する。第3側壁部62c及び第4側壁部62dは、第2方向D2において筐体収容空間60Sを区画する。
【0054】
図2に示すように、筐体60(筐体本体65)を第1位置P1にて設置しようとするとき、第1側壁部62aは、第2側壁部62bに対して第1方向D1における第1側S1に位置している。筐体60(筐体本体65)を第1位置P1にて設置しようとするとき、第3側壁部62cは、第4側壁部62dに対して第2方向D2における第1側S2に位置している。一方、図3に示すように、筐体60を第2位置P2にて設置しようとするとき、第1側壁部62aは、第2側壁部62bに対して第1方向D1における第2側に位置している。筐体60を第2位置P2にて設置しようとするとき、第3側壁部62cは、第4側壁部62dに対して第2方向D2における第2側に位置している。
【0055】
側壁部62は、蓄電素子モジュール51に接続される建物1の配線6が通過可能な配線通過穴62Hを含んでもよい。図1図3図6及び図7に示す例において、第1側壁部62aには、配線通過穴62Hが設けられている。配線通過穴62Hは、側面視において(第1方向D1からの観察において)円形形状を有している。第1側壁部62aには、複数の配線通過穴62Hが設けられてもよい。図示された例においては、二つの配線通過穴62Hが第2方向D2に間隔を空けて設けられている。図3及び図4に示すように、配線通過穴62Hの周囲には、配線通過穴62Hを通過する配線6を保護するハトメ63が設けられてもよい。
【0056】
図示された例において、第1側壁部62aは、平面視において(第3方向における第1側からの観察において)蓋部66よりも第1方向D1における外方、すなわち筐体60の収容空間60Sから離れる向きに延び出した延出部64を含んでいる。筐体60が第1位置P1にあるとき、延出部64は、図2及び図6に示すように、第2方向D2及び第3方向D3に沿って、第1方向D1における第1側S1に延び出している。筐体60が第2位置P2にあるとき、延出部64は、図3及び図7に示すように、第2方向D2及び第3方向D3に沿って、第1方向D1における第2側に延び出している。延出部64は、配線通過穴62Hが設けられた側壁部62と一体的に形成されてもよいし、配線通過穴62Hが設けられた側壁部62とは別体として形成された延出部64が、当該側壁部62に取り付けられてもよい。
【0057】
図6及び図7に示すように、延出部64は、上方に開口した凹部64Rを含んでいる。凹部64Rは、第1方向D1及び第2方向D2に広がっている。凹部64Rは、第2方向D2に間隔を空けて二つ設けられている。凹部64Rは、後述する化粧パネル70の上面パネル71に設けられた凸部を収容可能である。
【0058】
次に、図1図6及び図7を参照して、化粧パネル70について説明する。化粧パネル70は、筐体60の側壁部62の一部分を覆う。化粧パネル70は、上面パネル71と、上面パネル71に接続された第1側面パネル72と、第1側面パネル72とは異なる位置において上面パネル71に接続された第2側面パネル73と、を含んでいる。図1に示すように、上面パネル71、第1側面パネル72、第2側面パネル73、及び化粧パネル70によって覆われる側壁部62によって、化粧パネル収容空間70Sが構成されている。化粧パネル70は、化粧パネル収容空間70Sに配線6を収容する。この結果、化粧パネル70は、建物1の配線6を隠蔽する。化粧パネル70は、蓄電素子ユニット50から省略されてもよい。なお、図6及び図7においては、第1側面パネル72及び第2側面パネル73が省略されている。
【0059】
図1に示すように、化粧パネル70は、配線通過穴62Hが設けられた第1側壁部62aを覆うように、筐体60(筐体本体65)に取り付けられる。化粧パネル70は、第1位置P1にある筐体60に対して、第1方向D1における第1側S1から、第1側壁部62aを覆っている。化粧パネル70は、第2位置P2にある筐体60に対して、第1方向D1における第2側から、第1側壁部62aを覆ってもよい。
【0060】
図6及び図7に示すように、上面パネル71は、第1方向D1及び第2方向D2に広がっている。上面パネル71は、化粧パネル収容空間70Sを上方から区画している。上面パネル71は、例えば樹脂製でもよいし、金属製でもよい。
【0061】
図6及び図7に示すように、上面パネル71は、下方に突出した複数の凸部74を含んでいる。図示された例において、凸部74は、上面パネル71の第1方向D1における第1側S1の縁部71aに設けられた第1凸部74aと、上面パネル71の第1方向D1における第2側の縁部71bに設けられた第2凸部74bと、を含んでいる。第1凸部74a及び第2凸部74bは、それぞれ、第2方向D2に間隔を空けて2つ設けられている。
【0062】
図1及び図6に示すように、上面パネル71は、第1方向D1における第1側S1から、筐体60(筐体本体65)に取り付けることができる。筐体60が第1位置P1にあるとき、上面パネル71は、第1方向D1における第1側S1の縁部71aにおいて、第1側面パネル72に接続している。上面パネル71は、第1方向D1における第2側の縁部71bにおいて、筐体本体65に取り付けられている。図示された例において、上面パネル71の第1凸部74aは、第1側面パネル72によって、第1方向D1における第1側S1から覆われている。上面パネル71の第2凸部74bは、筐体本体65の延出部64に設けられた凹部64Rに収容されている。
【0063】
図7に示すように、上面パネル71は、第1方向D1における第2側からも、筐体60(筐体本体65)に取り付けることができる。筐体60が第2位置P2にあるとき、上面パネル71は、第1方向D1における第1側S1の縁部71aにおいて、筐体本体65に取り付けられている。上面パネル71は、第1方向D1における第2側の縁部71bにおいて、第1側面パネル72に接続している。図示された例において、上面パネル71の第1凸部74aは、筐体本体65の延出部64に設けられた凹部64Rに収容されている。上面パネル71の第2凸部74bは、第1側面パネル72によって、第1方向D1における第2側から覆われてもよい。
【0064】
延出部64に設けられた凹部64Rに収容される凸部74を選択することで、化粧パネル70は、第1方向D1における第1側S1から側壁部62を覆うこともできるし、第1方向D1における第2側から側壁部62を覆うこともできる。
【0065】
図1に示すように、上面パネル71は、第2方向D2における第1側S2の縁部71cにおいて、第2側面パネル73と接続している。
【0066】
図1に示す例において、第1側面パネル72は、第2方向D2及び第3方向D3に広がる板状の部材である。第1側面パネル72は、図1に示すように、第1方向D1における第1側S1から上面パネル71に取り付けられてもよい。第1側面パネル72は、第1方向D1における第2側から上面パネル71に取り付けられてもよい。第1側面パネル72は、図1に示すように、第2方向D2における第2側から第2側面パネル73に取り付けられてもよい。
【0067】
第1側面パネル72は、化粧パネル収容空間70Sを第1方向D1におけるいずれか一方の側から区画している。図1に示すように、化粧パネル70が側壁部62を第1方向D1における第1側S1から覆うとき、第1側面パネル72は、化粧パネル収容空間70Sを第1方向D1における第1側S1から区画している。一方、化粧パネル70が側壁部62を第1方向D1における第2側から覆うとき、第1側面パネル72は、化粧パネル収容空間70Sを第1方向D1における第2側から区画している。第1側面パネル72は、例えば樹脂製でもよいし、金属製でもよい。
【0068】
図1に示す例において、第2側面パネル73は、第1方向D1及び第3方向D3に広がる板状の部材である。第2側面パネル73は、化粧パネル収容空間70Sを第2方向D2における第1側S2から区画している。第2側面パネル73は、第3方向D3における第1側S3の縁部において、上面パネル71に接続している。第2側面パネル73は、第1方向D1における第1側S1の縁部において、第1側面パネル72に取り付けられている。第2側面パネル73は、化粧パネル収容空間70Sを第2方向D2における第1側S1から区画している。第2側面パネル73は、例えば樹脂製でもよいし、金属製でもよい。
【0069】
以上の蓄電素子ユニット50は、図1に示すように、建物1の設置場所Pに設置された支持部材10によって支持されている。図2及び図3に示すように、支持部材10は、床部2上に配置される底板部11と、底板部11から立ち上がった側板部16と、を含んでいる。底板部11は、第1方向D1及び第2方向D2に広がる板状の部材である。側板部16は、第1方向D1及び第3方向D3に広がる板状の部材である。底板部11は、下方から蓄電素子ユニット50を支持する。側板部16は、側方、すなわち図中の第3方向D3に直交する方向から蓄電素子ユニット50を支持する。図1に示す例において、側板部16は、第2方向D2における第2側から、蓄電素子ユニット50を支持している。
【0070】
図8に示すように、底板部11は、平面視において矩形形状を有している。底板部11は、長辺として第1方向D1に延びる第1縁部11a及び第2縁部11bと、短辺として第2方向D2に延びる第3縁部11c及び第4縁部11dと、を有している。図示された例において、第1縁部11aは、第2縁部11bよりも第2方向D2における第1側S2に位置している。第3縁部11cは、第4縁部11dよりも第1方向D1における第1側S1に位置している。底板部11において、第3縁部11c及び第4縁部11dは、側縁部と称呼されてもよい。
【0071】
図9に示すように、側板部16は、正面視(第2方向D2からの観察)において矩形形状を有している。側板部16は、長辺として第1方向D1に延びる第1縁部16a及び第2縁部16bと、短辺として第3方向D3に延びる第3縁部16c及び第4縁部16dと、を有している。図示された例において、第1縁部16aは、第2縁部16bよりも上方に位置している。第3縁部16cは、第4縁部16dよりも第1方向D1における第1側S1に位置している。側板部16において、第3縁部16c及び第4縁部16dは、側縁部と称呼されてもよい。
【0072】
図5に示すように、底板部11は、第1方向D1に延びる第2縁部11bにおいて、側板部16と接続している。側板部16は、第1方向D1に延びる第2縁部16bにおいて、底板部11と接続している。この結果、底板部11と側板部16との接続部分CPは、第1方向D1に延びている。図示された例において、支持部材10の接続部分CPは、建物1の設置場所Pにおける床部2と壁部3との接続部分4と平行に延びている。
【0073】
図1図3に示すように、支持部材10は、筐体60を支持する第1部分10aと、化粧パネル70を支持する第2部分10bと、を含んでいる。第1部分10a及び第2部分10bは、第1方向D1に互いに隣り合っている。図1及び図2に示すように、第2部分10bは、第1部分10aに対して第1方向D1における第1側S1に位置してもよい。図3に示すように、第2部分10bは、第1部分10aに対して第1方向D1における第2側に位置してもよい。
【0074】
図1に示す例において、第1部分10aは、第1位置P1にある筐体60を支持する。第2部分10bは、第1位置P1にある筐体60に取り付けられた化粧パネル70を支持し得る。一方、図3に示す例において、第1部分10aは、第2位置P2にある筐体60を支持する。第2部分10bは、第2位置P2にある筐体60に取り付けられた化粧パネル70を支持し得る。
【0075】
第1部分10aと第2部分10bとは、別体の部材でもよい。図2及び図3に示す例において、支持部材10は、第1部分10aを構成する第1支持部材20と、第2部分10bを構成する第2支持部材30と、を含んでいる。
【0076】
第2部分10bは、第1部分10aに着脱可能でもよい。第2支持部材30は、第1支持部材20にねじ止めされることで、第1支持部材20に取り付けられてもよい。第2支持部材30は、第2支持部材30を第1支持部材20にねじ止めするねじを取り外すことで、第1支持部材20から取り外されてもよい。第2支持部材30は、第1方向D1における第1側S1から第1支持部材20にねじ止めされてもよい。第2支持部材30は、第1方向D1における第2側から第1支持部材20にねじ止めされてもよい。
【0077】
第2部分10bを第1部分10aに着脱可能とすることで、筐体60、及び筐体60に取り付けられた化粧パネル70の位置に応じて、第2部分10bを第1部分10aに取り付ける位置を選択できる。
【0078】
以下、図8及び図9を主に参照して、第1部分10aを構成する第1支持部材20について説明する。第1支持部材20は、第1底板部21と、第1底板部21から立ち上がった第1側板部26と、を含んでいる。
【0079】
第1底板部21は、平面視において長方形形状を有している。第1底板部21は、筐体60を下方から支持する。第1底板部21は、長辺として第1方向D1に延びる第1縁部21a及び第2縁部21bと、短辺として第2方向D2に延びる第3縁部21c及び第4縁部21dと、を有している。第1縁部21aは、第2縁部21bよりも第2方向D2における第1側S2に位置している。第3縁部21cは、第4縁部21dよりも第1方向D1における第1側S1に位置している。第1底板部21において、第3縁部21c及び第4縁部21dは、側縁部と称呼されてもよい。
【0080】
図8に示すように、第1底板部21の第1縁部21aは、底板部11の第1縁部11aの一部分を構成している。第1底板部21は、図11に示すように、第2縁部21bにおいて、第1側板部26に連結されている。
【0081】
図2及び図8に示す例において、第1底板部21の第4縁部21dは、底板部11の第4縁部11dを構成している。図3に示す例において、第1底板部21の第3縁部21cは、底板部11の第3縁部11cを構成している。
【0082】
第1底板部21は、第1方向D1及び第2方向D2に広がる主面22を含んでいる。第1底板部21は、筐体60に接近するように曲がった板状部23を含んでもよい。図示された例において、板状部23は、主面22から、主面22の法線方向である第3方向D3に曲がっている。第1底板部21は、複数の板状部23を含んでもよい。図示された例において、板状部23は、第1底板部21の縁部21a,21b,21c,21dの各々に設けられている。
【0083】
板状部23は、主面22の一部分が筐体60に向けて曲げられることによって、形成されてもよい。すなわち、主面22と板状部23とが一体的に形成されてもよい。板状部23は、主面22に取り付けられた、主面22とは別体の部材によって形成されてもよい。図示された例において、第1底板部21の縁部21a,21b,21c,21dに設けられた板状部23は、第1底板部21の主面22と一体的に形成されている。
【0084】
第1底板部21の縁部21a,21b,21c,21dに設けられた板状部23は、第1底板部21の側面21sを形成してもよい。図10及び図11に示す例において、第1底板部21の第1縁部21a及び第2縁部21bには、それぞれ、板状部23によって側面21sが形成されている。第1縁部21a及び第2縁部21bに形成された側面21sは、それぞれ、第1方向D1に沿って第3方向D3に延びている。また、第1底板部21の第3縁部21c及び第4縁部21dには、それぞれ、板状部23によって側面21sが形成されている。第3縁部21c及び第4縁部21dに形成された側面21sは、それぞれ、第2方向D2に沿って第3方向D3に延びている。
【0085】
図11によく示されるように、第1底板部21は、第2縁部21bに形成された側面21sにおいて、第1側板部26と第2方向D2に重なっている。これにより、第1底板部21と第1側板部26とを容易に連結できる。第1底板部21と第1側板部26とは、第1底板部21及び第1側板部26を第2方向D2に貫通するリベット等の固定具により連結されてもよい。
【0086】
図8に示すように、第1底板部21の板状部23は、主面22と対面する天面21tを形成してもよい。天面21tは、主面22よりも上方に位置している。図示された例において、第1底板部21の第1縁部21aには、第3方向D3に延びる板状部23を第2方向D2における第2側にさらに折り曲げることによって、天面21tが形成されている。第1底板部21の第3縁部21cには、第3方向D3に延びる板状部23を第1方向D1における第2側にさらに折り曲げることによって、天面21tが形成されている。第1底板部21の第4縁部21dには、第3方向D3に延びる板状部23を第1方向D1における第1側S1にさらに折り曲げることによって、天面21tが形成されている。
【0087】
縁部21a,21b,21c,21dにおいて側面21s及び天面21tが形成されることで、第1底板部21の縁部21a,21b,21c,21dにおける剛性を強化できる。
【0088】
天面21tは、第1底板部21の筐体60に接触する接触面FSを構成してもよい。第1底板部21は、天面21tにおいて、下方から筐体60に接触してもよい。
【0089】
板状部23は、第1底板部21の縁部21a,21b,21c,21d以外の部分に設けられてもよい。図2及び図3に示すように、第1底板部21は、板状部23によって形成された底板凸部12を含んでいる。底板凸部12は、第1底板部21の主面22から、蓄電素子ユニット10に接近するように上方に突出している。底板凸部12によって、第1底板部21の剛性を強化できる。
【0090】
図2図3図5及び図8に示すように、第1底板部21は、底板凸部12として、第1方向D1に直線状に延びる第1底板凸部121と、第1底板部21の縁部21a,21b,21c,21dに沿って周状に延びる第2底板凸部122と、を含んでいる。図示された例では、2つの第1底板凸部121が、第2方向D2に並べられている。第2底板凸部122は、2つの第1底板凸部121を取り囲んでいる。第2底板凸部122は、第1方向D1と非平行な第2方向D2に延びる部分を含んでいる。
【0091】
第1方向D1に延びる第1底板凸部121、及び第2方向D2に延びる部分を含む第2底板凸部122によって、複数の方向から加えられる力に対する第1底板部21の剛性を強化できる。
【0092】
底板凸部12は、第1底板部21と筐体60との接触面FSを構成してもよい。図示された例において、第1底板凸部121及び第2底板凸部122は、いずれも、接触面FSを構成している。図5図10及び図11に示すように、第1底板凸部121及び第2底板凸部122において、接触面FSを構成する部分の主面22に対する突出高さは、天面21tの主面22に対する突出高さと同一となっている。
【0093】
図8に示す例において、第2底板凸部122には、第2底板凸部122を第3方向D3に貫通する複数のねじ穴11Hが設けられている。ねじ穴11Hには、図4に示された、底壁部61の貫通穴61Hを通過したねじTHが噛み合う。貫通穴61Hを通過したねじTHがねじ穴11Hに噛み合うことで、筐体60が第1底板部21にねじ止めされる。筐体60を第1底板部21にねじ止めすることで、蓄電素子ユニット50が、支持部材10に取り付けられる。
【0094】
図2及び図8に示すように、第1底板部21は、ねじ穴11Hとして、第1底板部21上の第1位置P1にある筐体60を第1底板部21にねじ止めするねじが噛み合う第1ねじ穴11HAを含んでもよい。図3図8に示すように、第1底板部21は、ねじ穴11Hとして、第1底板部21上の第2位置P2にある筐体60を第1底板部21にねじ止めするねじが噛み合う第2ねじ穴11HBを含んでもよい。図示された例において、第1底板部21は、第1ねじ穴11HA及び第2ねじ穴11HBをいずれも含んでいる。この具体例によれば、筐体60が第1位置P1及び第2位置P2のいずれの位置にある場合でも、筐体60を第1底板部21にねじ止めできる。これにより、蓄電素子ユニット50を建物1の設置場所Pに設置する際に、筐体60の設置位置について、自由度を向上できる。
【0095】
図8に示すように、第1底板部21の第2ねじ穴11HBは、第3方向D3に平行な回転軸線CAを中心に第1ねじ穴11HAを回転させた位置に設けられてもよい。図示された例において、第3方向D3は、筐体60と第1底板部21とが重なる方向となっている。この具体例によれば、第1ねじ穴11HAに噛み合うねじが通過する貫通穴61Hに、第2ねじ穴11HBに噛み合うねじを通過させることができる。すなわち、筐体60が第1位置P1及び第2位置P2のいずれの位置にあっても、当該貫通穴61Hを、筐体60の第1底板部21へのねじ止めに使用できる。これにより、底壁部61に設ける貫通穴61Hの数を低減させ、結果として底壁部61の製造時間及び製造コストを低減できる。
【0096】
ねじ穴11Hは、第1ねじ穴11HAであり、且つ第2ねじ穴11HBであってもよい。この具体例によれば、第1底板部21に設けるねじ穴11Hを低減できる。これにより、第1底板部21の製造時間及び製造コストを低減できる。第1底板部21に設けられた複数のねじ穴11Hが、第1ねじ穴11HAであり、且つ第2ねじ穴11HBであってもよい。第1底板部21に設けられた全てのねじ穴11Hが、第1ねじ穴11HAであり、且つ第2ねじ穴11HBであってもよい。
【0097】
図8及び図10に示す例において、第1底板部21は、第1縁部21aに沿って設けられた第1縁部補強部材13を含んでいる。第1縁部補強部材13は、主面22とは別体で設けられた板状部23によって構成されている。第1縁部補強部材13は、主面22に上方から重ねられている。第1縁部補強部材13は、筐体60との接触面FSを構成する部分を含んでいる。第1縁部補強部材13は、主面22に重ねられた部分において、リベット等の固定具によって主面22に固定されてもよい。第1縁部補強強部材13は、金属製でもよい。第1縁部補強部材13は、金属製の板状の部材を折り曲げることによって作製されてもよい。
【0098】
図8及び図11に示す例において、第1底板部21は、第2縁部21bに沿って設けられた第2縁部補強部材14を含んでいる。第2縁部補強部材14は、主面22とは別体で設けられた板状部23によって構成されている。第2縁部補強部材14は、主面22に上方から重ねられている。第2縁部補強部材14は、筐体60との接触面FSを構成する部分を含んでいる。第2縁部補強部材14は、図8に示すように、主面22に重ねられた部分において、リベット等によって主面22に固定されてもよい。第2縁部補強部材14は、金属製でもよい。第2縁部補強部材14は、図10に示すように、後述する第1側板部26の第2縁部補強部材19と一体的に形成されてもよい。
【0099】
図9に示すように、第1側板部26は、正面視(第2方向D2における第1側S2からの観察)において長方形形状を有している。第1側板部26は、長辺として第1方向D1に延びる第1縁部26a及び第2縁部26bと、短辺として第3方向D3に延びる第3縁部26c及び第4縁部26dと、を有している。第1縁部26aは、第2縁部26bよりも上方に位置している。第3縁部26cは、第4縁部26dよりも第1方向D1における第1側S1に位置している。第1側板部26において、第3縁部26c及び第4縁部26dは、側縁部と称呼されてもよい。
【0100】
図5及び図11に示すように、第1側板部26は、第3方向D3における一方の縁部である第2縁部26bにおいて、第1底板部21に連結されている。
【0101】
図9に示す例において、第1側板部26は、第1方向D1及び第3方向D3に広がる主面27を含んでいる。第1側板部26は、主面27に対して曲がった板状部28を含んでもよい。板状部28は、主面27から、筐体60に接近するように曲がってもよい。板状部28は、主面27から、壁部3に接近するように曲がってもよい。図示された例において、板状部28は、主面27から、主面27の法線方向である第2方向D2における第1側S2及び第2側のいずれか一方の側に曲がっている。第1側板部26は、複数の板状部28を含んでもよい。図9に示す例において、板状部28は、第1側板部26の第1縁部26a、第3縁部26c及び第4縁部26dに設けられている。
【0102】
板状部28は、主面27の一部分が曲げられることによって形成されてもよい。すなわち、主面27と板状部28とが一体的に形成されてもよい。板状部28は、主面27に取り付けられた、主面27とは別体の部材によって形成されてもよい。
【0103】
図2図3及び図5に示すように、第1側板部26の第1縁部26aには、板状部28によって天面26tが形成されている。第1縁部26aに形成された天面26tは、第1方向D1に沿って第2方向D2に延びている。
【0104】
第1側板部26の縁部に設けられた板状部28は、第1側板部26の側面26sを形成してもよい。図示された例において、第1側板部26の第3縁部26c及び第4縁部26dには、それぞれ、板状部28によって側面26sが形成されている。第1側板部26の第3縁部26c及び第4縁部26dに形成された側面26sは、それぞれ、第3方向D3に沿って、第2方向D2における第1側S2に延びている。
【0105】
板状部28は、主面27と対面する前面26fを形成してもよい。前面26fは、主面27よりも第2方向D2における第1側S2に位置している。図9に示された例において、第1側板部26の第1縁部26aには、第2方向D2に延びる板状部28を第3方向D3における第2側にさらに折り曲げることによって、前面26fが形成されている。第1側板部26の第3縁部26cには、第2方向D2に延びる板状部28を第1方向D1における第2側にさらに折り曲げることによって、前面26fが形成されている。第1側板部26の第4縁部26dには、第2方向D2に延びる板状部28を第1方向D1における第1側S1にさらに折り曲げることによって、前面26fが形成されている。
【0106】
縁部26a,26b,26c,26dにおいて側面26s、天面26t、及び前面26fが形成されることで、第1側板部26の縁部26a,26b,26c,26dにおける剛性を強化できる。
【0107】
板状部28は、第1側板部26の縁部以外の部分に設けられてもよい。図2図3及び図9に示す例において、第1側板部26は、主面27とは別部材の板状部28によって形成された側板凸部17を含んでいる。側板凸部17は、主面27から、蓄電素子ユニット10に接近するように第2方向D2における第1側S2に突出している。側板凸部17は、第2方向D2における第1側S2から主面27に取り付けられている。側板凸部17によって、第1側板部26の剛性を強化できる。
【0108】
前面26f及び側板凸部17は、第1側板部26の筐体60に接触する筐体接触面FTを構成してもよい。第1側板部26は、前面26f及び側板凸部17において、第2方向D2における第2側から筐体60に接触してもよい。筐体60が第1位置P1にて設置される場合、図2に示すように、筐体接触面FTには、第4側壁部62dが接触してもよい。筐体60が第2位置P2にて設置される場合、図3に示すように、筐体接触面FTには、第3側壁部62cが接触してもよい。
【0109】
図2図3図5及び図9に示す例において、第1側板部26は、板状部28によって形成された側板凹部18を含んでいる。側板凹部18は、第1側板部26の主面27から、壁部3に接近するように第2方向D2における第1側S2に凹んでいる。
【0110】
図示された例において、第1側板部26は、側板凹部18として、第1方向D1に直線状に延びる第1側板凹部181と、第3方向D3に直線状に延びる第2側板凹部182と、を含んでいる。図示された例では、2つの第1側板凹部181が、第3方向D3に並べられている。第1側板凹部181は、第1方向D1に沿った第1側板部26の全幅に亘って延びている。第3方向D3における2つの第1側板凹部181の間には、4つの第2側板凹部182が、第1方向D1に並べられている。
【0111】
第1方向D1に延びる第1側板凹部181、及び第3方向D3に延びる第2側板凹部182によって、複数の方向から加えられる力に対する第1側板部26の剛性を強化できる。とりわけ、第1方向D1に沿った第1側板部26の全幅に亘って延びる第1側板凹部181によって、蓄電素子ユニット50の長手方向である第1方向D1からの力に対する第1側板部26の剛性を強化できる。
【0112】
側板凹部18は、第1側板部26の壁部3に接触する壁部接触面FUを構成してもよい。図5に示すように、側板凹部18は、主面27よりも壁部3に接近している。側板凹部18は、第2方向D2における第1側S2から、壁部3に接触している。
【0113】
図2及び図3に示す例において、第1側板凹部181には、第1側板凹部181を第2方向D2に貫通する複数の穴16Hが設けられている。第2側板凹部182には、第2側板凹部182を第2方向D2に貫通する複数の穴16Hが設けられている。穴16Hは、図9に示すように、第1側板部26を壁部3に取り付けるねじTH等の固定具が通過可能である。固定具によって第1側板部26が壁部3に取り付けられることで、第1支持部材20は、設置場所Pに取り付けられる。
【0114】
図2及び図3に示す例において、第1支持部材20は、第1底板部21の側縁部と第1側板部26の側縁部とを接続する直線状の接続部材15を含んでいる。図示された例では、第1支持部材20は、第1方向D1に互いから離れた2つの接続部材15を含んでいる。2つの接続部材15のうち、一方の接続部材15は、第1底板部21の第3縁部21cと、第1側板部26の第3縁部26cと、を接続している。2つの接続部材15のうち、他方の接続部材15は、第1底板部21の第4縁部21dと、第1側板部26の第4縁部26dと、を接続している。接続部材15によって互いの側縁部が接続されることで、接続部分を中心とした、第1底板部21に対する第1側板部26の揺動を抑制できる。
【0115】
次に、図8及び図9を主に参照して、第2部分10bを構成する第2支持部材30について説明する。第2支持部材30は、第2底板部31と、第2底板部31から立ち上がった第2側板部36と、を含んでいる。なお、第2部分10bは、支持部材10から省略されてもよい。
【0116】
図5に示すように、第2側板部31は、平面視において長方形形状を有している。第2側板部31は、短辺として第1方向D1に延びる第1縁部31a及び第2縁部31bと、長辺として第2方向D2に延びる第3縁部31c及び第4縁部31dと、を有している。第1縁部31aは、第2縁部31bよりも第2方向D2における第1側S2に位置している。第3縁部31cは、第4縁部31dよりも第1方向D1における第1側S1に位置している。
【0117】
図8に示すように、第2底板部31の第1縁部31aは、底板部11の第1縁部11aの一部分を構成している。第2底板部31は、図12に示すように、第2縁部31bにおいて、第2側板部36に連結されている。
【0118】
図12に示すように、第2底板部31は、第2方向D2における一方の縁部である第2縁部31bにおいて、第2側板部36に連結されている。
【0119】
図2及び図8に示す例において、第2底板部31の第3縁部31cは、底板部11の第3縁部11cを構成している。図3に示す例において、第2底板部31の第4縁部31dは、底板部11の第4縁部11dを構成している。
【0120】
第2側板部31は、第1方向D1及び第2方向D2に広がる主面32を含んでいる。第2底板部31は、化粧パネル70に接近するように曲がった板状部33を含んでもよい。図示された例において、板状部33は、主面32から、主面32の法線方向である第3方向D3に曲がっている。第2底板部31は、複数の板状部33を含んでもよい。図示された例において、板状部33は、第2底板部31の縁部31a,31b,31c,31dの各々に設けられている。
【0121】
板状部33は、主面32の一部分が化粧パネル70に向けて曲げられることによって、形成されてもよい。すなわち、主面32と板状部33とが一体的に形成されてもよい。板状部33は、主面32に取り付けられた、主面32とは別体の部材によって形成されてもよい。図示された例において、第2底板部31の縁部31a,31b,31c,31dに設けられた板状部33は、第2底板部31の主面32と一体的に形成されている。
【0122】
第2底板部31の縁部31a,31b,31c,31dに設けられた板状部33は、第2底板部31の側面31sを形成してもよい。図2及び図3示された例において、第2底板部31の第1縁部31a及び第2縁部31bには、それぞれ、板状部33によって側面31sが形成されている。第1縁部31a及び第2縁部31bに形成された側面31sは、それぞれ、第1方向D1に沿って第3方向D3に延びている。また、第2底板部31の第3縁部31c及び第4縁部31dには、それぞれ、板状部33によって側面31sが形成されている。第3縁部31c及び第4縁部31dに形成された側面31sは、それぞれ、第2方向D2に沿って第3方向D3に延びている。
【0123】
図8に示すように、第2底板部31は、第2縁部31bに形成された側面31sにおいて、第2側板部36と第2方向D2に重なっている。これにより、第2底板部31と第2側板部36とを容易に連結できる。
【0124】
板状部33は、主面32と対面する天面31tを形成してもよい。天面31tは、主面32よりも上方に位置している。図示された例において、第2底板部31の第1縁部31aには、第3方向D3に延びる板状部33を第2方向D2における第2側にさらに折り曲げることによって、天面31tが形成されている。第2底板部31の第3縁部31cには、第3方向D3に延びる板状部33を第1方向D1における第2側にさらに折り曲げることによって、天面31tが形成されている。第2底板部31の第4縁部31dには、第3方向D3に延びる板状部33を第1方向D1における第1側S1にさらに折り曲げることによって、天面31tが形成されている。
【0125】
天面31tは、第2底板部31の化粧パネル70に接触する接触面PSを構成してもよい。第2底板部31の縁部に形成された天面31tの各々は、筐体60に対する化粧パネル70の位置に応じて、接触面FSを構成してもよい。
【0126】
図2及び図8に示すように、第1位置P1にある筐体60に接続された化粧パネル70は、第1縁部31aに形成された天面31t、及び第3縁部31cによって形成された天面31tに接触する。図3に示すように、第2位置P2にある筐体60に接続された化粧パネル70は、第1縁部31aに形成された天面31t、及び第4縁部31dによって形成された天面31tに接触する。
【0127】
図8に示すように、第2底板部31には、建物1の配線6が通過する配線通過穴10Hが設けられてもよい。図示された例では、主面32が中央部分において肉抜きされることで、配線通過穴10Hが形成されている。第2底板部31に配線通過穴10Hを設けることで、床部2上に露出する配線6は、第2支持部材30によって支持された化粧パネル70によって形成された化粧パネル収容空間70S内に容易に到達できる。したがって、化粧パネル70を安定して支持しつつ、配線6を容易に隠蔽できる。
【0128】
図8及び図12に示す例において、第2底板部31は、第2縁部31bに沿って設けられた第2縁部補強部材14を含んでいる。第2縁部補強部材14は、主面32とは別体で設けられた板状部33によって構成されている。第2縁部補強部材14は、主面32に上方から重ねられている。第2縁部補強部材14は、図8及び図12に示すように、主面32に重ねられた部分において、リベット等によって主面32に固定されてもよい。第2縁部補強部材14は、金属製でもよい。第2縁部補強部材14は、図12に示すように、後述する第2側板部36の第2縁部補強部材19と一体的に形成されてもよい。
【0129】
図9に示すように、第2側板部36は、正面視(第2方向D2における第1側S2からの観察)において長方形形状を有している。第2側板部36は、短辺として第1方向D1に延びる第1縁部36a及び第2縁部36bと、長辺として第3方向D3に延びる第3縁部36c及び第4縁部36dと、を有している。第1縁部36aは、第2縁部36bよりも第3方向D3における第1側S3に位置している。第3縁部36cは、第4縁部36dよりも第1方向D1における第1側S1に位置している。
【0130】
図12に示すように、第2側板部36は、第3方向D3における第2側の縁部である第2縁部36bにおいて、第2底板部31に連結されている。
【0131】
図9に示す例において、第2側板部36は、第1方向D1及び第3方向D3に広がる主面37を有している。第2側板部36は、主面37に対して曲がった板状部38を含んでもよい。板状部38は、主面37から、化粧パネル70に接近するように曲がってもよい。板状部38は、主面37から、壁部3に接近するように曲がってもよい。図示された例において、板状部38は、主面37から、主面37の法線方向である第2方向D2におけるいずれか一方の側に曲がっている。第2側板部36は、複数の板状部38を含んでもよい。図9に示す例において、板状部38は、第2側板部36の第1縁部36a、第3縁部36c及び第4縁部36dに設けられている。
【0132】
板状部38は、主面37の一部分が曲げられることによって形成されてもよい。すなわち、主面37と板状部38とが一体的に形成されてもよい。板状部38は、主面37に取り付けられた、主面37とは別体の部材によって形成されてもよい。
【0133】
図2図3、及び図12に示すように、第2側板部36の第1縁部36aには、板状部38によって天面36tが形成されている。第1縁部36aに形成された天面36tは、第1方向D1に沿って第2方向D2に延びている。
【0134】
第2側板部36の縁部に設けられた板状部38は、第2側板部36の側面36sを形成してもよい。図示された例において、第2側板部36の第3縁部36c及び第4縁部36dには、それぞれ、板状部38によって側面36sが形成されている。第2側板部36の第3縁部36c及び第4縁部36dに形成された側面36sは、それぞれ、第3方向D3に沿って、第2方向D2における第1側S2に延びている。
【0135】
板状部38は、主面37と対面する前面36fを形成してもよい。前面36fは、主面37よりも第2方向D2における第1側S2に位置している。図9に示された例において、第2側板部36の第1縁部36aには、第2方向D2に延びる板状部38を第3方向D3における第2側にさらに折り曲げることによって、前面36fが形成されている。第2側板部36の第3縁部36cには、第2方向D2に延びる板状部38を第1方向D1における第2側にさらに折り曲げることによって、前面36fが形成されている。第2側板部36の第4縁部36dには、第2方向D2に延びる板状部38を第1方向D1における第1側S1にさらに折り曲げることによって、前面36fが形成されている。
【0136】
前面36fは、第2側板部36の化粧パネル70に接触する化粧パネル接触面PTを構成してもよい。第2側板部36は、前面36fにおいて、第2方向D2における第2側から化粧パネル70に接触してもよい。化粧パネル70が第1位置P1にある筐体60に取り付けられる場合、第3縁部36cに形成された前面36fが、化粧パネル接触面PTを構成してもよい。化粧パネル70が第2位置P2にある筐体60に取り付けられる場合、第4縁部36dに形成された前面36fが、化粧パネル接触面PTを構成してもよい。化粧パネル70は、第1側面パネル72から化粧パネル接触面PTに接触してもよい。
【0137】
図8図9及び図12に示す例において、第2側板部36は、板状部38によって形成された側板凹部18を含んでいる。側板凹部18は、第2側板部36の主面37から、第2方向D2における第2側に凹んでいる。
【0138】
側板凹部18は、第2側板部36の壁部3に接触する壁部接触面PUを構成してもよい。図12に示すように、側板凹部18は、主面37よりも壁部3に接近している。側板凹部18は、第2方向D2における第1側S2から、壁部3に接触している。
【0139】
図2及び図3に示すように、第2側板部36の側板凹部18には、側板凹部18を第2方向D2に貫通する複数の穴16Hが設けられている。穴16Hは、図9に示すように、第2側板部36を壁部3に取り付けるねじTH等の固定具が通過可能である。固定具によって第2側板部36が壁部3に取り付けられることで、第2支持部材30は、設置場所Pに取り付けられる。
【0140】
図9に示すように、第2側板部36には、建物1の配線6が通過可能な配線通過穴10Hが設けられてもよい。図示された例では、主面37が中央部分において肉抜きされることで、配線通過穴10Hが形成されている。
【0141】
図9及び図12に示す例において、第2側板部36は、第2縁部36bに沿って設けられた第2縁部補強部材19を含んでいる。第2縁部補強部材19は、主面37とは別体で設けられた板状部38によって構成されている。第2縁部補強部材19は、主面37に上方から重ねられている。第2縁部補強部材19は、図8及び図12に示すように、主面37に重ねられた部分において、リベット等によって主面37に固定されてもよい。第2縁部補強部材19は、金属製でもよい。第2縁部補強部材19は、図12に示すように、後述する第2底板部31の第2縁部補強部材14と一体的に形成されてもよい。
【0142】
図8に示すように、第2底板部31の第3縁部31cに設けられた板状部33は、接続部材15と第1方向D1に重なる位置において、切欠かれてもよい。また、図9に示すように、第2側板部36の第3縁部36cに設けられた板状部38は、接続部材15と第1方向D1に重なる位置において、切欠かれてもよい。これらにより、図3に示すように、第2支持部材30は、第1支持部材20に対して、第1方向D1における第2側から容易に接近できる。
【0143】
図3に示すように、第2底板部31の第4縁部31dに設けられた板状部33は、接続部材15と第1方向D1に重なる位置において、切欠かれてもよい。また、図3に示すように、第2側板部36の第4縁部36dに設けられた板状部38は、接続部材15と第1方向D1に重なる位置において、切欠かれてもよい。これらにより、図2及び図8に示すように、第2支持部材30は、第1支持部材20に対して、第1方向D1における第1側S1から容易に接近できる。
【0144】
図示された支持部材10の作用について説明する。具体的には、図示された支持部材10を含む蓄電設備90の設置方法の一例について説明する。
【0145】
まず、支持部材10、及び蓄電素子ユニット50に含まれる部材を準備する。蓄電素子ユニット50に含まれる部材として、蓄電素子モジュール51及び筐体60が、蓄電設備90を設置する建物1に持ち込まれる。蓄電素子ユニット50に含まれる部材として、ストッパ52、制御モジュール53、化粧パネル70がさらに持ち込まれてもよい。蓄電素子ユニット50に含まれる部材は、別々に建物1に持ち込まれてもよい。支持部材10は、組み立てられた状態で建物1に持ち込まれてもよい。支持部材10として、互いに別体の部材として構成された第1部分10a、及び第2部分10bが建物1の設置場所Pに持ち込まれてもよい。
【0146】
次に、筐体60の設置位置を決定する。筐体60の設置位置は、建物1内における蓄電素子ユニット50の設置場所Pに基づき決定され得る。筐体60の設置位置は、設置場所Pにおける建物1の配線6の位置に基づいて、決定されてもよい。具体的には、配線通過穴62Hが設けられた側壁部62の位置が、設置場所Pにおける建物1の配線6の位置に基づいて、決定されてもよい。図2に示すように、第1側壁部62aが配線6よりも第1方向D1における第1側に位置するよう、筐体60を第1位置P1にて設置することを決定してもよい。あるいは、図3に示すように、第1側壁部62aが配線6よりも第1方向D1における第2側に位置するよう、筐体60を第2位置P2にて設置することを決定してもよい。
【0147】
筐体60の設置位置は、筐体60を第3方向D3に平行な軸を中心として反転(180°回転)させることで、第1位置P1と第2位置P2との間で変更してもよい。
【0148】
次に、決定された筐体60の設置位置に基づき、筐体60に対して化粧パネル70が取り付けられる位置を決定する。図1及び図6に示すように、筐体60に対して第1方向D1における第1側から化粧パネル70を取り付けることを決定してもよい。あるいは、図7を用いて説明した上述の方法により、筐体60に対して第1方向D1における第2側から化粧パネル70を取り付けることを決定してもよい。
【0149】
次に、決定された筐体60の設置位置に基づき、第1支持部材20の設置位置が決定される。筐体60に対して化粧パネル70が取り付けられる位置に基づき、第2支持部材30の設置位置が決定される。第1支持部材20の設置位置に基づき、第1側板部26が取り付けられる壁部3上の位置が決定される。第2支持部材30の設置位置に基づき、第2側板部36が取り付けられる壁部3上の位置が決定されてもよい。
【0150】
次に、第1支持部材20を建物1に設置する。決定された壁部3上の位置に第1側板部26を取り付ける。第1側板部26は、第1側板部26の穴16Hを通過したねじTHによって、壁部3にねじ止めされてもよい。第1側板部26が壁部3に取り付けられることで、第1側板部26と接続した第1底板部21が、床部2上に配置される。第1側板部26が壁部3に取り付けられることで、第1側板部26と接続した第1底板部21の床部2に対する相対移動が抑制される。
【0151】
図2図3、及び図9に示す例において、第1側板部26は、壁部3に接近するように曲がった板状部28によって形成された側板凹部18を含んでいる。第1側板部26は、側板凹部18によって構成された壁部接触面FUにおいて、壁部3に接触する。この結果、図5に示すように、第1側板部26と壁部3との間には、壁部接触面FU以外の部分において、第2方向D2に隙間が生じる。
【0152】
次に、第2支持部材30を建物1に設置する。決定された壁部3上の位置に第2側板部36を取り付ける。第2側板部36は、第2側板部36の穴16Hを通過したねじTHによって、壁部3にねじ止めされてもよい。
【0153】
図2図3、及び図9に示す例において、第2側板部36は、壁部3に接近するように曲がった板状部38によって形成された側板凹部18を含んでいる。第2側板部36は、側板凹部18によって構成された壁部接触面PUにおいて、壁部3に接触する。この結果、図12に示すように、第2側板部36と壁部3との間には、壁部接触面PU以外の部分において、第2方向D2に隙間が生じる。
【0154】
図1及び図5に示すように、壁部3には、床部2との接続部分4に沿って第1方向D1に延びる巾木5が取り付けられている。巾木5は、壁部3に取り付けられた第1側板部26と第2方向D2に対面する部分において、第1側板部26と壁部3との間に位置している。巾木5は、壁部3に取り付けられた第2側板部36と第2方向D2に対面する部分において、第2側板部36と壁部3との間に位置している。この具体例によれば、支持部材10の設置による巾木5の損傷を抑制できる。
【0155】
以上のようにして、第1支持部材20及び第2支持部材30が設置される。第2側板部36が壁部3に取り付けられることで、第2側板部36と接続した第2底板部31が、床部2上に配置される。第2側板部36が壁部3に取り付けられることで、第2側板部36に接続された第2底板部31の床部2に対する相対移動が抑制される。
【0156】
図2及び図3に示す例において、第2底板部31は、蓄電素子ユニット50に電気的に接続される配線6が通過可能な配線通過穴10Hを含んでいる。この具体例によれば、設置場所Pの配線6が延び出す部分を含む領域に支持部材10を配置できる。蓄電素子ユニット50に大きさに応じた十分な大きさを有する支持部材10によって、蓄電素子ユニット50を安定して支持することができる。
【0157】
次に、筐体60を第1支持部材20上に設置する。筐体60は、以下のように第1支持部材20上に設置されてもよい。
【0158】
第1に、筐体60を第1支持部材20上に置く。筐体60は、上方から第1底板部21に接触する。筐体60は、第2方向D2における第1側S2から、第1側板部26に接触する。図2及び図3に示すように、筐体60は、底壁部61から第1底板部21に接触する。筐体60を第1位置P1にて設置するとき、筐体60は、図2に示すように、第4側壁部62dから第1側板部26に接触する。筐体60を第2位置P2にて設置するとき、筐体60は、図3に示すように、第3側壁部62cから第1側板部26に接触する。
【0159】
第2に、第1支持部材20上に置かれた筐体60を、第1支持部材20に対して位置合わせする。筐体60は、第1方向D1及び第2方向D2において、第1底板部21に対して位置合わせされてもよい。筐体60は、底壁部61の貫通穴61Hの位置と第1底板部21のねじ穴21Hの位置とを合わせることにより、第1底板部21に対して位置合わせされてもよい。筐体60は、第1方向D1において、第1側板部26に対して位置合わせされてもよい。
【0160】
筐体60が第1支持部材20に対して位置合わせされたとき、第1底板部21は、板状部212によって構成された接触面FSにおいて、筐体60の底壁部61に接触する。筐体60が第1支持部材20に対して位置合わせされたとき、第1側板部26は、板状部262によって構成された筐体接触面FTにおいて、筐体60の側壁部62に接触する。
【0161】
以上のようにして、筐体60が第1支持部材20上に設置される。ところで、JP2014-192987Aに開示されているように、従来の蓄電素子ユニットは、建物の床部上に設置されていた。しかしながら、設置場所において、蓄電素子ユニットが設置される床部の強度を十分に確保できない問題が生じ得る。床部の強度が不足すると、蓄電素子ユニットを安定して設置することができない。例えば、地震等の振動発生時に、建物に対して蓄電素子ユニットを固定できないことも想定され得る。
【0162】
これに対して、本実施の形態による支持部材の一具体例において、支持部材10は、床部2と床部2から立ち上がった壁部3とを含む設置場所Pに蓄電素子ユニット50を設置するための支持部材10であって、床部2上に設置される底板部11と、底板部11から立ち上がった側板部16と、を含んでいる。側板部16は、壁部3から取り付けられる。側板部16は蓄電素子ユニット50を側方から支持し、底板部11は蓄電素子ユニット50を下方から支持する。この具体例によれば、底板部11上に設置された蓄電素子ユニット50は、底板部11と、底板部11に接続された側板部16と、によって支持される。底板部16が壁部3に取り付けられることで、蓄電素子ユニット50の荷重は、床部2及び壁部3によって負担される。すなわち、蓄電素子ユニット50によって床部2にかかる負荷が軽減される。これにより、床部2の強度を十分に確保できない設置場所Pであっても、蓄電素子ユニット50を安定して設置できる。
【0163】
第1支持部材20上に設置された筐体60は、第1支持部材20に取り付けられてもよい。具体的には、筐体60は、底壁部61の貫通穴61Hを通過したねじTHによって、第1底板部21にねじ止めされてもよい。筐体60を第1位置P1にて設置するとき、底壁部61の貫通穴61Hを通過したねじTHは、第1底板部21の第1ねじ穴11HAに噛み合う。筐体60を第2位置P2にて設置するとき、底壁部61の貫通穴61Hを通過したねじは、第1底板部21の第2ねじ穴11HBに噛み合う。この具体例によれば、第1底板部21に対する筐体60の相対移動を効果的に抑制できる。これにより、蓄電素子ユニット50の建物1に対する相対移動が抑制され、蓄電素子ユニット50を安定して建物1内に設置できる。
【0164】
次に、蓄電素子モジュール51を筐体60に収容する。蓄電素子モジュール51は、上方から筐体収容空間60Sに収容される。筐体収容空間60Sには、第3方向D3に複数の蓄電素子モジュール51が積み重ねられてもよい。蓄電素子モジュール51は、第1方向D1において、第1側壁部62aと第2側壁部62bとの間に収容される。蓄電素子モジュール51は、第2方向D2において、第3側壁部62cと第4側壁部62dとの間に収容される。
【0165】
筐体60には、蓄電素子モジュール51以外の部材が収容されてもよい。図1に示す例において、蓄電素子モジュール51に加えて、ストッパ52及び制御モジュール53が筐体60に収容される。筐体収容空間60Sにおいて、蓄電素子モジュール51には、ストッパ52を介して、制御モジュール53が上方からさらに重ねられてもよい。
【0166】
次に、建物1の配線6と蓄電素子モジュール51とを電気的に接続する。配線6は、第1側壁部62aに設けられた配線通過穴62Hを通過する。筐体60が第1位置P1に設置されるとき、配線6は、図1に示すように、第1方向D1における第1側から配線通過穴62Hを通過する。筐体60が第2位置P2に配置されるとき、配線6は、第1方向D1における第2側から配線通過穴62Hを通過する。
【0167】
配線通過穴62Hを通過した配線6は、筐体収容空間60Sに到達する。筐体収容空間60Sにおいて、配線6は、制御モジュール53に接続される。蓄電素子モジュール51は、モジュール配線51Lを介して制御モジュール53に接続される。このようにして、配線6と蓄電素子モジュール51とが、制御モジュール53を介して電気的に接続される。
【0168】
次に、化粧パネル70を組み立てる。化粧パネル70は、筐体60に対して化粧パネル70が取り付けられる位置に基づいて、組み立てられてもよい。筐体60が第1位置P1にて設置される場合、第1側面パネル72が第1方向D1における第1側S1から第1側壁部62aを覆うように、化粧パネル70が組み立てられてもよい。筐体60が第2位置P2にて設置される場合、第1側面パネル72が第1方向D1における第2側から第1側壁部62aを覆うように、化粧パネル70が組み立てられてもよい。化粧パネル70は、筐体60に対して化粧パネル70が取り付けられる位置が決定された後であれば、いつでも組み立ててよい。
【0169】
次に、化粧パネル70を筐体60に取り付ける。化粧パネル70は、図6及び図7を参照して説明した上述の方法により、上面パネル71において、筐体60に取り付けられてもよい。
【0170】
図2及び図3に示す例において、支持部材10は、筐体60を支持する第1部分10aと、化粧パネル70を支持する第2部分10bと、を含んでいる。この具体例によれば、蓄電素子ユニット50に接続された配線6を化粧パネル70によって隠蔽しながら、筐体60及び化粧パネル70を安定して床部2上に設置できる。
【0171】
次に、上方から蓋部66を筐体本体65に取り付ける。蓋部66を筐体本体65に取り付けることで、筐体収容空間60Sが上方から閉鎖される。蓋部66は、筐体本体65にねじ止めされてもよい。
【0172】
以上のようにして、支持部材10と、支持部材10に取り付けられた蓄電素子ユニット50と、を含む蓄電設備90が建物1内に設置される。蓄電設備90は、上述した手順とは逆の手順により、建物1内から撤去することもできる。
【0173】
以上に説明してきた一実施の形態において、支持部材10は、床部2と床部2から立ち上がった壁部3とを含む設置場所Pに蓄電素子ユニット50を設置するための支持部材10である。支持部材10は、床部2上に配置される底板部11と、底板部11から立ち上がった側板部16と、を含んでいる。側板部16は、壁部3に取り付けられる。側板部16は蓄電素子ユニット50を側方から支持し、底板部11は蓄電素子ユニット50を下方から支持する。この具体例によれば、床部2上に設置された蓄電素子ユニット50の荷重を、壁部3によって負担することができる。これにより、床部2の負担を軽減できる。したがって、床部2の強度を十分に確保できない場合であっても、蓄電素子ユニット50を所望の設置場所Pに安定して設置できる。
【0174】
具体例を参照しながら一実施の形態を説明してきたが、上述の具体例が一実施の形態を限定しない。上述した一実施の形態は、その他の様々な具体例で実施でき、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、追加等を行うことができる。
【0175】
以下、図面を参照しながら、変形の一例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した具体例と同様に構成され得る部分について、上述の具体例における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用い、重複する説明を省略する。
【0176】
上述した支持部材10の一具体例において、支持部材10は、第1部分10a(第1支持部材20)と、第1部分10aとは別部材の第2部分10b(第2支持部材30)と、を含んでいた。しかしながら、図13図15に示すように、第1部分10aと第2部分10bとが一体として形成されてもよい。
【0177】
図13に示す例において、第1部分10aの位置、及び第2部分10bの位置は、支持部材10に支持される筐体60の位置、及び筐体60に取り付けられる化粧パネル70の位置に基づいて、決定されてもよい。すなわち、図14に示すように、第2部分10bは、第1部分10aに対して第1方向D1における第1側S1に位置してもよい。あるいは、図15に示すように、第2部分10bは、第1部分10aに対して第1方向D1における第2側に位置してもよい。
【0178】
上述した支持部材10の一具体例において、底板部11(第1底板部21)は、筐体60をねじ止めするねじTHとかみ合う複数のねじ穴11Hを含んでいた。第1底板部21に設けられた全てのねじ穴11Hは、第1ねじ穴11HAであり、且つ第2ねじ穴11HBであった。しかしながら、図14及び図15に示すように、第1ねじ穴11HA及び第2ねじ穴11HBが、底板部11上に別々に設けられてもよい。図示された例において、第1ねじ穴11HA及び第2ねじ穴11HBが、第1方向D1に隣り合うように配置されている。
【0179】
この具体例において、筐体60を第1位置P1にて支持部材10上に設置する場合、筐体60を底板部11にねじ止めするねじTHは、図14において二点鎖線の円を用いて示された、第1ねじ穴11HAに噛み合ってもよい。筐体60を第2位置P2にて支持部材10上に設置する場合、筐体60を底板部11にねじ止めするねじTHは、図15において二点鎖線の円を用いて示された、第2ねじ穴11HBに噛み合ってもよい。
【符号の説明】
【0180】
1:建物、2:床部、3:壁部、4:接続部分、5:巾木、10:支持部材、11:底板部、12:底板凸部、16:側板部、17:側板凸部、18:側板凹部、50:蓄電素子ユニット、51:蓄電素子モジュール、60:筐体、70:化粧パネル、90:蓄電設備、100:蓄電設備付き建物、P:設置場所
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15