(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024043417
(43)【公開日】2024-03-29
(54)【発明の名称】運転代行サービス管理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240322BHJP
G01C 21/34 20060101ALI20240322BHJP
【FI】
G06Q50/10
G01C21/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022148597
(22)【出願日】2022-09-16
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100154380
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100081972
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 豊
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 貴亮
【テーマコード(参考)】
2F129
5L049
【Fターム(参考)】
2F129AA03
2F129BB03
2F129BB26
2F129CC15
2F129CC16
2F129CC17
2F129CC28
2F129DD09
2F129DD13
2F129DD14
2F129DD15
2F129DD20
2F129DD36
2F129DD40
2F129DD70
2F129EE78
2F129EE79
2F129EE80
2F129EE84
2F129EE90
2F129EE91
2F129FF12
2F129FF15
2F129FF21
2F129FF32
2F129FF57
2F129FF60
2F129FF62
2F129FF63
2F129FF64
2F129FF68
2F129HH02
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】急な運転代行サービスの利用予約に対応すること。
【解決手段】運転代行サービス管理装置100は、道路情報および複数の飲食店の店舗情報を含む地図情報を記憶する地図記憶部11と、出発地情報、目的地情報および運転代行開始時刻情報を含む、運転代行希望情報を受付ける利用受付部12と、運転代行者を運ぶ車両の車両ID、車両を運転する運転者の運転者IDおよび運転代行者の運転代行者IDを含む管理情報を記憶する管理情報記憶部13と、予約情報を記憶する予約情報記憶部14と、道路情報、出発地情報および目的地情報に基づいて運転代行者がサービス利用者の車両を運転代行する第1ルートの探索を指示するとともに、道路情報、目的地情報および複数の飲食店の店舗情報に基づいて、運転者が運転代行者を運ぶ車両を運転する第2ルートの探索を指示するルート探索指示部15と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転代行者がサービス利用者の車両を前記サービス利用者に代わって運転する運転代行サービスを管理する運転代行サービス管理装置であって、
道路情報および複数の飲食店の店舗情報を含む地図情報を記憶する地図記憶部と、
運転代行開始場所である出発地情報、運転代行終了場所である目的地情報および運転代行開始時刻情報を含む、運転代行希望情報を受付ける利用受付部と、
所定の待機場所から前記運転代行開始場所へ前記運転代行者を運ぶとともに、前記運転代行終了場所から前記待機場所へ前記運転代行者を運ぶ車両の車両ID、前記車両を運転する運転者の運転者IDおよび前記運転代行者の運転代行者IDを含む管理情報を記憶する管理情報記憶部と、
複数の前記運転代行希望情報を前記管理情報と関連付けるとともに、前記運転代行希望情報毎に前記地図情報を参照して算出された運転代行サービスの所要時間情報を予約情報として記憶する予約情報記憶部と、
前記道路情報、前記出発地情報および前記目的地情報に基づいて前記運転代行者が前記サービス利用者の車両を運転代行する第1ルートの探索を指示するとともに、前記道路情報、前記目的地情報および前記複数の飲食店の店舗情報に基づいて、前記運転者が前記運転代行者を運ぶ前記車両を運転する第2ルートの探索を指示するルート探索指示部と、
を備えることを特徴とする運転代行サービス管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の運転代行サービス管理装置において、
前記ルート探索指示部は、前記第1ルートから所定距離内に位置し、かつ所定範囲内に所定数以上の店舗が存在する地域を通過するルートを、前記第2ルートとして探索を指示することを特徴とする運転代行サービス管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転代行サービスを管理する運転代行サービス管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
運転代行者が、サービス利用者の車両をサービス利用者に代わって運転する運転代行サービスが普及している。運転代行サービスでは、サービス利用者自身または、サービス利用者が訪れた飲食店の従業員等が、運転代行サービスを提供する事業者等に出発地および目的地等を伝えた上でサービスを利用する。
このような運転代行サービスにおいて、運転代行業者を以下のように選出する技術が知られている(特許文献1参照)。特許文献1では、サービス利用者のユーザ端末から受信した配車希望地情報と、運転代行業者の端末から所定時間内に受信した到着可能時間とに基づき、到着可能時間が短い順に運転代行業者が選出される。
【0003】
運転代行サービスが普及することで、例えば飲酒を伴う会食後等の自分で車両を運転できない場合でも自家用車による移動が可能となり、交通の利便性が向上する。また、飲酒状態等の不適切な状態で運転してしまうおそれがなくなり、交通の安全性が向上する。これにより、持続可能な輸送システムの発展に寄与することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
運転代行サービスのサービス利用者等は、運転代行業者等に出発地と目的地を伝えた上で運転代行サービスを利用する。このとき、サービス利用者が訪れている飲食店を、例えば30分後に出発したい等の急な予約を入れたいことも多い。しかしながら、必ずしも運転代行業者が飲食店の近くにいるとは限らず、従来の技術ではこのような場合への対応が困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様である運転代行サービス管理装置は、運転代行者がサービス利用者の車両をサービス利用者に代わって運転する運転代行サービスを管理する運転代行サービス管理装置であって、道路情報および複数の飲食店の店舗情報を含む地図情報を記憶する地図記憶部と、運転代行開始場所である出発地情報、運転代行終了場所である目的地情報および運転代行開始時刻情報を含む、運転代行希望情報を受付ける利用受付部と、所定の待機場所から運転代行開始場所へ運転代行者を運ぶとともに、運転代行終了場所から待機場所へ運転代行者を運ぶ車両の車両ID、車両を運転する運転者の運転者IDおよび運転代行者の運転代行者IDを含む管理情報を記憶する管理情報記憶部と、複数の運転代行希望情報を管理情報と関連付けるとともに、運転代行希望情報毎に地図情報を参照して算出された運転代行サービスの所要時間情報を予約情報として記憶する予約情報記憶部と、道路情報、出発地情報および目的地情報に基づいて運転代行者がサービス利用者の車両を運転代行する第1ルートの探索を指示するとともに、道路情報、目的地情報および複数の飲食店の店舗情報に基づいて、運転者が運転代行者を運ぶ車両を運転する第2ルートの探索を指示するルート探索指示部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、急な運転代行サービスの利用予約に対応することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施の形態に係る運転代行サービス管理装置の全体構成の一例を概略的に示すブロック図。
【
図2】
図1のサーバで実行される運転代行サービス管理処理の一例を示すフローチャート。
【
図3】
図1のサーバで実行される運転代行サービス管理処理の他の例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
発明の実施の形態に係る運転代行サービス管理装置は、事業者等が提供する運転代行サービスの利用希望を示す情報(運転代行希望情報と呼ぶ)をサービス利用者から受付け、運転代行希望情報に含まれる運転代行の出発地、目的地、出発時刻等の情報に基づいて、あらかじめ登録されている運転代行者の中から、その時間帯にサービス利用者の車両(第1車両と呼ぶ)を運転代行することが可能な運転代行者を決定する。運転代行サービス管理装置には、二種免許を保有する複数の運転代行者が登録されている。
決定を受けた運転代行者は、事業者等が用意する別の車両(第2車両と呼ぶ)に乗車して、所定の待機場所から上記出発地へ第2車両の運転者とともに移動する。運転代行者がサービス利用者を乗せて第1車両を出発地から目的地まで運転代行する際、第2車両の運転者は第2車両を出発地から目的地まで運転する。運転代行を終えた運転代行者は、第2車両に乗って第2車両の運転者とともに上記待機場所へ戻る。
【0010】
一般に、運転代行者が一つ前の運転代行サービス(第1の運転代行サービスと呼ぶ)を終えて所定の待機場所へ戻っている場合は、第1の運転代行サービスの次の運転代行サービス(第2の運転代行サービスと呼ぶ)の急な予約に対応しやすい。急な予約とは、運転代行希望情報の受付け時刻から運転代行開始時刻までの時間が短い(例えば30分未満)場合の予約をいう。
【0011】
一方、第1の運転代行サービスを終えた運転代行者が所定の待機場所へ戻っていない場合、換言すると、運転代行者が事業者等の用意する第2車両で第1の運転代行サービスの目的地から上記待機場所まで移動(回送と呼んでもよい)途中である場合は、急な予約への対応が困難である。しかしながら、回送ルートを工夫することにより、第2の運転代行サービスの出発地となり得る飲食店が存在する地域の近傍を走行して回送することで、これらの飲食店のいずれかを利用したサービス利用者からの急な予約(第2の運転代行サービス)に対応できる可能性が高まる。
【0012】
そこで、実施の形態では、道路情報、第1の運転代行サービスの目的地情報および第2の運転代行サービスの出発地となり得る複数の飲食店の店舗情報に基づいて、これら飲食店が存在する地域の近傍を走行するルートを、第1の運転代行サービスの終了後の回送ルートとして探索する。このような運転代行サービス管理装置の詳細について、以下に説明する。
【0013】
<装置の概要>
図1は、本発明の実施の形態に係る運転代行サービス管理装置100の全体構成の一例を概略的に示すブロック図である。
図1に示すように、運転代行サービス管理装置100は、サーバ10と、運転代行サービスに登録された運転代行者が携帯する代行者端末20と、運転代行サービスの利用を希望するサービス利用者が使用する利用者端末30とを主に有する。サーバ10と代行者端末20と利用者端末30とは、インターネット等のネットワーク40を介して互いに通信可能に接続される。
【0014】
<サーバ>
サーバ10は、CPU(プロセッサ)、ROM、RAM(メモリ)、その他の周辺回路等を有するコンピュータを含んで構成される。サーバ10は、地図記憶部11と、利用受付部12と、管理情報記憶部13と、予約情報記憶部14と、ルート探索指示部15として機能する。
【0015】
<代行者端末>
代行者端末20は、スマートフォン等の携帯可能な通信端末として構成される。代行者端末20には、測位衛星からの信号を受信して現在位置を測定するGPS(Global Positioning System)等の測位センサ、加速度を検出する加速度センサ等を含むセンサ21が搭載される。代行者端末20には、運転代行サービス用のアプリケーションがあらかじめインストールされる。運転代行者が運転代行を開始してから終了するまでにセンサ21により測定、検出された時系列の現在位置および加速度の情報は、運転代行者ごとの走行情報として、運転代行者のID情報とともに代行者端末20からサーバ10に送信可能に構成されている。
【0016】
<利用者端末>
利用者端末30は、スマートフォンやパソコン等の通信端末として構成される。利用者端末30にも、運転代行サービス用のアプリケーションがあらかじめインストールされる。各サービス利用者は、利用者端末30を介し、運転代行開始場所である出発地情報、運転代行終了場所である目的地情報、および運転代行開始時刻情報を含む、運転代行希望情報を入力することができる。入力された運転代行希望情報は、利用者端末30からサーバ10に送信可能に構成されている。
【0017】
サーバ10の機能的構成について説明する。
<地図記憶部>
地図記憶部11は、道路情報と、複数の飲食店の店舗情報とを含む地図情報を記憶する。店舗情報には、道路地図上の飲食店等の位置を示す情報が含まれている。
【0018】
<利用受付部>
利用受付部12は、サービス利用者の利用者端末30から送信された運転代行希望情報を受付ける。上述したように、運転代行希望情報には出発地情報、目的地情報、および運転代行開始時刻情報が含まれる。
【0019】
<管理情報記憶部>
管理情報記憶部13は、運転代行サービスを提供する事業者等が用意する車両(上記第2車両)の車両ID、第2車両を運転する運転者の運転者IDおよび運転代行者の運転代行者IDを含む管理情報を記憶する。上述したように第2車両は、運転代行者を所定の待機場所から出発地へ運ぶとともに、運転代行を終えた運転代行者を目的地から上記待機場所へ運ぶための車両である。
【0020】
<予約情報記憶部>
予約情報記憶部14は、サーバ10により地図情報を参照して運転代行希望情報毎に算出された運転代行サービスの所要時間情報を、予約情報として記憶する。予約情報は、運転代行者の運転代行者IDに関連付けて記憶される。
利用受付部12で受付けた複数の運転代行希望情報は、サーバ10により、それぞれ上記管理情報と関連付けられる。
サーバ10は、不図示のルート探索部を含む。サーバ10は、後述するルート探索指示部15からの指示により、運転代行の出発地から目的地までの標準的な走行経路をルート探索部で探索し、この走行経路を利用するときの標準的な所要時間を運転代行サービスの所要時間として算出する。
【0021】
<ルート探索指示部>
ルート探索指示部15は、上記ルート探索部に対し、道路情報、出発地情報および目的地情報に基づいて走行経路の探索を指示する。ルート探索指示部15は、例えばサービス利用者からの運転代行希望情報が受付けられる際に、運転代行サービスの所要時間を算出するために必要な、運転代行の出発地から目的地までの標準的な走行経路(第1ルートと呼んでよい)の探索を指示する。
【0022】
また、ルート探索指示部15は、運転代行の目的地から所定の待機場所までの走行経路であって、次の運転代行サービスの出発地となり得る複数の飲食店が存在する地域の近傍を走行する走行経路(第2ルートと呼んでよい)の探索を指示する。
【0023】
より具体的には、ルート探索指示部15は、第1ルートから所定距離(例えば1000m)内に位置し、かつ所定範囲(例えば1000m四方)内に所定数(例えば10)以上の店舗が存在する地域を通過するルートを、第2ルートとして探索を指示する。
【0024】
<情報出力部>
サーバ10は、不図示の情報出力部を含む。サーバ10は、情報出力部により、第1ルートを示す情報を代行運転者へ提示するために代行者端末20へ出力する。また、サーバ10は、情報出力部により、第2ルートを示す情報を代行運転者および第2車両の運転者へ提示するために代行者端末20へ出力する。
【0025】
<フローチャートの説明>
図2は、あらかじめメモリに記憶されたプログラムに従いサーバ10で実行される運転代行サービス管理処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートに示す運転代行サービス管理処理は、一例として、利用者端末30からサーバ10に運転代行希望情報が送信される度に実行されるものとする。
【0026】
ステップS10において、サーバ10は、利用者端末30から運転代行希望情報を取得し、利用希望を受付けてステップS20へ進む。上述したように、運転代行希望情報には運転代行開始場所である出発地情報、運転代行終了場所である目的地情報、および運転代行開始時刻情報が含まれている。
【0027】
ステップS20において、サーバ10は、ステップS10で受付けた運転代行希望情報に基づいて、運転代行の出発地から目的地までの標準的な走行経路を探索した上で標準的な所要時間を算出し、ステップS30へ進む。
【0028】
ステップS30において、サーバ10は、予約情報記憶部14に記憶されている予約情報を参照し、運転代行者の予定に空きがあるか否かを判定する。より具体的には、運転代行希望情報に含まれる運転代行の出発地、目的地、出発時刻等の情報に基づいて、あらかじめ登録されている運転代行者の中に、その時間帯にサービス利用者の車両(第1車両)を運転代行することが可能な運転代行者が存在する場合にステップS30を肯定判定してステップS40へ進む。サーバ10は、運転代行することが可能な運転代行者が存在しない場合には、ステップS30を否定判定してステップS50へ進む。
【0029】
ステップS40において、サーバ10は、ステップS20で算出した運転代行サービス(第1のサービス利用者に対する第1の運転代行サービスに対応)の所要時間情報と、運転代行することが可能な運転代行者の運転代行者IDとを関連付け、予約情報記憶部14に予約情報として記録してステップS50へ進む。
【0030】
ステップS50において、サーバ10は、予約内容を第1のサービス利用者に提示する。より具体的には、情報出力部により、予約内容を示す情報をステップS10で利用希望を受けた利用者端末30へ出力してステップS60へ進む。このように構成したので、利用者端末30には、予約内容が予約番号とともに不図示の表示部に表示される。また、例えば「この内容でよろしいですか?」というメッセージが表示される。
【0031】
ステップS60において、サーバ10は、ステップS10で利用希望を受けた利用者端末30に対する処理を終了してよいか否かを判定する。サーバ10は、OKである場合にステップS60を肯定判定して
図2による処理を終了する。サーバ10は、OKでない場合にステップS60を否定判定してステップS10へ戻り、上述した処理を繰り返す。OKである場合とは、例えば、利用者端末30から予約情報を確認したことを示す信号を受けた場合が該当する。また、OKでない場合とは、例えば、利用者端末30から予約内容の取消等を目的にしたリトライ(retry)要求を受けた場合が該当する。
【0032】
図3は、あらかじめメモリに記憶されたプログラムに従いサーバ10で実行される運転代行サービス管理処理の他の例を示すフローチャートである。このフローチャートに示す運転代行サービス管理処理は、一例として、代行者端末20からサーバ10に情報提供要求が送信される度に実行されるものとする。
【0033】
ステップS210において、サーバ10(ルート探索指示部15)は、代行者端末20から取得した予約番号に関連付けて予約情報記憶部14に記憶されている予約情報(例えば第1のサービス利用者に対する第1の運転代行サービスに対応)に基づき、ルート探索部に対して第1ルートの探索を指示してステップS220へ進む。
【0034】
ステップS220において、サーバ10は、代行運転者に対して第1の運転代行サービスの出発地から目的地までの走行経路を案内する。具体的には、探索した第1ルートを示す情報を情報出力部から代行者端末20へ出力してステップS230へ進む。
【0035】
ステップS230において、サーバ10(ルート探索指示部15)は、代行者端末20から取得した予約番号に関連付けて予約情報記憶部14に記憶されている予約情報(例えば第1のサービス利用者に対する第1の運転代行サービスに対応)に基づき、ルート探索部に対して第2ルートの探索を指示してステップS240へ進む。
【0036】
ステップS240において、サーバ10は、第1の運転代行サービスの目的地から待機場所まで運転代行者を運ぶ第2車両の運転者に対して走行経路を案内する。具体的には、探索した第2ルートを示す情報を情報出力部から代行者端末20へ出力して
図3による処理を終了する。
【0037】
なお、サーバ10は、運転代行者を乗せた第2車両が第2ルートに示された道路を走行中に、新たな利用者端末30(第2のサービス利用者が使用する通信端末)から新たな運転代行希望情報がサーバ10に送信された場合、
図2に例示した処理を新たにスタートさせる。サーバ10はさらに、新たに受付けた運転代行希望情報(第2のサービス利用者に対する第2の運転代行サービスに対応)が急な予約に該当し、運転代行の出発地が上記第2ルートで通過する地域内に含まれる店舗の位置に該当する場合には、ステップS240による案内(待機場所へ戻るための走行経路案内)を中止してもよい。
【0038】
上述した実施の形態によれば、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)運転代行サービス管理装置100は、道路情報および複数の飲食店の店舗情報を含む地図情報を記憶する地図記憶部11と、運転代行開始場所である出発地情報、運転代行終了場所である目的地情報および運転代行開始時刻情報を含む、運転代行希望情報を受付ける利用受付部12と、所定の待機場所から運転代行開始場所へ運転代行者を運ぶとともに、運転代行終了場所から待機場所へ運転代行者を運ぶ第2車両の車両ID、第2車両を運転する運転者の運転者IDおよび運転代行者の運転代行者IDを含む管理情報を記憶する管理情報記憶部13と、複数の運転代行希望情報を管理情報と関連付けるとともに、運転代行希望情報毎に地図情報を参照して算出された運転代行サービスの所要時間情報を予約情報として記憶する予約情報記憶部14と、道路情報、出発地情報および目的地情報に基づいて運転代行者がサービス利用者の第1車両を運転代行する第1ルートの探索を指示するとともに、道路情報、目的地情報および複数の飲食店の店舗情報に基づいて、運転者が運転代行者を運ぶ第2車両を運転する第2ルートの探索を指示するルート探索指示部15と、を備える。
このように構成したので、第1のサービス利用者に対する第1の運転代行サービスの終了後に、第1の運転代行サービスの目的地から上記待機場所まで運転代行者を運ぶ回送ルートとしての第2ルートを、第1の運転代行サービスの次の第2の運転代行サービスの出発地となり得る飲食店が存在する地域の近傍を走行するように探索することで、これらの飲食店のいずれかを利用した第2のサービス利用者からの急な予約(第2の運転代行サービス)に対応することが可能になる。
この結果、待機場所へ戻ることなく第2の運転代行サービスを受付けることによる運転代行サービスを提供する側の利益と、第2のサービス利用者の待ち時間が通常よりも短縮するサービス利用者側の利便性とを両立させることが可能となる。
【0039】
(2)上記(1)の運転代行サービス管理装置100において、ルート探索指示部15は、第1ルートから所定距離内に位置し、かつ所定範囲内に所定数以上の店舗が存在する地域を通過するルートを、第2ルートとして探索を指示する。
このように構成したので、第1の運転代行サービスの次の第2の運転代行サービスの出発地となり得る飲食店が存在する地域の近傍を走行する第2ルートが、適切に探索される。この結果、これらの飲食店のいずれかを利用した第2のサービス利用者からの予約(第2の運転代行サービス)に対応できる可能性を高めることが可能になる。
【0040】
以上の説明はあくまで一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、上述した実施の形態により本発明が限定されるものではない。
【符号の説明】
【0041】
10 サーバ、11 地図記憶部、12 利用受付部、13 管理情報記憶部、14 予約情報記憶部、15 ルート探索指示部、20 代行者端末、21 センサ、30 利用者端末、40 ネットワーク、100 運転代行サービス管理装置