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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024043480
(43)【公開日】2024-03-29
(54)【発明の名称】撮像装置
(51)【国際特許分類】
   G03B 11/04 20210101AFI20240322BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20240322BHJP
【FI】
G03B11/04 B
G03B15/00 W
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023082261
(22)【出願日】2023-05-18
(31)【優先権主張番号】P 2022148217
(32)【優先日】2022-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000001225
【氏名又は名称】ニデックプレシジョン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 悠介
【テーマコード(参考)】
2H083
【Fターム(参考)】
2H083CC12
2H083CC23
(57)【要約】      (修正有)
【課題】撮像装置の小型化を実現する。
【解決手段】一実施の形態の撮像装置10は、被写体光を受光する撮像素子110と、ハウジング12に設けられた第1開口部125を通過した被写体光を撮像素子110へ導くレンズ111と、第1開口部125とレンズ111との間に設けられ、被写体光の撮像素子110への入射を制限する羽根13と、羽根13をレンズ111の光軸Lと交差する第1方向に沿って移動させて、被写体光が撮像素子110へ入射することを制限する第1位置と被写体光が撮像素子110へ入射することを許容する第2位置との何れかに羽根13を位置させるアクチュエータ15と、を備える。羽根13は、光軸L及び第1方向と交差する第2方向において、レンズ111の外形の湾曲に応じた湾曲形状を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体光を受光する撮像素子と、
ハウジングに設けられた第1開口部を通過した前記被写体光を前記撮像素子へ導く光学部材と、
前記第1開口部と前記光学部材との間に設けられ、前記被写体光の前記撮像素子への入射を制限する遮光部と、
前記遮光部を前記光学部材の光軸と交差する第1方向に沿って移動させて、前記被写体光が前記撮像素子へ入射することを制限する第1位置と前記被写体光が前記撮像素子へ入射することを許容する第2位置との何れかに前記遮光部を位置させる駆動部と、を備え、
前記遮光部は、前記光軸及び前記第1方向と交差する第2方向において、前記光学部材の外形の湾曲に応じた湾曲形状を有する、撮像装置。
【請求項2】
請求項1に記載の撮像装置において、
前記駆動部は、前記遮光部に対して前記撮像素子が配置される側に配置される、撮像装置。
【請求項3】
請求項2に記載の撮像装置において、
前記遮光部に対して前記撮像素子が配置される側に配置され、前記駆動部と係合し、前記駆動部が発生させる駆動力を前記第1方向への移動力に変換する変換部材を備える、撮像装置。
【請求項4】
請求項1に記載の撮像装置において、
前記遮光部に対して前記撮像素子が配置される側に配置され、前記駆動部によって前記第1方向に沿って移動された前記遮光部の位置を検出する検出部を備える、撮像装置。
【請求項5】
請求項1に記載の撮像装置において、
前記撮像素子が配置される側から前記遮光部を支持する支持部と、
前記遮光部と前記支持部との間に配置される弾性部材と、を備える、撮像装置。
【請求項6】
請求項1に記載の撮像装置において、
前記遮光部は、前記第2位置において前記第1開口部を通過した前記被写体光を通過させる第2開口部を有し、
前記第2開口部は、前記遮光部の前記第1方向の一方側の端部から互いに対向して前記第1方向の他方側に延びる2つの第1側壁面に挟まれた第1開口領域と、2つの前記第1側壁面の前記第1方向の他方側の端部と連結された円弧状の第2側壁面に囲まれた第2開口領域と、を有する、撮像装置。
【請求項7】
請求項1に記載の撮像装置において、
前記遮光部が前記第1位置に位置するときに前記被写体光が通過可能な補助開口部を備える、撮像装置。
【請求項8】
被写体光を受光する撮像素子と、
ハウジングに設けられた第1開口部を通過した前記被写体光を前記撮像素子へ導く光学部材と、
前記第1開口部と前記光学部材との間に設けられ、前記被写体光の前記撮像素子への入射を制限する遮光部と、
前記遮光部を前記光学部材の光軸と交差する第1方向に沿って移動させて、前記被写体光が前記撮像素子へ入射することを制限する第1位置と前記被写体光が前記撮像素子へ入射することを許容する第2位置との何れかに前記遮光部を位置させる駆動部と、
前記遮光部が前記第1位置に位置するときに前記被写体光が通過可能な補助開口部と、を備える、撮像装置。
【請求項9】
請求項8に記載の撮像装置において、
前記遮光部の一部には、少なくとも一つの前記補助開口部が設けられる、撮像装置。
【請求項10】
請求項9に記載の撮像装置において、
前記補助開口部は、前記遮光部が前記第1位置に位置するとき、前記光軸に沿う方向において、前記第1開口部の一部の領域と重複する、撮像装置。
【請求項11】
請求項8に記載の撮像装置において、
前記ハウジングには、少なくとも一つの前記補助開口部が設けられる、撮像装置。
【請求項12】
請求項11に記載の撮像装置において、
前記光学部材は、180°以上の視野範囲を有し、
前記補助開口部は、前記光学部材の視野範囲端から所定の角度の範囲を進む前記被写体光が通過する位置に設けられる、撮像装置。
【請求項13】
請求項8に記載の撮像装置において、
前記遮光部を支持する支持部を備え、
前記光軸に沿う方向において前記支持部のうち前記補助開口部と重複する範囲の色と、前記遮光部の色とは、同系色である、撮像装置。
【請求項14】
請求項8から13までの何れか一項に記載の撮像装置において、
前記遮光部は、前記光軸及び前記第1方向と交差する第2方向において、前記光学部材の外形の湾曲に応じた湾曲形状を有する、撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
介護施設、病院、工場、店舗等の様々な場所には、防犯や防災等の観点から監視カメラが設置されている。撮像装置である監視カメラを運用する際には、被写体となる個人のプライバシーを保護することが求められている。このため、監視カメラは必要に応じてレンズを覆う遮光部を備えている。
【0003】
特許文献1には、撮像部である固定部材に対して移動して、シャッタとして機能する機構が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公報第2020/0249415号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、シャッタの形状やシャッタを駆動する機構の配置により、撮像装置の小型化が阻害されるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様による撮像装置は、被写体光を受光する撮像素子と、ハウジングに設けられた第1開口部を通過した前記被写体光を前記撮像素子へ導く光学部材と、前記第1開口部と前記光学部材との間に設けられ、前記被写体光の前記撮像素子への入射を制限する遮光部と、前記遮光部を前記光学部材の光軸と交差する第1方向に沿って移動させて、前記被写体光が前記撮像素子へ入射することを制限する第1位置と前記被写体光が前記撮像素子へ入射することを許容する第2位置との何れかに前記遮光部を位置させる駆動部と、を備える。前記遮光部は、前記光軸及び前記第1方向と交差する第2方向において、前記光学部材の外形の湾曲に応じた湾曲形状を有する。
【0007】
本発明の態様による撮像装置は、被写体光を受光する撮像素子と、ハウジングに設けられた第1開口部を通過した前記被写体光を前記撮像素子へ導く光学部材と、前記第1開口部と前記光学部材との間に設けられ、前記被写体光の前記撮像素子への入射を制限する遮光部と、前記遮光部を前記光学部材の光軸と交差する第1方向に沿って移動させて、前記被写体光が前記撮像素子へ入射することを制限する第1位置と前記被写体光が前記撮像素子へ入射することを許容する第2位置との何れかに前記遮光部を位置させる駆動部と、前記遮光部が前記第1位置に位置するときに前記被写体光が通過可能な補助開口部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、撮像装置の小型化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1A図1Aは、第1の実施形態の開状態の撮像装置の外観図である。
図1B図1Bは、閉状態の撮像装置の外観図である。
図2図2は、開状態の撮像装置の分解斜視図である。
図3図3は、図1Bに示されるA-A線での撮像装置の断面図である。
図4A図4Aは、撮像装置が有する羽根、ベース部材及びアクチュエータを下方からみた斜視図である。
図4B図4Bは、撮像装置が有するシャッタの斜視図である。
図5A図5Aは、開状態の撮像装置の内部斜視図である。
図5B図5Bは、閉状態の撮像装置の内部斜視図である。
図6A図6Aは、第2の実施形態の閉状態の撮像装置の外観図である。
図6B図6Bは、図6Aに示されるB-B線での撮像装置の断面図である。
図7A図7Aは、第1変形例における閉状態の撮像装置の外観図である。
図7B図7Bは、第2変形例における閉状態の撮像装置の外観図である。
図8図8は、第3変形例における閉状態の撮像装置の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態の撮像装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
撮像装置の用途は特に限定されないが、病院,介護施設,工場,店舗等に、監視カメラや見守りカメラとして設置するのに適している。また、撮像装置は、撮影可能状態と撮影不能状態とに切替可能である。より特定的には、撮像装置は、結像光学系に光が入射不能な閉状態と、結像光学系に光が入射可能な開状態と、に切替可能である。さらに、撮像装置が撮影不能状態(閉状態)に切り替えられると、撮影される人は、撮像装置が撮影不能状態に切り替えられたことを認識可能である。また、撮像装置は、周囲の外部環境の明るさに応じて、通常撮影モードによる撮影と暗視モードによる撮影とを切替可能である。通常撮影モードでは外部環境が明るいときに結像光学系に入射した光により撮影が行われる。暗視モードでは外部環境が暗いときに照明光が出射され、照明光に照射された被写体の撮影が行われる。
【0012】
<第1の実施形態>
図1A及び図1Bは、第1の実施形態の撮像装置10の外観図である。図1Aには開状態の撮像装置10が示され、図1Bには閉状態の撮像装置10が示される。また、図2は、図1Aに示される開状態の撮像装置10の分解斜視図である。
【0013】
<撮像装置10の全体構成>
撮像装置10は、開状態(図1A)から閉状態(図1B)に切り替えられる。また、撮像装置10は、閉状態(図1B)から開状態(図1A)に切り替えられる。図1A図2に示されるように、撮像装置10は、カメラモジュール11と、ハウジング(外装ケース)12と、羽根13と、羽根駆動機構14と、照明部16と、照度計17と、コネクタ25と、メモリスロット26と、アンテナ27と、制御部31とを有する。
【0014】
<ハウジング12>
ハウジング12は、フロントケース120及びリアケース121から構成される。フロントケース120は、長方形又は略長方形の天井板122と、天井板122から各辺に連接する側壁板123a,123b,123c,123dとを備えている。天井板122及び側壁板123a,123b,123c,123dは、合成樹脂によって一体成形されており、側壁板123aは天井板122の一方の長辺に連接し、側壁板123bは天井板122の他方の長辺に連接している。また、側壁板123cは天井板122の一方の短辺に連接しており、側壁板123dは天井板122の他方の短辺に連接している。
【0015】
尚、以下の説明では、ハウジング12のフロントケース120の方向を上方、リアケース121の方向を下方、側壁板123aの方向を前方、側壁板123bの方向を後方、側壁板123cの方向を右方、側壁板123dの方向を左方と呼ぶことがある。また、左右方向を第1方向、前後方向を第2方向と呼ぶことがある。第1方向は、後述するカメラモジュール11が有するレンズ111の光軸Lと交差する方向であり、第2方向は第1方向及び光軸Lと交差する方向である。
【0016】
フロントケース120の天井板122には、ハウジング12の内外に連通する円形の第1開口部125が設けられている。換言すると、第1開口部125は天井板122に設けられた貫通孔である。撮像対象物(被写体)から発せられる光(被写体光)は、第1開口部125を通してハウジング12内に取り込まれ、結像光学系に入射する。
【0017】
フロントケース120の天井板122には、後述する照明部16が配置される位置に対応する位置に照明開口部126が設けられている。すなわち、照明開口部126も天井板122に設けられた貫通孔である。照明部16から出射される照明光は、照明開口部126が通過して、撮像対象物(被写体)を照明する。
【0018】
尚、図1A図2に示されるように、天井板122の右側に2個(一方は前側、他方は後側)と、天井板122の左側に2個(一方は前側、他方は後側)の合計4個の照明開口部126が設けられている。しかし、照明開口部126の位置は図示された位置に限定されるものではなく、照明部16の配置位置に応じて適宜決定される。また、照明開口部126の個数は4個に限定されず、3個以下でも5個以上でもよく、撮像装置10が備える照明部16の個数に応じて決定される。
【0019】
リアケース121はフロントケース120に固定されて、フロントケース120の底部(下方)を閉塞している。リアケース121は、例えばねじ結合によってフロントケース120に固定されている。
【0020】
<コネクタ25>
図2に示されるように、撮像装置10は、電源ケーブルや通信ケーブル等を接続可能なコネクタ25を備えている。より特定的には、撮像装置10は、USBケーブルを接続可能な雌型のコネクタ25を備えている。コネクタ25は、リアケース121の右方の側壁板に設けられる開口部又はリアケース121の下面に設けられる開口部に臨んでいる。コネクタ25は、電源部24が設けられている基板240と電気的に接続されている。
【0021】
<メモリスロット26>
撮像装置10は、所定の記録媒体を接続可能なメモリスロット26も備えている。より特定的には、撮像装置10は、SDメモリカードを挿抜可能なスロットを備えている。リアケース121に設けられている蓋260を開けると、メモリスロット26にSDメモリカードを抜き差しすることができる。
【0022】
<カメラモジュール11>
図3は、図1Bに示される閉状態の撮像装置10のA-A線における断面図である。カメラモジュール11は、CMOSやCCD等の撮像素子(イメージセンサ)110及びレンズ111を備えている。撮像素子110は、基板112に搭載されている。レンズ111は、例えば凸レンズであり、所定の曲率を有して撮像対象物(被写体)に向けて中央部(光軸Lの位置近傍)が突出する。レンズ111は、撮像素子110の上方に配置され、レンズホルダ113によって保持されている。レンズホルダ113の下方には、上記の撮像素子110が搭載された基板112が、例えばねじ結合により固定されている。
【0023】
第1開口部125に入射した被写体光は、レンズ111によって撮像素子110の受光面に導かれ、集光される。すなわち、レンズ111は、撮像素子110の受光面上に撮像対象物の像をつくる光学部材(結像光学系)であるか、少なくとも光学部材の一部である。撮像素子110は、レンズ111によって結像された像の光の明暗を電荷量に変換し、変換された電荷量に応じた信号(画像信号)を出力する。
【0024】
<アンテナ27>
再び図2を参照する。撮像装置10は、アンテナ27を備えており、無線LAN(Wi-Fi)によって他の機器と相互接続が可能である。例えば、撮像装置10は、撮像素子110から出力される信号(画像信号)をスマートフォンやタブレット端末等の他の機器に無線送信することができる。また、スマートフォン等の他の機器によって撮像装置10を遠隔操作することもできる。
【0025】
<照明部16>
照明部16は、周囲の環境が暗い場合の撮像時(すなわち暗視モードでの撮像時)に、撮像対象物を照明する照明光を出射する。照明部16は、照明光源161と、カバー部162とを有する。照明光源161は、例えばLEDであり、後述する制御部31により制御されて、赤外域の波長を有する光(赤外線、赤外光)を発する。尚、照明光源161が赤外光を照明光として出射するものに限定されず、赤外光以外の可視光を照明光として出射してもよい。照明光源161は、後述する羽根駆動機構14が有するベース部材140上に配置される。
【0026】
カバー部162は、例えば透光性を有する樹脂等により成形され、照明光源161の照明光の出射側(上側)に設けられる。カバー部162は、照明光源161の少なくとも上側を被覆する面を有する。カバー部162の面は、照明開口部126に嵌め込まれる。この場合、カバー部162は、面がハウジング12の天井板122の外面よりも外側(上側)に突出することがないように、取り付けられる。照明光源161から出射された照明光は、カバー部162の面を介して撮像装置10の外部に出射する。
【0027】
図1A図2に示されるように、撮像装置10は4個の照明部16を備えている。4個のうちの一対の照明部16は、天井板122の右側において、1個の照明部16が前側、他の1個の照明部16が後側に設けられる。他の一対の照明部16は、天井板122の左側において、1個の照明部16が前側、他の1個の照明部16が後側に設けられる。
【0028】
尚、撮像装置10が備える照明部16は4個であるものに限られない。撮像装置10は、3個以下の照明部16を備えてもよいし、5個以上の照明部16を備えてもよい。
【0029】
<照度計17>
照度計17は、例えばフォトレジスタやフォトダイオードであり、撮像装置10の周囲の環境(外部環境)の光を受光する。照度計17は、詳細を後述する羽根駆動機構14のベース部材140上に配置される。照度計17は、受光された光の明暗を電荷量に変換して、電荷量に応じた信号(輝度信号)を出力する。すなわち、照度計17は、撮像装置10の周囲の環境の明るさを検出する検出部として機能する。
【0030】
<制御部31>
制御部31は、ハウジング12内の後側に配置され基板310上に搭載されている。制御部31は、例えばCPUやメモリ等によって構成され、撮像素子110が搭載された基板112と電気的に接続されている。制御部31は、例えばフラッシュメモリ等の記録媒体に予め記録されている制御プログラムを読み込んで実行することにより、撮像装置10の各部を制御するプロセッサーである。例えば、制御部31は、電源部24による撮像素子110やアクチュエータ15への電力供給を制御する。
【0031】
<羽根13及び羽根駆動機構14>
羽根駆動機構14は、ベース部材140と、アクチュエータ15とを有する。羽根駆動機構14は、羽根13を天井板122の長辺に沿う方向(第1方向)に移動させて、第1開口部125を開閉し、レンズ111に対する被写体光の入射を制御する。より特定的には、羽根駆動機構14によって羽根13は、第1開口部125を閉じる閉位置(第1位置)と、第1開口部125を開く開位置(第2位置)と、に移動される。すなわち、羽根13は羽根駆動機構14によって第1方向に移動され、被写体光が撮像素子110へ入射することを制限する第1位置と、被写体光が撮像素子110へ入射することを許容する第2位置との何れかに位置する。また、第1位置における羽根13は、第1開口部125を遮蔽して、被写体光が撮像素子110へ入射することを制限する遮光部として機能する。
【0032】
別の見方をすると、羽根駆動機構14は、撮像装置10の第1開口部125を開状態(図1A)から閉状態(図1B)に切り替える。また、羽根駆動機構14は、撮像装置10の第1開口部125を閉状態(図1B)から開状態(図1A)に切り替える。これにより、閉状態(図1B)ではレンズ111が被覆され、開状態(図1A)ではレンズ111が露出される。
【0033】
<ベース部材140>
ベース部材140は、例えば合成樹脂によって成形され、メインベース部141とサブベース部142とにより一体成形される。メインベース部141は、レンズ111に対してハウジング12の天井板122側(上側)に位置する。サブベース部142は、メインベース部141から下方向に向けて立ち上がり、一部にリアケース121とねじ結合されるためのねじ穴が形成されている。サブベース部142がリアケース121にねじ結合により固定されることにより、ベース部材140がリアケース121に固定される。ベース部材140が上記の形状を有することにより、撮像素子110はメインベース部141に対して下側(リアケース121側)に配置される、ということができる。
【0034】
メインベース部141は、上述したレンズ111の曲率に応じて、前後方向(第2方向)において、中央部(すなわち、レンズ111の光軸Lが通る位置)を通り第1方向に沿う線上の位置である中央位置Cが最も外側(上側)に突出した湾曲した形状を有する。具体的には、メインベース部141は、第2方向において、レンズ111の外形の湾曲形状と平行又は略平行に湾曲した形状を有する(図3参照)。
【0035】
メインベース部141には、レンズ111の光軸Lが通る位置を中心として、ベース部材140の上下に連通する円形の開口部143が形成される。換言すると、開口部143はメインベース部141に設けられた貫通孔である。撮像対象物(被写体)から発せられハウジング12に設けられた第1開口部125を通過した光(被写体光)は、開口部143を介してレンズ111に入射する。尚、開口部143の外径は、レンズ111の外径よりも大きく、フロントケース120に形成された第1開口部125の外径よりも小さい。
【0036】
メインベース部141には、少なくとも羽根13と、アクチュエータ15と、照明部16と、照度計17とが搭載される。羽根13と照明部16と照度計17とは、メインベース部141の上側に搭載される。換言すると、ベース部材140は、メインベース部141によって下方(すなわち撮像素子110が配置される側)から羽根13を支持する支持部として機能する。
【0037】
照明部16は、メインベース部141のうち右側と左側に2個ずつ搭載される。照度計17は、メインベース部141の中央位置Cのうち、開口部143に対して右側に配置される。尚、照度計17に対して開口部143側(左側)には、撮像装置10の周囲の音を収集するマイクを有する収音部20が、照度計17に近接して配置される。フロントケース120の天井板122のうち、収音部20の配置位置と対向する位置には、収音用に複数の開口(収音開口)201が形成されている(図1A図1B図2参照)。撮像装置10の周囲の音は、少なくとも1つの収音開口201を介して収音部20に到達する。照度計17は、この収音開口201を通過した周囲の環境の光を受光する。換言すると、少なくとも1つの収音開口201の下側に照度計17が配置されている。尚、照度計17上部には、照度計17とフロントケース120との間に例えば白色のフィルタ170(図2参照)が配置される。フィルタ170は、撮像装置10の周囲の環境の光を透過させて照度計17に到達させるとともに、収音開口201から塵等が撮像装置10内部に進入することを抑制する。
【0038】
メインベース部141の上面の左側端部には、略直方体状の形状を有する当接部材146が設けられる。当接部材146の上側の面は、後述する羽根13の下側の面と当接する。
【0039】
<アクチュエータ15>
図4Aは、羽根13が閉位置のときの、羽根13、ベース部材140及びアクチュエータ15を下方から見たときの斜視図である。アクチュエータ15は、メインベース部141に対してリアケース121側(下側)に搭載される。換言すると、アクチュエータ15はベース部材140の内側に搭載される。アクチュエータ15は、羽根13に対して、撮像素子110が配置される側に配置される、と言うこともできる。
【0040】
アクチュエータ15は、詳細を後述するように、羽根13を第1方向に沿って移動させる駆動部として機能する。アクチュエータ15は、モータ151と、回転軸152と、ギヤ153とを有する。モータ151は、例えばコイル、ヨーク、マグネット等を有し、制御部31の制御に応じて電源部24から供給された電力(電流)によって回転する。モータ151は、コイルに供給される電流の向きに応じて回転方向が反転する。例えば、コイルにある向きの電流が流されると、モータ151は時計回りに回転し、コイルに逆向きの電流が流されると、モータ151は反時計回りに回転する。
【0041】
回転軸152は、第2方向に沿って伸び、ギヤ153と係合している。回転軸152は、モータ151の回転によって、回転駆動される。回転軸152と係合されたギヤ153は、回転軸152の回転駆動に応じて回転する。上述したように、モータ151は供給される電流の向きに応じて回転方向が反転する。このため、回転軸152及びギヤ153も同様に、モータ151に供給される電流の向きに応じて回転方向が反転する。ギヤ153は、後述する羽根13に形成されたラック部137と係合されている。
【0042】
<羽根13>
図4Bに示す羽根13の内側(下側)の斜視図も参考にして、羽根13について説明する。羽根13は、例えば合成樹脂又は金属材料によって成形される。羽根13は、ベース部材140のメインベース部141上に直進可能(スライド可能)に支持されている。メインベース部141はレンズ111よりも上側に位置することから、羽根13は、ハウジング12に形成された第1開口部125とカメラモジュール11のレンズ111との間に配置される、と言うことができる。羽根13は、遮光面130と、遮光面130の前側及び後側に形成された案内部131,132とを有する。
【0043】
<遮光面130>
遮光面130は、第1方向を長手方向とする薄板であり、ベース部材140の上部に配置され、ベース部材140と重なっている。より特定的には、遮光面130は、メインベース部141と重なっており、メインベース部141を部分的に覆っている。上述したように、メインベース部141は前後方向(第2方向)において、中央位置Cが最も外側に突出した湾曲した形状を有する。このため、メインベース部141の上部に配置される遮光面130も、第2方向において、メインベース部141と平行又は略平行に、中央位置Cが最も外側に突出した湾曲した形状を有する。換言すると、遮光面130は、第2方向においてレンズ111の外形の湾曲形状と平行又は略平行に成形される(図3参照)。尚、遮光面130の第2方向における形状は、レンズ111の外形の湾曲形状と平行又は略平行である場合に限定されず、後述するように羽根13が移動する際にレンズ111との衝突が回避可能な湾曲を有していればよい。すなわち、遮光面130の第2方向における形状は、レンズ111の外形の湾曲に応じて形成されればよい。
【0044】
遮光面130には、遮光面130の上下に連通する第2開口部133が形成される。換言すると、第2開口部133は遮光面130に設けられた貫通孔である。第2開口部133は、羽根13が第2位置のときに、天井板122に形成された第1開口部125を通過した被写体光を通過させる。第2開口部133は、第1開口領域133aと第2開口領域133bとにより形成される。第1開口領域133aは、遮光面130の右側の端部から第1方向に沿って互いに対向して左側に延びる2つの第1側壁面130a,130bに挟まれた領域である。第1開口領域133aの第2方向(前後方向)に沿う長さ(幅)、すなわち第1側壁面130a,130bの間の距離は、照度計17及び収音部20の第2方向に沿う長さ(幅)よりも大きい。
【0045】
第2開口領域133bは、撮像装置10が開状態、すなわち羽根13が開位置のときにレンズ111の光軸Lが通る位置を中心とした円形又は略円形に形成されている。具体的には、第1側壁面130a,130bの左方の端部と連結された円弧形状の第2側壁面130cに囲まれた領域である。第2開口領域133bの外径は、フロントケース120の天井板122に形成された第1開口部125の外径と同一又は略同一の大きさである。
【0046】
第2開口部133が上記の形状を有することにより、遮光面130は、第2開口部133に対して一方側(前側)と他方側(後側)とに、第2開口領域133bの形状に沿って、第1方向の右側に向けて延びる延伸部130d,130eを有していることになる。
【0047】
<案内部131,132>
図4Bに示されるように、案内部131は、案内側部131aと、当接部131b,131cとにより構成される。案内側部131aは、遮光面130の下面の後側から、下側(リアケース121側)に向けて立ち上がる。案内側部131aは、遮光面130の長手方向である第1方向に沿って伸びている。当接部131b,131cは、案内側部131aの下端部の右側と左側とに形成される。当接部131b,131cは、案内側部131aからそれぞれ前側に向かうフランジ部であり、上部は平面状である。
【0048】
案内側部131aの中央部が切り欠かれることにより、案内側部131aの下端側には、右側の第1領域131dと、左側の第2領域131eとが形成される。すなわち、第1領域131dの下端部と第2領域131eの下端部とは、案内側部131aの中央部と比較して、下側に突出している。
【0049】
案内部132は、案内側部132aと、当接部132b,132cとにより構成される。案内側部132aは、遮光面130の下面の前側から、下側(リアケース121側)に向けて立ち上がる。案内側部132aは、遮光面130の長手方向である第1方向に沿って伸びている。当接部132b,132cは、案内側部132aの下端部の右側と左側とに形成される。当接部132b,132cは、案内側部132aからそれぞれ後側に向かうフランジ部であり、上部は平面状である。
【0050】
案内側部131aの内側の面とメインベース部141の後側の側面とが対向し、案内側部132aの内側の面とメインベース部141の前側の側面とが対向する。すなわち、案内側部131aと案内側部132aとによって、メインベース部141が第2方向において挟み込まれている。これにより、羽根13がベース部材140に対して第2方向に移動することが抑制される。すなわち、羽根13の移動方向が第1方向に規制される。
【0051】
当接部131b,131c,132b,132cと遮光面130との間には、上下方向に空間が生じる。この空間にベース部材140のメインベース部141の前側及び後側の端部が配置される。すなわち、当接部131b,131c,132b,132cの上側の面が、メインベース部141の下面と当接する。換言すると、当接部131b,131c,132b,132cの上側の面と、遮光面130の下側の面とによってメインベース部141が挟み込まれている。これにより、羽根13がベース部材140に対して上下方向に移動することが規制される。尚、組み立て時に、メインベース部141の左側の端部から、上記の空間にメインベース部141の前側及び後側の端部が挿入され、羽根13が第1方向に沿ってスライドさせられることにより、上記の配置となる。
【0052】
尚、案内側部132aのうち左側の一部には凹部132dが形成される。この凹部132dには、弾性部材136(図2図4A参照)が配置される。弾性部材136は、例えば板バネである。この弾性部材136は一方側(側壁板123a側)にて案内側部132aと当接し、他方側(側壁板123b側)にて、メインベース部141が側壁板123aと対向する側面と当接する。案内側部132aは、弾性部材136により側壁板123a側へ付勢されている。このため、羽根13に第2方向に沿う力が作用した場合であっても、弾性部材136の弾性力により羽根13がベース部材140に対して第2方向に沿って移動することが抑制され、第2方向におけるガタの発生が抑制される。
【0053】
また、遮光面130の下側面は、上述したメインベース部141に設けられた当接部材146の上側面と当接する。当接部材146は、上述したように、メインベース部141上面の左側の端部に設けられている。この当接部材146によって、開位置の羽根13の遮光面130は、下方から支持される。このため、羽根13の右側がメインベース部141上にて上下移動する等のガタの発生が抑制される。
【0054】
<羽根13の移動>
遮光面130の後側の下面、すなわち案内側部131aの上端部付近には、ラック部137が設けられる。すなわち、羽根13のうち撮像素子110が配置される側には、ラック部137が設けられる。ラック部137は、複数の歯が左右方向(第1方向)に沿って配列された部材であり、上述したアクチュエータ15のギヤ153と係合する。ラック部137は、上述したようにして制御部31に制御されたモータ151の回転に伴いギヤ153が駆動すると、その回転力を第1方向に沿った直線移動力に変換する変換部材である。この結果、羽根13は、第1方向への移動力が働くとともに、第1方向に沿って延びる案内側部131a,132aによって案内されて、第1方向に沿って移動する。すなわち、羽根13は、ベース部材140(メインベース部141)とフロントケース120(天井板122)との間で、第1方向に移動可能(スライド可能)となっている。別の見方をすると、羽根13は、第1方向に移動することはできるが、その他の方向に移動することはできず、回転することもない。
【0055】
図5Aは開状態の撮像装置10の内部斜視図であり、図1Aに示される状態からフロントケース120が取り外された状態が示されている。図5Bは閉状態の撮像装置10の内部斜視図であり、図1Bに示される状態からフロントケース120が取り外された状態が示されている。
【0056】
図5Aに示されるように、羽根13は、第1開口部125を開く位置まで左側に移動可能である。すなわち、羽根13の第2開口部133に含まれる第2開口領域133bの中心と、天井板122の第1開口部125の中心とが一致又は略一致する位置まで、羽根13は移動可能である。この結果、図1Aに示されるように、レンズ111が露出される。上述したように、ベース部材140のメインベース部141に形成された開口部143の外径は、レンズ111の外径よりも大きく、フロントケース120に形成された第1開口部125の外径よりも小さい。このため、羽根13が開位置まで移動すると、メインベース部141の一部も露出される(図1A参照)。このように露出したメインベース部141の一部と、メインベース部141と天井板122との間に位置する遮光面130のうち第2開口領域133bの第2側壁面130cと、によって、撮像装置10と外部とが遮断されている。この結果、第1開口部125からごみ等がハウジング12の内部に進入することが抑制される。
【0057】
また、図5Aに示されるように、羽根13が開位置のときには、収音部20の一部が第2開口部133の第1開口領域133aに位置し、収音部20の残部と照度計17とは羽根13の遮光面130よりも右側に位置する。すなわち、照度計17と収音部20とが遮光面130により塞がれることがない。
【0058】
図5Bに示されるように、羽根13は、第1開口部125を完全に塞ぐ位置まで右側に移動可能である。すなわち、羽根13の第2開口部133に含まれる第2開口領域133bの左側の端部が、第1開口部125の右側の端部よりも右側に位置するまで、羽根13は移動可能である。このとき、照度計17と収音部20とは、第2開口部133の第2開口領域133b内に位置する。
【0059】
また、上述したように、第2開口部133の第1開口領域133aが形成されていることにより、羽根13が開位置と閉位置との間で移動する際に、第1開口領域133aが照度計17と収音部20との配置位置を通過する。すなわち、照度計17と収音部20とが遮光面130により塞がれることがない。このため、羽根13が開位置であっても、閉位置であっても、開位置と閉位置との間で移動中であっても、照度計17と収音部20とが羽根13により塞がれることが避けられる。この結果、羽根13の位置によらず照度計17による周囲の環境の明るさを検出する機能と収音部20による周囲の音声を収集する機能とが維持される。
【0060】
撮像装置10は、上述したように第1方向に移動可能な羽根13の位置を検出する検出部として機能する位置センサ138を備える。図3に示されるように、位置センサ138は、ハウジング12内部の後側であり、羽根13の内側(すなわち撮像素子110が配置される側)に配置される。位置センサ138は、上下方向に延びるロッド状の接触部138aを有する。接触部138aは、羽根13の移動に応じて案内部131と接触して、右側または左側に倒れる。具体的には、接触部138aは、羽根13が閉位置(右側)から開位置(左側)に移動すると、案内側部131aの第1領域131dの左側面と接触し、左側に倒れる。このとき、接触部138aは内部の第1スイッチと接触し、位置センサ138は羽根13が開位置に位置することを示す信号を制御部31へ出力する。
【0061】
羽根13が開位置(左側)から閉位置(右側)に移動すると、接触部138aは、案内側部131aの第2領域131eの右側面と接触し、右側へ倒れる。このとき、接触部138aは内部の第2スイッチと接触し、位置センサ138は羽根13が閉位置に位置することを示す信号を制御部31へ出力する。
【0062】
制御部31は、第1スイッチから出力された信号が入力されると、羽根13が開位置に位置することを検出する。また、制御部31は、第2スイッチから出力された信号が入力されると、羽根13が閉位置に位置することを検出する。
【0063】
上述した第1の実施形態によれば以下の作用効果のうちの少なくとも一つが得られる。
【0064】
(1)羽根13の遮光面130は、前後方向(第2方向)において、レンズ111の外形の湾曲に応じた湾曲形状を有する。これにより、レンズ111と羽根13との間に余分な空間が生じることが抑制され、撮像装置10の小型化が可能になる。
【0065】
(2)アクチュエータ15は、羽根13に対して撮像素子110が配置される側に配置される。すなわち、アクチュエータ15を羽根13で区切られる空間の内側に配置することが可能となり、アクチュエータ15を羽根13の外部に配置する場合と比べて、撮像装置10の小型化に寄与することができる。
【0066】
(3)ラック部137は、羽根13に対して撮像素子110が配置される側に配置され、アクチュエータ15と係合し、アクチュエータ15が発生させる回転駆動力を、左右方向(第1方向)への移動力に変換する。これにより、羽根13を第1方向への移動させるための部材を羽根13で区切られる空間の内側に配置することが可能となり、ラック部137を羽根13の外部に配置する場合と比べて、撮像装置10の小型化に寄与することができる。
【0067】
(4)位置センサ138は、羽根13に対して撮像素子110が配置される側に配置される。これにより、羽根13の位置を検出するためのセンサを羽根13で区切られる空間の内側に配置することが可能となり、ラック部137を羽根13の外部に配置する場合と比べて、前後方向(第2方向)における撮像装置10の小型化に寄与することができる。
【0068】
(5)弾性部材136が羽根13とベース部材140との間に配置される。これにより、羽根13に前後方向(第2方向)に沿う力が作用した場合であっても、弾性部材136の弾性力により羽根13がベース部材140に対して第2方向に沿って移動することが抑制され、第2方向におけるガタの発生が抑制される。
【0069】
(6)羽根13の遮光面130には第2開口部133が形成され、第2開口部133は、羽根13が第2位置のときに天井板122の第1開口部125を通過した被写体光を通過させる。第2開口部133は、第1開口領域133aと第2開口領域133bとを有する。第1開口領域133aは、遮光面130の第1方向(左右方向)の一方側(右側)の端部から互いに対向して第1方向(左右方向)の他方側(左側)に延びる2つの第1側壁面130a,130bに挟まれた領域である。第2開口領域133bは、2つの第1側壁面130a,130bの第1方向(左右方向)の他方側(左側)の端部と連結された円弧状の第2側壁面130cに囲まれた領域である。第2開口部133が上記の形状を有するため、羽根13が開位置であっても、閉位置であっても、開位置と閉位置との間で移動中であっても、照度計17と収音部20とが羽根13により塞がれることが避けられる。この結果、羽根13の位置によらず照度計17による周囲の環境の明るさを検出する機能と収音部20による周囲の音声を収集する機能とが維持される。
【0070】
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態の撮像装置について説明する。以下の説明では、第1の実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付し、相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施形態と同様である。第2の実施形態の撮像装置は、羽根が閉位置のときであっても撮像素子が被写体光を受光可能な構成を有する点で第1の実施形態の撮像装置10とは異なる。
【0071】
図6Aは第2の実施形態の撮像装置10の外観図であり、図6B図6AのB-B線での撮像装置10の断面図である。図6A図6Bには、閉状態の撮像装置10が示されている。第2の実施形態の撮像装置10では、前後方向の画角は180°以上である。すなわち、レンズ111の前後方向の視野が180°よりも広い範囲となる。
【0072】
羽根13の遮光面130の一部には、遮光面130の内外に連通する貫通孔である補助開口部139が形成される。補助開口部139は、遮光面130上において、円弧状に形成されている。補助開口部139は、中央位置Cに対して遮光面130の後方側に形成される。具体的には、補助開口部139は、羽根13が閉位置(第1位置)のときに、フロントケース120の天井板122に形成された第1開口部125の一部である後方側の端部近傍と、光軸Lに沿う上下方向で重複する位置に形成される。すなわち、撮像装置10が閉状態であっても、第1開口部125の後方側の端部近傍は羽根13によって遮光されない。このため、第1開口部125の後方側の端部近傍を通過した被写体光の一部の光束は、補助開口部139を通過する。すなわち、補助開口部139は、羽根13が第1位置に位置するときに被写体光を通過可能にする。
【0073】
補助開口部139は、上下方向において、羽根駆動機構14が有するベース部材140のメインベース部141と重複する。このため、図6Bに示されるように、後方側において領域R1の範囲内を進む被写体光は、第1開口部125及び補助開口部139を通過してもメインベース部141により遮光される。従って、領域R1内の被写体光の光束、すなわち、光軸Lに沿って進む被写体光の光束と光軸Lとなす角度が小さい方向に進む被写体光の光束とはレンズ111を通過せず、撮像素子110に到達しない。
【0074】
補助開口部139とメインベース部141とが上下方向で重複しているため、ユーザが光軸方向から撮像装置10を見たとき、補助開口部139を介してレンズ111が視認されない。尚、羽根13の遮光面130と、支持部であるメインベース部141のうち光軸Lに沿う上下方向において補助開口部139と重複する範囲とが同系色であるとよい。これにより、遮光面130に補助開口部139が形成されていることがユーザに視認され難くなる。
【0075】
一方、後方側において領域R2の範囲内を進被写体光は、第1開口部125及び補助開口部139を通過した後、メインベース部141に遮光されない。領域R2は、撮像装置10の画角である180°に対して、画角端から例えば20°~30°の範囲とすることができる。従って、領域R2内の被写体光の光束、すなわち、光軸Lとなす角度が大きい方向に進む被写体光の光束は、レンズ111を通過し、撮像素子110に到達する。換言すると、補助開口部139は、領域R2を進む被写体光が通過可能な範囲の外縁に沿った形状に形成される。これにより、撮像装置10が閉状態であっても、レンズ111の視野内の一部を撮像素子110によって撮像することが可能となる。
【0076】
制御部31は、撮像装置10が閉状態のときに撮像素子110から出力された信号(画像信号)を用いて、撮像装置10が設置された環境の変化を検出する。例えば、制御部31が、入力した画像信号を用いて画像を生成する場合には、撮像装置10が設置された部屋の人数の増加や撮影範囲内での動体の存在等を環境の変化として検出できる。また、制御部31が、入力した画像信号を用いて光量(明るさ)の変化を検出する場合には、撮像装置10が設置された部屋の照明の点灯等を環境の変化として検出できる。
【0077】
撮像装置10が閉状態のときに環境の変化が検出されると、制御部31は、羽根13を左側に移動させて撮像装置10を開状態にする。具体的には、制御部31は、アクチュエータ15のコイルに供給する電流の向きを制御して、モータ151を回転させる。このモータ151の回転による駆動力は、ギヤ153を介して遮光面130に伝達され、遮光面130が左右方向の左側に移動する。この結果、天井板122の第1開口部125の中心と遮光面130の第2開口部133に含まれる第2開口領域133bの中心とが一致又は略一致する。すなわち、撮像装置10は図1Aに示される開状態となる。
【0078】
尚、補助開口部139が遮光面130の後方側、すなわち天井板122の第1開口部125に対して後方側に形成されるものに限定されない。補助開口部139は、第1開口部125に対して前方側に形成されてもよいし、左方側に形成されてもよいし、右方側に形成されてもよい。すなわち、補助開口部139は、撮像装置10を設置する環境や設置姿勢等に応じて、第1開口部125に対して前後左右の何れかの側に形成されればよい。
【0079】
上述した第2の実施形態によれば、第1の実施形態により得られる作用効果に加えて、以下の作用効果が得られる。
【0080】
(7)遮光部である羽根13が第1位置である閉位置のときに、補助開口部139を介して被写体光が通過可能である。補助開口部139は、遮光部である羽根13の遮光面130の一部に形成される。これにより、撮像装置10の外部の環境の変化に応じて撮像装置10を閉状態から開状態に移行させる際に、閉状態のときに撮像素子110により生成される画像信号に基づいて環境の変化を検出することができる。この結果、撮像装置10の外部の環境の変化を検出するためのセンサや、外部から羽根13の移動を指示するための外部装置等が不要となる。このため、撮像装置10の構造及び動作制御が容易となり、撮像装置10の製造コストの低減を実現できる。
【0081】
(8)補助開口部139は、羽根13が第1位置である閉位置のとき、光軸Lに沿う上下方向において、第1開口部125の一部の領域と重複する。これにより、撮像装置10が閉状態であっても、撮影可能な範囲のうちの一部を撮影することが可能になる。このため、撮像装置10の外部の環境の変化を検出する装置が不要となり、製造コストの低減が可能となる。
【0082】
(9)光学部材であるレンズ111は前後方向に180°以上の視野範囲を有し、補助開口部139は、レンズ111の視野範囲端から所定の角度の範囲である領域R2を進む被写体光が通過する位置に形成される。これにより、撮像装置10を外部から見たときに、補助開口部139をユーザにより視認しにくい位置に形成することができる。
【0083】
(10)光軸Lに沿う上下方向において支持部であるメインベース部141のうち補助開口部139と重複する範囲の色と、遮光部である羽根13の色とは同系色である。これにより、撮像装置10の外部から補助開口部139が視認しにくくなるので、閉状態であっても一部で撮像装置10が撮影可能であることがユーザに認識されず、不快感を抱かせることが抑制される。
【0084】
尚、上述した第2の実施形態では、遮光面130に1個の補助開口部139が形成される場合を説明したが、2個以上の複数の補助開口部139が形成されてよい。換言すると、遮光部である羽根13は、少なくとも1個の補助開口部139を有していればよい。
【0085】
<第1変形例>
図7Aは、第1変形例の撮像装置10の外観図である。第1変形例の撮像装置10では、
遮光面130に2個の補助開口部139が形成される。尚、図7Aには、図6Aと同様に閉状態の撮像装置10が示されている。
【0086】
図7Aに示されるように、補助開口部139aは、上述した第2の実施形態と同様に、中央位置C(図6B参照)に対して後方側に形成される。すなわち、補助開口部139aは、天井板122の第1開口部125の後方側の端部近傍と上下方向で重複する位置に形成される。補助開口部139bは、中央位置Cに対して前方側に形成される。すなわち、補助開口部139bは、天井板122の第1開口部125の前方側の端部と上下方向で重複する位置に形成される。このため、撮像装置10が閉状態であっても、第1開口部125の前方側の端部近傍及び後方側の端部近傍は羽根13によって遮光されない。すなわち、第1開口部125の前方側の端部近傍及び後方側の端部近傍を通過した被写体光の一部の光束は、補助開口部139を通過する。
【0087】
補助開口部139aと補助開口部139bとは、中央位置Cに対して点対称の形状を有する。すなわち、補助開口部139bは、補助開口部139aが中央位置Cを基点として180°回転された場合と同様の形状を有する。このため、上下方向において、補助開口部139a,139bとメインベース部141とが重複する。これにより、閉状態の撮像装置10の前方側及び後方側において、光軸Lに沿って進む被写体光の光束と光軸Lとなす角度が小さい方向に進む被写体光の光束とは、補助開口部139を通過した後、メインベース部141によって遮光される。すなわち、撮像装置10が閉状態のときには、図6Bに示される領域R1を進む被写体光の光束は、レンズ111を通過せず、撮像素子110に到達しない。
【0088】
これに対して、閉状態の撮像装置10の前方側及び後方側において、光軸Lとなす角度が大きい被写体光の光束は、メインベース部141に遮光されない。すなわち、撮像装置10が閉状態のときには、図6Bに示される領域R2を進む被写体光の光束は、レンズ111を介して撮像素子110に受光される。この結果、第1変形例では、第2の実施形態で得られる作用効果と同様の作用効果が得られる。
【0089】
<第2変形例>
図7Bは、第2変形例の撮像装置10の外観図である。第2変形例の撮像装置10には、遮光面130に4個の補助開口部139が形成される。図7Bには、図6Aと同様に閉状態の撮像装置10が示されている。図7Bに示されるように、遮光面130には、上記の図7Aと同様の補助開口部139a,139bに加えて、補助開口部139c,139dが形成される。尚、第2変形例の撮像装置10では、前後方向及び左右方向の画角は180°以上である。すなわち、レンズ111の前後方向及び左右方向の視野が180°よりも広い範囲となる。
【0090】
補助開口部139cは、中央位置C(図6B参照)、すなわち第1開口部125に対して右側に形成される。補助開口部139cは、補助開口部139aが中央位置Cを基点として、図の反時計回りに90°回転された場合と同様の形状を有する。補助開口部139dは、中央位置C、すなわち第1開口部125に対して左側に形成される。補助開口部139dは、補助開口部139aが中央位置Cを基点として、図の時計回りに90°回転された場合と同様の形状を有する。換言すると、同様の形状を有する補助開口部139a,139b,139c,139dは、第1開口部125の前後左右側のそれぞれの端部近傍に形成される。
【0091】
すなわち、撮像装置10が閉状態であっても、第1開口部125の前後左右側のそれぞれの端部近傍は羽根13によって遮光されない。このため、第1開口部125の前後左右側のそれぞれの端部近傍を通過した被写体光の一部の光束は、補助開口部139を通過する。
【0092】
また、上下方向において、補助開口部139a,139b,139c,139dとメインベース部141とが重複する。これにより、閉状態の撮像装置10の前後左右側において、光軸Lに沿って進む被写体光の光束と光軸Lとなす角度が小さい方向に進む被写体光の光束とは、補助開口部139を通過した後、メインベース部141によって遮光される。すなわち、撮像装置10が閉状態のときには、図6Bに示される領域R1を進む被写体光の光束は、レンズ111を通過せず、撮像素子110に到達しない。
【0093】
これに対して、閉状態の撮像装置10の前後左右側において、光軸Lとなす角度が大きい被写体光の光束は、メインベース部141に遮光されない。すなわち、撮像装置10が閉状態のときには、図6Bに示される領域R2を進む被写体光の光束は、レンズ111を介して撮像素子110に受光される。この結果、第2変形例では、第2の実施形態で得られる作用効果と同様の作用効果が得られる。
【0094】
<第3変形例>
第2の実施形態、第1変形例及び第2変形例では、遮光面130に補助開口部139が形成された場合を説明したが、遮光面130に補助開口部が形成されるものに限定されない。例えば、フロントケース120の天井板122に補助開口部が形成されてもよい。
【0095】
図8は、第3変形例の撮像装置10の分解斜視図である。第3変形例の撮像装置10では、前後方向の画角は180°以上である。すなわち、レンズ111の前後方向の視野が180°よりも広い範囲となる。
【0096】
フロントケース120の天井板122には、第1開口部125に対して前方側に補助開口部180aが形成され、後方側に補助開口部180bが形成される。すなわち、補助開口部180a,180bは、天井板122の第1開口部125とは異なる位置に形成される。尚、補助開口部180a,180bを総称する場合には、補助開口部180と呼称する。補助開口部180は、天井板122上にて楕円形状を有し、天井板122の内外に連通する。すなわち、補助開口部180は、天井板122に設けられた貫通孔である。
【0097】
羽根13の遮光面130には、補助開口部181a,181b(総称する場合には、補助開口部181と呼称する)が形成される。補助開口部181は、天井板122に形成された補助開口部180と同様に、遮光面130上で楕円形状に形成される。補助開口部181は、遮光面130の内外に連通する貫通孔である。補助開口部181は、羽根13が閉位置(第1位置)のときに、上下方向において第1開口部125とは重複しない位置、すなわち第1開口部125とは異なる位置に形成される。
【0098】
具体的には、補助開口部181は、遮光面130が第1開口部125を遮光している状態(すなわち、撮像装置10が閉状態)のときに、上下方向において、天井板122に形成された補助開口部180と重複する位置に形成される。すなわち、補助開口部181aは、遮光面130の前方側の端部近傍にて、天井板122に形成された補助開口部180aと上下方向において重複する位置に形成される。補助開口部181bは、遮光面130の後方側の端部近傍にて、天井板122に形成された補助開口部180bと上下方向において重複する位置に形成される。従って、撮像装置10が閉状態であっても、第1開口部125に対して前方側及び後方側を進む被写体光の一部の光束は、補助開口部180,181を通過する。
【0099】
また、上下方向において、補助開口部180とメインベース部141とが重複する。これにより、閉状態の撮像装置10の前後左右側において、光軸Lに沿って進む被写体光の光束と光軸Lとなす角度が小さい方向に進む被写体光の光束とは、補助開口部181を通過しても、メインベース部141により遮光される。すなわち、撮像装置10が閉状態のときには、図6Bに示される領域R1を進む被写体光の光束は、レンズ111を通過せず、撮像素子110に到達しない。
【0100】
これに対して、閉状態の撮像装置10の前方側及び後方側において、光軸Lとなす角度が大きい被写体光の光束は、補助開口部181を通過した後にメインベース部141に遮光されない。すなわち、撮像装置10が閉状態のときには、図6Bに示される領域R2を進む被写体光の光束は、レンズ111を介して撮像素子110に受光される。
【0101】
尚、補助開口部180,181が第1開口部125に対して前方側と後方側とに形成されるものに限定されない。補助開口部180,181が第1開口部125に対して前方側又は後方側の何れか一方に形成されてもよい。また、補助開口部180,181が第1開口部125に対して左方側及び右方側の少なくとも一方に形成されてもよい。換言すると、ハウジングであるフロントケース120は、少なくとも一個の補助開口部180を有していればよい。
【0102】
第3変形例によれば、ハウジングであるフロントケース120の天井板122の一部に補助開口部180が形成される。具体的には、補助開口部180は、ハウジング12の天井板122のうち第1開口部125とは異なる位置に形成される。これにより、第2の実施形態により得られる作用効果と同様の作用効果が得られる。
【0103】
尚、上述した第3変形例では、ハウジング12の天井板122と羽根13の遮光面130が前後方向においてレンズ111の外形の湾曲形状と平行又は略平行に湾曲形成を有しているものとしたが、湾曲形状を有していなくてもよい。この場合、補助開口部181は、ハウジング12の天井板122ではなく、側壁板123a,123b,123c,123dの少なくとも一つに形成されればよい。
【0104】
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
【0105】
第2の実施形態、第1変形例及び第2変形例の補助開口部139の形状は円弧状であるものに限定されず、円形、楕円形、多角形等の種々の形状とすることができる。また、第3変形例の補助開口部180,181の形状は楕円であるものに限定されず、円形、多角形等の種々の形状とすることができる。
【0106】
また、第2の実施形態、第1変形例及び第2変形例の補助開口部139は、1つ、もしくは複数のピンホール状の小径の開口によって構成されてもよい。この場合の補助開口部139は、上述した領域R2の範囲に形成されるものに限定されず、閉位置のときの羽根13の遮光面130上において、第1開口部125と上下方向にて重複する範囲内の任意の箇所に形成されてよい。また、補助開口部139は、第1開口部125の内周に沿って環状に形成されてもよい。この場合、遮光面130には、環状の補助開口部139の内側の遮光面130と外側の遮光面130とを連結する連結部が設けられているとよい。
【0107】
尚、本技術は以下のような構成をとることが可能である。
【0108】
(1)撮像装置は、被写体光を受光する撮像素子と、ハウジングに設けられた第1開口部を通過した前記被写体光を前記撮像素子へ導く光学部材と、前記第1開口部と前記光学部材との間に設けられ、前記被写体光の前記撮像素子への入射を制限する遮光部と、前記遮光部を前記光学部材の光軸と交差する第1方向に沿って移動させて、前記被写体光が前記撮像素子へ入射することを制限する第1位置と前記被写体光が前記撮像素子へ入射することを許容する第2位置との何れかに前記遮光部を位置させる駆動部と、を備える。前記遮光部は、前記光軸及び前記第1方向と交差する第2方向において、前記光学部材の外形の湾曲に応じた湾曲形状を有する。
【0109】
(2)前記駆動部は、前記遮光部に対して前記撮像素子が配置される側に配置される、(1)に記載の撮像装置。
【0110】
(3)前記遮光部に対して前記撮像素子が配置される側に配置され、前記駆動部と係合し、前記駆動部が発生させる駆動力を前記第1方向への移動力に変換する変換部材を備える、(1)又は(2)に記載の撮像装置。
【0111】
(4)前記遮光部に対して前記撮像素子が配置される側に配置され、前記駆動部によって前記第1方向に沿って移動された前記遮光部の位置を検出する検出部を備える、(1)から(3)までの何れかに記載の撮像装置。
【0112】
(5)前記撮像素子が配置される側から前記遮光部を支持する支持部と、前記遮光部と前記支持部との間に配置される弾性部材と、を備える、(1)から(4)までの何れかに記載の撮像装置。
【0113】
(6)前記遮光部は、前記第2位置において前記第1開口部を通過した前記被写体光を通過させる第2開口部を有する。前記第2開口部は、前記遮光部の前記第1方向の一方側の端部から互いに対向して前記第1方向の他方側に延びる2つの第1側壁面に挟まれた第1開口領域と、2つの前記第1側壁面の前記第1方向の他方側の端部と連結された円弧状の第2側壁面に囲まれた第2開口領域と、を有する、(1)から(5)までの何れかに記載の撮像装置。
【0114】
(7)前記遮光部が前記第1位置に位置するときに前記被写体光が通過可能な補助開口部を備える、(1)から(6)までの何れかに記載の撮像装置。
【0115】
(8)被写体光を受光する撮像素子と、ハウジングに設けられた第1開口部を通過した前記被写体光を前記撮像素子へ導く光学部材と、前記第1開口部と前記光学部材との間に設けられ、前記被写体光の前記撮像素子への入射を制限する遮光部と、前記遮光部を前記光学部材の光軸と交差する第1方向に沿って移動させて、前記被写体光が前記撮像素子へ入射することを制限する第1位置と前記被写体光が前記撮像素子へ入射することを許容する第2位置との何れかに前記遮光部を位置させる駆動部と、前記遮光部が前記第1位置に位置するときに前記被写体光が通過可能な補助開口部と、を備える、撮像装置。
【0116】
(9)前記遮光部の一部には、少なくとも一つの前記補助開口部が設けられる、(8)に記載の撮像装置。
【0117】
(10)前記補助開口部は、前記遮光部が前記第1位置に位置するとき、前記光軸に沿う方向において、前記第1開口部の一部の領域と重複する、(8)または(9)に記載の撮像装置。
【0118】
(11)前記ハウジングには、少なくとも一つの前記補助開口部が設けられる、(8)に記載の撮像装置。
【0119】
(12)前記光学部材は、180°以上の視野範囲を有し、前記補助開口部は、前記光学部材の視野範囲端から所定の角度の範囲を進む前記被写体光が通過する位置に設けられる、(8)から(11)までの何れかに記載の撮像装置。
【0120】
(13)前記遮光部を支持する支持部を備え、前記光軸に沿う方向において前記支持部のうち前記補助開口部と重複する範囲の色と、前記遮光部の色とは、同系色である、(8)から(10)まで、及び(12)の何れかに記載の撮像装置。
【0121】
(14)前記遮光部は、前記光軸及び前記第1方向と交差する第2方向において、前記光学部材の外形の湾曲に応じた湾曲形状を有する、(8)から(13)までの何れかに記載の撮像装置。
【符号の説明】
【0122】
10 撮像装置、11 カメラモジュール、12 ハウジング、13 羽根、14 羽根駆動機構、15 アクチュエータ、16 照明部、17 照度計、20 収音部、110 撮像素子、111 レンズ、112 基板、113 レンズホルダ、120 フロントケース、121 リアケース、122 天井板、123a,123b,123c,123d 側壁板、125 第1開口部、126 照明開口部、130 遮光面、130a,130b 第1側壁面、130c 第2側壁面、130d,130e 延伸部、131,132 案内部、131a,132a 案内側部、131b,131c,132b,132c 当接部、131d 第1領域、131e 第2領域、132d 凹部、133 第2開口部、133a 第1開口領域、133b 第2開口領域、136 弾性部材、137 ラック部、138 位置センサ、138a 接触部、139,139a,139b,139c,139c,180,180a,180b,181,181a,181b 補助開口部、140 ベース部材、141 メインベース部、142 サブベース部、143 開口部、146 当接部材、151 モータ、152 回転軸、153 ギヤ、161 照明光源、170 フィルタ、201 収音開口
図1A
図1B
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8