(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024043484
(43)【公開日】2024-03-29
(54)【発明の名称】半導体デバイステストボード
(51)【国際特許分類】
G01R 31/26 20200101AFI20240322BHJP
【FI】
G01R31/26 J
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023108471
(22)【出願日】2023-06-30
(31)【優先権主張番号】10-2022-0116803
(32)【優先日】2022-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】523249308
【氏名又は名称】アテコ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】テク・ソン・イ
(72)【発明者】
【氏名】ホ・ナム・キム
【テーマコード(参考)】
2G003
【Fターム(参考)】
2G003AA00
2G003AA08
2G003AC03
2G003AH05
(57)【要約】
【課題】シンギュレーションダイ状態の半導体デバイスを収容して、テスト装置内に搬入されるテストボードにおいて、内部に収容された複数の半導体デバイスのテスト温度を均一に調節できるテストボードを提供すること。
【解決手段】本発明は、複数の半導体デバイスを収容して、テスト装置内に搬入される半導体デバイステストボードに関し、本発明は、複数の半導体デバイスを各々収容する複数の半導体デバイス収容溝が形成される収容部、及び収容部に着脱可能に結合されるリード部を備え、リード部は、収容部に結合された状態で、リード部の外側に露出する第1の熱伝達端部、及び第1の熱伝達端部から延び、複数の半導体デバイス収容溝のうち、少なくとも1つを備えるように仕切られた温度調節領域に露出する第2の熱伝達端部を有する熱伝達部を備える半導体デバイステストボードを提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の半導体デバイスを収容してテスト装置内に搬入される半導体デバイステストボードにおいて、
複数の半導体デバイスを各々収容する複数の半導体デバイス収容溝が形成される収容部及び前記収容部に着脱可能に結合されるリード部を備え、
前記リード部は、前記収容部に結合された状態で、前記リード部の外側に露出する第1の熱伝達端部及び前記第1の熱伝達端部から延び、複数の前記半導体デバイス収容溝のうち、少なくとも1つを備えるように仕切られた温度調節領域に露出する第2の熱伝達端部を有する熱伝達部を備える半導体デバイステストボード。
【請求項2】
前記熱伝達部は、前記第1の熱伝達端部から前記第2の熱伝達端部に延びる熱伝導体を備え、
前記リード部が前記収容部に結合された状態で、前記第2の熱伝達端部の少なくとも一部が前記温度調節領域内に収容された前記半導体デバイスと接触して、熱伝導方式にて前記半導体デバイスの温度を調節する請求項1に記載の半導体デバイステストボード。
【請求項3】
前記温度調節領域は、複数であり、複数の前記温度調節領域は、少なくとも1つの内周部温度調節領域と、前記内周部温度調節領域を囲む複数の外周部温度調節領域とを備え、
前記熱伝導体は、複数の前記温度調節領域に各々対応するように複数で形成される請求項2に記載の半導体デバイステストボード。
【請求項4】
複数の前記温度調節領域は、各々1個の半導体デバイス収容溝を備える請求項3に記載の半導体デバイステストボード。
【請求項5】
前記外周部温度調節領域に対応する熱伝導体は、前記内周部温度調節領域に対応する熱伝導体より短い第1の熱伝達端部から第2の熱伝達端部までの長さを有する請求項3に記載の半導体デバイステストボード。
【請求項6】
前記外周部温度調節領域に対応する熱伝導体は、前記内周部温度調節領域に対応する熱伝導体より広い第1の熱伝達端部から第2の熱伝達端部までの平均断面積を有する請求項3に記載の半導体デバイステストボード。
【請求項7】
前記外周部温度調節領域に対応する熱伝導体は、前記内周部温度調節領域に対応する熱伝導体より大きい熱伝導率を有する材質で形成される請求項3に記載の半導体デバイステストボード。
【請求項8】
前記熱伝導体は、前記第2の熱伝達端部での断面積が前記第1の熱伝達端部での断面積より広い請求項3に記載の半導体デバイステストボード。
【請求項9】
前記熱伝達部は、前記第1の熱伝達端部から前記第2の熱伝達端部に延びる熱伝導体を備え、
前記収容部は、前記リード部が前記収容部に結合された状態で前記第2の熱伝達端部と少なくとも一部が接触するリード部接触部と前記半導体デバイスと接触する半導体デバイス接触部とを有する収容部熱伝導体を備え、熱伝導方式にて前記半導体デバイスの温度を調節する請求項1に記載の半導体デバイステストボード。
【請求項10】
前記熱伝達部は、前記第1の熱伝達端部から前記第2の熱伝達端部に延びる熱伝達流路を備え、
前記リード部が前記収容部に結合された状態で、熱伝達媒体が前記熱伝達流路を介して前記温度調節領域内の前記半導体デバイス収容溝に供給されて、熱対流方式にて前記半導体デバイスの温度を調節することを特徴とする請求項1に記載の半導体デバイステストボード。
【請求項11】
複数の前記半導体デバイスの温度を各々測定する複数の温度センサをさらに備え、
ボード温度調節部は、前記温度センサで測定した温度に基づいて前記複数の半導体デバイスの温度を個別的に制御することを特徴とする請求項2に記載の半導体デバイステストボード。
【請求項12】
複数の前記半導体デバイスの温度を各々測定する複数の温度センサをさらに備え、
ボード温度調節部は、前記温度センサで測定した温度に基づいて前記複数の半導体デバイスの温度を個別的に制御することを特徴とする請求項9に記載の半導体デバイステストボード。
【請求項13】
複数の前記半導体デバイスの温度を各々測定する複数の温度センサをさらに備え、
ボード温度調節部は、前記温度センサで測定した温度に基づいて前記複数の半導体デバイスの温度を個別的に制御することを特徴とする請求項10に記載の半導体デバイステストボード。
【請求項14】
前記リード部は、前記収容部の少なくとも一部を選択的に加圧し、
前記半導体デバイスとテスターとを電気的に接続するための回路を形成し、前記リード部による加圧状態で前記収容部の半導体デバイスと選択的に接続される回路部をさらに備える請求項1に記載の半導体デバイステストボード。
【請求項15】
前記収容部は、前記半導体デバイス収容溝が形成されるポケットユニット及び前記ポケットユニットが相対的に移動可能に設けられるソケットベースを備えるように構成され、
前記リード部は、前記収容部の上側に結合の際に前記ポケットユニットを加圧し、前記ポケットユニットの位置が変更されて、前記ポケットユニットに収容された半導体デバイスが前記回路部と接続される請求項14に記載の半導体デバイステストボード。
【請求項16】
前記回路部は、前記収容部に収容された前記半導体デバイスと選択的に接続されるデバイスコンタクト端子を備え、
前記リード部の加圧により前記ポケットユニットの位置が変更されれば、前記デバイスコンタクト端子は、前記ポケットユニット内側に露出して前記半導体デバイスと電気的に接続される請求項15に記載の半導体デバイステストボード。
【請求項17】
前記ソケットベースと前記ポケットユニットとの間には弾性部材が備えられて、前記ポケットユニットは、前記ソケットベース上に弾性的に支持される請求項15に記載の半導体デバイステストボード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体デバイスを収容してテストするためのテストボードに関し、より詳細には、温度調節装置を含むテスト装置内に搬入されるテストボードに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体デバイス分野で求められる容量及び速度が増加するにつれて、狭い面積内により多くの容量のメモリを実装し、これを効率的に駆動するための様々な試みがなされている。これとともに、半導体デバイスの集積度向上のために、立体的構造を有する半導体デバイスが研究開発されており、この中でも、TSV(Through Silicon Via)方式を適用した半導体デバイスが注目を浴びている。このような立体的構造を有する半導体デバイスは、超高密度設計が可能であり、TSVを接続線通路として活用することで、回路間の接続線長さを減少させることができ、信号速度増加、電力消費量減少など、様々な長所を得ることができる。
【0003】
半導体デバイスをテストする従来のテスト装置は、半導体デバイスをテスターとコンタクトさせるために、テスト実行の際、デバイスを直間接的に加圧する方式を使用したので、パッケージングがなされていないデバイスをテストする場合、デバイスに損傷が生じうる。これを防止するために、テスト過程で半導体デバイスに加えられる衝撃を最小化できるテストボードが提案されたことがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】韓国特許出願公開第10-2015-0085270号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、シンギュレーションダイ状態の半導体デバイスを収容してテスト装置内に搬入されるテストボードにおいて、内部に収容された複数の半導体デバイスのテスト温度を均一に調節できるテストボードを提供するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した目的を達成するために、本発明に開示された一実施形態に係る半導体デバイステストボードは、複数の半導体デバイスを各々収容する複数の半導体デバイス収容溝、及び収容部に着脱可能に結合され、熱伝達部を備えるリード部を備える。
【0007】
熱伝達部は、リード部が収容部に結合された状態で、リード部の外側に露出する第1の熱伝達端部と、第1の熱伝達端部から延び、複数の半導体デバイス収容溝のうち、少なくとも1つを備えるように仕切られた温度調節領域に露出する第2の熱伝達端部とを備える。
【0008】
収容部に形成された複数の半導体デバイス収容溝は、複数の温度調節領域により仕切られ、前記熱伝達部は、複数で形成されて、各々複数の前記温度調節領域に対応してもよい。望ましくは、温度調節領域は、各々1個の半導体デバイス収容溝を備えるように仕切られてもよい。
【0009】
複数の熱伝達部は、第1の熱伝達端部から第2の熱伝達端部に延びる熱伝導体を備えてもよい。リード部が収容部に結合された状態で、第2の熱伝達端部の少なくとも一部が温度調節領域内に収容された半導体デバイスと接触して、熱伝導方式にて半導体デバイスの温度を調節してもよい。
【0010】
温度調節領域は、複数形成され、収容部の外周部に形成された外周部半導体デバイス収容溝を少なくとも1つ備えるように仕切られる複数の外周部温度調節領域、及び外周部半導体デバイス収容溝を備えないように仕切られる複数の内周部温度調節領域を備えてもよい。
【0011】
複数の半導体デバイスを外周部温度調節領域と内周部温度調節領域との両方で均一に調節するために、外周部温度調節領域と内周部温度調節領域とに対応する熱伝導体を異なるように形成してもよい。一例として、外周部温度調節領域の熱伝導体は、内周部温度調節領域の熱伝導体より短い第1の熱伝達端部までの長さを有してもよい。他の一例として、外周部温度調節領域の熱伝導体は、内周部温度調節領域の熱伝導体より広い第1の熱伝達端部から第2の熱伝達端部までの平均断面積を有してもよい。他の一例として、外周部温度調節領域の熱伝導体は、内周部温度調節領域の熱伝導体より大きい熱伝導率を有してもよい。
【0012】
熱伝導体は、第2の熱伝達端部での断面積が第1の熱伝達端部での断面積より広くてもよい。
【0013】
半導体テストボードは、望ましくは、半導体デバイス収容溝内部に、半導体デバイスの温度を各々測定する複数の温度センサをさらに備えてもよい。ボード温度調節部は、温度センサで測定した温度に基づいて複数の半導体デバイスの温度を個別的に制御してもよい。
【0014】
半導体テストボードは、半導体デバイスとテスターとを電気的に接続するための回路を形成する回路部をさらに備えてもよい。リード部は、収容部の少なくとも一部を選択的に加圧し、リード部による加圧状態で回路部は収容部の半導体デバイスと選択的に接続されてもよい。
【0015】
収容部は、半導体デバイス収容溝が形成されるポケットユニット、及びポケットユニットが相対的に移動可能に設けられるソケットベースを備えるように構成されてもよい。リード部は、収容部の上側に結合の際にポケットユニットを加圧し、ポケットユニットの位置が変更されて、ポケットユニットに収容された半導体デバイスが回路部と接続され得る。
【0016】
回路部は、収容部に収容された半導体デバイスと選択的に接続されるデバイスコンタクト端子を含んでもよい。リード部の加圧によりポケットユニットの位置が変更されれば、デバイスコンタクト端子は、ポケットユニット内側に露出して半導体デバイスと電気的に接続されることができる。ソケットベースとポケットユニットとの間には、弾性部材が備えられて、ポケットユニットは、ソケットベース上に弾性的に支持されてもよい。
【0017】
本発明に開示された他の実施形態では、収容部は、リード部が収容部に結合された状態で第2の熱伝達端部と少なくとも一部が接触するリード部接触部と半導体デバイスと接触する半導体デバイス接触部とを有する複数の収容部熱伝導体をさらに備えてもよい。これは、複数の熱伝達部に各々含まれ、第1の熱伝達端部から第2の熱伝達端部に延びる熱伝導体とともに熱伝導方式にて半導体デバイスの温度を調節できる。
【0018】
または、本発明に開示された他の実施形態では、複数の熱伝達部は、各々第1の熱伝達端部から第2の熱伝達端部に延びる熱伝達流路を備えてもよい。本実施形態では、リード部が収容部に結合された状態で熱伝達媒体が熱伝達流路を介して温度調節領域内の半導体デバイス溝に供給されて、熱対流方式にて半導体デバイスの温度を調節できる。
【発明の効果】
【0019】
本発明に開示された実施形態による場合、テストボードが複数の温度調節領域に対応する複数の熱伝達部を備えているので、複数の半導体デバイスが収容された位置に影響を受けずに均一な温度で制御されることができる。
【0020】
また、熱伝達部の位置によって熱伝達経路長さ、断面積、及び熱伝導率を異なるように形成することで、複数の半導体デバイスを均一な速度で加熱/冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の一実施形態に係るテストボードを示した斜視図である。
【
図2】
図1においてテストボードに半導体デバイスが収容された一部区域の断面を示した断面図である。
【
図3】
図2においてリード部が設けられた状態の断面を示した断面図である。
【
図4】テストチャンバの一部構成を示した図である。
【
図5】本発明のテストボードとテストチャンバに対するブロック図である。
【
図6】さらに他の実施形態に係るテストボードの一部断面を示した断面図である。
【
図7】さらに他の実施形態に係るテストボードの一部断面を示した断面図である。
【
図8】温度調節領域のさらに他の実施形態に係る収容部とリード部とを示した斜視図である。
【
図9】温度調節領域のさらに他の実施形態に係る収容部とリード部とを示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下では、図面を参考して本発明に係る半導体デバイスのテストボードの実施形態を説明する。下記の説明において各構成要素の位置関係は、原則的に図面を基準に説明する。そして、図面は、説明の都合上、発明の構造を単純化したり、必要な場合、誇張したりして表示されることがある。したがって、本発明が図面に示された内容に限定されるものではなく、この他にも、各種装置を付加するか、変更または省略して実施できることはもちろんである。
【0023】
以下の実施形態において「半導体デバイス」とは、様々な半導体デバイス素子を意味しうる。本実施形態では、一例として、TSV(Through Silicon Via)方式にて構成された高帯域幅メモリ素子(HBM、High Bandwidth Memory)を例に挙げて説明するが、本発明がこれに限定されるものではない。他の方式にて製造される半導体デバイスも含まれてもよく、メモリ素子でない非メモリ素子も含まれる意味であってもよい。
【0024】
そして、「電気的に接続」されるとは、実質的に通電された状態だけを意味するものではなく、電気信号印加の際にこれを伝達できるように接続経路が形成された状態を含む意味として解釈されてもよい。
【0025】
そして、特定構成が他の構成と「接続」、「結合」、「加圧」されるとは、当該構成が能動的に「接続」、「結合」、「加圧」すること以外にも、手動的にまたは他の構成の作用による反作用により「接続」、「結合」、「加圧」されることを含む意味として解釈されてもよい。
【0026】
さらに、互いに相違した2つの構成が「電気的」または「機械的」方式にて「接続」、「結合」、「加圧」されるとは、2つの構成が直接的に接続、結合、加圧されることだけでなく、他の構成を媒介として間接的に接続、結合、加圧されることを含む意味として解釈されてもよい。
【0027】
以下では、
図1~
図6を参照して、本発明の一実施形態に係るテストボードの構造について具体的に説明する。
【0028】
図1は、本発明の一実施形態に係るテストボードを示した斜視図である。本実施形態に係るテストボード10は、複数の半導体デバイス20をテストする工程で使用される構成である。ここで、複数の半導体デバイス20は、積層されたウエハ構造をダイシングしたシンギュレーションダイ(singulation die)であって、パッケージング工程がなされる前段階の素子であってもよい。一例として、前記デバイスは、TSV方式にて構成された広帯域幅メモリ(High Bandwidth Memory)素子であってもよい。
【0029】
従来のテスト装置では、テストチャンバ内にテストボードが搬入されれば、チャンバ内壁に設けられるヒータ及び/又は送風装置を介してテストチャンバ内の温度がテスト温度として調節される。しかし、このような温度調節方法は、テストチャンバ内の空間自体を加熱/冷却することであるから、テストボード内で半導体デバイス20が収容された位置によってテスト温度が異なるようになることがある。本発明の実施形態等のテストボード10は、複数の半導体デバイス20が均一な温度で制御され得るように構成される。
【0030】
具体的に、
図1に示すように、本実施形態に係るテストボード10は、複数の半導体デバイス20を収容する収容部100、及び収容部100の上側に着脱可能に設けられるリード部300を備える。
【0031】
収容部100は、N×Mアレイ構造で形成された複数の半導体デバイス収容溝121に複数の半導体デバイス20を収容する。収容部100に形成された複数の半導体デバイス収容溝121は、少なくとも1つの半導体デバイス収容溝121を備える複数の温度調節領域150に仕切られる。複数の温度調節領域150は、収容部100の外周部に形成された外周部半導体デバイス収容溝を少なくとも1つ備えるように仕切られる複数の外周部温度調節領域151と外周部半導体デバイス収容溝を備えないように仕切られる複数の内周部温度調節領域152とを備える。
図1に示すように、複数の温度調節領域150は、各々1つの半導体デバイス収容溝121を備えるように仕切られてもよい。
【0032】
リード部300は、収容部100の上側に結合される板状構造で構成されてもよい。リード部300は、テスト工程中、収容部100の上側に結合されて、テストボード10の移送及びテスト中、収容された半導体デバイス20を保護し、半導体デバイス20が脱去されることを防止できる。リード部300の縁には、収容部100と締め付けられる締め付け構造301が形成されており、工程段階によって選択的に着脱可能に結合されることができる。
図1に示された実施形態のリード部300は、別の開口部が形成されなかった板形部材を用いて構成されるが、収容された半導体デバイス20の一部が露出するように複数の開口部が形成されるように構成することも可能である。
【0033】
リード部300は、熱伝達部330を備える。熱伝達部330は、リード部300の外側に露出する第1の熱伝達端部331及び第1の熱伝達端部331から延び、半導体デバイス収容溝121に露出する第2の熱伝達端部332を備える。熱伝達部330は、複数で形成されて、収容部上に仕切られた複数の温度調節領域150に各々対応する。
図1に示された実施形態を参照すれば、温度調節領域150が各々1つの半導体デバイス収容溝121を備えるように仕切られ、熱伝達部330は、半導体デバイス収容溝121の個数、すなわち、半導体デバイス20の個数に相応するように備えられており、熱伝達部330の第2の熱伝達端部332が対応する温度調節領域150に各々露出することができる。複数の熱伝達部330を備えたテストボード10は、単一の熱伝達部を備えたテストボードと比較して、複数の半導体デバイス20をより均一に加熱/冷却する効果を発揮する。テストボードが単一の熱伝達部だけを有している場合、複数の半導体デバイスが大きい断面積を有する単一の熱伝達部により一括的に加熱/冷却されなければならないが、このとき、熱伝達部の断面積が大きいほど、内周部と外周部との温度が異なるようになることがあり、これにより、半導体デバイスの収容位置による加熱/冷却速度の偏差が発生し得るためである。
【0034】
一方、本実施形態に係るテストボード10は、ソケットボード200をさらに備えてもよい。ソケットボード200は、テストボード10の本体を形成し、収容部100は、ソケットボード200の上面に固設されてもよい。
図1に示すように、ソケットボード200は、収容部100及びリード部300より広い面積を有する板形部材で構成されてもよい。リード部300の締め付け構造301は、ソケットボード200と締め付けられるように形成されてもよい。ソケットボード200のうち、収容部100が設けられていない部分は、テストサイト(test site)でテスター端子と電気的に接続されるためにプッシングユニットが加圧する部分を形成できる(
図4参照)。このようなソケットボード200は、一例として、印刷回路基板(PCB)を含み、後述する回路部400の一部は、ソケットボード200に形成されてもよい。
【0035】
図2は、
図1に示されたテストボード10に半導体デバイス20が収容された一部区域の断面を示した断面図であり、
図3は、
図2においてリード部300が収容部100に結合された状態の断面を示した断面図である。以下では、
図2及び
図3を参照して収容部100及びリード部300の構造を具体的に説明する。
【0036】
収容部100は、具体的に、ソケットベース110及び複数のポケットユニット120を備えてもよい。ソケットベース110は、ソケットボード200に固設され、ポケットユニット120が設けられるための複数のリセス部111を備えてもよい。そして、複数のポケットユニット120は、各々少なくとも一部がリセス部111内に収容されたまま、ソケットベース110に対して相対的に移動可能に設けられ、各々半導体デバイス20を収容するための半導体デバイス収容溝121を形成できる。
【0037】
半導体デバイス収容溝121は、上側が開口され、ポケットユニット120の隔壁122に囲まれた形態で構成されてもよい。したがって、半導体デバイス20は、半導体デバイス収容溝121に収容された状態で、ポケットユニット120の底面により支持されることができる。半導体デバイス収容溝121は、半導体デバイス20が定着した状態でそれぞれの隔壁122と所定間隔離間して形成されてもよい。これにより、半導体デバイス20を半導体デバイス収容溝121上にローディングするか、アンローディングする作業を行うことができる。具体的に、ポケットユニット120の半導体デバイス収容溝121は、半導体デバイス20が引き込まれる方向に沿って空間の断面積が次第に狭くなるテーパ(taper)構造を有するように構成されてもよい。この場合、半導体デバイス20を収容空間上側開口に容易に進入させることができ、進入した半導体デバイス20をポケットユニット120底面の定着位置に容易に導くことができ、定着した半導体デバイス20が水平方向に移動することを最小化できる。したがって、ポケットユニット120の半導体デバイス収容溝121の下側は、半導体デバイス20が収容された状態で外側に沿って5~15μmの公差を有し、上側は、20~50μmの公差を有するように構成されてもよい。
【0038】
収容部100は、上側にリード部300が結合された状態で、リード部300により少なくとも一部が加圧されるように構成されてもよい。
図2及び
図3に示すように、収容部100は、リード部300との結合状態でリード部300がポケットユニット120を加圧するように構成されてもよい。ポケットユニット120は、ソケットベース110のリセス部111に上下方向に昇降できるように構成されてもよく、リード部300がポケットユニット120を加圧すれば、ポケットユニット120の位置が変更され得る。このとき、ポケットユニット120は、ソケットベース110上に弾性的に支持されて設けられることができる。一例として、ソケットベース110のリセス部111とポケットユニット120の底面との間には、少なくとも1つの弾性部材130が備えられ得る。したがって、半導体デバイス20がポケットユニット120に収容されるか、リード部300によりポケットユニット120が加圧される過程で発生する衝撃を緩和させることができる。
【0039】
リード部300の熱伝達部330は、具体的に、第1の熱伝達端部331から第2の熱伝達端部332に延びる熱伝導体335を備えてもよい。
図2及び
図3に示された実施形態を参照すれば、熱伝達部330は、全体が1つの熱伝導体335であり得る。または、熱伝達部330は、少なくとも一部が熱伝導体335で形成されてもよい。
図3に示すように、収容部100にリード部300が結合された状態で、第2の熱伝達端部332の少なくとも一部が半導体デバイス収容溝121に収容された半導体デバイス20と接触してもよい。テストチャンバ内では、ボード温度調節部1425がテストボード10のリード部300外側に接触して、内部に収容された半導体デバイス20の温度を調節できる(
図4参照)。このとき、半導体デバイス20の温度は、熱伝導体335を用いた熱伝導方式にて調節される。ボード温度調節部1425と半導体デバイス20とは、熱伝導体335の第1の熱伝達端部331と第2の熱伝達端部332とに各々接触しているので、第1の熱伝達端部331から第2の熱伝達端部332までの熱伝導経路を介して半導体デバイス20が加熱/冷却される。
【0040】
図1に示された実施形態では、半導体デバイス収容溝121が収容部100にN×Mアレイ構造で配列されているので、各々1つの半導体デバイス収容溝121を備えるように仕切られた温度調節領域150もN×Mアレイ構造で配列されている。このとき、内周部温度調節領域152は、行方向と列方向の両面、すなわち、4面が全て1つの他の温度調節領域150により囲まれていることに対し、外周部温度調節領域151は、少なくとも一面が収容部の縁と隣接するようになるので、温度調節過程中、外部に熱が放出され得る。これにより、外周部温度調節領域151と内周部温度調節領域152との間に加熱/冷却速度の偏差が発生しうる。したがって、外周部温度調節領域151と内周部温度調節領域152とに対応する熱伝導体335の形状または材質を異なるようにすることで、収容された位置と関係なく、複数の半導体デバイス20が均一に加熱/冷却されるようにすることができる。
【0041】
例えば、熱伝導方式において熱伝達率(Heat Transfer Rate)は、熱伝導経路の長さに反比例する。本実施形態において熱伝導経路の長さは、第1の熱伝達端部331から第2の熱伝達端部332までの長さLに該当する。したがって、外周部温度調節領域151に対応する熱伝導体335を、内周部温度調節領域152に対応する熱伝導体335より第1の熱伝達端部331から第2の熱伝達端部332までの長さLが短いように形成することで、収容された位置と関係なく、複数の半導体デバイス20が均一な速度で加熱/冷却されるようにすることができる。
【0042】
または、例えば、熱伝達率は、熱伝導経路の断面積に比例する。本実施形態において熱伝導経路の断面積は、第1の熱伝達端部331から第2の熱伝達端部332までの経路方向の断面積Aに該当する。したがって、外周部温度調節領域151に対応する熱伝導体335を、内周部温度調節領域152に対応する熱伝導体335より第1の熱伝達端部331から第2の熱伝達端部332までの断面積Aの平均値が大きいように形成することで、収容された位置と関係なく、複数の半導体デバイス20が均一な速度で加熱/冷却されるようにすることができる。
【0043】
または、例えば、熱伝達率は、熱伝導体335を形成する材質固有の熱伝導率(thermal conductivity)に比例する。したがって、外周部温度調節領域151に対応する熱伝導体335を、内周部温度調節領域152に対応する熱伝導体335より大きい熱伝導率を有する材質で形成することで、収容された位置と関係なく、複数の半導体デバイス20が均一な速度で加熱/冷却されるようにすることができる。
【0044】
熱伝導体335は、第2の熱伝達端部332での断面積が第1の熱伝達端部331の断面積より大きいように形成されてもよい。このような形状を有した熱伝導体335は、第2の熱伝達端部332が半導体デバイス20とさらに広い面積接触できるようにし、これにより、第1の熱伝達端部331から伝達された熱が第2の熱伝達端部332を介して半導体デバイス20にさらに均一に伝達され得るようにする。熱伝導体335の形状は、
図2及び
図3に示された実施形態に限定されるものではなく、例えば、第1の熱伝達端部331から第2の熱伝達端部332に丸くなった形状を有するように形成されてもよい。
【0045】
テストボード10は、半導体デバイス20とテスターとを電気的に接続する経路を形成する回路部400を備えてもよい。回路部400は、複数の半導体デバイスコンタクト端子410、複数のテスターコンタクト端子430、及び半導体デバイスコンタクト端子410とテスターコンタクト端子430とが電気的に接続される経路を形成するデバイスコンタクト回路420を備えてもよい。具体的に、半導体デバイスコンタクト端子410は、それぞれの半導体デバイス20と接触して電気的に接続される構成であって、収容される半導体デバイス20の個数に相応するように複数個で備えられてもよい。それぞれのデバイスコンタクト端子410は、前記リード部300が設けられて、ポケットユニット120の位置が変更されることで、収容された半導体デバイス20と各々電気的に接続されることができる。一方、テスターコンタクト端子430は、テストの際、テスター端子1422と電気的に接続される構成であって、テストボード10の外面に形成されて、外部から直接接近が可能なように形成されることができる。したがって、テストボード10に複数の半導体デバイス20が収容された後、リード部300が結合されれば、前記半導体デバイス20に追加的な外力を加えなくても、テストボード10とテスター1421とが接続されてテストを行うことが可能である。
【0046】
また、収容部100は、半導体デバイス20の温度を測定する温度センサ140を備えてもよい。例えば、
図2及び
図3に示された実施形態において温度センサ140は、ポケットユニット120の底面に設けられて、上側に収容された半導体デバイス20の温度を測定できる。温度センサ140で測定した半導体デバイス20の温度情報は、テスターコンタクト端子430と電気的に接続される温度センサ回路440を介してボード温度調節部1425に送信されてもよい。温度センサ回路440は、収容部100と回路部400とにわたって形成され、リード部300が収容部100と結合した状態で電気的に接続されてもよい。温度センサ140は、複数の半導体デバイス20に各々対応するように複数形成されて、複数の半導体デバイス20の温度を各々測定できる。ボード温度調節部1425は、制御部を備えてもよく、前記制御部は、前記温度センサ140で測定した温度に基づいて前記複数の半導体デバイス20の温度を個別的に制御してもよい。
【0047】
一方、
図2及び
図3に示すように、回路部400の一端を形成する半導体デバイスコンタクト端子410は、ソケットベース110の底面に上側へ突出されたコネクティングピン形態で構成されてもよい。そして、ポケットユニット120の底面には、少なくとも1つ以上の貫通ホール123が形成され、半導体デバイスコンタクト端子410は、貫通ホール123を貫通する形態で挿設されてもよい。したがって、半導体デバイスコンタクト端子410は、ポケットユニット120の位置によって選択的に収容空間内側に露出して、半導体デバイス20と電気的に接続されることができる。
【0048】
このような半導体デバイスコンタクト端子410は、収容部に収容されるそれぞれの半導体デバイス20と個別的に接続され得るように複数で備えられ、それぞれのポケットユニット120に設けられてもよい。そして、各半導体デバイスコンタクト端子410は、ソケットボード200に形成された回路によりソケットボード200下側に露出形成されるテスターコンタクト端子430と各々電気的に接続されることができる。
【0049】
本実施形態のテストボード10の場合、リード部300と収容部100との結合状態で半導体デバイス20の位置が固定されながら、半導体デバイス20とテストボードの回路部400とが電気的に接続され得る。このとき、ポケットユニット120を弾性的に支持する構造、ポケットユニット120及びポケットユニット120を加圧する部分を緩衝材質で構成して半導体デバイス20に加えられる衝撃を最小化できる。そして、被検対象である複数の半導体デバイス20をテストボード10に内蔵して、保護された状態でテストサイトに移送し、追加的に半導体デバイス20に外力を加えずに、テストボード10のテスターコンタクト端子430を用いてテストが可能なので、半導体デバイス20の損傷なしに様々なテストを行うことが可能である。
【0050】
ここで、このようなテストボード10は、相当な高温のテスト環境でテストがなされることにより、温度変化の幅が大きい環境に露出する。したがって、収容部100を構成するポケットユニット120とソケットベース110などは、半導体デバイス20の材質と熱膨張係数が類似した材質、例えば、セラミックのような材質で構成されることが好ましい。さらに、リード部300の熱伝達部330及び熱伝達部330以外の他の部分もこのような温度変化環境を考慮して、半導体デバイス20材質と熱膨張係数が類似した材質を選択して製作されることができる。
【0051】
以上では、本発明に係るテストボード10の一例を中心に説明しているが、本発明に係る実施形態がこれに限定されるものではない。テストボード10内に半導体デバイス20を支持するように構成しつつ、リード部300と収容部100との結合状態で半導体デバイス20の温度を個別的に制御できるように、様々にテストボード10構造を変形して行うことができる。
【0052】
以下では、
図4を参照して、本発明に係る一実施形態においてテスト装置のテストチャンバ1420内でテストボード10の温度が調節される方法を説明する。テストチャンバ1420は、ボード温度調節部1425を用いて内部空間の温度を予め設定されたテスト環境に造成し、テストボード10が引き込まれれば、テスター1421を用いて半導体デバイス20をテストできる。テストチャンバ1420は、予め設定されたテスト環境を造成するために、チャンバ内部の温度を調節するボード温度調節部1425を備えてもよい。前述したように、ボード温度調節部1425は、テストボード10と選択的に接触してテストボード10の温度を制御できる。
図4に示すように、ボード温度調節部1425は、一部がテストボード10のリード部300の上面に接触して熱伝導方式にて半導体デバイス20の温度を調節することが可能である。このような方式は、従来方式がテストチャンバ1420を加熱/冷却して半導体デバイス20の温度を間接的に調節することとは異なり、半導体デバイス20の温度を直接的に調節するので、半導体デバイス20を予め設定されたテスト温度にさらに正確に調節することが可能なようにする。また、上述したように、複数の半導体デバイス20を複数の温度調節領域150に区分して個別的に温度を調節できるので、半導体デバイス20が収容された位置によって発生しうる温度偏差または加熱速度偏差を補償する制御を行うこともできる。
【0053】
一方、
図4に示すように、テストチャンバ1420のプッシングユニット1423は、引き込まれたテストボード10のうち、収容部100が形成されていないソケットボード200の上面を加圧し、これにより、テストボード10のテスターコンタクト端子430とテスター側の端子1422とが接触して電気的に接続されてもよい。
図4では、説明の都合上、テストボード10上に2つのテスターコンタクト端子430が備えられて、テスター1421と接続されることと図示したが、回路部400を設計する方式によって、より多くのテスターコンタクト端子430を備えることも可能である。
【0054】
従来のテストチャンバは、全ての半導体デバイスを個別的に加圧するように設計されることにより、チャンバ内部に余裕の空間が足りなかったが、本実施形態は、プッシングユニット1423などをコンパックに構成することにより、相対的に内部空間をより余有のあるように構成することができる。したがって、前述したボード温度調節部1425の他にも、テストチャンバ1420内壁に設けられるヒータ及び/又は送風装置などを補助的にさらに含むように構成されることもできる。
【0055】
以下では、
図6を参照して、前述した実施形態と異なる構造を有するテストボード10の構造を例に挙げて説明する。ただし、前述した実施形態の構成に相応する構成及び類似した技術的事項は、繰り返し的な説明を避けるために、具体的な説明を省略する。
【0056】
図6は、他の実施形態に係るテストボード10の一部断面を示した断面図である。
図6に示された他の実施形態は、半導体デバイス20を収容しているポケットユニット120が収容部熱伝導体160をさらに備えてもよい。収容部熱伝導体160は、リード部300が収容部100に結合された状態で熱伝達部340の第2の熱伝達端部342と少なくとも一部が接触するリード部接触部161と半導体デバイス20と少なくとも一部が接触する半導体デバイス接触部162とを備えてもよい。リード部接触部161と半導体デバイス接触部162とは、少なくとも1つの熱伝導体により接続されて、リード部接触部161から半導体デバイス接触部162に至る熱伝達経路が形成され得る。
【0057】
前述した実施形態では、リード部300の結合状態でリード部300の熱伝導体335が半導体デバイス20と直接接触する。したがって、リード部300の熱伝導体335と半導体デバイス20との間に直接熱が交換される。これに比べて、
図7に示された実施形態では、半導体デバイス20と熱伝導体345とが直接接触しなくても、リード部300の熱伝導体345から収容部熱伝導体160が接触して半導体デバイス20に至る熱伝達経路を形成でき、これにより、ボード温度調節部1425と半導体デバイス20との間に熱が交換され得る。
【0058】
以下では、
図7を参照して、前述した実施形態と異なる構造を有するテストボード10の構造を例に挙げて説明する。ただし、前述した実施形態の構成に相応する構成及び類似した技術的事項は、繰り返し的な説明を避けるために、具体的な説明を省略する。
【0059】
図7は、他の実施形態に係るテストボード10の一部断面を示した断面図である。
図7に示された他の実施形態は、熱伝達流路355を備える熱伝達部350が形成されている。熱伝達流路355は、リード部300の外側に露出する第1の熱伝達端部351から温度調節領域150内に備えられた半導体デバイス収容溝121に露出する第2の熱伝達端部352に延びる。リード部300が収容部100に結合された状態で熱伝達流路355を介して熱伝達媒体が温度調節領域150内の半導体デバイス収容溝121に供給され、熱伝達媒体は、半導体デバイス収容溝121に収容された半導体デバイス20を加熱/冷却する。この場合、ボード温度調節部1425は、それぞれの熱伝達流路355に熱伝達媒体を供給できる装置として構成される。
【0060】
前述した実施形態等では、リード部300が結合した状態でリード部300の熱伝導体345または収容部の熱伝導体160が半導体デバイス20に直接接触されて、熱伝導方式にて半導体デバイス20の温度を制御できる。これに比べて、
図7に示された他の実施形態では、熱伝達媒体を利用した熱対流方式にて半導体デバイス20の温度を調節する。
【0061】
以下では、
図8及び
図9を参照して、前述した実施形態と異なる方式にて仕切られた温度調節領域150を例に挙げて説明する。
【0062】
前述した実施形態において、温度調節領域150は、各々1個の半導体デバイス収容溝121を備えるように仕切られているが、1つの温度調節領域150は、必ずしも1つの半導体デバイス収容溝121のみを備えるように仕切られる必要はなく、複数個の半導体デバイス収容溝121を備えるように仕切られてもよい。この場合、熱伝達部340の第2の熱伝達端部342が複数個の半導体デバイス収容溝121に露出するように形成され、これにより、1個の熱伝達部340が複数個の半導体デバイス20の温度を調節できる。
【0063】
図8に示された実施形態では、温度調節領域150が各々2個の半導体デバイス収容溝121を備えるように仕切られており、熱伝達部340が各々2個の半導体デバイス20の温度を制御できる。
図9に示された実施形態では、温度調節領域150が各々4個の半導体デバイス収容溝121を備えるように仕切られており、熱伝達部340が各々4個の半導体デバイス20の温度を制御する。温度調節領域150の仕切り方法は、
図8及び
図9に示された例に制限されるものではなく、複数の半導体デバイス20を均一に加熱できれば、どの組み合わせでも仕切られてもよい。
【0064】
以上、本発明のテストボードについていくつかの実施形態を中心に説明したが、本発明が上記実施形態等に限定されるものではない。本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、添付された請求の範囲に定義された本発明の技術的特徴の範囲を逸脱しないながら、本発明を様々に変形または変更して実施できることを明かす。
【符号の説明】
【0065】
1 テスト装置
10 テストボード
20 デバイス
100 収容部
200 ソケットボード
300 リード部
400 回路部
1400 テスト部