IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アーベーベー・シュバイツ・アーゲーの特許一覧

特開2024-43517保護デバイス、半シェル及び/又はロック要素の使用、並びに方法
<>
  • 特開-保護デバイス、半シェル及び/又はロック要素の使用、並びに方法 図1
  • 特開-保護デバイス、半シェル及び/又はロック要素の使用、並びに方法 図2
  • 特開-保護デバイス、半シェル及び/又はロック要素の使用、並びに方法 図3
  • 特開-保護デバイス、半シェル及び/又はロック要素の使用、並びに方法 図4
  • 特開-保護デバイス、半シェル及び/又はロック要素の使用、並びに方法 図5
  • 特開-保護デバイス、半シェル及び/又はロック要素の使用、並びに方法 図6
  • 特開-保護デバイス、半シェル及び/又はロック要素の使用、並びに方法 図7
  • 特開-保護デバイス、半シェル及び/又はロック要素の使用、並びに方法 図8
  • 特開-保護デバイス、半シェル及び/又はロック要素の使用、並びに方法 図9
  • 特開-保護デバイス、半シェル及び/又はロック要素の使用、並びに方法 図10
  • 特開-保護デバイス、半シェル及び/又はロック要素の使用、並びに方法 図11
  • 特開-保護デバイス、半シェル及び/又はロック要素の使用、並びに方法 図12
  • 特開-保護デバイス、半シェル及び/又はロック要素の使用、並びに方法 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024043517
(43)【公開日】2024-03-29
(54)【発明の名称】保護デバイス、半シェル及び/又はロック要素の使用、並びに方法
(51)【国際特許分類】
   F16L 57/00 20060101AFI20240322BHJP
   F16F 7/00 20060101ALI20240322BHJP
   H02G 3/04 20060101ALI20240322BHJP
   H02G 3/30 20060101ALI20240322BHJP
   H02G 3/32 20060101ALI20240322BHJP
【FI】
F16L57/00 A
F16L57/00 Z
F16F7/00 B
H02G3/04 068
H02G3/30
H02G3/32
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023149707
(22)【出願日】2023-09-15
(31)【優先権主張番号】22196172
(32)【優先日】2022-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】505056845
【氏名又は名称】アーベーベー・シュバイツ・アーゲー
【氏名又は名称原語表記】ABB Schweiz AG
【住所又は居所原語表記】Bruggerstrasse 66, 5400 Baden, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンドラ・ジュリッチ
(72)【発明者】
【氏名】スラブコ・マルコビチ
(72)【発明者】
【氏名】ロジェ・ヒュッピ-ジーグラー
(72)【発明者】
【氏名】ピーター・エック
【テーマコード(参考)】
3H024
3J066
5G357
5G363
【Fターム(参考)】
3H024AA01
3H024AB02
3H024AC05
3J066AA22
3J066BA01
5G357DA06
5G357DB01
5G357DB02
5G357DB03
5G357DB10
5G357DC20
5G357DD05
5G357DD10
5G357DG04
5G363AA07
5G363AA16
5G363BA01
5G363BA07
5G363BA10
5G363DA13
5G363DA15
5G363DC08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】摩耗から円筒体を保護し、且つ組み立てがより容易で、ねじ又はクランプのようないかなる追加の要素もなしに円筒体に接続されることを可能にする保護デバイスを提供する。
【解決手段】円筒体11の外面上に配置されるように構成された少なくとも2つの半シェル12と、少なくとも1つの切り欠きを備え、少なくとも2つの半シェルを接続し、円筒体と形状嵌め及び/又は圧入嵌めを形成することによって、軸方向に組み立てられた状態で保護デバイス10をロックするための、各半シェルの少なくとも1つの切り欠き中に配置されるように構成された少なくとも1つのロック要素14とを備える、保護デバイス。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒体(11)、特にパイプ、管、ケーブル、又はホースを保護するための保護デバイスであって、
-前記円筒体(11)の外面上に配置されるように構成された少なくとも2つの半シェル(12)と、ここにおいて、前記少なくとも2つの半シェル(12)は各々、少なくとも1つの切り欠き(13)を備え、
-前記少なくとも2つの半シェル(12)を接続し、前記円筒体(11)と形状嵌め及び/又は圧入嵌めを形成することによって、軸方向に組み立てられた状態で前記保護デバイス(10)をロックするための、各半シェル(12)の前記少なくとも1つの切り欠き(13)中に配置されるように構成された少なくとも1つのロック要素(14)と
を備える、保護デバイス。
【請求項2】
前記少なくとも1つのロック要素(14)は、少なくとも部分的に波形の円筒体(11)と形状嵌めを形成するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の保護デバイス。
【請求項3】
前記少なくとも2つの半シェル(12)は各々、2つの切り欠き(13)を備え、前記少なくとも2つの半シェル(12)は、前記2つの切り欠き(13)中に配置された少なくとも1つのロック要素、特に2つのロック要素(14)によって互いに接続されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の保護デバイス。
【請求項4】
前記少なくとも2つの半シェル(12)は各々、前記少なくとも2つの半シェル(12)の自由端に位置する少なくとも1つの接続要素(15)を備えることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の保護デバイス。
【請求項5】
前記少なくとも1つの接続要素(15)は、蟻継手(15a)及び/又はピン受け接続部(15b)を備えることを特徴とする、請求項4に記載の保護デバイス。
【請求項6】
前記少なくとも2つの半シェル(12)は、互いに少なくとも部分的に又は完全に同一であることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の保護デバイス。
【請求項7】
前記少なくとも1つのロック要素(14)は、第1のラッチ要素(16)によって前記少なくとも2つの半シェル(12)に接続されることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の保護デバイス。
【請求項8】
前記少なくとも1つのロック要素(14)は、組み立てられた状態で前記円筒体(11)に前記保護デバイスを締結するための締結要素を備えることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の保護デバイス。
【請求項9】
前記締結要素は、組み立てられた状態で前記少なくとも2つの半シェル(12)の前記少なくとも1つの切り欠き(13)中に配置されるように構成された前記少なくとも1つのロック要素(14)の軸端において互いに対向して配置されたリブ(17)を備えることを特徴とする、請求項8に記載の保護デバイス。
【請求項10】
組み立てられた状態では、少なくとも1つのスリット(19)が、前記保護デバイス(10)を分解するために前記少なくとも1つのロック要素(14)と半シェル(12)との間に形成されることを特徴とする、請求項9に記載の保護デバイス。
【請求項11】
前記少なくとも2つの半シェル(12)は各々、前記少なくとも1つのロック要素(14)及び前記少なくとも2つの半シェル(12)を事前に組み立てるための少なくとも第2のラッチ要素(20)を備えることを特徴とする、請求項7~10のいずれか一項に記載の保護デバイス。
【請求項12】
前記少なくとも2つの半シェル(12)及び前記少なくとも1つのロック要素(14)は、いかなる金属部品も備えず、いかなる追加の要素、特にねじ又はクランプのような金属要素もなしに接続されることを特徴とする、請求項1~11のいずれか一項に記載の保護デバイス。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか一項に記載の保護デバイス中の半シェル(12)及び/又はロック要素(14)の使用。
【請求項14】
請求項1~12のいずれか一項に記載の保護デバイス(10)を組み立てるための方法であって、
-2つの半シェル(12)及び少なくとも1つのロック要素(14)を提供するステップ、
-円筒体(11)上に前記2つの半シェル(12)を配置し、前記少なくとも1つのロック要素(14)によって前記2つの半シェル(12)を接続するステップ、又は、
-ロック要素(14)によって2つの半シェルを接続し、円筒体(11)上で前記保護デバイスをスライドさせるステップ
を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保護デバイス、保護デバイス中の半シェル及び/又はロック要素の使用、並びにそのような保護デバイスを組み立てるための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
円筒体、特にパイプ、ホース、ケーブル、等用の保護デバイスは、先行技術において一般に知られている。そのような保護デバイスは、そのような円筒体、例えば、機械上のケーブル用の波形のホースの重要な地点(critical points)に配置され得る。そのような機械は、例えば、ロボットであり得、保護デバイスは、可動部、例えば、スイングアーム、アーム、又はハンドと接触し得るそのような重要な地点における摩擦又は擦れによるホースへの損傷を防止するために使用される。しかしながら、そのような保護デバイスは、他の産業分野及びプロセスにおいて使用され得る。保護デバイスは、通常、別個の手段、例えば金属ねじ、クランプ、クリップ、等によって共に接合される2つの部品から成る。従って、そのような保護デバイスの組み立ては困難であり、時間が掛かり得る。更に、その後の再位置決めは、相当な労力を伴ってのみ可能である。加えて、大部分が金属から作られる別個の手段は、円筒体のようにプラスチックで作られていないので、機械に損傷を与える可能性がある。
【0003】
いかなる金属部品も有さず、且つより低い重量を有する、円筒体を保護するためのより良好な保護デバイスを提供する必要があることは今や明らかである。
【0004】
上記を踏まえて、本発明の目的は、摩耗から円筒体を保護し、且つ組み立てがより容易な保護デバイスを提供することである。特に、本発明の目的は、ねじ又はクランプのようないかなる追加の要素もなしに円筒体に接続されることを可能にする保護デバイスを提供することである。
【0005】
以下の説明を読むと明らかになるこれら及び他の目的は、本願独立請求項の主題によって解決される。従属請求項は、本発明の好ましい実施形態に言及する。
【発明の概要】
【0006】
本発明の態様によると、円筒体、特にパイプ、管、ケーブル、又はホースを保護するための保護デバイスが提供され、保護デバイスは、円筒体の外面上に配置されるように構成された少なくとも2つの半シェルと、ここにおいて、少なくとも2つの半シェルは各々、少なくとも1つの切り欠きを備え、少なくとも2つの半シェルを接続し、円筒体と形状嵌め及び/又は圧入嵌めを形成することによって、軸方向に組み立てられた状態で保護デバイスをロックするための、各半シェルの少なくとも1つの切り欠き中に配置されるように構成された少なくとも1つのロック要素とを備える。
【0007】
保護デバイスは、パイプ、ホース、ケーブル、又は同様の構造物のような円筒体又は円筒要素で使用され得る。円筒体は、可撓性であり得る。更に、円筒体は、質感のある、平滑な、又は波形の表面を有し得る。円筒体はまた、円筒導管として説明し得る。
【0008】
保護デバイスは、少なくとも3つの部品から成る。より正確には、保護デバイスは、少なくとも2つの半シェル及び少なくとも1つのロック要素を備える。好ましい実施形態では、保護デバイスは、4つの部品を備え得る。より正確には、保護デバイスは、2つの同一の半シェル及び2つのロック要素を備え得る。
【0009】
半シェルは、組み立てられた/設置された状態で円筒体の円周上に配置されるように構成される。言い換えれば、保護デバイスは、円筒体の外面に隣接し得、及び/又は外面と接触し得る。2つの半シェルは、好ましくは、半円形である。他の形状も可能であり得る。半シェルは各々、少なくとも1つの切り欠きを備える。組み立てられた/設置された状態では、切り欠きは、ロック要素が配置され得るように、円筒体の外面へのアクセスを可能にする。
【0010】
少なくとも1つのロック要素は、2つの半シェルを互いに接続する。このために、ロック要素は、各半シェルの切り欠き中に配置される。ロック要素は、保護デバイスが円筒体の外面と形状嵌め及び/又は圧入嵌めを形成することによって配置される円筒体の軸方向に保護デバイスを更にロックする。このことから、ロック要素は、2つの機能を有する。その上、ロック要素は、交換可能であり得る。これは、円筒体の表面に応じて、異なるロック要素を同じ半シェルで使用することができることを意味する。例えば、波形の表面を有する円筒体用のロック要素は、平滑な表面を有する円筒体用のロック要素とは異なり得る。
【0011】
軸方向は、半シェル又は円筒体の半径方向に対して直交する方向である。言い換えれば、軸方向は、円筒体の長手方向として理解されるべきである。
【0012】
本発明による保護デバイスは、追加の別個の接続手段、例えばねじ、クランプ、クリップ、等なしに円筒体上の指定された位置に配置されることを可能にする。更に、本発明による保護デバイスの組み立て及び/又は分解は容易であり、時間を節約する。
【0013】
本発明による保護デバイスは、従って、モジュール機能を有し、異なる用途に対して容易に構成され得る。加えて、保護デバイスの設計のおかげで、及び迅速、容易、且つ直感的に交換することができるロック要素の異なる可能な内部輪郭を考慮して、保護デバイスの用途の分野は、異なるピッチを有する波形の管、平滑な表面を有するホース、過剰押出成形された(over-extruded)波形の管、同様の外部輪郭を有するケーブル又は構成要素、等をカバーし得る。言い換えれば、保護デバイスのおかげで、同じ基本構成要素(半シェル)が、用途毎に使用され、対応する挿入部(ロック要素)のおかげで、それぞれの用途のために指定される。
【0014】
本発明による保護デバイス又は保護スリーブは、いくつかの技術的利点を含む。本発明による保護デバイスは、先行技術の保護デバイスよりも少ない体積、従ってより少ない重量を有する。本保護デバイスはより軽いので、円筒体、例えば、波形の管には、より重量が掛からず、それは、例えば、ロボット工学/自動化の分野だけでなく他の産業分野においても重要である。保護デバイスは、いかなる金属構成要素もなしに設計され得る。これは、強打又は殴打の場合に、保護デバイスが壊れる代わりに衝撃を吸収することを可能にする。加えて、金属ねじの重量も排除され、それは、追加の重量低減に寄与する。更に、より薄い壁厚が可能であり、それは、重量の更なる低減、材料の節約、及びより迅速な生産時間につながる。加えて、本発明による保護デバイスは、より良好な可撓性を有し、それは、実験室分析によって証明されている。増大した可撓性は、使用中の破砕を遅らせ、それは、多くの移動及び衝撃がその分野で、例えば産業プロセス中に発生するので重要である。構成要素の剛性が過剰である場合、構成要素は、衝撃吸収が可能でないので、衝撃に起因してより速く壊れるであろう。本発明による保護デバイスは、ねじの代わりにロック要素を備え、従って、衝撃に対する緩衝作用が可能である。
【0015】
好ましい実施形態では、ロック要素は、少なくとも部分的に波形の円筒体と形状嵌めを形成するように構成される。波形の表面は、特に円筒体の軸方向の形状嵌め接続に非常に適している。従って、この実施形態は、保護デバイスをそのような円筒体と接続するための実施可能な解決策を提供する。
【0016】
好ましい実施形態では、少なくとも2つの半シェルは各々、2つの切り欠きを備え、少なくとも2つの半シェルは、2つの切り欠き中に配置された少なくとも1つのロック要素、特に2つのロック要素によって互いに接続される。2つのロック要素は、2つの半シェルの形状拘束及び/又は圧入嵌めを提供する。それはまた、円筒体の軸方向の保護デバイスの固定を提供する。
【0017】
実施形態では、少なくとも2つの半シェルは各々、少なくとも2つの半シェルの自由端に少なくとも1つの接続要素を備える。自由端は、半シェルの円周方向に位置する。接続要素は、2つの半シェルを接続するための手段を提供し、そのため、半シェルは、設置中に定位置に留まる。少なくとも1つの接続要素は、ロック要素が切り欠き中に配置されるまで、及び/又は保護デバイスがその指定された位置上に配置されるまで、2つの半シェルが定位置に留まるのに役立ち得る。接続要素は、正確且つ容易な形で半シェルを整列させるための手段を更に提供し得る。
【0018】
実施形態では、接続要素は、蟻継手及び/又はピン受け接続部若しくはピン受けセンタリングを備える。蟻継手は、互いに2つの半シェルを事前に組み立てるのに役立ち、半シェルは、形状嵌めを共に保持する。ピン受けは、半シェルを中心に置き、半シェルが互いに対して相対的に動くことを防止する。好ましい実施形態では、接続要素は、両方の要素を備える。これらの2つの接続手段は、2つの半シェルを円筒体に固定することなく、2つの半シェル間の接続を可能にする。言い換えれば、2つの半シェルは、保護デバイスを位置決めするために、円筒体の軸方向に依然として移動され得る。
【0019】
実施形態では、少なくとも2つの半シェルは、互いに少なくとも部分的に又は完全に同一である。別の実施形態では、保護デバイスは、2つの半シェル及び2つのロック要素を備え、2つの半シェル及び2つのロック要素は、互いに同一である。少なくとも部分的に又は完全に同一の半シェル及び/又はロック要素を提供することによって、生産コストが低減され得る。
【0020】
実施形態では、ロック要素は、第1のラッチ要素によって半シェルに接続される。第1のラッチ要素は、ロック要素を形状嵌めによってロック要素を2つの半シェルと接続するための手段を提供する。第1のラッチ要素は、従って、半シェルの切り欠きの領域中に提供され得る。ロック要素は、好ましくは、ラッチ機構によって各半シェルと接続され得る。ラッチ機構は、例えばねじ、クランプ、クリップ、等のようないかなる追加の別個の手段も有しない接続手段を提供する。
【0021】
実施形態では、少なくとも1つのロック要素は、組み立てられた状態で円筒体に保護デバイスを締結するための締結要素を備える。異なる可能な締結要素が存在し得る。例えば、ブラケット及びジョーのような押圧手段、又は突出部及び刻み目のような形状嵌め手段である。
【0022】
実施形態では、締結要素は、組み立てられた状態で少なくとも2つの半シェルの少なくとも1つの切り欠き中に配置されるように構成された少なくとも1つのロック要素の軸端において互いに対向して配置されたリブを備える。ロック要素の軸方向は、組み立てられた状態で円筒体の軸方向に対応する。組み立てられた状態では、リブは、円筒体に向かって突出し得る。リブの自由端は、円筒体の外面に対応し得る。リブは延在し、軸方向の形状嵌めが提供され得るように円筒体の波形の表面と相互作用する。
【0023】
実施形態では、一方の側上のリブは、間隙、特に先細りの間隙によって離間される。間隙は、より容易な方法でロック要素を2つの半シェルと接続することを可能にし得る。組み立てられた状態では、半シェルのブレース要素が、間隙中に配置される。
【0024】
実施形態では、組み立てられた状態では、スリットが、ロック要素と半シェルとの間に、特に間隙の領域中に形成される。スリットは、ロック要素及び2つ半シェルを分解するための手段を提供し得る。スリットは、スクリュードライバーを入れてロック要素を持ち上げるために使用され得る。代替として、適し得る任意の他の工具を使用することができる。
【0025】
実施形態では、少なくとも2つの半シェルは各々、少なくとも1つのロック要素及び少なくとも2つの半シェルを接続するための少なくとも第2のラッチ接続部を備える。第2のラッチ要素は、保護デバイスの事前組み立てを可能にする。事前組み立てのために、第2のラッチ接続部は、ロック要素を2つの半シェルと接続することを可能にし、円筒体の軸方向に保護デバイスを移動させることが依然として可能である。第2のラッチ接続部は、保護デバイスがその指定された位置に移動されるまでの一時的な接続部である。保護デバイスがその指定された又は最終的な位置にあるとき、ロック要素を押圧することによって、ロック要素を、第1のラッチ接続部によって2つの半シェルと接続させることができる。
【0026】
実施形態では、少なくとも2つの半シェル及び少なくとも1つのロック要素は、いかなる金属部品も備えず、いかなる追加の要素、特にねじ又はクランプのような金属要素もなしに接続される。言い換えれば、保護デバイスは、完全にプラスチック材料から作られ得る。これは、より少ない材料及びより軽い重量を可能にする。更に、これは、保護デバイスが壊れることなく殴打及び強打の衝撃を吸収することを可能にする。
【0027】
保護デバイスの体積及び/又は厚さを低減することによって、保護デバイスを生産するためにより少ない材料が必要とされる。従って、保護要素の生産コスト、材料、及び重量が低減され得る。
【0028】
本発明の更なる態様は、先行する実施形態の1つに記載の保護デバイス中の半シェル及び/又はロック要素の使用を対象としている。
【0029】
本開示の更なる態様は、先行する実施形態の1つに記載の保護デバイスを組み立てるための方法を対象としており、本方法は、
-2つの半シェル及びロック要素を提供するステップ、
-円筒体上に2つの半シェルを配置し、ロック要素によって2つの半シェルを接続するステップ、又は、
-ロック要素によって2つの半シェルを接続し、円筒体上で保護デバイスをスライドさせるステップ
を備える。
【0030】
本発明の更なる理解を提供するために含まれ、且つ本明細書に組み込まれてその一部を構成する添付の図面は、本発明の実施形態を例示し、説明と共に、本発明の原理を説明する役割を果たす。図は、以下の通りである。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】半シェルの概略図の斜視図である。
図2図1による半シェルの詳細図である。
図3図1による半シェルの更なる詳細図である。
図4】ロック要素の概略図の斜視図である。
図5図4によるロック要素の更なる斜視図である。
図6】事前組み立てとも呼ばれる組み立て中の2つの半シェル及びロック要素の断面図である。
図7】組み立てられた状態にある2つの半シェル及びロック要素の側面図である。
図8】組み立てられた状態にある2つの半シェル及びロック要素の断面図である。
図9】組み合わせ中の2つの半シェルの斜視図である。
図10】事前に組み立てられた状態にある図9による2つの半シェルの斜視図である。
図11】事前に組み立てられた状態にある2つの半シェル及びロック要素の斜視図である。
図12】事前に組み立てられた状態にある図11による2つの半シェル及びロック要素の斜視図である。
図13】組み立てられた状態にある図12による2つの半シェル及びロック要素の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1は、本発明による保護デバイス10の半シェル12を示す。半シェル12は、円筒体11に配置されるように構成される。
【0033】
半シェル12は、2つのウェブ要素21を備える。2つのウェブ要素21は、半円形の形状を有し、互いに対して平行である。2つのウェブ要素21は、ブリッジ要素22によって接続される。
【0034】
ブリッジ要素22は、ウェブ要素21の円周方向に延在する。ブリッジ要素22は、ウェブ要素21間に延在する。より正確には、ブリッジ要素22は、円周方向において2つのウェブ要素21の中間エリアに位置する。ブリッジ要素22は、半シェル12の外面上でウェブ要素21と同一平面上にある。特に、半シェル12のウェブ要素21及びブリッジ要素22の完全な外面は同一平面上にある。ブリッジ要素22は、ウェブ要素21の内面と同一平面上にない。ブリッジ要素22及びウェブ要素21は、半シェル12の内面上に段差を形成する。言い換えれば、ブリッジ要素22は、ウェブ要素21の完全な半径方向に延在しない。ウェブ要素21の内面は、組み立てられた状態で円筒体11の外面と接触する。
【0035】
半シェル12のウェブ要素21及びブリッジ要素22の外面は、少なくとも部分的に丸みを帯びている。より正確には、ウェブ要素21及びブリッジ要素22は、凸状の形状を有する。凸状という用語は、ここでは、組み立てられたときに円筒体11の中心長手方向軸から離れるように湾曲又は曲がっているものとして理解されるべきである。
【0036】
ブレース要素23が、ウェブ要素21の円周方向の端部のエリア中に配置される。各ブレース要素23は、一方のウェブ要素21から他方のウェブ要素21まで延在し、2つのウェブ要素21を接続する。ブレース要素23は各々、アーチ状のウェブの形態を有する。
【0037】
半シェル12は、2つの切り欠き13を備える。切り欠き13は、ブレース要素23とブリッジ要素22とウェブ要素21との間に配置されている。切り欠き13は各々、矩形状を有する。他の形状も可能であり得る。
【0038】
図2は、半シェル12及びブレース要素23の円周方向の自由端の詳細図を示す。2つの接続要素15は、ブレース要素23に配置される。示す半シェル12は、2つの異なる種類の接続要素15を備える。接続要素15は、図3により詳細に更に示す。一方の接続要素15は、蟻継ぎ接続部15aであり、他方の接続要素15は、ピン受け接続部15b又はセンタリングである。蟻継ぎ接続部15aは、形状拘束によって共に半シェルを保持することによって、より容易な組み立てを提供する。ピン受け接続部15b又はセンタリングは、例えば軸方向への半シェルの望ましくない移動を防止する。これらの2種類の接続要素15を組み合わせることによって、組み立て/設置中の2つの半シェル12間のより良好でより確実な接続が可能であり得る。更に、2つの半シェル12は、互いに対して相対的に移動することができない。
【0039】
また、図1及び図2には、第1のラッチ要素16及び第2のラッチ要素20がブリッジ要素22の円周方向の端部の各々に位置することを示している。
【0040】
第1のラッチ要素16は、ブリッジ要素22の内面上に2つの突出部を備える。2つの突出部は、ウェブ要素21から等しく離間される。
【0041】
第2のラッチ要素20は、円周方向においてブリッジ要素22の前側中に凹部を備える。従って、第2のラッチ要素20は、組み立てられた状態でロック要素14の外面により近い。保護デバイス10が第1のラッチ要素16のみを備え得ることも可能である。
【0042】
第1及び第2のラッチ要素16、20は、ロック要素14上の対応するラッチ要素24と相互作用する。
【0043】
ロック要素14は、図4及び図5に詳細に示している。ロック要素14は、アーチ状の形態を有する。ロック要素14は、凸状の壁又は表面を更に有し、特に、外面及び内面は、組み立てられた状態で、外側に、特に保護デバイス10の長手方向軸から離れるように曲げられる。
【0044】
ロック要素14は、リブ17を備える。リブ17は、ロック要素14の軸端に配置される。より正確には、ロック要素14は、各軸端上に2つのリブ17を備える。軸方向は、半円形の半シェル12の半径に対して直交する方向である。リブ17は、組み立てられた状態で、凸状の壁から離れて円筒体11に向かって突出する。リブ17の自由端の形状は、円筒体11に対応する。リブ17は、円筒体11の波形の表面と相互作用して、円筒体11の軸方向の形状嵌めを可能にするように構成される。
【0045】
リブ17は、保護デバイス10の締結要素の実施形態である。代替として、異なる円筒体、例えば平滑な又は構造化された円筒体11のために構成された異なる締結要素を有する他のロック要素14が設けられ得る。
【0046】
加えて、リブ17は、360°にわたって分散されるのではなく、2つのスナップ上で約40°にわたって分散される。これは、合計で80°を意味し、この低減によって、半シェル12が、強打又は殴打の場合に壊れる代わりに衝撃を吸収することが可能である。これは、衝撃試験によって証明された。
【0047】
間隙18が、同じ軸端上に位置する2つのリブ17間に位置する。より正確には、間隙18は、円周方向においてロック要素14の中央に位置決めされる。間隙18は、先細りであるが、任意の他の適した形状を有し得る。組み立てられた状態では、2つの異なる半シェル12の2つのブレース要素23が、接続要素15によって互いに接続される。ロック要素14を配置するとき、接続されたブレース要素23は、ロック要素14の間隙18中に挿入又はスライドされる。
【0048】
ロック要素14は、円周方向の各自由端上にタング25を備える。タング25は、組み立てられた状態で、円筒体11の長手方向軸に対して平行な方向のロック要素14の自由端に沿って延在する。ここで、タング25は、自由端の全長に沿って延在する。他の実施形態が可能であり得る。タング25は、リブ17と同じ方向に延在する。言い換えれば、タング25は、組み立てられた状態で円筒体に向かって延在/突出する。
【0049】
ロック要素14のタング25は各々、対応するラッチ要素24を備える。対応するラッチ要素24は、タング25の外面に配置される。外面は、ロック要素14の円周方向に面する。対応するラッチ要素24は、タング25から離れて突出する縁部として形成される。代替として、他の適した形態が可能であり得る。
【0050】
対応するラッチ要素24は、第1のラッチ要素16及び第2のラッチ要素20と相互作用するように設計される。例えば、保護デバイス10の組み立て中に、ロック要素14は、最初に第2のラッチ要素20を対応するラッチ要素24と接続することによって半シェル12に接続され得る(図6を参照)。この状態では、2つの半シェル12及びロック要素114は、互いに接続され得るが、円筒体の軸方向にロック又は固定されない場合がある。従って、保護デバイス10は、円筒体上のその指定された位置に位置決めされるように、前記方向に依然として移動され得る。次に、ロック要素14は、第1のラッチ要素16及び対応するラッチ要素24によって接続され得る(図7を参照)。
【0051】
図8は、組み立てられた状態にある保護デバイス10の断面を示す。この図は、リブ17が円筒体11の波形の表面の溝中に位置決めされることを示す。
【0052】
図9図13は、保護デバイス10がどのように組み立てられ、円筒体11上に配置され得るかを示す。
【0053】
図9及び図10では、提供された半シェル12は、中心に置かれ、接続要素15によって共に接合される。次に、ロック要素14が、切り欠き13中に挿入され得る。第1に、ロック要素14は、保護デバイス10が円筒体11の軸方向に依然として移動され得るように、第2のラッチ要素20によって接続され得る。
【0054】
代替として、保護デバイス10は、予め組み立てられ得る(図11を参照)。事前に組み立てられた状態では、ロック要素14は、第2のラッチ要素20によって半シェル12に接続される。この予め組み立てられた状態では、保護デバイス10を円筒体11上でスライドさせることができる(図12を参照)。次いで、保護デバイス10は、その指定された位置に移動され得る。指定された位置は、例えば摩耗による円筒体の損傷の可能性が高い位置であり得る。次いで、ロック要素14は、そのロック位置に移動され得る。ロック要素14は、第1のラッチ要素16が対応するラッチ要素24と相互作用し、リブ17が円筒体11の波形の表面と形状嵌めを形成するように押すことによって、そのロック位置に移動され得る(図13を参照)。
【0055】
図13では、スリット19を、ロック要素14の間隙18(図6を参照)の領域中の保護デバイス10の外面上に見ることができる。スリット19は、例えばスクリュードライバー又はフックを用いて保護デバイス10を分解するように設計される。
【0056】
保護デバイス10又は保護スリーブの本発明及び設計は、いかなる追加の金属又は金属様材料も使用せずに、前記保護デバイスの迅速且つ容易な固定及び再位置決めを可能にする。保護デバイス10は、特にロック要素14を切り替えることによって、異なる円筒体11に適合され得る。言い換えれば、ロック要素14は、意図された用途に応じて、異なる内部形状又は表面を備え得る。
【0057】
本明細書で説明した任意の開示及び実施形態は、上記又は下記で概略説明した保護デバイス及び方法に関し、逆もまた同様である。実施形態及び例のうちのいずれによって提供される利益も、全ての他の実施形態及び例に等しく適用され、逆もまた同様である。
【0058】
方法に関する本発明の全ての実施形態は、説明したステップの順序で実施され得るが、これは、方法のステップの唯一の必須の順序である必要はないことに留意されたい。本明細書で提示した方法は、以下で反対のことが明示的に述べられない限り、それぞれの方法から逸脱することなく、開示したステップの別の順序で実行することができる。
【0059】
開示した実施形態に対する他の変形形態は、図面、開示、及び添付の特許請求の範囲の検討から、特許請求された発明を実施する際に当業者が理解及び達成することができる。特許請求の範囲では、「備える(comprising)」という単語は、他の要素又はステップを除外せず、不定冠詞「a」又は「an」は、複数を除外しない。ある特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせを有利に使用することができないことを示さない。特許請求の範囲におけるいかなる参照符号も、特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0060】
[参照符号のリスト]
10 保護デバイス
11 円筒体
12 半シェル
13 切り欠き
14 ロック要素
15 接続要素
15a 蟻継手
15b ピン受け接続部
16 第1のラッチ要素
17 リブ
18 間隙
19 スリット
20 第2のラッチ要素
21 ウェブ要素
22 ブリッジ要素
23 ブレース要素
24 対応するラッチ要素
25 タング
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2023-10-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒体(11)、特にパイプ、管、ケーブル、又はホースを保護するための保護デバイスであって、
-前記円筒体(11)の外面上に配置されるように構成された少なくとも2つの半シェル(12)と、ここにおいて、前記少なくとも2つの半シェル(12)は各々、少なくとも1つの切り欠き(13)を備え、
-前記少なくとも2つの半シェル(12)を接続し、前記円筒体(11)と形状嵌め及び/又は圧入嵌めを形成することによって、軸方向に組み立てられた状態で前記保護デバイス(10)をロックするための、各半シェル(12)の前記少なくとも1つの切り欠き(13)中に配置されるように構成された少なくとも1つのロック要素(14)と
を備える、保護デバイス。
【請求項2】
前記少なくとも1つのロック要素(14)は、少なくとも部分的に波形の円筒体(11)と形状嵌めを形成するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の保護デバイス。
【請求項3】
前記少なくとも2つの半シェル(12)は各々、2つの切り欠き(13)を備え、前記少なくとも2つの半シェル(12)は、前記2つの切り欠き(13)中に配置された少なくとも1つのロック要素、特に2つのロック要素(14)によって互いに接続されることを特徴とする、請求項に記載の保護デバイス。
【請求項4】
前記少なくとも2つの半シェル(12)は各々、前記少なくとも2つの半シェル(12)の自由端に位置する少なくとも1つの接続要素(15)を備えることを特徴とする、請求項に記載の保護デバイス。
【請求項5】
前記少なくとも1つの接続要素(15)は、蟻継手(15a)及び/又はピン受け接続部(15b)を備えることを特徴とする、請求項4に記載の保護デバイス。
【請求項6】
前記少なくとも2つの半シェル(12)は、互いに少なくとも部分的に又は完全に同一であることを特徴とする、請求項に記載の保護デバイス。
【請求項7】
前記少なくとも1つのロック要素(14)は、第1のラッチ要素(16)によって前記少なくとも2つの半シェル(12)に接続されることを特徴とする、請求項に記載の保護デバイス。
【請求項8】
前記少なくとも1つのロック要素(14)は、組み立てられた状態で前記円筒体(11)に前記保護デバイスを締結するための締結要素を備えることを特徴とする、請求項に記載の保護デバイス。
【請求項9】
前記締結要素は、組み立てられた状態で前記少なくとも2つの半シェル(12)の前記少なくとも1つの切り欠き(13)中に配置されるように構成された前記少なくとも1つのロック要素(14)の軸端において互いに対向して配置されたリブ(17)を備えることを特徴とする、請求項8に記載の保護デバイス。
【請求項10】
組み立てられた状態では、少なくとも1つのスリット(19)が、前記保護デバイス(10)を分解するために前記少なくとも1つのロック要素(14)と半シェル(12)との間に形成されることを特徴とする、請求項9に記載の保護デバイス。
【請求項11】
前記少なくとも2つの半シェル(12)は各々、前記少なくとも1つのロック要素(14)及び前記少なくとも2つの半シェル(12)を事前に組み立てるための少なくとも第2のラッチ要素(20)を備えることを特徴とする、請求項に記載の保護デバイス。
【請求項12】
前記少なくとも2つの半シェル(12)及び前記少なくとも1つのロック要素(14)は、いかなる金属部品も備えず、いかなる追加の要素、特にねじ又はクランプのような金属要素もなしに接続されることを特徴とする、請求項に記載の保護デバイス。
【請求項13】
請求項に記載の保護デバイス中の半シェル(12)及び/又はロック要素(14)の使用。
【請求項14】
請求項に記載の保護デバイス(10)を組み立てるための方法であって、
-2つの半シェル(12)及び少なくとも1つのロック要素(14)を提供するステップ、
-円筒体(11)上に前記2つの半シェル(12)を配置し、前記少なくとも1つのロック要素(14)によって前記2つの半シェル(12)を接続するステップ、又は、
-ロック要素(14)によって2つの半シェルを接続し、円筒体(11)上で前記保護デバイスをスライドさせるステップ
を備える、方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0059】
開示した実施形態に対する他の変形形態は、図面、開示、及び添付の特許請求の範囲の検討から、特許請求された発明を実施する際に当業者が理解及び達成することができる。特許請求の範囲では、「備える(comprising)」という単語は、他の要素又はステップを除外せず、不定冠詞「a」又は「an」は、複数を除外しない。ある特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせを有利に使用することができないことを示さない。特許請求の範囲におけるいかなる参照符号も、特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。

以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 円筒体(11)、特にパイプ、管、ケーブル、又はホースを保護するための保護デバイスであって、
-前記円筒体(11)の外面上に配置されるように構成された少なくとも2つの半シェル(12)と、ここにおいて、前記少なくとも2つの半シェル(12)は各々、少なくとも1つの切り欠き(13)を備え、
-前記少なくとも2つの半シェル(12)を接続し、前記円筒体(11)と形状嵌め及び/又は圧入嵌めを形成することによって、軸方向に組み立てられた状態で前記保護デバイス(10)をロックするための、各半シェル(12)の前記少なくとも1つの切り欠き(13)中に配置されるように構成された少なくとも1つのロック要素(14)と
を備える、保護デバイス。
[2] 前記少なくとも1つのロック要素(14)は、少なくとも部分的に波形の円筒体(11)と形状嵌めを形成するように構成されることを特徴とする、[1]に記載の保護デバイス。
[3] 前記少なくとも2つの半シェル(12)は各々、2つの切り欠き(13)を備え、前記少なくとも2つの半シェル(12)は、前記2つの切り欠き(13)中に配置された少なくとも1つのロック要素、特に2つのロック要素(14)によって互いに接続されることを特徴とする、[1]又は[2]に記載の保護デバイス。
[4] 前記少なくとも2つの半シェル(12)は各々、前記少なくとも2つの半シェル(12)の自由端に位置する少なくとも1つの接続要素(15)を備えることを特徴とする、[1]~[3]のいずれか一項に記載の保護デバイス。
[5] 前記少なくとも1つの接続要素(15)は、蟻継手(15a)及び/又はピン受け接続部(15b)を備えることを特徴とする、[4]に記載の保護デバイス。
[6] 前記少なくとも2つの半シェル(12)は、互いに少なくとも部分的に又は完全に同一であることを特徴とする、[1]~[5]のいずれか一項に記載の保護デバイス。
[7] 前記少なくとも1つのロック要素(14)は、第1のラッチ要素(16)によって前記少なくとも2つの半シェル(12)に接続されることを特徴とする、[1]~[6]のいずれか一項に記載の保護デバイス。
[8] 前記少なくとも1つのロック要素(14)は、組み立てられた状態で前記円筒体(11)に前記保護デバイスを締結するための締結要素を備えることを特徴とする、[1]~[7]のいずれか一項に記載の保護デバイス。
[9] 前記締結要素は、組み立てられた状態で前記少なくとも2つの半シェル(12)の前記少なくとも1つの切り欠き(13)中に配置されるように構成された前記少なくとも1つのロック要素(14)の軸端において互いに対向して配置されたリブ(17)を備えることを特徴とする、[8]に記載の保護デバイス。
[10] 組み立てられた状態では、少なくとも1つのスリット(19)が、前記保護デバイス(10)を分解するために前記少なくとも1つのロック要素(14)と半シェル(12)との間に形成されることを特徴とする、[9]に記載の保護デバイス。
[11] 前記少なくとも2つの半シェル(12)は各々、前記少なくとも1つのロック要素(14)及び前記少なくとも2つの半シェル(12)を事前に組み立てるための少なくとも第2のラッチ要素(20)を備えることを特徴とする、[7]~[10]のいずれか一項に記載の保護デバイス。
[12] 前記少なくとも2つの半シェル(12)及び前記少なくとも1つのロック要素(14)は、いかなる金属部品も備えず、いかなる追加の要素、特にねじ又はクランプのような金属要素もなしに接続されることを特徴とする、[1]~[11]のいずれか一項に記載の保護デバイス。
[13] [1]~[12]のいずれか一項に記載の保護デバイス中の半シェル(12)及び/又はロック要素(14)の使用。
[14] [1]~[12]のいずれか一項に記載の保護デバイス(10)を組み立てるための方法であって、
-2つの半シェル(12)及び少なくとも1つのロック要素(14)を提供するステップ、
-円筒体(11)上に前記2つの半シェル(12)を配置し、前記少なくとも1つのロック要素(14)によって前記2つの半シェル(12)を接続するステップ、又は、
-ロック要素(14)によって2つの半シェルを接続し、円筒体(11)上で前記保護デバイスをスライドさせるステップ
を備える、方法。
【外国語明細書】