(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024043536
(43)【公開日】2024-03-29
(54)【発明の名称】顧客管理装置、顧客管理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 21/32 20130101AFI20240322BHJP
G06Q 30/06 20230101ALI20240322BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20240322BHJP
G06F 21/45 20130101ALI20240322BHJP
G08B 25/04 20060101ALI20240322BHJP
G07G 1/00 20060101ALI20240322BHJP
【FI】
G06F21/32
G06Q30/06
G06T7/00 510F
G06F21/45
G08B25/04 F
G07G1/00 331B
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023206008
(22)【出願日】2023-12-06
(62)【分割の表示】P 2022504977の分割
【原出願日】2020-12-09
(31)【優先権主張番号】P 2020034685
(32)【優先日】2020-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 康治
(57)【要約】
【課題】店舗内の安全性の要求レベルを適切な状態にする。
【解決手段】顧客管理装置は、取得部及び判断部を備えている。取得部は、店舗の入り口に設置された登録端末から、入店を希望する顧客の第1顔情報及び当該顧客に固有に割り振られた顧客固有情報を取得する。判断部は、第1顔情報が、認証が可能か否かに関する第1基準を満たしたときに、当該第1顔情報及び顧客固有情報を互いに紐づけて記憶部に記憶させる第1登録処理を行う。また、取得部は顧客の端末装置から当該顧客の第2顔情報を取得し、判断部は、第1基準よりも高い第2基準を当該第2顔情報が満たしたときに、当該第2顔情報と一致する第1顔情報を記憶部から特定し、特定した第1顔情報に紐づけられた顧客固有情報に第2顔情報を紐づけて記憶部に記憶させる第2登録処理を行うとともに、特定した第1顔情報を記憶部から削除する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗の入り口に設置された登録端末から、前記店舗への入店を希望する顧客の第1顔情報及び当該顧客に固有に割り振られた顧客固有情報を取得する取得手段と、
前記第1顔情報が、認証が可能か否かに関する第1基準を満たしたときに、当該第1顔情報及び前記顧客固有情報を互いに紐づけて記憶手段に記憶させる第1登録処理を行う判断手段と、
を備え、
前記取得手段は、
顧客の端末装置から当該顧客の第2顔情報を取得し、
前記判断手段は、
前記第2顔情報が、前記第1基準よりも高い、認証が可能か否かに関する第2基準を満たしたときに、前記記憶手段から、前記第2顔情報と一致する前記第1顔情報を特定し、
特定した前記第1顔情報に紐づけられた前記顧客固有情報に、前記第2顔情報を紐づけて前記記憶手段に記憶させる第2登録処理を行い、前記記憶手段から特定した前記第1顔情報を削除する、
顧客管理装置。
【請求項2】
前記判断手段は、
前記第1登録処理を行ったタイミングと異なるタイミングで前記顧客が前記店舗に入店する際、前記登録端末から、当該顧客の前記顧客固有情報を認証用の顧客固有情報として取得し、
前記記憶手段に記憶されているいずれかの前記顧客固有情報に対して、前記認証用の顧客固有情報の照合が成功したときに、前記記憶手段において前記認証用の顧客固有情報と一致した前記顧客固有情報に紐付けられた前記第2顔情報が記憶されている場合に、前記顧客の前記店舗への入店を許可する、
請求項1に記載の顧客管理装置。
【請求項3】
前記判断手段は、
前記認証用の顧客固有情報の照合が成功したときに、前記記憶手段において前記認証用の顧客固有情報に紐づけられた前記第2顔情報が記憶されていない場合に、認証に失敗したことを示す情報を前記登録端末に出力する、
請求項2に記載の顧客管理装置。
【請求項4】
前記取得手段は、
前記端末装置から前記第2顔情報とともに前記顧客の属性情報を取得し、
前記判断手段は、
前記第2登録処理において、特定した前記第1顔情報に紐づけられた前記顧客固有情報に、前記第2顔情報および前記属性情報を紐づけて前記記憶手段に記憶させる、
請求項1から3のいずれかに記載の顧客管理装置。
【請求項5】
前記取得手段は、前記第2登録処理が行われた後、
前記店舗の会計装置から、会計を行おうとしている前記顧客の顔情報である会計時顔情報を取得し、
前記判断手段は、
前記記憶手段において前記会計時顔情報と一致する前記第2顔情報に紐づけられた前記属性情報が基準を満たす場合、前記顧客が特定の商品を購入可能な精算処理を前記会計装置に行わせる、
請求項4に記載の顧客管理装置。
【請求項6】
前記取得手段は、前記第2登録処理が行われた後、
前記店舗において特定の商品が陳列された商品棚の扉のロックを制御する制御装置から、前記扉を開けようとする顧客の顔情報である棚前顔情報を取得し、
前記判断手段は、
前記記憶手段において前記棚前顔情報と一致する前記第2顔情報に紐づけられた前記属性情報が基準を満たす場合、前記扉のロックを前記制御装置に解除させる、
請求項4に記載の顧客管理装置。
【請求項7】
前記顧客固有情報は、前記顧客の決済用のカードのカード識別情報である、
請求項1から6のいずれかに記載の顧客管理装置。
【請求項8】
前記取得手段は、前記第2登録処理が行われた後、
前記店舗の会計装置から、会計を行おうとしている前記顧客の顔情報である会計時顔情報を取得し、
前記判断手段は、
前記記憶手段において前記会計時顔情報と一致する前記第2顔情報に紐づけられた前記カード識別情報を用いて、前記会計装置に精算処理を行わせる、
請求項7に記載の顧客管理装置。
【請求項9】
コンピュータが、
店舗の入り口に設置された登録端末から、前記店舗への入店を希望する顧客の第1顔情報及び当該顧客に固有に割り振られた顧客固有情報を取得し、
前記第1顔情報が、認証が可能か否かに関する第1基準を満たしたときに、当該第1顔情報及び前記顧客固有情報を互いに紐づけて記憶手段に記憶させる第1登録処理を行い、
顧客の端末装置から当該顧客の第2顔情報を取得し、
前記第2顔情報が、前記第1基準よりも高い、認証が可能か否かに関する第2基準を満たしたときに、前記記憶手段から、前記第2顔情報と一致する前記第1顔情報を特定し、
特定した前記第1顔情報に紐づけられた前記顧客固有情報に、前記第2顔情報を紐づけて前記記憶手段に記憶させる第2登録処理を行い、前記記憶手段から特定した前記第1顔情報を削除する、
ことを含む顧客管理方法。
【請求項10】
コンピュータに、
店舗の入り口に設置された登録端末から、前記店舗への入店を希望する顧客の第1顔情報及び当該顧客に固有に割り振られた顧客固有情報を取得させ、
前記第1顔情報が、認証が可能か否かに関する第1基準を満たしたときに、当該第1顔情報及び前記顧客固有情報を互いに紐づけて記憶手段に記憶させる第1登録処理を行わせ、
顧客の端末装置から当該顧客の第2顔情報を取得し、
前記第2顔情報が、前記第1基準よりも高い、認証が可能か否かに関する第2基準を満たしたときに、前記記憶手段から、前記第2顔情報と一致する前記第1顔情報を特定し、
特定した前記第1顔情報に紐づけられた前記顧客固有情報に、前記第2顔情報を紐づけて前記記憶手段に記憶させる第2登録処理を行い、前記記憶手段から特定した前記第1顔情報を削除する、
ことを含む処理を行わせる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顧客管理装置、顧客管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年は、店舗の入り口で顧客の顔画像を生成することが検討されている。例えば特許文献1には、有人店舗及び無人店舗において、入退場口にカメラを設置し、来店者の顔画像を生成することが記載されている。この顔画像は、来店者を特定するために、予め登録されている画像と照合される。
【0003】
なお、特許文献2には、遊技店などにおいて、ある人が検知されたエリアのパターンが不審者の行動パターンであるときに、その人の顔画像に対して不審者フラグを仮登録するとともに、さらにその人の顔画像が景品交換カウンタで撮像された場合に不審者フラグを本登録することが記載されている。
【0004】
また特許文献3には、店舗での人の入退場を管理するシステムにおいて、店舗を利用するための個人情報として、少なくとも当該人物の顔を含む画像と当該人物が所持しているICカードの情報とを登録することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2019/191364号
【特許文献2】特開2012-141773号公報
【特許文献3】特開2009-9231号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年は、店舗を少人数又は無人で運営することが検討されている。この場合、店舗内の安全性を確保する必要があるため、店舗に入る顧客に際に何らかの手続きを行わせる必要がある。一方、この安全性のレベルを高くしすぎると、入店時に顧客に要求される手続のレベルが上がるため、顧客が店舗に入りづらくなる。
【0007】
本発明の目的の一例は、店舗を少人数又は無人で運営する場合において、店舗内の安全性の要求レベルを適切な状態にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示における顧客管理装置は、
店舗の入り口に設置された登録端末から、前記店舗への入店を希望する顧客の第1顔情報及び当該顧客に固有に割り振られた顧客固有情報を取得する取得手段と、
前記第1顔情報が、認証が可能か否かに関する第1基準を満たしたときに、当該第1顔情報及び前記顧客固有情報を互いに紐づけて記憶手段に記憶させる第1登録処理を行う判断手段と、
を備える。
前記取得手段は、
顧客の端末装置から当該顧客の第2顔情報を取得し、
前記判断手段は、
前記第2顔情報が、前記第1基準よりも高い、認証が可能か否かに関する第2基準を満たしたときに、前記記憶手段から、前記第2顔情報と一致する前記第1顔情報を特定し、
特定した前記第1顔情報に紐づけられた前記顧客固有情報に、前記第2顔情報を紐づけて前記記憶手段に記憶させる第2登録処理を行い、前記記憶手段から特定した前記第1顔情報を削除する。
【0009】
本開示における顧客管理方法は、
コンピュータが、
店舗の入り口に設置された登録端末から、前記店舗への入店を希望する顧客の第1顔情報及び当該顧客に固有に割り振られた顧客固有情報を取得し、
前記第1顔情報が、認証が可能か否かに関する第1基準を満たしたときに、当該第1顔情報及び前記顧客固有情報を互いに紐づけて記憶手段に記憶させる第1登録処理を行い、
顧客の端末装置から当該顧客の第2顔情報を取得し、
前記第2顔情報が、前記第1基準よりも高い、認証が可能か否かに関する第2基準を満たしたときに、前記記憶手段から、前記第2顔情報と一致する前記第1顔情報を特定し、
特定した前記第1顔情報に紐づけられた前記顧客固有情報に、前記第2顔情報を紐づけて前記記憶手段に記憶させる第2登録処理を行い、前記記憶手段から特定した前記第1顔情報を削除する、
ことを含む。
【0010】
本開示におけるプログラムは、
コンピュータに、
店舗の入り口に設置された登録端末から、前記店舗への入店を希望する顧客の第1顔情報及び当該顧客に固有に割り振られた顧客固有情報を取得させ、
前記第1顔情報が、認証が可能か否かに関する第1基準を満たしたときに、当該第1顔情報及び前記顧客固有情報を互いに紐づけて記憶手段に記憶させる第1登録処理を行わせ、
顧客の端末装置から当該顧客の第2顔情報を取得し、
前記第2顔情報が、前記第1基準よりも高い、認証が可能か否かに関する第2基準を満たしたときに、前記記憶手段から、前記第2顔情報と一致する前記第1顔情報を特定し、
特定した前記第1顔情報に紐づけられた前記顧客固有情報に、前記第2顔情報を紐づけて前記記憶手段に記憶させる第2登録処理を行い、前記記憶手段から特定した前記第1顔情報を削除する、
ことを含む処理を行わせる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、店舗を少人数又は無人で運営する場合において、店舗内の安全性の要求レベルを適切な状態にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】第1実施形態に係る顧客管理装置の使用環境を説明するための図である。
【
図2】顧客管理装置の機能構成の一例を示す図である。
【
図3】記憶部が記憶している情報の一例を示す図である。
【
図4】顧客管理装置のハードウェア構成例を示す図である。
【
図5】顧客管理装置が行う第1の処理を示すフローチャートである。
【
図6】顧客管理装置が行う第2の処理を示すフローチャートである。
【
図7】顧客管理装置が行う第3の処理を示すフローチャートである。
【
図8】顧客管理装置が行う第4の処理を示すフローチャートである。
【
図9】顧客管理装置が行う第5の処理を示すフローチャートである。
【
図10】第2実施形態に係る顧客管理装置の使用環境を説明するための図である。
【
図11】顧客が特定商品を商品棚から取り出すときに顧客管理装置が行う処理を示すフローチャートである
【
図12】顧客が会計装置を用いて商品の精算処理を行う時に顧客管理装置が行う処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。また、以下の記載において、顔情報は顔画像であってもよいし、顔の特徴量であってもよい。
【0014】
[第1実施形態]
図1は、本実施形態に係る顧客管理装置10の使用環境を説明するための図である。顧客管理装置10は、店舗に設置された登録端末20、顧客端末30、及び入店装置40とともに使用される。
【0015】
登録端末20及び入店装置40は店舗に設けられている。この店舗は、少なくとも特定の時間において、無人又は少人数(例えば一人または二人)で運営されている。入店装置40は、例えば自動ドアやゲートである。登録端末20は入店装置40又はその近くに設置されている。顧客は、店舗に入るときに入店装置40を通る。顧客が入店装置40に通れるか否かは、登録端末20によって制御されている。
【0016】
店舗に入店しようとする顧客は登録端末20を操作する。登録端末20は撮像部を有しており、その顧客の顔情報(以下、第1顔情報と記載)を生成するとともに、顧客固有情報を取得する。顧客固有情報は、その顧客に固有に割り振られた情報である顧客固有情報であり、例えばその顧客が所持している決済用のカードのカード識別情報である。すると登録端末20は、入店装置40を制御することにより、客がその入店装置40に通れるようにする。例えば登録端末20は、自動ドアを開いてもよいし、顧客が自動ドアの前に立った時にその自動ドアが開くようにしてもよい。なお、以下の説明において、顧客固有情報はカード識別情報であるとする。
【0017】
また登録端末20は、取得した第1顔情報及びカード識別情報を顧客管理装置10に送信する。顧客管理装置10は、この第1顔情報及びカード識別情報を互いに対応付け、
図2に示す記憶部130に記憶させる。このとき、第1顔情報は記憶部130に仮登録されている状態であり、顔認証用のマスター情報として用いられない。
【0018】
その後、顧客は、顧客端末30に、当該顧客の顔情報(以下、第2顔情報と記載)を生成させる。顧客端末30は、生成した第2顔情報を顧客管理装置10に送信する。この際、顧客端末30は、顧客の属性情報も取得して顧客管理装置10に送信する。顧客端末30が第2顔情報を生成するタイミングは、顧客が所望するタイミング、例えば顧客が自宅にいるときなどである。このため、第2顔情報の質は、第1顔情報の質よりも高いことが多い。そこで顧客管理装置10は、第2顔情報を、顔認証用のマスター情報として、カード識別情報に紐づけて記憶する。この際、顧客管理装置10は、第2顔情報に対するスコアが基準値以上であり、かつ当該スコアが最も高い第1顔情報を特定し、この第1顔情報に対応するカード識別情報に、その第2顔情報を紐づける。また顧客管理装置10は、顧客の属性情報を、第2顔情報に紐づけて記憶する。
【0019】
その後、その顧客は、店舗に入店するとき、登録端末20にカード識別情報又は顔情報を入力する。顧客管理装置10は、入力されたカード識別情報がすでに登録されていた場合、登録端末20を介して、客がその入店装置40に通れるようにする。また顧客管理装置10は、入力した顔情報に対するスコアが基準値以上となる第2顔情報があった場合、登録端末20を介して、客がその入店装置40に通れるようにする。
【0020】
ここで顧客管理装置10が複数の店舗に対応していることがある。この場合、顧客は、いずれか一つの店舗において第1顔情報及びカード識別情報を顧客管理装置10に登録し、その後第2顔情報を登録すると、他の店舗に入店するときであっても、登録端末20に、カード識別情報及び顔情報の一方を入力すればよい。
【0021】
なお、登録端末20は、第1顔情報及びカード識別情報を顧客管理装置10に送信するとき、その登録端末20が設置されている店舗を識別する情報(以下、店舗識別情報と記載)も顧客管理装置10に送信する。ただし、顧客管理装置10が店舗識別情報を使用する必要がない場合、登録端末20は、店舗識別情報を顧客管理装置10に送信しなくてもよい。
【0022】
図2は、顧客管理装置10の機能構成の一例を示す図である。顧客管理装置10は、取得部110及び判断部120を備えている。取得部110は、登録端末20から第1顔情報及びカード識別情報を取得する。判断部120は、第1顔情報が、認証が可能か否かに関する第1基準を満たしたときに、第1顔情報及びカード識別情報を互いに紐づけて記憶部130に記憶させる(第1登録処理)とともに、顧客の店舗への入店を許可するための処理を行う。
図1に示した入店装置40が自動ドアの場合、この処理は、例えば、自動ドアを開く指令を入店装置40に出すことであってもよいし、顧客が自動ドアの前に立った時にその自動ドアが開くようにする指令(いわゆるロック解除)を入店装置40に出すことであってもよい。
【0023】
また取得部110は、記憶部130に第1顔情報及びカード識別情報を記憶させた後に、顧客端末30から、顧客の第2顔情報及び顧客の属性情報を取得する。そして判断部120は、第2顔情報が第2基準を満たすか否かを判断する。第2基準は、認証が可能か否かに関する基準であって第1基準よりも高い。そして判断部120は、第2顔情報が第2基準を満たしたとき、その第2顔情報に対応する第1顔情報を特定する。そして判断部120は、第2顔情報及び属性情報を、特定した第1顔情報に対応するカード識別情報に紐づけて記憶部130に記憶させる(第2登録処理)。
【0024】
なお、登録端末20が顧客管理装置10に店舗識別情報を送信した場合、顧客管理装置10は、この店舗識別情報も取得する。そして判断部120は、第1顔情報及びカード識別情報を記憶部130に記憶させるときに、この店舗識別情報も記憶部130に記憶させる。
【0025】
本図に示す例において、記憶部130は顧客管理装置10の一部である。ただし、記憶部130は、顧客管理装置10の外部の装置であってもよい。
【0026】
図3は、記憶部130が記憶している情報の一例を示す図である。本図に示す例において、記憶部130は、第1顔情報を記憶する領域、カード識別情報を記憶する領域、店舗識別情報を記憶する領域、第2顔情報を記憶する領域、及び属性情報を記憶する領域を有している。属性情報は、例えばその顧客の氏名、年齢又は年齢層、性別、及び住所の少なくとも一つを含んでいる。記憶部130は、第1顔情報、カード識別情報、及び店舗識別情報を記憶しているが、それに対応する第2顔情報及び属性情報を記憶していないこともある。これは、未だ第2顔情報及び属性情報の登録処理が行われていないためである。また、本図に示す例では、第2顔情報及び属性情報が記憶部130に記憶されると、第1顔情報は記憶部130から消去されている。これは、マスター情報として第2顔情報が登録されると、第1顔情報は不要になるためである。
【0027】
図4は、顧客管理装置10のハードウェア構成例を示す図である。顧客管理装置10は、バス1010、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、及びネットワークインタフェース1060を有する。
【0028】
バス1010は、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、及びネットワークインタフェース1060が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ1020などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0029】
プロセッサ1020は、CPU(Central Processing Unit) やGPU(Graphics Processing Unit)などで実現されるプロセッサである。
【0030】
メモリ1030は、RAM(Random Access Memory)などで実現される主記憶装置である。
【0031】
ストレージデバイス1040は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、又はROM(Read Only Memory)などで実現される補助記憶装置である。ストレージデバイス1040は顧客管理装置10の各機能(例えば取得部110及び判断部120)を実現するプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ1020がこれら各プログラムモジュールをメモリ1030上に読み込んで実行することで、そのプログラムモジュールに対応する各機能が実現される。また、ストレージデバイス1040は記憶部130としても機能する。
【0032】
入出力インタフェース1050は、顧客管理装置10と各種入出力機器とを接続するためのインタフェースである。
【0033】
ネットワークインタフェース1060は、顧客管理装置10をネットワークに接続するためのインタフェースである。このネットワークは、例えばLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)である。ネットワークインタフェース1060がネットワークに接続する方法は、無線接続であってもよいし、有線接続であってもよい。顧客管理装置10は、ネットワークインタフェース1060を介して登録端末20及び顧客端末30と通信する。
【0034】
図5は、顧客管理装置10が行う第1の処理を示すフローチャートである。本図は、顧客が最初に店舗に入店するときに顧客管理装置10が行う処理を示している。
【0035】
顧客は、店舗に入店する際、登録端末20を操作する。例えば顧客は、登録端末20に設けられている入力部(例えばボタンやタッチパネル)に対して所定の入力を行う。すると、登録端末20に設けられた撮像部は、その顧客の顔情報を生成し、この顔情報を第1顔情報とする(ステップS10)。
【0036】
また登録端末20は、顧客にカード識別情報を要求する。そして顧客は、登録端末20にカード識別情報を入力する。この入力は、例えば、カードが有する記憶媒体(ICチップや磁気テープなど)を登録端末20に読み取らせることによって行われる(ステップS20)。
【0037】
そして登録端末20は、取得した情報、すなわち第1顔情報及びカード識別情報を、顧客管理装置10に送信する。この際、登録端末20は、その店舗の店舗識別情報も顧客管理装置10に送信する(ステップS30)。
【0038】
顧客管理装置10の取得部110は、登録端末20が送信してきた第1顔情報、カード識別情報、及び店舗識別情報を取得する。そして顧客管理装置10の判断部120は、取得部110が取得した第1顔情報、カード識別情報、及び店舗識別情報を、互いに紐づけて記憶部130に登録させる(第1登録処理:ステップS40)。この第1登録処理において、判断部120は、第1顔情報及びカード識別情報を、顧客の属性情報には紐づけない。その後、判断部120は、顧客の店舗への入店を許可するための処理を行う(ステップS50)。例えば判断部120は、登録端末20に、顧客が入店装置40を通れるようにする旨の指示を送信する。
【0039】
なお、登録端末20は、ステップS30の後、顧客管理装置10からの指示を受けずに、顧客が入店装置40を通れるようにしてもよい。
【0040】
図6は、顧客管理装置10が行う第2の処理を示すフローチャートである。本図は、顧客が第2顔情報を顧客管理装置10に登録するための処理を示している。
【0041】
顧客は、顧客端末30の撮像部を操作することにより、当該顧客の第2顔情報を生成させる(ステップS110)。また顧客は、顧客端末30に、当該顧客の属性情報を入力する(ステップS120)。すると顧客端末30は、第2顔情報及び属性情報を顧客管理装置10に送信する(ステップS130)。ここで顧客端末30は、当該顧客端末30と通信するための情報を顧客管理装置10に送信してもよい。この情報は、例えば顧客端末30の電話番号やSNSのアカウントである。
【0042】
顧客管理装置10の取得部110は、顧客端末30から第2顔情報及び属性情報を取得する。次いで顧客管理装置10の判断部120は、その第2顔情報が第2基準を満たしているか否かを判断する。第2基準は、上記したように、認証が可能か否かに関する基準であって第1基準よりも高い。第2顔情報が第2基準を満たしていたとき、判断部120は、その第2顔情報に対応する第1顔情報を特定する。例えば判断部120は、その第2顔情報に対する一致度が基準値以上であり、かつ当該一致度が最も高い第1顔情報を特定する(ステップS140:Yes)。そして判断部120は、ステップS140で特定した第1顔情報に対応するカード識別情報を特定し、第2顔情報及び属性情報を、このカード識別情報に紐づけて記憶部130に記憶させる(第2登録処理:ステップS170)。この際、判断部120は、さらに、顧客端末30と通信するための情報を記憶部130に記憶させてもよい。
【0043】
そして判断部120は、第2登録処理に成功したことを示す情報を顧客端末30に送信する(ステップS180)。顧客端末30は、第2登録処理に成功したことを表示する(ステップS190)。
【0044】
なお、判断部120は、第2顔情報が第2基準を満たしていなかったとき、又は、その第2顔情報に対応する第1顔情報が特定できなかったとき(ステップS140:No)、第2顔情報の登録に失敗したことを示す情報を顧客端末30に送信する(ステップS150)。顧客端末30は、第2登録処理に失敗したことを表示する(ステップS160)。
【0045】
図7は、顧客管理装置10が行う第3の処理を示すフローチャートである。本図は、
図6の変形例を示している。本変形例において、顧客管理装置10は、第2顔情報を登録する際に、第1顔情報を生成した店舗を顧客に確認させる。
【0046】
本図において、ステップS110~ステップS160、及びステップS170~ステップS190に示す処理は、
図6と同様である。
【0047】
判断部120は、第2顔情報に対応する第1顔情報を特定する(ステップS140:Yes)と、その第1顔情報に対応する店舗識別情報を記憶部130から読み出し(ステップS141)、その店舗識別情報が示す店舗に関する情報、例えば店舗名を、顧客端末30に送信する(ステップS142)。
【0048】
顧客端末30は、顧客管理装置10から取得した情報、例えば店舗名を表示する(ステップS143)。顧客は、顧客端末30に表示された情報が正しいことを確認すると、その旨を示す入力を顧客端末30に行う。すると顧客端末30は、顧客が店舗に関する情報を確認したことを示す情報を顧客管理装置10に送信する(ステップS144)。その後、顧客管理装置10は、第2登録処理を行う(ステップS170)。
【0049】
なお、図示していないが、顧客端末30に表示された情報が正しくなかった場合、顧客はその旨を示す入力を顧客端末30に行う。すると顧客端末30は、店舗に関する情報が正しくないことを示す情報を顧客管理装置10に送信する。顧客管理装置10は、この情報を取得すると、第2登録処理を行わない。
【0050】
図8は、顧客管理装置10が行う第4の処理を示すフローチャートである。本図は、顧客が第2登録処理を行った後、その顧客が店舗に入店するときの第1例を示している。なお、顧客が入店しようとしている店舗は、第1登録処理を行った店舗(第1店舗)であってもよいし、これとは異なる店舗(第2店舗)であってもよい。
【0051】
顧客は、店舗に入店する際、登録端末20に、当該顧客のカード識別情報を認証用の情報として入力する(ステップS210)。すると登録端末20は、入力されたカード識別情報を顧客管理装置10に送信する(ステップS220)。
【0052】
顧客管理装置10の取得部110は、登録端末20からカード識別情報を取得する。次いで顧客管理装置10の判断部120は、このカード識別情報が記憶部130に本登録されているか否か、すなわち記憶部130において第2顔情報に対応付けられているか否かを判断する。本登録されていた場合、カード識別情報の認証に成功したと判断し(ステップS230:Yes)、顧客の入店を許可し、その顧客を店舗に入店させるための処理を行う(ステップS240)。
【0053】
一方、カード識別情報が記憶部130に本登録されていなかった場合、判断部120は、カード識別情報の認証に失敗したと判断し(ステップS230:No)、認証に失敗したことを示す情報を登録端末20に送信する(ステップS250)。すると登録端末20はその旨を表示し、顧客に認識させる(ステップS260)。
【0054】
図9は、顧客管理装置10が行う第5の処理を示すフローチャートである。本図は、顧客が第2登録処理を行った後、その顧客が店舗に入店するときの第2例を示している。本図においても、顧客が入店しようとしている店舗は、第1登録処理を行った店舗(第1店舗)であってもよいし、これとは異なる店舗(第2店舗)であってもよい。
【0055】
本図に示す例において、顧客は、店舗に入店する際、登録端末20の撮像部に、当該顧客の顔情報を生成させる。登録端末20は、この顔情報を、認証用顔情報とする(ステップS212)。そして登録端末20は、認証用顔情報を顧客管理装置10に送信する(ステップS222)。
【0056】
顧客管理装置10の取得部110は、登録端末20から認証用顔情報を取得する。次いで顧客管理装置10の判断部120は、いずれかの第2顔情報に対して認証用顔情報の照合が成功したか否か、すなわち認証用顔情報に対するスコアが基準値以上の第2顔情報が記憶部130に記憶されているか否かを判断する。記憶されていた場合、認証用顔情報の認証に成功したと判断し(ステップS232:Yes)、顧客の入店を許可し、その顧客を店舗に入店させるための処理を行う(ステップS240)。
【0057】
一方、認証用顔情報に対応する第2顔情報が記憶部130に記憶されていなかった場合、判断部120は、認証用顔情報の認証に失敗したと判断し(ステップS232:No)、認証に失敗したことを示す情報を登録端末20に送信する(ステップS250)。すると登録端末20はその旨を表示し、顧客に認識させる(ステップS260)。
【0058】
以上、本実施形態によれば、顧客が最初に店舗に入店する前に顔情報をマスター情報として登録する必要はない。その代わりに、顧客は、入店しようとしている店舗の登録端末20に、当該顧客の第1顔情報を生成させるとともに、決済用のカードのカード識別情報を取得させる。これにより、店舗を少人数又は無人で運営する場合において、店舗内の安全性の要求レベルを適切な状態にすることができる。
【0059】
また、最初に店舗に入店した後、顧客は、顧客端末30が生成した当該顧客の第2顔情報を、顔認証用のマスター情報として顧客管理装置10に登録することができる。第2顔情報の質は第1顔情報の質よりも高い場合がほとんどである。さらに顧客管理装置10は、第2顔情報を、その第2顔情報と一致する第1顔情報に対応するカード識別情報に紐づけることができる。このため、顧客の負荷は小さくなる。
【0060】
[第2実施形態]
図10は、本実施形態に係る顧客管理装置10の使用環境を説明するための図である。本実施形態において、顧客管理装置10は、店舗の扉制御装置50及び会計装置60と通信する点を除いて、第1実施形態に係る顧客管理装置10と同様である。
【0061】
扉制御装置50は、店舗の中に配置されている商品棚の扉のロックを制御する。この商品棚には、酒やたばこなど、属性情報が基準を満たした顧客にのみ販売が可能な商品(以下、特定商品と記載)が載置されている。扉制御装置50は撮像部を有している。この撮像部は、その扉を開けようとする顧客の顔情報を生成する。顧客管理装置10は、この顔情報に対応する属性情報を記憶部130から読み出し、この属性情報(例えば年齢)が基準を満たす場合にのみ、扉制御装置50に扉のロックを解除させる。
【0062】
また、会計装置60は、撮像部を有している。この撮像部は、商品を購入しようとする顧客の顔情報を生成する。顧客管理装置10は、この顔情報に対応するカード識別情報を記憶部130から読み出し、会計装置60に、このカード識別情報を用いて精算処理を行わせる。さらに顧客管理装置10は、顧客が購入しようとしている商品に上記した特定商品が含まれている場合、会計装置60が生成した顔情報に対応する属性情報を記憶部130から読み出し、この属性情報が基準を満たす場合にのみ、会計装置60に精算処理を行わせる。
【0063】
図11は、顧客が特定商品を商品棚から取り出すときに顧客管理装置10が行う処理を示すフローチャートである。まず扉制御装置50の撮像部は、商品棚の前に立っている顧客の顔情報(以下、認証用顔情報と記載)を生成し(ステップS310)、この認証用顔情報を顧客管理装置10に送信する(ステップS320)。
【0064】
顧客管理装置10の取得部110は、扉制御装置50から認証用顔情報を取得する。次いで顧客管理装置10の判断部120は、この認証用顔情報に対するスコアが基準値以上となる第2顔情報が記憶部130に記憶されている場合、その第2顔情報に対応する属性情報を記憶部130から読み出す。この際、複数の第2顔情報のスコアが基準値以上となった場合は、スコアが最大である第2顔情報を選択する。そして読み出した属性情報が基準を満たしていた場合(例えば年齢が成人年齢以上であった場合)、その顧客の認証に成功したと判断し(ステップS330:Yes)、扉制御装置50に、認証が成功したことを示す情報を送信する(ステップS340)。すると扉制御装置50は、扉のロックを解除する(ステップS350)。これにより、顧客は特定商品を商品棚から取り出すことができる。
【0065】
一方、判断部120は、認証用顔情報に対するスコアが基準値以上となる第2顔情報が記憶部130に記憶されていなかった場合、又は、読み出した属性情報が基準を満たしていなかった場合、その顧客の認証に失敗したと判断する(ステップS330:No)。この場合、扉制御装置50は、扉のロックを解除しない。
【0066】
図12は、顧客が会計装置60を用いて商品の精算処理を行う時に顧客管理装置10が行う処理を示すフローチャートである。まず会計装置60の撮像部は、精算しようとしている顧客の顔情報(以下、会計時顔情報と記載)を生成し(ステップS410)、この会計時顔情報を顧客管理装置10に送信する(ステップS420)。
【0067】
顧客管理装置10の取得部110は、会計装置60から会計時顔情報を取得する。次いで顧客管理装置10の判断部120は、この会計時顔情報に対するスコアが基準値以上となる第2顔情報が記憶部130に記憶されている場合、その第2顔情報に対応するカード識別情報及び属性情報を記憶部130から読み出す。この際、複数の第2顔情報のスコアが基準値以上となった場合は、スコアが最大である第2顔情報を選択する。そして読み出した属性情報が基準を満たしていた場合(例えば年齢が成人年齢以上であった場合)、その顧客の認証に成功したと判断する(ステップS430)。そして判断部120は、特定商品の購入が可能であることを示す情報(以下、購入可能情報と記載)を生成し(ステップS450)、この購入可能情報をカード識別情報と共に会計装置60に送信する(ステップS460)。
【0068】
一方、判断部120は、会計時顔情報に対するスコアが基準値以上となる第2顔情報が記憶部130に記憶されていなかった場合、又は、読み出した属性情報が基準を満たしていなかった場合、その顧客の認証に失敗したと判断し、認証に失敗したことを示す情報を会計装置60に送信する(ステップS440)。なお、会計時顔情報に対するスコアが基準値以上となる第2顔情報が記憶部130に記憶されていたが、属性情報が基準を満たしていなかった場合、判断部120は、この第2顔情報に対応するカード識別情報を記憶部130から読み出し、このカード識別情報を、認証に失敗したことを示す情報とともに、会計装置60に送信する。
【0069】
そして会計装置60は、顧客管理装置10から取得した情報を用いて商品の登録処理を行う(ステップS470)。具体的には、会計装置60は、顧客管理装置10から認証に失敗したことを示す情報を取得していた場合、特定商品の登録を許可しない。一方、会計装置60は、顧客管理装置10から購入可能情報を取得していた場合、特定商品の登録を許可する。
【0070】
その後、会計装置60は登録された商品の精算処理を行う。ここで会計装置60は、顧客管理装置10からカード識別情報を取得していた場合、このカード識別情報を用いて電子的に精算処理を行う(ステップS480)。
【0071】
以上、本実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果が得られる。また、第2顔情報を用いた顔認証により、特定商品を商品棚から取り出すことや、商品の精算処理を行うことができる。このため、店舗に必要な店員の数をすくなくすることができる。さらに、最初に店舗に入店したときに登録されたカード識別情報を用いて、商品の精算処理を行うことができる。このため、顧客は、精算時に精算用のカードを所持する必要はない。
【0072】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0073】
また、上述の説明で用いた複数のフローチャートでは、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、各実施形態で実行される工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。各実施形態では、図示される工程の順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。また、上述の各実施形態は、内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。
【0074】
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下に限られない。
1.第1店舗の入り口に設置された登録端末から、前記第1店舗への入店を希望する顧客の第1顔情報及び当該顧客に固有に割り振られた情報である顧客固有情報を取得する取得手段と、
前記第1顔情報が、認証が可能か否かに関する第1基準を満たしたときに、当該第1顔情報及び前記顧客固有情報を互いに紐づけて記憶手段に記憶させる第1登録処理を行う判断手段と、
を備える顧客管理装置。
2.上記1に記載の顧客管理装置において、
前記顧客固有情報は前記顧客が所持している決済用のカードのカード識別情報である、顧客管理装置。
3.上記1又は2に記載の顧客管理装置において、
前記判断手段は、前記第1登録処理を行うとともに、前記顧客の前記第1店舗への入店を許可するための処理を行う顧客管理装置。
4.上記1~3のいずれか一項に記載の顧客管理装置において、
前記判断手段は、前記顧客の前記第1店舗への入店を許可するときには、前記第1顔情報及び前記顧客固有情報を、前記顧客の属性情報には紐づけない、顧客管理装置。
5.上記1~4のいずれか一項に記載の顧客管理装置において、
前記取得手段は、前記記憶手段が前記第1顔情報及び前記顧客固有情報を記憶した後に、前記顧客の第2顔情報及び前記顧客の属性情報を取得し、
前記判断手段は、前記第2顔情報が、認証が可能か否かに関する基準であって前記第1基準よりも高い第2基準を満たしたときに、
前記第2顔情報に対応する前記第1顔情報を特定し、
前記第2顔情報及び前記属性情報を、特定した前記第1顔情報に対応する前記顧客固有情報に紐づけて前記記憶手段に記憶させる第2登録処理を行う顧客管理装置。
6.上記5に記載の顧客管理装置において、
前記取得手段は、前記第1登録処理が行われるときに、前記第1顔情報と共に前記第1店舗を識別する店舗識別情報を取得し、
前記判断手段は、前記店舗識別情報を前記第1顔情報に紐づけて前記記憶手段に記憶させ、
前記判断手段は、前記第2登録処理が行われるときに、前記特定した第1顔情報に対応する前記店舗識別情報を読み出し、当該店舗識別情報が示す店舗に関する情報を、前記顧客が操作している端末に送信する顧客管理装置。
7.上記5又は6に記載の顧客管理装置において、
前記判断手段は、前記第2登録処理が行われた後、
前記第1店舗または前記第1店舗とは異なる第2店舗の会計装置から、会計を行おうとしている前記顧客の顔情報である会計時顔情報を取得し、
前記会計時顔情報に対応する前記属性情報が基準を満たす場合、前記顧客が特定の商品を購入することができることを示す購入可能情報を生成し、
当該購入可能情報を、前記会計装置に送信する顧客管理装置。
8.上記7に記載の顧客管理装置において、
前記属性情報は前記顧客の年齢を含む顧客管理装置。
9.上記5~8のいずれか一項に記載の顧客管理装置において、
前記判断手段は、前記第2登録処理が行われた後、
前記顧客が前記第1店舗に入店する際、当該顧客の前記顧客固有情報を認証用の顧客固有情報として取得し、
前記記憶手段に記憶されているいずれかの前記顧客固有情報に対して、前記認証用の顧客固有情報の照合が成功したときに、前記顧客の前記第1店舗への入店を許可する顧客管理装置。
10.上記5~8のいずれか一項に記載の顧客管理装置において、
前記判断手段は、前記第2登録処理が行われた後、
前記顧客が前記第1店舗に入店する際、前記顧客の認証用顔情報を取得し、
前記記憶手段に記憶されているいずれかの前記第2顔情報に対して、前記認証用顔情報の照合が成功したときに、前記顧客の前記第1店舗への入店を許可する顧客管理装置。
11.上記9又は10に記載の顧客管理装置において、
前記判断手段は、前記第2登録処理が行われた後、前記第1店舗と同じ基準で、前記第1店舗とは異なる第2店舗に対する前記顧客の入店の可否を判断する顧客管理装置。
12.コンピュータが、
第1店舗の入り口に設置された登録端末から、前記第1店舗への入店を希望する顧客の第1顔情報及び当該顧客に固有に割り振られた情報である顧客固有情報を取得し、
前記第1顔情報が、認証が可能か否かに関する第1基準を満たしたときに、当該第1顔情報及び前記顧客固有情報を互いに紐づけて記憶手段に記憶させる第1登録処理を行う、顧客管理方法。
13.上記12に記載の顧客管理方法において、
前記顧客固有情報は前記顧客が所持している決済用のカードのカード識別情報である、顧客管理方法。
14.上記12又は13に記載の顧客管理方法において、
前記コンピュータは、前記第1登録処理を行うとともに、前記顧客の前記第1店舗への入店を許可するための処理を行う顧客管理方法。
15.上記12~14のいずれか一項に記載の顧客管理方法において、
前記コンピュータは、前記顧客の前記第1店舗への入店を許可するときには、前記第1顔情報及び前記顧客固有情報を、前記顧客の属性情報には紐づけない、顧客管理方法。
16.上記12~15のいずれか一項に記載の顧客管理方法において、
前記コンピュータは、
前記記憶手段が前記第1顔情報及び前記顧客固有情報を記憶した後に、前記顧客の第2顔情報及び前記顧客の属性情報を取得し、
前記第2顔情報が、認証が可能か否かに関する基準であって前記第1基準よりも高い第2基準を満たしたときに、
前記第2顔情報に対応する前記第1顔情報を特定し、
前記第2顔情報及び前記属性情報を、特定した前記第1顔情報に対応する前記顧客固有情報に紐づけて前記記憶手段に記憶させる第2登録処理を行う顧客管理方法。
17.上記16に記載の顧客管理方法において、
前記コンピュータは、
前記第1登録処理が行われるときに、前記第1顔情報と共に前記第1店舗を識別する店舗識別情報を取得し、
前記店舗識別情報を前記第1顔情報に紐づけて前記記憶手段に記憶させ、
前記第2登録処理が行われるときに、前記特定した第1顔情報に対応する前記店舗識別情報を読み出し、当該店舗識別情報が示す店舗に関する情報を、前記顧客が操作している端末に送信する顧客管理方法。
18.上記16又は17に記載の顧客管理方法において、
前記コンピュータは、前記第2登録処理が行われた後、
前記第1店舗または前記第1店舗とは異なる第2店舗の会計装置から、会計を行おうとしている前記顧客の顔情報である会計時顔情報を取得し、
前記会計時顔情報に対応する前記属性情報が基準を満たす場合、前記顧客が特定の商品を購入することができることを示す購入可能情報を生成し、
当該購入可能情報を、前記会計装置に送信する顧客管理方法。
19.上記18に記載の顧客管理方法において、
前記属性情報は前記顧客の年齢を含む顧客管理方法。
20.上記16~19のいずれか一項に記載の顧客管理方法において、
前記コンピュータは、前記第2登録処理が行われた後、
前記顧客が前記第1店舗に入店する際、当該顧客の前記顧客固有情報を認証用の顧客固有情報として取得し、
前記記憶手段に記憶されているいずれかの前記顧客固有情報に対して、前記認証用の顧客固有情報の照合が成功したときに、前記顧客の前記第1店舗への入店を許可する顧客管理方法。
21.上記16~19のいずれか一項に記載の顧客管理方法において、
前記コンピュータは、前記第2登録処理が行われた後、
前記顧客が前記第1店舗に入店する際、前記顧客の認証用顔情報を取得し、
前記記憶手段に記憶されているいずれかの前記第2顔情報に対して、前記認証用顔情報の照合が成功したときに、前記顧客の前記第1店舗への入店を許可する顧客管理方法。
22.上記20又は21に記載の顧客管理方法において、
前記コンピュータは、前記第2登録処理が行われた後、前記第1店舗と同じ基準で、前記第1店舗とは異なる第2店舗に対する前記顧客の入店の可否を判断する顧客管理方法。
23.コンピュータに、
第1店舗の入り口に設置された登録端末から、前記第1店舗への入店を希望する顧客の第1顔情報及び当該顧客に固有に割り振られた情報である顧客固有情報を取得する取得機能と
前記第1顔情報が、認証が可能か否かに関する第1基準を満たしたときに、当該第1顔情報及び前記顧客固有情報を互いに紐づけて記憶手段に記憶させる第1登録処理を行わせるとともに、前記顧客の前記第1店舗への入店を許可するための処理を行う判断機能と
を持たせるプログラム。
24.上記23に記載のプログラムにおいて、
前記顧客固有情報は前記顧客が所持している決済用のカードのカード識別情報である、プログラム。
25.上記23又は24に記載のプログラムにおいて、
前記判断機能は、前記第1登録処理を行うとともに、前記顧客の前記第1店舗への入店を許可するための処理を行うプログラム。
26.上記23~25のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記判断機能は、前記顧客の前記第1店舗への入店を許可するときには、前記第1顔情報及び前記顧客固有情報を、前記顧客の属性情報には紐づけない、プログラム。
27上記23~26のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記取得機能は、前記記憶手段が前記第1顔情報及び前記顧客固有情報を記憶した後に、前記顧客の第2顔情報及び前記顧客の属性情報を取得し、
前記判断機能は、前記第2顔情報が、認証が可能か否かに関する基準であって前記第1基準よりも高い第2基準を満たしたときに、
前記第2顔情報に対応する前記第1顔情報を特定し、
前記第2顔情報及び前記属性情報を、特定した前記第1顔情報に対応する前記顧客固有情報に紐づけて前記記憶手段に記憶させる第2登録処理を行うプログラム。
28.上記27に記載のプログラムにおいて、
前記取得機能は、前記第1登録処理が行われるときに、前記第1顔情報と共に前記第1店舗を識別する店舗識別情報を取得し、
前記判断機能は、前記店舗識別情報を前記第1顔情報に紐づけて前記記憶手段に記憶させ、
前記判断機能は、前記第2登録処理が行われるときに、前記特定した第1顔情報に対応する前記店舗識別情報を読み出し、当該店舗識別情報が示す店舗に関する情報を、前記顧客が操作している端末に送信するプログラム。
29.上記27又は28に記載のプログラムにおいて、
前記判断機能は、前記第2登録処理が行われた後、
前記第1店舗または前記第1店舗とは異なる第2店舗の会計装置から、会計を行おうとしている前記顧客の顔情報である会計時顔情報を取得し、
前記会計時顔情報に対応する前記属性情報が基準を満たす場合、前記顧客が特定の商品を購入することができることを示す購入可能情報を生成し、
当該購入可能情報を、前記会計装置に送信するプログラム。
30.上記29に記載のプログラムにおいて、
前記属性情報は前記顧客の年齢を含むプログラム。
31.上記27~30のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記判断機能は、前記第2登録処理が行われた後、
前記顧客が前記第1店舗に入店する際、当該顧客の前記顧客固有情報を認証用の顧客固有情報として取得し、
前記記憶手段に記憶されているいずれかの前記顧客固有情報に対して、前記認証用の顧客固有情報の照合が成功したときに、前記顧客の前記第1店舗への入店を許可するプログラム。
32.上記27~30のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記判断機能は、前記第2登録処理が行われた後、
前記顧客が前記第1店舗に入店する際、前記顧客の認証用顔情報を取得し、
前記記憶手段に記憶されているいずれかの前記第2顔情報に対して、前記認証用顔情報の照合が成功したときに、前記顧客の前記第1店舗への入店を許可するプログラム。
33.上記31又は32に記載のプログラムにおいて、
前記判断機能は、前記第2登録処理が行われた後、前記第1店舗と同じ基準で、前記第1店舗とは異なる第2店舗に対する前記顧客の入店の可否を判断するプログラム。
【0075】
この出願は、2020年3月2日に出願された日本出願特願2020-034685号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0076】
10 顧客管理装置
20 登録端末
30 顧客端末
40 入店装置
50 扉制御装置
60 会計装置
110 取得部
120 判断部
130 記憶部