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▶ 吉木 哲典の特許一覧

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  • 特開-コースター 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024043562
(43)【公開日】2024-04-01
(54)【発明の名称】コースター
(51)【国際特許分類】
   A47G 23/03 20060101AFI20240325BHJP
【FI】
A47G23/03
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022148671
(22)【出願日】2022-09-19
(71)【出願人】
【識別番号】522372485
【氏名又は名称】吉木 哲典
(74)【代理人】
【識別番号】100196391
【弁理士】
【氏名又は名称】萩森 学
(72)【発明者】
【氏名】吉木 哲典
【テーマコード(参考)】
3B115
【Fターム(参考)】
3B115AA09
3B115AA20
3B115BB11
3B115DA06
3B115DA09
3B115DA15
3B115DB08
(57)【要約】
【課題】飲料容器の外側に生ずる水滴が垂れ落ちてコースター上に水たまりができ、場合によってはテーブル上に流れ落ちることを防ぐことができ、マドラーやスプーン、ストローなどを見栄え良く安定に置くことができるコースターを提供する。
【解決手段】コースターの上面にマドラーやスプーン、ストローなどを置くことができる幅と深さを有する1以上の溝を設け、さらに該溝の深さを該溝の両端部を浅くし、両端部に挟まれた部分を深くする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コースターであって、
上面に1以上の溝を有し、
該溝は両端が該上面の外縁に達しており、
該溝の深さは該溝の両端部が浅く両端部に挟まれた部分が深くなっている
ことを特徴とするコースター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はタンブラーやコップなどの下に敷くコースターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
タンブラーやコップなどの下に敷くコースターは通常板状あるいはシート上であり、材質としては木、布、レザー、珪藻土、スポンジ、紙、アタ、シリコンなど様々なものが使用されている。コースターを利用する時の第1の問題は、氷を入れた飲料が入ったコップやアイスクリームやパフェが入ったグラスなどの容器の外側に水滴が生じ、それが容器の外側を伝ってコースター上に落ち、コースター上で水たまりになったり、コースターが置かれているテーブルに流れ落ちテーブルが濡れたり、布製など吸水性のコースターではコースターが湿ってしまうことである。
【0003】
第2の問題は、コップの中の飲料をかき混ぜるためにマドラーやスプーンが使用されるが、かきまぜた後その飲料を飲むときにマドラーやスプーンが邪魔になることである。ティーカップとソーサーを使って紅茶を飲む場合は、砂糖やミルク、レモンなどをかき混ぜるのに使用したスプーンはソーサーに置くが、コップの中の飲料をかき混ぜるのに使用したマドラーやスプーンは通常のコースターには置きにくい。通常のコースターはマドラーやスプーンを置くことが想定されていないからである。また飲料を飲むために用いられるストローも邪魔になる場合がある。
【0004】
第1の問題を解決することを目的とするコースターがいくつか提案されている。特許文献1のコースターは陶磁器製のコースターの上面に両端が閉じた溝を設けており、飲料容器から垂れてくる水がこの溝に溜まるのでコースター全体が濡れることはない。しかしこのコースターはマドラーやスプーン、ストローなどを置くことは想定されておらず上記の第2の問題は解決していない。
【0005】
特許文献2のコースターは弾性体の板に板を横断する溝を数本形成したもので飲料容器から垂れてきた水がこの溝に溜まるというものである。しかし、このコースターでは溝に溜まった水は溝の両端からテーブル面に流れ落ちることになる。またこのコースターもマドラーやスプーン、ストローなどを置くことは想定されていない。
【0006】
特許文献3のコースターは円形のコースターの上面に同心円状に輪状の溝を数本形成したものである。飲料容器から垂れてきた水がこの溝に溜まる。しかしこのコースターもマドラーやスプーン、ストローなどを置くことは想定されていない。
【0007】
特許文献4のコースターは紙製であり、飲料容器の底と接する面に複数の平行に並んだ横断面がV字状の溝を有するものである。このコースターは飲料容器の底面とコースターの間に水が薄膜状に存在することにより吸引力が生じ飲料容器を持ち上げた時に軽い紙製コースターが容器の底に貼りついて持ち上げられることを防ごうとするものである。このコースターでも溝に溜まった水はテーブル面に流れ落ちることになり、またマドラーやスプーン、ストローなどをおくことは想定されていない。
【0008】
特許文献5のコースター(水切りコップ受け皿)は円形の皿状で、コップの底面に接する面にノコギリ状の凹凸をつけ周囲に水溜溝を設けたものである。これはマドラーやスプーン、ストローなどを置くことは想定されていない。
【0009】
以上のように上記の2つの問題の両方を解決するコースターは見当たらない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】実用新案登録第3107291号
【特許文献2】実全昭61-105079
【特許文献3】実全昭57-017570
【特許文献4】特開昭56-080217
【特許文献5】実全昭57-085291
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本願発明が解決しようとする課題は、飲料容器の外側に生ずる水滴が垂れ落ちてコースター上に水たまりができ、場合によってはテーブル上に流れ落ちることを防ぐことができ、マドラーやスプーン、ストローなどを見栄え良く安定に置くことができるコースターを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願発明者は鋭意検討を重ねた結果、コースターの上面にマドラーやスプーン、ストローなどを置くことができる幅と深さを有する溝を設け、さらに該溝の深さを該溝の両端部を浅くし、両端部に挟まれた部分を深くすることによって、上記の2つの問題を同時に解決できることを見出した。飲料容器の外側に生じコースターに垂れ落ちてくる水滴は、上記の溝の中部に溜まりテーブルに流れ落ちることは無い。さらに、マドラーやスプーン、ストローなどは上記の溝に見栄え良く安定に置くことができ、これらのものがコースターから脱落する恐れが無い。
【0013】
溝の数は1以上あればよいが、飲料容器の周囲全体から垂れ落ちる水滴を溝に収容するためには2本以上が望ましく3本あるいは4本がさらに好ましい。また各溝の位置関係は自由に配置できるが、各溝がコースターの全面にほぼ均等に分散していることが望ましい。
【0014】
溝の幅はマドラーやスプーン、ストローなどを置ける幅であることが必要であり6mm程度が適している。また溝の深さは、両端部は3mm程度、中部は6mm程度が適している。コースターの溝以外の部分の厚さは15mm程度が適している。
【0015】
コースターの材質は特に制限はないが木、金属、合成樹脂、陶磁器、ガラスなどが適している。
【0016】
第一の発明に係るコースターは上面に1以上の溝を有し、該溝は両端が該上面の外縁に達しており、該溝の深さは該溝の両端部が浅く両端部に挟まれた部分が深くなっていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0017】
本願発明に係るコースターは飲料容器の外側に生ずる水滴が垂れ落ちてコースター上に水たまりができ、場合によってはテーブル上に流れ落ちることを防ぐことができ、マドラーやスプーン、ストローなどを見栄え良く安定に置くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明に係るコースターの一実施例の斜視図である。
図2】本発明に係るコースターの一実施例の平面図である。
図3】本発明に係るコースターの一実施例のA-A’断面図である。
図4】本発明に係るコースターの一実施例のB-B’断面図である。
図5】本発明に係るコースターの一実施例のC-C’断面図である。
図6】本発明に係るコースターの一実施例のD-D’断面図である。
図7】本発明に係るコースターの使用状態を示す図である。
図8】本発明に係るコースターの別の実施例の平面図である。
図9】本発明に係るコースターのさらに別の実施例の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
つぎに、本発明の実施形態を説明するが、本発明の技術的範囲を逸脱しない範囲において様々な変更や修正が可能であることは言うまでもない。
【実施例0020】
図1は本願発明に係るコースターの一実施例の斜視図である。コースター1は4本の溝2―1,2-2,2-3,2-4を有している。図2は本実施例に係るコースターの平面図である。各溝は両端がコースター1の外縁に達している。また各溝の深さは両端部4と両端部に挟まれた中部3で異なっており、両端部4は中部3より浅い。図3は溝2-1の中央、A-A’の線で切断した時の断面図である。平行な斜線を付した部分が断面である。溝2-1の両端部4は浅く両端部4に挟まれた中部3は深い。図4は溝2-2の中央、B-B’の線で切断した時の断面図である。平行な斜線を付した部分が断面である。溝2-2の両端部4は浅く両端部4に挟まれた中部3は深い。図5は溝2-3の中央、C-C’の線で切断した時の断面図である。平行な斜線を付した部分が断面である。溝2-3の両端部4は浅く両端部4に挟まれた中部3は深い。図6は溝2-4の中央、D-D’の線で切断した時の断面図である。平行な斜線を付した部分が断面である。溝2-4の両端部4は浅く両端部4に挟まれた中部3は深い。
【0021】
図7は本実施例に係るコースターにコップとマドラーを置いた様子を示す。マドラーは4本の溝のいずれにも安定に置くことができる。
【実施例0022】
図8は本願発明に係るコースターの別の実施例の平面図である。コースター1は3本の溝2―1,2-2,2-3を有している。各溝は両端がコースター1の外縁に達している。また各溝の深さは両端部4と両端部に挟まれた中部3で異なっており、両端部4は中部3より浅い。
【実施例0023】
図9は本願発明に係るコースターのさらに別の実施例の平面図である。コースター1は3本の溝2―1,2-2,2-3を有している。各溝は両端がコースター1の外縁に達している。また各溝の深さは両端部4と両端部に挟まれた中部3で異なっており、両端部4は中部3より浅い。
【符号の説明】
【0024】
1 コースター
2―1 溝
2-2 溝
2-3 溝
2-4 溝
3 溝中部
4 溝端部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9