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特開2024-43564自動車システム及びアプリケーションのための知識基盤及び言語モデルを使用した対話システム
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  • 特開-自動車システム及びアプリケーションのための知識基盤及び言語モデルを使用した対話システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024043564
(43)【公開日】2024-04-01
(54)【発明の名称】自動車システム及びアプリケーションのための知識基盤及び言語モデルを使用した対話システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/90 20190101AFI20240325BHJP
   B60W 60/00 20200101ALI20240325BHJP
   B60W 50/10 20120101ALI20240325BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20240325BHJP
【FI】
G06F16/90 100
B60W60/00
B60W50/10
G08G1/16 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022164504
(22)【出願日】2022-10-13
(31)【優先権主張番号】17/947,491
(32)【優先日】2022-09-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
2.ブルートゥース
3.ZIGBEE
4.TENSORFLOW
(71)【出願人】
【識別番号】501450960
【氏名又は名称】エヌビディア コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ペン シュー
(72)【発明者】
【氏名】モストファ パットウェアリー
(72)【発明者】
【氏名】ラジャス シェッティー
(72)【発明者】
【氏名】ニラル ラリット パサック
(72)【発明者】
【氏名】ラティン クマール
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン カタンザロ
(72)【発明者】
【氏名】モハンマド シェイビ
【テーマコード(参考)】
3D241
5B175
5H181
【Fターム(参考)】
3D241BA60
3D241CE02
3D241CE04
3D241CE05
3D241CE08
3D241DD11Z
5B175EA01
5H181AA01
5H181AA27
5H181BB04
5H181BB13
5H181BB17
5H181BB18
5H181BB20
5H181CC02
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC11
5H181CC12
5H181CC14
5H181FF04
5H181FF22
5H181FF27
5H181FF32
5H181LL09
(57)【要約】
【課題】様々なマシン・システム及びアプリケーションと関連する対話システムを使用するシステム及び方法を提供する。
【解決手段】たとえば、システム及び方法は、車両又は他のマシン・タイプと関連する質問などの発話を表すテキスト・データを受信し得、その後、情報検索システムを使用してテキスト・データと関連する質問/回答ペア及び/又はテキスト・データと関連する文脈情報を取得する。一部の実例で、文脈情報は、車両と関連する、又は車両に対応する知識基盤と関連する。システム及び方法は、その後、テキスト・データ、質問/回答ペア、及び/又は文脈情報を使用してプロンプトを生成し、さらに、テキスト・データと関連する出力を、言語モデルを使用して、プロンプトに少なくとも基づいて決定する。たとえば、出力は、車両と関連する質問に答える情報を含み得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マシンと関連する第1の質問を表すテキスト・データを取得するステップと、
前記テキスト・データに少なくとも基づいて、前記第1の質問と関連する1個若しくは複数の第2の質問又は前記第1の質問と関連する1個若しくは複数の回答のうちの少なくとも1個を決定するステップと、
1個又は複数の言語モデルを使用して、前記テキスト・データ、及び前記1個若しくは複数の第2の質問又は前記1個若しくは複数の回答のうちの前記少なくとも1個を表すデータに少なくとも基づいて、前記第1の質問と関連する出力を決定するステップと、
前記マシンの1個又は複数の構成要素を使用して、前記出力を通信させるステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記1個又は複数の言語モデルが、大規模言語モデル(LLM)、生成言語モデル、生成的な事前にトレーニングされたトランスフォーマ・モデル、又は生成的トランスフォーマ・モデルのうちの少なくとも1個を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記テキスト・データに少なくとも基づいて、前記第1の質問と関連する文脈情報を決定するステップ
をさらに含み、
前記第1の質問と関連する前記出力を前記決定するステップがさらに、前記文脈情報を表すデータに少なくとも基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の質問と関連する前記文脈情報を前記決定するステップが、前記テキスト・データに少なくとも基づいて、前記マシンに対応する知識基盤の少なくとも一部分が前記第1の質問と関連すると決定するステップを含み、前記知識基盤の前記少なくとも一部分が、前記文脈情報と関連する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記1個又は複数の言語モデルが、1個又は複数の固定言語モデルを含み、前記知識基盤が、ライブ知識基盤を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の質問と関連する前記1個若しくは複数の第2の質問又は前記第1の質問と関連する前記1個若しくは複数の回答のうちの前記少なくとも1個を前記決定するステップが、
前記テキスト・データに少なくとも基づいて、前記第1の質問に関係する1個又は複数の質問及び回答のペアを決定するステップであって、前記1個又は複数の質問及び回答のペアのうちの少なくとも1個の個別の質問及び回答のペアが、前記1個又は複数の第2の質問からの第2の質問及び前記1個又は複数の回答からの対応する回答を含む、ステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の質問と関連する前記1個若しくは複数の第2の質問又は前記第1の質問と関連する前記1個若しくは複数の回答のうちの前記少なくとも1個を前記決定するステップが、
前記テキスト・データに少なくとも基づいて、前記第1の質問と関連する第1の埋め込みを生成するステップと、
前記1個若しくは複数の第2の質問又は前記1個若しくは複数の回答のうちの少なくとも1個と関連する1個又は複数の第2の埋め込みに対して前記第1の埋め込みを分析するステップと、
前記分析するステップに少なくとも基づいて、前記1個又は複数の第2の埋め込みのうちの少なくとも1個の第2の埋め込みが前記第1の埋め込みに類似していると決定するステップと、
前記第2の埋め込みが前記1個若しくは複数の第2の質問のうちの1個の第2の質問又は前記1個若しくは複数の回答のうちの1個の回答のうちの少なくとも1個と関連していると決定するステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記テキスト・データ、及び前記1個若しくは複数の第2の質問又は前記1個若しくは複数の回答のうちの前記少なくとも1個を表す前記データに少なくとも基づいて、プロンプトを表すプロンプト・データを生成するステップ
をさらに含み、
前記第1の質問と関連する前記出力を前記決定するステップが、前記プロンプト・データが前記1個又は複数の言語モデルを使用して処理されることに少なくとも基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記プロンプトの第1の部分が、前記1個若しくは複数の第2の質問又は前記1個若しくは複数の回答のうちの前記少なくとも1個を含み、
前記プロンプトの第2の部分が、前記第1の質問を含み、前記第2の部分が、前記プロンプトにおいて前記第1の部分の後である、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記出力を前記決定するステップより前に、前記1個又は複数の言語モデルを使用して、前記マシンと関連する第3の質問を表す第2のテキスト・データに少なくとも基づいて、前記第3の質問と関連する第2の出力を決定するステップ
をさらに含み、
前記第1の質問と関連する前記出力を前記決定するステップがさらに、前記1個又は複数の言語モデルが前記第2の出力を処理することに少なくとも基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の質問が、前記マシンの構成要素、前記マシンの特徴、又は前記マシンと関連するメンテナンスのうちの少なくとも1個と関連し、
前記出力が、前記マシンの前記構成要素、前記マシンの前記特徴、又は前記マシンと関連する前記メンテナンスのうちの前記少なくとも1個と関連する情報を表す、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
1個又は複数の処理ユニットを備えるシステムであって、前記1個又は複数の処理ユニットが、
マシンと関連する質問を表すテキスト・データを生成し、
前記テキスト・データに少なくとも基づいて、前記マシンに対応する知識基盤を使用して、前記質問と関連する文脈情報を決定し、
1個又は複数の言語モデルを使用して、前記テキスト・データ及び前記文脈情報を表すデータに少なくとも基づいて、前記質問と関連する出力を決定し、
前記マシンの1個又は複数の構成要素を使用して、前記出力の通信を引き起こす、システム。
【請求項13】
前記マシンに対応する前記知識基盤が、
前記マシンと関連するオペレータ・マニュアルからの情報、又は、
1個若しくは複数の他のマシンと関連する1個若しくは複数のオペレータ・マニュアルからの情報
のうちの1個又は複数を含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記1個又は複数の処理ユニットがさらに、前記テキスト・データに少なくとも基づいて、前記質問と関連する1個又は複数の質問及び前記1個又は複数の質問と関連する1個又は複数の回答を決定し、
前記質問と関連する前記出力の前記決定がさらに、前記1個又は複数の質問及び前記1個又は複数の回答を表すデータに少なくとも基づく、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
前記質問と関連する前記文脈情報が、少なくとも、
前記テキスト・データに少なくとも基づいて、前記質問と関連する第1の埋め込みを生成することと、
前記知識基盤の1個又は複数の部分と関連する1個又は複数の第2の埋め込みに対して前記第1の埋め込みを分析することと、
前記分析に少なくとも基づいて、前記1個又は複数の第2の埋め込みのうちの少なくとも1個の第2の埋め込みが前記第1の埋め込みに類似していると決定することと、
前記第2の埋め込みが前記文脈情報に対応する前記知識基盤の一部分と関連すると決定することと
によって決定される、請求項12に記載のシステム。
【請求項16】
前記1個又は複数の処理ユニットがさらに、前記テキスト・データ及び前記文脈情報を表す前記データに少なくとも基づいて、プロンプトを表すプロンプト・データを生成し、
前記質問と関連する前記出力が、前記プロンプト・データに少なくとも基づいて決定される、請求項12に記載のシステム。
【請求項17】
前記プロンプトの第1の部分が、前記文脈情報を含み、
前記プロンプトの第2の部分が、前記質問を含み、前記第2の部分が、前記プロンプトにおいて前記第1の部分の後である、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記1個又は複数の処理ユニットがさらに、前記出力が決定されることより前に、前記1個又は複数の言語モデルを使用して、前記マシンと関連する第2の質問を表す第2のテキスト・データに少なくとも基づいて、前記第2の質問と関連する第2の出力を決定し、
前記質問と関連する前記出力がさらに、前記第2の出力に少なくとも基づいて決定される、請求項12に記載のシステム。
【請求項19】
前記質問が、前記マシンの構成要素、前記マシンの特徴、又は前記マシンと関連するメンテナンスのうちの少なくとも1個と関連し、
前記出力が、前記マシンの前記構成要素、前記マシンの前記特徴、又は前記マシンと関連する前記メンテナンスのうちの前記少なくとも1個と関連する情報を含む回答を表す、請求項12に記載のシステム。
【請求項20】
前記システムが、
自律若しくは半自律マシンのための制御システム、
自律若しくは半自律マシンのための認知システム、
シミュレーション動作を実行するためのシステム、
デジタル・ツイン動作を実行するためのシステム、
リアルタイム・ストリーミングを実行するためのシステム、
仮想現実(VR)コンテンツを生成若しくは提示するためのシステム、
拡張現実(AR)コンテンツを生成若しくは提示するためのシステム、
複合現実(MR)コンテンツを生成若しくは提示するためのシステム、
光輸送シミュレーションを実行するためのシステム、
3D資産の共同コンテンツ作成を実行するためのシステム、
深層学習動作を実行するためのシステム、
エッジ・デバイスを使用して実装されるシステム、
ロボットを使用して実装されるシステム、
会話AI動作を実行するためのシステム、
合成データを生成するためのシステム、
1個若しくは複数の仮想マシン(VM)を組み込むシステム、
データ・センタにおいて少なくとも部分的に実装されるシステム、又は
クラウド計算資源を少なくとも部分的に使用して実装されるシステム
のうちの少なくとも1個に含まれる、請求項12に記載のシステム。
【請求項21】
マシンの1個又は複数の構成要素を使用して、質問への回答を通信する1個又は複数の処理ユニットを備えるプロセッサであって、
前記回答が、マシンと関連する質問を表すテキスト・データ、前記マシンと関連する質問及び回答のペアを表すデータ、並びに前記マシンと関連する知識基盤を使用して決定される文脈情報を表すデータを処理する1個又は複数の言語モデルに少なくとも基づいて決定される、プロセッサ。
【請求項22】
前記プロセッサが、
自律若しくは半自律マシンのための制御システム、
自律若しくは半自律マシンのための認知システム、
シミュレーション動作を実行するためのシステム、
デジタル・ツイン動作を実行するためのシステム、
リアルタイム・ストリーミングを実行するためのシステム、
仮想現実(VR)コンテンツを生成若しくは提示するためのシステム、
拡張現実(AR)コンテンツを生成若しくは提示するためのシステム、
複合現実(MR)コンテンツを生成若しくは提示するためのシステム、
光輸送シミュレーションを実行するためのシステム、
3D資産の共同コンテンツ作成を実行するためのシステム、
深層学習動作を実行するためのシステム、
エッジ・デバイスを使用して実装されるシステム、
ロボットを使用して実装されるシステム、
会話AI動作を実行するためのシステム、
合成データを生成するためのシステム、
1個若しくは複数の仮想マシン(VM)を組み込むシステム、
データ・センタにおいて少なくとも部分的に実装されるシステム、又は
クラウド計算資源を少なくとも部分的に使用して実装されるシステム
のうちの少なくとも1個に含まれる、請求項19に記載のプロセッサ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
車両は、様々なタスク、たとえば、要求に応じて乗客に情報を提供すること、を実行することができるデジタル又は会話アシスタントを備え得る。車両内で会話アシスタントが動作するために、会話アシスタントは、乗客によって共通して尋ねられる質問のセットへの回答のセットをあらかじめロードされ得る。たとえば、質問及び回答は、車両のモデルと関連する相手先商標製品製造会社(OEM:original equipment manufacturer)マニュアルを使用して、決定され得る。たとえば、車両の推奨されるタイヤ圧に関して尋ねる運転者又は乗客を予想して、会話アシスタントは、質問/回答ペア、すなわち、質問にマップされた特定の回答、をあらかじめロードされ得る。1個の実例は、質問「フロント・タイヤに用いるべきタイヤ圧はいくらですか」又は「推奨されるタイヤ圧はいくらですか」でもよい。そのような実例において、会話アシスタントは、「推奨されるタイヤ圧は248.2kPa(36ポンド毎平方インチ)です」などのあらかじめマップされた回答で応答することができ、そこでは、この回答は、OEMマニュアルから取得される及び/又はOEMマニュアルを使用して作成される。
【0002】
しかしながら、これらの会話アシスタントは、特定の質問/回答ペアをあらかじめロードされるので、様々な問題が生じ得る。第1の実例として、乗客からの質問が、あらかじめロードされた質問のうちの1個に十分よくマッチしない場合、会話アシスタントは、乗客によって尋ねられている質問を正確に解釈することができないことがある及び/又は間違った回答を提供することがある。たとえば、前述の実例を使用して、質問が、「推奨されるタイヤ圧にタイヤを保つ必要がありますか?」であった場合、この質問は、会話アシスタントにあらかじめロードされていないことがあるので、会話アシスタントは、乗客によって尋ねられた質問を解釈することができないことがある。加えて、これらの会話アシスタントは、OEMマニュアルと関連する質問及び回答をあらかじめロードされるので、車両製造会社は、車両の各タイプ(たとえば、車両の各年式、車両の各モデルなど)の質問及び回答を生成する必要があり得る。たとえば、特定のモデル及び/又は年式の車両のOEMマニュアルは、異なるモデル及び/又は年式の車両の別のOEMマニュアルと比較して異なる情報(たとえば、異なる推奨される構成要素パラメータ、異なる特徴、異なるメンテナンス・スケジュールなど)を含み得る。さらに、包括的シナリオ及び/又は複数の領域についてこれらの質問/回答ペアを生成することは、極度に労働集約的であり、車両の様々な型及びモデルにわたって、又は他の使用事例及び文脈について、増減又は適応させることは困難又は実現不可能なことがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願第16/101,232号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の実施例は、自動車システム及びアプリケーションのための対話システムに関する。ユーザからの発話を表すオーディオ・データ(及び/又はオーディオ・データに対応するテキスト・データ)を生成及び/又は受信するシステム及び方法が、開示され、そこで、発話は、車両又は他のマシン(たとえば、自律又は半自律型車両、建設機器、造園機器、倉庫車両、航空機、水ベースの車両など)と関連する質問を含み得る。システム及び方法は、次いで、1個又は複数の技巧を使用して発話の文脈に関連する情報を取得することができる。第1の実例として、システム及び方法は、情報検索システムを使用して、たとえば、データベースから、発話に関連する1個又は複数の質問/回答ペアを取得することができる。第2の実例として、システム及び方法は、情報検索システムを使用して発話に関連する文脈情報、たとえば、データベースに記憶された(固定又はライブ)テキストベースの知識基盤-たとえば、マニュアル、車両マニュアル、マシン・マニュアル、文書など-からの文脈情報、を取得することができる。これらの実例のいずれかにおいて、本開示のシステム及び方法は、発話を表すデータ、文脈に関連する情報を表すデータ、及び/又は他のデータを言語モデル(たとえば、大規模言語モデル)に入力することができる。言語モデルは、次いで、データを処理し、処理に基づいて、発話と関連するデータを出力することができる。たとえば、発話が、車両と関連する質問を含む場合、言語モデルは、質問と関連する情報(たとえば、回答)を出力することができる。システム及び方法は、次いで、ユーザに情報を提供することができる。
【0005】
従来のシステム、たとえば、前述のもの、とは対照的に、本システムは、いくつかの実施例において、言語モデル(たとえば、大規模言語モデル)を使用して、より自然な、会話形式の、堅固な、拡張可能な、正確な出力を生成する。たとえば、前述のように、従来のシステムは、尋ねられ得る質問と応答で提供される情報との両方に関して従来のシステムを制限し得る(たとえば、指定された質問及び回答に制限し得る)、質問及び回答をあらかじめロードされたデジタル又は会話アシスタントを使用し得る。対照的に、言語モデルを使用することによって、本システムは、あらかじめロードされた質問及び回答に制限されず、様々な形の質問を解釈する能力を有することができ、知識基盤に対応するデータを使用して、台本のない回答を返報として提供することができる。加えて、従来のシステムに関しては、製造会社は、車両又はマシンの各型式、モデル、及び/又は年式のそれぞれの会話アシスタントを作成する必要があり得る。対照的に、いくつかの実施例において、本システムは、データベースから取得された情報と言語モデルから取得された情報との両方を使用して出力を生成する。したがって、本システムは、多数の異なる型式、モデル、及び/又は年式の車両又はマシンのために使用され得る。
【0006】
自動車システム及びアプリケーションの対話システムのための本システム及び方法について、添付の図面を参照して、以下に詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本開示のいくつかの実施例による、車両及びアプリケーションのための対話システムの使用の実例を示す図である。
図2】本開示のいくつかの実施例による、発話を表すテキスト・データを生成するためのオーディオ・データの処理の実例を示す図である。
図3】本開示のいくつかの実施例による、質問/回答ペアの実例を示す図である。
図4】本開示のいくつかの実施例による、質問/回答ペアの取得の実例を示す図である。
図5】本開示のいくつかの実施例による、文脈情報の取得の実例を示す図である。
図6】本開示のいくつかの実施例による、質問、質問/回答ペア、及び文脈情報を使用するプロンプトの生成の実例を示す図である。
図7】本開示のいくつかの実施例による、質問及び対応する質問/回答ペアを使用して車両に関連する情報を決定するための方法を示す流れ図である。
図8】本開示のいくつかの実施例による、質問及び対応する文脈情報を使用して車両に関連する情報を決定するための方法を示す流れ図である。
図9A】本開示のいくつかの実施例による、例示的自律型車両のイラストレーションである。
図9B】本開示のいくつかの実施例による、図9Aの例示的自律型車両のカメラ位置及び視野の実例である。
図9C】本開示のいくつかの実施例による、図9Aの例示的自律型車両の例示的システム・アーキテクチャのブロック図である。
図9D】本開示のいくつかの実施例による、クラウドベースのサーバと図9Aの例示的自律型車両との間の通信のシステム図である。
図10】本開示のいくつかの実施例の実装において使用するのに適した例示的コンピューティングデバイスのブロック図である。
図11】本開示のいくつかの実施例の実装において使用するのに適した例示的データ・センタのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
自動車システム及びアプリケーションのための対話システムに関するシステム及び方法について開示する。本開示は、例示的自律型又は半自律型車両900(その実例が図9A~9Dに関して説明され、本明細書で別法として「車両900」又は「エゴ車両900」と称される)に関して説明されることがあるが、これは限定を意図していない。たとえば、本明細書に記載のシステム及び方法は、限定せずに、自律型車両、非自律型車両、半自律型車両(たとえば、1個又は複数の適応型運転者支援システム(ADAS:adaptive driver assistance system))、操縦されている若しくは操縦されていないロボット若しくはロボット・プラットフォーム、倉庫車両、オフロード車両、1個若しくは複数のトレーラに連結された車両、飛行船舶、ボート、シャトル、緊急対応車両、オートバイ、電気若しくは原動機付自転車、航空機、建設車両、潜水艦、有人若しくは無人ドローン、及び/又は他の車両若しくはマシン・タイプによって使用され得る。加えて、本開示は、対話システムに関して説明されることがあるが、これは、限定を意図しておらず、本明細書に記載のシステム及び方法は、拡張現実、仮想現実、複合現実、ロボット工学、セキュリティ及び監視、自律若しくは半自律マシン・アプリケーション、並びに/又は、対話システムが使用され得る任意の他の技術空間において、使用され得る。
【0009】
たとえば、システムは、車両の1個又は複数のマイクロフォンを使用して生成されたオーディオ・データを受信することができ、そこで、オーディオ・データは、車両のユーザからの発話(たとえば、発声)を表す。いくつかの実例において、発話は、ユーザによって要求されているタスク、たとえば、車両に関連する情報の提供の要求、に関連し得る。システムは、次いで、オーディオ・データに関連するテキスト・データを生成するように構成された発話処理モデル(たとえば、自動音声認識(ASR)モデル、音声テキスト化(STT)モデル、自然言語処理(NLP)モデル、ダイアライゼーション・モデルなど)を使用して、オーディオ・データを処理し得る。たとえば、テキスト・データは、発話に関連するトランスクリプト(たとえば、1個又は複数の文字、単語、記号、数字など)及び/又はどの乗客/ユーザが発話に関連しているかに関する指示を表し得る。たとえば、発話が、車両に関する情報の要求に関連している場合、たとえば、「フロント・タイヤに用いるべきタイヤ圧はいくらですか」である場合、次いで、テキスト・データは、発話のトランスクリプトを表し得る。いくつかの実例において、発話処理モデルはさらに、発話に関連する追加情報、たとえば、発話の意図(たとえば、タイヤ情報を得る)及び/又はその意図と関連するスロットの情報(たとえば、タイヤ圧)、を表すためのテキスト・データを生成し得る。
【0010】
システムは、次いで、オーディオ・データに関連する追加情報を取得し得る。たとえば、システムは、質問/回答ペアを1個又は複数のデータベース又はデータ・ストア内に最初に記憶し得る。本明細書に記載のように、質問/回答ペアは、質問及び対応する回答を表すテキスト・データを含み得る。たとえば、質問/回答ペアは、「推奨されるタイヤ圧はいくらですか?」などの質問と「タイヤ圧は、248.2kPa(36ポンド毎平方インチ)にセットされるべきです」などの対応する回答とを表すテキスト・データを含み得る。いくつかの実例において、質問/回答ペアは、車両、たとえば、車両の1個若しくは複数の構成要素、車両の1個若しくは複数の特徴、車両に関連する1個若しくは複数のメンテナンス・スケジュール、及び/又は同類のもの、に関連する。いくつかの実例において、質問/回答ペアのうちの1個又は複数は、一般に、複数のタイプの車両に関連する。たとえば、質問/回答ペアのうちの1個又は複数は、乗用車、バン、トラック、車両製造会社、車両モデル、及び/又は同類のものに関連し得る。いくつかの実例において、質問/回答ペアのうちの1個又は複数は、特定のタイプの車両、たとえば、特定の車両製造会社、特定の車両モデル、及び/又は特定の車両年式、に関連し得る。
【0011】
システムは、次いで、情報検索システムを使用して、テキスト・データに関連する1個又は複数の質問/回答ペアを、データベース(又は、データ・ストア、若しくは他のストレージ若しくはメモリ・タイプ)から、取得することができる。いくつかの実例において、質問/回答ペアを取得するために、データベース内に記憶された質問/回答ペアは、埋め込みと関連し得る。たとえば、第1の質問/回答ペアは、第1の埋め込みと関連し得る、第2の質問/回答ペアは、第2の埋め込みと関連し得る、第3の質問/回答ペアは、第3の埋め込みと関連し得る、及び/又は以下同様である。そのようなものとして、情報検索システムは、トランスクリプト(たとえば、質問)を表すテキスト・データを処理し、処理に基づいて、トランスクリプトの埋め込みを生成し得る。情報検索システムは、その後、生成された埋め込みを使用して質問/回答ペアを取得し得る。たとえば、情報検索システムは、生成された埋め込み及び質問/回答ペアと関連する埋め込みを使用して質問/回答ペアのスコアを決定することができる。情報検索システムは、その後、最高スコアに関連する閾値数の質問/回答ペアを取得し得る。本明細書に記載のように、閾値数の質問/回答ペアは、1個の質問/回答ペア、5個の質問/回答ペア、10個の質問/回答ペア、20個の質問/回答ペア、及び/又は任意の他の数の質問/回答ペアを含み得るが、これらに限定されない。
【0012】
この実例では、質問/回答ペアを取得するために埋め込みを使用することを説明しているが、他の実例において、情報検索システムは、1個又は複数の追加及び/又は代替技巧を使用し得る。第1の実例として、質問/回答ペアは、異なるカテゴリに分けられ得る。たとえば、質問/回答ペアが車両と関連する場合、そのとき、質問/回答ペアは、構成要素カテゴリ(たとえば、タイヤ、モーター、ドア、窓など)、特徴カテゴリ(たとえば、ラジオ、ディスプレイなど)、メンテナンス・カテゴリ(たとえば、推奨されるメンテナンスの期間など)、及び/又は任意の他のカテゴリに分けられ得る。情報検索システムは、その後、カテゴリを使用して、テキスト・データによって表されたトランスクリプトと類似のカテゴリにある質問/回答ペアを取得することができる。第2の実例として、情報検索システムは、テキスト・データによって表されたトランスクリプトからの1個又は複数の単語を1個又は複数の質問/回答ペアによって表された1個又は複数の単語とマッチさせ得る。情報検索システムは、その後、少なくとも閾値数(たとえば、1個、2個、3個、5個、10個など)のマッチする単語を含む質問/回答ペアを取得することができる。
【0013】
いくつかの実施例において、質問/回答ペアを記憶及び/又は取得することに加えて又はその代わりに、システムは、インテント(意図)、サブインテント、トークン、又は、異なる回答タイプに対応する他の分類タイプを記憶することができる。そのような実例において、埋め込みは、最も近いインテント(たとえば、「タイヤ圧インテント」、「オープン・ガス・コンパートメント・インテント」など)とマッチさせられ得、この情報は、回答を決定するために使用され得る。そのようなものとして、質問/回答ペア自体ではなくて、質問及び/又は回答に対応する或いは質問及び/又は回答を表す情報が、記憶され得る。
【0014】
質問/回答ペアを取得することに加えて、又はその代わりに、情報検索システムは、テキスト・データに関連する文脈情報を取得し得る。たとえば、システムは、車両に関連する情報を記憶し得る。いくつかの実例において、情報は、特定のタイプの車両、たとえば、特定の車両製造会社、特定の車両モデル、及び/又は特定の車両年式、に関連し得る。たとえば、情報は、固定又はライブ・テキスト・ベースの知識基盤-たとえば、車両又はマシン実装形態において、車両又はマシンの製造会社、モデル、及び/又は年式に関連する相手先商標製品製造会社(OEM)マニュアル-からのテキストを含み得る。いくつかの実例において、知識基盤内の情報は、一般に、複数のタイプの車両に関連し得る。たとえば、情報は、複数のモデルの車両に関連する複数のOEMマニュアルからのテキストを含み得る。さらに、いくつかの実例において、情報は、OEMマニュアル以外のソースからでもよい、たとえば、情報検索システムにアクセス可能な1個又は複数のネットワーク資源からの情報でもよい。
【0015】
情報検索システムは、その後、テキスト・データに関連する情報の少なくとも一部を取得し得る。いくつかの実例において、情報の部分を取得するために、及び前述の質問/回答ペアと同様に、データベース内に記憶された情報は、埋め込みと関連し得る。たとえば、本明細書でさらに詳述するように、情報の第1の部分は第1の埋め込みと関連し得る、情報の第2の部分は第2の埋め込みと関連し得る、情報の第3の部分は第3の埋め込みと関連し得る、及び/又は以下同様である。そのようなものとして、情報検索システムは、生成された埋め込みと情報の部分と関連する埋め込みとを使用して情報の部分のスコアを決定することができる。情報検索システムは、その後、最高スコアに関連する、閾値量の情報を取得し得る。いくつかの実例において、閾値量の情報は、情報の1個の部分、情報の2個の部分、情報の5個の部分、及び/又は情報の任意の他の数の部分などの、しかしこれらに限定されない、閾値数の部分を含み得る。加えて、又は別法として、いくつかの実例において、閾値量の情報は、情報の1個の単語、情報の10個の単語、情報の100個の単語、情報の200個の単語、及び/又は情報の任意の他の数の単語などの、しかしこれらに限定されない、閾値数の単語を含み得る。
【0016】
この実例は、埋め込みを使用して情報の部分を取得することについて説明しているが、他の実例において、情報検索システムは、1個又は複数の追加及び/又は代替技巧を使用し得る。第1の実例として、情報の部分は、異なるカテゴリに分けられ得る。たとえば、情報(知識基盤からの)が、車両のOEMマニュアルに関連する場合、そのとき、情報の部分は、構成要素カテゴリ(たとえば、タイヤ、モーター、ドア、窓など)、特徴カテゴリ(たとえば、ラジオ、ディスプレイなど)、メンテナンス・カテゴリ(たとえば、推奨されるメンテナンスの期間など)、及び/又は任意の他のカテゴリに分けられ得る。情報検索システムは、その後、カテゴリを使用して、テキスト・データによって表されたトランスクリプトと類似のカテゴリにある情報の一部分を取得し得る。第2の実例として、情報検索システムは、テキスト・データによって表されたトランスクリプトからの1個又は複数の単語を情報の1個又は複数の部分によって表された1個又は複数の単語とマッチさせ得る。情報検索システムは、その後、少なくとも閾値数(たとえば、1個、2個、3個、5個、10個など)のマッチする単語を含む情報の一部分を取得し得る。
【0017】
システムは、その後、トランスクリプトを表すテキスト・データ、質問/回答ペアを表すデータ、文脈情報の部分を表すデータ、及び/又は追加のデータを使用して、発話に関連するプロンプトを生成し得る。システムは、その後、プロンプトを表すプロンプト・データを、言語モデル(たとえば、大規模言語モデル)に、入力し得る。本明細書に記載のように、言語モデルは、任意のタイプの言語モデル、たとえば、大規模言語モデル(LLM)、生成言語モデル(たとえば、GPT(Generative Pretrained Transformer)など)、表現言語モデル(たとえば、トランスフォーマによる双方向のエンコード表現(BERT)など)、及び/又は任意の他のタイプの言語モデルを含み得る。言語モデルは、その後、プロンプト・データを処理し、処理に基づいて、発話と関連するデータを出力し得る。たとえば、発話が、車両と関連する質問を表す場合、そのとき、出力データは、質問に関連する情報(たとえば、回答)を表し得る。システムは、その後、たとえば、1個又は複数のスピーカを使用して出力に関連するオーディオを出力することによって、ユーザに出力を提供することができる。
【0018】
本明細書に記載のシステム及び方法は、限定せずに、非自律型車両、半自律型車両(たとえば、1個又は複数の適応型運転者支援システム(ADAS:adaptive driver assistance system)における)、操縦されている及び操縦されていないロボット若しくはロボット・プラットフォーム、倉庫車両、オフロード車両、1個若しくは複数のトレーラに連結された車両、飛行船舶、ボート、シャトル、緊急対応車両、オートバイ、電気若しくは原動機付自転車、航空機、建設車両、潜水艦、ドローン、及び/又は他の車両タイプによって使用され得る。さらに、本明細書に記載のシステム及び方法は、様々な目的、例として及び限定せずに、マシン制御、マシン移動、マシン運転、合成データ生成、モデル・トレーニング、認知、拡張現実、仮想現実、複合現実、ロボット工学、セキュリティ及び監視、シミュレーション及びデジタル・ツイニング、対話システム、自律若しくは半自律マシン・アプリケーション、深層学習、環境シミュレーション、物体若しくはアクタ・シミュレーション及び/若しくはデジタル・ツイニング、データ・センタ処理、会話AI、光輸送シミュレーション(たとえば、レイトレーシング、進路トレーシングなど)、3D資産の共同コンテンツ作成、クラウド計算並びに/又は任意の他の適切なアプリケーションのために使用され得る。
【0019】
開示される実施例は、自動車システム(たとえば、自律又は半自律マシンの制御システム、自律又は半自律マシンの認知システム)、ロボットを使用して実装されるシステム、航空システム、中間システム、船舶システム、スマート・エリア・モニタリング・システム、深層学習動作を実行するためのシステム、シミュレーション動作を実行するためのシステム、デジタル・ツイン動作を実行するためのシステム、エッジ・デバイスを使用して実装されるシステム、1個若しくは複数の仮想マシン(VM)を組み込むシステム、合成データ生成動作を実行するためのシステム、データ・センタにおいて少なくとも部分的に実装されるシステム、会話AI動作を実行するためのシステム、光輸送シミュレーションを実行するためのシステム、3D資産の共同コンテンツ作成を実行するためのシステム、クラウド計算資源を少なくとも部分的に使用して実装されるシステム、及び/又は他のタイプのシステムなどの様々な異なるシステムに含まれ得る。
【0020】
図1を参照すると、図1は、本開示のいくつかの実施例による、自動車又は他のマシン・システム及びアプリケーションのための対話システムの使用の実例である。本明細書に記載のこの及び他の構成は単に実例として記載されていることを理解されたい。他の構成及び要素(たとえば、マシン、インターフェース、機能、順番、機能のグループ化など)が、図示されたものに加えて又はそれらの代わりに使用され得、いくつかの要素は、完全に省略され得る。さらに、本明細書に記載の要素の多数は、個別の若しくは分散された構成要素として又は他の構成要素と併せて、並びに任意の適切な組合せ及び場所において実装され得る機能エンティティである。エンティティによって実行されるものとして本明細書に記載された様々な機能は、ハードウェア、ファームウェア、及び/又はソフトウェアによって実施され得る。たとえば、様々な機能は、メモリに記憶された命令を実行するプロセッサによって実施され得る。いくつかの実施例において、本明細書に記載のシステム、方法、及びプロセスは、図9A~9Dの例示的自律型車両900、図10の例示的計算デバイス1000、及び/又は図11の例示的データ・センタ1100のそれらに類似の構成要素、特徴、及び/又は機能性を使用して、実行され得る。
【0021】
プロセス100は、1個又は複数の発話処理構成要素102がオーディオ・データ104を処理することを含み得る。たとえば、車両は、1個又は複数のマイクロフォンを使用して、オーディオ・データ104を生成することができ、そこで、オーディオ・データ104は、車両のユーザからの発話(たとえば、発声)を表す。いくつかの実例において、発話は、ユーザによって要求されているタスク、たとえば、車両に関する質問、を表し得る。本明細書に記載のように、タスクが質問を含むとき、質問は、車両の特徴(たとえば、ラジオ、ディスプレイなど)、車両の構成要素(たとえば、窓、ドア、タイヤ、エンジンなど)、車両に関連するメンテナンス・スケジュール、及び/又は車両の任意の他の態様に関連し得る。車両は、その後、発話処理構成要素102を使用して、オーディオ・データ104を処理し得る。本明細書に記載のように、発話処理構成要素102は、1個若しくは複数のASRモデル、1個若しくは複数のSTTモデル、1個若しくは複数のNLPモデル、及び/又は任意の他のタイプの発話モデルを含み得るが、これらに限定されない。
【0022】
いくつかの実例において、処理に基づいて、発話処理構成要素102は、発話に関連する1個又は複数の単語(たとえば、トランスクリプト)を表すテキスト・データ106を生成し得る。たとえば、オーディオ・データ104が、「推奨されるタイヤ圧はいくらですか?」を含む質問を表す場合、そのとき、テキスト・データ106は、「推奨されるタイヤ圧はいくらですか?」を含むテキストを表し得る。いくつかの実例において、発話処理構成要素102はさらに、オーディオ・データ104及び/又はテキスト・データ106を処理して発話に関連する追加情報を決定することができる。たとえば、発話処理構成要素102はさらに、発話の意図及び/又は意図に関係する1個若しくは複数のスロット若しくはトークンに関連する情報を決定することができる。本明細書に記載のように、意図は、情報(たとえば、構成要素、特徴、メンテナンス・スケジュールなどに関する情報)を要求すること、イベントをスケジュールすること(たとえば、メンテナンス予約などをスケジュールすること)、及び/又は車両に関連する同類のことを含み得るが、これらに限定されない。いくつかの実施例において、テキスト・データは、オーディオ・データに基づいて生成されることに加えて又はその代わりに、ユーザ・インターフェース、入力デバイス(たとえば、物理又はデジタル・キーボード)、及び/又は同類のものへの1個又は複数の入力から生成され得る。
【0023】
たとえば、図2は、本開示のいくつかの実施例による、テキスト・データ204(テキスト・データ106を表す、及び/又は含むことができる)を生成するためにオーディオ・データ202(オーディオ・データ104を表す、及び/又は含むことができる)を処理する発話処理構成要素102の実例を示す。図示するように、オーディオ・データ104は、少なくともユーザからの発話を表すことができ、そこで、発話は、「推奨されるタイヤ圧はいくらですか?」を含む質問である。そのようなものとして、発話処理構成要素102は、テキスト・データ204を生成するためにオーディオ・データ202を処理し得る。図示するように、テキスト・データ204は、発話のトランスクリプト206又はダイアライゼーション、たとえば、「推奨されるタイヤ圧はいくらですか?」、を少なくとも表し得る。いくつかの実例において、テキスト・データ204はさらに、発話に関連する意図208、たとえば、「情報を要求すること」、を表し得る。いくつかの実例において、テキスト・データ204はさらに、意図208に関連するスロット210(1)~(3)の情報を表すことができ、そこで、情報は、第1のスロット210(1)の「推奨される」、第2のスロット210(2)の「タイヤ」、及び第3のスロット210(3)の「圧力」を含む。
【0024】
図1に戻って参照すると、プロセス100は、テキスト・データ106と関連する質問/回答データ110を情報検索構成要素108が生成することを含み得る。たとえば、情報データベース112は、いくつかの質問/回答ペアを記憶し得る。本明細書に記載のように、質問/回答ペアの数は、1個の質問/回答ペア、100個の質問/回答ペア、500個の質問/回答ペア、1000個の質問/回答ペア、及び/又は任意の他の数の質問/回答ペアを含み得るが、これらに限定されない。いくつかの実例において、質問/回答ペアは、車両の特定のタイプ、たとえば、車両製造会社、車両モデル、及び/又は車両年式、に関連し得る。たとえば、質問/回答ペアは、車両に関連する知識基盤-たとえば、OEMマニュアル-を使用して、生成され得る。いくつかの実例において、質問/回答ペアは、複数のタイプの車両に関連し得る。たとえば、質問/回答ペアは、異なる車両製造会社、異なる車両モデル、及び/又は異なる車両年式に関連する一般質問及び回答を含み得る。さらに、いくつかの実例において、質問/回答ペアは、車両以外のトピックに関連し得る。
【0025】
質問/回答ペアの実例として、図3は、本開示のいくつかの実施例による、車両の質問/回答ペアの実例を示す。図示するように、質問/回答ペアは、対応する回答304(1)~(N)(単数形で又は複数形で「回答304」とも称される)を有するいくつかの質問302(1)~(N)(単数形で又は複数形で「質問302」とも称される)を含み得る。図3の実例は、各質問302は対応する回答304を含むことを示しているが、他の実例において、質問302は複数の回答304と関連し得る及び/又は回答304は複数の質問302と関連し得る。加えて、図3の実例は、車両に関連している質問/回答ペアを示しているが、他の実例において、質問/回答ペアは、任意の他の物体タイプ及び/又はトピックに関連し得る。
【0026】
本明細書に記載のように、いくつかの実例において、質問/回答ペアは、1個又は複数のカテゴリに関連し得る。たとえば、質問/回答ペアが、車両に関連する場合、そのとき、質問/回答ペアは、車両構成要素(たとえば、タイヤ、窓、ドア、モーターなど)、車両特徴(たとえば、ラジオ、ディスプレイなど)、車両に関連するメンテナンス・スケジュール(たとえば、いつブレーキの保守点検を受けるべきか、いつタイヤを交換すべきかなど)、及び/又は同類のことに関連し得る。たとえば、図3の実例において、質問/回答ペアは、タイヤ及び/又はタイヤメンテナンスに関連する6個の対応する回答304(1)~(6)を有する少なくとも6個の質問302(1)~(6)を含む。質問/回答ペアはさらに、一般メンテナンスに関連する対応する回答304(7)を有する1個の質問302(7)、ラジオ特徴に関連する対応する回答304(8)を有する1個の質問302(8)、及びドア構成要素に関連する対応する回答304(N)を有する1個の質問302(N)を含む。
【0027】
図1に戻って参照すると、情報検索構成要素108は、1個又は複数の技巧を使用して、テキスト・データ106と関連する質問/回答ペアのうちの1個又は複数を、情報データベース112から、取得し得る。いくつかの実例において、質問/回答ペアは、質問/回答ペアがテキスト・データ106によって表された質問と同じトピック、構成要素、特徴、及び/又は同類のものと関係していることに基づいて、テキスト・データ106と関連する。たとえば、前述の実例を使用して、質問が、タイヤに関連する情報を要求する場合、そのとき、質問と関連する質問/回答ペアはまた、タイヤと関連する質問及び/又はタイヤに関連する情報を含む回答を含み得る。いくつかの実例において、情報検索構成要素108は、閾値数の質問/回答ペアを取得するように構成され得る。本明細書に記載のように、閾値数の質問/回答ペアは、1個の質問/回答ペア、5個の質問/回答ペア、10個の質問/回答ペア、20個の質問/回答ペア、及び/又は任意の他の数の質問/回答ペアを含み得るが、これらに限定されない。
【0028】
たとえば、図4は、本開示のいくつかの実施例による、質問/回答ペアの取得の実例を示す。図4の実例において、情報検索構成要素108は、埋め込みベースの情報検索などの、しかしこれに限定されない、情報検索技巧のタイプを使用して質問/回答ペアを取得し得る。たとえば、図示するように、質問/回答ペア(たとえば、図3の実例からの)は、埋め込み402(1)~(6)(単数形で又は複数形で「埋め込み402」とも称される)と関連する。たとえば、質問302(1)及び回答304(1)を含む質問/回答ペアは、埋め込み402(1)と関連する、質問302(2)及び回答304(2)を含む質問/回答ペアは、埋め込み402(2)と関連する、質問302(3)及び回答304(3)を含む質問/回答ペアは、埋め込み402(3)と関連する、及び/又は以下同様である。
【0029】
いくつかの実例において、情報検索構成要素108は、質問/回答ペアと関連する埋め込み402を生成し得る。たとえば、情報検索構成要素108は、質問/回答ペアを密ベクトルに変形するエンコーダを含むことができ、そこで、埋め込み402は、密ベクトルと関連する。いくつかの実例において、1個又は複数の他の構成要素及び/又はシステムは、質問/回答ペアと関連する埋め込み402を生成し得る。たとえば、1個又は複数の他の構成要素及び/又はシステムは、質問/回答ペアを密ベクトルに変形するエンコーダを含み得る。いくつかの実例において、埋め込み402のうちの1個又は複数は、トランスクリプト206を表すテキスト・データ204を受信することに基づいて、生成される。いくつかの実例において、埋め込み402のうちの1個又は複数は、トランスクリプト206を表すテキスト・データ204を受信する前に生成される。
【0030】
図4の実例によってさらに示されるように、情報検索構成要素108はさらに、テキスト・データ204と関連する埋め込み404を受信及び/又は生成することができる。たとえば、本明細書に記載のように、情報検索構成要素108は、テキスト・データ204を密ベクトルに変形するエンコーダを含むことができ、そこで、埋め込み404は、密ベクトルと関連する。情報検索構成要素108は、その後、閾値数の質問/回答ペアを取得するために、テキスト・データ204と関連する埋め込み404及び質問/回答ペアと関連する埋め込み402を使用し得る(たとえば、明確にするために、6個のみが示されているが、すべての質問/回答ペアは図3の実例を形成する)。たとえば、情報検索構成要素108は、テキスト・データ204によって表されたトランスクリプト206に最も類似する質問/回答ペアを識別するために、埋め込み404及び埋め込み402を使用し得る。
【0031】
いくつかの実例において、トランスクリプト206に最も類似する質問/回答ペアを識別するために、情報検索構成要素108は、埋め込み404及び埋め込み402を使用して、質問/回答ペアのスコア406(1)~(6)(単数形で又は複数形で「スコア406」とも称される)を決定することができる。たとえば、情報検索構成要素108は、埋め込み402(1)及び埋め込み404に基づく質問302(1)及び回答304(1)を含む質問/回答ペアのスコア406(1)、埋め込み402(2)及び埋め込み404に基づく質問302(2)及び回答304(2)を含む質問/回答ペアのスコア406(2)、埋め込み402(3)及び埋め込み404に基づく質問302(3)及び回答304(3)を含む質問/回答ペアのスコア406(3)などを決定することができる。情報検索構成要素108は、その後、最高スコアに関連する閾値数の質問/回答ペアを選択することができる。
【0032】
たとえば、図4の実例を使用して、質問302(3)及び回答304(3)を含む質問/回答ペアのスコア406(3)は、最高スコアを含むことができ、質問302(1)及び回答304(1)を含む質問/回答ペアのスコア406(1)は、2番目によいスコアを含むことができ、質問302(2)及び回答304(2)を含む質問/回答ペアのスコア406(2)は、3番目によいスコアを含むことができ、質問302(4)及び回答304(4)を含む質問/回答ペアのスコア406(4)は、4番目によいスコアを含むことができ、質問302(6)及び回答304(6)を含む質問/回答ペアのスコア405(6)は、5番目によいスコアを含むことができ、質問302(5)及び回答304(5)を含む質問/回答ペアのスコア406(5)は、6番目によいスコアを含むことができる。そのようなものとして、情報検索構成要素108が、3個の最高スコアと関連する質問/回答ペアを選択するように構成された(たとえば、閾値数の質問/回答ペアが、3個の質問/回答ペアである)場合、そのとき、情報検索構成要素108は、質問302(1)~(3)及び回答304(1)~(3)を含む質問/回答ペアを選択することができる。
【0033】
図4の実例は、情報検索構成要素108が質問/回答ペアを取得するために使用し得る1個の例示的技巧を示しているが、他の実例において、情報検索構成要素108は、追加及び/又は代替技巧を使用し得る。第1の実例として、本明細書に記載のように、質問/回答ペアは、異なるカテゴリに分けられ得る。たとえば、図3の実例を使用して、質問/回答ペアは、構成要素カテゴリ、たとえば、タイヤ、モーター、ドア、窓、及び/又は同類のもの、に分けられ得る。そのような実例において、情報検索構成要素108は、その後、カテゴリを使用して、テキスト・データによって表された質問と類似のカテゴリにある質問/回答ペアを取得し得る。第2の実例として、情報検索構成要素108は、テキスト・データ204によって表された1個又は複数の単語を1個又は複数の質問/回答ペアによって表された1個又は複数の単語とマッチさせ得る。情報検索構成要素108は、その後、少なくとも閾値数(たとえば、1個、2個、3個、5個、10個など)のマッチする単語を含む質問/回答ペアを取得し得る。
【0034】
図1の実例に戻って参照すると、プロセス100は、情報検索構成要素108が情報データベース112からの取得された質問/回答ペアを表す質問/回答データ110を生成することを含み得る。いくつかの実例において、質問/回答データ110はさらに、テキスト・データ106への質問/回答ペアの関連性を表し得る。たとえば、質問/回答データ110が、複数の質問/回答ペアを表す場合、そのとき、質問/回答データ110は、第1の質問/回答ペアはテキスト・データ106に最も関連している(たとえば、最高スコアを含む)、第2の質問/回答ペアはテキスト・データ106に2番目によく関連している(たとえば、2番目によいスコアを含む)、第3の質問/回答ペアはテキスト・データ106に3番目によく関連している(たとえば、3番目によいスコアを含む)、及び/又は以下同様であることを示し得る。
【0035】
プロセス100は、テキスト・データ106と関連する文脈データ116を情報検索構成要素114が生成することを含み得る。たとえば、情報データベース112はさらに、車両に関連する情報を記憶し得る。いくつかの実例において、情報は、車両の特定のタイプ、たとえば、車両製造会社、車両モデル、及び/又は車両年式、に関連し得る。たとえば、情報は、車両に関連する知識基盤(たとえば、マニュアル、文書、ウェブページなど)からのテキストを含み得る。いくつかの実例において、情報は、一般に、複数のタイプの車両に関連し得る。たとえば、情報は、複数のモデルの車両に関連する複数のOEMマニュアルからのテキストを含み得る。いくつかの実例において、情報は、OEMマニュアル以外のソースからの情報、たとえば、情報検索構成要素114にアクセス可能な1個又は複数のネットワーク資源からの情報、を含み得る。さらに、いくつかの実例において、情報は、車両以外のトピックに関連し得る。
【0036】
情報検索構成要素114は、テキスト・データ106と関連する文脈情報を、情報データベース112(又は、データ・ストア、又は他のメモリ若しくはストレージ・タイプ)から、取得するための1個又は複数の技巧を使用し得る。いくつかの実例において、文脈情報は、テキスト・データ106によって表された質問と同じトピック、構成要素、特徴、及び/又は同類のものに文脈情報が関連していることに基づいて、テキスト・データ106と関連する。たとえば、実例を使用して、質問が、タイヤに関連する情報を要求する場合、そのとき、質問と関連する文脈情報は、タイヤに関連する情報を含み得る。いくつかの実例において、情報検索構成要素114は、閾値量の文脈情報を取得するように構成され得る。本明細書に記載のように、閾値量は、1個の単語、10個の単語、100個の単語、200個の単語、及び/又は任意の他の量の文脈情報を含み得るが、これらに限定されない。
【0037】
たとえば、図5は、本開示のいくつかの実施例による、文脈情報の取得の実例を示す。図5の実例において、文脈情報は、車両のOEMマニュアル502に関連するが、他の実例において、文脈情報は、情報の任意の他の知識基盤又はソースと関連し得る。加えて、図5の実例において、情報検索構成要素114は、埋め込みベースの情報検索などの、しかしこれに限定されない、文脈情報を取得するための情報検索のタイプを使用し得る。
【0038】
たとえば、図示するように、OEMマニュアル502からの情報504は、部分506(1)~(6)(単数形で又は複数形で「部分506」とも称される)に分けられる。部分506のそれぞれは、設定された数の単語を含み得る。図5の実例は、10個の単語を含むものとして各部分506を示しているが、他の実例において、各部分506は、任意の他の数の単語(たとえば、1個の単語、10個の単語、50個の単語、100個の単語、200個の単語など)を含み得る。加えて、各部分506は、たとえば、「回転」方法を使用することによって、前の部分506から、設定された数の単語で開始する。たとえば、図5の実例において、各部分506は、前の部分506の後に5個の単語を開始する。しかしながら、他の実例において、各部分506は、前の部分の後の任意の数の単語(たとえば、1個の単語、10個の単語、50個の単語、100個の単語、200個の単語など)を開始し得る。
【0039】
図5の実例は、単語の数に基づく部分506の生成を示しているが、他の実例において、部分506は、1個又は複数の追加及び/又は代替技巧を使用して、生成され得る。たとえば、いくつかの実例において、各部分506は、OEMマニュアル502の一部分と関連し得る。たとえば、部分506はOEMマニュアル502のタイヤ部分と関連し得る、部分506はOEMマニュアル502の窓部分と関連し得る、部分506はOEMマニュアル502のエンジン部分と関連し得る、及び/又は以下同様である。
【0040】
いくつかの実例において、情報検索構成要素114は、情報504の部分506を生成するように構成され得る。たとえば、情報検索構成要素114は、マニュアル502からの情報504を分析し、その分析に基づいて、部分506を生成し得る。いくつかの実例において、1個又は複数の他の構成要素及び/又はシステムは、情報504の部分506を生成し、その後、記憶し得る。
【0041】
図5の実例にさらに示すように、部分506は、埋め込み508(1)~(6)(単数形で又は複数形で「埋め込み508」とも称される)と関連する。たとえば、部分506(1)は埋め込み508(1)と関連する、部分506(2)は埋め込み508(2)と関連する、部分506(3)は埋め込み508(3)と関連する、及び/又は以下同様である。いくつかの実例において、情報検索構成要素114は、部分506と関連する埋め込み508を生成し得る。たとえば、情報検索構成要素114は、部分506からの単語を密ベクトルに変形するエンコーダを含むことができ、そこで、埋め込み508は、密ベクトルと関連する。いくつかの実例において、1個又は複数の他のシステム及び/又は構成要素は、部分506と関連する埋め込み508を生成し得る。たとえば、1個又は複数の他のシステム及び/又は構成要素は、部分506を密ベクトルに変形するエンコーダを含み得る。いくつかの実例において、埋め込み508のうちの1個又は複数は、トランスクリプト206を表すテキスト・データ204を受信することに基づいて、生成される。いくつかの実例において、埋め込み508のうちの1個又は複数は、トランスクリプト206を表すテキスト・データ204を受信する前に生成される。
【0042】
情報検索構成要素114は、その後、テキスト・データ204と関連する埋め込み404及び埋め込み508を使用して情報504の1個又は複数の部分506を選択することができる。いくつかの実例において、情報検索構成要素114は、閾値数の部分506を選択する。閾値数は、1個の部分506、2個の部分506、5個の部分506、10個の部分506、及び/又は任意の他の数の部分506を含み得るが、これらに限定されない。いくつかの実例において、情報検索構成要素114は、文字及び/又は単語の閾値数に達するまで部分506を選択する。たとえば、閾値数の単語は、10個の単語、50個の単語、100個の単語、200個の単語、及び/又は任意の他の数の単語を含み得るが、これらに限定されない。
【0043】
情報検索構成要素114は、埋め込み404及び埋め込み508を使用して、テキスト・データ204のトランスクリプト206に最も類似する情報504の部分506を選択することができる。いくつかの実例において、トランスクリプト206に最も類似する部分506を選択するために、情報検索構成要素114は、埋め込み508及び埋め込み404を使用して、部分506のスコア510(1)~(6)(単数形で又は複数形で「スコア510」とも称される)を決定することができる。たとえば、情報検索構成要素114は、埋め込み508(1)及び埋め込み404に基づく部分506(1)のスコア510(1)、埋め込み508(2)及び埋め込み404に基づく部分506(2)のスコア510(2)、埋め込み508(3)及び埋め込み404に基づく埋め込み508(3)のスコア510(3)などを決定し得る。情報検索構成要素114は、その後、スコア510に基づいて部分506を選択し得る。
【0044】
たとえば、情報検索構成要素114が部分506のうちの1個のみを選択する実例では、その後、情報検索構成要素114は、最高スコア510と関連する部分506を選択することができる。たとえば、情報検索構成要素114が、スコア510(6)は最高スコア510を含むと決定した場合、その後、情報検索構成要素114は、情報504の部分506(6)を選択することができる。加えて、情報検索構成要素114が部分506のうちの複数、たとえば、設定数の部分506、を選択する実例では、情報検索構成要素114は、最高スコア510を含む設定数の部分506を選択することができる。たとえば、情報検索構成要素114が、2個の部分506を選択する場合、情報検索構成要素114は、スコア510(5)~(6)は2個の最高スコア510を含むと決定することに基づいて、部分506(5)~(6)を選択することができる。
【0045】
図5の実例は、情報検索構成要素114が文脈情報を取得するために使用し得る1個の例示的技巧を示しているが、他の実例において、情報検索構成要素114は、追加及び/又は代替技巧を使用し得る。第1の実例として、本明細書に記載のように、情報は、異なるカテゴリに分けられ得る。たとえば、情報504がOEMマニュアル502からである図5の実例を使用すると、情報504は、構成要素カテゴリ、たとえば、タイヤ、モーター、ドア、窓、及び/又は同類のもの、に分けられ得る。そのような実例において、情報検索構成要素114は、そのカテゴリを使用して、テキスト・データ204によって表されたトランスクリプト206と類似のカテゴリにある文脈情報を取得することができる。第2の実例として、情報検索構成要素114は、テキスト・データ204によって表された1個又は複数の単語を情報504によって表された1個又は複数の単語とマッチさせ得る。情報検索構成要素114は、その後、少なくとも閾値数(たとえば、1個、2個、3個、5個、10個など)のマッチする単語を含む文脈情報を取得することができる。
【0046】
図1の実例に戻って参照すると、プロセス100は、プロンプト構成要素118がテキスト・データ106、質問/回答データ110、文脈データ116、及び/又は追加の文脈データ120を使用してオーディオ・データ104と関連するプロンプト・データ122を生成することを含み得る。たとえば、プロンプト構成要素118は、テキスト・データ106によって表された質問、質問/回答データ110によって表された取得された質問/回答ペア、及び文脈データ116によって表された取得された文脈情報を少なくとも使用して、プロンプトを生成することができる。いくつかの実例において、プロンプト構成要素118は、所与の順序を使用してテキスト・データ106からのテキスト、質問/回答データ110からのテキスト、及び文脈データ116からのテキストを順序付けることによってプロンプトを生成するように構成され得る。
【0047】
たとえば、図6は、本開示のいくつかの実施例による、テキスト・データ106、質問/回答データ110、及び文脈データ116を使用するプロンプト602を生成する実例を示す。図示するように、プロンプト602は、情報検索構成要素114によって取得された情報504の部分506(6)と関連する文脈情報で開始し得る。プロンプト602は、その後、情報検索構成要素108によって取得された質問/回答ペア604(1)~(M)(単数形で又は複数形で「質問/回答ペア604」とも称される)(図3の実例からの質問/回答ペアを表し得る)を含み得る。いくつかの実例において、質問/回答ペア604は、テキスト・データ204への関連性に基づいて、配置される。第1の実例として、質問/回答ペア604は、最高スコアを有する質問/回答ペア604が最初であり、2番目によいスコアを有する質問/回答ペア604がそれに続き、3番目によいスコアを有する質問/回答ペア604がそれ続き、及び/又は以下同様であるように、配置され得る。第2の実例として、質問/回答ペア604は、最低スコアを有する質問/回答ペア604が最初であり、2番目に低いスコアを有する質問/回答ペア604がそれに続き、3番目に低いスコアを有する質問/回答ペア604がそれに続き、及び/又は以下同様であるように、配置され得る。プロンプト602は、その後、テキスト・データ204(たとえば、質問)と関連するトランスクリプト206を含み得る。これは単に、プロンプト602に含まれた情報の1個の例示的配置であり、他の実例において、プロンプト602は、情報の任意の他の配置を含み得る。
【0048】
加えて、いくつかの実例において、プロンプト602は、異なるタイプの情報を分ける追加の文字、記号、及び/又は単語を含み得る。たとえば、プロンプト602は、(1)単語「文脈」で開始する、(2)コロンが後に続く、(3)文脈情報が後に続く、(4)2本の線が後に続く、(5)単語「質問」が後に続く、(6)コロンが後に続く、(7)質問が後に続く、(8)線が後に続く、(9)回答が後に続く、(10)コロンが後に続く、(11)そこで、(4)~(10)が各質問/回答ペアについて繰り返す、(12)トランスクリプトが後に続くことが可能である。これは単に、追加の文字、記号、及び/又は単語を使用して異なるタイプの情報を分けるための1個の例示的技巧であり、他の実例において、プロンプト構成要素118は、1個又は複数の追加及び/又は代替技巧を使用し得る。
【0049】
図1の実例に戻って参照すると、プロセス100は、プロンプト・データ122を言語モデル124に入力することを含み得る。本明細書に記載のように、言語モデル124は、生成言語モデル(たとえば、GPTなど)、表現言語モデル(たとえば、BERTなど)、及び/又は任意の他のタイプの言語モデルなどの、しかしこれらに限定されない、任意のタイプの言語モデルを含み得る。言語モデル124は、プロンプト・データ122を処理するように構成され得、処理に基づいて、言語モデル124は、オーディオ・データ104と関連する(たとえば、質問と関連する)データ126を出力し得る。たとえば、オーディオ・データ104が、車両の構成要素に関する質問を含む発話を表す場合、そのとき、出力データ126は、車両の構成要素に関する情報を表し得る。
【0050】
さらに図示するように、言語モデル124はさらに、いくつかの実例において、出力データ126の少なくとも一部分を含み得る、文脈データ120を出力し得る。本明細書に記載のように、プロンプト構成要素118はさらに、文脈データ120の少なくとも一部分を使用してプロンプト・データ122を生成することができる。たとえば、ユーザが、車両と関連する質問を尋ね続ける場合、プロンプト構成要素118は、文脈データ120を使用して質問のプロンプト・データ122を生成し続けることができ、そこで、文脈データ120は、前の質問への出力と関連する文脈を表す。
【0051】
いくつかの実例において、1個又は複数の技巧が、プロセス100と関連する対話システムが正確かどうかを決定するために、使用され得る。たとえば、質問/回答ペアの初期セットが生成され得、そこで、質問/回答ペアの初期セットの第1の部分は参照質問/回答ペアと関連し、質問/回答ペアの初期セットの第2の部分は試験質問/回答ペアと関連する。たとえば、質問/回答ペアの初期セットが、500個の質問/回答ペアを含む場合、そのとき、質問/回答ペアのうちの400個は、参照質問/回答ペアと関連し得、質問/回答ペアのうちの100個は、試験又は検証質問/回答ペアと関連し得る。参照質問/回答ペアは、その後、情報データベース112に記憶され得、本明細書に記載のプロセスを実行するために使用され得る。加えて、試験質問/回答ペアは、システムを試験するために使用され得る。
【0052】
たとえば、システムは、試験質問/回答ペアからの質問を使用して図1のプロセス100を実行し得る(たとえば、テキスト・データ106は、質問を表し得る)。プロセス100の実行に基づいて、言語モデル124は、質問と関連する出力データ126を生成することができる。システムは、その後、試験質問/回答ペアからの回答を出力データ126によって表された回答と比較することができる。加えて、システムは、その他の試験質問/回答ペアのうちの1個又は複数について類似のプロセスを実行することができる。比較に基づいて、システムは、対話システムと関連する精度を決定することができる。加えて、システムは、精度に基づいて1個又は複数のプロセスを実行することができる。
【0053】
たとえば、システムが、対話システムは正確であると決定した場合、その後、システムは、情報データベース112に記憶された情報(たとえば、参照質問/回答ペア、文脈情報を取得するために使用される情報など)及び/又はプロンプト・データ122を生成するために使用される技巧は対話システムを正確にさせると決定することができる。しかしながら、システムが、対話システムは不正確であると決定した場合、その後、システムは、情報データベース112に記憶された情報(たとえば、参照質問/回答ペア、文脈情報を取得するために使用される情報など)及び/又はプロンプト・データ122を生成するために使用される技巧を更新することができる。いくつかの実例において、システムは、対話システムをより正確にするために、そのような更新を行うことができる。
【0054】
図1の実例は、情報検索構成要素108が情報検索構成要素114とは別個であることを示しているが、他の実例において、情報検索構成要素108及び情報検索構成要素114は、本明細書に記載の情報検索構成要素108、114のプロセスを実行する単一の構成要素を含み得る。加えて、情報検索構成要素108、114は、情報データベース112から情報を検索する及び/又は取得するように構成された任意のタイプの構成要素、システム、アプリケーション、及び/又は同類のものを含み得る。
【0055】
ここで図7~8を参照すると、本明細書に記載の方法700及び800の各ブロックは、ハードウェア、ファームウェア、及び/又はソフトウェアの任意の組合せを使用して実行され得る計算プロセスを含む。たとえば、様々な機能が、メモリに記憶された命令を実行するプロセッサによって実施され得る。方法700及び800はまた、コンピュータ記憶媒体に記憶されたコンピュータ使用可能命令として実施され得る。方法700及び800は、いくつか例を挙げると、独立型アプリケーション、サービス又はホスト型サービス(独立型の又は別のホスト型サービスと組み合わせた)、或いは別の製品へのプラグインによって提供され得る。加えて、方法700及び800は、例として、図1のシステムに関して説明されている。しかしながら、これらの方法700及び800は、本明細書に記載のものを含むが、これらに限定されない、任意の1個のシステム、又はシステムの任意の組合せによって、追加で又は別法として、実行され得る。
【0056】
図7は、本開示のいくつかの実施例による、質問及び対応する質問/回答ペアを使用して車両と関連する情報を決定するための方法700を示す流れ図である。方法700は、ブロックB702において、車両と関連する質問を表すテキスト・データを取得することを含み得る。たとえば、車両は、1個又は複数のマイクロフォンを使用して、車両の乗客からの発話を表すオーディオ・データ104を生成することができる。車両は、その後、発話を表すテキスト・データ106を生成するために、発話処理構成要素102を使用して、オーディオ・データ104を処理することができる。いくつかの実例において、発話は、車両と関連する質問を含み得る。たとえば、発話は、車両の構成要素、車両の特徴、車両と関連するメンテナンス、及び/又は同類のことと関連する質問を含み得る。
【0057】
方法700は、ブロックB704において、質問と関連する1個又は複数の質問/回答ペアを、テキスト・データに少なくとも基づいて、決定することを含み得る。たとえば、車両は、情報検索構成要素108を使用して質問と関連する質問/回答ペアを取得することができる。本明細書に記載のように、いくつかの実例において、情報検索構成要素108は、情報データベース112に記憶された質問/回答ペアと関連する埋め込み、及び質問と関連する埋め込みを使用して質問に関係する質問/回答ペアを取得することができる。しかしながら、他の実例において、情報検索構成要素108は、1個又は複数の追加及び/又は代替技巧を使用して情報データベース112から質問/回答ペアを取得することができる。情報検索構成要素108は、その後、取得された質問/回答ペアを表す質問/回答データ110を生成することができる。
【0058】
プロセス700は、ブロックB706において、テキスト・データ及び1個又は複数の質問/回答ペアを表すデータを言語モデルに入力することを含み得る。たとえば、車両は、テキスト・データ106及び質問/回答データ110を言語モデル124に入力することができる。いくつかの実例において、データを入力するために、プロンプト構成要素118は、テキスト・データ106及び質問/回答データ110を最初に使用してプロンプトを生成することができる。プロンプト構成要素118は、その後、プロンプトを表すプロンプト・データ122を言語モデル124に入力することができる。いくつかの実例において、車両は、言語モデル124への追加データ、たとえば、情報検索構成要素114によって生成された文脈データ116及び/又は言語モデル124によって前に出力された文脈データ120、を入力することができる。
【0059】
方法700は、ブロックB708において、言語モデルを使用して、質問と関連する出力を決定することを含み得る。たとえば、言語モデル124は、テキスト・データ106及び質問/回答データ110(たとえば、プロンプト・データ122)を処理し、処理に基づいて、質問と関連するデータ126を出力することができる。本明細書に記載のように、出力データ126は、質問と関連する情報を表し得る。車両は、その後、乗客に情報を提供することができる。いくつかの実例において、車両は、データ126と関連する音を出力することによって、情報を提供し、そこで、音は、情報を表す1個又は複数の単語を含む。いくつかの実例において、車両は、出力データ126と関連するコンテンツを表示することによって、情報を提供し、そこで、コンテンツは、情報を表す1個又は複数の単語を含む。
【0060】
図8は、本開示のいくつかの実施例による、質問及び対応する文脈情報を使用して車両と関連する情報を決定するための方法800を示す流れ図である。方法800は、ブロックB802において、車両と関連する質問を表すテキスト・データを取得することを含み得る。たとえば、車両は、1個又は複数のマイクロフォンを使用して、車両の乗客からの発話を表すオーディオ・データ104を生成することができる。車両は、その後、発話を表すテキスト・データ106を生成するために、発話処理構成要素102を使用して、オーディオ・データ104を処理することができる。いくつかの実例において、発話は、車両と関連する質問を含み得る。たとえば、発話は、車両の構成要素、車両の特徴、車両と関連するメンテナンス、及び/又は同類のことと関連する質問を含み得る。
【0061】
方法800は、ブロックB804において、質問と関連する文脈情報を、テキスト・データに少なくとも基づいて、決定することを含み得る。たとえば、車両は、情報検索構成要素114を使用して質問と関連する文脈情報を取得することができる。本明細書に記載のように、いくつかの実例において、情報検索構成要素114は、情報データベース112に記憶された情報の部分と関連する埋め込み及び質問と関連する埋め込みを使用して質問に関係する文脈情報を取得することができる。しかしながら、他の実例において、情報検索構成要素114は、1個又は複数の追加及び/又は代替技巧を使用して情報データベース112から文脈情報を取得することができる。情報検索構成要素114は、その後、取得された文脈情報を表す文脈データ116を生成することができる。
【0062】
プロセス800は、ブロックB806において、テキスト・データ及び文脈情報を表すデータを言語モデルに入力することを含み得る。たとえば、車両は、テキスト・データ106及び文脈データ116を言語モデル124に入力することができる。いくつかの実例では、データを入力するために、プロンプト構成要素118は、テキスト・データ106及び文脈データ116を最初に使用してプロンプトを生成することができる。プロンプト構成要素118は、その後、プロンプトを表すプロンプト・データ122を言語モデル124に入力することができる。いくつかの実例において、車両は、追加のデータ、たとえば、情報検索構成要素108によって生成された質問/回答データ110及び/又は言語モデル124によって前に出力された文脈データ120、を言語モデル124に入力することができる。
【0063】
方法800は、ブロックB808において、言語モデルを使用して、質問と関連する出力を決定することを含み得る。たとえば、言語モデル124は、テキスト・データ106及び文脈データ116(たとえば、プロンプト・データ122)を処理し、処理に基づいて、質問と関連するデータ126を出力することができる。本明細書に記載のように、出力データ126は、質問に関連する情報を表し得る。車両は、その後、車両(又は、他のマシン)の1個又は複数の構成要素(たとえば、スピーカ、ディスプレイ、ヘッド・アップ・ディスプレイ、計器パネルなど)を使用して、乗客に情報を提供又は通信することができる。いくつかの実例において、車両は、出力データ126と関連する音を出力することによって、情報を提供し、そこで、音は、情報を表す1個又は複数の単語を含む。いくつかの実例において、車両は、出力データ126と関連するコンテンツの表示を引き起こすことによって、情報を提供し、そこで、コンテンツは、情報を表す1個又は複数の単語を含む。
【0064】
本明細書に関して-たとえば、方法700及び800に関して-記述された質問/回答インタラクションは、デジタル又はパーソナル・アシスタントを使用して、実行され得る。たとえば、ユーザとデジタル・アシスタントとの会話中-たとえば、車両又は他のマシンの動作中-ユーザは、マシンに関してもっと学習するために、メンテナンスのやり方を学習するために、ある種の特徴をアクティブ化/非アクティブ化するために、など、デジタル又はパーソナル・アシスタントに質問をすることができ、デジタル又はパーソナル・アシスタントからの応答は、システム100を使用して生成されたものとしての言語モデル124からの出力データ126に-少なくとも部分的に-依拠し得る。
【0065】
例示的自律型車両
図9Aは、本開示のいくつかの実施例による、例示的自律型車両900のイラストレーションである。自律型車両900(或いは本明細書で「車両900」と称される)は、乗客車両、たとえば、乗用車、トラック、バス、ファースト・レスポンダ車両、シャトル、電気若しくは原動機付自転車、オートバイ、消防車、警察車両、救急車、ボート、建設車両、潜水艦、ロボット車両、ドローン、航空機、トレーラに連結された車両(たとえば、貨物を輸送するために使用されるセミ・トラクタ・トレーラ)、及び/又は別のタイプの車両(たとえば、無人の及び/又は1人若しくは複数の乗客を乗せた)、を含み得るが、これに限定されない。自律型車両は、一般に、米国運輸省道路交通安全局(NHTSA:National Highway Traffic Safety Administration)、米国運輸省の部署、及び自動車技術者協会(SAE:Society of Automotive Engineers)「Taxonomy and Definitions for Terms Related to Driving Automation Systems for On-Road Motor Vehicle」(2018年6月15日に公開された規格番号J3016-201806、2016年9月30日に公開された規格番号J3016-201609、並びにこの規格の前の及び未来のバージョン)によって定義される、自動化レベルに関して記述される。車両900は、自律運転レベルのレベル3~レベル5のうちの1個又は複数による機能の能力を有し得る。車両900は、自律運転レベルのレベル1~レベル5のうちの1個又は複数による機能の能力を有し得る。たとえば、車両900は、実施例に応じて、運転者支援(レベル1)、部分的自動化(レベル2)、条件付き自動化(レベル3)、高度自動化(レベル4)、及び/又は完全自動化(レベル5)の能力を有し得る。本明細書では、「自律」という用語は、車両900又は他のマシンの任意の及び/又はすべてのタイプの自律性、たとえば、完全に自律していること、高度に自律していること、条件付きで自律していること、部分的に自律していること、補助的自律性を提供すること、半自律していること、主として自律していること、又は他の指定、を含み得る。
【0066】
車両900は、車両のシャシ、車体、車輪(たとえば、2、4、6、8、18など)、タイヤ、車軸、及び他の構成要素などの構成要素を含み得る。車両900は、内部燃焼エンジン、ハイブリッド動力装置、完全な電気式エンジン、及び/又は別の推進システム・タイプなど、推進システム950を含み得る。推進システム950は、車両900の推進力を有効にするために、トランスミッションを含み得る、車両900のドライブ・トレインに接続され得る。推進システム950は、スロットル/加速装置952からの信号の受信に応答して制御され得る。
【0067】
ハンドルを含み得る、ステアリング・システム954は、推進システム950が動作しているときに(たとえば、車両が移動中のときに)車両900のかじを取る(たとえば、所望の進路又はルートに沿って)ために使用され得る。ステアリング・システム954は、ステアリング・アクチュエータ956から信号を受信することができる。ハンドルは、完全自動化(レベル5)機能のオプションでもよい。
【0068】
ブレーキ・センサ・システム946は、ブレーキ・アクチュエータ948及び/又はブレーキ・センサからの信号の受信に応答して車両ブレーキを動作させるために使用され得る。
【0069】
1つ又は複数のシステム・オン・チップ(SoC:system on Chip)904(図9C)及び/又はGPUを含み得る、コントローラ936は、車両900の1つ若しくは複数の構成要素及び/又はシステムに信号(たとえば、コマンドの表現)を提供することができる。たとえば、コントローラは、1つ又は複数のブレーキ・アクチュエータ948を介して車両ブレーキを動作させて、1つ又は複数のステアリング・アクチュエータ956を介してステアリング・システム954を動作させて、1つ又は複数のスロットル/加速装置952を介して推進システム950を動作させるために、信号を送ることができる。コントローラ936は、センサ信号を処理する、並びに律的運転を可能にするために及び/又は運転者の車両900の運転を支援するために動作コマンド(たとえば、コマンドを表す信号)を出力する、1つ又は複数の搭載された(たとえば、統合された)計算デバイス(たとえば、スーパーコンピュータ)を含み得る。コントローラ936は、自律運転機能のための第1のコントローラ936、機能的安全性機能のための第2のコントローラ936、人工知能機能(たとえば、コンピュータ・ビジョン)のための第3のコントローラ936、インフォテインメント機能のための第4のコントローラ936、緊急状態における冗長性のための第5のコントローラ936、及び/又は他のコントローラを含み得る。いくつかの実例では、単一のコントローラ936が、前述の機能のうちの2個以上を処理することができ、2個以上のコントローラ936が、単一の機能、及び/又はその任意の組合せを処理することができる。
【0070】
コントローラ936は、1つ又は複数のセンサから受信したセンサ・データ(たとえば、センサ入力)に応答して車両900の1つ若しくは複数の構成要素及び/又はシステムを制御するための信号を提供することができる。センサ・データは、たとえば、そして制限なしに、全地球的航法衛星システム(「GNSS」)・センサ958(たとえば、グローバル・ポジショニング・システム・センサ)、RADARセンサ960、超音波センサ962、LIDARセンサ964、慣性計測装置(IMU:inertial measurement unit)センサ966(たとえば、加速度計、ジャイロスコープ、磁気コンパス、磁力計など)、マイクロフォン996、ステレオ・カメラ968、ワイドビュー・カメラ970(たとえば、魚眼カメラ)、赤外線カメラ972、サラウンド・カメラ974(たとえば、360度カメラ)、長距離及び/又は中距離カメラ998、スピード・センサ944(たとえば、車両900のスピードを測定するための)、振動センサ942、ステアリング・センサ940、ブレーキ・センサ(たとえば、ブレーキ・センサ・システム946の一部としての)、及び/又は他のセンサ・タイプから受信され得る。
【0071】
コントローラ936のうちの1つ又は複数のコントローラは、車両900の計器群932から入力(たとえば、入力データによって表される)を受信し、出力(たとえば、出力データ、表示データなどによって表される)をヒューマン・マシン・インターフェース(HMI:human-machine interface)ディスプレイ934、可聴式アナンシエータ、ラウドスピーカ、及び/又は車両900の他の構成要素を介して提供することができる。出力は、車両ベロシティ、スピード、時間、マップ・データ(たとえば、図9Cの高解像度(「HD」)マップ522)、位置データ(たとえば、マップ上などの、車両の900の位置)、方向、他の車両の位置(たとえば、占有グリッド)、コントローラ936によって把握されるものとしての物体及び物体の状況に関する情報などの、情報を含み得る。たとえば、HMIディスプレイ934は、1つ又は複数の物体(たとえば、道路標識、警告標識、交通信号の変化など)の存在、及び/又は車両が行った、行っている、又は行うであろう運転操作(たとえば、今、車線変更をしていること、3.22km(2マイル)内の出口34Bを出ることなど)に関する情報を表示することができる。
【0072】
車両900はさらに、1つ若しくは複数のワイヤレス・アンテナ926及び/又はモデムを使用して1つ若しくは複数のネットワークを介して通信することができるネットワーク・インターフェース924を含む。たとえば、ネットワーク・インターフェース924は、ロング・ターム・エボリューション(「LTE」)、広帯域符号分割多元アクセス(「WCDMA」)、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(「UMTS」)、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーション(「GSM」)、IMT-CDMAマルチキャリア(「CDMA2000」)などを介する通信の能力を有し得る。ワイヤレス・アンテナ926はまた、ブルートゥース、ブルートゥース・ロー・エナジー(「LE」:low energy)、Z-Wave、ZigBeeなどのローカル・エリア・ネットワーク、及び/又はLoRaWAN、SigFoxなどのロー・パワー・ワイドエリア・ネットワーク(「LPWAN」:low power wide-area network)を使用し、環境内の物体(たとえば、車両、モバイル・デバイスなど)の間の通信を可能にすることができる。
【0073】
図9Bは、本開示のいくつかの実施例による、図9Aの例示的自律型車両900のカメラ位置及び視野の実例である。カメラ及びそれぞれの視野は、1つの例示的実施例であり、制限することは意図されていない。たとえば、追加の及び/又は代替カメラが含まれ得る、及び/又はカメラは車両900の異なる位置に置かれ得る。
【0074】
カメラのカメラ・タイプは、車両900の構成要素及び/又はシステムと使用するようになされ得るデジタル・カメラを含み得るが、これに限定されない。カメラは、自動車安全整合性レベル(ASIL:automotive safety integrity level)Bにおいて及び/又は別のASILにおいて動作することができる。カメラ・タイプは、実施例に応じて、60フレーム/秒(fps)、120fps、240fpsなど、任意の画像キャプチャ・レートの能力を有し得る。カメラは、ロール・シャッタ、グローバル・シャッタ、別のタイプのシャッタ、又はその組合せを使用する能力を有し得る。いくつかの実例では、カラー・フィルタ・アレイは、RCCC(red clear clear clear)カラー・フィルタ・アレイ、RCCB(red clear clear blue)カラー・フィルタ・アレイ、RBGC(red blue green clear)カラー・フィルタ・アレイ、Foveon X3カラー・フィルタ・アレイ、Bayerセンサ(RGGB)カラー・フィルタ・アレイ、モノクロ・センサ・カラー・フィルタ・アレイ、及び/又は別のタイプのカラー・フィルタ・アレイを含み得る。一部の実施例では、RCCC、RCCB、及び/又はRBGCカラー・フィルタ・アレイを有するカメラなどのクリア画素カメラは、光感度を上げるための取り組みにおいて使用され得る。
【0075】
いくつかの実例では、カメラのうちの1つ又は複数が、高度運転者支援システム(ADAS:advanced driver assistance system)機能(たとえば、冗長又はフェイルセーフ設計の一部として)を実行するために使用され得る。たとえば、多機能モノ・カメラは、車線逸脱警報、交通標識アシスト及びインテリジェント・ヘッドランプ制御を含む機能を提供するために設置され得る。カメラのうちの1つ又は複数(たとえば、すべてのカメラ)が、画像データ(たとえば、ビデオ)を同時に記録及び提供することができる。
【0076】
カメラのうちの1つ又は複数は、カメラの画像データ・キャプチャ能力を妨げることがある自動車内からの迷光及び反射(たとえば、フロントガラスのミラーにおいて反射されたダッシュボードからの反射)を取り除くために、カスタム設計された(3次元(「3D」:three dimensional)印刷された)部品などの取付部品において取り付けられ得る。サイドミラー取付部品を参照すると、サイドミラー部品は、カメラ取付板がサイドミラーの形状に合うように、カスタム3D印刷され得る。いくつかの実例では、カメラは、サイドミラー内に統合され得る。サイドビュー・カメラについては、カメラはまた、キャビンの各角にある4個の支柱内に統合され得る。
【0077】
車両900の前の環境の部分を含む視野を有するカメラ(たとえば、前向きのカメラ)は、前向きの進路及び障害物の識別を助け、1つ若しくは複数のコントローラ936及び/又は制御SoCの助けにより、占有グリッドの生成及び/又は好ましい車両進路の決定に不可欠な情報の提供の提供を助けるための、サラウンド・ビューのために使用され得る。前向きのカメラは、緊急ブレーキ、歩行者検出、及び衝突回避を含む、LIDARと同じADAS機能の多くを実行するために使用され得る。前向きのカメラはまた、車線逸脱警報(「LDW(Lane Departure Warning)」)、自律的クルーズ制御(「ACC(Autonomous Cruise Control)」)、及び/又は交通標識認識などの他の機能を含むADAS機能及びシステムのために使用され得る。
【0078】
様々なカメラが、たとえば、相補型金属酸化膜半導体(「CMOS」:complementary metal oxide semiconductor)カラー画像化装置を含む単眼カメラ・プラットフォームを含む、前向きの構成において使用され得る。別の実例は、周辺(たとえば、歩行者、交差する交通又は自転車)からのビューに入る物体を把握するために使用され得るワイドビュー・カメラ970でもよい。図9Bにはワイドビュー・カメラは1つだけ示されているが、車両900には任意の数(0を含む)のワイドビュー・カメラ970が存在し得る。加えて、任意の数の長距離カメラ998(たとえば、ロングビュー・ステレオ・カメラ・ペア)が、特に、ニューラル・ネットワークがまだトレーニングされていない物体について、深度ベースの物体検出のために使用され得る。長距離カメラ998はまた、物体検出及び分類、並びに基本物体追跡のために使用され得る。
【0079】
任意の数のステレオ・カメラ968もまた、前向きの構成に含まれ得る。少なくとも1個の実施例において、ステレオ・カメラ968のうちの1個又は複数は、単一チップ上の統合コントローラ・エリア・ネットワーク(「CAN」)又はイーサネット(登録商標)・インターフェースをプログラマブル・ロジック(「FPGA」)及びマルチコア・マイクロプロセッサに提供し得る、拡張可能な処理ユニットを含む統合制御ユニットを含み得る。そのようなユニットは、画像内のすべてのポイントの距離推定値を含む、車両の環境の3Dマップを生成するために使用され得る。代替ステレオ・カメラ968は、2個のカメラ・レンズ(左と右に1つずつ)と、車両から対象物体までの距離を測定する及び生成された情報(たとえば、メタデータ)を使用して自律的緊急ブレーキ及び車線逸脱警報機能をアクティブにすることができる画像処理チップとを含み得る、コンパクト・ステレオ・ビジョン・センサを含み得る。他のタイプのステレオ・カメラ968が、本明細書に記載のものに加えて、又はそれらの代わりに、使用されてもよい。
【0080】
車両900の側面に対する環境の部分を含む視野を有するカメラ(たとえば、サイドビュー・カメラ)が、占有グリッドを作成及び更新するために並びに側面衝撃衝突警報を生成するために使用される情報を提供する、サラウンド・ビューのために使用され得る。たとえば、サラウンド・カメラ974(たとえば、図9Bに示されるような4個のサラウンド・カメラ974)は、車両900上に位置付けられ得る。サラウンド・カメラ974は、ワイドビュー・カメラ970、魚眼カメラ、360度カメラ、及び/又は同類のものを含み得る。たとえば、4個の魚眼カメラが、車両の前、後ろ、及び側面に配置され得る。代替配置において、車両は、3個のサラウンド・カメラ974(たとえば、左、右、及び後部)を使用してもよく、第4のサラウンド・ビュー・カメラとして1つ又は複数の他のカメラ(たとえば、前向きのカメラ)を活用してもよい。
【0081】
車両900の後ろに対する環境の部分を含む視野を有するカメラ(たとえば、後方確認カメラ)が、駐車支援、サラウンド・ビュー、後部衝突警報、並びに占有グリッドの作成及び更新のために使用され得る。本明細書に記載のように、前向きのカメラ(たとえば、長距離及び/又は中距離カメラ998、ステレオ・カメラ968)、赤外線カメラ972など)としても適したカメラを含むがこれらに限定されない、多種多様なカメラが使用され得る。
【0082】
図9Cは、本開示のいくつかの実施例による、図9Aの例示的自律型車両900の例示的システム・アーキテクチャのブロック図である。本明細書に記載されているこの及び他の配置は単に実例として説明されていることを理解されたい。他の配置及び要素(たとえば、マシン、インターフェース、機能、順番、機能のグループ分けなど)が、示されたものに加えて又はこれらに代わって使用されてもよく、いくつかの要素はともに除外されてもよい。さらに、本明細書に記載の要素の多くは、個別の又は分散された構成要素として又は他の構成要素と併せて、並びに任意の適切な組合せ及び場所において、実装され得る機能エンティティである。エンティティによって実行されるものとして本明細書に記載された様々な機能は、ハードウェア、ファームウェア、及び/又はソフトウェアによって実施され得る。たとえば、様々な機能が、メモリに記憶された命令を実行するプロセッサによって実施され得る。
【0083】
図9Cの車両900の構成要素、特徴、及びシステムのそれぞれは、バス902を介して接続されるものとして図示されている。バス902は、コントローラ・エリア・ネットワーク(CAN)データ・インターフェース(或いは、「CANバス」と称される)を含み得る。CANは、ブレーキ、加速度、ブレーキ、ステアリング、フロントガラス・ワイパなどの作動など、車両900の様々な特徴及び機能の制御を助けるために使用される車両900内のネットワークでもよい。CANバスは、それぞれが独自の一意の識別子(たとえば、CAN ID)を有する、数ダース又は数百ものノードを有するように構成され得る。CANバスは、ハンドル角度、対地速度、1分間のエンジン回転(RPM:revolutions per minute)、ボタン位置、及び/又は他の車両状況指標を見つけるために読み取られ得る。CANバスは、ASIL B準拠でもよい。
【0084】
バス902は、CANバスであるものとして本明細書に記載されているが、これは制限することを意図されていない。たとえば、CANバスに加えて、又はこのその代替として、FlexRay及び/又はイーサネット(登録商標)が使用されてもよい。加えて、単一の線が、バス902を表すために使用されているが、これは制限することを意図されていない。たとえば、1つ若しくは複数のCANバス、1つ若しくは複数のFlexRayバス、1つ若しくは複数のイーサネット(登録商標)・バス、及び/又は異なるプロトコルを使用する1つ若しくは複数の他のタイプのバスを含み得る、任意の数のバス902が存在し得る。いくつかの実例では、2個以上のバス902が、異なる機能を実行するために使用され得る、及び/又は冗長性のために使用され得る。たとえば、第1のバス902は衝突回避機能のために使用されてもよく、第2のバス902は作動制御のために使用されてもよい。任意の実例において、各バス902は、車両900の構成要素のいずれかと通信し得、2個以上のバス902が同じ構成要素と通信し得る。いくつかの実例では、車両内の各SoC904、各コントローラ936、及び/又は各コンピュータは、同じ入力データ(たとえば、車両900のセンサからの入力)へのアクセスを有し得、CANバスなどの共通バスに接続され得る。
【0085】
車両900は、図9Aに関して本明細書で説明されるものなど、1つ又は複数のコントローラ936を含み得る。コントローラ936は、様々な機能のために使用され得る。コントローラ936は、車両900の様々な他の構成要素及びシステムのいずれかに連結されてもよく、車両900、車両900の人工知能、車両900のためのインフォテインメント、及び/又は同類のものの制御のために使用され得る。
【0086】
車両900は、システム・オン・チップ(SoC)904を含み得る。SoC904は、CPU906、GPU908、プロセッサ910、キャッシュ912、加速装置914、データ・ストア916、及び/又は図示されていない他の構成要素及び特徴を含み得る。SoC904は、様々なプラットフォーム及びシステム内の車両900を制御するために使用され得る。たとえば、SoC904は、1つ又は複数のサーバ(たとえば、図9Dのサーバ978)からネットワーク・インターフェース924を介してマップのリフレッシュ及び/又は更新を取得することができるHDマップ922を有するシステム(たとえば、車両900のシステム)において結合され得る。
【0087】
CPU906は、CPUクラスタ又はCPU複合体(或いは、「CCPLEX」とも称される)を含み得る。CPU906は、複数のコア及び/又はL2キャッシュを含み得る。たとえば、一部の実施例では、CPU906は、コヒーレント・マルチプロセッサ構成内の8個のコアを含み得る。一部の実施例では、CPU906は、4個のデュアルコア・クラスタを含むことができ、各クラスタが専用のL2キャッシュ(たとえば、2MBL2キャッシュ)を有する。CPU906(たとえば、CCPLEX)は、CPU906のクラスタの任意の組合せが任意の所与の時間にアクティブになることを可能にする同時クラスタ動作をサポートするように構成され得る。
【0088】
CPU906は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含む電力管理能力を実装することができる:個別ハードウェア・ブロックが、動的電力を節約するためにアイドル状態のときに自動的にクロック・ゲーティングされ得る、各コア・クロックは、WFI/WFE命令の実行により命令をコアがアクティブに実行していないときにゲーティングされ得る、各コアは、独立してパワー・ゲーティングされ得る、各コア・クラスタは、すべてのコアがクロック・ゲーティングされる若しくはパワー・ゲーティングされるときに、独立してクロック・ゲーティングされ得る、及び/又は、各コア・クラスタは、すべてのコアがパワー・ゲーティングされるときに、独立してパワー・ゲーティングされ得る。CPU906は、電力状態を管理するための強化されたアルゴリズムをさらに実装することができ、そこでは、許容される電力状態及び予想されるウェイクアップ時間が指定され、ハードウェア/マイクロ・コードが、コア、クラスタ、及びCCPLEXに入力するための最良の電力状態を決定する。処理コアは、作業がマイクロ・コードにオフロードされたソフトウェアにおける簡略化された電力状態入力シーケンスをサポートすることができる。
【0089】
GPU908は、統合されたGPU(或いは本明細書において「iGPU」と称される)を含み得る。GPU908は、プログラマブルになり得、並行のワークロードに効率的になり得る。一部の実例では、GPU908は、強化されたテンソル命令セットを使用することができる。GPU908は、1つ又は複数のストリーミング・マイクロプロセッサを含み得、そこで、各ストリーミング・マイクロプロセッサは、L1キャッシュ(たとえば、少なくとも96KB記憶容量を有するL1キャッシュ)を含み得、ストリーミング・マイクロプロセッサのうちの2個以上が、キャッシュ(たとえば、512KB記憶容量を有するL2キャッシュ)を共用し得る。一部の実施例では、GPU908は、少なくとも8個のストリーミング・マイクロプロセッサを含み得る。GPU908は、計算アプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)を使用することができる。加えて、GPU908は、1つ若しくは複数の並行のコンピューティング・プラットフォーム及び/又はプログラミング・モデル(たとえば、NVIDIAのCUDA)を使用することができる。
【0090】
GPU908は、自動車の及び組み込まれた使用事例における最高のパフォーマンスのために電力最適化され得る。たとえば、GPU908は、FinFET(Fin field-effect transistor)上に製造され得る。しかしながら、これは制限することを意図されておらず、GPU908は、他の半導体製造プロセスを使用し、製造され得る。各ストリーミング・マイクロプロセッサは、複数のブロックに区切られたいくつかの混合精度処理コアを組み込むことができる。限定ではなく、たとえば、64 PF32コア及び32 PF64コアは、4個の処理ブロックに区切られてもよい。そのような実例では、各処理ブロックは、16 FP32コア、8 FP64コア、16 INT32コア、深層学習行列演算のための2個の混合精度NVIDIAテンソル・コア、L0命令キャッシュ、ワープ・スケジューラ、発送ユニット、及び/又は64KBレジスタ・ファイルを割り当てられ得る。加えて、ストリーミング・マイクロプロセッサは、計算及びアドレス指定演算の混合を有するワークロードの効率的な実行を提供するための独立した並行の整数及び浮動小数点データ進路を含み得る。ストリーミング・マイクロプロセッサは、並行スレッドの間のより高い細粒度の同期及び連携を可能にするために、独立したスレッド・スケジューリング能力を含み得る。ストリーミング・マイクロプロセッサは、プログラミングを単純化しつつ性能を向上させるために、結合されたL1データ・キャッシュ及び共用メモリ・ユニットを含み得る。
【0091】
GPU908は、一部の実例では、900GB/秒のピーク・メモリ帯域幅に関して、提供するための高帯域幅メモリ(HBM:high bandwidth memory)及び/又は16GBHBM2メモリ・サブシステムを含み得る。いくつかの実例では、HBMメモリに加えて、又はこれの代わりに、グラフィックス・ダブル・データ・レート・タイプ5同期ランダム・アクセス・メモリ(GDDR5:graphics double data rate type five synchronous random-access memory)などの同期グラフィックス・ランダム・アクセス・メモリ(SGRAM:synchronous graphics random-access memory)が使用され得る。
【0092】
GPU908は、メモリ・ページに最も頻繁にアクセスするプロセッサへのそれらのメモリ・ページのより正確な移動を可能にするためにアクセス・カウンタを含む統一されたメモリ技術を含むことができ、それにより、プロセッサ間で共用される記憶範囲の効率を向上させる。いくつかの実例では、アドレス変換サービス(ATS:address translation service)サポートが、GPU908がCPU906ページ・テーブルに直接アクセスすることを可能にするために使用され得る。そのような実例では、GPU908メモリ管理ユニット(MMU:memory management unit)がミスを経験するとき、アドレス変換要求が、CPU906に送信され得る。応答して、CPU906は、アドレスの仮想対現実マッピングのためのそのページ・テーブルを調べることができ、GPU908に変換を送り返す。そのようなものとして、統一されたメモリ技術は、CPU906とGPU908との両方のメモリの単一統一仮想アドレス空間を可能にすることができ、それによりGPU908へのアプリケーションのGPU908プログラミング及び移植を単純化する。
【0093】
加えて、GPU908は、他のプロセッサのメモリへのGPU908のアクセスの頻度を記録することができるアクセス・カウンタを含み得る。アクセス・カウンタは、メモリ・ページが最も頻繁にそのページにアクセスしているプロセッサの物理メモリに移動されることを確実にするのを助けることができる。
【0094】
SoC904は、本明細書に記載のものを含む任意の数のキャッシュ912を含み得る。たとえば、キャッシュ912は、CPU906とGPU908との両方に利用可能な(たとえば、CPU906とGPU908との両方に接続された)L3キャッシュを含み得る。キャッシュ912は、キャッシュ・コヒーレンス・プロトコル(たとえば、MEI、MESI、MSIなど)を使用することなどによって、線の状態を記録することができるライトバック・キャッシュを含み得る。L3キャッシュは、より小さいキャッシュ・サイズが使用されてもよいが、実施例に応じて、4MB以上を含み得る。
【0095】
SoC904は、車両900の様々なタスク又は動作のいずれか(たとえば、処理DNN)に関して処理を実行する際に活用され得る論理演算ユニット(ALU:arithmetic logic unit)を含み得る。加えて、SoC904は、システム内で数学演算を実行するための浮動小数点演算ユニット(FPU:floating point unit)(又は他のマス・コプロセッサ又は数値演算コプロセッサ・タイプ)を含み得る。たとえば、SoC104は、CPU906及び/又はGPU908内の実行ユニットとして統合された1つ又は複数のFPUを含み得る。
【0096】
SoC904は、1つ又は複数の加速装置914(たとえば、ハードウェア・加速装置、ソフトウェア・加速装置、又はその組合せ)を含み得る。たとえば、SoC904は、最適化されたハードウェア加速装置及び/又は大きなオンチップ・メモリを含み得る、ハードウェア加速クラスタを含み得る。大きなオンチップメモリ(たとえば、4MBのSRAM)は、ハードウェア加速クラスタがニューラル・ネットワーク及び他の演算を加速することを可能にし得る。ハードウェア加速クラスタは、GPU908を補完するために及びGPU908のタスクの一部をオフロードするために(たとえば、他のタスクを実行するためのGPU908のより多くのサイクルを解放するために)使用され得る。一実例として、加速装置914は、加速に適するように十分に安定している対象ワークロード(たとえば、知覚、畳み込みニューラル・ネットワーク(CNN:convolutional neural network)など)のために使用され得る。本明細書では、「CNN」という用語は、領域ベースの又は領域的畳み込みニューラル・ネットワーク(RCNN:regional convolutional neural network)及び高速RCNN(たとえば、物体検出のために使用されるものとしての)を含む、すべてのタイプのCNNを含み得る。
【0097】
加速装置914(たとえば、ハードウェア加速クラスタ)は、深層学習加速装置(DLA:deep learning accelerator)を含み得る。DLAは、深層学習アプリケーション及び推論のために1秒あたり追加の10兆の動作を提供するように構成することができる1つ又は複数のテンソル処理ユニット(TPU:Tensor processing unit)を含み得る。TPUは、画像処理機能(たとえば、CNN、RCNNなどの)を実行するように構成及び最適化された加速装置でもよい。DLAはさらに、特定のセットのニューラル・ネットワーク・タイプ及び浮動小数点演算、並びに推論のために最適化され得る。DLAの設計は、汎用GPUよりも1ミリメートルあたりより多くのパフォーマンスを提供することができ、CPUのパフォーマンスを大きく超える。TPUは、たとえば、特徴と重みとの両方についてINT8、INT16、及びFP16データ・タイプをサポートする、単一インスタンス畳み込み機能、並びにポストプロセッサ機能を含む、いくつかの機能を実行することができる。
【0098】
DLAは、以下を含むがこれらに限定されない、様々な機能のいずれかのために処理済み又は未処理のデータでニューラル・ネットワーク、特にCNN、を迅速に及び効率的に実行することができる:カメラ・センサからのデータを使用する物体識別及び検出のためのCNN、カメラ・センサからのデータを使用する距離推定のためのCNN、マイクロフォンからのデータを使用する緊急車両検出及び識別及び検出のためのCNN、カメラ・センサからのデータを使用する顔認識及び車両所有者識別のためのCNN、及び/又は、セキュリティ及び/又は安全性関連イベントのためのCNN。
【0099】
DLAは、GPU908の任意の機能を実行することができ、そして、推論加速装置を使用することによって、たとえば、設計者は、任意の機能のためにDLA又はGPU908のいずれかを対象にすることができる。たとえば、設計者は、DLA上のCNN及び浮動小数点演算の処理に重点的に取り組み、他の機能をGPU908及び/又は他の加速装置914に任せることができる。
【0100】
加速装置914(たとえば、ハードウェア加速クラスタ)は、或いはコンピュータ・ビジョン加速装置と本明細書で称され得るプログラマブル・ビジョン加速装置(PVA:programmable vision accelerator)を含み得る。PVAは、高度運転者支援システム(ADAS:advanced driver assistance system)、自律運転、及び/又は拡張現実(AR:augmented reality)及び/又は仮想現実(VR:virtual reality)アプリケーションのためのコンピュータ・ビジョン・アルゴリズムを加速するように設計及び構成され得る。PVAは、パフォーマンスと柔軟性との間のバランスをもたらすことができる。たとえば、各PVAは、たとえば、任意の数の縮小命令セット・コンピュータ(RISC:reduced instruction set computer)コア、直接メモリ・アクセス(DMA:direct memory access)、及び/又は任意の数のベクトル・プロセッサを含み得るが、これらに限定されない。
【0101】
RISCコアは、画像センサ(たとえば、本明細書に記載のカメラのうちのいずれかのカメラの画像センサ)、画像信号プロセッサ、及び/又は同類のものと相互作用することができる。それぞれのRISCコアは、任意の量のメモリを含み得る。RISCコアは、実施例に応じて、いくつかのプロトコルのいずれかを使用することができる。いくつかの実例では、RISCコアは、リアルタイム・オペレーティング・システム(RTOS:real-time operating system)を実行することができる。RISCコアは、1つ若しくは複数の集積回路デバイス、特定用途向け集積回路(ASIC)、及び/又はメモリ・デバイスを使用して、実装され得る。たとえば、RISCコアは、命令キャッシュ及び/又はしっかりと結合されたRAMを含み得る。
【0102】
DMAは、CPU906から独立したシステム・メモリにPVAの構成要素がアクセスすることを可能にし得る。DMAは、多次元アドレス指定及び/又は循環アドレス指定をサポートすることを含むがこれに限定されないPVAに最適化をもたらすために使用される任意の数の特徴をサポートすることができる。いくつかの実例では、DMAは、ブロック幅、ブロック高さ、ブロック深度、水平ブロック・ステッピング、垂直ブロック・ステッピング、及び/又は深度ステッピングを含み得る、6次元まで又はそれ以上のアドレス指定をサポートすることができる。
【0103】
ベクトル・プロセッサは、コンピュータ・ビジョン・アルゴリズムのプログラミングを効率的に柔軟に実行する及び信号処理能力を提供するように設計され得るプログラマブル・プロセッサでもよい。いくつかの実例では、PVAは、PVAコア及び2個のベクトル処理サブシステム・パーティションを含み得る。PVAコアは、プロセッサ・サブシステム、DMAエンジン(たとえば、2個のDMAエンジン)、及び/又は他の周辺装置を含み得る。ベクトル処理サブシステムは、PVAの1次的処理エンジンとして動作することができ、ベクトル処理ユニット(VPU:vector processing unit)、命令キャッシュ、及び/又はベクトル・メモリ(たとえば、VMEM)を含み得る。VPUコアは、たとえば、単一の命令、複数のデータ(SIMD)、超長命令語(VLIW:very long instruction word)デジタル信号プロセッサなど、デジタル信号プロセッサを含み得る。SIMD及びVLIWの組合せは、スループット及びスピードを高めることができる。
【0104】
それぞれのベクトル・プロセッサは、命令キャッシュを含み得、専用のメモリに連結され得る。結果として、一部の実例では、それぞれのベクトル・プロセッサは、他のベクトル・プロセッサから独立して実行するように構成され得る。他の実例において、特定のPVAに含まれるベクトル・プロセッサは、データ並列処理を用いるように構成され得る。たとえば、一部の実施例では、単一のPVAに含まれる複数のベクトル・プロセッサは、同じコンピュータ・ビジョン・アルゴリズムを、しかし画像の異なる領域上で、実行することができる。他の実例において、特定のPVAに含まれるベクトル・プロセッサは、異なるコンピュータ・ビジョン・アルゴリズムを、同じ画像上で、同時に実行することができ、或いは順次画像又は画像の部分で異なるアルゴリズムを実行することさえできる。特に、任意の数のPVAは、ハードウェア加速クラスタに含まれ得、任意の数のベクトル・プロセッサは、それぞれのPVAに含まれ得る。加えて、PVAは、全体的システム安全性を高めるために、追加のエラー訂正コード(ECC:error correcting code)メモリを含み得る。
【0105】
加速装置914(たとえば、ハードウェア加速クラスタ)は、加速装置914のための高帯域幅、低レイテンシSRAMを提供するための、コンピュータ・ビジョン・ネットワーク・オンチップ及びSRAMを含み得る。いくつかの実例では、オンチップ・メモリは、たとえば、そして制限ではなく、PVAとDLAとの両方によってアクセス可能でもよい、8個のフィールド構成可能なメモリ・ブロックから成る、少なくとも4MBのSRAMを含み得る。各ペアのメモリ・ブロックは、高度周辺バス(APB:advanced peripheral bus)インターフェース、構成回路、コントローラ、及びマルチプレクサを含み得る。任意のタイプのメモリが、使用され得る。PVA及びDLAは、メモリへの高速アクセスを有するPVA及びDLAを提供するバックボーンを介してメモリにアクセスすることができる。バックボーンは、(たとえば、APBを使用して)PVA及びDLAをメモリに相互接続するコンピュータ・ビジョン・ネットワーク・オンチップを含み得る。
【0106】
コンピュータ・ビジョン・ネットワーク・オンチップは、PVAとDLAとの両方が作動可能及び有効信号を提供することを、任意の制御信号/アドレス/データの送信の前に、決定するインターフェースを含み得る。そのようなインターフェースは、制御信号/アドレス/データを送信するための別個のフェーズ及び別個のチャネル、並びに連続的データ転送のためのバーストタイプの通信を提供することができる。このタイプのインターフェースは、ISO26262又はIEC61508規格に従うことができるが、他の規格及びプロトコルが使用されてもよい。
【0107】
いくつかの実例では、SoC904は、2018年8月10日に出願された特許文献1に記載されるような、リアルタイム・レイトレーシング・ハードウェア加速装置を含み得る。リアルタイム・レイトレーシング・ハードウェア加速装置は、RADAR信号解釈のための、音響伝播合成及び/又は分析のための、SONARシステムのシミュレーションのための、一般波伝播シミュレーションのための、ローカリゼーション及び/又は他の機能を目的とするLIDARデータに対する比較のための、及び/又は他の使用のための、リアルタイム視覚化シミュレーションを生成するために、(たとえば、世界モデル内の)物体の位置及び規模を迅速に効率的に決定するために使用され得る。一部の実施例では、1つ又は複数の木の走査ユニット(TTU:tree traversal unit)が、1つ又は複数のレイトレーシング関連動作を実行するために使用され得る。
【0108】
加速装置914(たとえば、ハードウェア加速装置クラスタ)は、自律運転のための多様な用途を有する。PVAは、ADAS及び自律型車両における極めて重要な処理段階に使用され得るプログラマブル・ビジョン加速装置でもよい。PVAの能力は、低電力及び低レイテンシにおいて、予測可能な処理を必要とするアルゴリズムの領域にふさわしい。言い換えれば、PVAは、低レイテンシ及び低電力とともに予測可能な実行時間を必要とする、小さなデータ集合上でも、半高密度の又は高密度の通常の計算で上手く機能する。それ故に、PVAは、物体検出及び整数計算での動作において効率的であるので、自律型車両のためのプラットフォームとの関連で、PVAは、クラシック・コンピュータ・ビジョン・アルゴリズムを実行するように設計される。
【0109】
たとえば、本技術の1つの実施例によれば、PVAは、コンピュータ・ステレオ・ビジョンを実行するために使用される。半グローバルなマッチングベースのアルゴリズムが、一部の実例では使用され得るが、これは制限することを意図されていない。レベル3~5の自律運転のための多数のアプリケーションは、動き推定/ステレオ・マッチング・オンザフライ(たとえば、SFM(structure from motion)、歩行者認識、レーン検出など)を必要とする。PVAは、2個の単眼カメラからの入力でコンピュータ・ステレオ・ビジョン機能を実行することができる。
【0110】
いくつかの実例では、PVAは、高密度のオプティカル・フローを実行するために使用され得る。処理されたRADARを提供するために未加工のRADARデータを処理する(たとえば、4D高速フーリエ変換を使用して)ことによる。他の実例において、PVAは、たとえば、飛行データの未加工の時間を処理して飛行データの処理済み時間を提供することにより、飛行深度処理の時間に使用される。
【0111】
DLAは、たとえば、各物体検出の信頼性の測定値を出力するニューラル・ネットワークを含む、制御及び運転安全性を強化するために任意のタイプのネットワークを実行するために使用され得る。そのような信頼性値は、確率として、又は他の検出と比較した各検出の相対的「重み」を提供するものとして、解釈され得る。この信頼性値は、どの検出が誤判定検出ではなくて真陽性検出と考えられるべきであるかに関するさらなる決定をシステムが行うことを可能にする。たとえば、システムは、信頼性の閾値を設定し、真陽性検出としての閾値を超える検出のみを考慮することができる。自動非常ブレーキ(AEB:automatic emergency braking)システムにおいて、誤判定検出は、車両に非常ブレーキを自動で実行させることになり、これは明らかに望ましくない。したがって、最も確信のある検出のみが、AEBのトリガとして考えられるべきである。DLAは、信頼性値を退行するニューラル・ネットワークを実行し得る。ニューラル・ネットワークは、境界ボックス次元、(たとえば、別のサブシステムから)取得されたグラウンド・プレーン推定、ニューラル・ネットワーク及び/又は他のセンサ(たとえば、LIDARセンサ964又はRADARセンサ960)から取得された物体の車両900方位、距離、3D位置推定と相関する慣性計測装置(IMU:inertial measurement unit)センサ966出力、その他など、少なくともいくつかのサブセットのパラメータをその入力として受け取ることができる。
【0112】
SoC904は、データ・ストア916(たとえば、メモリ)を含み得る。データ・ストア916は、SoC904のオンチップ・メモリでもよく、GPU及び/又はDLAで実行されることになるニューラル・ネットワークを記憶することができる。いくつかの実例では、データ・ストア916は、冗長性及び安全性のためにニューラル・ネットワークの複数のインスタンスを記憶するのに十分な大きさの容量を有し得る。データ・ストア912は、L2又はL3キャッシュ912を備え得る。データ・ストア916の参照は、本明細書に記載のような、PVA、DLA、及び/又は他の加速装置914に関連するメモリの参照を含み得る。
【0113】
SoC904は、1つ又は複数のプロセッサ910(たとえば、組み込まれたプロセッサ)を含み得る。プロセッサ910は、ブート電力及び管理能力及び関連するセキュリティ施行を処理するための専用のプロセッサ及びサブシステムでもよいブート及び電力管理プロセッサを含み得る。ブート及び電力管理プロセッサは、SoC904ブート・シーケンスの一部でもよく、実行時間電力管理サービスを提供することができる。ブート電力及び管理プロセッサは、クロック及び電圧プログラミング、システム低電力状態移行の支援、SoC904熱及び温度センサの管理、及び/又はSoC904電力状態の管理を提供することができる。各温度センサは、その出力頻度が温度に比例するリング発振器として実装されてもよく、SoC904は、リング発振器を使用してCPU906、GPU908、及び/又は加速装置914の温度を検出することができる。温度が、閾値を超えたと判定された場合、ブート及び電力管理プロセッサは、温度障害ルーティンに入り、SoC904をより低い電力状態に置く及び/又は車両900をショーファーの安全停止モードにする(たとえば、車両900を安全停止させる)ことができる。
【0114】
プロセッサ910は、オーディオ処理エンジンの機能を果たし得る1セットの組み込まれたプロセッサをさらに含み得る。オーディオ処理エンジンは、複数のインターフェースを介するマルチチャネル・オーディオの完全なハードウェア・サポートとオーディオI/Oインターフェースの広く柔軟な範囲とを可能にするオーディオ・サブシステムでもよい。いくつかの実例では、オーディオ処理エンジンは、専用のRAMを有するデジタル信号プロセッサを有する専用のプロセッサ・コアである。
【0115】
プロセッサ910は、低電力センサ管理及びウェイク使用事例をサポートするための必要なハードウェア特徴を提供することができる常時オンのプロセッサ・エンジンをさらに含み得る。常時オンのプロセッサ・エンジンは、プロセッサ・コア、しっかりと結合されたRAM、支援周辺装置(たとえば、タイマ及び割り込みコントローラ)、様々なI/Oコントローラ周辺装置、及びルーティング論理を含み得る。
【0116】
プロセッサ910は、自動車のアプリケーションの安全性管理を処理するために専用のプロセッサ・サブシステムを含む安全性クラスタ・エンジンをさらに含み得る。安全性クラスタ・エンジンは、2個以上のプロセッサ・コア、しっかりと結合されたRAM、サポート周辺装置(たとえば、タイマ、割り込みコントローラなど)、及び/又はルーティング論理を含み得る。安全性モードにおいて、2個以上のコアは、ロックステップ・モードにおいて動作し、それらの動作の間の何らかの差を検出するための比較論理を有する単一のコアとして機能することができる。
【0117】
プロセッサ910は、リアルタイム・カメラ管理を処理するための専用のプロセッサ・サブシステムを含み得るリアルタイム・カメラ・エンジンをさらに含み得る。
【0118】
プロセッサ910は、カメラ処理パイプラインの一部であるハードウェア・エンジンである画像信号プロセッサを含み得る高ダイナミック・レンジ信号プロセッサをさらに含み得る。
【0119】
プロセッサ910は、プレイヤ・ウインドウのための最終的画像を生み出すためにビデオ再生アプリケーションによって必要とされるビデオ処理後機能を実装する処理ブロック(たとえば、マイクロプロセッサに実装された)でもよいビデオ画像合成器を含み得る。ビデオ画像合成器は、ワイドビュー・カメラ970で、サラウンド・カメラ974で、及び/又はキャビン内監視カメラ・センサでレンズ歪み補正を実行することができる。キャビン内監視カメラ・センサは好ましくは、キャビン内イベントを識別し、適切に応答するように構成された、高度SoCの別のインスタンス上で実行するニューラル・ネットワークによって監視される。キャビン内システムは、セルラ・サービスをアクティブにする及び電話をかける、電子メールを書き取らせる、車両の目的地を変更する、車両のインフォテインメント・システム及び設定をアクティブにする又は変更する、或いは音声起動型ウェブ・サーフィンを提供するために、読唇術を実行することができる。ある特定の機能は、自律モードで動作しているときにのみ運転者に利用可能であり、そうでない場合には無効にされる。
【0120】
ビデオ画像合成器は、空間的ノイズ低減及び時間的ノイズ低減の両方のための強化された時間的ノイズ低減を含み得る。たとえば、動きがビデオ内で生じた場合、ノイズ低減は、隣接するフレームによって提供される情報の重みを減らし、空間的情報に適切に重みを加える。画像又は画像の一部が動きを含まない場合、ビデオ画像合成器によって実行される時間的ノイズ低減は、前の画像からの情報を使用して現在の画像におけるノイズを減らすことができる。
【0121】
ビデオ画像合成器はまた、入力ステレオ・レンズ・フレーム上でステレオ・レクティフィケーションを実行するように構成され得る。ビデオ画像合成器はさらに、オペレーティング・システム・デスクトップが使用中であるときにユーザ・インターフェース合成のために使用することができ、GPU908は、新しい表面を連続してレンダリングために必要とされない。GPU908の電源が入れられ、3Dレンダリングをアクティブに行っているときでも、ビデオ画像合成器は、GPU908をオフロードしてパフォーマンス及び反応性を向上させるために使用され得る。
【0122】
SoC904は、カメラからビデオ及び入力を受信するためのモバイル・インダストリ・プロセッサ・インターフェース(MIPI:mobile industry processor interface)カメラ・シリアル・インターフェース、高速インターフェース、及び/又は、カメラ及び関連画素入力機能のために使用され得るビデオ入力ブロックをさらに含み得る。SoC904は、ソフトウェアによって制御され得る、及び特定の役割にコミットされていないI/O信号を受信するために使用され得る、入力/出力コントローラをさらに含み得る。
【0123】
SoC904は、周辺装置、オーディオ・コーデック、電力管理、及び/又は他のデバイスとの通信を可能にするために、広範囲の周辺インターフェースをさらに含み得る。SoC904は、(たとえば、ギガビット・マルチメディア・シリアル・リンク及びイーサネット(登録商標)を介して接続された)カメラからのデータ、センサ(たとえば、イーサネット(登録商標)を介して接続され得るLIDARセンサ964、RADARセンサ960など)、バス902からのデータ(たとえば、車両900のスピード、ハンドル位置など)、(たとえば、イーサネット(登録商標)又はCANバスを介して接続された)GNSSセンサ958からのデータを処理するために使用され得る。SoC904は、独自のDMAエンジンを含み得る及びルーティン・データ管理タスクからCPU906を解放するために使用され得る専用の高性能大容量記憶コントローラをさらに含み得る。
【0124】
SoC904は、自動化レベル3~5に広がる柔軟なアーキテクチャを有する終端間プラットフォームでもよく、それによって、多様性及び冗長性のためにコンピュータ・ビジョン及びADAS技法を活用し、効率的に使用し、深層学習ツールとともに、柔軟な、信頼できる運転ソフトウェア・スタックのためのプラットフォームを提供する、総合的機能的安全性アーキテクチャを提供する。SoC904は、従来のシステムよりも高速で、信頼でき、さらにエネルギ効率がよく、空間効率がよくなり得る。たとえば、加速装置914が、CPU906と結合されるとき、GPU908、及びデータ・ストア916は、レベル3~5の自律型車両のための高速で効率的なプラットフォームを提供することができる。
【0125】
したがって、本技術は、従来のシステムによって達成することができない能力及び機能性をもたらす。たとえば、コンピュータ・ビジョン・アルゴリズムは、多種多様な視覚的データにわたり多種多様な処理アルゴリズムを実行するために、Cプログラミング言語などの高レベルのプログラミング言語を使用して構成され得る、CPUで実行され得る。しかしながら、CPUは、しばしば、たとえば、実行時間及び電力消費に関連するものなど、多数のコンピュータ・ビジョン・アプリケーションの性能要件を満たすことができない。具体的には、多数のCPUは、車両内ADASアプリケーションの要件及び実際のレベル3~5の自律型車両の要件である、リアルタイムでの複合物体検出アルゴリズムを実行することができない。
【0126】
従来のシステムとは対照的に、CPU複合体、GPU複合体、及びハードウェア加速クラスタを提供することによって、本明細書に記載の技術は、複数のニューラル・ネットワークが同時に及び/又は連続して実行されることと、レベル3~5の自律運転機能を可能にするために結果が結合されることとを可能にする。たとえば、DLA又はdGPU(たとえば、GPU920)で実行するCNNは、ニューラル・ネットワークが具体的にトレーニングされていない標識を含む、交通標識をスーパーコンピュータが読み取る及び理解することを可能にする、テキスト及び単語認識を含み得る。DLAは、標識の意味論的理解を識別、解釈、及び提供することと、CPU複合体で実行する進路計画立案モジュールに意味論的理解を渡すこととを行うことができる、ニューラル・ネットワークをさらに含み得る。
【0127】
別の実例として、複数のニューラル・ネットワークは、レベル3、4、又は5の運転に必要とされるように、同時に実行され得る。たとえば、電光とともに、「注意:点滅光は、凍った状態を示す」から成る警告標識は、いくつかのニューラル・ネットワークによって独立して又は集合的に解釈され得る。標識自体は、第1の配備されたニューラル・ネットワーク(たとえば、トレーニングされてあるニューラル・ネットワーク)によって交通標識として識別され得、テキスト「点滅光は、凍った状態を示す」は、点滅光が検出されるときには凍った状態が存在することを車両の進路計画立案ソフトウェア(好ましくはCPU複合体上で実行する)に知らせる、第2の配備されたニューラル・ネットワークによって解釈され得る。点滅光は、点滅光の存在(又は無いこと)を車両の進路計画立案ソフトウェアに知らせ、複数のフレームを介して第3の配備されたニューラル・ネットワークを動作させることによって識別され得る。すべての3個のニューラル・ネットワークは、DLA内及び/又はGPU908上などで、同時に実行することができる。
【0128】
いくつかの実例では、顔認識及び車両所有者識別のためのCNNは、カメラ・センサからのデータを使用して車両900の正規の運転者及び/又は所有者の存在を識別することができる。常時オンのセンサ処理エンジンは、所有者が運転席側のドアに近づくときに車両を解錠する及び明かりをつけるために、並びに、セキュリティ・モードにおいて、所有者が車両を離れるときに車両の動作を停止させるために、使用され得る。このようにして、SoC904は、盗難及び/又は車の乗っ取りに対するセキュリティをもたらす。
【0129】
別の実例では、緊急車両検出及び識別のためのCNNは、マイクロフォン996からのデータを使用して緊急車両サイレンを検出及び識別することができる。一般分類子を使用してサイレンを検出する及び特徴を手動で抽出する従来のシステムとは対照的に、SoC904は、環境の及び都市の音の分類、並びに視覚的データの分類のためにCNNを使用する。好ましい一実施例では、DLA上で実行するCNNは、(たとえば、ドップラー効果を使用することによって)緊急車両の相対的終速度を識別するようにトレーニングされる。CNNはまた、GNSSセンサ958によって識別されるように、車両が稼働しているローカル・エリアに特有の緊急車両を識別するようにトレーニングされ得る。それ故に、たとえば、欧州で稼働しているとき、CNNは、欧州のサイレンを検出しようとすることになり、そして、米国にあるとき、CNNは、北米のサイレンのみを識別しようとすることになる。緊急車両が検出された後は、制御プログラムが、緊急車両が通過するまで、超音波センサ962の支援を受けて、車両を減速する、道の端に停止させる、車両を駐車する、及び/又は車両をアイドリングさせる、緊急車両安全性ルーティンを実行するために使用され得る。
【0130】
車両は、高速相互接続(たとえば、PCIe)を介してSoC904に連結され得るCPU918(たとえば、個別のCPU、又はdCPU)を含み得る。CPU918は、たとえば、X86プロセッサを含み得る。CPU918は、たとえば、ADASセンサとSoC904との間の潜在的に不整合の結果を調停すること、及び/又はコントローラ936及び/又はインフォテインメントSoC930の状況及び調子を監視することを含む、様々な機能のいずれかを実行するために使用され得る。
【0131】
車両900は、高速相互接続(たとえば、NVIDIAのNVLINK)を介してSoC904に連結され得るGPU920(たとえば、個別のGPU、又はdGPU)を含み得る。GPU920は、冗長及び/又は異なるニューラル・ネットワークを実行することなどによって、付加的人工知能機能をもたらすことができ、車両900のセンサからの入力(たとえば、センサ・データ)に基づいてニューラル・ネットワークをトレーニング及び/又は更新するために使用され得る。
【0132】
車両900は、1つ又は複数のワイヤレス・アンテナ926(たとえば、セルラ・アンテナ、ブルートゥース・アンテナなど、異なる通信プロトコルのための1つ又は複数のワイヤレス・アンテナ)を含み得るネットワーク・インターフェース924をさらに含み得る。ネットワーク・インターフェース924は、インターネットを介するクラウドとの(たとえば、サーバ978及び/又は他のネットワーク・デバイスとの)、他の車両との、及び/又は計算デバイス(たとえば、乗客のクライアント・デバイス)とのワイヤレス接続を使用可能にするために使用され得る。他の車両と通信するために、直接リンクが2個の車両の間に確立され得る、及び/又は、間接リンクが(たとえば、ネットワークを通じて及びインターネットを介して)確立され得る。直接リンクは、車両対車両通信リンクを使用し、提供され得る。車両対車両通信リンクは、車両900に近接する車両(たとえば、車両900の前の、横の、及び/又は後ろの車両)に関する車両900情報を提供することができる。この機能は、車両900の共同適応クルーズ制御機能の一部でもよい。
【0133】
ネットワーク・インターフェース924は、変調及び復調機能を提供する及びコントローラ936がワイヤレス・ネットワークを介して通信することを可能にする、SoCを含み得る。ネットワーク・インターフェース924は、ベースバンドから無線周波数へのアップコンバージョン、及び無線周波数からベースバンドへのダウンコンバージョンのための無線周波数フロントエンドを含み得る。周波数コンバージョンは、よく知られているプロセスを通して実行することができ、及び/又はスーパーヘテロダイン・プロセスを用いて実行することができる。いくつかの実例では、無線周波数フロントエンド機能は、別個のチップによって提供され得る。ネットワーク・インターフェースは、LTE、WCDMA、UMTS、GSM、CDMA2000、ブルートゥース、ブルートゥースLE、Wi-Fi、Z-Wave、ZigBee、LoRaWAN、及び/又は他のワイヤレス・プロトコルを介して通信するためのワイヤレス機能を含み得る。
【0134】
車両900は、チップ外の(たとえば、SoC904外の)ストレージを含み得るデータ・ストア928をさらに含み得る。データ・ストア928は、RAM、SRAM、DRAM、VRAM、フラッシュ、ハードディスク、及び/又は、少なくとも1ビットのデータを記憶することができる他の構成要素及び/又はデバイスを含む、1つ又は複数の記憶素子を含み得る。
【0135】
車両900は、GNSSセンサ958をさらに含み得る。GNSSセンサ958(たとえば、GPS、支援されたGPSセンサ、ディファレンシャルGPS(DGPS)センサなど)は、マッピング、知覚、占有グリッド生成、及び/又は進路計画策定機能を支援する。たとえば、シリアル(RS-232)ブリッジへのイーサネット(登録商標)を有するUSBコネクタを使用するGPSを含むが、これに限定されない、任意の数のGNSSセンサ958が、使用され得る。
【0136】
車両900は、RADARセンサ960をさらに含み得る。RADARセンサ960は、暗闇及び/又は厳しい気象条件においても、長距離車両検出のために車両900によって使用され得る。RADAR機能安全性レベルは、ASIL Bでもよい。一部の実例では、RADARセンサ960は、未加工のデータにアクセスするためのイーサネット(登録商標)へのアクセスを用いて、制御のために及び物体追跡データにアクセスするために(たとえば、RADARセンサ960によって生成されたデータを送信するために)CAN及び/又はバス902を使用することができる。多種多様なRADARセンサ・タイプが、使用され得る。たとえば、そして制限なしに、RADARセンサ960は、前部、後部、及び側部RADAR使用に適し得る。一部の実例では、パルス・ドップラーRADARセンサが使用される。
【0137】
RADARセンサ960は、狭い視野を有する長距離、広い視野を有する短距離、短距離側部カバレッジなど、異なる構成を含み得る。いくつかの実例では、長距離RADARは、適応クルーズ制御機能のために使用され得る。長距離RADARシステムは、250mの範囲内など、2個以上の独立したスキャンによって実現される広い視野を提供することができる。RADARセンサ960は、静的物体と動く物体との区別を助けることができ、緊急ブレーキ・アシスト及び前方衝突警報のためのADASシステムによって使用され得る。長距離RADARセンサは、複数の(たとえば、6つ以上の)固定RADARアンテナと高速CAN、及びはFlexRayインターフェースとを有するモノスタティック・マルチモーダルRADARを含み得る。6つのアンテナを有する一実例では、中央の4個のアンテナは、隣接レーン内の交通からの干渉を最小限にして高速で車両900の周囲を記録するように設計された、集束ビーム・パターンを作成し得る。他の2個のアンテナは、視野を広げることができ、車両900のレーンに入る又はこれを去る車両を迅速に検出することを可能にする。
【0138】
一実例として、中距離RADARシステムは、960m(前)又は80m(後)までの範囲、及び42度(前)又は950度(後)までの視野を含み得る。短距離RADARシステムは、後部バンパの両端に設置されるように設計されたRADARセンサを含み得るが、これに限定されない。後部バンパの両端に設置されるとき、そのようなRADARセンサ・システムは、車両の後ろ及び隣の死角を常に監視する2個のビームを作成することができる。
【0139】
短距離RADARシステムは、死角検出及び/又はレーン変更アシストのためにADASシステムにおいて使用され得る。
【0140】
車両900は、超音波センサ962をさらに含み得る。車両900の前部、後部、及び/又は側部に位置付けられ得る、超音波センサ962は、駐車アシストのために及び/又は占有グリッドの作成及び更新のために使用され得る。多種多様な超音波センサ962が使用され得、異なる超音波センサ962が、異なる範囲の検出(たとえば、2.5m、4m)のために使用され得る。超音波センサ962は、ASIL Bの機能的安全性レベルにおいて動作することができる。
【0141】
車両900はLIDARセンサ964を含み得る。LIDARセンサ964は、物体及び歩行者検出、緊急ブレーキ、衝突回避、及び/又は他の機能のために使用され得る。LIDARセンサ964は、機能的安全性レベルASIL Bでもよい。いくつかの実例では、車両900は、(たとえば、ギガビット・イーサネット(登録商標)・スイッチにデータを提供するために)イーサネット(登録商標)を使用することができる複数の(たとえば、2個、4個、6個などの)LIDARセンサ964を含み得る。
【0142】
いくつかの実例では、LIDARセンサ964は、物体及び360度視野のそれらの距離のリストを提供する能力を有し得る。市販のLIDARセンサ964は、たとえば、2cm~3cmの精度を有し、900Mbpsイーサネット(登録商標)接続のサポートを有して、約900mの広告された範囲を有し得る。いくつかの実例では、1つ又は複数の非突出したLIDARセンサ964が、使用され得る。そのような実例では、LIDARセンサ964は、車両900の前部、後部、側部、及び/又は角に組み込まれ得る小さいデバイスとして実装され得る。そのような実例では、LIDARセンサ964は、低反射物体についても200mの範囲を有し、120度水平及び35度垂直視野まで提供することができる。前部に取り付けられたLIDARセンサ964は、45度と135度との間の水平視野向けに構成され得る。
【0143】
いくつかの実例では、3DフラッシュLIDARなどのLIDAR技術もまた使用され得る。3DフラッシュLIDARは、約200mまで車両の周囲を照らすために、送信元としてレーザーのフラッシュを使用する。フラッシュLIDARユニットは、車両から物体までの範囲に順番に対応する、レーザー・パルス走行時間及び各画素上の反射光を記録する、レセプタを含む。フラッシュLIDARは、周囲の高精度の及び歪みのない画像があらゆるレーザー・フラッシュで生成されることを可能にし得る。いくつかの実例では、4個のフラッシュLIDARセンサが、車両900の各側面に1つずつ、配備され得る。利用可能な3DフラッシュLIDARシステムは、送風機以外に動く部分を有さないソリッドステート3Dステアリング・アレイLIDARカメラ(たとえば、非スキャン型LIDARデバイス)を含む。フラッシュLIDARデバイスは、1フレームにつき5ナノ秒クラスI(目に安全な)レーザー・パルスを使用することができ、3D範囲点群及び共記載された強度データの形で反射レーザー光をキャプチャし得る。フラッシュLIDARを使用することによって、また、フラッシュLIDARは、動く部分を有さないソリッドステート・デバイスであるので、LIDARセンサ964は、モーション・ブラー、振動、及び/又は衝撃の影響を受けにくくなり得る。
【0144】
車両は、IMUセンサ966をさらに含み得る。一部の実例では、IMUセンサ966は、車両900の後部車軸の中央に位置付けられ得る。IMUセンサ966は、たとえば、加速度計、磁力計、ジャイロスコープ、磁気コンパス、及び/又は他のセンサ・タイプを含み得るが、これらに限定されない。いくつかの実例では、6軸アプリケーションなどにおいて、IMUセンサ966は、加速度計及びジャイロスコープを含み得るが、9軸アプリケーションにおいて、IMUセンサ966は、加速度計、ジャイロスコープ、及び磁力計を含み得る。
【0145】
一部の実施例では、IMUセンサ966は、マイクロ電気機械システム(MEMS:micro-electro-mechanical system)慣性センサ、高感度GPSレシーバ、及び高度カルマン・フィルタリング・アルゴリズムを結合して位置、ベロシティ、及び姿勢の推定値を提供するミニチュア、高性能GPS支援型慣性航行システム(GPS/INS:GPS-Aided Inertial Navigation System)として実装され得る。そのようなものとして、一部の実例では、IMUセンサ966は、GPSからIMUセンサ966までのベロシティの変化を直接観測すること及び関連付けることによって、磁気センサからの入力を必要とせずに進行方向を車両900が推定することを可能にし得る。いくつかの実例では、IMUセンサ966及びGNSSセンサ958は、単一の統合されたユニットにおいて結合され得る。
【0146】
車両は、車両900内及び/又は周囲に置かれたマイクロフォン996を含み得る。マイクロフォン996は、中でも、緊急車両検出及び識別のために使用され得る。
【0147】
車両は、ステレオ・カメラ968、ワイドビュー・カメラ970、赤外線カメラ972、サラウンド・カメラ974、長距離及び/又は中距離カメラ998、及び/又は他のカメラ・タイプを含む、任意の数のカメラ・タイプをさらに含み得る。カメラは、車両900の全外面の周りの画像データをキャプチャするために使用され得る。使用されるカメラのタイプは、車両900の実施例及び要件に応じて決まり、任意の組合せのカメラ・タイプが、車両900の周りの必要なカバレッジを実現するために使用され得る。加えて、カメラの数は、実施例に応じて異なり得る。たとえば、車両は、6個のカメラ、7個のカメラ、10個のカメラ、12個のカメラ、及び/又は別の数のカメラを含み得る。カメラは、一実例として、ギガビット・マルチメディア・シリアル・リンク(GMSL:Gigabit Multimedia Serial Link)及び/又はギガビット・イーサネット(登録商標)をサポートし得るが、これに限定されない。それぞれのカメラは、図9A及び図9Bに関連して本明細書においてさらに詳しく説明される。
【0148】
車両900は、振動センサ942をさらに含み得る。振動センサ942は、車軸など、車両の構成要素の振動を測定することができる。たとえば、振動の変化は、道路の表面の変化を示し得る。別の実例では、2個以上の振動センサ942が使用されるとき、振動の差は、道路表面の摩擦又は滑りを判定するために使用され得る(たとえば、振動の差が電力駆動車軸と自由回転車軸との間であるとき)。
【0149】
車両900は、ADASシステム938を含み得る。一部の実例では、ADASシステム938は、SoCを含み得る。ADASシステム938は、自律/適応/自動クルーズ制御(ACC:autonomous/adaptive/automatic cruise control)、共同適応クルーズ制御(CACC:cooperative adaptive cruise control)、前方衝突警報(FCW:forward crash warning)、自動緊急ブレーキ(AEB:automatic emergency braking)、車線逸脱警報(LDW:lane departure warning)、レーン・キープ・アシスト(LKA:lane keep assist)、死角警報(BSW:blind spot warning)、後部交差交通警報(RCTW:rear cross-traffic warning)、衝突警報システム(CWS:collision warning system)、レーン・センタリング(LC:lane centering)、及び/又は他の特徴及び機能を含み得る。
【0150】
ACCシステムは、RADARセンサ960、LIDARセンサ964、及び/又はカメラを使用し得る。ACCシステムは、縦ACC及び/又は横ACCを含み得る。縦ACCは、車両900の直ぐ前の車両までの距離を監視及び制御し、前方の車両からの安全距離を維持するために車両速度を自動的に調整する。横ACCは、距離の保持を実行し、必要なときにレーンを変更するように車両900にアドバイスする。横ACCは、LCA及びCWSなどの他のADASアプリケーションに関連する。
【0151】
CACCは、ワイヤレス・リンクを介して他の車両からネットワーク・インターフェース924及び/又はワイヤレス・アンテナ926を介して、或いは間接的にネットワーク接続を介して(たとえば、インターネットを介して)、受信することができる、他の車両からの情報を使用する。直接リンクは、車両対車両(V2V:vehicle-to-vehicle)通信リンクによって提供され得、一方、間接リンクは、インフラストラクチャ対車両(I2V:infrastructure-to-vehicle)通信リンクでもよい。一般に、V2V通信概念は、直前の車両(たとえば、車両900と同じレーン内にある、車両900の直ぐ前の車両)に関する情報を提供し、一方、I2V通信概念は、さらに前の交通に関する情報を提供する。CACCシステムは、I2V情報ソースとV2V情報ソースとのいずれか又は両方を含み得る。車両900の前方の車両の情報を所与として、CACCは、より高信頼になり得、CACCは、交通の流れをよりスムーズにし、道路の渋滞を減らす可能性を有する。
【0152】
運転者が修正行動を取ることができるように、FCWシステムは、危険を運転者に警告するように設計される。FCWシステムは、ディスプレイ、スピーカ、及び/又は振動部品など、運転者フィードバックに電気的に連結された、専用のプロセッサ、DSP、FPGA、及び/又はASICに連結された、前向きのカメラ及び/又はRADARセンサ960を使用する。FCWシステムは、音響、視覚的警報、振動及び/又はクイック・ブレーキ・パルスなどの形で、警報を提供することができる。
【0153】
AEBシステムは、別の車両又は他の物体との差し迫った前方衝突を検出し、運転者が指定された時間又は距離パラメータ内に修正行動を取らない場合に、ブレーキを自動的に適用することができる。AEBシステムは、専用のプロセッサ、DSP、FPGA、及び/又はASICに連結された、前向きのカメラ及び/又はRADARセンサ960を使用することができる。AEBシステムが危険を検出するとき、AEBシステムは通常は、先ず、衝突を回避するための修正行動を取るように運転者に警告し、運転者が修正行動を取らない場合、AEBシステムは、予測される衝突の影響を防ぐ、又は少なくとも軽減するための努力の一環としてブレーキを自動的に適用することができる。AEBシステムは、ダイナミック・ブレーキ・サポート及び/又は衝突切迫ブレーキなどの技法を含み得る。
【0154】
LDWシステムは、ハンドル又はシートの振動など、視覚的、可聴式、及び/又は触覚的警報を提供して、車両900が車線区分線を越えたときに運転者に警告する。LDWシステムは、運転者が、方向指示器を起動することによって、意図的な車線逸脱を指示するときには、起動しない。LDWシステムは、ディスプレイ、スピーカ、及び/又は振動部品など、運転者フィードバックに電気的に連結された、専用のプロセッサ、DSP、FPGA、及び/又はASICに連結された、前側を向いたカメラを使用することができる。
【0155】
LKAシステムは、LDWシステムの変更形態である。LKAシステムは、車両900が車線をはみ出し始めた場合に車両900を修正するためにステアリング入力又はブレーキを提供する。
【0156】
BSWシステムは、自動車の死角において車両の運転者に検出及び警告する。BSWシステムは、合流又はレーンの変更が安全ではないことを指示するために視覚的、可聴式、及び/又は触覚的警告を提供することができる。システムは、運転者が方向指示器を使用するときに、付加的警告を提供することができる。BSWシステムは、運転者フィードバック、たとえば、ディスプレイ、スピーカ、及び/又は振動部品、に電気的に結合された、専用プロセッサ、DSP、FPGA、及び/又はASICに結合された、後ろ側を向いたカメラ及び/又はRADARセンサ960を使用することができる。
【0157】
RCTWシステムは、車両900がバックしているときにリアカメラの範囲外で物体が検出されたときに視覚的、可聴式、及び/又は触覚的通知を提供することができる。いくつかのRCTWシステムは、衝突を回避するために車両ブレーキが適用されることを確実にするために、AEBを含む。RCTWシステムは、運転者フィードバック、たとえば、ディスプレイ、スピーカ、及び/又は振動部品、に電気的に結合された、専用プロセッサ、DSP、FPGA、及び/又はASICに結合された、1つ又は複数の後ろを向いたRADARセンサ960を使用することができる。
【0158】
従来のADASシステムは、運転者に警告し、安全状態が本当に存在するかどうかを運転者が判定し、それに応じて行動することを可能にするので、従来のADASシステムは、通常は壊滅的ではないが、運転者を悩ませている及び気を散らせていることがある誤判定結果を生み出す傾向にあることがあった。しかしながら、自律型車両900では、結果が矛盾する場合には、車両900自体が、1次的コンピュータ又は2次的コンピュータ(たとえば、第1のコントローラ936又は第2のコントローラ936)からの結果を聞き入れるかどうかを決定しなければならない。たとえば、一部の実施例では、ADASシステム938は、知覚情報をバックアップ・コンピュータ合理性モジュールに提供するためのバックアップ及び/又は2次的コンピュータでもよい。バックアップ・コンピュータ合理性モニタは、ハードウェア構成要素で冗長な多様なソフトウェアを実行して、知覚及び動的運転タスクにおいて障害を検出することができる。ADASシステム938からの出力は、監督MCUに提供され得る。1次的コンピュータ及び2次的コンピュータからの出力が矛盾する場合、監督MCUは、安全な動作を確実にするためにその矛盾をどのように調整するかを決定する必要がある。
【0159】
いくつかの実例では、1次的コンピュータは、選択された結果における1次的コンピュータの信頼性を指示する、信頼性スコアを監督MCUに提供するように構成され得る。信頼性スコアが閾値を超えた場合、監督MCUは、2次的コンピュータが矛盾する又は不整合の結果を与えるかどうかにかかわらず、1次的コンピュータの指示に従い得る。信頼性スコアが閾値を満たさない場合、及び1次的及び2次的コンピュータが異なる結果を示す(たとえば、矛盾する)場合、監督MCUは、コンピュータの間で調停して適切な結果を決定することができる。
【0160】
監督MCUは、2次的コンピュータが誤ったアラームを提供する状態を、1次的コンピュータ及び2次的コンピュータからの出力に基づいて、判定するようにトレーニング及び構成されたニューラル・ネットワークを実行するように構成され得る。したがって、監督MCU内のニューラル・ネットワークは、2次的コンピュータの出力が信頼され得るとき、及びそれが信頼され得ないときを学習することができる。たとえば、2次的コンピュータがRADARベースのFCWシステムであるとき、監督MCU内のニューラル・ネットワークは、アラームをトリガする下水溝の鉄格子又はマンホールの蓋など、実際には危険ではない金属製の物をいつFCWが識別しているかを学習することができる。同様に、2次的コンピュータがカメラベースのLDWシステムであるとき、監督MCU内のニューラル・ネットワークは、自転車に乗った人又は歩行者が存在し、車線逸脱が、実際には、最も安全な操作であるときに、LDWを無視することを学習することができる。監督MCU上で実行中のニューラル・ネットワークを含む実施例では、監督MCUは、関連メモリを有するニューラル・ネットワークを実行するのに適したDLA又はGPUのうちの少なくとも1つを含み得る。好ましい実施例において、監督MCUは、SoC504の構成要素を備え得る、及び/又はSoC904の構成要素として含まれ得る。
【0161】
他の実例において、ADASシステム938は、コンピュータ・ビジョンの従来のルールを使用するADAS機能を実行する2次的コンピュータを含み得る。そのようなものとして、2次的コンピュータは、古典的コンピュータ・ビジョン・ルール(if-then)を使用することができ、監督MCU内のニューラル・ネットワークの存在は、信頼性、安全性及び性能を向上させることができる。たとえば、多様な実装形態及び意図的な非同一性は、特にソフトウェア(又はソフトウェア-ハードウェア・インターフェース)機能によって引き起こされる障害に対して、システム全体をよりフォールトトレラントにする。たとえば、1次的コンピュータで実行中のソフトウェア内にソフトウェア・バグ又はエラーが存在し、2次的コンピュータで実行中の同一でないソフトウェア・コードが同じ総合的結果を提供する場合、監督MCUは、総合的結果は正しく、1次的コンピュータ上のソフトウェア又はハードウェア内のバグは重大なエラーを引き起こしていないというより大きな確信を有し得る。
【0162】
いくつかの実例では、ADASシステム938の出力は、1次的コンピュータの知覚ブロック及び/又は1次的コンピュータの動的運転タスク・ブロックに供給され得る。たとえば、ADASシステム938が、直ぐ前の物体が原因で、前方衝突警報を示した場合、知覚ブロックは、物体を識別するときに、この情報を使用することができる。他の実例において、2次的コンピュータは、本明細書に記載のように、トレーニングされ、それ故に誤判定のリスクを減らす、独自のニューラル・ネットワークを有し得る。
【0163】
車両900は、インフォテインメントSoC930(たとえば、車両内のインフォテインメント・システム(IVI:in-vehicle infotainment system))をさらに含み得る。SoCとして図示及び記述されているが、インフォテインメント・システムは、SoCでなくてもよく、2個以上の個別の構成要素を含み得る。インフォテインメントSoC930は、オーディオ(たとえば、音楽、携帯情報端末、ナビゲーション命令、ニュース、無線など)、ビデオ(たとえば、TV、映画、ストリーミングなど)、電話(たとえば、ハンズフリー通話)、ネットワーク接続(たとえば、LTE、Wi-Fiなど)、及び/又は情報サービス(たとえば、ナビゲーション・システム、後方駐車支援、無線データシステム、燃料レベル、総移動距離、ブレーキ燃料レベル、オイル・レベル、ドアを開ける/閉じる、エア・フィルタ情報などの車両関連情報)を車両900に提供するために使用され得るハードウェア及びソフトウェアの組合せを含み得る。たとえば、インフォテインメントSoC930は、無線、ディスク・プレイヤ、ナビゲーション・システム、ビデオ・プレイヤ、USB及びブルートゥース接続、カーピュータ、車内エンターテインメント、Wi-Fi、ハンドル・オーディオ制御装置、ハンズ・フリー音声制御、ヘッドアップ・ディスプレイ(HUD:heads-up display)、HMIディスプレイ934、テレマティックス・デバイス、制御パネル(たとえば、様々な構成要素、特徴、及び/又はシステムを制御する及び/又はこれと相互に作用するための)、及び/又は他の構成要素でもよい。インフォテインメントSoC930は、ADASシステム938からの情報、計画された車両操作などの自律運転情報、軌道、周囲環境情報(たとえば、交差点情報、車両情報、道路情報など)、及び/又は他の情報など、車両のユーザへの情報(たとえば、視覚的及び/又は可聴式の)を提供するためにさらに使用され得る。
【0164】
インフォテインメントSoC930は、GPU機能性を含み得る。インフォテインメントSoC930は、バス902(たとえば、CANバス、イーサネット(登録商標)など)を介して、車両900の他のデバイス、システム、及び/又は構成要素と通信することができる。いくつかの実例では、インフォテインメント・システムのGPUが、1次的コントローラ936(たとえば、車両900の1次的及び/又はバックアップ・コンピュータ)が故障した場合に、いくつかのセルフドライブ機能を実行することができるように、インフォテインメントSoC930は、監督MCUに連結され得る。そのような実例では、インフォテインメントSoC930は、本明細書に記載のように、車両900をショーファーの安全停止モードにすることができる。
【0165】
車両900は、計器群932(たとえば、デジタル・ダッシュ、電子計器群、デジタル計器パネルなど)をさらに含み得る。計器群932は、コントローラ及び/又はスーパーコンピュータ(たとえば、個別のコントローラ又はスーパーコンピュータ)を含み得る。計器群932は、スピードメーター、燃料レベル、油圧、タコメーター、オドメーター、方向指示器、ギアシフト位置インジケータ、シート・ベルト警告灯、パーキングブレーキ警告灯、エンジン故障灯、エアバッグ(SRS)システム情報、照明制御装置、安全システム制御装置、ナビゲーション情報など、1セットの器具類を含み得る。いくつかの実例では、情報は、インフォテインメントSoC930及び計器群932の間で表示及び/又は共有され得る。言い換えれば、計器群932は、インフォテインメントSoC930の一部として含まれてもよく、逆もまた同様である。
【0166】
図9Dは、本開示のいくつかの実施例による、図9Aのクラウドベースのサーバと例示的自律型車両900との間の通信のシステム図である。システム976は、サーバ978、ネットワーク990、及び、車両900を含む車両を含み得る。サーバ978は、複数のGPU984(A)~984(H)(本明細書でGPU984と総称される)、PCIeスイッチ982(A)~982(H)(本明細書でPCIeスイッチ982と総称される)、及び/又はCPU980(A)~980(B)(本明細書でCPU980と総称される)を含み得る。GPU984、CPU980、及びPCIeスイッチは、たとえば、NVIDIAによって開発されたNVLinkインターフェース988及び/又はPCIe接続986などの、これらに限定されない、高速相互接続で相互に接続され得る。いくつかの実例では、GPU984は、NVLink及び/又はNVSwitch SoCを介して接続され、GPU984及びPCIeスイッチ982は、PCIe相互接続を介して接続される。8個のGPU984、2個のCPU980、及び2個のPCIeスイッチが図示されているが、これは制限を意図されていない。実施例に応じて、それぞれのサーバ978は、任意の数のGPU984、CPU980、及び/又はPCIeスイッチを含み得る。たとえば、サーバ978は、それぞれ、8個、16個、32個、及び/又はそれ以上のGPU984を含み得る。
【0167】
サーバ978は、最近開始された道路工事など、予想外の又は変更された道路状態を示す画像を表す画像データを、ネットワーク990を介して、車両から、受信することができる。サーバ978は、ニューラル・ネットワーク992、更新されたニューラル・ネットワーク992、及び/又は、交通及び道路状態に関する情報を含むマップ情報994をネットワーク990を介して車両に送信することができる。マップ情報994の更新は、建設現場、くぼみ、迂回路、洪水、及び/又は他の障害物に関する情報など、HDマップ922の更新を含み得る。いくつかの実例では、ニューラル・ネットワーク992、更新されたニューラル・ネットワーク992、及び/又はマップ情報994は、環境において任意の数の車両から受信されたデータにおいて表された新しいトレーニング及び/又は経験から、及び/又は(たとえば、サーバ978及び/又は他のサーバを使用する)データ・センタにおいて実行されたトレーニングに基づいて、生じた可能性がある。
【0168】
サーバ978は、トレーニング・データに基づいてマシン学習モデル(たとえば、ニューラル・ネットワーク)をトレーニングするために使用され得る。トレーニング・データは、車両によって生成され得る、及び/又は(たとえば、ゲーム・エンジンを使用して)シミュレーションにおいて生成され得る。いくつかの実例では、トレーニング・データは、タグ付けされる(たとえば、ニューラル・ネットワークが、監督された学習の恩恵を受ける場合)及び/又は他の事前処理を受けるが、他の実例において、トレーニング・データは、タグ付け及び/又は事前処理されない(たとえば、ニューラル・ネットワークが、監督された学習を必要としない場合)。トレーニングは、たとえば以下のクラスを含むがこれらに限定されない、任意の1つ又は複数のクラスのマシン学習技法に従って、実行され得る:監視されたトレーニング、半監視されたトレーニング、監視されていないトレーニング、自己学習、強化学習、連合型学習、転移学習、特徴学習(主要構成要素及びクラスタ分析を含む)、マルチ線形部分空間学習、多様体学習、表現学習(予備辞書学習を含む)、ルールに基づくマシン学習、異常検出、及びそれらの変更形態若しくは組合せ。マシン学習モデルがトレーシングされた後は、マシン学習モデルは、車両によって使用され得(たとえば、ネットワーク990を介して車両に送信される)、及び/又は、マシン学習モデルは、車両を遠隔監視するために、サーバ978によって使用され得る。
【0169】
いくつかの実例では、サーバ978は、車両からデータを受信し、リアルタイムのインテリジェント推論のために最新のリアルタイムのニューラル・ネットワークにデータを適用することができる。サーバ978は、NVIDIAによって開発されたDGX及びDGXステーション・マシンなど、GPU984によって電力供給される深層学習スーパーコンピュータ及び/又は専用のAIコンピュータを含み得る。しかしながら、一部の実例では、サーバ978は、CPU電源式データ・センタのみを使用する深層学習インフラストラクチャを含み得る。
【0170】
サーバ978の深層学習インフラストラクチャは、高速のリアルタイム推論の能力を有することでき、その能力を使用して車両900内のプロセッサ、ソフトウェア、及び/又は関連ハードウェアの調子を評価及び検証することができる。たとえば、深層学習インフラストラクチャは、車両900がそのシーケンスの画像内に位置したシーケンスの画像及び/又は物体など、車両900からの定期的更新を受信することができる(たとえば、コンピュータ・ビジョン及び/又は他のマシン学習物体分類技法を介して)。深層学習インフラストラクチャは、物体を識別し、車両900によって識別された物体とそれらを比較するために、独自のニューラル・ネットワークを実行することができ、結果が一致せず、インフラストラクチャが、車両900内のAIは正常に機能していないという結論を下した場合、サーバ978は、制御を推測し、乗客に通知し、安全な駐車操作を完了するように車両900のフェイルセーフ・コンピュータに命じる車両900への信号を送信することができる。
【0171】
推論のために、サーバ978は、GPU984及び1つ又は複数のプログラマブル推論加速装置(たとえば、NVIDIAのTensorRT)を含み得る。GPU電源式サーバ及び推論加速の組合せは、リアルタイムの反応性を可能にすることができる。パフォーマンスがさほど必要とされない場合など、他の実例では、CPU、FPGA、及び他のプロセッサによって電力供給されるサーバが、推論のために使用され得る。
【0172】
例示的計算デバイス
図10は、本開示のいくつかの実施例の実装に使用するのに適した計算デバイス1000の一実例のブロック図である。計算デバイス1000は、以下のデバイスを間接的に又は直接的につなぐ相互接続システム1002を含み得る:メモリ1004、1つ又は複数の中央処理装置(CPU)1006、1つ又は複数のグラフィック処理ユニット(GPU)1008、通信インターフェース1010、入力/出力(I/O)ポート1012、入力/出力構成要素1014、電力供給装置1016、1つ又は複数の提示構成要素1018(たとえば、ディスプレイ)、及び1つ又は複数の論理ユニット1020。少なくとも1つの実施例において、計算デバイス1000は、1つ又は複数の仮想マシン(VM)を含み得る、及び/又は、その構成要素のいずれかは、仮想構成要素(たとえば、仮想ハードウェア構成要素)を含み得る。非限定的実例として、GPU1008のうちの1つ又は複数は、1つ又は複数のvGPUを含み得、CPU1006のうちの1つ又は複数は、1つ又は複数のvCPUを含み得、及び/又は、論理ユニット1020のうちの1つ又は複数は、1つ又は複数の仮想論理ユニットを含み得る。そのようなものとして、計算デバイス1000は、個別の構成要素(たとえば、計算デバイス1000専用の全GPU)、仮想構成要素(たとえば、計算デバイス1000専用のGPUの一部分)、又はその組合せを含み得る。
【0173】
図10の様々なブロックは、線で相互接続システム1002を介して接続しているように示されているが、これは制限することを意図されておらず、単に分かりやすくするためである。たとえば、一部の実施例では、表示デバイスなどの提示構成要素1018は、I/O構成要素1014と考えられ得る(たとえば、ディスプレイがタッチ・スクリーンである場合)。別の実例として、CPU1006及び/又はGPU1008はメモリを含み得る(たとえば、メモリ1004は、GPU1008、CPU1006、及び/又は他の構成要素のメモリに加えた記憶デバイスを表し得る)。言い換えれば、図10の計算デバイスは、単に例示である。「ワークステーション」、「サーバ」、「ラップトップ」、「デスクトップ」、「タブレット」、「クライアント・デバイス」、「モバイル・デバイス」、「ハンドヘルド・デバイス」、「ゲーム機」、「電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)」、「仮想現実システム」、及び/又は他のデバイス若しくはシステム・タイプなどのカテゴリはすべて、図10の計算デバイスの範囲内にあることが意図されているので、これらは区別されない。
【0174】
相互接続システム1002は、1つ又は複数のリンク又はバス、たとえば、アドレス・バス、データ・バス、制御バス、又はその組合せ、を表し得る。相互接続システム1002は、1つ又は複数のバス又はリンク・タイプ、たとえば、業界標準アーキテクチャ(ISA:industry standard architecture)バス、拡張業界標準アーキテクチャ(EISA:extended industry standard architecture)バス、VESA(video electronics standards association)バス、周辺構成要素相互接続(PCI:peripheral component interconnect)バス、周辺構成要素相互接続エクスプレス(PCIe:peripheral component interconnect express)バス、及び/又は別のタイプのバス若しくはリンク、を含み得る。一部の実施例では、構成要素の間に直接接続が存在する。一実例として、CPU1006は、メモリ1004に直接接続され得る。さらに、CPU1006は、GPU1008に直接接続され得る。構成要素の間に直接、又はポイント対ポイント接続が存在する場合、相互接続システム1002は、接続を実施するためのPCIeリンクを含み得る。これらの実例では、PCIバスは、計算デバイス1000に含まれる必要はない。
【0175】
メモリ1004は、様々なコンピュータ可読媒体のいずれかを含み得る。コンピュータ可読媒体は、計算デバイス1000によってアクセスすることができる任意の利用可能な媒体でもよい。コンピュータ可読媒体は、揮発性及び不揮発性媒体の両方、及び取り外し可能な及び取り外し不可能な媒体を含み得る。例として、しかし限定ではなく、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を備え得る。
【0176】
コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造体、プログラム・モジュール、及び/又は他のデータ・タイプなどの情報の記憶のための任意の方法又は技術において実装された揮発性及び不揮発性媒体及び/又は取り外し可能な及び取り外し不可能な媒体の両方を含み得る。たとえば、メモリ1004は、オペレーティング・システムなど、(たとえば、プログラム及び/又はプログラム要素を表す)コンピュータ可読命令を記憶することができる。コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ又は他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD:digital versatile disk)又は他の光ディスク・ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク・ストレージ又は他の磁気記憶デバイス、或いは、所望の情報を記憶するために使用し得る及び計算デバイス1000によってアクセスし得る任意の他の媒体を含み得るが、これらに限定されない。本明細書では、コンピュータ記憶媒体は、信号自体を含まない。
【0177】
コンピュータ記憶媒体は、搬送波などの変調データ信号又は他の移送機構においてコンピュータ可読命令、データ構造体、プログラム・モジュール、及び/又は他のデータ・タイプを実施することができ、任意の情報配信媒体を含む。「変調データ信号」という用語は、その特性セットのうちの1つ又は複数を有する或いは信号内の情報をエンコードするような方式で変化した信号を指し得る。例として、しかし限定せず、コンピュータ記憶媒体は、ワイヤード・ネットワーク又は直接ワイヤード接続などのワイヤード媒体と、音響、RF、赤外線及び他のワイヤレス媒体などのワイヤレス媒体とを含み得る。前述のいずれかの組合せもまた、コンピュータ可読媒体の範囲に含まれるべきである。
【0178】
CPU1006は、コンピュータ可読命令のうちの少なくともいくつかを実行して計算デバイス1000の1つ又は複数の構成要素を制御して本明細書に記載の方法及び/又はプロセスのうちの1つ又は複数を実行するように構成され得る。CPU1006は、多数のソフトウェア・スレッドを同時に処理する能力を有する1つ又は複数の(たとえば、1個、2個、4個、8個、28個、72個などの)コアをそれぞれ含み得る。CPU1006は、任意のタイプのプロセッサを含み得、実装された計算デバイス1000のタイプに応じて、異なるタイプのプロセッサを含み得る(たとえば、モバイル・デバイスのためのより少数のコアを有するプロセッサ、及びサーバのためのより多数のコアを有するプロセッサ)。たとえば、計算デバイス1000のタイプに応じて、プロセッサは、縮小命令セット計算(RISC:Reduced Instruction Set Computing)を使用して実装されたAdvanced RISC Machines(ARM)プロセッサ、又は複合命令セット計算(CISC:Complex Instruction Set Computing)を使用して実装されたx86プロセッサでもよい。計算デバイス1000は、計算コプロセッサなど、1つ又は複数のマイクロプロセッサ又は補助コプロセッサ内の1つ又は複数のCPU1006を含み得る。
【0179】
CPU1006に加えて又はその代わりに、GPU1008は、コンピュータ可読命令のうちの少なくともいくつかを実行して計算デバイス1000の1つ又は複数の構成要素を制御して本明細書に記載の方法及び/又はプロセスのうちの1つ又は複数を実行するように構成され得る。GPU1008のうちの1つ若しくは複数は、統合されたGPU(たとえば、CPU1006のうちの1つ又は複数とでもよく、及び/又はGPU1008のうちの1つ若しくは複数は、離散GPUでもよい。実施例では、GPU1008のうちの1つ又は複数は、CPU1006のうちの1つ又は複数のコプロセッサでもよい。GPU1008は、グラフィックス(たとえば、3Dグラフィックス)をレンダリングする又は汎用計算を実行するために、計算デバイス1000によって使用され得る。たとえば、GPU1008は、GPUによる汎用計算(GPGPU:General-Purpose computing on GPU)のために使用され得る。GPU1008は、同時に数百又は数千のソフトウェア・スレッドを処理する能力を有する数百又は数千のコアを含み得る。GPU1008は、レンダリング・コマンド(たとえば、ホスト・インターフェースを介して受信されたCPU1006からのレンダリング・コマンド)に応答して、出力画像のための画素データを生成することができる。GPU1008は、画素データ又は任意の他の適切なデータ、たとえばGPGPUデータ、を記憶するためのグラフィックス・メモリ、たとえば表示メモリ、を含み得る。表示メモリは、メモリ1004の一部として含まれ得る。GPU1008は、並行して動作する(たとえば、リンクを介して)2個以上のGPUを含み得る。リンクは、GPUに直接接続することができ(たとえば、NVLINKを使用して)、又はスイッチを介して(たとえば、NVSwitchを使用して)GPUを接続することができる。ともに結合されるとき、各GPU1008は、出力の異なる部分の又は異なる出力の画素データ又はGPGPUデータ(たとえば、第1の画像の第1のGPU及び第2の画像の第2のGPU)を生成することができる。各GPUは、独自のメモリを含むことができ、又は他のGPUとメモリを共有することができる。
【0180】
CPU1006及び/又はGPU1008に加えて又はその代わりに、論理ユニット1020は、コンピュータ可読命令のうちの少なくともいくつかを実行して計算デバイス1000のうちの1つ又は複数を制御して本明細書に記載の方法及び/又はプロセスのうちの1つ又は複数を実行するように構成され得る。実施例では、CPU1006、GPU1008、及び/又は論理ユニット1020は、方法、プロセス及び/又はその部分の任意の組合せを離散的に又は合同で実行することができる。論理ユニット1020のうちの1つ若しくは複数は、CPU1006及び/若しくはGPU1008のうちの1つ若しくは複数の一部でもよく及び/又はそこで統合されてもよく、及び/又は、論理ユニット1020のうちの1つ若しくは複数は、CPU1006及び/若しくはGPU1008に対する離散構成要素であっても若しくは他の方法でそれらの外部にあってもよい。実施例では、論理ユニット1020のうちの1つ又は複数は、CPU1006のうちの1つ若しくは複数及び/又はGPU1008のうちの1つ若しくは複数のコプロセッサでもよい。
【0181】
論理ユニット1020の実例は、1つ又は複数の処理コア及び/又はその構成要素、たとえば、データ処理ユニット(DPU)、テンソル・コア(TC:Tensor Core)、テンソル処理ユニット(TPU:Tensor Processing Unit)、画素ビジュアル・コア(PVC:Pixel Visual Core)、ビジョン処理ユニット(VPU:Vision Processing Unit)、グラフィックス処理クラスタ(GPC:Graphics Processing Cluster)、テクスチャ処理クラスタ(TPC:Texture Processing Cluster)、ストリーミング・マルチプロセッサ(SM:Streaming Multiprocessor)、木の走査ユニット(TTU:Tree Traversal Unit)、人工知能加速装置(AIA:Artificial Intelligence Accelerator)、深層学習加速装置(DLA:Deep Learning Accelerator)、論理演算ユニット(ALU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、浮動小数点演算ユニット(FPU)、入力/出力(I/O)エレメント、周辺構成要素相互接続(PCI)又は周辺構成要素相互接続エクスプレス(PCIe)エレメント、及び/又は同類のもの、を含む。
【0182】
通信インターフェース1010は、ワイヤード及び/又はワイヤレス通信を含む、電子通信ネットワークを介して計算デバイス1000が他の計算デバイスと通信することを可能にする、1つ又は複数のレシーバ、トランスミッタ、及び/又はトランシーバを含み得る。通信インターフェース1010は、ワイヤレス・ネットワーク(たとえば、Wi-Fi、Z-Wave、ブルートゥース、ブルートゥースLE、ZigBeeなど)、ワイヤード・ネットワーク(たとえば、イーサネット(登録商標)又はInfiniBandを介して通信すること)、低電力ワイド・エリア・ネットワーク(たとえば、LoRaWAN、SigFoxなど)、及び/又はインターネットなどの、いくつかの異なるネットワークのうちのいずれかを介する通信を可能にするための構成要素及び機能を含み得る。1個又は複数の実施例において、論理ユニット1020及び/又は通信インターフェース1010は、1個又は複数のGPU1008(たとえば、そのメモリ)に直接にネットワークを介して及び/又は相互接続システム1002を介して受信されたデータを送信するための1個又は複数のデータ処理ユニット(DPU)を含み得る。
【0183】
I/Oポート1012は、そのうちのいくつかは計算デバイス1000に内蔵(たとえば、統合)され得る、I/O構成要素1014、提示構成要素1018、及び/又は他の構成要素を含む、他のデバイスに計算デバイス1000が論理的に連結されることを可能にすることができる。例示的なI/O構成要素1014は、マイクロフォン、マウス、キーボード、ジョイスティック、ゲーム・パッド、ゲーム・コントローラ、サテライト・ディッシュ、スキャナ、プリンタ、ワイヤレス・デバイスなどを含む。I/O構成要素1014は、エア・ジェスチャ、音声、又は、ユーザによって生成される他の生理的入力を処理する自然ユーザ・インターフェース(NUI:natural user interface)を提供することができる。場合によっては、入力は、さらなる処理のための適切なネットワーク要素に送信され得る。NUIは、音声認識、スタイラス認識、顔認識、生体認識、画面上での及び画面の隣でのジェスチャ認識、エア・ジェスチャ、頭部及び視標追跡、並びに計算デバイス1000のディスプレイに関連するタッチ認識(さらに詳しく後述するような)の任意の組合せを実装し得る。計算デバイス1000は、ジェスチャ検出及び認識のための、ステレオスコープ・カメラ・システム、赤外線カメラ・システム、RGBカメラ・システム、タッチ画面技術、及びこれらの組合せなど、深度カメラを含み得る。追加で、計算デバイス1000は、動きの検出を可能にする加速度計又はジャイロスコープを含み得る(たとえば、慣性測定ユニット(IMU:inertia measurement unit)の一部として)。いくつかの実例では、加速度計又はジャイロスコープの出力は、没入型拡張現実又は仮想現実をレンダリングするために、計算デバイス1000によって使用され得る。
【0184】
電力供給装置1016は、ハードワイヤード電力供給装置、バッテリ電力供給装置、又はその組合せを含み得る。電力供給装置1016は、計算デバイス1000の構成要素が動作することを可能にするために計算デバイス1000に電力を提供することができる。
【0185】
提示構成要素1018は、ディスプレイ(たとえば、モニタ、タッチ画面、テレビジョン画面、ヘッドアップ表示装置(HUD)、他のディスプレイタイプ、又はその組合せ)、スピーカ、及び/又は他の提示構成要素を含み得る。提示構成要素1018は、他の構成要素(たとえば、GPU1008、CPU1006など)からデータを受信し、データを(たとえば、画像、ビデオ、音響などとして)出力することができる。
【0186】
例示的データ・センタ
図11は、本開示の少なくとも1つの実施例において使用され得る例示的データ・センタ1100を示す。データ・センタ1100は、データ・センタ・インフラストラクチャ層1110、フレームワーク層1120、ソフトウェア層1130、及び/又はアプリケーション層1140を含み得る。
【0187】
図11に示すように、データ・センタ・インフラストラクチャ層1110は、資源オーケストレータ1112、グループ化された計算資源1114、及びノード計算資源(「ノードC.R.」)1116(1)~1116(N)を含み得、そこで、「N」は、任意の整数の、自然数を表す。少なくとも1つの実施例において、ノードC.R.1116(1)~1116(N)は、任意の数の中央処理装置(「CPU」)又は他のプロセッサ(DPU、加速装置、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、グラフィックス・プロセッサ若しくはグラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)などを含む)、メモリ・デバイス(たとえば、動的リード・オンリ・メモリ)、記憶デバイス(たとえば、ソリッドステート若しくはディスク・ドライブ)、ネットワーク入力/出力(NW I/O)デバイス、ネットワーク・スイッチ、仮想マシン(VM)、電力モジュール、及び/又は冷却モジュールなどを含み得るが、これらに限定されない。いくつかの実施例において、ノードC.R.1116(1)~1116(N)のうちの1つ又は複数のノードC.R.は、前述の計算資源のうちの1つ又は複数を有するサーバに対応し得る。加えて、いくつかの実施例において、ノードC.R.1116(1)~11161(N)は、1つ若しくは複数の仮想構成要素、たとえば、vGPU、vCPU、及び/若しくは同類のもの、を含み得る、並びに/又は、ノードC.R.1116(1)~1116(N)のうちの1つ若しくは複数は、仮想マシン(VM)に対応し得る。
【0188】
少なくとも1つの実施例において、グループ化された計算資源1114は、1つ又は複数のラック(図示せず)内に収容された別個のグループのノードC.R.1116、或いは様々な地理的場所(やはり図示せず)にあるデータ・センタに収容された多数のラックを含み得る。グループ化された計算資源1114内の別個のグループのノードC.R.1116は、1つ又は複数のワークロードをサポートするように構成する又は割り当てることができる、グループ化された計算、ネットワーク、メモリ又はストレージ資源を含み得る。少なくとも1つの実施例において、CPU、GPU、DPU及び/又は他のプロセッサを含むいくつかのノードC.R.1116は、1つ又は複数のワークロードをサポートするための計算資源を提供するために、1つ又は複数のラック内にグループ化され得る。1つ又は複数のラックはまた、任意の組合せで、任意の数の電力モジュール、冷却モジュール、及び/又はネットワーク・スイッチを含み得る。
【0189】
資源オーケストレータ1122は、1つ若しくは複数のノードC.R.1116(1)~1116(N)及び/又はグループ化された計算資源1114を構成又は他の方法で制御することができる。少なくとも1つの実施例において、資源オーケストレータ1122は、データ・センタ1100のソフトウェア設計インフラストラクチャ(SD」)管理エンティティを含み得る。資源オーケストレータ1122は、ハードウェア、ソフトウェア、又はその何らかの組合せを含み得る。
【0190】
少なくとも1つの実施例において、図11に示すように、フレームワーク層1120は、ジョブ・スケジューラ1133、構成マネージャ1134、資源マネージャ1136、及び/又は分散型ファイル・システム1138を含み得る。フレームワーク層1120は、ソフトウェア層1130のソフトウェア1132及び/又はアプリケーション層1140の1つ若しくは複数のアプリケーション1142をサポートするためにフレームワークを含み得る。ソフトウェア1132又はアプリケーション1142は、ウェブベースのサービス・ソフトウェア又はアプリケーション、たとえば、アマゾン・ウェブ・サービス、グーグル・クラウド及びMicrosoft Azureによって提供されるもの、をそれぞれ含み得る。フレームワーク層1120は、大規模データ処理(たとえば、「ビッグ・データ」)のための分散型ファイル・システム1138を使用し得るApache Spark(商標)(以下「Spark」)などのフリー及びオープン・ソース・ソフトウェア・ウェブ・アプリケーション・フレームワークのタイプでもよいが、これに限定されない。少なくとも1つの実施例において、ジョブ・スケジューラ1133は、データ・センタ1100の様々な層によってサポートされるワークロードのスケジューリングを容易にするために、Sparkドライバを含み得る。構成マネージャ1134は、異なる層、たとえば、ソフトウェア層1130と、大規模データ処理をサポートするためのSpark及び分散型ファイル・システム1138を含むフレームワーク層1120、を構成する能力を有し得る。資源マネージャ1136は、分散型ファイル・システム1138及びジョブ・スケジューラ1133のサポートのためにマップされた又は割り当てられたクラスタ化された又はグループ化された計算資源を管理する能力を有し得る。少なくとも1つの実施例において、クラスタ化された又はグループ化された計算資源は、データ・センタ・インフラストラクチャ層1110にグループ化された計算資源1114を含み得る。資源マネージャ1136は、資源オーケストレータ1112と調整して、これらのマップされた又は割り当てられた計算資源を管理することができる。
【0191】
少なくとも1つの実施例において、ソフトウェア層1130に含まれるソフトウェア1132は、ノードC.R.1116(1)~1116(N)の少なくとも部分、グループ化された計算資源1114、及び/又はフレームワーク層1120の分散型ファイル・システム1138によって使用されるソフトウェアを含み得る。1つ又は複数のタイプのソフトウェアは、インターネット・ウェブ・ページ検索ソフトウェア、電子メール・ウイルス・スキャン・ソフトウェア、データベース・ソフトウェア、及びストリーミング・ビデオ・コンテンツ・ソフトウェアを含み得るが、これらに限定されない。
【0192】
少なくとも1つの実施例において、アプリケーション層1140に含まれるアプリケーション1142は、ノードC.R.1116(1)~1116(N)の少なくとも部分、グループ化された計算資源1114、及び/又はフレームワーク層1120の分散型ファイル・システム1138によって使用される1つ又は複数のタイプのアプリケーションを含み得る。1つ又は複数のタイプのアプリケーションは、任意の数のゲノミクス・アプリケーション、認知計算、並びに、トレーニング若しくは推論ソフトウェア、マシン学習フレームワーク・ソフトウェア(たとえば、PyTorch、TensorFlow、Caffeなど)、及び/又は1つ若しくは複数の実施例と併せて使用される他のマシン学習アプリケーションを含む、マシン学習アプリケーションを含み得るが、これらに限定されない。
【0193】
少なくとも1つの実施例において、構成マネージャ1134、資源マネージャ1136、及び資源オーケストレータ1112のうちのいずれかは、任意の技術的に可能な方式で取得される任意の量及びタイプのデータに基づいて任意の数及びタイプの自己書換え型アクションを実装することができる。自己書換え型アクションは、よくない可能性のある構成決定を行うこと並びにデータ・センタの十分に活用されていない及び/又は実行の不十分な部分を恐らく回避することからデータ・センタ1100のデータ・センタ・オペレータを解放し得る。
【0194】
データ・センタ1100は、1つ又は複数のマシン学習モデルをトレーニングする或いは本明細書に記載の1つ又は複数の実施例による1つ又は複数のマシン学習モデルを使用して情報を予測する又は推論するために、ツール、サービス、ソフトウェア或いは他の資源を含み得る。たとえば、マシン学習モデルは、データ・センタ1100に関して前述されたソフトウェア及び/又は計算資源を使用するニューラル・ネットワーク・アーキテクチャによる重量パラメータの計算によって、トレーニングされ得る。少なくとも1つの実施例において、1つ又は複数のニューラル・ネットワークに対応するトレーニングされた又は配備されたマシン学習モデルは、たとえば、本明細書に記載のものに限定されない、1つ又は複数のトレーニング技法を介して計算された重量パラメータを使用することによって、データ・センタ1100に関して前述された資源を使用して情報を推論又は予測するために使用され得る。
【0195】
少なくとも1つの実施例において、データ・センタ1100は、前述の資源を使用するトレーニング及び/又は推論の実行のために、CPU、特定用途向け集積回路(ASIC)、GPU、FPGA、及び/又は他のハードウェア(若しくはそれに対応する仮想計算資源)を使用することができる。さらに、前述の1つ又は複数のソフトウェア及び/又はハードウェア資源は、情報の推論をユーザがトレーニング又は実行することを可能にするためのサービス、たとえば、画像認識、音声認識、又は他の人工知能サービス、として構成され得る。
【0196】
例示的ネットワーク環境
本開示の実施例の実装において使用するのに適したネットワーク環境は、1つ若しくは複数のクライアント・デバイス、サーバ、ネットワーク接続型ストレージ(NAS:network attached storage)、他のバックエンド・デバイス、及び/又は他のデバイス・タイプを含み得る。クライアント・デバイス、サーバ、及び/又は他のデバイス・タイプ(たとえば、各デバイス)は、図10の計算デバイス1000の1つ又は複数のインスタンスで実装され得、たとえば、各デバイスは、計算デバイス1000の類似の構成要素、特徴、及び/又は機能性を含み得る。加えて、バックエンド・デバイス(たとえば、サーバ、NASなど)が、実装される場合、バックエンド・デバイスは、データ・センタ1100の一部として含まれ得、その実例は、図11に関して本明細書でさらに詳述される。
【0197】
ネットワーク環境の構成要素は、ワイヤード、ワイヤレス、又はその両方でもよい、ネットワークを介して互いに通信し得る。ネットワークは、複数のネットワーク、又はネットワークのネットワークを含み得る。実例として、ネットワークは、1つ若しくは複数のワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、1つ若しくは複数のローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、1つ若しくは複数のパブリック・ネットワーク、たとえば、インターネット及び/若しくは公衆交換電話網(PSTN)、並びに/又は1つ若しくは複数のプライベート・ネットワークを含み得る。ネットワークが、ワイヤレス電気通信ネットワークを含む場合、構成要素、たとえば、基地局、通信塔、或いはアクセス・ポイント(並びに他の構成要素)、は、ワイヤレス接続を提供し得る。
【0198】
互換性のあるネットワーク環境は、1つ又は複数のピア・ツー・ピア・ネットワーク環境(その場合、サーバはネットワーク環境に含まれないことがある)と、1つ又は複数のクライアント・サーバ・ネットワーク環境(その場合、1つ又は複数のサーバがネットワーク環境に含まれ得る)とを含み得る。ピア・ツー・ピア・ネットワーク環境では、サーバに関して本明細書に記載した機能性は、任意の数のクライアント・デバイスで実装され得る。
【0199】
少なくとも1つの実施例において、ネットワーク環境は、1つ又は複数のクラウドベースのネットワーク環境、分散型計算環境、その組合せなどを含み得る。クラウドベースのネットワーク環境は、フレームワーク層、ジョブ・スケジューラ、資源マネージャ、並びに、1つ若しくは複数のコア・ネットワーク・サーバ及び/又はエッジ・サーバを含み得る、サーバのうちの1つ又は複数で実装された分散型ファイル・システムを含み得る。フレームワーク層は、ソフトウェア層のソフトウェア及び/又はアプリケーション層の1つ若しくは複数のアプリケーションをサポートするために、フレームワークを含み得る。ソフトウェア又はアプリケーションは、それぞれ、ウェブベースのサービス・ソフトウェア又はアプリケーションを含み得る。実施例において、クライアント・デバイスのうちの1つ又は複数は、ウェブベースのサービス・ソフトウェア又はアプリケーションを使用し得る(たとえば、1つ又は複数のアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)を介してサービス・ソフトウェア及び/又はアプリケーションにアクセスすることによって)。フレームワーク層は、たとえば大規模データ処理(たとえば、「ビッグ・データ」)のための分散型ファイル・システムを使用し得る、フリー及びオープン・ソース・ソフトウェア・ウェブ・アプリケーション・フレームワークのタイプでもよいが、これに限定されない。
【0200】
クラウドベースのネットワーク環境は、本明細書に記載の計算及び/又はデータ・ストレージ機能(又は1つ若しくは複数のその部分)の任意の組合せを実施するクラウド計算及び/又はクラウド・ストレージを提供し得る。これらの様々な機能のいずれも、セントラル又はコア・サーバ(たとえば、州、領域、国、世界にわたって分散され得る1つ又は複数のデータ・センタなどの)から複数の場所に分散され得る。ユーザ(たとえば、クライアント・デバイス)への接続が、エッジ・サーバに比較的近い場合、コア・サーバは、機能性の少なくとも一部分をエッジ・サーバに任じ得る。クラウドベースのネットワーク環境は、プライベート(たとえば、単一の組織に制限される)でもよく、パブリック(たとえば、多数の組織に利用可能)、及び/又はその組合せ(たとえば、ハイブリッド・クラウド環境)でもよい。
【0201】
クライアント・デバイスは、図10に関して本明細書に記載の例示的計算デバイス1000の構成要素、特徴、及び機能性のうちの少なくともいくつかを含み得る。実例として、及び制限ではなく、クライアント・デバイスは、パーソナル・コンピュータ(PC)、ラップトップ・コンピュータ、モバイル・デバイス、スマートフォン、タブレット・コンピュータ、スマート・ウォッチ、ウェアラブル・コンピュータ、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、MP3プレイヤ、仮想現実ヘッドセット、全地球測位システム(GPS)又はデバイス、ビデオ・プレイヤ、ビデオカメラ、監視デバイス又はシステム、車両、ボート、飛行船、仮想マシン、ドローン、ロボット、ハンドヘルド通信デバイス、病院デバイス、ゲーミング・デバイス又はシステム、娯楽システム、車両コンピュータ・システム、組み込み型システム・コントローラ、リモート制御、器具、民生用電子デバイス、ワークステーション、エッジ・デバイス、これらの描写されたデバイスの任意の組合せ、或いは任意の他の適切なデバイスとして実施され得る。
【0202】
本開示は、コンピュータ又は、携帯情報端末若しくは他のハンドヘルド・デバイスなどの、他のマシンによって実行されている、プログラム・モジュールなどのコンピュータ実行可能命令を含む、コンピュータ・コード又はマシン使用可能命令との一般的関連において説明されることがある。一般に、ルーティン、プログラム、オブジェクト、構成要素、データ構造体などを含むプログラム・モジュールは、特定のタスクを実行する又は特定の抽象データ・タイプを実装するコードを指す。本開示は、ハンドヘルド・デバイス、家電製品、汎用コンピュータ、より特殊な計算デバイスなどを含む、様々な構成で実施され得る。本開示はまた、通信ネットワークを介してリンクされた遠隔処理デバイスによってタスクが実行される分散型コンピューティング環境において実施され得る。
【0203】
本明細書では、2個以上の要素に関する「及び/又は」の記述は、1つの要素のみ、又は要素の組合せを意味すると解釈されるべきである。たとえば、「要素A、要素B、及び/又は要素C」は、要素Aのみ、要素Bのみ、要素Cのみ、要素A及び要素B、要素A及び要素C、要素B及び要素C、或いは、要素A、B、及びCを含み得る。加えて、「要素A又は要素Bのうちの少なくとも1つ」は、要素Aの少なくとも1つ、要素Bの少なくとも1つ、或いは、要素Aの少なくとも1つ及び要素Bの少なくとも1つを含み得る。さらに、「要素A及び要素Bのうちの少なくとも1つ」は、要素Aのうちの少なくとも1つ、要素Bのうちの少なくとも1つ、或いは、要素Aのうちの少なくとも1つ及び要素Bのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0204】
本開示の主題は、法定の要件を満たすために特異性を有して記述されている。しかしながら、その記述自体が本開示の範囲を制限することは意図されていない。そうではなくて、本発明者は、請求されている主題が、他の現在の又は未来の技術と併せて、異なるステップ又は本文書に記載されたものと類似のステップの組合せを含むように、他の形で実施され得ることを意図している。さらに、「ステップ」及び/又は「ブロック」という用語は、使用される方法の異なる要素を含意するように本明細書で使用され得るが、これらの用語は、個別のステップの順番が明示的に記載されていない限り及びそのように記載されているときを除いて本明細書で開示される様々なステップの間に何らかの特定の順番を暗示するものとして解釈されるべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図9D
図10
図11
【外国語明細書】