IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ オメガ・エス アーの特許一覧

特開2024-43572連続アニメーションの生成に適合する時計
<>
  • 特開-連続アニメーションの生成に適合する時計 図1
  • 特開-連続アニメーションの生成に適合する時計 図2
  • 特開-連続アニメーションの生成に適合する時計 図3
  • 特開-連続アニメーションの生成に適合する時計 図4
  • 特開-連続アニメーションの生成に適合する時計 図5
  • 特開-連続アニメーションの生成に適合する時計 図6
  • 特開-連続アニメーションの生成に適合する時計 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024043572
(43)【公開日】2024-04-01
(54)【発明の名称】連続アニメーションの生成に適合する時計
(51)【国際特許分類】
   G04B 45/02 20060101AFI20240325BHJP
   G04B 45/00 20060101ALI20240325BHJP
【FI】
G04B45/02
G04B45/00 B
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023125292
(22)【出願日】2023-08-01
(31)【優先権主張番号】22196422.4
(32)【優先日】2022-09-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】507276380
【氏名又は名称】オメガ・エス アー
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】ディミトリ・フォスティニス
(72)【発明者】
【氏名】オリヴィエ・シルヴァン
(72)【発明者】
【氏名】グレゴリー・キスリング
(72)【発明者】
【氏名】アントニオ・ヴェンチュラ
(72)【発明者】
【氏名】アクセル・シンドラー
(57)【要約】      (修正有)
【課題】連続アニメーションの生成に適合する時計を提供する。
【解決手段】ガラス13及び透明裏蓋14が、中間部12に締結された時計10であって、測時器ムーブメント15を備え、測時器ムーブメント15は、支持構造体を含み、心棒16は、支持構造体を通じて延在し、心棒16は、測時器ムーブメント15による回転に適合し、支持構造体を越えてガラス13に対向して開口する心棒16の端部の一方で、時間値表示器17を支持し、支持構造体を越えて裏蓋14に対向して開口する端部のもう一方で、円板18を支持し、グラフィック表現に面するパターン181は、円板18上に延在し、パターン181及びグラフィック表現は、心棒16が回転する際、パターン181及びグラフィック表現が互いに協働してモアレ効果による連続アニメーションを生成するように成形され、連続アニメーションは、一連の少なくとも2つの個別画像によって形成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中間部(12)を含むケース(11)を備える時計(10)であって、ガラス(13)及び透明裏蓋(14)は、内側体積部を形成するように前記中間部(12)に締結され、前記時計(10)は、前記ケース(11)の前記内側体積部内に収容される測時器ムーブメント(15)を備え、前記測時器ムーブメント(15)は、支持構造体を含み、心棒(16)は、前記支持構造体を通じて延在し、前記心棒(16)は、前記測時器ムーブメント(15)による回転に適合し、前記支持構造体を越えて前記ガラス(13)に対向して開口する前記心棒(16)の端部の一方で、時間値表示器(17)を支持し、前記支持構造体を越えて前記裏蓋(14)に対向して開口する前記端部のもう一方で、円板(18)を支持し、グラフィック表現(142)に面するパターン(181)は、前記円板(18)上に延在し、前記パターン(181)及び前記グラフィック表現(142)は、前記心棒(16)が回転する際、前記パターン(181)及び前記グラフィック表現(142)が互いに協働してモアレ効果による連続アニメーションを生成するように成形され、前記連続アニメーションは、一連の少なくとも2つの個別画像によって形成されることを特徴とする、時計(10)。
【請求項2】
前記グラフィック表現(142)は、前記裏蓋(14)のガラス(141)上に形成される、請求項1に記載の時計(10)。
【請求項3】
前記パターン(181)及び前記グラフィック表現(142)は、前記心棒(16)が回転する際に、前記パターン(181)及び前記グラフィック表現(142)が互いに協働して連続アニメーションを生成するように成形され、前記連続アニメーションは、一連の4つの個別画像によって形成される、請求項1又は2に記載の時計(10)。
【請求項4】
前記時間値表示器(17)は、秒針であり、前記心棒(16)は、前記心棒(16)が1分間で完全に一回転するように回転する、請求項1に記載の時計(10)。
【請求項5】
前記パターン(181)及び前記グラフィック表現(142)は、2つの連続画像が生成される間に、前記円板(18)が6度ずつ枢動するように成形される、請求項4に記載の時計(10)。
【請求項6】
前記裏蓋(14)は、締結リング(140)によって形成され、ガラス(141)は、前記締結リング(140)上で駆動され、前記グラフィック表現(142)は、前記ガラス(141)の一面にわたり延在する、請求項1に記載の時計(10)。
【請求項7】
前記締結リング(140)は、前記中間部(12)の外周部の周囲に分散される複数のねじ(120)によって前記中間部(12)に対して螺入され、前記ねじ(120)のそれぞれは、前記中間部(12)内に延在するねじ穴の内部に係合される、請求項6に記載の時計(10)。
【請求項8】
前記グラフィック表現(142)は、前記測時器ムーブメント(15)に対向して配置される前記裏蓋(14)の一面上に薄層を堆積し、不透明領域のセットを形成することによって生成される、請求項1に記載の時計(10)。
【請求項9】
前記パターン(181)は、複数の同一のらせんによって形成され、前記らせんは、前記円板(18)の中心から前記円板(18)の外周部まで延在し、前記円板(18)の中心の周囲に均等に分散され、前記パターン(181)は、前記裏蓋(14)に面して配置される前記円板(18)の一面上に薄層を堆積することによって形成される、請求項1に記載の時計(10)。
【請求項10】
前記円板(18)及び前記ガラス(141)は、0.5mm未満の距離によって互いに隔てられる、請求項1に記載の時計(10)。
【請求項11】
前記円板(18)は、有利には、約10mmの直径を有する、請求項1に記載の時計(10)。
【請求項12】
前記パターン(181)及び前記グラフィック表現(142)は、前記連続アニメーションが要素(19)の直線方向での変位を構成するように成形される、請求項1に記載の時計(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測時器の分野に関し、詳細には、測時器複雑機構に関する。
【0002】
より詳細には、本発明は、連続アニメーションの生成に適合する時計に関する。
【背景技術】
【0003】
時計製造業者等は、競争相手と差別化を図り、魅力的な製品を提供するため、時計の美観的なアピールに特に注意を払っている。この目的で、文字板、ベゼル及び表示器を含む時計の外部要素、並びにあらゆる測時器複雑機構に対する装飾は、著しい開発及び設計努力の対象であることが多い。
【0004】
アニメーションは、このニーズに対する回答の一部である。更に、アニメーションは、時計の評判に貢献することが多い。これらのアニメーションは、例えば、トゥールビヨン、月相若しくはクロノグラフ等の測時器複雑機構によって、又は回転錘によって形成される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、独特で、特に魅力的な外観を有する時計をユーザにもたらすというこの問題に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的で、本発明は、中間部を含むケースを備える時計に関し、ガラス及び透明裏蓋は、内側体積部を形成するように中間部に締結される。前記時計は、ケースの内側体積部内に収容される測時器ムーブメントを備え、測時器ムーブメントは、支持構造体を含み、心棒は、支持構造体を通じて延在し、心棒は、前記測時器ムーブメントによる回転に適合し、前記支持構造体を越えてガラスに対向して開口する心棒の端部の一方で、時間値表示器を支持し、前記支持構造体を越えて裏蓋に対向して開口する端部のもう一方で、円板を支持し、グラフィック表現に面するパターンは、円板上に延在する。パターン及びグラフィック表現は、心棒が回転する際、パターン及びグラフィック表現が互いに協働してモアレ効果による連続アニメーションを生成するように成形され、連続アニメーションは、一連の少なくとも2つの個別画像によって形成される。
【0007】
本発明の特徴のために、アニメーションは、測時器ムーブメントによって供給されるエネルギーの利用により生成される。特に、円板の回転は、アニメーションを比較的高速で生成する。
【0008】
更に、本発明は、有利には、特に、既存の従来の測時器ムーブメントからアニメーションの生成を可能にし、測時器ムーブメントに対する大きな修正を必要としない。
【0009】
特定の実施形態によれば、本発明は、単独で、又はあらゆる技術的に可能な組合せに従って考慮しなければならない1つ又は複数の以下の特徴を更に含み得る。
【0010】
特定の実施形態によれば、グラフィック表現は、裏蓋のガラス上に形成される。
【0011】
特定の実施形態によれば、パターン及びグラフィック表現は、心棒が回転する際に、パターン及びグラフィック表現が互いに協働して連続アニメーションを生成するように成形され、連続アニメーションは、一連の4つの個別画像によって形成される。
【0012】
特定の実施形態によれば、時間値表示器は、秒針であり、心棒は、心棒が1分間で完全に回転するように回転する。
【0013】
特定の実施形態によれば、パターン及びグラフィック表現は、2つの連続画像が生成される間に、円板が6度ずつ枢動するように成形される。
【0014】
特定の実施形態によれば、裏蓋は、締結リングによって形成され、ガラスは、締結リング上で駆動され、グラフィック表現は、前記ガラスの一面にわたり延在する。
【0015】
特定の実施形態によれば、締結リングは、中間部の外周部の周囲に分散される複数のねじによって中間部に対して螺入され、ねじのそれぞれは、中間部内に延在するねじ穴の内部に係合される。
【0016】
特定の実施形態によれば、グラフィック表現は、測時器ムーブメントに対向して配置される裏蓋の一面上に薄層を堆積し、不透明領域のセットを形成することによって生成される。
【0017】
特定の実施形態によれば、パターンは、複数の同一のらせんによって形成され、らせんは、円板の中心から円板の外周部まで延在し、円板の中心の周囲に均等に分散され、前記パターンは、裏蓋に面して配置される円板の一面上に薄層を堆積することによって形成される。
【0018】
特定の実施形態によれば、円板及びガラスは、0.5mm未満の距離によって互いに隔てられる。
【0019】
特定の実施形態によれば、円板は、有利には、約10mmの直径を有する。
【0020】
特定の実施形態によれば、パターン及びグラフィック表現は、連続アニメーションが要素の直線方向での変位を構成するように成形される。
【0021】
本発明の他の特徴及び利点は、非限定的な例として示され、添付の図面を参照する以下の詳細な説明を読めば明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の好ましい例示的実施形態による時計の概略部分断面図である。
図2図1の時計の円板の上面図である。
図3図1の時計のガラスの上面図である。
図4図1の時計の底面図であり、図面において、円板は、連続アニメーションを形成する個別画像を生成するように異なる連続角度位置を占める。
図5図1の時計の底面図であり、図面において、円板は、連続アニメーションを形成する個別画像を生成するように異なる連続角度位置を占める。
図6図1の時計の底面図であり、図面において、円板は、連続アニメーションを形成する個別画像を生成するように異なる連続角度位置を占める。
図7図1の時計の底面図であり、図面において、円板は、連続アニメーションを形成する個別画像を生成するように異なる連続角度位置を占める。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図面は、明快にするため、必ずしも一定の縮尺で描かれていないことに留意されたい。
【0024】
本発明は、連続アニメーションの生成に適合する時計10に関し、連続アニメーションは、特に透明裏蓋14を通じて見える。
【0025】
図1の断面図に示すように、時計10は、中間部12を備えるケース11を含み、ガラス13及び透明裏蓋14は、中間部12に締結される。中間部12、ガラス13及び裏蓋14は、図1に概略的に示される測時器ムーブメント15が中に収容される内側体積部を形成する。
【0026】
裏蓋14は、特に、本発明の好ましい例示的実施形態では、図1に示されるように、締結リング140によって形成され、ガラス141は、締結リング140上で駆動される。好ましくは、この締結リング140は、中間部12の外周部の周囲に分散される複数のねじ120によって中間部12に対して螺入され、ねじ120のそれぞれは、中間部12内に延在するねじ穴の内部に係合される。図4から図7で見えるこの特徴は、かなり正確な相対角度位置で裏蓋14を中間部12に締結可能にする。
【0027】
測時器ムーブメント15は、支持構造体を含み、心棒16は支持構造体を通じて延在し、支持構造体は、測時器ムーブメント15の駆動部材に、駆動部材が回転するように運動学的に連結される。支持構造体自体は当業者に公知であり、受け及び/又は板から構成される。同様に、測時器ムーブメント15の駆動部材自体も当業者に公知であり、ぜんまい又は電気モータ等によって形成される。
【0028】
心棒16は、2つの端部の間に延在し、「上側端部」と呼ばれる端部の一方は、前記支持構造体を越えて、ガラス13に対向して開口し、「下側端部」と呼ばれるもう一方の端部は、前記支持構造体を越えて、裏蓋14に対向して開口する。
【0029】
用語「上側」及び「下側」は、図1の時計10の配置に関連し、本発明の理解をより容易にするために選択される。
【0030】
本発明の一例示的実施形態では、図1に示されるように、心棒16は、心棒16の上側端部で、好ましくは秒針によって形成される時間値表示器17を支持し、心棒16の下側端部で、円板18を支持する。
【0031】
図1に示されるように、時間値表示器17及び円板18は、パイプを介して心棒16にそれぞれ締結し得る。
【0032】
したがって、心棒16は、好ましくは、心棒16が1分間に完全に一回転するように回転する。したがって、心棒16は、1秒ごとに6度ずつ回転する。
【0033】
円板18は、本体180を含み、不透明パターン181は、本体180上、好ましくは、裏蓋14に対向して配置される面上に延在する。パターン181は、図2及び図4から図7に示される例示的実施形態では、複数のらせんの全体形状を有し、全てのらせんは、円板18の同じ中心点から開始し、前記中心から円板18の外周部まで延在する。前記らせんは、互いに同一であり、それぞれ、アルキメデスのらせんの一部分を表現する。これらのらせんは、円板18の中心の周囲に均等に分散され、好ましくは、24度の角度回りに延在し、好ましくは、6度の角度ずつ互いに分離する。言い換えれば、各らせんが、アルキメデスのらせんとして成形された2つの曲線の間に画定され、前記曲線が前記らせんの輪郭の境界を定めることを考慮すると、前記曲線の間の距離は、24度の角度回りの円板18の回転を表す。同様に、2つの隣接するらせんが、アルキメデスのらせんとして成形された2つの曲線によって隔てられることを考慮した場合、これらの2つの曲線の間の距離は、6度の角度回りの円板18の回転を表す。
【0034】
好ましくは、パターン181は、薄層、例えば金属層の堆積によって生成される。円板18の本体180は、透明材料、例えばガラス若しくはサファイア、又は金属若しくはポリマー等の不透明材料から作製し得る。
【0035】
本発明の例示的実施形態では、好ましくは、裏蓋14は、測時器ムーブメント15に対向するガラス141の面上に、図3に示されるもの等のグラフィック表現142を含む。
【0036】
特に、グラフィック表現142は、裏蓋14のガラス141の残りの透明さと対照をなす不透明領域のセットによって形成される。好ましくは、グラフィック表現142は、薄層、例えば金属層の堆積によって生成される。
【0037】
パターン181及びグラフィック表現142は、スクリーン印刷、転写印刷、表面処理、塗装又はほうろう等によって生成し得る。
【0038】
グラフィック表現142及びパターン181は、互いに対向するように配置される。より詳細には、グラフィック表現142及びパターン181は、パターン181がグラフィック表現142の少なくとも一部に対向するように配置される。更に、グラフィック表現142及び特に不透明領域は、図4から図7に示されるように、不透明領域と円板18との位置合わせにより、前記円板18の角度位置に応じて画像を生成するように成形される。
【0039】
特に、裏蓋14のガラス141が透明であるため、不透明領域がパターン181の2つの隣接するらせんを隔てる空間に対向して延在する際、特定の不透明領域の全て又は一部が見える。したがって、不透明領域の残り及び/又は不透明領域の一部は、らせんに面して配置されるため、隠される。
【0040】
要約すると、画像は、グラフィック表現142とパターン181との間の協働によって生成される。このことは、パターン181とグラフィック表現142との間の協働によって生成される画像にエラーがないように、中間部12に対する裏蓋14の角度位置の制御を重要にする。エラーは、例えば、前記パターン181と前記グラフィック表現142との間の位置合わせ不良に起因する。
【0041】
特に、パターン181及びグラフィック表現142は、心棒16が回転する際、パターン181及びグラフィック表現142が互いに協働してモアレ効果による連続アニメーションを生成するように成形され、連続アニメーションは、裏蓋14を通じて出現する一連の少なくとも2つの個別画像によって形成され、新たな画像は、円板18のそれぞれの連続回転と共に生成される。したがって、心棒16の回転は、パターン181及び円板18の本体の色が均一に溶け込むという視覚効果を生成する。
【0042】
図示する例示的実施形態では、心棒16の回転、したがって、円板18の回転は、モアレ効果による連続アニメーションの生成を可能にし、連続アニメーションは、図4から図7に示されるように、4つの連続画像によって形成される。この連続アニメーションは、本発明の好ましい例示的実施形態では、上述の図4から図7の図面に連続的に示されるように、要素19、この場合、キャラクタの直線方向での変位を構成する。
【0043】
上述したパターン181のらせんの寸法を考慮することによって、円板18は、毎秒6度ずつ枢動するように駆動され、1分間で15個のアニメーションが生成され、心棒16が回転する際に一連の比較的動的で魅力的なアニメーションを得ることを可能にする。
【0044】
パターン181及びグラフィック表現142の寸法及び形状の選択、並びに1分ごとのアニメーションの数は、有利には、明確で読み取りやすいアニメーションを入手可能にし、十分に大きな製造及び位置合わせ許容差をもたらす。
【0045】
例として、円板18は、ユーザがパターン181とグラフィック表現142との間のずれを一切知覚できないように、裏蓋14及び特にガラス141からかなり短い距離で配置し得る。好ましくは、円板18とガラス141との間の距離は、10分の数ミリメートル程、好ましくは、0.5mm未満、例えば0.2mmである。
【0046】
更に、円板18は、パターン181が容易に見えるように十分に大きくなければならないが、慣性及び不平衡の危険性を制限するように十分に細くなければならない。この目的で、円板18は、有利には、数ミリメートル、例えば約10mmの直径を有する。
【0047】
要約すると、時計10は、第1の面上に、現在時刻の表示等、少なくとも1つの測時器機能の表示を含み、第2の面上に、連続アニメーションを含む。
【0048】
上記で説明した例示的実施形態では、アニメーションは、連続的に活動し、測時器ムーブメント15によって駆動されることが意図される。
【0049】
しかし、アニメーションの起動は、測時器機能の制御、又は専用制御部材の起動を条件として行い得る。
【0050】
本発明は、有利には、連続アニメーションを妥当な費用で生成するように、あらゆる既存の測時器ムーブメントに適している。他の態様では、本発明は、可能性として、時計ケース11の厚さを増大させることがあるが、このことは、更なる厚さが、円板18の厚さに制限され、一方で前記円板18と測時器ムーブメント15との間の安全な間隙、及びもう一方で前記円板18と裏蓋14のガラス141との間の安全な間隙に制限される限り、無視できる。
【0051】
より一般的には、上記で考慮した実装形態及び実施形態は、非限定的な例として説明しており、したがって、他の代替形態が可能であることに留意されたい。
【0052】
特に、図示しない本発明の例示的実施形態では、グラフィック表現142は、裏蓋14のガラス141上に形成するのではなく、測時器ムーブメント15の構造要素、例えば、測時器ムーブメント15の受け又は板上に形成し得る。言い換えれば、グラフィック表現142は、パターン181の両側に配置し得る。
【0053】
更に、本発明は、機械式測時器ムーブメントを備える時計及び電気又は電気機械測時器ムーブメントを備える時計の両方に実装し得る。
【符号の説明】
【0054】
10 時計
11 ケース
12 中間部
13 ガラス
14 透明裏蓋
15 測時器ムーブメント
16 心棒
17 時間値表示器
18 円板
120 ねじ
140 締結リング
141 ガラス
142 グラフィック表現
181 パターン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【外国語明細書】