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特開2024-43577ネオジム鉄ボロン系焼結永久磁石及びその製造方法並びに応用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024043577
(43)【公開日】2024-04-01
(54)【発明の名称】ネオジム鉄ボロン系焼結永久磁石及びその製造方法並びに応用
(51)【国際特許分類】
   H01F 1/057 20060101AFI20240325BHJP
   H01F 41/02 20060101ALI20240325BHJP
   B22F 3/00 20210101ALI20240325BHJP
   B22F 3/24 20060101ALI20240325BHJP
   C22C 33/02 20060101ALI20240325BHJP
   B22F 9/04 20060101ALI20240325BHJP
   C22C 38/00 20060101ALI20240325BHJP
【FI】
H01F1/057 170
H01F41/02 G
B22F3/00 F
B22F3/24 K
C22C33/02 J
B22F9/04 C
B22F9/04 E
C22C38/00 303D
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023148300
(22)【出願日】2023-09-13
(31)【優先権主張番号】202211138844.3
(32)【優先日】2022-09-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】523304098
【氏名又は名称】南通正海磁材有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】522310502
【氏名又は名称】烟台正海磁性材料股▲フン▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】徐兆浦
(72)【発明者】
【氏名】胡信徳
(72)【発明者】
【氏名】李偉
(72)【発明者】
【氏名】項俊佳
(72)【発明者】
【氏名】張玉孟
【テーマコード(参考)】
4K017
4K018
5E040
5E062
【Fターム(参考)】
4K017AA04
4K017BA06
4K017BB01
4K017BB05
4K017BB06
4K017BB09
4K017BB12
4K017DA04
4K017EA03
4K018AA27
4K018BA18
4K018BB04
4K018BC12
4K018CA04
4K018CA11
4K018CA23
4K018DA22
4K018DA32
4K018FA08
4K018FA11
4K018KA45
5E040AA04
5E040AA19
5E040BD01
5E040CA01
5E040HB03
5E040HB11
5E040NN01
5E040NN18
5E062CD04
5E062CE04
5E062CG02
5E062CG07
(57)【要約】
【課題】永久磁石の保磁力を大幅に向上させ、且つ拡散源中のRHの利用率を向上させる。
【解決手段】本発明は、ネオジム鉄ボロン系焼結永久磁石及びその製造方法並びに応用を提供する。本発明に記載の永久磁石は、結晶粒と粒界相を有し、前記粒界相は前記結晶粒のエピタキシーに位置し、前記粒界相は少なくともRHを含む;前記結晶粒は少なくともNd2Fe14Bを含む;表面から中心までの深さ100 μm以内の粒界相において、RHの含有量が6wt%より大きい粒界相の面積は、粒界相の総面積の50%以上を占める。本発明は、RHとRLを拡散源として使用して複合拡散し、永久磁石の保磁力を大幅に向上させ、且つ拡散源中のRHの利用率を向上させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネオジム鉄ボロン系焼結永久磁石は結晶粒と粒界相を有し、前記粒界相は前記結晶粒のエピタキシーに位置し、前記粒界相は少なくともRHを含む;
前記結晶粒は、少なくともNd2Fe14Bを含む;
表面から中心までの深さ100μm以内の粒界相において、RHの含有量が6wt%より大きい粒界相の面積は、粒界相の総面積の50%以上を占める、
ことを特徴とするネオジム鉄ボロン系焼結永久磁石。
【請求項2】
表面から中心までの深さ100μm以内の粒界相において、RHの含有量が6wt%より大きい粒界相の面積は、粒界相の総面積の70%以上を占める;
及び/又は、前記粒界相において、RHの含有量が13wt%より大きい粒界相の面積は、粒界相の総面積の1%以上を占める;
及び/又は、前記粒界相はRH及び/又はRLを含む;前記RLは、Pr、Nd、La及びCeから選ばれる少なくとも1つである軽希土類元素を表す;前記RHは、Dy、Tb及びHoから選ばれる少なくとも1つである重希土類元素を表す;
及び/又は、前記ネオジム鉄ボロン系焼結永久磁石は、前記ネオジム鉄ボロン系焼結永久磁石の原料を粉末化、プレス、焼結してブランクを得、前記ブランクの表面に拡散源を配置した後、拡散処理を行うことによって得られる;前記ネオジム鉄ボロン系焼結永久磁石の原料は主合金及び/又は補助合金を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のネオジム鉄ボロン系焼結永久磁石。
【請求項3】
前記主合金は少なくともR1、Fe、B及びM1を含み、そのうち、R1は、Pr、Nd、Ce、La、Dy、Tbのうちの少なくとも1つから選ばれ、R1の含有量は29wt%以上32.2wt%以下である;Bの含有量は0.8wt%より大きく0.94wt%以下である;M1はGa及びCuから選ばれ、及び任意にAl、Zr、Ti及びCoのうちの少なくとも1つを含むか又は含まず、Mの含有量は0より大きく2.5wt%以下であり、且つGaはM総量の0~0.5wt%を占め、CuはM総量の0~0.4wt%を占める;
及び/又は、前記補助合金は少なくともR2、Fe、B及びM2を含み、そのうち、R2は、Pr、Nd、Dy、Tbのうちの少なくとも1つから選ばれ、R2の含有量は30wt%以上33.3wt%以下である;Bの含有量は0.94wt%より大きく1.1wt%以下である;M2はGa及びCuから選ばれ、及び任意にAl、Zr、Ti及びCoのうちの少なくとも1つを含むか又は含まず、Mの含有量は0より大きく3wt%以下であり、且つGaはM総量の0~0.5wt%を占め、CuはM総量の0~0.4wt%を占める;
及び/又は、前記主合金におけるBの含有量は、補助合金におけるBの含有量よりも少ない、
ことを特徴とする請求項2に記載のネオジム鉄ボロン系焼結永久磁石。
【請求項4】
前記焼結は、真空雰囲気下での多段階可変速昇温焼結を含む;
及び/又は、前記拡散源は前記RH及びRLを含む;前記拡散源において、RLとRHの質量比は0より大きく0.5以下である、
ことを特徴とする請求項2に記載のネオジム鉄ボロン系焼結永久磁石。
【請求項5】
前記多段階可変速昇温は、1~3℃/minの昇温速度で300~400℃に昇温することと、4~6℃/minの昇温速度で700~800℃に昇温することと、700~800℃で一定時間保温した後、7~10℃/minの昇温速度で1000~1100℃に昇温することと、を含む、
ことを特徴とする請求項4に記載のネオジム鉄ボロン系焼結永久磁石。
【請求項6】
(1)粉末化工程:主合金及び/又は補助合金を含む永久磁石の原料を混合、破砕して、磁性粉末を得ること;
(2)プレス成形工程:磁性粉末を磁場の作用下でプレス成形し、圧粉体を得ること;
(3)焼結工程:圧粉体を焼結処理してブランクを得ること;
(4)拡散処理:ステップ(3)で得られたブランクの表面に、前記RHの粉末及び前記RLの粉末を含む拡散材料を配置し、浸透処理した後、前記ネオジム鉄ボロン系永久磁石を得ること
を含む、
ことを特徴とする請求項1~5の何れか1項に記載のネオジム鉄ボロン系焼結永久磁石の製造方法。
【請求項7】
前記ネオジム鉄ボロン系焼結永久磁石の原料は、前記主合金及び補助合金を含み、且つ主合金と補助合金の質量比は(1~5):1である;
及び/又は、ステップ(3)において、前記焼結処理は、真空雰囲気下で1000~1100℃までの多段階可変速昇温を行って焼結処理した後、前記ブランクを得ることを含む;前記焼結処理において、真空度は10-1Pa以下である;前記焼結処理において、焼結時間は1~10hである、
ことを特徴とする請求項6に記載の製造方法。
【請求項8】
前記多段階可変速昇温は、1~3℃/minの昇温速度で300~400℃に昇温することと、4~6℃/minの昇温速度で700~800℃に昇温することと、700~800℃で一定時間保温した後、7~10℃/minの昇温速度で1000~1100℃に昇温することと、を含む、
ことを特徴とする請求項7に記載の製造方法。
【請求項9】
前記RLの粉末とRHの粉末の質量比は、0より大きく0.5以下である;
及び/又は、ステップ(4)において、前記浸透処理は、真空条件下で830~910℃に加熱して6~12h浸透させることを含む、
ことを特徴とする請求項6に記載の製造方法。
【請求項10】
モータにおける請求項1~5の何れか1項に記載のネオジム鉄ボロン系永久磁石の応用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、希土類永久磁石材料の製造技術分野に属し、特に粒界拡散により製造されたネオジム鉄ボロン系焼結永久磁石及びその製造方法並びに応用に関する。
【背景技術】
【0002】
本願は、2022年9月19日に中国国家知識産権局に提出された、特許出願番号が202211138844.3であり、発明名称が「ネオジム鉄ボロン系焼結永久磁石及びその製造方法並びに応用」である先行出願の優先権を主張する。上記先行出願は全体として引用により本願に組み込まれている。
【0003】
ネオジム鉄ボロン系焼結磁石は、その優れた磁気性能により新エネルギー産業で広く使用されており、カーボンニュートラルという大いなる目標を達成するための重要な基礎機能材料である。そのうち、風力発電や電気自動車に代表される産業では、焼結ネオジム鉄ボロンに対する要求が高まっており、高い磁気性能だけでなく、比較的に強い温度耐性も求められている。高温条件においても磁石の性能が低下しないようにするためには、磁石の保磁力を高める必要がある。磁石の保磁力を高める方法の中では、二合金法と重希土類粒界拡散技術は現在最も効果的且つ容易に実現できる方法である。二合金法は、成分の異なる2つの合金を混合することで磁石の粒界微細構造を改善し、磁石の保磁力を効果的に高めることができる。
【0004】
重希土類粒界拡散技術は、重希土類の分布を調整することで磁石内部への重希土類の合理的な浸透を促進し、重希土類の単位質量当たりの保磁力の最大限の向上を実現する。そこで、高保磁力磁石を製造するために、二合金と粒界拡散技術を組み合わせることが研究されているが、得られた磁石の性能は期待通りにならず、その原因は、主に重希土類粒界拡散技術における拡散用基材磁石の粒界相成分と粒界構造が、重希土類の浸透と磁石内部での流動分散に決定的な役割を果たすためである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
二合金法により製造されたネオジム鉄ボロン系磁石では、主相と補助相の成分の違いにより、構成元素の濃度差が明らかであり、磁石内部への重希土類元素の浸透に深刻な影響を及ぼし、最終的に磁石の保磁力向上が明らかでなく、重希土類の利用率が高くない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の技術問題を解決するために、本発明は以下の技術案を提供する。
【0007】
本発明は、ネオジム鉄ボロン系焼結永久磁石を提供し、前記永久磁石は結晶粒と粒界相を有し、前記粒界相は前記結晶粒のエピタキシーに位置し、前記粒界相は少なくともRHを含む;
前記結晶粒は、少なくともNd2Fe14Bを含む;
表面から中心までの深さ100 μm以内の粒界相において、RHの含有量が6 wt%より大きい粒界相の面積は、粒界相の総面積の50%以上、好ましくは70%以上、例えば70%、80%、90%を占める。
【0008】
本発明の実施形態によれば、表面から中心までの深さ100 μm以内の粒界相において、RHの含有量が13 wt%より大きい粒界相の面積は、粒界相の総面積の1%以上、好ましくは10%以上、例えば10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、20%を占める。
【0009】
本発明の実施形態によれば、前記永久磁石の粒界相はより潤滑であり、粒界相における構造はより均一である。
【0010】
本発明の実施形態によれば、前記粒界相はRH及び/又はRLを含む。
【0011】
好ましくは、前記RLは、Pr、Nd、La及びCeから選ばれる少なくとも1つである軽希土類元素を表す。
【0012】
好ましくは、前記RHは、Dy、Tb及びHoから選ばれる少なくとも1つである重希土類元素を表す。
【0013】
本発明の実施形態によれば、前記永久磁石は、前記永久磁石の原料を粉末化、プレス、焼結してブランクを得、前記ブランクの表面に拡散源を配置した後、拡散処理を行うことによって得られる。
【0014】
本発明の実施形態によれば、前記永久磁石の原料は、主合金及び/又は補助合金を含み、好ましくは主合金及び補助合金を含む。
【0015】
本発明の実施形態によれば、前記主合金は少なくともR1、Fe、B及びM1を含み、そのうち、
R1は、Pr、Nd、Ce、La、Dy、Tbのうちの少なくとも1つから選ばれ、R1の含有量は29 wt%以上32.2 wt%以下、例えば29 wt%、30 wt%、31 wt%、32 wt%である; Bの含有量は、0.8 wt%より大きく0.94 wt%以下、例えば0.81 wt%、0.85 wt%、0.88 wt%、0.9 wt%、0.93 wt%である;
M1は、Ga及びCuから選ばれ、及び任意にAl、Zr、Ti及びCoのうちの少なくとも1つを含むか又は含まず、Mの含有量は0より大きく2.5 wt%以下(例えば1 wt%、1.5 wt%、2 wt%、2.5 wt%)であり、且つGaはM総量の0~0.5 wt%(例えば0 wt%、0.1 wt%、0.2 wt%、0.3 wt%、0.4 wt%、0.5 wt%)を占め、CuはM総量の0~0.4 wt%(例えば0 wt%、0.1 wt%、0.2 wt%、0.3 wt%、0.4 wt%)を占める。
【0016】
本発明の実施形態によれば、前記補助合金は少なくともR2、Fe、B及びM2を含み、そのうち、
R2は、Pr、Nd、Dy、Tbのうちの少なくとも1つから選ばれ、R2の含有量は30 wt%以上33.3 wt%以下、例えば30 wt%、31 wt%、32 wt%、33 wt%である;
Bの含有量は、0.94 wt%より大きく1.1 wt%以下、例えば0.95 wt%、0.96 wt%、0.97 wt%、0.98 wt%、0.99 wt%、1 wt%、1.1 wt%である;
M2は、Ga及びCuから選ばれ、及び任意にAl、Zr、Ti及びCoのうちの少なくとも1つを含むか又は含まず、Mの含有量は0より大きく3 wt%以下(例えば1 wt%、1.5 wt%、2 wt%、2.5 wt%、3 wt%)であり、且つGaはM総量の0~0.5 wt%(例えば0 wt%、0.1 wt%、0.2 wt%、0.3 wt%、0.4 wt%、0.5 wt%)を占め、CuはM総量の0~0.4 wt%(例えば0 wt%、0.1 wt%、0.2 wt%、0.3 wt%、0.4 wt%)を占める。
【0017】
本発明の実施形態によれば、前記主合金におけるBの含有量は、補助合金におけるBの含有量よりも少ない。
【0018】
本発明の実施形態によれば、前記焼結は、真空雰囲気下での多段階可変速昇温焼結を含む。
【0019】
好ましくは、前記多段階可変速昇温焼結は、水素ガス、窒素ガス、酸化防止剤といった添加剤等の不純物をブランクから確実に除去でき、拡散処理がより進行しやすくなる。
【0020】
好ましくは、前記多段階可変速昇温は、1~3℃/minの昇温速度で300~400℃に昇温することと、4~6℃/minの昇温速度で700~800℃に昇温することと、700~800℃で一定時間保温した後、7~10℃/minの昇温速度で1000~1100℃に昇温することと、を含む。更に、保温時間は30~90 minである。
【0021】
本発明の実施形態によれば、前記拡散源はRH及びRLを含み、前記RH及びRLは上述した意味を有する。
【0022】
好ましくは、前記拡散源において、RLとRHの質量比は0より大きく0.5以下、例えば0.1、0.2、0.3、0.4、0.5である。
【0023】
本発明は、上記ネオジム鉄ボロン系永久磁石の製造方法を更に提供し、前記製造方法は、
(1)粉末化工程:永久磁石の原料を混合、破砕して、磁性粉末を得ること;
(2)プレス成形工程:磁性粉末を磁場の作用下でプレス成形し、圧粉体を得ること;
(3)焼結工程:圧粉体を焼結処理してブランクを得ること;
(4)拡散処理:ステップ(3)で得られたブランクの表面に拡散材料を配置し、浸透処理した後、前記ネオジム鉄ボロン系永久磁石を得ること
を含む。
【0024】
本発明の実施形態によれば、ステップ(1)において前記永久磁石の原料は、主合金及び/又は補助合金を含み、好ましくは主合金及び補助合金である。
【0025】
好ましくは、前記永久磁石の原料は、主合金及び補助合金を含み、且つ主合金と補助合金の質量比は(1~5):1、例えば2.7:1である。
【0026】
本発明の実施形態によれば、前記主合金及び補助合金は上述した意味を有する。
【0027】
本発明の実施形態によれば、前記主合金、補助合金は、当該技術分野で知られている方法により主合金の薄片、補助合金の薄片が得られ、例えば、メルトスピニングプロセスを用いて主合金の急冷薄片及び補助合金の急冷薄片をそれぞれ製造する。例示的に、主合金と補助合金の原料を別々に調製し、上記原料をそれぞれ真空やアルゴンガス等の不活性雰囲気中で溶融した後、回転する急冷ロールの表面に注ぎ、急冷ディスクに落下させて更に冷却し、上記主合金の急冷薄片及び補助合金の急冷薄片をそれぞれ得る。
【0028】
本発明の実施形態によれば、ステップ(1)において、前記磁性粉末の粒度は1~10 μmである。
【0029】
本発明の実施形態によれば、ステップ(1)において、前記破砕は粗破砕と微粉砕を含む。
【0030】
好ましくは、前記粗破砕は、例えば、水素脆化から選ばれる。
【0031】
好ましくは、前記微粉砕は、例えば、ジェットミルから選ばれる。更に、前記ジェットミルは不活性ガス雰囲気下で行われる。更に、前記不活性ガスは、窒素ガス、ヘリウムガス等から選ばれる。本発明において、前記水素脆化、中粉砕又はジェットミルは、当該技術分野で知られている方法により行うことができる。
【0032】
例示的に、前記主合金の薄片と補助合金の薄片を水素脆化により破砕し、1~4 h時間撹拌混合した後、ジェットミル研磨により粉砕し、更に1~4 h撹拌混合して混合磁性粉末を得る。
【0033】
本発明の実施形態によれば、ステップ(2)において、前記磁場は、当該技術分野で知られている磁場、例えば磁場強度が2Tの磁場を使用してもよい。
【0034】
本発明の実施形態によれば、ステップ(2)において、プレス成形は、当該技術分野で知られている装置、例えばプレスミルのキャビティで行うことができる。
【0035】
本発明の実施形態によれば、ステップ(2)において、プレス成形後、冷間静水圧プレスによりブランクの密度を更に高めることもできる。
【0036】
本発明の実施形態によれば、ステップ(3)において、前記焼結処理は、真空雰囲気下で1000~1100℃までの多段階可変速昇温を行って焼結処理した後、前記ブランクを得ることを含む。
【0037】
好ましくは、前記焼結処理において、真空度は10-1 Pa以下である。
【0038】
好ましくは、前記焼結処理において、焼結時間は1~10 h、例えば5 hである。
【0039】
好ましくは、前記多段階可変速昇温は、1~3℃/minの昇温速度で300~400℃に昇温することと、4~6℃/minの昇温速度で700~800℃に昇温することと、700~800℃で一定時間保温した後、7~10℃/minの昇温速度で1000~1100℃に昇温することと、を含む。更に、保温時間は30~90 minである。
【0040】
例示的に、前記多段階可変速昇温は、3℃/minの昇温速度で300~400℃に昇温することと、5℃/minの昇温速度で670℃に昇温することと、670℃で70 min保温し、また8℃/minの昇温速度で1040℃に昇温することと、を含む。
【0041】
本発明の実施形態によれば、焼結処理に続いて時効処理を行うこともできる。
【0042】
好ましくは、前記時効処理は、800~950℃に昇温して第1段時効処理を行い、2~5 h保温する;そして、450~600℃に昇温して第2段時効処理を行い、2~4 h保温することを含む。
【0043】
例示的に、前記時効処理は、900℃で第1段時効処理を4 h行い、そして、530℃で第2段時効処理を3 h行うことを含む。
【0044】
本発明の実施形態によれば、焼結工程後、拡散処理前に、ブランクを目標サイズに加工した後に酸洗することもできる。
【0045】
例示的に、前記目標サイズは必要に応じて選択でき、例えば厚さ10 mm未満とすることができる。
【0046】
好ましくは、前記酸洗とは、酸性溶液で洗浄することを指し、例えば、体積濃度2~6%の硝酸溶液を選択して5~20 min超音波洗浄した後、60~90℃の乾燥トンネルで乾燥する。
【0047】
本発明の実施形態によれば、ステップ(4)において、前記拡散材料はRHの粉末及びRLの粉末を含み、前記RH及びRLは上述した意味を有する。
【0048】
好ましくは、前記RHの粉末は、RHの単体金属、RHの合金、RHの酸化物、フッ化物、水素化物、酸フッ化物の少なくとも1つから選ばれる。
【0049】
好ましくは、前記RLの粉末は、RLの単体金属、RLの合金、RLの酸化物、フッ化物、水素化物、酸フッ化物の少なくとも1つから選ばれる。
【0050】
本発明の実施形態によれば、前記RLの粉末とRHの粉末の質量比は、0より大きく0.5以下、例えば0.1、0.2、0.3、0.4、0.5であり、例えば0.375である。
【0051】
本発明の実施形態によれば、前記拡散材料は、当該技術分野で知られている方法を選択して前記ブランクの表面に配置することができ、本発明は具体的に限定されない。
【0052】
本発明の例示的な形態によれば、前記拡散材料を含むスラリーを、前記ブランクの表面に均一にコーティングする。
【0053】
好ましくは、前記拡散材料を含むスラリーの製造方法は、拡散材料、任意の酸化防止剤及び希釈剤を混合し、1~4 h撹拌して前記スラリーを得ることを含む。好ましくは、前記酸化防止剤は、例えば、トルエン、4-ヘキシルレゾルシノール及びジブチルヒドロキシトルエンのうちの少なくとも1つから選ばれる。好ましくは、前記希釈剤は、例えば、エタノール、ベンジルアルコール及びアセトンのうちの少なくとも1つから選ばれる。好ましくは、前記ブランクの表面にコーティングされるスラリーの質量は、磁石の質量の0.2~1.5%を占め、50~70℃の温度で5~10 min乾燥状態に保たれる。
【0054】
本発明の実施形態によれば、ステップ(4)において、前記浸透処理は、真空条件下で830~910℃に加熱して6~12 h浸透させることを含む。
【0055】
本発明の実施形態によれば、浸透処理後に更に真空時効処理を行われる。
【0056】
好ましくは、前記真空時効処理は、440~560℃の条件で真空時効処理を行って前記ネオジム鉄ボロン系永久磁石を得ることを含む。好ましくは、真空度は当該技術分野で知られている真空度、例えば10-1 Pa以下を選択してもよい。
【0057】
本発明の実施形態によれば、上記製造方法によりネオジム鉄ボロン系永久磁石を得、前記ネオジム鉄ボロン系永久磁石は上述した意味を有する。
【0058】
本発明は、上記ネオジム鉄ボロン系永久磁石の応用を更に提供し、例えばモータに適用する。
【発明の効果】
【0059】
本発明は、RHとRLを拡散源として使用して複合拡散し、拡散源にRLを添加することにより、拡散過程において、結晶粒と粒界相との間のRHの濃度差をバランスさせることができ、粒界相の成分を効果的に均一化し、粒界相の濡れ性を向上させ、粒界相の構造をより平滑にすることができると同時に、拡散源中のRHは、スムーズに、より深く磁石内部に浸透することができるため、RHを磁石内部により均一に分布させることができ、永久磁石の保磁力を大幅に向上させ、拡散源中のRHの利用率を向上させることができる。
【0060】
本発明は、まず特殊な焼結処理を採用し、特に多段階可変速昇温を制御することによって、水素ガス、窒素ガス、酸化防止剤といった添加剤をブランクから確実に除去でき、複合拡散処理がより進行しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
図1】本発明の実施例1に製造した磁石のEPMA写真である。
図2】本発明の比較例1-1に製造した磁石のEPMA写真である。
【発明を実施するための形態】
【0062】
以下、具体的な実施例に合わせて、本発明の技術案を更に詳しく説明する。下記の実施例は、単に本発明を例示的に説明し解釈するものであり、本発明の請求範囲を限定するものとして解釈されるべきではないことを理解すべきである。本発明の上記内容に基づいて実現される技術は、何れも本発明による請求範囲内に含まれる。
【0063】
特に説明のない限り、下記の実施例に使用される原料及び試薬は何れも市販品であり、又は既知の方法によって製造することができる。
【0064】
実施例1
前記ネオジム鉄ボロン系永久磁石の製造方法は以下の通りである。
【0065】
一、ブランクの製造:
(1)原材料を以下の配合比で調製し、即ち、主合金は高Br配合で、そのうち、Ndが31 wt%、Bが0.91 wt%、Tiが0.3 wt%、Gaが0.2 wt%、Cuが0.2 wt%、Alが0.3 wt%、Coが1.0 wt%を占め、残りはFe及び不可避的不純物であり、調製した後、真空環境下で1400℃に加熱して溶融し、15 min保温して各原材料の均質化を確保した後、回転する急冷ロールの表面に注ぎ、そして急冷ディスクに落下させて更に冷却し、主合金フレークを得た;
同じ方法で高Hcj配合の補助合金フレークを製造し、その配合はNdが32.5 %、Bが0.98 wt%、Tiが0.4 wt%、Gaが0.3 wt%、Cuが0.3 wt%、Alが0.3 wt%、Coが1.5 wt%を占め、残りがFe及び不可避的不純物であった;
(2)ステップ(1)の主合金急冷薄片と補助合金急冷薄片を質量比2.7:1で混合し、水素粉砕及びボールミル粗粉砕した後、ジェットミル研磨を行い、粒度1~10 μm、平均粒径2.75 μmの混合磁性粉末を得た;
(3)ステップ(2)で得られた混合磁性粉末に、酸化防止剤である脂肪酸エステルを0.07 wt%添加し、均一に分散するまで機械的攪拌を4 h続けた;
(4)ステップ(3)の磁性粉末を、真空中で磁場強度2T、磁場配向方向にプレス成形し、冷間静水圧プレスを経て圧粉体を得た;
(5)焼結処理:ステップ(4)の圧粉体を真空焼結炉に入れ、3℃/minの昇温速度で300~400℃に昇温し、5℃/minの昇温速度で670℃に昇温し、670℃で70 min保温し、また8℃/minの昇温速度で1040℃に昇温して5 h焼結処理した;
(6)時効処理:ステップ(5)の焼結処理後の圧粉体を、引き続き900℃で第1段時効処理を4 h行い、530℃で第2段時効処理を3 h行い、二合金法でNd-Fe-B永久磁石のブランクを製造して得た。
【0066】
(7)上記ブランクを、25 mm×20 mm×2.5 mmの薄片に加工し、そのうち、2.5 mmは薄片配向方向の厚さであった。
【0067】
(8)ステップ(7)で得られたネオジム鉄ボロン薄片を体積濃度3%の硝酸で酸洗し、超音波水洗後に乾燥して洗浄後の薄片を得た。
【0068】
二、拡散処理
(1)拡散スラリーの製造:Dy単体金属、Pr単体金属、4-ヘキシルレゾルシノール、エタノールを8:3:3:1の質量比になるように調製し、機械的攪拌により2 h混合し、DyとPrを含む拡散スラリーを得た。
【0069】
(2)上記拡散スラリーを、ステップ(8)で得られた薄片の表面に、基材磁石質量の0.75%の塗布量で均一にコーティングし、60℃で5 min乾燥することによって、DyとPrの金属拡散源がコーティングされた薄片を得た。
【0070】
(4)ステップ(3)でコーティングされた薄片を、まず870℃の条件で10 h真空浸透させた。
【0071】
(5)ステップ(4)で得られた拡散薄片を、510℃の温度で4.5 h真空時効処理し、DyとPrの混合拡散処理後の永久磁石M1を得た。
【0072】
比較例1-1
この比較例は、拡散源が重金属であるDy金属粉末のみであり、他の金属元素を含まないことを除き、実施例1の製造方法と基本的に同じであった;拡散源はDy粉末、4-ヘキシルレゾルシノール、エタノールを質量比11:3:1で混合し、塗布量は基材磁石質量の0.55%(拡散源中のDy含有量を一致するため)とし、製造され得た永久磁石をM1-1とした。
【0073】
比較例1-2
この比較例は、拡散源が軽希土類Pr金属粉末であり、他の金属元素を含まないことを除き、実施例1の製造方法と基本的に同じであった;拡散源はPr粉末、4-ヘキシルレゾルシノール、エタノールを質量比11:3:1で混合し、塗布量は基材磁石質量の0.55%とする;製造されて得た永久磁石をM1-2とした。
【0074】
実施例2
この実施例は、以下の点を除き、実施例1と基本的に同じであった。
【0075】
一、ブランクの製造:主合金フレークのみを単独で水素粉砕、中粉砕して粗粉砕し、そしてジェットミルして主合金の磁性粉末を得、これをプレス成形して主合金の圧粉体を得、焼結して主合金のブランクを得た。
【0076】
二、上記主合金のブランクから製造され得た薄片に拡散処理を行い、拡散処理は実施例1と同様であり、拡散後、永久磁石M2を得た。
【0077】
比較例2-1
この比較例は、拡散源が重金属であるDy金属粉末のみであり、他の金属元素を含まないことを除き、実施例2の製造方法と基本的に同じであった;拡散源はDy粉末、4-ヘキシルレゾルシノール、エタノールを質量比11:3:1で混合し、塗布量は基材磁石質量の0.55%とする;製造され得た永久磁石をM2-1とした。
【0078】
比較例2-2
この比較例は、拡散源が軽希土類Pr金属粉末であり、他の金属元素を含まないことを除き、実施例1の製造方法と基本的に同じであった;拡散源はPr粉末、4-ヘキシルレゾルシノール、エタノールを質量比11:3:1で混合し、塗布量は基材磁石質量の0.55%とする;製造され得た永久磁石をM2-2とした。
【0079】
実施例3
この実施例は、以下の点を除き、実施例1と基本的に同じであった。
【0080】
一、ブランクの製造:補助合金フレークのみを単独で水素粉砕、中粉砕して粗粉砕し、そしてジェットミルして補助合金の磁性粉末を得、これをプレス成形して補助合金の圧粉体を得、焼結して補助合金のブランクを得た。
【0081】
二、上記補助合金のブランクから製造され得た薄片に拡散処理を行い、拡散処理は実施例1と同様であり、拡散後、永久磁石M3を得た。
【0082】
比較例3-1
この比較例は、拡散源が重金属であるDy金属粉末のみであり、他の金属元素を含まないことを除き、実施例3の製造方法と基本的に同じであった;拡散源はDy粉末、4-ヘキシルレゾルシノール、エタノールを質量比11:3:1で混合し、塗布量は基材磁石質量の0.55%とする;製造され得た永久磁石をM3-1とした。
【0083】
比較例3-2
この比較例は、拡散源が軽希土類Pr金属粉末であり、他の金属元素を含まないことを除き、実施例3の製造方法と基本的に同じであった;拡散源はPr粉末、4-ヘキシルレゾルシノール、エタノールを質量比11:3:1で混合し、塗布量は基材磁石質量の0.55%とする;製造され得た永久磁石をM3-2とした。
【0084】
比較例4
この比較例は、焼結処理の条件が、高温焼結温度1060℃、高温焼結時間5 h、昇温速度8℃/minであることを除き、実施例1の製造方法と基本的に同じであった。
【0085】
性能試験:二合金ネオジム鉄ボロン系磁石M1、M1-1、M1-2、主合金ネオジム鉄ボロン系磁石M2、M2-1、M-2、補助合金ネオジム鉄ボロン系磁石M3、M3-1、M3-2を、磁石の幾何学的中心部から7 mm-7 mm-2.4 mmのサンプルに加工し、磁気性能試験を実施し、その結果を表1にまとめた。
【0086】
【表1】
【0087】
表1から、二合金基材磁石の保磁力は、主合金及び補助合金基材磁石の保磁力よりも明らかに高いことが分かる。Dy金属粉末を拡散源として使用した場合、拡散後の二合金基材の保磁力は1626 KA/mであり、上げ幅は129 KA/mであり、拡散後の単一合金基材のそれぞれ306 KA/mと330 KA/mの上げ幅には及ばないが、2つの単一合金基材の上げ幅は同等である;Pr金属粉末を拡散源とした場合も同様の現象が起こる。DyとPrの混合金属粉末を拡散源として使用した場合、拡散後の二合金基材の保磁力は1871 KA/mに達し、拡散後の2つの単一合金基材の保磁力1442 KA/m及び1762 KA/mよりも明らかに高い。上記の結果を分析すると、DyとPrを拡散源として混合することで、二合金基材の保磁力の上げ幅の悪さが明らかに改善されることが分かる。
【0088】
実施例1と比較例1-1で得られたサンプルについて、電子プローブマイクロアナライザー(EPMA)を用いて、拡散後の磁石内部(磁石表面から100 μm離れたところ)の微小領域のPr、Dy金属元素を分析し、図1図2を参照する。図2は、比較例1-1の二合金基材にDy金属を拡散したものであり、図2の異なる色の領域はDy元素の含有量分布を示し、粒界に少量のDy金属元素が富むことがぼんやりと観察でき、極少量のDy金属が磁石に入り込んでいることが分かる(図2のbの明るい点に示す)。図1は、実施例1の二合金基材にPrとDyの混合金属粉末を拡散源として複合拡散した後のものであり、粒界相に大量のPrとDy金属が富むことが明確に観察できる(図1のbとcに示す)。これにより、PrとDyの混合金属粉末を拡散源とした場合、PrとDyは磁石内部に効果的に浸透し、且つ均一に分布することが示される。
【0089】
実施例1~4及び比較例1-1における粒界相中のDyの分布を表2に示す。
【0090】
【表2】
【0091】
図1から分かるように、拡散源にPrを添加すると、磁石内部へのDyの拡散がより促進される。磁石中に拡散したDy元素が、主相Nd2Fe14Bの粒界相により多くの(Nd,Dy)2Fe14B相を形成するため、永久磁石の保磁力が向上する。同時に、主相のNd元素がDyに置き換わって磁石の粒界相に入り込むため、粒界相がより厚く、より均一で、より連続的なものとなり、その結果、R2Fe14Bの主相結晶粒の交換結合効果も弱まり、磁石の保磁力が向上する。
【0092】
実施例2及び3から分かるように、PrとDyの混合金属粉末を拡散源として主合金粉末又は補助合金粉末からブランクを製造した場合、磁石の保磁力の上げ幅は実施例1ほど明らかではないが、拡散前のブランクに比べて磁石の保磁力も明らかに向上し、且つBrの下げ幅も比較的に小さい。
【0093】
比較例2-1と3-1では、Dyを拡散源として使用した場合、磁石のHcjの増加はより明らかだが、比較するとBr値が大きく低下しており、永久磁石をモータに使用するには非常に不利であることが分かる。
【0094】
実施例1と比較例4から分かるように、何れも基材として二合金を使用し、且つ拡散源としてPrとDyを使用しているが、実施例1の製品と比較例4の製品には明らかな違いがあり、比較例4の保磁力値は実施例1よりも明らかに低く、これは、比較例4が特殊な焼結システムを使用せず、基材の焼結段階において多段階可変速昇温を採用しておらず、ブランク中の水素ガス、窒素ガス、酸化防止剤等が完全に除去されていないためであり、これは二合金基材の製造プロセスで特に重要であり、その後の拡散処理の効果が比較的に悪くなることに直結する。
【0095】
以上、本発明の例示的な実施形態について説明した。しかし、本願の請求範囲は、前記の実施形態に限定されるものではない。本発明の精神及び原則を逸脱しない範囲で行われたあらゆる修正、同等置換、改良等は、何れも本発明の請求範囲内に含まれるべきである。
図1
図2