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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024043590
(43)【公開日】2024-04-01
(54)【発明の名称】便器洗浄タンク装置
(51)【国際特許分類】
   E03D 1/35 20060101AFI20240325BHJP
【FI】
E03D1/35
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】書面
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2023204954
(22)【出願日】2023-11-14
(71)【出願人】
【識別番号】504282175
【氏名又は名称】藤川 繁太郎
(72)【発明者】
【氏名】藤川 繁太郎
【テーマコード(参考)】
2D039
【Fターム(参考)】
2D039BA12
2D039BA16
2D039DA05
2D039EA03
(57)【要約】
【課題】従来の洗浄タンクは、洗浄ハンドルを、小洗浄排水の時は、所定の位置で、一定時間、固定し、排水するのが、一般的である。
【解決手段】ハンドルは、大洗浄、小洗浄ともに、自由回転とし、洗浄タンク内に、小洗浄用と、大洗浄用の2体の浮動体を、上下に並べて、オーバーフロー管を上下動の軸として、上下移動出来る形で、水中に浮遊させて、大洗浄排水のハンドルを回した時のみ、上側浮動体を、捕獲固定する装置を設け、又、オーバーフロー管の下方部に、排水の為、浮上状態になっている排水弁体を、上から押さえ込む装置を設けた洗浄タンクにおいて、大洗浄排水の時は、設定された排水量まで、下側浮動体のみ降下し、排水弁体を押し下げ、排水停止とし、小洗浄排水の時は、上側浮動体が設定された排水量まで、下側浮動体と共に降下し、排水弁体を押し下げ、排水停止となる洗浄タンク構成である。
【選択図】図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作用ハンドルを、大洗浄、又は、小洗浄と、右、又は、左に、約90°回転させ、手を離すと、ハンドルは元に戻り、排水弁が全開し、洗浄水を排水する洗浄タンクにおいて、オーバーフロー管の外周面を軸線方向に摺動昇降可能な軸とした、上側浮動体と下側浮動体の2体を上下に並べて、オーバーフロー管の上端部近くに設けた押え込みバンドで、水面下に押えこみ、水中に浮遊させた状態とし、既存のスピンドルの先端部を延長し、延長部分に、ハンドルを大洗浄側に回転した場合は、上側浮動体を捕捉固定し、小洗浄側に回転した場合は、捕捉解除となる装置を設けており、先ず、大洗浄排水にハンドルを回転させると、洗浄水は排水を開始し、固定された上側浮動体は動かず、下側浮動体だけが、排水による水面の低下により、浮上状態となり、自重で降下し、設定水量まで、排水を続け、他方、ハンドルを小洗浄排水に回転した時は、捕捉を解除された上側浮動体が、排水による水面低下で、水面に現れ、上側浮動体の自重により、下側浮動体を降下させながら、設定水量まで、排水を続け、排水停止は、大洗浄、小洗浄、いずれの場合も、下側浮動体が排水のため降下していくオーバーフロー管の下方部分に、下側浮動体が降下してきた事を感知する上下連絡棒を設け、緩い張力のスプリングにて持ち上げられている上下連絡棒が、下側浮動体の降下を受け止め、下側浮動体の降下と共に上下連絡棒が降下し、上下連絡棒の下端部が、排水のため、浮上状態の排水弁の頭部に接触し、更に、押圧し、押圧により降下させられていく排水弁が、自身の浮力よりも、排水による排水口の吸引力が勝る時点で、排水途中の排水弁は、排水孔に吸着閉弁し、排水停止となる構成をした洗浄タンク装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、便器洗浄タンク装置の大洗浄、小洗浄の排水量の簡易切替装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の洗浄タンク装置には、オーバーフロー管を利用しているものがある。例えば、ハンドルを小排水側に回転させた時、スピンドル基部で、ハンドルの回転復帰をストップし、排水を続行し、他方、オーバーフロー管の外周面上を摺動上下移動する略椀状の浮沈体をスピンドル基部と鎖で連絡し、適切な排水状態で、スピンドル基部のハンドル固定を解除し、排水ストップとする、スピンドルロック手段がある。これは、小排水と大排水とを別途、設定する必要がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、オーバーフロー管に昇降摺動自在の形態の浮沈体を、大洗浄用と小洗浄用の2体を形成し、それを合体して、フロート弁体の上側に設け、小洗浄としてのスピンドル回転の時は、大小の浮沈体は、共に、満水として、その重力を、フロート弁体に加えて、フロート弁を早く降下させ、閉弁させ、洗浄水を少なくし、大洗浄としてのスピンドル回転のときは、浮沈体の内部の水を一部排水し、浮沈体を軽くし、フロート弁への重力を軽くし、フロート弁が台座に遅く着座し、洗浄水を多く使用し、洗浄力を増す方法がある(例えば、特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】公開特許公報(A) 昭58-178733
【特許文献2】公開特許公報(A) 特開2007-197985
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上に述べた、従来のオーバーフロー管を利用している洗浄タンク装置には、簡単な構成では、大洗浄、小洗浄の定量的な排水量の切換えが困難である。
【0006】
本発明は、このような、従来の構成が有している問題を解決しようとするものであり、大洗浄、小洗浄の振り分けを簡単に行うことを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記、目的を達成するために、操作用ハンドルを、大洗浄、又は、小洗浄と、右、又は、左に、約90°回転させ、手を離すと、ハンドルは元に戻り、排水弁が全開し、洗浄水を排水する洗浄タンクにおいて、オーバーフロー管の外周面を軸線方向に摺動昇降可能な軸とした、上側浮動体と下側浮動体の2体を上下に並べて、オーバーフロー管の上端部近くに設けた押え込みバンドで、水面下に押えこみ、水中に浮遊させた状態とし、既存のスピンドルの先端部を延長し、延長部分に、ハンドルを大洗浄側に回転した場合は、上側浮動体を捕捉固定し、小洗浄側に回転した場合は、捕捉解除となる装置を設けており、先ず、大洗浄排水にハンドルを回転させると、洗浄水は排水を開始し、固定された上側浮動体は動かず、下側浮動体だけが、排水による水面の低下により、浮上状態となり、自重で降下し、設定水量まで、排水を続け、他方、ハンドルを小洗浄排水に回転した時は、捕捉を解除された上側浮動体が、排水による水面低下で、水面に現れ、上側浮動体の自重により、下側浮動体を降下させながら、設定水量まで、排水を続け、排水停止は、大洗浄、小洗浄、いずれの場合も、下側浮動体が排水のため降下していくオーバーフロー管の下方部分に、下側浮動体が降下してきた事を感知する上下連絡棒を設け、緩い張力のスプリングにて持ち上げられている上下連絡棒が、下側浮動体の降下を受け止め、下側浮動体の降下と共に上下連絡棒が降下し、上下連絡棒の下端部が、排水のため、浮上状態の排水弁の頭部に接触し、更に、押圧し、押圧により降下させられていく排水弁が、自身の浮力よりも、排水による排水口の吸引力が勝る時点で、排水途中の排水弁は、排水孔に吸着閉弁し、排水停止となる構成をした洗浄タンク装置としたのである。
【発明の効果】
【0008】
上述したように、本発明の洗浄タンクは、ハンドル操作に制限はなく、大洗浄側、小洗浄側、どちらに回転させても、自由に手は離すことが出来、又、タンク内の機構は、大洗浄の排水量、又は、小洗浄の排水量の決定は、簡単な構造物の浮動体のタンク内での自身の降下動作で、決定するという単純な機構なので、保全が保たれる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】 本発明の洗浄タンク装置の内部構造を示す要部の側面図
図2】 本発明の洗浄タンク装置の設置位置の概略を示す平面図
図3】 上側浮動体とそれと連動する連絡管の斜視図
図4】 下側浮動体とそれに接触して上下運動をする上下連絡棒の斜視図
図5】 延長したスピンドル軸上に設けた、ブランコ型回転体で、連絡管を捕捉し、鎖で、上側浮動体を固定状態にしている要部斜視図
図6図5の連絡管を垂直に誘導する垂下自由棒の斜視図
図7図5の連絡管の頭部を捕捉するブランコ型回転体の斜視図
図8図7のブランコ型回転体を、ハンドル側から見た立面図で、大洗浄排水(時計の針:方向)の場合、附加レバー(図5)の回転によるブランコ型回転体の可動範囲(角度B-C:約30度)を示す説明図
図9図7のブランコ型回転体の回転逆もどり防止装置を裏側から見た立面図
図10】 オーバーフロー管に、押えバンド(図11)、上下連絡棒(図4)、目盛付誘導柱、固定バンドを備えたオーバーフロー管の要部側面図
図11】 上側浮動体に対する押えバンドの斜視図
図12】 目盛付誘導柱を受け止める固定バンドの斜視図
図13】 大洗浄排水終了直前の排水量W1を示す全体側面図
図14】 小洗浄排水終了直前の排水量W2を示す全体側面図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図1図14に基ずいて説明する。
【0011】
図1は、本発明の洗浄水排水構造の要部の全体側面図で、大洗浄排水を開始した直後の状態図であり、初期水位は、水面W0の状態であり、排水弁23が浮上し、上側浮動体1が、スピンドル2の延長の部分に、固定され、(図5にて、詳細後述、)下側浮動体3のみ、排水による降下可能の状態を表している側面図である。
【0012】
図2は、本発明の排水構造の要部の上側浮動体1などを、洗浄タンク前壁面4に接近させた位置に構成している平面図である。
【0013】
図3は、洗浄タンク内に存在する上側浮動体1の全体斜視図と連結管5の斜視図であり、連結管5は、上側浮動体の浮力で持ち上げられ、図6の垂下自由棒6で垂直に誘導され、又、鎖7で上側浮動体と連結されて一体となっており、又、上側浮動体は、2層構造とし、上層部8は、硬質のプラスチック系の材質の板状とし、下層部9は、軟質のプラスチック系の材質で、箱型の浮袋とし、2層は、融着し、上層部の中史部に、欠損部10を設け、適応の錘11を加え、上側浮動体の全体の比重は、垂下自由棒6を持ち上げる浮力を持った程度とし、上側浮動体の上層部板状露出部12には、上側浮動体が、摺動上下移動するオーバーフロー管の貫通孔13と、目盛付誘導柱40(図10)の貫通孔14を設け、又、上下動可能な上側ネジ棒15を設けている上側浮動体1と連絡管5の合体斜視図である。
【0014】
図4は、下側浮動体3の全体斜視図と、下側浮動体の下側に存在していて、オーバーフロー管に直接設置されている上下連絡棒16との斜視図であり、下側浮動体3は、上側浮動体1とほぼ同型であるが、全体比重は、適応の下側錘17を加え、1に近く、浮力を弱くし、下側浮動体が降下した時、下側浮動体に備えている上下動可能な下側ネジ棒18の下端は、上下連絡棒16の上端の板状の受口19が接触可能な状態になるように、板状の大きさを調整し、又、上下連絡棒16の基部20のオーバーフロー管での高さの固定位置は、スプリング21で持ち上げられている状態の上下連絡棒16の下端部のローラー形の押え端子22が、排水状態で浮上している状態の排水弁体23(図10にて、図示している)の頭部に接近する位置になるように固定する。
【0015】
図5は、ハンドル43を大洗浄の方向(時計の針、方向)に回して、ハンドルが元に戻った直後の上側浮動体1が、スピンドル2の延長軸に固定された状態を表した要部の斜視図であり、通常のスピンドル2を延長したスピンドル部分24に、図6の垂下自由棒6を垂下し、垂下自由棒を挟む形で図7のブランコ型の回転体25を、垂下自由棒と同時にスピンドルに垂下し、両者は、共に、自由に、回転可能な状態としており、ブランコ型回転体25は、約150度(図8)の中心角を持った屋根型対板26A,26Bで結ばれており、屋根型対板の一辺26Aの中央部周辺(図7)から、懸垂型の振り子端子27を延ばし、先端を二股の掬い形取っ手28とし、その取手で、上側浮動体の浮力で持ち上げられている連結管5(図3)の頭部29を図5の如く捕捉固定しているが、その動作過程は、図5の現在のレバー30の中間部にスピンドルと平行に設置している小型の附加レバー31が、レバー30の回転にともなって回転し、図8に示すように、(ハンドル側から見て)、ハンドル操作により、Aの直下から60度、Bまで空回転上昇し、残りの30度、屋根型26Bを、Cまげ回転させ、屋根板26Bを、30度、回転上昇させるのであり、回転した屋根板は、そのままの状態を保つため、図9のように屋根板の奥側の端末に、平行な柱32A,32Bを伸ばし、その先端部33A,33Bを、戻り止めスプリング34で結び、その中間点を図6の垂下自由棒6の中間に設けた回転棒35の先端で結びつけて、スプリングの張力にて、戻り回転防止装置としている。なお、スピンドル2が、従来の排水動作に加えて、上側浮動体の動作支援を行うため、スピンドル支持柱42(図5)を設置し、安定化を図る。
【0016】
図10は、オーバーフロー管36の要部の側面図であり、オーバーフロー管の上部の押えバンド37は、上側浮動体1を、押えネジ棒38で、水中の定位置に押えこむ作用を持ち、又、次の図11の押えバンドの斜視図に示す降下防止爪38をもって、オーバーフロー管での、色々な、設置部材の上下関係の固定位置の確定を計っており、又、目盛付誘導柱40を、オーバーフロー管と平行にするため、オーバーフロー管の最下部に、図12の固定バンド41を設け、上側浮動体と下側浮動体とが、オーバーフロー管で、回転降下移動するのを防止しており、又、上下連絡棒基部20は、上下連絡棒16の下端のローラー型の押え先端部22の中央部を、排水により浮き上った状態の排水弁体23の中心線部に接近する状態にして、オーバーフロー管に、ネジ止めするのであり、又、種々の調整時に、洗浄タンクの水量が少なくなる等で下側浮動体が最降下した時、降下限度として、下側浮動体の降下停止環44を目盛付誘導柱40に設けている。
【0017】
図13は、大排水が終了する直前の洗浄タンク装置の全体要部側面図であり、上側浮動体1は、スピンドル部分に固定されて動かず、洗浄タンク内の排水により下側浮動体3のみ降下し、それにより、下側浮動体の下側ネジ棒18の下端部が、上下連絡棒16を押え、上下連絡棒16の降下により、排水弁体23への押しつけとなり、排水弁体が着床寸前となっている状態図であり、大排水の水量は、概略W1を示しており、下側ネジ棒18の上下移動により、排水量は、増減するのである。
【0018】
図14は、小排水が終了する直前の洗浄タンク装置の全体要部側面図であり、スピンドル部分での拘束解除の上側浮動体1が、洗浄タンク内の排水により、自由になって降下し、上側浮動体1の自重により、下側浮動体3を降下させ、それにより上下連絡棒16を降下させ、浮き上がっている排水弁体23への押さえつけとなり、排水弁体が着床寸前となっている状態図であり、小排水の水量は、概略W2を示しており、上側ネジ棒15の上下移動により、排水量は、増減するのである。
【0019】
以下、上記構成の動作を説明する。図5において、先ず、大洗浄排水にハンドル43を(時計の針:方向)回した場合、ハンドルは直ちに回復し、レバー30の中間部位に、スピンドル2と平行方向に設けた、小型の附加レバー31で、屋根型対版の26B側を、30度、回転上昇させ(図8にて説明)、ブランコ型回転体25の下端部の二股の掬い形取っ手28で、連結管5の頭部29を捕捉、固定し、固定された連結管5に鎖7で、つながれている上側浮動体1は、タンク内の水量が減少しても、そのまま、オーバーフロー管の上部に、止まったままとなり、排水が進み、タンク内の水量は減少してゆき、下側浮動体3が、浮き上がった状態で水面に現れ、自重により、オーバーフロー管を摺動降下し、下側浮動体の下側ネジ棒18(図4)の下端部が、オーバーフロー管の下部に設けている上下連絡棒16の上端の板状の受口19に接触し、弱い張力のスプリング21により持ち上げられている上下連絡棒16は、下側浮動体3の降下と共に、降下してゆき、上下連絡棒16の下側先端の押え先端部22が、排水のため、浮上状態の排水弁体23の頭部に接触し、押圧し、排水が更に進むと、上下連絡棒16の降下により、排水弁体が、更に、押えつけられ、排水弁体自身の浮力より、排水による排水孔の吸引力が勝った時点で、排水の途中で、排水弁体23は排水口に吸着され、排水停止となり、排水量は、約W1(図13-図示)のラインとなる。
【0020】
次に、小洗浄側に操作ハンドルを回転(時計の針と逆方向)させると、ハンドルは、直ちに元に戻り、(以下、図8より)回転した附加レバー31は、屋根型対版26Aを水平方向に回転させ、依って、ブランコ型回転体25の下端部の掬い形の取っ手28を、連結管5の頭部29から離れる方向(時計の針と逆方向)に回転させ、連結管は、スピンドル2の捕捉から解放され、したがって連結管5と上側浮動体1は、共に自由になり、排水による水面低下により、上側浮動体は、タンクの水面に現れ、排水とともに降下し、自重で、下側浮動体を押えつけ、上側浮動体と下側浮動体が一体となって降下し、以後、下側浮動体が大洗浄排水(図13)の場合と同じ動作で、上下連絡棒の降下に続いて、排水弁体の降下となり、小洗浄の排水停止となるのであり、排水量は約W2(図14-図示)のラインとなる。
【0021】
本案の組立調整の基本として、オーバーフロー管に対して、図4の上下連絡棒16の上下連絡棒基部20の固定位置を、排水の為、浮上した状態と推定する排水弁体23の頭部の中心線部に、上下連絡棒下端部のローラー型の押え先端部22の中心部が接触可能な状態になるように固定することである。
【0022】
次に、排水量の微調整は、まず、大洗浄排水について行うが、下側浮動体の下側ネジ棒18(図4)を上下にネジにて移動させ排水量の増減を決定し、その後、小洗浄排水量の増減は、上側浮動体の上側ネジ棒15(図3)を上下にネジにて移動させ、排水量の増減をするのである。以上のように、調整を行った、実施形態によれば、排水機構は単純で、排水量も、ほぼ、設定の排水量が可能となるのであり、又、本機構の洗浄水は、洗浄タンクの満水からの排水となるので、水流が強く、便器の洗浄力も、常に良いのである。
【符号の説明】
【0023】
1 上側浮動体
2 スピンドル
3 下側浮動体
4 洗浄タンク前壁断面
5 連結管
6 垂下自由棒
7 鎖
8 上側浮動体板状上層部
9 上側浮動体箱型下層部
10 上側浮動体板状部欠損部
11 上側錘
12 上側浮動体板状部露出部
13 オーバーフロー管の貫通孔
14 目盛り棒貫通孔
15 上側ネジ棒
16 上下連絡棒
17 下側錘
18 下側ネジ棒
19 板状の受口
20 上下連絡棒基部
21 スプリング
22 ローラー型の押え先端部
23 排水弁体
24 延長したスピンドル部分
25 ブランコ型の回転体
26A,26B 屋根型対板
27 懸垂型の振り子端子
28 二股すくい形取っ手
29 連結管の頭部
30 レバー
31 附加レバー
32A、32B 平行な柱
33A,33B 平行な柱の先端部
34 戻り止めスプリング
35 回転棒
36 オーバーフロー管
37 押えバンド
38 押えネジ棒
39 降下防止爪
40 目盛付誘導柱
41 固定バンド
42 スピンドル支持柱
43 ハンドル
44 下側浮動体降下停止環
A 附加レバー・・・・・・真下点(静止状態)
B 附加レバー60°・・・上昇点
C 附加レバー更に30°・上昇点
W0 初期水位の水面
W1 大洗浄排水の水面(概算)
W2 小洗浄排水の水面(概算)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14