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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024004370
(43)【公開日】2024-01-16
(54)【発明の名称】液体吐出装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/175 20060101AFI20240109BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20240109BHJP
   B41J 2/165 20060101ALI20240109BHJP
   B41J 2/17 20060101ALI20240109BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20240109BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20240109BHJP
【FI】
B41J2/175 301
B41J2/01 401
B41J2/01 207
B41J2/01 205
B41J2/165 101
B41J2/175 133
B41J2/17 203
B41J29/38 350
B41J29/38 301
B41J29/38 204
H04N1/00 002B
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022104003
(22)【出願日】2022-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】大野 敦史
【テーマコード(参考)】
2C056
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C056EA04
2C056EB25
2C056EB40
2C056EB44
2C056EB50
2C056EC02
2C056EC28
2C056EC54
2C056EC57
2C056EC72
2C056EC79
2C056FA04
2C056FA10
2C056FA13
2C056JA01
2C056JA13
2C056JC13
2C056KB11
2C056KC02
2C056KC05
2C061AP01
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AR01
2C061AS02
2C061HK23
2C061HN15
2C061HV01
5C062AA05
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB33
5C062AB40
5C062AB49
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC65
5C062AC68
(57)【要約】
【課題】製品品質を損なう虞を低減できる液体吐出装置を提供する。
【解決手段】複数のノズルから媒体12に液体を吐出して印刷を行う液体吐出部と、液体吐出部に供給する液体を収容する液体収容部が着脱可能に装着される液体装着部と、画像を読み取り可能な画像読取部16と、制御部19と、を備え、制御部19は、液体収容部に収容される液体の量である液体収容量が液体閾値を下回った状態、且つ、製品品質を損なう可能性を含まない状態においては、液体収容部の交換の有無に関わらず画像読取部16の使用を可能とし、液体収容量が液体閾値を下回った状態、且つ、製品品質を損なう可能性を含む状態においては、液体収容部が交換されるまで画像読取部16の使用を禁止する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のノズルから媒体に液体を吐出して印刷を行う液体吐出部と、
前記液体吐出部に供給する液体を収容する液体収容部が着脱可能に装着される液体装着部と、
画像を読み取り可能な画像読取部と、
制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記液体収容部に収容される液体の量である液体収容量が液体閾値を下回った状態、且つ、製品品質を損なう可能性を含まない状態においては、前記液体収容部の交換の有無に関わらず前記画像読取部の使用を可能とし、
前記液体収容量が前記液体閾値を下回った状態、且つ、製品品質を損なう可能性を含む状態においては、前記液体収容部が交換されるまで前記画像読取部の使用を禁止することを特徴とする液体吐出装置。
【請求項2】
複数の前記ノズルの吐出不良を検出可能な吐出不良検出部を更に備え、
前記吐出不良が検出された前記ノズルを不良ノズルとし、前記吐出不良が検出されなかった前記ノズルを正常ノズルとした場合、
前記制御部は、
前記吐出不良検出部によって前記不良ノズルが検出された場合には、前記不良ノズルの代わりに前記正常ノズルから液体を吐出させる補完印刷を実行し、
前記補完印刷が行われていない状態、且つ、前記液体収容量が第1液体閾値を下回った状態においては、前記液体収容部の交換の有無に関わらず前記画像読取部の使用を可能とし、
前記補完印刷が行われている状態、且つ、前記液体収容量が前記第1液体閾値を下回った状態においては、前記液体収容部が交換されるまで前記画像読取部の使用を禁止することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項3】
複数の前記ノズルが開口する閉空間を形成可能なキャップと、
前記閉空間を介して複数の前記ノズルから強制的に液体を排出させることでクリーニングを実行可能なクリーニング部と、
電源オフ時のモードを選択可能な選択部と、
を更に備え、
前記選択部を介して凍結対策モードが選択された場合、
前記制御部は、
複数の前記ノズル内の液体を前記クリーニング部により排出するとともに、前記閉空間が形成されない位置に前記キャップを移動させた後に電源オフを実行し、
次に電源がオンされた際に、前記液体収容量が第2液体閾値を下回っていない場合は、前記ノズル内に液体を充填した後に前記画像読取部の使用を可能とし、前記液体収容量が前記第2液体閾値を下回っている場合は、前記液体収容部が交換されるまで前記画像読取部の使用を禁止することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項4】
複数のノズルから媒体に液体を吐出して印刷を行う液体吐出部と、
液体を補充可能な補充口を有し、前記液体吐出部に供給する液体を収容する液体収容部と、
画像を読み取り可能な画像読取部と、
制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記液体収容部に収容される液体の量である液体収容量が液体閾値を下回った状態、且つ、製品品質を損なう可能性を含まない状態においては、前記液体収容部への液体の補充の有無に関わらず前記画像読取部の使用を可能とし、
前記液体収容量が前記液体閾値を下回った状態、且つ、製品品質を損なう可能性を含む状態においては、前記液体収容部に液体が補充されるまで前記画像読取部の使用を禁止することを特徴とする液体吐出装置。
【請求項5】
複数の前記ノズルの吐出不良を検出可能な吐出不良検出部を更に備え、
前記吐出不良が検出された前記ノズルを不良ノズルとし、前記吐出不良が検出されなかった前記ノズルを正常ノズルとした場合、
前記制御部は、
前記吐出不良検出部によって前記不良ノズルが検出された場合には、前記不良ノズルの代わりに前記正常ノズルから液体を吐出させる補完印刷を実行し、
前記補完印刷が行われていない状態、且つ、前記液体収容量が第1液体閾値を下回った状態においては、前記液体収容部への液体の補充の有無に関わらず前記画像読取部の使用を可能とし、
前記補完印刷が行われている状態、且つ、前記液体収容量が前記第1液体閾値を下回った状態においては、前記液体収容部に液体が補充されるまで前記画像読取部の使用を禁止することを特徴とする請求項4に記載の液体吐出装置。
【請求項6】
複数の前記ノズルが開口する閉空間を形成可能なキャップと、
前記閉空間を介して複数の前記ノズルから強制的に液体を排出させることでクリーニングを実行可能なクリーニング部と、
電源オフ時のモードを選択可能な選択部と、
を更に備え、
前記選択部を介して凍結対策モードが選択された場合、
前記制御部は、
複数の前記ノズル内の液体を前記クリーニング部により排出するとともに、前記閉空間が形成されない位置に前記キャップを移動させた後に電源オフを実行し、
次に電源がオンされた際に、前記液体収容量が第2液体閾値を下回っていない場合は、前記ノズル内に液体を充填した後に前記画像読取部の使用を可能とし、前記液体収容量が前記第2液体閾値を下回っている場合は、前記液体収容部に液体が補充されるまで前記画像読取部の使用を禁止することを特徴とする請求項4に記載の液体吐出装置。
【請求項7】
前記液体吐出部から排出された廃液としての液体を収容可能な廃液収容部が着脱可能に装着される廃液装着部を更に備え、
前記制御部は、
前記廃液収容部に収容される液体の量である廃液収容量が廃液閾値を上回った状態、且つ、製品品質を損なう可能性を含まない状態においては、前記廃液収容部の交換の有無に関わらず前記画像読取部の使用を可能とし、
前記廃液収容量が前記廃液閾値を上回った状態、且つ、製品品質を損なう可能性を含む状態においては、前記廃液収容部が交換されるまで前記画像読取部の使用を禁止することを特徴とする請求項1~請求項6のうち何れか一項に記載の液体吐出装置。
【請求項8】
複数の前記ノズルが開口する閉空間を形成可能なキャップと、
前記閉空間を介して複数の前記ノズルから強制的に液体を排出させることでクリーニングを実行可能なクリーニング部と、
を更に備え、
前記制御部は、
前記クリーニング部により前記クリーニングが実行されている最中にコンセントからプラグが抜かれた後、電源がオンされた際に前記廃液収容量が前記廃液閾値を上回っていない場合は、前記キャップから液体を排出させる動作を実行した後に前記画像読取部の使用を可能とし、電源がオンされた際に前記廃液収容量が前記廃液閾値を上回っている場合は、前記廃液収容部が交換されるまで前記画像読取部の使用を禁止することを特徴とする請求項7に記載の液体吐出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンターなどの液体吐出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1のように、画像読取部の一例である画像読取装置と、液体吐出部の一例である液体吐出ヘッドと、を備える液体吐出装置の一例である複合機がある。画像読取装置は、媒体に印刷された画像などを読み取る。液体吐出ヘッドは、液体収容部の一例である液体供給源から供給された液体を吐出して媒体に印刷する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-094578号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常、液体吐出装置では、液体吐出ヘッドによる印刷ができない状態になった場合でも、画像読取部の使用を可能としている。しかし、喫緊の対応が必要な状況で画像読取部の使用を許可してしまうと、製品品質を損なう虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する液体吐出装置は、複数のノズルから媒体に液体を吐出して印刷を行う液体吐出部と、前記液体吐出部に供給する液体を収容する液体収容部が着脱可能に装着される液体装着部と、画像を読み取り可能な画像読取部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記液体収容部に収容される液体の量である液体収容量が液体閾値を下回った状態、且つ、製品品質を損なう可能性を含まない状態においては、前記液体収容部の交換の有無に関わらず前記画像読取部の使用を可能とし、前記液体収容量が前記液体閾値を下回った状態、且つ、製品品質を損なう可能性を含む状態においては、前記液体収容部が交換されるまで前記画像読取部の使用を禁止する。
【0006】
上記課題を解決する液体吐出装置は、複数のノズルから媒体に液体を吐出して印刷を行う液体吐出部と、液体を補充可能な補充口を有し、前記液体吐出部に供給する液体を収容する液体収容部と、画像を読み取り可能な画像読取部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記液体収容部に収容される液体の量である液体収容量が液体閾値を下回った状態、且つ、製品品質を損なう可能性を含まない状態においては、前記液体収容部への液体の補充の有無に関わらず前記画像読取部の使用を可能とし、前記液体収容量が前記液体閾値を下回った状態、且つ、製品品質を損なう可能性を含む状態においては、前記液体収容部に液体が補充されるまで前記画像読取部の使用を禁止する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】液体吐出装置の第1実施形態の斜視図である。
図2】液体吐出装置の模式図である。
図3】メンテナンスルーチンを示すフローチャートである。
図4】液体吐出装置の第2実施形態の斜視図である。
図5】メンテナンスルーチンを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[第1実施形態]
以下、液体吐出装置の第1実施形態を、図面を参照して説明する。液体吐出装置は、例えば、用紙、布帛、ビニール、プラスチック部品、金属部品などの媒体に液体の一例であるインクを吐出して印刷するインクジェット式のプリンターである。
【0009】
図面では、液体吐出装置11が水平面上に置かれているものとして重力の方向をZ軸で示し、水平面に沿う方向をX軸とY軸で示す。X軸、Y軸、及びZ軸は、互いに直交する。
【0010】
<液体吐出装置>
図1に示すように、液体吐出装置11は、媒体12を収容可能な1以上の媒体収容部13を備えてもよい。液体吐出装置11は、スタッカー14と、選択部15と、を備えてもよい。液体吐出装置11は、画像読取部16を備える。液体吐出装置11は、自動給送部17を備えてもよい。液体吐出装置11は、図示しないコンセントに接続されることによって電力が供給される。
【0011】
媒体収容部13は、例えばカセットである。媒体収容部13は、印刷前の媒体12の束を収容してもよい。スタッカー14は、印刷された媒体12を受容する。
選択部15は、液体吐出装置11を操作するための例えばタッチパネルであってもよい。本実施形態の選択部15は、電源オフ時のモードを選択可能である。換言すると、電源オフ時のモードは、選択部15を介して選択される。本実施形態では、電源オフ時のモードとして、通常モードと、凍結対策モードと、を選択することができる。
【0012】
画像読取部16は、原稿の画像を読み取り可能である。自動給送部17は、画像読取部16に原稿を1枚ずつ送る。画像読取部16は、自動給送部17により送られる原稿の画像を、図示しない光源及び読取部が停止した状態で読み取るシートフィード型であってもよい。画像読取部16は、ガラス製の図示しない原稿台にセットされた原稿の画像を、移動する光源及び読取部によって読み取るフラットベッド型であってもよい。画像読取部16は、シートフィード型とフラットベッド型の双方を備えてもよい。
【0013】
液体吐出装置11は、制御部19を備える。制御部19は、液体吐出装置11で実行される各種動作を制御する。制御部19は、液体閾値の一例である第1液体閾値、第2液体閾値、及び廃液閾値を予め記憶していてもよい。第1液体閾値と第2液体閾値は、それぞれ同じ値であってもよいし異なる値であってもよい。
【0014】
制御部19は、α:コンピュータープログラムに従って各種処理を実行する1つ以上のプロセッサー、β:各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する1つ以上の専用のハードウェア回路、或いはγ:それらの組み合わせ、を含む回路として構成し得る。ハードウェア回路は、例えば特定用途向け集積回路である。プロセッサーは、CPU並びに、RAM及びROM等のメモリーを含み、メモリーは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。メモリーすなわちコンピューター可読媒体は、汎用または専用のコンピューターでアクセスできるあらゆる可読媒体を含む。
【0015】
図2に示すように、液体吐出装置11は、液体装着部21と、液体吐出部22と、を備える。液体吐出装置11は、供給流路23と、大気開放弁24と、吐出不良検出部25と、を備えてもよい。液体吐出装置11は、キャップ27と、クリーニング部28と、を備えてもよい。クリーニング部28は、廃液流路30と、吸引ポンプ31と、を備えてもよい。
【0016】
液体装着部21には、液体収容部33が着脱可能に装着される。液体装着部21には、複数の液体収容部33が装着可能であってもよい。液体装着部21には、複数の供給流路23が接続されてもよい。液体収容部33は、液体吐出部22に供給する液体を収容する。液体吐出装置11は、液体収容部33に収容される液体の量である液体収容量を検出可能な液体検出部34を備えてもよい。
【0017】
液体吐出装置11は、廃液収容量を検出可能な廃液検出部35を備えてもよい。廃液収容量は、廃液収容部36に収容される液体の量である。廃液収容部36は、液体吐出部22から排出された廃液としての液体を収容可能である。液体吐出装置11は、廃液収容部36が着脱可能に装着される廃液装着部37を備えてもよい。
【0018】
供給流路23は、上流端が供給針39により構成されてもよい。供給針39は、液体装着部21に設けられる。供給針39は、液体装着部21に装着された液体収容部33に挿し込まれることにより、液体収容部33に収容された液体を導出可能になる。供給流路23は、下流端が液体吐出部22に接続される。供給流路23は、液体装着部21に装着された液体収容部33から液体吐出部22に液体を供給する。供給流路23は、水頭により液体を供給してもよい。液体吐出装置11は、液体収容部33から液体吐出部22に液体を供給する図示しないポンプを備えてもよい。
【0019】
大気開放弁24は、ノズル41に通じる流路を大気に開放可能である。大気開放弁24は、供給流路23に設けられてもよいし、液体吐出部22に設けられてもよい。
液体吐出部22は、複数のノズル41を有する。液体吐出部22は、複数のノズル41から媒体12に液体を吐出して印刷を行う。液体吐出部22は、移動しながら液体を吐出して印刷するシリアルタイプとしてもよい。液体吐出部22は、媒体12の幅方向に長尺に設けられ、搬送される媒体12に対して液体を吐出して印刷するラインタイプとしてもよい。
【0020】
液体吐出部22は、複数の圧力室43と、複数のアクチュエーター44と、振動板45と、を備えてもよい。
各圧力室43は、対応するノズル41に通じる。供給流路23により供給された液体は、圧力室43を介してノズル41に送られる。圧力室43の壁面の一部は、振動板45によって形成される。
【0021】
アクチュエーター44は、振動板45において圧力室43に面する部分とは反対となる面に設けられる。本実施形態のアクチュエーター44は、駆動電圧が印加された場合に収縮する圧電素子によって構成される。収縮したアクチュエーター44は、振動板45を変形させる。駆動電圧の印加が解除されると、アクチュエーター44は、圧力室43の容積を変化させることで、圧力室43内の液体をノズル41から液滴として吐出させる。
【0022】
アクチュエーター44は、振動板45をたわみ変形させる。振動板45の変形により、圧力室43内で圧力変動が生じる。この変動により振動板45はしばらく振動する。この振動を残留振動という。
【0023】
吐出不良検出部25は、残留振動の状態から圧力室43、及び圧力室43に通じるノズル41の状態を検出してもよい。本実施形態の吐出不良検出部25は、圧力室43の振動波形を検出することによって、圧力室43内の状態を検出する回路である。吐出不良検出部25は、複数のノズル41の吐出不良を検出可能である。
【0024】
吐出不良とは、ノズル41から液体が吐出されない、もしくは吐出されても液滴の量が少量であったり、その液滴の飛行方向がずれて目的の位置に着弾しなかったりする状態である。吐出不良は、液体の増粘、気泡の混入または異物の固着などが原因で生じる。本実施形態では、吐出不良が検知されたノズル41を不良ノズルとし、吐出不良が検出されなかったノズル41を正常ノズルとする。
【0025】
制御部19は、吐出不良検出部25によって不良ノズルが検出された場合には、不良ノズルの代わりに正常ノズルから液体を吐出させる補完印刷を実行してもよい。補完印刷は、不良ノズルから吐出されるべき液体を周囲の正常ノズルから吐出する液滴を大きくすることによって補ってもよい。例えば、ブラックインクを吐出するノズル41に吐出不良が生じた場合には、不良ノズルから吐出されるべき液滴が着弾する位置に、イエロー、シアン及びマゼンタの液滴を重ね打つことによって、ブラックインクのドッド抜けを補完してもよい。
【0026】
キャップ27は、ノズル41から排出される液体を受容可能である。キャップ27は、図2に示す接触位置と、図示しない離間位置と、に移動可能に設けられてもよい。
接触位置は、キャップ27が液体吐出部22に接触する位置である。接触位置に位置するキャップ27は、複数のノズル41が開口する閉空間47を形成する。キャップ27がノズル41を囲むように閉空間47を形成することをキャッピングともいう。
【0027】
離間位置は、キャップ27が液体吐出部22から離れる位置である。キャップ27は、接触位置から離間位置に移動することにより、閉空間47を開放する。すなわち、離間位置に位置するキャップ27は、閉空間47を形成しない。離間位置に位置するキャップ27は、液体吐出部22から吐出された液体を受容してもよい。液体吐出部22から液体を吐出するメンテナンスは、フラッシングともいう。
【0028】
廃液流路30は、下流端が排出針49により構成されてもよい。廃液流路30は、上流端がキャップ27に接続されると共に、下流端が廃液装着部37に設けられる。排出針49は、廃液装着部37に装着された廃液収容部36に挿し込まれることにより、廃液収容部36に液体を排出可能になる。吸引ポンプ31は、廃液流路30を介してキャップ27内の空間を減圧可能である。
【0029】
クリーニング部28は、閉空間47を介して複数のノズル41から強制的に液体を排出させることでクリーニングを実行可能である。本実施形態のクリーニング部28は、キャップ27を接触位置に位置させた状態で吸引ポンプ31を駆動することでクリーニングを行う。すなわち、クリーニング部28は、閉空間47を減圧する。これにより、ノズル41から液体が排出されると共に、供給流路23から液体吐出部22に液体が供給される。
【0030】
クリーニング部28は、ノズル41に液体が充填されていない状態で閉空間47を減圧することにより、ノズル41に液体を充填してもよい。
クリーニング部28は、キャップ27を離間位置に位置させた状態で吸引ポンプ31を駆動することで、キャップ27内の液体を排出する。キャップ27内の液体を廃液収容部36に送るメンテナンスは、空吸引ともいう。
【0031】
次に、図3に示すフローチャートを参照し、メンテナンスルーチンについて説明する。このメンテナンスルーチンは、液体吐出装置11の電源がオンされたタイミングで実行される。制御部19は、メンテナンスルーチンを実行している間、画像読取部16の使用を禁止する。
【0032】
図3に示すように、ステップS101において、制御部19は、前回の電源オフ時に液体吐出装置11が正常に終了したか否かを判断する。正常に終了した場合は、ステップS101がYESになり、制御部19は、処理をステップS105に移行する。例えば、クリーニング部28によりクリーニングが実行されている最中にコンセントからプラグが抜かれた場合、ステップS101がNOになり、制御部19は、処理をステップS102に移行する。
【0033】
ステップS102において、制御部19は、廃液収容量と廃液閾値とを比較する。廃液収容量が廃液閾値を上回っていない場合は、ステップS102がYESになり、制御部19は、処理をステップS104に移行する。廃液収容量が廃液閾値を上回っている場合は、ステップS102がNOになり、制御部19は、処理をステップS103に移行する。
【0034】
ステップS103において、制御部19は、廃液収容部36を交換させる。具体的には、制御部19は、ユーザーに対して廃液収容部36の交換を指示すると共に、廃液収容部36が交換されるまで待機する。
【0035】
ステップS104において、制御部19は、クリーニング部28に空吸引を行わせる。ステップS102において、廃液収容量が廃液閾値を上回っていないか否かの判断をする際には、ステップS104の空吸引で排出される液体の量も予め考慮して判断するようにしてもよい。
【0036】
ステップS105において、制御部19は、電源オフ時のモードを確認する。通常モードが選択されている場合、ステップS105がNOになり、制御部19は、処理をステップS109に移行する。凍結対策モードが選択されている場合、ステップS105がYESになり、制御部19は、処理をステップS106に移行する。
【0037】
ステップS106において、制御部19は、液体収容量と第2液体閾値とを比較する。第2液体閾値は、液体閾値の一例である。液体収容量が第2液体閾値を下回っていない場合は、ステップS106がNOになり、制御部19は、処理をステップS108に移行する。液体収容量が第2液体閾値を下回っている場合は、ステップS106がYESになり、制御部19は、処理をステップS107に移行する。
【0038】
ステップS107において、制御部19は、液体収容部33を交換させる。具体的には、制御部19は、ユーザーに対して液体収容部33の交換を指示すると共に、液体収容部33が交換されるまで待機する。
【0039】
ステップS108において、制御部19は、ノズル41に液体を充填させる。ステップS106において、液体収容量が第2液体閾値を下回っていないか否かの判断をする際には、ステップS108の充填で消費される液体の量も予め考慮して判断するようにしてもよい。
【0040】
ステップS109において、制御部19は、液体収容量と第1液体閾値とを比較する。第1液体閾値は、液体閾値の一例である。液体収容量が第1液体閾値を下回っていない場合は、ステップS109がNOになり、制御部19は、処理を終了する。液体収容量が第1液体閾値を下回っている場合は、ステップS109がYESになり、制御部19は、処理をステップS110に移行する。
【0041】
ステップS110において、制御部19は、補完印刷が行われているかを判断する。補完印刷が行われていない場合、ステップS110がNOになり、制御部19は、処理を終了する。補完印刷が行われている場合、ステップS110がYESになり、制御部19は、処理をステップS111に移行する。
【0042】
ステップS111において、制御部19は、ステップS107と同様に液体収容部33を交換させる。ステップS112において、制御部19は、クリーニング部28にクリーニングを実行させてメンテナンスルーチンを終了する。メンテナンスルーチンを終了すると、制御部19は、画像読取部16の使用を許可する。ステップS109において、液体収容量が第1液体閾値を下回っていないか否かの判断をする際には、ステップS112のクリーニングで消費される液体の量も予め考慮して判断するようにしてもよい。
【0043】
<第1実施形態の作用>
本実施形態の作用について説明する。
クリーニング部28によりクリーニングが実行されている最中にコンセントからプラグが抜かれた場合のように、正常に終了していない場合は、キャップ27内には液体が残っていることがある。キャップ27に液体が残った状態で画像読取部16が使用されると、キャップ27内の液体が振動で漏れ、製品品質を損なわせてしまう虞がある。すなわち、正常に終了していない状態は、製品品質を損なう可能性を含む状態の一例である。
【0044】
制御部19は、正常に終了せずにその後電源がオンされた際、廃液収容量が廃液閾値を上回っていない場合は、空吸引を実行してもよい。すなわち、制御部19は、キャップ27から液体を排出させる動作を実行した後に画像読取部16の使用を可能としてもよい。廃液閾値は、廃液収容部36が収容可能な最大収容量からキャップ27が受容可能な液体の量を引いた値であってもよい。
【0045】
廃液収容量が廃液閾値を上回っている場合は、キャップ27から液体を排出させると、廃液収容部36から液体が溢れてしまう虞がある。制御部19は、正常に終了せずにその後電源がオンされた際、廃液収容量が廃液閾値を上回っている場合は、廃液収容部36が交換されるまで画像読取部16の使用を禁止してもよい。制御部19は、廃液収容量が廃液閾値を上回った状態、且つ、製品品質を損なう可能性を含む状態においては、廃液収容部36が交換されるまで画像読取部16の使用を禁止してもよい。廃液収容部36が交換されると、制御部19は、空吸引を実行してキャップ27内の液体を排出させた後、画像読取部16の使用を可能としてもよい。
【0046】
正常に終了した状態は、製品品質を損なう可能性を含まない状態の一例である。制御部19は、正常に終了してその後電源がオンされた際、廃液収容量が廃液閾値を上回った状態、且つ、製品品質を損なう可能性を含まない状態においては、廃液収容部36の交換の有無に関わらず画像読取部16の使用を可能としてもよい。制御部19は、製品品質を損なう可能性を含まない状態においては、廃液収容量に関係なく画像読取部16の使用を可能としてもよい。
【0047】
通常モードが選択された状態で電源がオフされた場合、制御部19は、キャップ27を接触位置に位置させた状態で電源オフを実行する。すなわち、キャップ27は、液体吐出部22をキャッピングする。そのため、ノズル41内の液体は、蒸発が抑制される。
【0048】
凍結対策モードが選択された場合、制御部19は、まず複数のノズル41内の液体をクリーニング部28により排出する。具体的には、制御部19は、大気開放弁24を開放させると共に、キャップ27を接触位置に位置させた状態で吸引ポンプ31を駆動させる。その後、制御部19は、閉空間47が形成されない離間位置にキャップ27を移動させた後に電源オフを実行する。制御部19は、接触位置から離間位置へのキャップ27の移動を、吸引ポンプ31を停止させた状態で行ってもよい。制御部19は、空吸引を実行してキャップ27内に残った液体を廃液収容部36に排出させてから電源オフを実行してもよい。
【0049】
例えば閉空間47が形成された状態でノズル41内の液体が凍結すると、膨張する液体により液体吐出部22に過度な圧力が加わる虞がある。そのため、予めノズル41内の液体を抜くと共に、キャップ27を液体吐出部22から離すことで、液体吐出部22に過度な圧力が加わる虞を低減できる。
【0050】
制御部19は、凍結対策モードが選択されて電源がオフされた後、次に電源がオンされた際に、液体収容量が第2液体閾値を下回っていない場合は、制御部19は、ノズル41内に液体を充填した後に画像読取部16の使用を可能としてもよい。第2液体閾値は、ノズル41に液体を充填するために必要な液体の量であってもよい。
【0051】
液体収容量が第2液体閾値を下回っている状態でノズル41内に液体を充填すると、液体収容部33から液体吐出部22に供給される液体が足りず、ノズル41に液体が充填できない。液体が充填できない状態で例えば画像読取部16の使用に伴う振動が加わると、ノズル41から液体吐出部22内に空気が進入して製品品質を損なわせてしまう虞がある。すなわち、ノズル41に液体を充填できない状態は、製品品質を損なう可能性を含む状態である。
【0052】
制御部19は、凍結対策モードが選択されて電源がオフされた後、次に電源がオンされた際に、液体収容量が第2液体閾値を下回っている場合は、液体収容部33が交換されるまで画像読取部16の使用を禁止してもよい。制御部19は、液体収容量が第2液体閾値を下回った状態、且つ、製品品質を損なう可能性を含む状態においては、液体収容部33が交換されるまで画像読取部16の使用を禁止する。
【0053】
通常モードが選択されて電源がオフされた状態は、製品品質を損なう可能性を含まない状態である。制御部19は、通常モードが選択されて電源がオフされた後、次に電源がオンされた際は、液体収容量に関係なく画像読取部16の使用を可能としてもよい。制御部19は、液体収容量が第2液体閾値を下回った状態、且つ、製品品質を損なう可能性を含まない状態においては、液体収容部33の交換の有無に関わらず画像読取部16の使用を可能とする。
【0054】
補完印刷は、吐出不良が検出された場合に実行される。そのため、補完印刷が行われている場合は、不良ノズルが存在する。不良ノズルが存在する状態で適切なメンテナンスが実行されない場合、不良ノズルの回復が難しくなり、製品品質を損なう虞がある。すなわち、補完印刷が実行されている状態は、製品品質を損なう可能性を含む状態である。
【0055】
制御部19は、補完印刷が行われている状態、且つ、液体収容量が第1液体閾値を下回った状態においては、液体収容部33が交換されるまで画像読取部16の使用を禁止してもよい。第1液体閾値は、例えばクリーニングで消費する液体の量であってもよい。制御部19は、液体収容量が第1液体閾値を下回った状態、且つ、製品品質を損なう可能性を含む状態においては、液体収容部33が交換されるまで画像読取部16の使用を禁止する。
【0056】
補完印刷が行われていない状態では、不良ノズルに対するメンテナンスが不要である。すなわち、補完印刷が行われていない状態は、製品品質を損なう可能性を含まない状態である。制御部19は、補完印刷が行われていない状態、且つ、液体収容量が第1液体閾値を下回った状態においては、液体収容部33の交換の有無に関わらず画像読取部16の使用を可能としてもよい。換言すると、液体収容量が液体閾値を下回った状態、且つ、製品品質を損なう可能性を含まない状態においては、液体収容部33の交換の有無に関わらず画像読取部16の使用を可能とする。
【0057】
<第1実施形態の効果>
本実施形態の効果について説明する。
(1)製品品質を損なう可能性を含む状態にある場合、制御部19は、液体収容部33が交換されるまで画像読取部16の使用を禁止する。液体収容部33が交換されると、製品品質を損なう可能性に対して対処が可能になる。したがって、製品品質を損なう虞を低減できる。
【0058】
(2)制御部19は、不良ノズルが検出された場合に補完印刷を実行する。そのため、補完印刷が行われている状態は、吐出不良が検出された状態でもある。吐出不良は、時間が経過するのに伴って回復が難しくなる。そのため、吐出不良が検出された状態で画像読取部16を使用していると、製品品質が損なわれる虞がある。その点、制御部19は、補完印刷が行われている場合に、液体収容部33が交換されるまで画像読取部16の使用を禁止する。したがって、画像読取部16が使用される前に、ノズル41の吐出不良に対処することができる。
【0059】
(3)凍結対策モードが選択された場合は、ノズル41内の液体を排出してから電源がオフされる。例えばノズル41内の液体が排出された状態で画像読取部16が使用されると、例えば振動によりノズル41から液体吐出部22内に空気が入り込むことで、製品品質が損なわれる虞がある。その点、凍結対策モードで電源がオンされた際に液体収容量が第2液体閾値を下回っている場合、制御部19は、液体収容部33が交換されるまで画像読取部16の使用を禁止する。したがって、ノズル41内に液体が充填されない状態で液体吐出部22に振動が加わる虞を低減できる。
【0060】
(4)製品品質を損なう可能性に対する対処では、廃液が生じることがある。その点、廃液収容量が廃液閾値を上回っている場合、制御部19は、廃液収容部36が交換されるまで画像読取部16の使用を禁止する。したがって、廃液収容部36から廃液が溢れる虞を低減できる。
【0061】
(5)クリーニングが実行されている最中にプラグがコンセントから抜かれると、キャップ27には液体が残ることがある。キャップ27に液体が残った状態で画像読取部16が使用されると、振動により液体が漏れてしまう虞がある。その点、制御部19は、電源がオンされた際に廃液収容量が廃液閾値を上回っていない場合には、キャップ27から液体を排出させる。廃液収容量が廃液閾値を上回っている場合は、廃液収容部36が交換されるまで画像読取部16の使用を禁止する。したがって、キャップ27から液体が漏れる虞を低減できる。
【0062】
(第2実施形態)
次に、液体吐出装置の第2実施形態について図を参照しながら説明する。なお、この第2実施形態は、液体収容部の構成が第1実施形態の場合とは異なっている。そして、その他の点では第1実施形態とほぼ同じであるため、同一の機能を有する構成については同一符号を付すことによって重複した説明は省略する。
【0063】
図4に示すように、液体吐出装置11は、フラットベッド型の画像読取部16を備えてもよい。
選択部15は、ボタンであってもよい。液体吐出装置11は、例えば液体吐出装置11に関する情報を表示する表示部51を備えてもよい。ユーザーは、表示部51の表示を見ながら選択部15を操作することで、電源オフ時のモードを選択してもよい。
【0064】
液体吐出装置11は、液体吐出部22に供給する液体を収容する液体収容部33を備える。液体収容部33は、液体を補充可能な補充口53を有する。液体吐出装置11は、複数の液体収容部33を備えてもよい。
【0065】
次に、図5に示すフローチャートを参照し、メンテナンスルーチンについて説明する。このメンテナンスルーチンは、液体吐出装置11の電源がオンされたタイミングで実行される。制御部19は、メンテナンスルーチンを実行している間、画像読取部16の使用を禁止する。
【0066】
図5に示すように、ステップS201~ステップS212は、図3に示すステップS101~ステップS112と略同じであり、ステップS207及びステップS211がステップS107及びステップS111と相違する。
【0067】
制御部19は、ステップS207、ステップS211において、同様の処理を行う。すなわち、制御部19は、液体収容部33に液体を補充させる。具体的には、制御部19は、ユーザーに対して液体収容部33に液体の補充を指示すると共に、液体が補充されるまで待機する。
【0068】
ステップS202において、廃液収容量が廃液閾値を上回っていないか否かの判断をする際には、ステップS204の空吸引で排出される液体の量も予め考慮して判断するようにしてもよい。
【0069】
ステップS206において、液体収容量が第2液体閾値を下回っていないか否かの判断をする際には、ステップS208の充填で消費される液体の量も予め考慮して判断するようにしてもよい。
【0070】
ステップS209において、液体収容量が第1液体閾値を下回っていないか否かの判断をする際には、ステップS212のクリーニングで消費される液体の量も予め考慮して判断するようにしてもよい。
【0071】
<第2実施形態の作用>
本実施形態の作用について説明する。
廃液収容部36の交換、モードの違いによる電源オフの仕方、補完印刷については第1実施形態と同じである。
【0072】
凍結対策モードで電源がオフされた後、次に電源がオンされた際に、液体収容量が第2液体閾値を下回っていない場合は、制御部19は、ノズル41内に液体を充填した後に画像読取部16の使用を可能としてもよい。制御部19は、凍結対策モードで電源がオフされた後、次に電源がオンされた際に、液体収容量が第2液体閾値を下回っている場合は、液体収容部33に液体が補充されるまで画像読取部16の使用を禁止してもよい。
【0073】
制御部19は、補完印刷が行われている状態、且つ、液体収容量が第1液体閾値を下回った状態においては、液体収容部33に液体が補充されるまで画像読取部16の使用を禁止してもよい。制御部19は、補完印刷が行われていない状態、且つ、液体収容量が第1液体閾値を下回った状態においては、液体収容部33への液体の補充の有無に関わらず画像読取部16の使用を可能としてもよい。
【0074】
すなわち、制御部19は、液体収容量が第1液体閾値もしくは第2液体閾値を下回った状態、且つ、製品品質を損なう可能性を含まない状態においては、液体収容部33への液体の補充の有無に関わらず画像読取部16の使用を可能とする。制御部19は、液体収容量が第1液体閾値もしくは第2液体閾値を下回った状態、且つ、製品品質を損なう可能性を含む状態においては、液体収容部33に液体が補充されるまで画像読取部16の使用を禁止する。
【0075】
<第2実施形態の効果>
本実施形態の効果について説明する。
(6)製品品質を損なう可能性を含む状態にある場合、制御部19は、液体収容部33に液体が補充されるまで画像読取部16の使用を禁止する。液体が補充されると、製品品質を損なう可能性に対して対処が可能になる。したがって、製品品質を損なう虞を低減できる。
【0076】
(7)制御部19は、補完印刷が行われている場合に、液体収容部33に液体が補充されるまで画像読取部16の使用を禁止する。したがって、画像読取部16が使用される前に、ノズル41の吐出不良に対処することができる。
【0077】
(8)凍結対策モードで電源がオンされた際に液体収容量が第2液体閾値を下回っている場合、制御部19は、液体収容部33に液体が補充されるまで画像読取部16の使用を禁止する。したがって、ノズル41内に液体が充填されない状態で液体吐出部22に振動が加わる虞を低減できる。
【0078】
[変更例]
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0079】
・制御部19は、新品の液体吐出装置11に対してユーザーが液体収容部33を液体装着部21に装着、もしくは液体収容部33に液体を補充するまで画像読取部16の使用を禁止してもよい。供給流路23及び液体吐出部22には、製造時に行われる検査で使用された液体が残っていることがある。残った液体は時間の経過とともに乾燥し、液体の充填性を低下させてしまう虞がある。その点、画像読取部16の使用を禁止して液体収容部33の装着もしくは液体の充填を促すことにより、製品品質の低下を抑制できる。
【0080】
・液体装着部21及び液体収容部33は、液体吐出部22と共に移動可能に設けられてもよい。
・液体収容量と廃液収容量の少なくとも一方は、液体吐出部22が吐出した液滴の数、クリーニングの回数及び種類などから制御部19が算出してもよい。すなわち、制御部19は、液体検出部34及び廃液検出部35として機能してもよい。
【0081】
・液体検出部34と廃液検出部35のうち少なくとも一方は、液体が接触したことを検出する接触センサーを含んでもよい。液体検出部34と廃液検出部35は、電極を含み、液体の接触により変化する抵抗を検出してもよい。
【0082】
・液体検出部34と廃液検出部35のうち少なくとも一方は、プリズムと、照射部と、受光部と、を含んでもよい。照射部は、プリズムに対して光を照射する。受光部は、プリズムで屈折した光を受光する。プリズムに液体が接触すると、液体中に光が拡散し、受光部が受光する光量が変化する。液体検出部34と廃液検出部35は、受光部が受光する光量の変化から液体の量を検出してもよい。
【0083】
・液体検出部34と廃液検出部35のうち少なくとも一方は、画像を検出するイメージセンサーを含んでもよい。液体検出部34と廃液検出部35は、イメージセンサーが検出した画像を解析することで、液面の位置を検出してもよい。
【0084】
・液体検出部34と廃液検出部35のうち少なくとも一方は、光を照射する発光部と、光を受光する受光部と、を含む光電センサーを含んでもよい。発光部と受光部は、液体収容部33もしくは廃液収容部36を挟んで設けられてもよい。受光部は、液体収容部33もしくは廃液収容部36を透過した光を受光しても負い。発光部と受光部との間に液体が存在する場合、光は液体により遮られる。液体検出部34及び廃液検出部35は、受光部が受光する光量の変化から液面の位置を検出してもよい。受光部は、液体で反射した光を受光することで、液面の位置を検出してもよい。
【0085】
・液体検出部34と廃液検出部35のうち少なくとも一方は、液体に浮かぶフロートの位置を検出するフロートセンサーを含んでもよい。
・液体検出部34は、液体収容部33の重量を計測することで、液体収容量を検出してもよい。廃液検出部35は、廃液収容部36の重量を計測することで、廃液収容量を検出してもよい。
【0086】
・液体検出部34は、複数の液体収容部33ごとに液体収容量を検出してもよい。制御部19は、複数の液体収容量のうち、最も少ない液体収容量と液体閾値とを比較してもよい。
【0087】
・廃液収容部36は、液体吐出装置11に固定されてもよい。
・液体吐出装置11は、選択部15を備えない構成としてもよい。電源オフ時のモードは切り替えなくてもよい。制御部19は、キャップ27を接触位置に位置させた後、電源オフを実行してもよい。
【0088】
・選択部15は、通常モードと凍結対策モードと、を切り替え可能なスイッチであってもよい。
・液体吐出装置11は、気温を検出する温度計を備えてもよい。制御部19は、温度計が検出した温度に基づいて通常モードと凍結対策モードとを切り替えてもよい。すなわち、制御部19は、選択部として機能してもよい。
【0089】
・凍結対策モードで電源がオフされた後、次に電源がオンされた際に、制御部19は、廃液収容量と廃液閾値とを比較してもよい。廃液収容量が廃液閾値を上回っている場合は、制御部19は、ユーザーに廃液収容部36の交換を指示すると共に、廃液収容部36が交換されるまで画像読取部16の使用を禁止してもよい。
【0090】
・吐出不良検出部25は、ノズル41から吐出された液体を検出するセンサーであってもよい。センサーは、吐出された液体が接触したことを検出する電極を有する電極センサーでもよいし、光を用いて液体を検出する光学センサーでもよい。
【0091】
・制御部19は、吐出不良検出部25が吐出不良を検知した場合に、液体収容量と第1液体閾値とを比較してもよい。制御部19は、吐出不良が検知されていない状態、且つ、液体収容量が第1液体閾値を下回った状態においては、液体収容部33の交換、もしくは液体収容部33への液体の補充の有無に関わらず画像読取部16の使用を可能としてもよい。制御部19は、吐出不良検出部25が吐出不良を検知した状態、且つ、液体収容量が第1液体閾値を下回った状態においては、液体収容部33が交換されるまで、もしくは液体収容部33に液体が補充されるまで画像読部の使用を禁止してもよい。
【0092】
・液体吐出装置11は、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体吐出装置であってもよい。液体吐出装置から微小量の液滴となって吐出される液体の状態としては、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。ここでいう液体は、液体吐出装置から吐出させることができるような材料であればよい。例えば、液体は、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属、金属融液、のような流状体を含むものとする。液体は、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなども含むものとする。液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体吐出装置の具体例としては、例えば、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造等に用いられる電極材や色材等の材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を吐出する装置がある。液体吐出装置は、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を吐出する装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を吐出する装置、捺染装置やマイクロディスペンサー等であってもよい。液体吐出装置は、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を吐出する装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ、光学レンズ、などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に吐出する装置であってもよい。液体吐出装置は、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を吐出する装置であってもよい。
【0093】
[定義]
本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、所望の選択肢の「1つ以上」を意味する。一例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が2つであれば「1つの選択肢のみ」または「2つの選択肢の双方」を意味する。他の例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が3つ以上であれば「1つの選択肢のみ」または「2つ以上の任意の選択肢の組み合わせ」を意味する。
【0094】
[付記]
以下に、上述した実施形態及び変更例から把握される技術的思想及びその作用効果を記載する。
【0095】
(A)液体吐出装置は、複数のノズルから媒体に液体を吐出して印刷を行う液体吐出部と、前記液体吐出部に供給する液体を収容する液体収容部が着脱可能に装着される液体装着部と、画像を読み取り可能な画像読取部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記液体収容部に収容される液体の量である液体収容量が液体閾値を下回った状態、且つ、製品品質を損なう可能性を含まない状態においては、前記液体収容部の交換の有無に関わらず前記画像読取部の使用を可能とし、前記液体収容量が前記液体閾値を下回った状態、且つ、製品品質を損なう可能性を含む状態においては、前記液体収容部が交換されるまで前記画像読取部の使用を禁止する。
【0096】
この構成によれば、製品品質を損なう可能性を含む状態にある場合、制御部は、液体収容部が交換されるまで画像読取部の使用を禁止する。液体収容部が交換されると、製品品質を損なう可能性に対して対処が可能になる。したがって、製品品質を損なう虞を低減できる。
【0097】
(B)液体吐出装置は、複数の前記ノズルの吐出不良を検出可能な吐出不良検出部を更に備え、前記吐出不良が検出された前記ノズルを不良ノズルとし、前記吐出不良が検出されなかった前記ノズルを正常ノズルとした場合、前記制御部は、前記吐出不良検出部によって前記不良ノズルが検出された場合には、前記不良ノズルの代わりに前記正常ノズルから液体を吐出させる補完印刷を実行し、前記補完印刷が行われていない状態、且つ、前記液体収容量が第1液体閾値を下回った状態においては、前記液体収容部の交換の有無に関わらず前記画像読取部の使用を可能とし、前記補完印刷が行われている状態、且つ、前記液体収容量が前記第1液体閾値を下回った状態においては、前記液体収容部が交換されるまで前記画像読取部の使用を禁止してもよい。
【0098】
この構成によれば、制御部は、不良ノズルが検出された場合に補完印刷を実行する。そのため、補完印刷が行われている状態は、吐出不良が検出された状態でもある。吐出不良は、時間が経過するのに伴って回復が難しくなる。そのため、吐出不良が検出された状態で画像読取部を使用していると、製品品質が損なわれる虞がある。その点、制御部は、補完印刷が行われている場合に、液体収容部が交換されるまで画像読取部の使用を禁止する。したがって、画像読取部が使用される前に、ノズルの吐出不良に対処することができる。
【0099】
(C)液体吐出装置は、複数の前記ノズルが開口する閉空間を形成可能なキャップと、前記閉空間を介して複数の前記ノズルから強制的に液体を排出させることでクリーニングを実行可能なクリーニング部と、電源オフ時のモードを選択可能な選択部と、を更に備え、前記選択部を介して凍結対策モードが選択された場合、前記制御部は、複数の前記ノズル内の液体を前記クリーニング部により排出するとともに、前記閉空間が形成されない位置に前記キャップを移動させた後に電源オフを実行し、次に電源がオンされた際に、前記液体収容量が第2液体閾値を下回っていない場合は、前記ノズル内に液体を充填した後に前記画像読取部の使用を可能とし、前記液体収容量が前記第2液体閾値を下回っている場合は、前記液体収容部が交換されるまで前記画像読取部の使用を禁止してもよい。
【0100】
凍結対策モードが選択された場合は、ノズル内の液体を排出してから電源がオフされる。例えばノズル内の液体が排出された状態で画像読取部が使用されると、例えば振動によりノズルから液体吐出部内に空気が入り込むことで、製品品質が損なわれる虞がある。その点、この構成によれば、凍結対策モードで電源がオンされた際に液体収容量が第2液体閾値を下回っている場合、制御部は、液体収容部が交換されるまで画像読取部の使用を禁止する。したがって、ノズル内に液体が充填されない状態で液体吐出部に振動が加わる虞を低減できる。
【0101】
(D)液体吐出装置は、複数のノズルから媒体に液体を吐出して印刷を行う液体吐出部と、液体を補充可能な補充口を有し、前記液体吐出部に供給する液体を収容する液体収容部と、画像を読み取り可能な画像読取部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記液体収容部に収容される液体の量である液体収容量が液体閾値を下回った状態、且つ、製品品質を損なう可能性を含まない状態においては、前記液体収容部への液体の補充の有無に関わらず前記画像読取部の使用を可能とし、前記液体収容量が前記液体閾値を下回った状態、且つ、製品品質を損なう可能性を含む状態においては、前記液体収容部に液体が補充されるまで前記画像読取部の使用を禁止する。
【0102】
この構成によれば、製品品質を損なう可能性を含む状態にある場合、制御部は、液体収容部に液体が補充されるまで画像読取部の使用を禁止する。液体が補充されると、製品品質を損なう可能性に対して対処が可能になる。したがって、製品品質を損なう虞を低減できる。
【0103】
(E)液体吐出装置は、複数の前記ノズルの吐出不良を検出可能な吐出不良検出部を更に備え、前記吐出不良が検出された前記ノズルを不良ノズルとし、前記吐出不良が検出されなかった前記ノズルを正常ノズルとした場合、前記制御部は、前記吐出不良検出部によって前記不良ノズルが検出された場合には、前記不良ノズルの代わりに前記正常ノズルから液体を吐出させる補完印刷を実行し、前記補完印刷が行われていない状態、且つ、前記液体収容量が第1液体閾値を下回った状態においては、前記液体収容部への液体の補充の有無に関わらず前記画像読取部の使用を可能とし、前記補完印刷が行われている状態、且つ、前記液体収容量が前記第1液体閾値を下回った状態においては、前記液体収容部に液体が補充されるまで前記画像読取部の使用を禁止してもよい。
【0104】
この構成によれば、制御部は、補完印刷が行われている場合に、液体収容部に液体が補充されるまで画像読取部の使用を禁止する。したがって、画像読取部が使用される前に、ノズルの吐出不良に対処することができる。
【0105】
(F)液体吐出装置は、複数の前記ノズルが開口する閉空間を形成可能なキャップと、前記閉空間を介して複数の前記ノズルから強制的に液体を排出させることでクリーニングを実行可能なクリーニング部と、電源オフ時のモードを選択可能な選択部と、を更に備え、前記選択部を介して凍結対策モードが選択された場合、前記制御部は、複数の前記ノズル内の液体を前記クリーニング部により排出するとともに、前記閉空間が形成されない位置に前記キャップを移動させた後に電源オフを実行し、次に電源がオンされた際に、前記液体収容量が第2液体閾値を下回っていない場合は、前記ノズル内に液体を充填した後に前記画像読取部の使用を可能とし、前記液体収容量が前記第2液体閾値を下回っている場合は、前記液体収容部に液体が補充されるまで前記画像読取部の使用を禁止してもよい。
【0106】
この構成によれば、凍結対策モードで電源がオンされた際に液体収容量が第2液体閾値を下回っている場合、制御部は、液体収容部に液体が補充されるまで画像読取部の使用を禁止する。したがって、ノズル内に液体が充填されない状態で液体吐出部に振動が加わる虞を低減できる。
【0107】
(G)液体吐出装置は、前記液体吐出部から排出された廃液としての液体を収容可能な廃液収容部が着脱可能に装着される廃液装着部を更に備え、前記制御部は、前記廃液収容部に収容される液体の量である廃液収容量が廃液閾値を上回った状態、且つ、製品品質を損なう可能性を含まない状態においては、前記廃液収容部の交換の有無に関わらず前記画像読取部の使用を可能とし、前記廃液収容量が前記廃液閾値を上回った状態、且つ、製品品質を損なう可能性を含む状態においては、前記廃液収容部が交換されるまで前記画像読取部の使用を禁止してもよい。
【0108】
製品品質を損なう可能性に対する対処では、廃液が生じることがある。その点、この構成によれば、廃液収容量が廃液閾値を上回っている場合、制御部は、廃液収容部が交換されるまで画像読取部の使用を禁止する。したがって、廃液収容部から廃液が溢れる虞を低減できる。
【0109】
(H)液体吐出装置は、複数の前記ノズルが開口する閉空間を形成可能なキャップと、前記閉空間を介して複数の前記ノズルから強制的に液体を排出させることでクリーニングを実行可能なクリーニング部と、を更に備え、前記制御部は、前記クリーニング部により前記クリーニングが実行されている最中にコンセントからプラグが抜かれた後、電源がオンされた際に前記廃液収容量が前記廃液閾値を上回っていない場合は、前記キャップから液体を排出させる動作を実行した後に前記画像読取部の使用を可能とし、電源がオンされた際に前記廃液収容量が前記廃液閾値を上回っている場合は、前記廃液収容部が交換されるまで前記画像読取部の使用を禁止してもよい。
【0110】
クリーニングが実行されている最中にプラグがコンセントから抜かれると、キャップには液体が残ることがある。キャップに液体が残った状態で画像読取部が使用されると、振動により液体が漏れてしまう虞がある。その点、この構成によれば、制御部は、電源がオンされた際に廃液収容量が廃液閾値を上回っていない場合には、キャップから液体を排出させる。廃液収容量が廃液閾値を上回っている場合は、廃液収容部が交換されるまで画像読取部の使用を禁止する。したがって、キャップから液体が漏れる虞を低減できる。
【符号の説明】
【0111】
11…液体吐出装置、12…媒体、13…媒体収容部、14…スタッカー、15…選択部、16…画像読取部、17…自動給送部、19…制御部、21…液体装着部、22…液体吐出部、23…供給流路、24…大気開放弁、25…吐出不良検出部、27…キャップ、28…クリーニング部、30…廃液流路、31…吸引ポンプ、33…液体収容部、34…液体検出部、35…廃液検出部、36…廃液収容部、37…廃液装着部、39…供給針、41…ノズル、43…圧力室、44…アクチュエーター、45…振動板、47…閉空間、49…排出針、51…表示部、53…補充口。
図1
図2
図3
図4
図5