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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024043763
(43)【公開日】2024-04-02
(54)【発明の名称】マンコンベヤ
(51)【国際特許分類】
   B66B 25/00 20060101AFI20240326BHJP
   B66B 23/02 20060101ALI20240326BHJP
【FI】
B66B25/00 F
B66B23/02 A
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022148932
(22)【出願日】2022-09-20
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】000112705
【氏名又は名称】フジテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 雅昭
【テーマコード(参考)】
3F321
【Fターム(参考)】
3F321AA04
3F321CA17
3F321CA20
3F321DC05
3F321EA10
3F321EB07
3F321EC06
(57)【要約】
【課題】 第1及び第2ブレーキの制動によって第1及び第2回転部の回転が停止しているときに、当止部を突出部に当て止めさせた状態になり易いマンコンベヤを提供する。
【解決手段】 マンコンベヤにおいては、第2回転部は、突出する突出部を備え、第2ブレーキは、第2回転部の回転を制動するために突出部を当て止めする当止位置と突出部から離れる退避位置との間で移動する当止部を備え、処理部は、入力部に停止指示情報が入力された場合に、当止部を退避位置から当止位置へ移動させた後に、第1ブレーキを動作させる。
【選択図】 図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータと、
前記モータの駆動によって走行するステップと、
前記モータの駆動を前記ステップに伝達するために、回転する第1及び第2回転部と、
前記第1回転部の回転を制動する第1ブレーキと、
前記第2回転部の回転を制動する第2ブレーキと、
前記ステップの走行を停止する停止指示情報が入力される入力部と、
前記モータ、前記第1ブレーキ及び前記第2ブレーキを制御する処理部と、を備え、
前記第2回転部は、突出する突出部を備え、
前記第2ブレーキは、前記第2回転部の回転を制動するために前記突出部を当て止めする当止位置と前記突出部から離れる退避位置との間で移動する当止部を備え、
前記処理部は、前記入力部に停止指示情報が入力された場合に、前記当止部を前記退避位置から前記当止位置へ移動させた後に、前記第1ブレーキを動作させる、マンコンベヤ。
【請求項2】
前記モータの出力トルクを検出するトルク検出部を備え、
前記処理部は、前記入力部に停止指示情報が入力された場合に、前記当止部を前記退避位置から前記当止位置へ移動させ、前記トルク検出部で検出される出力トルクが設定値以上になった後に、前記第1ブレーキを動作させる、請求項1に記載のマンコンベヤ。
【請求項3】
前記第2回転部の回転速度を検出する速度検出部を備え、
前記処理部は、前記入力部に停止指示情報が入力された場合に、前記当止部を前記退避位置から前記当止位置へ移動させて前記速度検出部で検出される前記第2回転部の回転速度がゼロになった後に、前記第1ブレーキを動作させる、請求項1又は2に記載のマンコンベヤ。
【請求項4】
前記第2回転部の回転速度を検出する速度検出部を備え、
前記処理部は、前記入力部に停止指示情報が入力された場合に、前記速度検出部で検出される前記第2回転部の回転速度が設定速度以下となった後に、前記当止部を前記退避位置から前記当止位置へ移動させる、請求項1又は2に記載のマンコンベヤ。
【請求項5】
前記第2回転部は、前記ステップで人を下方へ搬送するときに、第1回転方向で回転し、
前記当止部は、前記第2回転部が前記第1回転方向で回転するときに、前記当止位置に位置することによって前記突出部を当て止め可能であり、
前記処理部は、前記第2回転部が前記第1回転方向と反対の第2回転方向で回転するときに前記入力部に停止指示情報が入力された場合に、前記第2回転部が前記第1回転方向で回転するように、前記モータを制御し、前記第2回転部が前記第1回転方向に回転した後に、前記当止部を前記退避位置から前記当止位置へ移動させる、請求項1又は2に記載のマンコンベヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、マンコンベヤに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、マンコンベヤは、モータを有する駆動装置と、駆動装置を制動する主ブレーキと、駆動輪の回転を制動する補助ブレーキとを備えている(例えば、特許文献1)。そして、駆動輪は、突出する突出部を備え、補助ブレーキは、駆動輪の回転を制動するために突出部を当て止めする当止位置と突出部から離れる退避位置との間で移動する当止部を備えている。
【0003】
ところで、特許文献1に係るマンコンベヤにおいては、通常の停止時において、主ブレーキによって駆動装置が停止した後、補助ブレーキが動作する、即ち、当止部が退避位置から当止位置へ移動する。これにより、当止部は、突出部から離れることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017-30882号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、課題は、第1及び第2ブレーキの制動によって第1及び第2回転部の回転が停止しているときに、当止部を突出部に当て止めさせた状態になり易いマンコンベヤを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
マンコンベヤは、モータと、前記モータの駆動によって走行するステップと、前記モータの駆動を前記ステップに伝達するために、回転する第1及び第2回転部と、前記第1回転部の回転を制動する第1ブレーキと、前記第2回転部の回転を制動する第2ブレーキと、前記ステップの走行を停止する停止指示情報が入力される入力部と、前記モータ、前記第1ブレーキ及び前記第2ブレーキを制御する処理部と、を備え、前記第2回転部は、突出する突出部を備え、前記第2ブレーキは、前記第2回転部の回転を制動するために前記突出部を当て止めする当止位置と前記突出部から離れる退避位置との間で移動する当止部を備え、前記処理部は、前記入力部に停止指示情報が入力された場合に、前記当止部を前記退避位置から前記当止位置へ移動させた後に、前記第1ブレーキを動作させる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】一実施形態に係るマンコンベヤの概要図
図2】同実施形態に係るマンコンベヤの要部図
図3図2のIII-III線拡大断面図
図4】同実施形態に係るマンコンベヤの制御ブロック図
図5】同実施形態に係るマンコンベヤの要部図
図6】同実施形態に係るマンコンベヤのブレーキ制御のフロー図
【発明を実施するための形態】
【0008】
各図面において、構成要素の寸法は、例えば、理解を容易にするために、実際の寸法に対して拡大、縮小して示す場合があり、また、各図面の間での寸法比は、一致していない場合がある。なお、各図面において、例えば、理解を容易にするために、構成要素の一部を省略して示す場合がある。
【0009】
第1、第2等の序数を含む用語は、多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、構成要素は、この用語によって特に限定されるものではない。なお、序数を含む構成要素の個数は、特に限定されず、例えば、一つでもよい場合がある。また、以下の明細書及び図面で用いられる序数は、特許請求の範囲に記載された序数と異なる場合がある。
【0010】
以下、マンコンベヤにおける一実施形態について、図1図6を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、マンコンベヤの構成等の理解を助けるために例示するものであり、マンコンベヤの構成を限定するものではない。
【0011】
図1に示すように、マンコンベヤ1は、例えば、躯体に設置される構造体2と、人(乗客)を搬送する搬送部3と、搬送部3を第1方向D1で挟むように配置される一対(図1においては、一つのみ図示している)の欄干部4と、搬送部3及び欄干部4を駆動させる駆動部5と、装置全体を制御する処理部6とを備えていてもよい。
【0012】
各図において、第1方向D1は、水平方向と平行な方向である第1横方向(「幅方向」ともいう)D1であり、第2方向D2は、水平方向と平行な方向であって、且つ、第1横方向D1と直交する第2横方向(「前後方向」ともいう)D2であり、第3方向D3は、第1横方向D1及び第2横方向D2と直交する鉛直方向であって、上下方向D3である。
【0013】
本実施形態に係るマンコンベヤ1は、人を搬送するために、踏面が階段状になるエスカレータであるが、斯かる構成に限られない。例えば、マンコンベヤ1は、人を搬送するために、踏面が平面状となる移動歩道(動く歩道)であってもよい。
【0014】
構造体2は、例えば、本実施形態のように、第2横方向D2のそれぞれの端部に配置される機械室2a,2aを備えていてもよい。また、構造体2は、例えば、複数の枠材で構成されるトラス構造又はケタ構造としてもよい。
【0015】
マンコンベヤ1は、例えば、本実施形態のように、機械室2a,2aを上方から覆うように、構造体2に取り付けられる床プレート1aを備えていてもよい。これにより、床プレート1aは、搬送部3に乗り降りするために、搬送部3の第2横方向D2の各端部に配置される乗降部1b,1bを構成している。
【0016】
搬送部3は、例えば、本実施形態のように、駆動部5に駆動されることによって回転して走行する無端環状の走行部3aと、走行部3aに接続されることによって走行部3aと共に走行し、人が乗る踏面を有する複数のステップ3bとを備えていてもよい。特に限定されないが、走行部3aは、例えば、ローラチェーンとしてもよい。
【0017】
また、例えば、走行部3aは、第1横方向D1に離れて一対設けられ、複数のステップ3bは、一対の走行部3a,3aの間に配置されていてもよい。そして、ステップ3bは、それぞれの走行部3aに対して第1横方向D1を軸にして回転可能に接続されていてもよい。
【0018】
欄干部4は、例えば、回転して走行する無端環状の手摺ベルト4aと、手摺ベルト4aを支持する欄干本体部4bと、欄干本体部4bの下部を覆うカバー部4cとを備えていてもよい。なお、例えば、手摺ベルト4aが駆動部5の駆動によって走行し、手摺ベルト4aの走行は、ステップ3bの走行と同期してもよい。
【0019】
図1及び図2に示すように、駆動部5は、例えば、モータ7と、モータ7の駆動を搬送部3に伝達する伝達部8とを備えていてもよい。伝達部8は、モータ7の駆動により回転する第1回転部9と、ステップ3bが反転するように走行部3aが巻き掛けられて且つ第1横方向D1を軸にして回転する第2及び第3回転部10,11と、第1回転部9の駆動を第2回転部10に伝達する伝達材12とを備えていてもよい。
【0020】
これにより、第1~第3回転部9,10,11がモータ7の駆動を受けることによって回転するため、モータ7の駆動をステップ3bに伝達することができる。したがって、ステップ3bは、モータ7の駆動によって走行する。なお、第1回転部9は、例えば、減速機を介して間接的にモータ7の駆動を受けていてもよく、また、例えば、モータ7の駆動をモータ7から直接的に受けていてもよい。
【0021】
伝達材12は、例えば、本実施形態のように、第1回転部9及び第2回転部10にそれぞれ巻き掛けられる環状部材(例えば、チェーン、ベルト等)としてもよい。なお、斯かる構成に限られず、例えば、第1回転部9は、伝達材12を介することなく、第2回転部10と直接的に噛み合っていてもよい。即ち、第1回転部9と第2回転部10とは、歯車機構であってもよい。
【0022】
図2に示すように、マンコンベヤ1は、例えば、第2回転部10の回転速度を検出する速度検出部13と、第2回転部10の回転方向を検出する方向検出部14と、第1回転部9の回転を制動する第1ブレーキ16と、第2回転部10の回転を制動する第2ブレーキ17とを備えていてもよい。
【0023】
速度検出部13は、特に限定されないが、例えば、第2回転部10の外周の歯を検出する各種センサ(例えば、近接センサ、光電センサ)であってもよく、また、例えば、第2回転部10の回転を検出する回転検出センサ(例えば、エンコーダ)であってもよい。なお、速度検出部13は、第1回転部9の回転速度、第3回転部11の回転速度、ステップ3bの走行速度を検出することによって、間接的に第2回転部10の回転速度を検出してもよい。
【0024】
方向検出部14は、特に限定されないが、例えば、第2回転部10の外周の歯を検出する各種センサ(例えば、近接センサ、光電センサ)であってもよく、また、例えば、第2回転部10の回転を検出する回転検出センサ(例えば、エンコーダ)であってもよい。なお、方向検出部14は、第1回転部9の回転方向、第3回転部11の回転方向、ステップ3bの走行方向を検出することによって、間接的に第2回転部10の回転方向を検出してもよい。
【0025】
また、速度検出部13を構成する部材は、例えば、本実施形態のように、方向検出部14を構成する部材と、同じであってもよい。即ち、速度検出部13は、方向検出部14を兼用していてもよい。なお、斯かる構成に限られず、速度検出部13を構成する部材は、例えば、方向検出部14を構成する部材と、別部材であってもよい。
【0026】
第1ブレーキ16は、特に限定されないが、例えば、動作することによって、第1回転部9の回転の有無に関係なく、第1回転部9の回転を制動可能に構成されていてもよい。特に限定されないが、第1ブレーキ16は、例えば、ディスクを挟むことによって制動力(摩擦力)を生じさせるディスクブレーキとしてもよく、また、例えば、ドラムの外周又は内周に加圧して接触することによって制動力(摩擦力)を生じさせるドラムブレーキとしてもよい。
【0027】
図2及び図3に示すように、第2回転部10は、例えば、回転軸10aと、走行部3aに巻き掛けられる第1回転本体部10bと、伝達材12に巻き掛けられる第2回転本体部10cと、第1回転本体部10bと第2回転本体部10cとを固定する第1固定部10dとを備えていてもよい。これにより、第1回転本体部10b及び第2回転本体部10cは、互いに不動に固定されており、回転軸10aを軸として一体となって回転する。
【0028】
また、第2回転部10は、例えば、本実施形態のように、第1回転本体部10b及び第2回転本体部10cに対して回転方向(第2回転部10の回転方向)D4,D5に回転可能な可動部10eと、可動部10eを第2回転本体部10cに加圧して接触させる加圧部10fとを備えていてもよい。
【0029】
そして、例えば、本実施形態のように、可動部10eは、第2回転本体部10c及び加圧部10f間に配置される可動本体部10g備えており、加圧部10fは、第2回転本体部10cとの間で可動本体部10gを挟み込む挟込部10hと、挟込部10hと第2回転本体部10cとを固定する第2固定部10iとを備えている、という構成でもよい。
【0030】
また、第2回転部10は、例えば、本実施形態のように、可動本体部10g及び第2回転本体部10c間と可動本体部10g及び挟込部10h間とに、それぞれ摩擦材10jを備えていてもよい。なお、例えば、本実施形態のように、ステップ3bが人を下方へ搬送するときに、第2回転部10は、第1回転方向D4で回転し、ステップ3bが人を上方へ搬送するときに、第2回転部10は、第2回転方向D5で回転する、という構成でもよい。
【0031】
第2回転部10は、例えば、本実施形態のように、突出する突出部10kを備えていてもよい。突出部10kは、例えば、本実施形態のように、可動本体部10gから回転軸10aが延びる方向(第1横方向)D1へ突出していてもよい。また、突出部10kは、例えば、本実施形態のように、回転方向D4,D5に間隔を有して複数備えられていてもよく、また、例えば、一つのみ備えられていてもよい。
【0032】
第2ブレーキ17は、例えば、本実施形態のように、突出部10kと第1回転方向D4で当て止めする当止部17aと、当止部17aを動作させる動作部17bとを備えていてもよい。動作部17bは、例えば、本実施形態のように、動作源(例えば、電磁シリンダ)17cと、動作源17cと当止部17aとを接続し、動作源17cの動作によって当止部17aを移動させる接続リンク17dとを備えていてもよい。
【0033】
これにより、当止部17aは、突出部10kを当て止めする当止位置(図2及び図3の位置)と突出部10kから離れる退避位置(図示していない)との間で、移動する。そして、当止部17aが当止位置に位置し、当止部17aが突出部10kを第1回転方向D4で当て止めすることによって、第2回転部10の回転は、停止される。このとき、可動部10e及び第2回転本体部10c間に摩擦力が発生している。
【0034】
なお、第2回転部10及び第2ブレーキ17の構成は、特に限定されない。例えば、第2回転部10は、径方向の外方へ突出する突出部10kを備えており、第2ブレーキ17は、突出部10kを回転方向D4で当て止めする当止部17aを備えている、という構成でもよい。
【0035】
また、特に限定されないが、本実施形態においては、第2回転部10が第1回転方向D4で回転するときに、当止部17aは、当止位置に位置することによって突出部10kを当て止め可能である一方で、第2回転部10が第2回転方向D5で回転するときに、当止部17aは、当止位置に位置しても突出部10kを当て止め不能である、という構成である。
【0036】
例えば、本実施形態においては、当止位置に位置する当止部17aが、第2回転方向D5で回転する第2回転部10の突出部10kに当たった場合、当止部17aは、第2回転部10の回転力を受けることによって、退避位置へ向かって移動する、即ち、当止位置で保持されない。なお、斯かる構成に限られず、第2回転部10が第1回転方向D4及び第2回転方向D5の何れで回転していても、当止部17aは、当止位置に位置することによって突出部10kを当て止め可能である、という構成でもよい。
【0037】
図4に示すように、マンコンベヤ1は、例えば、モータ7のトルクを検出するトルク検出部18と、乗降部1b(特に、人が搬送部3に乗るための乗り部)の人を検出する人検出部19と、各種情報が入力される入力部20と、各種情報が出力される出力部21とを備えていてもよい。
【0038】
処理部6は、例えば、各部13~14,18~20から各情報(データ)を取得する取得部6aと、各情報を記憶する記憶部6bと、各情報を演算したり各情報に基づいて判定したりする演算部6cと、各部7,16,17,21を制御する制御部6dとを備えていてもよい。
【0039】
なお、処理部6は、例えば、CPU及びMPU等のプロセッサ(例えば、演算部6c、制御部6d)、ROM及びRAM等のメモリ(例えば、取得部6a、記憶部6b)、各種インターフェイス(例えば、取得部6a)等を備えるコンピュータとしてもよい。これにより、メモリに格納されたプログラムをプロセッサが実行し、ソフトウェア及びハードウェアが協働することによって、処理部6の各部6a~6dが実現される。
【0040】
また、処理部6は、例えば、一つの装置で構成されていてもよく、また、例えば、互いに通信可能な複数の装置で構成されていてもよい。具体的には、処理部6の各部6a~6dは、例えば、一つの装置に備えられていてもよく、また、例えば、互いに通信可能な複数の装置に分散して備えられていてもよい。
【0041】
トルク検出部18の構成は、特に限定されない。トルク検出部18は、例えば、モータ7の出力トルクを直接的に検出してもよく、また、例えば、モータ7の出力トルクとの間に相関関係が存在する情報(例えば、モータ7(例えば、モータ7用インバータ)の出力電力、出力電圧、電流等)とし、モータ7の出力トルクを間接的に検出してもよい。
【0042】
入力部20は、例えば、本実施形態のように、ステップ3bの走行の情報が入力される始動停止入力部20aと、ステップ3bの走行方向の情報が入力される走行方向入力部20bとを備えていてもよい。また、出力部21は、例えば、本実施形態のように、表示で情報を出力する表示部21aを備えていてもよい。
【0043】
図5に示すように、始動停止入力部20aは、例えば、ステップ3bの走行を始動する指示である始動指示情報と、ステップ3bの走行を停止する停止指示情報とが入力されてもよい。特に限定されないが、始動停止入力部20aは、例えば、本実施形態のように、欄干部4のカバー部4cに配置され、鍵を差すことによって回転操作可能なキーロックスイッチとしてもよい。
【0044】
なお、斯かる構成に限られず、入力部20は、始動指示情報が入力される始動入力部と、停止指示情報が入力される停止入力部とを備えていてもよい。即ち、例えば、始動指示情報が入力される部材(例えば、スイッチ)は、停止指示情報が入力される部材(例えば、スイッチ)と、別部材であってもよい。
【0045】
走行方向入力部20bは、ステップ3bを第1方向(下方向)に走行する指示である第1方向指示情報と、ステップ3bを第2方向(上方向)に走行する指示である第2方向指示情報とが入力されてもよい。特に限定されないが、走行方向入力部20bは、例えば、本実施形態のように、欄干部4のカバー部4cに配置され、鍵を差すことによって回転操作可能なキーロックスイッチとしてもよい。
【0046】
なお、斯かる構成に限られず、入力部20は、第1方向指示情報が入力される第1方向入力部と、第2方向指示情報が入力される第2方向入力部とを備えていてもよい。即ち、例えば、第1方向指示情報が入力される部材(例えば、スイッチ)は、第2方向指示情報が入力される部材(例えば、スイッチ)と、別部材であってもよい。
【0047】
表示部21aは、特に限定されないが、例えば、本実施形態のように、欄干部4のカバー部4cに配置される液晶表示灯としてもよい。乗降部1bが乗り口である場合に、表示出力部21aは、例えば、進入可能を意味する矢印を表示してもよく、また、乗降部1bが降り口である場合に、表示部21aは、例えば、進入禁止を意味するマークを表示してもよい。
【0048】
人検出部19の構成は、特に限定されない。人検出部19は、例えば、本実施形態のように、光電センサ(例えば、反射型、透過型)としてもよく、また、例えば、画像センサ(例えば、カメラ)としてもよく、また、例えば、重量を検出する重量センサ(例えば、ロードセル)としてもよい。
【0049】
本実施形態に係るマンコンベヤ1の構成については以上の通りであり、次に、本実施形態に係るマンコンベヤ1の制御について、図6を参照しながら説明する。なお、以下の制御内容は、マンコンベヤ1の制御等の理解を助けるために例示するものであり、マンコンベヤ1の制御を限定するものではない。
【0050】
まず、始動停止入力部20aに、始動指示情報が入力された場合に、処理部6は、マンコンベヤ運転中となり、ステップ3bの走行制御を行う。特に限定されないが、ステップ3bの走行制御は、例えば、定速走行制御であってもよく、また、例えば、自動発停制御であってもよい。
【0051】
定速走行制御においては、特に限定されないが、例えば、処理部6は、ステップ3bの走行を開始した後、ステップ3bの走行速度を定格速度(例えば、30m/min)にし、その状態を維持してもよい。これにより、例えば、人検出部19の人の検出に関係なく、ステップ3bは、一定の速度(定格速度)での走行を継続する。
【0052】
また、自動発停制御においては、特に限定されないが、例えば、人検出部19が人を検出した場合に、処理部6は、ステップ3bの走行を開始して、ステップ3bの走行速度を定格速度にしてもよい。そして、人検出部19が最後に人を検出してから、所定時間(例えば、ステップ3bが1/2周の距離を走行する時間に30秒を加えた時間)が経過した場合に、処理部6は、ステップ3bの走行を停止してもよい。
【0053】
これにより、必要に応じてステップ3bを走行させることができるため、省エネ運転を行うことができる。なお、自動発停制御が行われているときに、ステップ3bが停止した場合には、例えば、第1ブレーキ16は、動作している一方で、第2ブレーキ17は、動作しない、即ち、当止部17aは、退避位置に位置している、という構成でもよい。
【0054】
ところで、マンコンベヤ運転中に、図6に示すように、始動停止入力部20aに、停止指示情報が入力されたときに(S1の「Y」)、第2回転部10の回転方向が第2回転方向D5である場合には(S2の「N」)、処理部6は、モータ7を制御することによって、第2回転部10の回転方向を第1回転方向D4に変更する(S3)。
【0055】
これにより、ステップ3bは、停止する前に、人を下方へ搬送する方向に走行することになる。なお、マンコンベヤ運転中に、始動停止入力部20aに、停止指示情報が入力されたときに(S1の「Y」)、第2回転部10の回転方向が第1回転方向D4である場合には(S2の「Y」)、処理部6は、第2回転部10の回転方向を第1回転方向D4で維持する。
【0056】
そして、第2回転部10の回転速度が設定速度以下になった場合に(S4の「Y」)、処理部6は、当止部17aを退避位置から当止位置へ移動させる(S5)。なお、特に限定されないが、設定速度は、例えば、定格速度(ステップ3bの走行速度が定格速度である場合の第2回転部10の回転速度)の10%以下としてもよい。
【0057】
これにより、当止部17aが突出部10kを当て止めするときに、第2回転部10の回転速度が設定速度以下となっているため、例えば、当止部17aが突出部10kに当て止めするときの衝撃を、小さくすることができる。このとき、当止部17aが突出部10kを当て止めした状態で、モータ7が第2回転部10の回転速度を設定速度にしようとするため、モータ7の出力トルクは、大きくなり、しかも、第2回転部10の回転速度は、ゼロになる。
【0058】
そこで、処理部6は、トルク検出部18で検出される出力トルクが、設定値以上となり(S6の「Y」)、且つ、速度検出部13で検出される第2回転部10の回転速度が、ゼロになった場合に(S7の「Y」)、処理部6は、第1ブレーキ16を動作させ(S8)、モータ7の出力を停止する(S9)。これにより、当止部17aが突出部10kを当て止めした後に、第1ブレーキ16が動作される。
【0059】
したがって、第1及び第2ブレーキ16,17の制動によって第1及び第2回転部9,10の回転が停止しているときに、当止部17aを突出部10kに当て止めした状態にすることができる。その結果、例えば、マンコンベヤ1が階段として利用された場合に、階段として利用する人の重さによって、ステップ3bが動くことを抑制することできる。
【0060】
なお、特に限定されないが、斯かる状態で、始動停止入力部20aに、始動指示情報が入力された場合に、まず、第2回転部10は、第2回転方向D5に回転した後に、当止部17aは、当止位置から退避位置へ移動してもよい。これにより、例えば、当止部17aの移動を円滑に行うことができる。
【0061】
そして、ステップ3bが人を下方へ搬送する(走行方向入力部20bに第1方向指示情報が入力された)場合には、その後、第2回転部10の回転方向は、第1回転方向D4に切り替えられる。反対に、ステップ3bが人を上方へ搬送する(走行方向入力部20bに第2方向指示情報が入力された)場合には、第2回転部10の回転方向は、第2回転方向D5で維持される。
【0062】
[1]
以上より、マンコンベヤ1は、本実施形態のように、モータ7と、前記モータ7の駆動によって走行するステップ3bと、前記モータ7の駆動を前記ステップ3bに伝達するために、回転する第1及び第2回転部9,10と、前記第1回転部9の回転を制動する第1ブレーキ16と、前記第2回転部10の回転を制動する第2ブレーキ17と、前記ステップ3bの走行を停止する停止指示情報が入力される入力部20と、前記モータ7、前記第1ブレーキ16及び前記第2ブレーキ17を制御する処理部6と、を備え、前記第2回転部10は、突出する突出部10kを備え、前記第2ブレーキ17は、前記第2回転部10の回転を制動するために前記突出部10kを当て止めする当止位置と前記突出部10kから離れる退避位置との間で移動する当止部17aを備え、前記処理部6は、前記入力部20に停止指示情報が入力された場合に、前記当止部17aを前記退避位置から前記当止位置へ移動させた後に、前記第1ブレーキ16を動作させる、という構成が好ましい。
【0063】
斯かる構成によれば、入力部20に停止指示情報が入力された場合に、当止部17aは、退避位置から当止位置へ移動し、その後、第1ブレーキ16は、動作する。これにより、第1及び第2ブレーキ16,17の制動によって第1及び第2回転部9,10の回転が停止しているときに、当止部17aは、突出部10kに当て止めした状態になり易い。
【0064】
[2]
また、上記[1]のマンコンベヤ1は、本実施形態のように、前記モータ7の出力トルクを検出するトルク検出部18を備え、前記処理部6は、前記入力部20に停止指示情報が入力された場合に、前記当止部17aを前記退避位置から前記当止位置へ移動させ、前記トルク検出部18で検出される出力トルクが設定値以上になった後に、前記第1ブレーキ16を動作させる、という構成が好ましい。
【0065】
斯かる構成によれば、入力部20に停止指示情報が入力された場合に、当止部17aが退避位置から当止位置へ移動し、トルク検出部18で検出される出力トルクが設定値以上になった後に、第1ブレーキ16は、動作する。これにより、第1及び第2ブレーキ16,17の制動によって第1及び第2回転部9,10の回転が停止しているときに、当止部17aを突出部10kに当て止めした状態にすることができる。
【0066】
[3]
また、上記[1]又は[2]のマンコンベヤ1においては、本実施形態のように、前記第2回転部10の回転速度を検出する速度検出部13を備え、前記処理部6は、前記入力部20に停止指示情報が入力された場合に、前記当止部17aを前記退避位置から前記当止位置へ移動させて前記速度検出部13で検出される前記第2回転部10の回転速度がゼロになった後に、前記第1ブレーキ16を動作させる、という構成が好ましい。
【0067】
斯かる構成によれば、入力部20に停止指示情報が入力された場合に、当止部17aは、退避位置から当止位置へ移動する。そして、第2回転部10の回転速度がゼロになった後に、第1ブレーキ16は、動作する。これにより、第1及び第2ブレーキ16,17の制動によって第1及び第2回転部9,10の回転が停止しているときに、当止部17aを突出部10kに当て止めした状態にすることができる。
【0068】
[4]
また、上記[1]~[3]の何れか一つのマンコンベヤ1は、本実施形態のように、前記第2回転部10の回転速度を検出する速度検出部13を備え、前記処理部6は、前記入力部20に停止指示情報が入力された場合に、前記速度検出部13で検出される前記第2回転部10の回転速度が設定速度以下となった後に、前記当止部17aを前記退避位置から前記当止位置へ移動させる、という構成が好ましい。
【0069】
斯かる構成によれば、第2回転部10の回転速度が設定速度以下となった後に、当止部17aは、退避位置から当止位置へ移動する。これにより、当止部17aが突出部10kに当て止めするときに、第2回転部10の回転速度を設定速度以下にすることができる。
【0070】
[5]
また、上記[1]~[4]の何れか一つのマンコンベヤ1においては、本実施形態のように、前記第2回転部10は、前記ステップ3bで人を下方へ搬送するときに、第1回転方向D4で回転し、前記当止部17aは、前記第2回転部10が前記第1回転方向D4で回転するときに、前記当止位置に位置することによって前記突出部10kを当て止め可能であり、前記処理部6は、前記第2回転部10が前記第1回転方向D4と反対の第2回転方向D5で回転するときに前記入力部20に停止指示情報が入力された場合に、前記第2回転部10が前記第1回転方向D4で回転するように、前記モータ7を制御し、前記第2回転部10が前記第1回転方向D4に回転した後に、前記当止部17aを前記退避位置から前記当止位置へ移動させる、という構成が好ましい。
【0071】
斯かる構成によれば、第2回転部10が第2回転方向D5で回転するときに入力部20に停止指示情報が入力された場合に、第2回転部10の回転方向が変更される。そして、第2回転部10が第1回転方向D4に回転した後に、当止部17aは、退避位置から当止位置へ移動する。これにより、第2ブレーキ17は、第2回転部10の第1回転方向D4の回転を制動する。
【0072】
なお、マンコンベヤ1は、上記した実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものではない。また、マンコンベヤ1は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に一つ又は複数選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
【0073】
(A)上記実施形態に係るマンコンベヤ1においては、処理部6は、モータ7の出力トルクが設定値以上となり、且つ、第2回転部10の回転速度がゼロになった場合に、第1ブレーキ16を動作させる、という構成である。しかしながら、マンコンベヤ1は、斯かる構成に限られない。
【0074】
例えば、処理部6は、モータ7の出力トルクが設定値以上となった場合に、第2回転部10の回転速度に関係なく、第1ブレーキ16を動作させる、という構成でもよい。また、例えば、処理部6は、モータ7の出力トルクに関係なく、第2回転部10の回転速度がゼロになった場合に、第1ブレーキ16を動作させる、という構成でもよい。
【0075】
また、例えば、処理部6は、モータ7の出力トルク及び第2回転部10の回転速度に関係なく、当止部17aを移動した後、所定時間が経過した場合に、第1ブレーキ16を動作させる、という構成でもよい。例えば、処理部6は、モータ7の出力トルク及び第2回転部10の回転速度に関係なく、当止部17aを移動した後、第2回転部10が所定量だけ回転した場合に、第1ブレーキ16を動作させる、という構成でもよい。
【0076】
そして、第1及び第2ブレーキ16,17の制動によって第1及び第2回転部9,10の回転が停止しているときに、当止部17aが突出部10kに当て止めさせた状態であることが好ましいが、例えば、第1及び第2ブレーキ16,17の動作のタイミングによっては、当止部17aが突出部10kから少し離れている状態でもよい。
【0077】
(B)また、上記実施形態に係るマンコンベヤ1においては、処理部6は、第2回転部10の回転速度が設定速度以下となった場合に、当止部17aを退避位置から当止位置へ移動させる、という構成である。しかしながら、マンコンベヤ1は、斯かる構成に限られない。例えば、処理部6は、第2回転部10の回転速度が定格速度である状態のまま、当止部17aを退避位置から当止位置へ移動させる、という構成でもよい。
【0078】
(C)また、上記実施形態に係るマンコンベヤ1においては、処理部6は、第2回転部10が第2回転方向D5で回転するときに入力部20に停止指示情報が入力された場合に、第2回転部10が第1回転方向D4に回転した後に、当止部17aを退避位置から当止位置へ移動させる、という構成である。しかしながら、マンコンベヤ1は、斯かる構成に限られない。
【0079】
処理部6は、第2回転部10が第2回転方向D5で回転するときに入力部20に停止指示情報が入力された場合に、第2回転部10が第2回転方向D5に回転した状態で、当止部17aを退避位置から当止位置へ移動させる、という構成でもよい。斯かる構成においては、第2回転部10が第1回転方向D4及び第2回転方向D5の何れで回転していても、当止部17aは、当止位置に位置することによって突出部10kを当て止め可能である、という構成である。
【0080】
(D)なお、例えば、特許請求の範囲、明細書及び図面において示したシステム、方法、プログラム、及び装置における動作、手順、ステップ、及び段階等の各処理の実行順序は、前の処理の出力を後の処理で用いるものでない限り、任意の順序で実現できる。例えば、便宜上、「まず」、「次に」等を用いて説明したとしても、この順で実行することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0081】
1…マンコンベヤ、1a…床プレート、1b…乗降部、2…構造体、2a…機械室、3…搬送部、3a…走行部、3b…ステップ、4…欄干部、4a…手摺ベルト、4b…欄干本体部、4c…カバー部、5…駆動部、6…処理部、6a…取得部、6b…記憶部、6c…演算部、6d…制御部、7…モータ、8…伝達部、9…第1回転部、10…第2回転部、10a…回転軸、10b…第1回転本体部、10c…第2回転本体部、10d…第1固定部、10e…可動部、10f…加圧部、10g…可動本体部、10h…挟込部、10i…第2固定部、10j…摩擦材、10k…突出部、11…第3回転部、12…伝達材、13…速度検出部、14…方向検出部、16…第1ブレーキ、17…第2ブレーキ、17a…当止部、17b…動作部、17c…動作源、17d…接続リンク、18…トルク検出部、19…人検出部、20…入力部、20a…始動停止入力部、20b…走行方向入力部、21…出力部、21a…表示部、D1…第1横方向、D2…第2横方向、D3…上下方向、D4…第1回転方向、D5…第2回転方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2023-10-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータと、
前記モータの駆動によって走行するステップと、
前記モータの駆動を前記ステップに伝達するために、回転する第1及び第2回転部と、
前記第1回転部の回転を制動する第1ブレーキと、
前記第2回転部の回転を制動する第2ブレーキと、
前記ステップの走行を停止する停止指示情報が入力される入力部と、
前記モータ、前記第1ブレーキ及び前記第2ブレーキを制御する処理部と、を備え、
前記第2回転部は、前記第1回転部と別体であり、
前記第2回転部は、
回転軸を軸として回転する部分と、
前記回転する部分に固定され、前記回転する部分から前記回転軸方向又は径方向へ突出する突出部と、を備え、
前記第2ブレーキは、前記第2回転部の回転を制動するために前記突出部を前記第2回転部の回転方向で当て止めする当止位置と前記突出部から離れる退避位置との間で移動する当止部を備え、
前記処理部は、前記入力部に停止指示情報が入力された場合に、前記当止部を前記退避位置から前記当止位置へ移動させた後に、前記第1ブレーキを動作させる、マンコンベヤ。
【請求項2】
モータと、
前記モータの駆動によって走行するステップと、
前記モータの駆動を前記ステップに伝達するために、回転する第1及び第2回転部と、
前記第1回転部の回転を制動する第1ブレーキと、
前記第2回転部の回転を制動する第2ブレーキと、
前記ステップの走行を停止する停止指示情報が入力される入力部と、
前記モータ、前記第1ブレーキ及び前記第2ブレーキを制御する処理部と、を備え、
前記第2回転部は、
回転軸を軸として回転する部分と、
前記回転する部分に固定され、前記回転する部分から前記回転軸方向又は径方向へ突出する突出部と、を備え、
前記第2ブレーキは、前記第2回転部の回転を制動するために前記突出部を前記第2回転部の回転方向で当て止めする当止位置と前記突出部から離れる退避位置との間で移動する当止部を備え、
前記処理部は、前記入力部に停止指示情報が入力された場合に、前記当止部を前記退避位置から前記当止位置へ移動させた後に、前記第1ブレーキを動作させる、マンコンベヤであって、
前記モータの出力トルクを検出するトルク検出部を備え、
前記処理部は、前記入力部に停止指示情報が入力された場合に、前記当止部を前記退避位置から前記当止位置へ移動させ、前記トルク検出部で検出される出力トルクが設定値以上になった後に、前記第1ブレーキを動作させる、マンコンベヤ。
【請求項3】
モータと、
前記モータの駆動によって走行するステップと、
前記モータの駆動を前記ステップに伝達するために、回転する第1及び第2回転部と、
前記第1回転部の回転を制動する第1ブレーキと、
前記第2回転部の回転を制動する第2ブレーキと、
前記ステップの走行を停止する停止指示情報が入力される入力部と、
前記モータ、前記第1ブレーキ及び前記第2ブレーキを制御する処理部と、を備え、
前記第2回転部は、
回転軸を軸として回転する部分と、
前記回転する部分に固定され、前記回転する部分から前記回転軸方向又は径方向へ突出する突出部と、を備え、
前記第2ブレーキは、前記第2回転部の回転を制動するために前記突出部を前記第2回転部の回転方向で当て止めする当止位置と前記突出部から離れる退避位置との間で移動する当止部を備え、
前記処理部は、前記入力部に停止指示情報が入力された場合に、前記当止部を前記退避位置から前記当止位置へ移動させた後に、前記第1ブレーキを動作させる、マンコンベヤであって、
前記第2回転部の回転速度を検出する速度検出部を備え、
前記処理部は、前記入力部に停止指示情報が入力された場合に、前記当止部を前記退避位置から前記当止位置へ移動させて前記速度検出部で検出される前記第2回転部の回転速度がゼロになった後に、前記第1ブレーキを動作させる、マンコンベヤ。
【請求項4】
モータと、
前記モータの駆動によって走行するステップと、
前記モータの駆動を前記ステップに伝達するために、回転する第1及び第2回転部と、
前記第1回転部の回転を制動する第1ブレーキと、
前記第2回転部の回転を制動する第2ブレーキと、
前記ステップの走行を停止する停止指示情報が入力される入力部と、
前記モータ、前記第1ブレーキ及び前記第2ブレーキを制御する処理部と、を備え、
前記第2回転部は、
回転軸を軸として回転する部分と、
前記回転する部分に固定され、前記回転する部分から前記回転軸方向又は径方向へ突出する突出部と、を備え、
前記第2ブレーキは、前記第2回転部の回転を制動するために前記突出部を前記第2回転部の回転方向で当て止めする当止位置と前記突出部から離れる退避位置との間で移動する当止部を備え、
前記処理部は、前記入力部に停止指示情報が入力された場合に、前記当止部を前記退避位置から前記当止位置へ移動させた後に、前記第1ブレーキを動作させる、マンコンベヤであって、
前記第2回転部の回転速度を検出する速度検出部を備え、
前記処理部は、前記入力部に停止指示情報が入力された場合に、前記速度検出部で検出される前記第2回転部の回転速度が設定速度以下となった後に、前記当止部を前記退避位置から前記当止位置へ移動させる、マンコンベヤ。
【請求項5】
モータと、
前記モータの駆動によって走行するステップと、
前記モータの駆動を前記ステップに伝達するために、回転する第1及び第2回転部と、
前記第1回転部の回転を制動する第1ブレーキと、
前記第2回転部の回転を制動する第2ブレーキと、
前記ステップの走行を停止する停止指示情報が入力される入力部と、
前記モータ、前記第1ブレーキ及び前記第2ブレーキを制御する処理部と、を備え、
前記第2回転部は、
回転軸を軸として回転する部分と、
前記回転する部分に固定され、前記回転する部分から前記回転軸方向又は径方向へ突出する突出部と、を備え、
前記第2ブレーキは、前記第2回転部の回転を制動するために前記突出部を前記第2回転部の回転方向で当て止めする当止位置と前記突出部から離れる退避位置との間で移動する当止部を備え、
前記処理部は、前記入力部に停止指示情報が入力された場合に、前記当止部を前記退避位置から前記当止位置へ移動させた後に、前記第1ブレーキを動作させる、マンコンベヤであって、
前記第2回転部は、前記ステップで人を下方へ搬送するときに、第1回転方向で回転し、
前記当止部は、前記第2回転部が前記第1回転方向で回転するときに、前記当止位置に位置することによって前記突出部を当て止め可能であり、
前記処理部は、前記第2回転部が前記第1回転方向と反対の第2回転方向で回転するときに前記入力部に停止指示情報が入力された場合に、前記第2回転部が前記第1回転方向で回転するように、前記モータを制御し、前記第2回転部が前記第1回転方向に回転した後に、前記当止部を前記退避位置から前記当止位置へ移動させる、マンコンベヤ。