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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024043790
(43)【公開日】2024-04-02
(54)【発明の名称】ベッドサイドモニタ
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20240326BHJP
【FI】
A61B5/00 102E
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022148980
(22)【出願日】2022-09-20
(71)【出願人】
【識別番号】522193547
【氏名又は名称】株式会社エー・アンド・デイ
(74)【代理人】
【識別番号】100088214
【弁理士】
【氏名又は名称】生田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100129805
【弁理士】
【氏名又は名称】上野 晋
(74)【代理人】
【識別番号】100189315
【弁理士】
【氏名又は名称】杉原 誉胤
(72)【発明者】
【氏名】田村 悠
(72)【発明者】
【氏名】緑川 貴之
(72)【発明者】
【氏名】横山 優
(72)【発明者】
【氏名】小谷野 和彦
【テーマコード(参考)】
4C117
【Fターム(参考)】
4C117XB03
4C117XB04
4C117XC11
4C117XE15
4C117XE17
4C117XE36
4C117XE37
4C117XG22
4C117XJ46
4C117XJ47
(57)【要約】
【課題】計測された生体情報の値に応じて点灯表示或いは点滅表示をする、破損しにくく且つ操作や設置の際に邪魔になりにくい表示ライトを有するベッドサイドモニタを提供する。
【解決手段】計測器が計測した生体情報を表示するディスプレイ150と、生体情報の値に応じて点灯表示或いは点滅表示をする表示ライト160とを有するベッドサイドモニタWであって、箱状の本体部10と、本体部の上面に形成されている取っ手部20とを備え、表示ライト160は、取っ手部20の下側に取っ手部20と一体に形成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体情報を計測する計測器が接続され、該計測器が計測した生体情報を表示するディスプレイと、該生体情報の値に応じて点灯表示或いは点滅表示をする表示ライトとを有するベッドサイドモニタであって、
箱状の本体部と、
前記本体部の上面・略中央部に形成されている取っ手部とを備え、
前記表示ライトは、前記取っ手部の下側に該取っ手部と一体に形成されていることを特徴とするベッドサイドモニタ。
【請求項2】
前記表示ライトが前記点灯表示或いは点滅表示をすると、前記取っ手部に該表示ライトからの光が照射され、該取っ手部が前記表示ライトの表示とともに光るようになっていることを特徴とする請求項1に記載のベッドサイドモニタ。
【請求項3】
前記取っ手部は、前記本体部の上面・略中央部に形成された基部と、基部の長手方向・両側から上方に延設された1対の垂直片と、一方の垂直片の上端から他方の垂直片の上端部まで延設・横架され且つ前記基部と相対向している把持片とを備えた環状に形成され、
前記表示ライトは、少なくとも、前記基部の長手方向に沿って設けられていることを特徴とする請求項1に記載のベッドサイドモニタ。
【請求項4】
前記表示ライトは、複数色に表示可能に構成されており、
前記計測器が計測した前記生体情報の値に応じた色に前記表示ライトを点灯表示或いは点滅表示させる制御部を有し、
前記表示ライトが前記生体情報の値に応じた色に点灯表示或いは点滅表示をすると、前記取っ手部が前記表示ライトが表示している色に光るようになっていることを特徴とする請求項1に記載のベッドサイドモニタ。
【請求項5】
前記表示ライトは、前記環状に形成された前記取っ手部の内周部・全周にわたって形成されていることを特徴とする請求項3に記載のベッドサイドモニタ。
【請求項6】
前記表示ライトは、複数色のLED素子を有するLED基板と、前記LED基板を覆う断面視が凸状の光拡散カバーとを備え、前記表示ライトが前記生体情報の値に応じた色に点灯表示或いは点滅表示をすると、前記基部の長手方向の両側の本体部の上面にも該表示ライトからの光が照射され、前記本体部の上面が前記表示ライトが表示している色に光るようになっていることを特徴とする請求項4に記載のベッドサイドモニタ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベッドサイドモニタに関し、例えば、病院等で患者から計測した心電図や血圧等の生体情報を取得し、ディスプレイに生体情報を表示する可搬型のベッドサイドモニタに関する。
【背景技術】
【0002】
医療現場では、患者の心電図や血圧等の各種の生体情報を計測し、ディスプレイに計測値(数字や波形)を表示するベッドサイドモニタ(生体情報モニタ装置)が利用されている。このベッドサイドモニタは、病室等のベッドサイドに置かれ、計測された生体情報が異常値であった場合に、アラーム音を出力するとともに、アラーム表示をするための表示ライト(アラームインジケータ)を点滅させることで、医療従事者に異常を通知する機能を有している。このようなベッドサイドモニタは、例えば、特許文献1に開示されている。
【0003】
特許文献1に記載の生体情報モニタ装置(ベッドサイドモニタ)は、血圧計等の計測器が接続されるコネクタ部と、制御部と、記憶部と、計測結果を表示するディスプレイと、アラーム表示をするための表示ライト(アラームインジケータ)と、アラーム音を出力するスピーカと、操作ボタンとを有している。
また、表示ライト(アラームインジケータ)は、生体情報モニタの筐体上部の前面側に設けられ、点滅をしている際に生体情報モニタの側面方向や背面方向からでも、医療従事者がアラーム表示を視認できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-185073号公報、図2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ベッドサイドモニタは、できるだけ早く医療従事者にアラーム表示を気付かせるために、特許文献1に記載の発明のように、筐体上部の前面側に表示ライト(アラームインジケータ)を設け、アラーム表示の視認性を高めているものが多い。また、ベッドサイドモニタは、アラーム表示の視認性を高めるために、表示ライトを大型化することも望まれている。
【0006】
しかし、ベッドサイドモニタは、頻繁に病室間を移動し設置されるものであるとともに、厳しい使用環境の医療現場で用いられるものであるため、設置作業や移動作業の際に落としたり物などにぶつけたり等をして、筐体上部の前面側にある表示ライトを破損させる事象が起きている。実際の医療現場では、ベッドサイドモニタの表示ライトの破損が多発している。
【0007】
なお、上述した特許文献1に記載の発明の構成において、筐体上部の前面側にある表示ライト(アラームインジケータ)を大型化させると、医療従事者にアラーム表示を気付かせ易くできる一方で、医療従事者が操作や設置をする際に表示ライトの部分が邪魔になるとともに、ぶつけたり落としたりした際に破損するリスクが高まるという問題が生じる。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、計測された生体情報の値に応じて点灯表示或いは点滅表示をする、破損しにくく且つ操作や設置の際に邪魔になりにくい表示ライトを有するベッドサイドモニタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための本発明は、生体情報を計測する計測器が接続され、該計測器が計測した生体情報を表示するディスプレイと、該生体情報の値に応じて点灯表示或いは点滅表示をする表示ライトとを有するベッドサイドモニタであって、箱状の本体部と、前記本体部の上面・略中央部に形成されている取っ手部とを備え、前記表示ライトは、前記取っ手部の下側に該取っ手部と一体に形成されていることを特徴とする。
【0010】
このように、本発明のベッドサイドモニタでは、生体情報の値に応じて点灯表示或いは点滅表示をする表示ライトが、取っ手部の下側に取っ手部と一体に形成されている。
この構成によれば、ベッドサイドモニタを落としたり物などにぶつけたりしても、取っ手部が表示ライトを保護するガード部としての機能を果たし、表示ライトに直接的に物がぶつかる可能性が軽減され、表示ライトの破損を防止することができる。また、表示ライトは、取っ手部により保護されているため、大型化をすることも可能であり、視認性が高い表示ライトを備えたベッドサイドモニタを提供できる。
また、表示ライトが、本体部の上面・略中央部にある取っ手部の下側に形成されているため、医療従事者(ユーザ)が操作や設置をする際に表示ライトの部分が邪魔になりにくい。
【0011】
また、前記表示ライトが前記点灯表示或いは点滅表示をすると、前記取っ手部に該表示ライトからの光が照射され、該取っ手部が前記表示ライトの表示とともに光るようになっていることが望ましい。
【0012】
このように、本発明によれば、取っ手部が表示ライトの表示とともに光るようになっている。そのため、例えば、生体情報の値が異常値であり、表示ライトが、その異常値に応じた表示(アラーム表示)をした際に、取っ手部が表示ライトと同様に光るため、早期に医療従事者に患者の異常を気付かせることが期待できる。また、例えば、生体情報の値が正常値であり、表示ライトが、その正常値に応じた表示をした際に、取っ手部が表示ライトと同様に光るため、確実に医療従事者に患者の状態が問題ないことを認識させることが期待できる。
【0013】
また、前記取っ手部は、前記本体部の上面・略中央部に形成された基部と、基部の長手方向・両側から上方に延設された1対の垂直片と、一方の垂直片の上端から他方の垂直片の上端部まで延設・横架され且つ前記基部と相対向している把持片とを備えた環状に形成され、前記表示ライトは、少なくとも、前記基部の長手方向に沿って設けられていることが望ましい。
このように、本発明によれば、表示ライトは、本体部の上面・略中央部に形成された取っ手部の基部に設けれているため、大型化しても、上述した特許文献1のものと比べて、医療従事者(ユーザ)が操作や設置をする際に表示ライトの部分が邪魔になりにくい。
【0014】
前記表示ライトは、複数色に表示可能に構成されており、前記計測器が計測した前記生体情報の値に応じた色に表示ライトを点灯表示或いは点滅表示させる制御部を有し、前記表示ライトが前記生体情報の値に応じた色に点灯表示或いは点滅表示をすると、前記取っ手部に前表示ライトからの光が照射され、前記取っ手部が前記表示ライトが表示している色に光るようになっていることが望ましい。
【0015】
上記の構成によれば、例えば、制御部は、生体情報の値が正常値の場合に表示ライトを緑色に点灯表示或いは点滅表示させ、生体情報の値が異常値である場合に表示ライトを赤色に点灯表示或いは点滅表示させることができる。また、例えば、表示ライトが緑色に点灯表示或いは点滅表示をすると、取っ手部も緑色に点灯表示或いは点滅表示をする。また、例えば、表示ライトが赤色に点灯表示或いは点滅表示をすると、取っ手部も赤色に点灯表示或いは点滅表示をする。
すなわち、本実施形態によれば、生体情報の値に応じた色に点灯表示或いは点滅表示をする表示ライトの部分だけでなく、取っ手の部分も表示ライトと同じ色で光るため、医療従事者に対して、より確実に患者の状態を認識させることができる。
【0016】
前記表示ライトは、前記環状に形成された前記取っ手部の内周部・全周にわたって形成されていることが望ましい。
この構成によれば、取っ手部の全体がより明るく光るようになるため、医療従事者に患者の状態を容易に認識させることができる。特に、生体情報の異常値に応じた表示(アラーム表示)をする際に、早期に医療従事者に患者の異常を気付かせることが期待できる。
【0017】
また、前記表示ライトは、複数色のLED素子を有するLED基板と、前記LED基板を覆う断面視が凸状の光拡散カバーとを備え、前記表示ライトが前記生体情報の値に応じた色に点灯表示或いは点滅表示をすると、前記基部の長手方向の両側の本体部の上面にも該表示ライトからの光が照射され、前記本体部の上面が前記表示ライトが表示している色に光るようになっていることが望ましい。
この構成によれば、生体情報の値に応じた色に点灯表示或いは点滅表示をする表示ライト及び取っ手部に加えて、さらに、本体部の上面も表示ライトが表示している色に光るようになり、医療従事者に患者の状態を容易に認識させることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、計測された生体情報の値に応じて点灯表示或いは点滅表示をする、破損しにくく且つ操作や設置の際に邪魔になりにくい表示ライトを有するベッドサイドモニタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施形態のベッドサイドモニタの斜視図であり、(a)がベッドサイドモニタの正面側を斜め上方から見た斜視図であり、(b)がベッドサイドモニタの後面側を斜め上方から見た斜視図である。
図2】本発明の実施形態のベッドサイドモニタの機能ブロック図である。
図3】本発明の実施形態のベッドサイドモニタの正面を示す模式図である。
図4】本発明の実施形態のベッドサイドモニタの一方の側面を示す模式図である。
図5】本発明の実施形態のベッドサイドモニタの他方の側面を示す模式図である。
図6】本発明の実施形態のベッドサイドモニタを上面を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態のベッドサイドモニタについて図面に基づいて説明する。
なお、図1は、本実施形態のベッドサイドモニタの斜視図であり、図2は、本実施形態のベッドサイドモニタの機能ブロック図であり、図3は、本実施形態のベッドサイドモニタの正面を示す模式図である。また、図4は、本実施形態のベッドサイドモニタの一方の側面を示す模式図であり、図5は、本実施形態のベッドサイドモニタの他方の側面を示す模式図であり、図6は、本実施形態のベッドサイドモニタを上面を示す模式図である。
【0021】
《概略構成》
先ず、本実施形態のベッドサイドモニタWの概略構成について説明する。
【0022】
図1に示すように、本実施形態のベッドサイドモニタWは、各生体情報計測器(計測器)が計測した生体情報を表示するためのディスプレイ150と、計測した生体情報の値に応じて点灯表示或いは点滅表示をする表示ライト160とを有している。この表示ライト160は、例えば、計測した生体情報の値が正常値であれば、緑色に点灯或いは点滅する正常状態表示を行い、計測した生体情報の値が異常値であれば、赤色に点灯或いは点滅するアラーム表示を行う。
なお、本実施形態のベッドサイドモニタWは、図2に示すように、生体情報を計測する生体情報計測器が接続可能に構成されている。
【0023】
また、ベッドサイドモニタWは、箱状の本体部10と、本体部10の上面の中央部に形成されている取っ手部20とを備えている。この本体部10の正面にはディスプレイ150が設けられ、本体部10の上面の正面側(前面側)には、複数の機械ボタンで構成される操作部140(図1(a)、図3図6参照)が設けられている。
また、表示ライト160が、取っ手部20の下側に且つ取っ手部20の長尺方向に沿って取っ手部20と一体に形成されている。この表示ライト160が点灯表示或いは点滅表示をして光が照射されると、取っ手部20に照射された光が当たり、取っ手部20が表示ライト160の表示とともに光るようになっている。
【0024】
上記の構成によれば、ベッドサイドモニタWを落としたり物などにぶつけたりしても、取っ手部20が表示ライト160を保護するガード部としての機能を果たし、表示ライト160に直接的に物がにぶつかる可能性が軽減される。また、表示ライト160は、本体部10の上面の中央部に形成されているため、上述した特許文献1のものと比べて、物等がぶつかりにくく、且つ操作や設置の際に邪魔になりにくい構造になっている。
なお、表示ライト160は、取っ手部20により保護されているため、上述した特許文献1のものと比べて、大型化した場合にも破損しにくいもとの思料できる。
【0025】
また、ベッドサイドモニタWは、取っ手部20が表示ライト160の表示とともに光るようになっている。そのため、例えば、生体情報の値が異常値であり、表示ライト160が、その異常値に応じた表示(例えば、赤色のアラーム表示)をした際に、取っ手部20が表示ライト160と同様に光るため、早期に医療従事者に患者の異常を気付かせることが期待できる。
【0026】
《機能構成》
次に、本実施形態のベッドサイドモニタWの機能構成について説明する。
図2に示すように、ベッドサイドモニタWは、生体情報計測器(計測器)を接続するためのコネクタ部100と、装置全体の動作を制御する制御部110と、通信処理部120と、各種情報を記憶する記憶部130と、操作部140と、ディスプレイ150と、表示ライト160と、アラーム音を出力するスピーカ170と、プリンタ180とを備えている。また、ベッドサイドモニタWには、各部に電力を供給する電源部(図示せず)が設けられている。
【0027】
コネクタ部100(図1(b)、図2図4参照)は、本体部10の一方の側面部(正面から見て左側面部)側に設けられ、複数種の生体情報計測器(計測器)が接続可能に構成されており、制御部100と生体情報計測器との間のインタフェースとして機能する。
なお、図2では、コネクタ部100に、血圧計201、心電計202、及びSpОセンサ203が接続されているが、これはあくまでも一例である。
【0028】
また、制御部110は、コネクタ部100を介して、生体情報計測器が計測した生体情報を取得するとともに、取得した生体情報を示す画像情報(計測値(数字)や計測値を示す波形)を生成し、ディスプレイ150に生成した画像情報を送信し、ディスプレイ150に生体情報を表示させる。
【0029】
また、制御部110は、取得した生体情報の値に応じて、表示ライト160の表示を制御する。
例えば、制御部110は、取得した生体情報の値が正常値の場合、表示ライト160を緑色に表示させる「正常表示制御信号」を生成し、表示ライト160に「正常表示制御信号」を送信して、表示ライト160を緑色に表示(点灯表示或いは点滅表示)させる。
また、例えば、制御部110は、取得した生体情報の値が異常ではないが注意が必要な範囲の値である場合、表示ライト160を黄色に表示させる「注意喚起表示制御信号」を生成し、表示ライト160に「注意喚起表示制御信号」を送信して、表示ライト160を黄色に表示(点灯表示或いは点滅表示)させる。
また、例えば、制御部110は、取得した生体情報の値が異常値の場合、表示ライト160を赤色に表示させる「アラーム表示制御信号」を生成し、表示ライト160に「アラーム表示制御信号」を送信して、表示ライト160を赤色に表示(点灯表示或いは点滅表示)させる(アラーム表示させる)。
【0030】
また、制御部110は、取得した生体情報の値が異常値の場合、「アラーム表示制御信号」に加えて、さらに、「アラーム音出力信号」を生成し、スピーカ180に「アラーム音出力信号」を送信し、スピーカ180にアラーム音を出力させる。
また、制御部110は、記憶部130に取得した生体情報を書き込み記憶させたり、操作部120を介して、ユーザ(医療従事者等のユーザ)から、操作要求や、各種設定を受け付けたりする。
【0031】
さらに、制御部110は、操作部140を介して、アラーム解除要求を受け付けるようになっており、アラーム解除要求を受け付けると、「アラーム表示及びアラーム音の出力」を停止する。
また、制御部110は、操作部140を介して、記憶部130に記憶させている生体情報の印刷要求を受け付けるようになっており、印刷要求を受け付けると、記憶部130に記憶させている生体情報を印刷するための印刷データを生成し、プリンタ180に印刷データを送信し、プリンタ180に生体情報を印刷させる。
【0032】
通信処理部110は、、アンテナAT(図1参照)に電気的に接続されており、外部の装置との間で各種情報を授受を行う。
記憶部130は、取得した生体情報を記憶するとともに、予め、制御部110及び通信処理部120の機能を実現するためのプログラム(コンピュータプログラム)が記憶されている。
【0033】
また、「制御部110、通信処理部120及び記憶部130」は、例えば、CPU、メモリ(主記憶装置、補助記憶装置)、I/Оインターフェース及び通信インターフェースを有する制御回路により構成されている。
この制御回路は、本体部10(図1参照)の内部に収容されている。また、制御回路のI/Оインターフェースには、コネクタ部100を介して生体情報計測器が接続されるようになっている。
なお、記憶部130は、前記メモリの所定領域に形成されている。また、制御部110及び通信処理部120の機能は、CPUが記憶部130に記憶されているプログラムを実行することにより実現される。
【0034】
また、操作部140は、本体部10の上面の正面側(前面側)に設けられた機械ボタン(図1(a)、図3図6参照)や、ディスプレイ150に設けられたタッチパネル上のボタン(説明の便宜上、「タッチボタン」という)により構成されており、ユーザからの操作要求を受け付ける。
なお、機械ボタン及びタッチボタンには、電源スイッチ、計測開始/停止ボタン、ホーム画面/メニュー画面選択ボタン、アラーム解除ボタン、プリンタ操作ボタン等が含まれている。
【0035】
ディスプレイ150(図1(a)、図2図3参照)は、制御部110が生成した「生体情報を示す画像情報」を表示する表示装置であり、例えば、タッチパネル付きの液晶ディスプレイやタッチパネル付きの有機ELディスプレイ等により構成することができる。
【0036】
表示ライト160(図1図2図3参照)は、制御部110から送られてくる制御信号を受信し、その制御信号にしたがい点灯表示或いは点滅表示をする照明装置である。
具体的には、表示ライト160は、複数色のLED素子(発光ダイオード(Light Emission Diode))が実装されたLED基板と、LED基板を覆う透光性の光拡散カバーとを備えており、複数色に表示可能に構成されている。また、光拡散カバーは、断面視が凸状に形成されている。
【0037】
そして、表示ライト160は、例えば、制御部110から受け付けた制御信号が、生体情報の値が正常値の場合に生成された「正常表示制御信号」であれば、緑色の表示(点灯表示或いは点滅表示)をする。
また、表示ライト160は、例えば、制御部110から受け付けた制御信号が、生体情報の値が異常値ではないが注意が必要な範囲の値である場合に生成された「注意喚起表示制御信号」であれば、黄色の表示(点灯表示或いは点滅表示)をする。
また、表示ライト160は、例えば、制御部110からの受け付けた制御信号が、生体情報の値が異常値である場合に生成された「アラーム表示制御信号」であれば、赤色の表示(点灯表示或いは点滅表示)をする。
【0038】
また、表示ライト160は、取っ手部20の下方側に、断面視が凸状の光拡散カバーが上方に向くように配置されており、表示ライト160から照射された光が、上方だけではなく、表示ライト160の前後両側にも照射されるようになっている。
【0039】
スピーカ170は、音声出力装置であり、制御部110から送られてくる「アラーム音出力信号」を受信すると、アラーム音を出力する。
【0040】
また、プリンタ180(図1(a)、図2図4参照)は、印刷用ロール紙を収納した小型の印刷装置(例えば、サーマルプリンタ)であり、本体部10の他方の側面部(正面から見て向かって右側側面部)側に設けられている。プリンタ180は、制御部110から送られてくる印刷データを受信すると、印刷用ロール紙に印刷データ(生体情報)を印刷して、本体部10の外部に印刷データが印刷されたロール紙を出力する。
【0041】
《表示ライト160の設置位置》
次に、本実施形態のベッドサイドモニタWの取っ手部20と表示ライド160の設置位置について説明する。
上述したように、本実施形態のベッドサイドモニタWは、表示ライト160が、本体部10の上面・略中央部に形成された取っ手部20の下側に取っ手部20と一体に形成されている。
【0042】
具体的には、図1に示すように、取っ手部20は、本体部10の上面・略中央部に形成された基部20aと、基部20aの長手方向・両側から上方に延設された1対の垂直片20b、20bと、一方の垂直片20bの上端から他方の垂直片20bの上端部まで延設されて横架されている把持片20cとを備えた環状に形成されている。この取っ手部20は、本体部10と一体に形成されている。
【0043】
また、表示ライト160は、本体部10の上面・略中央部に形成された取っ手部20の基部20aの位置に、取っ手部20の把持片20cの下面と相対向した状態で、基部20aの長手方向に沿って形成されている。
この構成によれば、表示ライト160が点灯(或いは点滅)表示をすると、表示ライト160からの照射光は、取っ手部10の把持片20c及び垂直片20b、20bに照射される。
また、表示ライト160の光拡散パネルが、断面凸状に形成されているため、表示ライト160が点灯(或いは点滅)表示をすると、表示ライト160からの照射光は、基部20aの長手方向の両側の本体部10の上面にも照射される。
なお、表示ライト160の光拡散パネルが、逆V字状に形成して、基部20aの長手方向の両側の本体部10の上面に、より多くの光が照射されるようにしても良い。
【0044】
また、本実施形態では、本体部10及び取っ手部20が白色系の色で形成されている。例えば、本体部10及び取っ手部20が、白色系の色の合成樹脂で形成されいている。また、例えば、本体部10及び取っ手部20の表面に、白色系の塗料が塗布されてる。
【0045】
上記の構成によれば、計測器が計測した生体情報の値に応じた色に表示ライト160が点灯表示(或いは点滅表示)すると、白色系の色で形成されている取っ手部20に表示ライト160からの光が照射され、その光が取っ手部20で反射して、取っ手部20が表示ライト160が表示している色に光るようになる。例えば、表示ライト160が赤色に点灯表示(或いは点滅表示)すると、取っ手部20も赤色に点灯表示(或いは点滅表示)をする。また、例えば、表示ライト160が緑色に点灯表示(或いは点滅表示)すると、取っ手部20も緑色に点灯表示(或いは点滅表示)をする。
【0046】
また、上記の構成によれば、計測器が計測した生体情報の値に応じた色に表示ライト160が点灯表示(或いは点滅表示)すると、表示ライト160からの照射光は、基部20aの長手方向の両側の本体部10の上面にも照射され、その光が本体部10の上面で反射して、本体部10の上面が表示ライト160が表示している色に光るようになる。例えば、表示ライト160が赤色に点灯表示(或いは点滅表示)すると、本体部10の上面も赤色に点灯表示(或いは点滅表示)をする。
【0047】
このように、本実施形態によれば、生体情報の値に応じた色に表示ライト160が表示するだけではなく、取っ手部20及び本体部10の上面が表示ライト160が表示した色に光るようになっている。
そのため、例えば、計測された生体情報の値が異常値であり、表示ライト160が、その異常値に応じた色(アラームを知らせるための色)に表示をした際に、取っ手部20及び本体部10・上面部も表示ライト160と同様のアラームを知らせるための色で光るため、早期に医療従事者に患者の異常を気付かせることが期待できる。
また、例えば、計測された生体情報の値が正常値であり、表示ライト160が、その正常値に応じた色(正常であることを知らせる色)に表示をした際に、取っ手部20及び本体部10・上面部も表示ライト160と同様の計測値が正常であることを知らせる色で光るため、より確実に医療従事者に患者の状態を認識させることができる。
【0048】
以上、説明したように、本実施形態のベッドサイドモニタWは、表示ライト160が、本体部10の上面・略中央部に形成された取っ手部20の基部20aの位置に、取っ手部20の把持片20cの下面と相対向した状態で、基部20aの長手方向に沿って形成されている。
そのため、本実施形態のベッドサイドモニタWは、設置や運搬移動している際に、落としたり物などにぶつけたりしても、取っ手部20が表示ライト160を保護するガード部としての機能を果たし、表示ライト160に直接的に物がにぶつかる可能性が軽減され、表示ライト160が破損することを防止できる。表示ライト160は、本体部10の上面の中央部に形成されているため、上述した特許文献1のものと比べて、物等がぶつかりにくい構造になっている。また、表示ライト160は、取っ手部20により保護されているため、大型化をすることも可能であり、視認性が高い表示ライト160を備えたベッドサイドモニタWを提供できる。
【0049】
また、本実施形態のベッドサイドモニタWは、表示ライト160が、本体部10の上面・略中央部に形成された取っ手部20の基部20aの位置に形成されているため、上述した特許文献1のものと比べて、医療従事者(ユーザ)が操作や設置をする際に邪魔になることがない。すなわち、本実施形態のベッドサイドモニタWは、従来技術のものと比べて、操作性や設置作業性が向上した構成になっている。
【0050】
このように、本実施形態によれば、計測された生体情報の値に応じて点灯表示或いは点滅表示をする、破損しにくく且つ操作や設置の際に邪魔になりにくい表示ライト160を有するベッドサイドモニタWを提供することができる。
【0051】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々の変更が可能である。
【0052】
上述した実施形態のベッドサイドモニタWでは、表示ライト160が、本体部10の上面・略中央部に形成された取っ手部20の基部20aの位置に形成されているが、特にこれに限定されるものではない。
【0053】
例えば、表示ライト160が、環状に形成された取っ手部20の内周部・全周にわたって形成されていても良いし、表示ライト160が、取っ手部20を構成する基部20aの位置と、1対の垂直片20b、20bの内周部の位置とに設けられていても良い。
この構成によれば、上述した実施形態と同様、表示ライト160が破損しにくいことに加えて、上述した実施形態のものよりも、さらに、取っ手部20が明るく光るのため、医療従事者に患者の状態を容易に認識させることができる。
【0054】
また、表示ライト160が、環状に形成された取っ手部30の基部20aの位置ではなく、把持片20cの内周部(下面部)に設けられていても良い。
この構成においても、上述した実施形態と同様、表示ライト160が破損することが防止される。
【0055】
また、上述した実施形態では、取っ手部20が本体部10と一体に形成されているが、取っ手部20が本体部10に対して着脱自在に別体で構成されていても良い。
また、例えば、表示ライト160が、取っ手部20に対して着脱自在に別体で構成されていても良い。
【符号の説明】
【0056】
W…ベッドサイドモニタ
AT…アンテナ
10…本体部
20…取っ手部
20a…基部
20b…垂直片
20c…把持片
100…コネクタ部
110…制御部
120…通信処理部
130…記憶部
140…操作部
150…ディスプレイ
160…表示ライト
170…スピーカ
180…プリンタ
201…血圧計
202…心電計
203…SpОセンサ

図1
図2
図3
図4
図5
図6