(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024043792
(43)【公開日】2024-04-02
(54)【発明の名称】画像収集システム、画像収集方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20240326BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】有
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022148982
(22)【出願日】2022-09-20
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-01-16
(71)【出願人】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天グループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中澤 満
(72)【発明者】
【氏名】長島 朋英
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB26
5L049BB50
(57)【要約】
【課題】3次元モデルを生成するために利用可能な撮影画像を効率よく収集する。
【解決手段】画像収集システム(1)の画像収集部(102)は、ユーザのユーザ端末(20)から、撮影部(26)により生成された撮影画像を収集する。判定結果取得部(103)は、3次元モデルの生成対象となるオブジェクトが撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する。報酬付与部(104)は、判定結果に基づいて、ユーザに対し、報酬を付与する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザのユーザ端末から、撮影部により生成された撮影画像を収集する画像収集部と、
3次元モデルの生成対象となるオブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する判定結果取得部と、
前記判定結果に基づいて、前記ユーザに対し、報酬を付与する報酬付与部と、
を含む画像収集システム。
【請求項2】
前記画像収集システムは、所定のタスクを達成すると報酬を付与する報酬付与サービスにおける前記タスクとして、前記オブジェクトが示された前記撮影画像をアップロードすることを設定するタスク設定部を更に含み、
前記画像収集部は、前記タスクが設定された場合に、前記ユーザ端末から、前記撮影画像を収集する、
請求項1に記載の画像収集システム。
【請求項3】
前記判定結果取得部は、所定の撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの前記判定結果を取得する、
請求項1又は2に記載の画像収集システム。
【請求項4】
前記3次元モデルの生成には、複数の前記撮影条件の各々で前記オブジェクトを撮影する必要があり、
前記判定結果取得部は、収集済みの撮影画像では足りていない前記撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの前記判定結果を取得する、
請求項3に記載の画像収集システム。
【請求項5】
前記判定結果取得部は、前記収集済みの撮影画像に対応する収集済みの撮影条件との違いが閾値以上の前記撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの前記判定結果を取得する、
請求項4に記載の画像収集システム。
【請求項6】
前記判定結果取得部は、前記3次元モデルを生成するために定められた制約を満たす前記撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの前記判定結果を取得する、
請求項3に記載の画像収集システム。
【請求項7】
前記判定結果取得部は、他の撮影画像と一部が重複するような前記撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの前記判定結果を取得する、
請求項3に記載の画像収集システム。
【請求項8】
前記画像収集部は、前記ユーザ端末から、複数の前記撮影画像を収集し、
前記判定結果取得部は、前記複数の撮影画像の中で前記一部が重複するような前記撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの前記判定結果を取得する、
請求項7に記載の画像収集システム。
【請求項9】
前記判定結果取得部は、他のユーザ端末から収集された前記他の撮影画像と前記一部が重複するような前記撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの前記判定結果を取得する、
請求項7に記載の画像収集システム。
【請求項10】
前記画像収集システムは、前記ユーザ端末に、前記撮影条件を表示させる表示制御部を更に含み、
前記画像収集部は、前記ユーザ端末に前記撮影条件が表示された後に、前記ユーザ端末から、前記撮影画像を収集する、
請求項3に記載の画像収集システム。
【請求項11】
前記画像収集システムは、前記オブジェクトに基づいて、前記撮影条件を設定する撮影条件設定部を更に含む、
請求項3に記載の画像収集システム。
【請求項12】
前記画像収集システムは、前記オブジェクトが示されていると判定された前記撮影画像に基づいて、前記3次元モデルを生成する生成部を更に含む、
請求項1又は2に記載の画像収集システム。
【請求項13】
前記画像収集システムは、収集済みの撮影画像を利用して生成された前記3次元モデルに基づいて、前記撮影条件を設定する撮影条件設定部を更に含む、
請求項1又は2に記載の画像収集システム。
【請求項14】
前記画像収集システムは、前記ユーザ端末に、収集済みの撮影画像を利用して生成された前記3次元モデルを表示させる表示制御部を更に含み、
前記画像収集部は、前記ユーザ端末に前記3次元モデルが表示された後に、前記ユーザ端末から、前記撮影画像を収集する、
請求項1又は2に記載の画像収集システム。
【請求項15】
複数のオブジェクトが、前記生成対象になり、
前記判定結果取得部は、前記複数のオブジェクトのうちの少なくとも1つが前記撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得し、
前記報酬付与部は、前記複数のオブジェクトのうち、前記撮影画像に示された前記オブジェクトに基づいて、前記ユーザに対し、前記報酬を付与する、
請求項1又は2に記載の画像収集システム。
【請求項16】
前記報酬付与部は、前記判定結果と、前記撮影画像のうち前記オブジェクトが示された部分と、に基づいて、前記ユーザに対し、前記報酬を付与する、
請求項1又は2に記載の画像収集システム。
【請求項17】
前記画像収集システムは、前記ユーザが前記オブジェクトを自分で撮影することによって前記撮影画像が生成されたか否かを判定する撮影判定部を更に含み、
前記報酬付与部は、前記オブジェクトを自分で撮影した前記ユーザに対し、前記報酬を付与する、
請求項1又は2に記載の画像収集システム。
【請求項18】
前記画像収集システムは、前記撮影画像を画像解析することによって、前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かを判定する画像解析部を更に含み、
前記判定結果取得部は、前記画像解析に基づく前記判定結果を取得する、
請求項1又は2に記載の画像収集システム。
【請求項19】
前記判定結果取得部は、前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かを判定する判定者の判定者端末から、前記判定結果を取得する、
請求項1又は2に記載の画像収集システム。
【請求項20】
ユーザのユーザ端末から、撮影部により生成された撮影画像を収集する画像収集ステップと、
3次元モデルの生成対象となるオブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する判定結果取得ステップと、
前記判定結果に基づいて、前記ユーザに対し、報酬を付与する報酬付与ステップと、
を含む画像収集方法。
【請求項21】
ユーザのユーザ端末から、撮影部により生成された撮影画像を収集する画像収集部、
3次元モデルの生成対象となるオブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する判定結果取得部、
前記判定結果に基づいて、前記ユーザに対し、報酬を付与する報酬付与部、
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像収集システム、画像収集方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、撮影部により生成された撮影画像に示されたオブジェクトの3次元モデルを生成する技術が知られている。例えば、撮影画像から3次元モデルを生成する技術として、特許文献1に記載のフォトグラメトリと呼ばれる手法と、非特許文献1,2に記載のニューラルレンダリングと呼ばれる手法と、が知られている。このような技術では、種々の位置及び角度からオブジェクトを撮影する必要があるので、撮影画像を用意するのに非常に手間がかかる。このため、撮影画像を効率良く収集することが求められている。
【0003】
例えば、特許文献2には、利用者がアップロードした撮影画像のうち、検索者が指定した検索条件を満たす撮影画像を特定し、当該特定された撮影画像を検索者に提供しつつ、検索条件を満たす撮影画像をアップロードした利用者に対し、報酬を付与する技術が記載されている。例えば、特許文献3には、自身が予約した宿泊施設を撮影部で撮影して撮影画像をアップロードしたユーザに対し、報酬を付与する技術が記載されている。特許文献2,3の技術は、何らかの目的で撮影画像を収集する技術の一例といえる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-032226号公報
【特許文献2】特開2021-002147号公報
【特許文献3】特開2019-211833号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Ben Mildenhall, Pratul P. Srinivasan, Matthew Tancik, Jonathan T. Barron, Ravi Ramamoorthi, Ren Ng, “NeRF: Representing Scenes as Neural Radiance Fields for View Synthesis”, arXiv preprint arXiv:2003.08934(https://arxiv.org/pdf/2003.08934.pdf)
【非特許文献2】Ricardo Martin-Brualla, Noha Radwan, Mehdi S. M. Sajjadi, Jonathan T. Barron, Alexey Dosovitskiy, Daniel Duckworth, “NeRF in the Wild: Neural Radiance Fields for Unconstrained Photo Collections”, arXiv preprint arXiv:2008.02268(https://arxiv.org/pdf/2008.02268)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献2,3の技術は、そもそもオブジェクトの3次元モデルを生成することを目的としていない。このため、撮影画像から3次元モデルを生成する特許文献1及び非特許文献1,2のような技術に特許文献2,3の技術を適用したとしても、3次元モデルの生成に適した撮影画像を効率よく収集できるわけではない。従来の技術では、3次元モデルを生成するために利用可能な撮影画像を効率よく収集することができなかった。
【0007】
本開示の目的の1つは、3次元モデルを生成するために利用可能な撮影画像を効率よく収集することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る画像収集システムは、ユーザのユーザ端末から、撮影部により生成された撮影画像を収集する画像収集部と、3次元モデルの生成対象となるオブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する判定結果取得部と、前記判定結果に基づいて、前記ユーザに対し、報酬を付与する報酬付与部と、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、3次元モデルを生成するために利用可能な撮影画像を効率よく収集できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】画像収集システムの全体構成の一例を示す図である。
【
図2】ユーザが報酬付与サービスを利用する流れの一例を示す図である。
【
図4】画像収集システムで実現される機能の一例を示す図である。
【
図8】画像収集システムで実行される処理の一例を示す図である。
【
図9】変形例で実現される機能の一例を示す図である。
【
図10】互いに重複部分を含む複数の撮影画像の一例を示す図である。
【
図11】撮影条件が表示される様子の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[1.画像収集システムの全体構成]
本開示に係る画像収集システムの実施形態の一例を説明する。
図1は、画像収集システムの全体構成の一例を示す図である。例えば、画像収集システム1は、サーバ10、ユーザ端末20、及び判定者端末30を含む。サーバ10、ユーザ端末20、及び判定者端末30の各々は、インターネット又はLAN等のネットワークNに接続可能である。
【0012】
サーバ10は、サーバコンピュータである。例えば、サーバ10は、制御部11、記憶部12、及び通信部13を含む。制御部11は、少なくとも1つのプロセッサを含む。記憶部12は、RAM等の揮発性メモリと、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリと、を含む。通信部13は、有線通信用の通信インタフェースと、無線通信用の通信インタフェースと、の少なくとも一方を含む。
【0013】
ユーザ端末20は、ユーザのコンピュータである。ユーザは、後述のタスクを行う者である。ユーザは、クラウドワーカーと呼ばれることもある。例えば、ユーザ端末20は、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、又はスマートフォンである。例えば、ユーザ端末20は、制御部21、記憶部22、通信部23、操作部24、表示部25、及び撮影部26を含む。制御部21、記憶部22、及び通信部23の物理的構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様である。操作部24は、タッチパネル等の入力デバイスである。表示部25は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイである。撮影部26は、少なくとも1つのカメラを含む。
【0014】
判定者端末30は、判定者のコンピュータである。判定者は、後述の撮影画像の審査を行う者である。例えば、判定者端末30は、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、又はスマートフォンである。例えば、判定者端末30は、制御部31、記憶部32、通信部33、操作部34、及び表示部35を含む。制御部31、記憶部32、通信部33、操作部34、及び表示部35の物理的構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、通信部13、操作部24、及び表示部25と同様である。
【0015】
なお、記憶部12,22,32に記憶されるプログラムは、ネットワークNを介して供給されてもよい。また、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に記憶されたプログラムが、情報記憶媒体を読み取る読取部(例えば、光ディスクドライブやメモリカードスロット)、又は、外部機器とデータの入出力をするための入出力部(例えば、USBポート)を介して供給されてもよい。
【0016】
また、画像収集システム1は、少なくとも1つのコンピュータを含めばよく、
図1の例に限られない。例えば、画像収集システム1は、サーバ10だけを含み、ユーザ端末20及び判定者端末30は、画像収集システム1の外部に存在してもよい。例えば、画像収集システム1は、サーバ10及び判定者端末30だけを含み、ユーザ端末20は、画像収集システム1の外部に存在してもよい。
【0017】
[2.画像収集システムの概要]
本実施形態では、報酬付与サービスがユーザに提供される場合を例に挙げる。報酬付与サービスは、所定のタスクを達成すると報酬を付与するサービスである。タスクは、報酬を獲得するための条件又は課題である。例えば、タスクは、ユーザ端末20を利用して行われる作業又はアンケートである。報酬は、タスクの遂行に対する対価である。報酬は、ユーザに何らかの利益が生じるものであればよく、例えば、ポイント、電子マネー、電子的バリュー、クーポン、チケット、トークン、暗号資産、画像、動画若しくは楽曲等のデジタルコンテンツ、現金、又は物品であってもよい。本実施形態では、報酬の種別に応じて、ユーザのアカウント、ブロックチェーンネットワーク上のウォレットアドレスおよび住所等に基づいて報酬を付与する。
【0018】
図2は、ユーザが報酬付与サービスを利用する流れの一例を示す図である。本実施形態では、ユーザが報酬付与サービスに会員登録済みであるものとする。例えば、ユーザがユーザ端末20を操作して報酬付与サービスにログインすると、報酬付与サービスのトップページに相当するトップ画面SC1が表示部25に表示される。トップ画面SC1には、ユーザが参加可能なタスクの一覧が表示される。本実施形態では、3次元モデルの生成対象となるオブジェクトが示された撮影画像をアップロードするタスクを例に挙げる。
【0019】
3次元モデルは、ポリゴンと呼ばれる多面体の集合体である。ポリゴンは、複数の頂点によって定義されるので、3次元モデルは、頂点の集合体ということもできる。3次元モデルは、仮想的なオブジェクトを示す。例えば、3次元モデルは、コンピュータグラフィックソフトに構築された仮想空間に配置される。仮想空間は、仮想的な3次元空間である。仮想空間には、所定の位置を原点としたワールド座標系の座標軸が設定される。3次元モデルを構成する頂点の位置は、ワールド座標系の座標で表現される。
【0020】
オブジェクトは、現実空間に存在する物体である。オブジェクトは、撮影対象となる被写体ということもできる。オブジェクトは、任意の物体であってよく、例えば、建造物、道路、動物、植物、乗物、電化製品、又は雑貨である。撮影画像は、オブジェクトの全部又は一部が示された画像である。撮影画像の少なくとも一部の画素には、オブジェクトが示される。本実施形態では、撮影部26により撮影画像が生成される場合を説明するが、撮影画像は、撮影部26以外の他のカメラにより生成されてもよい。
【0021】
図2の例では、架空の観光地に存在するABC神殿の3次元モデルを生成するために、ABC神殿の撮影画像をアップロードするタスクが設定されている。例えば、ユーザがボタンB10を選択すると、タスクの詳細を示す詳細画面SC2が表示部25に表示される。ユーザがボタンB20を選択すると、タスクへの参加が完了する。ユーザがタスクに参加すると、記憶部22に記憶された撮影画像の一覧を示す一覧画面SC3が表示部25に表示される。
【0022】
例えば、ユーザが、一覧画面SC3からABC神殿の撮影画像を選択してアップロードすると、撮影画像のアップロードが完了したことを示す完了画面SC4が表示部25に表示される。ユーザは、撮影部26でABC神殿を撮影し、その場で撮影画像をアップロードしてもよい。ユーザは、一度に複数の撮影画像を選択してアップロードしてもよい。ユーザは、タスクに参加した直後ではなく、ある程度の時間が経過した後に撮影画像をアップロードしてもよい。本実施形態では、ユーザは、タスクに設定された期限内ならいつでも撮影画像をアップロードできるものとする。
【0023】
例えば、報酬付与サービスでは、種々のユーザから撮影画像が収集される。詳細は後述するが、撮影画像から3次元モデルを生成する方法自体は、公知の方法を利用可能である。ただし、ユーザがアップロードした撮影画像に、3次元モデルの生成対象が示されていなければ、この撮影画像は、3次元モデルの生成に利用できない。例えば、ユーザは、3次元モデルの生成対象となるオブジェクトが示されていない撮影画像を誤って選択してアップロードする可能性がある。
【0024】
例えば、3次元モデルの生成対象となるオブジェクトが撮影画像に示されていたとしても、ユーザがアップロードした撮影画像が不鮮明だと、3次元モデルの生成に利用できない可能性がある。ユーザが、既にアップロード済みの他の撮影画像と同じような位置及び角度でオブジェクトが撮影された撮影画像をアップロードしても、3次元モデルの生成に有用ではない可能性もある。
【0025】
そこで、本実施形態では、3次元モデルの生成に利用可能な撮影画像であるか否かを判定者が審査するようにしている。例えば、判定者は、報酬付与サービスを提供する企業の従業員である。判定者による審査に合格した撮影画像をアップロードしたユーザに対し、報酬が付与される。例えば、判定者が、判定者端末30を操作してサーバ10にアクセスすると、複数のユーザの各々がアップロードした撮影画像の一覧を示す審査画面が表示部35に表示される。
【0026】
図3は、審査画面の一例を示す図である。
図3の例では、正面方向の互いに異なる位置からオブジェクトが撮影された撮影画像が審査画面SC5に表示されているが、他の角度からオブジェクトが撮影された撮影画像もアップロードされているものとする。例えば、判定者が審査画面SC5をスクロールすると、他の角度からオブジェクトが撮影された撮影画像も表示される。判定者は、審査画面SC5に表示された撮影画像のうち、3次元モデルの生成に利用する撮影画像を選択する。
【0027】
例えば、判定者は、オブジェクトが鮮明に示されている撮影画像を選択する。例えば、判定者は、選択済みの撮影画像とは異なる位置及び角度からオブジェクトが撮影された撮影画像を選択する。判定者は、3次元モデルの生成に有用なのであれば、他の観点で撮影画像を審査してもよい。判定者がある程度の数の撮影画像を選択して審査を完了すると、サーバ10は、判定者端末30から、判定者による判定結果を取得する。サーバ10は、判定者が選択した撮影画像をアップロードしたユーザに対し、報酬を付与する。
【0028】
以上のように、本実施形態の画像収集システム1は、報酬付与サービスのタスクとして、3次元モデルの生成対象となるオブジェクトが示された撮影画像をアップロードすることを設定する。画像収集システム1は、判定者により選択された撮影画像をアップロードしたユーザに対し、報酬を付与する。画像収集システム1は、報酬によって、3次元モデルを生成するために利用可能な撮影画像をアップロードする動機付けをユーザに与えることができる。これにより、撮影画像を効率よく収集できるようになる。以降、本実施形態の詳細を説明する。
【0029】
[3.画像収集システムで実現される機能]
図4は、画像収集システム1で実現される機能の一例を示す図である。
【0030】
[3-1.サーバで実現される機能]
例えば、サーバ10は、データ記憶部100、タスク設定部101、画像収集部102、判定結果取得部103、報酬付与部104、及び生成部105を含む。データ記憶部100は、記憶部12により実現される。タスク設定部101、画像収集部102、判定結果取得部103、報酬付与部104、及び生成部105の各々は、制御部11により実現される。
【0031】
[データ記憶部]
データ記憶部100は、報酬付与サービスを提供するために必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部100は、ユーザデータベースDB1及びタスクデータベースDB2を記憶する。
【0032】
図5は、ユーザデータベースDB1の一例を示す図である。ユーザデータベースDB1は、ユーザに関する各種情報が格納されたデータベースである。例えば、ユーザデータベースDB1には、ユーザID、パスワード、ユーザの名前、保有ポイント、及び参加タスク情報が格納される。あるユーザが報酬付与サービスの会員登録を完了すると、このユーザに対応するレコードがユーザデータベースDB1に作成される。ユーザデータベースDB1には、ユーザに関する任意の情報が格納されてよい。ユーザデータベースDB1に格納される情報は、
図5の例に限られない。
【0033】
ユーザIDは、ユーザを一意に識別可能な情報である。ユーザID及びパスワードは、ユーザが報酬付与サービスにログインするために利用される。保有ポイントは、ユーザが保有するポイントである。例えば、ユーザは、実店舗、オンライン上の店舗、又はオンライン上のサービスでポイントを利用可能である。報酬としてポイントが付与されると、保有ポイントが増える。保有ポイントは、ユーザデータベースDB1以外の他のデータベースで管理されてもよい。ポイント以外の他の報酬が付与される場合には、ユーザに付与された他の報酬に関する情報がユーザデータベースDB1に格納されてもよい。
【0034】
参加タスク情報は、ユーザが参加したタスクに関する情報である。例えば、参加タスク情報は、ユーザが参加したタスクのタスクIDと、当該タスクの進行状況と、を含む。タスクIDは、タスクを一意に識別可能な情報である。タスクの進行状況は、タスクがどの程度進行しているかを示す情報である。本実施形態では、撮影画像をアップロードすることがタスクに相当するので、ユーザがアップロードした撮影画像がタスクの達成状況として格納される。ユーザが、タスクの進行状況からアップロード済みの撮影画像を削除できるようにしてもよい。
【0035】
図6は、タスクデータベースDB2の一例を示す図である。タスクデータベースDB2は、タスクに関する各種情報が格納されたデータベースである。例えば、タスクデータベースDB2には、タスクID、タイトル、説明文、期限、報酬情報、及び付与情報が格納される。新たなタスクが報酬付与サービスに登録されると、新たなタスクに対応するレコードがタスクデータベースDB2に作成される。タスクデータベースDB2には、タスクに関する任意の情報が格納されてよい。タスクデータベースDB2に格納される情報は、
図6の例に限られない。
【0036】
タイトル及び説明文は、トップ画面SC1及び詳細画面SC2等の画面に表示させるタスクの内容である。期限は、タスクの締め切りの日時である。ユーザは、期限までにタスクを行う必要がある。報酬情報は、ユーザに付与される報酬に関する情報である。例えば、報酬情報は、報酬の獲得条件と、報酬の内容と、を示す。報酬の獲得条件は、タスクそのものといえる。付与情報は、報酬が付与されたユーザに関する情報である。例えば、付与情報は、報酬が付与されるユーザのユーザIDと、ユーザに付与される報酬の内容と、を含む。
【0037】
[タスク設定部]
タスク設定部101は、報酬付与サービスにおけるタスクとして、3次元モデルの生成対象となるオブジェクトが示された撮影画像をアップロードすることを設定する。タスクを設定するとは、タスクデータベースDB2にタスクに関する情報を格納することである。別の言い方をすれば、新たなタスクを作成することが、タスクを設定することに相当する。例えば、タスクの設定は、判定者端末30からの要求に基づいて行われてもよいし、判定者以外の他の関係者の端末からの要求に基づいて行われてもよい。
【0038】
図2の例では、3次元モデルの生成対象となるオブジェクトがABC神殿といった建造物である場合を説明するが、3次元モデルの生成対象となるオブジェクトは、現実空間に存在する任意のオブジェクトであってよい。例えば、3次元モデルの生成対象となるオブジェクトは、先述した建造物、道路、動物、植物、乗物、電化製品、又は雑貨であってもよいし、本実施形態では例示していない他のオブジェクトであってもよい。オブジェクトは、何らかの目的で3次元モデルを生成するものであればよい。
【0039】
例えば、タスク設定部101は、判定者端末30又は他の関係者の端末から、タスクを設定するための要求を受け付けると、他のタスクと重複しないようにタスクIDを発行する。この要求には、タスクのタイトル、説明文、期限、及び報酬情報も含まれているものとする。これらの情報は、判定者又は他の関係者により指定される。タスク設定部101は、タスクデータベースDB2に新たなレコードを作成し、上記発行されたタスクIDと、タスクのタイトル等の情報と、を新たなレコードに格納することによって、タスクを設定する。本実施形態では、付与情報は、判定者による審査が行われた後に、タスクデータベースDB2に格納されるものとする。
【0040】
[画像収集部]
画像収集部102は、ユーザのユーザ端末20から、撮影部26により生成された撮影画像を収集する。撮影画像を収集するとは、撮影画像の画像データを受信することである。本実施形態では、報酬付与サービスのタスクが設定されるので、画像収集部102は、タスクが設定された場合に、ユーザ端末20から、撮影画像を収集する。
図2の例では、画像収集部102は、ABC神殿の撮影画像をアップロードするタスクが設定された後に、ユーザ端末20から、ABC神殿が示された撮影画像を収集する。
【0041】
例えば、本実施形態のように、ユーザがボタンB20を選択してタスクに参加する必要がある場合には、画像収集部102は、タスクに参加したユーザのユーザ端末20から、撮影画像を収集する。ユーザによる参加を特に必要としないタスクが設定される場合には、画像収集部102は、ボタンB20の選択のような操作をユーザに要求することなく、ユーザ端末20から撮影画像を収集すればよい。
【0042】
なお、画像収集部102は、ユーザ端末20から、少なくとも1つの撮影画像を収集すればよく、同じユーザ端末20から複数の撮影画像を収集してもよい。ユーザがアップロード可能な撮影画像には、上限数が定められていてもよい。逆に、ユーザがアップロードする必要がある撮影画像の最低数が定められていてもよい。例えば、ユーザが5枚以上の撮影画像をアップロードしなければ、タスクを遂行したことにはならないようにしてもよい。画像収集部102は、ユーザ端末20から取得した撮影画像を、タスクの進行状況としてユーザデータベースDB1に格納する。
【0043】
[判定結果取得部]
判定結果取得部103は、3次元モデルの生成対象となるオブジェクトが撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する。判定結果を取得するとは、撮影画像にオブジェクトが示されているか否かを示すデータを取得することである。この判定は、サーバ10、他のコンピュータ、又は人手により実行される。
【0044】
本実施形態では、判定者による目視の審査が発生するので、判定結果取得部103は、オブジェクトが撮影画像に示されているか否かを判定する判定者の判定者端末30から、判定結果を取得する。判定結果取得部103は、判定者端末30から、後述の判定結果送信部301により送信された判定結果を受信する。本実施形態では、タスクの期限が訪れた後に審査が行われる場合を説明するが、タスクの期限が訪れる前に審査が行われてもよい。
【0045】
本実施形態では、単にオブジェクトが撮影画像に示されているか否かだけではなく、判定結果取得部103は、所定の撮影条件で撮影されたオブジェクトが撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する。撮影条件は、オブジェクトが撮影された時の条件である。撮影条件は、オブジェクトがどのように撮影されたかを示す情報ということもできる。例えば、いわゆる外部パラメータ及び内部パラメータの少なくとも一方は、撮影条件に相当する。外部パラメータは、現実空間におけるカメラの位置及び向きである。内部パラメータは、カメラの光学的中心及び焦点距離などである。
【0046】
なお、撮影条件は、撮影時の何らかの条件であればよく、これらの例に限られない。例えば、撮影条件は、撮影時の天候、明るさ、季節、又は撮影場所の混雑具合であってもよい。例えば、撮影条件は、カメラのISO感度、絞り値、又はシャッタースピードであってもよい。例えば、撮影条件は、一眼レフ若しくはスマートフォンといったカメラ自体の種類、カメラのメーカー、撮影画像のサイズ、又は解像度であってもよい。撮影条件は、3次元モデルの生成に有用な条件であれば、その他の条件であってもよい。
【0047】
図7は、タスクに設定された撮影条件の一例である。例えば、タスクには、位置P1~P8及び向きV1~V8といった8個の撮影条件がタスクに設定されている。以降、位置P1~P8を区別しない時は、単に位置Pという。向きV1~V8を区別しない時は、単に向きVという。
図7の例では、説明の簡略化のために、撮影条件の数を8個とするが、タスクには、3次元モデルの生成に必要な数の撮影条件が設定されるようにすればよい。例えば、互いに異なる位置P及び向きVから撮影された撮影画像が数十枚~数千枚程度必要なのであれば、数十個~数千個程度の撮影条件がタスクに設定されてもよい。
【0048】
例えば、位置P及び向きVは、現実空間RSに存在するオブジェクトOBを取り囲むように設定される。ユーザは、少なくとも1つの位置P及び向きVからオブジェクトOBを撮影した撮影画像をアップロードする必要がある。実際の位置P及び向きVは、撮影条件として設定された位置P及び向きVから多少ずれていてもよい。本実施形態では、どの程度のずれを許容するかについては、判定者の裁量に依存する。判定者は、3次元モデルの生成に支障が出ない程度のずれを許容する。
【0049】
なお、
図7の例では、位置Pの間隔を均等としているが、オブジェクトOBのうち、複雑な形状を有する部分については、より細かく撮影されるように、位置Pの間隔が短くなってもよい。同様に、オブジェクトOBのうち、複雑な形状を有する部分については、向きVの違いも小さくてもよい。同じ位置Pから異なる向きVで撮影することが、撮影条件として設定されてもよい。逆に、同じ向きVで異なる位置Pから撮影することが、撮影条件として設定されてもよい。以降、オブジェクトOBの符号を省略する。
【0050】
例えば、判定結果取得部103は、収集済みの撮影画像では足りていない撮影条件で撮影されたオブジェクトが撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する。収集済みとは、3次元モデルの生成のために利用する撮影画像として決定済みであることを意味する。本実施形態のように、審査画面SC5から撮影画像が選択される場合には、審査画面SC5で選択済みであることが収集済みであることに相当する。
【0051】
例えば、判定者は、審査画面SC5から、選択済みの撮影画像のうち、
図7に示す8個の撮影条件の何れかを満たす撮影画像を目視で確認して選択する。判定者は、8個の撮影条件のうち、まだ選択していない撮影条件の撮影画像を目視で確認して選択する。判定者は、8個の撮影条件の全てが揃うように、次々と撮影画像を選択する。判定者は、同じ撮影条件を満たす複数の撮影画像を選択してもよい。判定結果取得部103は、当該選択された撮影画像を識別可能な情報(例えば、ファイル名)を取得することによって、判定結果を取得する。
【0052】
なお、
図7の例では、位置P及び向きVといった外部パラメータが撮影条件に相当する場合を説明したが、判定結果取得部103は、外部パラメータ以外の他の撮影条件の判定結果を取得してもよい。例えば、内部パラメータが撮影条件に相当する場合、判定結果取得部103は、所定の内部パラメータであることを示す撮影条件を撮影画像が満たすか否かの判定結果を取得する。本実施形態では、この場合も、判定者による目視により撮影画像が所定の内部パラメータであるか否かが判定されるものとする。先述した撮影時の天候等の他の撮影条件についても同様である。
【0053】
[報酬付与部]
報酬付与部104は、判定結果取得部103により取得された判定結果に基づいて、ユーザに対し、報酬を付与する。報酬を付与するとは、ユーザデータベースDB1、タスクデータベースDB2、又は他のデータベースに、報酬に関する情報を格納することである。本実施形態では、ユーザデータベースDB1に格納された保有ポイントを増やすこと、又は、タスクデータベースDB2に付与情報を格納することが報酬を付与することに相当する。ポイント以外の他の報酬が付与される場合には、報酬付与部104は、ユーザデータベースDB1、タスクデータベースDB2、又は他のデータベースに、当該他の報酬を識別可能な情報を、ユーザIDに関連付けて格納すればよい。
【0054】
例えば、報酬付与部104は、判定結果取得部103により取得された判定結果を参照し、判定者により選択された撮影画像をアップロードしたユーザを特定する。報酬付与部104は、当該特定されたユーザのユーザIDに関連付けられた保有ポイントを増やす。報酬付与部104は、当該特定されたユーザが報酬を受け取ったことを示す付与情報をタスクデータベースDB2に格納する。報酬付与部104は、これらの一連の処理を実行することによって、ユーザに報酬を付与する。
【0055】
なお、本実施形態では、全てのユーザで報酬が同じである場合を説明するが、ユーザに応じた報酬が付与されてもよい。例えば、報酬付与部104は、撮影画像をアップロードした数が多いほど、ユーザに付与される報酬が多くなるようにしてもよい。例えば、報酬付与部104は、過去に同様の3次元モデルを生成するために利用した撮影画像が多いほど、ユーザに付与される報酬が多くなるようにしてもよい。例えば、全ユーザのトータルの報酬が定められており、報酬付与部104は、トータルの報酬をユーザの数で割った報酬を、個々のユーザに付与してもよい。
【0056】
[生成部]
生成部105は、オブジェクトが示されていると判定された撮影画像に基づいて、3次元モデルを生成する。本実施形態では、撮影条件が満たされるか否かについても判定されるので、生成部105は、撮影条件を満たすと判定された撮影画像に基づいて、3次元モデルを生成する。生成部105は、ユーザがアップロードした撮影画像だったとしても、撮影条件を満たさないと判定された撮影画像については、3次元モデルの生成で利用しない。本実施形態では、3次元モデルの生成で利用されなかった撮影画像をアップロードしたユーザについては、報酬が付与されないものとするが、このユーザに対し、ある程度の報酬が付与されてもよい。
【0057】
例えば、生成部105は、少なくとも1つの撮影画像に基づいて、3次元モデルを生成する。生成部105は、1つの撮影画像に基づいて、3次元モデルを生成してもよいし、複数の撮影画像に基づいて、3次元モデルを生成してもよい。本実施形態では、3次元モデルの生成方法として、ルールベースの方法と、機械学習手法と、の2つを説明するが、3次元モデルの生成方法自体は、種々の方法を利用可能である。3次元モデルの生成は、3次元形状の復元と呼ばれることもある。
【0058】
例えば、生成部105は、ルールベースの方法として、SfM(Structure from Motion)又はSLAM(Simultaneous Localization And Mapping)を利用して、撮影画像から3次元モデルを生成する。SfMは、時系列画像又は動画を利用しない方法である。SLAMは、時系列画像又は動画を利用する方法である。生成部105は、撮影画像における前景と背景を分離したうえで、フォトグラメトリと呼ばれる手法を利用して、3次元モデルを生成してもよい。前景になりうるオブジェクトであれば、生成部105は、撮影画像の前景に基づいて、3次元モデルを生成する。背景になりうるオブジェクトであれば、生成部105は、撮影画像の背景に基づいて、3次元モデルを生成する。なお、前景と背景の分離は、背景差分法又はU2Netと呼ばれる手法を利用可能である。
【0059】
例えば、生成部105は、Bundle Adjustmentの一例であるSfMに基づいて、撮影画像の低密度点群(簡易的な点群)を生成することによって、3次元モデルを生成してもよい。生成部105は、撮影部26のパラメータと、当該生成された低密度点群と、に基づいて、MVS(Multi-View-Stereo)処理を実行することによって、高密度点群を生成する。生成部105は、高密度点群に基づいて、3次元モデルを生成する。3次元モデルには、テクスチャがマッピングされてもよい。
【0060】
例えば、生成部105は、機械学習手法を利用した学習モデルに基づいて、3次元モデルを生成してもよい。学習モデルには、訓練用の撮影画像群が訓練データセットとして学習されている。学習モデルは、3次元モデルを任意の視点から見た画像を出力可能なモデルであってもよい。学習モデルは、NeRFベースのモデル、MLPベースのモデル、又はAttentionベースのモデルであってもよい。例えば、機械学習手法としては、非特許文献1の手法が利用されてもよい。1枚の撮影画像から3次元モデルを生成する機械学習手法が利用されてもよい。
【0061】
例えば、生成部105は、撮影画像から3次元モデルを生成すると、3次元モデルのデータをデータ記憶部100に記録する。3次元モデルのデータは、ユーザ端末20、判定者端末30、又は他の端末に送信されてもよい。仮想空間に設定された仮想カメラから3次元モデルを見た様子を示す仮想画像が、これらの端末に表示されてもよい。仮想カメラの位置及び向きは、ユーザ、判定者、又は他の者による操作によって変更可能であってもよい。生成部105は、撮影画像に基づいて3次元モデルのテクスチャ画像を生成し、当該生成されたテクスチャ画像を3次元モデルにマッピングしてもよい。
【0062】
[3-2.ユーザ端末で実現される機能]
例えば、ユーザ端末20は、データ記憶部200及び撮影画像送信部201を含む。データ記憶部200は、記憶部22により実現される。撮影画像送信部201は、制御部21により実現される。
【0063】
[データ記憶部]
データ記憶部200は、ユーザが報酬付与サービスを利用するために必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部200は、撮影部26により生成された撮影画像を記憶する。データ記憶部200は、撮影部26により生成された撮影画像ではなく、ウェブサイト等からダウンロードした撮影画像を記憶してもよい。
【0064】
[撮影画像送信部]
撮影画像送信部201は、サーバ10に対し、撮影画像を送信する。例えば、撮影画像送信部201は、サーバ10に対し、一覧画面SC3で選択された撮影画像を送信する。撮影部26によりオブジェクトがその場で撮影される場合には、撮影画像送信部201は、サーバ10に対し、その場で生成された撮影画像を送信する。
【0065】
[3-3.判定者端末で実現される機能]
例えば、判定者端末30は、データ記憶部300及び判定結果送信部301を含む。データ記憶部300は、記憶部32により実現される。判定結果送信部301は、制御部31により実現される。
【0066】
[データ記憶部]
データ記憶部300は、撮影画像の判定に必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部300は、審査画面SC5を表示させるためのブラウザ又は専用のアプリケーションを記憶する。
【0067】
[判定結果送信部]
判定結果送信部301は、サーバ10に対し、判定結果を送信する。本実施形態では、判定結果は、判定者による目視の判定結果である。判定結果を送信するとは、判定結果を示すデータを送信することである。例えば、判定結果送信部301は、サーバ10に対し、オブジェクトが撮影画像に示されているか否か判定結果を送信する。本実施形態では、単にオブジェクトが撮影画像に示されているか否かだけではなく、所定の撮影条件で撮影されているか否かも判定されるので、判定結果送信部301は、サーバ10に対し、所定の撮影条件で撮影されているか否かの判定結果を送信する。
【0068】
本実施形態では、判定者は、審査画面SC5から、撮影条件を満たす少なくとも1つの撮影画像を選択する。判定結果送信部301は、サーバ10に対し、判定者により選択された少なくとも1つの撮影画像を示す判定結果を送信する。サーバ10の判定結果取得部103は、判定者により選択された少なくとも1つの撮影画像を示す判定結果を受信することによって、当該少なくとも1つの撮影画像が撮影条件を満たすことを特定できる。
【0069】
なお、本実施形態とは逆に、判定者は、撮影条件を満たさない少なくとも1つの撮影画像を選択してもよい。この場合も、サーバ10の判定結果取得部103は、判定者により選択された少なくとも1つの撮影画像を示す判定結果を受信することによって、当該少なくとも1つの撮影画像以外の他の画像が撮影条件を満たすことを特定できる。
【0070】
[4.画像収集システムで実行される処理]
図8は、画像収集システム1で実行される処理の一例を示す図である。
図8の処理は、制御部11,21,31が、それぞれ記憶部12,22,32に記憶されたプログラムに従って動作することによって実行される。
【0071】
図8のように、サーバ10及びユーザ端末20の間で、ユーザを報酬付与サービスにログインさせるための処理が実行される(S1)。S1では、サーバ10は、ユーザが入力したユーザID及びパスワードがユーザデータベースDB1に存在するか否かを判定する。ログイン処理が成功すると、サーバ10及びユーザ端末20の間で、トップ画面SC1を表示部25に表示させるための処理を実行する(S2)。S2では、サーバ10は、タスクデータベースDB2に基づいて、期限内のタスクを特定し、当該特定されたタスクが並ぶトップ画面SC1を表示部25に表示させる。
【0072】
ユーザがトップ画面SC1のボタンB10を選択すると、サーバ10及びユーザ端末20の間で、詳細画面SC2を表示部25に表示させるための処理を実行する(S3)。S3では、サーバ10は、タスクデータベースDB2に基づいて、ユーザが選択したタスクの説明文等の情報を取得し、当該取得された情報を含む詳細画面SC2を表示部25に表示させる。ユーザが詳細画面SC2のボタンB20を選択すると、サーバ10及びユーザ端末20の間で、ユーザをタスクに参加させるための処理を実行する(S4)。S4では、サーバ10は、ユーザのユーザIDに関連付けて、ユーザが参加したタスクのタスクIDを含む参加タスク情報をユーザデータベースDB1に格納する。
【0073】
ユーザ端末20は、記憶部22に記憶された撮影画像に基づいて、一覧画面SC3を表示部25に表示させる(S5)。ユーザ端末20は、サーバ10に対し、一覧画面SC3から選択された撮影画像を送信する(S6)。サーバ10は、ユーザ端末20から撮影画像を受信すると(S7)、ユーザによるタスクの進行状況としてユーザデータベースDB1に撮影画像を格納する(S8)。以降、タスクの期限が訪れるまでの間、種々のユーザによりS1~S8の処理が実行され、ユーザデータベースDB1に撮影画像が蓄積される。
【0074】
タスクの期限が訪れると、サーバ10及び判定者端末30の間で、審査画面SC5を表示部35に表示させるための処理を実行する(S9)。S9では、サーバ10は、ユーザデータベースDB1を参照し、種々のユーザがアップロードした撮影画像を取得する。サーバ10は、当該取得された撮影画像を含む審査画面SC5を表示部25に表示させる。判定者端末30は、操作部34の検出信号に基づいて、判定者による判定結果を受け付ける(S10)。S10では、判定者端末30は、判定者により選択された撮影画像を特定する。
【0075】
判定者端末30は、サーバ10に対し、S10で受け付けた判定結果を送信する(S11)。S11では、判定者端末30は、サーバ10に対し、判定者により選択された撮影画像を識別可能な情報を送信する。サーバ10は、判定者端末30から、判定者による判定結果を受信し(S12)、当該受信した判定結果に基づいて、ユーザに報酬を付与するための処理を実行し(S13)、本処理は、終了する。S13では、サーバ10は、判定者により選択された撮影画像をアップロードしたユーザのユーザIDと、所定のポイントと、を含む付与情報を、タスクデータベースDB2に格納する。ユーザに対するポイントの付与は、その後の任意のタイミングで実行される。
【0076】
本実施形態の画像収集システム1は、3次元モデルの生成対象となるオブジェクトが撮影画像に示されているか否かの判定結果に基づいて、撮影画像をアップロードしたユーザに対し、報酬を付与する。報酬によって、3次元モデルの生成対象となるオブジェクトが撮影画像に示された撮影画像をアップロードする動機付けをユーザに与えることができるので、3次元モデルを生成するために利用可能な撮影画像を効率よく収集できる。例えば、ユーザがアップロードした撮影画像にオブジェクトが示されてない場合に報酬が付与されると、ユーザは、3次元モデルの生成に貢献していないにもかかわらず、報酬を不当に獲得することになる。この点、オブジェクトが撮影砂像に示されているか否かの判定結果に基づいて報酬が付与されるので、ユーザが不当な報酬を獲得するといったことを防止できる。例えば、非特許文献2の技術では、視点が疎な領域や逆に集中している領域が存在する場合に3次元モデルの精度が落ちることが知られているが、種々のユーザから撮影画像を収集することによって、オブジェクトが全方位から撮影された撮影画像を収集しやすくなるので、3次元モデルの精度が高まる。例えば、オブジェクトに対する方向だけではなく、天候等の他の撮影条件もバラエティに富んだ撮影画像を収集できる。
【0077】
また、画像収集システム1は、報酬付与サービスにおけるタスクとして、オブジェクトが示された撮影画像をアップロードすることが設定された場合に、ユーザ端末20から、撮影画像を収集する。これにより、種々のタスクが設定される報酬付与サービスにおけるタスクの1つとして、ユーザに撮影画像をアップロードさせることができるので、3次元モデルを生成するために利用可能な撮影画像を効率よく収集できる。例えば、普段から報酬付与サービスを利用して他のタスクを行っているユーザが、3次元モデルの生成対象となるオブジェクトが示された撮影画像を偶然保有していた場合に、ユーザに撮影画像をアップロードさせることができるので、撮影画像が集まりやすくなる。
【0078】
また、画像収集システム1は、所定の撮影条件で撮影されたオブジェクトが撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する。単にオブジェクトが示されているだけではなく、撮影条件も考慮した判定をすることによって、3次元モデルを生成するために利用可能な撮影画像を、より効率よく収集できる。
【0079】
また、画像収集システム1は、収集済みの撮影画像では足りていない撮影条件で撮影されたオブジェクトが撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する。これにより、同じような撮影画像ばかりを収集するのではなく、3次元モデルを生成するために利用可能な撮影画像を満遍なく収集できる。例えば、オブジェクトが正面方向から撮影された撮影画像を収集済みである場合には、同じ方向からオブジェクトが撮影された撮影画像をそれ以上収集する必要性が低いが、他の方向から撮影された撮影画像であるか否かを判定することによって、オブジェクトが種々の方向から撮影された撮影画像を収集できる。
【0080】
また、画像収集システム1は、オブジェクトが示されていると判定された撮影画像に基づいて、3次元モデルを生成する。これにより、画像収集システム1が自ら3次元モデルを生成し、ユーザ等に提供できる。
【0081】
また、画像収集システム1は、判定者端末30から、3次元モデルの生成対象となるオブジェクトが撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する。これにより、3次元モデルの生成に利用できないノイズとなる撮影画像を、判定者による判定によって除外できる。
【0082】
[5.変形例]
なお、本開示は、以上に説明した実施形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
【0083】
図9は、変形例で実現される機能の一例を示す図である。
図9のように、以降説明する変形例では、サーバ10は、表示制御部106、撮影条件設定部107、撮影判定部108、及び画像解析部109を含む。これらの機能は、制御部11により実現される。
【0084】
[変形例1]
例えば、実施形態では、予め定められた撮影条件を満たす撮影画像であるか否かを判定者が判定する場合を説明したが、判定結果取得部103は、収集済みの撮影画像に対応する収集済みの撮影条件との違いが閾値以上の撮影条件で撮影されたオブジェクトが撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得してもよい。変形例1では、実施形態と同様に、判定者による目視の判定が行われる場合を例に挙げる。
【0085】
収集済みの撮影画像は、ある撮影画像の撮影条件を判定する時点で既に収集されている撮影画像である。変形例1では、判定者による目視の判定が行われて撮影画像が選択されるので、判定者により選択済みの撮影画像が収集済みの撮影画像に相当する。収集済みの撮影条件は、収集済みの撮影画像の撮影条件である。例えば、撮影条件の違いは、外部パラメータ及び内部パラメータの少なくとも一方の差である。変形例1では、外部パラメータである位置P及び向きVの違いが撮影条件の違いに相当する場合を説明するが、内部パラメータの違いに基づいて撮影画像が選択されてもよい。
【0086】
例えば、判定者は、審査画面SC5で選択済みの撮影画像の撮影条件との違いが閾値以上の撮影条件の撮影画像を選択する。判定者による目視の判定の場合、閾値は、判定者の感覚に依存する。判定者は、まだ選択していない撮影画像の中から、選択済みの撮影画像の位置P及び向きVとの違いが閾値以上の撮影画像を選択する。判定者は、3次元モデルの生成に十分な数の撮影画像を選択するまで、まだ選択していない撮影画像の中から、選択済みの撮影画像の位置P及び向きVとの違いが閾値以上の撮影画像を次々と選択する。判定者端末30は、実施形態と同様にして、サーバ10に対し、判定者により選択された撮影画像を示す判定結果を送信する。
【0087】
判定結果取得部103は、実施形態と同様にして、判定者端末30から判定結果を取得する。報酬付与部104は、判定結果取得部103により取得された判定結果に基づいて、選択済みの撮影画像の撮影条件との違いが閾値以上の撮影条件の撮影画像をアップロードしたユーザに対し、報酬を付与する。報酬を付与する方法自体は、実施形態で説明した通りである。生成部105は、選択済みの撮影画像の撮影条件との違いが閾値以上の撮影条件の撮影画像に基づいて、3次元モデルを生成する。撮影画像から3次元モデルを生成する方法自体は、実施形態で説明した通りである。
【0088】
なお、後述の変形例12のように、判定者による目視の審査ではなく、画像解析によって判定結果が取得される場合には、後述の画像解析部109は、収集済みの撮影画像の撮影条件と、判定対象となる撮影画像の撮影条件と、を画像解析によって取得する。画像解析部109は、これらの撮影条件の違いが閾値以上であるか否かを判定する。例えば、撮影条件として位置P及び向きVが利用される場合には、画像解析部109は、収集済みの撮影画像に対して画像解析を実行することによって取得した位置P及び向きVと、判定対象となる撮影画像に対して画像解析を実行することによって取得した位置P及び向きVと、の違いが閾値以上であるか否かを判定すればよい。判定結果取得部103は、画像解析部109による判定結果を取得する。
【0089】
変形例1の画像収集システム1は、収集済みの撮影画像に対応する収集済みの撮影条件との違いが閾値以上の撮影条件で撮影されたオブジェクトが撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する。これにより、同じような撮影画像ばかりを収集するのではなく、まだ収集できていない撮影画像を収集しやすくなるので、3次元モデルを生成するために利用可能な撮影画像を満遍なく収集できる
【0090】
[変形例2]
例えば、実施形態では、予め定められた撮影条件を満たす撮影画像であるか否かを判定者が判定する場合を説明したが、判定結果取得部103は、3次元モデルを生成するために定められた制約を満たす撮影条件で撮影されたオブジェクトが撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得してもよい。制約とは、3次元モデルを生成するために利用可能な撮影画像になるための条件である。例えば、制約は、オブジェクトとの距離、焦点距離、角度、ぼやけ具合、又は明るさである。変形例2では、焦点距離が制約に相当する場合を説明する。制約となる焦点距離は予め定められているものとする。
【0091】
例えば、判定結果取得部103は、ある撮影画像の焦点距離が所定の範囲に収まるか否かの判定結果を、上記制約の判定結果として取得する。変形例2では、実施形態と同様に、判定者による目視の判定が行われる場合を例に挙げる。例えば、判定者は、審査画面SC5の中から、焦点距離が所定の範囲に収まる撮影画像を選択する。判定者端末30は、実施形態と同様にして、サーバ10に対し、判定者により選択された撮影画像を示す判定結果を送信する。
【0092】
判定結果取得部103は、実施形態と同様にして、判定者端末30から判定結果を取得する。報酬付与部104は、判定結果取得部103により取得された判定結果に基づいて、制約を満たす撮影条件で撮影されたオブジェクトが示されている撮影画像をアップロードしたユーザに対し、報酬を付与する。報酬を付与する方法自体は、実施形態で説明した通りである。生成部105は、制約を満たす撮影条件で撮影されたオブジェクトが示されている撮影画像に基づいて、3次元モデルを生成する。撮影画像から3次元モデルを生成する方法自体は、実施形態で説明した通りである。
【0093】
なお、後述の変形例12のように、判定者による目視の審査ではなく、画像解析によって判定結果が取得される場合には、後述の画像解析部109は、撮影画像の撮影条件を画像解析によって取得する。例えば、画像解析部109は、複数の撮影画像の各々に対し、SIFT処理等を実行することによって、特徴点を抽出する。画像解析部109は、特徴点のパターンに基づいて、焦点距離等の撮影条件を特定する。
【0094】
例えば、画像解析部109は、上記取得された撮影条件が制約を満たすか否かを判定する。例えば、制約として焦点距離が利用される場合には、画像解析部109は、撮影画像に対して画像解析を実行することによって取得した焦点距離が所定の範囲であるか否かを判定すればよい。なお、画像解析部109は、撮影画像間で特徴点をマッチングしてもよい。画像解析部109は、特徴点に基づいて、Bundle Adjustmentを実行し、再投影誤差を最小化することで、カメラの外部パラメータ又は内部パラメータといった撮影条件を特定してもよい。画像解析部109は、当該特定された撮影条件に基づいて、制約を満たすか否かを判定してもよい。
【0095】
変形例2の画像収集システム1は、3次元モデルを生成するために定められた制約を満たす撮影条件で撮影されたオブジェクトが撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する。3次元モデルを生成するために有用となる制約を予め定めておき、制約を満たすような撮影画像をアップロードしたユーザに報酬を付与することによって、3次元モデルを生成するために有用な撮影画像を効率よく収集できる。
【0096】
[変形例3]
例えば、3次元モデルを生成するためには、ある撮影画像と、他の撮影画像と、がある程度は重複していなければ、これらの撮影画像をマッピングできないことがある。このため、互いにある程度の重複部分が含まれるように、3次元モデルを生成するために利用する複数の撮影画像の各々が取得されてもよい。
【0097】
図10は、互いに重複部分を含む複数の撮影画像の一例を示す図である。
図10の例では、撮影画像I1は、オブジェクトの左端が切れている。撮影画像I2は、オブジェクトの右端が切れている。撮影画像I1,I2は、互いに60%程度の重複部分を有している。重複部分の割合は、3次元モデルの生成に有効な割合であればよく、60%に限られない。例えば、重複部分の割合は、50%~59%程度又は61%以上であってもよいし、50%未満であってもよい。以降、撮影画像I1,I2の符号を省略する。
【0098】
変形例3の判定結果取得部103は、他の撮影画像と一部が重複するような撮影条件で撮影されたオブジェクトが撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する。変形例3では、あるユーザが複数の撮影画像をアップロードする場合に、このユーザがアップロードした複数の撮影画像の中で重複部分が判定される場合を説明する。このため、画像収集部102は、ユーザ端末20から、複数の撮影画像を収集する。例えば、判定結果取得部103は、複数の撮影画像の中で一部が重複するような撮影条件で撮影されたオブジェクトが撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する。変形例1では、実施形態と同様に、判定者による目視の判定が行われる場合を例に挙げる。
【0099】
例えば、審査画面SC5には、ある特定のユーザがアップロードした複数の撮影画像の一覧が表示される。判定者は、審査画面SC5の中から、互いに所定以上の割合で重複する複数の撮影画像を選択する。判定者による目視の判定の場合、重複部分の割合の閾値は、判定者の感覚に依存する。判定者端末30は、実施形態と同様にして、サーバ10に対し、判定者により選択された撮影画像を示す判定結果を送信する。なお、重複部分が100%であり、全く同じ複数の撮影画像がアップロードされても3次元モデルの生成に有用ではないので、重複部分の上限となる閾値が存在してもよい。
【0100】
判定結果取得部103は、実施形態と同様にして、判定者端末30から判定結果を取得する。報酬付与部104は、判定結果取得部103により取得された判定結果に基づいて、互いに重複するような撮影条件で撮影されたオブジェクトが示された複数の撮影画像をアップロードしたユーザに対し、報酬を付与する。報酬を付与する方法自体は、実施形態で説明した通りである。生成部105は、互いに重複するような撮影条件で撮影されたオブジェクトが示された複数の撮影画像に基づいて、3次元モデルを生成する。
【0101】
例えば、生成部105は、複数の撮影画像の各々の重複部分に基づいて互いのマッピングを実行し、3次元モデルを生成する。撮影画像の重複部分を互いにマッピングする方法自体は、公知の方法を利用可能である。生成部105は、互いに同じ特徴点の配置部分が重複部分だと判定し、撮影画像同士をマッピングする。生成部105は、互いにマッピングした撮影画像に基づいて、3次元モデルを生成する。撮影画像から3次元モデルを生成する方法自体は、実施形態で説明した種々の方法を利用可能である。例えば、生成部105は、互いにマッピングした撮影画像における特徴点のスクリーン座標(撮影画像上の次元座標)を、ジオメトリ処理によってワールド座標に変換することによって、3次元モデルを生成してもよい。
【0102】
なお、後述の変形例12のように、判定者による目視の審査ではなく、画像解析によって判定結果が取得される場合には、後述の画像解析部109は、複数の撮影画像の各々の重複部分を、画像解析によって取得する。例えば、画像解析部109は、複数の撮影画像の各々から特徴点を抽出し、特徴点の配置が類似する部分を互いの重複部分として特定する。画像解析部109は、これらの重複部分が所定の割合であるか否かを判定する。割合は、撮影画像の横幅に対する割合であってもよいし、撮影画像の全画素のうち、重複部分の画素の割合であってもよい。
【0103】
変形例3の画像収集システム1は、他の撮影画像と一部が重複するような撮影条件で撮影されたオブジェクトが撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する。3次元モデルを生成するためには、撮影画像同士である程度の重複部分が必要なことがあるが、他の撮影画像と重複した部分を含む撮影画像をアップロードしたユーザに報酬を付与することによって、3次元モデルを生成するために有用な撮影画像を効率よく収集できる。
【0104】
また、あるユーザ端末20から取得された複数の撮影画像の中で一部が重複するような撮影条件で撮影されたオブジェクトが撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する。これにより、3次元モデルを生成するために有用な撮影画像を効率よく収集できる。例えば、重複部分の上限の閾値を設定する場合には、ある特定のユーザが同じ撮影画像ばかりをアップロードして不当に報酬を稼ぐといったことを防止できる。
【0105】
[変形例4]
例えば、変形例3では、ある特定のユーザがアップロードした複数の撮影画像の中で重複部分が判定されたが、あるユーザがアップロードした撮影画像と、他のユーザがアップロードした撮影画像と、の間の重複部分が判定されてもよい。判定結果取得部103は、他のユーザ端末20から収集された他の撮影画像と一部が重複するような撮影条件で撮影されたオブジェクトが撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する。重複部分の判定対象となるのが互いに異なるユーザがアップロードした撮影画像という点で変形例3とは異なるが、他の点については、変形例3と同様である。
【0106】
変形例4の画像収集システム1は、他のユーザ端末から収集された他の撮影画像と一部が重複するような撮影条件で撮影されたオブジェクトが撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する。これにより、3次元モデルを生成するために有用な撮影画像を効率よく収集できる。
【0107】
[変形例5]
例えば、ユーザは、撮影画像をアップロードする時に、どのような撮影条件の撮影画像であれば、3次元モデルの生成に有用であるか分からないことがある。このため、ユーザに撮影してほしい撮影条件を、詳細画面SC2等の画面に表示させるようにしてもよい。画像収集システム1は、表示制御部106を含む。表示制御部106は、ユーザ端末20に、撮影条件を表示させる。変形例5では、詳細画面SC2に撮影条件が表示される場合を例に挙げるが、トップ画面SC1等の他の画面に撮影条件が表示されてもよい。例えば、表示制御部106は、ユーザ端末20に対し、撮影条件を含む詳細画面SC2の表示データを送信することによって、撮影条件を表示させる。
【0108】
図11は、撮影条件が表示される様子の一例を示す図である。
図11の例では、表示制御部106は、まだ収集できていない撮影条件を詳細画面SC2に表示させる。まだ収集できていない撮影条件は、判定者により判定されてデータ記憶部100に登録されてもよい。表示制御部106は、データ記憶部100に登録された撮影条件を、詳細画面SC2に表示させる。まだ収集できていない撮影条件は、判定者による判定ではなく、変形例1~4で説明した画像処理によって特定されてもよい。ユーザは、詳細画面SC2を確認し、まだ収集できていない撮影条件でオブジェクトが撮影された撮影画像をアップロードする。
【0109】
画像収集部102は、ユーザ端末20に撮影条件が表示された後に、ユーザ端末から、撮影画像を収集する。撮影条件が詳細画面SC2に表示される点で実施形態とは異なるが、他の点については、実施形態と同様である。ユーザは、詳細画面SC2に表示された撮影条件以外の他の撮影条件の撮影画像をアップロードしてはいけないわけではなく、任意の撮影条件の撮影画像をアップロード可能であるものとする。
【0110】
変形例5の画像収集システム1は、ユーザ端末20に撮影条件が表示された後に、ユーザ端末20から、撮影画像を収集する。これにより、3次元モデルを生成するために収集したい撮影条件の撮影画像を効率よく収集できる。
【0111】
[変形例6]
例えば、3次元モデルの生成に有用な撮影条件は、オブジェクトによって異なる。単純な構造のオブジェクトであれば、あまり細かく撮影条件が違わなくても精度の高い3次元モデルを生成できると思われる。複雑な構造のオブジェクトであれば、より細かく撮影条件が異なる撮影画像を収集しなければ精度の高い3次元モデルを生成できない可能性がある。このため、オブジェクトに応じて、どのような撮影条件の撮影画像を収集するかが設定されてもよい。
【0112】
画像収集システム1は、撮影条件設定部107を含む。撮影条件設定部107は、オブジェクトに基づいて、撮影条件を設定する。オブジェクトと、撮影条件と、の関係は、予めデータ記憶部100に記憶されているものとする。この関係は、任意のデータ形式であってよく、例えば、テーブル形式、数式形式、機械学習手法のモデル、又はプログラムコードの一部であってもよい。撮影条件設定部107は、上記関係に基づいて、オブジェクトに関連付けられた撮影条件を設定する。
【0113】
例えば、撮影条件設定部107は、タスクデータベースDB2に撮影条件を格納することによって、オブジェクトに応じた撮影条件を設定する。撮影条件は、タスクデータベースDB2以外の場所に記録されてもよい。例えば、撮影条件設定部107は、オブジェクトの形状が複雑であるほど、より細かな撮影条件を設定する。撮影条件の設定方法が実施形態とは異なるが、他の点については、実施形態と同様である。
【0114】
変形例6の画像収集システム1は、オブジェクトに基づいて、撮影条件を設定する。これにより、オブジェクトに応じた撮影条件で撮影された撮影画像を収集できるので、3次元オブジェクトの生成に有用な撮影画像を収集しやすくなる。
【0115】
[変形例7]
例えば、実施形態のように撮影条件を予め定めておく場合には、まだ収集できていない撮影条件を特定できるが、現状収集できている撮影条件でひとまず3次元モデルを生成し、3次元モデルの精度が低い部分を補うような撮影条件が設定されてもよい。変形例7の撮影条件設定部107は、収集済みの撮影画像を利用して生成された3次元モデルに基づいて、撮影条件を設定する。
【0116】
変形例7の生成部105は、タスクの期限が訪れる前の任意のタイミングで、現状収集できている撮影画像に基づいて、仮の3次元モデルを生成する。仮の3次元モデルの生成方法自体は、実施形態で説明した3次元モデルの生成方法と同様であってよい。仮の3次元モデルの生成で利用される撮影画像は、ユーザデータベースDB1に格納された全ての撮影画像であってもよいし、一部の撮影画像がランダムに選択されてもよい。判定者により、仮の3次元モデルの生成で利用される撮影画像が選択されてもよい。
【0117】
例えば、撮影条件設定部107は、仮の3次元モデルを2次元空間に複数視点から投影した上でSNR、PSNR、又はSSIMといった評価指標に基づき仮の3次元モデルの精度を評価する。撮影条件設定部107は、仮の3次元モデルのうち、精度が相対的に低い部分が撮影範囲に収まるような撮影条件を設定する。例えば、撮影条件設定部107は、仮の3次元モデルのうち、オブジェクトの後方の精度が相対的に低い場合には、オブジェクトを後方から撮影するような撮影条件(
図7の例であれば、位置P5及び向きV5)を設定する。なお、仮の3次元モデルを判定者端末30に表示させ、判定者により足りない撮影条件が指定されてもよい。この場合、撮影条件設定部107は、判定者端末30から、判定者により指定された撮影条件を取得し、当該取得された撮影条件を設定してもよい。
【0118】
変形例7の画像収集システム1は、収集済みの撮影画像を利用して生成された3次元モデルに基づいて、撮影条件を設定する。これにより、3次元モデルの精度向上に有用な撮影画像を収集しやすくなる。例えば、オブジェクトのうち、仮の3次元モデルで相対的に精度が低い部分が撮影された撮影画像を収集しやすくなる。
【0119】
[変形例8]
例えば、表示制御部106は、ユーザ端末20に、収集済みの撮影画像を利用して生成された3次元モデルを表示させてもよい。この3次元モデルは、変形例7で説明した仮の3次元モデルである。変形例8では、表示制御部106が仮の3次元モデルを詳細画面SC2に表示させる場合を例に挙げるが、表示制御部106は、詳細画面SC2以外の他の画面に仮の3次元モデルを表示させてもよい。
【0120】
画像収集部102は、ユーザ端末20に3次元モデルが表示された後に、ユーザ端末から、撮影画像を収集する。仮の3次元モデルが詳細画面SC2に表示される点で実施形態とは異なるが、他の点については、実施形態と同様である。ユーザは、詳細画面SC2に表示された仮の3次元モデルの精度が低い部分を補うような撮影条件以外の他の撮影条件の撮影画像をアップロードしてはいけないわけではなく、任意の撮影条件の撮影画像をアップロード可能であるものとする。
【0121】
変形例8の画像収集システム1は、ユーザ端末20に3次元モデルが表示された後に、ユーザ端末20から、撮影画像を収集する。これにより、ユーザは、3次元モデルの精度が低い箇所を理解したうえで撮影画像をアップロードできるようになる。その結果、3次元モデルの精度を高めるために有用な撮影画像を収集しやすくなる。また、ユーザが撮影画像をアップロードするたびに、ユーザ端末20に表示される3次元モデルの精度が徐々に高まるので、ユーザの興趣性が高まり、撮影画像をアップロードする動機付けをユーザに強く与えることができる。
【0122】
[変形例9]
例えば、実施形態では、3次元モデルの生成対象になるオブジェクトが1つである場合を説明したが、複数のオブジェクトが、生成対象になってもよい。変形例9では、観光地に存在する寺の敷地内における複数の建造物の各々が3次元モデルの生成対象になる場合を例に挙げる。判定結果取得部103は、複数のオブジェクトのうちの少なくとも1つが撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する。
【0123】
なお、判定対象となるものが複数のオブジェクトのうちの少なくとも1つである点で実施形態とは異なるが、他の点については、実施形態と同様である。変形例9では、判定者による目視により、撮影画像に示されたオブジェクトが判定される場合を説明する。このため、判定結果取得部103は、判定者により判定されたオブジェクトの種類を取得することによって、上記判定結果を取得する。後述の変形例12のように、画像解析が実行される場合には、画像解析部109は、パターンマッチング又は機械学習手法等の公知の物体検出手法を利用して、撮影画像に示されたオブジェクトが何であるかを特定すればよい。
【0124】
変形例9の報酬付与部104は、複数のオブジェクトのうち、撮影画像に示されたオブジェクトに基づいて、ユーザに対し、報酬を付与する。変形例9では、オブジェクトと、報酬と、の関係が報酬情報に定義されているものとする。例えば、オブジェクトごとに報酬が異なるように、この関係に定義されている。報酬付与部104は、撮影画像に示されたオブジェクトに関連付けられた報酬を、ユーザに付与する。例えば、寺の敷地に配置された複数の建造物のうち、特に人気が高い建造物の報酬が相対的に高くなるように、上記関係が定義されている。
【0125】
変形例9の画像収集システム1は、複数のオブジェクトのうち、撮影画像に示されたオブジェクトに基づいて、ユーザに対し、報酬を付与する。これにより、複数のオブジェクトが3次元モデルの生成対象になる場合に、特に撮影画像を収集したいオブジェクトの報酬を高める等することによって、撮影画像を収集しやすくなる。
【0126】
[変形例10]
例えば、撮影画像にオブジェクトが撮影されていたとしても、障害物によってオブジェクトの一部が隠れていることがある。3次元モデルの生成には、障害物はノイズにしかならないので、報酬付与部104は、判定結果と、撮影画像のうちオブジェクトが示された部分と、に基づいて、ユーザに対し、報酬を付与してもよい。例えば、報酬付与部104は、撮影画像におけるオブジェクトが示された部分が多いほど報酬が多くなるように、ユーザに対し、報酬を付与する。なお、障害物はオブジェクトの前景に相当するので、実施形態で説明した前景と背景を分離する手法を利用して、障害物が検出されるようにすればよい。報酬付与部104は、撮影画像の全画素のうち、オブジェクトが示された画素の割合を計算し、ユーザに対し、報酬を付与する。
【0127】
変形例10の画像収集システム1は、判定結果取得部103により取得された判定結果と、撮影画像のうちオブジェクトが示された部分と、に基づいて、ユーザに対し、報酬を付与する。これにより、障害物ばかりでオブジェクトがほとんど撮影されていない撮影画像をアップロードしたユーザに報酬が付与されるといったことを防止できる。
【0128】
[変形例11]
例えば、ユーザが、他人のSNSから撮影画像を勝手にダウンロードし、自身が撮影した撮影画像と偽って勝手にアップロードする可能性がある。このような場合にユーザに報酬を付与するのは、報酬付与サービスの趣旨として好ましくない。このような不正を防止するために、ユーザがオブジェクトを自分で撮影したか否かを判定し、自分でオブジェクトを撮影したユーザに対し、報酬が付与されるようにしてもよい。
【0129】
変形例11の画像収集システム1は、撮影判定部108を含む。撮影判定部108は、ユーザがオブジェクトを自分で撮影することによって撮影画像が生成されたか否かを判定する。例えば、撮影判定部108は、アップロードされた撮影画像と、ユーザデータベースDB1に格納された撮影画像と、を比較し、これらが完全に一致していた場合には、ユーザがオブジェクトを自分で撮影することによって撮影画像が生成されたと判定せず、他人の撮影画像を勝手にアップロードしたと判定する。
【0130】
例えば、撮影画像の付帯情報として撮影者の名前が撮影画像に関連付けられている場合には、撮影判定部108は、撮影画像の撮影者の名前と、ユーザデータベースDB1に格納されたユーザの名前と、が一致するか否かを判定し、これらが一致した場合に、ユーザがオブジェクトを自分で撮影することによって撮影画像が生成されたか否かを判定してもよい。例えば、撮影判定部108は、SNSから種々の撮影画像を収集し、アップロードされた撮影画像と、SNSから収集した撮影画像と、を比較し、これらが完全に一致していた場合には、ユーザがオブジェクトを自分で撮影することによって撮影画像が生成されたと判定せず、他人の撮影画像を勝手にアップロードしたと判定してもよい。
【0131】
変形例11の報酬付与部104は、オブジェクトを自分で撮影したユーザに対し、報酬を付与する。例えば、報酬付与部104は、オブジェクトを自分で撮影しなかったユーザには報酬を付与しない。報酬付与部104は、オブジェクトを自分で撮影しなかったユーザに報酬は付与するが、オブジェクトを自分で撮影したユーザよりも低い報酬にしてもよい。報酬付与部104が、撮影判定部108の判定結果に基づいて、ユーザに報酬を付与する点で実施形態とは異なるが、報酬の付与方法自体は、実施形態で説明した通りである。
【0132】
変形例11の画像収集システム1は、オブジェクトを自分で撮影したユーザに対し、報酬を付与する。これにより、他人のSNS等から入手した撮影画像を勝手にアップロードするといった不正を防止しやすくなる。
【0133】
[変形例12]
例えば、先述したように、判定結果取得部103が取得する判定結果は、判定者による目視ではなく、撮影画像に対する画像解析によって取得されてもよい。画像収集システム1は、画像解析部109を含む。画像解析部109は、撮影画像を画像解析することによって、オブジェクトが撮影画像に示されているか否かを判定する。判定結果取得部103は、画像解析に基づく判定結果を取得する。画像解析部109の処理の一例は、変形例1~3で説明した通りである。
【0134】
例えば、画像解析部109は、パターンマッチング又は機械学習手法といった物体検出法に基づいて、3次元モデルの生成対象となるオブジェクトが撮影画像に示されているか否かを判定してもよい。画像解析部109は、変形例2で説明した手法に基づいて、カメラの外部パラメータ又は内部パラメータを撮影画像の撮影条件として取得し、実施形態で説明した撮影条件を満たすか否かを判定してもよい。画像解析部109は、その他の画像解析手法によって撮影条件を取得し、実施形態で説明した撮影条件を満たすか否かを判定してもよい。
【0135】
変形例12の画像収集システム1は、撮影画像に対する画像解析に基づく判定結果を取得する。これにより、判定者による判定をする必要がなくなる。また、判定者による判定がないため、報酬を付与するまでの処理の流れがスムーズになる。
【0136】
[その他の変形例]
例えば、上記説明した変形例を組み合わせてもよい。
【0137】
例えば、旅行予約サービスで予約可能な宿泊施設又はその周辺に存在する観光名所がオブジェクトに相当してもよい。この場合、宿泊施設又は観光名所がランドマークタワーとして設定され、ランドマークタワーの撮影画像を提供したユーザに対し、より多くの報酬が付与されてもよい。宿泊施設又はその周辺で撮影された撮影画像を収集するにあたり、所定の範囲内のGPS位置情報を示す撮影画像のみ提供が受け付けられてもよい。基本的には、屋外の建築物又は道路といったパブリックスペースのオブジェクトが想定されるが、屋内等に配置されたオブジェクトであってもよい。
【0138】
例えば、実施形態では、種々のタスク(
図2の例では、レシートを仕分けるタスクと電波強度を確認するタスク)が設定される報酬付与サービスのタスクとして、ユーザに撮影画像をアップロードさせる場合を説明したが、特に報酬付与サービスのタスクではなく、ユーザに撮影画像をアップロードさせてもよい。例えば、報酬付与サービスとは関係のないウェブサイトからユーザが撮影画像をアップロードしてもよい。
【0139】
例えば、サーバ10で実現されるものとして説明した機能は、ユーザ端末20、判定者端末30、又は他のコンピュータで実現されてもよい。例えば、1台のコンピュータで実現されるものとして説明した機能は、複数のコンピュータで分担されてもよい。各機能は、少なくとも1つのコンピュータで実現されるようにすればよい。
【0140】
[6.付記]
例えば、画像収集システムは、下記のような構成も可能である。
【0141】
(1)
ユーザのユーザ端末から、撮影部により生成された撮影画像を収集する画像収集部と、
3次元モデルの生成対象となるオブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する判定結果取得部と、
前記判定結果に基づいて、前記ユーザに対し、報酬を付与する報酬付与部と、
を含む画像収集システム。
(2)
前記画像収集システムは、所定のタスクを達成すると報酬を付与する報酬付与サービスにおける前記タスクとして、前記オブジェクトが示された前記撮影画像をアップロードすることを設定するタスク設定部を更に含み、
前記画像収集部は、前記タスクが設定された場合に、前記ユーザ端末から、前記撮影画像を収集する、
(1)に記載の画像収集システム。
(3)
前記判定結果取得部は、所定の撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの前記判定結果を取得する、
(1)又は(2)に記載の画像収集システム。
(4)
前記3次元モデルの生成には、複数の前記撮影条件の各々で前記オブジェクトを撮影する必要があり、
前記判定結果取得部は、収集済みの撮影画像では足りていない前記撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの前記判定結果を取得する、
(3)に記載の画像収集システム。
(5)
前記判定結果取得部は、前記収集済みの撮影画像に対応する収集済みの撮影条件との違いが閾値以上の前記撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの前記判定結果を取得する、
(4)に記載の画像収集システム。
(6)
前記判定結果取得部は、前記3次元モデルを生成するために定められた制約を満たす前記撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの前記判定結果を取得する、
(3)~(5)の何れかに記載の画像収集システム。
(7)
前記判定結果取得部は、他の撮影画像と一部が重複するような前記撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの前記判定結果を取得する、
(3)~(5)の何れかに記載の画像収集システム。
(8)
前記画像収集部は、前記ユーザ端末から、複数の前記撮影画像を収集し、
前記判定結果取得部は、前記複数の撮影画像の中で前記一部が重複するような前記撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの前記判定結果を取得する、
(7)に記載の画像収集システム。
(9)
前記判定結果取得部は、他のユーザ端末から収集された前記他の撮影画像と前記一部が重複するような前記撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの前記判定結果を取得する、
(7)又は(8)に記載の画像収集システム。
(10)
前記画像収集システムは、前記ユーザ端末に、前記撮影条件を表示させる表示制御部を更に含み、
前記画像収集部は、前記ユーザ端末に前記撮影条件が表示された後に、前記ユーザ端末から、前記撮影画像を収集する、
(3)~(9)の何れかに記載の画像収集システム。
(11)
前記画像収集システムは、前記オブジェクトに基づいて、前記撮影条件を設定する撮影条件設定部を更に含む、
(3)~(10)の何れかに記載の画像収集システム。
(12)
前記画像収集システムは、前記オブジェクトが示されていると判定された前記撮影画像に基づいて、前記3次元モデルを生成する生成部を更に含む、
(1)~(11)の何れかに記載の画像収集システム。
(13)
前記画像収集システムは、収集済みの撮影画像を利用して生成された前記3次元モデルに基づいて、前記撮影条件を設定する撮影条件設定部を更に含む、
(1)~(12)の何れかに記載の画像収集システム。
(14)
前記画像収集システムは、前記ユーザ端末に、収集済みの撮影画像を利用して生成された前記3次元モデルを表示させる表示制御部を更に含み、
前記画像収集部は、前記ユーザ端末に前記3次元モデルが表示された後に、前記ユーザ端末から、前記撮影画像を収集する、
(1)~(13)の何れかに記載の画像収集システム。
(15)
複数のオブジェクトが、前記生成対象になり、
前記判定結果取得部は、前記複数のオブジェクトのうちの少なくとも1つが前記撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得し、
前記報酬付与部は、前記複数のオブジェクトのうち、前記撮影画像に示された前記オブジェクトに基づいて、前記ユーザに対し、前記報酬を付与する、
(1)~(14)の何れかに記載の画像収集システム。
(16)
前記報酬付与部は、前記判定結果と、前記撮影画像のうち前記オブジェクトが示された部分と、に基づいて、前記ユーザに対し、前記報酬を付与する、
(1)~(15)の何れかに記載の画像収集システム。
(17)
前記画像収集システムは、前記ユーザが前記オブジェクトを自分で撮影することによって前記撮影画像が生成されたか否かを判定する撮影判定部を更に含み、
前記報酬付与部は、前記オブジェクトを自分で撮影した前記ユーザに対し、前記報酬を付与する、
(1)~(16)の何れかに記載の画像収集システム。
(18)
前記画像収集システムは、前記撮影画像を画像解析することによって、前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かを判定する画像解析部を更に含み、
前記判定結果取得部は、前記画像解析に基づく前記判定結果を取得する、
(1)~(17)の何れかに記載の画像収集システム。
(19)
前記判定結果取得部は、前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かを判定する判定者の判定者端末から、前記判定結果を取得する、
(1)~(18)の何れかに記載の画像収集システム。
【符号の説明】
【0142】
1 画像収集システム、10 サーバ、11,21,31 制御部、12,22,32 記憶部、13,23,33 通信部、20 ユーザ端末、24,34 操作部、25,35 表示部、26 撮影部、30 判定者端末、N ネットワーク、100 データ記憶部、101 タスク設定部、102 画像収集部、103 判定結果取得部、104 報酬付与部、105 生成部、106 表示制御部、107 撮影条件設定部、108 撮影判定部、109 画像解析部、200 データ記憶部、201 撮影画像送信部、300 データ記憶部、301 判定結果送信部、B10,B20 ボタン、DB1 ユーザデータベース、DB2 タスクデータベース、SC1 トップ画面、SC2 詳細画面、SC3 一覧画面、SC4 完了画面、SC5 審査画面。
【手続補正書】
【提出日】2023-10-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザのユーザ端末から、撮影部により生成された撮影画像を収集する画像収集部と、
3次元モデルの生成対象となるオブジェクトであって、所定の撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する判定結果取得部と、
前記判定結果に基づいて、前記ユーザに対し、報酬を付与する報酬付与部と、
を含み、
前記3次元モデルの生成には、複数の撮影条件の各々で前記オブジェクトを撮影する必要があり、
前記判定結果取得部は、収集済みの撮影画像では足りていない前記撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの前記判定結果を取得する、
画像収集システム。
【請求項2】
前記画像収集システムは、所定のタスクを達成すると報酬を付与する報酬付与サービスにおける前記タスクとして、前記オブジェクトが示された前記撮影画像をアップロードすることを設定するタスク設定部を更に含み、
前記画像収集部は、前記タスクが設定された場合に、前記ユーザ端末から、前記撮影画像を収集する、
請求項1に記載の画像収集システム。
【請求項3】
前記判定結果取得部は、前記収集済みの撮影画像に対応する収集済みの前記撮影条件との違いが閾値以上の前記撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの前記判定結果を取得する、
請求項1又は2に記載の画像収集システム。
【請求項4】
ユーザのユーザ端末から、撮影部により生成された撮影画像を収集する画像収集部と、
3次元モデルの生成対象となるオブジェクトであって、前記3次元モデルを生成するために定められた制約を満たす所定の撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する判定結果取得部と、
前記判定結果に基づいて、前記ユーザに対し、報酬を付与する報酬付与部と、
を含む画像収集システム。
【請求項5】
ユーザのユーザ端末から、撮影部により生成された撮影画像を収集する画像収集部と、
3次元モデルの生成対象となるオブジェクトであって、他の撮影画像と一部が重複するような所定の撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する判定結果取得部と、
前記判定結果に基づいて、前記ユーザに対し、報酬を付与する報酬付与部と、
を含む画像収集システム。
【請求項6】
前記画像収集部は、前記ユーザ端末から、複数の前記撮影画像を収集し、
前記判定結果取得部は、前記複数の撮影画像の中で前記一部が重複するような前記撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの前記判定結果を取得する、
請求項5に記載の画像収集システム。
【請求項7】
前記判定結果取得部は、他のユーザ端末から収集された前記他の撮影画像と前記一部が重複するような前記撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの前記判定結果を取得する、
請求項5又は6に記載の画像収集システム。
【請求項8】
前記画像収集システムは、前記ユーザ端末に、前記撮影条件を表示させる表示制御部を更に含み、
前記画像収集部は、前記ユーザ端末に前記撮影条件が表示された後に、前記ユーザ端末から、前記撮影画像を収集する、
請求項1又は2又は4又は5又は6に記載の画像収集システム。
【請求項9】
前記画像収集システムは、前記オブジェクトに基づいて、前記撮影条件を設定する撮影条件設定部を更に含む、
請求項1又は2又は4又は5又は6に記載の画像収集システム。
【請求項10】
前記画像収集システムは、前記オブジェクトが示されていると判定された前記撮影画像に基づいて、前記3次元モデルを生成する生成部を更に含む、
請求項1又は2又は4又は5又は6に記載の画像収集システム。
【請求項11】
前記画像収集システムは、収集済みの撮影画像を利用して生成された仮の前記3次元モデルを2次元空間に複数視点から投影し、SNR、PSNR、又はSSIMの評価指標に基づき前記仮の3次元モデルの精度を評価し、前記仮の3次元モデルのうち、精度が相対的に低い部分が撮影範囲に収まるような前記撮影条件を設定する撮影条件設定部を更に含む、
請求項1又は2又は4又は5又は6に記載の画像収集システム。
【請求項12】
前記画像収集システムは、前記ユーザ端末に、収集済みの撮影画像を利用して生成された前記3次元モデルを表示させる表示制御部を更に含み、
前記画像収集部は、前記ユーザ端末に前記3次元モデルが表示された後に、前記ユーザ端末から、前記撮影画像を収集する、
請求項1又は2又は4又は5又は6に記載の画像収集システム。
【請求項13】
複数のオブジェクトが、前記生成対象になり、
前記判定結果取得部は、前記複数のオブジェクトのうちの少なくとも1つが前記撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得し、
前記報酬付与部は、前記複数のオブジェクトのうち、前記撮影画像に示された前記オブジェクトに基づいて、前記ユーザに対し、前記報酬を付与する、
請求項1又は2又は4又は5又は6に記載の画像収集システム。
【請求項14】
前記報酬付与部は、前記判定結果と、前記撮影画像のうち前記オブジェクトが示された部分と、に基づいて、前記ユーザに対し、前記報酬を付与する、
請求項1又は2又は4又は5又は6に記載の画像収集システム。
【請求項15】
前記画像収集システムは、前記ユーザが前記オブジェクトを自分で撮影することによって前記撮影画像が生成されたか否かを判定する撮影判定部を更に含み、
前記報酬付与部は、前記オブジェクトを自分で撮影した前記ユーザに対し、前記報酬を付与する、
請求項1又は2又は4又は5又は6に記載の画像収集システム。
【請求項16】
前記画像収集システムは、前記撮影画像を画像解析することによって、前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かを判定する画像解析部を更に含み、
前記判定結果取得部は、前記画像解析に基づく前記判定結果を取得する、
請求項1又は2又は4又は5又は6に記載の画像収集システム。
【請求項17】
前記判定結果取得部は、前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かを判定する判定者の判定者端末から、前記判定結果を取得する、
請求項1又は2又は4又は5又は6に記載の画像収集システム。
【請求項18】
コンピュータが、
ユーザのユーザ端末から、撮影部により生成された撮影画像を収集する画像収集ステップと、
3次元モデルの生成対象となるオブジェクトであって、所定の撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する判定結果取得ステップと、
前記判定結果に基づいて、前記ユーザに対し、報酬を付与する報酬付与ステップと、
を実行し、
前記3次元モデルの生成には、複数の撮影条件の各々で前記オブジェクトを撮影する必要があり、
前記判定結果ステップは、収集済みの撮影画像では足りていない前記撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの前記判定結果を取得する、
画像収集方法。
【請求項19】
コンピュータが、
ユーザのユーザ端末から、撮影部により生成された撮影画像を収集する画像収集ステップと、
3次元モデルの生成対象となるオブジェクトであって、前記3次元モデルを生成するために定められた制約を満たす所定の撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する判定結果取得ステップと、
前記判定結果に基づいて、前記ユーザに対し、報酬を付与する報酬付与ステップと、
を実行する画像収集方法。
【請求項20】
コンピュータが、
ユーザのユーザ端末から、撮影部により生成された撮影画像を収集する画像収集ステップと、
3次元モデルの生成対象となるオブジェクトであって、他の撮影画像と一部が重複するような所定の撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する判定結果取得ステップと、
前記判定結果に基づいて、前記ユーザに対し、報酬を付与する報酬付与ステップと、
を実行する画像収集方法。
【請求項21】
ユーザのユーザ端末から、撮影部により生成された撮影画像を収集する画像収集部、
3次元モデルの生成対象となるオブジェクトであって、所定の撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する判定結果取得部、
前記判定結果に基づいて、前記ユーザに対し、報酬を付与する報酬付与部、
としてコンピュータを機能させ、
前記3次元モデルの生成には、複数の撮影条件の各々で前記オブジェクトを撮影する必要があり、
前記判定結果取得部は、収集済みの撮影画像では足りていない前記撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの前記判定結果を取得する、
プログラム。
【請求項22】
ユーザのユーザ端末から、撮影部により生成された撮影画像を収集する画像収集部、
3次元モデルの生成対象となるオブジェクトであって、前記3次元モデルを生成するために定められた制約を満たす所定の撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する判定結果取得部、
前記判定結果に基づいて、前記ユーザに対し、報酬を付与する報酬付与部、
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項23】
ユーザのユーザ端末から、撮影部により生成された撮影画像を収集する画像収集部、
3次元モデルの生成対象となるオブジェクトであって、他の撮影画像と一部が重複するような所定の撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かの判定結果を取得する判定結果取得部、
前記判定結果に基づいて、前記ユーザに対し、報酬を付与する報酬付与部、
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザのユーザ端末から、撮影部により生成された撮影画像を収集する画像収集部と、
3次元モデルの生成対象となるオブジェクトであって、前記3次元モデルの生成には、複数の撮影条件の各々で前記オブジェクトを撮影する必要がある前記オブジェクトが示された前記撮影画像を画像解析することによって、前記撮影画像の撮影条件を取得し、収集済みの撮影画像では足りていない前記撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かを判定する画像解析部と、
前記画像解析部の判定結果に基づいて、前記ユーザに対し、報酬を付与する報酬付与部と、
を含む画像収集システム。
【請求項2】
前記画像収集システムは、所定のタスクを達成すると報酬を付与する報酬付与サービスにおける前記タスクとして、前記オブジェクトが示された前記撮影画像をアップロードすることを設定するタスク設定部を更に含み、
前記画像収集部は、前記タスクが設定された場合に、前記ユーザ端末から、前記撮影画像を収集する、
請求項1に記載の画像収集システム。
【請求項3】
前記画像解析部は、前記収集済みの撮影画像に対応する収集済みの前記撮影条件との違いが閾値以上の前記撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かを判定する、
請求項1又は2に記載の画像収集システム。
【請求項4】
ユーザのユーザ端末から、撮影部により生成された撮影画像を収集する画像収集部と、
3次元モデルの生成対象となるオブジェクトであって、前記3次元モデルを生成するために定められた制約を満たす所定の撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かを、前記撮影画像の画像解析によって判定する画像解析部と、
前記画像解析部の判定結果に基づいて、前記ユーザに対し、報酬を付与する報酬付与部と、
を含む画像収集システム。
【請求項5】
ユーザのユーザ端末から、撮影部により生成された撮影画像を収集する画像収集部と、
3次元モデルの生成対象となるオブジェクトであって、他の撮影画像と一部が重複するような所定の撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かを、前記撮影画像の画像解析によって判定する画像解析部と、
前記画像解析部の判定結果に基づいて、前記ユーザに対し、報酬を付与する報酬付与部と、
を含む画像収集システム。
【請求項6】
前記画像収集部は、前記ユーザ端末から、複数の前記撮影画像を収集し、
前記画像解析部は、前記複数の撮影画像の中で前記一部が重複するような前記撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かを判定する、
請求項5に記載の画像収集システム。
【請求項7】
前記画像解析部は、他のユーザ端末から収集された前記他の撮影画像と前記一部が重複するような前記撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かを判定する、
請求項5又は6に記載の画像収集システム。
【請求項8】
前記画像収集システムは、前記ユーザ端末に、前記撮影条件を表示させる表示制御部を更に含み、
前記画像収集部は、前記ユーザ端末に前記撮影条件が表示された後に、前記ユーザ端末から、前記撮影画像を収集する、
請求項1又は2又は4又は5又は6に記載の画像収集システム。
【請求項9】
前記画像収集システムは、前記オブジェクトに基づいて、前記撮影条件を設定する撮影条件設定部を更に含む、
請求項1又は2又は4又は5又は6に記載の画像収集システム。
【請求項10】
前記画像収集システムは、前記オブジェクトが示されていると判定された前記撮影画像に基づいて、前記3次元モデルを生成する生成部を更に含む、
請求項1又は2又は4又は5又は6に記載の画像収集システム。
【請求項11】
前記画像収集システムは、収集済みの撮影画像を利用して生成された仮の前記3次元モデルを2次元空間に複数視点から投影し、SNR、PSNR、又はSSIMの評価指標に基づき前記仮の3次元モデルの精度を評価し、前記仮の3次元モデルのうち、精度が相対的に低い部分が撮影範囲に収まるような前記撮影条件を設定する撮影条件設定部を更に含む、
請求項1又は2又は4又は5又は6に記載の画像収集システム。
【請求項12】
前記画像収集システムは、前記ユーザ端末に、収集済みの撮影画像を利用して生成された前記3次元モデルを表示させる表示制御部を更に含み、
前記画像収集部は、前記ユーザ端末に前記3次元モデルが表示された後に、前記ユーザ端末から、前記撮影画像を収集する、
請求項1又は2又は4又は5又は6に記載の画像収集システム。
【請求項13】
複数のオブジェクトが、前記生成対象になり、
前記画像解析は、前記複数のオブジェクトのうちの少なくとも1つが前記撮影画像に示されているか否かを判定し、
前記報酬付与部は、前記複数のオブジェクトのうち、前記撮影画像に示された前記オブジェクトに基づいて、前記ユーザに対し、前記報酬を付与する、
請求項1又は2又は4又は5又は6に記載の画像収集システム。
【請求項14】
前記報酬付与部は、前記判定結果と、前記撮影画像のうち前記オブジェクトが示された部分と、に基づいて、前記ユーザに対し、前記報酬を付与する、
請求項1又は2又は4又は5又は6に記載の画像収集システム。
【請求項15】
前記画像収集システムは、前記ユーザが前記オブジェクトを自分で撮影することによって前記撮影画像が生成されたか否かを判定する撮影判定部を更に含み、
前記報酬付与部は、前記オブジェクトを自分で撮影した前記ユーザに対し、前記報酬を付与する、
請求項1又は2又は4又は5又は6に記載の画像収集システム。
【請求項16】
前記画像解析部は、前記撮影画像を画像解析することによって、前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かを判定する、
請求項1又は2又は4又は5又は6に記載の画像収集システム。
【請求項17】
コンピュータが、
ユーザのユーザ端末から、撮影部により生成された撮影画像を収集する画像収集ステップと、
3次元モデルの生成対象となるオブジェクトであって、前記3次元モデルの生成には、複数の撮影条件の各々で前記オブジェクトを撮影する必要がある前記オブジェクトが示された前記撮影画像を画像解析することによって、前記撮影画像の撮影条件を取得し、収集済みの撮影画像では足りていない前記撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かを判定する画像解析ステップと、
前記画像解析ステップの判定結果に基づいて、前記ユーザに対し、報酬を付与する報酬付与ステップと、
を実行する画像収集方法。
【請求項18】
コンピュータが、
ユーザのユーザ端末から、撮影部により生成された撮影画像を収集する画像収集ステップと、
3次元モデルの生成対象となるオブジェクトであって、前記3次元モデルを生成するために定められた制約を満たす所定の撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かを、前記撮影画像の画像解析によって判定する画像解析ステップと、
前記画像解析ステップの判定結果に基づいて、前記ユーザに対し、報酬を付与する報酬付与ステップと、
を実行する画像収集方法。
【請求項19】
コンピュータが、
ユーザのユーザ端末から、撮影部により生成された撮影画像を収集する画像収集ステップと、
3次元モデルの生成対象となるオブジェクトであって、他の撮影画像と一部が重複するような所定の撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かを、前記撮影画像の画像解析によって判定する画像解析ステップと、
前記画像解析ステップの判定結果に基づいて、前記ユーザに対し、報酬を付与する報酬付与ステップと、
を実行する画像収集方法。
【請求項20】
ユーザのユーザ端末から、撮影部により生成された撮影画像を収集する画像収集部、
3次元モデルの生成対象となるオブジェクトであって、前記3次元モデルの生成には、複数の撮影条件の各々で前記オブジェクトを撮影する必要がある前記オブジェクトが示された前記撮影画像を画像解析することによって、前記撮影画像の撮影条件を取得し、収集済みの撮影画像では足りていない前記撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かを判定する画像解析部、
前記画像解析部の判定結果に基づいて、前記ユーザに対し、報酬を付与する報酬付与部、
としてコンピュータを機能させるプログラム。
【請求項21】
ユーザのユーザ端末から、撮影部により生成された撮影画像を収集する画像収集部、
3次元モデルの生成対象となるオブジェクトであって、前記3次元モデルを生成するために定められた制約を満たす所定の撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かを、前記撮影画像の画像解析によって判定する画像解析部、
前記画像解析部の判定結果に基づいて、前記ユーザに対し、報酬を付与する報酬付与部、
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項22】
ユーザのユーザ端末から、撮影部により生成された撮影画像を収集する画像収集部、
3次元モデルの生成対象となるオブジェクトであって、他の撮影画像と一部が重複するような所定の撮影条件で撮影された前記オブジェクトが前記撮影画像に示されているか否かを、前記撮影画像の画像解析によって判定する画像解析部、
前記画像解析部の判定結果に基づいて、前記ユーザに対し、報酬を付与する報酬付与部、
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。