特開 2024-43845 燃料電池装置

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2024043845

(43)【公開日】2024-04-02

(54)【発明の名称】燃料電池装置

(51)【国際特許分類】

   H01M 8/04 20160101AFI20240326BHJP

   H01M 8/2475 20160101ALI20240326BHJP

【ＦＩ】

H01M8/04 Z

H01M8/2475

【審査請求】未請求

【請求項の数】4

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2022149051

(22)【出願日】2022-09-20

(71)【出願人】

【識別番号】000109026

【氏名又は名称】ダイニチ工業株式会社

(72)【発明者】

【氏名】横尾 直樹

(72)【発明者】

【氏名】早川 直

(72)【発明者】

【氏名】神林 達也

(72)【発明者】

【氏名】山本 蓮馬

【テーマコード（参考）】

5H126

5H127

【Ｆターム（参考）】

5H126FF10

5H127AB23

5H127AC07

5H127AC15

5H127BA02

5H127BA05

5H127BA13

5H127BA18

5H127BA33

5H127BA34

5H127BA57

5H127BA59

5H127BB02

5H127BB12

5H127BB18

5H127BB19

5H127BB37

5H127EE02

5H127EE03

5H127EE18

5H127EE27

5H127EE29

5H127EE30

5H127GG04

5H127GG09

(57)【要約】

【課題】空気供給装置に係わる部品コストの上昇を抑え、かつ発電効率に優れた燃料電池装置を提供する。
【解決手段】燃料電池モジュール１に空気を供給する空気供給装置１４を備えた燃料電池装置１００であって、空気供給装置１４はエアフィルタ６０、空気流量計６１、ブロア６２が一直線上に配置されて構成されている。これにより、エアフィルタ６０、空気流量計６１、ブロア６２を接続する配管が短くなるため部品コストを低減することができる。また、燃料電池モジュール１に供給される空気の圧損を低減することができるので、発電効率にも優れる。
【選択図】図２

【特許請求の範囲】

【請求項1】

燃料電池が収納容器に収納されてなる燃料電池モジュールと、
発電に使用される空気を前記燃料電池に供給する空気供給装置と、を備え、
前記空気供給装置は、空気を取り入れる取入口を備えたエアフィルタと、前記燃料電池に供給される空気の流量を測定する空気流量計と、空気流を発生させるブロアと、を有し
前記エアフィルタ、前記空気流量計、前記ブロアが一直線上に配置されている燃料電池装置。

【請求項2】

前記空気供給装置は、前記取入口を上方に向けて前記燃料電池モジュールの側方に配置されている請求項１記載の燃料電池装置。

【請求項3】

前記エアフィルタを保持する保持金具を備え、
前記保持金具は、前記取入口の上方空間を覆う庇部を有する請求項２記載の燃料電池装置。

【請求項4】

前記エアフィルタは突出片を有し、
前記保持金具は、前記庇部から延びる係止部を有し、
前記突出部に前記係止部が係止する請求項３記載の燃料電池装置。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、燃料電池装置に関するものである。

【背景技術】

【0002】

水素を含有する燃料ガスと酸素含有ガス（空気）とを用いて発電を行ない、電気を外部に供給する燃料電池装置が知られている。このような燃料電池装置において、発電を行う発電モジュールには、燃料ガスを供給する燃料ガス供給装置と、空気を供給する空気供給装置が接続される（例えば特許文献１）。

【0003】

空気供給装置は、例えばダイアフラム式の空気ブロワの作動によりエアフィルタを通して吸い込んだ空気を、カソード用の酸素含有ガスとして発電モジュールに対し空気配管を通して送給するようになっており、空気配管には、カソード空気用空気流量計と、水分排出手段としての三方切換弁とが介装されている。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0004】

【特許文献1】特開２０１３－７３８１５号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0005】

しかしながら、上述の空気供給装置は、エアフィルタから発電モジュールに至るまでの空気流路が屈曲した配管で接続されている。そのため、空気供給装置を構成する部品の製造コストを抑えることが難しくなっている。また、配管が屈曲していることで、配管内部を通過する空気に抵抗が生じて圧力損失が上昇する。これにより、発電効率の低下を招くおそれがある。

【0006】

本発明は、上記課題を解決するためのもので、部品コストの上昇を抑え、かつ発電効率に優れた燃料電池装置を提供することを目的とする。

【課題を解決するための手段】

【0007】

本発明は、燃料電池が収納容器に収納されてなる燃料電池モジュールと、
発電に使用される空気を前記燃料電池に供給する空気供給装置と、を備え、
前記空気供給装置は、空気を取り入れる取入口を備えたエアフィルタと、前記燃料電池に供給される空気の流量を測定する空気流量計と、空気流を発生させるブロアと、を有し
前記エアフィルタ、前記空気流量計、前記ブロアが一直線上に配置されている燃料電池装置である。

【発明の効果】

【0008】

上述のように構成することにより、部品コストの上昇を抑えるとともに、発電効率に優れた燃料電池装置となる。

【図面の簡単な説明】

【0009】

【図1】本実施形態の燃料電池装置のシステム構成図である。

【図2】本実施形態の空気供給装置の構成を示す構成図である。

【図3】空気供給装置が取り付けられた状態を示す燃料電池モジュールの側面図である。

【図4】空気供給装置が取り付けられた状態を示す燃料電池モジュールの斜視図である。

【図5】本実施形態の空気供給装置を示す図である。

【図6】本実施形態の保持金具を示す図である。

【発明を実施するための形態】

【0010】

好適と考える本発明の実施形態を、本発明の作用を示して簡単に説明する。

【0011】

本発明は、燃料電池モジュールに空気を供給する空気供給装置を備えた燃料電池装置であって、空気供給装置はエアフィルタ、空気流量計、ブロアが一直線上に配置されて構成されている。これにより、エアフィルタ、空気流量計、ブロアを接続する配管が短くなるため部品コストを低減することができる。また、燃料電池モジュールに供給される空気の圧損を低減することができるので、発電効率に優れた燃料電池装置となる。

【0012】

また、空気供給装置は、エアフィルタの空気の取入口を上方に向けて燃料電池モジュールの側方に配置されている。これにより、空気供給装置は、燃料電池モジュールから発せられる熱により温度が上昇した空気を取り入れることができるので、より発電効率を向上させることができる。

【0013】

また、エアフィルタを保持する保持金具を備え、この保持金具は取入口の上方空間を覆う庇部を有している。これにより、エアフィルタは保持金具によって所定の位置に取り付けられ、さらに空気の取入口にゴミや埃等が落下することも防ぐことができる。

【0014】

また、エアフィルタは突出片を有し、保持金具は庇部から延びる係止部を有しており、突出部に係止部が係止する。この構成により、エアフィルタを容易に着脱することができ、メンテナンス性が向上する。

【実施例0015】

以下、本発明の一実施例を図面により説明する。

【0016】

図１は本実施形態の燃料電池装置のシステム構成図である。燃料電池装置１００は、燃料電池モジュール１を含み、燃料電池モジュール１を作動させるための、第１熱交換器２、蓄熱タンク３、凝縮水タンク４、放熱器５、空気供給装置１４、燃料供給装置１５、改質水供給装置１６等の複数の補機が筐体５０内に納められている。筐体５０内には上述の装置全てが収められる必要はなく、例えば、第１熱交換器２や蓄熱タンク３を筐体５０の外部に設けてもよい。また、上述の装置の一部を省略した燃料電池装置も可能である。

【0017】

燃料電池モジュール１は、箱状の収納容器１０の内部に、燃料ガスと酸素含有ガスとで発電を行なう燃料電池１１と、燃料電池１１に供給する燃料ガスを生成する改質器１２と、を収容して構成される。

【0018】

燃料電池１１の構成については特に限定はしないが、例えば、複数の燃料電池セルが配列されてなるセルスタック構造を有していてもよい。セルスタック構造の燃料電池１１は、例えば、各燃料電池セルの下端を、ガラスシール材等の絶縁性接合材を用いて、マニホールドに固定することによって構成される。

【0019】

改質器１２は、天然ガス、ＬＰガス等の原燃料ガスを水蒸気改質し、燃料電池１１に供給する燃料ガスを生成する。改質器１２には、原燃料ガスを供給する燃料供給装置１５と、改質水を供給する改質水供装置１６が接続されており、原燃料ガスと改質水は加熱された改質器１２で改質反応し、水素を含む燃料ガスが生成される。

【0020】

燃料電池１１には、改質器１２で生成された燃料ガスと、空気供給装置１４によって導入された空気（酸素含有ガス）が供給される。燃料ガスは、燃料電池セル内を通過するときに酸素含有ガスと反応して発電が行われる。発電に使用されなかった燃料ガスと酸素含有ガスは、燃料電池１１の上部で合流して燃焼する。この燃料ガスの燃焼によって高温の排ガスが生成され、改質器１２はこの熱によって加熱される。このようにして燃料電池モジュール１内で生じた排ガスは、第１熱交換器２に供給される。

【0021】

第１熱交換器２には配管を介して、蓄熱タンク３、熱媒ポンプＰ１および放熱器５が接続され、第１熱媒循環ラインＨＣ１が形成されている。この第１熱媒循環ラインＨＣ１には熱媒体が導入されており、第１熱交換器２ではこの熱媒体と前述の排ガスとで熱交換が行われて熱媒体が加熱される。熱媒体としては水などを用いることができ、蓄熱タンク３は熱交換により温度が上昇した熱媒体を蓄える。蓄熱タンク３に蓄えられた熱媒体は、放熱器５に送られて冷却され、再び第１熱交換器２で排ガスと熱交換を行った後、蓄熱タンク３に還流する。これにより、蓄熱タンク３には上部から温度の高い熱媒体が蓄えられ温度成層が形成される。

【0022】

また、第１熱交換器２には、凝縮水回収路２０を介して凝縮水タンク４が接続されている。燃料電池モジュール１で発生した排ガスが熱交換によって冷却されると、排ガス中に含まれる水蒸気が水と気体に分離され、分離された水は、凝縮水回収流路２０を通って凝縮水タンク４に回収される。凝縮水タンク４では、イオン交換器（図示せず）などを経て、回収した水から不純物を取り除いて純水化する。純水化した水は水供給装置１６により改質器１２に供給され、改質水として使用される。一方で、水分が取り除かれた気体は、排気流路２１を通ってから筐体５０の外に排出される。

【0023】

改質器１２に原燃料を供給する燃料供給装置１５は、燃料の供給源から繋がる原燃料流路２２上に、第１電磁弁１５０、圧力センサ１５１、脱硫器１５２、ガス流量計１５３、燃料ポンプ１５４、第２電磁弁１５５等の補機が設けられている。改質器１２に改質水を供給する改質水供給装置１６は、凝縮水タンク４から繋がる改質水流路２３上に改質水ポンプ１６０等の補機が設けられている。燃料電池モジュール１に酸素含有ガスを供給する空気供給装置１４は、酸素含有ガス流路２４上に、エアフィルタ６０、空気流量計６１、ブロワ６２等の補機が設けられている。なお、ここに挙げた補機は一例であって、この他の補機を備える構成としてもよい。

【0024】

さらに、燃料電池装置１００には、各種機器の動作を制御する制御装置３０が設けられているほか、燃料電池モジュール１にて発電された直流電力を交流電力に変換し、変換された電気の外部負荷への供給量を調整するための供給電力調整部（パワーコンディショナ）４０を備えている。

【0025】

また、燃料電池装置１００は、第２熱交換器６、蓄熱タンク３から熱媒を循環させる与熱ポンプＰ２およびこれらを繋ぐ配管を含む第２熱媒循環ラインＨＣ２を備えていてもよい。第２熱媒循環ラインＨＣ２では、外部から供給流路２５を介して供給された水道水を、蓄熱タンク３に貯留された高温の熱媒体を用いて第２熱交換器６で加温する。加温された水を外部の給湯器等の再加熱装置に向けて送給流路２６を介して送給することができる。燃料電池装置１００は、外部への温水供給を行わない、いわゆるモノジェネレーションシステムであってもよい。

【0026】

図２は、本実施形態の空気供給装置の構成を示す構成図である。空気供給装置１４は、空気を取り入れる取入口６０１を備えたエアフィルタ６０と、エアフィルタ６０を通過して燃料電池モジュール１に供給される空気の流量を測定する空気流量計６１と、空気流を発生させるブロア６２を備えていて、エアフィルタ６０、空気流量計６１、ブロア６２は垂直方向に一直線上に配置されている。このように、エアフィルタ６０、空気流量計６１、ブロア６２を一直線上に配置することで、これらを繋ぐ配管等の部品を短くするとともに、加工の手間を減らして部品コストを低減することができる。また、燃料電池モジュール１に供給される空気の圧損を低減することができるため、発電効率に優れた燃料電池装置となる。

【0027】

エアフィルタ６０の取入口６０１は筐体５０内に開口しており、空気供給装置１４には筐体５０内の空気が取り入れられる。このように、取入口６０１を筐体５０内に開口させることで、エアフィルタ６０を任意の場所に配置することができるようになり、空気供給装置１４の配置の自由度を向上させることができる。なお、図示はしないが、筐体５０には外部の空気を取り入れる外部空気流入口が設けられていて、外部空気流入口には空気中の塵埃を捕集するフィルタ装置が設けられている。したがって、空気供給装置１４にはフィルタ装置によって塵埃が取り除かれた後の空気が取り入れられる。

【0028】

本実施形態の空気供給装置１４は、エアフィルタ６０、空気流量計６１、ブロア６２を備えて構成されているが、これらの間に開閉弁などを備えていても構わない。また、空気流量計６１がブロア６２の上流に設けられた例を示したが、ブロア６２の下流に空気流量計６１が設けられる構成であってもよい。さらには、一直線上とは垂直方向に限らず、水平方向であってもよいし、斜め方向であってもよい。

【0029】

また、空気供給装置１４は、燃料電池モジュール１の側方に配置されている。燃料電池モジュール１は発電を行うことで高温となり、その熱によって燃料電池モジュール１の周囲の温度が高くなる。空気供給装置１４を燃料電池モジュール１の側方に配置することで、温度の高い空気を取り入れることができるため、発電効率をより向上させることができる。

【0030】

燃料電池モジュール１の側方では、下部よりも上部の方が温度が高くなっている。したがって、エアフィルタ６０の取入口６０１を上方に向けて空気供給装置１４を配置することで、より温度の高い空気を取り入れることができるので、発電効率をさらに向上させることができる。

【0031】

図３は、空気供給装置が取り付けられた状態を示す燃料電池モジュールの側面図であり、図４は、空気供給装置が取り付けられた状態を示す燃料電池モジュールの斜視図である。燃料電池モジュール１は、箱状の収納容器１０の内部に、燃料電池１１と改質器１２とを収容して構成されており、この収納容器１０の外表面は断熱材８０で覆われている。収納容器１０の周囲を断熱材８０で覆うことで、発電によって発生した熱が外部に放散することを抑制している。断熱材８０は、収納容器１０の各面に対向する複数の板状断熱材からなり、これら板状断熱材のつなぎ目を押さえる断熱材フレーム８１を取り付けることで、収納容器１０に断熱材８０が固定されている。そして、この断熱材フレーム８１には、燃料電池装置の運転を行うために必要な補機を取り付けることができる。

【0032】

空気供給装置１４は、断熱材フレーム８１の一つに、保持金具７０を介して取り付けられている。保持金具７０を取り付けるフレームは特に限定されない。図では、縦方向に延びるフレームに取り付けられているが、燃料電池モジュール１の上部を横方向に延びるフレームに取り付けることもできる。なお、燃料電池装置が断熱材フレーム８１以外にもフレーム構造を有している場合は、保持金具７０を他のフレーム構造に取り付けてもよい。また、フレーム以外に保持金具７０を取り付けてもよく、例えば、筐体５０を構成する外装パネルの内側に取り付けるようにしてもよい。

【0033】

本実施形態のように、保持金具７０を断熱材フレーム８１に取り付けることで、空気供給装置１４を燃料電池モジュール１の側方に容易に配置することができる。さらには、縦方向に延びるフレームに取り付けるようにすれば、空気供給装置１４を取り付ける位置の上下方向の調整も容易に行うことができる。

【0034】

保持金具７０は、エアフィルタ６０の取入口６０１を上に向けた状態で空気供給装置１４を燃料電池モジュール１の側方に取り付ける。また、保持金具７０は、取入口６０１の上方空間を覆う庇部７２を備えている。庇部７２と取入口６０１との間には隙間が設けられているので、燃料電池モジュール１の発電に利用される空気はこの隙間から空気供給装置１４内に取り入れられる。取入口６０１は上方に向かって開口しているため、もしゴミや埃等が落下してきた場合にはエアフィルタ６０内部に取り込まれてしまうおそれがあるが、庇部７２によって取入口６０１の上方空間を覆うことで、エアフィルタ６０に埃等が落下してしまうことを防ぐことができる。

【0035】

保持金具７０は、エアフィルタ６０を上方から吊り下げるように係止させて、空気供給装置１４を保持している。エアフィルタ６０は容易に保持金具７０から取り外すことができるので、メンテナンス性に優れる。

【0036】

図５は、本実施形態の空気供給装置を示す図である。エアフィルタ６０は、左右側面の上部２箇所に突出片６０２を備えていて、この突出片６０２を保持金具７０に引っ掛けることで係止されるようになっている。この突出片６０２は、張り出し高さの異なる上部突出部６０２ａと、下部突出部６０２ｂとを有している。

【0037】

エアフィルタ６０下端の空気流出部６０３は、空気流量計６１上端の空気流入部６１１と直接接続されており、接続箇所がクイックファスナ６４で固定されている。そして空気流量計６１下端の空気流出部６１２と、ブロア６２上端の空気流入部６２１とは、薄型の継手６６を介して接続されており、接続箇所は同様にクイックファスナ６５で固定される。エアフィルタ６０、空気流量計６１、ブロア６２を一直線上に配置することにより、上述のように補機同士を直接接続したり、または薄型の継手６６を介在させるだけで接続することができる。

【0038】

ブロア６２と燃料電池モジュール１とは空気配管６３によって接続されている。空気配管６３は、上下方向に延びるループ状をなしており、これにより空気配管６３のレイアウト用スペースを小さくしつつ、所定の配管長さを確保している。燃料電池装置の発電運転を停止させると、燃料電池モジュール１内部に供給された空気の一部が空気供給装置１４に逆流することがある。この空気は高温かつ湿り気を含んでおり、逆流した過湿空気によってブロア６２の耐久性を低下させてしまうおそれがある。そこで、ブロア６２と燃料電池モジュールとの間に設けられた空気配管６３の長さを所定量確保することで、配管内で過湿空気を結露させて、水分がブロア６２に到達することを防止する。なお、本実施形態の空気配管６３はループ状としたが、所定量の配管長を確保できるようになっていればこの形状に限らない。なお、過湿空気がブロア６２に流入することを防止する構造を備えている場合は、空気配管６３を直線状にしてもよい。

【0039】

空気配管６３は、アルミなどの熱伝導性の高い材質により形成することができる。熱伝導性の高い材質を用いることで、過湿空気の結露を促進させて、水分がブロア６２に到達することを防止する効果を高めることができる。

【0040】

図６は、本実施形態の保持金具を示す図である。保持金具７０は、金属板を折り曲げて形成され、取付部７１、庇部７２、係止部７３を有している。取付部７１は、断熱材フレーム８１にねじ止めするためのねじ穴７１ａを有している。取付部７１から水平方向に延びる庇部７２は、エアフィルタ６０の取入口６０１の上方に配置されて、取入口６０１の上方空間を覆うものである。そして、庇部７２の左右両端部を下方に折り曲げて形成された係止部７３は、エアフィルタ６０の突出片６０２に係止して空気供給装置１４を保持する。より具体的には、係止部７３は、下端部を内側に折り曲げて形成されたフランジ７３ａを有しており、フランジ７３ａには切り欠きが設けられている。この切り欠きに突出片６０２の下部突出部６０２ｂを合わせると、上部突出部６０２ａがフランジ７３ａに引っ掛かり係止される。

【符号の説明】

【0041】

１ 燃料電池モジュール
１０ 収納容器
１１ 燃料電池
１４ 空気供給装置
６０ エアフィルタ
６０１ 取入口
６０２ 突出片
６１ 空気流量計
６２ ブロア
７０ 保持金具
７２ 庇部
７３ 係止部

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】