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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024043852
(43)【公開日】2024-04-02
(54)【発明の名称】人工涵養発電システム
(51)【国際特許分類】
   F24T 10/20 20180101AFI20240326BHJP
   E21B 43/00 20060101ALI20240326BHJP
   F03G 4/00 20060101ALI20240326BHJP
   F24T 50/00 20180101ALI20240326BHJP
【FI】
F24T10/20
E21B43/00 C
F03G4/00 501
F24T50/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022149058
(22)【出願日】2022-09-20
(71)【出願人】
【識別番号】509180429
【氏名又は名称】株式会社WIND-SMILE
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 忠大
(72)【発明者】
【氏名】福留 修蔵
(57)【要約】
【課題】高い発電効率を発揮しつつ注入損失及び地震リスクを低減可能な人工涵養発電システムを提供すること。
【解決手段】本発明の人工涵養発電システム1は、地上から貯留層10にわたって配置した注入井20と、地上から貯留層10にわたって配置した生産井30と、生産井30を介して貯留層10から回収した流体Fを用いて発電可能な発電設備40と、を備え、注入井20が、鉛直方向に延在する注入本管21と、高温岩体A内において水平方向に延在する展開管22と、高温岩体A内において展開管22の先端側に穿設した先端孔23と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地中の高温岩体内の貯留層で加熱した流体を用いて発電する、人工涵養発電システムであって、
地上から前記貯留層にわたって配置した注入井と、
地上から前記貯留層にわたって配置した生産井と、
前記生産井を介して前記貯留層から回収した流体を用いて発電可能な発電設備と、を備え、
前記注入井が、鉛直方向に延在する注入本管と、前記高温岩体内において水平方向に延在する展開管と、前記高温岩体内において前記展開管の先端側に穿設した先端孔と、を備えることを特徴とする、
人工涵養発電システム。
【請求項2】
1本の前記注入井において、複数の展開管を備え、前記各展開管の先端側にそれぞれ前記先端孔を設けたことを特徴とする、請求項1に記載の人工涵養発電システム。
【請求項3】
前記複数の展開管の内少なくとも1本が、水平方向において他の前記展開管と異なる方向に延在することを特徴とする、請求項2に記載の人工涵養発電システム。
【請求項4】
前記複数の展開管の内少なくとも1本が、他の前記展開管と異なる深さに位置することを特徴とする、請求項3に記載の人工涵養発電システム。
【請求項5】
前記生産井が、複数の先端孔の間に位置することを特徴とする、請求項3又は4に記載の人工涵養発電システム。
【請求項6】
前記生産井が、生産本管と、前記生産本管の外周を内外に連通する複数の導入孔を備えることを特徴とする、請求項5に記載の人工涵養発電システム。
【請求項7】
前記流体が、二酸化炭素又は二酸化炭素と他の流体の混合物であることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の人工涵養発電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は人工涵養発電システムに関し、特に高い発電効率を発揮しつつ注入損失及び地震リスクを低減可能な人工涵養発電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
2015年9月の国連サミットで採択されたSDGsでは、温室効果ガス等の影響による気候変動への具体的対策が求められた。こうした世界的趨勢に対応して、日本政府は、2050年までにカーボンニュートラル(実質的な二酸化炭素排出量ゼロ)を達成するとの数値目標を設定した。具体的な数値目標の設定に伴い、民間企業でも二酸化炭素排出量の削減に向けた積極的な取り組みが始まっている。これらの取り組みの1つに、太陽光発電や地熱発電に代表される、いわゆる再生可能エネルギーの利用がある。
日本は世界有数の火山国であり、世界第3位の地熱資源を有していることから、再生可能エネルギーの中でも地熱資源を利用した地熱発電が有望視されている。
伝統的な地熱発電は、地中の地熱貯留層内から抽出した高温高圧の熱水と水蒸気を利用して発電機の蒸気タービンを回すことで電力を発生させる発電システムである。
しかし、多くの地熱発電所において発電システムの供用に伴う発電量の減衰が確認されており、所定の出力を維持できないケースが多発している。
【0003】
このような現状に対し、発電量の改善や増加を目的として、貯留層への人為的注水、亀裂の透水性の向上、貯留層の造成等を含む、地熱増産システム(Enhanced Geothermal Systems:EGS)の開発が進んでいる(特許文献1)(非特許文献1)。
人工涵養技術は地熱増産システムの1つであり、地中に高温の岩体が存在し、岩体に高透水性の亀裂が存在し貯水層を構成しているが、水の供給が不足しているために熱水を得られない場所に適用可能な技術である。
具体的には、地上から地中の高温岩体(hot dry rock)内にわたって生産井と注入井を形成し、注入井から貯水層の亀裂内に水を注入し、亀裂内で加熱した熱水を生産井から地上に回収し、熱水を利用して地上で発電を行う。発電後の水を再び注入井に還元することで、地上の発電設備と地中の高温岩体の間を水が循環する、閉鎖型の発電システムを構築することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-51856号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】「令和元年度地熱貯留層評価・管理技術の成果」(吉松圭太、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構、2020年6月発行)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の人工涵養発電システムは、注入井から注入した水を、亀裂内の流路を通過させる過程で発電に有効な温度まで加熱する。よって、大きな発電量を得るためには、注入井と生産井の距離を長くして亀裂内流路を長くする必要がある。
しかし、亀裂は高温岩体内において多方向に展開しているため、注入井と生産井の距離を長くすると、流路から外れた水が亀裂内に残存して回収できなくなることで、注入損失が大きくなる。また、亀裂内流路が長くなることで、地層を刺激して地震を誘発するおそれがある。
これに対し、注入井と生産井の距離を短くすれば、注入損失が減り、地震のリスクも低下するが、短い亀裂内流路で発電に十分な熱量を確保するためには、水の注入量を減らさなければならず、結果として発電効率が低下する。
すなわち従来技術では、発電効率と、注入損失及び地震リスクの低減がトレードオフの関係にあり、これらを両立することができない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の人工涵養発電システムは、地上から貯留層にわたって配置した注入井と、地上から貯留層にわたって配置した生産井と、生産井を介して貯留層から回収した流体を用いて発電可能な発電設備と、を備え、注入井が、鉛直方向に延在する注入本管と、高温岩体内において水平方向に延在する展開管と、高温岩体内において展開管の先端側に穿設した先端孔と、を備えることを特徴とする。
【0008】
本発明の人工涵養発電システムは、1本の注入井において、複数の展開管を備え、各展開管の先端側にそれぞれ先端孔を設けてもよい。
【0009】
本発明の人工涵養発電システムは、複数の展開管の内少なくとも1本が、水平方向において他の展開管と異なる方向に延在していてもよい。
【0010】
本発明の人工涵養発電システムは、複数の展開管の内少なくとも1本が、他の展開管と異なる深さに位置していてもよい。
【0011】
本発明の人工涵養発電システムは、生産井が、複数の先端孔の間に位置していてもよい。
【0012】
本発明の人工涵養発電システムは、生産井が、生産本管と、生産本管の外周を内外に連通する複数の導入孔を備えていてもよい。
【0013】
本発明の人工涵養発電システムは、流体が、二酸化炭素又は二酸化炭素と他の流体の混合物であってもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の人工涵養発電システムは、高温岩体内に水平方向に展開した展開管を介して管内の流体を一次加熱し、先端孔内で二次加熱しつつ亀裂内に浸透させ、亀裂内で三次加熱して生産井から回収する。
従って、亀裂内流路を短縮して注入損失や地震リスクを低減しつつ、高温の流体を多量に循環させて、高い発電効率を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の人工涵養発電システムの説明図
図2A】注入井と生産井の地中平面図
図2B】注入井と生産井の地中側面図
図3A】実施例3の説明図(1)
図3B】実施例3の説明図(2)
図3C】実施例3の説明図(3)
図3D】実施例3の説明図(4)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しながら本発明の人工涵養発電システムについて詳細に説明する。発明の理解を容易にするため、図面において、重要性の乏しい構造を簡略化又は省略し、寸法や縮尺を適宜強調して表示している。
【実施例0017】
[人工涵養発電システム]
<1>全体の構成(図1
本発明の人工涵養発電システム1は、貯留層10と、注入井20と、生産井30と、発電設備40と、を少なくとも備える。詳細には、地上から地中の高温岩体Aに向けて注入井20及び生産井30を穿設し、注入井20及び生産井30の先端(下端)を、高温岩体A内の貯留層10に到達させる。
生産井30は、注入井20から所定距離離れた位置に設置する。
本例では注入井20及び生産井30を各1本とするが、これに限らず注入井20及び生産井30のいずれか一方又は双方を複数本設けてもよい。
本例では、注入井20及び生産井30の基端(上端)を、地上の発電設備40に連結し、発電設備40による熱回収後の流体Fを、再び注入井20に注入して流体Fを人工涵養発電システム1内に循環させる。ただし、人工涵養発電システム1は循環型に限らず、熱回収後の流体Fを外部に排出し、流体Fを新たな供給源から注入井20内に注入するように構成してもよい。
【0018】
<1.1>高温岩体(図1
高温岩体Aは、地中に存在する高温の岩体である。具体的には貫入マグマが冷えて固まる過程の物質や、溶融したマグマに近接する岩体からなる。
高温岩体Aは、貯留層10の保水性の観点から、硬質で透水性の低い花崗岩が特に望ましい。
高温岩体Aの温度は、概ね200℃~300℃程度である。
高温岩体Aは、概ね地下2,000m以深に位置するが、発電効率や掘削コストとの兼ね合いから、概ね地下2,000m~5,000mの範囲内であることが望ましい。
なお「高温岩体」との語は、一部において「高温であるが亀裂に乏しい岩体」との定義で使用されることがあるが、本発明では亀裂の程度を問わず、単に「高温の岩体」程度の意味で使用する。
【0019】
<1.2>流体
流体Fは、貯留層10から発電設備40へ、熱エネルギーを伝達する媒体である。
本例では流体Fとして水(HO)を採用する。ここで「水」とは、液体水Fwと、液体水Fwが気化した蒸気Fvを含んだ意味で使用する。
水は、注入井20を介して高温岩体Aの貯留層10まで液体水Fwとして注入され、貯留層10内で加熱加圧された後、生産井30を介して蒸気Fvと高温の液体水Fwの混合体として地上へ回収される。
【0020】
<2>貯留層(図1
貯留層10は、流体Fを貯留するための地層である。
貯留層10は、主に高温岩体A内に形成された複数の亀裂11のネットワークからなる。すなわち複数の亀裂11が高温岩体A内に密集することで、全体として、流体Fを加熱しつつ浸透可能な貯留層10を構成する。
なお貯留層10は、天然亀裂からなる天然貯留層に限らず、水圧破砕等の手段によって人工的に亀裂11を形成してなる人工貯留層であってもよい。
【0021】
<3>注入井(図2A図2B
注入井20は、地上から貯留層10内に流体Fを注入する流路構造である。
注入井20は、地上から高温岩体A内へ向かって鉛直方向に延在する注入本管21と、高温岩体A内において注入本管21の下端付近から水平方向に延在する展開管22と、高温岩体A内において展開管22の先端側に穿設した先端孔23と、を備える。
本例では注入本管21が、基端から先端の順に直径50cmから段階的に径が小さくなる複数のケーシングを連結してなる。ただし注入本管21はこれに限らず、要は地上から展開管22まで流体Fを注入可能な構造であればよい。
本例では1本の注入井20が、4本の展開管22を備え、各展開管22がそれぞれ先端孔23を備える。ただし展開管22の数はこれに限らず、1本であっても、4本以外の複数本であってもよい。
【0022】
<3.1>展開管
展開管22は、貯留層10内を水平方向に展開する管路である。
注入本管21と展開管22の分岐には、緩やかなアールを設けることが望ましい。
本例では4本の展開管22を、注入本管21に対し所定間隔でそれぞれ異なる深さに接続し、水平方向においてそれぞれ異なる方向に扇状に展開する。
詳細には、4本の展開管22を注入本管21の先端から上方へ20m間隔で配置し、上下に隣り合う展開管22の向きをそれぞれ約15°ずつ水平方向にずらす。
ただし展開管22の配置はこれに限らず、他の配置については実施例3にて詳述する。
【0023】
<3.2>先端孔
先端孔23は、流体Fの加熱機能と地中浸透機能を備える孔である。
先端孔23は、高温岩体A内を展開管22の先端方向に穿孔して設ける。
本例では先端孔23として、展開管22と同径の円孔を採用する。ただしこれに限らず、拡径又は縮径して設けてもよい。
本例では、注入本管21から扇状に展開する4本の先端孔23の内、2本目と3本目で生産井30を挟むように配置する。
【0024】
<4>生産井(図2A図2B
生産井30は、貯留層10内から地上へ流体Fを回収する流路構造である。
生産井30は、地上から高温岩体A内へ向かって鉛直方向に延在する生産本管31と、生産本管31の外周を内外に連通する複数の導入孔32と、を備える。
本例の生産井30は、導入孔32によるドレーン構造からなるため、貯留層10内の流体Fを生産本管31の外周と先端から同時に吸引することで、流体Fの注入損失量を低減させることができる。
本例では生産本管31が、基端から先端の順に直径50cmから段階的に径が小さくなる複数のケーシングを連結してなる。ただし生産本管31はこれに限らず、要は貯留層10から地上まで流体Fを回収可能な構造であればよい。
なお、導入孔32は必須の構成要素ではなく、生産本管31に導入孔32を設けず、生産本管31の先端のみから流体Fを吸引する構成であってもよい。
【0025】
<5>発電設備
発電設備40は、流体Fによって電力を生成するための設備である。
発電設備40は、流体Fを蒸気Fvと高温の液体水Fwに分離する気水分離機、蒸気Fvで稼働する蒸気タービン、蒸気タービンによって発電する発電機、蒸気Fvを冷却する冷却塔等の装置を結合してなる。
発電設備40のその他の構成は公知なのでここでは詳述しない。
【0026】
<6>人工涵養発電システムの運用(図1
本発明の人工涵養発電システム1は、例えば以下のように運用する。
地上から注入本管21内に液体水Fwを注入する。
液体水Fwは、注入本管21の先端付近で展開管22内を通り、高温岩体A内を水平方向に移動する。この際、液体水Fwは展開管22の管壁を介して高温岩体Aに間接的に加熱される(一次加熱)。
液体水Fwは、展開管22の先端から先端孔23内に吐出され、坑壁の亀裂11から貯留層10内に浸透する。この際、液体水Fwは先端孔23の孔壁を介して高温岩体Aに直接に加熱され、一部が蒸気Fvとなる(二次加熱)。
亀裂11内の液体水Fw及び上記Fvは、亀裂11の経路を通過することで高温岩体Aに直接加熱され(三次加熱)、液体水Fwと蒸気Fvの混合体(流体F)として生産井30の生産本管31内を通り、地上の発電設備40に到達する。
発電設備40は、気水分離機によって高温の流体Fから蒸気Fvを分離し、蒸気Fvで蒸気タービンを回転させることによって発電する。
発電後の蒸気Fvは、冷却塔を循環させることによって温度を低下させて液体水Fwに戻し、気水分離機で分離した液体水Fwと合流させる。
本例では、液体水Fwを再び注入井20へ還元して、流体Fを人工涵養発電システム1内に循環させる。ただし、液体水Fwの再注入時には、注入水損失に相当する量を補充する必要がある。
本発明の人工涵養発電システム1は、展開管22と先端孔23の組み合わせにより、亀裂内経路を短縮しつつ流体Fを効率的に加熱して回収することができる。亀裂内流路が短いため注入損失が少なく、地層への影響を最小限に抑えることができる。
また、先端孔23の坑壁から貯留層10内に大量の流体Fを浸透させることができるため、高温の流体Fを多量に循環させて、高い発電効率を達成することができる。
【実施例0027】
[流体に二酸化炭素を用いる実施例]
本例では、流体Fとして二酸化炭素(CO)を採用する。
貯留層10内に浸入した二酸化炭素は、高温・高圧力下で、液体と気体の両方の性質を備えた超臨界状態となる。このような超臨界状態の二酸化炭素は、水に比べて低粘度かつ高浮力であるため、圧送に必要なエネルギーを大幅に削減することができる。
また、一般に人工涵養発電では、流体の一部が亀裂の割れ止まりや、分岐した間隙に滞留してしまうが、この場合、本例では水ではなく二酸化炭素を地中に滞留させることになるため、同時に二酸化炭素の地中封じ込め効果(炭素隔離)を達成することができる。
更に、貯留層10から漏れた二酸化炭素は 高温岩体Aの辺縁部で、カルサイト(Calcite)等の炭酸塩や、カオリナイト(Kaolinite)等の粘土鉱物として地中に固定化され(ジオリアクター)、この炭酸塩や粘土鉱物が貯留層10のキャップロックとして機能することで、流体Fの地上への漏洩を防ぐ。これによって流体Fの注入損失を低減することができる。
【実施例0028】
[展開管の他の配置の実施例]
展開管22の配置は実施例1の構成に限らない。
例えば、注入本管21の深さ方向における同じ位置から、水平方向に向きを変えて複数の展開管22を延出させ、これを上下に並列してもよい(図3A)。
また、注入本管21の深さ方向に隣り合う展開管22を、水平方向に向きを変えて互い違いに配置してもよい(図3B)。
あるいは、注入本管21の先端から、複数の展開管22を水平方向に展開するように配置してもよい(図3C)。
更に、2本の注入井20を、展開管22の向きが対向するように配置し、その中間に生産井30を配置してもよい(図3D)。
上記は展開管の配置の一例に過ぎず、展開管22はどのような高さ及び向きに配置してもよい。
【符号の説明】
【0029】
1 人工涵養発電システム
10 貯留層
11 亀裂
20 注入井
21 注入本管
22 展開管
23 先端孔
30 生産井
31 生産本管
32 吸入孔
40 発電設備
A 高温岩体
F 流体
Fv 蒸気
Fw 液体水
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図3D