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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024043873
(43)【公開日】2024-04-02
(54)【発明の名称】サイズ判別装置
(51)【国際特許分類】
   G01B 21/02 20060101AFI20240326BHJP
【FI】
G01B21/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022149095
(22)【出願日】2022-09-20
(71)【出願人】
【識別番号】522114232
【氏名又は名称】株式会社ヒューロビント
(71)【出願人】
【識別番号】522371787
【氏名又は名称】株式会社ゆまな
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】デロイトトーマツ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】松下 光次郎
(72)【発明者】
【氏名】日笠 克己
【テーマコード(参考)】
2F069
【Fターム(参考)】
2F069AA31
2F069DD15
2F069DD27
2F069GG01
2F069GG62
2F069QQ07
(57)【要約】
【課題】
青果物の収穫現場等で青果物のサイズを簡易に判別することができるサイズ判別装置を提供すること。
【解決手段】
サイズ判別装置1は、ユーザの少なくとも1つの手指に装着される第1装着部11Aと、該ユーザの手の甲に装着される第2装着部11Bと、該第1装着部11Aおよび該第2装着部11Bのそれぞれに各端部が直接的または間接的に連結されている伸縮性を有する伸縮部材13と、該伸縮部材13に作用する張力を検知する張力検知器14と、該張力検知器14により検知された該伸縮部材13の張力と所定の閾値との対比結果に応じた報知信号を出力する制御装置20と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの少なくとも1つの手指に装着される第1装着部と、
前記ユーザの手の甲に装着される第2装着部と、
前記第1装着部および前記第2装着部のそれぞれに各端部が直接的または間接的に連結されている伸縮性を有する伸縮部材と、
前記伸縮部材に作用する張力を検知する張力検知器と、
前記張力検知器により検知された前記伸縮部材の張力と所定の閾値との対比結果に応じた報知信号を出力する制御装置と、
を備えるサイズ判別装置。
【請求項2】
請求項1に記載のサイズ判別装置であって、
前記伸縮部材の一端は前記第1装着部に接続され前記伸縮部材の他端は前記張力検知器に接続されており、
前記張力検知器は前記第2装着部に固定されているサイズ判別装置。
【請求項3】
請求項1に記載のサイズ判別装置であって、
前記手指及び前記手の甲を覆いかつ前記手指の屈曲を容認するグローブを備え、
前記グローブは保形性を有し、
前記第1装着部及び前記第2装着部が前記グローブに固定されているサイズ判別装置。
【請求項4】
請求項1に記載のサイズ判別装置であって、
前記制御装置は前記伸縮部材の張力と前記ユーザの手に握られた対象物のサイズとの相関関係を記憶する記憶部を備え、
前記制御装置は前記相関関係から前記対象物のサイズを推定するサイズ判別装置。
【請求項5】
請求項1に記載のサイズ判別装置であって、
前記制御装置は前記対比結果の情報とユーザの位置情報とを関連付けた情報を記憶する記憶部を備え、
制御装置は前記記憶部に記憶された情報を出力するサイズ判別装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サイズ判別装置に関する。
【背景技術】
【0002】
青果物を販売することを目的に出荷する場合においては、出荷規格を満たさなければならず、出荷規格には青果物のサイズが規定されている。そのため、出荷前に青果物のサイズを測定し、そのサイズが出荷規格を満たすか否かを判別する必要がある。
【0003】
そこで従来は、青果物の画像データから青果物のサイズを検査する青果物の外観検査装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-097455号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した青果物の外観検査装置は設備が大型であり、青果物の収穫時において収穫現場等で青果物のサイズを計測できないという問題点があった。そのため、例えば、青果物の収穫時において出荷規格に満たないサイズの青果物を収穫してしまうことまたは、青果物の収穫時において作業者が青果物の1つ1つのサイズをメジャーやノギス等を用いて測定しなければならないことが発生しており、青果物の収穫作業の時間と労力の負担が大きなものとなっていた。
【0006】
本発明は、以上の点に鑑み、青果物の収穫現場等で青果物のサイズを簡易に判別することができるサイズ判別装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のサイズ判別装置は、
ユーザの少なくとも1つの手指に装着される第1装着部と、
前記ユーザの手の甲に装着される第2装着部と、
前記第1装着部および前記第2装着部のそれぞれに各端部が直接的または間接的に連結されている伸縮性を有する伸縮部材と、
前記伸縮部材に作用する張力を検知する張力検知器と、
前記張力検知器により検知された前記伸縮部材の張力と所定の閾値との対比結果に応じた報知信号を出力する制御装置と、を備える。
【0008】
本発明のサイズ判別装置によれば、青果物の収穫現場等で青果物のサイズが出荷規格を満たすか否かの判別を簡易に行うことができる。
【0009】
例えば、本発明のサイズ判別装置により、青果物が所定のサイズよりも小さいものを判別する際の判別動作について説明する。
ユーザは掌が開いた初期状態から、判別対象の青果物を握るために掌を閉じる。そのため、初期状態と比較してユーザの手指の屈曲角度が大きくなり、それに比例して伸縮部材に張力が作用する。つまり、青果物のサイズが小さければ小さいほど、ユーザの手指の屈曲角度は大きくなり、それに比例して伸縮部材に作用する張力も大きくなる。
制御装置は張力検知器により検知された伸縮部材の張力と所定の閾値との対比を行い、伸縮部材の張力が所定の閾値を超えたと判断した場合に、報知器に報知信号を出力する。
このことにより、ユーザは手に握った青果物が所定のサイズよりも小さいことを認識することができる。
【0010】
上記サイズ判別装置では、伸縮部材の一端は第1装着部に接続され伸縮部材の他端は張力検知器に接続されており、張力検知器は第2装着部に固定されていることが好ましい。
【0011】
このことにより、サイズ判別装置をより簡易な構成とすることができる。
【0012】
上記サイズ判別装置では、ユーザの当該手指及びユーザの手の甲を覆いかつユーザの手指の屈曲を容認するグローブを備え、当該グローブは保形性を有し、第1装着部及び第2装着部が当該グローブに固定されていることが好ましい。
【0013】
このことにより、ユーザが掌を開いた初期状態の手指の屈曲角度が一意に決まるため、サイズ判別装置のユーザが変更された際に、初期状態の伸縮部材の張力を記憶させる校正作業が不要になる。
【0014】
上記サイズ判別装置では、制御装置は伸縮部材の張力とユーザの手に握られた青果物のサイズとの相関関係を記憶する記憶部を備え、制御装置は当該相関関係から青果物のサイズを推定することが好ましい。
【0015】
このことにより、ユーザは青果物のサイズを知ることで、青果物の発育状況を把握することができる。
【0016】
上記サイズ判別装置では、制御装置は対比結果の情報とユーザの位置情報とを関連付けた情報を記憶する記憶部を備え、制御装置は記憶部に記憶された情報を出力することが好ましい。
【0017】
このことにより、ユーザは青果物の発育場所(発育環境)と発育状況(発育速度)との関係性を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施形態によるサイズ判別装置1の全体像及び周辺装置との通信経路を示す図。
図2】本発明の第1の実施形態による手装着具10を示す斜視図。
図3】本発明の第2の実施形態による手装着具10を示す斜視図。
図4】本発明の実施形態によるサイズ判別装置1の活用例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図を参照して、サイズ判別装置1を詳しく説明する。同一又は対応する構成については同一の符号を付して説明を適宜省略する場合がある。
図1には、サイズ判別装置1を含むサイズ判別システムが示されている。図1に示すように、サイズ判別装置1は、ユーザの手に装着される手装着具10と青果物のサイズを判別または判定する制御装置20とを備える。図1に示す青果物のサイズを判別する制御装置20について説明する。
【0020】
制御装置20は、主に演算処理装置(CPU、プロセッサまたはプロセッサコアにより構成されている。)により構成されている。制御装置20は、記憶部21と、判定部22と、位置情報取得部23と、報知信号出力部24と、判定結果出力部25とを備える。制御装置20を構成する演算処理装置が、記憶部21から必要なプログラム(ソフトウェア)および/またはデータを読み取り、当該データを対象に当該プログラムにしたがった演算処理を実行することにより、位置情報取得部23、報知信号出力部24および判定結果出力部25のそれぞれの機能を発揮する。
【0021】
記憶部21には、伸縮部材13に作用する張力について所定の数値が指定されている閾値情報と、伸縮部材13に作用する張力と青果物のサイズとの相関関係を示す相関情報と、ユーザの掌が開いた初期状態で伸縮部材13に作用する張力を示す校正情報と、判定部22により青果物のサイズが判定された判定結果と、判定部22により青果物のサイズ測定された測定結果とが記憶されている。
【0022】
閾値情報は、判定部22により青果物のサイズを判定する際に用いられる数値である。判定部22により、伸縮部材13に作用する張力と閾値情報との対比が行われ、青果物のサイズが判定される。この数値は1つの値でもよく、2つ以上の値が指定されてもよい。
【0023】
相関情報は、伸縮部材13に作用する張力と青果物のサイズとの相関関係を示すものである。青果物のサイズが小さくなればなるほどユーザが当該青果物を掴んだ際の手指の屈曲角度は大きくなる。つまり、伸縮部材13に作用する張力は、青果物のサイズが小さければ小さいほど大きくなるため、負比例関係が成り立つ。相関情報は当該関係性を示すものである。
【0024】
校正情報は、ユーザの掌が開いた初期状態で伸縮部材13に作用する張力を示すものである。掌が開いた初期状態で伸縮部材13に作用する張力はユーザの手の大きさにより変動するため、校正情報は変数であり、ユーザが変更された際に、その数値を変更する必要がある。
なお、保形性の有するグローブ16の上に第1装着部11A及び第2装着部11Bが固定されている場合には、ユーザが変更されても、掌が開いた初期状態の伸縮部材13に作用する張力が変動しないため、当該数値の変更は不要である。
【0025】
判定結果は、手装着具10からの電気信号つまり伸縮部材13に作用する張力と閾値情報との対比結果を示すものである。
【0026】
測定結果は、手装着具10からの電気信号つまり伸縮部材13に作用する張力と相関情報との対比結果から得られる青果物のサイズの推定値を示すものである。
【0027】
判定部22は、伸縮部材13に作用する張力と記憶部21に記憶された閾値情報または相関情報との対比を行うことで、青果物のサイズの判定または測定を行う。青果物のサイズの判定結果または、測定結果は記憶部21に記憶される。
【0028】
位置情報取得部23は、ユーザの位置情報を取得する。位置情報取得部23で取得されたユーザの位置情報は、判定部22で判定または測定された判定結果または測定結果と関連付けられた情報として記憶部21に記憶される。
【0029】
報知信号出力部24は、判定部22により判定された判定結果を報知器30に出力する。報知器30は、ユーザの五感を通じて認識できる態様、例えば、光、音、振動などでユーザに判定結果を報知する。
【0030】
判定結果出力部25は、記憶部21に記憶された判定結果または測定結果を、外部のサーバ40に出力する。なお、本実施形態では、判定結果出力部25は記憶部21を介して間接的に判定部22に接続したが、判定結果出力部25は判定結果または測定結果を判定部22から直接的に受け取り、サーバ40に出力してもよい。
【0031】
図2には、本発明の第1実施形態としての手装着具10の斜視図が示されている。まず、図2に示されている本発明の第1実施形態による手装着具10の構成について説明する。
【0032】
図2に示すように、第1実施形態による手装着具10は、ユーザの手指に固定または装着される第1装着部11Aと、ユーザの手の甲に固定または装着される第2装着部11Bと、第1装着部11Aに一端が直接的に接続され第2装着部11Bに他端が間接的に連結されている伸縮性を有する伸縮部材13と、第2装着部11Bに固定されかつ伸縮部材13の他端部が固定され、伸縮部材13に作用する張力を検知する張力検知器14と、ユーザの手指及び手の甲を覆いかつ手指の屈曲を容認するグローブ16(または手袋)と、張力検知器において検知した張力に応じた電気信号を伝送するケーブル17と、を備える。
【0033】
第1装着部11Aは、グローブ16においてユーザの手の中指のPIP関節(第二関節)または中節付近に相当する部分により構成されている。すなわち、グローブ16が手に装着された際に、当該グローブ16において対象指の対部部位に対応する部分により第1装着部11Aが構成されている。第1装着部11Aには、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂または硬化した接着剤により構成されている第1接続部12Aが設けられている。
【0034】
なお、本実施形態では、第1装着部11Aは、グローブ16の一部により構成されているが、他の実施形態では、ユーザの手指に直接的に設けられてもよい。当該他の実施形態では、第1装着部11Aの一部(グローブ16に代わる部分)は、例えば、当該手指に装着される無端状のフィンガーバンドまたは当該手指に巻き付けられて両端部が固定可能な帯状のフィンガーバンドにより構成されていてもよいし、当該手指に装着される無端状のフィンガーリングまたは当該手指に巻き付けられて両端部が固定可能な帯状のフィンガーリングにより構成されていてもよい。また、本実施形態では、ユーザの手の中指のPIP関節または中節付近に第1装着部11Aが装着されたまたは設けられたが、中指以外の指、親指(母指)、人差し指(示指)、薬指(環指)または小指に第1装着部11Aが装着されまたは設けられてもよく、その位置は、PIP関節付近でなくとも、MP関節(手指と手の甲の間の関節)よりも先端側または末節であってもよい。複数の第1装着部11Aのそれぞれが、複数の指(例えば、人差し指および中指、人差し指および薬指、親指および中指、人差し指、中指および小指など)のそれぞれに設けられていてもよい。
さらに、本実施形態では、第1接続部12Aを熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂または硬化した接着剤により構成したが、第1装着部11Aの一部が金属製のフィンガーバンドまたはフィンガーリングにより形成されている場合には、第1接続部12Aを金属部材で形成し、第1装着部11Aと第1接続部12Aとが溶着されてもよい。
【0035】
第2装着部11Bは、グローブ16の上であって、ユーザの手の甲の中央部に設けられている。すなわち、グローブ16が手に装着された際に、当該グローブ16において手の甲の対部部位(中央部など)に対応する部分に第2装着部11Bが配置されている。
第2装着部11Bには、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂または硬化した接着剤により構成されている第2接続部12Bが設けられている。
【0036】
なお、本実施形態では、第2装着部11Bは、グローブ16の一部により構成されているが、他の実施形態では、ユーザの手の甲に直接的に装着されまたは設けられてもよい。当該他の実施形態では、第2装着部11Bの一部(グローブ16に代わる部分)は、例えば、手掌に装着される無端状のバンドまたは当該手掌に巻き付けられて両端部が固定可能な帯状のバンドにより構成されていてもよい。
本実施形態では、第2接続部12Bを熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂または硬化した接着剤により構成したが、第2装着部11Bが金属製のバンドにより形成されている場合には、第2接続部12Bを金属部材で形成し、第2装着部11Bと第2接続部12Bとが溶着されてもよい。
【0037】
伸縮部材13は、環状の弾性ゴムにより形成されており、その一部は第1装着部11Aに直接的に接続され、その他部は張力検知器14に直接的に接続されている。つまり、他端は張力検知器14を介して間接的に第2装着部11Bに連結されている。
【0038】
なお、本実施形態では、伸縮部材13は、環状の弾性ゴムで形成されたが、ユーザの手指の屈曲に応じて伸縮できる部材であればよく、その形状は線状でもよく、その材質は合成ゴムまたは天然ゴムを採用することができる。伸縮部材13は、コイルばねまたは板ばねにより構成されていてもよい。
また、伸縮部材13の一端が第1装着部11Aに間接的に連結されてもよく、伸縮部材13の他端が第2装着部11Bに直接的に接続されてもよい。
【0039】
伸縮部材13に作用する張力を検知する張力検知器14としては、ロードセル(荷重変換器)を採用でき、一端は支持部材15に支持される構成で第2装着部11Bに固定され、他端部には開口部が設けられている。そして、当該開口部に環状の伸縮部材13の輪が貫通することで、伸縮部材13と張力検知器14とが接続されている。
そのため、ユーザの手指が屈曲した場合に、伸縮部材13に張力が作用し、当該張力は張力検知器14に伝達される。
【0040】
なお、本実施形態で張力検知器14は、一端が第2装着部11Bに固定されたが、第1装着部11Aに固定されてもよい。また、伸縮部材13と張力検知器14との接続方法も本実施形態に限られず、接着剤を用いて接続する方法、張力検知器14にフック等を設け伸縮部材13を引っ掛ける方法などを採用することができる。
【0041】
本実施形態で支持部材15は、四角柱形状に形成したが、その形状は筒状または柱状のほか多面体でもよく、張力検知器14を支持できればよい。
なお、張力検知器14が第2接続部12Bとの接続により自立可能であれば、支持部材15は省略されてもよい。
【0042】
グローブ16は、ユーザのすべての手指及び手の甲の全面を覆い、例えば、ニトリルゴムで形成されていることで、保形性を有しつつも手指の屈曲が容認されるように構成されている。
【0043】
本実施形態でグローブ16は、ユーザのすべての手指及び手の甲の全面を覆う構成で形成されているが、第1装着部11Aが設けられた手指及び手の甲の一部を覆うように構成されてもよい。また、グローブ16の材質も保形性を有しつつも手指の屈曲が容認されればよく、ふっ素ゴムなどの合成ゴムまたはラテックスなどの天然ゴムにより形成されてもよい。
なお、第1装着部11A及び第2装着部11Bがユーザの手に直接的に装着されるまたは設けられる場合には、グローブ16は省略されてもよい。
【0044】
ケーブル17は、張力検知器14からの電気信号を制御装置20に伝送するケーブルである。当該電気信号は伸縮部材13に作用する張力が、張力検知器により、電気信号に変換されたものである。
【0045】
なお、本実施形態ではケーブル17を採用したが、電気信号の伝送方法は無線でもよく、その際は張力検知器14に電気信号の送信部が、制御装置20に電気信号の受信部が設けられればよい。
【0046】
次に、図3に示す本発明の第2実施形態による手装着具10について、説明する。なお、本発明の第1実施形態による手装着具10と同一の構成については適宜説明を省略する。
図3は、本発明の第2実施形態による手装着具10を示す斜視図である。
【0047】
図3に示すように、第2実施形態による手装着具10は、ユーザの手指に固定される第1装着部11Aと、ユーザの手の甲に固定される第2装着部11Bと、ユーザの手の上であって第1装着部11Aと第2装着部11Bとの間に固定される第3装着部11Cと、各端部が第1装着部11A及び第2装着部11Bに直接的に接続されている伸縮性を有する伸縮部材13と、伸縮部材13が巻き掛けられるプーリ18と、第3装着部11Cに固定されかつプーリ18が固定されている伸縮部材13に作用する張力を検知する張力検知器14と、ユーザの手指及び手の甲を覆いかつ手指の屈曲を容認するグローブ16と、張力検知器において検知した張力に応じた電気信号を伝送するケーブル17と、を備える。
【0048】
第3装着部11Cは、グローブ16の上であって第1装着部11Aと第2装着部11Bとの間に設けられており、第3装着部11Cには、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂または硬化した接着剤により構成されている第3接続部12Cが設けられている。
【0049】
なお、本実施形態で第3装着部11Cをグローブ16の上に設けたが、他の実施形態では、ユーザの手の甲に直接的に装着されまたは設けられてもよい。当該他の実施形態では、第3装着部11Cの一部(グローブ16に代わる部分)は、例えば、手掌に装着される無端状のバンドまたは当該手掌に巻き付けられて両端部が固定可能な帯状のバンドにより構成されていてもよい。
本実施形態では、第3接続部12Cを熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂または硬化した接着剤により構成したが、第3装着部11Cが金属製のバンドにより形成されている場合には、第3接続部12Cを金属で形成し、第3装着部11Cと第3接続部12Cとが溶着されてもよい。
【0050】
伸縮部材13に作用する張力を検知する張力検知器14としては、ロードセル(荷重変換器)を採用でき、一端が第3装着部11Cに固定され、他端にはプーリ18が接続されている。
プーリ18は、回転自在に張力検知器14の他端に接続されており、伸縮部材13が巻き掛けられている。そのため、ユーザの手指が屈曲した場合に伸縮部材に張力が作用し、当該張力はプーリ18を介して張力検知器14に伝達される。
【0051】
図4は、本発明の実施形態によるサイズ判別装置1の活用例を示す図である。図4の地図は、青果物の発育場所を示す地図であり、G1~G3は各地点で収穫された青果物の判定結果を示したグラフである。詳しくは、グラフG1~G3の横軸は青果物のサイズ、例えば左からSサイズ、Mサイズ、Lサイズを示し、グラフG1~G3の縦軸は青果物の数量を示す。
なお、本実施形態ではグラフの横軸を青果物のサイズとしたが、これに限定されず、青果物の各サイズの取れ高の時間推移など、適宜変更してもよい。
【0052】
このことにより、青果物のサイズ及び数量と、青果物の発育場所との関係性を把握するころができる。
よって、青果物の発育場所の環境、例えば日当り、土壌などが青果物のサイズ及び数量に及ぼす影響について把握することができ、青果物の発育場所に適切な場所を選定することができる。
【0053】
上記では、本件発明のサイズ判別装置1が青果物の収穫場所で使用される場合について説明したが、本発明のサイズ判別装置1は、青果物の収穫後において、倉庫などで青果物のサイズの判別作業を行う際にも使用できる。
【0054】
上記では、本件発明のサイズ判別装置1を用いて青果物のサイズの判別または判定作業をすることについて説明したが、本発明のサイズ判別装置1は、青果物のほか卵、魚介類、球技用のボールなどの対象物のサイズの判別または判定作業にも使用することができる。
【符号の説明】
【0055】
1 サイズ判別装置
10 手装着具
11A 第1装着部
11B 第2装着部
11C 第3装着部
12A 第1接続部
12B 第2接続部
12C 第3接続部
13 伸縮部材
14 張力検知器
15 支持部材
16 グローブ
17 ケーブル
18 プーリ
20 制御装置
21 記憶部
22 判定部
23 位置情報取得部
24 報知信号出力部
25 判定結果出力部
30 報知器
40 サーバ
図1
図2
図3
図4