(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024044034
(43)【公開日】2024-04-02
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/9035 20190101AFI20240326BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20240326BHJP
【FI】
G06F16/9035
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022149343
(22)【出願日】2022-09-20
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】平井 尚樹
(72)【発明者】
【氏名】弦間 奨
(72)【発明者】
【氏名】山田 翔大
(72)【発明者】
【氏名】中野 怜
(72)【発明者】
【氏名】出水 厚輝
【テーマコード(参考)】
5B175
5L049
【Fターム(参考)】
5B175HA02
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】ユーザの利便性を向上させることができる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、取得部と、判定部と、配送料特定部と、提供部とを備える。取得部は、出品対象物に対応する出品物の配送履歴を示す情報を含む履歴情報を取得する。判定部は、取得部によって取得された履歴情報に基づいて、出品対象物の配送方法を判定する。配送料特定部は、判定部によって判定された配送方法に基づいて、出品対象物の配送料を特定する。提供部は、配送料特定部による特定結果を提供する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
出品対象物に対応する出品物の配送履歴を示す情報を含む履歴情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記履歴情報に基づいて、前記出品対象物の配送方法を判定する判定部と、
前記判定部によって判定された前記配送方法に基づいて、前記出品対象物の配送料を特定する配送料特定部と、
前記配送料特定部による特定結果を提供する提供部と、を備える
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記判定部は、
前記出品対象物に対応する出品物の配送方法のうち選択された頻度または回数が最も多い配送方法を、前記出品対象物の配送方法として判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記配送料特定部によって特定された前記配送料と、前記出品対象物の販売価格または予想販売価格とに基づいて、前記出品対象物の販売による収益を算出する算出部を備え、
前記提供部は、
前記算出部によって算出された前記収益を示す情報である収益情報を提供する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記予想販売価格を推定する推定部を備え、
前記算出部は、
前記配送料特定部によって特定された前記配送料と、前記推定部によって推定された前記予想販売価格とに基づいて、前記収益を算出する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記履歴情報に基づいて、前記出品対象物に対応する出品物の配送方法の情報を参考情報として決定する決定部を備え、
前記提供部は、
前記参考情報を提供する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記取得部は、
前記出品対象物に関する情報として持ち物リストに含まれる物品に関する情報を取得し、
前記算出部は、
前記持ち物リストに含まれる物品を出品した場合の前記収益を算出し、
前記提供部は、
前記持ち物リストに対応する表示位置で示される情報として前記収益情報を提供する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記出品対象物の指定を受け付ける受付部を備え、
前記取得部は、
前記受付部によって指定が受け付けられた前記出品対象物に関する情報を含む情報を前記履歴情報として取得する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記出品対象物が出品された後に、前記出品対象物の値下げ交渉がある場合、前記値下げ交渉に応じたと仮定した場合の値下げ後の前記収益に基づいて、前記値下げ交渉を許容するか否かを決定する決定部を備え、
前記提供部は、
前記決定部によって許容すると決定された前記値下げ交渉を示す情報を提供する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記算出部は、
前記出品対象物に対応する出品物の出品履歴に基づいて、販売金額に占める配送料の割合である配送料率を算出し、
前記提供部は、
前記算出部によって算出された前記配送料率を示す情報を提供する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記提供部は、
前記算出部によって前記配送料率が算出された種別の出品物のうち前記配送料率が高い順または低い順に並べたランキング情報を提供する
ことを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
出品対象物に対応する出品物の配送履歴を示す情報を含む履歴情報を取得する取得工程と、
前記取得工程によって取得された前記履歴情報に基づいて、前記出品対象物の配送方法を判定する判定工程と、
前記判定工程によって判定された前記配送方法に基づいて、前記出品対象物の配送料を特定する配送料特定工程と、
前記配送料特定工程による特定結果を提供する提供工程と、を含む
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項12】
出品対象物に対応する出品物の配送履歴を示す情報を含む履歴情報を取得する取得手順と、
前記取得手順によって取得された前記履歴情報に基づいて、前記出品対象物の配送方法を判定する判定手順と、
前記判定手順によって判定された前記配送方法に基づいて、前記出品対象物の配送料を特定する配送料特定手順と、
前記配送料特定手順による特定結果を提供する提供手順と、をコンピュータに実行させる
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子商取引に関するサービスの1つとして、オークションサービスやフリーマーケットサービスなどのようにユーザ間の出品物の売買を仲介するサービス(以下、出品物売買仲介サービスと記載する場合がある)が知られている。出品物売買仲介サービスに関する技術として、例えば、特許文献1には、出品時のユーザの情報入力作業を簡便に行う技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
上記従来技術では、ユーザが新たな出品を行う際に、過去に自分が出品した物品の情報を利用したい旨の要求をした時は、当該ユーザへ当該物品の情報がデフォルト値として埋め込まれた出品画面を表示する。これにより、新たな出品物の情報の登録に出品画面に埋め込まれたデフォルト値が利用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来技術では、ユーザが新たな出品を行う際に入力作業の量を軽減することができるが、ユーザの利便性をさらに向上させる点で、改善の余地がある。
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザの利便性を向上させることができる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る情報処理装置は、取得部と、判定部と、配送料特定部と、提供部とを備える。取得部は、出品対象物に対応する出品物の配送履歴を示す情報を含む履歴情報を取得する。判定部は、取得部によって取得された履歴情報に基づいて、出品対象物の配送方法を判定する。配送料特定部は、判定部によって判定された配送方法に基づいて、出品対象物の配送料を特定する。提供部は、配送料特定部による特定結果を提供する。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、ユーザの利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る情報処理装置のユーザ情報記憶部に記憶されるユーザ情報テーブルの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る情報処理装置の出品履歴情報記憶部に記憶される出品履歴情報テーブルの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る情報処理装置の出品履歴情報記憶部に記憶される売買履歴情報テーブルの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る情報処理装置の出品履歴情報記憶部に記憶される配送履歴情報テーブルの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る情報処理装置のコンテンツ記憶部に記憶されるコンテンツテーブルの一例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る情報処理装置の提供部によって端末装置に表示されるフリマホーム画面の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係る情報処理装置の提供部によって端末装置に表示される出品・持ち物画面の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係る情報処理装置の提供部によって端末装置に表示されるユーザ保有物編集画面の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、実施形態に係る情報処理装置の提供部によって端末装置に表示される出品対象物評価画面の一例を示す図である。
【
図13】
図13は、実施形態に係る情報処理装置の提供部によって端末装置に表示される出品対象物評価画面の他の例を示す図である。
【
図14】
図14は、実施形態に係る情報処理装置の処理部による情報処理の一例を示すフローチャートである。
【
図15】
図15は、実施形態に係る情報処理装置の処理部による出品関連情報提供処理の一例を示すフローチャートである。
【
図16】
図16は、実施形態に係る情報処理装置の処理部による値下げ交渉情報処理の一例を示すフローチャートである。
【
図17】
図17は、実施形態に係る情報処理装置および端末装置の各々の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
〔1.情報処理の一例〕
まず、
図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【0012】
図1に示す情報処理装置1は、ユーザUの端末装置2と連携し、オンラインで各種の情報をユーザUに提供する情報処理装置であり、例えば、1以上のサーバまたはクラウドシステムなどにより実現される。なお、
図1に示す例では、1つの端末装置2が示されているが、情報処理装置1は、複数の端末装置2の各々と連携し、オンラインで各種のサービスを各端末装置2のユーザUに提供する。
【0013】
情報処理装置1によってユーザUに提供されるサービスは、例えば、電子商取引(例えば、フリーマーケット、オークション、電子商店街など)、ウェブ検索、コンテンツ配信などのサービスであるが、かかる例に限定されない。以下においては、情報処理装置1から主に提供されるサービスがフリーマーケット形式の電子商取引サービスである場合を例に挙げて説明するが、かかる例に限定されず、情報処理装置1から主に提供されるサービスは、オークション形式の電子商取引サービスなどであってもよい。
【0014】
フリーマーケット形式の電子商取引は、ユーザU間(CtoC)の電子商取引サービスであり、売却側のユーザUが出品物の販売価格を決定し、購入側のユーザがその販売価格に合意すれば、出品物の取引が成立する形式の電子商取引である。フリーマーケット形式の電子商取引では、購入側のユーザが、売却側のユーザUの販売価格に対して、値下げ交渉なども可能である。フリーマーケット形式の電子商取引サービスは、出品物売買仲介サービスの一例である。
【0015】
図1に示すように、端末装置2は、ユーザUが保有する物品(以下、ユーザ保有物と記載する)のうち選択されたユーザ保有物を出品対象物とし、かかる出品対象物に関する情報である出品対象物情報を情報処理装置1に送信する(ステップS1)。なお、出品対象物は、動産に限定されず、不動産であってもよく、無体物であってもよい。
【0016】
出品対象物は、例えば、ユーザUによって選択されたユーザ保有物、端末装置2によって選択されたユーザ保有物、情報処理装置1によって選択されたユーザ保有物である。例えば、ユーザUの持ち物リストが設定されており、かかる持ち物リストがユーザUによって指定された場合、端末装置2は、持ち物リストに含まれるすべてのユーザ保有物の各々を出品対象物として、出品対象物情報を情報処理装置1に送信する。
【0017】
また、端末装置2は、持ち物リストに含まれる複数のユーザ保有物のうち1以上のユーザ保有物がユーザUによって指定された場合、ユーザUによって選択された1以上のユーザ保有物の各々を出品対象物として、出品対象物情報を情報処理装置1に送信する。
【0018】
出品対象物に関する情報は、例えば、ユーザUまたは端末装置2によって一部または全部が設定された情報である。出品対象物に関する情報は、例えば、出品対象物のカテゴリを示す情報、出品対象物の商品名を示す情報、出品対象物の型式やスペックなどを説明する文の情報、および出品対象物の商品状態を示す情報のうち少なくとも一部の情報を含む。
【0019】
出品対象物のカテゴリは、例えば、ツリー状の階層で規定される。例えば、出品対象物が、メンズスニーカである場合、出品対象物のカテゴリは、大分類のカテゴリ「靴」、中分類のカテゴリ「スニーカ」、小分類のカテゴリ「メンズスニーカ」のいずれにも属する。また、出品対象物が、ドラム式洗濯機である場合、出品対象物のカテゴリは、大分類のカテゴリ「家電」、中分類のカテゴリ「洗濯機」、小分類のカテゴリ「ドラム式洗濯機」のいずれにも属する。
【0020】
出品対象物の商品名は、出品対象物の一般名称またはメーカによって設定された出品対象物の名称(ブランド名を含む)である。出品対象物の型式は、出品対象物を具体的に特定するための情報であり、例えば、数字、英文字、記号、またはこれらの組み合わせなどによって示される。出品対象物のスペックは、出品対象物の仕様や機能などである。
【0021】
出品対象物の商品状態は、例えば、未使用状態、未使用に近い状態、目立った傷や汚れがない状態、やや傷や汚れがある状態、傷や汚れがある状態、ジャンク品の状態などであり、これらのいずれかの状態に区分されるが、かかる例に限定されない。
【0022】
つづいて、情報処理装置1は、端末装置2から送信される出品対象物情報を受け付けると、受け付けた出品対象物情報に基づいて、出品対象物の商品プロパティを特定する(ステップS2)。商品プロパティは、出品対象物のカテゴリ、出品対象物の商品、および出品対象物の商品状態などである。
【0023】
情報処理装置1は、出品対象物の商品プロパティとして、出品対象物のカテゴリ、出品対象物の商品、および出品対象物の商品状態のうちの1以上を特定する。出品対象物のカテゴリは、出品対象物情報に含まれる出品対象物のカテゴリを示す情報によって特定される。
【0024】
出品対象物の商品は、出品対象物情報に含まれる出品対象物の商品名を示す情報または出品対象物の型式やスペックなどを説明する文(以下、説明文と記載する場合がある)の情報によって特定される。出品対象物の商品状態は、出品対象物情報に含まれる出品対象物の商品状態を示す情報によって特定される。
【0025】
つづいて、情報処理装置1は、対応出品物の出品履歴の情報である出品履歴情報を内部の記憶部または外部装置から取得する(ステップS3)。対応出品物は、出品対象物に対応する出品物であり、ステップS2での商品プロパティの特定内容に応じた出品物である。
【0026】
対応出品物は、例えば、ステップS2で特定された商品プロパティが商品と商品状態である場合、ステップS2で特定された商品である出品物のうちステップS2で特定された商品状態の出品物である。例えば、ステップS2で特定された商品プロパティが商品Aかつ商品状態「未使用状態」であるとする。この場合、対応出品物は、未使用状態の商品Aである。
【0027】
また、ステップS2で特定された商品プロパティが商品Aであり商品Aの商品状態が特定されていないとする。この場合、対応出品物は、商品Aであるが、情報処理装置1は、例えば、傷や汚れがある状態の商品Aやジャンク品の状態の商品Aなどを対応出品物から除外することもできる。
【0028】
また、ステップS2で特定された商品プロパティが商品名「AAA」であり色および商品状態が特定されていないとする。この場合、対応出品物は、商品名「AAA」の出品物であるが、情報処理装置1は、例えば、傷や汚れがある状態の商品名「AAA」の出品物やジャンク品の状態の商品名「AAA」の出品物などを対応出品物から除外することもできる。
【0029】
また、ステップS2で特定された商品プロパティがカテゴリ「メンズスニーカ」であるが商品や商品状態が特定されていないとする。この場合、対応出品物は、メンズスニーカであるが、情報処理装置1は、例えば、傷や汚れがある状態のメンズスニーカやジャンク品の状態のメンズスニーカなどを対応出品物から除外することもできる。
【0030】
対応出品物には、例えば、出品中の出品物および売買済みの出品物などが含まれる。なお、対応出品物は、売買されずに販売期間が終わった出品物などがさらに含まれてもよい。
【0031】
出品履歴情報は、出品情報、売買情報、および配送情報などを含む。出品情報は、対応出品物に関する情報であり、例えば、対応出品物の撮像画像を示す情報、対応出品物のカテゴリを示す情報、対応出品物の商品名を示す情報、対応出品物の説明文の情報、対応出品物の販売価格を示す情報、対応出品物の商品状態を示す情報を含む。また、出品情報は、さらに、対応出品物を出品したユーザUである出品者を示す情報、対応出品物の出品日時を示す情報などを含む。
【0032】
売買情報は、対応出品物が売買されたか否かを示す情報、対応出品物の販売価格(売買価格)を示す情報、対応出品物の売買日時を示す情報、対応出品物を購入したユーザUである購入者を示す情報などを含む。
【0033】
配送情報は、対応出品物の配送開始日時を示す情報、対応出品物の配送終了日時を示す情報、対応出品物の配送元の場所を示す情報、対応出品物の配送先の場所を示す情報、配送方法を示す情報、および配送料を示す情報などを含む。
【0034】
配送方法は、配送会社および配送タイプを含む。配送会社は、出品物を配送する会社であり、配送タイプは、荷物のサイズや荷物の取り扱い内容などである。荷物の取り扱い内容は、例えば、通常、冷蔵、冷凍、精密機器などである。なお、配送タイプは、配達時間帯を含んでいてもよい。
【0035】
情報処理装置1は、例えば、ステップS2において出品対象物の商品プロパティとして商品が特定された場合に、ステップS2で特定された商品を対応出品物として出品履歴情報を取得する。例えば、情報処理装置1は、ステップS2で特定された商品が商品Aである場合、対応出品物である商品Aの出品履歴を示す履歴情報を出品履歴情報として取得する。
【0036】
また、情報処理装置1は、例えば、ステップS2において出品対象物の商品プロパティとして商品および商品状態が特定された場合に、ステップS2で特定された商品および商品状態に対応する出品物を対応出品物とし、かかる対応出品物の出品履歴を示す履歴情報を出品履歴情報として取得する。
【0037】
例えば、情報処理装置1は、ステップS2で特定された商品が商品Bであり、ステップS2で特定された商品状態が未使用状態である場合、未使用状態の商品Bを対応出品物として、未使用状態の商品Bの出品履歴を示す履歴情報を出品履歴情報として取得する。
【0038】
また、情報処理装置1は、ステップS2において出品対象物の商品プロパティとしてカテゴリを特定したが商品を特定できない場合、ステップS2で特定されたカテゴリに含まれる出品物を対応出品物として、かかる対応出品物の出品履歴を示す履歴情報を出品履歴情報として取得する。
【0039】
例えば、情報処理装置1は、ステップS2で特定されたカテゴリがメンズスニーカであるが商品が特定されない場合、カテゴリ「メンズスニーカ」に属する出品物を対応出品物として、カテゴリ「メンズスニーカ」に属する出品物の出品履歴を示す履歴情報を出品履歴情報として取得する。
【0040】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS3で取得した出品履歴情報に基づいて、複数の切り口での出品対象物の推奨販売価格帯または推奨販売価格などを判定する(ステップS4)。切り口は、出品物に対する視点(観点)であり、出品物の分類方法ということもできる。切り口の種類は、例えば、売買時期に関する切り口、出品期間に関する切り口、スペック(例えば、出品物の仕様や機能)に関する切り口、商品状態に関する切り口などである。
【0041】
まず、売買時期に関する切り口について説明する。売買時期に関する切り口は、出品物が売買される時期に関する切り口であり、例えば、出品対象物が季節や天候によって需要が変わる場合において、需要が多い時期といった切り口、需要が少ない時期といった切り口などの複数の切り口を含む。
【0042】
情報処理装置1は、出品対象物の推奨販売価格帯または推奨販売価格として、需要が多い時期の推奨販売価格帯または推奨販売価格、需要が少ない時期の推奨販売価格帯または推奨販売価格などを判定する。
【0043】
例えば、出品対象物が傘である場合、需要が多い時期は、雨が多い時期であり、需要が少ない時期は、雨が少ない時期である。この場合、情報処理装置1は、雨が多い時期の推奨販売価格帯または推奨販売価格と、雨が少ない時期の推奨販売価格帯または推奨販売価格とを判定する。
【0044】
また、出品対象物が冬物の洋服である場合、需要が多い時期は、秋および冬であり、需要が少ない時期は、夏および春である。この場合、情報処理装置1は、秋および冬の時期の推奨販売価格帯または推奨販売価格と、夏および春の時期の推奨販売価格帯または推奨販売価格とを判定する。
【0045】
次に、出品期間に関する切り口について説明する。出品期間に関する切り口は、出品日時から購入日時までの出品期間に関する切り口であり、例えば、短期の切り口、中期の切り口、長期の切り口などの複数の切り口を含む。
【0046】
短期は、例えば、1日前後の期間(または1日以下の期間)、中期は、例えば、1週間前後の期間(または1日超から1週間以下の期間)、長期は、例えば、1ヶ月前後の期間(または1週間超から1ヶ月以下の期間)であるが、かかる例に限定されない。例えば、短期は、1週間前後の期間(または1週間以下の期間)、中期は、1ヶ月前後の期間(または1週間超から1ヶ月以下の期間)、長期は、3ヶ月前後の期間(または1ヶ月超から3ヶ月以下の期間)などであってもよく、短期は、12時間前後の期間(または12時間以下の期間)、中期は、3日前後の期間(または12時間超から3日以下の期間)、長期は、1週間前後の期間(または3日超から1週間以下の期間)などであってもよい。
【0047】
情報処理装置1は、出品対象物の推奨販売価格帯または推奨販売価格として、短期の推奨販売価格帯または推奨販売価格、中期の推奨販売価格帯または推奨販売価格、長期の推奨販売価格帯または推奨販売価格などを判定することができる。
【0048】
短期の推奨販売価格帯または推奨販売価格は、例えば、ユーザUができるだけ早く出品物の売買を完了したい場合に推奨される販売価格帯または販売価格である。情報処理装置1は、ステップS3で取得した出品履歴情報のうち短期で売買が完了した出品物の出品履歴に含まれる売買価格の情報に基づいて、短期の推奨販売価格帯または推奨販売価格を判定する。
【0049】
中期の推奨販売価格帯または推奨販売価格は、例えば、ユーザUが中期で出品物の売買を完了したい場合に推奨される販売価格帯または販売価格である。情報処理装置1は、ステップS3で取得した出品履歴情報のうち中期で売買が完了した出品物の出品履歴に含まれる売買価格の情報に基づいて、中期の推奨販売価格帯または推奨販売価格を判定する。
【0050】
長期の推奨販売価格帯または推奨販売価格は、例えば、ユーザUが長期で出品物の売買を完了したい場合に推奨される販売価格帯または販売価格である。情報処理装置1は、ステップS3で取得した出品履歴情報のうち長期で売買が完了した出品物の出品履歴に含まれる売買価格の情報に基づいて、長期の推奨販売価格帯または推奨販売価格を判定する。
【0051】
次に、スペックに関する切り口について説明する。スペックは、ステップS2において特定された商品プロパティに含まれない仕様や機能などである。出品対象物がメンズスニーカである場合、スペックは、例えば、メンズスニーカの色やサイズであり、出品対象物がスマートフォンである場合、スペックは、例えば、スマートフォンの色やストレージ容量などである。
【0052】
例えば、出品対象物がメンズスニーカであり、ステップS2において特定された商品プロパティに含まれないスペックが色やサイズなどであるとする。この場合、スペックに関する切り口は、色の切り口、サイズの切り口、色とサイズの組み合わせの切り口などの複数の切り口を含む。情報処理装置1は、色毎の推奨販売価格帯または推奨販売価格、サイズ毎の推奨販売価格帯または推奨販売価格、または色とサイズの組み合わせ毎の推奨販売価格帯または推奨販売価格などを判定する。
【0053】
また、出品対象物がスマートフォンであり、ステップS2において特定された商品プロパティに含まれないスペックが色やストレージ容量などであるとする。この場合、スペックに関する切り口は、色の切り口、ストレージ容量の切り口、色とストレージ容量の組み合わせの切り口などの複数の切り口を含む。情報処理装置1は、色毎の推奨販売価格帯または推奨販売価格、ストレージ容量毎の推奨販売価格帯または推奨販売価格、または色とストレージ容量の組み合わせ毎の推奨販売価格帯または推奨販売価格などを判定する。
【0054】
次に、商品状態に関する切り口について説明する。商品状態の種類は、例えば、上述したように、未使用状態、未使用に近い状態、目立った傷や汚れがない状態、やや傷や汚れがある状態、傷や汚れがある状態、ジャンク品の状態などである。この場合、商品状態に関する切り口は、未使用状態の切り口、未使用に近い状態の切り口、目立った傷や汚れがない状態の切り口、やや傷や汚れがある状態の切り口、傷や汚れがある状態の切り口、ジャンク品の状態の切り口などの複数の切り口を含む。
【0055】
例えば、ステップS2において特定された商品プロパティに商品状態が含まれていないとする。この場合、情報処理装置1は、商品状態の種類毎の推奨販売価格帯または推奨販売価格を判定する。
【0056】
情報処理装置1は、出品中の対応出品物、売買が成立した対応出品物、売買が成立せずに出品が終了した対応出品物の各々の対応出品物の販売価格の最低値、最高値、平均値、中央値、最頻値、分布状態(例えば、分散または標準偏差)などを切り口毎に判定する。
【0057】
以下において、販売価格の最低値を最低販売価格と記載し、販売価格の最高値を最高販売価格と記載し、販売価格の平均値を平均販売価格と記載し、販売価格の中央値を中央販売価格と記載し、販売価格の最頻値を最頻販売価格と記載する場合がある。また、以下において、出品中の対応出品物を出品中対応出品物と記載し、売買が成立した対応出品物を売買済対応出品物と記載し、売買が成立せずに出品が終了した対応出品物を出品終了対応出品物と記載する場合がある。
【0058】
情報処理装置1は、ステップS2で商品プロパティとして商品および商品状態が特定された場合、特定された商品および商品状態に対応する出品物である対応出品物の最低販売価格、最高販売価格、平均販売価格、中央販売価格、最頻販売価格、および分布状態などを出品中対応出品物、売買済対応出品物、および出品終了対応出品物の各々に対して判定する。
【0059】
例えば、ステップS2で商品プロパティとして商品Bおよび商品状態「未使用状態」が特定されたとする。この場合、情報処理装置1は、商品状態が「未使用状態」である商品Bの最低販売価格、最高販売価格、平均販売価格、中央販売価格、最頻販売価格、および分布状態などを出品中対応出品物、売買済対応出品物、および出品終了対応出品物の各々に対して判定する。
【0060】
また、ステップS2で商品プロパティとしてカテゴリが「メンズスニーカ」および商品名が「AAA」が特定され、商品プロパティとして特定されていないスペックとして色とサイズがあるとする。この場合、情報処理装置1は、色毎、サイズ毎、および色およびサイズの組み合わせ毎の出品対象物の最低販売価格、最高販売価格、平均販売価格、中央販売価格、最頻販売価格、および分布状態などを出品中対応出品物、売買済対応出品物、および出品終了対応出品物の各々に対して判定する。
【0061】
情報処理装置1は、対応出品物の最低販売価格、最高販売価格、平均販売価格、中央販売価格、最頻販売価格、および分布状態などのうちの1以上を用いて、対応出品物の推奨販売価格帯または推奨販売価格を切り口毎に判定する。
【0062】
例えば、情報処理装置1は、切り口の種類が売買時期に関する切り口である場合、需要が多い時期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯、需要が少ない時期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯を判定する。
【0063】
需要が多い時期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、需要が多い時期の出品中対応出品物の販売価格と、需要が多い時期に売買された売買済対応出品物の販売価格とに基づいて判定される。
【0064】
需要が少ない時期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、需要が少ない時期の出品中対応出品物の販売価格と、需要が少ない時期に売買された売買済対応出品物の販売価格とに基づいて判定される。
【0065】
また、情報処理装置1は、切り口の種類が出品期間に関する切り口である場合、短期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯、中期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯、および長期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯を判定する。
【0066】
短期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、短期の出品中対応出品物の販売価格と短期の売買済対応出品物の販売価格とに基づいて判定される。短期の売買済対応出品物は、出品から売買までの期間が短期の対応出品物である。
【0067】
また、中期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、中期の出品中対応出品物の販売価格と長期の売買済対応出品物の販売価格とに基づいて判定される。中期の出品中対応出品物は、出品から売買までの期間が中期の対応出品物である。
【0068】
また、長期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、長期の出品中対応出品物の販売価格と長期の売買済対応出品物の最高販売価格とに基づいて判定される。長期の出品中対応出品物は、出品から売買までの期間が長期の対応出品物である。
【0069】
また、情報処理装置1は、切り口の種類が商品状態に関する切り口である場合、商品状態毎の推奨販売価格または推奨販売価格帯を判定する。例えば、商品状態「未使用状態」の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、未使用状態の出品中対応出品物の販売価格と未使用状態の売買済対応出品物の販売価格とに基づいて判定される。
【0070】
また、商品状態「未使用に近い」の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、未使用に近い出品中対応出品物の販売価格と未使用に近い売買済対応出品物の販売価格とに基づいて判定される。また、商品状態「ジャンク品」の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、ジャンク品の出品中対応出品物の販売価格とジャンク品の売買済対応出品物の販売価格とに基づいて判定される。
【0071】
また、情報処理装置1は、切り口の種類がスペックに関する切り口である場合、スペック毎の推奨販売価格または推奨販売価格帯を判定する。例えば、情報処理装置1は、スペックが色である場合、色毎の推奨販売価格または推奨販売価格帯を判定し、スペックがストレージ容量である場合、ストレージ容量毎の推奨販売価格または推奨販売価格帯を判定する。
【0072】
ここで、推奨販売価格または推奨販売価格帯の判定方法について説明する。情報処理装置1は、例えば、出品中対応出品物の最低販売価格が、売買済対応出品物の最高販売価格よりも高い場合、売買済対応出品物の最高販売価格以上かつ出品中対応出品物の最低販売価格以下の金額となる推奨販売価格または推奨販売価格帯を切り口毎に判定する。
【0073】
情報処理装置1は、出品中対応出品物の最低販売価格が、売買済対応出品物の最高販売価格よりも高い場合、出品中対応出品物の最低販売価格よりも低い価格を推奨販売価格として判定する。また、情報処理装置1は、出品中対応出品物の最低販売価格が、売買済対応出品物の最高販売価格よりも高い場合、売買済対応出品物の最高販売価格よりも高く出品中対応出品物の最低販売価格よりも低い価格帯を推奨販売価格帯として判定する。
【0074】
ここで、切り口の種類が売買時期に関する切り口であるとする。この場合、需要が多い時期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、需要が多い時期の出品中対応出品物の最低販売価格と需要が多い時期に売買された売買済対応出品物の最高販売価格とに基づいて判定される。需要が少ない時期の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、需要が少ない時期の出品中対応出品物の最低販売価格と需要が少ない時期に売買された売買済対応出品物の最高販売価格とに基づいて判定される。
【0075】
また、切り口の種類が出品期間に関する切り口であるとする。この場合、短期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、短期の出品中対応出品物の最低販売価格と短期の売買済対応出品物の最高販売価格とに基づいて判定される。
【0076】
また、中期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、中期の出品中対応出品物の最低販売価格と中期の売買済対応出品物の最高販売価格とに基づいて判定される。また、長期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、長期の出品中対応出品物の最低販売価格と長期の売買済対応出品物の最高販売価格とに基づいて判定される。
【0077】
また、切り口の種類が商品状態に関する切り口であるとする。この場合、商品状態毎の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、商品状態毎の出品中対応出品物の最低販売価格と商品状態毎の売買済対応出品物の最高販売価格とに基づいて判定される。例えば、商品状態「未使用状態」の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、商品状態「未使用状態」の出品中対応出品物の最低販売価格と商品状態「未使用状態」の売買済対応出品物の最高販売価格とに基づいて判定される。
【0078】
また、切り口の種類がスペックに関する切り口であるとする。この場合、スペック毎の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、スペック毎の出品中対応出品物の最低販売価格とスペック毎の売買済対応出品物の最高販売価格とに基づいて判定される。
【0079】
また、情報処理装置1は、例えば、出品中対応出品物の最低販売価格が、売買済対応出品物の最高販売価格よりも低い場合、出品中対応出品物の最低販売価格以上かつ売買済対応出品物の最高販売価格以下の金額となる推奨販売価格または推奨販売価格帯を切り口毎に判定する。
【0080】
例えば、情報処理装置1は、出品中対応出品物の最低販売価格が、売買済対応出品物の最高販売価格よりも低い場合、売買済対応出品物の最高販売価格以上かつ売買済対応出品物の最高販売価格以下の価格を推奨販売価格として判定する。また、情報処理装置1は、出品中対応出品物の最低販売価格が、売買済対応出品物の最高販売価格よりも低い場合、売買済対応出品物の最高販売価格以上かつ売買済対応出品物の最高販売価格以下の価格帯を推奨販売価格帯として判定する。
【0081】
また、情報処理装置1は、売買済対応出品物の最低販売価格以上かつ売買済対応出品物の最高販売価格以下の金額となる推奨販売価格または推奨販売価格帯を切り口毎に判定することもできる。
【0082】
例えば、情報処理装置1は、出品中対応出品物の数が閾値以下である場合、売買済対応出品物の最低販売価格よりも高く売買済対応出品物の最高販売価格よりも低い価格または価格帯を推奨販売価格または推奨販売価格帯として判定する。
【0083】
また、情報処理装置1は、売買済対応出品物の販売価格(売買価格)のうち売買された売買済対応出品物の数が最も多い販売価格を推奨販売価格として判定することもできる。また、情報処理装置1は、売買済対応出品物の販売価格(売買価格)のうち売買された売買済対応出品物の数が閾値以上となる販売価格の最低値と最高値との間の価格帯を推奨販売価格帯として判定することができる。
【0084】
また、情報処理装置1は、出品中対応出品物の販売価格の分布状態および売買済対応出品物の販売価格の分布状態のうちの少なくとも一方に基づいて、推奨販売価格または推奨販売価格帯を切り口毎に判定することもできる。
【0085】
例えば、情報処理装置1は、切り口毎の売買済対応出品物の平均販売価格または中央販売価格を切り口毎の推奨販売価格としたり、切り口毎の売買済対応出品物の平均販売価格または中央販売価格を中心として分散または標準偏差に比例する範囲を切り口毎の推奨販売価格帯としたりすることもできる。
【0086】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS3で取得した出品履歴情報に基づいて、出品対象物の配送方法を判定する(ステップS5)。例えば、情報処理装置1は、ステップS3で取得した出品履歴情報に基づいて、現時点から予め定められた期間前までにおける対応出品物の配送方法のうち最も多い配送方法を、出品対象物の配送方法として判定する。ステップS5において判定する配送方法は、配送会社および配送タイプであるが、配送会社および配送タイプのうちの一方であってもよい。
【0087】
また、情報処理装置1は、例えば、まとめて配送された対応出品物の数であるまとめ配送数を分類し、分類したまとめ配送数毎に最も多い配送方法を判定することもできる。例えば、まとめ配送数を1~5とする第1区分、まとめ配送数を6~10とする第2区分、まとめ配送数を11~20とする第3区分に3つに分類したとする。情報処理装置1は、第1区分、第2区分、および第3区分の各々における対応出品物の配送方法のうち最も多い配送方法を出品対象物の配送方法として判定する。
【0088】
情報処理装置1は、例えば、まとめて配送された対応出品物の配送サイズとまとめ配送数との関係に基づいて、まとめ配送数の分類を行う。例えば、まとめ配送数が1~5である場合の配送料と、まとめ配送数が6~10である場合の配送料と、まとめ配送数が11~20である場合の配送料が異なる場合、第1区分、第2区分、および第3区分の各々における出品対象物の配送方法を判定する。
【0089】
また、情報処理装置1は、上述した切り口毎に、出品対象物の配送方法を判定することもできる。例えば、情報処理装置1は、商品状態毎に分類した出品対象物の配送方法のうち最も多い配送方法を、商品状態毎の出品対象物の配送方法として判定することができる。また、例えば、情報処理装置1は、スペック毎に分類した出品対象物の配送方法のうち最も多い配送方法を、スペック毎の出品対象物の配送方法として判定することができる。
【0090】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS5で判定した配送方法に基づいて、出品対象物の配送料を切り口毎に特定する(ステップS6)。情報処理装置1は、配送方法と配送料とを関連付けた配送関連情報を有しており、ステップS5で判定した配送方法に対応付けられた配送料を配送関連情報から特定する。
【0091】
また、情報処理装置1は、ステップS3で取得した出品履歴情報から、ステップS5で判定した配送方法で対応出品物を配送したときの配送料を抽出し、抽出した配送料の平均値または合計値を出品対象物の配送料として特定することもできる。
【0092】
また、情報処理装置1は、ステップS3で取得した出品履歴情報から、ステップS5で判定した配送方法で対応出品物を配送したときの配送料を抽出し、抽出した配送料の範囲(配送料帯)を配送料として特定することもできる。
【0093】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS4で判定した推奨販売価格帯または推奨販売価格と、ステップS6で判定した配送料とに基づいて、出品関連情報を生成する(ステップS7)。ステップS7の処理において、情報処理装置1は、価格情報、配送料情報、および収益情報などを含む出品関連情報を生成する。
【0094】
価格情報は、ステップS4で判定した切り口毎の推奨販売価格帯または推奨販売価格を示す情報である。配送料情報は、ステップS6で判定した切り口毎の配送料を示す情報である。収益情報は、ステップS4で判定した推奨販売価格帯または推奨販売価格で売買が行われた場合に、ユーザUが得られる収益を示す情報である。
【0095】
情報処理装置1は、ステップS4で判定した推奨販売価格帯または推奨販売価格からステップS6で判定した配送料を減算することで、ユーザUが得られる収益を算出する。また、情報処理装置1は、推奨販売価格帯または推奨販売価格から、配送料に加えて、さらに電子商取引サービスの利用料金(例えば、販売価格の5%など)を減算した金額をユーザUが得られる収益として算出することもできる。
【0096】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS7で生成した出品関連情報を端末装置2に送信する(ステップS8)。端末装置2は、情報処理装置1から送信された出品関連情報を受信し、受信した出品関連情報を表示する。
【0097】
図1に示す出品関連情報では、ユーザUの持ち物リストに含まれる複数のユーザ保有物が情報処理装置1で出品対象物X1,X2,X3として扱われている。出品対象物X1は「香水A」であり、出品対象物X2は「ベビー食器」であり、出品対象物X3は「洗濯機C」である。
【0098】
図1に示す出品関連情報では、情報処理装置1において出品対象物X1の商品プロパティとして容量以外のスペック、商品名、および商品状態が特定されており、出品対象物X1の対応出品物が未使用状態の「香水A」であることが示されている。また、出品関連情報では、出品対象物X1の対応出品物の複数の切り口として、容量「20ml」の切り口と容量「50ml」の切り口とが示されている。
【0099】
具体的には、出品対象物X1の対応出品物の情報として、容量「20ml」の切り口での判定情報と、容量「50ml」の切り口での判定情報とが含まれる。また、各判定情報には、さらなる切り口として、短期の切り口と長期の切り口とが含まれている。
【0100】
容量「20ml」の切り口での判定情報では、短期の推奨販売価格が2,029円であり、長期の推奨販売価格が2,228円であり、配送料が500円であり、短期での売買の収益が1,529円であり、長期での売買の収益が1,728円であることが示されている。
【0101】
また、容量「50ml」の切り口での判定情報では、短期の推奨販売価格が5,210円であり、長期の推奨販売価格が5,450円であり、配送料が500円であり、短期での売買の収益が4,710円であり、長期での売買の収益が4,950円であることが示されている。
【0102】
また、
図1に示す出品関連情報では、情報処理装置1において出品対象物X2の商品プロパティとして商品は特定されていないがカテゴリおよび商品状態が特定されており、出品対象物X2の対応出品物が未使用状態のカテゴリ「ベビー食器」の出品物であることが示されている。
【0103】
出品対象物X2の対応出品物に対する複数の切り口として、短期の切り口と長期の切り口とが含まれている。出品対象物X2の対応出品物の判定情報では、短期の推奨販売価格帯が300円~1000円であり、長期の推奨販売価格帯が400円~1,200円であり、短期の配送料が400円であり、長期の配送料が350円であることが示されている。
【0104】
また、出品対象物X2の対応出品物の判定情報では、短期での売買の収益が-100円~600円の範囲であり、長期での売買の収益が50円~850円の範囲であることが示されている。
【0105】
また、
図1に示す出品関連情報では、情報処理装置1において出品対象物X3の商品プロパティとして商品が特定されているが商品状態が特定されておらず、出品対象物X3の対応出品物が商品「洗濯機C」であることが示されている。また、
図1に示す出品関連情報では、出品対象物X3の対応出品物の複数の切り口として、商品状態「未使用状態」の切り口と商品状態「未使用に近い状態」の切り口とが示されている。
【0106】
具体的には、
図1に示す出品関連情報では、出品対象物X3の対応出品物の情報として、商品状態「未使用状態」の切り口での判定情報と、商品状態「未使用に近い状態」の切り口での判定情報とが含まれる。また、各判定情報には、さらなる切り口として、短期の切り口と長期の切り口とが含まれている。
【0107】
商品状態「未使用状態」の切り口での判定情報では、短期の推奨販売価格が105,000円であり、長期の推奨販売価格が112,350円であり、配送料が4,000円であり、短期での売買の収益が101,000円であり、長期での売買の収益が108,350円であることが示されている。
【0108】
また、商品状態「未使用に近い状態」の切り口での判定情報では、短期の推奨販売価格が75,000円であり、長期の推奨販売価格が85,350円であることが示されている。
【0109】
このように、情報処理装置1は、出品対象物に対応する出品物の出品履歴を示す履歴情報に基づいて、出品対象物の推奨販売価格または推奨販売価格帯を判定し、判定した結果を含む情報をユーザUに提供する。これにより、ユーザUは、出品対象物を出品する前に、出品対象物の推奨販売価格または推奨販売価格帯を知ることができ、情報処理装置1は、ユーザUの利便性を向上させることができる。
【0110】
また、情報処理装置1は、出品対象物に対応する出品物の出品履歴を示す履歴情報に基づいて、複数の切り口の各々での推奨販売価格または推奨販売価格帯を判定し、判定した結果を含む情報を提供する。これにより、ユーザUは、出品対象物を出品する前に、出品対象物の複数の切り口での推奨販売価格または推奨販売価格帯を知ることができ、情報処理装置1は、ユーザUの利便性を向上させることができる。
【0111】
また、情報処理装置1は、出品対象物に対応する出品物の配送履歴を示す履歴情報に基づいて、出品対象物の配送方法を判定し、判定した配送方法に基づいて、出品対象物の配送料を特定する。そして、情報処理装置1は、特定した配送料を示す情報を提供する。これにより、ユーザUは、出品対象物を出品する前に、配送料を知ることができ、情報処理装置1は、ユーザUの利便性を向上させることができる。
【0112】
なお、上述した例では、情報処理装置1は、出品前の出品対象物の推奨販売価格、推奨販売価格帯、配送方法、配送料、および収益などを判定するが、かかる例に限定されない。例えば、情報処理装置1は、出品前の出品対象物に加えまたは代えて、出品中の出品対象物の推奨販売価格、推奨販売価格帯、配送方法、配送料、および収益などを判定することもできる。
【0113】
また、上述した例では、情報処理装置1が出品関連情報を生成して端末装置2に表示させるが、出品関連情報は、端末装置2主体の処理により表示されてもよい。例えば、情報処理装置1は、API(Application Programming Interface)などのインターフェイスを介して端末装置2から入力された情報に基づき、複数の情報を端末装置2に提供し、端末装置2が情報処理装置1から提供された複数の情報に基づいて出品関連情報を生成して表示させるものであってもよい。また、
図1では、端末装置2と情報処理装置1とが別装置である場合を示したが、端末装置2と情報処理装置1とが一体であってもよい。
【0114】
以下、このような処理を行う情報処理装置1および端末装置2を含む情報処理システムの構成などについて、詳細に説明する。
【0115】
〔2.情報処理システムの構成〕
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図2に示すように、実施形態に係る情報処理システム100は、情報処理装置1と、複数の端末装置2とを含む。複数の端末装置2の各々は、互いに異なるユーザUによって用いられる。
【0116】
情報処理装置1および各端末装置2は、ネットワークNを介して、有線または無線により互いに通信可能に接続される。なお、
図2に示す情報処理システム100には、情報処理装置1が複数含まれてもよい。ネットワークNは、例えば、LAN(Local Area Network)や、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。
【0117】
情報処理装置1は、各種の情報を提供する。情報処理装置1は、電子商取引サイト、ウェブ検索サイト、コンテンツ配信サイトなどによるオンラインサービスを提供する。電子商取引サイトは、電子商取引サービスを提供するサイトであり、ウェブ検索サイトは、ウェブ検索サービスを提供するサイトである。
【0118】
また、コンテンツ配信サイトは、コンテンツ配信サービスを提供するサイトであり、動画・音楽配信サイト、地図サイト、ルート検索サイト、経路案内サイト、路線情報サイト、運行情報サイト、天気予報サイトなどを含む。また、情報処理装置1は、例えば、電子決済サイト、オンラインゲームサイト、オンラインバンキングサイト、宿泊・チケット予約サイト、またはSNS(Social Networking Service)サイトなどの種々のオンラインサイトによるオンラインサービスを提供することもできる。
【0119】
端末装置2は、例えば、デスクトップ型PC(Personal Computer)、ノート型PC、タブレット端末、スマートフォン、携帯電話機、またはPDA(Personal Digital Assistant)などである。なお、端末装置2は、上記例に限定されなくともよく、例えば、スマートウォッチまたはウェアラブルデバイス(Wearable Device)などであってもよい。
【0120】
また、端末装置2は、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation:第5世代移動通信システム)などの無線通信網や、Bluetooth(登録商標)、無線LANなどの近距離無線通信を介してネットワークNに接続し、情報処理装置1と通信することができる。
【0121】
〔3.情報処理装置1の構成〕
次に、
図3を参照して、情報処理装置1の構成例について説明する。
図3は、実施形態に係る情報処理装置1の構成例を示す図である。
図3に示されるように、情報処理装置1は、通信部10と、記憶部11と、処理部12とを有する。
【0122】
〔3.1.通信部10〕
通信部10は、例えば、NIC(Network Interface Card)などによって実現される。通信部10は、有線または無線によりネットワーク網と接続される。
【0123】
〔3.2.記憶部11〕
記憶部11は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実現される。記憶部11は、ユーザ情報記憶部20と、出品履歴情報記憶部21と、コンテンツ記憶部22とを記憶する。
【0124】
〔3.2.1.ユーザ情報記憶部20〕
ユーザ情報記憶部20は、ユーザUに関する情報を記憶する。
図4は、実施形態に係る情報処理装置1のユーザ情報記憶部20に記憶されるユーザ情報テーブルの一例を示す図である。
図4に示すように、ユーザ情報記憶部20に記憶されるユーザ情報テーブルは、「ユーザID(IDentifier)」、「属性情報」、「履歴情報」、「持ち物リスト」などの項目を含む。
【0125】
「ユーザID」は、ユーザUを識別する識別情報である。「属性情報」は、「ユーザID」に対応するユーザUのユーザ属性に関する情報であり、サイコグラフィック属性の情報や、デモグラフィック属性の情報などを含む。デモグラフィック属性は、例えば、性別、年齢、居住地、および職業などであり、サイコグラフィック属性は、旅行、服、車、宗教などの興味関心対象、生活スタイル、思想や思想の傾向などである。
【0126】
「履歴情報」は、「ユーザID」に対応するユーザUにより電子商取引サイトへの出品に関する情報である。「履歴情報」は、出品情報、売買情報、および配送情報などを含む。
【0127】
出品情報は、出品物に関する情報である。出品情報は、例えば、出品物の識別情報(例えば、後述する出品ID)、出品物の撮像画像を示す情報、出品物のカテゴリを示す情報、出品物の商品名を示す情報、出品物の説明文の情報、出品物の販売価格を示す情報、出品物の商品状態を示す情報、対応出品物の出品日時を示す情報などを含む。
【0128】
売買情報は、出品物が売買されたか否かを示す情報、出品物の販売価格(売買価格)を示す情報、出品物の売買日時を示す情報、出品物を購入したユーザUである購入者を示す情報などを含む。
【0129】
配送情報は、出品物の配送開始日時を示す情報、出品物の配送終了日時を示す情報、出品物の配送元の場所を示す情報、出品物の配送先の場所を示す情報、配送方法を示す情報、および配送料を示す情報などを含む。
【0130】
配送方法は、配送会社および配送タイプを含む。配送会社は、出品物を配送する会社であり、配送タイプは、荷物のサイズや荷物の取り扱い内容などである。荷物の取り扱い内容は、例えば、通常、冷蔵、冷凍、精密機器などである。
【0131】
「持ち物リスト」は、「ユーザID」に対応するユーザUの持ち物リストに含まれる1以上のユーザ保有物の情報である。処理部12は、例えば、ユーザUによって指定されたユーザ保有物、およびユーザUによって電子商取引サイトで購入した商品などを持ち物リストに含める。
【0132】
〔3.2.2.出品履歴情報記憶部21〕
出品履歴情報記憶部21は、電子商取引サイトに出品された出品物に関する情報を記憶する。出品履歴情報記憶部21には、例えば、出品履歴情報テーブル、売買履歴情報テーブル、および配送履歴情報テーブルなどを含む。
【0133】
図5は、実施形態に係る情報処理装置1の出品履歴情報記憶部21に記憶される出品履歴情報テーブルの一例を示す図である。
図5に示す出品履歴情報テーブルは、「出品ID」、「カテゴリ」、「商品名」、「商品状態」、「商品説明」、および「販売価格」などの項目を含む。
【0134】
「出品ID」は、出品を識別する識別情報である。「カテゴリ」は、「出品ID」に対応する出品物のカテゴリを示す情報である。「商品名」は、「出品ID」に対応する出品物の商品名を示す情報である。「商品状態」は、「出品ID」に対応する出品物の商品状態を示す情報である。
【0135】
「商品説明」は、「出品ID」に対応する出品物の情報であって出品物を説明するための情報である。「販売価格」は、「出品ID」に対応する出品物の販売価格であり、例えば、出品者によって設定された販売価格の情報である。
【0136】
また、出品履歴情報テーブルには、出品物の出品者を示す情報、出品物の出品日時(出品開始日時)を示す情報、出品物の出品終了日時を示す情報、購入希望者との交渉内容を示す情報などの情報などが含まれる。
【0137】
図6は、実施形態に係る情報処理装置1の出品履歴情報記憶部21に記憶される売買履歴情報テーブルの一例を示す図である。
図6に示す売買履歴情報テーブルは、「出品ID」、「売買フラグ」、「売買価格」、「売買日時」、および「購入者」などの項目を含む。
【0138】
「出品ID」は、出品を識別する識別情報である。「売買フラグ」は、「出品ID」に対応する出品物が売買されたか否かを示すフラグの情報である。出品物が売買された場合には、売買フラグとして「1」が設定され、出品物が売買されなかった場合には、売買フラグとして「0」が設定される。
【0139】
「売買価格」は、「出品ID」に対応する出品物の売買価格を示す情報である。「売買日時」は、「出品ID」に対応する出品物の売買が成立した日時を示す情報である。「購入者」は、「出品ID」に対応する出品物を購入したユーザUの識別情報(例えば、ユーザID)である。
【0140】
図7は、実施形態に係る情報処理装置1の出品履歴情報記憶部21に記憶される配送履歴情報テーブルの一例を示す図である。
図7に示す配送履歴情報テーブルは、「出品ID」、「配送フラグ」、「配送方法」、「配送日時」、および「配送料」などの項目を含む。
【0141】
「出品ID」は、出品を識別する識別情報である。「配送フラグ」は、「出品ID」に対応する出品物が配送されたか否かを示すフラグの情報である。「出品ID」に対応する出品物が配送された場合、売買履歴情報テーブルにおいて、配送フラグとして「1」が設定され、出品物が配送されなかった場合には、配送フラグとして「0」が設定される。
【0142】
「配送方法」は、「出品ID」に対応する出品物の配送方法を示す情報であり、配送会社を示す情報と配送タイプを示す情報とが含まれる。「配送日時」は、「出品ID」に対応する出品物の配送日時を示す情報である。配送日時を示す情報には、「出品ID」に対応する出品物が発送された日時である発送日時を示す情報と、「出品ID」に対応する出品物が購入者宅に到着した日時を示す到着日時を示す情報とが含まれる。
【0143】
「配送料」は、「出品ID」に対応する出品物の配送料を示す情報である。なお、配送履歴情報テーブルに含まれる情報は、上述した情報に加えて、例えば、発送元の場所または値機器を示す情報、発送先の場所または地域を示す情報などが含まれる。
【0144】
〔3.2.3.コンテンツ記憶部22〕
コンテンツ記憶部22は、コンテンツの情報を記憶する。
図8は、実施形態に係る情報処理装置1のコンテンツ記憶部22に記憶されるコンテンツテーブルの一例を示す図である。
図8に示すコンテンツテーブルは、「コンテンツID」、「コンテンツ」などの項目を含む。「コンテンツID」は、コンテンツを識別する識別情報である。
【0145】
「コンテンツ」は、電子商取引サイトを含む各種のサイトで提供するコンテンツの情報であり、例えば、コンテンツのレイアウト情報、コンテンツを構成するテキストの情報、コンテンツを構成する画像の情報などを含む。コンテンツを構成するテキストの情報には、例えば、コンテンツのタイトルを示すテキストの情報、コンテンツの詳細を示すテキストの情報などが含まれる。
【0146】
〔3.3.処理部12〕
処理部12は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)などのプロセッサによって、情報処理装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMなどを作業領域として実行されることにより実現される。
【0147】
また、処理部12は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、GPGPU(General Purpose Graphic Processing Unit)などの集積回路により実現されてもよい。
【0148】
図3に示すように、処理部12は、受付部30と、取得部31と、商品特定部32と、除外部33と、判定部34と、配送料特定部35と、推定部36と、算出部37と、決定部38と、提供部39とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、処理部12の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0149】
〔3.3.1.受付部30〕
受付部30は、端末装置2または外部の情報処理装置などからの種々の要求や種々の情報を受け付ける。
【0150】
例えば、受付部30は、端末装置2から情報処理装置1に送信される出品要求を受け付ける。かかる出品要求には、出品者のユーザID、出品に関する情報である出品内容情報などの情報が含まれる。
【0151】
出品内容情報には、例えば、出品物を特定するための情報、出品物の販売価格を示す情報、出品物の配送方法を特定するための情報などが含まれる。受付部30は、端末装置2からの出品要求を受け付けた場合、受け付けた出品要求に含まれる情報に基づいて、出品履歴情報テーブルを更新する。
【0152】
また、受付部30は、端末装置2から情報処理装置1に送信される購入要求を受け付ける。かかる購入要求には、購入者のユーザID、購入したとなる出品物を特定するための情報(例えば、出品ID)などが含まれる。受付部30は、端末装置2からの購入要求を受け付けた場合、受け付けた購入要求に含まれる情報に基づいて、売買履歴情報テーブルを更新する。
【0153】
また、受付部30は、端末装置2から情報処理装置1に送信される出品物閲覧要求を受け付ける。かかる出品物閲覧要求には、閲覧者のユーザID、閲覧対象となる出品物のカテゴリや商品名などの情報が含まれる。
【0154】
また、受付部30は、出品対象物の指定を受け付ける。例えば、受付部30は、端末装置2から情報処理装置1に送信される出品対象物情報を出品対象物の指定を示す情報として受け付ける。
【0155】
出品対象物は、例えば、ユーザUによって選択されたユーザ保有物または端末装置2によって選択されたユーザ保有物であり、出品対象物情報には、出品対象物を特定する情報が含まれる。出品対象物を特定する情報は、出品対象物を示す情報または持ち物リストを示す情報である。出品対象物を特定する情報が持ち物リストを示す情報である場合、出品対象物は、持ち物リストに含まれるすべてのユーザ保有物の各々である。
【0156】
また、受付部30は、出品物の購入希望者の端末装置2から情報処理装置1に送信される値下げ交渉情報を受け付ける。値下げ交渉情報は、値下げ交渉を示す情報であり、出品物の購入希望者が希望する値下げ後の販売価格の情報が含まれる。
【0157】
また、受付部30は、端末装置2から情報処理装置1に送信される設定情報を受け付ける。設定情報には、ユーザUの持ち物リストの編集結果を示す情報が含まれており、受付部30は受け付けた設定情報に基づいて、ユーザ情報テーブルを更新する。
【0158】
〔3.3.2.取得部31〕
取得部31は、外部の情報処理装置や端末装置2などから各種情報を取得する。取得部31は、記憶部11から各種の情報を取得する。例えば、取得部31は、外部の情報処理装置または端末装置2からユーザ情報を取得し、取得したユーザ情報に基づいて、ユーザ情報記憶部20に記憶されたユーザ情報テーブルを更新する。
【0159】
また、取得部31は、外部の情報処理装置からコンテンツを取得し、取得したコンテンツをコンテンツ記憶部22に記憶されたコンテンツテーブルを追加して、コンテンツテーブルを更新する。
【0160】
また、取得部31は、記憶部11から種々の情報を取得する。例えば、取得部31は、記憶部11からユーザ情報、出品履歴情報、およびコンテンツなどを取得する。取得部31は、例えば、受付部30による受け付け結果に応じた情報として、ユーザ情報、出品履歴情報、またはコンテンツなどを記憶部11から取得する。
【0161】
例えば、取得部31は、受付部30によって出品対象物情報が受け付けられた場合、かかる出品対象物情報で示される出品対象物に対応する出品物である対応出品物の出品履歴を示す履歴情報を出品履歴情報記憶部21から取得する。取得部31によって取得される履歴情報には、例えば、対応出品物の出品情報、売買情報、および配送情報のうち一部または全部が含まれる。
【0162】
対応出品物は、出品対象物に対応する出品物であり、商品特定部32による商品プロパティの特定内容に応じた出品物である。商品プロパティは、後述するように、出品対象物のカテゴリ、出品対象物の商品、および出品対象物の商品状態などである。対応出品物には、例えば、出品中の出品物および売買済みの出品物などが含まれる。なお、対応出品物は、売買されずに出品が終わった出品物などがさらに含まれてもよい。
【0163】
取得部31は、商品特定部32によって特定された商品プロパティが商品と商品状態である場合、商品特定部32によって特定された商品である出品物のうち商品特定部32によって特定された商品状態の出品物を対応出品物として履歴情報を取得する。
【0164】
例えば、商品特定部32によって特定された商品プロパティが商品Aかつ商品状態「未使用状態」であるとする。この場合、取得部31は、未使用状態の商品Aの出品履歴を示す履歴情報を出品履歴情報記憶部21から取得する。
【0165】
また、商品特定部32によって商品プロパティが商品Aであり商品Aの商品状態が特定されていないとする。この場合、取得部31は、商品Aの出品履歴を示す履歴情報を出品履歴情報記憶部21から取得する。
【0166】
また、商品特定部32によって商品プロパティが商品名「AAA」であり色および商品状態が特定されていないとする。この場合、取得部31は、商品名「AAA」の出品物の出品履歴を示す履歴情報を出品履歴情報記憶部21から取得する。
【0167】
また、商品特定部32によって商品プロパティがカテゴリ「メンズスニーカ」であるが商品や商品状態が特定されていないとする。この場合、取得部31は、カテゴリ「メンズスニーカ」に属する出品物の出品履歴を示す履歴情報を出品履歴情報記憶部21から取得する。
【0168】
〔3.3.3.商品特定部32〕
商品特定部32は、取得部31によって取得された出品対象物情報に基づいて、出品対象物の商品プロパティを特定する。商品プロパティは、出品対象物のカテゴリ、出品対象物の商品、および出品対象物の商品状態などである。
【0169】
商品特定部32は、取得部31によって取得された出品対象物情報に基づいて、出品対象物の商品プロパティとして、出品対象物のカテゴリ、出品対象物の商品、および出品対象物の商品状態のうちの特定可能な1以上の情報を特定する。
【0170】
商品特定部32は、例えば、出品対象物情報に出品対象物のカテゴリを示す情報が含まれる場合、かかるカテゴリを示す情報に基づいて、出品対象物のカテゴリを特定する。また、商品特定部32は、例えば、出品対象物情報に出品対象物のカテゴリを示す情報が含まれていないが出品対象物の商品名などを示す情報が含まれている場合、出品対象物の商品名などを示す情報から出品対象物のカテゴリを特定する。
【0171】
また、商品特定部32は、出品対象物情報に含まれる出品対象物の商品名を示す情報および商品を説明するための情報などに基づいて、出品対象物の商品を特定する。また、商品特定部32は、出品対象物の型式やスペックなどを説明する文の情報などに基づいて、出品対象物の商品を特定することもできる。
【0172】
また、商品特定部32は、出品対象物情報に含まれる出品対象物の商品状態を示す情報に基づいて、出品対象物の商品状態を特定する。出品対象物の商品状態は、例えば、未使用状態、未使用に近い状態、目立った傷や汚れがない状態、やや傷や汚れがある状態、傷や汚れがある状態、ジャンク品の状態などであり、これらのいずれかの状態に区分されるが、かかる例に限定されない。
【0173】
〔3.3.4.除外部33〕
除外部33は、取得部31によって取得された対応出品物の履歴情報のうち特定の情報を含む出品物の履歴情報を除外する。特定の情報は、例えば、商品状態「傷や汚れがある状態」を示す情報、商品状態「ジャンク品の状態」を示す情報などである。
【0174】
例えば、商品特定部32によって商品プロパティが商品Aであり商品Aの商品状態が特定されていないとする。この場合、対応出品物は、商品Aであるが、除外部33は、例えば、傷や汚れがある状態の商品Aやジャンク品の状態の商品Aなどを対応出品物から除外する。
【0175】
また、商品特定部32によって商品プロパティが商品名「AAA」であり色および商品状態が特定されていないとする。この場合、除外部33は、例えば、傷や汚れがある状態の商品名「AAA」の出品物やジャンク品の状態の商品名「AAA」の出品物などを対応出品物から除外する。
【0176】
また、商品特定部32によって商品プロパティがカテゴリ「メンズスニーカ」であるが商品や商品状態が特定されていないとする。この場合、除外部33は、例えば、傷や汚れがある状態のメンズスニーカやジャンク品の状態のメンズスニーカなどを対応出品物から除外する。
【0177】
特定の情報は、特定の商品状態を示す情報に代えて加えて、例えば、商品特定部32によって商品プロパティとしてカテゴリまたは商品名までが特定されている場合において、商品名で特定される商品の付属品であることを示す情報であってもよい。
【0178】
例えば、商品特定部32によって商品プロパティとして特定されたカテゴリがスマートフォンである場合、特定の情報は、スマートフォンのカバー、フィルム、充電器、またはケーブルなどを示す情報である。また、商品特定部32によって商品プロパティとしてブランド品のバッグが特定された場合、特定の情報は、ブランド品のバッグの箱などを示す情報である。
【0179】
特定の情報は、予め定められた情報であり、例えば、カテゴリ毎または商品毎に設定されるが、ユーザUによる指定によって設定されてもよい。
【0180】
〔3.3.5.判定部34〕
判定部34は、取得部31によって取得された対応出品物の履歴情報である出品履歴情報に基づいて、出品対象物に関する種々の情報を判定する。取得部31によって取得された出品履歴情報は、例えば、商品特定部32による商品プロパティの特定内容に応じた履歴情報である。
【0181】
取得部31によって取得された出品履歴情報のうち特定の情報が除外部33によって除外された場合、判定部34は、取得部31によって取得された出品履歴情報のうち特定の情報が除外された情報に基づいて、出品対象物に関する種々の情報を判定する。
【0182】
判定部34による判定対象は、例えば、出品対象物の推奨販売価格または推奨販売価格帯、出品対象物の配送方法、出品対象物の収益などである。まず、出品対象物の推奨販売価格または推奨販売価格帯の判定について説明する。判定部34は、取得部31によって取得された出品履歴情報に基づいて、出品対象物の推奨販売価格または推奨販売価格帯を判定する。
【0183】
例えば、判定部34は、商品特定部32によって商品プロパティとして商品が特定された場合に、商品特定部32によって特定された商品に対応する出品物である対応出品物の出品履歴に基づいて、対象出品物の推奨販売価格または推奨販売価格帯を判定する。
【0184】
また、判定部34は、商品特定部32によって商品プロパティとして商品および商品状態が特定された場合に、商品特定部32によって特定された商品および商品状態に対応する出品物である対応出品物の出品履歴に基づいて、対象出品物の推奨販売価格または推奨販売価格帯を判定する。
【0185】
また、判定部34は、売買済対応出品物の販売価格と、出品中対応出品物の販売価格とに基づいて、対象出品物の推奨販売価格または推奨販売価格帯を判定する。売買済対応出品物は、上述したように、売買が成立した対応出品物であり、出品中対応出品物は、上述したように、出品中の対応出品物である。
【0186】
例えば、判定部34は、出品中対応出品物の最低販売価格が売買済対応出品物の最高販売価格よりも高い場合、売買済対応出品物の最高販売価格以上かつ出品中対応出品物の最低販売価格よりも低い金額となる価格を推奨販売価格または推奨販売価格帯として判定する。
【0187】
また、判定部34は、商品特定部32によって商品プロパティとして出品対象物の商品カテゴリが特定されるが商品が特定されない場合、商品特定部32によって特定された商品カテゴリである特定商品カテゴリの出品物の販売価格の中央値または平均値に基づいて、対象出品物の推奨販売価格または推奨販売価格帯を判定する。
【0188】
例えば、判定部34は、特定商品カテゴリの出品物の販売価格の中央値または平均値を対象出品物の推奨販売価格として判定する。また、判定部34は、特定商品カテゴリの出品物の販売価格の中央値または平均値を中心として、特定商品カテゴリの出品物の販売価格の分散または標準偏差に応じた範囲を対象出品物の推奨販売価格帯として判定する。
【0189】
また、判定部34は、商品特定部32によって商品プロパティとして出品対象物の商品が特定されるが商品状態が特定されない場合、商品特定部32によって特定された商品である特定商品の出品物の販売価格の中央値または平均値に基づいて、対象出品物の推奨販売価格または推奨販売価格帯を判定する。
【0190】
例えば、判定部34は、出品物である特定商品の販売価格の中央値または平均値を対象出品物の推奨販売価格として判定する。また、判定部34は、出品物である特定商品の販売価格の中央値または平均値を中心として、特定商品カテゴリの出品物の販売価格の分散または標準偏差に応じた範囲を対象出品物の推奨販売価格帯として判定する。
【0191】
判定部34は、取得部31によって取得された出品履歴情報に基づいて、複数の切り口の各々について出品対象物の推奨販売価格または推奨販売価格帯を判定することができる。複数の切り口は、例えば、売買時期に関する切り口、出品期間に関する切り口、スペックに関する切り口、および商品状態に関する切り口のうちのいずれか1以上の種類の切り口を含む。
【0192】
まず、売買時期に関する切り口について説明する。売買時期に関する切り口は、上述したように、出品物が売買される時期に関する切り口であり、例えば、出品対象物が季節や天候によって需要が変わる場合において、需要が多い時期といった切り口、需要が少ない時期といった切り口などの複数の切り口を含む。
【0193】
判定部34は、出品対象物の推奨販売価格帯または推奨販売価格として、需要が多い時期の推奨販売価格帯または推奨販売価格、需要が少ない時期の推奨販売価格帯または推奨販売価格などを判定する。
【0194】
例えば、出品対象物が傘である場合、需要が多い時期は、雨が多い時期であり、需要が少ない時期は、雨が少ない時期である。この場合、判定部34は、雨が多い時期の推奨販売価格帯または推奨販売価格と、雨が少ない時期の推奨販売価格帯または推奨販売価格とを判定する。
【0195】
また、出品対象物が冬物の洋服である場合、需要が多い時期は、秋および冬であり、需要が少ない時期は、夏および春である。この場合、判定部34は、秋および冬の時期の推奨販売価格帯または推奨販売価格と、夏および春の時期の推奨販売価格帯または推奨販売価格とを判定する。
【0196】
また、売買時期に関する切り口は、例えば、需要が多い時期の切り口、および需要が少ない時期の切り口に限定されず、例えば、推定される需要の多さを3段階以上の分類した3以上の時期の切り口であってもよい。
【0197】
また、出品対象物の需要が外的要因によって変化する場合、判定部34は、予測される外的要因の変化に基づいて、複数の時期に区分して、これら複数の時期の各々における推奨販売価格帯または推奨販売価格を判定することもできる。
【0198】
外的要因は、例えば、環境(例えば、気温、湿度、日射量、雨量、風速など)、流行(例えば、テレビ放映による流行やSNSでの話題による流行など)、事件(例えば、火事、事故、自然災害など)などであるが、これらに限定されない。
【0199】
次に、出品期間に関する切り口について説明する。出品期間に関する切り口は、上述したように、出品日時から購入日時までの出品期間に関する切り口であり、例えば、短期の切り口、中期の切り口、長期の切り口などの複数の切り口を含む。なお、出品期間に関する切り口は、3区分の切り口に限定されず、2区分の切り口であってもよく、4区分以上の切り口であってもよい。
【0200】
判定部34は、出品対象物の推奨販売価格帯または推奨販売価格として、短期の推奨販売価格帯または推奨販売価格、中期の推奨販売価格帯または推奨販売価格、長期の推奨販売価格帯または推奨販売価格などを判定することができる。
【0201】
短期(例えば、1日)の推奨販売価格帯または推奨販売価格は、例えば、ユーザUができるだけ早く出品物の売買を完了したい場合に推奨される販売価格帯または販売価格である。判定部34は、取得部31によって取得された出品履歴情報のうち短期で売買が完了した出品物の出品履歴に含まれる売買価格の情報に基づいて、短期の推奨販売価格帯または推奨販売価格を判定する。
【0202】
中期(例えば、1週間)の推奨販売価格帯または推奨販売価格は、例えば、ユーザUが中期で出品物の売買を完了したい場合に推奨される販売価格帯または販売価格である。判定部34は、取得部31によって取得された出品履歴情報のうち中期(例えば、1日超かつ1週間以内)で売買が完了した出品物の出品履歴に含まれる売買価格の情報に基づいて、中期の推奨販売価格帯または推奨販売価格を判定する。
【0203】
長期(例えば、1ヶ月)の推奨販売価格帯または推奨販売価格は、例えば、ユーザUが長期で出品物の売買を完了したい場合に推奨される販売価格帯または販売価格である。判定部34は、取得部31によって取得された出品履歴情報のうち長期(例えば、1週間超かつ1ヶ月以内)で売買が完了した出品物の出品履歴に含まれる売買価格の情報に基づいて、長期の推奨販売価格帯または推奨販売価格を判定する。
【0204】
次に、スペックに関する切り口について説明する。スペックは、商品特定部32によって特定された商品プロパティに含まれない仕様や機能などである。出品対象物がメンズスニーカである場合、スペックは、例えば、メンズスニーカの色やサイズであり、出品対象物がスマートフォンである場合、スペックは、例えば、スマートフォンの色やストレージ容量などである。
【0205】
例えば、出品対象物がメンズスニーカであり、商品特定部32によって特定された商品プロパティに含まれないスペックが色やサイズなどであるとする。この場合、スペックに関する切り口は、色の切り口、サイズの切り口、色とサイズの組み合わせの切り口などの複数の切り口を含む。判定部34は、色毎の推奨販売価格帯または推奨販売価格、サイズ毎の推奨販売価格帯または推奨販売価格、または色とサイズの組み合わせ毎の推奨販売価格帯または推奨販売価格などを判定する。
【0206】
また、出品対象物がスマートフォンであり、商品特定部32によって特定された商品プロパティに含まれないスペックが色やストレージ容量などであるとする。この場合、スペックに関する切り口は、色の切り口、ストレージ容量の切り口、色とストレージ容量の組み合わせの切り口などの複数の切り口を含む。判定部34は、色毎の推奨販売価格帯または推奨販売価格、ストレージ容量毎の推奨販売価格帯または推奨販売価格、または色とストレージ容量の組み合わせ毎の推奨販売価格帯または推奨販売価格などを判定する。
【0207】
次に、商品状態に関する切り口について説明する。商品状態の種類は、例えば、上述したように、未使用状態、未使用に近い状態、目立った傷や汚れがない状態、やや傷や汚れがある状態、傷や汚れがある状態、ジャンク品の状態などである。この場合、商品状態に関する切り口は、未使用状態の切り口、未使用に近い状態の切り口、目立った傷や汚れがない状態の切り口、やや傷や汚れがある状態の切り口、傷や汚れがある状態の切り口、ジャンク品の状態の切り口などの複数の切り口を含む。
【0208】
例えば、商品特定部32によって特定された商品プロパティに商品状態が含まれていないとする。この場合、判定部34は、商品状態の種類毎の推奨販売価格帯または推奨販売価格を判定する。例えば、判定部34は、未使用状態の切り口の推奨販売価格帯または推奨販売価格、未使用に近い状態の切り口の推奨販売価格帯または推奨販売価格、目立った傷や汚れがない状態の推奨販売価格帯または推奨販売価格、・・・などを判定する。
【0209】
判定部34は、出品中対応出品物、売買済対応出品物、および出品終了対応出品物の各々の最低販売価格、最高販売価格、平均販売価格、中央販売価格、最頻販売価格、分布状態(例えば、分散または標準偏差)などを切り口毎に判定する。出品終了対応出品物は、売買が成立せずに出品が終了した対応出品物である。
【0210】
判定部34は、商品特定部32によって商品プロパティとして商品および商品状態が特定されたとする。この場合、判定部34は、商品特定部32によって特定された商品および商品状態に対応する出品物である対応出品物の最低販売価格、最高販売価格、平均販売価格、中央販売価格、最頻販売価格、および分布状態などを出品中対応出品物、売買済対応出品物、および出品終了対応出品物の各々に対して判定する。
【0211】
例えば、商品特定部32によって商品プロパティとして商品Bおよび商品状態「未使用状態」が特定されたとする。この場合、判定部34は、商品状態が「未使用状態」である商品Bの最低販売価格、最高販売価格、平均販売価格、中央販売価格、最頻販売価格、および分布状態などを出品中対応出品物、売買済対応出品物、および出品終了対応出品物の各々に対して判定する。
【0212】
また、商品特定部32によって商品プロパティとしてカテゴリが「メンズスニーカ」および商品名が「AAA」が特定され、商品プロパティとして特定されていないスペックとして色とサイズがあるとする。この場合、判定部34は、色毎、サイズ毎、および色およびサイズの組み合わせ毎の出品対象物の最低販売価格、最高販売価格、平均販売価格、中央販売価格、最頻販売価格、および分布状態などを出品中対応出品物、売買済対応出品物、および出品終了対応出品物の各々に対して判定する。
【0213】
判定部34は、対応出品物の最低販売価格、最高販売価格、平均販売価格、中央販売価格、最頻販売価格、および分布状態などのうちの1以上を用いて、対応出品物の推奨販売価格帯または推奨販売価格を切り口毎に判定する。
【0214】
例えば、判定部34は、切り口の種類が売買時期に関する切り口である場合、需要が多い時期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯、需要が少ない時期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯を判定する。
【0215】
需要が多い時期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、需要が多い時期の出品中対応出品物の販売価格と、需要が多い時期に売買された売買済対応出品物の販売価格とに基づいて判定される。
【0216】
需要が少ない時期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、需要が少ない時期の出品中対応出品物の販売価格と、需要が少ない時期に売買された売買済対応出品物の販売価格とに基づいて判定される。
【0217】
また、判定部34は、切り口の種類が出品期間に関する切り口である場合、短期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯、中期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯、および長期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯を判定する。
【0218】
短期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、短期の出品中対応出品物の販売価格と短期の売買済対応出品物の販売価格とに基づいて判定される。短期の売買済対応出品物は、出品から売買までの期間が短期の対応出品物である。
【0219】
また、中期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、中期の出品中対応出品物の販売価格と長期の売買済対応出品物の販売価格とに基づいて判定される。中期の出品中対応出品物は、出品から売買までの期間が中期の対応出品物である。
【0220】
また、長期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、長期の出品中対応出品物の販売価格と長期の売買済対応出品物の最高販売価格とに基づいて判定される。長期の出品中対応出品物は、出品から売買までの期間が長期の対応出品物である。
【0221】
また、判定部34は、切り口の種類が商品状態に関する切り口である場合、商品状態毎の推奨販売価格または推奨販売価格帯を判定する。例えば、商品状態「未使用状態」の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、未使用状態の出品中対応出品物の販売価格と未使用状態の売買済対応出品物の販売価格とに基づいて判定される。
【0222】
また、商品状態「未使用に近い」の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、未使用に近い出品中対応出品物の販売価格と未使用に近い売買済対応出品物の販売価格とに基づいて判定される。また、商品状態「ジャンク品」の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、ジャンク品の出品中対応出品物の販売価格とジャンク品の売買済対応出品物の販売価格とに基づいて判定される。
【0223】
また、判定部34は、切り口の種類がスペックに関する切り口である場合、スペック毎の推奨販売価格または推奨販売価格帯を判定する。例えば、判定部34は、スペックが色である場合、色毎の推奨販売価格または推奨販売価格帯を判定し、スペックがストレージ容量である場合、ストレージ容量毎の推奨販売価格または推奨販売価格帯を判定する。
【0224】
ここで、推奨販売価格または推奨販売価格帯の判定方法について説明する。判定部34は、例えば、出品中対応出品物の最低販売価格が、売買済対応出品物の最高販売価格よりも高い場合、売買済対応出品物の最高販売価格以上かつ出品中対応出品物の最低販売価格以下の金額となる推奨販売価格または推奨販売価格帯を切り口毎に判定する。
【0225】
判定部34は、出品中対応出品物の最低販売価格が、売買済対応出品物の最高販売価格よりも高い場合、出品中対応出品物の最低販売価格よりも低い価格を推奨販売価格として切り口毎に判定する。また、判定部34は、出品中対応出品物の最低販売価格が、売買済対応出品物の最高販売価格よりも高い場合、売買済対応出品物の最高販売価格よりも高く出品中対応出品物の最低販売価格よりも低い価格帯を推奨販売価格として切り口毎に判定する。
【0226】
ここで、切り口の種類が売買時期に関する切り口であるとする。この場合、需要が多い時期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、需要が多い時期の出品中対応出品物の最低販売価格と需要が多い時期に売買された売買済対応出品物の最高販売価格とに基づいて判定される。需要が少ない時期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、需要が少ない時期の出品中対応出品物の最低販売価格と需要が少ない時期に売買された売買済対応出品物の最高販売価格とに基づいて判定される。
【0227】
また、切り口の種類が出品期間に関する切り口であるとする。この場合、短期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、短期の出品中対応出品物の最低販売価格と短期の売買済対応出品物の最高販売価格とに基づいて判定される。
【0228】
また、中期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、中期の出品中対応出品物の最低販売価格と中期の売買済対応出品物の最高販売価格とに基づいて判定される。また、長期の切り口の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、長期の出品中対応出品物の最低販売価格と長期の売買済対応出品物の最高販売価格とに基づいて判定される。
【0229】
また、切り口の種類が商品状態に関する切り口であるとする。この場合、商品状態毎の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、商品状態毎の出品中対応出品物の最低販売価格と商品状態毎の売買済対応出品物の最高販売価格とに基づいて判定される。例えば、商品状態「未使用状態」の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、商品状態「未使用状態」の出品中対応出品物の最低販売価格と商品状態「未使用状態」の売買済対応出品物の最高販売価格とに基づいて判定される。
【0230】
また、切り口の種類がスペックに関する切り口であるとする。この場合、スペック毎の推奨販売価格または推奨販売価格帯は、スペック毎の出品中対応出品物の最低販売価格とスペック毎の売買済対応出品物の最高販売価格とに基づいて判定される。
【0231】
また、判定部34は、例えば、出品中対応出品物の最低販売価格が、売買済対応出品物の最高販売価格よりも低い場合、出品中対応出品物の最低販売価格以上かつ売買済対応出品物の最高販売価格以下の金額となる推奨販売価格または推奨販売価格帯を切り口毎に判定する。
【0232】
例えば、判定部34は、出品中対応出品物の最低販売価格が、売買済対応出品物の最高販売価格よりも低い場合、売買済対応出品物の最高販売価格以上かつ売買済対応出品物の最高販売価格以下の価格を推奨販売価格として切り口毎に判定する。また、判定部34は、出品中対応出品物の最低販売価格が、売買済対応出品物の最高販売価格よりも低い場合、売買済対応出品物の最高販売価格以上かつ売買済対応出品物の最高販売価格以下の価格帯を推奨販売価格帯として切り口毎に判定する。
【0233】
また、判定部34は、売買済対応出品物の最低販売価格以上かつ売買済対応出品物の最高販売価格以下の金額となる推奨販売価格または推奨販売価格帯を切り口毎に判定することもできる。
【0234】
例えば、判定部34は、出品中対応出品物の数が閾値以下である場合、売買済対応出品物の最低販売価格よりも高く売買済対応出品物の最高販売価格よりも低い価格または価格帯を推奨販売価格または推奨販売価格帯として切り口毎に判定する。
【0235】
また、判定部34は、売買済対応出品物の販売価格(売買価格)のうち売買された売買済対応出品物の数が最も多い販売価格を推奨販売価格として切り口毎に判定することもできる。また、判定部34は、売買済対応出品物の販売価格(売買価格)のうち売買された売買済対応出品物の数が閾値以上となる販売価格の最低値と最高値との間の価格帯を推奨販売価格帯として切り口毎に判定することができる。
【0236】
また、判定部34は、出品中対応出品物の販売価格の分布状態および売買済対応出品物の販売価格の分布状態のうちの少なくとも一方に基づいて、推奨販売価格または推奨販売価格帯を切り口毎に判定することもできる。
【0237】
例えば、判定部34は、切り口毎の売買済対応出品物の平均販売価格または中央販売価格を切り口毎の推奨販売価格としたり、切り口毎の売買済対応出品物の平均販売価格または中央販売価格を中心として分散または標準偏差に比例する範囲を切り口毎の推奨販売価格帯としたりすることもできる。
【0238】
判定部34は、複数種類の切り口を組み合わせた切り口である組み合わせ切り口での推奨販売価格または推奨販売価格帯を組み合わせ切り口毎に判定することもできる。組み合わせ切り口は、例えば、売買時期に関する切り口、出品期間に関する切り口、スペックに関する切り口、および商品状態に関する切り口のうち2以上の種類の切り口を組み合わせた切り口である。
【0239】
例えば、組み合わせ切り口は、短期の切り口と商品状態「未使用状態」の切り口を組み合わせた切り口、・・・、長期の切り口と商品状態「未使用状態」の切り口を組み合わせた切り口、短期の切り口と商品状態「未使用に近い状態」の切り口を組み合わせた切り口、・・・などである。
【0240】
次に、出品対象物の配送方法の判定について説明する。判定部34は、取得部31によって取得された出品履歴情報に基づいて、出品対象物の配送方法を判定する。
【0241】
例えば、判定部34は、取得部31によって取得された出品履歴情報に基づいて、対応出品物の配送方法のうち選択された頻度または回数が最も多い配送方法を出品対象物の配送方法として判定する。
【0242】
また、例えば、判定部34は、取得部31によって取得された出品履歴情報に基づいて、現時点から予め定められた期間前までにおける対応出品物の配送方法のうち最も多い配送方法を、出品対象物の配送方法として判定する。判定部34によって判定される配送方法は、配送会社および配送タイプであるが、配送会社および配送タイプのうちの一方であってもよい。
【0243】
また、判定部34は、例えば、まとめて配送された対応出品物の数であるまとめ配送数を分類し、分類したまとめ配送数毎に最も多い配送方法を判定することもできる。例えば、まとめ配送数を1~5とする第1区分、まとめ配送数を6~10とする第2区分、まとめ配送数を11~20とする第3区分に3つに分類したとする。情報処理装置1は、第1区分、第2区分、および第3区分の各々における対応出品物の配送方法のうち最も多い配送方法を出品対象物の配送方法として判定する。
【0244】
判定部34は、例えば、まとめて配送された対応出品物の配送サイズとまとめ配送数との関係に基づいて、まとめ配送数の分類を行う。例えば、まとめ配送数が1~5である場合の配送料と、まとめ配送数が6~10である場合の配送料と、まとめ配送数が11~20である場合の配送料が異なる場合、第1区分、第2区分、および第3区分の各々における出品対象物の配送方法を判定する。
【0245】
また、判定部34は、上述した切り口毎に、出品対象物の配送方法を判定することもできる。例えば、判定部34は、商品状態毎に分類した出品対象物の配送方法のうち最も多い配送方法を、商品状態毎の出品対象物の配送方法として判定することができる。また、例えば、判定部34は、スペック毎に分類した出品対象物の配送方法のうち最も多い配送方法を、スペック毎の出品対象物の配送方法として判定することができる。
【0246】
なお、上述した例では、判定部34は、出品前の出品対象物の推奨販売価格、推奨販売価格帯および配送方法などを判定するが、かかる例に限定されない。例えば、判定部34は、出品前の出品対象物に加えまたは代えて、上述した判定方法と同様の方法で、出品中の出品対象物の推奨販売価格、推奨販売価格帯および配送方法などを判定することもできる。
【0247】
〔3.3.6.配送料特定部35〕
配送料特定部35は、判定部34によって判定された配送方法に基づいて、出品対象物の配送料を特定する。
【0248】
配送料特定部35は、配送方法と配送料とを関連付けた配送関連情報を有しており、判定部34によって判定された配送方法に対応付けられた配送料を配送関連情報から特定する。
【0249】
また、配送料特定部35は、取得部31によって取得された出品履歴情報から、判定部34によって判定された配送方法で対応出品物を配送したときの配送料を抽出し、抽出した配送料の平均値または合計値を出品対象物の配送料として特定することもできる。
【0250】
また、配送料特定部35は、取得部31によって取得された出品履歴情報から、判定部34によって判定された配送方法で対応出品物を配送したときの配送料を抽出し、抽出した配送料の範囲(配送料帯)を配送料として特定することもできる。
【0251】
また、配送料特定部35は、出品対象物の配送料を上述した切り口毎に特定することもできる。例えば、配送料特定部35は、取得部31によって取得された出品履歴情報のうち切り口に対応する対応出品物の履歴情報から、判定部34によって判定された配送方法で対応出品物を配送したときの配送料を切り口毎に抽出する。配送料特定部35は、切り口毎に抽出した配送料の平均値または合計値を切り口毎の出品対象物の配送料として特定することもできる。
【0252】
また、配送料特定部35は、第1区分、第2区分、および第3区分の各々における出品対象物の配送方法に基づいて、第1区分、第2区分、および第3区分の各々における出品対象物の配送料を判定することもできる。
【0253】
〔3.3.7.推定部36〕
推定部36は、出品対象物の予想販売価格を推定する。予想販売価格は、出品対象物を出品した場合に売買が成立すると予測される出品対象物の販売価格(売買価格)である。
【0254】
推定部36は、例えば、取得部31によって取得された出品履歴情報に基づいて、出品対象物の予想販売価格を推定する。例えば、推定部36は、判定部34による推奨販売価格の判定方法と同様の方法によって、出品対象物の予想販売価格を推定する。
【0255】
また、推定部36は、判定部34によって判定された推奨販売価格を予想販売価格として推定することもできる。また、推定部36は、判定部34によって判定された推奨販売価格帯を出品対象物の予想販売価格として推定することもできる。
【0256】
また、推定部36は、出品対象物の予想販売価格を上述した切り口毎に推定することもできる。推定部36は、例えば、取得部31によって取得された出品履歴情報に基づいて、出品対象物の予想販売価格を切り口毎に推定する。例えば、推定部36は、判定部34による推奨販売価格の切り口毎の判定方法と同様の方法によって、出品対象物の予想販売価格を切り口毎に推定する。
【0257】
また、推定部36は、判定部34によって判定された切り口毎の推奨販売価格を切り口毎の予想販売価格として推定することもできる。また、推定部36は、判定部34によって判定された切り口毎の推奨販売価格帯を出品対象物の切り口毎の予想販売価格として推定することもできる。
【0258】
また、推定部36は、判定部34によって判定された推奨販売価格よりも予め定められた割合(例えば、10%)だけ高い価格を予想販売価格として推定することもできる。また、推定部36は、判定部34によって判定された推奨販売価格帯のうち予め定められた割合(例えば、下位の30%)の価格を予想販売価格として推定することもできる。
【0259】
〔3.3.8.算出部37〕
算出部37は、出品対象物の販売による収益である販売時収益を算出する。例えば、算出部37は、特定販売価格と特定配送料とに基づいて、出品対象物の販売による収益を算出する。
【0260】
特定販売価格は、例えば、判定部34によって判定された推奨販売価格または推奨販売価格帯、推定部36によって推定された予想販売価格、または出品者であるユーザUによって設定された販売価格である。特定配送料は、配送料特定部35によって特定された配送料である。
【0261】
算出部37は、特定販売価格から特定配送料を減算して得られる金額を出品対象物の販売による販売時収益として判定する。また、算出部37は、特定販売価格から特定配送料を減算して得られる金額から電子商取引サービスの利用料金(例えば、特定販売価格の5%など)を減算した金額をユーザUが得られる販売時収益として算出することもできる。
【0262】
算出部37は、上述した切り口毎の販売時収益を算出することもできる。切り口は、例えば、売買時期に関する切り口、出品期間に関する切り口、スペックに関する切り口、および商品状態に関する切り口のうちのいずれか1以上の種類の切り口を含む。例えば、算出部37は、短期の販売時収益、中期の販売時収益、および長期の販売時収益を算出することができる。
【0263】
この場合、算出部37は、例えば、短期の特定販売価格から短期の特定配送料を減算して得られる金額を短期の販売時収益として判定し、中期の特定販売価格から中期の特定配送料を減算して得られる金額を中期の販売時収益として判定する。また、算出部37は、例えば、長期の特定販売価格から長期の特定配送料を減算して得られる金額を長期の販売時収益として判定する。
【0264】
また、算出部37は、持ち物リストに含まれる複数の物品を出品物として出品した場合の販売時収益である持ち物リスト販売時収益を算出する。例えば、算出部37は、持ち物リストに含まれる複数の物品の各々を出品対象物として、各出品対象物の販売時収益を算出し、各出品対象物の販売時収益を合計することによって得られる金額を持ち物リスト販売時収益として算出する。算出部37は、切り口毎の持ち物リスト販売時収益を算出することができる。
【0265】
また、算出部37は、対応出品物の出品履歴情報に基づいて、特定販売金額に占める配送料の割合である配送料率を算出する。例えば、特定販売金額が10,000円であり、配送料が500円である場合、配送料率は、5%である。
【0266】
また、算出部37は、出品物の切り口毎の配送料率を算出することができる。出品物の切り口は、上述したように、例えば、売買時期に関する切り口、出品期間に関する切り口、スペックに関する切り口、および商品状態に関する切り口のうちのいずれか1以上の種類の切り口を含む。
【0267】
例えば、算出部37は、出品物の切り口が出品物のスペック(出品物の種別の一例)の切り口である場合、出品物のスペック毎の配送料率を算出する。また、算出部37は、出品物の切り口が出品物の出品状態(出品物の種別の一例)の切り口である場合、出品物の出品状態毎の配送料率を算出する。
【0268】
算出部37は、持ち物リストに含まれる複数の物品を複数の出品対象物としてまとめて配送した場合における特定販売金額合計値に占める配送料の割合である配送料率を算出する。特定販売金額合計値は、複数の出品対象物の各々の特定販売金額の合計値であり、算出部37によって算出される。算出部37は、切り口毎の特定販売金額合計値および配送料率を算出することができる。
【0269】
〔3.3.9.決定部38〕
決定部38は、取得部31によって取得された対応出品物の出品履歴情報に基づいて、対応出品物の配送方法の情報を参考情報として決定する。決定部38は、切り口に関わらない参考情報や上述した切り口毎の参考情報を決定することができる。
【0270】
例えば、決定部38は、対応出品物の配送方法毎の割合を示す情報を参考情報として決定したり、対応出品物の配送方法のうち配送実績数が多い上位の予め定められた数の配送方法の情報を参考情報として決定したりすることができる。
【0271】
また、決定部38は、出品対象物が出品された後に、出品対象物の値下げ交渉がある場合、値下げ交渉に応じたと仮定した場合の値下げ後の収益に基づいて、値下げ交渉を許容するか否かを決定する。
【0272】
例えば、決定部38は、値下げ後の収益が予め定められた金額以下である場合に、値下げ交渉を許容しないと決定し、値下げ後の収益が予め定められた金額より高い場合に、値下げ交渉を許容すると判定する。また、決定部38は、値下げ後の収益が予め定められた金額未満である場合に、値下げ交渉を許容しないと決定し、値下げ後の収益が予め定められた金額以上である場合に、値下げ交渉を許容すると判定することもできる。
【0273】
予め定められた金額は、例えば、配送料特定部35によって特定された配送料と同額、または配送料特定部35によって特定された配送料と電子商取引サービスの利用料金との合計金額と同額であるが、かかる例に限定されない。例えば、予め定められた金額は、カテゴリ毎または商品毎に設定されてもよく、ユーザUによる指定によって設定されてもよい。
【0274】
〔3.3.10.提供部39〕
提供部39は、種々の情報を提供する。例えば、提供部39は、種々の情報を端末装置2に送信することによって、種々の情報をユーザUに提供する。
【0275】
提供部39は、例えば、コンテンツ記憶部22から取得部31によって取得されたコンテンツを端末装置2に送信することによって、コンテンツをユーザUに提供する。端末装置2は、提供部39から送信されたコンテンツを表示する。
【0276】
また、提供部39は、受付部30によって出品物閲覧要求が受け付けられた場合、出品履歴情報記憶部21に記憶されている出品履歴情報テーブルおよび売買履歴情報テーブルなどに基づいて、出品中の出品物の情報である出品物情報を端末装置2に送信することによって、出品物情報をユーザUに提供する。端末装置2は、提供部39から送信された出品物情報を表示する。
【0277】
提供部39は、判定部34による判定結果、配送料特定部35による特定結果、算出部37による算出結果、決定部38による決定結果などを端末装置2に送信することによって、これらの情報をユーザUに提供する。端末装置2は、提供部39から送信されたこれらの情報を表示する。
【0278】
提供部39は、例えば、判定部34によって判定された対象出品物の推奨販売価格または推奨販売価格帯を示す情報、判定部34によって判定された配送方法を示す情報などを端末装置2に送信することによって、これらの情報をユーザUに提供する。
【0279】
また、提供部39は、例えば、判定部34によって判定された対象出品物の切り口毎の推奨販売価格または推奨販売価格帯を示す情報、判定部34によって判定された切り口毎の配送方法を示す情報などをユーザUに提供する。
【0280】
また、提供部39は、配送料特定部35によって特定された配送料を示す情報などを端末装置2に送信することによって、配送料を示す情報などをユーザUに提供する。また、提供部39は、配送料特定部35によって特定された切り口毎の配送料を示す情報などをユーザUに提供する。
【0281】
また、提供部39は、算出部37によって算出された販売時収益、持ち物リスト販売時収益、特定販売金額合計値、および配送料率などの各々を示す情報を端末装置2に送信することによって、これらの情報をユーザUに提供する。また、提供部39は、算出部37によって算出された切り口毎の販売時収益、切り口毎の持ち物リスト販売時収益、切り口毎の特定販売金額合計値、および切り口毎の配送料率などの各々を示す情報を端末装置2に送信することによって、これらの情報をユーザUに提供する。
【0282】
また、提供部39は、算出部37によって配送料率が算出された種別の出品物のうち配送料率が高い順または低い順に並べたランキング情報を提供する。配送料率が算出された種別は、例えば、商品のスペック、商品の商品状態などである。
【0283】
また、提供部39は、決定部38によって決定された参考情報を端末装置2に送信することによって、参考情報をユーザUに提供する。また、提供部39は、決定部38によって許容すると決定された値下げ交渉を示す情報である値下げ交渉情報を端末装置2に送信することによって、値下げ交渉情報をユーザUに提供する。値下げ交渉情報には、例えば、出品中の出品対象物の購入希望者が希望する値下げ後の販売価格の情報が含まれる。
【0284】
提供部39は、例えば、判定部34による判定結果、配送料特定部35による特定結果、算出部37による算出結果、および決定部38による決定結果のうちの1以上の情報に基づいて、出品関連情報を生成する。例えば、提供部39は、価格情報、配送料情報、および収益情報などを含む出品関連情報を生成する。
【0285】
また、提供部39は、情報処理装置1が提供する電子商取引サイトに端末装置2がアクセスした場合に、端末装置2に表示されるフリマホーム画面に含まれる情報を提供する。
【0286】
図9は、実施形態に係る情報処理装置1の提供部39によって端末装置2に表示されるフリマホーム画面の一例を示す図である。
図9に示すフリマホーム画面50は、検索用コンテンツ51と、タブ列52と、コンテンツ53と、ボタン列54とを含む。
【0287】
検索用コンテンツ51は、検索枠と検索ボタンとを含む。ユーザUが、検索枠に検索キーワードを入力し、検索ボタンを操作すると、端末装置2から検索枠に入力されている検索キーワードを含む検索要求が情報処理装置1に送信される。情報処理装置1の提供部39は、検索キーワードに応じた検索結果を端末装置2に送信する。かかる検索結果は、端末装置2に表示される。
【0288】
タブ列52は、ユーザUが端末装置2に表示させた情報を操作するための複数のタブを含む。
図9に示すタブ列52は、「保存した検索条件」、「おすすめ」、「フォロー」、「投稿」、・・・などの複数のタブを含む。ユーザUは、タブ列52に含まれる複数のタブのうち所望のタブを操作することで、操作したタブに応じた情報が提供部39から端末装置2に送信されて端末装置2に表示される。
【0289】
コンテンツ53は、タブ列52に含まれる複数のタブのうち予め定められたタブに応じたコンテンツまたはユーザUによって選択されたタブに応じたコンテンツである。ボタン列54は、ユーザUが端末装置2に表示させた情報を操作するための複数のボタンを含む。
図9に示すボタン列54は、「ホーム」、「さがす」、「出品・持ち物」、「欲しい物」、「マイページ」などの複数のボタンを含む。
【0290】
ユーザUは、ボタン列54に含まれる複数のボタンのうち所望のボタンを操作することで、操作したボタンに応じた情報が提供部39から端末装置2に送信されて端末装置2に表示される。例えば、提供部39は、ボタン「出品・持ち物」がユーザUによって選択された場合、端末装置2に表示される出品・持ち物画面に含まれる情報を提供する。
【0291】
図10は、実施形態に係る情報処理装置1の提供部39によって端末装置2に表示される出品・持ち物画面の一例を示す図である。
図10に示す出品・持ち物画面60は、出品用ボタン列61と、持ち物リスト62とを含む。
【0292】
出品用ボタン列61は、出品のために必要な画像情報などを指定するための複数のボタンを含む。
図10に示す出品用ボタン列61は、「写真を撮る」、「アルバム」、「バーコード」、「画像を撮る」などの複数のボタンを含む。
【0293】
持ち物リスト62には、ユーザUの持ち物リストに含まれるユーザ保有物の情報が含まれる。
図10に示す持ち物リスト62には、ユーザ保有物追加ボタン621、ユーザ保有物情報622a,622b,622c、編集ボタン623a,623b,623c、評価ボタン624a,624b,624c、持ち物リスト評価ボタン625などが含まれる。
【0294】
ユーザ保有物情報622aは、香水Aに関する情報であり、ユーザ保有物情報622bは、ベビー食器に関する情報であり、ユーザ保有物情報622cは、洗濯機Cに関する情報である。
【0295】
編集ボタン623aは、ユーザ保有物である香水Aの情報を編集するためのボタンであり、編集ボタン623bは、ユーザ保有物であるベビー食器の情報を編集するためのボタンであり、編集ボタン623cは、ユーザ保有物である洗濯機Cの情報を編集するためのボタンである。以下において、編集ボタン623a,623b,623cの各々を個別に区別せずに示す場合、編集ボタン623と記載する場合がある。
【0296】
ユーザUは、端末装置2を操作して編集ボタン623を操作することによってユーザUが操作した編集ボタン623に対応するユーザ保有物を編集するための画面であるユーザ保有物編集画面が端末装置2に表示される。
【0297】
評価ボタン624aは、ユーザ保有物である香水Aを評価するためのボタンであり、評価ボタン624bは、ユーザ保有物であるベビー食器を評価するためのボタンであり、評価ボタン624cは、ユーザ保有物である洗濯機Cを評価するためのボタンである。評価ボタン624a,624b,624cの各々を個別に区別せずに示す場合、評価ボタン624と記載する場合がある。
【0298】
ユーザUが端末装置2を操作して評価ボタン624を操作することによって、ユーザUが操作した評価ボタン624に対応するユーザ保有物の情報を含む出品対象情報が端末装置2から情報処理装置1に送信される。
【0299】
持ち物リスト評価ボタン625は、持ち物リストに含まれるすべてのユーザ保有物を評価するためのボタンである。ユーザUが端末装置2を操作して持ち物リスト評価ボタン625を操作することによって、持ち物リストに含まれるすべてのユーザ保有物の情報を含む出品対象情報が端末装置2から情報処理装置1に送信される。
【0300】
図11は、実施形態に係る情報処理装置1の提供部39によって端末装置2に表示されるユーザ保有物編集画面の一例を示す図である。
図11に示すユーザ保有物編集画面は、評価ボタン624cがユーザUによって選択された場合に端末装置2に表示される画面である。
【0301】
図11に示すユーザ保有物編集画面70は、ユーザUによってユーザ保有物の画像を編集するための画像情報編集領域71と、ユーザUによってユーザ保有物を説明するための文字情報を編集するための商品情報編集領域72とを含む。
【0302】
ユーザUは、画像情報編集領域71に対する操作によって、ユーザ保有物の画像を追加したり変更したりすることができる。また、ユーザUは、商品情報編集領域72に対する操作によって、ユーザ保有物を説明するための文字情報を追加したり変更したりすることができる。
【0303】
商品情報編集領域72は、商品名入力領域721と、カテゴリ入力領域722と、商品状態入力領域723と、商品説明入力領域724と、設定ボタン725とを含む。商品名入力領域721は、ユーザ保有物の商品名を入力するための領域であり、カテゴリ入力領域722は、ユーザ保有物のカテゴリを入力するための領域である。
【0304】
商品状態入力領域723は、ユーザ保有物の商品状態を入力するための領域であり、商品説明入力領域724は、ユーザ保有物の説明文を入力するための領域である。設定ボタン725は、画像情報編集領域71や商品情報編集領域72によって編集されたユーザ保有物の情報を設定するためのボタンである。
【0305】
ユーザUによって設定ボタン725が操作された場合、画像情報編集領域71および商品情報編集領域72に含まれる情報を含む設定情報が端末装置2から情報処理装置1に送信される。情報処理装置1は、端末装置2から送信される設定情報を受け付け、受け付けた設定情報に基づいて、ユーザ情報テーブルを更新する。
【0306】
なお、持ち物リストの情報が端末装置2に設定されている場合、端末装置2は、ユーザUによって設定ボタン725が操作された場合、画像情報編集領域71および商品情報編集領域72に含まれる情報に基づいて、内部の記憶部に記憶されている持ち物リストを更新する。
【0307】
上述したように、ユーザUは、評価ボタン624や持ち物リスト評価ボタン625を操作することによって、操作したボタンに応じた情報を含む出品対象物評価を端末装置2に表示させることができる。
【0308】
図12は、実施形態に係る情報処理装置1の提供部39によって端末装置2に表示される出品対象物評価画面の一例を示す図である。
図12に示す出品対象物評価画面80は、ユーザUが持ち物リスト評価ボタン625を操作した場合に端末装置2に表示される画面の一例であり、出品対象物評価画面80に含まれる情報は、上述した出品関連情報の一例である。
【0309】
図12に示す出品対象物評価画面80は、出品関連情報81a,81b,81cと、出品ボタン82a,82b,82cを含む。出品関連情報81aは、ユーザ保有物の1つの対応出品物が未使用状態の「香水A」であることが示されている。また、出品関連情報81aでは、対応出品物の複数の切り口として、容量「20ml」の切り口と容量「50ml」の切り口とが示されている。
【0310】
具体的には、出品関連情報81aには、
図1に示す出品関連情報と同様に、容量「20ml」の切り口での判定情報と、容量「50ml」の切り口での判定情報とが含まれる。また、各判定情報には、さらなる切り口として、短期の切り口と長期の切り口とが含まれている。
【0311】
容量「20ml」の切り口での判定情報では、短期の推奨販売価格が2,029円であり、長期の推奨販売価格が2,228円であり、配送料が500円であり、短期での売買の収益が1,529円であり、長期での売買の収益が1,728円であることが示されている。また、容量「50ml」の切り口での判定情報では、短期の推奨販売価格が5,210円であり、長期の推奨販売価格が5,450円であり、配送料が500円であり、短期での売買の収益が4,710円であり、長期での売買の収益が4,950円であることが示されている。
【0312】
また、出品関連情報81bでは、ユーザ保有物の他の1つの対応出品物が未使用状態のカテゴリ「ベビー食器」の出品物であることが示されている。出品関連情報81bには、対応出品物に対する複数の切り口として、短期の切り口と長期の切り口とが含まれている。
【0313】
例えば、出品関連情報81bでは、短期の推奨販売価格帯が300円~1000円であり、長期の推奨販売価格帯が400円~1,200円であり、短期の配送料が400円であり、長期の配送料が350円であることが示されている。また、出品関連情報81bでは、短期での売買の収益が-100円~600円の範囲であり、長期での売買の収益が5円~850円の範囲であることが示されている。
【0314】
また、出品関連情報81cでは、ユーザ保有物の残りの1つの対応出品物が商品「洗濯機C」であることが示されている。また、出品関連情報81cでは、出品対象物X3の対応出品物の複数の切り口として、商品状態「未使用状態」の切り口と商品状態「未使用に近い状態」の切り口とが示されている。
【0315】
具体的には、出品関連情報81cには、商品状態「未使用状態」の切り口での判定情報と、商品状態「未使用に近い状態」の切り口での判定情報とが含まれる。また、各判定情報には、さらなる切り口として、短期の切り口と長期の切り口とが含まれている。
【0316】
商品状態「未使用状態」の切り口での判定情報では、短期の推奨販売価格が105,000円であり、長期の推奨販売価格が112,350円であり、配送料が4,000円であり、短期での売買の収益が101,000円であり、長期での売買の収益が108,350円であることが示されている。また、商品状態「未使用に近い状態」の切り口での判定情報では、短期の推奨販売価格が75,000円であり、長期の推奨販売価格が85,350円であることが示されている。
【0317】
このように、提供部39は、
図12に示す出品対象物評価画面80において、持ち物リストに対応する表示位置で示される情報として、出品対象物の推奨販売価格または推奨販売価格帯を示す情報(推奨価格情報)、出品対象物の配送料を示す情報(配送料情報)、出品対象物の収益を示す情報(収益情報)を提供する。これにより、情報処理装置1は、ユーザUの利便性を向上させることができる。
【0318】
また、提供部39は、
図10に示す出品・持ち物画面60における持ち物リストに対応する表示位置に、出品対象物の推奨価格情報、出品対象物の配送料情報、出品対象物収益情報のうちの1以上を配置することもできる。これによっても、情報処理装置1は、ユーザUの利便性を向上させることができる。
【0319】
また、提供部39は、持ち物リストに含まれるすべてのユーザ保有物の推奨販売価格または推奨販売価格帯を合計した総価格または総価格帯を出品・持ち物画面60や出品対象物評価画面80などに含めることもできる。同様に、提供部39は、持ち物リストに含まれるすべてのユーザ保有物の配送料を合計した総配送料や持ち物リストに含まれるすべてのユーザ保有物の収益を合計した総収益を出品・持ち物画面60や出品対象物評価画面80などに含めることもできる。
【0320】
出品ボタン82a,82b,82cは、ユーザ保有物を電子商取引サイトに出品するためにユーザUによって操作されるボタンである。ユーザUが端末装置2を用いて出品ボタン82aを操作した場合、香水Aの情報を含む出品要求が端末装置2から情報処理装置1に送信される。
【0321】
また、ユーザUが端末装置2を用いて出品ボタン82bを操作した場合、ベビー食器の情報を含む出品要求が端末装置2から情報処理装置1に送信される。また、ユーザUが端末装置2を用いて出品ボタン82cを操作した場合、洗濯機Cの情報を含む出品要求が端末装置2から情報処理装置1に送信される。
【0322】
図13は、実施形態に係る情報処理装置1の提供部39によって端末装置2に表示される出品対象物評価画面の他の例を示す図である。
図13に示す出品対象物評価画面90は、ユーザUが
図10に示す評価ボタン624cを操作した場合に端末装置2に表示される画面の一例であり、出品対象物評価画面90に含まれる情報は、上述した出品関連情報の一例である。
【0323】
図13に示す出品対象物評価画面90は、出品ボタン91と、出品関連情報92a,92bとを含む。ユーザUが端末装置2を用いて出品ボタン91を操作した場合、洗濯機Cの情報を含む出品要求が端末装置2から情報処理装置1に送信される。
【0324】
出品関連情報92aは、切り口が「未使用状態」と出品期間とを組み合わせた切り口での情報を含む。例えば、出品関連情報92aでは、「未使用状態」の洗濯機Cにおいて、短期の推奨販売価格帯が105,000円~108,500円であり、配送料が4,000円であり、短期の収益が101,000円~104,500円であることが示されている。
【0325】
また、出品関連情報92aでは、「未使用状態」の洗濯機Cにおいて、中期の推奨販売価格帯が108,000円~110,250円であり、配送料が4,000円であり、中期の収益が104,000円~106,250円であることが示されている。また、出品関連情報92aでは、「未使用状態」の洗濯機Cにおいて、長期の推奨販売価格帯が109,900円~112,230円であり、配送料が3,500円であり、長期の収益が105,400円~108,850円であることが示されている。
【0326】
また、出品関連情報92bは、切り口が「未使用に近い状態」と出品期間とを組み合わせた切り口での情報を含む。例えば、出品関連情報92bでは、「未使用に近い状態」の洗濯機Cにおいて、短期の推奨販売価格帯が75,000円~78,050円であり、配送料が4,000円であり、短期の収益が71,000円~74,050円であることが示されている。
【0327】
また、出品関連情報92bでは、「未使用状態」の洗濯機Cにおいて、中期の推奨販売価格帯が77,900円~82,760円であり、配送料が4,000円であり、中期の収益が73,900円~78,760円であることが示されている。出品関連情報92bでは、「未使用状態」の洗濯機Cにおいて、中期の推奨販売価格帯が82,300円~85,350円であることが示されている。
【0328】
〔4.処理手順〕
次に、実施形態に係る情報処理装置1の処理部12による情報処理の手順について説明する。
図14は、実施形態に係る情報処理装置1の処理部12による情報処理の一例を示すフローチャートである。
【0329】
図14に示すように、情報処理装置1の処理部12は、端末装置2からの出品要求があるか否かを判定する(ステップS10)。処理部12は、出品要求があると判定した場合(ステップS10:Yes)、出品要求に基づいて、出品処理を行う(ステップS11)。ステップS11の処理において、例えば、処理部12は、出品要求に含まれる情報に基づいて、出品履歴情報記憶部21の出品履歴情報テーブルを更新する。
【0330】
処理部12は、ステップS11の処理が終了した場合、または出品要求がないと判定した場合(ステップS10:No)、端末装置2からの購入要求があるか否かを判定する(ステップS12)。
【0331】
処理部12は、購入要求があると判定した場合(ステップS12:Yes)、出品要求に基づいて、売買処理を行う(ステップS13)。ステップS13の処理において、例えば、処理部12は、出品要求に含まれる情報に基づいて、出品履歴情報記憶部21の出品履歴情報テーブルを更新する。
【0332】
処理部12は、ステップS13の処理が終了した場合、または購入要求がないと判定した場合(ステップS12:No)、端末装置2からの出品物閲覧要求があるか否かを判定する(ステップS14)。
【0333】
処理部12は、出品物閲覧要求があると判定した場合(ステップS14:Yes)、出品物閲覧要求に基づいて、出品物情報を提供する(ステップS15)。ステップS15の処理において、例えば、処理部12は、出品物閲覧要求で指定された情報に基づいて、出品履歴情報記憶部21の出品履歴情報テーブルから出品物の情報を取得し、取得した出品物の情報を端末装置2に送信する。
【0334】
処理部12は、ステップS15の処理が終了した場合、または出品物閲覧要求がないと判定した場合(ステップS14:No)、端末装置2からの出品対象物情報があるか否かを判定する(ステップS16)。
【0335】
処理部12は、出品対象物情報があると判定した場合(ステップS16:Yes)、出品対象物情報に基づいて、出品関連情報提供処理を行う(ステップS17)。ステップS17の出品関連情報提供処理は、
図15に示すステップS30~S37の処理であり、後で詳述する。
【0336】
処理部12は、ステップS17の処理が終了した場合、または出品対象物情報がないと判定した場合(ステップS16:No)、値下げ交渉対象の出品物の出品者とは異なるユーザUの端末装置2からの値下げ交渉情報があるか否かを判定する(ステップS18)。
【0337】
処理部12は、値下げ交渉情報があると判定した場合(ステップS18:Yes)、値下げ交渉情報に基づいて、値下げ交渉情報処理を行う(ステップS19)。ステップS19の値下げ交渉情報処理は、
図16に示すステップS40~S42の処理であり、後で詳述する。
【0338】
処理部12は、ステップS19の処理が終了した場合、または値下げ交渉情報がないと判定した場合(ステップS18:No)、動作終了タイミングになったか否かを判定する(ステップS20)。処理部12は、例えば、情報処理装置1の電源がオフにされた場合、または情報処理装置1の不図示の操作部への操作によって終了操作が行われたと判定した場合に、動作終了タイミングになったと判定する。
【0339】
処理部12は、動作終了タイミングになっていないと判定した場合(ステップS20:No)、処理をステップS10へ移行し、動作終了タイミングになったと判定した場合(ステップS20:Yes)、
図14に示す処理を終了する。
【0340】
図15は、実施形態に係る情報処理装置1の処理部12による出品関連情報提供処理の一例を示すフローチャートである。
図15に示すように、処理部12は、端末装置2からの出品対象物情報に基づいて、出品対象物の商品プロパティを特定する(ステップS30)。
【0341】
つづいて、処理部12は、ステップS30で特定した商品プロパティの特定内容に応じた対応出品物の出品履歴の情報を記憶部11から取得する(ステップS31)。そして、処理部12は、ステップS31で取得下対応出品物の出品履歴の情報に基づき、出品対象物の推奨販売価格または推奨販売価格帯を判定する(ステップS32)。また、処理部12は、対応出品物の出品履歴の情報に基づき、出品対象物の配送方法を判定する(ステップS33)。
【0342】
つづいて、処理部12は、出品対象物の配送料を特定する(ステップS34)。そして、処理部12は、出品対象物の収益を算出する(ステップS35)。また、処理部12は、出品対象物の配送料率を算出する(ステップS36)。そして、処理部12は、上述した処理に基づいて出品関連情報を生成し、生成した出品関連情報を提供して(ステップS37)、
図15に示す処理を終了する。
【0343】
図16は、実施形態に係る情報処理装置1の処理部12による値下げ交渉情報処理の一例を示すフローチャートである。
【0344】
図16に示すように、処理部12は、端末装置2からの値下げ交渉情報に基づいて、交渉条件を充足しているか否かを判定する(ステップS40)。交渉条件は、値下げ交渉に応じたと仮定した場合の値下げ後の収益の条件であり、例えば、値下げ後の収益が予め定められた金額よりも高いまたは値下げ後の収益が予め定められた金額以上であるといった条件である。
【0345】
処理部12は、交渉条件を充足していると判定した場合(ステップS40:Yes)、値下げ交渉情報を出品者の端末装置2に送信することで値下げ交渉情報を出品者に提供する(ステップS41)。また、処理部12は、交渉条件を充足していないと判定した場合(ステップS40:No)、値下げ不可を示す情報を値下げ交渉情報の送信者の端末装置2に送信することで、値下げ不可を示す情報を返信する(ステップS42)。
【0346】
処理部12は、ステップS41の処理が終了した場合、またはステップS42の処理が終了した場合、
図16に示す処理を終了する。
【0347】
〔5.変形例〕
切り口の種類は、上述した例に限定されない。例えば、切り口の種類は、上述した例に代えてまたは加えて、ユーザUの出品者として評価、ユーザUが出品した出品物の数、ユーザUが出品した出品物のうち売買された出品物の数や割合、出品対象物の撮像画像の状態などの切り口などを含んでいてもよい。また、切り口の種類は、上述した例に代えてまたは加えて、売買成立から配送開始までの期間の切り口、売買成立から配送完了までの期間の切り口などを含んでいてもよい。
【0348】
また、商品特定部32により商品プロパティとしてカテゴリは特定できるが商品が特定できない場合、切り口は、商品種別の切り口などを含んでいてもよい。例えば、商品プロパティとしてカテゴリ「洗濯機」が特定されたが商品が特定されない場合、商品種別は、ドラム式洗濯機、縦型全自動洗濯機、二層式洗濯機などである。
【0349】
また、提供部39は、複数の切り口による情報を、例えば、予め定められた条件を満たす度合いが高い順に並べた出品関連情報を提供することもできる。予め定められた条件を満たす度合いが高い順は、例えば、対応出品物が多い順、売買までの期間が短い順、推奨販売価格または推奨販売価格帯が高い順などであるが、かかる例に限定されない。
【0350】
また、判定部34は、商品特定部32によって商品プロパティとして商品および商品状態が特定されたか否かにかかわらず、上述した複数の切り口で、出品対象物の推奨販売価格、推奨販売価格帯、配送方法などを判定することができる。提供部39は、出品対象物の切り口毎の推奨販売価格または推奨販売価格帯を示す情報、切り口毎の配送料を示す情報などを提供する。
【0351】
また、判定部34は、ユーザUによって指定された複数の切り口で、出品対象物の推奨販売価格、推奨販売価格帯、配送方法などを判定することもできる。また、判定部34は、商品毎に予め定められた複数の切り口またはカテゴリ毎に予め定められた複数の切り口で、出品対象物の推奨販売価格、推奨販売価格帯、配送方法などを判定することもできる。これらの場合も、提供部39は、出品対象物の切り口毎の推奨販売価格または推奨販売価格帯を示す情報、切り口毎の配送料を示す情報などを提供する。
【0352】
また、判定部34は、例えば、ユーザUの設定などによって、切り口を用いずに、出品対象物の推奨販売価格、推奨販売価格帯、配送方法などを判定したり、切り口を用いて、出品対象物の推奨販売価格、推奨販売価格帯、配送方法などを判定したりすることもできる。
【0353】
また、上述した例では、未出品のユーザ保有物を出品対象物としたが、出品対象物は、未出品のユーザ保有物に限定されない。例えば、情報処理装置1の処理部12は、出品中のユーザ保有物を出品対象物として扱う。この場合、処理部12は、未出品のユーザ保有物を出品対象物とした場合と同様の処理によって、出品中の出品対象物の推奨販売価格、推奨販売価格帯、配送方法などを判定したり、出品中の出品対象物の配送料や収益などを算出したりする。
【0354】
また、上述した例では、持ち物リストに含まれるユーザ保有物を出品対象物としたが、かかる例に限定されない。例えば、処理部12は、持ち物リストに含まれないがユーザUが指定したユーザ保有物を出品対象物とした扱うことができ、また、ユーザUが電子商取引サイトで購入した商品を自動的に出品対象物とした扱うことができる。
【0355】
また、処理部12は、例えば、あるユーザUが所望する商品の指定を受け付け、指定を受け付けた商品であって他のユーザUが保有する商品を出品対象物として扱い、上述した出品関連情報を他のユーザUに提供することもできる。
【0356】
また、端末装置2は、情報処理装置1と連携して、受付部30、取得部31、商品特定部32、除外部33、判定部34、配送料特定部35、推定部36、算出部37、決定部38、および提供部39のうちの一部の機能を実行することができ、情報処理装置の一部として機能することができる。なお、以下において、上述した情報処理装置1と端末装置2の一部または全部とを含む構成を情報処理装置1と記載する場合がある。
【0357】
〔6.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る情報処理装置1は、例えば
図17に示すような構成のコンピュータ200によって実現される。
図17は、実施形態に係る情報処理装置1および端末装置2の各々の機能を実現するコンピュータ200の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ200は、CPU201、RAM202、ROM(Read Only Memory)203、HDD(Hard Disk Drive)204、通信インターフェイス(I/F)205、入出力インターフェイス(I/F)206、およびメディアインターフェイス(I/F)207を有する。
【0358】
CPU201は、ROM203またはHDD204に記憶されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM203は、コンピュータ200の起動時にCPU201によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ200のハードウェアに依存するプログラムなどを記憶する。
【0359】
HDD204は、CPU201によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータなどを記憶する。通信インターフェイス205は、ネットワークN(
図2参照)を介して他の機器からデータを受信してCPU201へ送り、CPU201が生成したデータを、ネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0360】
CPU201は、入出力インターフェイス206を介して、ディスプレイやプリンタなどの出力装置、および、キーボードまたはマウスなどの入力装置を制御する。CPU201は、入出力インターフェイス206を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU201は、入出力インターフェイス206を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0361】
メディアインターフェイス207は、記録媒体208に記憶されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM202を介してCPU201に提供する。CPU201は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス207を介して記録媒体208からRAM202上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体208は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)などの光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)などの光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリなどである。
【0362】
例えば、コンピュータ200が実施形態に係る情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ200のCPU201は、RAM202上にロードされたプログラムを実行することにより、処理部12の機能を実現する。また、HDD204には、記憶部11内のデータが記憶される。コンピュータ200のCPU201は、これらのプログラムを記録媒体208から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0363】
〔7.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0364】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0365】
例えば、上述した情報処理装置1は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットホームなどをAPIやネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0366】
また、上述してきた実施形態および変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0367】
〔8.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、取得部31と、判定部34と、配送料特定部35と、提供部39とを備える。取得部31は、出品対象物に対応する出品物の配送履歴を示す情報を含む履歴情報を取得する。判定部34は、取得部31によって取得された履歴情報に基づいて、出品対象物の配送方法を判定する。配送料特定部35は、判定部34によって判定された配送方法に基づいて、出品対象物の配送料を特定する。提供部39は、配送料特定部35による特定結果を提供する。これにより、情報処理装置1は、ユーザUの利便性を向上させることができる。
【0368】
また、判定部34は、出品対象物に対応する出品物の配送方法のうち選択された頻度または回数が最も多い配送方法を、出品対象物の配送方法として判定する。これにより、情報処理装置1は、出品対象物の配送方法を適切に判定することができる。
【0369】
また、情報処理装置1は、配送料特定部35によって特定された配送料と、出品対象物の販売価格または予想販売価格とに基づいて、出品対象物の販売による収益を算出する算出部37を備える。提供部39は、算出部37によって算出された収益を示す情報である収益情報を提供する。これにより、情報処理装置1は、ユーザUの利便性を向上させることができる。そのため、ユーザUは、例えば、実際の収益を出品前に把握することができることから、出品の可否の判断が容易になり、出品対象を選びやすくなるというメリットを得ることができる。
【0370】
また、情報処理装置1は、予想販売価格を推定する推定部36を備える。算出部37は、配送料特定部35によって特定された配送料と、推定部36によって推定された予想販売価格とに基づいて、収益を算出する。これにより、情報処理装置1は、出品対象物の収益を適切に算出することができる。
【0371】
また、情報処理装置1は、履歴情報に基づいて、出品対象物に対応する出品物の配送方法の情報を参考情報として決定する決定部38を備える。提供部39は、参考情報を提供する。これにより、情報処理装置1は、ユーザUの利便性を向上させることができる。
【0372】
また、取得部31は、出品対象物に関する情報として持ち物リストに含まれる物品に関する情報を取得し、算出部37は、持ち物リストに含まれる物品を出品した場合の収益を算出し、提供部39は、持ち物リストに対応する表示位置で示される情報として収益情報を提供する。これにより、情報処理装置1は、ユーザUの利便性を向上させることができる。
【0373】
また、情報処理装置1は、出品対象物の指定を受け付ける受付部30を備える。取得部31は、受付部30によって指定が受け付けられた出品対象物に関する情報を含む情報を履歴情報として取得する。これにより、情報処理装置1は、ユーザUの利便性を向上させることができる。
【0374】
また、情報処理装置1は、出品対象物が出品された後に、出品対象物の値下げ交渉がある場合、値下げ交渉に応じたと仮定した場合の値下げ後の収益に基づいて、値下げ交渉を許容するか否かを決定する決定部38を備える。提供部39は、決定部38によって許容すると決定された値下げ交渉を示す情報を提供する。これにより、情報処理装置1は、ユーザUの利便性を向上させることができる。
【0375】
また、算出部37は、出品対象物に対応する出品物の出品履歴に基づいて、販売金額に占める配送料の割合である配送料率を算出し、提供部39は、算出部37によって算出された配送料率を示す情報を提供する。これにより、情報処理装置1は、ユーザUの利便性を向上させることができる。
【0376】
また、提供部39は、算出部37によって配送料率が算出された種別の出品物のうち配送料率が高い順または低い順に並べたランキング情報を提供する。これにより、情報処理装置1は、ユーザUの利便性を向上させることができる。
【0377】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0378】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0379】
1 情報処理装置
2 端末装置
10 通信部
11 記憶部
12 処理部
20 ユーザ情報記憶部
21 出品履歴情報記憶部
22 コンテンツ記憶部
30 受付部
31 取得部
32 商品特定部
33 除外部
34 判定部
35 配送料特定部
36 推定部
37 算出部
38 決定部
39 提供部
100 情報処理システム
【手続補正書】
【提出日】2023-03-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが保有する物品であって出品前の物品である出品対象物に対応する出品物の配送履歴を示す情報を含む履歴情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記履歴情報に基づいて、前記出品対象物の配送方法を判定する判定部と、
配送方法と配送料とを関連付けた配送関連情報または前記取得部によって取得された前記履歴情報に基づいて、前記判定部によって判定された前記配送方法を用いて前記出品対象物を配送した場合の前記出品対象物の配送料を特定する配送料特定部と、
前記配送料特定部による特定結果を前記ユーザに提供する提供部と、を備える
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記判定部は、
前記出品対象物に対応する出品物の配送方法のうち選択された頻度または回数が最も多い配送方法を、前記出品対象物の配送方法として判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記配送料特定部によって特定された前記配送料と、前記ユーザによって設定された前記出品対象物の販売価格に基づいて、前記出品対象物の販売による収益を算出する算出部を備え、
前記提供部は、
前記算出部によって算出された前記収益を示す情報である収益情報を提供する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記出品対象物に対応する出品物の販売価格履歴を示す情報を含み且つ前記取得部によって取得された前記履歴情報に基づいて、前記出品対象物の予想販売価格を推定する推定部と、
前記配送料特定部によって特定された前記配送料と、前記推定部によって推定された前記予想販売価格とに基づいて、前記出品対象物の販売による収益を算出する算出部と、を備え、
前記提供部は、
前記算出部によって算出された前記収益を示す情報である収益情報を提供する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記履歴情報に基づいて、前記出品対象物に対応する出品物の配送方法の情報を参考情報として決定する決定部を備え、
前記提供部は、
前記参考情報を提供する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記取得部は、
前記出品対象物に関する情報として持ち物リストに含まれる物品に関する情報を取得し、
前記算出部は、
前記持ち物リストに含まれる物品を前記出品対象物とした場合の前記収益を算出し、
前記提供部は、
前記持ち物リストに対応する表示位置で示される情報として前記収益情報を提供する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記出品対象物の指定を受け付ける受付部を備え、
前記取得部は、
前記受付部によって指定が受け付けられた前記出品対象物に関する情報を含む情報を前記履歴情報として取得する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記出品対象物が出品された後に、前記出品対象物の値下げ交渉がある場合、前記値下げ交渉に応じたと仮定した場合の値下げ後の前記収益と予め定められた金額との比較結果に基づいて、前記値下げ交渉を許容するか否かを決定する決定部を備え、
前記提供部は、
前記決定部によって許容すると決定された前記値下げ交渉を示す情報を提供する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記算出部は、
前記推定部によって推定された前記予想販売価格に占める配送料の割合である配送料率を算出し、
前記提供部は、
前記算出部によって算出された前記配送料率を示す情報を提供する
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記提供部は、
前記算出部によって前記配送料率が算出された種別の出品物のうち前記配送料率が高い順または低い順に並べたランキング情報を提供する
ことを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
ユーザが保有する物品であって出品前の物品である出品対象物に対応する出品物の配送履歴を示す情報を含む履歴情報を取得する取得工程と、
前記取得工程によって取得された前記履歴情報に基づいて、前記出品対象物の配送方法を判定する判定工程と、
配送方法と配送料とを関連付けた配送関連情報または前記取得工程によって取得された前記履歴情報に基づいて、前記判定工程によって判定された前記配送方法を用いて前記出品対象物を配送した場合の前記出品対象物の配送料を特定する配送料特定工程と、
前記配送料特定工程による特定結果を前記ユーザに提供する提供工程と、を含む
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項12】
ユーザが保有する物品であって出品前の物品である出品対象物に対応する出品物の配送履歴を示す情報を含む履歴情報を取得する取得手順と、
前記取得手順によって取得された前記履歴情報に基づいて、前記出品対象物の配送方法を判定する判定手順と、
配送方法と配送料とを関連付けた配送関連情報または前記取得手順によって取得された前記履歴情報に基づいて、前記判定手順によって判定された前記配送方法を用いて前記出品対象物を配送した場合の前記出品対象物の配送料を特定する配送料特定手順と、
前記配送料特定手順による特定結果を前記ユーザに提供する提供手順と、をコンピュータに実行させる
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0265
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0265】
また、算出部37は、対応出品物の出品履歴情報に基づいて、特定販売価格に占める配送料の割合である配送料率を算出する。例えば、特定販売価格が10,000円であり、配送料が500円である場合、配送料率は、5%である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0268
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0268】
算出部37は、持ち物リストに含まれる複数の物品を複数の出品対象物としてまとめて配送した場合における特定販売価格合計値に占める配送料の割合である配送料率を算出する。特定販売価格合計値は、複数の出品対象物の各々の特定販売価格の合計値であり、算出部37によって算出される。算出部37は、切り口毎の特定販売価格合計値および配送料率を算出することができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0281
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0281】
また、提供部39は、算出部37によって算出された販売時収益、持ち物リスト販売時収益、特定販売価格合計値、および配送料率などの各々を示す情報を端末装置2に送信することによって、これらの情報をユーザUに提供する。また、提供部39は、算出部37によって算出された切り口毎の販売時収益、切り口毎の持ち物リスト販売時収益、切り口毎の特定販売価格合計値、および切り口毎の配送料率などの各々を示す情報を端末装置2に送信することによって、これらの情報をユーザUに提供する。