IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日立アプライアンス株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-冷蔵庫 図1A
  • 特開-冷蔵庫 図1B
  • 特開-冷蔵庫 図2
  • 特開-冷蔵庫 図3
  • 特開-冷蔵庫 図4
  • 特開-冷蔵庫 図5
  • 特開-冷蔵庫 図6
  • 特開-冷蔵庫 図7
  • 特開-冷蔵庫 図8
  • 特開-冷蔵庫 図9
  • 特開-冷蔵庫 図10
  • 特開-冷蔵庫 図11
  • 特開-冷蔵庫 図12
  • 特開-冷蔵庫 図13
  • 特開-冷蔵庫 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024044284
(43)【公開日】2024-04-02
(54)【発明の名称】冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
   F25D 23/02 20060101AFI20240326BHJP
   F25D 23/06 20060101ALI20240326BHJP
   F25C 5/20 20180101ALI20240326BHJP
   F25C 5/182 20180101ALI20240326BHJP
【FI】
F25D23/02 Z
F25D23/06 W
F25C5/20 305
F25C5/182
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022149715
(22)【出願日】2022-09-21
(71)【出願人】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】小島 舜介
(72)【発明者】
【氏名】森野 厚司
(72)【発明者】
【氏名】加納 奨一
(72)【発明者】
【氏名】田中 明姫
【テーマコード(参考)】
3L102
【Fターム(参考)】
3L102JA01
3L102KA10
3L102KB19
3L102MB27
(57)【要約】
【課題】
本発明の目的は、引出式の扉を共用化した冷蔵庫を提供することにある。
【解決手段】
冷蔵庫1は、
第1扉取付部53を備え第1扉受部52に取付けられた第1扉5aと、第2扉取付部63を備え第2扉受部62に取付けられた第2扉6aと、を備え、第1扉取付部53は、第2扉受部62に取付けられることが可能であり、第2扉取付部63は、第1扉受部52に取付けられることが可能である。
【選択図】図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1扉取付部を備え、第1扉受部に取付けられた第1扉と、
第2扉取付部を備え、第2扉受部に取付けられた第2扉と、を備え、
前記第1扉取付部は、前記第2扉受部に取付けられることが可能であり、
前記第2扉取付部は、前記第1扉受部に取付けられることが可能である冷蔵庫。
【請求項2】
請求項1に記載の冷蔵庫において、
前記第1扉取付部及び前記第2扉取付部はそれぞれ、可動レールであり、
前記第1扉受部及び前記第2扉受部はそれぞれ、固定レールであり、
前記第1扉の内板は、前記可動レールを固定する1組目の第1固定部と、この内板が引出方向を軸として半回転されても、半回転前の前記1組目の第1固定部と略同一の位置に前記可動レールを固定できるように配された、2組目の第1固定部と、を備え、
前記第2扉の内板は、前記可動レールを固定する1組目の第2固定部と、この内板が引出方向を軸として半回転されても、半回転前の前記1組目の第2固定部と略同一の位置に前記可動レールを固定できるように配された、2組目の第2固定部と、を備える冷蔵庫。
【請求項3】
請求項2に記載の冷蔵庫において、
前記第1扉及び前記第2扉はそれぞれ、互いに左右に隣接して配されており、
前記第1扉及び前記第2扉それぞれの内板は、左右一方側と他方側とで互いに異なる凹凸形状を備える冷蔵庫。
【請求項4】
請求項2に記載の冷蔵庫において、
前記第1扉及び前記第2扉はそれぞれ、互いに左右に隣接して配されており、
前記第1扉及び前記第2扉それぞれは、
前記第1扉受部に取付けられる場合に、前記第1扉に対応する貯蔵室の名称を示す又は示唆する正の向きの表示と、
前記第2扉受部に取付けられる場合に、前記第2扉に対応する貯蔵室の名称を示す又は示唆する正の向きの表示と、を備える冷蔵庫。
【請求項5】
請求項2に記載の冷蔵庫において、
前記第1扉及び前記第2扉はそれぞれ、互いに左右に隣接して配されており、
前記第1扉受部は、製氷機を収容した製氷室に配され、
前記第2扉受部は、製氷室とは異なる他の貯蔵室に配され、
前記製氷室に収容される製氷室容器は、左右外側に位置する側部に、後方に突出した突出部を備え、
前記突出部は、前記製氷室容器が前記他の貯蔵室に収容された場合、前記他の貯蔵室の奥壁または前記他の貯蔵室に配置された配置物に当接して、前記第2扉受部に取付けられた扉が閉まりきらないようにする冷蔵庫。
【請求項6】
請求項5に記載の冷蔵庫において、
前記製氷室容器は、貯氷部と小物入れ部とを備え、
貯氷部と小物入れ部とは、前記貯氷部が当該冷蔵庫の左右方向において外側寄りに配置され、前記小物入れ部が当該冷蔵庫の左右方向において内側寄りに配置される冷蔵庫。
【請求項7】
請求項5に記載の冷蔵庫において、
前記製氷室容器は、氷を貯留する貯氷部と、前記貯氷部の床面よりも高い床面を備えるスコップ置き部と、を備える冷蔵庫。
【請求項8】
請求項7に記載の冷蔵庫において、
前記スコップ置き部の下方には、前記貯氷部の床面の一部が配されている冷蔵庫。
【請求項9】
請求項1に記載の冷蔵庫において、
前記第1扉は、前記第2扉の上側に配されており、
前記第1扉取付部及び前記第2扉取付部はそれぞれ、可動レールであり、
前記第1扉受部及び前記第2扉受部はそれぞれ、固定レールであり、
前記第1扉受部に対応する第1貯蔵室は、前記第2扉受部に対応する第2貯蔵室の上側に配されており、
前記第2貯蔵室の内部の下側の奥行きは、前記第1貯蔵室の内部の下側の奥行よりも短く、
前記第1扉の内板は、前記第1扉受部に対応する高さに可動レールを取り付けるための1組目の第1固定部と、前記第2扉受部に対応する高さに可動レールを取り付けるための、2組目の第1固定部と、を備え、
前記第2扉の内板は、前記第2扉受部に対応する高さに可動レールを取り付けるための1組目の第2固定部と、前記第1扉受部に対応する高さに可動レールを取り付けるための、2組目の第2固定部と、を備える冷蔵庫。
【請求項10】
請求項9に記載の冷蔵庫において、
前記第1扉に配された真空断熱材及び前記第2扉に配された真空断熱材の厚みは、略等しい冷蔵庫。
【請求項11】
請求項10に記載の冷蔵庫において、
冷蔵温度帯の第3貯蔵室と、前記第3貯蔵室に設けられ真空断熱材が配された第3扉と、を備え、
前記第1扉受部に対応する第1貯蔵室及び前記第2扉受部に対応する第2貯蔵室は、少なくとも一方が、冷凍温度帯に設定された又は設定可能な貯蔵室であり、
前記第1扉に配された真空断熱材及び前記第2扉に配された真空断熱材の厚みは、前記第3扉に配された真空断熱材の厚みよりも厚い冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、箱体の前側に、冷蔵室左扉、冷蔵室右扉、製氷室扉、急速冷凍室扉、冷凍室扉、および、野菜室扉を具備した冷蔵庫が記載されている(段落0017および図1)。製氷室扉および急速冷凍室扉、冷凍室扉、および野菜室扉には、それぞれに前後方向に延びる引出レールが設けられ、引出レールを介して前方向に引出可能になっている(段落0018および図1)。製氷室扉は、前板、上板、下板、背板、左板および右板により形成される内部空間内に真空断熱材が設けられている(段落0039および図5)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-60159号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の冷蔵庫は、製氷室扉、急速冷凍室扉、冷凍室扉、および、野菜室扉の、4つの引出式の扉を備えているが、特許文献1にはこれらの4つの引出式の扉において共用化を図ることについて、配慮がない。
【0005】
本発明の目的は、引出式の扉を共用化した冷蔵庫を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の冷蔵庫は、
第1扉取付部を備え、第1扉受部に取付けられた第1扉と、
第2扉取付部を備え、第2扉受部に取付けられた第2扉と、を備え、
前記第1扉取付部は、前記第2扉受部に取付けられることが可能であり、
前記第2扉取付部は、前記第1扉受部に取付けられることが可能である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、引出式の扉を共用化した冷蔵庫を提供することができる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1A】本発明に係る冷蔵庫の外観を示す正面図。
図1B】本発明に係る冷蔵庫の上下方向に沿う断面を示す断面図。
図2】本発明に係る冷蔵庫における断熱箱体の構成を示す斜視図。
図3】本発明に係る冷蔵庫の製氷室および上段冷凍室を上から見た平面図。
図4図3から製氷機を取り除いた平面図。
図5】本発明に係る冷蔵庫の製氷室扉について、可動レールを取り付けた状態で、裏側(後側)から見た斜視図。
図6】本発明に係る冷蔵庫の上段冷凍室扉について、可動レールを取り付けた状態で、裏側(後側)から見た斜視図。
図7】本発明に係る冷蔵庫の製氷室扉および上段冷凍室扉を、可動レールを取り除いて、裏面側から見た平面図。
図8】本発明に係る冷蔵庫の製氷室に設けられる製氷室容器の斜視図。
図9】製氷室容器の誤組付けを防ぐ構造を説明する平面図。
図10】製氷室容器の誤組付けを防ぐ構造を説明する斜視図。
図11】本発明に係る冷蔵庫の上段冷凍室に設けられる上段冷凍室容器について、誤組付けを防ぐ構造を説明する平面図。
図12】本発明に係る冷蔵庫の上段冷凍室に設けられる上段冷凍室容器について、誤組付けを防ぐ構造を説明する側面図。
図13】本発明に係る冷蔵庫の製氷室扉および上段冷凍室扉について、可動レールの固定部の特徴を示す図。
図14】本発明に係る冷蔵庫の下段冷凍室および野菜室の近傍を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図1乃至図12を参照して説明する。なお、上下方向、前後方向および左右方向が図1および図2に図示するように定義される。上下方向は、冷蔵庫1が水平面に設置された状態において、鉛直方向に一致する。前後方向は水平面に平行であり、奥行き方向と呼ぶ場合もある。左右方向は水平面に平行で、かつ前後方向に垂直な方向あり、冷蔵庫1の幅方向と一致する。
【0010】
図1Aは、本発明に係る冷蔵庫1の外観を示す正面図である。図1Bは、本発明に係る冷蔵庫の上下方向に沿う断面を示す断面図である。
本実施例に係る冷蔵庫1は、上方から冷蔵室2、左右に並設された製氷室3と上段冷凍室4、下段冷凍室5、野菜室6の順番で貯蔵室を有している。冷蔵庫1は、それぞれの貯蔵室の開口を開閉する扉(ドア)を備えている。これらの扉は、冷蔵室2の開口を開閉する、左右に分割された回転式の冷蔵室扉2a,2bと、製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5、野菜室6の開口をそれぞれ開閉する引き出し式の製氷室扉3a、上段冷凍室扉4aと、下段冷凍室扉5aと、野菜室扉6aとで構成される。
【0011】
製氷室扉3a及び上段冷凍室扉4aはそれぞれ、互いに左右に隣接して配されている。下段冷凍室5及び野菜室扉6aはそれぞれ、互いに上下に隣接して配されており、本実施例では下段冷凍室5が野菜室扉6aの上側に配されている。
【0012】
なお、本実施例では、6つの扉を有する冷蔵庫を例に挙げて説明するが、6扉の冷蔵庫に限定されるものではない。
【0013】
冷蔵室2は、庫内を冷蔵温度帯の例えば平均的に4℃程度にした冷蔵貯蔵室である。製氷室3、上段冷凍室4および下段冷凍室5は、庫内を冷凍温度帯の例えば平均的に-18℃程度にした冷凍貯蔵室である。野菜室6は、庫内を冷蔵温度帯の例えば平均的に6℃程度にした冷蔵貯蔵室で、間接的な冷却により、食品の乾燥を抑えた冷蔵貯蔵室である。
【0014】
冷蔵室2の両側面に配された棚リブ13(図2参照)は、冷蔵庫1の前端から離間したところに前端が位置し、そこから後方に延在している。棚リブ13には、食品を載置可能な棚が載置され、本実施例では複数の棚リブ13が上下に並んでいる。
【0015】
引出式の扉にはそれぞれ、食品を収納可能な収納容器と、前後に延在する扉側レール(可動レール)とが設けられており、冷蔵庫1の内箱8(図2参照)側のレール(固定レール)に例えば摺動可能である。すなわち引出式の扉は、引出式の扉に接続された扉側のレールが内箱8側のレールに接続され、内箱8に支持される。収納容器は引出式の扉又は扉側レールに取付けられ、引出式の扉とともに移動する。
【0016】
具体的には、製氷室扉3aには収納容器である製氷室容器32と可動レール37とが設けられ、製氷室扉3aは固定レール39に摺動可能である。また、上段冷凍室扉4aには収納容器である上段冷凍室容器42と可動レール43とが設けられ、上段冷凍室扉4aは固定レール49に摺動可能である。また、下段冷凍室扉5aには収納容器である下段冷凍室容器51と可動レール53とが設けられ、下段冷凍室扉5aは固定レール52に摺動可能である。また、野菜室扉6aには収納容器である野菜室容器61と可動レール63とが設けられ、野菜室扉6aは固定レール62に摺動可能である。
【0017】
下段冷凍室5の後側には、冷却器室14が設けられ、冷却器室14に各貯蔵室内を冷却する冷却器15が配置されている。野菜室6の下部後側には、機械室16が設けられ、機械室16には圧縮機17が配置されている。冷却器15および圧縮機17は、図示しない凝縮器およびキャプラリーチューブと共に冷凍サイクルを構成する。そして、冷却器15の上方には、冷却器15にて冷却された冷気を循環させるための送風機18が配置され、送風機18の下流には貯蔵室内に冷気を吐出する吐出口が形成されている。なお、冷却器15は複数あっても良く、配置は下段冷凍室5の後側に限定されるものではなく、冷蔵室2の後側に配置されてもよい。
【0018】
図2は、本発明に係る冷蔵庫1における断熱箱体の構成を示す斜視図である。
断熱箱体は、天面、底面、両側面および背面からなり、前面は開口した箱型形状をしている。また、断熱箱体は、金属製の外箱7(図1参照)と、合成樹脂製の内箱8と、を備え、外箱7と内箱8とによって形成される断熱箱体の内部の空間に、硬質ウレタンフォーム等の発泡断熱材9がいわゆる現場発泡で充填され、貯蔵室と外部とを断熱している。
【0019】
外箱7は、薄い鋼板を門型に折り曲げて形成された天面板および左右の側面板と、別部材で構成された背面板と、別部材で構成された底面板と、によって箱状に構成されている。一方、内箱8は、合成樹脂板を成形することにより、箱状に形成されている。天面板および左右の側面板は別体でもよい。
【0020】
また、冷蔵室2と、製氷室3および上段冷凍室4とは、略水平な面として配された断熱仕切部10によって隔てられている。また、製氷室3および上段冷凍室4の下方(直下)には下段冷凍室5が配置され、下段冷凍室5と野菜室6とは、略水平な面として配された断熱仕切部11によって隔てられている。これらの断熱仕切部10,11は、異なる温度帯の貯蔵室を区画する部分に設けられ、冷凍温度帯室の冷気によって冷蔵温度帯室内が冷え過ぎないようにする、或いは冷蔵温度帯室の冷気によって冷凍温度帯室内が暖められないようにする役割を果たす。
【0021】
さらに、外箱7と内箱8との間には、発泡断熱材9に加えて、発泡断熱材9よりも熱伝導率の低い真空断熱材19が実装されており、食品収納容積を低下させることなく断熱性能が高められている。本実施例では、図1Bに示すように、下段冷凍室扉5aおよび野菜室扉6aにも、真空断熱材が設けられている。具体的には、下段冷凍室扉5aには真空断熱材5bが、野菜室扉6aには真空断熱材6bが、それぞれ設けられている。
【0022】
ここで、真空断熱材は、ガスバリア性を確保するため、グラスウール等の芯材が、例えばアルミニウム等の金属層で形成される外包材で包んで構成されている。真空断熱材は、外箱7の内壁面、すなわち、天面板、側面板、背面板および底面板のそれぞれの内壁面に、両面テープやホットメルトなどの接着剤を真空断熱材の一部または全面に用いてそれぞれ貼り付けられる。
【0023】
図3および図4を参照して、製氷室3および上段冷凍室4について説明する。図3は、本発明に係る冷蔵庫1の製氷室3および上段冷凍室4を上から見た平面図である。図4は、図3から製氷機31を取り除いた平面図である。
【0024】
製氷室3には、製氷皿を有する製氷機31と、製氷機31の下方に配置された製氷室容器32と、冷却器15(図1B参照)で生成した冷気を製氷機31および製氷室容器32に案内する冷気風路(冷気ダクトまたはダクト)33と、が設けられる。ダクト33は、製氷室3及び上段冷凍室4に対して、後方側に配されている。
【0025】
製氷室容器32は、第1容器部321と、第2容器部322と、スコップ置き部323と、を備える。第1容器部321と第2容器部322とは、左右方向に隣接する容器部(収納部)として構成され、仕切り壁324で仕切られる。第1容器部321と第2容器部322とは一体の容器(製氷室容器32)として形成されている。スコップ置き部323は第1容器部321の一画に配置されている。
【0026】
第1容器部321は、製氷機31の直下を含む範囲に配置される。第1容器部321は、製氷機31で作られた氷を貯留する貯氷部(貯氷容器部)となる。製氷機31で作られた氷は製氷機31から貯氷部321の内側に落下し、自動で貯氷部321に収納される。
【0027】
第2容器部322は、製氷機31の直下から左右方向に外れた範囲に配置されている。第2容器部322は、貯氷部(第1容器部)321から仕切り壁323で仕切られ、製氷機31で生成された氷以外の物を収納する小物入れ部(小物収納部)として利用可能である。
【0028】
貯氷部321は冷蔵庫1の左右方向において外側寄りに配置され、小物入れ部322は冷蔵庫1の左右方向において内側寄りに配置される。
【0029】
スコップ置き部323は、製氷機31の前方に配置され、貯氷部321の床面(底面)よりも高い床面(底面)を備える。この場合、スコップ置き部323の下方には、貯氷部321の床面の一部が配されている。スコップ置き部323の床面を貯氷部の床面よりも高くすることにより、スコップを取るユーザの手が氷に触れることを抑制することができる。また、スコップ置き部323の下方に貯氷部321の床面の一部が配されていることにより、スコップ置き部323の下方にも氷を貯留することができ、貯氷部321の容積を大きくすることができる。
【0030】
上段冷凍室4には、上段冷凍室容器41が設けられる。本実施例では、製氷室容器32は上段冷凍室4に挿入可能な幅寸法W32を有し、上段冷凍室容器42は製氷室3に挿入可能な幅寸法W42を有する。このため、製氷室容器32を誤って上段冷凍室4に組み付けたり、上段冷凍室容器42を誤って製氷室3に組付けたりするのを防止する必要が有る。
【0031】
図5および図6を参照して、製氷室扉3aおよび上段冷凍室扉4aについて説明する。図5は、本発明に係る冷蔵庫1の製氷室扉3aについて、可動レール37を取り付けた状態で、裏側(後側)から見た斜視図である。図6は、本発明に係る冷蔵庫1の上段冷凍室扉4aについて、可動レール43を取り付けた状態で、裏側(後側)から見た斜視図である。
【0032】
図5に示すように、製氷室扉3aは、庫外に露出する外板35と、庫内側に設けられる内板36と、外板35と内板36との間に設けられる発泡断熱材(不図示)と、内板36に取り付けられる可動レール(扉取付部)37とを備える。製氷室扉3aの可動レール37は、製氷室扉3aの固定部361に取り付けられて固定される。製氷室扉3aは、可動レール(扉取付部)37を介して、冷蔵庫1の内箱8側に取り付けられた固定レール(扉受部)39に取り付けられる。
【0033】
図6に示すように、上段冷凍室扉4aは、庫外に露出する外板45と、庫内側に設けられる内板46と、外板45と内板46との間に設けられる発泡断熱材(不図示)と、内板46に取り付けられる可動レール(扉取付部)47とを備える。上段冷凍室扉4aの可動レール47は、上段冷凍室扉4aの固定部461に取り付けられて固定される。上段冷凍室扉4aは、可動レール(扉取付部)47を介して、冷蔵庫1の内箱8側に取り付けられた固定レール(扉受部)49に取り付けられる。
【0034】
本実施例では、製氷室扉3aの可動レール(扉取付部)37と上段冷凍室扉4aの可動レール(扉取付部)47とは、同様な形状及び大きさに形成されている。このため、製氷室扉3aの可動レール37は、固定レール(扉受部)49に取付けられることが可能であり、上段冷凍室扉4aの可動レール(扉取付部)47は、固定レール(扉受部)39に取付けられることが可能である。
【0035】
すなわち本実施例の冷蔵庫1は、製氷室扉3aを第1扉とし、上段冷凍室扉4aを第2扉とした場合に、第1扉取付部37を備え第1扉受部39に取付けられた第1扉3aと、第2扉取付部47を備え第2扉受部49に取付けられた第2扉4aと、を備え、第1扉取付部37は第2扉受部49に取付けられることが可能であり、第2扉取付部47は第1扉受部39に取付けられることが可能である。
【0036】
本実施例では、製氷室扉3aの外板35および内板36と上段冷凍室扉4aの外板45および内板46とは、同様な形状及び大きさに形成されている。そして、少なくとも、製氷室扉3aの内板36と上段冷凍室扉4aの内板46とが共用化されている。
【0037】
図7を参照して、製氷室扉3aおよび上段冷凍室扉4aの各内板36,46について説明する。図7は、本発明に係る冷蔵庫1の製氷室扉3aおよび上段冷凍室扉4aを、可動レール37,47を取り除いて、裏面側から見た平面図である。
【0038】
製氷室扉3aの内板36は、可動レール37(図5参照)を固定する1組目の第1固定部361と、この内板36が引出方向を軸として半回転された状態で、半回転前の1組目の第1固定部361と略同一の位置に可動レール47を固定できるように配された、2組目の第1固定部461と、を備える。
【0039】
上段冷凍室扉4aの内板46は、可動レール47(図6参照)を固定する1組目の第2固定部461と、引出方向を軸として半回転された状態で、半回転前の1組目の第2固定部461と略同一の位置に可動レール37を固定できるように配された、2組目の第2固定部361と、を備える。
【0040】
ここで、「略同一の位置」とは、製氷室扉3aと上段冷凍室扉4aとの間で、内板36,46の共用化が実現できる程度の位置ずれを許容することを意味する。
【0041】
すなわち本実施例の冷蔵庫1は、製氷室扉3aを第1扉とし、上段冷凍室扉4aを第2扉とした場合に、製氷室扉3aの可動レール37は第1扉取付部となり、上段冷凍室扉4aの可動レール47は第2扉取付部になる。また、製氷室扉3aの可動レール37を受ける固定レール39は第1扉受部となり、上段冷凍室扉4aの可動レール47を受ける固定レール49は第2扉受部となる。この場合、第1扉受部39は製氷機31を収容した製氷室3に配され、第2扉受部49は製氷室3とは異なる他の貯蔵室(上段冷凍室扉4a)に配される。
【0042】
そして、本実施例の冷蔵庫1では、第1扉(製氷室扉)3aの内板36は、可動レール37を固定する1組目の第1固定部361と、この内板36が引出方向を軸として半回転されても、半回転前の1組目の第1固定部361と略同一の位置に可動レール47を固定できるように配された、2組目の第1固定部461と、を備える。
【0043】
第2扉(上段冷凍室扉)4aの内板46は、可動レール47を固定する1組目の第2固定部461と、引出方向を軸として半回転されても、半回転前の1組目の第2固定部461と略同一の位置に可動レール37を固定できるように配された、2組目の第2固定部361と、を備える。
【0044】
さらに本実施例の冷蔵庫1では、第1扉(製氷室扉)3a及び第2扉(上段冷凍室扉)4aはそれぞれ、互いに左右に隣接して配されており、それぞれの内板36,46は、左右一方側と他方側とで互いに異なる凹凸形状363,364,463,464を備える。
【0045】
内板36,46は、貯蔵室3,4からの冷気漏れを抑えるために凹凸形状を有するが、左右外側と、製氷室扉3aと上段冷凍室扉4aとの仕切り側とでは、好適な形状が異なる。製氷室扉3aでは、凹凸形状363,364が必要であるが、凹凸形状364の中で必要なのはA,Bの部分であり、凹凸形状364の中のCの部分は不要である。一方、上段冷凍室扉4aでは、凹凸形状463,464が必要であるが、凹凸形状464の中で必要なのはA,Bの部分であり、凹凸形状464の中のCの部分は不要である。
【0046】
凹凸形状364の中のCの部分と凹凸形状464の中のCの部分とは、製氷室扉3aの内板36と上段冷凍室扉4aの内板46との共用化のために設けられている。また、製氷室扉3aの内板36において凹凸形状463は不要であるが、製氷室扉3aの内板36と上段冷凍室扉4aの内板46との共用化のために、製氷室扉3aの内板36において凹凸形状463が設けられている。同様に、上段冷凍室扉4aの内板46において凹凸形状363は不要であるが、製氷室扉3aの内板36と上段冷凍室扉4aの内板46との共用化のために、上段冷凍室扉4aの内板46において凹凸形状363が設けられている。
【0047】
また、製氷室扉3aの内板36および上段冷凍室扉4aの内板46は、製氷室扉3aの内板36として用いられた場合に、製氷室扉3aに対応する貯蔵室の名称を示す、又は示唆する正の向き(文字の左右上下が、取付状態の左右上下に一致する)の表示362と、上段冷凍室扉4aの内板46として用いられた場合に、上段冷凍室扉4aに対応する貯蔵室の名称を示す、又は示唆する正の向き(文字の左右上下が、取付状態の左右上下に一致する)の表示462と、を備える。
【0048】
これにより、扉を上下方向を正しく持った状態において、正の向きで読み取れる表示362,462から、その扉が製氷室扉3aであるのか、或いは上段冷凍室扉4aであるのかを正しく認識することができる。
【0049】
次に、図8乃至図10を参照して、製氷室容器32の誤組付けを防ぐ構造について説明する。図8は、本発明に係る冷蔵庫1の製氷室3に設けられる製氷室容器32の斜視図である。図9は、製氷室容器32の誤組付けを防ぐ構造を説明する平面図である。図10は、製氷室容器32の誤組付けを防ぐ構造を説明する斜視図である。
【0050】
製氷室扉3aおよび上段冷凍室扉4aでは、内板36,46や可動レール37,47等の部品の共有化が図られているため、製氷室容器32を誤って上段冷凍室4の固定レール49に取り付けることが考えられる。
【0051】
このような誤組付けを防ぐため、製氷室容器32は、左右外側に位置する側部325に、後方に突出した突出部(リブ)325aを備える。突出部325aは、製氷室容器32が上段冷凍室4に収容された場合、上段冷凍室4の奥壁または上段冷凍室4に配置された配置物に当接して、製氷室扉3aが閉まりきらないようにする。本実施例では、製氷室3及び上段冷凍室4に対して後方側に配されたダクト部品33に、突出部325aと当接する当接部332が設けられている。製氷室容器32が上段冷凍室4に収容された場合に、突出部325aは当接部332に当接することで、上段冷凍室扉4aが閉まりきらないようにしている。
【0052】
また突出部(リブ)325aは、製氷室容器32の貯氷部321の後側にできた隙間を塞ぎ、この隙間から下方に氷が落下すのを防ぐ効果がある。
【0053】
図11および図12を参照して、上段冷凍室容器32の誤組付けを防ぐ構造について説明する。図11は、本発明に係る冷蔵庫1の上段冷凍室4に設けられる上段冷凍室容器42について、誤組付けを防ぐ構造を説明する平面図である。図12は、本発明に係る冷蔵庫1の上段冷凍室4に設けられる上段冷凍室容器42について、誤組付けを防ぐ構造を説明する側面図である。
【0054】
製氷室扉3aおよび上段冷凍室扉4aでは、内板36,46や可動レール37,47等の部品の共有化が図られているため、上段冷凍室容器42を誤って製氷室3の固定レール39に取り付けることが考えられる。
【0055】
このような誤組付けを防ぐため、上段冷凍室容器42を製氷室3に組み付けようとした場合、上段冷凍室容器42の後端部421が製氷機31に当接し、上段冷凍室扉4aが閉まりきらないようにする。このため、上段冷凍室容器42の後端部421の最上部が製氷機31の最下部よりも高い位置にあるようにする。
【0056】
図13を参照して、可動レール37,47(図5及び図6参照)を固定する固定部(取付部)361,461について説明する。図13は、本発明に係る冷蔵庫1の製氷室扉3aおよび上段冷凍室扉4aについて、可動レール37,47の固定部361,461の特徴を示す図である。
【0057】
本実施例では、製氷室扉3aの内板36と上段冷凍室扉4aの内板46とが共用される。この場合、製氷室扉3aの内板36として使用する場合、内板36において可動レール47(図5及び図6参照)を固定する固定部461は不使用となる。内板36,46に可動レール37,47をねじで締結する場合、使用されないねじ穴が内板36,46を貫通していると、このねじ穴により内板36,46の表面側と裏面側とが連通していることになり、好ましくない。
【0058】
本実施例では、固定部361,461を凸部とし、この凸部にねじ穴を形成することにより、ねじ穴が内板36,46の表面側と裏面側とを貫通しないようにする。これにより、使用されないねじ穴で内板36,46の表面側と裏面側とが連通することを防ぐことができる。
【0059】
上述の実施例では、左右方向に隣接する製氷室扉3aおよび上段冷凍室扉4aについて説明したが、本発明は、上下方向に隣接する下段冷凍室扉5aと野菜室扉6aとに適用することができる。例えば、上述した製氷室扉3aを下段冷凍室扉5aとして、また上段冷凍室扉4aを野菜室扉6aとして、製氷室扉3aおよび上段冷凍室扉4aで説明した構成を、下段冷凍室扉5aと野菜室扉6aとに適用することができる。この場合、製氷室扉3aおよび上段冷凍室扉4aにおける左右方向は、下段冷凍室扉5aおよび野菜室扉6aにおいて上下方向に置き換える必要がある。
【0060】
図14を参照して、下段冷凍室扉5aおよび野菜室扉6aについて説明する。図14は、本発明に係る冷蔵庫の下段冷凍室および野菜室の近傍を示す断面図である。以下、下段冷凍室扉5aを第1扉として、野菜室扉6aを第2扉として説明する。
【0061】
第1扉(下段冷凍室扉)5aは第1扉取付部53を備え、第1扉受部52(図1B参照)に取付けられる。第2扉(野菜室扉)6aは第2扉取付部63を備え、第2扉受部62(図1B参照)に取付けられる。第1扉取付部53は第2扉受部62に取付けられることが可能であり、第2扉取付部63は、第1扉受部52に取付けられることが可能である。
【0062】
また、第1扉5aの内板56は、可動レール53を固定する1組目の第1固定部561と、内板56が引出方向を軸として半回転されても、半回転前の1組目の第1固定部561と略同一の位置に可動レール63を固定できるように配された、2組目の第1固定部661と、を備える。第2扉6aの内板66は、可動レール63を固定する1組目の第2固定部661と、この内板66が引出方向を軸として半回転されても、半回転前の1組目の第2固定部661と略同一の位置に可動レール53を固定できるように配された、2組目の第2固定部561と、を備える。
【0063】
第1扉5aは、第2扉6aの上側に配されている。第1扉取付部53及び第2扉取付部63はそれぞれ、可動レールであり、第1扉受部52及び第2扉受部62はそれぞれ、固定レールである。第1扉受部52に対応する第1貯蔵室(下段冷凍室)5は、第2扉受部63に対応する第2貯蔵室(野菜室)6の上側に配されており、第2貯蔵室6の内部の下側の奥行きD6は、第1貯蔵室5の内部の下側の奥行きD5よりも短い。
【0064】
第1扉5aの内板56は、第1扉受部52に対応する高さh1(図1参照)に可動レール53を取り付けるための1組目の第1固定部561と、第2扉受部62に対応する高さh2(図1参照)に可動レール63を取り付けるための、2組目の第1固定部661と、を備える。第2扉の内板66は、第2扉受部62に対応する高さh2(図1参照)に可動レール63を取り付けるための1組目の第2固定部661と、第1扉受部52に対応する高さh1(図1参照)に可動レール53を取り付けるための、2組目の第2固定部561と、を備える。
【0065】
第1扉5aには真空断熱材5bが配され、第2扉6aには真空断熱材6bが配される。真空断熱材5bの厚みT5bと真空断熱材6bの厚みT6bとは、略等しい。この場合、「略等しい」とは、真空断熱材5bの厚みT5bと真空断熱材6bの厚みT6bとが、製造誤差を含み得ることを意味する。
【0066】
図14では、2組目の第1固定部661および2組目の第2固定部661については図示していないが、図5乃至図7と同様に、1組目の第1固定部561および1組目の第2固定部661が設けられるものとする。
【0067】
第1扉受部52に対応する第1貯蔵室5及び第2扉受け部62に対応する第2貯蔵室6は、少なくとも一方が、冷凍温度帯に設定された又は設定可能な貯蔵室であり、第1扉(下段冷凍室扉)5aに配された真空断熱材5b及び第2扉(野菜室扉)6aに配された真空断熱材6bの厚みT5b,T6bは、冷蔵温度帯の貯蔵室の扉である冷蔵室扉2が備える真空断熱材2bの厚みT2b(図1B参照)よりも厚い。第1扉5aと第2扉6aとを冷凍温度帯と冷蔵温度帯とで供用できるようにするためには、真空断熱材5b,6bの仕様は冷凍温度帯の仕様に合わせることが好ましい。このため本実施例では、真空断熱材5b,6bの厚み寸法T5b,T6bは、真空断熱材2bの厚み寸法T2bよりも大きくした。
【0068】
上述した本発明に係る冷蔵庫1は、下記特徴を有する。
(1)冷蔵庫1は、
第1扉取付部37,53を備え、第1扉受部39,52に取付けられた第1扉3a,5aと、
第2扉取付部47,63を備え、第2扉受部49,62に取付けられた第2扉4a,6aと、を備え、
第1扉取付部37,53は、第2扉受部49,62に取付けられることが可能であり、
第2扉取付部39,63は、第1扉受部39,52に取付けられることが可能である。
【0069】
(2)(1)において、
第1扉取付部37,53及び前記第2扉取付部47,63はそれぞれ、可動レールであり、
第1扉受部39,52及び第2扉受部49,62はそれぞれ、固定レールであり、
第1扉3a,5aの内板36,56は、可動レール37,53を固定する1組目の第1固定部361,561と、内板36,56が引出方向を軸として半回転されても、半回転前の1組目の第1固定部361,561と略同一の位置に可動レール47,63を固定できるように配された、2組目の第1固定部461,661と、を備え、
第2扉4a,6aの内板46,66は、可動レール47,63を固定する1組目の第2固定部461,661と、この内板46,66が引出方向を軸として半回転されても、半回転前の1組目の第2固定部461,661と略同一の位置に可動レール37,53を固定できるように配された、2組目の第2固定部361,561と、を備える。
【0070】
(2)において、
第1扉3a及び第2扉4aはそれぞれ、互いに左右に隣接して配されており、
第1扉3a及び第2扉4aそれぞれの内板36,46は、左右一方側と他方側とで互いに異なる凹凸形状363,364,463,464を備える。
【0071】
(4)(2)において、
第1扉3a及び第2扉4aはそれぞれ、互いに左右に隣接して配されており、
第1扉3a及び第2扉4aそれぞれは、
第1扉受部39に取付けられる場合に、第1扉3aに対応する貯蔵室3の名称を示す又は示唆する正の向きの表示362と、
第2扉受部49に取付けられる場合に、第2扉4aに対応する貯蔵室4の名称を示す又は示唆する正の向きの表示462と、を備える。
【0072】
(5)(2)において、
第1扉3a及び第2扉4aはそれぞれ、互いに左右に隣接して配されており、
第1扉受部39は、製氷機31を収容した製氷室3に配され、
第2扉受部49は、製氷室3とは異なる他の貯蔵室4に配され、
製氷室3に収容される製氷室容器32は、左右外側に位置する側部に、後方に突出した突出部325aを備え、
突出部325aは、製氷室容器32が他の貯蔵室4に収容された場合、他の貯蔵室4の奥壁または他の貯蔵室に配置された配置物33に当接して、第2扉受部49に取付けられた扉3aが閉まりきらないようにする。
【0073】
(6)(5)において、
製氷室容器32は、貯氷部321と小物入れ部322とを備え、
貯氷部321と小物入れ部322とは、貯氷部321が冷蔵庫1の左右方向において外側寄りに配置され、小物入れ部322が冷蔵庫1の左右方向において内側寄りに配置される。
【0074】
(7)(5)において、
製氷室容器32は、氷を貯留する貯氷部321と、貯氷部321の床面よりも高い床面を備えるスコップ置き部323と、を備える。
【0075】
(8)(7)において、
323スコップ置き部の下方には、貯氷部321の床面の一部が配されている。
【0076】
(9)(1)において、
第1扉5aは、第2扉6aの上側に配されており、
第1扉取付部53及び第2扉取付部63はそれぞれ、可動レールであり、
第1扉受部52及び第2扉受部62はそれぞれ、固定レールであり、
第1扉受部52に対応する第1貯蔵室5は、第2扉受部62に対応する第2貯蔵室6の上側に配されており、
第2貯蔵室6の内部の下側の奥行きD6は、第1貯蔵室5の内部の下側の奥行D5よりも短く、
第1扉5aの内板56は、第1扉受部52に対応する高さに可動レール53を取り付けるための1組目の第1固定部561と、第2扉受部62に対応する高さに可動レール63を取り付けるための、2組目の第1固定部661と、を備え、
第2扉6aの内板66は、第2扉受部62に対応する高さに可動レール63を取り付けるための1組目の第2固定部661と、第1扉受部52に対応する高さに可動レール63を取り付けるための、2組目の第2固定部561と、を備える。
【0077】
(10)(9)において、
第1扉5aに配された真空断熱材5b及び第2扉6aに配された真空断熱材6bの厚みT5b,T6bは、略等しい。
【0078】
(11)(10)において、
冷蔵温度帯の第3貯蔵室2と、第3貯蔵室2に設けられ真空断熱材2bが配された第3扉2aと、を備え、
第1扉受部52に対応する第1貯蔵室5及び第2扉受部62に対応する第2貯蔵室6は、少なくとも一方が、冷凍温度帯に設定された又は設定可能な貯蔵室であり、
第1扉5aに配された真空断熱材5b及び第2扉6aに配された真空断熱材6bの厚みT5b,T6bは、第3扉2aに配された真空断熱材2bの厚みT2bよりも厚い。
【0079】
本発明は前述した実施例に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。前述した実施例は本発明を理解しやすく説明するために例示したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
【符号の説明】
【0080】
1…冷蔵庫、3…製氷室、3a…製氷室扉(第1扉、基準扉)、3b…真空断熱材、4…上部冷凍室、4a…上部冷凍室扉(第2扉、基準扉)、4b…真空断熱材、5…下部冷凍室(第1貯蔵室)、5a…下部冷凍室扉(第1扉)、5b…真空断熱材、6…野菜室(第2貯蔵室)、6a…野菜室扉(第2扉)、6b…真空断熱材、31…製氷機、32…製氷室容器、36…第1扉3aの内板、37…第1扉取付部(可動レール)、39…第1扉受部(固定レール)、46…第2扉4aの内板、47…第2扉取付部(可動レール)、49…第2扉受部(固定レール)、52…第1扉受部(固定レール)、53…第1扉取付部(可動レール)、56…第1扉5aの内板、62…第2扉受部(固定レール)、63…第2扉取付部(可動レール)、66…第2扉6aの内板、321…貯氷部、322…小物入れ部、323…スコップ置き部、325a…突出部(リブ)、361,561…可動レール37,53を固定する1組目の第1固定部または2組目の第2固定部、362,462…貯蔵室の名称を示す又は示唆する正の向きの表示、363,364,463,464…凹凸形状、461,661…可動レール47,63を固定する1組目の第2固定部または2組目の第1固定部。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14