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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024044642
(43)【公開日】2024-04-02
(54)【発明の名称】食器洗浄機
(51)【国際特許分類】
   A47L 15/42 20060101AFI20240326BHJP
【FI】
A47L15/42 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022150297
(22)【出願日】2022-09-21
(71)【出願人】
【識別番号】322003732
【氏名又は名称】パナソニック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123102
【弁理士】
【氏名又は名称】宗田 悟志
(72)【発明者】
【氏名】田村 泰崇
(72)【発明者】
【氏名】垣尾 弘樹
(72)【発明者】
【氏名】ジュ ライカ
【テーマコード(参考)】
3B082
【Fターム(参考)】
3B082BE01
(57)【要約】
【課題】食器洗浄機の排出性能を向上させる。
【解決手段】食器洗浄機10は、被洗浄物を洗浄するための洗浄槽と、洗浄槽を収納する本体11と、本体11の外面の少なくとも一部を覆うカバー20と、を備える。本体11は、本体11から気体を排出するための本体側排出口を備える。カバー20は、本体側排出口から排出される気体を外部に排出するためのカバー側排出口21と、本体側排出口から排出される気体をカバー側排出口21へ導くための流路をカバー20の内部の他の空間と仕切るための仕切り部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被洗浄物を洗浄するための洗浄槽と、
前記洗浄槽を収納する本体と、
前記本体の外面の少なくとも一部を覆うカバーと、
を備え、
前記本体は、前記本体から気体を排出するための本体側排出口を備え、
前記カバーは、
前記本体側排出口から排出される気体を外部に排出するためのカバー側排出口と、
前記本体側排出口から排出される気体を前記カバー側排出口へ導くための流路を前記カバーの内部の他の空間と仕切るための仕切り部と、
を備える
食器洗浄機。
【請求項2】
前記本体から排出される気体は、前記本体の外部から取り入れられた空気が混合されてから、前記本体側排出口から排出される
請求項1に記載の食器洗浄機。
【請求項3】
前記仕切り部の少なくとも一部は、前記カバーによって構成される
請求項1から2のいずれか1項に記載の食器洗浄機。
【請求項4】
前記流路に、前記流路に沿うように1以上のリブが設けられる
請求項1から2のいずれか1項に記載の食器洗浄機。
【請求項5】
前記本体の開口を開閉するためのドアを備え、
前記ドアは、回転軸を中心に回転するように開閉され、
前記流路は、前記ドアの端部の回転軌跡に沿うように設けられる
請求項1から2のいずれか1項に記載の食器洗浄機。
【請求項6】
前記ドアは、前記本体の前面の開口を開閉し、
前記カバーは、前記本体の前面の下部に設けられ、
前記流路は、前記ドアの下端の回転軌跡に沿うように設けられる
請求項5に記載の食器洗浄機。
【請求項7】
前記カバーの上面は、前記ドアの端部の回転軌跡に沿うような形状を有する
請求項6に記載の食器洗浄機。
【請求項8】
前記仕切り部の上面は、前記カバーの上面によって構成される
請求項7に記載の食器洗浄機。
【請求項9】
前記カバー側排出口は、前記カバーの前面の上部に設けられる
請求項6から8のいずれか1項に記載の食器洗浄機。
【請求項10】
前記流路は、前記カバー側排出口から斜め上方に向けて気体が排出されるように設けられる
請求項9に記載の食器洗浄機。
【請求項11】
前記流路は、前記本体側排出口における排出方向に沿うように設けられる
請求項1から2のいずれか1項に記載の食器洗浄機。
【請求項12】
前記カバー側排出口の横幅は、前記本体側排出口の横幅よりも大きい
請求項1から2のいずれか1項に記載の食器洗浄機。
【請求項13】
前記本体側排出口と前記流路は、パッキンを介して接続される
請求項1から2のいずれか1項に記載の食器洗浄機。
【請求項14】
前記パッキンの内側の面は、前記本体側の流路と前記カバー側の流路とを滑らかにつなぐように傾斜がつけられる
請求項13に記載の食器洗浄機。
【請求項15】
前記カバー側排出口は、前記本体側排出口よりも上下方向において低い位置に配置される
請求項1から2のいずれか1項に記載の食器洗浄機。
【請求項16】
前記カバー側排出口は、前記本体側排出口よりも上下方向において高い位置に配置される
請求項1から2のいずれか1項に記載の食器洗浄機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、食器洗浄機に関する。
【背景技術】
【0002】
食器洗浄機として、システムキッチンに組み込まれるビルトイン型や、卓上に載置可能な卓上型や、使用者が設置場所を選択可能な独立型など、様々なタイプのものが提供されている。
【0003】
食器洗浄機において食器などを洗浄、乾燥するときに、湿気を含んだ空気が排出される。特許文献1に開示された食器洗浄機では、湿気を含んだ空気が機体正面の下側から排気される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】中国実用新案公告第216060433号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された食器洗浄機では、排気口が加飾部品の手前に配置されるため、湿気が充満しやすく、加飾部品の内部やドアなどに結露が生じる可能性がある。
【0006】
本開示は、食器洗浄機の排気性能を向上させるための技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示における食器洗浄機は、被洗浄物を洗浄するための洗浄槽と、洗浄槽を収納する本体と、本体の外面の少なくとも一部を覆うカバーと、を備える。本体は、本体から気体を排出するための本体側排気口を備える。カバーは、本体側排気口から排出される気体を外部に排出するためのカバー側排気口と、本体側排気口から排出される気体をカバー側排気口へ導くための流路をカバーの内部の他の空間と仕切るための仕切り部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、食器洗浄機の排気性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1の食器洗浄機の外観図
図2】実施の形態1の食器洗浄機の内部の一部の概略断面図
図3A】ドアの外カバーを取り外した状態の食器洗浄機の外観図
図3B図3Aに図示される脚部の拡大斜視図
図4】カバーの外観と内部を示す概略斜視図
図5】カバーと仕切り部の外観図
図6A】カバー側排出口が本体側排出口よりも低い位置に配置されるときの、カバーの内部の流路の周辺の垂直断面の右側面矢視図
図6B】カバー側排出口が本体側排出口よりも高い位置に配置されるときの、カバーの内部の流路の周辺の垂直断面の右側面矢視図
図7】本体側の流路とカバーの内部の流路の周辺の水平断面の上面矢視図
図8A】本体側の流路とカバーの内部の流路の周辺の垂直断面の右側面矢視図
図8B図8Aを切断面X-Xで切断したときの本体側の断面図
図9A図9Bに図示される範囲を示す図
図9B図9Aの破線で示された範囲の拡大図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
【0011】
なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
【0012】
(実施の形態1)
以下、図1図9Bを用いて、実施の形態1を説明する。
【0013】
[1-1.構成]
図1は、実施の形態1の食器洗浄機の外観を示す。図1に示すように、実施の形態1の食器洗浄機10は、本体11、ドア15、及びカバー20を備える。
【0014】
本体11は、食器等の被洗浄物を収容して洗浄するための洗浄槽などの構成を収納する。
【0015】
ドア15は、本体11の前面の開口部を開閉する。ドア15は、下部において、水平な回転軸によって本体11に軸支される。ドア15は、回転軸を中心として、上部が手前に倒れるように前後方向に回転することにより開かれる。ドア15は、上部において、水平な回転軸によって本体11に軸支されてもよい。この場合、ドア15は、下部が手前に引き上げられるように前後方向に回転することにより開かれてもよい。ドア15は、垂直な回転軸によって本体11に軸支されてもよい。この場合、ドア15は、水平方向に回転することにより開かれてもよい。ドア15は、本体11の側面、後面、又は頂面の開口部を開閉するように設けられてもよい。
【0016】
カバー20は、本体11の外面の少なくとも一部を覆うための加飾部品である。本実施の形態の食器洗浄機10では、カバー20は、本体11の前面の下部、すなわちドア15の下方を覆うように設けられる。カバー20は、本体11の前面の上部を覆うように設けられてもよいし、本体11の側面、後面、頂面、底面の少なくとも一部を覆うように設けられてもよい。
【0017】
カバー20の右側上端部に、本体11の内部の気体を外部に排出するためのカバー側排出口21が設けられる。本体11の内部の気体は、主に、水蒸気を含む高温多湿な空気である。排気経路については、後述する。
【0018】
図2は、実施の形態1の食器洗浄機の内部の一部の概略断面図である。図2に示すように、実施の形態1の食器洗浄機10は、本体11、洗浄槽12、給水弁1、分水機構2、ヒータ(図示せず)、水温センサ(図示せず)、洗浄ポンプ6、排水ポンプ7、乾燥ファン(図示せず)、及び洗浄ノズル9を備える。
【0019】
洗浄槽12は、本体11の内部に設けられる。洗浄槽12の内部には、食器13等の被洗浄物を設置する食器かご14が収容される。
【0020】
給水弁1は、洗浄槽12内に洗浄水を給水する経路に設けられる。ここで、洗浄水とは、食器洗浄機10内で、食器13等の被洗浄物の洗浄やすすぎのために用いられる液体のことを言う。給水弁1の給水側は、水道管などの配管に接続されてもよいし、図示しない給水タンクに接続されてもよい。
【0021】
洗浄ポンプ6及び排水ポンプ7は、洗浄槽12内で洗浄水を循環させることにより被洗浄物を洗浄したり、洗浄槽12から洗浄水を排水したりするために駆動される。なお図2では洗浄ポンプ6と排水ポンプ7は別部品として分かれているが、洗浄排水を兼ねた1つのポンプを用いてもよい。
【0022】
ヒータは、洗浄槽12内の洗浄水を加熱する。水温センサは、洗浄槽12内の洗浄水の温度を検知する。
【0023】
実施の形態1の食器洗浄機10は、内部に液体洗剤を貯留する洗剤タンクを有していてもよい。この場合、洗剤ポンプは、洗剤タンクに貯留された液体洗剤を洗浄槽12内に供給するために駆動される。
【0024】
乾燥ファンは、食器13等の被洗浄物を乾燥する工程において、乾燥のための空気を送風する。乾燥ファンは、ヒータの近傍に設けられている。乾燥ファンを駆動するときにヒータも駆動することにより、加熱された空気を被洗浄物に送風して、乾燥を促進することができる。
【0025】
洗浄ノズル9は、洗浄槽12内に回転自在に設けられ、表面に設けられた複数の噴射口から被洗浄物に洗浄水を噴射する。さらに、分水機構2は給水弁1から供給された洗浄水を複数の洗浄ノズル9へ送り込む。
【0026】
図3Aは、ドア15の外カバーを取り外した状態の食器洗浄機10の外観を示す。食器洗浄機10の本体11の前面の右下部に、本体11の内部の気体を排出するための本体側排出口16が設けられる。本体11の右側面部に、洗浄槽12から排出される気体を本体側排出口16へ導くためのエアダクト30が設けられる。エアダクト30は、洗浄槽12の内側からねじなどで固定される。本体11の後面側の底部に、乾燥ファンが設けられる。食器洗浄機10は、被洗浄物を乾燥する工程において、乾燥ファンを駆動して外気を取り入れて洗浄槽12内に送風する。洗浄槽12内の高温高湿な気体は、エアダクト30を介して本体側排出口16から排出される。また本体11の両側面付近には、左右の脚部31を示している。脚部31は、後述するカバー20を本体11に固定するための構成である。また図3Aの波線部分(脚部31)を拡大した図が図3Bである。
【0027】
図4は、カバー20の外観と内部を示す概略斜視図である。カバー20は、本体11の前面の下部を覆うための板状の部品であるため、前面に加えて側面を有していればよい。なお、本実施の形態では、本体11の前面の下部を覆う以外にも利便性や意匠性などの向上のため、カバー20は、前面と側面に加え、頂面、及び底面を有する。カバー20が頂面を有している場合、頂面と一体に流路の上面又は下面を成形し、流路をカバー20の一部とすることができる。またカバー20が頂面を有している場合、食器洗浄機10の外観はカバーにより覆われているため、意匠性を向上させることができる。カバー20が底面を有する場合、強度を補強できるため、前面に衝撃があった場合等にもカバー20が変形などすることを抑制できる。またカバー20が底面を有している場合、食器洗浄機10の外観はカバーにより覆われているため、意匠性を向上させることができる。カバー20は、後面を有してもよい。
【0028】
カバー20の内部に、本体側排出口16から排出される気体をカバー側吸気口26からカバー側排出口21へ導くための流路22が設けられる。本実施の形態では、流路22は正面視においておおよそ、本体11の奥から手前に向かうように設けられている。流路22は、カバー20の内部の他の空間24と流路22を仕切るための仕切り部23によって、空間24と仕切られる。仕切り部23は、流路22と空間24との間で気体が流通しないように流路22と空間24との間を完全に区画してもよい。または、仕切り部23は、流路22と空間24との間で一部の気体の流通が許容されるように流路22と空間24を仕切ってもよい。例えば、リブなどによって流路22と空間24とが仕切られてもよい。いずれにしても、本体側排出口16から排出される気体の多くがカバー側吸気口26からカバー側排出口21へ導かれるような流路22が形成されればよい。これにより、本体側排出口16から排出される気体をより確実かつ効率的に外部に排出することができるので、湿気が本体11の内部に流入するのを抑えることができる。また、カバー20の内部の全体に湿気が充満するのを抑えることができるので、カバー20の内部の空間24で結露が発生するのを抑えることができる。なお、流路22は排気可能な構成であれば、異なる方向に設けられていてもよい。
【0029】
カバー20の底面に、通気孔25が設けられる。これにより、空間24内に流入した湿気を外部に逃がすことができる。また先述のように、カバー20が底面を有していない構成であっても、湿気を外部に逃がすことができる。
【0030】
カバー20の頂面裏側には、内側に向かって凸形状の爪部28が左右それぞれに設けられ、カバー20の底面には、挿入口29が左右それぞれに設けられる。カバー20は、両側面が本体11に取り付けられた左右の脚部31(図3B)に挿し込まれると、脚部31が挿入口29にはまり込み、脚部31の脚上面凹部31Aとカバー20の爪部28とが嵌合することにより本体11に固定される。このとき、後述するように、カバー側吸気口26と本体側排出口16とが気密に接続される。なおカバー20が頂面を有していない場合などには、カバー20の前面や側面、底面などに爪部28を設けてもよい。
【0031】
図5は、カバー20と仕切り部23の外観を示す。カバー20の内部の流路22の下面及び側面の一部は仕切り部23により構成され、流路22の上面及び側面の一部はカバー20自体により構成される。これにより、部品数を少なくすることができるので、製造コストを低減させることができるとともに、省スペース化を図ることができる。カバー20の上面は、ドア15が開かれたときに使用者に視認されるため、意匠性が求められる。流路22の上面をカバー20で構成することにより、カバー20の意匠性を向上させることができる。カバー20と仕切り部23は、別々の部品として別々に成型されて組み立てられてもよい。または、カバー20と仕切り部23は、一体的に成型されてもよい。
【0032】
仕切り部23の内部に、流路22に沿って1以上のリブ27が設けられる。これにより、本体側排出口16から排出された気体が流路22において乱流になるのを抑えることができるので、本体11の内部の気体を効率良く外部に排出することができる。
【0033】
カバー側排出口21は、カバー20の前面の右側上端部に設けられる。これにより、カバー側排出口21を目立たないようにすることができるので、食器洗浄機10の意匠性を向上させることができる。カバー側排出口21は、カバー20の前面の左側又は中央に設けられてもよいし、カバー20の前面の下端部に設けられてもよい。カバー側排出口21は、カバー20の底面、頂面、又は側面に設けられてもよい。カバー側排出口21がカバー20の側面に設けられる場合、本体側排出口16からカバー20の側面に向けて斜めにリブなどの仕切り部23が設けられてもよい。
【0034】
カバー側排出口21は、左右方向が長手方向である横長の長方形の形状を有する。カバー側排出口21の形状は、縦長の長方形、正方形、円形、楕円形などであってもよい。とくに、カバー側排出口21が円形である場合は、流路22における流れ抵抗を小さくすることができるとともに、接続を容易にすることができる。カバー側排出口21は、1つであってもよいし、2以上設けられてもよい。カバー側排出口21の内部に、メッシュ状、格子状などのフィルタが設けられてもよい。これにより、外部から流路22への異物などの混入を防ぐことができる。
【0035】
カバー側排出口21及び流路22の少なくとも一方の左右方向の幅は、カバー20の左右方向の幅よりも小さい。これにより、排気経路を制限することができるので、本体11の内部の気体を効率良く外部に排出することができる。
【0036】
図6Aは、カバー20の内部の流路22の周辺の垂直断面の右側面矢視図である。二点破線は、ドア15が開かれるときのドア15の下端の軌跡を示す。流路22は、ドア15の下端の軌跡に沿って高さ方向において下に向かって凸に湾曲するように、滑らかな曲線状に設けられる。これにより、流路22における流れ抵抗を抑えることができるので、本体11の内部の気体を効率良く外部に排出することができる。また、カバー側排出口21から斜め上方に向けて気体を排出するので、食器洗浄機10の周囲の床面に結露が生じるのを抑えることができる。排気方向が上過ぎると、本体11のドア15やカバー20の前面に結露が生じる可能性があり、排気方向が下過ぎると、本体11の手前の床面に結露が生じる可能性がある。ドア15の下端の回転軌跡に沿うように流路22を設けることにより、上過ぎでも下過ぎでもない方向に排気することができるので、結露を抑えることができる。また、流路22を直線状に構成した場合よりも長くすることができるので、排気の温度を下げることができる。
【0037】
流路22の途中には、高さ方向において下に向かって凸に湾曲しているためカバー側吸気口26よりも低い部分があるので、流路22の途中で結露が生じた場合であってもこの部分で結露水を受けることができ、液体がカバー側吸気口26から本体11の内部に流入するのを抑えることができる。また、流路22の途中にカバー側排出口21よりも低い部分があるので、流路22の途中で結露が生じた場合であっても、液体がカバー側排出口21から食器洗浄機10の外部に落下するのを抑えることができる。なお、後述するように、本体11の内部の気体は、外気が混合されて湿度及び温度が下げられてから流路22に排出されるので、実際には、流路22において結露はほとんど生じないようにすることができる。また、上述のように流路22内に結露が生じた場合であっても、流路22内で結露水を受けることができるため、カバー20が底面を有していなくとも、食器洗浄機10の外部に結露水が落下することはない。
【0038】
流路22が曲線状に設けられるので、カバー側排出口21から本体側排出口16や本体11の内部を視認しづらくすることができる。これにより、食器洗浄機10の意匠性を向上させることができる。
【0039】
図6Aのような構成では、カバー側排出口21が本体側排出口16(カバー側吸気口26)よりも低い位置に配置されるので、カバー20の縦幅を小さくし、カバー20の面積が小さい印象を与えることで意匠性を向上することができる。また図6Bは、カバー側排出口21が本体側排出口16よりも高い位置に配置されたときの、カバー20の内部の流路22の周辺の垂直断面の右側面矢視図である。図6Bのように、カバー側排出口21が本体側排出口16(カバー側吸気口26)よりも高い位置に配置されてもよい。この場合、ヒータにより加熱された高温の気体を効率良く外部に排出することができる。
【0040】
流路22の上面は、カバー20の上面によって構成される。カバー20の上面は、ドア15の下端の軌跡に沿って滑らかな曲線状の形状を有する。これにより、食器洗浄機10の意匠性を向上させることができる。
【0041】
図7は、本体11側の流路17とカバー20の内部の流路22の周辺の水平断面の上面矢視図である。本体11の内部の気体を本体側排出口16に導くためにエアダクト30からつながる流路17は、本体11の右端部から中央に向けて斜めに形成される。カバー20の内部の流路22は、本体側排出口16における排気方向、すなわち本体11側の流路17の方向に沿うように、中央に向けて斜めに設けられる。これにより、流路17、流路22、及びそれらの接続部における流れ抵抗を抑えることができるので、本体11の内部の気体を効率良く外部に排出することができる。また、図中の矢印で示すように、湿気を含む気体を食器洗浄機10の中央に向けて斜めに排出するので、食器洗浄機10の左右の壁、機器、家具などへの湿気の影響を抑えることができる。また、本体側排出口16から真っ直ぐ(本体11の側面に平行)に流路22が設けられる場合よりも、広い範囲に湿気を拡散させることができるので、結露を抑えることができる。また、本体側排出口16から真っ直ぐに流路22が設けられる場合よりも、流路22を長くすることができるので、排気の温度を下げることができる。また、カバー側排出口21から本体側排出口16や本体11の内部を視認しづらくすることができるので、食器洗浄機10の意匠性を向上させることができる。なお、流路22は中央から左右どちらかの端部に向けるように斜めに形成されてもよく、この構成であっても本体11の内部の視認性を下げることができる。
【0042】
カバー側排出口21の左右方向の幅は、本体側排出口16及びカバー側吸気口26の左右方向の幅より広い。流路22は、本体側排出口16及びカバー側吸気口26からカバー側排出口21に向けて幅が広くなるように設けられる。これにより、広い範囲に湿気を拡散させることができるので、結露を抑えることができる。また、流路22を長くすることができるので、排気の温度を下げることができる。同様に、カバー側排出口21の上下方向の高さは、本体側排出口16及びカバー側吸気口26の上下方向の高さより高くてもよい。また、カバー側排出口21の面積は、本体側排出口16及びカバー側吸気口26の面積より広くてもよい。
【0043】
流路22は、本体側排出口16から、本体11の側面に平行に設けられてもよい。または、流路22は、本体側排出口16から、上面視で曲線状に設けられてもよい。
【0044】
図8Aは、本体11側の流路17とカバー20の内部の流路22の周辺の垂直断面の右側面矢視図である。本体11の右下部に、本体11から排出される気体に本体11の外部から取り入れた空気を混合する混合部として機能する吸気装置の一例であるファン32が設けられる。ファン32が駆動されると、本体11の底部に設けられた本体側吸気口19から外気が吸気される。吸気された外気は、外気流路18を通って本体側排出口16に流れ、流路17から流れてきた本体11の内部の気体と混合される。外気は、通常、洗浄槽12から排出される気体よりも湿度及び温度が低い。したがって、本体11の内部の気体に外気を混合することにより、本体11の内部の気体の湿度及び温度を下げてから外部に排出することができる。これにより、本体11の内部の気体を食器洗浄機10の前面に排出しても、周囲や床面への湿気の影響を低減させることができる。このような排気構造の一例として、図8Aでは、流路17を通過した本体11の内部の高温多湿の気体を排出口上部16Aから排出し、外気流路18を通過した外気を排出口下部16Bから排出するため、本体側排出口16で互いの空気が混合される。図8Bは、図8AのX-X切断面により切断したときの本体11側の断面を示す。ここで図8Bに示すように、流路17と外気流路18とは、排出口上部16Aと排出口下部16Bとで分断されている。排出口下部16Bの面積は、排出口上部16Aの面積より広い。外気流路18を流れてきた外気を排出するための排出口下部16Bを、流路17を流れてきた本体11の内部の気体を排出するための排出口上部16Aよりも広くすることにより、より効率的に内気の湿度及び温度を下げることができる。ただし、上述した内気と外気は、カバー側排出口21にて混合された状態で排気されればよく、内気の排出口と外気の排出口の配置は上下、左右など適宜組み合わせが可能である。
【0045】
図9Aは、図9Bに図示される範囲を示す。図9Aは、図6A及び図6Bと同様の垂直断面の右側面矢視図である。図9Bは、図9Aの破線で示された範囲の拡大図である。前述したように、カバー20は、両側面が本体11の脚部31に挿し込まれることにより本体11に固定される。このとき、カバー20と本体側排出口16とに製造のばらつきがあると、カバー側吸気口26と本体側排出口16の間に隙間が生じて、湿気を含んだ気体が漏れる可能性がある。したがって、本実施の形態の食器洗浄機10は、本体側排出口16とカバー側吸気口26の間は、それらの間の気密性を維持するためのパッキン33を介して接続される。パッキン33は、前面側、すなわちカバー20側の外側(流路から遠い側)にリップ35が設けられたリップパッキンである。パッキン33は、弾性を有する材質により構成される。パッキン33の前面側の内側(流路に近い側)の面34は、外側にいくほど奥側、つまり流路の上流側に傾くように傾斜がつけられており、滑らかにリップ35に接続する。また、リップ35の内側端の奥側に切り欠き36が設けられており、リップ35が奥側に倒れやすくなっている。このような構成において、カバー20が挿し込まれるときに、パッキン33の面34がカバー側吸気口26を滑らかにガイドするので、本体側排出口16とカバー側吸気口26を容易に接続することができる。カバー20が挿し込まれると、図9Bの破線で示すように、カバー側吸気口26がリップ35を奥側に倒しながら奥へ進入する。カバー20が奥まで挿し込まれると、リップ35の先端部がカバー側吸気口26の下面に点又は線で接触する。リップ35の上面がカバー側吸気口26の下面に面で接触するように構成されてもよい。リップ35が元に戻ろうとする弾性力によって、本体側排出口16とカバー側吸気口26の間の気密が維持される。これにより、カバー20や本体側排出口16の製造のばらつきをパッキン33により吸収することができるので、ロバスト性を向上させることができる。また、湿気を含んだ気体が逆流して電装部品が設けられた本体11の内部に流入するのを抑えることができる。
【0046】
図9Bの一点破線は、本体11側の流路17とカバー20側の流路22とを滑らかにつなぐ形状を示す。パッキン33の内側の面37は、本体11側の流路17とカバー20側の流路22とを滑らかにつなぐように、奥側にいくほど内側(流路の中心側)へと傾くような傾斜がつけられている。これにより、流れ抵抗を低減させることができるので、本体11の内部の気体を効率良く外部に排出することができる。
【0047】
[1-2.動作]
以上のように構成された食器洗浄機10について、以下その動作、作用を説明する。使用者は、ドア15を開いて、洗浄槽12の食器かご14に食器13等の被洗浄物をセットする。使用者は、操作部(図示せず)で運転コースを設定した後、開始ボタン(図示せず)を操作して洗浄運転を開始する。食器洗浄機10の制御部は、運転コースに基づいて、洗い工程、すすぎ工程、及び乾燥工程を順番に実行する。
【0048】
洗い工程において、制御部は、給水弁1を動作させて洗浄槽12に給水し、所定量の洗浄水を洗浄槽12に供給する。ここで食器洗浄機10が洗剤タンクを有する場合、制御部は、洗剤ポンプを駆動して洗浄槽12内に液体洗剤を供給する。続いて制御部は、洗浄ポンプ6を駆動して洗浄ノズル9から洗浄水を噴射し、洗浄水を循環させる。制御部は、洗浄水を循環させながら図示しないヒータに通電し、洗浄水を加熱する。このとき、制御部は、図示しない水温センサにより洗浄水の温度を検知する。制御部は、洗浄水が所定温度となるように制御する。
【0049】
すすぎ工程において、制御部は、洗い工程と同様に、洗浄ポンプ6を駆動して洗浄ノズル9から新しい洗浄水を噴射する。制御部は、このすすぎ動作を所定回繰り返す。制御部は、最後のすすぎ動作において、洗浄水をヒータにより加熱して加熱すすぎを行う。これにより、被洗浄物及び洗浄槽12内部が加熱され、乾燥工程での水分の蒸発が促進される。
【0050】
乾燥工程において、制御部は、乾燥ファン及びヒータを制御し、洗浄槽12内に導入される外気を加熱しながらエアダクト30を介して洗浄槽12内の湿潤空気を排出し、被洗浄物を乾燥させる。このとき、制御部は、ファン32を駆動して湿潤空気に外気を混合し、カバー側排出口21から外部に排出させる。制御部は、乾燥工程を所定時間行い、食器洗浄機10の洗浄運転を終了する。
【0051】
[1-3.効果等]
以上のように、本実施の形態において、食器洗浄機10は、被洗浄物を洗浄するための洗浄槽12と、洗浄槽12を収納する本体11と、本体11の外面の少なくとも一部を覆うカバー20と、を備える。本体11は、本体11から気体を排出するための本体側排出口16を備える。カバー20は、本体側排出口16から排出される気体を外部に排出するためのカバー側排出口21と、本体側排出口16から排出される気体をカバー側排出口21へ導くための流路22をカバー20の内部の他の空間24と仕切るための仕切り部23と、を備える。これにより、本体側排出口16から排出される気体をより確実かつ効率的に外部に排出することができるので、湿気が本体11の内部に流入するのを抑えることができる。また、カバー20の内部の全体に湿気が充満するのを抑えることができるので、カバー20の内部の空間24で結露が発生するのを抑えることができる。
【0052】
また、本実施の形態において、本体11から排出される気体は、本体11の外部から取り入れられた空気が混合されてから、本体側排出口16から排出される。これにより、排出される気体の湿度及び温度を下げることができるので、周囲や床面への影響を低減させることができる。
【0053】
また、本実施の形態において、仕切り部23の少なくとも一部は、カバー20によって構成される。これにより、部品数を少なくすることができるので、製造コストを低減させることができるとともに、省スペース化を図ることができる。また、カバー20の意匠性を向上させることができる。
【0054】
また、本実施の形態において、流路22に、流路22に沿うように1以上のリブ27が設けられる。これにより、本体側排出口16から排出された気体が流路22において乱流になるのを抑えることができるので、本体11の内部の気体を効率良く外部に排出することができる。
【0055】
また、本実施の形態において、食器洗浄機10は、本体11の開口を開閉するためのドア15を備え、ドア15は、回転軸を中心に回転するように開閉され、流路22は、ドア15の端部の回転軌跡に沿うように設けられる。これにより、流路22における流れ抵抗を抑えることができるので、本体11の内部の気体を効率良く外部に排出することができる。また、流路22を長くすることができるので、排気の温度を下げることができる。
【0056】
また、本実施の形態において、ドア15は、本体11の前面の開口を開閉し、カバー20は、本体11の前面の下部に設けられ、流路22は、ドア15の下端の回転軌跡に沿うように設けられる。これにより、流路22における流れ抵抗を抑えることができるので、本体11の内部の気体を効率良く外部に排出することができる。また、カバー側排出口21から斜め上方に向けて気体を排出するので、食器洗浄機10の周囲の床面に結露が生じるのを抑えることができる。また、流路22を長くすることができるので、排気の温度を下げることができる。
【0057】
また、本実施の形態において、カバー20の上面は、ドア15の端部の回転軌跡に沿うような形状を有する。これにより、食器洗浄機10の意匠性を向上させることができる。
【0058】
また、本実施の形態において、仕切り部23の上面は、カバー20の上面によって構成される。これにより、部品数を少なくすることができるので、製造コストを低減させることができるとともに、省スペース化を図ることができる。また、カバー20の意匠性を向上させることができる。
【0059】
また、本実施の形態において、カバー側排出口21は、カバー20の前面の上部に設けられる。これにより、カバー側排出口21を目立たないようにすることができるので、食器洗浄機10の意匠性を向上させることができる。
【0060】
また、本実施の形態において、流路22は、カバー側排出口21から斜め上方に向けて気体が排出されるように設けられる。これにより、食器洗浄機10の周囲の床面に結露が生じるのを抑えることができる。
【0061】
また、本実施の形態において、流路22は、本体側排出口16における排出方向に沿うように設けられる。これにより、広い範囲に湿気を拡散させることができるので、結露を抑えることができる。また、流路22を長くすることができるので、排気の温度を下げることができる。
【0062】
また、本実施の形態において、カバー側排出口21の正面視左右方向における横幅は、本体側排出口16の横幅よりも大きい。さらに、カバー側排出口21の面積は、排出口上部16Aの面積よりも広い。これにより、広い範囲に湿気を拡散させることができるので、結露を抑えることができる。また、流路22を長くすることができるので、排気の温度を下げることができる。
【0063】
また、本実施の形態において、本体側排出口16と流路22は、パッキン33を介して接続される。これにより、カバー20や本体側排出口16の製造のばらつきをパッキン33により吸収することができるので、ロバスト性を向上させることができる。また、湿気を含んだ気体が逆流して電装部品が設けられた本体11の内部に流入するのを抑えることができる。
【0064】
また、本実施の形態において、パッキン33の内側の面37は、本体11側の流路17とカバー20側の流路22とを滑らかにつなぐように傾斜がつけられる。これにより、流れ抵抗を低減させることができるので、本体11の内部の気体を効率良く外部に排出することができる。
【0065】
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態1で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
【0066】
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
【0067】
実施の形態1では、主に、卓上型又は独立型の食器洗浄機について説明したが、本開示の技術は、システムキッチンに組み込まれるビルトイン型の食器洗浄機などにも適用可能である。
【0068】
(付記)
以上の実施の形態の記載により、下記の技術が開示される。
(技術1)
被洗浄物を洗浄するための洗浄槽と、
前記洗浄槽を収納する本体と、
前記本体の外面の少なくとも一部を覆うカバーと、
を備え、
前記本体は、前記本体から気体を排出するための本体側排出口を備え、
前記カバーは、
前記本体側排出口から排出される気体を外部に排出するためのカバー側排出口と、
前記本体側排出口から排出される気体を前記カバー側排出口へ導くための流路を前記カバーの内部の他の空間と仕切るための仕切り部と、
を備える
食器洗浄機。
これにより、本体側排出口16から排出される気体をより確実かつ効率的に外部に排出することができるので、湿気が本体11の内部に流入するのを抑えることができる。また、カバー20の内部の全体に湿気が充満するのを抑えることができるので、カバー20の内部の空間24で結露が発生するのを抑えることができる。
(技術2)
前記本体から排出される気体は、前記本体の外部から取り入れられた空気が混合されてから、前記本体側排出口から排出される
技術1に記載の食器洗浄機。
これにより、排出される気体の湿度及び温度を下げることができるので、周囲や床面への影響を低減させることができる。
(技術3)
前記仕切り部の少なくとも一部は、前記カバーによって構成される
技術1から2のいずれか1項に記載の食器洗浄機。
これにより、部品数を少なくすることができるので、製造コストを低減させることができるとともに、省スペース化を図ることができる。また、カバー20の意匠性を向上させることができる。
(技術4)
前記流路に、前記流路に沿うように1以上のリブが設けられる
技術1から3のいずれか1項に記載の食器洗浄機。
これにより、本体側排出口16から排出された気体が流路22において乱流になるのを抑えることができるので、本体11の内部の気体を効率良く外部に排出することができる。
(技術5)
前記本体の開口を開閉するためのドアを備え、
前記ドアは、回転軸を中心に回転するように開閉され、
前記流路は、前記ドアの端部の回転軌跡に沿うように設けられる
技術1から4のいずれか1項に記載の食器洗浄機。
これにより、流路22における流れ抵抗を抑えることができるので、本体11の内部の気体を効率良く外部に排出することができる。また、流路22を長くすることができるので、排気の温度を下げることができる。
(技術6)
前記ドアは、前記本体の前面の開口を開閉し、
前記カバーは、前記本体の前面の下部に設けられ、
前記流路は、前記ドアの下端の回転軌跡に沿うように設けられる
技術5に記載の食器洗浄機。
これにより、流路22における流れ抵抗を抑えることができるので、本体11の内部の気体を効率良く外部に排出することができる。また、カバー側排出口21から斜め上方に向けて気体を排出するので、食器洗浄機10の周囲の床面に結露が生じるのを抑えることができる。また、流路22を長くすることができるので、排気の温度を下げることができる。
(技術7)
前記カバーの上面は、前記ドアの端部の回転軌跡に沿うような形状を有する
技術6に記載の食器洗浄機。
これにより、食器洗浄機10の意匠性を向上させることができる。
(技術8)
前記仕切り部の上面は、前記カバーの上面によって構成される
技術6から7のいずれか1項に記載の食器洗浄機。
これにより、部品数を少なくすることができるので、製造コストを低減させることができるとともに、省スペース化を図ることができる。また、カバー20の意匠性を向上させることができる。
(技術9)
前記カバー側排出口は、前記カバーの前面の上部に設けられる
技術6から8のいずれか1項に記載の食器洗浄機。
これにより、カバー側排出口21を目立たないようにすることができるので、食器洗浄機10の意匠性を向上させることができる。
(技術10)
前記流路は、前記カバー側排出口から斜め上方に向けて気体が排出されるように設けられる
技術6から9のいずれか1項に記載の食器洗浄機。
これにより、食器洗浄機10の周囲の床面に結露が生じるのを抑えることができる。
(技術11)
前記流路は、前記本体側排出口における排出方向に沿うように設けられる
技術1から10のいずれか1項に記載の食器洗浄機。
これにより、広い範囲に湿気を拡散させることができるので、結露を抑えることができる。また、流路22を長くすることができるので、排気の温度を下げることができる。
(技術12)
前記カバー側排出口の横幅は、前記本体側排出口の横幅よりも大きい
技術1から11のいずれか1項に記載の食器洗浄機。
これにより、広い範囲に湿気を拡散させることができるので、結露を抑えることができる。また、流路22を長くすることができるので、排気の温度を下げることができる。
(技術13)
前記本体側排出口と前記流路は、パッキンを介して接続される
技術1から12のいずれか1項に記載の食器洗浄機。
これにより、カバー20や本体側排出口16の製造のばらつきをパッキン33により吸収することができるので、ロバスト性を向上させることができる。また、湿気を含んだ気体が逆流して電装部品が設けられた本体11の内部に流入するのを抑えることができる。
(技術14)
前記パッキンの内側の面は、前記本体側の流路と前記カバー側の流路とを滑らかにつなぐように傾斜がつけられる
技術13に記載の食器洗浄機。
これにより、流れ抵抗を低減させることができるので、本体11の内部の気体を効率良く外部に排出することができる。
(技術15)
前記カバー側排出口は、前記本体側排出口よりも上下方向において低い位置に配置される
技術1から14のいずれか1項に記載の食器洗浄機。
これにより、カバー20の縦幅を小さくし、カバー20の面積が小さい印象を与えることで意匠性を向上することができる。
(技術16)
前記カバー側排出口は、前記本体側排出口よりも上下方向において高い位置に配置される
技術1から15のいずれか1項に記載の食器洗浄機。
これにより、ヒータにより加熱された高温の気体を効率良く外部に排出することができる。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明は、被洗浄物を洗浄するための食器洗浄機に利用可能である。
【符号の説明】
【0070】
1…給水弁
2…分水機構
6…洗浄ポンプ
7…排水ポンプ
9…洗浄ノズル
10…食器洗浄機
11…本体
12…洗浄槽
13…食器
15…ドア
16…本体側排出口
17…流路
18…外気流路
19…本体側吸気口
20…カバー
21…カバー側排出口
22…流路
23…仕切り部
24…空間
25…通気孔
26…カバー側吸気口
27…リブ
28…爪部
29…挿入口
30…エアダクト
31…脚部
31A…脚上面凹部
32…ファン
33…パッキン
34…面
36…切り欠き
35…リップ
37…面
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8A
図8B
図9A
図9B