(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024044659
(43)【公開日】2024-04-02
(54)【発明の名称】ソケットボード、及び半導体装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
G01R 31/26 20200101AFI20240326BHJP
【FI】
G01R31/26 J
G01R31/26 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022150321
(22)【出願日】2022-09-21
(71)【出願人】
【識別番号】318010018
【氏名又は名称】キオクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】北 恒博
(72)【発明者】
【氏名】茨木 聡一郎
【テーマコード(参考)】
2G003
【Fターム(参考)】
2G003AC01
2G003AC03
2G003AD02
2G003AG01
2G003AH05
2G003AH08
(57)【要約】
【課題】半導体装置の品質検査を高精度に実施すること。
【解決手段】実施形態のソケットボードは、1以上の端子を備える半導体装置を所定温度に昇温して実施する前記半導体装置の試験に用いられるソケットボードであって、基板と、前記基板に設けられ、前記半導体装置の前記端子を有する面を上部に保持することが可能なソケットと、前記半導体装置の前記端子と接続可能に構成され、前記ソケットの底面を貫通して前記基板へと延びるピンと、前記ソケットに保持された前記半導体装置の前記端子に接触するように、前記ソケットの前記底面に配置される熱伝導材とを備え、前記熱伝導材は、高分子ジェルと、前記高分子ジェルに添加される絶縁性の金属含有粒子と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上の端子を備える半導体装置を所定温度に昇温して実施する前記半導体装置の試験に用いられるソケットボードであって、
基板と、
前記基板に設けられ、前記半導体装置の前記端子を有する面を上部に保持することが可能なソケットと、
前記半導体装置の前記端子と接続可能に構成され、前記ソケットの底面を貫通して前記基板へと延びるピンと、
前記ソケットに保持された前記半導体装置の前記端子に接触するように、前記ソケットの前記底面に配置される熱伝導材と
を備え、
前記熱伝導材は、
高分子ジェルと、
前記高分子ジェルに添加される絶縁性の金属含有粒子と、を備える、
ソケットボード。
【請求項2】
前記熱伝導材は、
前記ソケットに保持された前記半導体装置の前記端子が埋没する深さを有する、
請求項1に記載のソケットボード。
【請求項3】
前記ソケットは、前記底面に凹部を有し、
前記熱伝導材は、
前記凹部に充填されている、
請求項1に記載のソケットボード。
【請求項4】
1以上のボール状端子を備える半導体装置を所定温度に昇温して実施する前記半導体装置の試験に用いられるソケットボードであって、
基板と、
前記基板に設けられ、前記半導体装置の前記ボール状端子を有する面を上部に保持することが可能なソケットと、
前記半導体装置の前記ボール状端子と接続可能に構成され、前記ソケットの底面を貫通して前記基板へと延びるピンと、
を備え、
前記ピンは、
前記ボール状端子の面に沿う凹部を上端部に有する、
ソケットボード。
【請求項5】
前記ピンは、前記ソケットの前記底面を貫通する胴部を有し、
前記凹部は、前記胴部の上面を窪ませた部分である、
請求項4に記載のソケットボード。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1つに記載のソケットボードの前記ソケットに前記半導体装置を装着し、
前記半導体装置が装着された前記ソケットボードを、所定温度に昇温した恒温槽に保持し、
前記恒温槽内で、前記ピンを介して前記半導体装置に電力を供給し、
前記半導体装置の動作試験を行う、
半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ソケットボード、及び半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の品質を検査するために、ソケットに装着した半導体装置を高温環境下で動作させる試験がある。このような試験では、半導体装置の発熱によりソケット内の温度が試験の設定温度を超えて上昇する場合がある。このような場合、半導体装置が設定温度よりも過度に高い温度に晒されてしまい、正確な結果が得られないことがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2020/0233027号明細書
【特許文献2】米国特許第7259580号明細書
【特許文献3】米国特許第9335367号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
1つの実施形態は、高精度に品質検査を実施することが可能なソケットボード、及び半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態のソケットボードは、1以上の端子を備える半導体装置を所定温度に昇温して実施する前記半導体装置の試験に用いられるソケットボードであって、基板と、前記基板に設けられ、前記半導体装置の前記端子を有する面を上部に保持することが可能なソケットと、前記半導体装置の前記端子と接続可能に構成され、前記ソケットの底面を貫通して前記基板へと延びるピンと、前記ソケットに保持された前記半導体装置の前記端子に接触するように、前記ソケットの前記底面に配置される熱伝導材とを備え、前記熱伝導材は、高分子ジェルと、前記高分子ジェルに添加される絶縁性の金属含有粒子と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】実施形態1にかかる半導体装置の構成の一例を示す断面図。
【
図2】実施形態1にかかるソケットボードの構成の一例を示す図。
【
図3】実施形態1にかかるソケットボードに半導体装置が装着された状態の一例を示す図。
【
図4】実施形態1にかかる半導体装置の製造方法の手順を示すフローチャート。
【
図5】比較例にかかるソケットボードに半導体装置が装着された状態の一例を示す図。
【
図6】実施形態1の変形例1にかかるソケットボードの構成の一例を示す図。
【
図7】実施形態1の変形例2にかかるソケットボードの構成の一例を示す図。
【
図8】実施形態1の変形例3にかかるソケットボードの構成の一例を示す図。
【
図9】実施形態1の変形例4にかかるソケットボードの構成の一例を示す図。
【
図10】実施形態2にかかるソケットボードの構成の一例を示す図。
【
図11】実施形態2の変形例1にかかるソケットボードに備わる端子の構成の一例を示す図。
【
図12】実施形態2の変形例2にかかるソケットボードに備わる端子の構成の一例を示す図。
【
図13】実施形態2の変形例3にかかるソケットボードに備わる端子の構成の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、実施形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施形態により、本発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
【0008】
[実施形態1]
以下、
図1~
図9を参照して実施形態1について詳細に説明する。
【0009】
(半導体装置の構成例)
図1は、実施形態1にかかる半導体装置1の構成例を示す断面図である。
【0010】
図1に示すように、半導体装置1は、半導体チップが封止された半導体パッケージとして構成されている。具体的には例えば、半導体装置1は、不揮発性メモリ11と、不揮発性メモリ11を制御するコントローラ12と、封止部材13と、端子14とを備える。
【0011】
不揮発性メモリ11は、データを不揮発に記憶する。不揮発性メモリ11は、例えば複数のメモリチップ11cから構成される。不揮発性メモリ11は、例えば、NAND型フラッシュメモリ、NOR型のフラッシュメモリ、ReRAM(Resistance Random Access Memory)、およびFeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)等の種々の記憶媒体のいずれかである。
【0012】
コントローラ12は、例えばSoC(System-on-a-Chip)として構成される半導体集積回路である。コントローラ12は、例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)として構成される。コントローラ12は、ホストコンピュータ等の外部機器からの要求にしたがって、不揮発性メモリ11の動作を制御する。例えば、コントローラ12は、不揮発性メモリ11に対するデータの読み書きを行う。
【0013】
封止部材13は、例えばエポキシ樹脂、アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂等であり、不揮発性メモリ11、及びコントローラ12を封止する。
【0014】
端子14は、例えばアレイ状に形成されたボールグリッド等であり、半導体装置1の下面に設けられている。
【0015】
上述のような複数の半導体チップを1つのパッケージに搭載するMCP(Multi Chip Package)の方式等によって、半導体装置1の小型化、及び薄型化に対する要求が実現されている。
【0016】
一方でこのようなMCPの方式によれば、例えば高い集積密度のため、個々の半導体チップの動作により生ずる熱が放散され難く、パッケージ内の温度が上昇する場合がある。このような温度上昇によって半導体装置1の誤動作が生ずることがある。そのため、半導体装置1には、高温環境下でも正常に動作し得る品質を有していることが求められている。
【0017】
上述の要求に応えるため、ソケットに装着した半導体装置1をソケットボードに装着し、所定温度に昇温させ、高温環境下における半導体装置1の品質を評価する動作試験が出荷前に行われている。
【0018】
図2~
図9を用いてこのような試験に用いられるソケットボード100について説明する。
【0019】
(ソケットボードの構成例)
図2は、実施形態1にかかるソケットボード100の構成の一例を示す図である。
図2(a)は、ソケットボード100の上面図である。
図2(b)は、
図2(a)の領域Aにおけるソケットボード100の上面拡大図である。
図2(c)は
図2(b)のB-B‘線におけるソケットボード100の断面拡大図である。
【0020】
ソケットボード100は、ボード30a、ソケット40a、及び熱伝導材60aを備える。
【0021】
ソケットボード100は、半導体装置1を装着可能なソケット40aが、ボード30aの上面に配置された構成を有している。
図2(a)に示すように、ソケット40aは、ボード30a上面にマトリックス状に配置されていてもよく、例えば200個程度配置されていてもよい。また、各々のソケット40aの内側には、熱伝導材60aが配置されている。
【0022】
図2(b)、(c)に示すように、基板としてのボード30aは、絶縁層31と導電層32aとが交互に複数回積層されたプリント配線基板(PCB:Printed Circuit Board)等である。絶縁層31は、例えばエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を硬化前に含侵させた炭素繊維、グラスファイバ、またはアラミド繊維等で構成されている。導電層32aは、例えばCu等の金属から構成され、ボード30aの面方向に延びる配線パターンと、これらの配線パターン間を面方向に対して垂直に接続するビア等を有している。このような導電層32aを介し、図示せぬ試験用装置から、ソケットボード100に装着された半導体装置1へと、ソケット40aを介して電力が供給される。
【0023】
ボード30aは、ソケット40aが有する後述の端子50aが挿入される貫通孔33を有する。貫通孔33は、絶縁層31中を所定深さまで延び、所定の導電層32aまで到達している。貫通孔33の側壁には、Cuメッキ等の金属層34が形成されている。金属層34は導電層32aと接続されている。
【0024】
ソケット40aは、挟持部41a、ソケットガイド42a、及び端子50aを備える。
【0025】
ソケットガイド42aは、樹脂等から構成される部材であり、例えば上方から見て矩形等の、上述の半導体装置1と同様の形状を有する。ソケットガイド42aは、ボード30aの上面に配置されている。ソケットガイド42aの上面には凹部421aが形成されている。
【0026】
ソケットガイド42aの凹部421aの内側には、半導体装置1を支持可能な挟持部41aが形成されている。挟持部41aは、端子14を有する面を下にした状態で半導体装置1を挟持可能な支持部材である。挟持部41aは、例えば樹脂等から構成されている。
【0027】
挟持部41aは、凹部421aの内壁に沿って設けられた側壁部413、凹部421aの底面に向かって掘り下げられた段差411、及び側壁部413に設けられ段差411の上方に延びるラッチ412を有する。半導体装置1を段差411に載置して、上方からラッチ412で押圧することで、半導体装置1がソケット40aに装着される。また、ラッチ412による押圧を解除することで半導体装置1をソケット40aから抜去することができる。
【0028】
半導体装置1の試験が実行される際には、半導体装置1は、図示せぬピッカー等によって挟持部41aに挿入され、そして試験終了後、再びピッカー等によって挟持部41aから抜去される。このような挿抜が繰り返し行われるため、ソケット40aには所定の強度を有することが求められている。ソケットガイド42aに凹部421aを設け、凹部421aの内側に挟持部41aを設けることで、挿抜によって応力が加わる挟持部41aを、外周からソケットガイド42aにより支えることができる。
【0029】
凹部421aの底部422aにはピンとしての複数の端子50aがアレイ状に形成されている。端子50aは、Cu等の金属材料を含んで構成されている。端子50aは、凹部421aの底部422aを上下方向に貫通し、底部422aの両主面から突出するように形成されている。ここで、底部422aの上面から突出する部分を上端部51a、底部422aを貫通し下面から突出する部分を下端部52aと呼ぶ。
【0030】
端子50aの下端部52aは、底部422aの下面から下方向に向かって延び、ボード30aの貫通孔33に挿入されている。これにより、貫通孔33の金属層34を介して、ボード30aの導電層32aと端子50aとが電気的、及び熱的に接続される。
【0031】
端子50aの上端部51aは、底部422aの上面から上方向に向かって延びている。上端部51aは、プランジャーピン53aと、図示せぬコイルばねとを備える。プランジャーピン53aは、上端部51aの先端から上方向に向かって突出し、その先端部分において半導体装置1の端子14と接触可能である。コイルばねは、端子14に接続される側とは反対側でプランジャーピン53aと接続される。プランジャーピン53aの一端とコイルばねとは、端子50aの内側部分に内蔵されている。
【0032】
プランジャーピン53aは、Cu等の金属材料を含んで構成され、コイルばねの圧縮及び反発力によって上下方向に移動可能に構成されている。例えば、ソケット40aに半導体装置1が装着された場合、プランジャーピン53aは、端子14との接触を保持しつつ、端子50aに沿って摺動しながら下方向に移動することができる。そのため例えば、端子14の上下方向の大きさが個々に異なる場合であっても、プランジャーピン53aが、端子14の大きさに合わせて上下方向に移動するため、端子50aと半導体装置1の端子14との電気的及び熱的接続がより確実に保持される。
【0033】
熱伝導材60aは、高分子ジェルに金属含有粒子としてのフィラーが所定量添加された構成を有する。
【0034】
高分子ジェルは、例えば電気的絶縁性を有する高分子ポリマーから構成され、軟性を備えた固体様であり、ある程度の凹凸に対する追従性を有する。具体的には例えば、高分子ジェルは3次元の網目構造を有する高分子ポリマーに溶媒が添加され、膨潤することにより形成される。高分子ポリマーとしては例えばフェノール樹脂、溶媒としては絶縁性を有するものであって、例えば有機溶媒、及び純水等が挙げられる。
【0035】
高分子ジェルは、例えば1.0[W/(m・K)]以上の熱伝導率を有する。また、高分子ジェルは、例えば115℃より大きい耐熱性を有する。これは、熱による変質、焦げつき等を防ぐためである。
【0036】
フィラーは、電気的絶縁性、及び熱伝導性を有する粒子等から構成される。フィラーは、10[W/(m・K)]以上の熱伝導率を有する。
【0037】
フィラーとしては例えば、アルミナ(36[W/(m・K)])、窒化アルミニウム(319[W/(m・K)])が挙げられる。また上述に加え、マグネシア(48.4[W/(m・K)])、炭化ケイ素(270[W/(m・K)])、ベリリア(272[W/(m・K)])、シリコンの酸化物等が用いられてもよい。これらのうち、調達性、及び加工性の観点で任意のものを選択することができる。なお、括弧内は温度が300Kでの熱伝導率を示す。
【0038】
上述の構成を有する熱伝導材60aは、例えば10[W/(m・K)]以上といった高い熱伝導率を有する。また、熱伝導材60aは流動性を備え、例えば半導体装置1下面の端子14間といった微小空間に対する高い充填性を有する。また、熱伝導材60aは電気的絶縁性を有する。
【0039】
熱伝導材60aは、凹部421aの底部422aの上面から挟持部41aの段差411の高さまで形成されている。
【0040】
以上の構成により、各々のソケット40aの熱伝導材60aから端子50aへと伝導された熱が、導電層32aを介してボード30aの面方向へと伝導される。このように、ボード30aは、各々のソケット40aに保持された半導体装置1で発生した熱を受け取って、面方向へと放散する冷却板として機能する。
【0041】
上述のソケットボード100に半導体装置1が装着された様子を
図3に示す。
図3は、実施形態1にかかるソケットボード100に半導体装置1が装着された状態の一例を示す図である。
【0042】
図3に示すように、端子50aの下端部52aは、ボード30aの貫通孔33に挿入されている。そのため、ボード30aと端子50aとは電気的、及び熱的に接続されている。また、熱伝導材60aは、凹部421aの底部422aの上面に配置されている。半導体装置1は、端子14を有する面を下に向けた状態でソケット40aに装着される。
【0043】
このとき、半導体装置1の端子14は、端子50aの上端部51aのプランジャーピン53aと接触する。また、凹部421aの底部422aの上面に配置された熱伝導材60aが、半導体装置1下面の端子14間に充填されて、各々の端子14を包み込む。これにより、半導体装置1とボード30aとが、端子50aを介して、電気的、及び熱的に接続される。
【0044】
ここで、ソケット40aに装着された半導体装置1にボード30aから電力が供給されると、半導体装置1は既定の動作を実行し、この動作により発熱する場合がある。発生した熱の一部は、半導体装置1下面の端子14から端子50aを介してボード30aへ伝導される。また一部は、半導体装置1下面及び端子14から熱伝導材60aへと伝導し、端子50aへと伝導し、ボード30aへと伝導される。これは、半導体装置1下面、端子14、及び端子50aの上端部51aの周囲が、高い熱伝導率を有する熱伝導材60aによって隙間なく充填されているためである。
【0045】
次に、上述のように構成されたソケットボード100を用いた試験工程を含む半導体装置1の製造方法について説明する。
【0046】
(半導体装置の製造方法)
図4は、実施形態1にかかる半導体装置1の製造方法の手順を示すフローチャートである。
【0047】
初めに、試験対象となる半導体装置1を組み立てる(ステップS1)。
図1を用いて上述したように、半導体装置1は、例えばMCPの方式によって組み立てられてもよい。
【0048】
ソケットボード100に装着された半導体装置1について、バーンインテストを含む各種の電気的特性試験を行う(ステップS2)。バーンインテストには、例えば上述のソケットボード100が用いられる。
【0049】
ここで、ソケット40aへの半導体装置1の具体的な装着方法としては、組み立てられた半導体装置1をピッカー等によりピックアップする。半導体装置1の端子14を有する面を下にした状態でソケット40aの挟持部41aに挿入し、ラッチ412によって上方から押圧する。これにより半導体装置1がソケットボード100に装着されると共に、ソケット40aの底部422aの上面と、半導体装置1下面との間が熱伝導材60aにより充填される。
【0050】
なおこのとき、試験対象の半導体装置1に適合するソケット40aは、半導体装置1がソケット40aに装着される前に、ボード30aに予め装着されているものとする。これは、半導体装置1の種類によって形状や大きさが異なるためである。ソケット40aの底部422aに形成された端子50aをボード30aの貫通孔33に挿抜することで、ソケット40aはボード30aに対し容易に脱着することができる。
【0051】
またこのとき、熱伝導材60aは、半導体装置1がソケット40aに装着される前に、ソケット40aの底部422aの上面に予め配置されているものとする。熱伝導材60aは、試験の回数、のべの試験時間といった任意のタイミングで交換されてもよい。熱伝導材60aは、固体様の性質を有するため、容易に交換することができる。
【0052】
またここで、ソケットボード100に装着された半導体装置1の上面は、ラッチ412によって押圧されている箇所以外いずれの部材によっても覆われておらず、空気に晒されている。
【0053】
次に、ソケットボード100を、所定の設定温度に昇温された図示せぬ恒温槽へ投入する。恒温槽の内部は空気で満たされており、所定間隔を空けて複数のソケットボード100が互いに平行に配置可能に構成されている。設定温度、即ち槽内の気温は例えば115℃に設定されている。
【0054】
恒温槽にソケットボード100を収容した状態で、図示せぬ試験用装置からソケットボード100に電力を供給し、半導体装置1を所定時間動作させる。これにより、例えば115℃の環境下における半導体装置1の電気的特性を把握することができる。
【0055】
以上のような電気的特性試験の結果、所定の基準を満たした半導体装置1が良品と判定される。
【0056】
なお、上述の説明において、恒温槽は、ソケットボード100が投入される前に予め設定温度に昇温されているものとしたが、昇温のタイミングは限定されない。例えば、ソケットボード100が投入された後に昇温されてもよい。
【0057】
ステップS2の工程において、高温での電気的特性試験をパスした半導体装置1について、出荷検査を行う(ステップS3)。
【0058】
出荷検査では、半導体装置1の外観の検査を行う。検査の結果、所定の基準を満たした半導体装置1が良品と判定される。
【0059】
ステップS3の工程において、外観検査をパスした半導体装置1について、梱包及び梱包検査を行う(ステップS4)。
【0060】
検査の結果、所定の基準を満たした半導体装置1が良品と判定される。
【0061】
ステップS4までの工程を全てパスした半導体装置1を出荷する(ステップS5)。
【0062】
以上の工程を経て、実施形態1の半導体装置1が製造される。
【0063】
(比較例)
次に、
図5を用いて、比較例のソケットボード100xについて説明する。
図5は、比較例にかかるソケットボード100xに半導体装置1が装着された状態の一例を示す図である。
【0064】
図5に示すように、比較例のソケットボード100xにおいては、ソケット40xの底部422aの上面と、半導体装置1下面との間には隙間があり、空気が満たされている。
【0065】
このようなソケットボード100xを、例えば115℃に設定された恒温槽へ投入し、電力を供給し、半導体装置1を所定時間動作させる。すると、半導体装置1を保持したソケット40x内の温度が、例えば135℃程度に上昇する場合がある。これは、半導体装置1の上面及び下面が熱伝導率の小さい空気(100℃で0.0316[W/(m・K)])で覆われているため、半導体装置1を所定時間動作させることで発生した熱が放散されず、ソケット40a内に蓄積するためである。
【0066】
このような場合、比較例のソケットボード100xにおいては、電気的特性試験の精度が低下する場合がある。これは、ソケット40a内に蓄積された熱により半導体装置1が135℃に温められ、その結果、半導体装置1は、設定温度である115℃よりも20℃も高い温度環境下で動作させられることとなるためである。このような過度な環境で試験が行われると、半導体装置1の電気的特性が所定の基準を満たさなくなる可能性が高まり、歩留まりの低下等、正確な試験結果が得られなくなることがある。
【0067】
実施形態1のソケットボード100によれば、半導体装置1を保持するソケット40aの底部422aの上面には、高分子ジェルにフィラーが添加された熱伝導材60aが配置されている。
【0068】
これにより、半導体装置1下面の端子14全体が熱伝導材60aによって略隙間なく覆われる。すると、半導体装置1の動作により生じた熱は、ソケット40aの端子50aを介してボード30aへと放散されるほか、熱伝導材60aからも端子50aを介してボード30aへと放散される。このように、半導体装置1の動作により発生した熱が、ソケット40a内に蓄積されることが抑制されるため、半導体装置1の試験を所望の温度環境下で行うことができる。これにより、半導体装置1の試験精度を高めることが可能となる。
【0069】
(変形例1)
図6を用いて、実施形態1の変形例1のソケットボードについて説明する。
【0070】
図6は、実施形態1の変形例1にかかるソケットボードの構成の一例を示す図である。変形例1のソケットボードにおいては、使用される熱伝導材60bが削減されている点が、上述の実施形態1とは異なる。
【0071】
図6に示すように、変形例1のソケットボードにおいて、熱伝導材60bは、凹部421aの底部422aの上面からプランジャーピン53aの先端部分の高さまで形成されている。これにより例えば、ソケット40aに半導体装置1が装着された場合には、半導体装置1下面の端子14の下端部分が熱伝導材60bに接触することとなる。
【0072】
すると、半導体装置1の端子14とプランジャーピン53aの先端部分との間に熱伝導材60bが入り込む可能性が低減されるため、半導体装置1と端子50aとが電気的及び熱的により確実に接続されることとなる。その結果、より確実に半導体装置1に所望の動作を行わせることができ、また、半導体装置1の動作により生じた熱が、端子50aを介してボード30aへとより確実に放散されるようになる。
【0073】
変形例1のソケットボード、及び半導体装置の製造方法によれば、その他、上述の実施形態1のソケットボード100及び半導体装置1の製造方法と同様の効果を奏する。
【0074】
(変形例2)
図7を用いて、実施形態1の変形例2のソケットボードについて説明する。
【0075】
図7は、実施形態1の変形例2にかかるソケットボードの構成の一例を示す図である。変形例2のソケットボードは、上述の実施形態1とは異なる形状のソケットガイド42bを備える。
【0076】
図7に示すように、ソケットガイド42bの凹部421bの底部422bは、下方に向かって深さdxだけ掘り下げられている。これにより凹部421bの内側には、底部423を有する窪み424が設けられる。
【0077】
このように構成される底部423から、挟持部41aの段差411の高さまで熱伝導材60cが形成されている。即ち、変形例2にかかるソケットボードは、ソケットガイド42bの底部422bの上面側の一部が、熱伝導材60cによって置き換えられた構成を有している。これにより、端子50aをより広い範囲に亘って熱伝導材60cで覆うことが可能となるため、半導体装置1の動作により生じた熱は、熱伝導材60cから端子50aを介し、より効率的にボード30aへと放散される。
【0078】
なお、窪み424の深さdxは、凹部421bの底部422bの幅dsの25%以下であることが好ましい。これにより、底部422bの幅dsが例えば8.2mmであった場合、ソケット40bの強度が充分に維持される。
【0079】
変形例2のソケットボード、及び半導体装置の製造方法によれば、その他、上述の実施形態1のソケットボード100及び半導体装置1の製造方法と同様の効果を奏する。
【0080】
(変形例3)
図8を用いて、実施形態1の変形例3のソケットボードについて説明する。
【0081】
図8は、実施形態1の変形例3にかかるソケットボードの構成の一例を示す図である。変形例3のソケットボードにおいては、ボード30bと端子50bとの接続方式が上述の実施形態1とは異なる。
【0082】
図8に示すように、変形例3のソケットボードにおいて、ボード30bには、貫通孔33に替わり、電極パッド35及びビア32bが形成されている。電極パッド35は、ボード30bの上面に設けられており、電極パッド35と導電層32aとの間を垂直に延びるビア32b等を介して導電層32aと接続されている。また、凹部421cの底部422cの下面には、電極パッド55が設けられている。電極パッド55は、底部422c下面において、底部422cに形成された端子50bの下端部52bと接続されている。
【0083】
このような構成を有する電極パッド35及び電極パッド55が上下に重なるように配置され、半田等で接合されることで、ボード30aの導電層32aと端子50bとが電気的、及び熱的に接続される。
【0084】
変形例3のソケットボード、及び半導体装置の製造方法によれば、上述の実施形態1のソケットボード100及び半導体装置1の製造方法と同様の効果を奏する。
【0085】
(変形例4)
図9を用いて、実施形態の変形例4のソケットボードについて説明する。
【0086】
図9は、実施形態1の変形例4にかかるソケットボードの構成の一例を示す図である。変形例4のソケットボードにおいては、ソケットガイド42aにガイド425が設けられている点が上述の実施形態1とは異なる。
【0087】
図9に示すように、変形例4のソケットボードにおいて、ソケット40cの挟持部41bは、ソケットガイド42aの凹部421aの底部422aに沿って形成されたガイド425を有する。
【0088】
ガイド425は、例えば挟持部41bと同一素材の樹脂等から構成される。ガイド425は、凹部421aの底部422aの上面から突出しアレイ状に並ぶ端子50a同士を区画してグリッド状に形成されている。これにより例えば、ソケット40cに半導体装置1が装着されると、半導体装置1下面の、ソケット40cの端子50aにそれぞれ接続される各々の端子14がガイド425によって周囲から支えられることとなる。結果として、ソケット40cに対する半導体装置1の装着の安定性がより高まることとなる。
【0089】
変形例4のソケットボード、及び半導体装置の製造方法によれば、その他、上述の実施形態1のソケットボード100及び半導体装置1の製造方法と同様の効果を奏する。
【0090】
上述の実施形態1、及びこれらの変形例1~3では、ソケットガイド42a及び42bにはガイド425が設けられていないものとしたが、これに限られない。例えば、ソケットガイド42a及び42bに、ガイド425が形成されていてもよい。
【0091】
[実施形態2]
以下、
図10~
図13を参照して実施形態2のソケットボード200について詳細に説明する。実施形態2のソケットボード200は、上述の実施形態1とは異なる形状の端子50cを備える。なお、以下において、上述の実施形態1と同様の構成には同様の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
【0092】
(ソケットボードの構成例)
図10は、実施形態2にかかるソケットボード200の構成の一例を示す図である。
図10(a)は実施形態2にかかるソケットボード200の断面図であり、
図10(b)はソケットボード200に備わる端子50cの斜視図である。
【0093】
図10(a)に示すように、実施形態2のソケットボード200が有するソケット40dは、挟持部41a、ソケットガイド42a、及びピンとしての端子50cを備える。
【0094】
端子50cは、凹部421aの底部422aを上下方向に貫通し、底部422aの両主面から突出するように形成されている。底部422aの上面から上方向に向かって延びる端子50cの上端部51bは、その先端部分に、半導体装置1下面に形成されたボール状端子としての端子14と接触可能な湾曲ピン54を備える。湾曲ピン54は、例えば端子50cと同一素材の金属材料を含んで構成される。
【0095】
図10(b)に示すように、端子50cの湾曲ピン54は、凹部56を備える。凹部56は、半導体装置1の端子14の球面に沿うように椀状の(bowl-like)曲面を有して構成されている。例えば、ソケット40dに半導体装置1が装着された場合、半導体装置1下面の端子14の各々の下端部(下半球)は、凹部56によって個々に覆われる。このようにして、端子14と凹部56とが、各々の表面において電気的、及び熱的に接続される。
【0096】
以上の構成により、半導体装置1の動作により生じた熱は、端子14の表面から凹部56の表面へと伝導し、端子50cを介して、ボード30aへと放散される。
【0097】
(半導体装置の製造方法)
次に、以上のように構成されたソケットボード200を用いた試験工程を含む半導体装置1の製造方法について説明する。
【0098】
半導体装置1の製造工程においても、バーンインテストを含む各種の電気的特性試験の実施に先立ち、上述の実施形態1の
図3のステップS1の処理、即ち半導体装置1の組み立てを行う。
【0099】
組み立てられた半導体装置1をソケットボード200のソケット40dに装着し、ソケットボード200を所定の設定温度に昇温された図示せぬ恒温槽へ投入する。設定温度、即ち槽内の気温は例えば115℃に設定されてものとする。
【0100】
恒温槽にソケットボード200を収容した状態で、図示せぬ試験用装置からソケットボード200に電力を供給し、半導体装置1を所定時間動作させる。
【0101】
このとき、半導体装置1の動作により生じた熱は、半導体装置1下面の端子14を覆う湾曲ピン54から端子50cを介してボード30aへと放散される。これにより、ソケット40d内に熱が蓄積されることが抑制されるため、半導体装置1の電気的特性試験を所望の温度環境下で行うことができる。
【0102】
以上のような電気的特性試験の結果、所定の基準を満たした半導体装置1について、
図3のステップS3以降の処理を行う。そして、
図3のステップS3以降の全ての工程を全てパスした半導体装置1を出荷する。
【0103】
以上により、実施形態2の半導体装置1が製造される。
【0104】
上述のような実施形態2のソケットボード200、及び半導体装置1の製造方法によれば、上述の実施形態1のソケットボード100及び半導体装置1の製造方法と同様の効果を奏する。
【0105】
(変形例1)
図11を用いて、実施形態2の変形例1のソケットボードについて説明する。
【0106】
図11は、実施形態2の変形例1にかかるソケットボードに備わる端子50dの構成の一例を示す図である。変形例1のソケットボードにおいては、端子50dの凹部56に充填剤500が備わる点が上述の実施形態2とは異なる。
【0107】
図11に示すように、変形例1のソケットボードの端子50dに備わる湾曲ピン54の凹部56の表面には、充填剤500が配置されている。
【0108】
充填剤500は、例えば、部材間での熱伝導性を向上させるために用いられる熱伝導性材料(Thermal Interface Material)等であり、ペースト状の樹脂等から構成される。充填剤500は、例えば1.0[W/(m・K)]以上といった熱伝導率を有する。
【0109】
半導体装置1が下面に備える複数の端子14は、それぞれが略同一の形状およびサイズを有している。また、湾曲ピン54の凹部56の形状は、このような端子14に沿うよう設計されている。しかし、複数の端子14間で曲率およびサイズ等に若干の差異が生じる場合があり、半導体装置1下面の端子14と湾曲ピン54の凹部56との間に隙間が生じる場合がある。例えば変形例1のソケットボードに半導体装置1が装着された場合、充填剤500は、半導体装置1下面の端子14と湾曲ピン54の凹部56との間に配置されることとなる。これにより、端子14の表面と凹部56との間に隙間がある場合でも、端子14と湾曲ピン54とが充填剤500を介してより確実に密着する。その結果、半導体装置1の動作により生じた熱は、端子14の表面からより効率的に端子50dへと伝導されるようになる。
【0110】
変形例1のソケットボード、及び半導体装置1の製造方法によれば、その他、上述の実施形態1のソケットボード100及び半導体装置1の製造方法と同様の効果を奏する。
【0111】
(変形例2)
図12を用いて、実施形態2の変形例2のソケットボードについて説明する。
【0112】
図12は、実施形態2の変形例2にかかるソケットボードに備わる端子50eの構成の一例を示す図である。変形例2のソケットボードにおいては、端子50eの径が、上述の実施形態2とは異なる。
【0113】
図12に示すように、変形例2のソケットボードの端子50eは、上端部分に湾曲ピン54を備え、ソケットの底面を上下方向に貫通する胴部57を備える。
【0114】
胴部57の幅Rbは、湾曲ピン54の幅Raと略同一であり、上から見た場合に、湾曲ピン54と胴部57とは重なるように構成されている。即ち、胴部57は、その上面において、下方向に窪む湾曲ピン54の下面全体を覆っている。
【0115】
例えば、変形例2のソケットボードに半導体装置1が装着された場合、半導体装置1の動作により生じた熱は、端子14の表面から湾曲ピン54の凹部56の表面へと伝導し、さらに湾曲ピン54の下面全体を介して胴部57へと伝導する。このように、胴部57の幅Rb、即ち熱の伝導路となる端子50e全体の体積を大きくすることで、半導体装置1の動作により生じた熱は、より効率的に端子50eへと伝導されるようになる。
【0116】
なお、
図11と同様、端子50eの凹部56に充填剤500を配置してもよい。
【0117】
変形例2のソケットボード、及び半導体装置1の製造方法によれば、その他、上述の実施形態1のソケットボード100及び半導体装置1の製造方法と同様の効果を奏する。
【0118】
(変形例3)
図13を用いて、実施形態2の変形例3のソケットボードについて説明する。変形例3のソケットボードは、湾曲ピン54の凹部56にプランジャーピン53bを有する点が、上述の変形例2とは異なる。
【0119】
図13は、実施形態2の変形例3にかかるソケットボードに備わる端子50fの構成の一例を示す図である。
図13(a)は、端子50fの断面図、また
図13(b)は端子50fの斜視図である。
【0120】
図13(a)に示すように、変形例3のソケットボードの端子50fは、その上端部分において、上端が半導体装置1の端子14と接触可能なプランジャーピン53bと、端子14に接続される側とは反対側でプランジャーピン53bの下端と接続される図示せぬコイルばねとを備える。
【0121】
プランジャーピン53bの下端及びコイルバネは、端子50fの胴部57に内蔵され、湾曲ピン54の凹部56の底面からプランジャーピン53bの上端が突出している。例えば、変形例3のソケットボードに半導体装置1が装着された場合、プランジャーピン53bは、半導体装置1下面の端子14との接触を保持しつつ、胴部57に沿って摺動しながら下方向に移動する。これにより、上述のように、半導体装置1下面の端子14と湾曲ピン54の凹部56との間に隙間が生じた場合であっても、端子50fと半導体装置1とが電気的及び熱的に、より確実に接続されることとなる。
【0122】
なお、
図11と同様、端子50fの凹部56に充填剤500を配置してもよい。
【0123】
変形例3のソケットボード、及び半導体装置1の製造方法によれば、その他、上述の実施形態1のソケットボード100及び半導体装置1の製造方法と同様の効果を奏する。
【0124】
上述の実施形態1、2及びこれらの変形例では、挟持部41aあるいは41bと、ソケットガイド42aあるいは42bとは例えば一括成型され、分離不可能に構成されていたが、これに限られない。挟持部41aあるいは41bと、ソケットガイド42aあるいは42bとは個別に成型され、各々の成型後に組み立てられてもよい。
【0125】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0126】
1…半導体装置、14・・・端子、30・・・ボード、31・・・絶縁層、32a・・・導電層、32b・・・ビア、33・・・貫通孔、34・・・金属層、35…電極パッド、40・・・ソケット、41・・・挟持部、42・・・ソケットガイド、50・・・端子、51・・・上端部、52・・・下端部、53・・・プランジャーピン、54・・・湾曲ピン、55・・・電極パッド、56・・・凹部、57・・・胴部、100・・・ソケットボード、411・・段差、412・・・ラッチ、413…側壁部、421・・・凹部、422、423・・・底部、424・・・窪み、425・・・ガイド、500・・・充填剤。