(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024044683
(43)【公開日】2024-04-02
(54)【発明の名称】プラントにおけるマンホールチェックシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/20 20230101AFI20240326BHJP
G06Q 50/04 20120101ALI20240326BHJP
【FI】
G06Q10/00 300
G06Q50/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022150371
(22)【出願日】2022-09-21
(71)【出願人】
【識別番号】000133032
【氏名又は名称】株式会社タクマ
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】河野 孝志
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼部 真司
(72)【発明者】
【氏名】舩越 康之
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA20
5L049CC03
(57)【要約】
【課題】簡便な方法でマンホールの開閉動作および内部確認を確実にし、燃焼炉、ダクト、大型機器などに設置されている多数のマンホールのすべての点検を確実にし、点検結果作成および整理を自動化し、多種の業態でも確実に管理できるマンホールチェックシステムを提供する。
【解決手段】プラントにおけるマンホールチェックシステムは、携帯端末3とサーバ2とを備える。携帯端末3は、マンホールに設けられている識別コードを読み取る読取部と、マンホールの点検条件に対応して、少なくともマンホール内の点検を示すマンホール内点検画像を撮像する撮像部32と、点検に関するコメントが入力される入力部33と、撮像された各画像、コメント、マンホール識別情報、携帯端末の端末識別情報と関連づけてサーバ2へ送信する通信部31と有する。サーバ2は、携帯端末3から送信されたデータを受信する通信部21と、データを蓄積するデータ蓄積部22と、点検レポートを自動作成する点検レポート自動作成部25を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラントにおけるマンホールチェックシステムであって、
点検者が携帯する携帯端末と、前記携帯端末との間でデータ通信可能な情報処理装置とを備え、
前記携帯端末は、
1つ以上のマンホールあるいはその近傍に設けられている識別コードからマンホール識別情報を読み取る読取部と、
マンホールの点検条件に対応して、少なくともマンホール内の点検を示すマンホール内点検画像を撮像する撮像部と、
点検者によって点検に関するコメントが入力される入力部と、
前記撮像された各画像および前記コメントを、前記マンホール識別情報および前記携帯端末の端末識別情報と関連づけて前記情報処理装置へ送信する通信部と、を有し、
前記情報処理装置は、
前記携帯端末から送信された前記端末情報、前記マンホール識別情報、前記各画像および前記コメントを受信する通信部と、
前記端末情報および前記マンホール識別情報と関連づけて前記各画像および前記コメントを蓄積するデータ蓄積部と、
前記端末情報および前記マンホール識別情報と関連づけて前記各画像および前記コメントから、点検レポートを自動作成する点検レポート自動作成部と、を備える、マンホールチェックシステム。
【請求項2】
前記情報処理装置は、
前記マンホールの点検計画を自動作成する点検計画自動作成部と、および/または、
前記過去の点検結果データを作成する過去点検結果データ自動作成部と、を有し、
前記通信部が、前記マンホールの点検計画および/または過去点検結果データを前記携帯端末に送信する、請求項1に記載のマンホールチェックシステム。
【請求項3】
プラントにおけるマンホールチェック方法であって、
携帯端末により、
1つ以上のマンホールあるいはその近傍に設けられている識別コードからマンホール識別情報を読み取る読取ステップと、
マンホールの点検条件に対応して、少なくともマンホール内の点検を示すマンホール内点検画像を撮像する撮像ステップと、
点検者によって点検に関するコメントが入力される入力ステップと、
前記撮像された各画像および前記コメントを、前記マンホール識別情報および前記携帯端末の端末識別情報と関連づけて情報処理装置へ送信する送信ステップと、が実行され、
情報処理装置により、
前記携帯端末から送信された前記端末情報、前記マンホール識別情報、前記各画像および前記コメントを受信する受信ステップと、
前記端末情報および前記マンホール識別情報と関連づけて前記各画像および前記コメントを蓄積するデータ蓄積ステップと、
前記端末情報および前記マンホール識別情報と関連づけて前記各画像および前記コメントから、点検レポートを自動作成する点検レポート自動作成ステップと、が実行されることを含む、マンホールチェック方法。
【請求項4】
前記マンホールチェック方法は、
前記情報処理装置により、
前記マンホールの点検計画を自動作成する点検計画自動作成ステップと、および/または、
前記過去の点検結果データを作成する過去点検結果データ自動作成ステップと、
前記マンホールの点検計画および/または過去点検結果データを前記携帯端末に送信する送信ステップと、が実行され、
前記携帯端末により、
前記情報処理装置から送られた前記マンホールの点検計画を表示する点検計画確認ステップと、
前記情報処理装置から送られた過去点検結果データを表示する過去結果確認ステップと、が実行される、ことを含む、請求項3に記載のマンホールチェック方法。
【請求項5】
プラントにおけるマンホールチェックにおいて携帯端末で実行されるプログラムであって、
識別コードを読み取りすることを指示し、該指示に対応して読み取られたマンホール識別情報をメモリに保存し、
マンホールの点検条件に対応して、少なくともマンホール内の点検を示すマンホール内点検画像を撮像することを指示し、該指示に対応して撮像された各画像をメモリに保存し、
点検に関するコメントの入力を指示し、該指示に対応して入力されたコメントをメモリに保存し、
点検の終了後に、前記撮像された各画像および前記コメントを、前記マンホール識別情報および前記携帯端末の端末識別情報と関連づけて情報処理装置へ送信する、処理をプロセッサーに実行させる、プログラム。
【請求項6】
プラントにおけるマンホールチェックにおいて情報処理装置で実行されるプログラムであって、
携帯端末へ、識別コードを読み取りすることを指示し、該指示に対応して読み取られたマンホール識別情報を該携帯端末から受信し、
前記携帯端末へ、マンホールの点検条件に対応して、少なくともマンホール内の点検を示すマンホール内点検画像を撮像することを指示し、該指示に対応して撮像された各画像を該携帯端末から受信し、
前記携帯端末へ点検に関するコメントの入力を指示し、該指示に対応して入力されたコメントを、該携帯端末から受信し、
前記各画像および前記コメントを、マンホール識別情報および携帯端末の端末識別情報と関連づけて蓄積する、処理をプロセッサーに実行させることを含む、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラントにおけるマンホールチェックシステムに関する。プラントとしては、例えば、一般廃棄物処理プラント、バイオマス発電プラント、産業廃棄物処理プラント、汚泥処理プラントなどが挙げられる。
【背景技術】
【0002】
一般廃棄物処理プラントが備える燃焼炉には、炉内に人が入れるマンホールが設置されている。燃焼炉内の点検やメンテナンスの際に、マンホールを開け、点検等の後にマンホールを閉じる。このような点検等のマンホールの開閉および点検の結果報告などは、通常、人が行い、点検シートに手記入されていた。
燃焼炉の他、ダクト、大型機器には内部点検のためにマンホールが設置されている。
【0003】
特許文献1は、保全活動サポートシステムを開示し、作業者が点検対象の画像を撮像し、点検対象の間違いをなくすことが記載されている。
特許文献2は、保全情報の共有をすべく、保全対象の保全記録を保存し特定情報から保全情報を検索できることを記載している。
特許文献3は、作業員が点検対象となる機器を誤認して作業記録情報を作成してしまうことを防止することを記載している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020―080147号公報
【特許文献2】特許第6493264号
【特許文献3】特許第6857840号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
燃焼炉の初期導入時、休炉時に炉内を点検する。このとき作業員の負担を軽減したい要望がある。特に、簡便な方法でマンホールの開閉動作および炉内確認を確実にし、多数の燃焼炉等のマンホールのすべての点検について、場所を間違えることなく確実に実施すること、点検結果作成および整理を自動化(省力化)することなどが要望されている。また、ごみ焼却施設は、自治体がすべて管理する場合もあれば燃焼炉製造メーカが管理する場合もある。このような業態の違いでもマンホール点検を確実に行い管理できるシステムが要望されている。
上記特許文献1から3の従来技術では、上記要望に応えることが困難である。
【0006】
本開示は、簡便な方法でマンホールの開閉動作および内部確認を確実にし、燃焼炉、ダクト、大型機器などに設置されている多数のマンホールのすべての点検(内部および外部点検)を確実にし、点検結果作成および整理を自動化し、多種の業態でも確実に管理できるマンホールチェックシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示のプラントにおけるマンホールチェックシステムは、
点検者が携帯する携帯端末と、前記携帯端末との間でデータ通信可能な情報処理装置とを備え、
前記携帯端末は、
1つ以上のマンホールあるいはその近傍に設けられている識別コードからマンホール識別情報を読み取る読取部と、
マンホールの点検条件に対応して、少なくともマンホール内の点検を示すマンホール内点検画像を撮像する撮像部と、
点検者によって点検に関するコメントが入力される入力部と、
前記撮像された各画像および前記コメントを、前記マンホール識別情報および前記携帯端末の端末識別情報と関連づけて前記情報処理装置へ送信する通信部と、を有し、
前記情報処理装置は、
前記携帯端末から送信された前記端末情報、前記マンホール識別情報、前記各画像および前記コメントを受信する通信部と、
前記端末情報および前記マンホール識別情報と関連づけて前記各画像および前記コメントを蓄積するデータ蓄積部と、
前記端末情報および前記マンホール識別情報と関連づけて前記各画像および前記コメントから、点検レポートを自動作成する点検レポート自動作成部と、を備える。
前記携帯端末は、1つでもよく2つ以上でもよい。
前記情報処理装置は、1つでもよく2つ以上でもよい。情報処理装置は、2つ以上で構成されている場合に、すべての情報勝利装置がすべての処理機能を実行してもよく、一部の処理機能を分担して実行してもよい。
前記識別コードは、例えば、QRコード(登録商標)、カメレオンコードなどのマトリック式やスタック式などの二次元コード、二次元バーコード、一次元コード、RFIDタグ等の識別情報などであってもよい。
【0008】
前記携帯端末は、
前記撮像部によって撮像した、1あるいは2以上の点検者の顔(顔の一部でもよい)画像である点検者顔画像を、前記通信部によって前記端末情報と関連付けて前記情報処理装置へ送信してもよい。
前記点検者の顔画像の撮像は、1回のみでもよく、マンホールの点検のたびに、前記マンホール識別情報の読み取りの後でもよく、マンホール内点検画像あるいは点検後マンホール閉画像の撮像の前後であってもよい。
前記情報処理装置は、
前記データ蓄積部によって、前記点検者顔画像を、前記端末情報、前記マンホール識別情報、前記各画像および前記コメントと関連づけて蓄積してもよい。
前記情報処理装置は、
前記点検者顔画像を分析し、点検者を識別する顔認証部を有していてもよい。顔認証部で識別された点検者の情報がデータ蓄積部によって点検者顔画像と関連づけて蓄積されてもよい。端末情報に紐づいた点検者の情報と、顔認証による点検者の情報が合致していない場合に、その旨の警告が携帯端末および/または情報処理装置に出力(通知、表示、印刷、音声出力、警告音など)されてもよい。
【0009】
前記情報処理装置は、
前記マンホールの点検計画を自動作成する点検計画自動作成部と、および/または
前記過去の点検結果データを作成する過去点検結果データ自動作成部と、を有し、
前記通信部が、前記マンホールの点検計画および/または過去点検結果データを前記携帯端末に送信してもよい。
前記情報処理装置は、
前記点検レポート、点検計画、過去点検結果データを出力する出力部を有していてもよい。
前記「点検計画」には、識別コードも含まれていてもよい。識別コードは印刷され、この識別コードが対応するマンホールの近傍に設けられてもよい。
前記携帯端末は、
前記情報処理装置から送られた前記マンホールの点検計画を表示する点検計画確認部と、
前記情報処理装置から送られた過去点検結果データを表示する過去結果確認部と、を有していてもよい。
【0010】
前記コメントは、例えば、テキスト、音声でもよい。前記入力部は、例えばタッチパネル、マイク、音声認識処理部で構成されていてもよい。
前記コメントは、前記各画像の撮像のタイミングに合わせて入力されてもよく、コメント入力が省略されてもよい。
前記画像は、静止画、動画でもよい。
【0011】
前記マンホール識別情報には、読取時刻も含まれていてもよい。
前記コメントには、入力された時刻も含まれていてもよい。
前記マンホールの開時刻および閉時刻が、前記入力部から手動入力されてもよい。
点検者の情報(例えば、社員番号などの識別情報、氏名、顔画像(顔の一部でもよい))、点検者の人数が、前記入力部から手動入力されて、携帯端末に保存されてもよい。前記携帯端末の端末識別情報が前記点検者の情報と紐づいていてもよい。
前記マンホールの開時刻および閉時刻、前記点検者の情報、前記点検者の人数などの情報は、前記各画像および前記コメントと一緒に前記情報処理装置へ送信されてもよい。
各画像にはExif情報が含まれていてもよい。
【0012】
前記出力部は、例えば、プリンターでもよく、モニターへ表示させてもよい。
前記通信部は、前記点検レポートを前記携帯端末へ送信してもよい。
【0013】
他の本開示のプラントにおけるマンホールチェック方法は、
携帯端末により、
1つ以上のマンホールあるいはその近傍に設けられている識別コードからマンホール識別情報を読み取る読取ステップと、
マンホールの点検条件に対応して、少なくともマンホール内の点検を示すマンホール内点検画像を撮像する撮像ステップと、
点検者によって点検に関するコメントが入力される入力ステップと、
前記撮像された各画像および前記コメントを、前記マンホール識別情報および前記携帯端末の端末識別情報と関連づけて情報処理装置へ送信する送信ステップと、が実行され、
情報処理装置により、
前記携帯端末から送信された前記端末情報、前記マンホール識別情報、前記各画像および前記コメントを受信する受信ステップと、
前記端末情報および前記マンホール識別情報と関連づけて前記各画像および前記コメントを蓄積するデータ蓄積ステップと、
前記端末情報および前記マンホール識別情報と関連づけて前記各画像および前記コメントから、点検レポートを自動作成する点検レポート自動作成ステップと、が実行されることを含む。
【0014】
前記マンホールチェック方法は、
前記情報処理装置により、
前記マンホールの点検計画を自動作成する点検計画自動作成ステップと、および/または、
前記過去の点検結果データを作成する過去点検結果データ自動作成ステップと、
前記マンホールの点検計画および/または過去点検結果データを前記携帯端末に送信する送信ステップと、が実行され、
前記携帯端末により、
前記情報処理装置から送られた前記マンホールの点検計画を表示する点検計画確認ステップと、
前記情報処理装置から送られた過去点検結果データを表示する過去結果確認ステップと、が実行される、ことを含んでいてもよい。
前記情報処理装置により、前記点検レポート、前記点検計画、前記過去点検結果データを出力する出力ステップと、が実行されることを含んでいてもよい。
【0015】
他の本開示の処理施設におけるマンホールチェックにおいて携帯端末で実行されるプログラムは、
識別コードを読み取りすることを指示し、該指示に対応して読み取られたマンホール識別情報をメモリに保存し、
マンホールの点検条件に対応して、少なくともマンホール内の点検を示すマンホール内点検画像を撮像することを指示し、該指示に対応して撮像された各画像をメモリに保存し、
点検に関するコメントの入力を指示し、該指示に対応して入力されたコメントをメモリに保存し、
点検の終了後に、前記撮像された各画像および前記コメントを、前記マンホール識別情報および前記携帯端末の端末識別情報と関連づけて情報処理装置へ送信する、処理をプロセッサーに実行させることを含む。
前記プログラムは、
点検場所を特定する位置情報(例えば、3次元住所、二次元住所)を表示し、
点検場所において、識別コードの場所を案内する、ことを含んでいてもよい。
前記プログラムは、
マンホールの点検計画の確認をするか否かを指示し、該指示に対応して前記情報処理装置から送られた前記マンホールの点検計画を表示し、
過去点検結果データの確認をするか否かを指示し、該指示に対応して前記情報処理装置から送られた過去点検結果データを表示する、ことを含んでいてもよい。
前記プログラムは、
点検計画に含まれるマンホールの識別情報と、読み取られたマンホール識別情報とを比較し、合致しない場合、携帯端末の表示画面にその旨の警告を表示する、ことを含んでいてもよい。
前記「指示」は、例えば、音声による指示、テキストによる表示でもよい。
【0016】
他の本開示のプラントにおけるマンホールチェックにおいて情報処理装置で実行されるプログラムは、
携帯端末から送信された端末情報、マンホール識別情報、各画像およびコメントを受信し、
前記端末情報および前記マンホール識別情報と関連づけて前記各画像および前記コメントを記憶装置(例えば、データベース、HDD、NAS、SSD)に蓄積し、
前記端末情報および前記マンホール識別情報と関連づけて前記各画像および前記コメントから、点検レポートを自動作成する、処理を1または1以上のプロセッサーに実行させることを含む。
前記記憶装置は情報処理装置に実装あるいは接続されていてもよく、クラウド上に設けられていてもよい。
前記プログラムは、
マンホールの点検計画を自動作成し、
過去の点検結果データを作成し、
前記マンホールの点検計画および過去点検結果データを前記携帯端末に送信する、ことを含んでいてもよい。
前記プログラムは、
マンホールの点検計画を取得し、
前記マンホールの点検計画および過去点検結果データを前記携帯端末に送信する、ことを含んでいてもよい。
【0017】
他の本開示のプラントにおけるマンホールチェックにおいて情報処理装置で実行されるプログラムは、
携帯端末へ、識別コードを読み取りすることを指示し、該指示に対応して読み取られたマンホール識別情報を該携帯端末から受信し、
前記携帯端末へ、マンホールの点検条件に対応して、少なくともマンホール内の点検を示すマンホール内点検画像を撮像することを指示し、該指示に対応して撮像された各画像を該携帯端末から受信し、
前記携帯端末へ点検に関するコメントの入力を指示し、該指示に対応して入力されたコメントを、該携帯端末から受信し、
前記各画像および前記コメントを、マンホール識別情報および携帯端末の端末識別情報と関連づけて蓄積する、処理を1または1以上のプロセッサーに実行させることを含む。
携帯端末は、情報処理装置が提供するマンホールチェック管理画面にアクセスし、上記指示に従い、データをアップロードする構成である。
【0018】
前記「情報処理装置」は、例えば、汎用コンピュータ、オンプレミスサーバ、クラウドサーバなど1つあるいは2つ以上で構成されてもよい。
前記「携帯端末」は、例えば、タブレット、スマートフォン、専用端末などで構成されてもよい。
【0019】
マンホールの点検条件としては以下の撮像手順が例示される。
(条件A):前記マンホール識別情報の読み取りの後で、点検前のマンホール閉状態の点検前マンホール閉画像と、該マンホールを開けた状態のマンホール開画像と、該マンホール内の点検を示すマンホール内点検画像と、点検後にマンホールを閉じた状態の点検後マンホール閉画像と、のそれぞれを時系列的に撮像する。
(条件B):前記マンホール識別情報の読み取りの後で、点検前のマンホールを開けた状態のマンホール開画像と、該マンホール内の点検を示すマンホール内点検画像と、点検後にマンホールを閉じた状態の点検後マンホール閉画像と、のそれぞれを時系列的に撮像する。
(条件C):前記マンホール識別情報の読み取りの後で、マンホール内部を点検し、その後、前記マンホール識別情報を再度読み取り、再度マンホール内の画像を撮像し、次いでマンホールを閉じた状態のマンホール閉画像を撮像する。
(条件D):複数のマンホールを点検する際に、例えば3つの場合に、第1のマンホール識別情報の読み取り、第1の点検前マンホール閉画像と、第1のマンホール開画像と、第1のマンホール内点検画像とを撮像し、次いで、第2のマンホール識別情報の読み取り、第2の点検前マンホール閉画像と、第2のマンホール開画像と、第2のマンホール内点検画像とを撮像し、次いで、第3のマンホール識別情報の読み取り、第3の点検前マンホール閉画像と、第3のマンホール開画像と、第3のマンホール内点検画像とを撮像する。次いで、第1、第2、第3のマンホールを閉じて、再び、第1のマンホール識別情報の読み取り、第1の点検後マンホール閉画像を撮像し、第2のマンホール識別情報の読み取り、第2の点検後マンホール閉画像を撮像し、第3のマンホール識別情報の読み取り、第3の点検後マンホール閉画像を撮像する。
(条件E):複数のマンホールを点検する際に、例えば3つの場合に、第1のマンホール識別情報の読み取り、第1の点検前マンホール閉画像と、第1のマンホール開画像とを撮像し、次いで、第2のマンホール識別情報の読み取り、第2の点検前マンホール閉画像と、第2のマンホール開画像とを撮像し、次いで、第3のマンホール識別情報の読み取り、第3の点検前マンホール閉画像と、第3のマンホール開画像とを撮像する。次に3つの点検を行う。第1のマンホール識別情報の読み取り、第1のマンホール内点検画像を撮像し、第2のマンホール識別情報の読み取り、第2のマンホール内点検画像を撮像し、第3のマンホール識別情報の読み取り、第3のマンホール内点検画像を撮像する。最後に、第1、第2、第3のマンホールを閉じて、再び、第1のマンホール識別情報の読み取り、第1の点検後マンホール閉画像を撮像し、第2のマンホール識別情報の読み取り、第2の点検後マンホール閉画像を撮像し、第3のマンホール識別情報の読み取り、第3の点検後マンホール閉画像を撮像する。
(条件F):複数のマンホールを点検する際に、例えば3つの場合に、第1のマンホール識別情報の読み取り、第1の点検前マンホール閉画像と、第1のマンホール開画像とを撮像し、次いで、第2のマンホール識別情報の読み取り、第2の点検前マンホール閉画像と、第2のマンホール開画像とを撮像し、次いで、第3のマンホール識別情報の読み取り、第3の点検前マンホール閉画像と、第3のマンホール開画像とを撮像する。次に3つの点検とマンホールを閉じる。第1のマンホール識別情報の読み取り、第1のマンホール内点検画像と第1の点検後マンホール閉画像を撮像し、第2のマンホール識別情報の読み取り、第2のマンホール内点検画像と第2の点検後マンホール閉画像を撮像し、第3のマンホール識別情報の読み取り、第3のマンホール内点検画像と第3の点検後マンホール閉画像を撮像する。
上記条件AからFにおいて、マンホールの識別情報を先に取得することで画像との紐づけを行っているが、これに制限されず、画像を撮像した後で識別情報を読み取り、紐づけしてもよい。
【0020】
(効果)
(1)簡便な方法で、マンホールの開閉作業の確認およびマンホール内点検作業の確認を確実に行うことができる。
(2)簡便な方法で、例えば、燃焼炉、ダクト、大型機器のマンホールの点検作業を確実に行うことができる。
(3)点検結果の作成および整理を自動化することができる。
(4)多種の業態でも、点検作業を確実に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図2】実施形態の動作フローの一例を示すフローである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に本発明のいくつかの実施形態について説明する。以下に説明する実施形態は、本発明の一例を説明するものである。本発明は以下の実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形形態も含む。なお、以下で説明される構成の全てが本発明の必須の構成であるとは限らない。
【0023】
図1に、マンホールチェックシステム1(以下「システム1」と呼ぶ。)の構成の一例、
図2に動作フローの一例、
図3Aに点検計画の一例、
図3Bに蓄積データの一例、
図4Aから4Pに携帯端末の画面遷移の一例を示す。
システム1は、点検者が携帯する携帯端末3と、携帯端末3との間でデータ通信可能なクラウドサーバ2を備える。本実施形態において携帯端末3はスマートフォンである。一般廃棄物処理プラントには、燃焼炉の2階マンホールの近傍にQRコード(登録商標)51が設置され、3階マンホールの近傍にQRコード(登録商標)61が設置される。
【0024】
携帯端末3は、読取部31、撮像部32、入力部33、通信部34、メモリ39を備える。スマートフォンが具備するカメラは、読取部31の読み取り機能、撮像部31の撮像機能を実現する。スマートフォンが具備する入力機能(タッチパネル、ソフトキーボード、音声認識など)は、入力部33の入力を受け付ける機能を実現する。スマートフォンが具備する通信手段(Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)、パケット通信)は、通信部34の通信機能を実現する。スマートフォンが具備する内臓メモリは、メモリ39の保存機能を実現する。
【0025】
読取部31は、1つ以上の燃焼炉の1つ以上のマンホールあるいはその近傍に設けられている識別コード(例えば、マトリック式やスタック式などの二次元コード、一次元コード)からマンホール識別情報を読み取る。マンホール識別情報には、識別情報を読み取った時刻が関連付けられる。
撮像部32は、マンホールの点検条件に対応して、少なくともマンホール内の点検を示すマンホール内点検画像を撮像する。本実施形態の点検条件は以下の通りである。
(条件A):前記マンホール識別情報の読み取りの後で、点検前のマンホール閉状態の点検前マンホール閉画像と、該マンホールを開けた状態のマンホール開画像と、該マンホール内の点検を示すマンホール内点検画像と、点検後にマンホールを閉じた状態の点検後マンホール閉画像と、のそれぞれを時系列的に撮像する。
撮像部32は、マンホール識別情報の読み取りの後で、点検前のマンホール閉状態の点検前マンホール閉画像と、該マンホールを開けた状態のマンホール開画像と、該マンホール内の点検を示すマンホール内点検画像と、点検後にマンホールを閉じた状態の点検後マンホール閉画像と、のそれぞれを時系列的に撮像する。各画像にはExif情報が含まれる。Exif情報には、撮像日時、位置情報(スマートフォン機能からGPS位置情報を取得できる。)が含まれる。
撮像部32は、マンホール識別情報の読み取りの後で、点検者の顔を撮像してもよい。
入力部33は、点検者による点検に関するコメント(例えば、点検結果、気づいた点、連絡事項など)の入力を受け付ける入力インターフェースである。
通信部34は、撮像された各画像およびコメントを、マンホール識別情報および携帯端末の端末識別情報と関連づけて、クラウドサーバ2へ送信する。また、通信部34はクラウドサーバ2からデータを受信する。各画像は、点検前マンホール閉画像、マンホール開画像、マンホール内点検画像、点検後マンホール閉画像を含む。
メモリ39は、撮像された各画像およびコメントを、マンホール識別情報および携帯端末の端末識別情報を保存する。
【0026】
携帯端末3は、点検計画確認部35、過去結果確認部36を備える。
点検計画確認部35は、クラウドサーバ2から送られたマンホールの点検計画を表示させる機能である。過去結果確認部36は、クラウドサーバ2から送られた過去点検結果データを表示させる機能である。
【0027】
クラウドサーバ2は、通信部21、データ蓄積部22、点検レポート自動作成部23、出力部24、点検計画自動作成部25、過去点検結果データ自動作成部26の機能を備える。
通信部21は、携帯端末3から送信された端末情報、マンホール識別情報、各画像およびコメントを受信する。また、通信部21は、携帯端末3へデータを送信する。
データ蓄積部22は、端末情報およびマンホール識別情報と関連づけて各画像およびコメントを記憶装置221へ蓄積する。
蓄積されたデータの一例を
図3Bに示す。点検実施日、施設情報、点検場所、端末情報、点検者、識別コード読取時刻、各画像あるいは撮像時刻など、点検結果(コメント)で構成されている。
【0028】
点検レポート自動作成部23は、蓄積されたデータ、例えば、端末情報およびマンホール識別情報と関連づけて各画像およびコメントから、点検レポートを自動作成する。点検レポートの様式に合わせて、
図3Bに示す蓄積データから必要な情報が抽出され、点検レポートに挿入される。
出力部24は、点検レポート自動作成部23で作成された点検レポートを出力する。
点検計画自動作成部25は、マンホールの点検計画を自動作成する。
図3Aに自動作成された点検計画を例示する。点検計画には、将来の点検予定日、施設情報、点検場所、識別コード、過去点検データが含まれる。作成された識別コード(QRコード(登録商標))は、印刷されて点検場所に設置される。識別コードは点検場所ごとに異なっていることが好ましい。なお、同じ点検場所であっても点検のたびに新しい識別コードを作成してもよい。これにより、点検の正確性をより向上させることができる。
過去点検結果データ自動作成部26は、
図3Bの蓄積データから過去の点検結果データを作成する。過去点検結果データは、所定期間の点検実施日、施設単位、点検場所単位などを基準として蓄積データから必要なデータを抽出して作成されてもよく、蓄積データそのものであってもよい。過去点検結果データは、点検計画に盛り込まれていてもよい。通信部21によって、マンホールの点検計画および過去点検結果データが携帯端末3へ送信される。
【0029】
図2の動作フローと
図4Aから4Pの画面遷移を用いて説明する。携帯端末3にはマンホールチェックのプログラムがインストールされている。
(S1)
図4Aにおいて、点検アプリA1のアイコンを選択しアプリを起動する。
図4Bはアプリ画面A10である。点検計画確認ボタン101、過去点検データの確認ボタン102、点検開始ボタン103の各選択ボタンが表示される。点検者が点検計画確認ボタン101を選択すると、点検計画が表示される画面へ遷移する(S2)。なお、ここで点検計画のファイルが開いてもよい。点検者が過去点検データの確認ボタン102を選択すると、過去点検データが表示される画面へ遷移する。なお、ここで点検計画のファイルが開いてもよい。点検計画のデータおよび過去点検データは予めメモリ39に保存されていてもよく、ボタンを選択した際に、クラウドサーバ2へデータのダウンロードを要求しその要求に応じて各データを受信してもよい。
【0030】
(S3)点検者が点検開始ボタン103を選択すると、
図4Cの画面A103に遷移する。
(S4)表示窓1030に、点検マンホールの場所が表示される。ここでは2階マンホールを3階よりも先に点検させたいため、2階マンホールの場所の実線の〇で表示し、3階マンホールを破線で表示している。これにより、点検者を2階マンホールへ確実に案内することができる。
(S5)表示窓1031に、識別コードを読み取る指示が表示される。ここで、目的とするマンホールであるかを目視で確認することを指示する表示がされてもよい。
(S6)点検者が読取開始ボタン1032を選択し、読取部31によってQRコード(登録商標)51を読み取る。
図4Dに示す表示窓1033に読取結果「A施設 2階マンホールです」が表示される。点検計画通りのマンホールであれば、点検者はOKボタン1034を選択する。点検計画と異なるマンホールであれば、エラー表示され、計画通りのマンホールへ移動する警告が表示されてもよい。別実施形態として、警告なくそのまま点検を実施できるように構成されてもよい。
(S7)次に、
図4Eに示す表示窓1035に、点検前のマンホール閉状態を撮影する指示が表示される。
(S8)点検者は撮影開始ボタン1036を選択し、撮像部32によって、マンホール閉状態を撮影する。
図4Fに示す表示窓1037に撮影された画像が表示される。点検者は画像に問題がなければOKボタン1038を選択する。撮影された画像は読み取られた識別コードと関連づけられてメモリ39に保存される。
(S9)次に、
図4Gに示す表示窓1039に、マンホール開状態を撮影する指示が表示される。
(S10)点検者は撮影開始ボタン1040を選択し、撮像部32によって、マンホール開状態を撮影する。
図4Hに示す表示窓1041に撮影された画像が表示される。点検者は画像に問題がなければOKボタン1042を選択する。撮影された画像は読み取られた識別コードと関連づけられてメモリ39に保存される。
(S11)点検者によってマンホール内の点検が行われる。
図4Iに示す表示窓1043に、マンホール内の撮影をする指示が表示される。
(S12)点検者は撮影開始ボタン1044を選択し、撮像部32によって、マンホール内を撮影する。
図4Jに示す表示窓1045に撮影された画像が表示される。点検者は画像に問題がなければOKボタン1046を選択する。撮影された画像は読み取られた識別コードと関連づけられてメモリ39に保存される。
図4Jの下部に点検コメントの入力指示ボタン1060が表示されてもよい。点検者が入力指示ボタン1060を選択すると
図4Mに示す画面に遷移する。点検者は点検コメントを入力窓1081に入力する。点検者が戻るボタン1082を選択すると、
図4Jの画面に戻る。このとき、点検完了ボタン1083は表示されないようにできる。
(S13)次に、
図4Kに示す表示窓1047に、点検後のマンホール閉状態を撮影する指示が表示される。
(S14)点検者は撮影開始ボタン1048を選択し、撮像部32によって、マンホール閉状態を撮影する。
図4Lに示す表示窓1049に撮影された画像が表示される。点検者は画像に問題がなければOKボタン1050を選択する。撮影された画像は読み取られた識別コードと関連づけられてメモリ39に保存される。
(S15)次に、
図4Lの下部に点検コメントの入力指示ボタン1070が表示される。
(S16)点検者が入力指示ボタン1070を選択すると、
図4Mに示す画面に遷移する。点検者は点検コメントを入力窓1081に入力する。ここでは、
図4Mに示す画面に含まれる戻るボタン1082は表示されず、点検完了ボタン1083のみが表示される。
(S17)点検者が点検完了ボタン1083を選択すると、各画像、コメント、マンホール識別情報、携帯端末3の端末識別情報などの点検データが、通信部34によってクラウドサーバ2へ送信される。送信が成功すると、
図4Nの表示窓1084にデータ送信完了の旨が表示される。
(S18)点検者が次の点検移行ボタン1085を選択すると、
図4Oに示すように、次の点検すべきマンホールが表示される。表示窓1030には、3階マンホールの場所が実線の〇で表示され、点検が完了した2階マンホールが破線で表示されている。点検者は、次の点検場所で、ステップS4からの点検動作を再度実施する。計画通りすべてのマンホールのチェックが完了すると、
図4Pのように、表示窓1090に完了の表示がされる。点検者が閉じるボタン1091を選択すると、点検アプリを終了させることができる。
【0031】
(別実施形態)
(1)プラントとして、一般廃棄物処理プラントに限定されず、バイオマス発電プラント、産業廃棄物処理プラント、汚泥処理プラントなどであってもよい。
(2)焼却炉に限定されず、ダクト、大型機器の内部点検で実施されてもよい。
(3))マンホールの点検条件は、上記の(条件A)に限定されず、以下の点検条件であってもよい。
(条件B):前記マンホール識別情報の読み取りの後で、点検前のマンホールを開けた状態のマンホール開画像と、該マンホール内の点検を示すマンホール内点検画像と、点検後にマンホールを閉じた状態の点検後マンホール閉画像と、のそれぞれを時系列的に撮像する。
(条件C):前記マンホール識別情報の読み取りの後で、マンホール内部を点検し、その後、前記マンホール識別情報を再度読み取り、再度マンホール内の画像を撮像し、次いでマンホールを閉じた状態のマンホール閉画像を撮像する。
(条件D):複数のマンホールを点検する際に、例えば3つの場合に、第1のマンホール識別情報の読み取り、第1の点検前マンホール閉画像と、第1のマンホール開画像と、第1のマンホール内点検画像とを撮像し、次いで、第2のマンホール識別情報の読み取り、第2の点検前マンホール閉画像と、第2のマンホール開画像と、第2のマンホール内点検画像とを撮像し、次いで、第3のマンホール識別情報の読み取り、第3の点検前マンホール閉画像と、第3のマンホール開画像と、第3のマンホール内点検画像とを撮像する。次いで、第1、第2、第3のマンホールを閉じて、再び、第1のマンホール識別情報の読み取り、第1の点検後マンホール閉画像を撮像し、第2のマンホール識別情報の読み取り、第2の点検後マンホール閉画像を撮像し、第3のマンホール識別情報の読み取り、第3の点検後マンホール閉画像を撮像する。
(条件E):複数のマンホールを点検する際に、例えば3つの場合に、第1のマンホール識別情報の読み取り、第1の点検前マンホール閉画像と、第1のマンホール開画像とを撮像し、次いで、第2のマンホール識別情報の読み取り、第2の点検前マンホール閉画像と、第2のマンホール開画像とを撮像し、次いで、第3のマンホール識別情報の読み取り、第3の点検前マンホール閉画像と、第3のマンホール開画像とを撮像する。次に3つの点検を行う。第1のマンホール識別情報の読み取り、第1のマンホール内点検画像を撮像し、第2のマンホール識別情報の読み取り、第2のマンホール内点検画像を撮像し、第3のマンホール識別情報の読み取り、第3のマンホール内点検画像を撮像する。最後に、第1、第2、第3のマンホールを閉じて、再び、第1のマンホール識別情報の読み取り、第1の点検後マンホール閉画像を撮像し、第2のマンホール識別情報の読み取り、第2の点検後マンホール閉画像を撮像し、第3のマンホール識別情報の読み取り、第3の点検後マンホール閉画像を撮像する。
(条件F):複数のマンホールを点検する際に、例えば3つの場合に、第1のマンホール識別情報の読み取り、第1の点検前マンホール閉画像と、第1のマンホール開画像とを撮像し、次いで、第2のマンホール識別情報の読み取り、第2の点検前マンホール閉画像と、第2のマンホール開画像とを撮像し、次いで、第3のマンホール識別情報の読み取り、第3の点検前マンホール閉画像と、第3のマンホール開画像とを撮像する。次に3つの点検とマンホールを閉じる。第1のマンホール識別情報の読み取り、第1のマンホール内点検画像と第1の点検後マンホール閉画像を撮像し、第2のマンホール識別情報の読み取り、第2のマンホール内点検画像と第2の点検後マンホール閉画像を撮像し、第3のマンホール識別情報の読み取り、第3のマンホール内点検画像と第3の点検後マンホール閉画像を撮像する。
【0032】
(方法)
プラントにおけるマンホールチェック方法は1つ以上の携帯端末とサーバとで実行される。
携帯端末は、1つ以上のマンホールあるいはその近傍に設けられている識別コードからマンホール識別情報を読み取る読取ステップと、マンホールの点検条件に対応して、少なくともマンホール内の点検を示すマンホール内点検画像を撮像する撮像ステップと、点検者によって点検に関するコメントが入力される入力ステップと、前記撮像された各画像および前記コメントを、前記マンホール識別情報および前記携帯端末の端末識別情報と関連づけてサーバへ送信する送信ステップを実行する。
サーバは、前記携帯端末から送信された前記端末情報、前記マンホール識別情報、前記各画像および前記コメントを受信する受信ステップと、前記端末情報および前記マンホール識別情報と関連づけて前記各画像および前記コメントを蓄積するデータ蓄積ステップと、前記端末情報および前記マンホール識別情報と関連づけて前記各画像および前記コメントから、点検レポートを自動作成する点検レポート自動作成ステップと、前記点検レポート自動作成部で作成された点検レポートを出力する出力ステップとを実行する。
また、サーバは、前記マンホールの点検計画を自動作成する点検計画自動作成ステップと、前記過去の点検結果データを作成する過去点検結果データ自動作成ステップと、前記マンホールの点検計画および過去点検結果データを前記携帯端末に送信する送信ステップとを実行する。
また、携帯端末は、前記サーバから送られた前記マンホールの点検計画を表示する点検計画確認ステップと、前記サーバから送られた過去点検結果データを表示する過去結果確認ステップとを実行する。
【0033】
(プログラム)
プラントにおけるマンホールチェックにおいて携帯端末で実行されるプログラムは、以下の処理をプロセッサーに処理させる。
プログラムは
識別コードを読み取りすることを指示し、該指示に対応して読み取られたマンホール識別情報をメモリに保存し、
マンホールの点検条件に対応して、少なくともマンホール内の点検を示すマンホール内点検画像を撮像することを指示し、該指示に対応して撮像された各画像をメモリに保存し、
点検に関するコメントの入力を指示し、該指示に対応して入力されたコメントをメモリに保存し、
点検の終了後に、前記撮像された各画像および前記コメントを、前記マンホール識別情報および前記携帯端末の端末識別情報と関連づけて情報処理装置へ送信する。
前記プログラムは、
点検場所を特定する位置情報(例えば、3次元住所、二次元住所)を表示し、
点検場所において、識別コードの場所を案内する、ことを含んでいてもよい。
前記プログラムは、
マンホールの点検計画の確認をするか否かを指示し、該指示に対応して前記情報処理装置から送られた前記マンホールの点検計画を表示し、
過去点検結果データの確認をするか否かを指示し、該指示に対応して前記情報処理装置から送られた過去点検結果データを表示する、ことを含んでいてもよい。
前記プログラムは、
点検計画に含まれるマンホールの識別情報と、読み取られたマンホール識別情報とを比較し、合致しない場合、携帯端末の表示画面にその旨の警告を表示する、ことを含んでいてもよい。
【0034】
プラントにおけるマンホールチェックにおいてサーバで実行されるプログラムは、以下の処理をプロセッサーに処理させる。
プログラムは、
携帯端末から送信された端末情報、マンホール識別情報、各画像およびコメントを受信し、
前記端末情報および前記マンホール識別情報と関連づけて前記各画像および前記コメントを記憶装置(例えば、データベース、HDD、NAS、SSD)に蓄積し、
前記端末情報および前記マンホール識別情報と関連づけて前記各画像および前記コメントから、点検レポートを自動作成する。
前記プログラムは、
マンホールの点検計画を自動作成し、
過去の点検結果データを作成し、
前記マンホールの点検計画および過去点検結果データを前記携帯端末に送信する。
前記プログラムは、
マンホールの点検計画を取得し、
前記マンホールの点検計画および過去点検結果データを前記携帯端末に送信する、ことを含んでいてもよい。
【0035】
プラントにおけるマンホールチェックにおいてサーバで実行されるプログラムは、以下の処理をプロセッサーに処理させる。
プログラムは、
携帯端末へ、識別コードを読み取りすることを指示し、該指示に対応して読み取られたマンホール識別情報を該携帯端末から受信し、
前記携帯端末へ、マンホールの点検条件に対応して、少なくともマンホール内の点検を示すマンホール内点検画像を撮像することを指示し、該指示に対応して撮像された各画像を該携帯端末から受信し、
前記携帯端末へ点検に関するコメントの入力を指示し、該指示に対応して入力されたコメントを、該携帯端末から受信し、
前記各画像および前記コメントを、マンホール識別情報および携帯端末の端末識別情報と関連づけて蓄積する。
携帯端末は、サーバが提供するマンホールチェック管理画面にアクセスし、上記指示に従い、データをアップロードする構成である。
【符号の説明】
【0036】
1 マンホールチェックシステム
2 クラウドサーバ
21 通信部
22 データ蓄積部
23 点検レポート自動作成部
24 出力部
25 点検計画自動作成部
26 過去点検結果データ自動作成部
3 携帯端末(スマートフォン)
31 読取部
32 撮像部
33 入力部
34 通信部
35 点検計画確認部
36 過去結果確認部
51 QRコード(登録商標)
61 QRコード(登録商標)