(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024044704
(43)【公開日】2024-04-02
(54)【発明の名称】スライドレール、ロボット、輸送構造及びロボット積載ドッキングシステム
(51)【国際特許分類】
B25J 9/08 20060101AFI20240326BHJP
【FI】
B25J9/08
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022150406
(22)【出願日】2022-09-21
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-01-29
(71)【出願人】
【識別番号】522316401
【氏名又は名称】上海有个機器人有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHANGHAI YOGO ROBOT CO., LTD
【住所又は居所原語表記】Room 101 & 201, Block 5, 30 Wenshui Road, Jingan District, Shanghai, P. R. China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】趙 明
(72)【発明者】
【氏名】唐 林
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707AS01
3C707AS32
3C707CS08
3C707CU09
3C707CY15
3C707HS27
3C707JS03
3C707JU02
3C707KS03
3C707KS36
3C707MT08
3C707WA16
(57)【要約】
【課題】本発明においてスライドレールとロボットを提供する。
【解決手段】前記スライドレールはスライドレール本体を含み、前記スライドレール本体には、ロック構造、少なくとも1つの給電モジュール及び駆動構造が取り付けられる。前記ロボットは、シャーシ、シャーシ上に取り付けられるケース及び複数の代替可能な機能モジュールを含み、機能モジュールはケース内に取り付けられ、前記ロボットは前記スライドレール上に取り付けられる給電モジュールと駆動構造により電力と動力を獲得する。本発明において輸送構造と当該輸送構造を含むロボット積載ドッキングシステムを更に提供する。前記輸送構造により前記ロボットを他の装置に連結させ、機能モジュールの転移を実施することができる。本発明により機能モジュールの装着の基準化と通用性を確保し、1つのロボットを1つまたは複数のプラットホームに用いることができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スライドレール本体を含み、前記スライドレール本体は送入端と前記送入端から離れている位置決め端とを含み、前記スライドレール本体には、ロック構造、少なくとも1つの給電モジュール及び駆動構造が取り付けられ、前記ロック構造は前記スライドレール本体の送入端に取り付けられ、前記駆動構造は前記スライドレール本体の位置決め端に取り付けられ、前記給電モジュールは前記スライドレール本体の送入端と位置決め端との間に取り付けられ、前記給電モジュールは、弾性接触部、給電コネクタ及び装着ベースを含み、前記装着ベースは前記スライドレール本体上に取り付けられ、前記弾性接触部は弾性を有しており、かつ前記装着ベース内に結合され、前記弾性接触部の上部は前記装着ベースの外部に露出し、前記給電コネクタは前記スライドレール本体に固定され、前記スライドレール本体には前記装着ベースを取り付ける装着孔が形成されていることを特徴とするスライドレール。
【請求項2】
前記装着ベースの底部には弾性接触部装着槽が形成され、前記装着ベースの上部には前記弾性接触部を露出させる弾性接触部開口が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスライドレール。
【請求項3】
前記弾性接触部は半円形に形成され、前記弾性接触部の一端は前記弾性接触部装着槽の内壁に固定され、前記弾性接触部の他端は前記弾性接触部装着槽の内壁に当接し、前記弾性接触部の中央部分は前記弾性接触部開口から露出することにより前記給電コネクタに電気接続されることを特徴とする請求項2に記載のスライドレール。
【請求項4】
前記給電コネクタは前記弾性接触部に連結される給電ベースと前記給電ベースの辺縁部から延伸している複数のコンタクトパッドとを含むことを特徴とする請求項1に記載のスライドレール。
【請求項5】
前記給電ベースの辺縁部が曲がることにより湾曲部が形成され、前記湾曲部が所定の形状にカットされることにより複数のコンタクトパッドが形成されることを特徴とする請求項4に記載のスライドレール。
【請求項6】
前記ロック構造は、スライドレール本体に回転可能に連結される回転軸と、回転軸上に取り付けられる弾性復位部品と、一端が回転軸に挿入されるとともに弾性復位部品に連結されるロックアームとを含み、前記スライドレール本体の送入端には前記ロック構造を収納させる収納部が形成され、前記回転軸から離れている前記ロックアームの一端は前記弾性復位部品の弾性により前記収納部から露出することを特徴とする請求項1に記載のスライドレール。
【請求項7】
前記ロック構造はデブロッキング構造を更に含み、前記デブロッキング構造は、デブロッキング駆動部品、デブロッキングスイングアーム、第一連結棒及び第二連結棒を含み、前記デブロッキングスイングアームは前記デブロッキング駆動部品と前記第一連結棒との間に連結され、前記第二連結棒は前記第一連結棒と前記ロックアームとの間に回転可能に連結され、前記第一連結棒は前記スライドレール本体にスライド可能に連結され、前記デブロッキング駆動部品は前記デブロッキングスイングアームを回転させることにより前記第一連結棒を移動させ、前記第一連結棒が移動することによって第二連結棒を引き、前記第二連結棒は前記ロックアームがロック凹部に挿入されるように駆動することによりデブロッキングをすることを特徴とする請求項6に記載のスライドレール。
【請求項8】
機能モジュールから離れている前記スライドレール本体の一側にはデブロッキング突出部が形成され、前記デブロッキング突出部上には第一連結棒を挿入させる凹部が形成され、前記凹部内には前記デブロッキング突出部上に形成されるデブロッキング固定棒が形成され、前記デブロッキングスイングアームから離れている前記第一連結棒の一端には前記デブロッキング固定棒にスライド可能に結合されるデブロッキング凹部が形成されていることを特徴とする請求項7に記載のスライドレール。
【請求項9】
前記駆動構造は駆動モーターと前記駆動モーターに連結される出力軸を含み、前記駆動モーターは前記スライドレール本体の底部に取り付けられ、前記駆動モーターから離れている前記出力軸の一端は前記スライドレール本体に挿入され、かつ前記駆動モーターから離れている前記出力軸の一端には動力出力部が取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のスライドレール。
【請求項10】
前記駆動モーターは前記スライドレール本体にスライド可能に取り付けられ、前記駆動モーターと前記スライドレール本体との間には復位スプリングが取り付けられることを特徴とする請求項9に記載のスライドレール。
【請求項11】
前記駆動モーターの上部には一対の装着板と一対の前記装着板の間にスライド可能に連結されるスライド部品とが取り付けられ、一対の前記装着板は前記スライドレール本体に取り付けられ、前記スライド部品が前記駆動モーターに連結されることにより前記駆動モーターは一対の前記装着板の下部に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のスライドレール。
【請求項12】
前記スライドレール上には位置検出モジュールが更に取り付けられ、前記位置検出モジュールは、近接スイッチ、ホールセンサ、マグネチックスイッチ等のうちいずれか一つであり、前記位置検出モジュールは前記スライドレールの位置決め端に取り付けられることを特徴とする請求項11に記載のスライドレール。
【請求項13】
前記スライドレール本体は荷物を支持する支持板と前記支持板の一側から延伸している位置決め板とを含み、前記支持板上には複数の支持ローラーが取り付けられ、前記位置決め板上には複数の第一位置決めローラーと複数の第二位置決めローラーが取り付けられ、前記第一位置決めローラーと前記第二位置決めローラーは前記支持板に支持されている荷物を2つの方向に加圧することを特徴とする請求項1に記載のスライドレール。
【請求項14】
前記位置決め板は前記支持板の一側の辺縁に垂直に形成され、前記第一位置決めローラーは前記支持板に支持されている荷物を前記支持板の垂直方向に加圧し、前記第二位置決めローラーは前記支持板に支持されている荷物を前記位置決め板の垂直方向に加圧し、前記第一位置決めローラーの高さは前記第二位置決めローラーの高さより高いことを特徴とする請求項13に記載のスライドレール。
【請求項15】
ロボットであって、前記ロボットは、シャーシ、シャーシ上に取り付けられるケース及び複数の代替可能な機能モジュールを含み、前記シャーシに動力モジュールとナビゲーションモジュールが設けられることにより前記ロボットは自己移動をすることができ、前記ケースの一端または両端には機能モジュールを収納させる開口が形成され、前記機能モジュールは前記ケースの開口により前記ケース内に送入され、前記ケースの内壁には複数の請求項1~14のうちいずれか一項に記載の前記スライドレールが取り付けられ、前記スライドレールは2つずつ取り付けられ、前記機能モジュールは前記スライドレールに取り付けられることを特徴とするロボット。
【請求項16】
前記機能モジュールの底部には前記ロック構造と対応するロック凹部が形成されていることを特徴とする請求項15に記載のロボット。
【請求項17】
前記機能モジュールの底部には給電コネクタと一つずつ対応する雌型コネクタが取り付けられていることを特徴とする請求項15に記載のロボット。
【請求項18】
前記雌型コネクタには雌型コネクタ凹部が形成され、前記雌型コネクタ凹部の底部には複数の電気接続挿入口が形成されていることを特徴とする請求項17に記載のロボット。
【請求項19】
輸送構造であって、前記輸送構造により請求項15~18のうちいずれか一項に記載の前記ロボットを事前設置輸送装置に連結させ、前記輸送構造は連結されている支持フレームと連動フレームを含み、前記支持フレームは一対の前記スライドレールに着脱可能に取り付けられ、前記連動フレームは前記事前設置輸送装置に着脱可能に取り付けられ、前記事前設置輸送装置は機能モジュールを輸送することに用いられ、前記支持フレームと前記連動フレームには第一連動構造と第二連動構造がそれぞれ取り付けられ、前記第一連動構造と前記第二連動構造により機能モジュールを前記事前設置輸送装置と前記ロボットの一対のスライドレールとの間で移動させることを特徴とする輸送構造。
【請求項20】
請求項19に記載の前記輸送構造と、請求項15~18のうちいずれか一項に記載の前記ロボットと、を含むことを特徴とするロボット積載ドッキングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボットの技術分野に属し、特に、スライドレール、ロボット及びロボット積載ドッキングシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、ロボットをいろいろな分野に幅広く使用している。いろいろな仕事を分担するロボットを開発することによりロボットの種類が段々増加している。いろいろなロボットを設計するか或いは製造する場合、それらを統一させることができず、かつ各メーカーにおいていろいろなロボットをそれぞれ製造することによりロボットの製造コストが増加するおそれがある。例えば、従来の技術において、荷物の配送を担当する配送ロボット、消毒を担当する消毒ロボット、消火を担当する消火ロボット等が存在するが、それらを1つのプラットホームに用いることができない。
【0003】
したがって、ロボットの機能モジュールの輸送構造、ロボット及びロボット積載ドッキングシステムを提供することにより従来の技術の欠点を解決する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的はスライドレールをロボット上に取り付けることによりロボットがいろいろな機能モジュールを兼用するようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するため、本発明の第一例示においてスライドレールを提供する。スライドレールはスライドレール本体を含み、前記スライドレール本体は送入端と前記送入端から離れている位置決め端とを含み、前記スライドレール本体には、ロック構造、少なくとも1つの給電モジュール及び駆動構造が取り付けられ、前記ロック構造は前記スライドレール本体の送入端に取り付けられ、前記駆動構造は前記スライドレール本体の位置決め端に取り付けられ、前記給電モジュールは前記スライドレール本体の送入端と位置決め端との間に取り付けられる。前記給電モジュールは、弾性接触部、給電コネクタ及び装着ベースを含み、前記装着ベースは前記スライドレール本体上に取り付けられ、前記弾性接触部は弾性を有しておりかつ前記装着ベース内に結合され、前記弾性接触部の上部は前記装着ベースの外部に露出し、前記給電コネクタは前記スライドレール本体に固定され、前記スライドレール本体には前記装着ベースを取り付ける装着孔が形成されている。
【0006】
本発明の好適な実施例において、前記装着ベースの底部には弾性接触部装着槽が形成され、前記装着ベースの上部には前記弾性接触部を露出させる弾性接触部開口が形成されている。
【0007】
本発明の好適な実施例において、前記弾性接触部は半円形に形成され、前記弾性接触部の一端は前記弾性接触部装着槽の内壁に固定され、前記弾性接触部の他端は前記弾性接触部装着槽の内壁に当接し、前記弾性接触部の中央部分は前記弾性接触部開口から露出することにより前記給電コネクタに電気接続される。
【0008】
本発明の好適な実施例において、前記給電コネクタは前記弾性接触部に連結される給電ベースと前記給電ベースの辺縁部から延伸している複数のコンタクトパッドとを含む。
【0009】
本発明の好適な実施例において、前記ロック構造は、スライドレール本体に回転可能に連結される回転軸と、回転軸上に取り付けられる弾性復位部品と、一端が回転軸に挿入されるとともに弾性復位部品に連結されるロックアームとを含み、前記スライドレール本体の送入端には前記ロック構造を収納させる収納部が形成され、前記回転軸から離れている前記ロックアームの一端は前記弾性復位部品の弾性により前記収納部から露出する。
【0010】
本発明の好適な実施例において、前記ロック構造はデブロッキング構造を更に含み、前記デブロッキング構造は、デブロッキング駆動部品、デブロッキングスイングアーム、第一連結棒及び第二連結棒を含み、前記デブロッキングスイングアームは前記デブロッキング駆動部品と前記第一連結棒との間に連結され、前記第二連結棒は前記第一連結棒と前記ロックアームとの間に回転可能に連結され、前記第一連結棒は前記スライドレール本体にスライド可能に連結され、前記デブロッキング駆動部品は前記デブロッキングスイングアームを回転させることにより前記第一連結棒を移動させ、前記第一連結棒が移動することにより第二連結棒を引き、前記第二連結棒は前記ロックアームが前記ロック凹部に挿入されるように駆動することによりデブロッキングをする。
【0011】
本発明の好適な実施例において、前記機能モジュールから離れている前記スライドレール本体の一側にはデブロッキング突出部が形成され、前記デブロッキング突出部上には第一連結棒を挿入させる凹部が形成され、前記凹部内には前記デブロッキング突出部上に形成されるデブロッキング固定棒が形成され、前記デブロッキングスイングアームから離れている前記第一連結棒の一端には前記デブロッキング固定棒にスライド可能に結合されるデブロッキング凹部が形成されている。
【0012】
本発明の好適な実施例において、前記駆動構造は駆動モーターと前記駆動モーターに連結される出力軸を含み、前記駆動モーターは前記スライドレール本体の底部に取り付けられ、前記駆動モーターから離れている前記出力軸の一端は前記スライドレール本体に挿入され、かつ前記駆動モーターから離れている前記出力軸の一端には動力出力部が取り付けられている。
【0013】
本発明の好適な実施例において、前記駆動モーターは前記スライドレール本体にスライド可能に取り付けられ、前記駆動モーターと前記スライドレール本体との間には復位スプリングが取り付けられる。
【0014】
本発明の好適な実施例において、前記駆動モーターの上部には一対の装着板と一対の前記装着板の間にスライド可能に連結されるスライド部品とが取り付けられ、一対の前記装着板は前記スライドレール本体に取り付けられ、前記スライド部品が前記駆動モーターに連結されることにより前記駆動モーターは一対の前記装着板の下部に取り付けられる。
【0015】
本発明の好適な実施例において、前記スライドレール上には位置検出モジュールが更に取り付けられ、前記位置検出モジュールは、近接スイッチ、ホールセンサ、マグネチックスイッチ等のうちいずれか一つであり、前記位置検出モジュールは前記スライドレールの位置決め端に取り付けられる。
【0016】
本発明の好適な実施例において、前記スライドレール本体は荷物を支持する支持板と前記支持板の一側から延伸している位置決め板とを含み、前記支持板上には複数の支持ローラーが取り付けられ、前記位置決め板上には複数の第一位置決めローラーと複数の第二位置決めローラーが取り付けられ、前記第一位置決めローラーと前記第二位置決めローラーは前記支持板に支持されている荷物を2つの方向に加圧する。
【0017】
本発明の好適な実施例において、前記位置決め板は前記支持板の一側の辺縁に垂直に形成され、前記第一位置決めローラーは前記支持板に支持されている荷物を前記支持板の垂直方向に加圧し、前記第二位置決めローラーは前記支持板に支持されている荷物を前記位置決め板の垂直方向に加圧し、前記第一位置決めローラーの高さは前記第二位置決めローラーの高さより高い。
【0018】
本発明の第二においてロボットを提供する。前記ロボットは、シャーシ、シャーシ上に取り付けられるケース及び複数の代替可能な機能モジュールを含み、前記シャーシに動力モジュールとナビゲーションモジュールが設けられることにより前記ロボットは自己移動をすることができ、前記ケースの一端または両端には機能モジュールを収納させる開口が形成され、前記機能モジュールは前記ケースの開口により前記ケース内に送入され、前記ケースの内壁には複数の前記スライドレールが取り付けられ、前記スライドレールは2つずつ取り付けられ、前記機能モジュールは前記スライドレールに取り付けられる。
【0019】
本発明の好適な実施例において、前記機能モジュールの底部には前記ロック構造と対応するロック凹部が形成されている。
【0020】
本発明の好適な実施例において、前記機能モジュールの底部には給電コネクタと一つずつ対応する雌型コネクタが取り付けられている。
【0021】
本発明の好適な実施例において、前記雌型コネクタには雌型コネクタ凹部が形成され、前記雌型コネクタ凹部の底部には複数の電気接続挿入口が形成されている。
【0022】
本発明の第三例示において輸送構造を提供する。前記輸送構造により前記ロボットを事前設置輸送装置に連結させ、前記輸送構造は連結されている支持フレームと連動フレームを含み、前記支持フレームは一対の前記スライドレールに着脱可能に取り付けられ、前記連動フレームは前記事前設置輸送装置に着脱可能に取り付けられ、前記事前設置輸送装置は機能モジュールを輸送することに用いられ、前記支持フレームと前記連動フレームには第一連動構造と第二連動構造がそれぞれ取り付けられ、前記第一連動構造と前記第二連動構造により機能モジュールを前記事前設置輸送装置と前記ロボットの一対のスライドレールとの間で移動させる。
【0023】
本発明の第四例示においてロボット積載ドッキングシステムを提供する。前記ロボット積載ドッキングシステムはロボットを含む。
【発明の効果】
【0024】
本発明にスライドレールが取り付けられることにより機能モジュールの装着の基準化と通用性を確保し、1つのロボットを1つまたは複数のプラットホームに用いることができる。また、ロボットのスライドレールに輸送構造をロボットを取り付けることにより、ロボットを事前設置装置に連結させることができる。また、ロボット積載ドッキングシステムが取り付けられているので、ロボットはロボットアームがなくても機能モジュールの代替を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本発明の実施例に係る技術的事項をより詳細に説明するため、以下、本発明の実施例に係る図面を簡単に説明する。注意すべきことは、下記図面は、本発明の例示にしか過ぎないものであり、本発明の範囲を制限するものでないため、この技術分野の技術者は創造的な研究をしなくても下記図面により他の図面を想到することができる。
【
図1】本発明の実施例に係るロボットを示す斜視図である。
【
図2】
図1のロボットの荷おろし機能モジュールを示す斜視図である。
【
図3】
図1のロボットの機能モジュールを示す斜視図である。
【
図7】
図6のスライドレールのロック構造を分解した後の構造を示す斜視図である。
【
図9】
図6のスライドレールの給電モジュールを分解した後の構造を示す斜視図である。
【
図10】
図6の給電モジュールを示す斜視分解図である。
【
図11】
図6の弾性接触部が装着ベースに取り付けられることを示す斜視図である。
【
図12】
図6の弾性接触部が装着ベースに取り付けられることを他の方向に観察することを示す斜視図である。
【
図13】
図6のスライドレールの駆動構造を分解した後の構造を示す斜視図である。
【
図14】本発明の第三実施例に係る輸送構造を示す構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の目的、技術的事項及び発明の効果をより詳細に説明するため、以下、本発明の図面と具体的な実施例により本発明の技術的事項をより詳細に説明する。注意すべきことは、本発明の下記具体的な実施例は、本発明を説明するものであるが、本発明を制限するものでない。
【0027】
注意すべきことは、本発明の明細書において用いる用語は、本発明の実施例の事項を説明するものであり、本発明を限定するものでない。本発明の明細書と特許請求の範囲中の各用語の意味は常用の意味に理解することができる。特別な説明がない限り、「1つ」、「1個」及び「該」等は複数を含むことができる。
【0028】
注意すべきことは、本発明の明細書と特許請求の範囲中の「と/或いは」という用語は、1つの事項または複数の事項及びそれらの組合せを意味するとともにそれらを含むことができる。
【0029】
<実施例1>
図1~
図5を参照すると、本発明の実施例1においてロボット100を提供する。前記ロボット100は、シャーシ(chassis)10、シャーシ10上に取り付けられるケース12及び複数の代替可能な機能モジュール(functional module)14を含む。
【0030】
シャーシ10には動力モジュール(図示せず)とナビゲーションモジュール(Navigation Module、図示せず)が設けられているので、シャーシ10はナビゲーションモジュールの案内により自己移動をすることができる。ケース12の一端または両端には機能モジュール14を収納させる開口が形成されている。例えば、ケース12は2つの開口が形成されている中空のケースであることができる。その場合、任意の1つの開口により機能モジュール14をケース12内に送入することができる。ケース12の内壁には複数のスライドレール(Slide rail)200が取り付けられ、機能モジュール14は所定の一対のスライドレール200に取り付けられる。機能モジュール14は、配送任務を実施する配送機能モジュール、消毒任務を実施する消毒機能モジュール、消火任務を実施する消火機能モジュール等のうちいずれか一種であることができるが、それらにのみ限定されるものでない。任務が異なることによりロボットに他の機能モジュール14を増加させるか或いは他の機能モジュール14を代替することができる。
【0031】
本実施例において、ケース12の上部にはHCIモジュール(Human-computer interaction module、ヒューマンコンピュータインタラクションモジュール)16とIOTモジュール(Internet of Things、インターネットオブシングスモジュール、図示せず)が更に取り付けられている。HCIモジュール16は使用者の操作を感知し、IOTモジュールは任務に関するデータを獲得するか或いはアップロードする。IOTモジュールをHCIモジュール16に集積させることができる。
【0032】
ロボット100上には複数の代替可能な機能モジュール14が取り付けられ、かつロボット100は自発案内機能を有しているので、ロボット100は自発的に移動しながらいろいろな任務を実施することができる。したがって、ロボット100は人の代わりに危険な任務、例えば消毒と消火を実施することができる。また、ロボット100は人の代わりに手間がかかる任務(例えば郵便物の配送等)を実施することもできる。それによりマンパワーコストを低減することができる。
【0033】
<実施例2>
図6を参照すると、本発明の実施例2においてスライドレール200を提供する。スライドレール200はロボット100上に取り付けられ、ロボット100の機能モジュール14をスライドレール200上に取り付けることができる。スライドレール200が取り付けられることによりロボット100の通用性を広げ、ロボット100をいろいろな場合に使用するとき、所定の機能モジュール14をスライドレール200上に取り付けることができる。例えば、ロボット100が配送任務を実施するとき、ロボット100上に配送機能モジュール14を取り付けることができ、ロボット100が消毒任務を実施するとき、ロボット100上に配送機能モジュール14を取り付けることができる。
【0034】
具体的に、スライドレール200はスライドレール本体20を含み、スライドレール本体20は送入端201と送入端201から離れている位置決め端202とを含む。機能モジュール14を送入端201から位置決め端202に向く方向に移動させることにより機能モジュール14を一対のスライドレール200に取り付けることができる。スライドレール本体20は荷物を支持する支持板203と支持板203の一側から延伸している位置決め板204とを含み、機能モジュール14の幅は一対のスライドレール200上の2つの位置決め板204の間の距離に対応することにより、機能モジュール14を一対のスライドレール200に容易に取り付け、一対のスライドレール200上の機能モジュール14を容易に入れ替えることができる。
【0035】
機能モジュール14を取り付ける難度を低減するため、支持板203上に複数の支持ローラー205を取り付け、位置決め板204上に複数の第一位置決めローラー206と複数の第二位置決めローラー207を取り付けることができる。第一位置決めローラー206と第二位置決めローラー207は支持板203に支持されている機能モジュール14を2つの方向に加圧する。
【0036】
支持ローラー205、第一位置決めローラー206及び第二位置決めローラー207が取り付けられることにより、機能モジュール14とスライドレール本体20との間の摩擦力を低減し、機能モジュール14を取り付ける難度を低減し、かつ機能モジュール14とスライドレール本体20の摩損を減少させることにより機能モジュール14とスライドレール本体20の寿命を延長することができる。また、第一位置決めローラー206と第二位置決めローラー207が機能モジュール14を2つの方向に加圧することにより、機能モジュール14がスライドレール本体20に相対してスライドするとき、機能モジュール14の位置がはずれることを防止し、機能モジュール14の移動の精度を向上させることができる。
【0037】
本実施例において、機能モジュール14は送入端201から位置決め端202に向く方向に沿ってスライドレール本体20上でスライドし、支持ローラー205、第一位置決めローラー206及び第二位置決めローラー207は送入端201から位置決め端202に向く方向に取り付けられ、支持ローラー205、第一位置決めローラー206及び第二位置決めローラー207の案内方向は機能モジュール14のスライド方向と一致することにより、機能モジュール14のスライド方向の安定性を向上させることができる。
【0038】
位置決め板204は支持板203の一側の辺縁に垂直に形成され、第一位置決めローラー206は支持板203の垂直方向に機能モジュール14を加圧し、第二位置決めローラー207は位置決め板204の垂直方向に機能モジュール14を加圧する。それにより第一位置決めローラー206と第二位置決めローラー207で機能モジュール14の位置を決める効果を向上させることができる。第一位置決めローラー206と第二位置決めローラー207に一定の高度差があることにより、機能モジュール14の側面の受力区域を増加させ、第一位置決めローラー206と第二位置決めローラー207で位置を決める安定性を向上させることができる。第一位置決めローラー206を位置決め板204の上部に取り付け、第二位置決めローラー207を位置決め板204の中部に取り付けることにより、第一位置決めローラー206の高さを第二位置決めローラー207の高さより高くすることができる。
【0039】
本実施例において、支持板203と位置決め板204はいずれもアルミ合金で製造され、かつ支持板203と位置決め板204が一体に成型されることにより、製造の時間を短縮し、製造の効率を向上させることができる。
【0040】
機能モジュール14をスライドレール本体20に取り付ける難度を低減するため、送入端201に近づいている位置決め板204の一端に傾斜の案内部2041を形成することができる。一対のスライドレール本体20の2つの案内部2041によりトランペット形状の開口が形成されるので、機能モジュール14をスライドレール本体20に容易に取り付けることができる。案内部2041に第二位置決めローラー207を更に取り付けることにより機能モジュール14をスライドレール本体20に取り付ける難度を更に低減することができる。
【0041】
図7と
図8を参照すると、機能モジュール14を固定させる利便性を向上させるため、スライドレール200はロック構造23を更に含むことができる。ロック構造23はスライドレール本体20の送入端201に取り付けられる。具体的に、ロック構造23はスライドレール本体20の支持板203に取り付けられ、そのロック構造23で機能モジュール14をスライドレール本体20上に固定させることにより、機能モジュール14がスライドレール本体20から落下することを防止することができる。例えば、スライドレール本体20上の機能モジュール14が盗まれることを防止するか或いは、スライドレール本体20が傾くとき機能モジュール14が落下することを防止することができる。機能モジュール14の底部にはロック構造23と対応するロック凹部141が形成されている。
【0042】
具体的に、ロック構造23は、スライドレール本体20に回転可能に連結される回転軸231と、回転軸231上に取り付けられる弾性復位部品232と、一端が回転軸231に挿入されるとともに弾性復位部品232に連結されるロックアーム233とを含む。スライドレール本体20の送入端201にはロック構造23を収納させる収納部208が形成されている。本実施例において、収納部208は支持板203に近づいているスライドレール本体20の箇所に形成され、回転軸231から離れているロックアーム233の一端は弾性復位部品232の弾性により収納部208から露出するとともにロック凹部141に結合される。
【0043】
機能モジュール14を取り付けるとき、回転軸231から離れているロックアーム233の一端は機能モジュール14の圧力により収納部208に挿入される。ロック凹部141をロックアーム233の上方に移動させると、ロックアーム233は収納部208から出ると共にロック凹部141に結合される。それにより機能モジュール14をロックし、かつロック構造を簡単にすることができる。
【0044】
機能モジュール14がロックアーム233を押しながら移動することを確保するため、回転軸231から離れているロックアーム233の一端にコンタクトローラ2331を取り付けることができる。機能モジュール14がロックアーム233に当接するとき、コンタクトローラ2331が回転することにより機能モジュール14はコンタクトローラ2331上で容易にスライドすることができる。それにより、ロックアーム233と機能モジュール14との間の摩擦力を減少させ、ロック構造23の寿命を延長することができる。
【0045】
ロック構造23はデブロッキング構造234を更に含み、デブロッキング構造234は機能モジュール14から離れているスライドレール本体20の一側に取り付けられるとともにロックアーム233に連結される。デブロッキング構造234の役割はロックアーム233の高さを制限することによりロック構造23のロック状態が自己に解除されることを防止することにある。デブロッキング構造234によりロック構造23のロック状態を解除することができる。
【0046】
具体的に、デブロッキング構造234は、デブロッキング駆動部品2341、デブロッキングスイングアーム(deblocking swing arm)2342、第一連結棒2343及び第二連結棒(図示せず)を含む。デブロッキングスイングアーム2342はデブロッキング駆動部品2341と第一連結棒2343との間に連結され、第二連結棒は第一連結棒2343とロックアーム233との間に回転可能に連結され、第一連結棒2343はスライドレール本体20にスライド可能に連結される。機能モジュール14から離れているスライドレール本体20の一側にはデブロッキング突出部209が形成され、デブロッキング突出部209上には第一連結棒2343を挿入させる凹部(図示せず)が形成される。凹部内にはデブロッキング突出部209上に形成されるデブロッキング固定棒2091が形成され、デブロッキングスイングアーム2342から離れている第一連結棒2343の一端にはデブロッキング固定棒2091にスライド可能に結合されるデブロッキング凹部2345が形成されている。
【0047】
デブロッキングをするとき、デブロッキング駆動部品2341はデブロッキングスイングアーム2342を回転させることにより第一連結棒2343を移動させ、第一連結棒2343が移動することにより第二連結棒を引く。その場合、第二連結棒はロックアーム233がロック凹部141に挿入されるようにロックアーム233を引く。それによりデブロッキングをすることができる。
【0048】
図9~
図12を参照すると、スライドレール本体20の送入端201と位置決め端202との間には少なくとも1つの給電モジュール25が更に取り付けられ、給電モジュール25により機能モジュール14に電力を供給することができる。機能モジュール14の底部は給電モジュール25を取り付ける雌型コネクタ142が取り付けられている。
【0049】
具体的に、給電モジュール25は、弾性接触部251、給電コネクタ252及び装着ベース253を含み、装着ベース253はスライドレール本体20上に取り付けられる。スライドレール本体20には装着ベース253を取り付ける装着孔210が形成され、弾性接触部251は弾性を有しておりかつ装着孔210内に結合される。弾性接触部251の上部は装着ベース253の外部に露出し、給電コネクタ252は弾性接触部251によりスライドレール本体20に固定され、給電コネクタ252は雌型コネクタ142に挿入される。
【0050】
本実施例において、機能モジュール14をスライドレール200に取り付けるとき、機能モジュール14が給電コネクタ252を押すことにより給電コネクタ252は下へ移動する。給電コネクタ252が下へ移動することにより機能モジュール14を容易に取り付けることができる。機能モジュール14がロック構造23にロックされるとき、給電コネクタ252が雌型コネクタ142に挿入されることにより電気接続を獲得し、給電モジュール25に給電をすることができる。
【0051】
給電モジュール25の弾性接触部251が弾性を有していることと機能モジュール14が重力により所定の方向に移動することとにより、給電コネクタ252と機能モジュール14を安定に結合させ、電気接続の安定性を更に向上させることができる。
【0052】
具体的に、装着ベース253の底部には弾性接触部装着槽2531が形成され、装着ベース253の上部には弾性接触部251を露出させる弾性接触部開口2532が形成されている。弾性接触部251は半円形に形成され、弾性接触部251の一端は弾性接触部装着槽2531の内壁に固定され、弾性接触部251の他端は弾性接触部装着槽2531の内壁に当接し、弾性接触部251の中央部分は弾性接触部開口2532から露出することにより給電コネクタ252に電気接続される。機能モジュール14が給電コネクタ252を押すとき、弾性接触部装着槽2531の内壁に当接している弾性接触部251の一端が下へ移動することにより給電コネクタ252は下へ移動する。それにより、構造を簡単にし、安定性を向上させることができる。
【0053】
給電コネクタ252は弾性接触部251に連結される給電ベース2521と給電ベース2521の辺縁部から延伸している複数のコンタクトパッド2523とを含む。雌型コネクタ142には複数のコンタクトパッド2523と一つずつ対応する複数の電気接続挿入口1421が形成されている。機能モジュール14をスライドレール200に取り付けるとき、複数のコンタクトパッド2523は複数の電気接続挿入口1421にそれぞれ挿入される。ロック構造23に近づいている給電ベース2521の一端には弾性接触部251を取り付けない。それにより弾性接触部251が機能モジュール14の挿入に影響を与えることを防止することができる。例えば、給電ベース2521は矩形の板状に形成され、コンタクトパッド2523の数量は5個であることができる。コンタクトパッド2523の数量が5個である場合、4つのコンタクトパッド2523は給電ベース2521の両側にそれぞれ取り付けられ、他の1つのコンタクトパッド2523はロック構造23から離れている給電ベース2521の一端に取り付けられることができる。コンタクトパッド2523は一定の弾性を有していることにより、コンタクトパッド2523を挿入するときコンタクトパッド2523が変形することを防止することができる。本実施例において、給電ベース2521の辺縁部を曲げることにより湾曲部2524を形成し、湾曲部2524を所定の形状にカットすることにより複数のコンタクトパッド2523を形成する。雌型コネクタ142には湾曲部2524と対応する雌型コネクタ凹部1423と給電ベース2521に結合される凸部とが形成され、電気接続挿入口1421は雌型コネクタ凹部1423の底部に形成される。給電コネクタ252を雌型コネクタ142に挿入するとき、給電ベース2521が凸部に結合されることにより電気接続の安定性を向上させることができる。
【0054】
図13を参照すると、スライドレール本体20の位置決め端202には駆動構造27が更に形成されている。駆動構造27はスライドレール本体20の機能モジュール14に連結されることにより機能モジュール14に動力を与えることができる。例えば、機能モジュール14が配送機能モジュール14であるとき、駆動構造27は配送機能モジュール14のドアの開閉を駆動することができる。
【0055】
具体的に、駆動構造27は駆動モーター271と駆動モーター271に連結される出力軸272を含み、駆動モーター271はスライドレール本体20の底部に取り付けられ、駆動モーター271から離れている出力軸272の一端はスライドレール本体20に挿入され、駆動モーター271から離れている出力軸272の一端には機能モジュール14に結合される動力出力部2721が取り付けられている。機能モジュール14には動力出力部2721に結合される結合部品143が取り付けられ、スライドレール本体20には出力軸272を通過させるモーター孔211が形成されている。動力出力部2721と結合部品143との間の結合はギア結合であることが好ましい。
【0056】
本実施例において、駆動モーター271はスライドレール本体20にスライド可能に取り付けられ、駆動モーター271とスライドレール本体20との間には復位スプリング(図示せず)が取り付けられることにより、動力出力部2721は結合部品143に緊密に当接することができる。それにより、噛み合いの安定性を向上させ、動力の出力を確保することができる。具体的に、駆動モーター271の上部には一対の装着板2712と一対の装着板2712の間にスライド可能に連結されるスライド部品2713とが取り付けられ、一対の装着板2712はスライドレール本体20に取り付けられ、スライド部品2713が駆動モーター271に連結されることにより駆動モーター271は一対の装着板2712の下部に取り付けられる。
【0057】
スライドレール200上にいろいろ位置検出モジュールを更に取り付けることができる。例えば、近接スイッチ(proximity switch)、ホールセンサ(hall sensor)、マグネチックスイッチ(magnetic switch)等を取り付けることにより、結合部品143が所定の位置に結合されるかを検出するか或いは機能モジュール14が所定の位置に取り付けられるかを検出することができ、それにより検出モジュールの機能を確保することができる。位置検出モジュールをスライドレール200の位置決め端202に取り付けることにより位置検出モジュールを駆動構造27に接近させることができる。
【0058】
スライドレール200上に給電モジュール25、ロック構造23及び駆動構造27が取り付けられることにより、機能モジュール14をスライドレール200上に取り付け、機能モジュール14に電力を供給し、かつ機能モジュール14に動力を与えることができる。それによりロボット100が担当できる任務の多様性を確保することができる。
【0059】
<実施例3>
図14を参照すると、本発明の実施例3において輸送構造300を提供する。前記輸送構造300により前記ロボットを事前設置輸送装置(図示せず)に連結させることにより、機能モジュール14を事前設置輸送装置とロボット100との間で移動させることができる。例えば、輸送構造300により機能モジュール14を配送する輸送ラインをロボット100のスライドレール200に連結させることができる。輸送構造300の役割は輸送ライン上の配送機能モジュールをロボット100のスライドレール200に取り付けることにある。輸送構造300によりマンパワーコストを低減し、配送任務において荷物を取り入れる効率と荷物を配送する効率を向上させることができる。輸送構造300により他の機能モジュール14を輸送することができるが、本発明はそれらを一一説明しない。
【0060】
具体的に、
図8~
図15に示すとおり、輸送構造300は連結されている支持フレーム30と連動フレーム32を含む。支持フレーム30は一対のスライドレール200に着脱可能に取り付けられ、連動フレーム32は事前設置輸送装置に着脱可能に取り付けられ、事前設置輸送装置は機能モジュール14を輸送することに用いられる。支持フレーム30と連動フレーム32には第一連動構造と第二連動構造がそれぞれ取り付けられている。支持フレーム30と連動フレーム32は連結されている連動構造であることにより、機能モジュール14を事前設置輸送装置とロボット100の一対のスライドレール200との間で移動させることができる。
【0061】
<実施例4>
図9~
図10、
図15~
図16に示すとおり、本発明はロボット積載ドッキングシステムを更に提供する。ロボット積載ドッキングシステムは前記いずれか1つの実施例に記載されている輸送構造、スライドレール200及びロボット100を含む。前記ロボット積載ドッキングシステムは機能モジュール14を事前設置輸送装置上に積載し、ロボット100は輸送構造により事前設置輸送装置から輸送されてくる機能モジュール14を自動に受け取るか或いは、任務の実施が済んだ機能モジュール14を事前設置輸送装置上に積載することができる。その過程において人工的調節をする必要がないので、システムの自動化の程度を向上させ、構造を簡単にし、設計と製造のコストを効率的に低減することができる。
【0062】
以上のとおり、本発明のロボット積載ドッキングシステムによりロボット100を他の機能モジュール14の輸送装置にドッキングさせ、かつ機能モジュール14の輸送を実施することができる。本発明は機能モジュール14を掴むロボットアーム等を設ける必要がないので、構造を簡単にし、ロボットが任務を実施する効率を向上させることができる。
【0063】
本発明は前記明細書と実施例の構成にのみ限定されるものでない。この技術分野の技術者は、前記実施例により本発明を容易に実施することができ、かつ本発明の要旨を逸脱しない範囲内において設計の変更、改良等をすることができ、それらがあっても本発明に含まれることは勿論である。すなわち、本発明は前記明細書と実施例の構成にのみ限定されるものでない。
【符号の説明】
【0064】
100 ロボット
10 シャーシ
12 ケース
14 機能モジュール
16 HCIモジュール
141 ロック凹部
142 雌型コネクタ
143 結合部品
1421 電気接続挿入口
1423 雌型コネクタ凹部
200 スライドレール
20 スライドレール本体
23 ロック構造
25 給電モジュール
27 駆動構造
201 送入端
202 位置決め端
203 支持板
204 位置決め板
205 支持ローラー
206 第一位置決めローラー
207 第二位置決めローラー
208 収納部
209 デブロッキング突出部
210 装着孔
211 モーター孔
2041 案内部
231 回転軸
232 弾性復位部品
233 ロックアーム
234 デブロッキング構造
2331 コンタクトローラ
2341 デブロッキング駆動部品
2342 デブロッキングスイングアーム
2343 第一連結棒
2345 デブロッキング凹部
251 弾性接触部
252 給電コネクタ
253 装着ベース
2521 給電ベース
2523 コンタクトパッド
2524 湾曲部
2531 弾性接触部装着槽
271 駆動モーター
272 出力軸
2712 装着板
2713 スライド部品
2721 動力出力部
300 輸送構造
30 支持フレーム
32 連動フレーム
【手続補正書】
【提出日】2023-11-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットに取り付けられるスライドレールであって、
スライドレール本体を含み、前記スライドレール本体は送入端と前記送入端から離れている位置決め端とを含み、前記スライドレール本体には、ロック構造、少なくとも1つの給電モジュール及び駆動構造が取り付けられ、前記ロック構造は前記スライドレール本体の送入端に取り付けられ、前記駆動構造は前記スライドレール本体の位置決め端に取り付けられ、前記給電モジュールは前記スライドレール本体の送入端と位置決め端との間に取り付けられ、前記給電モジュールは、弾性接触部、給電コネクタ及び装着ベースを含み、前記装着ベースは前記スライドレール本体上に取り付けられ、前記弾性接触部は弾性を有しており、かつ前記装着ベース内に結合され、前記弾性接触部の上部は前記装着ベースの外部に露出し、前記給電コネクタは前記スライドレール本体に固定され、前記スライドレール本体には前記装着ベースを取り付ける装着孔が形成されていることを特徴とするスライドレール。
【請求項2】
前記装着ベースの底部には弾性接触部装着槽が形成され、前記装着ベースの上部には前記弾性接触部を露出させる弾性接触部開口が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスライドレール。
【請求項3】
前記弾性接触部は半円形に形成され、前記弾性接触部の一端は前記弾性接触部装着槽の内壁に固定され、前記弾性接触部の他端は前記弾性接触部装着槽の内壁に当接し、前記弾性接触部の中央部分は前記弾性接触部開口から露出することにより前記給電コネクタに電気接続されることを特徴とする請求項2に記載のスライドレール。
【請求項4】
前記給電コネクタは前記弾性接触部に連結される給電ベースと前記給電ベースの辺縁部から延伸している複数のコンタクトパッドとを含むことを特徴とする請求項1に記載のスライドレール。
【請求項5】
前記給電ベースの辺縁部が曲がることにより湾曲部が形成され、前記湾曲部が所定の形状にカットされることにより複数のコンタクトパッドが形成されることを特徴とする請求項4に記載のスライドレール。
【請求項6】
前記ロック構造は、スライドレール本体に回転可能に連結される回転軸と、回転軸上に取り付けられる弾性復位部品と、一端が回転軸に挿入されるとともに弾性復位部品に連結されるロックアームとを含み、前記スライドレール本体の送入端には前記ロック構造を収納させる収納部が形成され、前記回転軸から離れている前記ロックアームの一端は前記弾性復位部品の弾性により前記収納部から露出することを特徴とする請求項1に記載のスライドレール。
【請求項7】
前記ロック構造はデブロッキング構造を更に含み、前記デブロッキング構造は、デブロッキング駆動部品、デブロッキングスイングアーム、第一連結棒及び第二連結棒を含み、前記デブロッキングスイングアームは前記デブロッキング駆動部品と前記第一連結棒との間に連結され、前記第二連結棒は前記第一連結棒と前記ロックアームとの間に回転可能に連結され、前記第一連結棒は前記スライドレール本体にスライド可能に連結され、前記デブロッキング駆動部品は前記デブロッキングスイングアームを回転させることにより前記第一連結棒を移動させ、前記第一連結棒が移動することによって第二連結棒を引き、前記第二連結棒は前記ロックアームがロック凹部に挿入されるように駆動することによりデブロッキングをすることを特徴とする請求項6に記載のスライドレール。
【請求項8】
機能モジュールから離れている前記スライドレール本体の一側にはデブロッキング突出部が形成され、前記デブロッキング突出部上には第一連結棒を挿入させる凹部が形成され、前記凹部内には前記デブロッキング突出部上に形成されるデブロッキング固定棒が形成され、前記デブロッキングスイングアームから離れている前記第一連結棒の一端には前記デブロッキング固定棒にスライド可能に結合されるデブロッキング凹部が形成されていることを特徴とする請求項7に記載のスライドレール。
【請求項9】
前記駆動構造は駆動モーターと前記駆動モーターに連結される出力軸を含み、前記駆動モーターは前記スライドレール本体の底部に取り付けられ、前記駆動モーターから離れている前記出力軸の一端は前記スライドレール本体に挿入され、かつ前記駆動モーターから離れている前記出力軸の一端には動力出力部が取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のスライドレール。
【請求項10】
前記駆動モーターは前記スライドレール本体にスライド可能に取り付けられ、前記駆動モーターと前記スライドレール本体との間には復位スプリングが取り付けられることを特徴とする請求項9に記載のスライドレール。
【請求項11】
前記駆動モーターの上部には一対の装着板と一対の前記装着板の間にスライド可能に連結されるスライド部品とが取り付けられ、一対の前記装着板は前記スライドレール本体に取り付けられ、前記スライド部品が前記駆動モーターに連結されることにより前記駆動モーターは一対の前記装着板の下部に取り付けられることを特徴とする請求項9に記載のスライドレール。
【請求項12】
前記スライドレール上には位置検出モジュールが更に取り付けられ、前記位置検出モジュールは、近接スイッチ、ホールセンサ、またはマグネチックスイッチであり、前記位置検出モジュールは前記スライドレールの位置決め端に取り付けられることを特徴とする請求項11に記載のスライドレール。
【請求項13】
前記スライドレール本体は荷物を支持する支持板と前記支持板の一側から延伸している位置決め板とを含み、前記支持板上には複数の支持ローラーが取り付けられ、前記位置決め板上には複数の第一位置決めローラーと複数の第二位置決めローラーが取り付けられ、前記第一位置決めローラーと前記第二位置決めローラーは前記支持板に支持されている荷物を2つの方向に加圧することを特徴とする請求項1に記載のスライドレール。
【請求項14】
前記位置決め板は前記支持板の一側の辺縁に垂直に形成され、前記第一位置決めローラーは前記支持板に支持されている荷物を前記支持板の垂直方向に加圧し、前記第二位置決めローラーは前記支持板に支持されている荷物を前記位置決め板の垂直方向に加圧し、前記第一位置決めローラーの高さは前記第二位置決めローラーの高さより高いことを特徴とする請求項13に記載のスライドレール。
【請求項15】
ロボットであって、前記ロボットは、シャーシ、シャーシ上に取り付けられるケース及び複数の代替可能な機能モジュールを含み、前記シャーシに動力モジュールとナビゲーションモジュールが設けられることにより前記ロボットは自己移動をすることができ、前記ケースの一端または両端には機能モジュールを収納させる開口が形成され、前記機能モジュールは前記ケースの開口により前記ケース内に送入され、前記ケースの内壁には複数の請求項1~14のうちいずれか一項に記載の前記スライドレールが取り付けられ、前記スライドレールは2つずつ取り付けられ、前記機能モジュールは前記スライドレールに取り付けられることを特徴とするロボット。
【請求項16】
前記機能モジュールの底部には前記ロック構造と対応するロック凹部が形成されていることを特徴とする請求項15に記載のロボット。
【請求項17】
前記機能モジュールの底部には給電コネクタと一つずつ対応する雌型コネクタが取り付けられていることを特徴とする請求項15に記載のロボット。
【請求項18】
前記雌型コネクタには雌型コネクタ凹部が形成され、前記雌型コネクタ凹部の底部には複数の電気接続挿入口が形成されていることを特徴とする請求項17に記載のロボット。
【請求項19】
輸送構造であって、前記輸送構造により請求項15に記載の前記ロボットを事前設置輸送装置に連結させ、前記輸送構造は連結されている支持フレームと連動フレームを含み、前記支持フレームは一対の前記スライドレールに着脱可能に取り付けられ、前記連動フレームは前記事前設置輸送装置に着脱可能に取り付けられ、前記事前設置輸送装置は機能モジュールを輸送することに用いられ、前記支持フレームと前記連動フレームには第一連動構造と第二連動構造がそれぞれ取り付けられ、前記第一連動構造と前記第二連動構造により機能モジュールを前記事前設置輸送装置と前記ロボットの一対のスライドレールとの間で移動させることを特徴とする輸送構造。
【請求項20】
請求項19に記載の前記輸送構造と、請求項15に記載の前記ロボットと、を含むことを特徴とするロボット積載ドッキングシステム。