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特開2024-44807作業現場の管理システム及び作業現場の管理方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024044807
(43)【公開日】2024-04-02
(54)【発明の名称】作業現場の管理システム及び作業現場の管理方法
(51)【国際特許分類】
   E01H 3/02 20060101AFI20240326BHJP
   B05B 17/00 20060101ALI20240326BHJP
   B05C 11/10 20060101ALI20240326BHJP
   B05B 12/02 20060101ALI20240326BHJP
   B05B 12/08 20060101ALI20240326BHJP
   E21C 35/22 20060101ALI20240326BHJP
【FI】
E01H3/02
B05B17/00 101
B05C11/10
B05B12/02
B05B12/08
E21C35/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022150559
(22)【出願日】2022-09-21
(71)【出願人】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小西 翔太
(72)【発明者】
【氏名】坂井 敦
(72)【発明者】
【氏名】長川 研太
【テーマコード(参考)】
2D026
2D065
4D074
4F035
4F042
【Fターム(参考)】
2D026BA02
2D065CA01
4D074AA10
4D074BB03
4D074CC04
4D074CC56
4D074CC57
4D074CC58
4F035AA01
4F035BA02
4F035BA22
4F035BB02
4F035BB12
4F042BA08
4F042BA11
4F042CA01
4F042DH09
4F042ED09
4F042ED11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】作業現場の生産性の低下を抑制する作業現場の管理システム及び作業現場の管理方法を提供する。
【解決手段】作業現場の管理システム13において、管制施設16の管理装置14は、入力装置28からの条件入力データを取得する入力データ取得部142と、条件入力データに基づいて、無人運搬車両が走行する作業場における無人散水車両3の散水条件を決定する散水条件決定部148と、散水条件を生成する散水条件生成部149と、を備える。散水条件決定部148は、作業場の第1散水エリアに散水する第1散水条件及び第1散水エリアよりも大きい作業場の第2散水エリアに散水する第2散水条件の少なくとも一方を、散水条件として決定する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力装置からの条件入力データを取得する入力データ取得部と、
前記条件入力データに基づいて、無人運搬車両が走行する作業場における無人散水車両の散水条件を決定する散水条件決定部と、を備える、
作業現場の管理システム。
【請求項2】
前記散水条件を生成する散水条件生成部を備える、
請求項1に記載の作業現場の管理システム。
【請求項3】
前記散水条件は、前記作業場の第1散水エリアに散水する第1散水条件と、前記第1散水エリアよりも大きい前記作業場の第2散水エリアに散水する第2散水条件と、を含み、
前記散水条件決定部は、前記第1散水条件及び前記第2散水条件の少なくとも一方を、前記散水条件として決定する、
請求項2に記載の作業現場の管理システム。
【請求項4】
前記散水条件は、散水しない第3散水条件を含み、
前記散水条件決定部は、前記第1散水条件、前記第2散水条件、及び前記第3散水条件の少なくとも一つを、前記散水条件として決定する、
請求項3に記載の作業現場の管理システム。
【請求項5】
前記無人運搬車両の目標走行経路を示す運搬パスを含む走行条件を示す運搬走行データを生成する運搬条件生成部を備え、
前記散水条件生成部は、前記運搬パスに基づいて、前記第1散水条件を生成する、
請求項3に記載の作業現場の管理システム。
【請求項6】
無人運搬車両が作業場に到着する予想時刻を算出する予想時刻算出部を備え、
前記散水条件生成部は、前記予想時刻が算出された前記無人運搬車両を示す対象車両の運搬パスに基づいて、前記第1散水条件を生成する、
請求項3に記載の作業現場の管理システム。
【請求項7】
無人運搬車両が作業場に到着する予想時刻を算出する予想時刻算出部を備え、
前記散水条件生成部は、前記予想時刻が算出された前記無人運搬車両よりも過去に前記作業場を走行した無人運搬車両を示す過去車両の運搬パスに基づいて、前記第1散水条件を生成する、
請求項3に記載の作業現場の管理システム。
【請求項8】
前記散水条件は、前記無人散水車両の目標走行経路を示す散水パスを含み、
前記散水条件生成部は、前記運搬パスの少なくとも一部と前記散水パスとが一致するように、前記散水パスを生成する、
請求項5に記載の作業現場の管理システム。
【請求項9】
前記作業場に前記第2散水エリアを指定する目標エリア指定部を備え、
前記散水条件生成部は、前記目標エリア指定部により指定された前記第2散水エリアに基づいて、第2散水条件を生成する、
請求項3に記載の作業現場の管理システム。
【請求項10】
無人運搬車両が作業場に到着する予想時刻を算出する予想時刻算出部を備え、
前記目標エリア指定部は、前記予想時刻が算出された前記無人運搬車両を示す対象車両の運搬パス、及び前記対象車両よりも過去に前記作業場を走行した無人運搬車両を示す過去車両の運搬パスのそれぞれを含むように、前記第2散水エリアを指定する、
請求項9に記載の作業現場の管理システム。
【請求項11】
無人運搬車両が作業場に到着する予想時刻を算出する予想時刻算出部を備え、
前記目標エリア指定部は、前記予想時刻が算出された前記無人運搬車両を示す対象車両の運搬パス、及び前記対象車両よりも将来に前記作業場を走行する無人運搬車両を示す将来車両の運搬パスのそれぞれを含むように、前記第2散水エリアを指定する、
請求項9に記載の作業現場の管理システム。
【請求項12】
前記目標エリア指定部は、前記作業場の外形に基づいて、前記第2散水エリアを指定する、
請求項9に記載の作業現場の管理システム。
【請求項13】
前記目標エリア指定部は、入力装置からの指定入力データに基づいて、前記第2散水エリアを指定する、
請求項9に記載の作業現場の管理システム。
【請求項14】
前記散水条件は、前記無人散水車両の目標走行経路を示す散水パスを含み、
前記散水条件生成部は、前記無人散水車両により前記第2散水エリアの全部が散水されるように、前記散水パスを生成する、
請求項9に記載の作業現場の管理システム。
【請求項15】
前記散水条件は、前記無人散水車両の目標走行経路を示す散水パスを含み、
前記散水条件生成部が生成可能な散水パスは、入力装置からのパス入力データに基づいて生成される手動生成パスと、前記無人運搬車両の目標走行経路を示す運搬パス又は前記作業場に指定された散水目標エリアに基づいて生成される自動生成パスと、を含み、
前記散水条件生成部は、前記手動生成パスを生成した場合、前記自動生成パスを生成しない、
請求項2に記載の作業現場の管理システム。
【請求項16】
前記作業場は、積込機が前記無人運搬車両に積荷を積み込む積込場、及び前記無人運搬車両が積荷を排土する排土場の少なくとも一方を含む、
請求項1に記載の作業現場の管理システム。
【請求項17】
入力装置からの条件入力データを取得することと、
前記条件入力データに基づいて、無人運搬車両が走行する作業場における無人散水車両の散水条件を決定することと、
前記散水条件を生成して前記無人散水車両に送信することと、を含む、
作業現場の管理方法。
【請求項18】
前記散水条件は、前記作業場の第1散水エリアに散水する第1散水条件と、前記第1散水エリアよりも大きい前記作業場の第2散水エリアに散水する第2散水条件と、を含み、
前記第1散水条件及び前記第2散水条件の少なくとも一方を、前記散水条件として決定する、
請求項17に記載の作業現場の管理方法。
【請求項19】
前記散水条件は、散水しない第3散水条件を含み、
前記第1散水条件、前記第2散水条件、及び前記第3散水条件の少なくとも一つを、前記散水条件として決定する、
請求項18に記載の作業現場の管理方法。
【請求項20】
前記無人運搬車両の目標走行経路を示す運搬パスを含む走行条件を示す運搬走行データを生成することを含み、
前記運搬パスに基づいて、前記第1散水条件を生成する、
請求項18に記載の作業現場の管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、作業現場の管理システム及び作業現場の管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されているように、作業現場において散水トラックにより散水が実施される場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2015/0233245号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
散水により作業現場において粉塵又は砂埃が拡散することが抑制される。作業現場においては、散水トラック(散水車両)のみならず、ダンプトラック(運搬車両)が稼働する。散水トラックの散水作業により、ダンプトラックの運搬作業が阻害されると、作業現場の生産性が低下する可能性がある。
【0005】
本開示は、作業現場の生産性の低下を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に従えば、入力装置からの条件入力データを取得する入力データ取得部と、条件入力データに基づいて、無人運搬車両が走行する作業場における無人散水車両の散水条件を決定する散水条件決定部と、を備える、作業現場の管理システムが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、作業現場の生産性の低下が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る無人車両の作業現場を示す模式図である。
図2図2は、実施形態に係る作業現場の管理システムを示す模式図である。
図3図3は、実施形態に係る無人運搬車両を示す斜視図である。
図4図4は、実施形態に係る無人散水車両を示す斜視図である。
図5図5は、実施形態に係る作業現場の管理システムを示すブロック図である。
図6図6は、実施形態に係る無人運搬車両の運搬走行データを説明するための図である。
図7図7は、実施形態に係る無人運搬車両が作業場に到着する予想時刻の算出方法を説明するための図である。
図8図8は、実施形態に係る無人散水車両の散水走行データを説明するための図である。
図9図9は、実施形態に係る簡易散水条件の生成方法を説明するための模式図である。
図10図10は、実施形態に係る広域散水条件の生成方法を説明するための模式図である。
図11図11は、実施形態に係る広域散水条件の生成方法を説明するための模式図である。
図12図12は、実施形態に係る広域散水条件の生成方法を説明するための模式図である。
図13図13は、実施形態に係る散水パスの生成方法を説明するための模式図である。
図14図14は、実施形態に係る予想時刻に基づく散水条件の決定方法を説明するための図である。
図15図15は、実施形態に係る予想時刻に基づく散水条件の決定方法を説明するための図である。
図16図16は、実施形態に係る作業現場の管理方法を示すフローチャートである。
図17図17は、実施形態に係る簡易散水条件の生成方法を示すフローチャートである。
図18図18は、実施形態に係る広域散水条件の生成方法を示すフローチャートである。
図19図19は、実施形態に係る散水条件の入力方法を示す模式図である。
図20図20は、実施形態に係る無散水条件の生成方法を示す模式図である。
図21図21は、実施形態に係る簡易散水条件の生成方法を示す模式図である。
図22図22は、実施形態に係る簡易散水条件の生成方法を示す模式図である。
図23図23は、実施形態に係る簡易散水条件の生成方法を示す模式図である。
図24図24は、実施形態に係る簡易散水条件の生成方法を示す模式図である。
図25図25は、実施形態に係る広域散水条件の生成方法を示す模式図である。
図26図26は、実施形態に係る広域散水条件の生成方法を示す模式図である。
図27図27は、実施形態に係るコンピュータシステムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示は実施形態に限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
【0010】
[作業現場]
図1は、実施形態に係る無人車両の作業現場1を示す模式図である。実施形態において、作業現場1は、鉱山である。鉱山とは、鉱物を採掘する場所又は事業所をいう。鉱山として、金属を採掘する金属鉱山、石灰石を採掘する非金属鉱山、又は石炭を採掘する石炭鉱山が例示される。作業現場1において、複数の無人車両が稼働する。無人車両とは、運転者の運転操作によらずに無人で稼働する作業車両をいう。実施形態において、作業現場1において稼働する無人車両は、無人運搬車両2と無人散水車両3とを含む。
【0011】
無人運搬車両2は、無人で作業現場1を走行して積荷を運搬する。実施形態において、無人運搬車両2は、無人ダンプトラックである。無人運搬車両2に運搬される積荷として、作業現場1において掘削された掘削物が例示される。無人散水車両3は、無人で作業現場1を走行して散水する。実施形態において、無人散水車両3は、無人散水トラックである。無人散水車両3は、作業現場1において粉塵又は砂埃が拡散することを抑制するために散水する。
【0012】
作業現場に、作業場4、駐機場5、給油場6、給水場7、及び走行路8が設けられる。作業場4は、積込場4A及び排土場4Bの少なくとも一方を含む。積込場4Aとは、積込機9が無人運搬車両2に積荷を積み込む積込作業が実施されるエリアをいう。積込機9は、積込場4Aにおいて稼働する。積込機9は、運転者によって操作される有人機である。実施形態において、積込機9は、油圧ショベルである。排土場4Bとは、無人運搬車両2が積荷を排土する排土作業が実施されるエリアをいう。排土場4Bに、破砕機10が設けられる。駐機場5とは、無人運搬車両2及び無人散水車両3の少なくとも一方が駐機されるエリアをいう。給油場6とは、無人運搬車両2及び無人散水車両3の少なくとも一方が給油されるエリアをいう。給油場6に、燃料を供給する給油機11が設けられる。給水場7とは、無人散水車両3が給水されるエリアをいう。給水場7において、散水のための水が無人散水車両3に供給される。給水場7に、水を供給する給水機12が設けられる。走行路8とは、作業場4、駐機場5、給油場6、及び給水場7の少なくとも一つに向かう無人車両が走行するエリアをいう。走行路8は、少なくとも積込場4Aと排土場4Bとを繋ぐように設けられる。実施形態において、走行路8は、積込場4A、排土場4B、駐機場5、給油場6、及び給水場7のそれぞれに繋がる。
【0013】
[管理システム]
図2は、実施形態に係る作業現場1の管理システム13を示す模式図である。管理システム13は、管理装置14と、通信システム15とを備える。管理装置14は、コンピュータシステムを含む。管理装置14は、無人運搬車両2、無人散水車両3、及び積込機9のそれぞれの外部に配置される。管理装置14は、作業現場1の管制施設16に設置される。管理装置14は、作業現場1を管理する。管制施設16に管理者が存在する。管理装置14は、無人運搬車両2、無人散水車両3、及び積込機9のそれぞれを管理する。通信システム15として、インターネット(internet)、携帯電話通信網、衛星通信網、又はローカルエリアネットワーク(LAN:Local Area Network)が例示される。ローカルエリアネットワークとして、無線LANの1つの規格であるWi-Fi(登録商標)が例示される。
【0014】
積込機9は、旋回体9Aと、走行体9Bと、作業機9Cと、作業機シリンダ9Dと、制御装置17と、無線通信機15Aとを有する。制御装置17は、コンピュータシステムを含む。無線通信機15Aは、制御装置17に接続される。旋回体9Aは、走行体9Bに支持された状態で旋回する。走行体9Bは、一対の履帯を有する。走行体9Bにより、積込機9は、積込場4Aを含む作業現場1において移動することができる。作業機9Cは、旋回体9Aに支持される。作業機9Cは、旋回体9Aに回動可能に連結されるブームと、ブームに回動可能に連結されるアームと、アームに回動可能に連結されるバケットとを含む。作業機シリンダ9Dは、作業機9Cを動作させる。作業機シリンダ9Dは、油圧シリンダである。作業機シリンダ9Dは、ブームを上げ動作又は下げ動作させるブームシリンダと、アームを引き動作又は押し動作させるアームシリンダと、バケットをチルト動作又はダンプ動作させるバケットシリンダとを含む。
【0015】
図3は、実施形態に係る無人運搬車両2を示す斜視図である。図2及び図3に示すように、無人運搬車両2は、車体2Aと、走行装置2Bと、ダンプボディ2Cと、制御装置18と、無線通信機15Bとを有する。制御装置18は、コンピュータシステムを含む。無線通信機15Bは、制御装置18に接続される。車体2Aは、車体フレームを含む。車体2Aは、走行装置2Bに支持される。走行装置2Bは、車体2Aを支持して走行する。走行装置2Bは、車輪と、車輪に装着されるタイヤと、エンジンと、ブレーキ装置と、ステアリング装置とを含む。ダンプボディ2Cは、積込機9により積荷が積み込まれる部材である。ダンプボディ2Cは、車体2Aに支持される。ダンプボディ2Cは、ダンプ動作及び下げ動作する。ダンプ動作とは、ダンプボディ2Cを車体2Aから離隔させてダンプ方向に傾斜させる動作をいう。下げ動作とは、ダンプボディ2Cを車体2Aに接近させる動作をいう。積込作業が実施される場合、ダンプボディ2Cは、下げ動作する。排土作業を実施する場合、ダンプボディ2Cは、ダンプ動作する。
【0016】
図4は、実施形態に係る無人散水車両3を示す斜視図である。図2及び図4に示すように、無人散水車両3は、車体3Aと、走行装置3Bと、タンク3Cと、散水スプレー3Dと、制御装置19と、無線通信機15Cとを有する。制御装置19は、コンピュータシステムを含む。無線通信機15Cは、制御装置19に接続される。車体3Aは、車体フレームを含む。車体3Aは、走行装置3Bに支持される。車体3Aは、タンク3Cを支持する。走行装置3Bは、車輪と、車輪に装着されるタイヤと、エンジンと、ブレーキ装置と、ステアリング装置とを含む。タンク3Cは、散水のための水を貯蔵する部材である。タンク3Cの少なくとも一部は、車体3Aよりも上方に配置される。散水スプレー3Dは、タンク3Cの水を噴射する。散水スプレー3Dは、タンク3Cの後部に配置される。散水スプレー3Dは、無人散水車両3の後方に散水する。実施形態において、散水スプレー3Dは、複数設けられる。複数の散水スプレー3Dは、タンク3Cの後部において無人散水車両3の車幅方向に間隔をあけて配置される。車幅方向とは、無人散水車両3が直進状態のときの車輪の回転軸と平行な方向をいう。
【0017】
通信システム15は、制御装置17に接続される無線通信機15Aと、制御装置18に接続される無線通信機15Bと、制御装置19に接続される無線通信機15Cと、管理装置14に接続される無線通信機15Dとを含む。管理装置14と積込機9の制御装置17とは、通信システム15を介して無線通信する。管理装置14と無人運搬車両2の制御装置18とは、通信システム15を介して無線通信する。管理装置14と無人散水車両3の制御装置19とは、通信システム15を介して無線通信する。
【0018】
図5は、実施形態に係る作業現場1の管理システム13を示すブロック図である。管理システム13は、管理装置14と、通信システム15と、制御装置17と、制御装置18と、制御装置19とを有する。
【0019】
積込機9は、制御装置17と、無線通信機15Aと、入力装置20と、表示装置21とを有する。無線通信機15A、入力装置20、及び表示装置21のそれぞれは、制御装置17と通信することができる。入力装置20は、積込機9の運転室に配置される。入力装置20は、積込機9の運転者に操作されることにより入力データを生成する。入力装置20が操作されることにより生成された入力データは、制御装置17に送信される。入力装置20として、タッチパネル、コンピュータ用キーボード、マウス、又は操作ボタンが例示される。なお、入力装置20は、光学センサを含む非接触型入力装置でもよいし、音声入力装置でもよい。表示装置21は、積込機9の運転室に配置される。表示装置21は、制御装置17から送信された表示データを表示する。表示装置21は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)又は有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electroluminescence Display)のようなフラットパネルディスプレイを含む。
【0020】
無人運搬車両2は、制御装置18と、無線通信機15Bと、位置センサ22と、方位センサ23と、速度センサ24と、走行装置2Bとを有する。無線通信機15B、位置センサ22、方位センサ23、及び速度センサ24のそれぞれは、制御装置18と通信することができる。走行装置2Bは、制御装置18に制御される。位置センサ22は、無人運搬車両2の位置を検出する。無人運搬車両2の位置は、全地球航法衛星システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)を利用して検出される。全地球航法衛星システムは、全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)を含む。全地球航法衛星システムは、緯度、経度、及び高度の座標データで規定されるグローバル座標系の位置を検出する。グローバル座標系とは、地球に固定された座標系をいう。位置センサ22は、GNSS受信機を含み、グローバル座標系における無人運搬車両2の位置を検出する。方位センサ23は、無人運搬車両2の方位を検出する。無人運搬車両2の方位は、無人運搬車両2のヨー角を含む。車体2Aの重心において上下方向に延伸する軸をヨー軸とした場合、ヨー角とは、ヨー軸を中心とする回転角度をいう。方位センサ23として、ジャイロセンサが例示される。速度センサ24は、無人運搬車両2の走行速度を検出する。速度センサ24として、無人運搬車両2の車輪の回転を検出するパルスセンサが例示される。
【0021】
無人散水車両3は、制御装置19と、無線通信機15Cと、位置センサ25と、方位センサ26と、速度センサ27と、走行装置3Bと、散水スプレー3Dとを有する。無線通信機15C、位置センサ25、方位センサ26、及び速度センサ27のそれぞれは、制御装置19と通信することができる。走行装置3B及び散水スプレー3Dのそれぞれは、制御装置19に制御される。位置センサ25は、無人散水車両3の位置を検出する。無人散水車両3の位置は、全地球航法衛星システム(GNSS)を利用して検出される。位置センサ25は、GNSS受信機を含み、グローバル座標系における無人散水車両3の位置を検出する。方位センサ26は、無人散水車両3の方位を検出する。方位センサ26として、ジャイロセンサが例示される。速度センサ27は、無人散水車両3の走行速度を検出する。速度センサ27として、無人散水車両3の車輪の回転を検出するパルスセンサが例示される。
【0022】
管理装置14は、コンピュータシステムを含む。管理装置14に、入力装置28及び表示装置29が接続される。入力装置28は、管制施設16に配置される。入力装置28は、管制施設16の管理者に操作されることにより入力データを生成する。入力装置28が操作されることにより生成された入力データは、管理装置14に送信される。入力装置28として、タッチパネル、コンピュータ用キーボード、マウス、又は操作ボタンが例示される。なお、入力装置28は、光学センサを含む非接触型入力装置でもよいし、音声入力装置でもよい。表示装置29は、管制施設16に配置される。表示装置29は、制御装置19から送信された表示データを表示する。表示装置29は、液晶ディスプレイ(LCD)又は有機ELディスプレイ(OELD)のようなフラットパネルディスプレイを含む。
【0023】
管理装置14は、センサデータ取得部141と、入力データ取得部142と、作業場データ取得部143と、運搬条件生成部144と、運搬条件送信部145と、予想時刻算出部146と、目標エリア指定部147と、散水条件決定部148と、散水条件生成部149と、散水条件送信部150と、表示制御部151とを有する。
【0024】
センサデータ取得部141は、通信システム15を介して、無人運搬車両2の位置センサ22、方位センサ23、及び速度センサ24のそれぞれの検出データを取得する。また、センサデータ取得部141は、通信システム15を介して、無人散水車両3の位置センサ25、方位センサ26、及び速度センサ27のそれぞれの検出データを取得する。
【0025】
入力データ取得部142は、管制施設16に配置されている入力装置28が操作されることにより生成された入力データを取得する。また、入力データ取得部142は、通信システム15を介して、積込機9の入力装置20が操作されることにより生成された入力データを取得する。
【0026】
作業場データ取得部143は、作業場4の外形を示す外形データを取得する。作業場4の外形データは、積込場4Aの外形データ及び排土場4Bの外形データを含む。例えば、管理者は、入力装置28を操作して、作業場4の外形データを管理装置14に入力することができる。作業場データ取得部143は、入力装置28から作業場4の外形データを取得することができる。なお、作業場4の外形データが例えば測量により予め測定され、作業場データ取得部143に予め記憶されてもよい。
【0027】
運搬条件生成部144は、無人運搬車両2の運搬条件を生成する。無人運搬車両2の運搬条件は、無人運搬車両2の走行条件を示す運搬走行データ含む。無人運搬車両2の走行条件は、無人運搬車両2の目標走行速度、及び無人運搬車両2の目標走行経路を示す運搬パスを含む。運搬条件生成部144は、例えば入力装置28からの入力データに基づいて、運搬走行データを生成することができる。なお、無人運搬車両2の運搬条件は、ダンプボディ2Cのダンプ動作のタイミング及びダンプボディ2Cの下げ動作のタイミングを含んでもよい。
【0028】
運搬条件送信部145は、運搬条件生成部144において生成された運搬条件を、通信システム15を介して無人運搬車両2に送信する。
【0029】
図6は、実施形態に係る無人運搬車両2の運搬走行データを説明するための図である。運搬走行データは、無人運搬車両2の走行条件を規定する。運搬走行データは、走行点30、運搬パス31、無人運搬車両2の目標位置、無人運搬車両2の目標方位、及び無人運搬車両2の目標走行速度を含む。走行点30は、少なくとも作業場4に複数設定される。また、走行点30は、走行路8に複数設定される。走行点30は、無人運搬車両2の目標位置を規定する。複数の走行点30のそれぞれに、無人運搬車両2の目標方位及び目標走行速度が設定される。複数の走行点30は、間隔をあけて設定される。走行点30の間隔は、例えば1[m]以上5[m]以下に設定される。走行点30の間隔は、均一でもよいし、不均一でもよい。運搬パス31とは、無人運搬車両2の目標走行経路を示す仮想線をいう。運搬パス31は、複数の走行点30を通過する軌跡によって規定される。無人運搬車両2は、運搬パス31に従って、作業現場を走行する。無人運搬車両2の目標位置とは、走行点30を通過するときの無人運搬車両2の目標位置をいう。無人運搬車両2の目標位置は、無人運搬車両2のローカル座標系において規定されてもよいし、グローバル座標系において規定されてもよい。無人運搬車両2の目標方位とは、走行点30を通過するときの無人運搬車両2の目標方位をいう。無人運搬車両2の目標走行速度とは、走行点30を通過するときの無人運搬車両2の目標走行速度をいう。
【0030】
予想時刻算出部146は、無人運搬車両2が作業場4に到着する予想時刻を算出する。実施形態において、予想時刻算出部146は、無人運搬車両2の運搬走行データと、無人運搬車両2の現況位置を示す位置データとに基づいて、無人運搬車両2が作業場4に到着する予想時刻を算出する。
【0031】
図7は、実施形態に係る無人運搬車両2が作業場4に到着する予想時刻Teの算出方法を説明するための図である。無人運搬車両2の現況位置Pnは、無人運搬車両2の位置センサ22により検出される。センサデータ取得部141は、無人運搬車両2の現況位置Pnを示す位置データを、通信システム15を介して位置センサ22から取得することができる。無人運搬車両2の現況位置Pnから作業場4までの距離Dsは、無人運搬車両2の現況位置Pnから作業場4までの運搬パス31の長さに等しい。運搬走行データは、無人運搬車両2の目標走行速度Vrを含む。予想時刻算出部146は、位置センサ22が無人運搬車両2の現況位置Pnを検出した時点Tnと、距離Dsと、現況位置Pnと作業場4との間の無人運搬車両2の目標走行速度Vrとに基づいて、無人運搬車両2が作業場4に到着する予想時刻Teを算出することができる。なお、距離Dsは、現況位置Pnと作業場4との間において相互に隣接する走行点30の間の距離の和とみなされてもよい。上述のように、目標走行速度Vrは、複数の走行点30のそれぞれに設定されている。目標走行速度Vrは、複数の走行点30ごとに異なる値でもよい。なお、予想時刻算出部146は、無人運搬車両2が現況位置Pnから作業場4に到着するまでに要する所要時間Trを算出してもよい。所要時間Trは、予想時刻Teと時点Tnとの差に等しい。
【0032】
無人運搬車両2が積込場4Aに向かって走行路8を走行している場合、予想時刻算出部146は、走行路8に設定された運搬走行データと、位置センサ22により検出された無人運搬車両2の現況位置Pnを示す位置データとに基づいて、無人運搬車両2が積込場4Aに到着する予想時刻Te又は所要時間Trを算出することができる。無人運搬車両2が排土場4Bに向かって走行路8を走行している場合、予想時刻算出部146は、走行路8に設定された運搬走行データと、位置センサ22により検出された無人運搬車両2の現況位置Pnを示す位置データとに基づいて、無人運搬車両2が排土場4Bに到着する予想時刻Te又は所要時間Trを算出することができる。
【0033】
目標エリア指定部147は、作業場4に散水目標エリアを指定する。目標エリア指定部147は、作業場4に設定された無人運搬車両2の運搬パス31に基づいて、散水目標エリアを指定することができる。目標エリア指定部147は、作業場データ取得部143により取得された作業場4の外形データに基づいて、散水目標エリアを指定することができる。管制施設16の管理者は、入力装置28を操作して、管理装置14に散水目標エリアを入力することができる。入力データ取得部142は、入力装置28から、散水目標エリアの入力データを示す指定入力データを取得する。目標エリア指定部147は、入力データ取得部142により取得された指定入力データに基づいて、散水目標エリアを指定することができる。なお、積込機9の運転者は、入力装置20を操作して、管理装置14に散水目標エリアを入力することができる。目標エリア指定部147は、入力データ取得部142により取得された入力装置20からの指定入力データに基づいて、散水目標エリアを指定してもよい。
【0034】
散水条件決定部148は、予想時刻算出部146により算出された無人運搬車両2が作業場4に到着する予想時刻Teに基づいて、作業場4における無人散水車両3の散水条件を決定する。無人運搬車両2が積込場4Aに到着する予想時刻Teが予想された場合、散水条件決定部148は、無人運搬車両2が積込場4Aに到着する予想時刻Teに基づいて、積込場4Aにおける無人散水車両3の散水条件を決定する。無人運搬車両2が排土場4Bに到着する予想時刻Teが予想された場合、散水条件決定部148は、無人運搬車両2が排土場4Bに到着する予想時刻Teに基づいて、排土場4Bにおける無人散水車両3の散水条件を決定する。
【0035】
また、散水条件決定部148は、入力データ取得部142により取得された入力装置28からの条件入力データに基づいて、無人運搬車両2が走行する作業場4における無人散水車両3の散水条件を決定する。管制施設16の管理者は、入力装置28を操作して、管理装置14に無人散水車両3の散水条件を入力することができる。入力データ取得部142は、入力装置28から、無人散水車両3の散水条件の入力データを示す条件入力データを取得する。散水条件決定部148は、入力データ取得部142により取得された条件入力データに基づいて、作業場4における無人散水車両3の散水条件を決定することができる。積込場4Aにおける無人散水車両3の条件入力データが入力された場合、散水条件決定部148は、入力データ取得部142により取得された条件入力データに基づいて、積込場4Aにおける無人散水車両3の散水条件を決定する。排土場4Bにおける無人散水車両3の条件入力データが入力された場合、散水条件決定部148は、入力データ取得部142により取得された条件入力データに基づいて、排土場4Bにおける無人散水車両3の散水条件を決定する。なお、積込機9の運転者は、入力装置20を操作して、管理装置14に無人散水車両3の散水条件を入力することができる。散水条件決定部148は、入力データ取得部142により取得された入力装置20からの条件入力データに基づいて、作業場4における無人散水車両3の散水条件を決定してもよい。
【0036】
散水条件生成部149は、散水条件決定部148により決定された無人散水車両3の散水条件を生成する。無人散水車両3の散水条件は、無人散水車両3の走行条件を示す散水走行データ含む。無人散水車両3の走行条件は、無人散水車両3の目標走行速度、及び無人散水車両3の目標走行経路を示す散水パスを含む。なお、散水条件生成部149により生成される無人散水車両3の散水条件は、散水スプレー3Dからの散水の開始のタイミング、散水スプレー3Dからの散水の停止のタイミング、散水スプレー3Dからの散水量を含んでもよい。また、無人散水車両3に散水スプレー3Dが複数設けられる場合、散水条件は、散水を実行する散水スプレー3Dの数を含んでもよい。また、無人散水車両3の複数の位置のそれぞれに散水スプレー3Dが設置される場合、散水条件は、散水を実行する散水スプレー3Dの設置位置を含んでもよい。
【0037】
散水条件送信部150は、散水条件生成部149において生成された散水条件を、通信システム15を介して無人散水車両3に送信する。
【0038】
図8は、実施形態に係る無人散水車両3の散水走行データを説明するための図である。散水走行データは、無人散水車両3の走行条件を規定する。散水走行データは、走行点40、散水パス41、無人散水車両3の目標位置、無人散水車両3の目標方位、及び無人散水車両3の目標走行速度を含む。走行点40は、少なくとも作業場4に複数設定される。また、走行点40は、走行路8に複数設定される。散水パス41とは、無人散水車両3の目標走行経路を示す仮想線をいう。運搬走行データの機能と散水走行データの機能とは、同様である。散水走行データについての説明は省略する。
【0039】
表示制御部151は、表示装置29を制御する。表示制御部151は、所定の表示データを表示装置29に表示させる。
【0040】
制御装置17は、入力データ送信部171と、表示制御部172とを有する。入力データ送信部171は、入力装置20が操作されることにより生成された入力データを取得する。入力データ送信部171は、入力装置20からの入力データを、通信システム15を介して管理装置14に送信する。表示制御部172は、表示装置21を制御する。表示制御部172は、所定の表示データを表示装置21に表示させる。
【0041】
制御装置18は、センサデータ送信部181と、運搬条件取得部182と、走行制御部183とを有する。センサデータ送信部181は、位置センサ22、方位センサ23、及び速度センサ24のそれぞれの検出データを取得する。センサデータ送信部181は、位置センサ22、方位センサ23、及び速度センサ24のそれぞれの検出データを、通信システム15を介して管理装置14に送信する。運搬条件取得部182は、管理装置14から送信された運搬条件を取得する。走行制御部183は、運搬条件取得部182により取得された運搬条件に基づいて、走行装置2Bを制御する。走行制御部183は、無人運搬車両2の運搬走行データと、位置センサ22の検出データとに基づいて、無人運搬車両2が運搬パス31に従って走行するように、走行装置2Bを制御する。走行制御部183は、走行点30を通過するときに位置センサ22により検出された無人運搬車両2の検出位置と走行点30に設定されている無人運搬車両2の目標位置との偏差が小さくなるように、走行装置2Bを制御する。走行制御部183は、走行点30を通過するときに方位センサ23により検出された無人運搬車両2の検出方位と走行点30に設定されている無人運搬車両2の目標方位との偏差が小さくなるように、走行装置2Bを制御する。走行制御部183は、走行点30を通過するときに速度センサ24により検出された無人運搬車両2の検出走行速度と走行点30に設定されている無人運搬車両2の目標走行速度との偏差が小さくなるように、走行装置2Bを制御する。
【0042】
制御装置19は、センサデータ送信部191と、散水条件取得部192と、走行制御部193と、散水制御部194とを有する。センサデータ送信部191は、位置センサ25、方位センサ26、及び速度センサ27のそれぞれの検出データを取得する。センサデータ送信部191は、位置センサ25、方位センサ26、及び速度センサ27のそれぞれの検出データを、通信システム15を介して管理装置14に送信する。散水条件取得部192は、管理装置14から送信された散水条件を取得する。走行制御部193は、散水条件取得部192により取得された散水条件に基づいて、走行装置3Bを制御する。走行制御部183の機能と走行制御部193の機能とは、同様である。走行制御部193は、無人散水車両3の散水走行データと、位置センサ25及び方位センサ26のそれぞれの検出データとに基づいて、無人散水車両3が散水パス41に従って走行するように、走行装置3Bを制御する。また、走行制御部193は、速度センサ27の検出データに基づいて、無人散水車両3が目標走行速度で走行するように、走行装置3Bを制御する。散水制御部194は、散水条件取得部192により取得された散水条件に基づいて、散水スプレー3Dを制御する。散水制御部194は、散水条件取得部192により取得された散水条件に基づいて、散水スプレー3Dからの散水の開始のタイミング、散水スプレー3Dからの散水の停止のタイミング、及び散水スプレー3Dからの散水量を制御する。また、また、無人散水車両3に散水スプレー3Dが複数設けられる場合、散水制御部194は、散水条件取得部192により取得された散水条件に基づいて、散水を実行する散水スプレー3Dの数を制御する。また、無人散水車両3の複数の位置のそれぞれに散水スプレー3Dが設置される場合、散水制御部194は、散水条件取得部192により取得された散水条件に基づいて、散水を実行する散水スプレー3Dの設置位置を制御する。
【0043】
[散水条件]
次に、作業場4における無人散水車両3の散水条件について説明する。実施形態において、散水条件は、第1散水条件と、第2散水条件と、第3散水条件とを含む。第1散水条件は、作業場4の第1散水エリア51に散水する散水条件である。第1散水条件は、散水の開始から散水の終了までに第1時間T1を要する散水条件である。第2散水条件は、第1散水エリア51よりも大きい作業場4の第2散水エリア52に散水する散水条件である。第2散水条件は、散水の開始から散水の終了までに第1時間T1よりも長い第2時間T2を要する散水条件である。第3散水条件は、作業場4に散水しない散水条件である。以下の説明において、第1散水条件を適宜、簡易散水条件、と称し、第2散水条件を適宜、広域散水条件、と称し、第3散水条件を適宜、無散水条件、と称する。
【0044】
実施形態において、散水条件決定部148は、無人運搬車両2が作業場4に到着する予想時刻Teに基づいて、簡易散水条件、広域散水条件、及び無散水条件の少なくとも一つを、散水条件として決定する。また、散水条件決定部148は、入力データ取得部142により取得された条件入力データに基づいて、簡易散水条件、広域散水条件、及び無散水条件の少なくとも一つを、散水条件として決定する。
【0045】
簡易散水条件は、無人運搬車両2の運搬パス31に基づいて生成される。広域散水条件は、目標エリア指定部147により指定された散水目標エリアに基づいて生成される。実施形態において、目標エリア指定部147により指定される散水目標エリアは、第2散水エリア52である。
【0046】
図9は、実施形態に係る簡易散水条件の生成方法を説明するための模式図である。図9に示すように、作業場4において無人運搬車両2が運搬パス31に従って走行した場合、散水条件生成部149は、運搬パス31に基づいて、簡易散水条件を生成する。散水条件生成部149は、散水作業の実施前に作業場4を走行した無人運搬車両2の運搬パス31に基づいて、簡易散水条件を生成してもよい。散水条件生成部149は、散水作業の実施後に作業場4を走行予定の無人運搬車両2の運搬パス31に基づいて、簡易散水条件を生成してもよい。散水条件生成部149は、予想時刻算出部146により作業場4に到着する予想時刻Teが算出された無人運搬車両2を示す対象車両の運搬パス31に基づいて、簡易散水条件を生成してもよい。散水条件生成部149は、対象車両よりも過去に作業場4を走行した無人運搬車両2を示す過去車両の運搬パス31に基づいて、簡易散水条件を生成してもよい。散水条件生成部149は、対象車両よりも将来に作業場4を走行する無人運搬車両2を示す将来車両の運搬パス31に基づいて、簡易散水条件を生成してもよい。
【0047】
散水条件は、無人散水車両3の散水パス41を含む。簡易散水条件の生成において、散水条件生成部149は、運搬パス31の少なくとも一部と一致するように散水パス41を生成する。図9に示す例において、散水条件生成部149は、運搬パス31の全部と散水パス41とが一致するように、散水パス41を生成する。なお、散水条件生成部149は、運搬パス31の一部と散水パス41とが一致するように、散水パス41を生成してもよい。
【0048】
例えば、無人運搬車両2が作業場4を走行した後、無人散水車両3は、散水パス41に従って走行しながら散水してもよい。無人散水車両3は、散水作業の実施前に無人運搬車両2が既に走行した走行エリアを示す既走行エリアに沿って走行しながら散水してもよい。無人運搬車両2が作業場4を走行する前に、無人散水車両3は、散水パス41に従って走行しながら散水してもよい。無人散水車両3は、散水作業の実施後に無人運搬車両2が走行予定の走行エリアを示す予定走行エリアに沿って走行しながら散水してもよい。簡易散水条件において散水される第1散水エリア51は、無人運搬車両2の走行エリアの少なくとも一部と重複する。
【0049】
図10は、実施形態に係る広域散水条件の生成方法を説明するための模式図である。図10に示すように、目標エリア指定部147は、散水目標エリアである第2散水エリア52を作業場4に指定する。散水条件生成部149は、目標エリア指定部147により指定された第2散水エリア52に基づいて、広域散水条件を生成する。図10に示すように、複数の運搬パス31が作業場4に設定される可能性がある。図10に示す例において、運搬パス31は、運搬パス31Rと、運搬パス31Pと、運搬パス31Fとを含む。運搬パス31Rは、散水作業の実施前に作業場4を走行した無人運搬車両2の運搬パス31である。運搬パス31Pは、運搬パス31Rに従って走行した無人運搬車両2よりも過去に作業場4を走行した無人運搬車両2の運搬パス31である。運搬パス31Fは、散水作業の実施後に作業場4を走行予定の無人運搬車両2の運搬パス31である。運搬パス31Rは、例えば予想時刻Teが算出された無人運搬車両2を示す対象車両の運搬パス31である。運搬パス31Pは、対象車両よりも過去に作業場4を走行した無人運搬車両2を示す過去車両の運搬パス31である。運搬パス31Fは、対象車両よりも将来に作業場4を走行する無人運搬車両2を示す将来車両の運搬パス31である。目標エリア指定部147は、運搬パス31R、運搬パス31P、及び運搬パス31Fのそれぞれを含むように、第2散水エリア52を指定する。
【0050】
散水条件は、無人散水車両3の散水パス41を含む。広域散水条件の生成において、散水条件生成部149は、無人散水車両3により第2散水エリア52の全部が散水されるように、散水パス41を生成する。図10に示す例において、散水条件生成部149は、無人散水車両3が直進と旋回とを複数回繰り返すように、散水パス41を生成する。広域散水条件において散水される第2散水エリア52は、複数の運搬パス31(31R,31P,31F)のそれぞれに従って走行する無人運搬車両2が走行する走行エリアと重複する。
【0051】
なお、図10を参照した例においては、目標エリア指定部147は、運搬パス31R、運搬パス31P、及び運搬パス31Fのそれぞれを含むように、第2散水エリア52を指定することとした。目標エリア指定部147は、運搬パス31R及び運搬パス31Pを含み、運搬パス31Fを含まないように、第2散水エリア52を指定してもよい。目標エリア指定部147は、運搬パス31R及び運搬パス31Fを含み、運搬パス31Pを含まないように、第2散水エリア52を指定してもよい。目標エリア指定部147は、運搬パス31P及び運搬パス31Fを含み、運搬パス31Rを含まないように、第2散水エリア52を指定してもよい。また、過去車両の運搬パス31Pが複数存在する場合、第2散水エリア52は、複数の運搬パス31Pのそれぞれを含むように、第2散水エリア52を指定してもよい。
【0052】
図11は、実施形態に係る広域散水条件の生成方法を説明するための模式図である。図11に示すように、目標エリア指定部147は、作業場4の外形に基づいて、作業場4に第2散水エリア52を指定してもよい。作業場4の外形を示す外形データは、作業場データ取得部143により取得される。目標エリア指定部147は、作業場4の外形が縮小された第2散水エリア52を指定してもよい。作業場4の外形と第2散水エリア52の外形とは、相似形でもよい。広域散水条件の生成において、散水条件生成部149は、作業場4の外形に基づいて指定された第2散水エリア52の全部が無人散水車両3により散水されるように、散水パス41を生成してもよい。
【0053】
図12は、実施形態に係る広域散水条件の生成方法を説明するための模式図である。図12に示すように、目標エリア指定部147は、入力装置28からの指定入力データに基づいて、作業場4に第2散水エリア52を指定してもよい。管理者は、入力装置28を操作して、作業場4に第2散水エリア52を指定することができる。広域散水条件の生成において、散水条件生成部149は、入力装置28からの入力データに基づいて指定された第2散水エリア52の全部が無人散水車両3により散水されるように、散水パス41を生成してもよい。なお、作業場4が積込場4Aである場合、運転者が、入力装置20を操作して、作業場4に第2散水エリア52を指定してもよい。目標エリア指定部147は、入力装置20からの指定入力データに基づいて、作業場4に第2散水エリア52を指定してもよい。なお、積込場4Aには有人機として積込機9が存在し、排土場4Bには有人機としてブルドーザ又は作業機を有しない有人車両(ライトビークル等)が存在する場合がある。作業場4が排土場4Bである場合、ブルドーザ又は有人車両等の有人機の運転者が、有人機に設けられている入力装置を操作して、作業場4に第2散水エリア52を指定してもよい。
【0054】
[散水パスの生成]
図9を参照して説明したように、散水条件生成部149は、無人運搬車両2の運搬パス31に基づいて、散水パス41を自動的に生成することができる。また、図10図11、及び図12を参照して説明したように、散水条件生成部149は、散水目標エリアである第2散水エリア52に基づいて、散水パス41を自動的に生成することができる。以下の説明において、無人運搬車両2の目標走行経路を示す運搬パス31又は作業場4に指定された第2散水エリア52に基づいて自動的に生成される散水パス41を適宜、自動生成パス、と称する。
【0055】
図13は、実施形態に係る散水パス41の生成方法を説明するための模式図である。図13に示すように、管制施設16の管理者は、入力装置28を操作して、管理装置14に散水パス41を入力することができる。入力データ取得部142は、入力装置28から、散水パス41の入力データを示すパス入力データを取得する。散水条件生成部149は、入力データ取得部142により取得されたパス入力データに基づいて、散水パス41を生成することができる。散水パス41の生成において、表示制御部151は、表示装置29に作業場4を示す表示データを表示させる。管理者は、表示装置29に表示された作業場4を確認しながら、入力装置28を操作して、散水パス41を生成することができる。なお、散水条件生成部149は、入力装置20からのパス入力データに基づいて、散水パス41を生成してもよい。散水パス41の生成において、表示制御部172は、表示装置21に作業場4を示す表示データを表示させる。運転者は、表示装置21に表示された作業場4を確認しながら、入力装置20を操作して、散水パス41を生成することができる。以下の説明において、入力装置28又は入力装置20からのパス入力データに基づいて生成される散水パス41を適宜、手動生成パスと、称する。
【0056】
すなわち、実施形態において、散水条件生成部149が生成可能な散水パス41は、入力データ取得部142により取得されたパス入力データに基づいて生成される手動生成パスと、無人運搬車両2の目標走行経路を示す運搬パス31又は作業場4に指定された散水目標エリアに基づいて生成される自動生成パスと、を含む。
【0057】
散水条件生成部149は、手動生成パスを生成した場合、自動生成パスを生成しない。散水条件生成部149において手動生成パス及び自動生成パスのそれぞれが生成された場合、手動生成パスが優先的に使用されてもよい。散水条件生成部149において手動生成パス及び自動生成パスのそれぞれが生成された場合、手動生成パスが有効化され、自動生成パスが無効化されてもよい。
【0058】
[予想時刻に基づく散水条件の決定]
図14及び図15のそれぞれは、実施形態に係る予想時刻Teに基づく散水条件の決定方法を説明するための図である。図7を参照して説明したように、予想時刻算出部146は、無人運搬車両2が作業場4に到着する予想時刻Te又は所要時間Trを算出することができる。簡易散水条件は、散水の開始から散水の終了までに第1時間T1を要する散水条件である。広域散水条件は、散水の開始から散水の終了までに第1時間T1よりも長い第2時間T2を要する散水条件である。
【0059】
図14及び図15において、横軸は、無人運搬車両2の現況位置Pnが検出された時点Tnからの経過時間を示す。予想時刻算出部146は、無人散水車両3の散水が開始される前に、予想時刻Te又は所要時間Trを算出する。散水条件決定部148は、予想時刻Teまでに散水が終了するように、散水条件を決定する。図14及び図15は、時点Tnにおいて散水が開始されたときの所要時間Trと第1時間T1と第2時間T2との関係を示す。
【0060】
図14に示すように、散水条件決定部148は、広域散水条件が予想時刻Teまでに散水が終了しない散水条件であり、簡易散水条件が予想時刻Teまでに散水が終了する散水条件である場合、散水条件を第1散水条件に決定する。すなわち、散水条件決定部148は、所要時間Trが第2時間T2よりも短く第1時間T1よりも長い場合、散水条件を第1散水条件に決定する。
【0061】
図15に示すように、散水条件決定部148は、簡易散水条件及び広域散水条件の両方が予想時刻Teまでに散水が終了する散水条件である場合、散水条件を第2散水条件に決定する。すなわち、散水条件決定部148は、所要時間Trが第1時間T1及び第2時間T2よりも長い場合、散水条件を第2散水条件に決定する。
【0062】
また、後述するように、散水条件決定部148は、所要時間Trが第1時間T1よりも短く、且つ、散水が不要である場合、散水条件を無散水条件に決定する。例えば、作業場4の散水履歴に基づいて、散水が不要であると判定されてもよい。例えば、直近の散水作業からの経過時間が短い場合、散水が不要であると判定されてもよい。また、作業場4における粉塵又は砂埃の発生状況に基づいて、散水が不要であると判定されてもよい。例えば、粉塵又は砂埃を検出可能なレーザ計測機が作業場4に設置されている場合、レーザ計測機の計測結果に基づいて、粉塵又は砂埃の発生量が少ないと判定された場合、散水が不要であると判定されてもよい。
【0063】
なお、散水条件の決定において、予想時刻Te(所要時間Tr)のみならず、他の要素が考慮されてもよい。例えば、作業場4の散水履歴、粉塵又は砂埃の発生状況、及び作業場4の路面状況の少なくとも一つに基づいて、散水条件が決定されてもよい。
【0064】
[作業現場の管理方法]
図16は、実施形態に係る作業現場1の管理方法を示すフローチャートである。図17は、実施形態に係る簡易散水条件の生成方法を示すフローチャートである。図18は、実施形態に係る広域散水条件の生成方法を示すフローチャートである。以下の説明において、入力データ取得部142は、入力装置28からの入力データを取得することとする。なお、上述のように、入力データ取得部142は、入力装置20からの入力データを取得することもできる。
【0065】
散水条件生成部149は、手動生成パスを生成したか否かを判定する(ステップS1)。ステップS1において、手動生成パスが生成されたと判定された場合(ステップS1:Yes)、散水条件送信部150は、手動生成パスを含む散水条件を無人散水車両3に送信する(ステップS17)。無人散水車両3は、手動生成パスに従って走行しながら作業場4に散水する。
【0066】
ステップS1において、手動生成パスが生成されていないと判定された場合(ステップS1:No)、入力データ取得部142は、散水条件を決定するための条件入力データを入力装置28から取得したか否かを判定する(ステップS2)。
【0067】
図19は、実施形態に係る散水条件の入力方法を示す模式図である。管制施設16の管理者は、入力装置28を操作して、管理装置14に無人散水車両3の散水条件を示す条件入力データを入力することができる。条件入力データは、無散水条件を示す条件入力データ、簡易散水条件を示す条件入力データ、及び広域散水条件を示す条件入力データを含む。管理者は、表示装置29に表示された無散水条件、簡易散水条件、及び広域散水条件の候補の中から、任意の散水条件を選択することができる。
【0068】
ステップS2において、条件入力データが取得されていないと判定された場合(ステップS2:No)、予想時刻算出部146は、無人運搬車両2が作業場4に到着する予想時刻Te及び所要時間Trを算出する(ステップS9)。
【0069】
散水条件決定部148は、所要時間Trが簡易散水条件に要する第1時間T1よりも短いか否かを判定する(ステップS10)。
【0070】
ステップS10において、所要時間Trが第1時間T1よりも短いと判定された場合(ステップS10:Yes)、散水条件決定部148は、散水が不要か否かを判定する(ステップS11)。ステップS11において、散水が不要であると判定した場合(ステップS11:Yes)、散水条件決定部148は、無散水条件を散水条件として決定する(ステップS4)。散水条件生成部149は、散水条件決定部148により決定された無散水条件を生成する(ステップS5)。散水条件生成部149は、無散水条件の散水パス41を生成する。
【0071】
散水パス41が生成された後、管制施設16の管理者は、入力装置28を操作して、散水パス41を修正することができる。なお、積込機9の運転者が、入力装置20を操作して、散水パス41を修正してもよい。また、ブルドーザ又は作業機を有しない有人車両(ライトビークル等)の運転者が、入力装置を操作して、散水パス41を修正してもよい。管理者又は運転者により散水パス41が修正された場合、入力データ取得部142は、入力装置28から、散水パス41を修正する入力データを示す修正入力データを取得する。入力データ取得部142は、入力装置28から修正入力データを取得したか否かを判定する(ステップS15)。
【0072】
ステップS15において、修正入力データが取得されたと判定された場合(ステップS15:Yes)、散水条件生成部149は、修正入力データに基づいて、散水パス41を修正する(ステップS16)。
【0073】
散水条件送信部150は、修正された散水パス41を含む散水条件を無人散水車両3に送信する(ステップS17)。ステップS15において、修正入力データが取得されないと判定された場合(ステップS15:No)、散水条件生成部149は、ステップS5において生成された散水パス41を無人散水車両3に送信する(ステップS17)。
【0074】
図20は、実施形態に係る無散水条件の生成方法を示す模式図である。図20は、積込場4Aにおける無散水条件の生成方法を示す。図20に示すように、積込場4Aに入口点61及び出口点62が設定される。入口点61及び出口点62のそれぞれは、管理者により設定されてもよい。管理者は、入力装置28を操作して、入口点61及び出口点62のそれぞれを設定することができる。無人散水車両3は、積込場4Aの外部から積込場4Aに向かって走行する。無人散水車両3は、例えば駐機場5、給油場6、及び給水場7の少なくとも一つから積込場4Aに向かって走行路8を走行してもよい。無人散水車両3は、入口点61から積込場4Aに進入する。無散水条件の場合、散水条件生成部149は、積込場4Aに進入した無人散水車両3が可能な限り短時間で積込場4Aから退去するように散水パス41を生成する。無人散水車両3は、散水パス41に従って積込場4Aを走行する。無散水条件においては、無人散水車両3は、積込場4Aに散水することなく、出口点62を介して積込場4Aから退去する。
【0075】
ステップS11において、散水が必要であると判定した場合(ステップS11:No)、散水条件決定部148は、簡易散水条件を散水条件として決定する(ステップS7)。 散水条件生成部149は、散水条件決定部148により決定された簡易散水条件を生成する(ステップS8)。
【0076】
図17に示すように、簡易散水条件の生成において、散水条件生成部149は、予想時刻Te及び所要時間Trが算出された無人運搬車両2を示す対象車両の運搬パス31が作業場4に存在するか否かを判定する(ステップS71)。
【0077】
ステップS71において、対象車両の運搬パス31が存在すると判定した場合(ステップS71:Yes)、散水条件生成部149は、運搬パス31が存在する作業場4は積込場4Aであるか否かを判定する(ステップS72)。ステップS72において、運搬パス31が存在する作業場4が積込場4Aであると判定した場合(ステップS72:Yes)、散水条件生成部149は、運搬パス31に基づいて、積込場4Aにおける散水パス41を生成する(ステップS73)。簡易散水条件の散水パス41が生成された後、ステップS15,S16,S17の処理が実施される。
【0078】
図21及び図22のそれぞれは、実施形態に係る簡易散水条件の生成方法を示す模式図である。図21及び図22のそれぞれは、積込場4Aにおける簡易散水条件の生成方法を示す。図21及び図22に示すように、積込場4Aに、入口点61と、出口点62と、スイッチバック点32と、積込点33とが設定される。スイッチバックとは、前進する無人運搬車両2が進行方向を転換して後進しながら目標方向に進行する動作をいう。スイッチバック点32とは、スイッチバックが実施される位置をいう。積込点33とは、積込作業が実施される無人運搬車両2が配置される位置をいう。積込点33は、積込機9の近傍に設定される。入口点61、スイッチバック点32、積込点33、及び出口点62の少なくとも一つは、管理者により設定されてもよい。運搬条件生成部144は、無人運搬車両2が、入口点61、スイッチバック点32、積込点33、及び出口点62のそれぞれを通過するように、運搬パス31を生成する。
【0079】
走行路8を走行し、入口点61を通過した無人運搬車両2は、前進しながら積込場4Aに進入する。積込場4Aに進入した無人運搬車両2は、スイッチバック点32でスイッチバックした後、後進しながら積込点33に進入する。積込機9は、積込点33に配置された無人運搬車両2のダンプボディ2Cに積荷を積み込む。積込作業を終了した無人運搬車両2は、出口点62まで前進する。無人運搬車両2は、前進しながら出口点62を通過した後、積込場4Aから退去する。
【0080】
散水条件生成部149は、運搬パス31に基づいて、簡易散水条件を生成する。散水条件生成部149は、運搬パス31の少なくとも一部と散水パス41とが一致するように、散水パス41を生成する。散水条件生成部149は、積込機9(有人機)の作業を妨げず、運搬パス31上の走査率が極力高くなるように散水パス41を生成する。図21は、散水パス41が積込点33に極力近づくように生成された例を示す。図22は、散水パス41が少なくともスイッチバック点32を通過するように生成される例を示す。無人散水車両3は、図21又は図22に示す散水パス41に従って走行しながら散水する。簡易散水条件における第1散水エリア51は、運搬パス31の少なくとも一部に重複する。
【0081】
ステップS72において、運搬パス31が存在する作業場4が排土場4Bであると判定した場合(ステップS72:No)、散水条件生成部149は、運搬パス31に基づいて、排土場4Bにおける散水パス41を生成する(ステップS74)。簡易散水条件の散水パス41が生成された後、ステップS15,S16,S17の処理が実施される。
【0082】
図23は、実施形態に係る簡易散水条件の生成方法を示す模式図である。図23は、排土場4Bにおける簡易散水条件の生成方法を示す。図23に示すように、排土場4Bに、入口点61と、出口点62と、スイッチバック点32と、排土点34と、排土エリア35とが設定される。排土エリア35とは、無人運搬車両2が積荷を排出可能なエリアをいう。排土点34とは、排土作業を実施する無人運搬車両2が配置される位置をいう。図23に示す例において、排土点34は、複数設定される。排土点34は、排土エリア35の内側に設定される。入口点61、スイッチバック点32、排土点34、排土エリア35、及び出口点62の少なくとも一つは、管理者により設定されてもよい。運搬条件生成部144は、無人運搬車両2が、入口点61、スイッチバック点32、排土点34、及び出口点62のそれぞれを通過するように、運搬パス31を生成する。
【0083】
走行路8を走行し、入口点61を通過した無人運搬車両2は、前進しながら排土場4Bに進入する。排土場4Bに進入した無人運搬車両2は、スイッチバック点32でスイッチバックした後、後進しながら排土点34に進入する。排土点34に進入した無人運搬車両2は、ダンプボディ2Cをダンプ動作させて、ダンプボディ2Cから積荷を排出する排土作業を実施する。排土作業を終了した無人運搬車両2は、出口点62まで前進する。無人運搬車両2は、前進しながら出口点62を通過した後、排土場4Bから退去する。
【0084】
散水条件生成部149は、運搬パス31に基づいて、簡易散水条件を生成する。散水条件生成部149は、運搬パス31の少なくとも一部と散水パス41とが一致するように、散水パス41を生成する。散水条件生成部149は、複数の運搬パス31のうち、例えば過去において散水が実施されていない運搬パス31に重複するように、散水パス41を生成する。無人散水車両3は、図23に示す散水パス41に従って走行しながら散水する。簡易散水条件における第1散水エリア51は、運搬パス31の少なくとも一部に重複する。
【0085】
ステップS71において、対象車両の運搬パス31が存在しないと判定した場合(ステップS71:No)、散水条件生成部149は、過去車両の運搬パス31が存在するか否かを判定する(ステップS75)。ステップS75において、過去車両の運搬パス31が存在すると判定した場合(ステップS75:Yes)、散水条件生成部149は、過去車両の運搬パス31に基づいて、散水パス41を生成する(ステップS76)。散水条件生成部149は、過去車両の運搬パス31の少なくとも一部と散水パス41とが一致するように、散水パス41を生成する。簡易散水条件の散水パス41が生成された後、ステップS15,S16,S17の処理が実施される。
【0086】
ステップS75において、過去車両の運搬パス31が存在しないと判定した場合(ステップS75:No)、散水条件生成部149は、運搬パス31に基づかずに、散水パス41を生成する(ステップS77)。簡易散水条件の散水パス41が生成された後、ステップS15,S16,S17の処理が実施される。
【0087】
図24は、実施形態に係る簡易散水条件の生成方法を示す模式図である。図24に示すように、散水パス41は、入口点61から作業場4の奥まで延びた後、出口点62に向かうように生成される。
【0088】
ステップS10において、所要時間Trが第1時間T1以上であると判定された場合(ステップS10:No)、散水条件決定部148は、所要時間Trが第2時間T2よりも短いか否かを判定する(ステップS12)。
【0089】
ステップS12において、所要時間Trが第2時間T2よりも短いと判定された場合(ステップS12:Yes)、散水条件決定部148は、ステップS7の処理を実施する。ステップS12において、所要時間Trが第2時間T2以上であると判定された場合(ステップS12:No)、散水条件決定部148は、広域散水条件を散水条件として決定する(ステップS13)。散水条件生成部149は、散水条件決定部148により決定された広域散水条件を生成する(ステップS14)。
【0090】
図18に示すように、広域散水条件の生成において、入力データ取得部142は、入力装置28からの指定入力データを取得したか否かを判定する(ステップS141)。ステップS141において、指定入力データを取得したと判定された場合(ステップS141:Yes)、目標エリア指定部147は、指定入力データに基づいて第2散水エリア52を指定する(ステップS142)。ステップS142において、指定入力データを取得していないと判定された場合(ステップS141:No)、目標エリア指定部147は、運搬パス31に基づいて第2散水エリア52を指定するか否かを判定する(ステップS143)。ステップS143において、運搬パス31に基づいて第2散水エリア52を指定すると判定した場合(ステップS143:Yes)、目標エリア指定部147は、運搬パス31に基づいて第2散水エリア52を指定する(ステップS144)。ステップS143において、運搬パス31に基づいて第2散水エリア52を指定しないと判定した場合(ステップS143:No)、目標エリア指定部147は、作業場4の外形に基づいて第2散水エリア52を指定する(ステップS145)。
【0091】
散水条件生成部149は、ステップS142,S144,S145のいずれか一つにおいて指定された第2散水エリア52に基づいて、散水パス41を生成する(ステップS146)。広域散水条件の散水パス41が生成された後、ステップS15,S16,S17の処理が実施される。
【0092】
図25及び図26のそれぞれは、実施形態に係る広域散水条件の生成方法を示す模式図である。図25及び図26のそれぞれは、排土場4Bにおける広域散水条件の生成方法を示す。図25に示すように、排土場4Bに生成された複数の運搬パス31を含むように、第2散水エリア52が指定されてもよい。図26に示すように、排土場4Bの外形が縮小された第2散水エリア52が指定されてもよい。散水条件生成部149は、無人散水車両3により第2散水エリア52の全部が散水されるように、散水パス41を生成する。
【0093】
ステップS2において、条件入力データが取得されたと判定された場合(ステップS2:Yes)、散水条件決定部148は、入力データ取得部142により取得された条件入力データが示す散水条件を判定する。散水条件決定部148は、入力データ取得部142により取得された条件入力データが無散水条件を示す条件入力データであるか否かを判定する(ステップS3)。
【0094】
ステップS3において、入力データ取得部142により取得された条件入力データが無散水条件を示す条件入力データであると判定した場合(ステップS3:Yes)、散水条件決定部148は、無散水条件を散水条件として決定する(ステップS4)。ステップS4の処理が実施された後、ステップS5,S15,S16,S17の処理が実施される。
【0095】
ステップS3において、入力データ取得部142により取得された条件入力データが無散水条件を示す条件入力データではないと判定した場合(ステップS3:No)、散水条件決定部148は、入力データ取得部142により取得された条件入力データが簡易散水条件を示す条件入力データであるか否かを判定する(ステップS6)。
【0096】
ステップS6において、入力データ取得部142により取得された条件入力データが簡易散水条件を示す条件入力データであると判定した場合(ステップS6:Yes)、散水条件決定部148は、簡易散水条件を散水条件として決定する(ステップS7)。ステップS7の処理が実施された後、上述のステップS8,S15,S16,S17の処理が実施される。
【0097】
ステップS6において、入力データ取得部142により取得された条件入力データが簡易散水条件を示す条件入力データではないと判定した場合(ステップS6:No)、散水条件決定部148は、広域散水条件を散水条件として決定する(ステップS13)。ステップS13の処理が実施された後、上述のステップS14,S15,S16,S17の処理が実施される。
【0098】
[コンピュータシステム]
図27は、実施形態に係るコンピュータシステム1000を示すブロック図である。管理装置14、制御装置17、制御装置18、及び制御装置19のそれぞれは、コンピュータシステム1000を含む。コンピュータシステム1000は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサ1001と、ROM(Read Only Memory)のような不揮発性メモリ及びRAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリを含むメインメモリ1002と、ストレージ1003と、入出力回路を含むインターフェース1004とを有する。上述の管理装置14、制御装置17、制御装置18、及び制御装置19のそれぞれの機能は、コンピュータプログラムとしてストレージ1003に記憶されている。プロセッサ1001は、コンピュータプログラムをストレージ1003から読み出してメインメモリ1002に展開し、プログラムに従って上述の処理を実行する。なお、コンピュータプログラムは、ネットワークを介してコンピュータシステム1000に配信されてもよい。
【0099】
コンピュータシステム1000又はコンピュータプログラムは、上述の実施形態に従って、入力装置28からの条件入力データを取得することと、条件入力データに基づいて、無人運搬車両2が走行する作業場4における無人散水車両3の散水条件を決定することと、決定された散水条件を生成して無人散水車両3に送信することと、を実行することができる。
【0100】
[効果]
以上説明したように、実施形態に係る作業現場1の管理システム13は、入力装置28からの条件入力データを取得する入力データ取得部142と、条件入力データに基づいて、無人運搬車両2が走行する作業場4における無人散水車両3の散水条件を決定する散水条件決定部148と、を備える。
【0101】
実施形態によれば、無人運搬車両2の運搬作業が無人散水車両3の散水作業により阻害されないように、管理者により適正な散水条件が選択される。管理システム13は、条件入力データに基づいて、無人運搬車両2の運搬作業が無人散水車両3の散水作業により阻害されないように、散水条件を決定することができる。散水条件生成部149は、散水条件決定部148により決定された散水条件を生成することができる。したがって、作業現場1の生産性の低下が抑制される。
【0102】
散水条件は、作業場4の第1散水エリア51に散水する簡易散水条件と、第1散水エリア51よりも大きい作業場4の第2散水エリア52に散水する広域散水条件と、散水しない無散水条件と、を含む。管理者は、簡易散水条件、広域散水条件、及び無散水条件の中から、作業現場1の生産性の低下を抑制できる適正な散水条件を選択することができる。散水条件決定部148は、条件入力データに基づいて、簡易散水条件、広域散水条件、及び無散水条件の少なくとも一つを、散水条件として決定することができる。
【0103】
散水条件生成部149は、無人運搬車両2の目標走行経路を示す運搬パス31に基づいて、簡易散水条件を生成する。無人運搬車両2は、運搬パス31に従って走行する。無人運搬車両2が走行するエリアにおいて粉塵又は砂埃が拡散する可能性が高い。無人運搬車両2の運搬パス31に基づいて、無人運搬車両2の走行エリアが重点的に散水されることにより、粉塵又は砂埃が拡散することが抑制される。
【0104】
散水条件生成部149は、予想時刻Teが算出された無人運搬車両2を示す対象車両の運搬パス31に基づいて、簡易散水条件を生成してもよい。対象車両が作業場4を走行する直前に、対象車両の予定走行エリアが散水されることにより、粉塵又は砂埃が拡散することが効果的に抑制される。
【0105】
散水条件生成部149は、予想時刻Teが算出された無人運搬車両2よりも過去に作業場4を走行した無人運搬車両2を示す過去車両の運搬パス31に基づいて、簡易散水条件を生成してもよい。過去車両の既走行エリアが散水されることにより、粉塵又は砂埃が拡散することが効果的に抑制される。
【0106】
散水条件生成部149は、運搬パス31の少なくとも一部と散水パス41とが一致するように、散水パス41を生成する。これにより、予定走行エリア及び既走行エリアの一方又は両方を含む無人運搬車両2の走行エリアが適正に散水される。
【0107】
散水条件生成部149は、目標エリア指定部147により指定された散水目標エリアである第2散水エリア52に基づいて、広域散水条件を生成する。これにより、無人散水車両3は、無人運搬車両2の走行エリアのみならず、粉塵又は砂埃が拡散する可能性がある作業場4の広い範囲に散水することができる。したがって、粉塵又は砂埃が拡散することが効果的に抑制される。
【0108】
目標エリア指定部147は、予想時刻Teが算出された無人運搬車両2を示す対象車両の運搬パス31、及び対象車両よりも過去に作業場4を走行した無人運搬車両2を示す過去車両の運搬パス31のそれぞれを含むように、第2散水エリア52を指定してもよい。無人運搬車両2の予定走行エリア及び既走行エリアのそれぞれが散水されるので、粉塵又は砂埃が拡散することが効果的に抑制される。
【0109】
目標エリア指定部147は、予想時刻Teが算出された無人運搬車両2を示す対象車両の運搬パス31、及び対象車両よりも将来に作業場4を走行する無人運搬車両2を示す将来車両の運搬パス31のそれぞれを含むように、第2散水エリア52を指定してもよい。複数の無人運搬車両2の予定走行エリアのそれぞれが散水されるので、粉塵又は砂埃が拡散することが効果的に抑制される。
【0110】
目標エリア指定部147は、作業場4の外形に基づいて、第2散水エリア52を指定してもよい。これにより、作業場4の広い範囲が満遍なく散水される。
【0111】
目標エリア指定部147は、入力装置28からの指定入力データに基づいて、第2散水エリア52を指定してもよい。これにより、管理者の意思に基づいて第2散水エリア52が指定される。
【0112】
散水条件生成部149は、無人散水車両3により第2散水エリア52の全部が散水されるように、散水パス41を生成する。指定された第2散水エリア52の全部が散水されるので、粉塵又は砂埃が拡散することが効果的に抑制される。
【0113】
図13を参照して説明したように、散水条件生成部149は、入力装置28からのパス入力データに基づいて散水パス41(手動生成パス)を生成することができる。また、散水条件生成部149は、運搬パス31又は第2散水エリア52(散水目標エリア)に基づいて散水パス41(自動生成パス)を自動的に生成することができる。手動生成パスは、自動生成パスよりも優先される。これにより、管理者の意思に基づいて散水パス41が生成される。
【0114】
[その他の実施形態]
上述の実施形態において、制御装置17の機能、制御装置18の機能、及び制御装置19の機能の少なくとも一部が、管理装置14に設けられてもよい。管理装置14の機能の少なくとも一部が、制御装置17、制御装置18、及び制御装置19の少なくとも一つに設けられてもよい。例えば、上述の実施形態において、制御装置19が、センサデータ取得部141の機能、入力データ取得部142の機能、作業場データ取得部143の機能、運搬条件生成部144の機能、運搬条件送信部145の機能、予想時刻算出部146の機能、目標エリア指定部147の機能、散水条件決定部148の機能、及び散水条件生成部149の機能の少なくとも一つを有してもよい。
【0115】
上述の実施形態において、例えば、センサデータ取得部141、入力データ取得部142、作業場データ取得部143、運搬条件生成部144、運搬条件送信部145、予想時刻算出部146、目標エリア指定部147、散水条件決定部148、散水条件生成部149、散水条件送信部150、及び表示制御部151のそれぞれが、別々のハードウエアにより構成されてもよい。
【符号の説明】
【0116】
1…作業現場、2…無人運搬車両、2A…車体、2B…走行装置、2C…ダンプボディ、3…無人散水車両、3A…車体、3B…走行装置、3C…タンク、3D…散水スプレー、4…作業場、4A…積込場、4B…排土場、5…駐機場、6…給油場、7…給水場、8…走行路、9…積込機、9A…旋回体、9B…走行体、9C…作業機、9D…作業機シリンダ、10…破砕機、11…給油機、12…給水機、13…管理システム、14…管理装置、15…通信システム、15A…無線通信機、15B…無線通信機、15C…無線通信機、15D…無線通信機、16…管制施設、17…制御装置、18…制御装置、19…制御装置、20…入力装置、21…表示装置、22…位置センサ、23…方位センサ、24…速度センサ、25…位置センサ、26…方位センサ、27…速度センサ、28…入力装置、29…表示装置、30…走行点、31…運搬パス、31R…運搬パス、31P…運搬パス、31F…運搬パス、32…スイッチバック点、33…積込点、34…排土点、35…排土エリア、40…走行点、41…散水パス、51…第1散水エリア、52…第2散水エリア、61…入口点、62…出口点、141…センサデータ取得部、142…入力データ取得部、143…作業場データ取得部、144…運搬条件生成部、145…運搬条件送信部、146…予想時刻算出部、147…目標エリア指定部、148…散水条件決定部、149…散水条件生成部、150…散水条件送信部、151…表示制御部、171…入力データ送信部、172…表示制御部、181…センサデータ送信部、182…運搬条件取得部、183…走行制御部、191…センサデータ送信部、192…散水条件取得部、193…走行制御部、194…散水制御部、1000…コンピュータシステム、1001…プロセッサ、1002…メインメモリ、1003…ストレージ、1004…インターフェース、Ds…距離、Pn…現況位置、T1…第1時間、T2…第2時間、Te…予想時刻、Tn…時点、Tr…所要時間、Vr…目標走行速度。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27