(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024044846
(43)【公開日】2024-04-02
(54)【発明の名称】連形パレットラックガード装置
(51)【国際特許分類】
B65G 1/14 20060101AFI20240326BHJP
【FI】
B65G1/14 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022150618
(22)【出願日】2022-09-21
(71)【出願人】
【識別番号】390037534
【氏名又は名称】オーエッチ工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】592018629
【氏名又は名称】三進金属工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003041
【氏名又は名称】安田岡本弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】清水 義久
(72)【発明者】
【氏名】新井 宏幸
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022FF01
3F022MM67
(57)【要約】
【課題】 2本のベルトをベルト連結具の上下一対の係合ピンに別個に連結できるようにする。
【解決手段】 連形パレットラック3の各支柱4の上部と下部とに、係合ピン5を有するベルト連結具Aを固定し、1本の支柱4の上部のベルト連結具Aの係合ピン5と隣接の支柱4の下部のベルト連結具Aの係合ピン5との間にベルトBを張り渡す。前記上下各ベルト連結具Aは、支柱4の前面と平行な主壁7aを有する装着金具7と、この装着金具7の主壁7aの前面に植設された上下一対の係合ピン5と、前記装着金具7の主壁7aの背面に固着されかつ支柱4の前面に固着されていて装着金具7の主壁7aを支柱4の前面から離して配置するハング金具8とを有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
連形パレットラック(3)の各支柱(4)の上部と下部とに、係合ピン(5)を有するベルト連結具(A)を固定し、1本の支柱(4)の上部のベルト連結具(A)の係合ピン(5)と隣接の支柱(4)の下部のベルト連結具(A)の係合ピン(5)との間にベルト(B)を張り渡す連形パレットラックガード装置であって、
前記上下各ベルト連結具(A)は、支柱(4)の前面と平行な主壁(7a)を有する装着金具(7)と、この装着金具(7)の主壁(7a)の前面に植設された上下一対の係合ピン(5)と、前記装着金具(7)の主壁(7a)の背面に固着されかつ支柱(4)の前面に固着されていて装着金具(7)の主壁(7a)を支柱(4)の前面から離して配置するハング金具(8)とを有することを特徴とする連形パレットラックガード装置。
【請求項2】
前記装着金具(7)は、前記主壁(7a)と、この主壁(7a)から屈曲して支柱(4)幅を間隔とする左右側壁(7b)とを有しており、前記主壁(7a)が支柱(4)の前面に当接可能に形成されかつ左右側壁(7b)が支柱(4)の左右側面に当接可能に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の連形パレットラックガード装置。
【請求項3】
前記ハング金具(8)は側面視略クランク形状であって、上部(8b)及び下部(8c)が支柱(4)の前面に締結部材(12)で着脱可能に固着され、上部(8b)及び下部(8c)から20~45mm離れた中央部(8a)が主壁(7a)の背面に締結部材(11)で着脱可能に固着されていることを特徴とする請求項1に記載の連形パレットラックガード装置。
【請求項4】
連形パレットラック(3)の各支柱(4)の上部と下部とに、係合ピン(5)を有するベルト連結具(A)を固定し、1本の支柱(4)の上部のベルト連結具(A)の係合ピン(5)と隣接の支柱(4)の下部のベルト連結具(A)の係合ピン(5)との間にベルト(B)を張り渡す連形パレットラックガード装置であって、
前記上下各ベルト連結具(A)は、支柱(4)の前面と平行な主壁(7a)とこの主壁(7a)から屈曲して支柱(4)幅を間隔とする左右側壁(7b)とを有する装着金具(7)と、この装着金具(7)の主壁(7a)の前面に植設された上下一対の係合ピン(5)とを有しており、
前記装着金具(7)は、主壁(7a)を支柱(4)の前面に当接しかつ左右側壁(7b)を支柱(4)の左右側面に当接していることを特徴とする連形パレットラックガード装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷物が棚から落下するのを防止できるようにした連形パレットラックガード装置に関する。
【背景技術】
【0002】
産業用ラック(JIS Z 0620)において、パレットラックの構造及び構成として、パレットラックは2本の支柱を上下ビームで連結して支柱枠を形成し、2組の支柱枠を表裏に配置して、表裏支柱を水平材及び筋かいで連結するとともに、表裏の上下各ビームをサブビームで連結して棚を形成する。
【0003】
このパレットラックを複数組、列方向に連結して複列形パレットラックとし、連方向に連結して連形パレットラックとする。この連形パレットラックの場合は、中間の支柱は連共通支柱となり、1本の中間支柱には上ビームも下ビームも2本ずつ連結される。複列形パレットラック及び連形パレットラックには定置固定式と移動式とがある。
【0004】
このようなパレットラックには、ビームとサブビームとで形成される棚に間口(支柱枠の表正面側の開口)から荷物を載せたパレットを搬入載置することになるが、パレットラックの運用方法として、棚のビームの前面にパレットの前面を略一致させるフラット方式と、棚のビームの前面から50mmの範囲でパレットの前面が突出するのを許容するオーバハング方式とがある。
【0005】
パレットラック、特にオーバハング方式で運用されるパレットラックにおいては、地震等において収納している荷物及びパレットが棚からはみ出したり、落下したりしないように、2本の支柱間にわたって間口にベルトをX状に張り渡すガード装置が用いられており、特許文献1には支柱にベルトを連結するための固定具が開示されている。
【0006】
特許文献1の固定具は、収納棚を支持する棚支柱に固定されて、落下防止用ベルトの端部の連結金具を嵌合連結する固定具であって、棚支柱に固定される固定台と、この固定台から立設されていて連結金具が嵌合するピン部材と、このピン部材の先端側に固定されて連結金具の離脱を阻止する係止部材とを有しており、前記ピン部材は固定台に固着される基部と、この基部より小径で連結金具が嵌合する嵌合ピン部とを有し、前記基部の外周と固定台の表面との間に補強部を設けている(請求項1)。
【0007】
また、前記ピン部材の嵌合ピン部は複数の連結金具を回動可能に嵌合する長さに設定されている(請求項3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前記従来技術は、ピン部材が固定台に固着される基部と、この基部より小径で連結金具が嵌合する嵌合ピン部とを有し、嵌合ピン部は複数の連結金具を回動可能に嵌合する長さに設定されているので、オーバハング方式のパレットラックのために、落下防止用ベルトを棚支柱及びビームの前面から離れた位置に配置でき、連形パレットラックのために、複連の落下防止用ベルトの連結金具を中間支柱で二重に連結しておくことができる。
【0010】
しかしながら、固定具の1本のピン部材に2個の連結金具を二重に嵌合することは、狭い空間での面倒な作業となり、かつ1本のピン部材に過大な負荷が掛かることになる。
【0011】
本発明は、このような従来技術の問題点を解決できるようにした連形パレットラックガード装置を提供することを目的とする。
【0012】
本発明は、ベルト連結具に上下一対の係合ピンを設けて、2本のベルトを別個に連結しておけるようにした連形パレットラックガード装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明における課題解決のための具体的手段は、連形パレットラック3の各支柱4の上部と下部とに、係合ピン5を有するベルト連結具Aを固定し、1本の支柱4の上部のベル
ト連結具Aの係合ピン5と隣接の支柱4の下部のベルト連結具Aの係合ピン5との間にベルトBを張り渡す連形パレットラックガード装置であって、
前記上下各ベルト連結具Aは、支柱4の前面と平行な主壁7aを有する装着金具7と、この装着金具7の主壁7aの前面に植設された上下一対の係合ピン5と、前記装着金具7の主壁7aの背面に固着されかつ支柱4の前面に固着されていて装着金具7の主壁7aを支柱4の前面から離して配置するハング金具8とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ベルト連結具に上下一対の係合ピンを設けているので、2本のベルトを別個の係合ピンに連結しておける。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施形態を示すオーバハング方式の連形パレットラックガード装置の斜視図である。
【
図7】連形パレットラックガード装置の正面図である。
【
図8】連形パレットラックガード装置の平面図である。
【
図9】連形パレットラックガード装置の側面図である。
【
図10】フラット方式の連形パレットラックガード装置の斜視図である。
【
図11】フラット方式のベルト連結具の斜視図である。
【
図12】フラット方式のベルト連結具の側面図である。
【
図13】フラット方式のベルト連結具の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1、7~9において、複列形の連形パレットラック3を定置固定式にし、オーバハング方式で運用したときに適用する連形パレットラックガード装置1を示している。
【0018】
パレットラックは、2本の支柱4を上下ビーム21で連結して支柱枠を形成し、2組の支柱枠を表裏に配置して、表裏の支柱4を水平材24及び筋かい25で連結するとともに、表裏の上下各ビーム21をサブビーム22で連結して棚を形成する。
【0019】
このパレットラックを複数組、列方向に連結して複列形パレットラックとし、連方向に連結して連形パレットラック3とする。この連形パレットラック3の場合は、中間の支柱4は連共通支柱となり、1本の中間支柱4には上ビーム21も下ビーム21も2本ずつ連結される。
【0020】
このような連形パレットラック3には、ビーム21とサブビームと22で形成される棚に間口M(支柱枠の表正面側の開口)から荷物Wを載せたパレットRを搬入載置する。この荷物W及びパレットRは、棚のビーム21の前面から50mmの範囲で突出するのが許容されており、荷物W及びパレットRが棚から大きくはみ出したり落下したりするのを防止するベルトBは、支柱4及びビーム21の前面から50mm前後離れた前方に張り渡されている。このベルトBは、2本の支柱4間にわたって間口MにX状に張り渡される。
【0021】
図1~9において、連形パレットラックガード装置1は、複数本のベルトBと、連形パレットラック3の各支柱4の上部と下部とに固定したベルト連結具Aとを有する。
【0022】
前記上下各ベルト連結具Aは、断面コ字形状の装着金具7と、この装着金具7の前面に植設された上下一対の係合ピン5と、支柱4の前面に固着されかつ装着金具7を取り付けるハング金具8と、支柱4の内部に配置されていてハング金具8とともに支柱4を挟む裏当て板9とを有する。
【0023】
各支柱4は、
図1、4、6に示されるように、断面コ字状の長尺型鋼であり、その前面には上下方向に多数の正面係合穴4aが形成され、側面にも上下方に多数の側面係合穴4
bが形成されている。前記側面係合穴4bは水平材24や筋かい25を連結するための締結具の貫通に利用される。
【0024】
ハング金具8は帯板を屈曲して側面視略クランク形状に形成されており、中央部8aと上部8b及び下部8cとは平行であるが、水平部分を挟んで離れており、中央部8aは上部8b及び下部8cから20~40mm離れている、ハング金具8は上部8b及び下部8cを支柱4の前面に当てがい、正面係合穴4aを貫通する締結部材12で裏当て板9とともに支柱4に固着されている。
【0025】
装着金具7は板材を断面コ字形状に形成して強度を高めており、支柱4の前面と平行な主壁7aとこの主壁7aから屈曲して支柱4幅を間隔とする左右側壁7bとを有する。この装着金具7は、主壁7aの裏面が支柱4の前面に当接可能に形成され、かつ左右側壁7bが支柱4の左右側面に当接可能に形成されている。
【0026】
例えば、支柱4の正面幅α1と側面幅β1の寸法が75*75(mm)の場合、装着金具7は主壁7aの正面幅が85mmであり、主壁7aの裏面幅α2(左右側壁7b間隔)が75~76mmになっている。
【0027】
装着金具7は主壁7aの背面をハング金具8の中央部8aに当てがって締結部材11によって固着されており、装着金具7と支柱4との間にハング金具8が介在するが故に、装着金具7の主壁7aは支柱4の前面から20~40mm離れて配置されることになる。
【0028】
装着金具7は主壁7aの前面に上下一対の係合ピン5が間隔(中心間距離γ)をおいて植設(溶着)されている。係合ピン5は頭部5aが胴部5bより大径であり、ベルトBの両端部に設けた係合体Baを胴部5bに係合し、頭部5aで係合体Baの離脱を阻止する形状になっている。
【0029】
上下係合ピン5は中心間距離γが80~120mmであり、支柱4の正面幅α1より大きい寸法となっており、支柱4の正面の中央で上下に配置するが故に、装着金具7の正面幅を支柱4の正面幅α1と略同程度の寸法に納めることができている。
【0030】
なお、2本の係合ピン5を水平方向に間隔をおいて配置すると、装着金具7の正面幅を支柱4の正面幅α1より大幅に大きい寸法となり、支柱4からはみ出て、棚への荷物W及びパレットRの搬入の障害になる。
【0031】
ベルトBの係合体Baには、頭部5aを挿通する大穴と、頭部5aより小径で胴部5bに嵌合する小穴とを連通状に形成したダルマ穴Bbが形成されている。また、ベルトBは両端の係合体Ba間の長さが長さ調整具28によって調整可能になっている。
【0032】
係合ピン5は胴部5bの長さLが15~25mmであり、胴部5bに嵌合したベルトBの係合体Baは支柱4の前面から35~65mm離れて配置されることになる。ハング金具8の中央部8aの高さ及び係合ピン5の胴部5bの長さはそれぞれ適宜設定され、ベルトBの係合体Baを支柱4の前面から50mm離れて配置できるようにする。
【0033】
図7に示す連形パレットラック3において、連形パレットラックガード装置1は3本の支柱4に上下ベルト連結具Aを固定し、各間口Mに2本のベルトBをX形状に張り渡している。
【0034】
中間の支柱4の上部ベルト連結具Aには、上側係合ピン5にベルトBの上側係合体Baが係合され、このベルトBの下側係合体Baは中間の支柱4に一方向に隣接する支柱4の下部ベルト連結具Aの上側係合ピン5に係合される。
【0035】
これと同時に、中間の支柱4の上部ベルト連結具Aの下側係合ピン5に他方向のベルトBの上側係合体Baが係合され、この他方向ベルトBの下側係合体Baは中間の支柱4に他方向に隣接する支柱4の下部ベルト連結具Aの下側係合ピン5に係合される。
【0036】
前記中間の支柱4のベルト連結具Aの上下係合ピン5には、一方向と他方向のベルトBが個別にかつ距離を離して係合することになり、距離が離れているので係脱作業が容易にでき、上下に離れているので支柱4から水平方向に突出していなく、荷物W及びパレットRの搬入の障害にならなく、荷物W及びパレットRが棚から脱落しそうになってベルトBを引っ張っても、その負荷に十分耐える強度を確認することができる。
【0037】
また、各ベルトBは、上部ベルト連結具Aの上側係合ピン5と下部ベルト連結具Aの上側係合ピン5との間に張設されるものと、上部ベルト連結具Aの下側係合ピン5と下部ベ
ルト連結具Aの下側係合ピン5との間に張設されるものとは略同一長さになるので、張設作業前の準備のベルト長さ予備設定が容易になる。
【0038】
図10~13において、複列形の連形パレットラック3を定置固定式にし、フラット方式で運用したときに適用する連形パレットラックガード装置1を示している。
【0039】
連形パレットラック3は前記実施形態と同一であり、連形パレットラックガード装置1は、複数本のベルトBと、連形パレットラック3の各支柱4の上部と下部とに固定したベルト連結具Aとを有し、上下各ベルト連結具Aはハング金具8を備えていなく、断面コ字形状の装着金具7と、この装着金具7に植設された上下一対の係合ピン5と、支柱4の内部に配置されていて装着金具7支柱4とともに支柱4を挟む裏当て板9とを有する。
【0040】
装着金具7は前記オーバハング方式の実施形態と同一のものであり、板材をコ字形状に屈曲して堅牢にしており、支柱4の前面と平行な主壁7aと、この主壁7aから屈曲して支柱4の正面幅α1を間隔とする左右側壁7bとを有する。この装着金具7は、主壁7aの裏面が支柱4の前面に当接可能に形成され、かつ左右側壁7bが支柱4の左右側面に当接可能に形成されている。
【0041】
例えば、支柱4の正面幅α1と側面幅β1の寸法が75*75(mm)の場合、装着金具7は主壁7aの正面幅が85mmであり、主壁7aの裏面幅α2(左右側壁7b間隔)が75~76mmになっている。
【0042】
したがって、装着金具7は主壁7aを支柱4の前面に当接しかつ左右側壁7bを支柱4の左右側面に当接しており、上下一対の係合ピン5を支柱4の前面に近接して配置している。
【0043】
ベルト連結具Aの上下一対の係合ピン5には、左右両側から張り渡されてくる2本のベルトBを上下に離れて個別に連結されることになり、2本のベルトBをフラット方式に対応する位置に配置することができる。
【0044】
即ち、連形パレットラックガード装置1は、ベルト連結具Aにハング金具8を備えればオーバハング方式で運用され、ハング金具8を備えなければその他の部材を流用してフラット方式で運用される。
【0045】
図14において、ベルト連結具Aの装着金具7の変形例を示しており、この装着金具7は平面視においてコ字形状の板材であり、支柱4の前面と平行な主壁7aとこの主壁7aから屈曲して支柱4幅を間隔とする左右側壁7bとを有するが、左右側壁7bは上下に離れかつ長く形成されている。
【0046】
この装着金具7は主壁7aから左右に腕部7buと脚部7bdとが突出した形状であり、腕部7buも脚部7bdも支柱4の左右側面と当接する、または挟持することができる。支柱4の正面幅α1と側面幅β1の寸法が75*75(mm)の場合、装着金具7は主壁7aの正面幅が85mmであり、主壁7aの裏面幅α2(左右側壁7b間隔)が75~76mmになっており、左右側壁7bの腕部7buも脚部7bdも長さが支柱4の側面幅75mmと略同一寸法に形成されている。
【0047】
装着金具7は支柱4に固着のハング金具8の中央部8aに固着すると、支柱4の前面から20~40mm離れた配置となるが、腕部7buも脚部7bdも側面幅75mmであるので、45~35mmの範囲で支柱4の側面と重合することができる。
【0048】
ベルトBによって係合ピン5が引っ張られると、装着金具7にはトルクが加わるが、左右側壁7bの腕部7bu及び脚部7bdが支柱4の左右側面に当接して、負荷の一部を支えることができる。
【0049】
前述した実施形態においては、連形パレットラック3の各支柱4の上部と下部とに、係合ピン5を有するベルト連結具Aを固定し、1本の支柱4の上部のベルト連結具Aの係合ピン5と隣接の支柱4の下部のベルト連結具Aの係合ピン5との間にベルトBを張り渡す連形パレットラックガード装置であって、前記上下各ベルト連結具Aは、支柱4の前面と平行な主壁7aを有する装着金具7と、この装着金具7の主壁7aの前面に植設された上下一対の係合ピン5と、前記装着金具7の主壁7aの背面に固着されかつ支柱4の前面に固着されていて装着金具7の主壁7aを支柱4の前面から離して配置するハング金具8とを有する。
【0050】
この構成によって、ベルト連結具Aは上下一対の係合ピン5を有するので、左右両側から張り渡されてくる2本のベルトBを上下に離れて個別に連結することができ、ハング金具8によって、オーバハング方式に対応する位置である支柱4の前面から離れた位置に上下一対の係合ピン5を配置しておける。
【0051】
また、前記実施形態においては、装着金具7は、前記主壁7aと、この主壁7aから屈曲して支柱4幅を間隔とする左右側壁7bとを有しており、前記主壁7aが支柱4の前面に当接可能に形成されかつ左右側壁7bが支柱4の左右側面に当接可能に形成されている。
【0052】
この構成によって、ハング金具8を介さずに、装着金具7を支柱4に直接嵌合することが可能になる。
【0053】
さらに、前記実施形態においては、ハング金具8は側面視略クランク形状であって、上部8b及び下部8cが支柱4の前面に締結部材12で着脱可能に固着され、上部8b及び下部8cから20~45mm離れた中央部8aが主壁7aの背面に締結部材11で着脱可能に固着されている。
【0054】
この構成によって、ハング金具8を支柱4に固着してからそのハング金具8に装着金具7を固着することにより、係合ピン5を支柱4の前面から20~45mm離れたオーバハング方式に対応する位置に配置することができる。
【0055】
さらにまた、前記実施形態においては、連形パレットラック3の各支柱4の上部と下部とに、係合ピン5を有するベルト連結具Aを固定し、1本の支柱4の上部のベルト連結具Aの係合ピン5と隣接の支柱4の下部のベルト連結具Aの係合ピン5との間にベルトBを張り渡す連形パレットラックガード装置であって、
前記上下各ベルト連結具Aは、支柱4の前面と平行な主壁7aとこの主壁7aから屈曲して支柱4幅を間隔とする左右側壁7bとを有する装着金具7と、この装着金具7の主壁7aの前面に植設された上下一対の係合ピン5とを有しており、
前記装着金具7は、主壁7aを支柱4の前面に当接しかつ左右側壁7bを支柱4の左右側面に当接している。
【0056】
この構成によって、ベルト連結具Aは上下一対の係合ピン5を有するので、左右両側から張り渡されてくる2本のベルトBを上下に離れて個別に連結することができ、上下一対の係合ピン5をフラット方式に対応する位置に配置しておける。
【0057】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、部材の形状、構成及び組み合わせ等を変更したりすることもできる。
【0058】
例えば、装着金具7は左右側壁を持たない主壁7aのみの形状、即ち、1枚の平板で形成することも可能である。
【0059】
ベルト連結具Aは、ハング金具8の幅を支柱4の正面幅α1と略同一にし、装着金具7の左右側壁7bがハング金具8の側面に当接するようにしてもよい。
【0060】
ハング金具8の中央部8aの長さを上下係合ピン5の間隔よりも長く形成し、その中央部8aに上下係合ピン5を直接植設し、装着金具7を割愛するように構成することも可能である。
【符号の説明】
【0061】
1 連形パレットラックガード装置
3 連形パレットラック
4 支柱
4a 正面係合穴
4b 側面係合穴
5 係合ピン
5a 頭部
5b 胴部
7 装着金具
7a 主壁
7b 側壁
8 ハング金具
8a 中央部
8b 上部
8c 下部
9 裏当て板
11 締結部材
12 締結部材
21 ビーム
22 サブビーム
24 水平材
28 長さ調整具
α1 正面幅
α2 裏面幅
β1 側面幅
γ 中心間距離
A ベルト連結具
B ベルト
Ba 係合体
Bb ダルマ穴
L 長さ
M 間口
R パレット
W 荷物