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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024044885
(43)【公開日】2024-04-02
(54)【発明の名称】撮影補助装置及び撮影補助方法
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/10 20180101AFI20240326BHJP
   A61J 3/00 20060101ALI20240326BHJP
【FI】
G16H20/10
A61J3/00 310Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022150679
(22)【出願日】2022-09-21
(71)【出願人】
【識別番号】000149837
【氏名又は名称】富士フイルム富山化学株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083116
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 憲三
(74)【代理人】
【識別番号】100170069
【弁理士】
【氏名又は名称】大原 一樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128635
【弁理士】
【氏名又は名称】松村 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100140992
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 憲政
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 純
【テーマコード(参考)】
4C047
5L099
【Fターム(参考)】
4C047AA17
4C047CC15
4C047CC16
4C047KK10
4C047KK13
4C047KK30
4C047KK31
5L099AA25
(57)【要約】
【課題】薬剤の撮影における環境光の影響が抑制され、好ましい薬剤の撮影が実現される、撮影補助装置及び撮影補助方法を提供する。
【解決手段】撮影補助装置10は、薬剤Mが収容される分包袋Pが配置される構造を有する第1部材であり、配置される分包袋の撮影対象の面と反対側の面の側に位置する第1面を有する第1部材12、第1部材から延在し、分包袋が配置される位置の第1面と反対側へ延在する構造を有する第2部材であり、第1部材へ配置される分包袋に対する環境光の入射を抑制する第2部材14、第1部材から延在し、分包袋が配置される位置の第1面と反対側へ延在する構造を有し、かつ、第1部材を挟んで第2部材の反対側に配置される第3部材16と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬剤が収容される分包袋が配置される構造を有する第1部材であり、前記配置される分包袋の撮影対象の面と反対側に位置する第1面を有する第1部材と、
前記第1部材から延在し、前記分包袋が配置される位置の前記第1面と反対側へ延在する構造を有する第2部材であり、前記第1部材へ配置される分包袋に対する環境光の入射を抑制する第2部材と、
前記第1部材から延在し、前記分包袋が配置される位置の前記第1面と反対側へ延在する構造を有し、かつ、前記第1部材を挟んで前記第2部材の反対側に配置される第3部材と、
を備えた撮影補助装置。
【請求項2】
前記第3部材は、前記撮影補助装置を設置する際の脚部を有し、
前記脚部は、前記第1面の法線が水平方向の成分を有し、かつ、前記第2部材が延在する方向が前記法線の方向の成分を有する姿勢で前記撮影補助装置を設置させる請求項1に記載の撮影補助装置。
【請求項3】
前記第2部材は、前記第2部材の延在する方向と直交する方向に延在する側面部材を備えた請求項1に記載の撮影補助装置。
【請求項4】
前記第2部材は、前記側面部材の端が、前記第3部材の延在する方向と直交する方向における前記第3部材の端と接合される請求項3に記載の撮影補助装置。
【請求項5】
前記第2部材の先端は、前記第3部材の先端よりも前記第1部材から離れた位置となる請求項4に記載の撮影補助装置。
【請求項6】
前記第2部材は、前記第1面とのなす角度が90度を超える構造を有する請求項1に記載の撮影補助装置。
【請求項7】
前記第3部材は、前記第1面とのなす角度が90度を超える構造を有する請求項1に記載の撮影補助装置。
【請求項8】
前記第3部材は、前記第1面とのなす角度が120度以上となる構造を有する請求項1に記載の撮影補助装置。
【請求項9】
前記第1部材は、前記分包袋に収容される前記薬剤の移動を抑制する移動抑制機構を備える請求項1から8のいずれか一項に記載の撮影補助装置。
【請求項10】
前記移動抑制機構は、前記分包袋を前記第1面へ向けて押圧する押圧部材を備えた請求項9に記載の撮影補助装置。
【請求項11】
前記押圧部材は、前記第1面と対向する第1対向面に配置される請求項10に記載の撮影補助装置。
【請求項12】
前記第1対向面は、前記第1面の平面形状に対応する形状を有し、前記第1面に対応する位置に形成される貫通穴が形成され、
前記押圧部材は、前記第1対向面の前記貫通穴の周囲に配置される請求項11に記載の撮影補助装置。
【請求項13】
前記押圧部材は、弾性部材が用いられる請求項10に記載の撮影補助装置。
【請求項14】
前記移動抑制機構は、前記第1面における前記押圧部材を用いて前記分包袋が押圧される位置に配置される緩衝部材を備えた請求項10に記載の撮影補助装置。
【請求項15】
前記第1面は、複数の突起が形成される請求項9に記載の撮影補助装置。
【請求項16】
前記第1面は、縁に対して中央が凸となる形状を有する請求項9に記載の撮影補助装置。
【請求項17】
前記第1面は、前記分包袋が前記第1部材へ挿入される方向に延在する複数の凸部が形成され、
前記複数の凸部は、前記第1面に対して平行となる方向であり、前記凸部が延在する方向と直交する方向に沿って距離を空けて配置される請求項9に記載の撮影補助装置。
【請求項18】
薬剤が収容される分包袋が配置される構造を有する第1部材であり、前記配置される分包袋の撮影対象の面と反対側に位置する第1面を有する第1部材を備えた撮影補助装置を用いて、前記薬剤の撮影を補助する撮影補助方法であって、
前記撮影補助装置は、
前記第1部材から延在し、前記分包袋が配置される位置の前記第1面と反対側へ延在する構造を有する第2部材であり、前記第1部材へ配置される分包袋に対する環境光の入射を抑制する第2部材と、
前記第1部材から延在し、前記分包袋が配置される位置の前記第1面と反対側へ延在する構造を有し、かつ、前記第1部材を挟んで前記第2部材の反対側に配置される第3部材と、
を備え、
前記第1面が鉛直上方向を向く姿勢を適用して設置された前記撮影補助装置の前記第1部材へ、前記薬剤が収容された分包袋を配置し、
前記第1面へ配置された前記分包袋の位置を固定し、
前記第1面へ前記分包袋が固定された撮影補助装置の姿勢を、前記第1面が鉛直上方向を向く姿勢から、前記第1面が鉛直上方向と交差する方向を向く姿勢へ変え、前記薬剤の撮影を補助する撮影補助方法。
【請求項19】
薬剤が収容される分包袋が配置される構造を有する第1部材であり、前記配置される分包袋の撮影対象の面と反対側に位置する第1面を有する第1部材を備えた撮影補助装置を用いて、前記薬剤の撮影を補助する撮影補助方法であって、
前記撮影補助装置は、
前記第1部材から延在し、前記分包袋が配置される位置の前記第1面と反対側へ延在する構造を有する第2部材であり、前記第1部材へ配置される分包袋に対する環境光の入射を抑制する第2部材と、
前記第1部材から延在し、前記分包袋が配置される位置の前記第1面と反対側へ延在する構造を有し、かつ、前記第1部材を挟んで前記第2部材の反対側に配置される第3部材と、
を備え、
前記第3部材の少なくとも一部が脚部として機能し、前記第1面が鉛直上方向と交差する方向を向く姿勢を適用して設置された前記撮影補助装置を用いて前記薬剤の撮影を補助する撮影補助方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮影補助装置及び撮影補助方法に関する。
【背景技術】
【0002】
病院などの医療機関では、患者等が持参した持参薬の鑑別を実施している。持参薬は、1つの分包袋に複数の薬剤が封入され一包化されている場合がある。一包化されている持参薬に対して、分包袋ごとに薬剤を撮影し、薬剤の撮影データを用いて鑑別が実施される場合がある。
【0003】
特許文献1は、1以上の薬剤が含まれる薬剤群を撮影し、薬剤群の撮影データを用いて薬剤群に含まれる薬剤を識別する薬剤識別装置が記載される。同文献に記載の装置は、透明の載置台へ載置される薬剤群を、載置台の薬剤に対して反対側の下側から撮影する。薬剤群の載置台と反対側にはカバーが具備される
特許文献2は、観察対象薬剤の撮影データを用いて調剤の監査支援を実施する調剤監査装置が記載される。同文献に記載の装置は、回転台の上に装着される薬剤ホルダを用いて支持される観察対象薬剤を撮影する。観察対象薬剤の撮影は、PTPシートの正面、側面及び裏面について実施される。なお、PTPは、Press Through Packageの省略語である。
【0004】
特許文献3は、分包袋へ封入される薬剤を撮影し、撮影された画像から分包袋内の薬剤を認識する薬剤監査支援装置が記載される。同文献に記載の装置は、L字型の本体筐体部と、本体筐体部の下側を支持するベース部を備える。ベース部は矩形の平面形状を有している。
【0005】
特許文献4は、識別対象の薬剤の撮影画像に基づき、識別対象の薬剤の識別を実施する薬剤認識システムが記載される。同文献に記載の装置は、載置台に対して薬剤を押さえ、薬剤と分包袋との接触の程度を調整する押さえ機構を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2022-025439号公報
【特許文献2】特開2016-220911号公報
【特許文献3】特開2016-106647号公報
【特許文献4】国際公開第2022/065275号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、分包袋へ封入される薬剤を撮影する際に、分包袋の表面へ到達した環境光が分包袋の表面において反射して、分包袋の内部へ封入されている薬剤が十分に撮影できずに、薬剤の識別が困難となり得る。分包袋へ到達する環境光として、室内照明光及び太陽光などの自然光が挙げられる。
【0008】
特許文献1から特許文献4はいずれも、上記した分包袋の表面における環境光の反射という課題に関する記載及び示唆はない。また、特許文献1等には、上記した課題を解決する発明が開示されていない。
【0009】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、薬剤の撮影における環境光の影響が抑制され、好ましい薬剤の撮影が実現される、撮影補助装置及び撮影補助方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1態様に係る撮影補助装置は、薬剤が収容される分包袋が配置される構造を有する第1部材であり、配置される分包袋の撮影対象の面と反対側に位置する第1面を有する第1部材と、第1部材から延在し、分包袋が配置される位置の第1面と反対側へ延在する構造を有する第2部材であり、第1部材へ配置される分包袋に対する環境光の入射を抑制する第2部材と、第1部材から延在し、分包袋が配置される位置の第1面と反対側へ延在する構造を有し、かつ、第1部材を挟んで第2部材の反対側に配置される第3部材と、を備えた撮影補助装置である。
【0011】
第1態様に係る撮影補助装置によれば、第1部材へ配置される分包袋に対する環境光の入射を抑制する第2部材が具備される。これにより、分包袋の表面における環境光の反射が抑制された薬剤の撮影を実施し得る。
【0012】
第2態様に係る撮影補助装置は、第1態様の撮影補助装置において、第3部材は、撮影補助装置を設置する際の脚部を有し、脚部は、第1面の法線が水平方向の成分を有し、かつ、第2部材が延在する方向が法線の方向の成分を有する姿勢で撮影補助装置を設置させてもよい。
【0013】
第2態様によれば、第3部材は撮影補助装置を設置する際の脚部を有する。これにより、第1面の法線が水平方向の成分を有し、かつ、第2部材が延在する方向が法線の方向の成分を有する姿勢が適用される撮影補助装置の設置が実現される。
【0014】
第3部材は、脚部として機能する部材が具備されてもよいし、第3部材を構成する面が脚部として機能する構造及び形状を有していてもよい。
【0015】
第3態様に係る撮影補助装置は、第1態様又は第2態様の撮影補助装置において、第2部材は、第2部材の延在する方向と直交する方向に延在する側面部材を備えてもよい。
【0016】
第3態様によれば、第2部材の延在する方向と直交する方向からの、環境光の入射の抑制が強化される。
【0017】
第4態様に係る撮影補助装置は、第3態様の撮影補助装置において、第2部材は、側面部材の端が、第3部材の延在する方向と直交する方向における第3部材の端と接合されてもよい。
【0018】
第4態様によれば、第1部材が全周にわたって覆われる。これにより、第1部材へ配置される分包袋への光の入射の抑制が強化される。
【0019】
第5態様に係る撮影補助装置は、第3態様又は第4態様の撮影補助装置において、第2部材の先端は、第3部材の先端よりも第1部材から離れた位置とされてもよい。
【0020】
第5態様によれば、第2部材の側から入射される光の入射の抑制が強化される。
【0021】
第6態様に係る撮影補助装置は、第1態様から第5態様のいずれか一態様の撮影補助装置において、第2部材は、第1面とのなす角度が90度を超える構造を有していてもよい。
【0022】
第6態様によれば、撮影対象に対する撮影装置の向き及び距離の調整を含む、撮影装置の撮影範囲を調整する際に、第2部材が邪魔にならず、撮影範囲の調整がしやすい。
【0023】
第7態様に係る撮影補助装置は、第1態様から第6態様のいずれか一態様の撮影補助装置において、第3部材は、第1面とのなす角度が90度を超える構造を有していてもよい。
【0024】
第7態様によれば、第3部材が水平となる向きに撮影補助装置が置かれた際に、斜め上から撮影装置を第1部材へ配置される分包袋に対して正対させることが可能である。例えば、机等の作業第に対して撮影補助装置が設置され、撮影者が椅子に座った姿勢を考える。撮影者の目からカメラのファインダーを介して撮影対象の薬剤が直線で結ばれるので、撮影者の目線が下がる。撮影対象の面が仰角になっていると、その線上で撮影ができるので撮影者が姿勢を変えずに済み、撮影がしやすい。
【0025】
第8態様に係る撮影補助装置は、第1態様から第7態様のいずれか一態様の撮影補助装置において、第3部材は、第1面とのなす角度が120度以上となる構造を有していてもよい。
【0026】
第8態様によれば、第1部材へ配置される分包袋を相対的に寝かせることができる。これにより、撮影範囲の調整がしやすく、かつ、分包袋の内部における薬剤の落下及び分包紙の内部における下の方への薬剤の偏りが抑制される。
【0027】
第9態様に係る撮影補助装置は、第1態様から第8態様のいずれか一態様の撮影補助装置において、第1部材は、分包袋に収容される薬剤の移動を抑制する移動抑制機構を備えてもよい。
【0028】
第9態様によれば、第1部材へ配置される分包袋の内部における薬剤の落下を抑制し得る。
【0029】
第10態様に係る撮影補助装置は、第9態様の撮影補助装置において、移動抑制機構は、分包袋を第1面へ向けて押圧する押圧部材を備えてもよい。
【0030】
第10態様によれば、第1部材へ配置される袋の内部において、薬剤の位置を固定し得る。
【0031】
第11態様に係る撮影補助装置は、第10態様の撮影補助装置において、押圧部材は、第1面と対向する第1対向面に配置されてもよい。
【0032】
第11態様によれば、第1面と対向する側から第1面の方へ袋を押圧し得る。
【0033】
第12態様に係る撮影補助装置は、第11態様の撮影補助装置において、第1対向面は、第1面の平面形状に対応する形状を有し、第1面に対応する位置に形成される貫通穴が形成され、押圧部材は、第1対向面の貫通穴の周囲に配置されてもよい。
【0034】
第12態様によれば、第1部材へ配置される分包袋の周囲部が押圧される。これにより、分包袋の押圧に起因する薬剤に対するストレスが軽減される。また、押圧部材の写り込みが抑制される。
【0035】
第13態様に係る撮影補助装置は、第10態様から第12態様のいずれか一態様の撮影補助装置において押圧部材は、弾性部材が用いられてもよい。
【0036】
第13態様によれば、第1部材へ配置される分包袋に対して好ましい押圧力を付与し得る。
【0037】
第14態様に係る撮影補助装置は、第10態様から第13態様のいずれか一態様の撮影補助装置において、移動抑制機構は、第1面における押圧部材を用いて分包袋が押圧される位置に配置される緩衝部材を備えてもよい。
【0038】
第14態様によれば、第1部材へ配置される分包袋の内部における薬剤の落下の抑制を強化し得る。
【0039】
第15態様に係る撮影補助装置は、第9態様から第14態様のいずれか一態様の撮影補助装置において、第1面は、複数の突起が形成されてもよい。
【0040】
第15態様によれば、第1部材へ配置される分包袋の内部における薬剤の落下の抑制を強化し得る。
【0041】
第16態様に係る撮影補助装置は、第9態様から第14態様のいずれか一態様の撮影補助装置において、第1面は、縁に対して中央が凸となる形状を有していてもよい。
【0042】
第16態様によれば、第1部材へ配置される分包袋の内部における薬剤の落下の抑制を強化し得る。
【0043】
第17態様に係る撮影補助装置は、第9態様から第16態様のいずれか一態様の撮影補助装置において、第1面は、分包袋が第1部材へ挿入される方向に延在する複数の凸部が形成され、複数の凸部は、第1面に対して平行となる方向であり、凸部が延在する方向と直交する方向に沿って距離を空けて配置されてもよい。
【0044】
第17態様によれば、第1部材へ配置される分包袋の内部における薬剤の落下の抑制を強化し得る。
【0045】
第18態様に係る撮影補助方法は、薬剤が収容される分包袋が配置される構造を有する第1部材であり、配置される分包袋の撮影対象の面と反対側に位置する第1面を有する第1部材を備えた撮影補助装置を用いて、薬剤の撮影を補助する撮影補助方法であって、撮影補助装置は、第1部材から延在し、分包袋が配置される位置の第1面と反対側へ延在する構造を有する第2部材であり、第1部材へ配置される分包袋に対する環境光の入射を抑制する第2部材と、第1部材から延在し、分包袋が配置される位置の第1面と反対側へ延在する構造を有し、かつ、第1部材を挟んで第2部材の反対側に配置される第3部材と、を備え、第1面が鉛直上方向を向く姿勢を適用して設置された撮影補助装置の第1部材へ、薬剤が収容された分包袋を配置し、第1面へ配置された分包袋の位置を固定し、第1面へ分包袋が固定された撮影補助装置の姿勢を、第1面が鉛直上方向を向く姿勢から、第1面が鉛直上方向と交差する方向を向く姿勢へ変え、薬剤の撮影を補助する撮影補助方法である。
【0046】
第18態様に係る撮影補助方法によれば、第1態様に係る撮影補助装置と同様の作用効果を得ることが可能である。
【0047】
第18態様において、第2態様から第17態様で特定した事項と同様の事項を適宜組み合わせることができる。その場合、撮影補助装置において特定される処理や機能を担う構成要素は、これに対応する処理や機能を担う撮影補助方法の構成要素として把握することができる。
【0048】
第19態様に係る撮影補助方法は、薬剤が収容される分包袋が配置される構造を有する第1部材であり、配置される分包袋の撮影対象の面と反対側に位置する第1面を有する第1部材を備えた撮影補助装置を用いて、薬剤の撮影を補助する撮影補助方法であって、撮影補助装置は、第1部材から延在し、分包袋が配置される位置の第1面と反対側へ延在する構造を有する第2部材であり、第1部材へ配置される分包袋に対する環境光の入射を抑制する第2部材と、第1部材から延在し、分包袋が配置される位置の第1面と反対側へ延在する構造を有し、かつ、第1部材を挟んで第2部材の反対側に配置される第3部材と、を備え、第3部材の少なくとも一部が脚部として機能し、第1面が鉛直上方向と交差する方向を向く姿勢を適用して設置された撮影補助装置を用いて薬剤の撮影を補助する撮影補助方法である。
【0049】
第19態様に係る撮影補助方法によれば、第1態様に係る撮影補助装置と同様の作用効果を得ることが可能である。
【0050】
第19態様において、第2態様から第17態様で特定した事項と同様の事項を適宜組み合わせることができる。その場合、撮影補助装置において特定される処理や機能を担う構成要素は、これに対応する処理や機能を担う撮影補助方法の構成要素として把握することができる。
【発明の効果】
【0051】
本発明によれば、第1部材へ配置される分包袋に対する環境光の入射を抑制する第2部材が具備される。これにより、分包袋の表面における環境光の反射が抑制された薬剤の撮影を実施し得る。
【図面の簡単な説明】
【0052】
図1図1は実施形態に係る撮影補助装置における撮影状態を示す斜視図である。
図2図2は実施形態に係る撮影補助装置における薬剤の配置状態を示す斜視図である。
図3図3図1に示す撮影補助装置の斜視図である。
図4図4図2に示す撮影補助装置の斜視図である。
図5図5図1に示す撮影補助装置の正面図である。
図6図6図1に示す撮影補助装置の上面図である。
図7図7図1に示す撮影補助装置の底面図である。
図8図8図1に示す撮影補助装置の左側面図である。
図9図9図1に示す撮影補助装置の右側面図である。
図10図10図1に示す撮影補助装置の裏面図である。
図11図11図5に示すマーカの変形例を示す模式図である。
図12図12図5に示すマーカの他の変形例を示す模式図である。
図13図13は撮影補助装置の縦断面図である。
図14図14は第1変形例に係る撮影補助装置の斜視図である。
図15図15は第1変形例の他の態様に係る撮影補助装置の斜視図である。
図16図16は第2変形例に係る撮影補助装置の斜視図である。
図17図17は第3変形例に係る撮影補助装置の模式図である。
図18図18は配置面の第1変形例の説明図である。
図19図19は配置面の第2変形例の説明図である。
図20図20は配置面の第3変形例の説明図である。
図21図21は配置面の第4変形例の説明図である。
図22図22は第5変形例に係る撮影補助装置の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0053】
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施形態について詳説する。本明細書では、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、重複する説明は適宜省略する。
【0054】
[実施形態に係る撮影補助装置の概要]
〔全体構成〕
図1は実施形態に係る撮影補助装置における撮影状態を示す斜視図である。撮影補助装置10は、カメラCを用いて、一包化された複数の薬剤Mが収容される分包袋Pの外側から、分包袋Pの内部へ収容される薬剤Mを撮影する際に、分包袋Pへの環境光の入射の抑制を目的として使用される。図1にはカメラCとして、携帯端末装置MPに内蔵されるカメラを例示する。
【0055】
図示の都合上、図1ではカメラCを用いて撮影されている分包袋P及び薬剤Mの図示が省略され、カメラCを用いて撮影されている薬剤Mが収容される分包袋Pと連続して構成される分包袋P及び分包袋Pの内部へ収容される薬剤Mに対して符号が付される。図2に示す分包袋P及び薬剤Mについても同様である。
【0056】
なお、環境光は、室内照明光及び太陽光などの自然光など、撮影補助装置が設置される環境における様々な光が含まれ得る。カメラCは、静止画撮影が可能な撮影装置であればよく、動画撮影が可能であってもよい。
【0057】
薬剤Mは、錠剤及びカプセル等が含まれる。分包袋Pは、透明であってもよいし、一部が透明であり、一部が不透明であってもよい。分包袋Pは、表面及び裏面の両面が透明であってもよいし、表面又は裏面の一部の領域が不透明であってもよい。
【0058】
透明とは、分包袋Pへ収容される薬剤Mを撮影できる程度に光を透過させるものであればよい。不透明とは、分包袋Pへ収容される薬剤Mが視認されるが、薬剤Mの撮影が困難である程度の光の透過が含まれ得る。不透明の領域の例として、日付、医療機関名、患者の氏名、服用タイミング及び薬剤の名称等が印刷される領域の背景が挙げられる。
【0059】
撮影補助装置10を用いて撮影された薬剤の撮影データは、薬剤の識別に使用される。薬剤を識別した識別データは、薬剤の鑑別に適用される。識別データは、薬剤の監査に使用されてもよい。
【0060】
図1に示す撮影補助装置10は、配置部材12、脚部材14及び光抑制部材16を備え、脚部材14及び光抑制部材16は、四角形形状を有する配置部材12の外周を構成する各辺から放射状に延在する構造を有している。なお、四角形形状は、四角形の頂角が円弧に置き換えられた形状であってもよい。
【0061】
撮影補助装置10は、全体として四角錐台形状を有している。四角錐台の一方の底面には、薬剤Mが収容される分包袋Pが配置される配置部材12が配置される。四角錐台の他方の底面は、脚部材14の先端14A及び光抑制部材16の先端16Aが囲む第1開口22とされる。なお、四角錐台の各斜辺は、図1に示すように面取りが施された曲面として構成されてもよいし、面取りが施されない辺であってもよい。
【0062】
脚部材14の先端14Aは、配置部材12の側の脚部材14の端を基端とする場合の基端と反対側の端である。同様に、光抑制部材16の先端16Aは、配置部材12の側の光抑制部材16の端を基端とする場合の基端と反対側の端である。
【0063】
撮影補助装置10は、四角錐台を構成する4つの斜面のうち、1つの斜面が脚部材14として機能し、脚部材14として機能する斜面を除く他の3つの斜面が、光抑制部材16として機能する。
【0064】
脚部材14の外側面14Bは、ゴム脚などの滑り止め機能を有する部材が取り付けられてもよい。脚部材14の外側面14Bは、キャスターなどの移動補助機能を有する部材が取り付けられてもよい。キャスターはブレーキ機能を有するものが好ましい。
【0065】
脚部材14の外側面14Bは、撮影補助装置10の安定した姿勢の確保を目的として、滑り止め処理等の表面処理が施されてもよい。脚部材14の外側面14Bは、撮影補助装置10が図1に示す姿勢が適用され、作業台に置かれる際に下側を向く面であり、作業台と接触する面である。
【0066】
撮影補助装置10は、配置部材12の溝20に対して分包袋Pが挿入され、配置面を支持面として分包袋Pが規定の位置へ固定される。分包袋Pの内部へ収容される薬剤Mを撮影する際に、撮影補助装置10は脚部材14が下へ向けられ、かつ、第1開口22が正面を向けられる姿勢が適用される。
【0067】
ここでいう下とは、鉛直方向と直交する水平面に対して平行な面へ撮影補助装置10が設置される場合に、鉛直下向きの成分を有する方向を表す。同様に、上は、水平面に対して平行な面へ撮影補助装置10が設置される場合に、鉛直上向きの成分を有する方向を表す。上及び下は相対的な方向の関係を表し得る。また、正面とは、カメラCが位置するされる側を表す。
【0068】
なお、水平面に対して平行な面の平行は、厳密な平行に限定されず、現実には水平面に対して交差する面であっても、作用効果等の観点から平行とみなすことができる、実質的な平行が含まれていてもよい。
【0069】
図2は実施形態に係る撮影補助装置における薬剤の配置状態を示す斜視図である。図2では、図1に示す参照符号の一部の図示を、適宜、省略する。図2は、配置部材12を下へ向け、かつ、第1開口22を上に向けて撮影補助装置10が設置された状態を示す。撮影補助装置10に対して分包袋Pが配置される際に、撮影補助装置10は、配置部材12が下へ向けられ、かつ、第1開口22が上へ向けられる姿勢が適用される。分包袋Pは、図2の手前側から溝20の内部へ挿入され、溝20の奥側の面へ突き当てられて固定される。
【0070】
分包袋Pが溝20へ挿入され、固定された撮影補助装置10は、脚部材14を支点として、図2の手前側から奥側へ撮影補助装置10を回転させ、図1に示す脚部材14を下へ向けて立てた姿勢とされる。
【0071】
なお、実施形態に記載の配置部材12は、第1部材の一例である。実施形態に記載の光抑制部材16は、第2部材の一例である。実施形態に記載の脚部材14は、第3部材の一例である。実施形態に記載の溝20は、分包袋が配置される構造の一例である。図1に示す撮影補助装置10の姿勢から、図2に示す撮影補助装置10の姿勢への変更は、撮影補助方法に含まれる工程の一例である。
【0072】
〔撮影補助装置の構造例〕
図3図1に示す撮影補助装置の斜視図である。図4図2に示す撮影補助装置の斜視図である。配置部材12は、配置面30を有する配置面部材31を備える。配置部材12は、配置面30と対向する配置対向面32を有する配置対向面部材34を備える。配置面30と配置対向面32とは互いに平行である。配置部材12の溝20は、配置面30と配置対向面32との間の空間であり、図3における横方向へ配置部材12を貫通する貫通溝として把握される。
【0073】
配置対向面部材34は、配置対向面部材34を厚み方向へ貫通する第2開口36が形成される。配置対向面部材34の厚み方向は、配置面30の法線NLの方向として把握される。
【0074】
第2開口36を構成する辺が囲む形状は、配置面30の平面形状に対応する形状であり、第2開口36は配置面30に対応するサイズを有し、かつ、配置面30に対応する位置を有する。例えば、第2開口36を構成する辺が囲む形状は、配置面30の平面形状に対して相似であってもよい。第1開口22から、分包袋Pへ収容される薬剤Mを撮影する際に、薬剤Mが存在し得る全領域を露出させる位置、平面形状及びサイズを有している。
【0075】
配置対向面部材34は、第2開口36の周囲へ照明装置が取り付けられる。なお、図3及び図4では、照明装置の図示を省略する。照明装置は符号70を付して図13に図示する。
【0076】
図3に示す撮影補助装置10は、脚部材14が下向きとされ、水平面に対して平行となる面へ設置された場合に、配置面30の法線NLの方向が水平方向の成分を有する姿勢である。図3に示す姿勢を有する撮影補助装置10において、光抑制部材16は、配置部材12の少なくとも一部を起点として、全体が配置面30の法線NLの方向の成分を有する構造として把握される。脚部材14は、配置部材12を挟んで光抑制部材16の反対側の位置に配置される上面部材16Dを有する。
【0077】
すなわち、脚部材14は、配置部材12から配置面30と反対側へ延在する形状を有している。同様に、光抑制部材16は全体として、配置部材12から配置面30と反対側へ延在する形状を有している。図3及び図4には、光抑制部材16が延在する方向と、脚部材14が延在する方向とが非平行であり、光抑制部材16と脚部材14とのなす角度が0度を超える場合を例示する。
【0078】
図3に示す撮影補助装置10に具備される光抑制部材16は、上面部材16Dが延在する方向と直交する側面方向に延在する第1側面部材16B及び第2側面部材16Cを備える。第1側面部材16B及び第2側面部材16Cにおける上面部材16Dと反対側の端は、脚部材14と接合される構造を有する。
【0079】
なお、実施形態に記載の配置面30は第1面の一例である。実施形態に記載の配置対向面32は、第1対向面の一例である。実施形態に記載の第1側面部材16B及び第2側面部材16Cは、側面部材の一例である。
【0080】
図5図1に示す撮影補助装置の正面図である。図6図1に示す撮影補助装置の上面図である。図7図1に示す撮影補助装置の底面図である。図8図1に示す撮影補助装置の左側面図である。図9図1に示す撮影補助装置の右側面図である。図10図1に示す撮影補助装置の裏面図である。
【0081】
上記した正面図などの図面の名称は、図5を正面図とした場合の相対的な面の名称が用いられている。図5から図10では、図1から図4に図示した参照符号が、適宜、省略されている。
【0082】
図5に示す正面図では、薬剤Mを撮影する際の撮影範囲が把握される。配置部材12の配置面30は、最大撮影範囲として把握される。図6図8及び図9では、分包袋Pを固定する固定構造50が把握される。なお、図6等では分包袋Pの図示を省略する。
【0083】
図5に示すように、撮影補助装置10はマーカ40を備える。マーカ40は、印刷を用いて生成されてもよい。マーカ40は、分包袋Pを固定する板バネ支持部材56における板バネが取り付けられる面に対して反対側の面に具備される。板バネ支持部材56及び板バネの配置の詳細は後述する。
【0084】
図5に示すマーカ40は、4つの頂点として頂点V1、頂点V2、頂点V3及び頂点V4が規定される。図5に示す先端40A及び先端40Dの形状が半円のマーカ40では、先端40Aに対応する頂点V1及び先端40Dに対応する頂点V4は、半円の中心の位置として把握される。図5に示す頂点V1等は、説明の都合上、図示したものであり、現実のマーカ40は、頂点V1等を表すドット等を有していない。
【0085】
図5には、先端40A及び先端40Dの形状が半円のマーカ40を例示するが、マーカ40の先端40A等は平らであってもよい。図11図5に示すマーカの変形例を示す模式図である。図11には、先端41A及び先端41Dの形状が平らのマーカ41を例示する。
【0086】
図11に示す先端41A及び先端41Dの形状が平らのマーカ41では、頂点V1Aはマーカ41の先端41Aの位置であり、幅方向の中点の位置として規定される。同様に、頂点V4Aはマーカ41の先端41Dの位置であり、幅方向の中点の位置として規定される。
【0087】
図5に示すマーカ40における角部40Bの頂点V2は、長方形形状を有する辺部40Eの幅方向の中点の位置であり、長方形形状を有する辺部40Fの幅方向の中点の位置として規定される。同様に、角部40Cに配置される頂点V3は、長方形形状を有する辺部40Fの幅方向の中点の位置であり、長方形形状を有する辺部40Gの幅方向の中点の位置として規定される。図11に示すマーカ41における頂点V2A及び頂点V3Aについても、同様である。辺部40E等の幅方向は、辺部40E等が延在する方向と直交する方向を適用し得る。図11に示すマーカ41についても同様である。
【0088】
図12図5に示すマーカの他の変形例を示す模式図である。同図に示すマーカ42は、頂点V11に対して頂点マーカM1が具備される。また、頂点V12、頂点V13及び頂点V14のそれぞれに対して、頂点マーカM2、頂点マーカM3及び頂点マーカM4が具備される。
【0089】
頂点マーカM1は、頂点マーカM2、頂点マーカM3及び頂点マーカM4は、中心位置に配置されるドットと、ドットを囲む中空の円とを含んで構成される。すなわち、頂点マーカM1等は、同心の二重円を適用し得る。
【0090】
図5に示すマーカ40の撮影画像は、撮影対象の薬剤M及びマーカ40が撮影され得られた撮影画像から、撮影距離及び撮影視点の標準化を行う際の基準として機能する。撮影対象の薬剤M及びマーカ40が一緒に撮影され得られた撮影画像に対して画像処理を施し、撮影画像からマーカ40の4つの頂点の座標を取得する。
【0091】
まず、座標が特定されたマーカ40の頂点V1、頂点V2、頂点V3及び頂点V4が、撮影距離及び撮影視点の標準化後に行く先の座標を指定する。座標が特定された頂点V、頂点V2、頂点V3及び頂点V4が、指定した座標の位置に変換されるような透視変換行列を求める。このような透視変換行列は、4点あれば一意に定まる。例えば、OpenCVのgetPerspectiveTransform関数によって、4点の対応関係があれば透視変換行列を求めることができる。
【0092】
求められた透視変換行列を用いて、元の撮影画像の全体を透視変換し、透視変換後の画像を取得する。このような透視変換は、OpenCVのwarpPerspective関数を用いることで実行することができる。この透視変換後の画像が、撮影距離及び撮影視点が標準化された標準化画像である。
【0093】
図12に示す頂点マーカM1等は例示であり、様々な形状を適用し得る。例えば、頂点マーカM1等は、四角形であってもよいし、ArUcoマーカであってもよい。頂点マーカM1等が円形又は四角形の場合は、頂点マーカM1等が複数ある方がよい。複数の頂点マーカM1等が円形の場合は、複数の頂点マーカM1等は同心状の円形が好ましい。また、複数の頂点マーカM1等が四角形の場合は、複数の頂点マーカM1等は同心状の四角形が好ましい。
【0094】
マーカ40は、図5に示す黒以外の色に着色されてもよい。マーカ40の色は、白、緑及び黄色等、カメラを用いる撮影と人の視認性とを両立する色が好ましい。特に、一包化された薬剤が収容される分包袋Pの反射と区別しやすい色が好ましい。分包袋Pの反射と区別しやすい色の例として、緑、黄色及びオレンジ等が挙げられる。図11に示すマーカ41についても同様である。
【0095】
図7は脚部材14の外側面14Bの構造が把握される。図10では、配置部材12の配置面30と反対側の裏面12Aの構造が把握される。図6等に示す固定構造50は、板バネ52、当接部材54及び板バネ支持部材56を備える。
【0096】
板バネ52は、分包袋Pに対して配置面30へ向く押圧力を付与する。板バネ52は、板バネ支持部材56を介して配置対向面部材34における第2開口36の周囲へ取り付けられる。なお、実施形態に記載の第2開口36は、第1対向面に形成される貫通穴の一例である。
【0097】
固定構造50は、2つの板バネ52を備える。2つの板バネ52の一方は、光抑制部材16の第1側面部材16Bの側の端に配置され、他方は、光抑制部材16の第2側面部材16Cの側の端に配置される。
【0098】
当接部材54は、配置面部材31の配置面30の周囲に取り付けられる。配置面部材31における当接部材54の配置は、配置対向面部材34における板バネ52の配置に対応している。板バネ52は、当接部材54との間に分包袋Pの周囲部を挟み、分包袋Pに対して配置面30へ向く押圧力を付与する。
【0099】
図10に示す配置部材12の裏面12Aは、図示しないスタンドを備えてもよい。スタンドは、薬剤Mの撮影をする際に、撮影補助装置10の裏面12Aを支え、撮影補助装置10の姿勢を安定させる脚として機能する。スタンドは、薬剤Mを配置する際に、撮影補助装置10の裏面12Aの内部に収容されてもよい。
【0100】
図1から図10には、脚部材14及び光抑制部材16が一体に構成され、一体構成の脚部材14及び光抑制部材16が配置部材12へ取り付けられる態様を示す。一方、配置部材12、脚部材14及び光抑制部材16のそれぞれが別の部材として構成され、配置部材12に対して脚部材14が取り付けられ、かつ、配置部材12に対して光抑制部材16が取り付けられる構造を適用し得る。
【0101】
配置部材12に対する脚部材14及び光抑制部材16の取り付けは、機械的なはめ合わせを適用してもよいし、接着を適用してもよい。撮影補助装置10は、配置部材12に対して脚部材14及び光抑制部材16の少なくともいずれかが取り外し自在に構成されてもよい。
【0102】
図13は撮影補助装置の縦断面図である。図13には、図3に示す撮影補助装置10の縦断面を図示する。ここでいう縦断面は、配置面30と直交し、かつ、脚部材14を貫く断面線が適用される断面である。
【0103】
配置部材12は、薬剤Mを撮影する際に薬剤Mに対して照明光を照射する照明装置70を備える。
【0104】
照明装置70は、配置対向面部材34の配置対向面32における第2開口36の周囲に配置される。照明装置70は、複数のLED素子が並べられる照明装置を適用し得る。照明装置70は、複数のLED素子の前面にフィルタを備え、光量分布が抑制される。図13には、照明装置70の一部が図示される。照明装置70は、第2開口36の内部36Aに配置されてもよい。
【0105】
照明装置70は、配置部材12へ配置される薬剤Mが収容される分包袋Pの全体を均一に照明する位置へ配置される。例えば、薬剤Mの厚みの最大値が9ミリメートル程度の場合、照明装置70は薬剤Mが収容される分包袋Pとの距離が10ミリメートル以上20ミリメートル以下となる位置に配置し得る。照明装置70と分包袋Pとの距離は、薬剤Mの厚みに応じて、適宜、規定し得る。
【0106】
撮影補助装置10を構成する脚部材14及び光抑制部材16は、環境光に対して遮光性を有する材料を用いて構成される。脚部材14及び光抑制部材16の材料の例として、樹脂材料及び金属材料などが挙げられる。なお、遮光性は、光の透過を完全に遮断する性能に限定されず、薬剤Mの撮影に支障がない範囲において、光の少なくとも一部が遮断される性能であればよい。
【0107】
撮影補助装置10を構成する配置部材12、脚部材14及び光抑制部材16は、内側の面が環境光の反射が抑制される色に着色される態様が好ましい。脚部材14及び光抑制部材16の内側の面に適用される色の例として、黒、つや消しの黒及びグレーなどが挙げられる。
【0108】
脚部材14及び光抑制部材16は、材料自体が環境光に対する遮光性を有していてもよいし、透過する材料に対して塗装などの表面処理を施して、自然光に対する遮光性を付与してもよい。
【0109】
図13には、配置面30に対してカメラCと同じ側へ照明装置70が配置され、薬剤Mへ照射された照明光の反射光をカメラCが受光する態様を例示したが、配置面30に対してカメラCと反対側へ照明装置70が配置され、薬剤Mを透過した透過光をカメラCが受光する態様を適用してもよい。バックライト越しに薬剤Mを撮影すると、錠剤の刻印が浮き出る画像を取得し得る。バックライトが用いられる薬剤Mの撮影は、分包袋の表面及び裏面が不透明の場合に有効である。
【0110】
照明装置70から照射される照明光は、薬剤Mの刻印に対して影を付けることで、刻印を認識しやすくする。また、照明光は、薬剤Mを明るくして、薬剤Mの色及び薬剤Mの形状の認識をしやすくする。
【0111】
[実施形態の作用効果]
実施形態に係る撮影補助装置10は、以下の作用効果を得ることが可能である。
【0112】
〔1〕
撮影補助装置10は、分包袋Pへ収容される薬剤Mが配置される配置部材12、配置部材12から延在する構造を有する脚部材14及び光抑制部材16を備える。脚部材14は、配置部材12の分包袋Pが配置される位置の配置面30と反対側へ延在する構造を有する。光抑制部材16は、配置部材12の分包袋Pが配置される位置の配置面30と反対側へ延在する構造を有し、脚部材14と対向する構造を有する。これにより、配置部材12に対して配置される分包袋Pへ収容される薬剤Mを撮影する際に、光抑制部材16が分包袋Pの表面へ向かう環境光の少なくとも一部を遮り、分包袋Pの表面における環境光の反射が抑制される。
【0113】
〔2〕
光抑制部材16は、配置面30の周囲の一部を覆う第1側面部材16B、第2側面部材16C及び上面部材16Dを備え、脚部材14と合わせて、配置部材12の配置面30の全周を覆う構造を有する。これにより、分包袋Pの表面へ向かう環境光を遮る機能が強化される。
【0114】
〔3〕
撮影補助装置10は、水平面に対して平行となる面へ設置され、分包袋Pへ収容される薬剤Mを撮影する際に、脚部材14が下へ向けられ、光抑制部材16が上に向けられ、配置部材12の配置面30が鉛直上方向の成分を有する方向に向けられる。これにより、撮影対象の薬剤Mを撮影する際の撮影範囲の調整が容易である。
【0115】
〔4〕
撮影補助装置10は、薬剤Mが収容される分包袋Pを配置部材12へ配置する際に、脚部材14の先端14A及び光抑制部材16の先端16Aを上に向けて水平面に対して平行となる面へ設置される。これにより、配置部材12へ配置された分包袋Pを容易に認識し得る。
【0116】
[第1変形例]
図15は第1変形例に係る撮影補助装置の斜視図である。図15には、水平面に対して平行となる面へ撮影補助装置100が設置される状態を示す。
【0117】
第1変形例に係る撮影補助装置100は、平板状の光抑制部材106を備える。図15に示す光抑制部材106は、図1に示す光抑制部材16における第1側面部材16B及び第2側面部材16Cがなく、上面部材16Dのみを有している。
【0118】
また、撮影補助装置100は、平板状の脚部材104が光抑制部材106と分離された構造を有している。図15には、脚部材104の外側面104Bに対して、複数のゴム脚104Cが取り付けられる。複数のゴム脚104Cは、3つ以上であればよい。撮影補助装置100が作業台へ設置された際の撮影補助装置100の安定した設置状態が確保されれば、脚部材104の外側面104Bはゴム脚104Cが取り付けられていない平面であってもよい。
【0119】
撮影補助装置100に具備される配置部材102は、図1等に示す配置部材12と同様の構成が適用される。すなわち、配置部材102は、配置面130を有する配置面部材131及び配置対向面132を有する配置対向面部材134を備える。配置対向面部材134は、厚み方向を貫通する第2開口136が形成される。
【0120】
水平面に対して平行な面へ設置される撮影補助装置100において、光抑制部材106は配置面130の法線NLの方向が水平方向の成分を有して設けられ、配置部材102の少なくとも一部を起点として、配置面130から配置面の法線NLの方向を有して設けられる。
【0121】
また、水平面に対して平行な面へ設置される撮影補助装置100において、脚部材104は配置部材102を介して、光抑制部材106に対して反対側の位置であり、脚部材104と対向する位置へ配置される。
【0122】
撮影補助装置100は、脚部材104と光抑制部材106とをつなぐ補強部材を備えていてもよい。例えば、撮影補助装置100は、脚部材104の先端104Aと光抑制部材106の先端106Aとをつなぐ補強部材を備え得る。補強部材の位置は、脚部材104の先端104A及び光抑制部材106の先端106Aよりも基端側の位置であってもよい。
【0123】
撮影補助装置100は、配置部材102の方へ光抑制部材106が折りたたみ自在の構造を有していてもよい。同様に、撮影補助装置100は、配置部材102の方へ脚部材104が折りたたみ自在の構造を有していてもよい。図15に示す撮影補助装置100Aについても同様である。
【0124】
図15は第1変形例の他の態様に係る撮影補助装置の斜視図である。図15に示す撮影補助装置100Aの脚部材114は、図15に示す撮影補助装置100に具備される脚部材104と形状が相違する。
【0125】
図15に示す脚部材114は、平板の両端が曲げられた構造を有しており、脚部材114が延在する方向と直交する方向における脚部材114の端114Bが、光抑制部材116を向く成分を有している。
【0126】
同様に、光抑制部材116は、平板の両端が曲げられた構造を有しており、光抑制部材116が延在する方向と直交する方向における光抑制部材116の端116Bが、脚部材114を向く成分を有している。
【0127】
[第1変形例の作用効果]
第1変形例に係る撮影補助装置100は、薬剤Mが収容される分包袋Pに対して、光抑制部材116の側から照射される環境光の少なくとも一部が遮断される。これにより、薬剤Mを撮影する際の分包袋Pの表面における環境光の反射が抑制される。
【0128】
[第2変形例]
図16は第2変形例に係る撮影補助装置の斜視図である。第2変形例に係る撮影補助装置200は、配置面230の法線NLの方向について、光抑制部材206の長さが脚部材204の長さよりも長い構造を有している。
【0129】
すなわち、撮影補助装置200は、配置面230の法線NLの方向について、脚部材204の先端204Aよりも、光抑制部材206の先端206Aが、配置部材202から遠い位置となり、光抑制部材206が脚部材204よりも遠位方向に延在する構造を有している。
【0130】
図16には、光抑制部材206を構成する第1側面部材206B、第2側面部材206C及び上面部材206Dのうち、配置面230の法線NLの方向について、上面部材206Dの長さが脚部材204の長さよりも長い構造を有する態様を例示する。
【0131】
撮影補助装置200の光抑制部材206は、配置面230の法線NLの方向について、脚部材204と同じ長さの部材に対して延長部材を取り付けて、脚部材204よりも長い構造を実現してもよい。また、図16に示す光抑制部材206において、第1側面部材206B及び第2側面部材206Cを、上面部材206Dと同じ長さに延長してもよい。
【0132】
[第2変形例の作用効果]
第2変形例に係る撮影補助装置200は、水平面に対して平行な面へ設置される際に、上側から照射される環境光の少なくとも一部を遮断する効果が強化される。これにより、分包袋Pの表面における環境光の反射の抑制が強化される。
【0133】
[第3変形例]
図17は第3変形例に係る撮影補助装置の模式図である。図17には、第3変形例に係る撮影補助装置300の右側面図に対応する模式図を示す。第3変形例に係る撮影補助装置300は、配置部材302に具備される配置面330を基準として光抑制部材306とのなす角度θ1が90度を超える鈍角とされる構造を有している。配置面330を基準とする例として、配置面330の法線NLの方向と基準とする例が挙げられる。
【0134】
[第3変形例の作用効果]
第3変形例に係る撮影補助装置300は、水平面に対して平行な面へ設置される際に、光抑制部材306が水平面に対して上を向く。これにより、薬剤Mを撮影する際の撮影範囲の調整がしやすくなる。
【0135】
第3変形例に係る撮影補助装置300において、配置面330と脚部材304とが直交する態様であっても、上記した作用効果を得ることが可能である。なお、直交は厳密な直交に限定されず、作用効果等の観点から直交とみなし得る実質的な直交が含まれ得る。
【0136】
[第4変形例]
第4変形例として、図6等に示す固定構造50に関する変形例を示す。以下に示す固定構造は、薬剤Mが収容される分包袋P及び分包袋Pへ収容される薬剤Mを固定するものであり、分包袋Pへ収容される薬剤Mを撮影する際の、分包袋Pの内部における薬剤Mの移動を抑制する。
【0137】
〔配置面の第1変形例〕
図18は配置面の第1変形例の説明図である。図18には、第4変形例に係る撮影補助装置400の縦断面図を示す。撮影補助装置400は、配置部材402、脚部材404及び光抑制部材406を備える点で、図1等に示す撮影補助装置10と同様の構成を有している。
【0138】
撮影補助装置400は、配置部材402に対して固定部450が具備される。固定部450は、板バネ452及び緩衝部材458を備える。板バネ452は、図6等に示す板バネ52と同様に、配置対向面部材434の配置対向面432に対して配置される。板バネ452は、図6等に示す板バネ支持部材56と同様の構造及び配置が適用される支持部材を用いて支持される。図18では、図6に示す板バネ支持部材56に対応する支持部材の図示を省略する。
【0139】
固定部450は、板バネ452に代わり配置面430の全面を覆うサイズ及び配置を有する透明の弾性板を備えてもよい。透明の弾性板の材料の例として、アクリル樹脂が挙げられる。
【0140】
緩衝部材458は、配置面部材431の配置面430へ配置される。緩衝部材458は、分包袋Pの1分包に対応する形状及びサイズを有し、かつ、分包袋Pの1分包の全面を覆う位置に配置されてもよいし、分包袋Pの1分包よりも小さい緩衝部材458が、配置面430の一部に対して配置されてもよい。
【0141】
緩衝部材458は、分包袋Pが板バネ452に押圧された際に、薬剤Mの形状に応じて変形する性能を有する部材を適用し得る。緩衝部材458の材料の例として、ポリウレタン等が挙げられる。
【0142】
なお、実施形態に記載の固定部450は、分包袋に収容される薬剤の移動を抑制する移動抑制機構の一例である。以下に説明する固定部450等も同様である。実施形態に記載の板バネ452は、押圧部材の一例であり、弾性部材の一例である。
【0143】
第1変形例に係る配置面430が適用される撮影補助装置400は、緩衝部材458の変形に起因して薬剤Mの位置が固定される。これにより、薬剤Mの移動が抑制される。特に、撮影を実施する際の薬剤Mの落下が抑制される。
【0144】
〔配置面の第2変形例〕
図19は配置面の第2変形例の説明図である。図19には、撮影補助装置400Aの縦断面図を示す。図19に示す固定部450Aは、図18に示す緩衝部材458に代わり、複数の凸形状459が形成される緩衝部材458Aが具備される。すなわち、配置部材402Aは、配置面430Aに対して緩衝部材458Aが配置される。
【0145】
緩衝部材458Aが有する複数の凸形状459のサイズ及び配置は、撮影対象の薬剤Mのサイズ及び数等に応じて規定し得る。凸形状459の材料は、硬質であってもよいし、柔軟性を有していてもよい。なお、実施形態に記載の凸形状459は、背景面へ形成される複数の突起の一例である。
【0146】
第2変形例に係る配置面430Aが適用される撮影補助装置400Aは、緩衝部材458Aの凸形状459に対して薬剤Mが押し当てられ、薬剤Mの位置が固定される。これにより、薬剤Mの移動が抑制される。特に、撮影を実施する際の薬剤Mの落下が抑制される。
【0147】
〔配置面の第3変形例〕
図20は配置面の第3変形例の説明図である。図20には、撮影補助装置400Bの上面図を示す。撮影補助装置400Bは、固定部450Bを備える。固定部450Bは、図18に示す緩衝部材458に代わり、緩衝部材458Bを備える。すなわち、置部402Bは、配置面430Bに対して緩衝部材458Bが配置される。
【0148】
緩衝部材458Bは、配置面430Bにおける中央部470の厚みが相対的に厚く、板バネ452の当接位置472の厚みが相対的に薄い形状を有している。緩衝部材458Bの材料は、硬質であってもよいし、柔軟性を有していてもよい。なお、実施形態に記載の緩衝部材458Bの形状は、縁に対して中央が凸となる形状の一例である。
【0149】
第3変形例に係る配置面430Bが適用される撮影補助装置400Bは、緩衝部材458Bの中央部470に対して分包袋Pが押し当てられ、分包袋Pへ収容される薬剤Mの位置が固定される。これにより、薬剤Mの移動が抑制される。特に、撮影を実施する際の薬剤Mの落下が抑制される。
【0150】
〔配置面の第4変形例〕
図21は配置面の第4変形例の説明図である。図21には、撮影補助装置400Cのうち配置部材402Cを図示し、脚部材及び光抑制部の図示を省略する。撮影補助装置400Cは、図1等に示す脚部材14及び光抑制部材16を適用してもよいし、変形例に係る脚部材及び光抑制部を適用してもよい。
【0151】
配置面430Cは、溝420が貫通する図21における横方向に延びる凸部480が形成される。図21には、凸部480が延びる方向と直交する方向に沿って、複数の凸部480が形成される態様を例示する。
【0152】
溝420が貫通する方向に沿って、薬剤Mが収容される分包袋Pを溝420へ挿入する際に、隣り合う凸部480の間に薬剤Mが保持される。これにより、溝420が貫通する方向における薬剤Mの移動である、薬剤Mの落下が抑制される。
【0153】
第4変形例に示す非平面の配置面における法線NLは、配置面に規定される複数の法線を代表する代表法線を適用し得る。代表法線の例として、配置面の重心位置における法線が挙げられる。
【0154】
[第5変形例]
図22は第5変形例に係る撮影補助装置の説明図である。図22には、撮影補助装置500の右側面図を示す。撮影補助装置500は、脚部材504が延在する方向と、配置部502に具備される配置面530とのなす角の角度θ2が120度以上となる構造を有する。
【0155】
撮影補助装置500は、水平面に対して平行となる面へ脚部材504を下に向けて撮影補助装置500が設置される際に、配置面530を十分に寝かせることができ、薬剤Mを撮影する際の撮影範囲の調整が容易である。なお、図22における符号506は光抑制部材を表す。
【0156】
[他の変形例]
図1等には、全体として四角錐台形状を有する撮影補助装置10を例示したが、撮影補助装置10は、円錐台形状を有していてもよいし、四角柱形状又は円柱形状を有していてもよい。
【0157】
すなわち、図1等には、配置面30の重心を通る法線NLに対して、脚部材14及び光抑制部材16が放射状に延びる構造を有する撮影補助装置10を例示したが、脚部材14及び光抑制部材16の少なくともいずれかが、配置面30の法線NLに対して平行に延びる構造を有していてもよい。
【0158】
撮影補助装置は、第1開口22の配置面30と反対側の位置に対して、カメラを固定するカメラ固定部材を備えてもよい。カメラ固定部材は、撮影補助装置と一体構成でもよいし、撮影補助装置からの取り外しが自在に構成されてもよい。
【0159】
以上説明した本発明の実施形態は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜構成要件を変更、追加、削除することが可能である。本発明は以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で当該分野の通常の知識を有する者により、多くの変形が可能である。また、実施形態、変形例及び応用例は適宜組み合わせて実施してもよい。
【符号の説明】
【0160】
10 撮影補助装置
12 配置部材
12A 裏面
14 脚部材
14A 脚部材の先端
14B 外側面
16 光抑制部材
16A 光抑制部材の先端
16B 第1側面部材
16C 第2側面部材
16D 上面部材
20 溝
22 第1開口
30 配置面
31 配置面部材
32 配置対向面
34 配置対向面部材
36 第2開口
36A 第2開口の内部
40 マーカ
40A 先端
40B 角部
40C 角部
40D 先端
41 マーカ
41A 先端
41D 先端
42 マーカ
50 固定部材
52 板バネ
54 当接部部材
56 板バネ支持部材
70 照明装置
100 撮影補助装置
100A 撮影補助装置
102 配置部材
104 脚部材
104A 先端
104B 外側面
104C ゴム脚
106 光抑制部材
106A 先端
114 脚部材
114B 脚部材の端
116 光抑制部材
116B 光抑制部材の端
130 配置面
131 配置面部材
132 配置対向面
134 配置対向面部材
136 第2開口
200 撮影補助装置
202 配置部材
204 脚部材
204A 脚部材の先端
206 光抑制部材
206A 光抑制部材の先端
206B 第1側面部材
206C 第2側面部材
206D 上面部材
230 配置面
300 撮影補助装置
302 配置部材
304 脚部材
306 光抑制部材
330 配置面
400 撮影補助装置
400A 撮影補助装置
400B 撮影補助装置
400C 撮影補助装置
402 配置部材
402A 配置部材
402B 配置部材
402C 配置部材
420 溝
430 配置面
430A 配置面
430B 配置面
430C 配置面
431 配置面部材
432 配置対向面
434 配置対向面部材
450 固定部
450A 固定部
450B 固定部
452 板バネ
458 緩衝部材
458A 緩衝部材
458B 緩衝部材
459 凸形状
470 配置面の中央部
472 当接位置
480 凸部
500 撮影補助装置
502 配置部材
504 脚部材
506 光抑制部材
530 配置面
C カメラ
M 薬剤
M1 頂点マーカ
M1A 頂点マーカ
M2 頂点マーカ
M2A 頂点マーカ
M3 頂点マーカ
M3A 頂点マーカ
M4 頂点マーカ
M4A 頂点マーカ
MP 携帯端末装置
NL 配置面の法線
P 分包袋
V1 頂点
V2 頂点
V3 頂点
V4 頂点
V11 頂点
V12 頂点
V13 頂点
V14 頂点
V1A 頂点
V1B 頂点
V1C 頂点
V1D 頂点
θ1 配置面と光抑制部材とのなす角
θ2 配置面と脚部材とのなす角
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22