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特開2024-44913ラインレーザ光の光強度の平準化方法、及びレーザ光源装置及びこれを用いた表面状態検査装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024044913
(43)【公開日】2024-04-02
(54)【発明の名称】ラインレーザ光の光強度の平準化方法、及びレーザ光源装置及びこれを用いた表面状態検査装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/84 20060101AFI20240326BHJP
【FI】
G01N21/84 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022150739
(22)【出願日】2022-09-21
(71)【出願人】
【識別番号】301032067
【氏名又は名称】株式会社山梨技術工房
(74)【代理人】
【識別番号】100119297
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 正男
(74)【代理人】
【識別番号】100112140
【弁理士】
【氏名又は名称】塩島 利之
(74)【代理人】
【識別番号】100122312
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 正優
(72)【発明者】
【氏名】高石 修二
(72)【発明者】
【氏名】名倉 義信
(72)【発明者】
【氏名】杉村 俊樹
(72)【発明者】
【氏名】浅川 和宣
【テーマコード(参考)】
2G051
【Fターム(参考)】
2G051AA51
2G051AA90
2G051AB02
2G051BA10
2G051BB07
2G051CA02
2G051CB01
2G051CB05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】光散乱方式の表面検査装置の光源に用いるラインレーザの光源において、シリンドリカルレンズの前面に配置されたスリットから放射されるレーザ光の干渉によって生じる明暗パターン(干渉縞)の影響を緩和し、線状レーザの長手方向の光強度分布を平準化する方法を提供する。
【解決手段】スリットを介してレーザ光の進行方向に直交する方向に、前記レーザ光の照射により所定の幅で広がるラインレーザ光の光強度の平準化方法において、前記スリットを通過する位相の揃ったレーザ光を、位相の揃った複数の密接して配置された点光源と仮定し、前記スリットの形状により前記点光源から前記ラインレーザ光までの距離を変化させ、前記点光源の照射点における位相を調整することで、前記ラインレーザ光の光強度を平準化する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スリットを介するレーザ光の進行方向に直交する方向に、前記レーザ光の照射により照射面に広がるラインレーザ光の長手方向の光強度の平準化方法において、
前記スリットを通過する位相の揃ったレーザ光を、位相の揃った複数の密接して配置された点光源と仮定し、
前記スリットの形状により前記点光源から前記ラインレーザ光までの距離を変化させ、前記点光源の照射点における位相を調整することで、前記ラインレーザ光の光強度を平準化することを特徴とするラインレーザ光の光強度の平準化方法。
【請求項2】
レーザ光源と、その前面に配されたシリンドリカルレンズと、さらにその前面又は後面に配されたスリットとにより、レーザ光の進行方向に直交する方向に所定の幅で広がる光束を形成するレーザ光源装置において、
前記所定の幅で広がる光束の長手方向の光強度が、所定の幅で変化している前記スリットの長手方向の幅及び/又は所定の幅で変化している短手方向の幅により、平準化されていることを特徴とするレーザ光源装置。
【請求項3】
前記スリットは、その幅が両側短辺から長手方向中央に向かって直線的に拡大する縦長の六角形状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のレーザ光源装置。
【請求項4】
前記スリットは、その幅が両側短辺から長手方向中央に向かって直線的に縮小する砂時計型形状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のレーザ光源装置。
【請求項5】
前記スリットは、その長辺が両側の傾斜部と中央の平行部とから台形状に形成され、左右両長辺がスリットの中心軸に対して軸対象に配置されて、縦長の八角形状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のレーザ光源装置。
【請求項6】
レーザ光源と、その前面に配されたシリンドリカルレンズと、前記シリンドリカルレンズの前面又は後面に配されたスリットとを備え、レーザ光の進行方向に直交する方向に所定の幅で広がる光束を形成するレーザ光源装置と、散乱光の受光装置と、前記レーザ光源装置と前記受光装置とが連動して、検査対象面全面を走査しうるように構成された走査手段と、前記受光装置の信号を処理記録する手段とを備えた基板の表面状態検査装置において、
前記所定の幅で広がる光束の長手方向の光強度が、所定の幅で変化している前記スリットの長手方向の幅及び/又は所定の幅で変化している短手方向の幅により、平準化されていることを特徴とする表面状態検査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラインレーザ光の線上の光強度を平準化する方法、及びラインレーザ光の光強度が標準化されるレーザ光源装置、並びに係るレーザ光源装置を用いた表面状態検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体基板、液晶基板、ディスク基板等の各種基板は、その表面に異物の付着や、キズ・ヒビなどの欠陥があると、製品の品質や不良品の発生に重大な影響があるため、基板の表面状態の検査が必要不可欠になっている。
【0003】
基板の表面状態を検査する手段の一つとしては、レーザ光散乱方式の検査方法がある。これは基板表面にレーザ光を照射し、表面から反射する散乱光の強度を受光装置で検出するもので、基板表面に欠陥や異物があると散乱光の強度が変化するという原理に基づくものである。
【0004】
レーザ光散乱方式を用いた表面状態検査装置においては、照射するレーザ光の範囲が狭いので、レーザ光源と受光装置とを連動して走査する手段を設け、基板全体をカバーするように走査する。そして基板から反射してくる散乱光の強度データを統計処理することにより、異物や欠陥の所在位置、及び大きさ・形状等を判別している。
【0005】
レーザ光散乱方式の表面検査装置のレーザ光源の一つとしてスポット光源がある。しかしスポット光源では、レーザ光の照射範囲が狭く、基板全面を走査するのに時間がかかる、という問題がある。そのため、発明者はレーザ光散乱方式のレーザ光源としてラインレーザ光を使用している。
【0006】
ラインレーザ光はレーザ光の集光レンズとして、シリンドリカルレンズを用い、シリンドリカルレンズの曲率がある軸方向のみを集光することで、短軸を作成し、集光されない側が長軸となることでライン状のレーザ光を形成するものである。
また、シリンドリカルレンズの前面にスリットを設けて、光束の範囲を制限することが多い。かかるラインレーザ光を基板表面に照射すると、所定の幅で広がった線状(ライン状)の光束が照射範囲となり、照射範囲の面積が、スポットの場合に比して、大幅に拡大されるので、基板全面の走査に要する時間が大幅に短縮できる。
【0007】
しかし表面状態検査装置に、ラインレーザ光を用いる場合、ラインレーザ光の光強度が照射範囲の長手方向で差異(強度分布)が生じ、そのため異物や欠陥の検出精度が低下する、という問題がある。かかる問題については、後の解決課題の項でさらに詳述する。
【0008】
レーザ光散乱方式を用いた表面状態の検査・評価方法は、旧来から各種基板やフィルム等の検査に広く用いられており、その具体的な手段等について多数の出願が提出されている。本出願人も、先にレーザ光散乱方式の基板表面の検査において、凸状欠陥と凹状欠陥を判別する手段を提案している(特許文献1)。
【0009】
また、半導体製造装置においては、レーザ光を熱処理に用いる場合がある。即ち、半導体薄膜の結晶化を促進し、その電気的特性を向上させるため、薄膜表面にレーザ光を照射して、アニールを行う方法(レーザアニール法)である。かかるレーザアニール法において、レーザ光の照射領域を大きくするため、線状レーザを用いた事例が開示されている(特許文献2)。
【0010】
さらに特許文献2では、線状レーザビームの中央と両端付近では、レーザ光の光強度が大幅に異なるため、レーザ照射の効果に不均一性が生じ易いことが指摘されている。かかる問題に対処する方法として、この例では、レーザ照射を予備照射と本照射の2段階に分けて行うことにより、品質の向上が可能になったことが報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特許第6476580号公報
【特許文献2】特開2007-251196号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
レーザ光のような波長が単一な光(単色光)の光源を2個以上近接して配置し、同一方向に光を放射すると、光の干渉により照射面に明暗のパターン(干渉縞)が形成されることは、よく知られている事実である。
【0013】
ラインレーザ光の光源も、模式的にスリットの長手方向に点光源が多数密接して配置されているものとみなせば、レーザ光の干渉により、ラインレーザ光の照射面の長手方向に、光強度の波状の変化(明暗のパターン)が形成される可能性が予想される。
【0014】
このことを確かめるため、本出願人は以下の実験を行った。図1は、ラインレーザ光の光束の強度分布を測定する実験装置の概要図である。この装置は光源装置1と、仮想受光面3上の測定点Pにおける光強度を計測する受光装置2及びデータ記録装置4とから構成されている。光源装置1は、レーザ光源5と、その前面に置かれてレーザ光を集光するピックアップレンズ6と、その前方に所定距離離して配置されたシリンドリカルレンズ7と、さらにその前面に配置された光源側スリット8とからなる。光源側スリット8とラインレーザ光との距離はLmmである。
【0015】
受光装置2は、前面の開口部9と集光レンズ10と、その背面のフォトマルチプライヤー11とから構成され、仮想受光面3上に長方形の仮想受光エリア(視野)を形成し、その視野に光源装置1から放射される線状レーザ光12が入っている。線状レーザ12の視野内に検査対象である基板の表面に存在する異物があると、異物により散乱光が発生する。かかる散乱光の強度は異物の大きさに比例することから、散乱光の強度を測定することで異物の大きさを推定できる。
【0016】
受光装置2内の一対の集光レンズ10により、線状レーザ12上の光をピックアップして、フォトマルチプライヤー11に入射させ、光強度を計測することができる。さらに、図示していない走査装置により、測定点Pが線状レーザ12の全域をカバーするように、受光装置を走査することにより、線状レーザ12の長手方向の光強度分布を計測することができる。即ち、基板全体を線状レーザ12により検査することで、散乱光の強度とそれに対応する位置(分布)とから、基板表面に分布する異物の位置と大きさとを特定することができる。
【0017】
なお、図1は各部品の配置を示すための概念図で、実際の装置形状は、この図とは相違している。この装置を用いて、光源側スリット8の有無の影響を検討した結果について説明する。
【0018】
図2は、スリットの有無によるラインレーザ光の強度分布の変化を示す図で、図2(a)は光源側スリット8が無い場合、図2(b)は光源側に幅0.7mm、長さ3.0mmの長方形のスリットを置いた場合である。図2(a)に見られるように、仮想受光面3上で計測された光強度は、広く裾野を引いた山のような分布(正規分布)を示す。
【0019】
レーザ光散乱法に、このような広がりの幅や強度差の大きい光源を用いると、後に詳述するように、異物や欠陥大きさの判別精度や、微小欠陥の検出精度等が低下して好ましくない。一方、図2(b)の長方形スリットがある場合は、山状の分布の裾野の部分は遮断され、ピーク付近の強度の高い光のみ取り出されるため、レーザ光散乱法の光源としての適性はかなり改善される。そのため、スリットを用いることは必要である。
【0020】
しかし、スリットを配置した場合であっても、以下に述べるように、別の問題が生じることが見出された。図3図2(b)の波形を拡大して示した図である。用いたスリットは、先にも述べたように0.7×3.0mmの長方形のものである。この図から、ラインレーザ光の強度分布に、凹凸があることが分かる。ノイズの影響で、波の形状に歪はあるが、間隔がほぼ一様な波状の強度変化が認められる。
【0021】
かかる波状の強度変化が生じる理由は、先の段落(0013)述べたように、光の干渉による明暗のパターンであると考えられる。すなわち、先の予測が実験的に確かめられたといっても差し支えないであろう。
【0022】
かかる明暗パターンのあるラインレーザ光を用いると、以下のような問題が生じると考えられる。すなわち、レーザ光散乱法では、レーザ光照射位置における、異物や欠陥(以下単に異物という)の有無による散乱光の強度変化(以下単に「強度変化」ということがある)を計測し、強度変化の検出位置から異物の存在位置を特定し、強度変化の量(大きさ)から異物の大きさを判別する。
【0023】
しかし、異物の有無による散乱光の強度は、基本的には異物の大きさによるが、測定位置に照射されるレーザ光の強度によっても変化し、その強度変化は、入射レーザ光の強弱に比例的に増減する。従って、同一サイズの異物でもレーザ光の強度の高い部位(明暗パターンの明部)にある時は、大きな異物と判断され、逆に入射レーザ光の強度の低い部位(明暗パターンの暗部)にある時は、小さな異物と判断されることになり、異物の大きさの判別精度が低下することになる。
【0024】
また、微小な異物の検出感度にも影響があることが考えられる。ごく微小な異物でも、明暗パターンの明部にある時は異物として検出されるが、暗部にある時には、散乱光の強度変化が、判定の閾値以下となって、異物として検出されないというような、異物検出限界の不安定さを招くという問題も考えられる。
【0025】
これらの問題を回避するには、スリットによりラインレーザ光の照射範囲を制限するラインレーザ光の光源において、レーザ光の干渉の影響を軽減させて、明暗パターンを無くする、或いは明暗の光強度差を少なくする手段を実現することが望まれる。しかし、かかる手段は未だ得られていない。
【0026】
そこで、本発明の課題は、レーザ光源の前面にシリンドリカルレンズを配し、さらにその前面又は後面にスリットを配したレーザ光源装置において、ラインレーザ光照射面での光強度の波状の変化を軽減して、その長手方向の光強度を平準化する手段を提供することにある。
【0027】
さらに、レーザ光散乱方式の表面状態検査装置において、上記のラインレーザ光の光源を用いることにより、異物の検査精度の向上、例えば異物サイズの判定精度の向上や微小異物の検出限界の安定性の向上を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0028】
上記課題を解決するために、本出願人は以下のことを発想した。すなわち、ラインレーザ光の光源はスリット内に多数密接した配置された仮想光源(本明細書では点光源ともいう)の集合体とみることができる。この仮想光源はそれぞれに光の干渉による明暗パターンを形成する機能を有し、これらの明暗パターンを合成した物が全体として観測される干渉縞と考えることができる。
【0029】
スリット幅が一定な長方形の場合は、分割された仮想光源それぞれの明暗パターンのピークの位置は一致しており、これを合成すれば、強い明暗あるパターンが形成される。しかし、スリットの長手方向の幅を変えれば、幅の広いところと狭いところで、明暗のピークの位置に差が生じる可能性が考えられ、これらの光を合成すれば全体として明暗のパターンの少ない(照射範囲の長手方向(長軸)における光強度が平準化された)ラインレーザ光が得られるという可能性も期待できる。
【0030】
このことを確かめるため、本出願人は、後の実施例で詳述するように、数値計算モデルによりスリットの形状を多様に変えて光強度の分布をシミュレーションしてみた。また、スリットの形状を多様に変えて、図1の装置により、仮想受光面3での長手方向の光強度の分布を測定する実験を行った。その結果、ある種の形状のスリットにおいては、波状の強弱の少ない、光強度の平準化されたラインレーザ光が得られることが知見された。
【0031】
この知見に基づく本発明のラインレーザ光の光強度の平準化方法は、スリットを介するレーザ光の進行方向に直交する方向に、前記レーザ光の照射により照射面に広がるラインレーザ光の長手方向の光強度の平準化方法において、
前記スリットを通過する位相の揃ったレーザ光を、位相の揃った複数の密接して配置された点光源と仮定し、
前記スリットの形状により前記点光源から前記ラインレーザ光までの距離を変化させ、前記点光源の照射点における位相を調整することで、前記ラインレーザ光の光強度を平準化することを特徴とする。
【0032】
また、この知見に基づく本発明のレーザ光源装置は、レーザ光源と、その前面に配されたシリンドリカルレンズと、さらにその前面又は後面に配されたスリットとにより、レーザ光の進行方向に直交する方向に所定の幅で広がる光束を形成するレーザ光源装置において、
前記所定の幅で広がる光束の長手方向の光強度が、所定の幅で変化している前記スリットの長手方向の幅及び/又は所定の幅で変化している短手方向の幅により、平準化されていることを特徴とするものである。
【0033】
上記スリットは、その幅が両側短辺から長手方向中央に向かって直線的に拡大する縦長の六角形状に形成されていることが望ましい。また、前記スリットは、その幅が両側短辺から長手方向中央に向かって直線的に縮小する砂時計型形状に形成されているものであってもよい。
【0034】
さらに、前記スリットは、その長辺が両側の傾斜部と中央の平行部とから台形状に形成され、左右両長辺がスリットの中心軸に対して軸対象に配置されて、縦長の八角形状に形成されているものであってもよい。
【0035】
本発明の表面状態検査装置は、レーザ光源と、その前面に配されたシリンドリカルレンズと、前記シリンドリカルレンズの前面又は後面に配されたスリットとを備え、レーザ光の進行方向に直交する方向に所定の幅で広がる光束を形成するレーザ光源装置と、散乱光の受光装置と、前記レーザ光源装置と前記受光装置とが連動して、検査対象面全面を走査しうるように構成された走査手段と、前記受光装置の信号を処理記録する手段とを備えた基板の表面状態検査装置において、
前記所定の幅で広がる光束の長手方向の光強度が、所定の幅で変化している前記スリットの長手方向の幅及び/又は所定の幅で変化している短手方向の幅により、平準化されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0036】
本発明のレーザ光源装置により、スリットを介して照射されるレーザ光の干渉の影響が緩和され、光強度の変化の少ない(平準化された)ラインレーザ光を得ることが可能になった。
【0037】
これにより、光散乱方式の表面状態検査装置にラインレーザ光の光源を用いることが可能になり、点状光源の場合より、検査速度を数倍から十数倍に増大させることが可能になった。
【0038】
また、ラインレーザ光の光源を用いた表面状態検査において、本発明のレーザ光源装置の改良により、改良前の場合と比して、検査精度の向上、例えば異物サイズ判別精度の向上や微小異物検出限界の安定化を図ることが可能になった。
【発明を実施するための形態】
【0039】
上述したように、レーザ光散乱法に用いるラインレーザ光の形成にあたりスリットを用いることで、山状の光強度分布となるラインレーザ光の裾野の部分を遮断することができる。また、ピーク付近の光強度の高いレーザ光のみを取り出せるため、レーザ光散乱法の光源としての適性はかなり改善され、スリットを用いることは必要不可欠と思われる。
【0040】
一方において、スリットを配置した場合には、ラインレーザ光の長手方向の光強度分布に凹凸の変化が生じる。上述したように異物の有無による散乱光の強度は、測定位置に照射されるレーザ光の強度によっても変化し、その強度変化は、入射レーザ光の強弱に比例的に増減する。従って、レーザ光の強度の変化は異物の大きさの判別精度が低下することになる。
【0041】
そこでスリットの形状がラインレーザ光の光強度分布にどのような影響を与えるのか数値計算モデルを考え、図12に示すスリット形状毎にラインレーザ光の光強度分布を求めた。
【0042】
数値計算モデルによるシミュレーションは、レーザ光源の先に設けたスリットの開口部形状に合わせて、2次元格子状に点光源が多数密接に配置されているものと仮定した。即ち、スリットを微小スリットの集合と考え、各微小スリットを通過する光を、点光源から出力された光に置き換えるモデルとした。
【0043】
次に、レーザ光源からは、波長λmmの初期位相が揃ったレーザ光が放射されるので、スリットを透過するレーザ光も位相がそろった状態でスリットから出力されるものとし、スリットは微小スリット(点光源)の集合体と仮定し、点光源のエネルギー分布は、楕円形状のガウシアン分布をとるものとした。
【0044】
微小スリットの各点光源から出力された波長λmmのレーザ光(電磁波)は、球面波

で伝搬する。即ち、r≫λでの、極座標表示でのマクスウェル方程式の解は球面波になる。ここで、i,qはそれぞれ、i2=-1の虚数、およびq=2π/λで表される波数。また、空気(大気)の屈折率はn≒1とした。(空気の誘電率・透磁率はそれぞれ真空の誘電率ε_0および透磁率μ_0に近似)
【0045】
次に、微小スリットの各点光源から伝搬した光(球面波)の重ね合わせとして、スリット開口部からz=Lmm離れた位置(z=Lmmの線上:図1に示すスリット8からLmm離れたラインレーザPに相当)での2次元電場分布を計算する。そして、シリンドリカルレンズの集光効果(片軸方向の光を集光し、光をライン形状に成形する)は、2次元電場の1軸方向の重ね合わせとして近似する。上記により計算したz=Lmm位置の2次元電場分布のy軸方向成分を足し合わせ、x軸方向の電場成分を求める。そして、z=Lmmの位置でのラインレーザ光(長手方向)のレーザ光の光強度を計算する。なお、電場E、真空の誘電率ε_0とすると、光のエネルギーは、
となる。
【0046】
上記の前提条件に基づき、微小スリットの点光源の電場の数式を下記のように設定した。
【数1】
【0047】
上記、σxy: x軸・y軸のガウシアン分布の分散。レーザ光の広がりを表すパラメータであり、実機のレーザプロファイルデータから設定した。
I0:規格化定数であり、光強度を面積積分した結果、即ち、実際のレーザ光の出力となるように設定したパラメータである。ただし、光強度の規格化は最終計算後(ライン形状の光強度分布計算後)に実施するので、数値計算上では I0=1 とした。
【0048】
微小スリット(各点光源)から出力される光の電場分布の数式を次のように設定した。
【数2】
ここで、
は、初期位相を含めた規格化定数(複素数)、初期位相の値は任意に設定可能である(最終の光強度の計算結果に影響しない)こと、規格化は最後に実施することから、数値計算上では E0=1とした。
【0049】
スリットの位置、即ち、z=0平面での電場(座標 (x,y,0):スリットの内部にある場合)は、 Ein (x,y)= E0 (x,y,0)であり、座標 (x,y,0) がスリット開口部の外部にある場合は、Ein (x,y)= 0となる。即ち、数値計算のプログラムを作成する際に、この後計算する電場の重ね合わせ部分の繰り返し(ループ)計算部分を、スリット形状を変えるたびにプログラムを再度書き直さず、スリット開口部以外からは光は通過しないという条件に設定し、スリット開口部以外の電場はEin=0 と設定した。
【0050】
スリットからLmm(Z=Lmm)ライン上での電場を求めるにあたっては、点光源(xm,y,0)から出力されるラインレーザ光(x,y,L)の位置の電場は下記数式3となる。
【数3】
ここで、
【0051】
スリットからLmm(Z=Lmm)での電場は、全ての点光源からの電場を足し合わせること(下記数式4)で求めることができる。
【数4】
【0052】
ここで、xmax,ymax はそれぞれ、スリット開口部より、ひと回りおおきな平面領域。
本来は、xn,yn の和は「スリット開口部の内部領域のみ」を計算すれば十分であるが、スリット形状を変えるたびにプログラムの計算部分まで書き換えなければならないので、スリット開口部よりひと回り大きい領域の和を計算し、スリット外部ではEin (x,y)= 0 とすることで、同等の計算を実行している。
【0053】
Z=Lmm(ライン上)におけるラインレーザ光の電場分布は、上記の計算により座標(x,,y,L)の全てについて電場を求めればよい。
即ち、
の全領域について計算し、Z=Lmmライン上での電場分布E(x,y,L)を取得することでラインレーザ光の電場分布を求めることができる。これはシリンドリカルレンズが無い場合の、スリットにによる光の干渉効果を計算したことに相当する。厳密には
の全領域計算する必要があるが、球面波は1/rで減衰するので、スリット開口部よりひと回り大きな領域で計算しておけば十分と考える。
【0054】
シリンドリカルレンズの効果を考慮する場合は、簡易的になるが、y軸方向を足し合わせる下記の数式5により求めることができる。厳密には、電場はベクトルなので、これまでの計算をすべてベクトルとして計算し、シリンドリカルレンズにより、球面波の進行方向が変化する(ベクトル向きが変わる)ように設定しなければ正しくないと思われるが、複雑な考え方になるので、簡易的にy軸方向の足し合わせに置き換えた。
【数5】
【0055】
ラインレーザ光の光強度の計算は、下記の数式6について下記xの範囲で計算することで求められる。ここで、E(x)は、シリンドリカルレンズの効果を含めた求めた電場であり、
はその複素共役である。
【数6】
上記の光強度計算を
領域で実施してその値を記憶する。
【0056】
上記の
領域で計算した光強度の最大値

を求め、下記の数式7を計算し
の値を記録したCSV形式のファイルをエクセル等により描画することでラインレーザ光の光強度のグラフを得ることができる。
【数7】
【0057】
上述した理論計算によりスリット形状を種々に変えて、ラインレーザ光の長手方向の光強度分布がどのようになるか求めた。ラインレーザ光の各点の光強度とそのなかの最大値とにより、上記数式7により規格化し、グラフ表示させた結果が図4から図11である。図12に数値計算モデルに使用した8種類のスリット形状を示す。各種スリットの形状と、スリット形状に対応するラインレーザ光の長手方向の光強度分布について説明する。
【0058】
1番の長方形のスリットでのシミュレーション結果を図4に示す。このスリットの光強度は、線状レーザの長手方向(以下、「幅方向」ともいう)で、ほぼ一様な周期の波状の強弱があり、山の部分の強度を100%とすると、谷の部分は60~70%程度の強度になっている。
【0059】
2番の六角形スリットでのシミュレーション結果を図5に示す。この場合は、幅方向両端側にやや深い谷の部分があるが、それ以外の部分では、波状の変化の殆ど目立たない平準化された強度分布になっている。山の部分と谷の部分の強度差は、最大でも6~7%程度で、レーザ光散乱法の光源として十分使用しうる程度に平準化されているとみることができる。
【0060】
3番の曲線六角形(2番の六角形の4つの長辺が直線でなく、凹曲線からなる)スリットでのシミュレーション結果を図6に示す。図5の六角形の場合と比して、幅方向両端部付近の谷がより深くなっており、かつ中央部にも波状の凹凸がみられる。したがって、六角形スリットの場合は、長辺は曲線状でなく、直線状が望ましいことが知れる。
【0061】
4番の砂時計型スリットでのシミュレーション結果を図7に示す。この場合も、幅方向両端側にやや深い谷の部分があるが、それ以外の部分では、波状の変化の殆ど目立たないこと、及び山の部分と谷の部分の強度差は、最大でも6~7%程度ことなど、2番の六角形スリットとよく似た強度波形が得られ、このスリットも問題なく実用に供することができると思われる。
【0062】
5番の曲線砂時計型(3番の砂時計型の側面の凹みが直線状でなく曲線状になっている)スリットでのシミュレーション結果を図8に示す。図に見られるように、かなり強い波状の波形が残っており、長方形スリットの場合に近いような波形になっている。側面が直線状の凹みの場合と曲線状の凹みで、光強度波形にこのような大きな差が生じる理由は明らかでないが、興味のある現象と思われる。
【0063】
6番のひし形スリットでのシミュレーション結果を図9に示す。図9に見られるように、光の干渉による波状の凹凸は全く見られず、単純な正規分布のような形状になっている。菱形スリットと六角形スリットの形状の相違点は、長手方向両端が尖っているか、両端の一部が切断されて短辺になっているかという点のみである。このスリット形状の差で、光強度の分布波形が全く異なったものになることは、驚くべきことと思われる。
【0064】
7番の楕円形スリットでのシミュレーション結果を図10に示す。図に見られるように、この場合は全体として、裾野のある山状の、正規分布型の形状の上に、光の干渉に起因すると思われる、波状の凹凸が重ね合わされた波形になっている。
【0065】
確かに、光の干渉による明暗のパターンは緩和されているようであるが、全体として大きな正規分布状の波形が残されており、山の部分と裾野の部分との光の強度差が大き過ぎるので、レーザ光散乱方式の光源として適切でない。
【0066】
8番の八角形スリットでのシミュレーション結果を図11に示す。この場合も光の干渉による波状の凹凸は大幅に緩和されて、全体としてほぼ一様な強度波形が得られている。山の部分と谷の部分で10%程度の強度差があるが、この程度であれば、光散乱方式の光源としての適性があると言えると思われる。
【0067】
以上の結果をまとめると、最も好適な強度分布の波形が得られるのは、2番の六角形のスリットで、3番の砂時計型及び8番の八角形スリットも、一応光散乱方式の光源としての適性があると考えられる。
【0068】
次に、数値計算モデルによるスリットの形状の違いによるラインレーザ光の長手方向の光強度分布と、実際の検査装置において生じるラインレーザ光の長手方向の光強度分布との比較実験を行った。実験装置は図1に示すものを用い、図13に示す3種類のスリットについて、ラインレーザ光長手方向の光強度の分布を測定した。図13は、上記の測定を行った3種類のスリットの形状を示した表であり、この表には、スリット番号、形状図、スリット寸法、シミュレーション結果の図の番号を示している。
【0069】
図13に示す1番の長方形のスリットでの測定結果を図14に示す。このスリットの場合は、ラインレーザ光の光強度はほぼ一様な周期の波状であり、山の部分の強度を100%とすると、谷の部分は60~70%程度の強度になっている。数値計算モデルによるラインレーザ光の長手方向の強度分布と比較すると、中央の波状の凹凸に違いはあるものの全体的な形状は類似した光強度分布となっている。
【0070】
2番の六角形スリットでの測定結果を図15に示す。数値計算モデルによる強度分布である図5と比較すると、中央部の強度分布に若干の差異があること、幅方向両端側にの谷の部分の深さが若干ことなるものの、全体としては類似した光強度分布となっている。
【0071】
3番の楕円形スリットでの測定結果を図16に示す。数値計算モデルによる強度分布である図10と比較すると、裾野の広がり方に相違はあるものの、どちらも裾野のある山状の正規分布型の形状になっている。
【0072】
以上のことから、スリットの形状変化によるラインレーザ光の光強度分布は、数値計算モデルによりシミュレーションすることができる。このことはスリットを位相の揃った多数密接した点光源と仮定することができ、かかる点光源からラインレーザ光までの距離を変化させることで、各点光源が照射する照射点における位相を制御できることを意味している。即ち、照射点における位相の重なりを、スリットの形状による調整することでラインレーザ光の光強度を平準化できることを示すものである。
そして、本実施例において最も好適な強度分布の波形が得られたのは、2番の六角形のスリットであり、3番の砂時計型及び8番の八角形スリットも、一応光散乱方式の光源としての適性があると考えられる。
【0073】
次に、上記本発明のスリットを用いた表面検査装置について説明する。図17は一実施例の装置の構成の概要を示す概念図である。この装置は、レーザ光源装置1、受光装置2、検査面全面を走査する走査装置及び、散乱光のデータ処理記録装置4とから構成されている。
【0074】
レーザ光源装置1は、シリンドリカルレンズ7とスリット8により、ラインレーザ光を発生させ、検査対象物である円形基板13の表面に照射する。本実施例では、スリット8に表1に示した六角形のスリット8を用いている。基板表面での散乱光は受光装置2に入射し、集光レンズ10を介してフォトマルチプライヤー11で、散乱光強度が計測され、データ処理記録装置4でデータ化される。
【0075】
以下、この装置の走査機構について説明する。検査対象の円形基板13は、回転テーブル14に載置される、回転テーブル14の回転軸15は、回転装置16により、所定の速度で回転する。この際、円形基板13の中心が、回転軸15の軸心と一致するように位置決めされている。
【0076】
一方、レーザ光源装置1及び受光装置2は、取り付け部材17により、支持部材18に固定されている。支持部材18は、支柱19に取り付けられた送り機構20により、前後に(図の矢印の方向に)移動しうるよう構成されている。この移動の際、レーザ光源装置1の照射位置が、円形基板13の中心を通る半径線上を通過するように、レーザ光源装置1及び受光装置2の取り付けの調整がなされている。
【0077】
また、ラインレーザ光の線状痕の長手方向が、円形基板13の半径方向と一致するように、シリンドリカルレンズ7及びスリット8の取り付け調整が行われている。この状態で、レーザ光の中心を半径rの位置に固定して、円形基板13を回転させると、ラインレーザ光の線状痕の長手方向の幅(以下Δrと書く)の環状の部分(半径r―Δr/2からr+Δr/2の環状の部分)の検査が完了することになる。
【0078】
次にレーザ光の中心をr+Δrの位置に移して、円形基板13を1回転させて測定を行う。このようにして、レーザ光の中心を円形基板13の中心から外縁まで移動させて測定すれば、基板全面の検査が可能になる。
【0079】
本実施例では、Δrは約500μmである。スポット光源の場合のレーザ痕の幅は、通常100μm以下である。これを例えば100μmとすると、円形基板13を1周で測定できる面積は、ラインレーザ光の光源の場合、スポット光源の500μm/100μm=5倍になる。したがって、基板1枚の検査に要する時間が1/5に短縮されることになる。
【0080】
また、スリット8に本発明の六角形スリットを用いた場合、従来の長方形スリットを用いた場合と比較して、検査精度の向上、例えば異物サイズ判別精度の向上や微小異物検出限界の安定化を図りうることは、既に述べたとおりである。
【図面の簡単な説明】
【0081】
図1】ラインレーザ光の光束の強度分布を測定する実験装置の概要図である。
図2】スリットに有無によるラインレーザ光の強度分布の変化を示す図である。
図3】スリットが長方形の合のラインレーザ光の強度分布を示す図である。
図4】スリットが長方形の強度分布のシミュレーション結果を示す図である。
図5】スリットが六角形の場合の強度分布のシミュレーション結果を示す図である。
図6】スリットが曲線六角形の場合の強度分布のシミュレーション結果を示す図である。
図7】スリットが砂時計型の場合の強度分布のシミュレーション結果を示す図である。
図8】スリットが曲線砂時計型の場合の強度分布のシミュレーション結果を示す図である。
図9】スリットが菱形の場合の強度分布のシミュレーション結果を示す図である。
図10】スリットが楕円形の場合の強度分布のシミュレーション結果を示す図である。
図11】スリットが八角形の場合の強度分布のシミュレーション結果を示す図である。
図12】数値計算モデルに使用した8種類のスリット形状を示した図(表)である。
図13】実機に装着した3種類のスリット形状を示した図(表)である。
図14】実機による長方形スリットでの測定結果を示す図である。
図15】実機による六角形スリットでの測定結果を示す図である。
図16】実機による楕円形スリットでの測定結果を示す図である。
図17】本発明の実施例である表面検査装置の構成を示す概要図である。
【符号の説明】
【0082】
1:レーザ光源装置、2:受光装置、3:仮想受光面、4:データ処理記録装置、
5:レーザ光源、6ピックアップレンズ、7:シリンドリカルレンズ、
8:光源側スリット、9:開口部、10:集光レンズ、
11:フォトマルチプライヤー、12:線状レーザ(ラインレーザ光)、13:円形基板、
14:回転テーブル、15:回転軸、16:回転装置、17:取り付け部材、
18:支持部材、19:支柱、20:送り装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17