(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024044986
(43)【公開日】2024-04-02
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置とそのエアロゾル生成製品及びレセプター
(51)【国際特許分類】
A24F 40/42 20200101AFI20240326BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20240326BHJP
A24F 40/465 20200101ALI20240326BHJP
【FI】
A24F40/42
A24F40/20
A24F40/465
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023065988
(22)【出願日】2023-04-13
(31)【優先権主張番号】202222510505.5
(32)【優先日】2022-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】517419906
【氏名又は名称】深▲せん▼麦克韋爾科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN SMOORE TECHNOLOGY LIMITED
【住所又は居所原語表記】16#, Dongcai Industrial Park, Gushu Town, Xixiang Street, Baoan District, Shenzhen, Guangdong, China
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】范吉昌
(72)【発明者】
【氏名】楊保民
(72)【発明者】
【氏名】羅永傑
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB11
4B162AC13
4B162AC17
(57)【要約】 (修正有)
【課題】エアロゾル生成装置とそのエアロゾル生成製品及びレセプターに関する。
【解決手段】レセプターは側部11及び天井部12を含む。側部11は天井部12に環状に設置され、天井部12には第1導気孔121が設けられている。エアロゾル生成製品は、エアロゾル生成基質とレセプターを含む。エアロゾル生成基質は、レセプターの内部及び外部に充填される。エアロゾル生成装置は、アトマイザー、電磁誘導コイル及び上記のエアロゾル生成製品を含み、レセプターは側部及び天井部を含む。気流は、天井部に遭遇すると下方へ折り返すため、通気に影響を及ぼすことなく、レセプターの天井部におけるエアロゾル生成基質の周囲の熱を増加させられる。これにより、予熱時間が短縮されるとともに、味の統一性を向上させられる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
変化する磁界の作用下で熱を発生させるために用いられるレセプターにおいて、
前記レセプターは側部及び天井部を含み、前記側部は前記天井部に環状に設置され、前記天井部には第1導気孔が設けられていることを特徴とするレセプター。
【請求項2】
前記第1導気孔の数は1つであり、前記第1導気孔は前記側部と同軸に設置され、前記天井部の幅A4と、前記側部の内壁と前記レセプターの中心軸の間の距離A3との関係は、A4≦(5×A3)/6であることを特徴とする請求項1に記載のレセプター。
【請求項3】
前記レセプターは前記天井部と対向する底部を更に含み、前記側部は前記天井部と前記底部の間に環状に設置され、前記底部には第2導気孔が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のレセプター。
【請求項4】
前記第2導気孔の設置数は1つであり、且つ、前記第2導気孔は前記側部と同軸に設置され、前記底部の幅A5と、前記側部の内壁と前記レセプターの中心軸の間の距離A3との関係は、A5≦(5×A3)/6であることを特徴とする請求項3に記載のレセプター。
【請求項5】
前記側部は、内壁から外壁まで貫通する少なくとも1つの貫通孔を含むことを特徴とする請求項1に記載のレセプター。
【請求項6】
前記側部の厚さA1は0.05~0.5mmであることを特徴とする請求項1に記載のレセプター。
【請求項7】
前記側部、前記天井部及び前記底部のうちの少なくとも1つは金属材質で製造されることを特徴とする請求項3に記載のレセプター。
【請求項8】
エアロゾル生成基質と、請求項1~7のいずれか1項に記載のレセプターを含み、前記エアロゾル生成基質が前記レセプターの内部及び外部に充填されることを特徴とするエアロゾル生成製品。
【請求項9】
前記エアロゾル生成製品はハウジングを更に含み、前記レセプターは前記ハウジング内に設置され、
前記側部の外壁と前記ハウジングの内壁の間の距離A2は、前記側部の内壁と前記レセプターの中心軸の間の距離A3以下であることを特徴とする請求項8に記載のエアロゾル生成製品。
【請求項10】
アトマイザー、電磁誘導コイル及び請求項8又は9に記載のエアロゾル生成製品を含み、前記アトマイザー内に、前記エアロゾル生成製品を装着するためのキャビティが設けられており、前記電磁誘導コイルは前記キャビティを包囲することを特徴とするエアロゾル生成装置。
【請求項11】
前記エアロゾル生成装置は電源ユニットを更に含み、前記電源ユニットは、前記エアロゾル生成製品に接続されるとともに、前記エアロゾル生成製品に電気を供給することを特徴とする請求項10に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項12】
前記アトマイザーは支持ホルダを更に含み、前記支持ホルダは前記キャビティ内に設置され、且つ、前記電磁誘導コイルは前記支持ホルダの外側に設置されることを特徴とする請求項10に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項13】
前記アトマイザーは電磁シールド層を更に含み、前記電磁シールド層は前記電磁誘導コイルの外側に設置されることを特徴とする請求項10に記載のエアロゾル生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、霧化の分野に関し、特に、エアロゾル生成装置とそのエアロゾル生成製品及びレセプターに関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術におけるエアロゾル生成装置の加熱方式は、主として、FPC等の抵抗加熱方案で金属管を加熱し、加熱された金属管の熱がエアロゾル生成基質に伝達又は放射される抵抗式の周辺加熱である。
【0003】
抵抗周辺加熱におけるエネルギー伝達の経路は、FPC等の方式による熱の発生-金属管の加熱-エアロゾル生成製品のハウジング外壁への伝達/放射-ハウジング内部のエアロゾル生成基質への伝達などとなっている。熱は、伝達経路の段階ごとに熱損失が生じ、伝達経路が長い場合には熱の利用率が低くなる。
【0004】
且つ、関連技術で採用されている埋込式の電磁加熱発熱体は、主に、底部の給気端付近に位置するエアロゾル生成基質を加熱する。そのため、天井部の排気端付近に位置するエアロゾル生成基質の温度が不十分となり、味の統一性効果に劣る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする技術的課題は、発熱効率を向上させ、熱損失を減少させるエアロゾル生成装置とそのエアロゾル生成製品及びレセプターを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明が技術的課題を解決するために採用する技術方案は以下の通りである。
【0007】
変化する磁界の作用下で熱を発生させるために用いられるレセプターを構成する。前記レセプターは側部及び天井部を含む。前記側部は前記天井部に環状に設置され、前記天井部には第1導気孔が設けられている。
【0008】
好ましくは、前記第1導気孔の数は1つであり、当該第1導気孔は前記側部と同軸に設置される。前記天井部の幅A4と、前記側部の内壁と前記レセプターの中心軸の間の距離A3との関係は、A4≦(5×A3)/6である。
【0009】
好ましくは、前記レセプターは前記天井部と対向する底部を更に含み、前記側部は前記天井部と前記底部の間に環状に設置され、前記底部には第2導気孔が設けられている。
【0010】
好ましくは、前記第2導気孔の設置数は1つであり、且つ、当該第2導気孔は前記側部と同軸に設置される。前記底部の幅A5と、前記側部の内壁と前記レセプターの中心軸の間の距離A3との関係は、A5≦(5×A3)/6である。
【0011】
好ましくは、前記側部は、内壁から外壁まで貫通する少なくとも1つの貫通孔を含む。
【0012】
好ましくは、前記側部の厚さA1は0.05~0.5mmである。
【0013】
好ましくは、前記側部、前記天井部及び前記底部のうちの少なくとも1つは金属材質で製造される。
【0014】
本発明は、更に、エアロゾル生成基質及び上記のレセプターを含み、前記エアロゾル生成基質が前記レセプターの内部及び外部に充填されるエアロゾル生成製品を構成する。
【0015】
好ましくは、前記エアロゾル生成製品はハウジングを更に含み、前記レセプターは前記ハウジング内に設置される。
【0016】
前記側部の外壁と前記ハウジングの内壁の間の距離A2は、前記側部の内壁と前記レセプターの中心軸の間の距離A3以下である。
【0017】
本発明は、更に、アトマイザー、電磁誘導コイル及び上記のエアロゾル生成製品を含むエアロゾル生成装置を構成する。前記アトマイザー内には、前記エアロゾル生成製品を装着するためのキャビティが設けられており、前記電磁誘導コイルは前記キャビティを包囲する。
【0018】
好ましくは、前記エアロゾル生成装置は電源ユニットを更に含む。前記電源ユニットは、前記エアロゾル生成製品に接続されるとともに、前記エアロゾル生成製品に電気を供給する。
【0019】
好ましくは、前記アトマイザーは支持ホルダを更に含む。前記支持ホルダは前記キャビティ内に設置され、且つ、前記電磁誘導コイルは前記支持ホルダの外側に設置される。
【0020】
好ましくは、前記アトマイザーは電磁シールド層を更に含み、前記電磁シールド層は前記電磁誘導コイルの外側に設置される。
【発明の効果】
【0021】
本発明を実施することで、以下の有益な効果を有する。即ち、本発明のレセプターは側部及び天井部を含む。気流は、天井部に遭遇すると下方へ折り返すため、通気に影響を及ぼすことなく、レセプターの天井部におけるエアロゾル生成基質の周囲の熱を増加させられる。これにより、予熱時間が短縮されるとともに、味の統一性を向上させられる。
【0022】
以下に、図面と実施例を組み合わせて、本発明につき更に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は、本発明におけるレセプターが天井部を含む場合の一実施例の概略構造図である。
【
図2】
図2は、本発明におけるレセプターが天井部を含む場合の別の実施例の概略構造図である。
【
図3】
図3は、本発明におけるレセプターが天井部と底部を含む場合の一実施例の概略構造図である。
【
図4】
図4は、本発明におけるレセプターが天井部と底部を含む場合の別の実施例の概略構造図である。
【
図5】
図5は、本発明におけるレセプターが底部を含む場合の一実施例の概略構造図である。
【
図6】
図6は、本発明におけるレセプターが底部を含む場合の別の実施例の概略構造図である。
【
図7】
図7は、本発明におけるレセプターの側部の一実施例の側面図である。
【
図8】
図8は、本発明におけるレセプターの側部の別の実施例の側面図である。
【
図9】
図9は、本発明におけるエアロゾル生成装置の一実施例の断面図である。
【
図10】
図10は、本発明におけるエアロゾル生成装置の別の実施例の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の技術的特徴、目的及び効果がより明瞭に理解されるよう、図面を参照して本発明の具体的実施形態につき詳細に説明する。以下の記載において、理解すべき点として、「前」、「後」、「上」、「下」、「左」、「右」、「縦」、「横」、「垂直」、「水平」、「天井」、「底」、「内」、「外」、「先頭」、「末尾」等で示される向き又は位置関係は、図示に基づく向き又は位置関係であって、特定の向きによる構成及び操作は本技術方案の記載の便宜上のものにすぎず、指摘する装置又は部材が特定の向きを有さねばならないことを指示するものではない。よって、本発明を制限するものと理解すべきではない。
【0025】
更に、説明すべき点として、別途明確に規定及び限定している場合を除き、「装着する」、「連なる」、「接続する」、「固定する」「設置する」等の用語は広義に解釈すべきである。例えば、固定的な接続であってもよいし、取り外し可能な接続であってもよいし、一体をなしていてもよい。また、機械的な接続であってもよいし、電気的な接続であってもよい。また、直接的な連なりであってもよいし、中間媒体を介した間接的な連なりであってもよいし、2つの部材内部における連通であってもよいし、2つの部材の相互作用関係であってもよい。また、1つの部材が他の部材の「上」又は「下」に位置するとされる場合、当該部材は、「直接的」又は「間接的」にもう1つの部材に位置してもよいし、1つ又は複数の仲介部材が存在していていもよい。また、「第1」、「第2」、「第3」等の用語は、本技術方案の記載の便宜上のものにすぎず、相対的な重要性を明示又は暗示していると解釈すべきでも、指摘する技術的特徴の数を示唆していると解釈すべきでもない。従って、「第1」、「第2」、「第3」等の特徴が限定されている場合には、1つ又は複数の当該特徴を明示的又は暗示的に含み得る。当業者であれば、具体的状況に応じて本発明における上記用語の具体的意味を解釈可能である。
【0026】
以下の記載では、本発明の実施例が徹底的に理解されるよう、限定のためではなく説明のために、例えば、特定のシステム構造や技術といった具体的詳細事項を提示する。しかし、当業者にとって明らかなように、これらの具体的詳細事項が存在しないその他の実施例においても本発明は実現可能である。また、別の状況では、不要な詳細事項によって本発明の記載が妨げられないよう、周知のシステム、装置、電気回路及び方法に関する詳細な説明を省略している。
【0027】
図1~
図6は、本発明のいくつかの実施例のレセプター1を示している。当該レセプター1は、変化する磁界の作用下で熱を発生させるために用いられる。
図1に示すように、当該レセプター1は側部11及び天井部12を含む。当該側部11は当該天井部12に環状に設置されている。また、当該天井部12には第1導気孔121が設けられている。天井部12は、側部11の内壁から側部11の中心軸線に向かって延伸するよう設置可能である。
【0028】
いくつかの実施例において、前記第1導気孔121の形状は円形孔とすることができる。また、当該第1導気孔121の数は1つとすることができる。当該1つの第1導気孔121は、側部11の中心軸と同軸に設置される。
図10に示す気流の方向と組み合わせると、気流は、天井部12に遭遇すると下方へ折り返すため、通気に影響を及ぼすことなく、レセプター1の天井部におけるエアロゾル生成基質101の周囲の熱を増加させられる。これにより、予熱時間が短縮されるとともに、味の統一性を向上させられる。
図11を組み合わせて、側部11の内壁とレセプター1の中心軸の間の距離はA
3と表すことができ、天井部12の幅はA
4と表すことができる。いくつかの実施例において、天井部12の幅A
4と、側部11の内壁とレセプター1の中心軸の間の距離A
3との関係は、A
4≦(5×A
3)/6とすることができる。
図2に示すように、別のいくつかの実施例において、前記第1導気孔121の数は2つとすることができる。当該2つの第1導気孔121は、間隔を置いて天井部12に設置される。
【0029】
図3に示すように、いくつかの実施例において、レセプター1は、側部11、天井部12及び天井部12と対向する底部13を含む。側部11は、天井部12と底部13の間に環状に設置されている。また、底部13には第2導気孔131が設けられている。いくつかの実施例において、前記第2導気孔131の形状は円形孔とすることができる。いくつかの実施例において、前記第1導気孔121の数は1つとすることができ、前記第2導気孔131の数は1つとすることができる。且つ、当該1つの第1導気孔121及び1つの第2導気孔131は、それぞれ側部11の中心軸と同軸に設置される。
図10に示す気流の方向と組み合わせると、給気端において上昇する気流は、底部13に遭遇すると側面と中央に分岐するため、レセプター1の内部と外部に発生した熱を有効利用可能である。また、気流は、天井部12に遭遇すると下方へ折り返すため、レセプター1の天井部におけるエアロゾル生成基質101の周囲の熱を増加させて、予熱時間を短縮することが可能である。
図11を組み合わせて、底部13の幅はA
5と表すことができる。いくつかの実施例において、底部13の幅A
5と、側部11の内壁とレセプター1の中心軸の間の距離A
3との関係は、A
5≦(5×A
3)/6とすることができる。及び/又は、天井部12の幅A
4と、側部11の内壁とレセプター1の中心軸の間の距離A
3との関係は、A
4≦(5×A
3)/6とすることができる。
図4に示すように、別のいくつかの実施例において、前記第1導気孔121の数は2つとすることができ、前記第2導気孔131の数は2つとすることができる。当該2つの第2導気孔131は、当該2つの第1導気孔121と正対するよう設置される。
【0030】
図5に示すように、いくつかの実施例において、前記レセプター1は側部11と底部13のみを含んでもよい。当該側部11は当該底部13に環状に設置されている。また、底部13には第2導気孔131が設けられている。当該第2導気孔131の形状は円形孔とすることができる。また、当該第2導気孔131の数は1つとすることができる。当該1つの第2導気孔131は、側部11の中心軸と同軸に設置される。給気端において上昇する気流は、底部13に遭遇すると側面と中央に分岐するため、レセプター1の内部と外部に発生した熱を有効利用可能である。
図11を組み合わせて、いくつかの実施例において、底部13の幅A
5と、側部11の内壁とレセプター1の中心軸の間の距離A
3との関係は、A
5≦(5×A
3)/6とすることができる。
図6に示すように、別のいくつかの実施例において、前記第2導気孔131の数は2つとすることができる。当該2つの第2導気孔131は、間隔を置いて底部13に設置される。
【0031】
理解し得るように、上記実施例における第1導気孔121及び第2導気孔131の数、形状、設置位置等は実際の状況に応じて調整可能であり、ここでは制限しない。
【0032】
いくつかの実施例において、側部11、天井部12及び底部13のうちの少なくとも1つは金属材質で製造される。側部11は、金属材質で製造可能であり、電磁誘導加熱可能な合金或いは複数層の金属を複合したものとすることができる。いくつかの実施例では、天井部12及び/又は底部13についても金属材質で製造可能である。天井部12及び底部13は、実際の状況に応じて適切な材質を選択して製造すればよい。
【0033】
いくつかの実施例において、天井部12は取り外し可能に側部11に接続され、及び/又は、底部13は取り外し可能に側部11に接続される。また、いくつかの実施例において、天井部12は側部11と一体的に成型され、及び/又は、底部13は側部11と一体的に成型される。
【0034】
いくつかの実施例において、側部11は、内壁から外壁まで貫通する少なくとも1つの貫通孔を含む。これにより、レセプター1の内部及び外部におけるエアロゾル生成基質101のエネルギー伝達を増加させて、相対的に均衡の取れた温度を維持させる。
【0035】
図7に示すように、いくつかの実施例において、少なくとも1つの貫通孔は長孔14aを含む。且つ、当該長孔14aの長さ方向は側部11の周方向に沿って延伸している。
【0036】
図8に示すように、いくつかの実施例において、少なくとも1つの貫通孔は丸孔14bを含む。また、当該少なくとも1つの貫通孔は複数の貫通孔群を含んでもよく、本実施例では3つの貫通孔群を含む。当該複数の貫通孔群は、側部11の周方向に間隔を置いて分布している。いくつかの実施例において、各貫通孔群の貫通孔は、いずれも側部11の軸線と平行な方向に間隔を置いて分布し得る。
【0037】
図11を組み合わせて、いくつかの実施例において、側部11の厚さA
1は0.05~0.5mmとすることができる。
【0038】
本発明は、更に、エアロゾル生成製品10を構成する。当該エアロゾル生成製品10は、上記のレセプター1及びエアロゾル生成基質101を含む。エアロゾル生成基質101は、レセプター1の内部及び外部に充填される。
【0039】
図9に示すエアロゾル生成装置は
図1に示すレセプターを含み、
図10に示すエアロゾル生成装置は
図3に示すレセプターを含む。
図9及び
図10に示すように、いくつかの実施例において、エアロゾル生成製品10はハウジング102を更に含み、レセプター1はハウジング102内に設置される。且つ、エアロゾル生成基質101は、ハウジング102内に設置されるとともに、レセプター1の内部及び外部を覆う。
【0040】
図11を組み合わせて、側部11の外壁とハウジング102の内壁の間の距離はA
2と表すことができる。いくつかの実施例において、側部11の外壁とハウジング102の内壁の間の距離A
2は、側部11の内壁とレセプター1の中心軸の間の距離A
3以下である。
【0041】
本発明は、更に、エアロゾル生成装置を構成する。
図9及び
図10に示すように、当該エアロゾル生成装置は、上記のエアロゾル生成製品10、アトマイザー20及び電磁誘導コイル30を含む。アトマイザー20内には、エアロゾル生成製品10を装着するためのキャビティが設けられており、電磁誘導コイル30がキャビティの外側を包囲している。いくつかの実施例において、アトマイザー20は支持ホルダ201を更に含む。当該支持ホルダ201はキャビティ内に設置される。且つ、電磁誘導コイル30は支持ホルダ201の外側に設置される。いくつかの実施例において、アトマイザー20は、更に、電磁シールド層202を含む。電磁シールド層202は電磁誘導コイル30の外側に設置される。
【0042】
いくつかの実施例において、エアロゾル生成装置は電源ユニット(図示しない)を更に含む。電源ユニットは、エアロゾル生成製品10に接続されるとともに、エアロゾル生成製品10に電気を供給して、レセプター1に熱を発生させるために用いられる。エアロゾル生成製品10はアトマイザー20内のキャビティに装着される。また、キャビティの外側に設置される誘導コイルは、変化する電流の作用下で交互に変化する磁界を発生させ、レセプター1は、変化する磁界の作用下で熱を発生させる。動作時に、レセプター1の温度は約40~350℃に維持される。エアロゾル生成基質101はレセプター1の内部及び外部を覆うため、レセプター1で発生した熱はエアロゾル生成基質101内に効果的に伝達され得る。これにより、熱の損失が減少し、熱の有効利用率が向上する。
【0043】
理解可能なように、以上の実施例は本発明の好ましい実施形態を示したにすぎず、記載は比較的具体的且つ詳細であるが、これにより本発明の権利範囲が制限されると解釈すべきではない。指摘すべき点として、当業者であれば、本発明の構想を逸脱しないことを前提に、上記の技術的特性を自由に組み合わせることも、若干の変形及び改良を行うことも可能であり、これらはいずれも本発明の保護の範囲に属する。従って、本実用新案登録請求の範囲に基づき行われる等価の変形及び補足は、いずれも本発明の請求項がカバーする範囲に属する。