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特開2024-45004コンテナ中継ユニットおよびそれを含む物流搬送システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024045004
(43)【公開日】2024-04-02
(54)【発明の名称】コンテナ中継ユニットおよびそれを含む物流搬送システム
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20240326BHJP
   B65G 1/00 20060101ALI20240326BHJP
【FI】
H01L21/68 A
B65G1/00 501F
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023110740
(22)【出願日】2023-07-05
(31)【優先権主張番号】10-2022-0118256
(32)【優先日】2022-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】598123150
【氏名又は名称】セメス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SEMES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】77,4sandan 5-gil,Jiksan-eup,Seobuk-gu,Cheonan-si,Chungcheongnam-do,331-814 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】バン,ミョン ジン
【テーマコード(参考)】
3F022
5F131
【Fターム(参考)】
3F022AA08
3F022EE05
3F022HH02
3F022JJ04
3F022KK11
3F022LL12
3F022MM13
5F131AA02
5F131BA03
5F131BA04
5F131BA19
5F131BA37
5F131BB04
5F131CA32
5F131DA05
5F131DA22
5F131DA32
5F131DA33
5F131DA36
5F131DA42
5F131DB02
5F131DB52
5F131DB62
5F131DB72
5F131DB76
5F131DC06
5F131DC26
5F131DD02
5F131DD29
5F131DD33
5F131DD46
5F131DD57
5F131DD65
5F131DD73
5F131DD79
5F131GA14
5F131GB02
5F131GB13
5F131GB24
5F131GB28
5F131HA28
(57)【要約】      (修正有)
【課題】搬送車とロードポートの間でコンテナを中継するコンテナ中継ユニットおよびそれを含む物流搬送システムを提供する。
【解決手段】半導体製造工場1000において、物流搬送システムは、半導体基板が収納されたコンテナを運搬するコンテナ運搬ユニット110、コンテナ310がロード又はアンロードされるロードポートユニット130、ロードポートユニットと連結され、コンテナに収納された半導体基板を処理する半導体製造設備140及びコンテナ運搬ユニットとロードポートユニットの間でコンテナを中継するコンテナ中継ユニット120を含み、コンテナ中継ユニットはコンテナ運搬ユニットの移動経路と同一レベルに設置され、ロードポートユニットの上位レベルに設置される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体製造工場内に設置され、半導体基板が収納されたコンテナを運搬するコンテナ運搬ユニット;
前記コンテナがロードまたはアンロードされるロードポートユニット;
前記ロードポートユニットと連結され、前記コンテナに収納された前記半導体基板を処理する半導体製造設備;および
前記コンテナ運搬ユニットと前記ロードポートユニットの間で前記コンテナを中継するコンテナ中継ユニットを含み、
前記コンテナ中継ユニットは前記コンテナ運搬ユニットの移動経路と同一レベルに設置され、前記ロードポートユニットの上位レベルに設置される、物流搬送システム。
【請求項2】
前記コンテナ中継ユニットは、
前記コンテナ運搬ユニットから受け取った前記コンテナを前記ロードポートユニットに受け渡すリフティングモジュールを含む、請求項1に記載の物流搬送システム。
【請求項3】
前記リフティングモジュールは前記コンテナ運搬ユニットから前記コンテナを受け取るか、または
前記コンテナ中継ユニットは、
前記コンテナ運搬ユニットから前記コンテナを受け取るロボットアームをさらに含む、請求項2に記載の物流搬送システム。
【請求項4】
前記コンテナ中継ユニットが前記ロボットアームをさらに含む場合、前記ロボットアームと前記リフティングモジュールの移動方向は互いに異なる、請求項3に記載の物流搬送システム。
【請求項5】
前記コンテナ中継ユニットは、
前記コンテナを一時的に保管する貯蔵モジュールをさらに含む、請求項2に記載の物流搬送システム。
【請求項6】
前記リフティングモジュールは前記コンテナを把持した状態で前記ロードポートユニットに受け渡すか、または前記コンテナを収納した状態でロードポートユニットに受け渡す、請求項2に記載の物流搬送システム。
【請求項7】
前記コンテナを保管するサイドトラックバッファをさらに含み、
前記コンテナ中継ユニットは前記サイドトラックバッファ内に設置される、請求項1に記載の物流搬送システム。
【請求項8】
前記サイドトラックバッファは前記ロードポートユニットの上位レベルを含んで設置される、請求項7に記載の物流搬送システム。
【請求項9】
前記サイドトラックバッファは前記ロードポートユニットが位置する方向に開閉されるドアを含む、請求項7に記載の物流搬送システム。
【請求項10】
前記ドアは前記コンテナが前記ロードポートユニットに受け渡される場合に開閉される、請求項9に記載の物流搬送システム。
【請求項11】
前記コンテナ中継ユニットは前記ロードポートユニットが位置する方向に開閉されるドアを含む、請求項1に記載の物流搬送システム。
【請求項12】
前記コンテナ中継ユニットは前記コンテナ運搬ユニットと前記ロードポートユニットのうち少なくとも一つのユニットと通信する、請求項1に記載の物流搬送システム。
【請求項13】
前記少なくとも一つのユニットは前記コンテナ中継ユニットとの通信結果に基づいて前記コンテナ中継ユニットが前記コンテナの中継を担当することができるかどうかを判別する、請求項12に記載の物流搬送システム。
【請求項14】
前記コンテナ運搬ユニットは前記コンテナ中継ユニットが前記コンテナの中継を担当することができない場合、前記コンテナを前記ロードポートユニットに直接受け渡す、請求項13に記載の物流搬送システム。
【請求項15】
前記コンテナ中継ユニットは前記少なくとも一つのユニットとPIO通信を行う、請求項12に記載の物流搬送システム。
【請求項16】
前記コンテナ運搬ユニット、前記コンテナ中継ユニット、前記ロードポートユニットおよび前記半導体製造設備の作動を制御する制御ユニットをさらに含む、請求項1に記載の物流搬送システム。
【請求項17】
前記制御ユニットは前記コンテナ運搬ユニットおよび前記ロードポートユニットのうち少なくとも一つのユニットと前記コンテナ中継ユニットの間の通信結果に基づいて前記コンテナ中継ユニットが前記コンテナの中継を担当することができるかどうかを判別する、請求項16に記載の物流搬送システム。
【請求項18】
半導体製造工場内に設置され、半導体基板が収納されたコンテナを運搬するコンテナ運搬ユニット;
前記コンテナがロードまたはアンロードされるロードポートユニット;
前記ロードポートユニットと連結され、前記コンテナに収納された前記半導体基板を処理する半導体製造設備;および
前記コンテナ運搬ユニットと前記ロードポートユニットの間で前記コンテナを中継するコンテナ中継ユニットを含み、
前記コンテナ中継ユニットは、
前記コンテナ運搬ユニットから前記コンテナを受け取るロボットアーム;
前記コンテナを一時的に保管する貯蔵モジュール;および
前記コンテナを前記ロードポートユニットに受け渡すリフティングモジュールを含み、
前記コンテナ中継ユニットは前記コンテナ運搬ユニットの移動経路と同一レベルに設置され、前記ロードポートユニットの上位レベルに設置され、
前記コンテナ中継ユニットは前記コンテナ運搬ユニットと前記ロードポートユニットのうち少なくとも一つのユニットと通信し、
前記コンテナ運搬ユニットは前記コンテナ中継ユニットが前記コンテナの中継を担当することができない場合、前記コンテナを前記ロードポートユニットに直接受け渡す、物流搬送システム。
【請求項19】
半導体製造工場内で半導体基板が収納されたコンテナを運搬するコンテナ運搬ユニットと前記コンテナがロードまたはアンロードされるロードポートユニットの間で前記コンテナを中継し、
前記コンテナ運搬ユニットから前記コンテナを受け取るロボットアーム;
前記コンテナを一時的に保管する貯蔵モジュール;および
前記コンテナを前記ロードポートユニットに受け渡すリフティングモジュールを含む、コンテナ中継ユニット。
【請求項20】
前記コンテナ中継ユニットは前記コンテナ運搬ユニットの移動経路と同一レベルに設置され、前記ロードポートユニットの上位レベルに設置される、請求項19に記載のコンテナ中継ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンテナ中継ユニットおよびそれを含む物流搬送システムに関する。より詳細には、半導体製造工場内での半導体基板が収納されたコンテナの運搬と関連するコンテナ中継ユニットおよびそれを含む物流搬送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体を生産するために使用されるウェーハは半導体製造工場(例えば、FAB)内で多様な工程を経て、このためにそれぞれの工程設備に運搬される。例えば、複数のウェーハはFOUP(Front Opening Unified Pod)のようなコンテナに収納され、前記コンテナは半導体製造工場の天井で移動可能に設けられるOHT(Overhead Hoist Transporter)のような搬送車によりそれぞれの工程設備に運搬されることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
搬送車は半導体製造工場内で複数のコンテナを連続して運搬することができる。例えば、搬送車は第1コンテナをA目的地まで運搬し、次に第2コンテナをB目的地まで運搬することによって、第1コンテナと第2コンテナをそれぞれの目的地に連続して運搬することができる。
【0004】
第1コンテナをA目的地まで運搬する場合、搬送車は該当目的地に到達するとホイスト(Hoist)を用いて把持していたコンテナをSFEM、EFEMなどのロードポート(Load Port)上に安着させる。その後、搬送車は第2コンテナをB目的地に運搬するために第2コンテナが位置しているところに移動する。
【0005】
したがって、搬送車は第1コンテナをA目的地のロードポート上に受け渡す前に第2コンテナが位置しているところに移動することはできず、第1コンテナをA目的地のロードポート上に受け渡す過程で問題が発生すると、第2コンテナが位置しているところに移動するまで多くの時間がかかり得る。
【0006】
本発明で解決しようとする技術的課題は、搬送車とロードポートの間でコンテナを中継するコンテナ中継ユニットおよびそれを含む物流搬送システムを提供することにある。
【0007】
本発明の技術的課題は以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていないまた他の技術的課題は以下の記載から当業者に明確に理解されるものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記技術的課題を達成するための本発明の物流搬送システムの一態様(Aspect)は、半導体製造工場内に設置され、半導体基板が収納されたコンテナを運搬するコンテナ運搬ユニット;前記コンテナがロードまたはアンロードされるロードポートユニット;前記ロードポートユニットと連結され、前記コンテナに収納された前記半導体基板を処理する半導体製造設備;および前記コンテナ運搬ユニットと前記ロードポートユニットの間で前記コンテナを中継するコンテナ中継ユニットを含み、前記コンテナ中継ユニットは前記コンテナ運搬ユニットの移動経路と同一レベルに設置され、前記ロードポートユニットの上位レベルに設置される。
【0009】
前記技術的課題を達成するための本発明の物流搬送システムの他の態様は、半導体製造工場内に設置され、半導体基板が収納されたコンテナを運搬するコンテナ運搬ユニット;前記コンテナがロードまたはアンロードされるロードポートユニット;前記ロードポートユニットと連結され、前記コンテナに収納された前記半導体基板を処理する半導体製造設備;および前記コンテナ運搬ユニットと前記ロードポートユニットの間で前記コンテナを中継するコンテナ中継ユニットを含み、前記コンテナ中継ユニットは、前記コンテナ運搬ユニットから前記コンテナを受け取るロボットアーム;前記コンテナを一時的に保管する貯蔵モジュール;および前記コンテナを前記ロードポートユニットに受け渡すリフティングモジュールを含み、前記コンテナ中継ユニットは前記コンテナ運搬ユニットの移動経路と同一レベルに設置され、前記ロードポートユニットの上位レベルに設置され、前記コンテナ中継ユニットは前記コンテナ運搬ユニットと前記ロードポートユニットのうち少なくとも一つのユニットと通信し、前記コンテナ運搬ユニットは前記コンテナ中継ユニットが前記コンテナの中継を担当することができない場合、前記コンテナを前記ロードポートユニットに直接受け渡す。
【0010】
前記技術的課題を達成するための本発明のコンテナ中継ユニットの一態様は、半導体製造工場内で半導体基板が収納されたコンテナを運搬するコンテナ運搬ユニットと前記コンテナがロードまたはアンロードされるロードポートユニットの間で前記コンテナを中継し、前記コンテナ運搬ユニットから前記コンテナを受け取るロボットアーム;前記コンテナを一時的に保管する貯蔵モジュール;および前記コンテナを前記ロードポートユニットに受け渡すリフティングモジュールを含む。
【0011】
その他実施形態の具体的な内容は詳細な説明および図面に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】物流搬送システムの内部構成を示す概念図である。
図2】物流搬送システムを構成する構成要素間の配置構造を示す第1例示図である。
図3】物流搬送システムを構成するコンテナ運搬ユニットの内部構造を例示的に示す図である。
図4】半導体製造工場内のコンテナ運搬ユニットの設置形状を例示的に示す図である。
図5】ロードポートユニットと半導体製造設備の間の多様な配置構造を説明するための第1例示図である。
図6】ロードポートユニットと半導体製造設備の間の多様な配置構造を説明するための第2例示図である。
図7】ロードポートユニットと半導体製造設備の間の多様な配置構造を説明するための第3例示図である。
図8】物流搬送システム内にコンテナ中継ユニットが構築される場合の効果を説明するための例示図である。
図9】物流搬送システムを構成するコンテナ中継ユニットの内部構成を示す概念図である。
図10】コンテナ中継ユニットを構成するリフティングモジュールの多様な実施形態を説明するための第1例示図である。
図11】コンテナ中継ユニットを構成するリフティングモジュールの多様な実施形態を説明するための第2例示図である。
図12】物流搬送システムを構成する構成要素間の配置構造を示す第2例示図である。
図13】物流搬送システムを構成するサイドトラックバッファの内部構造を説明するための例示図である。
図14】サイドトラックバッファを構成するドアの作動原理を説明するための第1例示図である。
図15】サイドトラックバッファを構成するドアの作動原理を説明するための第2例示図である。
図16】物流搬送システムを構成する構成要素間の配置構造を示す第3例示図である。
図17】物流搬送システムを構成する構成要素間の配置構造を示す第4例示図である。
図18】物流搬送システムを構成する構成要素間の配置構造を示す第5例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では添付する図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。図面上の同じ構成要素に対しては同じ参照符号を使用し、これらに対する重複する説明は省略する。
【0014】
本発明は半導体製造工場内で半導体基板が収納されたコンテナを運搬する物流搬送システムおよびその方法に関するものである。本発明の物流搬送システムは、搬送車とロードポートの間でコンテナを中継するコンテナ中継ユニットを含むことができる。以下では図面などを参照して本発明について詳しく説明する。
【0015】
図1は物流搬送システムの内部構成を示す概念図である。そして、図2は物流搬送システムを構成する構成要素間の配置構造を示す第1例示図である。
【0016】
図1および図2によれば、物流搬送システム100はコンテナ運搬ユニット110、コンテナ中継ユニット120、ロードポートユニット130、半導体製造設備140および制御ユニット150を含んで構成されることができる。物流搬送システム100は半導体製造工場1000内で物流自動化サービスを提供することに適用することができる。
【0017】
コンテナ運搬ユニット110はコンテナ310を目的地まで運搬する役割をする。コンテナ運搬ユニット110は、例えば、OHT(Overhead Hoist Transporter)として設けられる。
【0018】
コンテナ運搬ユニット110は、半導体製造工場1000の天井に設置される移動経路(例えば、レール(Rail))上を走行してコンテナ310を目的地まで運搬する。コンテナ運搬ユニット110は、半導体製造工程が実行される工程設備すなわち、半導体製造設備140にコンテナ310を運搬することができ、半導体製造工場1000内に複数配置されることができる。
【0019】
コンテナ運搬ユニット110がコンテナ310を半導体製造設備140に運搬する場合、コンテナ310には複数の半導体基板が収納され得る。コンテナ310は、例えば、FOUP(Front Opening Unified Pod)として設けられ、半導体基板は例えば、ウェーハ(Wafer)であり得る。
【0020】
コンテナ運搬ユニット110は制御ユニット150の制御に応じて作動する。図1には図示していないが、コンテナ運搬ユニット110はこのために制御ユニット150と有線/無線通信するための通信モジュールを含むことができる。
【0021】
コンテナ運搬ユニット110は制御ユニット150のコントロールを受けず、自律的に作動することも可能である。この場合、半導体製造工場1000内に配置される複数のコンテナ運搬ユニットが走行中に互いに衝突しないように、移動経路上に多数のセンサを設置し、前記多数のセンサにより複数のコンテナ運搬ユニット間に情報を共有することができる。または、複数のコンテナ運搬ユニットが相互通信ができるように提供されることも可能である。
【0022】
図3は物流搬送システムを構成するコンテナ運搬ユニットの内部構造を例示的に示す図である。そして、図4は半導体製造工場内のコンテナ運搬ユニットの設置形状を例示的に示す図である。
【0023】
図3および図4によれば、コンテナ運搬ユニット110は把持モジュール210、昇降モジュール220、駆動モジュール230、駆動ホイール240、ガイドホイール250および制御モジュール260を含んで構成されることができる。
【0024】
把持モジュール(Gripping Module;210)はコンテナ310を把持するために提供される。把持モジュール210はコンテナ310を目的地まで運搬するためにコンテナ310が配置されている場所(例えば、ロードポートユニット130)に下降してコンテナ310を把持し得る。把持モジュール210は例えば、ハンドグリッパー(Hand Gripper)として設けられる。
【0025】
昇降モジュール220は把持モジュール210を昇降させるために提供される。昇降モジュール220は把持モジュール210がコンテナ310を把持できるように把持モジュール210を天井320付近で地面が位置する方向に下降させ得、把持モジュール210がコンテナ310を把持すれば、把持モジュール210を再び天井320付近で上昇させ得る。昇降モジュール220は例えば、ホイスト(Hoist)として設けられる。
【0026】
このように把持モジュール210および昇降モジュール220によりコンテナ310が積載されると(Loading)、コンテナ運搬ユニット110はこの状態でコンテナ310を目的地まで運搬する。コンテナ運搬ユニット110が目的地に到達すると、昇降モジュール220は把持モジュール210を再び下降させて、把持モジュール210はコンテナ310をロードポートユニット130上に安着させて把持を解除する。
【0027】
図3および図4には図示していないが、コンテナ運搬ユニット110は把持モジュール210の代わりに収納可能な空間を提供する収納モジュールを含むことも可能である。収納モジュールはコンテナ310を収納できるように上部が開放されている形状(例えば、Basket Type)に形成され、側面に開閉可能なドアが設けられる形状(例えば、Cabinet Type)に形成されることも可能である。
【0028】
駆動モジュール230は半導体製造工場1000の天井320に設置された移動経路(例えば、一対のレール330a,330b)に沿って走行する駆動ホイール240を制御する役割をする。図2および図3には図示していないが、駆動モジュール230はこのために駆動モータ、駆動軸などを含むことができる。ここで、駆動モータは駆動力を生成する役割をすることができ、駆動軸は駆動モータによって生成された駆動力を駆動ホイール240に提供する役割をすることができる。
【0029】
駆動ホイール(Driving Wheel;240)は駆動モジュール230により提供される駆動力を用いて回転する回転体であって、このような回転によりコンテナ運搬ユニット110が一対のレール330a,330b上を走行できるようにする。駆動ホイール240はそれぞれの側のレール330a,330bの上を走行できるように一対240a,240bに設けられ、この場合、一対の駆動ホイール240a,240bは駆動モジュール230の両側面にそれぞれ結合されることができる。
【0030】
ガイドホイール(Guide Wheel;250)はコンテナ運搬ユニット110が一対のレール330a,330b上を走行する場合、コンテナ運搬ユニット110が前記レール330a,330bから離脱することを防止する役割をする。ガイドホイール250は駆動ホイール240と同様に一対250a,250bに設けられ、駆動モジュール230の下部面の両端に駆動ホイール240a,240bに対して垂直方向になるように設置される。
【0031】
制御モジュール260はコンテナ運搬ユニット110を構成するそれぞれのモジュールを制御する役割をする。制御モジュール260は例えば、把持モジュール210と昇降モジュール220の作動を制御する役割をすることができ、駆動モジュール230を構成する駆動モータの作動を制御する役割をすることもできる。また、図2および図3には図示していないが、制御モジュール260はその前面と後面にそれぞれ前方フレーム(Front Frame)と後方フレーム(Rear Frame)を備え、その下部面に結合される把持モジュール210および昇降モジュール220を支持する役割をすることもできる。制御モジュール260は例えば、OHT制御器(OHT Controller)として設けられる。
【0032】
図2および図3には図示していないが、制御モジュール260は速度調節部、位置調節部などを含むこともできる。ここで、速度調節部は駆動ホイール240の回転速度を制御する役割をすることができ、位置調節部はコンテナ310の位置を補正する役割をすることができる。
【0033】
位置調節部はスライダ(Slider)とロテータ(Rotator)を含むことができる。スライダはコンテナ310を上下方向や左右方向に移動させる役割をすることができ、ロテータはコンテナ310を時計回りや反時計回りに回転させる役割をすることができる。
【0034】
コンテナ運搬ユニット110に移動経路を提供するために、半導体製造工場1000の天井320には一対のガイドレール330a,330bとレール支持モジュール340を含み、レール組立体が設置される。一対のガイドレール330a,330bは前述のようにコンテナ運搬ユニット110に走行経路を提供するものであって、半導体製造工場1000の天井320に固定されるレール支持モジュール340の両端に結合される。
【0035】
一対のガイドレール330a,330bは半導体製造工場1000内の天井320のレイアウト(Layout)によって直線区間、曲線区間、傾斜区間、分岐区間、交差点区間など多様な形態の区間を含むように構成されることができる。しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。一対のガイドレール330a,330bは前記複数の区間のうちいずれか一つの形態の区間のみを含むように構成されることも可能である。
【0036】
レール支持モジュール340は半導体製造工場1000の天井320に固定され、一対のガイドレール330a,330bを支持する役割をする。レール支持モジュール340は地上から見るとき、キャップ形状(Cap Type)を有するように半導体製造工場1000の天井320に設置される。
【0037】
再び図1および図2を参照して説明する。
【0038】
ロードポートユニット(Load Port Unit;130)は、コンテナ310がロード(Loading)またはアンロード(Unloading)されるものである。のみならず、ロードポートユニット130ではコンテナ310に収納されている半導体基板がロードまたはアンロードされることもできる。
【0039】
前者の場合、コンテナ運搬装置110によりロードポートユニット130にコンテナ310がロードまたはアンロードされる。前述したが、コンテナ運搬装置110がロードポートユニット130上に運搬してきたコンテナ310を安着させることによって、コンテナ310がロードポートユニット130にロードされ得、コンテナ運搬装置110がロードポートユニット130上に置かれていたコンテナ310を把持していくことによりコンテナ310がロードポートユニット130にアンロードされる。
【0040】
後者の場合、半導体製造設備140によりロードポートユニット130に安着したコンテナ310で半導体基板がロードまたはアンロードされる。コンテナ310がロードポートユニット130上に安着されると、半導体製造設備140の基板搬送ロボットがロードポートユニット130に接近し、その後、コンテナ310内で半導体基板を搬出することができる。半導体基板のアンロードはこのような過程により行われる。半導体製造設備140内で半導体基板に対する処理が完了すれば、前記基板搬送ロボットが半導体製造設備140内で半導体基板を搬出してコンテナ310に搬入させる。半導体基板のロードはこのような過程により行われる。
【0041】
半導体製造設備140は半導体基板を処理する役割をする。半導体製造設備140はコンテナ310に収納されている半導体基板を処理するためにロードポートユニット130に隣接して設置される。ロードポートユニット130は、EFEM(Equipment Front End Module)、SFEMなどフロントエンドモジュール(FEM;Front End Module)の端部に設けられる。
【0042】
半導体製造設備140は、蒸着工程(Deposition Process)を行うチャンバ、エッチング工程(Etching Process)を行うチャンバ、洗浄工程(Cleaning Process)を行うチャンバ、熱処理工程(Heat Treatment Process)を行うチャンバなど同種または異種の複数のプロセスチャンバ(Process Chamber)を含むことができる。以下では多様な配置構造を有する半導体製造設備140について説明する。
【0043】
図5はロードポートユニットと半導体製造設備の間の多様な配置構造を説明するための第1例示図である。
【0044】
図5によれば、半導体製造設備140はインデックスモジュール410、ロードロックチャンバ(Load-Lock Chamber;420)、トランスファチャンバ(Transfer Chamber;430)およびプロセスチャンバ(Process Chamber;440)を含んで構成されることができる。
【0045】
半導体製造設備140は蒸着工程、エッチング工程、洗浄工程、熱処理工程など多様な工程を経て半導体基板を処理するシステムである。半導体製造設備140は基板移送を担当する搬送ロボット411,431とその周囲に設けられる基板処理モジュールである複数のプロセスチャンバ440を含むマルチチャンバ型基板処理システムとして具現することができる。
【0046】
前述したが、ロードポートユニット130は複数の半導体基板が搭載されたコンテナ310が安着できるように提供されるものである。ロードポートユニット130はインデックスモジュール410の前方に複数配置される。例えば、第1ロードポート130a、第2ロードポート130b、第3ロードポート130cなど3個のロードポートユニット130a,130b,130cがインデックスモジュール410の前方に配置される。
【0047】
ロードポートユニット130がインデックスモジュール410の前方に複数配置される場合、それぞれのロードポートユニット130上に安着されるコンテナ310は種類が異なるものを搭載することができる。例えば、ロードポートユニット130がインデックスモジュール410の前方に3個配置される場合、左側の第1ロードポート130a上に安着される第1コンテナ310aはウェーハ型センサを搭載し、中央部分の第2ロードポート130b上に安着される第2コンテナ310bは基板(ウェーハ)を搭載し、右側の第3ロードポート130c上に安着される第3コンテナ310cはフォーカスリング(Focus Ring)など消耗性部品を搭載する。
【0048】
しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。それぞれのロードポートユニット130a,130b,130c上に安着されるコンテナ310a,310b,310cは同じ種類のものを搭載することも可能である。または、いくつのロードポートユニット上に安着されるコンテナは同じ種類のものを搭載し、他のいくつかのロードポートユニット上に安着されるコンテナは種類が異なるものを搭載することも可能である。
【0049】
インデックスモジュール410はロードポートユニット130とロードロックチャンバ420の間に配置され、ロードポートユニット130上のコンテナ310とロードロックチャンバ420の間に半導体基板を移送するようにインターフェースする。インデックスモジュール410は前述したがフロントエンドモジュール(FEM)として設けられる。
【0050】
インデックスモジュール410は基板移送を担当する第1搬送ロボット411を備える。第1搬送ロボット411は大気圧環境で動作し、コンテナ310とロードロックチャンバ420の間で半導体基板を移送する。
【0051】
ロードロックチャンバ420は半導体製造設備140上の入力ポートと出力ポートの間でバッファの役割をする。図5には図示していないが、ロードロックチャンバ420はその内部に半導体基板が一時待機するバッファステージを備えることができる。
【0052】
ロードロックチャンバ420はインデックスモジュール410とトランスファチャンバ430の間に複数配置される。例えば、第1ロードロックチャンバ421と第2ロードロックチャンバ422など二つのロードロックチャンバ421,422がインデックスモジュール410とトランスファチャンバ430の間に配置される。
【0053】
第1ロードロックチャンバ421と第2ロードロックチャンバ422はインデックスモジュール410とトランスファチャンバ430の間で第1方向10に配置される。この場合、第1ロードロックチャンバ421と第2ロードロックチャンバ422は左右方向に並んで配置される相互対称形の単層構造で提供されることができる。前記で、第1方向10はインデックスモジュール410とトランスファチャンバ430の配列方向(第2方向20)に対して平面上で垂直な方向を意味する。
【0054】
しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。第1ロードロックチャンバ421と第2ロードロックチャンバ422はインデックスモジュール410とトランスファチャンバ430の間で第3方向30に配置されることも可能である。この場合、第1ロードロックチャンバ421と第2ロードロックチャンバ422は上下方向に配置される複層構造で提供されることができる。前記で、第3方向30はインデックスモジュール410とトランスファチャンバ430の配列方向(第2方向20)およびその配列方向に対して平面上で垂直な方向(第1方向10)に対して垂直な方向を意味する。
【0055】
第1ロードロックチャンバ421はインデックスモジュール410からトランスファチャンバ430に半導体基板を移送し、第2ロードロックチャンバ422はトランスファチャンバ430からインデックスモジュール410に半導体基板を移送する。しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。第1ロードロックチャンバ421はトランスファチャンバ430からインデックスモジュール410に基板を移送する役割と、インデックスモジュール410からトランスファチャンバ430に基板を移送する役割を両方とも行い、同様に第2ロードロックチャンバ422もトランスファチャンバ430からインデックスモジュール410に基板を移送する役割と、インデックスモジュール410からトランスファチャンバ430に基板を移送する役割を両方とも行うことができる。
【0056】
ロードロックチャンバ420はトランスファチャンバ430の第2搬送ロボット431により半導体基板がロードまたはアンロードされる。ロードロックチャンバ420はインデックスモジュール410の第1搬送ロボット411により半導体基板がロードまたはアンロードされることもできる。
【0057】
ロードロックチャンバ420はゲート弁などを用いてその内部を真空環境と大気圧環境に変化させながら圧力を維持する。ロードロックチャンバ420はこれによりトランスファチャンバ430の内部気圧状態が変化することを防止することができる。
【0058】
具体的に説明すると、ロードロックチャンバ420は第2搬送ロボット431により基板がロードまたはアンロードされる場合、その内部をトランスファチャンバ430の場合と同じ(または、近接する)真空環境に形成することができる。また、ロードロックチャンバ420は第1搬送ロボット411により基板がロードまたはアンロードされる場合(すなわち、第1搬送ロボット411から未処理基板の供給を受けるか、または既に処理した基板をインデックスモジュール410に移送する場合)、その内部を大気圧環境に形成することができる。
【0059】
トランスファチャンバ430はロードロックチャンバ420とプロセスチャンバ440の間で基板を移送する。トランスファチャンバ430はこのために少なくとも一つの第2搬送ロボット431を備える。
【0060】
第2搬送ロボット431は未処理基板をロードロックチャンバ420からプロセスチャンバ440に移送するか、既に処理した基板をプロセスチャンバ440からロードロックチャンバ420に移送する。トランスファチャンバ430の各辺はこのためにロードロックチャンバ420および複数のプロセスチャンバ440と連結される。なお、第2搬送ロボット431は真空環境で動作し、回動が自由なように設けられる。
【0061】
プロセスチャンバ440は基板を処理する。プロセスチャンバ440はトランスファチャンバ430の周囲に複数配置される。この場合、それぞれのプロセスチャンバ440はトランスファチャンバ430から半導体基板の供給を受けて半導体基板を工程処理し、工程処理された半導体基板をトランスファチャンバ430に提供する。
【0062】
プロセスチャンバ440は円筒形状に形成される。このようなプロセスチャンバ440は表面に正極酸化膜が形成されたアルマイト(alumite)からなり、その内部は気密に構成される。一方、プロセスチャンバ440は本実施形態で円筒形状以外の異なる形状に形成されることも可能である。
【0063】
半導体製造設備140はクラスタプラットフォーム(Cluster Platform)を有する構造で形成される。この場合、複数のプロセスチャンバ440はトランスファチャンバ430を基準としてクラスタ方式で配置され、複数のロードロックチャンバ420は第1方向10に配列される。
【0064】
しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。半導体製造設備140は図6に示すようにクワッドプラットフォーム(Quad Platform)を有する構造で形成されることも可能である。この場合、複数のプロセスチャンバ440はトランスファチャンバ430を基準としてクワッド方式で配置される。図6はロードポートユニットと半導体製造設備の間の多様な配置構造を説明するための第2例示図である。
【0065】
または、半導体製造設備140は図7に示すようにインラインプラットフォーム(In-Line Platform)を有する構造で形成されることも可能である。この場合、複数のプロセスチャンバ440はトランスファチャンバ430を基準としてインライン方式で配置され、それぞれのトランスファチャンバ430の両側に一対のプロセスチャンバ440が直列に配置される。図7はロードポートユニットと半導体製造設備の間の多様な配置構造を説明するための第3例示図である。
【0066】
再び図1および図2を参照して説明する。
【0067】
制御ユニット150は基板処理装置100を構成するそれぞれのユニットの全体作動を制御する。制御ユニット150は例えば、制御モジュール260との通信によりコンテナ運搬ユニット110の作動を制御でき、コンテナ中継ユニット120、半導体製造設備140などの作動を制御することもできる。
【0068】
制御ユニット150はプロセスコントローラ、制御プログラム、入力モジュール、出力モジュール(または、表示モジュール)、メモリモジュールなどを含んでコンピュータやサーバーなどとして実現することができる。前記で、プロセスコントローラは基板処理装置100を構成するそれぞれの構成に対して制御機能を実行するマイクロプロセッサを含み得、制御プログラムはプロセスコントローラの制御により基板処理装置100の各種処理を実行することができる。メモリモジュールは各種データおよび処理条件によって基板処理装置100の各種処理を実行させるためのプログラムすなわち、処理レシピが保存される。
【0069】
コンテナ中継ユニット120はコンテナ運搬ユニット110とロードポートユニット130の間でコンテナ310を中継する役割をする。従来には物流搬送システム100内にコンテナ中継ユニット120が構築されておらず、コンテナ運搬ユニット110が直接ロードポートユニット130にコンテナ310を受け渡した。前述したが、コンテナ運搬ユニット110がロードポートユニット130にコンテナ310を受け渡す過程で問題が発生すれば、コンテナ運搬ユニット110は次の目的地に移動できず、コンテナ310の受け渡しを完了するまで待機しなければならない。
【0070】
ロードポートユニット130上に他のコンテナが既に安着している場合を例にあげて説明する。ロードポートユニット130上に他のコンテナがあれば、コンテナ運搬ユニット110はロードポートユニット130に把持/収納していたコンテナ310を受け渡すことができず、コンテナ310の受け渡しを完了するまで待機しなければならない。
【0071】
本実施形態では物流搬送システム100内にコンテナ中継ユニット120が構築され、前記コンテナ中継ユニット120はコンテナ運搬ユニット110とロードポートユニット130の間でコンテナ310を中継する。この場合、図8に示すように、ロードポートユニット130上に他のコンテナがあるとしても、コンテナ運搬ユニット110はコンテナ中継ユニット120にコンテナ310を受け渡した後すぐに次の目的地に移動し得る。したがって、本実施形態のように物流搬送システム100内にコンテナ中継ユニット120が構築されると、半導体製造工場1000での全体工程時間(Tact Time)を短縮させる効果を得ることができる。図8は物流搬送システム内にコンテナ中継ユニットが構築される場合の効果を説明するための例示図である。
【0072】
コンテナ中継ユニット120はコンテナ運搬ユニット110とロードポートユニット130の間でコンテナ310を中継するために、ロボットアーム(Robot Arm;510)、貯蔵モジュール520およびリフティングモジュール(Lifting Module;530)を含んで構成される。図9は物流搬送システムを構成するコンテナ中継ユニットの内部構成を示す概念図である。以下の説明は図9を参照する。
【0073】
ロボットアーム510はコンテナ運搬ユニット110が把持/収納していたコンテナ310をハンドリング(Handling)する役割をする。コンテナ運搬ユニット110は目的地であるロードポートユニット130にコンテナ310を受け渡すためにコンテナ中継ユニット120に接近し得る。すると、ロボットアーム510がコンテナ310をコンテナ運搬ユニット110から受け取って貯蔵モジュール520に貯蔵することができる。
【0074】
貯蔵モジュール520はコンテナ310を保管する。貯蔵モジュール520は内部にコンテナ310を収容できる空間を有することができ、コンテナ中継ユニット120内に少なくとも一つ設けられる。
【0075】
リフティングモジュール530は貯蔵モジュール520に貯蔵されているコンテナ310をロードポートユニット130まで移送する役割をする。リフティングモジュール530は垂直方向(第3方向30)にコンテナ310を移送できるが、対角線方向にコンテナ310を移送することも可能である。
【0076】
リフティングモジュール530はロボットアーム510がコンテナ運搬ユニット110からコンテナ310をハンドリングすれば、前記ロボットアーム510からコンテナ310をハンドリングすることができる。ロボットアーム510はコンテナ運搬ユニット110からコンテナ310を受け取るために第2方向20に移動することができ、リフティングモジュール530はロードポートユニット130にコンテナ310を受け渡すために第3方向30に移動し得る。すなわち、ロボットアーム510とリフティングモジュール530は互いに異なる方向に作動することができる。
【0077】
リフティングモジュール530は図10に示すようにコンテナ310を把持した状態でロードポートユニット130に受け渡すホイスト(Hoist)形状に設けられる。しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。リフティングモジュール530は図11に示すようにコンテナ310を収納した状態でエレベーター方式で作動してロードポートユニット130に受け渡すリフタ(Lifter)形状に設けられることも可能である。図10はコンテナ中継ユニットを構成するリフティングモジュールの多様な実施形態を説明するための第1例示図であり、図11はコンテナ中継ユニットを構成するリフティングモジュールの多様な実施形態を説明するための第2例示図である。
【0078】
本実施形態ではコンテナ運搬ユニット110内にロボットアームが構築されており、コンテナ運搬ユニット110のロボットアームがコンテナ310をコンテナ中継ユニット120に受け渡す。この場合、コンテナ中継ユニット120はロボットアーム510を含まず、貯蔵モジュール520およびリフティングモジュール530のみ含むこともできる。
【0079】
本実施形態ではコンテナ中継ユニット120がコンテナ運搬ユニット110からコンテナ310を受け取るとすぐにロードポートユニット130にコンテナ310を受け渡すことも可能である。この場合、コンテナ中継ユニット120は貯蔵モジュール520を含まず、ロボットアーム510とリフティングモジュール530、またはリフティングモジュール530のみ含むこともできる。
【0080】
本実施形態では半導体製造工場1000の天井にサイドトラックバッファ(STB;Side Track Buffer)を設け、図12に示すようにコンテナ中継ユニット120をサイドトラックバッファ610内に設置することも可能である。図12は物流搬送システムを構成する構成要素間の配置構造を示す第2例示図である。
【0081】
サイドトラックバッファ610はコンテナ運搬ユニット110の移動経路(例えば、ガイドレール330a,330b)の側方に設置され、コンテナ310を保管する役割をする。すなわち、サイドトラックバッファ610は半導体製造工場1000内の地上に設けられるストッカ(Stocker)と同じ役割をし、半導体製造工場1000の天井に設けられる。この場合、コンテナ中継ユニット120は貯蔵モジュール520を含まず、ロボットアーム510とリフティングモジュール530のみを含むことができる。
【0082】
サイドトラックバッファ610はその内部にコンテナ中継ユニット120が設置される場合、垂直方向(第3方向30)にロードポートユニット130の上部に設けられる。しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。コンテナ中継ユニット120がロードポートユニット130にコンテナ310を対角線方向に受け渡すことができれば、サイドトラックバッファ610は必ずしも垂直方向にロードポートユニット130の上部に設けなくても構わない。
【0083】
サイドトラックバッファ610にコンテナ中継ユニット120が設けられる場合、コンテナ中継ユニット120がロードポートユニット130にコンテナ310を受け渡すことができるように、サイドトラックバッファ610は図13に示すように開閉可能なドア(Door;620)を含むことができる。
【0084】
ドア620は図14および図15に示すようにコンテナ中継ユニット120がロードポートユニット130にコンテナ310を受け渡すときに開閉される。図14の例示はドア620がサイドトラックバッファ610の内側方向に開閉される場合を説明しており、図15の例示はドア620がサイドトラックバッファ610の外側方向に開閉される場合を説明している。図13は物流搬送システムを構成するサイドトラックバッファの内部構造を説明するための例示図である。そして、図14はサイドトラックバッファを構成するドアの作動原理を説明するための第1例示図であり、図15はサイドトラックバッファを構成するドアの作動原理を説明するための第2例示図である。
【0085】
なお、コンテナ中継ユニット120がサイドトラックバッファ610内に設置されず、別途の貯蔵モジュール520を含む場合、コンテナ310をロードポートユニット130に受け渡すために、サイドトラックバッファ610のドア620が同じ方式でコンテナ中継ユニット120に適用され得るのはもちろんである。すなわち、コンテナ中継ユニット120はサイドトラックバッファ610のドア620と同じ役割をする下端部のドアを含むことができる。
【0086】
次に、コンテナ中継ユニット120の作動不良の有無確認およびその対処方法について説明する。図16は物流搬送システムを構成する構成要素間の配置構造を示す第3例示図である。
【0087】
コンテナ運搬ユニット110とコンテナ中継ユニット120は相互間に通信し得る。コンテナ運搬ユニット110はこのために第2通信モジュール640を含み得、コンテナ中継ユニット120はこのために第1通信モジュール630を含み得る。コンテナ運搬ユニット110はコンテナ中継ユニット120との通信によりコンテナ中継ユニット120がロードポートユニット130にコンテナ310を受け渡す役割をすることができるかどうかを判別する。
【0088】
例えば、コンテナ運搬ユニット110とコンテナ中継ユニット120はPIO(Parallel Input Output)通信をすることができる。コンテナ運搬ユニット110はコンテナ中継ユニット120に要求メッセージを送出し、一定時間が経過した後にもコンテナ中継ユニット120から応答メッセージが受信されないと、コンテナ中継ユニット120がロードポートユニット130にコンテナ310を受け渡す役割をすることができないと判別する。
【0089】
コンテナ中継ユニット120がロードポートユニット130にコンテナ310を受け渡すことができないと判別されると、コンテナ運搬ユニット110はロードポートユニット130にコンテナ310を直接伝達できる。コンテナ運搬ユニット110は所定距離以内にコンテナ中継ユニット120に接近する時にコンテナ中継ユニット120との通信をすることができる。
【0090】
図16の例示ではコンテナ運搬ユニット110がコンテナ中継ユニット120と相互通信してコンテナ中継ユニット120の作動不良の有無を判別する。しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。図17に示すようにロードポートユニット130に第3通信モジュール650を設置し、ロードポートユニット130がコンテナ中継ユニット120と相互通信してコンテナ中継ユニット120の作動不良の有無を判別することも可能である。図17は物流搬送システムを構成する構成要素間の配置構造を示す第4例示図である。
【0091】
ロードポートユニット130は半導体基板処理が完了し、コンテナ運搬ユニット110が既に処理した基板が収納されたコンテナを回収すると、コンテナ運搬ユニット110が未処理基板が収納されたコンテナを受け渡しに来る前に、コンテナ中継ユニット120と相互通信してコンテナ中継ユニット120がロードポートユニット130にコンテナ310を受け渡す役割をすることができるかどうかを判別する。コンテナ中継ユニット120とロードポートユニット130もコンテナ運搬ユニット110とコンテナ中継ユニット120の場合と同様にPIO通信できるのはもちろんである。
【0092】
ロードポートユニット130はコンテナ中継ユニット120がロードポートユニット130にコンテナ310を受け渡すことができないと判別されると、制御ユニット150によりコンテナ運搬ユニット110がロードポートユニット130にコンテナ310を直接受け渡すように要請する。
【0093】
本実施形態では図18に示すようにコンテナ運搬ユニット110、コンテナ中継ユニット120およびロードポートユニット130がそれぞれ通信モジュール630,640,650を構築し、相互通信によりコンテナ中継ユニット120がロードポートユニット130にコンテナ310を受け渡す役割をすることができるかどうかを判別することも可能である。図18は物流搬送システムを構成する構成要素間の配置構造を示す第5例示図である。
【0094】
例えば、ロードポートユニット130が複数のコンテナ運搬ユニットと通信し、そのうちのいずれか一つのコンテナ運搬ユニット110がコンテナ310を受け渡すために接近していることが確認されると、ロードポートユニット130はコンテナ中継ユニット120と相互通信してコンテナ中継ユニット120がロードポートユニット130にコンテナ310を受け渡す役割をすることができるかどうかを判別することができる。
【0095】
一方、本実施形態では制御ユニット150がコンテナ中継ユニット120と相互通信してコンテナ中継ユニット120がロードポートユニット130にコンテナ310を受け渡す役割をすることができるかどうかを判別することも可能である。または、制御ユニット150はコンテナ運搬ユニット110とコンテナ中継ユニット120の間の通信結果に基づいてコンテナ中継ユニット120がロードポートユニット130にコンテナ310を受け渡す役割をすることができるかどうかを判別することも可能である。または、制御ユニット150はコンテナ中継ユニット120とロードポートユニット130の間の通信結果に基づいてコンテナ中継ユニット120がロードポートユニット130にコンテナ310を受け渡す役割をすることができるかどうかを判別することも可能である。または、制御ユニット150はコンテナ運搬ユニット110、コンテナ中継ユニット120およびロードポートユニット130の間の通信結果に基づいてコンテナ中継ユニット120がロードポートユニット130にコンテナ310を受け渡す役割をすることができるかどうかを判別することも可能である。
【0096】
本発明はロードポートユニット130の周辺に設置されるコンテナ中継ユニット120を含む物流搬送システム100に関するものである。コンテナ中継ユニット120はコンテナ運搬ユニット110がコンテナ310を把持または収納した状態でロードポートユニット130の付近に到達すると、コンテナ運搬ユニット110とロードポートユニット130の間でコンテナ310を中継する役割をする。
【0097】
本発明のコンテナ中継ユニット120はSTBポートとEQポートの間のインターフェースリフタ(Interface Lifter)であって、STBポートと半導体製造設備EQポートの間の搬送物の移動が可能なように別途のリフタ装置を構造化して設備ポートのタクトタイム(Tact Time)を減縮させることができる。また、STBポート設置時に垂直方向にEQポートと同一線上に設置できないという制限を解消してSTBポートの設置領域を極大化することもできる。
【0098】
本発明はSTBポートと設備の間に搬送物インターフェースが可能なようにリフト装置構造の垂直方向サドルリフタ装置を追加することを特徴とする。本発明はこれによりSTBポートとEQポートの間の搬送効率を増加させることができ、STB設置の極大化効果を得ることができる。
【0099】
以上、添付する図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で製造することができ、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更せず他の具体的な形態で実施できることを理解することができる。したがって、前記一実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解しなければならない。
【符号の説明】
【0100】
100 物流搬送システム
110 コンテナ運搬ユニット
120 コンテナ中継ユニット
130 ロードポートユニット
140 半導体製造設備
150 制御ユニット
310 コンテナ
330a,330b ガイドレール
410 インデックスモジュール
420 ロードロックチャンバ
430 トランスファチャンバ
440 プロセスチャンバ
510 ロボットアーム
520 貯蔵モジュール
530 リフティングモジュール
610 サイドトラックバッファ
620 ドア
630,640,650 通信モジュール
1000 半導体製造工場
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18