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特開2024-45062能動環境検出システムのレーダーセンサをテストする方法およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024045062
(43)【公開日】2024-04-02
(54)【発明の名称】能動環境検出システムのレーダーセンサをテストする方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   G01S 7/40 20060101AFI20240326BHJP
【FI】
G01S7/40 186
G01S7/40 195
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023151304
(22)【出願日】2023-09-19
(31)【優先権主張番号】17/948,287
(32)【優先日】2022-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】506012213
【氏名又は名称】ディスペース ゲー・エム・ベー・ハー
【氏名又は名称原語表記】dSPACE GmbH
【住所又は居所原語表記】Rathenaustr.26,D-33102 Paderborn, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】アレキサンダー トラップ
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー ポール
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン ワトキンズ
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス ヒムラー
【テーマコード(参考)】
5J070
【Fターム(参考)】
5J070AC02
5J070AC06
5J070AC11
5J070AD05
5J070AE20
5J070AK15
5J070AK29
5J070AK36
5J070BA01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】より好都合なコストで、時間費用を低減する、能動環境検出システムのレーダーセンサをテストする方法、システム、およびコンピュータ実装方法の提供。
【解決手段】第1の目標物シミュレータ14および/または第2の目標物シミュレータ20は、第1の目標物シミュレータ14が第1の送信アンテナ14cを介して、または第2の目標物シミュレータ20が第2の送信アンテナ20cを介して、複数の目標物24をシミュレートする第1のテストT1と、第1の目標物シミュレータ14が第1の送信アンテナ14cを介して、かつ第2の目標物シミュレータ20が第2の送信アンテナ20cを介して、それぞれ1つずつの目標物24をシミュレートする第2のテストT2と、の間でリコンフィグレーションを実行するように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
能動環境検出システムのレーダーセンサ(10)用のテストシステム(1)であって、前記テストシステム(1)は、
第1の電子制御ユニット(14a)と、前記第1の電子制御ユニット(14a)に接続され、レーダーセンサ信号(16)を受信する第1の受信アンテナ(14b)と、前記第1の電子制御ユニット(14a)に接続され、前記第1の電子制御ユニット(14a)によって形成された第1のレーダーエコー(18)を放出する第1の送信アンテナ(14c)と、を含む第1の目標物シミュレータ(14)と、
第2の電子制御ユニット(20a)と、前記第2の電子制御ユニット(20a)に接続され、レーダーセンサ信号(16)を受信する第2の受信アンテナ(20b)と、前記第2の電子制御ユニット(20a)に接続され、前記第2の電子制御ユニット(20a)によって形成された第2のレーダーエコー(22)を放出する第2の送信アンテナ(20c)と、を含む第2の目標物シミュレータ(20)と、
を備え、
前記第1の目標物シミュレータ(14)および/または前記第2の目標物シミュレータ(20)は、前記第1の目標物シミュレータ(14)および前記第2の目標物シミュレータ(20)が前記第1の送信アンテナ(14c)または前記第2の送信アンテナ(20c)を介して複数の目標物(24)をシミュレートする第1のテスト(T1)と、前記第1の目標物シミュレータ(14)が前記第1の送信アンテナ(14c)を介してかつ前記第2の目標物シミュレータ(20)が前記第2の送信アンテナ(20c)を介してそれぞれ1つずつの目標物(24)をシミュレートする第2のテスト(T2)と、の間でリコンフィグレーションを実行するように構成されている、
テストシステム(1)。
【請求項2】
前記第1の目標物シミュレータ(14)および/または前記第2の目標物シミュレータ(20)は、前記第1のテスト(T1)において、前記レーダーセンサ(10)に対して同じ角度で複数の目標物(24)をシミュレートするように構成されている、
請求項1記載のテストシステム。
【請求項3】
前記第1の目標物シミュレータ(14)と前記第2の目標物シミュレータ(20)とは、前記第2のテスト(T2)において、前記レーダーセンサ(10)に対してそれぞれ異なる角度で複数の目標物(24)をシミュレートするように構成されている、
請求項1または2記載のテストシステム。
【請求項4】
前記第1の目標物シミュレータ(14)の前記第1の送信アンテナ(14c)および前記第1の受信アンテナ(14b)ならびに前記第2の目標物シミュレータ(20)の前記第2の送信アンテナ(20c)および前記第2の受信アンテナ(20b)は、連結リンク(26)に沿って、前記レーダーセンサ(10)に対して相対的に移動可能に配置されている、
請求項1から3までのいずれか1項記載のテストシステム。
【請求項5】
前記第1の目標物シミュレータ(14)の前記第1の送信アンテナ(14c)および前記第1の受信アンテナ(14b)ならびに前記第2の目標物シミュレータ(20)の前記第2の送信アンテナ(20c)および前記第2の受信アンテナ(20b)は、連結リンク(26)に沿って、前記レーダーセンサ(10)に対して相対的に静的に配置されている、
請求項1から3までのいずれか1項記載のテストシステム。
【請求項6】
前記連結リンク(26)は、設定された曲率を有し、その寸法は、前記レーダーセンサ(10)の少なくとも1つの検出角度をカバーする、
請求項4または5記載のテストシステム。
【請求項7】
前記第1の目標物シミュレータ(14)および/または前記第2の目標物シミュレータ(20)は、前記第1のテスト(T1)および/または前記第2のテスト(T2)の能動テスト実行中に前記第1のテスト(T1)と前記第2のテスト(T2)との間でのリコンフィグレーションを実行するように構成されている、
請求項1から6までのいずれか1項記載のテストシステム。
【請求項8】
前記レーダーセンサ(10)の検出領域においてシミュレートされた少なくとも2つの目標物(24)が前記レーダーセンサ(10)により1つの目標物(24)として検出される場合に、前記第2のテスト(T2)から前記第1のテスト(T1)へのリコンフィグレーションが実行可能である、
請求項1から7までのいずれか1項記載のテストシステム。
【請求項9】
前記第1の目標物シミュレータ(14)および/または前記第2の目標物シミュレータ(20)は、前記レーダーセンサ(10)で検出された厳密に1つの個別画像に対して前記第1のテスト(T1)を行い、続いて前記第1のテスト(T1)から前記第2のテスト(T2)へのリコンフィグレーションを行うように構成されている、
請求項8記載のテストシステム。
【請求項10】
前記第1のテスト(T1)は、距離分離テストおよび/またはドップラー分離テストであり、
前記第2のテスト(T2)は、前記能動環境検出システムの前記レーダーセンサ(10)のシナリオベースのテストである、
請求項1から9までのいずれか1項記載のテストシステム。
【請求項11】
能動環境検出システムのレーダーセンサ(10)用のテストシステム(101)であって、
前記テストシステム(101)は、目標物シミュレータ(14)を備え、
前記目標物シミュレータ(14)は、電子制御ユニット(14a)と、前記電子制御ユニット(14a)に接続され、レーダーセンサ信号(16)を受信する第1の受信アンテナ(14b)と、前記電子制御ユニット(14a)に接続され、前記電子制御ユニット(14a)によって形成された第1のレーダーエコー(18)を放出する第1の送信アンテナ(14c)と、含み、
前記目標物シミュレータ(14)は、前記電子制御ユニット(14a)に接続され、レーダーセンサ信号(16)を受信する第2の受信アンテナ(20b)と、前記電子制御ユニット(14a)に接続され、前記電子制御ユニット(14a)によって形成された第2のレーダーエコー(22)を放出する第2の送信アンテナ(20c)と、をさらに含み、
前記目標物シミュレータ(14)は、前記目標物シミュレータ(14)が前記第1の送信アンテナ(14c)を介して第1の目標物(24)をシミュレートする第1のテスト(T1)と、前記目標物シミュレータ(14)が前記第2の送信アンテナ(20c)を介して第2の目標物(24)をシミュレートする第2のテスト(T2)と、の間でリコンフィグレーションを実行するように構成されている、
テストシステム(101)。
【請求項12】
前記目標物シミュレータ(14)は、前記第1のテスト(T1)および/または前記第2のテスト(T2)の能動テスト実行中に、前記第1のテスト(T1)と前記第2のテスト(T2)との間でのリコンフィグレーションを実行するように構成されている、
請求項11記載のテストシステム。
【請求項13】
能動環境検出システムのレーダーセンサ(10)をテストするコンピュータ実装方法であって、前記コンピュータ実装方法は、
第1の電子制御ユニット(14a)と、前記第1の電子制御ユニット(14a)に接続され、レーダーセンサ信号(16)を受信する第1の受信アンテナ(14b)と、前記第1の電子制御ユニット(14a)に接続され、前記第1の電子制御ユニット(14a)によって形成された第1のレーダーエコー(18)を放出する第1の送信アンテナ(14c)と、を含む第1の目標物シミュレータ(14)を準備するステップ(S1)と、
第2の電子制御ユニット(20a)と、前記第2の電子制御ユニット(20a)に接続され、レーダーセンサ信号(16)を受信する第2の受信アンテナ(20b)と、前記第2の電子制御ユニット(20a)に接続され、前記第2の電子制御ユニット(20a)によって形成された第2のレーダーエコー(22)を放出する第2の送信アンテナ(20c)と、を含む第2の目標物シミュレータ(20)を準備するステップ(S2)と、
前記第1の目標物シミュレータ(14)および/または前記第2の目標物シミュレータ(20)により、前記第1の目標物シミュレータ(14)および前記第2の目標物シミュレータ(20)が前記第1の送信アンテナ(14c)または前記第2の送信アンテナ(20c)を介して複数の目標物(24)をシミュレートする第1のテスト(T1)と、前記第1の目標物シミュレータ(14)が前記第1の送信アンテナ(14c)を介してかつ前記第2の目標物シミュレータ(20)が前記第2の送信アンテナ(20c)を介してそれぞれ1つずつの目標物(24)をシミュレートする第2のテスト(T2)と、の間でリコンフィグレーションを実行するステップ(S3)と、
を含むコンピュータ実装方法。
【請求項14】
能動環境検出システムのレーダーセンサ(10)をテストするコンピュータ実装方法であって、前記コンピュータ実装方法は、
電子制御ユニットと、前記電子制御ユニットに接続され、レーダーセンサ信号(16)を受信する第1の受信アンテナ(14b)と、前記電子制御ユニットに接続され、前記電子制御ユニットによって形成されたレーダーエコーを放出する第1の送信アンテナ(14c)と、前記電子制御ユニットに接続され、レーダーセンサ信号(16)を受信する第2の受信アンテナ(20b)と、前記電子制御ユニットに接続され、前記電子制御ユニットによって形成されたレーダーエコーを放出する第2の送信アンテナ(20c)と、を含む目標物シミュレータを準備するステップ(S1’)と、
前記目標物シミュレータにより、前記目標物シミュレータが前記第1の送信アンテナ(14c)を介して第1の目標物(24)をシミュレートする第1のテスト(T1)と、前記目標物シミュレータが前記第2の送信アンテナ(20c)を介して第2の目標物(24)をシミュレートする第2のテスト(T2)と、の間でリコンフィグレーションを実行するステップ(S2’)と、
を含むコンピュータ実装方法。
【請求項15】
コンピュータ上で実行される際に請求項13または14記載の方法を実行させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、能動環境検出システムのレーダーセンサ用のテストシステムに関する。
【0002】
本発明はさらに、能動環境検出システムのレーダーセンサをテストするコンピュータ実装方法に関する。
【0003】
本発明はさらに、本発明による方法を実行するためのプログラムコードを含むコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0004】
能動環境検出システムは、通常、セーフティクリティカル機能の閉ループ制御、例えば自動運転車両の開ループ制御のために設けられるので、大量生産の前に正確な機能性が保証されていなければならない。
【0005】
環境検出システムとは、環境内物体を独立して検出することのできるセンサ装置を備えたコンピュータシステムであると理解されたい。特に車両産業では、今日、自動化の傾向にあり、その流れにおいて車両にますます環境検出システムが装備されるようになっている。また別の分野、例えばロボティクス、交通監視または航空空間監視においてもこうしたシステムが使用されている。
【0006】
純粋な信号受信機として構成された受動システムは、物体から反射されるエコー信号に基づいて当該物体を識別するための信号を自律的に放出する能動システムから区別されるべきである。現在の従来技術による能動環境検出システムは、通常の場合、超音波、無線波またはレーザー光に基づいている。
【0007】
能動環境検出システムを危険なくかつ再現可能な方式でテストできるようにするために、目標物シミュレータ、すなわち、検査対象物として目標物シミュレータ内もしくは目標物シミュレータの前方に配置された能動環境検出システムにつき人工的に形成されたエコーにより通常の環境内の動作をエミュレートするテストベンチまたはテストベンチコンポーネントが、市販されている。目標物シミュレータは、重要な構成要素として、検査対象物で形成されて無線伝送される走査信号を記録する第1の信号路内の受信装置と、時間遅延エコー信号を形成する第2の信号路内の送信装置と、シミュレータユニットと、を備えている。
【0008】
レーダー目標物シミュレータでは、受信装置が、電子制御ユニットの他、レーダーシステムとして構成された検査対象物からのレーダー信号を受信する第1のアンテナを有する。さらに、送信装置は、第1のアンテナで受信されたレーダー信号のレーダーエコーをシミュレートするためにレーダー信号を送信する第2のアンテナを有する。
【0009】
レーダーシステムとして構成された検査対象物からのレーダー信号を受信する第1のアンテナと、レーダー信号を送信する第2のアンテナと、は、例えば別個のアンテナとして、または組み合わされた送受信アンテナとして構成可能である。
【0010】
しかし、現在のところ、少なくとも2つの目標物をシミュレート可能なレーダー目標物シミュレータから成るシステムは、次のようなコンフィグレーションにおいてのみ利用可能である。
【0011】
第1のコンフィグレーションでは、物理的なフロントエンドからの目標物または電子制御ユニットからの目標物の双方がシミュレートされる。目標物は、レーダーセンサによって正確に同じ方向から認識され、これにより例えば距離分離テストおよびドップラー分離テストが最適な状態で可能となる。
【0012】
第2のコンフィグレーションでは、2つの物理的なフロントエンドからの目標物の双方、すなわちフロントエンドごとにそれぞれ1つずつの目標物がシミュレートされる。目標物はレーダーセンサによって常に種々の方向から認識され、これにより角度分離テストが可能となる。
【0013】
さらに、フロントエンドを相互に機械的に位置決めすることにより、分離角の連続的な制御が可能となる。ただしこれは距離分離テストおよびドップラー分離テストにエラーを生じさせる可能性があり、これらのテストでは第1のコンフィグレーションが最適である。
【0014】
上記の問題の従来の解決手段は、全部で3つのシミュレート目標物を用いるシステムの利用である。第1のフロントエンドからの2つの目標物と、第2のフロントエンドからの1つの目標物と、が用いられる。こうした解決手段により、付加的な材料の使用による上記の問題を回避することができる。なぜなら、ここでは、別の目標物のシミュレーションのためにハードウェアが使用されるからである。ただし、当該手段は、付加的なハードウェアを用意しなければならないため、コストがかかる。
【0015】
従来の解決手段の別の1つとして、上述した第1のコンフィグレーションと第2のコンフィグレーションとの間でのリコンフィグレーションを、ハードウェア適応化、例えば信号をそれぞれ分割および結合するケーブルの差し替えまたは信号路への付加的な部品の追加もしくは信号路からの部品の除去によって行うことが挙げられる。しかし、このことには時間がかかり、また機械的介入によってフロントエンドのアライメントにエラーが生じる可能性もある。
【0016】
したがって、コストの点でより好都合であって低減された時間費用を有する解決手段を提供する、1つの物理的なフロントエンドからの複数の目標物および2つの物理的なフロントエンドからの複数の目標物をシミュレートするための、能動環境検出システムのレーダーセンサ用のテストシステムおよびテスト方法を提供することへの需要が存在する。
【0017】
したがって、本発明の課題は、コストの点でより好都合であって低減された時間費用を有する解決手段を提供する、1つの物理的なフロントエンドからの複数の目標物および2つの物理的なフロントエンドからの複数の目標物をシミュレートするための、改善された、能動環境検出システムのレーダーセンサをテストする方法およびシステムを提供することである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記の課題は、本発明により、請求項1の特徴を有する、能動環境検出システムのレーダーセンサ用のテストシステムによって解決される。
【0019】
上記の課題は、本発明によりさらに、請求項11の特徴を有する、能動環境検出システムのレーダーセンサ用のテストシステムによって解決される。
【0020】
上記の課題は、本発明によりさらに、請求項13の特徴を有する、能動環境検出システムのレーダーセンサをテストするコンピュータ実装方法によって解決される。
【0021】
上記の課題は、本発明によりさらに、請求項14の特徴を有する、能動環境検出システムのレーダーセンサをテストするコンピュータ実装方法によって解決される。
【0022】
上記の課題は、本発明によりさらに、請求項15記載の特徴を有する、本発明による方法を実行するためのプログラムコードを含むコンピュータプログラムによって解決される。
【0023】
本発明は、能動環境検出システムのレーダーセンサ用のテストシステムに関する。
【0024】
システムは、第1の電子制御ユニットと、第1の電子制御ユニットに接続され、レーダーセンサ信号を受信する第1の受信アンテナと、第1の制御ユニットに接続され、第1の電子制御ユニットによって形成された第1のレーダーエコーを放出する第1の送信アンテナと、を含む、第1の目標物シミュレータを備える。
【0025】
また、システムは、第2の電子制御ユニットと、第2の電子制御ユニットに接続され、レーダーセンサ信号を受信する第2の受信アンテナと、第2の電子制御ユニットに接続され、第2の電子制御ユニットによって形成された第2のレーダーエコーを放出する第2の送信アンテナと、を含む、第2の目標物シミュレータを備え、ここで、第1の目標物シミュレータおよび/または第2の目標物シミュレータは、第1の目標物シミュレータが第1の送信アンテナを介してまたは第2の目標物シミュレータが第2の送信アンテナを介して複数の目標物をシミュレートする第1のテストと、第1の目標物シミュレータが第1の送信アンテナを介してかつ第2の目標物シミュレータが第2の送信アンテナを介してそれぞれ1つずつの目標物をシミュレートする第2のテストと、の間でリコンフィグレーションを実行するように構成されている。
【0026】
本発明はさらに、能動環境検出システムのレーダーセンサ用のテストシステムに関する。
【0027】
システムは、電子制御ユニットと、電子制御ユニットに接続され、レーダーセンサ信号を受信する第1の受信アンテナと、電子制御ユニットに接続され、電子制御ユニットによって形成されたレーダーエコーを放出する第1の送信アンテナと、さらに電子制御ユニットに接続され、レーダーセンサ信号を受信する第2の受信アンテナと、電子制御ユニットに接続され、電子制御ユニットによって形成されたレーダーエコーを放出する第2の送信アンテナと、を含む、目標物シミュレータを備え、ここで、目標物シミュレータは、目標物シミュレータが第1の送信アンテナを介して第1の目標物をシミュレートする第1のテストと、目標物シミュレータが第2の送信アンテナを介して第2の目標物をシミュレートする第2のテストと、の間でリコンフィグレーションを実行するように構成されている。
【0028】
第1の受信アンテナおよび第1の送信アンテナならびに第2の受信アンテナおよび第2の送信アンテナは、例えば、それぞれ別個のアンテナとして、またはそれぞれ組み合わされた送受信アンテナとして構成することができる。
【0029】
本発明はさらに、能動環境検出システムのレーダーセンサをテストするコンピュータ実装方法に関する。
【0030】
方法は、第1の電子制御ユニットと、第1の電子制御ユニットに接続され、レーダーセンサ信号を受信する第1の受信アンテナと、第1の電子制御ユニットに接続され、第1の電子制御ユニットによって形成された第1のレーダーエコーを放出する第1の送信アンテナと、を含む、第1の目標物シミュレータを準備するステップを含む。
【0031】
方法はさらに、第2の電子制御ユニットと、第2の電子制御ユニットに接続され、レーダーセンサ信号を受信する第2の受信アンテナと、第2の電子制御ユニットに接続され、第2の電子制御ユニットによって形成された第2のレーダーエコーを放出する第2の送信アンテナと、を含む、第2の目標物シミュレータを準備するステップに関する。
【0032】
方法はさらに、第1の目標物シミュレータおよび/または第2の目標物シミュレータにより、第1の目標物シミュレータが第1の送信アンテナを介してまたは第2の目標物シミュレータが第2の送信アンテナを介して複数の目標物をシミュレートする第1のテストと、第1の目標物シミュレータが第1の送信アンテナを介してかつ第2の目標物シミュレータが第2の送信アンテナを介してそれぞれ1つずつの目標物をシミュレートする第2のテストと、の間でリコンフィグレーションを実行するステップに関する。
【0033】
本発明はさらに、能動環境検出システムのレーダーセンサをテストするコンピュータ実装方法に関する。
【0034】
方法は、電子制御ユニットと、電子制御ユニットに接続され、レーダーセンサ信号を受信する第1の受信アンテナと、電子制御ユニットに接続され、電子制御ユニットによって形成されたレーダーエコーを放出する第1の送信アンテナと、電子制御ユニットに接続され、レーダーセンサ信号を受信する第2の受信アンテナと、電子制御ユニットに接続され、電子制御ユニットによって形成されたレーダーエコーを放出する第2の送信アンテナと、を含む、目標物シミュレータを準備するステップを含む。
【0035】
方法はさらに、目標物シミュレータにより、目標物シミュレータが第1の送信アンテナを介して第1の目標物をシミュレートする第1のテストと、目標物シミュレータが第2の送信アンテナを介して第2の目標物をシミュレートする第2のテストと、の間でリコンフィグレーションを実行するステップに関する。
【0036】
環境検出システムは、レーダーセンサと、レーダーセンサを使用して例えば自動車の自動運転機能を実行するために必要な、詳細には示されていない別の部品と、を含む。本発明によるテストシステムは、ここでは、環境検出システムのレーダーセンサをテストするように構成されている。ただし、環境検出システムは、レーダーセンサをテストするテストシステムの部分ではない。
【0037】
本発明の着想は、第1の目標物シミュレータが第1の送信アンテナを介してまたは第2の目標物シミュレータが第2の送信アンテナを介して複数の目標物をシミュレートする第1のテストと、第1の目標物シミュレータが第1の送信アンテナを介してかつ第2の目標物シミュレータが第2の送信アンテナを介してそれぞれ1つずつ目標物をシミュレートする第2のテストと、の間でのリコンフィグレーションをソフトウェア制御により自動的に実行する回路を、目標物シミュレータとそのフロントエンドとの間に追加することである。
【0038】
このようにすれば、ここで、距離、ドップラーおよび角度のパラメータについての分離テストの実行のために、テストシステムにおける手動での機械的なリコンフィグレーションまたは付加的な目標物シミュレータが必要なくなる。
【0039】
さらに、本発明によれば、複数の目標物が種々の時点でそれぞれ異なる角度のもとでまたは同一の角度のもとで必要とする、動的な走行状況をマッピングするための目標物シミュレータの必要数も低減される。よって、ハードウェアのより効率的な使用が達成される。
【0040】
本発明はさらに、本発明を用いない場合により大規模なハードウェア拡張が必要となる付加的な適用事例のマッピングを可能にする。目標物シミュレーションのためにN個のベースユニットが設けられている場合、本発明により、N個の目標物を1つの角度から、または他方の極値においてそれぞれ1つの目標物をN個の角度からシミュレートすることができ、さらにこれらの間の全てをシミュレートすることができる。
【0041】
本発明の他の実施形態は、他の従属請求項および図を参照した以下の説明の対象となっている。
【0042】
本発明の好ましい発展形態によれば、第1の目標物シミュレータおよび/または第2の目標物シミュレータは、第1のテストにおいて、レーダーセンサに対して同じ角度で複数の目標物をシミュレートするように構成されている。このようにすれば、有利には、同一の目標物シミュレータにより複数の目標物をシミュレートすることができる。
【0043】
本発明の別の好ましい発展形態によれば、第1の目標物シミュレータと第2の目標物シミュレータとは、第2のテストにおいて、レーダーセンサに対してそれぞれ異なる角度で複数の目標物をシミュレートするように構成されている。このようにすれば、例えば追い越し操作および/または車線変更などのシナリオを表すために、種々の道路利用者をシミュレートすることができる。
【0044】
本発明の別の好ましい発展形態によれば、第1の目標物シミュレータの第1の送信アンテナおよび第1の受信アンテナならびに第2の目標物シミュレータの第2の送信アンテナおよび第2の受信アンテナは、連結リンクに沿って、レーダーセンサに対して相対的に移動可能に配置されている。
【0045】
これにより、レーダーセンサに対して変化する角度での物体のシミュレーションが可能となり、すなわち、レーダーセンサに対して相対的な物体の横方向および/または縦方向での移動が可能となる。
【0046】
本発明の別の好ましい発展形態によれば、第1の目標物シミュレータの第1の送信アンテナおよび第1の受信アンテナならびに第2の目標物シミュレータの第2の送信アンテナおよび第2の受信アンテナは、連結リンクに沿って、レーダーセンサに対して相対的に静的に配置されている。
【0047】
アンテナを連結リンクに沿って静的に配置することにより、例えばレーダーセンサの検出領域のテストを実行することと、さらに設定されたもしくは標準化されたテストを繰り返し実行することと、が可能となる。
【0048】
本発明の別の好ましい発展形態によれば、連結リンクは設定された曲率を有し、その寸法は、レーダーセンサの少なくとも1つの検出角度をカバーする。このようにすれば、シミュレートされた物体を、レーダーセンサの検出領域全体内で位置決めすることができる。
【0049】
本発明の別の好ましい発展形態では、第1の目標物シミュレータおよび/または第2の目標物シミュレータは、第1のテストおよび/または第2のテストの能動テスト実行中に第1のテストと第2のテストとの間でのリコンフィグレーションを実行するように構成されている。
【0050】
これにより、有利にはハードウェアリソースの低減が可能となり、さらに、簡単であって低い時間費用を有するリコンフィグレーションを達成することができる。
【0051】
本発明の別の好ましい発展形態によれば、レーダーセンサの検出領域においてシミュレートされた少なくとも2つの目標物がレーダーセンサにより1つの目標物として検出される場合に、第2のテストから第1のテストへのリコンフィグレーションが実行可能であるように構成されている。これにより、2つの物体を、有利には個々の目標物シミュレータによってシミュレートすることができる。
【0052】
本発明の別の好ましい発展形態では、第1の目標物シミュレータおよび/または第2の目標物シミュレータは、レーダーセンサで検出された厳密に1つの個別画像に対して第1のテストを行い、続いて第1のテストから第2のテストへのリコンフィグレーションを行うように構成されている。これにより、有利には、第1のテストから第2のテストへのきわめて迅速なリコンフィグレーションが可能となる。
【0053】
本発明の別の好ましい発展形態によれば、第1のテストは距離分離テストおよび/またはドップラー分離テストであり、第2のテストは能動環境検出システムのレーダーセンサ用のシナリオベースのテストである。
【0054】
このようにすれば、第1のシミュレータおよび/または第2のシミュレータが自動的なリコンフィグレーションによって複数のテストをより効率的にカバーすることができる。
【0055】
本発明の別の好ましい発展形態では、目標物シミュレータは、第1のテストおよび/または第2のテストの能動テスト実行中に第1のテストと第2のテストとの間でのリコンフィグレーションを実行するように構成されている。このことは効率的なテスト実行を可能にする。なぜなら、リコンフィグレーションの際にテストを続行することができるからである。
【0056】
本明細書に記載の能動環境検出システムのレーダーセンサ用のテストシステムの特徴を同様に本発明による能動環境検出システムのレーダーセンサをテストするコンピュータ実装方法に適用することができ、逆にまた本明細書に記載のレーダーセンサをテストするコンピュータ実装方法の特徴を同様に能動環境検出システムのレーダーセンサ用のテストシステムに適用することもできる。
【0057】
本発明およびその利点を良好に理解するために、ここで、添付の図面に即した以下の説明を参照されたい。
【0058】
以下に、図面の概略図に示されている例示的な実施形態に即して、本発明を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0059】
図1】本発明の好ましい一実施形態による、能動環境検出システムのレーダーセンサ用のテストシステムの第1のコンフィグレーションを示す概略図である。
図2】本発明の好ましい一実施形態による、能動環境検出システムのレーダーセンサ用のテストシステムの第2のコンフィグレーションを示す概略図である。
図3】本発明の別の好ましい実施形態による、能動環境検出システムのレーダーセンサ用の別のテストシステムを示す概略図である。
図4】本発明の好ましい実施形態による、能動環境検出システムのレーダーセンサをテストするコンピュータ実装方法を示すフローチャートである。
図5】本発明の別の好ましい実施形態による、能動環境検出システムのレーダーセンサをテストする別のコンピュータ実装方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0060】
特に別の断りがない限り、同じ参照符号は図面の同じ要素を示すものとする。
【0061】
図1に示されている能動環境検出システムのレーダーセンサ10用のテストシステム1の第1のコンフィグレーションは、第1の電子制御ユニット14aと、第1の電子制御ユニット14aに接続され、レーダーセンサ信号16を受信する第1の受信アンテナ14bと、第1の電子制御ユニット14aに接続され、第1の電子制御ユニット14aによって形成された第1のレーダーエコー18を放出する第1の送信アンテナ14cと、を含む、第1の目標物シミュレータ14を含む。
【0062】
テストシステム1はさらに、第2の電子制御ユニット20aと、第2の電子制御ユニット20aに接続され、レーダーセンサ信号16を受信する第2の受信アンテナ20bと、第2の電子制御ユニット20aに接続され、第2の電子制御ユニット20aによって形成された第2のレーダーエコー22を放出する第2の送信アンテナ20cと、を含む、第2の目標物シミュレータ20を含む。
【0063】
第1の目標物シミュレータ14はさらに、第1の出力部15aと第1の入力部15bとを有している。第2の目標物シミュレータ20は、第2の出力部21aと第2の入力部21bとを有している。
【0064】
第1の目標物シミュレータ14および第2の目標物シミュレータ20は、スイッチング装置25を介して第1の電子制御ユニット14aおよび第2の電子制御ユニット20aに接続されている。スイッチング装置25は、第1の目標物シミュレータ14と第2の目標物シミュレータ20とにより、第1のテストT1と第2のテストT2との間でのリコンフィグレーションを行うように駆動制御可能である。
【0065】
このために、スイッチング装置25は、スプリッタ19a,19bを介して別のスイッチングエレメント23a,23bに接続されたそれぞれのスイッチングエレメント17a,17b,17c,17dを有している。さらに、スイッチングエレメント17aは、第2の送信アンテナ20cに直接に接続されており、スイッチングエレメント17bは、第2の受信アンテナ20bに直接に接続されている。
【0066】
さらに、スイッチングエレメント23aは、第1の送信アンテナ14cに直接に接続されており、スイッチングエレメント23bは、第1の受信アンテナ14bに直接に接続されている。スイッチングエレメント17a,17b,17c,17d,23a,23bを切り換えることにより、第1のテストT1と第2のテストT2との間で、さらに逆方向にも、リコンフィグレーションを実行することができる。図1には、第1のテストT1のコンフィグレーションが示されている。
【0067】
第1の目標物シミュレータ14および/または第2の目標物シミュレータ20は、スイッチング装置25を使用して、第1の目標物シミュレータ14が第1の送信アンテナ14cを介してまたは第2の目標物シミュレータ20が第2の送信アンテナ20cを介して複数の目標物24をシミュレートする第1のテストT1と、第1の目標物シミュレータ14が第1の送信アンテナ14cを介してかつ第2の目標物シミュレータ20が第2の送信アンテナ20cを介してそれぞれ1つずつの目標物24をシミュレートする第2のテストT2と、の間でリコンフィグレーションを実行するように構成されている。
【0068】
第1の目標物シミュレータ14および/または第2の目標物シミュレータ20はさらに、第1のテストT1において、レーダーセンサ10に対して同じ角度で複数の目標物24をシミュレートするように構成されている。
【0069】
第1の目標物シミュレータ14の第1の送信アンテナ14cおよび第1の受信アンテナ14bならびに第2の目標物シミュレータ20の第2の送信アンテナ20cおよび第2の受信アンテナ20bは、連結リンク26に沿ってレーダーセンサ10に対して相対的に移動可能に配置されている。
【0070】
代替的に、第1の目標物シミュレータ14の第1の送信アンテナ14cおよび第1の受信アンテナ14bならびに第2の目標物シミュレータ20の第2の送信アンテナ20cおよび第2の受信アンテナ20bは、連結リンク26に沿ってレーダーセンサ10に対して相対的に静的に配置することもできる。
【0071】
さらに、連結リンク26は設定された曲率を有し、その寸法は、レーダーセンサ10の少なくとも1つの検出角度をカバーする。
【0072】
第1の目標物シミュレータ14および/または第2の目標物シミュレータ20はさらに、第1のテストT1および/または第2のテストT2の能動テスト実行中に第1のテストT1と第2のテストT2との間でのリコンフィグレーションを実行するように構成されている。
【0073】
レーダーセンサ10の検出領域においてシミュレートされた少なくとも2つの目標物24がレーダーセンサ10によって目標物24として検出される場合、第2のテストT2から第1のテストT1へのリコンフィグレーションが実行可能となる。
【0074】
第1の目標物シミュレータ14および/または第2の目標物シミュレータ20はさらに、レーダーセンサ10で検出された厳密に1つの個別画像に対して第1のテストT1を行い、続いて第1のテストT1から第2のテストT2へのリコンフィグレーションを行うように構成されている。
【0075】
さらに、第1のテストT1は距離分離テストおよび/またはドップラー分離テストであり、第2のテストT2は、能動環境検出システムのレーダーセンサ10用のシナリオベースのテストである。
【0076】
図2には、本発明の好ましい実施形態による、能動環境検出システムのレーダーセンサ用のテストシステムの第2のコンフィグレーションが概略的に示されている。
【0077】
図2に示されているテストシステムでは、第2のテストT2のコンフィグレーションが示されている。
【0078】
第1の目標物シミュレータ14と第2の目標物シミュレータ20とは、第2のテストT2においてレーダーセンサ10に対してそれぞれ異なる角度で複数の目標物をシミュレートするように構成されている。
【0079】
図3には、本発明の別の好ましい実施形態による、能動環境検出システムのレーダーセンサ10用の別のテストシステム101の概略図が示されている。
【0080】
テストシステム101は、電子制御ユニットと、電子制御ユニットに接続され、レーダーセンサ信号16を受信する第1の受信アンテナ14bと、電子制御ユニットに接続され、電子制御ユニットによって形成されたレーダーエコーを放出する第1の送信アンテナ14cと、を含む、目標物シミュレータを含む。
【0081】
目標物シミュレータはさらに、電子制御ユニットに接続され、レーダーセンサ信号16を受信する第2の受信アンテナ20bと、電子制御ユニットに接続され、電子制御ユニットによって形成されたレーダーエコーを放出する第2の送信アンテナ20cと、を含み、ここで、目標物シミュレータは、目標物シミュレータが第1の送信アンテナ14cを介して第1の目標物24をシミュレートする第1のテストT1と、目標物シミュレータが第2の送信アンテナ20cを介して第2の目標物24をシミュレートする第2のテストT2と、の間でリコンフィグレーションを実行するように構成されている。
【0082】
目標物シミュレータはさらに、第1のテストT1および/または第2のテストT2の能動テスト実行中に第1のテストT1と第2のテストT2との間でのリコンフィグレーションを実行するように構成されている。
【0083】
図4には、本発明の好ましい実施形態による、能動環境検出システムのレーダーセンサ10をテストするコンピュータ実装方法のフローチャートが示されている。
【0084】
方法は、第1の電子制御ユニット14aと、第1の電子制御ユニット14aに接続され、レーダーセンサ信号16を受信する第1の受信アンテナ14bと、第1の電子制御ユニット14aに接続され、第1の電子制御ユニット14aによって形成された第1のレーダーエコー18を放出する第1の送信アンテナ14cと、を含む、第1の目標物シミュレータ14を準備するステップS1を含む。
【0085】
方法はさらに、第2の電子制御ユニット20aと、第2の電子制御ユニット20aに接続され、レーダーセンサ信号16を受信する第2の受信アンテナ20bと、第2の電子制御ユニット20aに接続され、第2の電子制御ユニット20aによって形成された第2のレーダーエコー22を放出する第2の送信アンテナ20cと、を含む、第2の目標物シミュレータ20を準備するステップS2を含む。
【0086】
さらに、方法は、第1の目標物シミュレータ14および/または第2の目標物シミュレータ20により、第1の目標物シミュレータ14が第1の送信アンテナ14cを介してまたは第2の目標物シミュレータ20が第2の送信アンテナ20cを介して複数の目標物24をシミュレートする第1のテストT1と、第1の目標物シミュレータ14が第1の送信アンテナ14cを介してかつ第2の目標物シミュレータ20が第2の送信アンテナ20cを介してそれぞれ1つずつの目標物24をシミュレートする第2のテストT2と、の間でリコンフィグレーションを実行するステップS3を含む。
【0087】
図5には、本発明の別の好ましい実施形態による、能動環境検出システムのレーダーセンサ10をテストする別のコンピュータ実装方法のフローチャートが示されている。
【0088】
方法は、電子制御ユニットと、電子制御ユニットに接続され、レーダーセンサ信号16を受信する第1の受信アンテナ14bと、電子制御ユニットに接続され、電子制御ユニットによって形成されたレーダーエコーを放出する第1の送信アンテナ14cと、電子制御ユニットに接続され、レーダーセンサ信号16を受信する第2の受信アンテナ20bと、電子制御ユニットに接続され、電子制御ユニットによって形成されたレーダーエコーを放出する第2の送信アンテナ20cと、を含む、目標物シミュレータを準備するステップS1’を含む。
【0089】
方法はさらに、目標物シミュレータにより、目標物シミュレータが第1の送信アンテナ14cを介して第1の目標物24をシミュレートする第1のテストT1と、目標物シミュレータが第2の送信アンテナ20cを介して第2の目標物24をシミュレートする第2のテストT2と、の間でリコンフィグレーションを実行するステップS2’を含む。
【0090】
本明細書では特定の実施形態を図示し説明してきたが、当業者には明らかなとおり、多数の代替的な実現形態および/または等価的な実現形態が存在する。1つもしくは複数の例示的な実施形態は例にすぎず、範囲、適用可能性もしくは構成を何らかの形態に限定することを意図するものではないことに注意されたい。
【0091】
むしろ、上記の要約および詳細な説明は、少なくとも1つの例示的な実施形態を実現するための快適なガイドを当業者に提供するものであり、ここでは、添付の特許請求の範囲およびその法的等価物の範囲から逸脱することなく、機能範囲および要素配置の様々な変更を行うことができることが明らかである。
【0092】
全体として、本出願は、本明細書に図示された実施形態の変更または適応化または変形をカバーすることを意図している。例えば、方法ステップの順序を変更することができる。方法はさらに、少なくとも部分的に順次にまたは並行して実行することもできる。
【符号の説明】
【0093】
1,101 テストシステム
10 レーダーセンサ
14 第1の目標物シミュレータ
14a 第1の電子制御ユニット
14b 第1の受信アンテナ
14c 第1の送信アンテナ
15a 第1の出力部
15b 第1の入力部
16 レーダーセンサ信号
17a スイッチングエレメント
17b スイッチングエレメント
17c スイッチングエレメント
17d スイッチングエレメント
18 第1のレーダーエコー
19a スプリッタ
19b スプリッタ
20 第2の目標物シミュレータ
20a 第2の電子制御ユニット
20b 第2の受信アンテナ
20c 第2の送信アンテナ
21a 第2の出力部
21b 第2の入力部
22 第2のレーダーエコー
23a スイッチングエレメント
23b スイッチングエレメント
24 目標物
25 スイッチング装置
26 連結リンク
S1~S3 方法ステップ
S1’~S3’ 方法ステップ
T1 第1のテスト
T2 第2のテスト
図1
図2
図3
図4
図5
【外国語明細書】