(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024045212
(43)【公開日】2024-04-02
(54)【発明の名称】コンドーム
(51)【国際特許分類】
A61F 6/04 20060101AFI20240326BHJP
【FI】
A61F6/04
【審査請求】有
【請求項の数】39
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024002550
(22)【出願日】2024-01-11
(62)【分割の表示】P 2019519323の分割
【原出願日】2017-10-06
(31)【優先権主張番号】1617063.1
(32)【優先日】2016-10-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(71)【出願人】
【識別番号】519122862
【氏名又は名称】ケンブリッジ デザイン パートナーシップ エルエルピー
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】ストラット、 ベンジャミン ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ラークソ、 アキ ハンノ
(72)【発明者】
【氏名】ワース、 マイケル ジェームス
(57)【要約】 (修正有)
【課題】閉じた遠位端及び開いた近位端を有する連続弾性管状壁と、さらに改良された形状とを含むコンドームを提供する。
【解決手段】一実施形態では、コンドームは、閉じた遠位端に乳頭をさらに含み、乳頭は、首と頭とを含み、使用時に、乳頭は連続弾性管状壁の内側の一部又は全体に保持され、乳頭は、使用中に外部に放出される流体又は相変化配合物で充填可能な室を形成する。
【選択図】
図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンドームであって、
閉じた遠位端及び開いた近位端を有する連続弾性管状壁と、
閉じた遠位端にある乳頭であって、使用時には、前記乳頭は前記連続弾性管状壁の内側に部分的に又は完全に保持され、前記乳頭は流体又は相変化配合物で充填可能な室を形成し、前記流体又は相変化配合物は使用時に外部に放出される乳頭と
を含むコンドーム。
【請求項2】
前記乳頭は、首及び頭を含み、前記乳頭の首は前記乳頭の頭よりも狭く、使用時に前記乳頭を前記連続弾性管状壁の内側に部分的に又は完全に保持する請求項1に記載のコンドーム。
【請求項3】
前記乳頭又は前記乳頭の前記首の基部の周りを含む前記連続弾性管状壁の少なくとも一部は、連続弾性管状壁の残りの部分よりも厚く、使用時に前記乳頭を前記連続弾性管状壁の内側に部分的又は完全に構造的に保持する請求項1又は2に記載のコンドーム。
【請求項4】
前記乳頭は、製造中に前記流体又は前記相変化配合物で予め充填された請求項1から3のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項5】
前記流体は、潤滑剤、抗ウイルス剤又は他の医薬品、興奮剤、麻酔剤、又は殺精子剤である請求項1から4のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項6】
使用直前又は使用中の動き及び/又は圧力に応じて前記流体又は相変化配合物を放出するように構成された脆弱なシールをさらに含む請求項1から5のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項7】
使用前又は使用中に手動入力に応じて前記流体又は相変化配合物を解放するように構成された使用者が操作可能なシールをさらに含む請求項1から5のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項8】
前記コンドームは、使用中に前記乳頭の周囲のトロイダル空隙内に精液を捕捉するように構成された請求項1から7のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項9】
前記連続弾性管状壁は少なくとも1つの隆起形状を有し、前記少なくとも1つの隆起形状の各々は前記連続弾性管状壁の長手軸に対して角度をなして配置された部分を有し、使用中に受け入れる穴との係合に応じて前記長手軸に対するある角度で連続弾性管状壁に局所力を生成する請求項1から8のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの隆起形状は、直線状又は曲線状である請求項9に記載のコンドーム。
【請求項11】
前記連続弾性管状壁は内面及び外面を有し、前記少なくとも1つの隆起形状は前記内面、前記外面、又は前記内面及び前記外面の両方に形成された請求項9又は10に記載のコンドーム。
【請求項12】
前記部分は、前記連続弾性管状壁の長手軸に対して鋭角に配置された請求項9から11のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項13】
前記少なくとも1つの隆起形状は、前記長手軸に関して対称である請求項9から12のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項14】
前記少なくとも1つの隆起形状は、前記長手軸を横切る平面に関して対称である請求項9から13のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項15】
使用時に、前記長手軸に沿った動きに応じて、前記少なくとも1つの隆起形状は、前記少なくとも1つの隆起形状の間で前記管状壁を収縮させ、前記少なくとも1つの隆起形状の外側で前記管状壁を局所的に拡張させる請求項1から14のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項16】
前記少なくとも1つの隆起形状は、前記長手軸を横切る平面に関して非対称である請求項9から12のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項17】
使用時に、前記受け入れる穴からの前記コンドームの引き抜きに応じて、前記少なくとも1つの隆起形状は、前記少なくとも1つの隆起形状の間で前記管状壁を収縮させ、前記少なくとも1つの隆起形状の間で管状壁を拡張させ、前記受け入れる穴への前記コンドームへの挿入に応じて、前記少なくとも1つの隆起形状は、前記少なくとも1つの隆起形状の間で前記管状壁を拡張させ、前記少なくとも1つの隆起形状の外側で管状壁を収縮させる請求項16に記載のコンドーム。
【請求項18】
閉じた遠位端及び開いた近位端を有する連続弾性管状壁と、
前記閉じた遠位端の乳頭と
を含み、前記連続弾性管状壁は、少なくとも1つの隆起形状を有し、前記少なくとも1つの隆起形状のそれぞれは前記連続弾性管状壁の長手軸に対してある角度をなして配置された部分を有し、使用時に、受け入れる穴との係合に応じて長手軸に対してある角度をなして連続弾性管状壁に局所力を生成するコンドーム。
【請求項19】
前記少なくとも1つの隆起形状は、直線状又は曲線状である請求項18に記載のコンドーム。
【請求項20】
前記連続弾性管状壁が内面及び外面を有し、前記少なくとも1つの隆起形状が前記内面、前記外面、又は前記内面及び前記外面の両方に形成された請求項18又は19に記載のコンドーム。
【請求項21】
前記部分は、前記連続弾性管状壁の長手軸に対して鋭角に配置された請求項18から20のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項22】
前記少なくとも1つの隆起形状は、前記長手軸に関して対称である請求項18から21のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項23】
前記少なくとも1つの隆起形状は、前記長手軸を横切る平面に関して対称である請求項18から22のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項24】
使用時に、前記長手軸に沿った動きに応じて、前記少なくとも1つの隆起形状は、前記少なくとも1つの隆起形状の間で前記管状壁を収縮させ、前記少なくとも1つの隆起形状の外側で前記管状壁を拡張させる請求項18から23のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項25】
前記少なくとも1つの隆起形状は、前記長手軸を横切る平面に関して非対称である請求項18から21のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項26】
使用時に、前記受け入れる穴からの前記コンドームの引き抜きに応じて、前記少なくとも1つの隆起形状は、前記少なくとも1つの隆起形状の間で前記管状壁を収縮させ、前記少なくとも1つの隆起形状の外側で前記管状壁を拡張させ、前記受け入れる穴への前記コンドームの挿入に応じて、前記少なくとも1つの隆起形状は、前記少なくとも1つの隆起形状の間で管状壁を拡張させ、前記少なくとも1つの隆起形状の外側で管状壁を収縮させる請求項25に記載のコンドーム。
【請求項27】
コンドームの基部の近くに、前記コンドームの周囲で円周方向に延び、前記管状壁に沿ってある長さにわたって延びる1つ以上のループを含む応力緩和形状を組み込んだ保持形状をさらに含む請求項1から26のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項28】
前記保持形状及び前記1つ以上のループは、前記管状壁よりも厚い請求項27に記載のコンドーム。
【請求項29】
前記応力緩和形状は、前記1つ以上のループのそれぞれによって囲まれたウェブを含む請求項27又は28に記載のコンドーム。
【請求項30】
前記ウェブは、前記管状壁とほぼ同じ厚さを有する請求項29に記載のコンドーム。
【請求項31】
前記ウェブは、コンドームの基部の近くにビードを含む請求項29又は30に記載のコンドーム。
【請求項32】
前記ビードは、前記保持形状と同じ厚さを有する請求項31に記載のコンドーム。
【請求項33】
前記ビードは、前記保持形状よりも薄い請求項32に記載のコンドーム。
【請求項34】
前記ビードは、前記管状壁よりも厚い請求項31から33のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項35】
前記1つ以上のループのそれぞれによって囲まれた領域は空隙である請求項27又は28に記載のコンドーム。
【請求項36】
精液をコンドーム内に保持するように構成されたコンドームの周囲に部分的又は完全に円周方向に延びた1つ以上の内部内向き突出突起を含む精液保持形状をさらに含む請求項1から35のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項37】
前記1つ以上の内部内向き突出突起は、前記連続弾性管状壁に対してほぼ垂直に配置された請求項36に記載のコンドーム。
【請求項38】
前記1つ以上の内部内向き突出突起は、前記連続弾性管状壁に対して非垂直の角度で配置された請求項36に記載のコンドーム。
【請求項39】
前記1つ以上の内部内向き突出突起のそれぞれのある部分は、前記連続弾性管状壁と平行に配置された請求項36に記載のコンドーム。
【請求項40】
前記1つ以上の内部内向き突出突起のうちの1つは、コンドームの基部に設けられた請求項36から39のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項41】
前記コンドームの基部の保持機構をさらに含む請求項36から39のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項42】
前記連続弾性管状壁の一部が前記開いた近位端で折り重ねられ、コンドームの長さの一部について前記管状壁に接着され、及び/又は前記管状壁内に一体化されることによって形成されたコンドームの基部の厚くされた材料の長手方向延長部を含む請求項1から41のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項43】
前記連続弾性管状壁の前記開いた近位端で折り重ねられた部分と、前記連続弾性管状壁の残りの部分とが第1の材料で作られた請求項42に記載のコンドーム。
【請求項44】
前記開した近位端で折り重ねられた前記連続弾性管状壁の一部は第1の材料で作られ、前記連続弾性管状壁の残りの部分は第2の材料で作られ、前記第1の材料は前記第2の材料とは異なる請求項42に記載のコンドーム。
【請求項45】
前記第1の材料は、前記第2の材料よりも弾性がない請求項44に記載のコンドーム。
【請求項46】
前記第1の材料は、前記第2の材料よりも弾性がある請求項44に記載のコンドーム。
【請求項47】
前記第1の材料は、メッシュ構造を有する請求項44から46のいずれかに記載のコンドーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、避妊及び性感染症の予防の両方に使用される避妊器具に関し、より詳細には、男性及び女性パートナーの刺激を高め、フィット感及び快適性を改善し、滑り又は破損の発生を低下させ、潤滑剤や殺精子剤などの補完的な液体の供給と管理を支援するための1つ以上の形状を有するコンドームに関する。
【背景技術】
【0002】
閉じた遠位端及び開いた近位端を有する連続弾性管状壁を典型的に含むシースの形態のコンドームは、性交中の受胎及び妊娠及び/又は例えば梅毒、クラミジア感染症、性器ヘルペス、HIVのような性感染症の感染に予防を支援するために陰茎を覆って着用される。それらはまた、新しい性的ライフスタイル製品又は「性具」を使用する際の衛生上の障壁としても使用できる。コンドームは、典型的には、天然ゴムラテックス又は合成ポリイソプレンなどの薄いエラストマー材料からなり、障壁膜として作用するとともに、性交中の感度及び感覚を維持するために作用する。性交中のコンドームの滑り及び/又は破損及び/又は裂けのリスクは、公称厚さ、コンドームの設計、材料及び製造方法の性質による懸念をもたらす。滑り及び/又は破損、病気及びSTI及び/又はバクテリアの感染の可能性は、不適合な装着、不適切な適用及び使用、潤滑不足のような要因によって大きく左右される。より広範には、コンドームを使用するかどうかの決定は、多感覚の魅力、製品へのアクセスのしやすさ、使いやすさ、社交的及び社会的影響、教育と情報、性的偏見、文化的問題を含む様々な要因によって大きく左右される。小売主導の市場では、使用者は、通常、個人の技術的及び感覚的な好みに合わせて、幅広いオプションにアクセスできる。しかしながら、いくつかの流通シナリオでは、例えば自動販売機、及びいくつかの先進国及び発展途上国の健康管理流通フレームワークにおいて、選択肢の範囲が制限されることがあり、したがって改良されたユニバーサルコンドーム製品が利用可能であれば有利であると認識される。
【0003】
一般に、コンドームは浸漬工程で製造され、それによって適切な寸法及び形状エンボス加工/デボス加工のマンドレル又は成形型が、ラテックスゴム、又は、例えば、要求される特性と仕様の開発を支援するための硬化剤、酸化防止剤、促進剤、臭いをマスクする香り又は風味のような補完的添加剤で配合された代替の適切な材料、エマルジョンに浸漬される。
【0004】
一旦エマルジョンで被覆されたら、成形型が取り出され、時にはさらに何度も再浸漬し、そして典型的には乾燥されて硬化され、所望の物理的性質を達成される。リブやドットなどの形状を追加するために、他の追加又は統合された工程が行われることがある。次いで、硬化したコンドームはマンドレルから引き剥がされ、トロイダル形状に巻かれる。洗浄、パウダーの振り掛け、潤滑及び試験のような他の補完的な方法も包装の前に行われる。コンドームは、最終包装においていくつかの典型的には卵形又はトロイダル形状に拘束され収容されてもよい。
【0005】
使用中、コンドームは典型的には閉じた遠位端で形成された乳頭を圧迫することによって操作され、空気を除去し、そこから陰茎又は新規なライフスタイル装置の長手軸に沿って広げるための取り扱い点を提供する。
【0006】
コンドームの機械的特性は、通常、競合する補完的な機能的及び多感覚的属性の数のバランスをとる必要がある。特に、製造の一貫性、障壁の完全性、貯蔵寿命、材料の種類、材料の厚さ、表面の質感、香り、感触、音、及び潤滑の程度、それらの中でもコンドーム規格及び一定の他の製造仕様のいくつかの特定の要求を満たすことを達成する機能である。
【0007】
これらの仕様パラメータのそれぞれにおける変更は、シースの完全性、及び潜在的な損傷、滑り及び/又は破損のリスクの増加又は減少に影響を及ぼすことがある。これらのパラメータの変化は、知覚されるフィット感及び感覚にも影響を与える。例えば、材料の壁厚の増加は、低減した感覚の知覚に直接に相関し、いくつかの設計の実施形態ではより低く適応したフィットに相関する。設計の実施形態に対する変更はまた、正しい、又は、巻かれたコンドームの誤った向き及び操作のような誤った使用に寄与することがある。
【0008】
性交中の触感及び男性及び女性の刺激を増強する目的で、コンドームの内面又は外面に沿ったリブ又は他の突起の形態のテクスチャを含むことは当技術分野において知られている。典型的には、リブ又は突起は、成形型の表面に形成されたそれぞれの溝、ノッチ又は突起から生じるエンボス又はデボス形状によって浸漬工程中にコンドームの表面に一体的に形成される。
【0009】
近位開口におけるシースの一般的な厚さよりも横断面において厚い周方向のビードを有することも当技術分野において知られており、これは製造中の成形型を引き剥がす工程の意図した結果であり、包装の前にシースを巻くことを支援し、そして射精液の漏出の可能性に対するより堅固な障壁を提供し、使用中の滑りのリスクを低減する。
【0010】
リブが形成された/テクスチャ加工されたコンドーム、及び開いた近位端により厚いビード又はリムを有するコンドームを設計及び製造する際に克服すべき課題は、特に正しくフィットしないコンドームで明らかな局所的な周方向のビードの張力によって引き起こされる不快感を避けることであり、使用中の滑り及び破損、そして望まれない妊娠及びSTIの感染の潜在的な可能性を減少させることである。
【0011】
無料のヘルスケア流通チャネル(生殖診療所、医師の外科手術の両方を通じた先進市場、NGO、健康慈善団体やその他のヘルスケア、教育、アウトリーチ組織を通じた発展途上国市場での運営)においてと、それよりも少ない範囲の小売市場において、入手可能な製品は一般的に公称技術属性(フィット、表面特性、潤滑タイプなどの優先的属性)の中央値又は「ユニバーサル」モデルに従い、商業的、供給連鎖、小売り及び配給効率を介することを意味し、好み及び解剖学的配給は通常は限られている。このことは、不快感や体調不良などの意図しない実際の結果を招く可能性があり、それは誤った使用、又は将来の拒絶などの行動上の結果を招く可能性があり、それは望まない妊娠およびSTIの感染の発生の増加の潜在的な可能性をもたらす。
【0012】
背景先行技術は、US2016/0038334 A1、WO2014/041534 A1、US2016/0250064 A、WO2015/168722 A1、CN103096847 A、US2016/0220412 A1、US9,351,866 B1、WO2016/055673 A1、WO2016/043532 A1、WO2015/174712 A1、GB2524398 A、US2015/0047645 A1、WO2014/116752 A1;202014/058930 A1;DE202013 009 517 U1、US2014/0076329 A1、WO2011/159399、US2013/0174852 A1、US8651110 B2、US2013/0104904 A1、US2013/0014764 A1、CA2700856 A1、US2016/0220412 A1、CN102488584 A、CN202173498 U、CN202060947 U、CN201248795 Y、CN201208328 Y、CN201157441 Y、US2004/0099274 A1、US2002/0189619 A1、4,798,600、CN201157440 Y、US2,586,674、US4,881,553;IL108,250、EP0,728,453、EP0,809,989、US5,873,364、CN1,174,019、US5,885,205、US6,569,083、US2004/194,786、US6,298,852、KR2003/0,040,750、US8,491,461、CN202173498、CN202184840、US5,513,652、US5,622,186、WO97/32549、AU5,719,796、US5,626,149、WO97/34551、AU5,700,096、GB1,400,332、US5,109,871、US6,321,751、US6,308,708、RU2,337,650、CN202654287、JPH08/299,375、CA2,170,109、CA2,171,783、US7,434,581、US5,513,652、US6,389,602、EP1,027,381、US2013/316.107、US8,869,799 B1、US6,536,438、US5,477,865、WO2002/100294 A2、US6,651,667。
【0013】
したがって、男性と女性の両方のパートナーに感覚の向上をもたらし、フィットの普遍性の向上、快適性の向上、並びに誤った使用、及び滑りや破損によるものも含めた障壁の完全性の喪失のリスクを増加させることがあり得るいくつかの使用条件に対応するコンドームを開発することは避妊器具の分野における著しい進歩であろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一態様によれば、閉じた遠位端及び開いた近位端を有する連続弾性管状壁と、閉じた遠位端にあって、使用時には、連続弾性管状壁の内側に部分的に又は完全に保持され、使用時に外部に放出される流体又は相変化配合物で充填可能な室を形成する乳頭とを含むコンドームが提供される。
【0015】
乳頭は首及び頭を含んでもよく、乳頭の首は乳頭の頭より狭くてもよく、使用時に乳頭を連続弾性管状壁の内側に部分的に又は完全に保持するコンドームが提供されてもよい。
【0016】
乳頭又は乳頭の前記首の基部の周囲を含む連続弾性管状壁の少なくとも一部分は連続弾性管状壁の残りの部分よりも厚く、使用時に連続弾性管状壁の内側に部分的又は完全に乳頭を構造的に保持してもよい。
【0017】
乳頭は、製造中に前記流体又は相変化配合物で予め充填されてもよい。あるいは、乳頭は、使用者によって(例えば、適切な装置を使用することによって)充填され得る。流体は、潤滑剤、抗ウイルス剤、刺激剤、麻酔剤、又は殺精子剤であってもよい。
【0018】
コンドームは、使用直前又は使用中の動き及び/又は圧力に応じて前記流体又は相変化配合物を放出するように構成された脆弱なシールをさらに含んでもよい。あるいは、コンドームは、使用前又は使用中に手動入力に応じて前記流体又は相変化配合物を放出するように構成された使用者が操作可能なシールをさらに含んでもよい。
【0019】
コンドームは、使用時に乳頭の周りのトロイダル空隙に精液を捕捉するように構成されてもよい。
【0020】
本発明の他の態様によれば、閉じた遠位端及び開いた近位端を有する連続弾性管状壁と、閉じた遠位端の乳頭とを含み、連続弾性管状壁は少なくとも1つの隆起形状を有し、少なくとも1つの隆起形状のそれぞれは連続弾性管状壁の長手軸に対して角度をなして配置された部分を有し、使用時には受け入れる身体との係合に応じて長手軸に対してある角度をなして連続弾性管状壁に局所力を生成する。
【0021】
少なくとも1つの隆起形状は、直線状又は曲線状でもよい。
【0022】
連続弾性管状壁は内面及び外面を有し、少なくとも1つの隆起形状は内面、外面又は内面及び外面の両方に形成してもよい。
【0023】
部分は、連続弾性管状壁の長手軸に対して鋭角をなして配置することができる。
【0024】
少なくとも1つの隆起形状は、長手軸に関して対称であってもよい。
【0025】
少なくとも1つの隆起形状は、長手軸を横切る平面に関して対称であってもよい。
【0026】
使用時に、長手軸に沿った動きに応じて、少なくとも1つの隆起形状は、少なくとも1つの隆起形状の間で管状壁を収縮させ、少なくとも1つの隆起形状の外側で管状壁を拡張することができる。
【0027】
少なくとも1つの隆起形状は、長手軸を横切る平面に関して非対称であり得る。
【0028】
使用時に、長手軸に沿った第1の方向への動きに応じて、少なくとも1つの隆起形状は、少なくとも1つの隆起形状の間で管状壁を収縮させ、長手軸に沿った第2の方向への動きに応じて、少なくとも1つの隆起形状は、少なくとも1つの隆起形状の間で管状壁を拡張させ、少なくとも1つの隆起形状の外側で管状壁を収縮させることができる。
【0029】
上記の本発明の様々な態様を組み合わせることができる。
【0030】
上記の本発明の態様の1つ、又はそれらの組み合わせにおいて、コンドームはさらなる形状を有してもよい。
【0031】
すなわち、コンドームは、コンドームの基部の近くに、コンドームの周囲で円周方向に延び、かつ管状壁に沿ってある長さにわたって延びた1つ以上のループを含む応力緩和形状を組み込んだ保持形状をさらに含んでもよい。保持形状及び1つ以上のループは、管状壁よりも厚くてもよい。応力緩和機構は、1つ以上のループのそれぞれによって囲まれたウェブを含んでもよい。ウェブは、管状壁とほぼ同じ厚さを有してもよい。ウェブはコンドームの基部の近くにビードを含んでもよい。ビードは、保持機構と同じ厚さを有してもよい。あるいは、ビードは保持機構よりも薄くてもよい。ビードは、管状壁よりも厚くてもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上のループのそれぞれによって囲まれた領域は空隙である。
【0032】
代替的に又は追加的に、コンドームは、コンドーム内に精液を保持するように構成されたコンドームの周りに部分的に又は完全に円周方向に延びる1つ以上の内部内向き突出突起を含む精液保持形状をさらに含んでもよい。1つ以上の内部内向き突出突起は、連続弾性管状壁に対してほぼ垂直に配置されてもよい。1つ以上の内部内向き突出突起は、連続弾性管状壁に対して非垂直の角度で配置されてもよい。1つ以上の内部内向き突出突起のそれぞれの部分は、連続弾性管状壁と平行に配置されてもよい。1つ以上の内部内向き突出突起のうちの1つは、コンドームの基部に設けられてもよい。コンドームは、コンドームの基部に保持形状をさらに含んでもよい。
【0033】
代替的に又は付加的に、コンドームは、その基部に、連続した弾性管状壁の一部分が開口近位端で折り重ねられ、コンドームの長さの一部について管状壁に接着され及び/又はその中に一体化されることによって形成された厚くされた材料の長手方向に延びる部分をさらに含んでもよい。開いた近位端で折り重ねられた連続弾性管状壁の部分及び連続弾性管状壁の残りの部分は、第1の材料で作られていてもよい。開いた近位端で折り重ねられた連続弾性管状壁の一部は第1の材料で作られてもよく、連続弾性管状壁の残りの部分は第2の材料で作られてもよく、第1の材料は第2の材料とは異なる。第1の材料は、第2の材料よりも弾性が低くても大きくてもよい。第1の材料は、メッシュ構造を有してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
本発明をよりよく理解し、実施形態がどのように実施され得るかを示すために、添付の図面を参照する。
【
図1】基部ビードループ形状を有するコンドームの構成を示す図である。
【
図2】基部ビードループ形状を有するコンドームの構成を示す図である。
【
図3】基部ビードループ形状を有するコンドームの構成を示す図である。
【
図4】基部ビードループ形状を有するコンドームの構成を示す図である。
【
図5】基部ビードループ形状を有するコンドームの構成を示す図である。
【
図6】バッフル形状を有するコンドームの構成を示す図である。
【
図7】バッフル形状を有するコンドームの構成を示す図である。
【
図8】バッフル形状を有するコンドームの構成を示す図である。
【
図9】バッフル形状を有するコンドームの構成を示す図である。
【
図10】バッフル形状を有するコンドームの構成を示す図である。
【
図11】バッフル形状を有するコンドームの構成を示す図である。
【
図12】補完的な流体送達乳頭形状を有するコンドームの構成を示す図である。
【
図13】補完的な流体送達乳頭形状を有するコンドームの構成を示す図である。
【
図14】補完的な流体送達乳頭形状を有するコンドームの構成を示す図である。
【
図15】1つ以上の収縮形状を有するコンドームの構成を示す図である。
【
図16】1つ以上の収縮形状を有するコンドームの構成を示す図である。
【
図17】1つ以上の収縮形状を有するコンドームの構成を示す図である。
【
図18】1つ以上の収縮形状を有するコンドームの構成を示す図である。
【
図19】1つ以上の収縮形状を有するコンドームの構成を示す図である。
【
図20】基部ビード形状を有するコンドームの構成を示す図である。
【
図21】基部ビード形状を有するコンドームの構成を示す図である。
【
図22】本発明の態様をどのように組み合わせてもよいかの例示的な例を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明によれば、したがって、概して、閉じた遠位端及び開いた近位端を有する連続的な弾性管状壁と、さらに改良された形状とを備えるコンドームが提供される。
【0036】
基部ビードループ
特に、本発明の一態様は、閉じた遠位端及び開いた近位端を含む連続管状壁と、開いた端において、1つ以上の細長くより厚い局所的にループ状の突起を有する好ましい実施形態のより厚い近位ループビードとを含んでいる。これらは、管状壁の中又は上である長さにわたって延びてもよい。ループ状返しプロファイル設計は、特定の目標仕様、審美的、フィットプロファイル又は感覚的結果に合わせて調整してもよい。これは、形状にわたり主管状壁が裂ける可能性を低減する構造的形状を維持しながら、延長された全周を提供することによって、近位ビード又はリム形状のより大きな弾性柔軟性を提供する目的を有する。
【0037】
したがって、いくつかの態様では、コンドームは、その基部の近くに(好ましくは弾性の)保持形状を有し、それは、コンドームの周囲で円周方向に延び、コンドームの周囲が延びることができるようにする部分的又は全体的に真っ直ぐにすることができる1つ以上のループ又は蛇行を含む応力緩和形状を組み込んでいる。保持形状は、コンドーム成形品の一部、又はオーバーモールド品、及び/又はコンドームに組み込まれた別個の線状金属、プラスチックもしくは弾性部分を含んでもよい。
【0038】
一実施形態では、この応力緩和ビード形状又はループは、突起ループ形状(102)(
図1)の間にウェブを有しないが、ビード(104)及び突起ループの厚さは、適切な所定の剛性及び公称管直径を維持するのに十分な構造を提供する。
【0039】
別の実施形態では、例えば局所的な細長いループ状突起の間にほぼ弾性の主管状壁の厚さの部分的拘束ウェブ(202)があってもよい(
図2)。
【0040】
さらなる実施形態では、部分的拘束ウェブ(302)、例えば局部的な細長いループ状突起間の主弾性管状壁のほぼ厚さであるものがある。これは、局在し、連続し、例えば代わりの厚さの、例えば主ビードと寸法的に同じか又はそれより小さく、好ましくは主管状壁(
図3)の厚さよりも大きい細長い形状間の(基部に対して)近接したビードをさらに有してもよい。
【0041】
さらなる実施形態では、複数のループ(402、404)は、開いた近位端から管状壁の軸に沿って(
図4)、及び/又は、これらの形状の生成によって可能になった壁張力の意図された局所的な変動のおかげで断面図(
図5)を見るときに、いくつかの変形例では小さな蛇腹セグメント(502)を有してもよい。
【0042】
記載された形状を様々な組み合わせで、及び/又は統合された及び/又はリブ、ドット、ハッチング、二軸メッシュ又は他のパターン及びテクスチャなどの他の表面の形状とともに使用することによって、さらなる変形例が想定され得る。開いた近位端並びに形状、長さ及び角度を含む管状壁に対するビードループの関係が、コンドームが完全に展開されていないという例での不快を引き起こすことなく部分的に又は完全に意図されたように機能し続けるようなものであることもこの発明の実施形態の利点である。
【0043】
本発明はまた、この形状を作り出すための製造工程を提供する。実施形態では、これは、多段階浸漬工程を使用し、その間に、コンドーム成形型が1回以上浸漬され、細長いビード形状は、局所的な部分的引き剥がし及び材料の再配置を通して形成され、それは、1つ以上の局所的ループを形成する。図面に示されるように、部分的引き剥がしは、例えば浸漬サイクルの終わりに行ってもよく、完全な引き剥がしの前にビード形状を部分的に硬化させることができ、又は浸漬サイクルの間に行ってもよく、シース又はウェブの壁内に細長い1つ以上の軸方向ループビード形状を固定する。
【0044】
別の製造工程は、成形型の表面に形成された形状によって、浸漬工程の1つ以上の段階の間に、コンドームの表面に局所的なビードループ突起を一体的に形成することができる。
【0045】
さらに別の製造工程は、適切な特性を与え、浸漬工程の前又はその間に型にコモールド、ラミネート又は複合物として組み立てられる材料から製造された別個の予備成形の細長いループを提供し、堅牢な材料合成を確保する。
【0046】
したがって、応力緩和形状は、予め製造され組み立てられたループの複合物であるか、製造工程によって提供されてもよく、例えば最初の浸漬後に局所的なブラシダウン及び適切なループ形状の保持を使用し、追加のさらなる浸漬によって管状壁内の所定の位置に固定する。
【0047】
用語「ループ」はまた、「ビード」として記載され得る。
【0048】
実施形態では、基部リングビード(又はループ)は、本明細書に記載の他の形状と組み合わされる。
【0049】
一実施形態では、コンドームは、基部ビードを補完的な流体乳頭と組み合わせる。有利なことに、コンドームの周囲は、記載された基部ビードなしでコンドームよりも大きく変化することができる。したがって、一実施形態は、先行技術に開示されているような従来のコンドームよりもより多様な範囲の使用者に適合することができ、より快適な体験を提供することができるコンドームを提供する。さらに、実施形態の保持形状は、補完的液体乳頭の余分な潤滑を補完する。潤滑は使用中の引き裂きを減少させることができるが、潤滑はまたある状況下では使用中のコンドームの滑りを増加させることがある。したがって、2つの機能を相乗的かつ補完的な方法で組み合わせることができる。
【0050】
本発明の実施形態はまた追加の利益を提供することができる。制限的な基本ビード要素は、勃起不全の問題を克服するのを支援することができる。しかしながら、先行技術に開示されているような剛性のある制限的な基部要素は陰茎への過度の血液供給を遮断することがあり、その要素があまりに長期間着用されると健康上の問題を引き起こし得る。本発明の実施形態は、陰茎の周囲により分散された制限的な圧力を提供し、したがって勃起障害の場合に性交を支援することができる。一実施形態では、コンドームは、フープ、ビード、ウェブなどの形状(又は本明細書に記載の他の形状)によって提供される弾力性のある可撓性を有することもできる。このことは、本発明の記載された形状の弾性特性のために、陰茎の基部への制限的な圧力が健康上の問題を引き起こす可能性が低いことを意味する。
【0051】
実施形態では、コンドームは、途切れのない一体性及びその中の開いた端の周りのビードの接触圧力を犠牲にすることなく、基部ビードの周囲を増大させる。したがって、破損及び/又は滑り、及び/又は流体漏れの可能性を増大させることなく、陰茎の基部における快適性の向上を支援する。さらなる利点は、コンドーム壁内に閉じた遠位端部の近くに延びるループが壁のこの部分の局所的な剛性を高め、それによって一体性を高め、さらに両パートナーにとって感覚の利益をもたらすことである。
【0052】
バッフル
本発明の他の態様では、コンドームは、閉じた遠位端及び開いた近位端を含む連続弾性管状壁と、管状壁の内側にある部分的に又は完全に周方向に延び、内部突起として、例えば周方向の壁として連続弾性管状壁(
図6)にほぼ垂直であってもよい局所的に断面が減少した薄い内部「バッフル」を形成する周囲壁として構成された1つ以上の内部突起とを含んでいる。バッフルは成形材料の特性により柔軟性があり、陰茎に装着すると、閉じた遠位端に近い室での精液保持の増加、感覚の増加、改善された包括的な適合の普遍性を含む多くの利益をもたらすが、それは、マスマーケットの変形例の連続弾性壁の全体の直径が、滑り及び体液漏れの可能性を減少させ、現在増加している連続管状壁の直径のシース保持を支援することにおいてバッフルの役割により増加してもよいからである。この構成のさらなる利点は、適合したときに陰茎がバッフルを管状壁に対して広く平行に折り畳むように、各バッフル形状での壁厚の局所的な増加による実施形態における圧縮強度の増加及びビード応力の減少である。
【0053】
関連する手法では、1つ以上の周方向内部突起は、内部に突出するトロイダル壁として構成されてもよく、連続弾性管状壁(
図7)に対して非垂直で配置された局所的に減少した断面の薄い内部「バッフル」を形成し、所与の公称主管状軸方向直径について、延長された周囲を提供し、滑り及び漏れの可能性を減少させる。代替の非垂直配置は、
図8に示されている。
【0054】
さらなる実施形態では、1つ以上の周方向内部突起は、例えば周方向壁のような内部突起として構成してもよく、局所的に減少した断面の薄い内部「バッフル」を形成する。これは、バッフルの内縁に円形、花弁状又は非円形の唇を含む様々な代替形状を有してもよく、弾力性、唇の円周を増加させ、不快感及びの裂ける危険性を増加させる可能性がある圧力点の発生を最小限にする(
図9)。
【0055】
さらなる実施形態では、内部突起壁として構成されて局所的に低減された断面の薄い内部「バッフル」を形成する1つ以上の周方向内部突起は、伝統的なより厚い近位リムビード(
図10)とともに又はその代わりにバッフルを有する連続管の開いた近位端に配置されてもよく、それによって、バッフルの内部への折り曲げ(
図11)及び実施形態においてより大きな表面積にわたり張力を分配する改善されたより厚い壁を作り出すことにより、適用されたときに伝統的なビードによって典型的に経験される局所的な締め付けを低減し、増加した快適性と射精後の漏れに対する安全性を提供する。
【0056】
実施形態では、上述の及び/又は
図6から
図11に示す種類の内部突起は、コンドームの内壁から内向きに延び、使用中に陰茎の外面に係合する。
【0057】
実施形態において、コンドームは、コンドーム内部に突き出ている1つ以上の可撓性の形状を有し、陰茎に係合し、破損及び/又は滑り、ならびに精液の漏出を低減する。有利なことに、バッフル形状が接触を維持する限り、公称コンドーム直径を増大させてもよい。これは、使用者の快適さに利益をもたらし、完全性及び滑り及び/又は破損のリスクを犠牲にすることなくより大きな普遍性を提供する。
【0058】
補完流体送達乳頭
本発明の他の態様では、コンドームは、閉じた遠位端(1204)及び開いた近位端(1206)を含む連続弾性管状壁(1202)と、閉じた遠位端(1204)における成形乳頭(1208)戸を含んでいる。乳頭の首(1210)は、乳頭の頭(1212)よりも狭くなるように形成してもよい。
【0059】
いくつかの実施形態では、乳頭は、コンドームを裏返しにしたときに乳頭の頭(1212)が弾性管状シリンダーの内側に完全に又は部分的に位置し、製造者又は使用者が潤滑剤、殺精子剤、代替の補完的流体材料又は相変化材料(1214)(
図12)で満たすことができる空隙を生成すように形成される。他の実施形態では、乳頭は、コンドームの外側に形成され、後で局所的に裏返されてもよく、コンドーム全体が裏返しにされるのではない。これは、狭い乳頭を有する型を使用して達成されてもよく、乳頭は、その後の操作として内側に配置してもよい。局所化された構造及び形態は、双安定操作及び乳頭の位置を形成する。
【0060】
実施形態では、コンドーム材料における張力、形態、及び工学的機械的性質、修正された乳頭構造及び流体充填乳頭室の組み合わせは、いくつかの変形例で先端をつまんで空気を排出する必要性をなくし、したがってコンドーム適用工程を改善する。精液(1302)は、内部乳頭(1304)の周りのトロイダル空隙に捕獲される(
図13)。開口の断面積又は乳頭、乳頭の首及び隣接するリムの間の間隙、並びに首の長さは、補完的流体の所望の放出速度、並びに使用者の取り扱い及びコンドームの適用の容易さのために調整されてもよい。すなわち、乳頭の首の断面及び/又は乳頭開口の仕様は、流体レオロジーによって及び流体レオロジーを用いて定義された関係を具体的に提供してもよく、補完的流体又は相変化材料の限定するものではないが時間又は適用圧力のような関係を提供する。
【0061】
実施形態では、この室は、連続的に開いてもよく、時宜を得た分配を可能にするために流体のレオロジーに、又は脆弱な又は使用者が操作可能なシールを介した解放に依拠する。乳頭室がコンドームの内部と流体連通しないことは明らかであろう。
【0062】
このようにして、補完的流体は、最初の浸透、及びその後の性交の間に制御された目標を定めた方法で送達さすることができ、望ましくない補完的な流体広がり及び混乱を管理する。陰茎の頭によって流体で満たされた乳頭に対して加えられる圧縮はまた、いくつかの感覚的な知的を提供することを意図している。
【0063】
この設計の他の変形例では、乳頭形状/領域は、記載された構造及び目的を補完する1つ以上の形状を提供し、さらに空気の排出、位置及び用途を支援するように修正されてもよい(
図14)。
【0064】
この形状を作成する製造工程もまた本発明の一態様である。これは、多段階浸漬工程を使用し、その間にコンドーム成形型が複数回浸漬され、そのうちの少なくとも1つは、乳頭の厚さ増大及び局所的な構造を提供する閉じた遠位端の部分的な浸漬のみである。成形型からの引き剥がし、又はその後の加工作業の間、乳頭の頭は弾性管状シリンダーの内側に配置され、潤滑剤、殺精子剤、又は他の補完的流体で満たすことができる空隙を作り出す。
【0065】
実施形態において、コンドームは、潤滑剤、殺精子剤、又は代替の補完的な流体に、先行技術のコンドームと適合しないことがあるコンドームと併せて使用される可能性を与えることができる。潤滑剤、殺精子剤、又は様々な粘度、流動性、相変化及び他の特性を有する代替の補完的な流体は、空隙に貯蔵するのに適した特性を有する流体を選択することによって管理することができる。有利なことに、これは、先行技術のコンドームと適合しないかもしれない潤滑剤を利用することができる。
【0066】
製造工程の実施形態では、乳頭の首の材料は、局所的に厚く及び/又は強化されてもよく、局所的な構造的機械的特性を提供し、それは、使用時に乳頭を連続弾性管状壁の内側に保持する。これにより、製造中にコンドームが裏返しにされた後、乳頭の頭を弾性管状シリンダーの内側に配置することが可能になる。実施形態において、局所的により狭い首は、材料をさらに厚くすることなく乳頭を裏返しにすることを可能にする。
【0067】
コンドームの一実施形態は、潤滑剤、殺精子剤、興奮剤、麻酔剤、風味、及び抗ウイルス剤などの水在を含むがこれらに限定されない補完的流体の封じ込め及び制御された送達を提供し、快適性、安全性、代替の感覚の体験を高め、破損の発生を減らす機会を提供する。機会は、チキソトロピー特性を有する流体によって特に提供され、製造時の局所的な適用及び乳頭での保持、使用時の流出の減少及び標的を絞った塗布を支援する。流体は、使用前に、製造時点で、又は個人的な好みに従い、さらなる器具、溶液を包装又は分配する手法の支援を用いて使用者によって追加してもよい。
【0068】
乳頭は双安定特性を示してもよく、したがって使用中に連続弾性管状壁の内側から部分的に又は完全に現れることができる。
【0069】
収縮形状
本発明の別の態様では、コンドームは、破損及び滑りに関する標準化された業界プロトコルの滑り要素の発生を減らすことを目的とした形状を含んでいる。したがって、この態様は、閉じた遠位端(1606)及び開いた近位端(1608)を含む連続弾性管状壁と、閉じた遠位端にある成形された乳頭(1610)とを有するコンドームを提供する。連続弾性管状壁は、1つ以上の直線状又は湾曲した長手方向に隆起した(1502、1602、1902)突起形状を有し、それは、例えば浸漬成形されるか、又は印刷若しくは他の付加的な工程を介して適用され、個々の形状の少なくとも一部は連続弾性管(1506)の軸(1504)(陰茎の長手軸)に対してある(鋭)角で配置され、その目的は、摩擦(
図15)に応じて受け入れる(広義の)管状の穴(広義に本明細書では受け入れる身体とも呼ばれる)と係合したときに相対運動の軸に対する角度で管状壁に局所力(1604)を推測する導入部を作り出すことである。
【0070】
実施形態では、2つの広く対称な角度がある形状の1つ以上のクラスタ間に機能的関係があることが分かる、それらは、協働して、広義の管状の受け入れる身体に係合することに応じて長手軸に対してある角度で連続弾性管状壁に局所的な力を生み出す。
【0071】
図18は、長手軸に関して対称的な形状の例である角度のある形状(1802、1804)の異なる例示的パターンを示している。この種類の形状は、示されているように右から左の方向に穴に対して動かされるとき、互いに向けて形状を動的に促進する傾向がある摩擦力を生み出し、それにより、一対の形状の外側で管状壁の限界的な局所締め付けと形状の間に壁の部分的な緩和を提供する。これは、感覚的及び機能的な利益をもたらす。実施形態では、反対方向に動くと、反対の効果が生じる。
図15、16、17及び19は、管状壁の表面にある長手軸に平行な線に関して(すなわち半径方向平面に関して)も対称的である例示的設計を示している。追加的に又は代替的に、前述の設計のいずれも、前記長手軸を横切る平面に関して対称的であってもよい。この配置は、相対運動の両方向において、形状の外側に締め付け効果と局所的な脈動感覚を作り出す(
図16)。
【0072】
図16とは対照的に、
図19は、着用中のコンドームが使用中の動きの間に静止しているとき、例えば直線的な動きが一時停止して引っ込めようとしているときを示している。この時、コンドームの動きはなく、摩擦力もない。これによって、形状がその「中立着用位置」(前記避妊器具を着用することによって壁に画定される自然の張力に注目する)、すなわち外力に応答しないときのそれらの「非動的」状態に引っ込めて戻る結果になる。
【0073】
浸漬又は追加の製造工程は、そのような形状を適用するため任意に使用してもよい。
【0074】
パターンは、管状壁の内側及び/又は外側に存在することができる。
【0075】
有利なことに、実施形態は、使用中に依然として安全な、より大きい公称直径を有するコンドームを提供することができる。したがって、実施形態は、先行技術よりも普遍的なコンドームを提供することができる。使用中の管状壁の締め付けにより、より大きい公称直径を有するコンドームを確実に使用することができる。これは、実施形態がより普遍的な使用者グループに適したコンドームを提供することを意味し、自動販売機を含む、より広い範囲の選択肢が制限されるいくつかの流通状況、先進国及び発展途上国の両方におけるいくつかのヘルスケア流通フレームワークにおいて特に有利である。
【0076】
有利なことには、実施形態は、補完的な流体送達乳頭と組み合わせて角度のある収縮形状を有するコンドームを提供することができる。潤滑剤は破損を減らすために使用することができ、感覚の増強を提供することがあるが、潤滑剤はまた、状況によってはコンドームの滑りのリスクを増大させる効果を有することがある。実施形態において角度のある収縮形状が補完的な流体送達乳頭と組み合わせて提供されるとき、角度のある収縮形状は、さらなる動的収縮力を提供してもよく、したがって、滑りを低減する目的を支援する。したがって、本発明の実施形態は、滑りの減少及び破損の減少というさらなる利点を提供してもよい。
【0077】
図17に右から左に示すように、管状の穴からのコンドームの引き抜き中(第1の方向)、形状の間の場所(1710)を占めているコンドームの部分が収縮する(管状壁の張力を減少させる)。形状の外側の場所を占めるコンドームの部分は、弾性的に変形する(延びる)。これにより、局所的な締め付け効果が発生し、スリップが発生しにくくなる。
【0078】
図17の左から右に示すように、コンドームを受け入れる身体に挿入する間(第2の方向)、形状(1702)、(1704)と受け入れる身体との間の摩擦力は、形状(1702、1704)を互いから離れるように動かす。したがって、形状の間の場所(1710)を占めるコンドームの部分は伸びて、材料の張力がより高い局所的な領域を作り出し、一方、形状の外側の場所を占めるコンドームの部分は収縮する。
【0079】
図18はまた、同じ原理を利用して同様の効果を達成するであろう表面形状の代替の可能な構成を示している。
図18は、単一の表面形状が提供されてもよい構成を示し、例えば、最も右の構成と最も下の構成を参照されたい(これらの設定には複数の機能が表示されているが、代わりにこれらの機能のうち1つだけを提供することもできる)。
【0080】
有利なことに、表面形状の効果は、完全性及び滑り及び/又は破損のリスクを犠牲にすることなく、又は影響を最小限にとどめて、公称コンドーム直径を増加させて使用者の快適さ及び普遍性に利益をもたらしてもよいことを意味している。
【0081】
実施形態では、コンドームは、コンドームの内壁の代わりに又は追加的に形成された
図15、17、18で提案されたもののような形状を有してもよい。有利なことに、これは、滑りの可能性をさらに減少させるために陰茎の表面の形状と係合するというさらなる利点を有するであろう。
【0082】
管状壁の局所的な収縮は管状壁の局所的な張力を減少させ、管状壁の局所的な膨張は管状壁の局所的な張力を増加させることが理解されるであろう。
【0083】
基部ビード
本発明の他の態様では、コンドームは、開いた近位端及び閉じた遠位端を含む連続管状壁と、連続管の近位端において、伝統的なより厚いリムビードの代わりに又はそれに加えて、連続管状壁の部分が、開いた端から閉じた遠位端に向かって延びるコンドームの長さの一部について、ビードから折り重ねて、連続壁の部分に接着及び/又は一体化してもよく、それによって、厚くされた、例えば二重層材料の長手方向に延長する部分を形成するもの(2102、2002)を含んでいる。壁は、部分的に又は完全に互いに接着され、又は互いに対して滑動することが可能でもよい。両方の設計も既存の設計に比べてビード表面積が強化された接点材料を提供するため、安全性を維持する一方、従来の薄い近位リムのビードが通常着用するときに受ける局所的な引き締めを軽減する。
【0084】
この手法のさらなる例では、閉じた遠位端及び開いた近位端を含む連続弾性管状壁は、開いた近位端を有し、従来のより厚いビードループの代わりに(又はそれに追加して)、(連動)メッシュ(2104)又は壁の少なくとも一部に沿って延びる管状壁の上又は中の他の構造を有している。構造は、弾性壁に使用されるのと同じ製造工程によって、又はより少ない(又はより多くの)弾性であって、折り返されてもよく、それによって従来の構成よりもより快適でより制限的でないビードを形成する第2の材料との複合材料によって形成されてもよい(
図21)。
【0085】
この態様のさらに他の例では、異方性基部ビード又は領域は、他の方法でコンドームに提供してもよい。
【0086】
したがって、本発明はまた、特に一体型又は複合型のメッシュ又は長くなったロールオーバー領域を製造することによって、コンドームの開いた基端部の周りのビードでの局所的な圧縮を低減する方法も提供する。
【0087】
コンドーム/方法の実施形態において、本質的にではないが特にメッシュを使用するものにおいて、管の厚い基部領域は、陰茎の基部の周りの圧縮/制限を実質的に増加させないが、代わりに、全体的な圧縮を実質的に増加させることなく、より広い領域にわたって厚さを増加させることによってこの点で適合の完全性を提供するようにしている。したがって、実施形態では、
図26に示されるように、メッシュは、制限を増大させるであろう顕著なさらなる(二軸)締め付けを可能にしない「緩和」状態で埋め込まれる(又はそうでなければコンドームに組み込まれる)ことが好ましい。
【0088】
実施形態では、コンドームは、開いた近位端での基部ビードの局所的な厚さの増加及び/又は複合を提供し、二軸織複合体を含むがこれに限定されない。有利なことに、これは破損及び滑りを減らし、快適さを増し、そして補完的な潤滑剤、刺激剤、薬学的に薬用される液剤、又は麻酔剤液による基部ビードの形状又は領域の含浸のような追加の感覚的利益を提供する。
【0089】
図面が示すように、上述の本発明の異なる態様/実施形態は事実上モジュール式であり、様々な組み合わせで採用してもよく、このことは特に乳頭の変形例に該当する。したがって、上記の形状は、単独で、又は任意の1つの予防用製品に組み合わせて実施することができ、そのような例示的な組み合わせは、
図22に提供されている。他の組み合わせは、当業者に明らかであろう。
【0090】
組み合わされた利点は、滑りや破損の可能性を減らし、快適さとフィット感の普遍性を高め、そして使用者に感覚的な利益をもたらすことを目的とした一組の形状である。
【0091】
上記の形状は、伝統的な浸漬及び硬化製造又は積層、複合、追加の印刷、又は成形を使用して作り出してもよい。
【0092】
疑いなく他の多くの効果的な代替案が当業者に思い浮かぶであろう。本発明は記載された実施態様に限定されずそして上記発明の記載の要旨及び範囲内にある当業者に明らかな改変を包含することが理解されるであろう。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンドームであって、
閉じた遠位端及び開いた近位端を有する連続弾性管状壁と、
閉じた遠位端にある乳頭であって、使用時には、前記乳頭は前記連続弾性管状壁の内側に部分的に又は完全に保持され、前記乳頭は流体又は相変化配合物で充填可能な室を形成する乳頭と、
使用直前または使用中の動き及び/又は圧力に応じて前記流体又は前記相変化配合物を放出するように構成された脆弱なシールと
を含み、
前記室は使用時に前記流体又は相変化配合物を外部に放出する開口を有し、前記室は射精が前記室に通り抜けることがないように前記コンドームの内部と流体連通がなく、
前記コンドームは、使用時に前記乳頭の周囲のトロイダル空隙に精液を捕獲するように構成されたコンドーム。
【請求項2】
前記乳頭は、首及び頭を含み、前記乳頭の首は前記乳頭の頭よりも狭く、使用時に前記乳頭を前記連続弾性管状壁の内側に部分的に又は完全に保持する請求項1に記載のコンドーム。
【請求項3】
前記乳頭又は前記乳頭の前記首の基部の周りを含む前記連続弾性管状壁の少なくとも一部は、連続弾性管状壁の残りの部分よりも厚く、使用時に前記乳頭を前記連続弾性管状壁の内側に部分的又は完全に構造的に保持する請求項2に記載のコンドーム。
【請求項4】
前記乳頭は、前記流体又は前記相変化配合物で予め充填されている請求項1から3のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項5】
前記流体は、潤滑剤、抗ウイルス剤又は他の医薬品、興奮剤、麻酔剤、又は殺精子剤である請求項1から4のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項6】
前記連続弾性管状壁は少なくとも1つの隆起形状を有し、前記少なくとも1つの隆起形状の各々は前記連続弾性管状壁の長手軸に対して角度をなして配置された部分を有し、使用中に受け入れる穴との係合に応じて前記長手軸に対するある角度で連続弾性管状壁に局所力を生成する請求項1から5のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの隆起形状は、直線状又は曲線状である請求項6に記載のコンドーム。
【請求項8】
前記連続弾性管状壁は内面及び外面を有し、前記少なくとも1つの隆起形状は前記内面、前記外面、又は前記内面及び前記外面の両方に形成された請求項6又は7に記載のコンドーム。
【請求項9】
前記部分は、前記連続弾性管状壁の長手軸に対して鋭角に配置された請求項6から8のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの隆起形状は、前記長手軸に関して対称である請求項6から9のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項11】
前記少なくとも1つの隆起形状は、前記長手軸を横切る平面に関して対称である請求項6から10のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項12】
使用時に、前記長手軸に沿った動きに応じて、前記少なくとも1つの隆起形状は、前記少なくとも1つの隆起形状の間で前記管状壁を収縮させ、前記少なくとも1つの隆起形状の外側で前記管状壁を局所的に拡張させる請求項6から11のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項13】
前記少なくとも1つの隆起形状は、前記長手軸を横切る平面に関して非対称である請求項6から9のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項14】
使用時に、前記受け入れる穴からの前記コンドームの引き抜きに応じて、前記少なくとも1つの隆起形状は、前記少なくとも1つの隆起形状の間で前記管状壁を収縮させ、前記少なくとも1つの隆起形状の間で管状壁を拡張させ、前記受け入れる穴への前記コンドームへの挿入に応じて、前記少なくとも1つの隆起形状は、前記少なくとも1つの隆起形状の間で前記管状壁を拡張させ、前記少なくとも1つの隆起形状の外側で管状壁を収縮させる請求項13に記載のコンドーム。
【請求項15】
閉じた遠位端及び開いた近位端を有する連続弾性管状壁を含み、
前記連続弾性管状壁は、少なくとも1つの隆起形状を有し、前記少なくとも1つの隆起形状のそれぞれは前記連続弾性管状壁の長手軸に対してある角度をなして配置された部分を有し、使用時に、前記連続弾性管状壁の一部を締め付けるために受け入れる穴との係合に応じて長手軸に対してある角度をなして連続弾性管状壁に局所力を生成し、
使用時に、前記長手軸に沿った動きに応じて、前記少なくとも1つの隆起形状は、前記少なくとも1つの隆起形状の間で前記管状壁を収縮させ、前記少なくとも1つの隆起形状の外側で前記管状壁を局所的に拡張するコンドーム。
【請求項16】
前記少なくとも1つの隆起形状は、直線状又は曲線状である請求項15に記載のコンドーム。
【請求項17】
前記連続弾性管状壁が内面及び外面を有し、前記少なくとも1つの隆起形状が前記内面、前記外面、又は前記内面及び前記外面の両方に形成された請求項15又は16に記載のコンドーム。
【請求項18】
前記部分は、前記連続弾性管状壁の長手軸に対して鋭角に配置された請求項15から17のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項19】
前記少なくとも1つの隆起形状は、前記長手軸に関して対称である請求項15から18のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項20】
前記少なくとも1つの隆起形状は、前記長手軸を横切る平面に関して対称である請求項15から19のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項21】
前記少なくとも1つの隆起形状は、前記長手軸を横切る平面に関して非対称である請求項15から18のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項22】
使用時に、前記受け入れる穴からの前記コンドームの引き抜きに応じて、前記少なくとも1つの隆起形状は、前記少なくとも1つの隆起形状の間で前記管状壁を収縮させ、前記少なくとも1つの隆起形状の外側で前記管状壁を拡張させ、前記受け入れる穴への前記コンドームの挿入に応じて、前記少なくとも1つの隆起形状は、前記少なくとも1つの隆起形状の間で管状壁を拡張させ、前記少なくとも1つの隆起形状の外側で管状壁を収縮させる請求項21に記載のコンドーム。
【請求項23】
コンドームの基部の近くに、前記コンドームの周囲で円周方向に延び、前記管状壁に沿ってある長さにわたって延びる1つ以上のループを含む応力緩和形状を組み込んだ保持形状をさらに含む請求項1から22のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項24】
前記保持形状及び前記1つ以上のループは、前記管状壁よりも厚い請求項23に記載のコンドーム。
【請求項25】
前記応力緩和形状は、前記1つ以上のループのそれぞれによって囲まれたウェブを含む請求項23又は24に記載のコンドーム。
【請求項26】
前記ウェブは、前記管状壁とほぼ同じ厚さを有する請求項25に記載のコンドーム。
【請求項27】
前記ウェブは、コンドームの基部の近くにビードを含む請求項25又は26に記載のコンドーム。
【請求項28】
前記ビードは、前記管状壁よりも厚い請求項27に記載のコンドーム。
【請求項29】
前記1つ以上のループのそれぞれによって囲まれた領域は空隙である請求項23又は24に記載のコンドーム。
【請求項30】
精液をコンドーム内に保持するように構成されたコンドームの周囲に部分的又は完全に円周方向に延びた1つ以上の内部内向き突出突起を含む精液保持形状をさらに含む請求項29に記載のコンドーム。
【請求項31】
前記1つ以上の内部内向き突出突起は、前記連続弾性管状壁に対してほぼ垂直に配置された請求項30に記載のコンドーム。
【請求項32】
前記1つ以上の内部内向き突出突起は、前記連続弾性管状壁に対して非垂直の角度で配置された請求項30に記載のコンドーム。
【請求項33】
前記1つ以上の内部内向き突出突起のうちの1つは、コンドームの基部に設けられた請求項30から32のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項34】
前記連続弾性管状壁の一部が前記開いた近位端で折り重ねられ、コンドームの長さの一部について前記管状壁に接着され、及び/又は前記管状壁内に一体化されることによって形成されたコンドームの基部の厚くされた材料の長手方向延長部を含む請求項1から33のいずれかに記載のコンドーム。
【請求項35】
前記連続弾性管状壁の前記開いた近位端で折り重ねられた部分と、前記連続弾性管状壁の残りの部分とが第1の材料で作られた請求項34に記載のコンドーム。
【請求項36】
前記開した近位端で折り重ねられた前記連続弾性管状壁の一部は第1の材料で作られ、前記連続弾性管状壁の残りの部分は第2の材料で作られ、前記第1の材料は前記第2の材料とは異なる請求項34に記載のコンドーム。
【請求項37】
前記第1の材料は、前記第2の材料よりも弾性がない請求項36に記載のコンドーム。
【請求項38】
前記第1の材料は、前記第2の材料よりも弾性がある請求項36に記載のコンドーム。
【請求項39】
前記第1の材料は、メッシュ構造を有する請求項36から38のいずれかに記載のコンドーム。
【外国語明細書】