(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024004541
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
F21L 4/00 20060101AFI20240110BHJP
F21L 4/02 20060101ALI20240110BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240110BHJP
【FI】
F21L4/00 500
F21L4/02
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022104157
(22)【出願日】2022-06-29
(71)【出願人】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柘植 和則
(57)【要約】
【課題】広い範囲を効率良く照明すること。
【解決手段】照明装置は、ハウジングと、バッテリパックから供給される電力により作動する発光素子と、ハウジングに支持され、発光素子からの光の少なくとも一部が透過する透過部材と、を備える。ハウジングの外面は、第1外面と、第1外面に隣接し第1外面と異方向を向く第2外面と、を含む。透過部材は、第1外面と第2外面とに亘るように配置される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
バッテリパックから供給される電力により作動する発光素子と、
前記ハウジングに支持され、前記発光素子からの光の少なくとも一部が透過する透過部材と、を備え、
前記ハウジングの外面は、第1外面と、前記第1外面に隣接し前記第1外面と異方向を向く第2外面と、を含み、
前記透過部材は、前記第1外面と前記第2外面とに亘るように配置される、
照明装置。
【請求項2】
前記透過部材は、前記第1外面に隣接する第1光透過部と、前記第2外面に隣接する第2光透過部と、前記第1光透過部と前記第2光透過部とを繋ぐ第3光透過部と、を含む、
請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記第1光透過部は、平板状であり、
前記第2光透過部は、平板状であり、
前記第3光透過部は、前記第1光透過部と前記第2光透過部とを繋ぐように屈曲する、
請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記第1光透過部の射出面は、前記第1外面に隣接し前記第1外面と同方向を向き、
前記第2光透過部の射出面は、前記第2外面に隣接し前記第2外面と同方向を向き、
前記第3光透過部の射出面は、前記第1光透過部の射出面と前記第2光透過部の射出面とを繋ぐように配置され、前記第1光透過部の射出面及び前記第2光透過部の射出面のそれぞれに直交する断面において、曲線状である、
請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記発光素子は、前記第1光透過部の入射面に対向する第1発光素子と、前記第2光透過部の入射面に対向する第2発光素子と、を含む、
請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項6】
前記第1発光素子が取り付けられる第1基板と、
前記第2発光素子が取り付けられる第2基板と、を備え、
前記第1基板と前記第2基板とは、前記第1光透過部の射出面及び前記第2光透過部の射出面のそれぞれに直交する断面において、直交するように配置される、
請求項5に記載の照明装置。
【請求項7】
前記ハウジングに設けられ、前記バッテリパックが装着されるバッテリ装着部を備える、
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項8】
前記バッテリ装着部は、前記ハウジングの下面に設けられ、
前記バッテリパックは、前記バッテリ装着部の後方から前記バッテリ装着部に対して前方にスライドされることにより、前記バッテリ装着部に装着され、
前記第1外面は、前記ハウジングの上面である、
請求項7に記載の照明装置。
【請求項9】
前記第2外面は、前記ハウジングの前面である、
請求項8に記載の照明装置。
【請求項10】
前記ハウジングは、前記透過部材を覆うように配置される第2透過部材が掛けられるロック部を有する、
請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項11】
前記透過部材は、拡散部材である、
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項12】
前記ハウジングの外面は、前記第1外面及び前記第2外面のそれぞれに直交する第3外面を含み、
前記第3外面は、前記バッテリパックの側面から突出しない、
請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項13】
前記第3外面は、前記第1外面及び前記第2外面のそれぞれに隣接し、
前記透過部材は、前記第3外面には亘らない、
請求項12に記載の照明装置。
【請求項14】
前記ハウジングの外面は、前記第2外面の反対側に配置される第4外面を含み、
前記ハウジングは、前記第4外面に設けられ、吊り下げ部材が装着される第1連結部を有する、
請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項15】
前記ハウジングは、前記第2外面に設けられ、前記吊り下げ部材が装着される第2連結部を有する、
請求項14に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
照明装置に係る技術分野において、特許文献1に開示されているような携帯電灯が知られている。特許文献1において、携帯電灯は、LEDからなる第1の光源及び第2の光源を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
照明装置において、広い範囲を効率良く照明することが要求される。
【0005】
本明細書で開示する技術は、広い範囲を効率良く照明することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は、照明装置を開示する。照明装置は、ハウジングと、バッテリパックから供給される電力により作動する発光素子と、ハウジングに支持され、発光素子からの光の少なくとも一部が透過する透過部材と、を備えてもよい。ハウジングの外面は、第1外面と、第1外面に隣接し第1外面と異方向を向く第2外面と、を含んでもよい。透過部材は、第1外面と第2外面とに亘るように配置されてもよい。
【発明の効果】
【0007】
本明細書で開示する技術によれば、広い範囲が効率良く照明される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る照明装置及びバッテリパックを示す右前方からの斜視図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る照明装置及びバッテリパックを示す左後方からの斜視図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る照明装置及びバッテリパックを示す右側面図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る照明装置及びバッテリパックを示す上面図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る照明装置及びバッテリパックを示す前面図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係るバッテリパックから外された照明装置を示す右前方からの斜視図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る照明装置を示す下方からの斜視図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る照明装置及びバッテリパックを示す右前方からの分解斜視図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る照明装置及びバッテリパックを示す右前方からの斜視断面図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係る照明装置及びバッテリパックを示す側断面図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係る出力端子カバーが開放された状態を示す斜視図である。
【
図12】
図12は、実施形態に係る第2透過部材が装着された照明装置を示す右前方からの斜視図である。
【
図13】
図13は、実施形態に係る第2透過部材及び照明装置を示す右前方からの斜視図である。
【
図14】
図14は、実施形態に係る第2透過部材及び照明装置を示す左方からの斜視図である。
【
図15】
図15は、実施形態に係る第2透過部材が装着された照明装置の一部を示す断面図である。
【
図16】
図16は、実施形態に係る吊り下げ部材が装着された照明装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
1つ又はそれ以上の実施形態において、照明装置は、ハウジングと、バッテリパックから供給される電力により作動する発光素子と、ハウジングに支持され、発光素子からの光の少なくとも一部が透過する透過部材と、を備えてもよい。ハウジングの外面は、第1外面と、第1外面に隣接し第1外面と異方向を向く第2外面と、を含んでもよい。透過部材は、第1外面と第2外面とに亘るように配置されてもよい。
【0010】
上記の構成では、透過部材がハウジングの第1外面と第2外面とに亘るように配置されるので、発光素子から射出された光は、第1外面が面する空間及び第2外面が面する空間のそれぞれに照射される。第1外面と第2外面とは異方向を向くので、発光素子から射出された光は、広い範囲に照射される。また、透過部材は単一部材なので、発光素子から射出された光は、透過部材の周囲に効率良く照射される。したがって、照明装置は、広い範囲を効率良く照明することができる。
【0011】
1つ又はそれ以上の実施形態において、透過部材は、第1外面に隣接する第1光透過部と、第2外面に隣接する第2光透過部と、第1光透過部と第2光透過部とを繋ぐ第3光透過部と、を含んでもよい。
【0012】
上記の構成では、発光素子から射出された光は、第1光透過部、第2光透過部、及び第3光透過部のそれぞれを介して、透過部材の周囲に効率良く照射される。
【0013】
1つ又はそれ以上の実施形態において、第1光透過部は、平板状でもよい。第2光透過部は、平板状でもよい。第3光透過部は、第1光透過部と第2光透過部とを繋ぐように屈曲してもよい。
【0014】
上記の構成では、発光素子から射出された光は、第1光透過部、第2光透過部、及び第3光透過部のそれぞれを介して、透過部材の周囲に効率良く照射される。
【0015】
1つ又はそれ以上の実施形態において、第1光透過部の射出面は、第1外面に隣接し第1外面と同方向を向いてもよい。第2光透過部の射出面は、第2外面に隣接し第2外面と同方向を向いてもよい。第3光透過部の射出面は、第1光透過部の射出面と第2光透過部の射出面とを繋ぐように配置され、第1光透過部の射出面及び第2光透過部の射出面のそれぞれに直交する断面において、曲線状でもよい。
【0016】
上記の構成では、発光素子から射出された光は、第1光透過部、第2光透過部、及び第3光透過部のそれぞれを介して、透過部材の周囲に効率良く照射される。
【0017】
1つ又はそれ以上の実施形態において、発光素子は、第1光透過部の入射面に対向する第1発光素子と、第2光透過部の入射面に対向する第2発光素子と、を含んでもよい。
【0018】
上記の構成では、照明装置を容易に組み立てることができる。
【0019】
1つ又はそれ以上の実施形態において、照明装置は、第1発光素子が取り付けられる第1基板と、第2発光素子が取り付けられる第2基板と、を備えてもよい。第1基板と第2基板とは、第1光透過部の射出面及び第2光透過部の射出面のそれぞれに直交する断面において、直交するように配置されてもよい。
【0020】
上記の構成では、第1発光素子及び第2発光素子のそれぞれが透過部材の角部である第3光透過部に近い位置に配置されるので、照明装置は、広い範囲を均一に照明することができる。照明装置は、例えば透過部材の角部である第3光透過部の近傍が暗くなることを抑制することができる。
【0021】
1つ又はそれ以上の実施形態において、照明装置は、ハウジングに設けられ、バッテリパックが装着されるバッテリ装着部を備えてもよい。
【0022】
上記の構成では、発光素子は、バッテリ装着部に装着されたバッテリパックから供給される電力により作動する。
【0023】
1つ又はそれ以上の実施形態において、バッテリ装着部は、ハウジングの下面に設けられてもよい。バッテリパックは、バッテリ装着部の後方からバッテリ装着部に対してにスライドされることにより、バッテリ装着部に装着されてもよい。第1外面は、ハウジングの上面でもよい。
【0024】
上記の構成では、発光素子から射出された光は、照明装置の上方の空間に照射される。
【0025】
1つ又はそれ以上の実施形態において、第2外面は、ハウジングの前面でもよい。
【0026】
上記の構成では、発光素子から射出された光は、照明装置の前方の空間に照射される。
【0027】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ハウジングは、透過部材を覆うように配置される第2透過部材が掛けられるロック部を有してもよい。
【0028】
上記の構成では、第2透過部材がハウジングに固定される。
【0029】
1つ又はそれ以上の実施形態において、透過部材は、拡散部材でもよい。
【0030】
上記の構成では、透過部材が、発光素子からの光の少なくとも一部を拡散する拡散部材なので、照明装置は、より広い範囲を均一に照明することができる。
【0031】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ハウジングの外面は、第1外面及び第2外面のそれぞれに直交する第3外面を含んでもよい。第3外面は、バッテリパックの側面から突出しなくてもよい。
【0032】
上記の構成では、バッテリパックの側面と支持面とが対向するように、照明装置を支持面に設置することができる。
【0033】
1つ又はそれ以上の実施形態において、第3外面は、第1外面及び第2外面のそれぞれに隣接してもよい。透過部材は、第3外面には亘らないように配置されてもよい。
【0034】
上記の構成では、発光素子から射出された光は、第1外面が面する空間及び第2外面が面する空間に照射されるものの、第3空間が面する空間には照射されない。したがって、発光素子から射出された光が、不必要な空間に照射されることが抑制される。
【0035】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ハウジングの外面は、第2外面の反対側に配置される第4外面を含んでもよい。ハウジングは、第4外面に設けられ、吊り下げ部材が装着される第1連結部を有してもよい。
【0036】
上記の構成では、第2外面が下方を向くようにハウジングが吊り下げ部材に吊り下げられることにより、発光素子から射出された光は、照明装置の下方の空間に照射される。
【0037】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ハウジングは、第2外面に設けられ、吊り下げ部材が装着される第2連結部を有してもよい。
【0038】
上記の構成では、吊り下げ部材は、ハウジングをより安定して吊り下げることができる。
【0039】
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示は実施形態に限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
【0040】
実施形態においては、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、及び「下」の用語を用いて各部の位置関係について説明する。これらの用語は、照明装置1の中心を基準とした相対位置又は方向を示す。また、前後方向に延びる仮想的な軸を適宜、前後軸、と称し、左右方向に延びる仮想的な軸を適宜、左右軸、と称し、上下方向に延びる仮想的な軸を適宜、上下軸、と称する。前後軸と左右軸とは、直交する。左右軸と上下軸とは、直交する。上下軸と前後軸とは、直交する。
【0041】
図1は、実施形態に係る照明装置1及びバッテリパック2を示す右前方からの斜視図である。
図2は、実施形態に係る照明装置1及びバッテリパック2を示す左後方からの斜視図である。
図3は、実施形態に係る照明装置1及びバッテリパック2を示す右側面図である。
図4は、実施形態に係る照明装置1及びバッテリパック2を示す上面図である。
図5は、実施形態に係る照明装置1及びバッテリパック2を示す前面図である。
図6は、実施形態に係るバッテリパック2から外された照明装置1を示す右前方からの斜視図である。
図7は、実施形態に係る照明装置1を示す下方からの斜視図である。
図8は、実施形態に係る照明装置1及びバッテリパック2を示す右前方からの分解斜視図である。
図9は、実施形態に係る照明装置1及びバッテリパック2を示す右前方からの斜視断面図である。
図10は、実施形態に係る照明装置1及びバッテリパック2を示す側断面図である。
【0042】
実施形態において、照明装置1は、照明装置1の使用者が自力で持ち上げたり運搬したりできる携帯式照明装置である。照明装置1は、充電式のバッテリパック2から供給される電力により作動する充電式照明装置である。
【0043】
使用者は、照明装置1を作業現場で使用することができる。例えば、作業現場において電動工具を用いる作業が実施される場合、照明装置1は、電動工具又は作業対象の照明に使用される。照明装置1は、例えば使用者の手元を明るくするために使用される。
【0044】
照明装置1は、ハウジング3と、ハウジングカバー4と、バッテリ装着部5と、照明部6と、コントローラ7と、電源ボタン8と、出力端子カバー9と、出力ボタン10と、第1連結部11と、第2連結部12とを備える。
【0045】
ハウジング3は、照明部6の少なくとも一部及びコントローラ7を収容する。ハウジング3は、合成樹脂製である。ハウジング3を形成する合成樹脂として、ABS樹脂が例示される。
【0046】
ハウジング3の外面は、前面3Aと、後面3Bと、左面3Cと、右面3Dと、上面3Eと、下面3Fと含む。前面3A、後面3B、左面3C、右面3D、上面3E、及び下面3Fのそれぞれは、実質的に平面である。前面3Aは、前方を向く。後面3Bは、後方を向く。左面3Cは、左方を向く。右面3Dは、左方を向く。上面3Eは、上方を向く。下面3Fは、下方を向く。前面3Aは、前後軸に実質的に直交する。後面3Bは、後方に向かって下方に傾斜する。左面3Cは、左右軸に実質的に直交する。右面3Dは、左右軸に実質的に直交する。上面3Eは、上下軸に実質的に直交する。
【0047】
前面3Aの上端部と上面3Eの前端部とは、隣接する。前面3Aの左端部と左面3Cの前端部とは、隣接する。前面3Aの右端部と右面3Dの前端部とは、隣接する。上面3Eの左端部と左面3Cの上端部とは、隣接する。上面3Eの右端部と右面3Dの上端部とは、隣接する。後面3Bの上端部と上面3Eの後端部とは、隣接する。後面3Bの左端部と左面3Cの後端部とは、隣接する。後面3Bの右端部と右面3Dの後端部とは、隣接する。
【0048】
ハウジング3は、左ハウジング3Lと、左ハウジング3Lの右方に配置される右ハウジング3Rとを含む。左ハウジング3Lと右ハウジング3Rとは、複数のねじ3Sにより固定される。ハウジング3は、一対の半割れハウジングにより構成される。
【0049】
ハウジングカバー4は、ハウジング3の外面の少なくとも一部を覆う。ハウジングカバー4は、エラストマー製である。実施形態において、ハウジングカバー4は、前面3Aの一部、左面3Cの一部、右面3Dの一部、及び上面3Eの一部を覆うように配置される。ハウジングカバー4は、前面3Aと上面3Eとの境界部、前面3Aと左面3Cとの境界部、前面3Aと右面3Dとの境界部、上面3Eと左面3Cとの境界部、及び上面3Eと右面3Dとの境界部のそれぞれを覆うように配置される。
【0050】
バッテリ装着部5は、ハウジング3の下面3Fに設けられる。バッテリパック2は、バッテリ装着部5に装着される。バッテリパック2は、バッテリ装着部5に着脱される。バッテリパック2は、充電式バッテリを含む。充電式バッテリとして、充電式リチウムイオンバッテリが例示される。バッテリパック2は、スライド式のバッテリパックである。バッテリパック2は、電動工具用のバッテリパックである。
【0051】
バッテリパック2は、装着面2Aを有するハウジング2Bと、一対のスライド部2Cと、ハウジング2Bに移動可能に支持される突起部2Dと、突起部2Dを操作するための解除ボタン2Eと、一対の電源端子2Fと、一対の信号端子2Gとを有する。ハウジング2Bは、内部空間を有する。ハウジング2Bの内部空間に図示しないバッテリセルが収容される。バッテリセルは、充電式リチウムイオンバッテリを含む。スライド部2Cは、前後方向に延伸する。突起部2Dは、ばねにより移動可能に支持される。突起部2Dは、ばねの弾性力により、装着面2Aから突出する。電源端子2Fは、一対のスライド部2Cの間に配置される。信号端子2Gは、一対の電源端子2Fの間に配置される。
【0052】
バッテリ装着部5は、ガイド部5Bと、ロック部5Cと、電源端子5Dと、信号端子5Eとを有する。
【0053】
ハウジング3の下面3Fは、バッテリパック2の装着面2Aと対向する。
【0054】
ガイド部5Bは、バッテリパック2を規定のガイド方向にガイドする。バッテリパック2のスライド部2Cは、ガイド部5Bにガイドされる。ガイド部5Bは、左右方向に2つ設けられる。ガイド部5Bのガイド方向は、前後方向である。
【0055】
ロック部5Cは、ハウジング3の下面3Fに設けられる。ロック部5Cに、バッテリパック2の突起部2Dが掛けられる。突起部2Dがロック部5Cに掛けられることにより、バッテリ装着部5とバッテリパック2とが固定される。解除ボタン2Eが操作されることにより、バッテリ装着部5とバッテリパック2との固定が解除される。
【0056】
電源端子5Dは、バッテリパック2の電源端子2Fと接続される。信号端子5Eは、バッテリパック2の信号端子2Gと接続される。バッテリ装着部5の電源端子5Dとバッテリパック2の電源端子2Fとが接続されることにより、バッテリパック2から照明装置1に電力が供給される。
【0057】
バッテリパック2をバッテリ装着部5に装着するとき、照明装置1の使用者は、バッテリパック2のスライド部2Cの前端部とバッテリ装着部5のガイド部5Bの後端部とを接触させた後、バッテリ装着部5に対してバッテリパック2を前方にスライドさせる。バッテリパック2は、ガイド部5Bにガイドされながら前方に移動する。バッテリパック2の突起部2Dがバッテリ装着部5のロック部5Cに掛けられることにより、バッテリパック2は、バッテリ装着部5に固定される。このように、バッテリパック2は、バッテリ装着部5の後方からバッテリ装着部5に対して前方にスライドされることにより、バッテリ装着部5に装着される。また、バッテリパック2の電源端子2Fとバッテリ装着部5の電源端子5Dとが接続されることにより、バッテリパック2から照明装置1に電力が供給される。
【0058】
バッテリパック2をバッテリ装着部5から外すとき、照明装置1の使用者は、解除ボタン2Eを操作する。解除ボタン2Eが操作されることにより、突起部2Dがロック部5Cから外れる。突起部2Dがロック部5Cから外れることにより、バッテリ装着部5とバッテリパック2との固定が解除される。バッテリ装着部5とバッテリパック2との固定が解除された後、バッテリパック2が後方にスライドされることにより、バッテリパック2は、バッテリ装着部5から外される。
【0059】
左右方向において、照明装置1の寸法は、バッテリパック2の寸法よりも小さい。バッテリパック2がバッテリ装着部5に装着された状態で、ハウジング3の左面3Cは、バッテリパック2のハウジング2Bの左面2Lから左方に突出しない。ハウジング3の右面3Dは、バッテリパック2のハウジング2Bの右面2Rから右方に突出しない。すなわち、前面3A及び上面3Eのそれぞれに直交するハウジング3の左面3C及び右面3Dのそれぞれは、バッテリパック2のハウジング2Bの側面から外側に突出しない。
【0060】
照明部6は、回路基板13と、回路基板14と、回路基板13に搭載される複数の発光素子15と、回路基板14に搭載される複数の発光素子16と、回路基板13及び回路基板14のそれぞれに接続されるヒートシンク17と、発光素子15の周囲の一部に配置されるリフレクタ18と、発光素子16の周囲の一部に配置されるリフレクタ19と、発光素子15及び発光素子16の少なくとも一方から射出された光が透過する透過部材20とを有する。
【0061】
回路基板13は、回路基板13の表面が上方を向くように配置される。回路基板14は、回路基板14の表面が前方を向くように配置される。
【0062】
発光素子15は、バッテリパック2から供給される電力により作動する。発光素子15は、回路基板13の表面(上面)に搭載される。発光素子15は、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)である。発光素子15の光射出面は、上方を向く。複数の発光素子15は、左右方向に間隔をあけて配置される。実施形態において、発光素子15は、左右方向に等間隔に4つ配置される。
【0063】
発光素子16は、バッテリパック2から供給される電力により作動する。発光素子16は、回路基板14の表面(前面)に搭載される。発光素子16は、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)である。発光素子16の光射出面は、前方を向く。複数の発光素子16は、左右方向に間隔をあけて配置される。実施形態において、発光素子16は、左右方向に等間隔に4つ配置される。
【0064】
ヒートシンク17は、回路基板13の熱及び回路基板14の熱を周囲に放散する。ヒートシンク17は、金属製である。ヒートシンク17を形成する金属として、アルミニウムが例示される。ヒートシンク17は、回路基板13の裏面(下面)に接続される第1支持部17Aと、回路基板14の裏面(後面)に接続される第2支持部17Bとを有する。
【0065】
リフレクタ18は、発光素子15から射出された光を反射する。リフレクタ19は、発光素子16から射出された光を反射する。リフレクタ18及びリフレクタ19のそれぞれは、ボディ部と、ボディ部の表面に設けられる反射膜とを有する。ボディ部は、例えばポリカーボネート樹脂製である。反射膜は、金属膜である。反射膜を形成する金属として、銀が例示される。反射膜は、ボディ部をメッキ処理することにより形成される。リフレクタ18の反射膜の表面は、発光素子15から射出された光を反射する反射面である。リフレクタ19の反射膜の表面は、発光素子16から射出された光を反射する反射面である。
【0066】
リフレクタ18の反射面は、複数の発光素子15を囲むように配置される。リフレクタ18の反射面は、発光素子15から射出された光の少なくとも一部が上方に進行するように光を反射する。リフレクタ18は、回路基板13の表面(上面)に接続される。
【0067】
リフレクタ19の反射面は、複数の発光素子16を囲むように配置される。リフレクタ19の反射面は、発光素子16から射出された光の少なくとも一部が前方に進行するように光を反射する。リフレクタ19は、回路基板14の表面(前面)に接続される。
【0068】
リフレクタ18と回路基板13とヒートシンク17の第1支持部17Aとは、2本のねじ18Sにより固定される。リフレクタ19と回路基板14とヒートシンク17の第2支持部17Bとは、2本のねじ19Sにより固定される。回路基板13、回路基板14、ヒートシンク17、リフレクタ18、及びリフレクタ19のそれぞれは、左ハウジング3Lと右ハウジング3Rとに挟まれる。回路基板13、回路基板14、ヒートシンク17、リフレクタ18、及びリフレクタ19のそれぞれは、ハウジング3に固定される。
【0069】
透過部材20は、発光素子15及び発光素子16を覆うように配置される。透過部材20は、光透過性である。発光素子15からの光の少なくとも一部は、透過部材20を透過する。透過部材20は、発光素子15から射出された光を周囲に拡散する拡散部材である。発光素子16からの光の少なくとも一部は、透過部材20を透過する。透過部材20は、発光素子16から射出された光を周囲に拡散する拡散部材である。透過部材20は、発光素子15及び発光素子16のそれぞれを保護する。
【0070】
透過部材20は、光拡散樹脂により形成される。発光素子15及び発光素子16から射出される光の指向性が強い場合でも、透過部材20により、直進光が目立つことが抑制され、輝度ムラが軽減される。透過部材20により、照明部6は、周囲を均一な照度分布で照明することができる。
【0071】
透過部材20は、透明な合成樹脂製でもよいし、ガラス製でもよい。
【0072】
ハウジング3の外面は、上面3Eと、上面3Eに隣接し、上面3Eと異方向を向く前面3Aと、を含む。透過部材20は、ハウジング3に支持される。透過部材20は、ハウジング3の上面3Eと前面3Aとに亘るように配置される。
【0073】
ハウジング3の外面は、上面3E及び前面3Aのそれぞれに隣接する左面3C及び右面3Dを有する。左面3Cは、上面3E及び前面3Aと異方向を向く。右面3Dは、上面3E及び前面3Aと異方向を向く。透過部材20は、左面3C及び右面3Dには亘らない。
【0074】
透過部材20は、上面3Eに隣接する第1光透過部21と、前面3Aに隣接する第2光透過部22と、第1光透過部21と第2光透過部22とを繋ぐ第3光透過部23と、を含む。
【0075】
第1光透過部21は、発光素子15からの光が入射する入射面21Aと、発光素子15からの光が射出する射出面21Bとを有する。第1光透過部21は、実質的に平板状である。入射面21A及び射出面21Bのそれぞれは、実質的に平面である。入射面21Aと射出面21Bとは、平行である。入射面21A及び射出面21Bのそれぞれは、上下軸に実質的に直交する。なお、実施形態においては、
図5に示すように、射出面21Bは、左右方向の中央部が上方に僅かに膨らむ曲面状である。
【0076】
入射面21Aは、下方を向く。射出面21Bは、上方を向く。第1光透過部21の射出面21Bは、ハウジング3の上面3Eに隣接する。ハウジング3の上面3Eは、射出面21Bの周囲の一部に配置される。第1光透過部21の射出面21Bは、ハウジング3の上面3Eと同方向を向く。
【0077】
第2光透過部22は、発光素子16からの光が入射する入射面22Aと、発光素子16からの光が射出する射出面22Bとを有する。第2光透過部22は、実質的に平板状である。入射面22A及び射出面22Bのそれぞれは、実質的に平面である。入射面22Aと射出面22Bとは、平行である。入射面21A及び射出面21Bのそれぞれは、前後軸に実質的に直交する。なお、実施形態においては、
図4に示すように、射出面22Bは、左右方向の中央部が前方に僅かに膨らむ曲面状である。
【0078】
入射面22Aは、後方を向く。射出面22Bは、前方を向く。第2光透過部22の射出面22Bは、ハウジング3の前面3Aに隣接する。ハウジング3の前面3Aは、射出面22Bの周囲の一部に配置される。第2光透過部22の射出面22Bは、ハウジング3の前面3Aと同方向を向く。
【0079】
第1光透過部21と第2光透過部22とがなす角度は、実質的に直角である。第1光透過部21と第2光透過部22とがなす角度は、入射面21Aと入射面22Aとがなす角度のうち小さい方の角度、又は、射出面21Bと射出面22Bとがなす角度のうち小さい方の角度とみなすことができる。
【0080】
第3光透過部23は、発光素子15及び発光素子16の一方又は両方からの光が入射する入射面23Aと、発光素子15及び発光素子16の一方又は両方からの光が射出する射出面23Bとを有する。第3光透過部23は、第1光透過部21の前端部と第2光透過部22の上端部とを繋ぐように屈曲する。第3光透過部23の入射面23Aは、第1光透過部21の入射面21Aの前端部と第2光透過部22の入射面22Aの上端部とを繋ぐように配置される。第3光透過部23の射出面23Bは、第1光透過部21の射出面21Bの前端部と第2光透過部22の射出面22Bの上端部とを繋ぐように配置される。
【0081】
第1光透過部21の入射面21A及び第2光透過部22の入射面22Aのそれぞれに直交する断面において、第3光透過部23の入射面23Aは、曲線状である。入射面21A及び入射面22Aのそれぞれに直交する断面において、入射面23Aは、上前方に窪む円弧状である。
【0082】
第1光透過部21の射出面21B及び第2光透過部22の射出面22Bのそれぞれに直交する断面において、第3光透過部23の射出面23Bは、曲線状である。射出面21B及び射出面22Bのそれぞれに直交する断面において、射出面23Bは、上前方に膨らむ円弧状である。
【0083】
発光素子15は、第1光透過部21の下方に配置される。発光素子15は、第1光透過部21の入射面21Aに対向する。発光素子15から射出された光は、第1光透過部21の入射面21Aに入射する。入射面21Aに入射した光は、第1光透過部21の射出面21Bから射出される。入射面21Aに入射した光の少なくとも一部は、第3光透過部23の射出面23Bから射出される。
【0084】
発光素子16は、第2光透過部22の後方に配置される。発光素子16は、第2光透過部22の入射面22Aに対向する。発光素子16から射出された光は、第2光透過部22の入射面22Aに入射する。入射面22Aに入射した光は、第2光透過部22の射出面22Bから射出される。入射面22Aに入射した光の少なくとも一部は、第3光透過部23の射出面23Bから射出される。
【0085】
発光素子15から射出された光の少なくとも一部は、第3光透過部23の入射面23Aに入射する。発光素子16から射出された光の少なくとも一部は、第3光透過部23の入射面23Aに入射する。入射面23Aに入射した光は、第3光透過部23の射出面23Bから射出される。
【0086】
発光素子15は、回路基板13に取り付けられる。発光素子16は、回路基板14に取り付けられる。回路基板13と回路基板14とは、第1光透過部21の射出面21B及び第2光透過部22の射出面22Bのそれぞれに直交する断面において、直交するように配置される。発光素子15は、回路基板13の搭載面である上面に搭載される。発光素子16は、回路基板14の搭載面である前面に搭載される。回路基板13の上面と回路基板14の前面とは、第1光透過部21の射出面21B及び第2光透過部22の射出面22Bのそれぞれに直交する断面において、実質的に直交する。
【0087】
回路基板13と回路基板14とは、接触して配置されていてもよい。回路基板13と回路基板14とは、回路基板13及び回路基板14の厚み以下の隙間を設けて配置されていてもよい。
【0088】
コントローラ7は、少なくとも発光素子15及び発光素子16のそれぞれを制御する。コントローラ7は、回路基板と、回路基板に搭載される複数の電子部品とを有する。電子部品として、マイクロコンピュータが例示される。実施形態において、4つの発光素子15は、同時に点灯又は消灯する。4つの発光素子16は、同時に点灯又は消灯する。発光素子15と発光素子16とは、同時に点灯することができる。発光素子15と発光素子16とは、別々に点灯することができる。コントローラ7は、上方を向く発光素子15が点灯し前方を向く発光素子16が消灯する第1点灯状態と、前方を向く発光素子16が点灯し上方を向く発光素子15が消灯する第2点灯状態と、発光素子15及び発光素子16の両方が点灯する全点灯状態と、発光素子15及び発光素子16の両方が消灯する全消灯状態と、を切り換えることができる。
【0089】
電源ボタン8は、発光素子15及び発光素子16を点灯又は消灯させるために使用者に操作される。電源ボタン8の少なくとも一部は、ハウジング3の上面3Eに配置される。
図9及び
図10に示すように、電源ボタン8は、ハウジング3の上面3Eに配置されるボタン部8Aと、ボタン部8Aから下方に延びるロッド部8Bとを含む。ロッド部8Bの下端部に対向する位置にスイッチ素子7Aが配置される。スイッチ素子7Aは、コントローラ7の回路基板の表面に搭載される。使用者によりボタン部8Aが上方から下方に押されると、スイッチ素子7Aがロッド部8Bにより押される。スイッチ素子7Aが押されると、コントローラ7は、発光素子15及び発光素子16を点灯又は消灯させる。ロッド部8Bの周囲にコイルスプリング8Cが配置される。コイルスプリング8Cは、電源ボタン8が上方に移動するように弾性力を発生する。使用者による電源ボタン8の操作が解除されると、電源ボタン8は、コイルスプリング8Cの弾性力により初期位置に戻る。
【0090】
電源ボタン8の操作は、電源ボタン8を短い時間押す短押し操作と、電源ボタン8を長い時間押す長押し操作とを含む。
【0091】
全点灯状態において電源ボタン8が1回短押し操作されると、全点灯状態から第1点灯状態に切り換わる。第1点灯状態において電源ボタン8が1回短押し操作されると、第1点灯状態から第2点灯状態に切り換わる。第2点灯状態において電源ボタン8が1回短押し操作されると、第2点灯状態から全消灯状態に切り換わる。全点灯状態、第1点灯状態、及び第2点灯状態のそれぞれにおいて電源ボタン8が長押し操作されると、全消灯状態に切り換わる。
【0092】
全消灯状態において電源ボタン8が1回短押し操作されると、全消灯状態から、全点灯状態、第1点灯状態、及び第2点灯状態のいずれか一つの点灯状態に切り換わる。コントローラ7は、全消灯状態の直前の点灯状態を記憶する。例えば、全消灯状態の直前の点灯状態が全点灯状態の場合、全消灯状態において電源ボタン8が1回短押し操作されると、全消灯状態から全点灯状態に切り換わる。全消灯状態の直前の点灯状態が第1点灯状態の場合、全消灯状態において電源ボタン8が1回短押し操作されると、全消灯状態から第1点灯状態に切り換わる。全消灯状態の直前の点灯状態が第2点灯状態の場合、全消灯状態において電源ボタン8が1回短押し操作されると、全消灯状態から第2点灯状態に切り換わる。
【0093】
図1から
図11に示したように、照明装置1は、バッテリパック2が照明装置1の下方に配置された状態で使用されてもよい。照明装置1は、バッテリパック2の下面が作業現場の床面又は作業台の上面のような任意の支持面に対向するように置かれた状態で使用されてもよい。
【0094】
左右方向において、照明装置1の寸法は、バッテリパック2の寸法よりも小さい。ハウジング3の左面3Cは、バッテリパック2のハウジング2Bの左面2Lから左方に突出しない。ハウジング3の右面3Dは、バッテリパック2のハウジング2Bの右面2Rから右方に突出しない。すなわち、前面3A及び上面3Eのそれぞれに直交するハウジング3の左面3C及び右面3Dのそれぞれは、バッテリパック2のハウジング2Bの側面から外側に突出しない。そのため、照明装置1は、例えばバッテリパック2の左面2L及びハウジング3の左面3Cが支持面に対向するように置かれた状態で使用されてもよい。照明装置1は、例えばバッテリパック2の右面2R及びハウジング3の右面3Dが支持面に対向するように置かれた状態で使用されてもよい。すなわち、照明装置1は、例えば
図1に示した状態から倒された状態で使用されてもよい。
【0095】
図11は、実施形態に係る出力端子カバー9が開放された状態を示す斜視図である。出力端子カバー9は、出力端子24を覆う。出力端子カバー9は、ハウジング3の前面3Aに配置される。実施形態において、出力端子24は、ユニバーサル・シリアル・バス(USB:Universal Serial Bus)端子である。出力端子24は、バッテリパック2からの電力を出力することができる。例えば携帯端末のような電子機器が充電池を有する場合、照明装置1は、電子機器の充電池を充電することができる。電子機器と出力端子24とがUSBケーブルを介して接続されることにより、電子機器の充電池は、出力端子24を介してバッテリパック2から出力された電力により充電される。
【0096】
出力ボタン10は、出力端子24からの電力の出力と停止とを切り換えるために使用者に操作される。出力ボタン10は、ハウジング3の前面3Aに配置される。出力端子24からの電力が出力されていない状態において出力ボタン10が1回押し操作されると、USBケーブルを介して出力端子24から電子機器の充電池に電力が出力され、充電池の充電が開始される。出力端子24からの電力が出力されている状態において出力ボタン10が1回押し操作されると、出力端子24からの電力の出力が停止され、充電池の充電が停止される。実施形態において、出力ボタン10に発光素子が内蔵される。出力端子24から電力が出力されている期間において、出力ボタン10の発光素子が点灯する。出力端子24からの電力の出力が停止されている期間において、出力ボタン10の発光素子が消灯する。
【0097】
図12は、実施形態に係る第2透過部材25が装着された照明装置1を示す右前方からの斜視図である。
図13は、実施形態に係る第2透過部材25及び照明装置1を示す右前方からの斜視図である。
図14は、実施形態に係る第2透過部材25及び照明装置1を示す左方からの斜視図である。
図15は、実施形態に係る第2透過部材25が装着された照明装置1の一部を示す断面図である。
【0098】
透過部材20が第2透過部材25で覆われてもよい。第2透過部材25は、透過部材20から射出された光の色を変更し、変更された色の光を射出する。第2透過部材25は、有色顔料が添加された合成樹脂製である。第2透過部材25の色は、例えばオレンジ色、黄色、又は赤色のような暖色である。第2透過部材25により、暖色光が射出される。なお、第2透過部材25の色は、暖色でなくてもよく、青色のような寒色でもよいし、緑色又は紫色のような中世色でもよい。すなわち、第2透過部材25から射出される光は、暖色光でなくてもよく、青色のような寒色光でもよいし、緑色又は紫色のような中世色光でもよい。なお、第2透過部材25は、透過部材20から射出される光の眩しさを軽減する減光機能を有してもよい。
【0099】
第2透過部材25は、ハウジング3の少なくとも一部に掛けられるフック部25Aを有する。ハウジング3は、透過部材20を覆うように配置される第2透過部材25が掛けられるロック部4Aを有する。実施形態において、ロック部4Aは、ハウジング3とハウジングカバー4との境界に設けられる。フック部25Aがロック部4Aに掛けられることにより、第2透過部材25は、透過部材20を覆うようにハウジング3に装着される。フック部25Aがロック部4Aから外されることにより、第2透過部材25は、ハウジング3から分離することができる。
【0100】
第1連結部11は、前面3Aの反対側のハウジング3の後面3Bに設けられる。第1連結部11は、後面3Bから後方に突出する。第1連結部11は、環状である。第1連結部11の開口11Hは、左右方向に貫くように形成される。第1連結部11は、合成樹脂製である。
【0101】
第2連結部12は、ハウジング3の前面3Aに設けられる。第2連結部12は、前面3Aから前方に突出する。第2連結部12は、環状である。第2連結部12の開口12Hは、上下方向に貫くように形成される。第2連結部12は、金属製である。
【0102】
第1連結部11及び第2連結部12に吊り下げ部材26が装着される。
【0103】
図16は、実施形態に係る吊り下げ部材26が装着された照明装置1を示す図である。
図16に示す例において、吊り下げ部材26は、第1連結部11に装着されるベルト26Aと、ベルト26Aの一部に接続されるフック26Bとを有する。
図16に示す例において、ベルト26Aの一部が第1連結部11に装着され、ベルト26Aの一部が第2連結部12に装着される。ベルト26Aは、第1連結部11の開口11Hに挿入されることにより第1連結部11に装着される。ベルト26Aは、第2連結部12の開口12Hに挿入されることにより第2連結部12に装着される。フック26Bが作業現場の構造物27に掛けられることにより、照明装置1及びバッテリパック2が吊り下げ部材26を介して構造物27に吊り下げられる。第2光透過部22が下方を向くように吊り下げられることにより、照明装置1は、対象を上方から照明することができる。
【0104】
以上説明したように、実施形態において、照明装置1は、ハウジング3と、バッテリパック2から供給される電力により作動する発光素子15及び発光素子16と、ハウジング3に支持され、発光素子15及び発光素子16からの光の少なくとも一部が透過する透過部材20と、を備える。ハウジング3の外面は、第1外面である上面3Eと、上面3Eに隣接し上面3Eと異方向を向く第2外面である前面3Aと、を含む。透過部材20は、上面3Eと前面3Aとに亘るように配置される。
【0105】
上記の構成では、透過部材20がハウジング3の上面3Eと前面3Aとに亘るように配置されるので、発光素子15及び発光素子16から射出された光は、上面3Eが面する空間及び前面3Aが面する空間のそれぞれに照射される。上面3Eと前面3Aとは異方向を向くので、発光素子15及び発光素子16から射出された光は、広い範囲に照射される。また、透過部材20は単一部材なので、発光素子15及び発光素子16から射出された光は、透過部材20の周囲に効率良く照射される。したがって、照明装置1は、広い範囲を効率良く照明することができる。
【0106】
実施形態において、透過部材20は、上面3Eに隣接する第1光透過部21と、前面3Aに隣接する第2光透過部22と、第1光透過部21と第2光透過部22とを繋ぐ第3光透過部23と、を含む。
【0107】
上記の構成では、発光素子15及び発光素子16から射出された光は、第1光透過部21、第2光透過部22、及び第3光透過部23のそれぞれを介して、透過部材20の周囲に効率良く照射される。
【0108】
実施形態において、第1光透過部21は、平板状である。第2光透過部22は、平板状である。第3光透過部23は、第1光透過部21と第2光透過部22とを繋ぐように屈曲する。
【0109】
上記の構成では、発光素子15及び発光素子16から射出された光は、第1光透過部21、第2光透過部22、及び第3光透過部23のそれぞれを介して、透過部材20の周囲に効率良く照射される。
【0110】
実施形態において、第1光透過部21の射出面21Bは、上面3Eに隣接し上面3Eと同方向を向く。第2光透過部22の射出面22Bは、前面3Aに隣接し前面3Aと同方向を向く。第3光透過部23の射出面23Bは、第1光透過部21の射出面21Bと第2光透過部22の射出面22Bとを繋ぐように配置され、第1光透過部21の射出面21B及び第2光透過部22の射出面22Bのそれぞれに直交する断面において、曲線状である。
【0111】
上記の構成では、発光素子15及び発光素子16から射出された光は、第1光透過部21、第2光透過部22、及び第3光透過部23のそれぞれを介して、透過部材20の周囲に効率良く照射される。
【0112】
実施形態において、第1発光素子である発光素子15は、第1光透過部21の入射面21Aに対向する。第2発光素子である発光素子16は、第2光透過部22の入射面22Aに対向する。
【0113】
上記の構成では、照明装置1を容易に組み立てることができる。
【0114】
実施形態において、照明装置1は、発光素子15が取り付けられる第1基板である回路基板13と、発光素子16が取り付けられる第2基板である回路基板14と、を備える。回路基板13と回路基板14とは、第1光透過部21の射出面21B及び第2光透過部22の射出面22Bのそれぞれに直交する断面において、直交するように配置される。
【0115】
上記の構成では、発光素子15及び発光素子16のそれぞれが透過部材20の角部である第3光透過部23に近い位置に配置されるので、照明装置1は、広い範囲を均一に照明することができる。照明装置1は、例えば透過部材20の角部である第3光透過部23の近傍が暗くなることを抑制することができる。
【0116】
実施形態において、照明装置1は、ハウジング3に設けられ、バッテリパック2が装着されるバッテリ装着部5を備える。
【0117】
上記の構成では、発光素子15及び発光素子16は、バッテリ装着部5に装着されたバッテリパック2から供給される電力により作動する。
【0118】
実施形態において、ハウジング3は、透過部材20を覆うように配置される第2透過部材25が掛けられるロック部4Aを有する。
【0119】
上記の構成では、第2透過部材25がハウジング3に固定される。
【0120】
1つ又はそれ以上の実施形態において、透過部材20は、拡散部材である。
【0121】
上記の構成では、透過部材20が、発光素子15及び発光素子16からの光の少なくとも一部を拡散する拡散部材なので、照明装置1は、より広い範囲を均一に照明することができる。
【0122】
実施形態において、ハウジング3の外面は、上面3E及び前面3Aのそれぞれに直交する第3外面である左面3C及び右面3Dを含む。左面3Cは、バッテリパック2の一方の側面である左面2Lから左側(外側)に突出しない。右面3Dは、バッテリパック2の他方の側面である右面2Rから右側(外側)に突出しない。
【0123】
上記の構成では、バッテリパック2の側面と支持面とが対向するように、照明装置1を支持面に設置することができる。
【0124】
実施形態において、第3外面である左面3C及び右面3Dは、上面3E及び前面3Aのそれぞれに隣接する。透過部材20は、左面3C及び右面3Dには亘らないように配置される。
【0125】
上記の構成では、発光素子15及び発光素子16から射出された光は、上面3Eが面する空間及び前面3Aが面する空間に照射されるものの、左面3C及び右面3Dが面する空間には照射されない。したがって、発光素子15及び発光素子16から射出された光が、不必要な空間に照射されることが抑制される。
【0126】
実施形態において、ハウジング3の外面は、前面3Aの反対側に配置される後面3Bを含む。ハウジング3は、後面3Bに設けられ、吊り下げ部材が26装着される第1連結部11を有する。
【0127】
上記の構成では、前面3Aが下方を向くようにハウジング3が吊り下げ部材26に吊り下げられることにより、発光素子15及び発光素子16から射出された光は、照明装置1の下方の空間に照射される。
【0128】
実施形態において、ハウジング3は、前面3Aに設けられ、吊り下げ部材26が装着される第2連結部12を有する。
【0129】
上記の構成では、吊り下げ部材26は、ハウジング3をより安定して吊り下げることができる。
【符号の説明】
【0130】
1…照明装置、2…バッテリパック、2A…装着面、2B…ハウジング、2C…スライド部、2D…突起部、2E…解除ボタン、2F…電源端子、2G…信号端子、2L…左面、2R…右面、3…ハウジング、3A…前面、3B…後面、3C…左面、3D…右面、3E…上面、3F…下面、3L…左ハウジング、3R…右ハウジング、3S…ねじ、4…ハウジングカバー、4A…ロック部、5…バッテリ装着部、5B…ガイド部、5C…ロック部、5D…電源端子、5E…信号端子、6…照明部、7…コントローラ、7A…スイッチ素子、8…電源ボタン、8A…ボタン部、8B…ロッド部、8C…コイルスプリング、9…出力端子カバー、10…出力ボタン、11…第1連結部、11H…開口、12…第2連結部、12H…開口、13…回路基板、14…回路基板、15…発光素子(第1発光素子)、16…発光素子(第2発光素子)、17…ヒートシンク、17A…第1支持部、17B…第2支持部、18…リフレクタ、18S…ねじ、19…リフレクタ、19S…ねじ、20…透過部材、21…第1光透過部、21A…入射面、21B…射出面、22…第2光透過部、22A…入射面、22B…射出面、23…第3光透過部、23A…入射面、23B…射出面、24…出力端子、25…第2透過部材、25A…フック部、26…吊り下げ部材、26A…ベルト、26B…フック、27…構造物。