IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本電気株式会社の特許一覧

特開2024-45451情報処理装置、情報処理システム、販売促進方法及びプログラム
<>
  • 特開-情報処理装置、情報処理システム、販売促進方法及びプログラム 図1
  • 特開-情報処理装置、情報処理システム、販売促進方法及びプログラム 図2
  • 特開-情報処理装置、情報処理システム、販売促進方法及びプログラム 図3
  • 特開-情報処理装置、情報処理システム、販売促進方法及びプログラム 図4
  • 特開-情報処理装置、情報処理システム、販売促進方法及びプログラム 図5
  • 特開-情報処理装置、情報処理システム、販売促進方法及びプログラム 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024045451
(43)【公開日】2024-04-02
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、販売促進方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20240326BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024017011
(22)【出願日】2024-02-07
(62)【分割の表示】P 2022079157の分割
【原出願日】2014-03-19
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】松本 信一
(72)【発明者】
【氏名】村松 英路
(72)【発明者】
【氏名】永井 道生
(72)【発明者】
【氏名】阿南 信一
(72)【発明者】
【氏名】小林 準
(57)【要約】
【課題】購入する可能性が高い商品を提示することで、店舗での購入を容易にすることのできる情報処理装置、情報処理システム、販売促進方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】ユーザ情報識別部121は、来店したユーザを識別する。商品情報取得部122は、来店したユーザが商品に手を触れたときの画像または商品を手に取ったときの画像に基づいて、来店したユーザが手を触れた商品または手に取った商品をユーザ購入候補商品情報として識別する。購入情報管理部123は、ユーザ購入候補商品の情報をユーザ購入候補商品情報として管理する。店舗内でユーザが視認可能な位置に設けられた表示装置には、ユーザの商品の購入を支援するためにユーザ購入候補商品情報が表示される。購入情報管理部123は、来店したユーザの動作に基づいて、ユーザの商品の購入を支援するために表示するユーザ購入候補商品情報の内容を設定する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
来店したユーザを識別するユーザ情報識別部と、
前記来店したユーザが商品に手を触れたときの画像または商品を手に取ったときの画像に基づいて、前記来店したユーザが手を触れた商品または手に取った商品をユーザ購入候補商品として識別するユーザ購入候補商品情報識別部と、
前記ユーザ購入候補商品の情報をユーザ購入候補商品情報として管理する購入情報管理部と、を備え、
店舗内で前記ユーザが視認可能な位置に設けられた表示装置に、前記ユーザの商品の購入を支援するために前記ユーザ購入候補商品情報が表示され、
前記購入情報管理部は、前記来店したユーザの動作に基づいて、前記ユーザの商品の購入を支援するために表示する前記ユーザ購入候補商品情報の内容を設定する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記購入情報管理部は、前記来店したユーザの動作に基づいて、前記ユーザの商品の購入を支援するために表示する前記ユーザ購入候補商品情報の表示順位を設定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記来店したユーザの携帯端末からのアクセスに応じて、前記ユーザ購入候補商品情報を前記携帯端末へ出力する出力部を更に備える請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記購入情報管理部は、前記来店したユーザが会計する際に、前記表示装置における前記ユーザ購入候補商品情報の表示を制御する表示制御部を有する請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記購入情報管理部は、前記来店したユーザが棚に戻した商品の情報を、前記ユーザ購入候補商品情報から削除し、且つ、前記来店したユーザの動作に基づいて、前記ユーザの商品の購入を支援する情報の表示を制御する請求項1から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記ユーザの動作には、前記来店したユーザの発声が含まれる請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記購入情報管理部は、前記ユーザ購入候補商品に対応する関連商品の情報を検索して、前記来店したユーザの関連商品の情報として管理する請求項1から6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
来店したユーザを識別するユーザ情報識別部と、
前記来店したユーザが商品に手を触れたときの画像または商品を手に取ったときの画像に基づいて、前記来店したユーザが手を触れた商品または手に取った商品をユーザ購入候補商品として識別するユーザ購入候補商品情報識別部と、
前記ユーザ購入候補商品の情報をユーザ購入候補商品情報として管理する購入情報管理部と、を備え、
店舗内で前記ユーザが視認可能な位置に設けられた表示装置に、前記ユーザの商品の購入を支援するために前記ユーザ購入候補商品情報が表示され、
前記購入情報管理部は、前記来店したユーザの動作に基づいて、前記ユーザの商品の購入を支援するために表示する前記ユーザ購入候補商品情報の内容を設定する、
情報処理システム。
【請求項9】
販売促進装置が実行する販売促進方法であって、
来店したユーザを識別するユーザ情報識別ステップと、
前記来店したユーザが商品に手を触れたときの画像または商品を手に取ったときの画像に基づいて、前記来店したユーザが手を触れた商品または手に取った商品をユーザ購入候補商品として識別するユーザ購入候補商品情報識別ステップと、
前記ユーザ購入候補商品の情報をユーザ購入候補商品情報として管理する購入情報管理ステップと、を備え、
店舗内で前記ユーザが視認可能な位置に設けられた表示装置に、前記ユーザの商品の購入を支援するために前記ユーザ購入候補商品情報が表示され、
前記購入情報管理ステップでは、前記来店したユーザの動作に基づいて、前記ユーザの商品の購入を支援するために表示する前記ユーザ購入候補商品情報の内容を設定する、
販売促進方法。
【請求項10】
コンピュータに、
来店したユーザを識別するユーザ情報識別手順と、
前記来店したユーザが商品に手を触れたときの画像または商品を手に取ったときの画像に基づいて、前記来店したユーザが手を触れた商品または手に取った商品をユーザ購入候補商品として識別するユーザ購入候補商品情報識別手順と、
前記ユーザ購入候補商品の情報をユーザ購入候補商品情報として管理する購入情報管理手順と、を実行させ、
店舗内で前記ユーザが視認可能な位置に設けられた表示装置に、前記ユーザの商品の購入を支援するために前記ユーザ購入候補商品情報が表示され、
前記購入情報管理手順では、前記来店したユーザの動作に基づいて、前記ユーザの商品の購入を支援するために表示する前記ユーザ購入候補商品情報の内容を設定する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、販売促進方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ネットショッピングが日常的なものとなりつつある。特許文献1には、インターネット上の仮想店舗での買い物でありながら、実際の店舗での買い物に近い雰囲気を出すことのできる電子ショッピングシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-122248号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方で、実際の店舗で客が手を触れた商品または手に取った商品について購入しようとすると、手間が必要になることがあった。
【0005】
本発明は、購入する可能性が高い商品を提示することで、店舗での購入を容易にすることのできる情報処理装置、情報処理システム、販売促進方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る情報処理装置は、来店したユーザを識別するユーザ情報識別部と、前記来店したユーザが商品に手を触れたときの画像または商品を手に取ったときの画像に基づいて、前記来店したユーザが手を触れた商品または手に取った商品をユーザ購入候補商品として識別するユーザ購入候補商品情報識別部と、前記ユーザ購入候補商品の情報をユーザ購入候補商品情報として管理する購入情報管理部と、を備え、店舗内で前記ユーザが視認可能な位置に設けられた表示装置に、前記ユーザの商品の購入を支援するために前記ユーザ購入候補商品情報が表示され、前記購入情報管理部は、前記来店したユーザの動作に基づいて、前記ユーザの商品の購入を支援するために表示する前記ユーザ購入候補商品情報の内容を設定する。
【0007】
また、本発明に係る情報処理システムは、来店したユーザを識別するユーザ情報識別部と、前記来店したユーザが商品に手を触れたときの画像または商品を手に取ったときの画像に基づいて、前記来店したユーザが手を触れた商品または手に取った商品をユーザ購入候補商品として識別するユーザ購入候補商品情報識別部と、前記ユーザ購入候補商品の情報をユーザ購入候補商品情報として管理する購入情報管理部と、を備え、店舗内で前記ユーザが視認可能な位置に設けられた表示装置に、前記ユーザの商品の購入を支援するために前記ユーザ購入候補商品情報が表示され、前記購入情報管理部は、前記来店したユーザの動作に基づいて、前記ユーザの商品の購入を支援するために表示する前記ユーザ購入候補商品情報の内容を設定する。
【0008】
また、本発明に係る販売促進方法は、販売促進装置が実行する販売促進方法であって、来店したユーザを識別するユーザ情報識別ステップと、前記来店したユーザが商品に手を触れたときの画像または商品を手に取ったときの画像に基づいて、前記来店したユーザが手を触れた商品または手に取った商品をユーザ購入候補商品として識別するユーザ購入候補商品情報識別ステップと、前記ユーザ購入候補商品の情報をユーザ購入候補商品情報として管理する購入情報管理ステップと、を備え、店舗内で前記ユーザが視認可能な位置に設けられた表示装置に、前記ユーザの商品の購入を支援するために前記ユーザ購入候補商品情報が表示され、前記購入情報管理ステップでは、前記来店したユーザの動作に基づいて、前記ユーザの商品の購入を支援するために表示する前記ユーザ購入候補商品情報の内容を設定する。
【0009】
また、本発明に係るプログラムは、コンピュータに、来店したユーザを識別するユーザ情報識別手順と、前記来店したユーザが商品に手を触れたときの画像または商品を手に取ったときの画像に基づいて、前記来店したユーザが手を触れた商品または手に取った商品をユーザ購入候補商品として識別するユーザ購入候補商品情報識別手順と、前記ユーザ購入候補商品の情報をユーザ購入候補商品情報として管理する購入情報管理手順と、を実行させ、店舗内で前記ユーザが視認可能な位置に設けられた表示装置に、前記ユーザの商品の購入を支援するために前記ユーザ購入候補商品情報が表示され、前記購入情報管理手順では、前記来店したユーザの動作に基づいて、前記ユーザの商品の購入を支援するために表示する前記ユーザ購入候補商品情報の内容を設定する。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、店舗での購入を容易にすることができる情報処理装置、情報処理システム、販売促進方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施の形態1に係る販売促進装置10の概略構成を示すブロック図である。
図2】実施の形態1に係る販売促進装置10の販売促進方法の処理手順を示すフローチャートである。
図3】実施の形態1に係るカメラ20が商品棚40の前のユーザ6を撮像する様子を示す図である。
図4】実施の形態1に係るカメラ20がレジ70の前のユーザ6を撮像する様子を示す図である。
図5】実施の形態1に係るレジ端末30の表示画面31を示す図である。
図6】実施の形態1に係る情報処理部120の詳細構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(発明の実施の形態1)
次に、図面を参照して本実施の形態1に係る販売促進装置について説明する。
本実施の形態1に係る販売促進装置は、店舗でユーザ(来店者)が手を触れた商品を認識して当該ユーザの購入候補商品として登録し、当該ユーザがその店舗でも、インターネット上でも購入できるようにするものである。
【0013】
まず、本実施の形態1に係る販売促進装置の構成について説明する。
図1は、本実施の形態1に係る販売促進装置10の概略構成を示すブロック図である。
販売促進装置10は店舗1内に設置されたサーバであり、信号線を介して店舗1内のカメラ20及びレジ端末30と接続され、また、ネットワーク2を介して店舗1外のユーザの携帯端末3、ユーザの自宅パソコン(PC)4、他店舗5などと接続されている。ネットワーク2は、例えばインターネットである。
【0014】
販売促進装置10は、入力部110、情報処理部120、記憶部130、出力部140などを備えている。
入力部110は、カメラ20が撮影したユーザまたはユーザが手を触れた商品の静止画または動画を、カメラ20から入力する。また、入力部110は、レジ端末30から、または、ネットワーク2を介してユーザの携帯端末3、自宅パソコン4、他店舗5の端末などから当該ユーザの購入情報、配送指示情報などを入力する。
【0015】
情報処理部120は、入力部110が入力した画像に基づいて、ユーザまたは当該ユーザが手を触れた商品を認識し、認識したユーザまたは商品の情報を取得する。また、情報処理部120は、ユーザが手を触れた商品の関連商品の情報を記憶部130で検索して取得する。また、情報処理部120は、入力部110が入力したユーザの購入情報及び配送指示情報に基づいて、代金の請求や配送の手配などを行う。
【0016】
記憶部130は、例えば、データベースであり、ユーザごとに、名前・性別などの属性、画像、購入候補商品群データ、関連商品群データなどの情報を記憶している。また、記憶部130は、店舗1で扱う商品ごとに、商品名・値段などの属性、画像、関連商品などの情報を記憶している。
【0017】
出力部140は、ユーザが会計に来たときに、レジ端末30に当該ユーザの購入候補商品群データ、関連商品群データを表示する。また、出力部140は、ユーザが携帯端末3、自宅パソコン4、他店舗5の端末などからネットワーク2を介して販売促進装置10にアクセスしてきたときに、当該ユーザの購入候補商品群データ、関連商品群データを出力して返す。
【0018】
なお、販売促進装置10が実現する各構成要素は、例えば、コンピュータである販売促進装置10が備える演算装置(図示せず)の制御によって、プログラムを実行させることによって実現できる。より具体的には、販売促進装置10は、記憶部130に格納されたプログラムを主記憶装置(図示せず)にロードし、演算装置の制御によってプログラムを実行して実現する。また、各構成要素は、プログラムによるソフトウェアで実現することに限ることなく、ハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアのうちのいずれかの組み合わせ等により実現しても良い。
【0019】
上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。
【0020】
また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されても良い。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0021】
つぎに、本実施の形態1に係る販売促進装置10の動作について説明する。
図2は、本実施の形態1に係る販売促進装置10の販売促進方法の処理手順を示すフローチャートである。図3は、本実施の形態1に係るカメラ20が商品棚40の前のユーザ(来店者)6を撮像する様子を示す図である。販売促進装置10は店舗1の開店とともに処理を開始する。
【0022】
カメラ20が商品棚40の前に立ってワイン50を選択しているユーザ6を撮像すると、その画像は入力部110を介して情報処理部120に送られる。カメラ20は、各商品棚40の近くに設置されている。情報処理部120は、カメラ20が撮像したユーザ6の画像と、記憶部130が記憶している各ユーザの画像とをパターンマッチングして、商品棚40の前に立つユーザ6を識別する(ステップS10)。各ユーザの画像は、当該ユーザが会員登録するときや当日入店したときに、複数の視点から撮像し、記憶部130にて登録して記憶する。
【0023】
また、ユーザ6が手に取ったワイン51の画像、または、ユーザ6が手を触れたワイン52(図示せず)の画像も情報処理部120に送られる(ステップS20)。ユーザ6が手に取ったワイン51、ユーザ6が手を触れたワイン52は、以降、ユーザ6の「購入候補商品」として扱われる。購入候補商品とは、ユーザ6が購入する可能性が高い商品のことである。
【0024】
情報処理部120は、ユーザ6が手に取ったワイン51の画像、または、ユーザ6が手を触れたワイン52の画像と、記憶部130が記憶している各商品の画像とをパターンマッチングして、ワイン51、52を識別し、ワイン51、52の情報を取得する(ステップS30)。各商品の画像も、あらかじめ複数の視点から撮像し、記憶部130に登録して記憶する。
【0025】
なお、ユーザ6、ワイン51、52、ユーザ6が手に取る動作、ユーザ6が手を触れる動作などは、現在の画像認識技術により、十分に識別することができる。
また、ユーザ6、ワイン51、52は、RFIDなどの近距離通信技術により、識別することもできる。
【0026】
情報処理部120は、取得したワイン51、52の情報を、記憶部130が記憶しているユーザ6の購入候補商品群データに追加する(ステップS40)。購入候補商品群データとは、ユーザが手に取った、または、ユーザが手を触れた商品の情報を集めたもので、ユーザが購入する可能性が高い商品の情報の集合である。
【0027】
また、情報処理部120は、ワイン51、52について、記憶部130が記憶しているワイン51、52の関連商品の情報を検索して取得する(ステップS50)。関連商品とは、店舗1が扱っている各商品について、当該商品と合わせて購入することを勧める商品であって、例えば、ワイン51、52の関連商品としては、チーズやワインセラーなどが登録されている。
【0028】
情報処理部120は、取得した関連商品の情報を、記憶部130が記憶しているユーザ6の関連商品群データに追加する(ステップS60)。関連商品群データとは、ユーザが手に取った、または、ユーザが手を触れた商品の関連商品の情報を集めたもので、店舗1が購入することを当該ユーザに勧める商品の情報の集合である。
【0029】
つぎに、情報処理部120は、ユーザ6がレジに会計に来たかを判断する(ステップS70)。
図4は、本実施の形態1に係るカメラ20がレジ70の前のユーザ6を撮像する様子を示す図である。情報処理部120は、カメラ20が撮像した画像と、記憶部130が記憶しているユーザ6の画像とをパターンマッチングして、レジ70にユーザ6が会計に来たかを判断する。情報処理部120は、ユーザ6が会計に来ていないと判断すると(ステップS70のNo)、ステップS10に戻り、ステップS10~ステップS70の処理を繰り返す。
【0030】
一方、情報処理部120は、ユーザ6が会計に来たと判断すると(ステップS70のYes)、レジ70に設置されたレジ端末30に購入候補商品群データ及び関連商品群データを表示する(ステップS60)。レジ端末30は、例えばタッチパネルである。
【0031】
図5は、本実施の形態1に係るレジ端末30の表示画面31を示す図である。表示画面31には、購入候補商品群データ32が「ご購入候補品」として、また、関連商品群データ33が「おすすめ品」として、それぞれの商品の「商品名」「商品番号(商品コード)」「値段」などをリスト形式で表示する。表示画面31には、商品の画像を表示することもできる。ユーザ6がレジ70に来た当初は、「数量」「購入」の欄は空欄になっているが、店員(図示せず)が籠60に入れた商品をレジ端末30に通したときや、籠60に入っていない商品であっても、ユーザ6がレジ端末30を操作して購入手続きをしたときに入力される。同様に、「配送」の欄も当初は空欄になっているが、ユーザ6がレジ端末30を操作して当該商品の配送を指示したときに入力される。
【0032】
つぎに、会計が終了すると、情報処理部120は、ユーザ6の購入情報及び配送情報を取得し(ステップS90)、代金の請求や配送の手配などを行う(ステップS100)。
以上により、ユーザ6が実際の店舗1で手を触れた商品を、当該店舗1で購入する処理が終了する。ユーザ6は、店舗1において手に取ったり、手を触れたりしたが、大きい、重たいなどの理由により購入を躊躇した商品を、籠60に入れることなく購入し、かつ、配送してもらうことができる。
【0033】
また、本実施の形態1に係る販売促進装置10は、ネットショッピングにも対応してWeb通販決済機能を備えており、上述したように、ネットワーク2を介して店舗1外のユーザの携帯端末3、自宅パソコン4、他店舗5の端末などと接続されており、ユーザ6が携帯端末3などからネットワーク2を介してアクセスしてきたときに、当該端末3などに購入候補商品群データ、関連商品群データを出力して返すものである。
【0034】
このため、ユーザ6は、図5に示したレジ端末30の表示画面31と同様のものを携帯端末3などに表示して、当該端末3などを操作して商品の購入手続きや商品の配送指示をすることができる。以降、情報処理部120が、ユーザ6の購入情報及び配送情報を取得して、代金の請求や配送の手配などを行うのは、店舗1のときと同様である。
【0035】
以上により、ユーザ6が実際の店舗1で手を触れた商品を、インターネット上で購入する処理が終了する。ユーザ6は、店舗1において手に取ったり、手を触れたりしたが、購入を断念した商品を、後日、自宅、外出先などで当該商品を検索するなどの手間をかけることなく、容易に購入することができる。
【0036】
なお、本実施の形態1に係る情報処理部120は、その果たす機能ごとの処理部を備えていても良い。
図6は、本実施の形態1に係る情報処理部120の詳細構成を示すブロック図である。情報処理部120は、ユーザ情報取得部121、商品情報取得部122、購入情報管理部123などを備えている。
【0037】
ユーザ情報取得部121は、カメラ20が撮像した画像を画像認識してユーザ6を識別し、ユーザ6の情報を取得する。また、ユーザ情報取得部121は、カメラ20が撮像した画像を画像認識してユーザ6の動作を識別する。また、ユーザ情報取得部121は、マイク(図示せず)が集音したユーザ6の発声を音声認識する。
商品情報取得部122は、ユーザ6が商品に手を触れたときの画像を認識し、ユーザ6が手を触れた商品を識別して、当該商品の情報を取得する。
【0038】
購入情報管理部123はユーザごとに購入候補商品データを管理し、ユーザの商品に手を触れる、商品を手に取るなど動作に基づいて、購入候補商品データを追加または削除する。また、購入情報管理部123はユーザごとに関連商品データを管理し、ユーザ6が手を触れた商品の関連商品の情報を取得して、関連商品データに追加する。また、購入情報管理部123は、ユーザ6の購入情報及び配送情報を取得して、代金の請求や配送の手配などを行う。
【0039】
上述したように、本実施の形態1に係る販売促進装置10は、ユーザ情報並びに商品の画像及び情報を記憶する記憶部130と、来店したユーザ6を識別するユーザ情報取得部121と、来店したユーザ6が商品51に手を触れたときの画像に基づいて、手を触れた商品51を識別し、手を触れた商品51の情報を取得する商品情報取得部122と、ユーザごとに購入候補商品データを管理し、取得した商品51の情報を識別したユーザ6の購入候補商品データに追加する購入情報管理部123とを備えるものである。このような構成により、実際の店舗1で手を触れた商品51を、当該店舗1でもインターネット上でも容易に購入することができる。
【0040】
また、本実施の形態1に係る販売促進装置10は、記憶部130が商品ごとに関連する商品である関連商品の情報をさらに記憶し、購入情報管理部123は、ユーザごとに関連商品データをさらに管理し、取得した商品51の情報に対応する関連商品の情報を検索して識別したユーザ6の関連商品データに追加することが好ましい。
【0041】
また、本実施の形態1に係る販売促進装置10は、購入情報管理部123が、識別したユーザ6が会計に来たとき、または、識別したユーザ6がネットワーク2を介して情報を要求したときに、購入候補商品データを出力することが好ましい。
【0042】
(その他の発明の実施の形態)
なお、本発明は上記実施の形態1に限られるものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
例えば、実施の形態1に係る販売促進装置10では、カメラ20は各商品棚40の近くに設置されているとしたが、籠60にカメラ20を設置するなど、カメラ20を別の場所に設置するようにしても良い。
【0043】
また、実施の形態1に係る販売促進装置10では、ユーザ6が商品に触れたとき、または、ユーザ6が商品を手に取ったときに、ユーザ6が当該商品を購入する可能性が高いと判断したが、ユーザ6がその他の動作をしたときに、ユーザ6が当該商品を購入する可能性が高いと判断しても良い。その他の動作としては、商品を一度でも籠60に入れたり、商品を高く掲げたり、商品を指差ししたり、商品を手に取って長時間見つめたり、「買います」と発声したり、などが考えられる。これらの動作や発声は、現在の画像認識技術、音声認識技術を用いて、十分に識別することができる。
【0044】
また、実施の形態1に係る販売促進装置10では、ユーザ6が商品に触れたとき、または、ユーザ6が商品を手に取ったときに、ユーザ6が当該商品を購入する可能性が高いと判断したが、さらに、ユーザ6の当該商品の購入意欲を上記したその他の動作に基づいて判断し、判断したユーザ6の購入意欲に基づいて、レジ端末30、ユーザの携帯端末3などに表示する購入候補商品群データ、関連商品群データの商品の表示順位を入れ替えても良い。
【0045】
また、実施の形態1に係る販売促進装置10では、ユーザ6が商品に触れたとき、または、ユーザ6が商品を手に取ったときに、ユーザ6が当該商品を購入する可能性が高いと判断したが、さらに、ユーザ6が商品に触れ、または、ユーザ6が商品を手に取った後に、特定の動作、発声をしたときに、当該商品を購入する可能性が低いと判断し、当該商品の情報を購入候補商品群データに追加しない、または、当該商品の情報を購入候補商品群データから削除しても良い。特定の動作、発声としては、商品を商品棚に戻したり、「買いません」と発声したり、などが考えられる。
【0046】
また、実施の形態1に係る販売促進装置10では、店舗1内における購入候補商品群データ及び関連商品群データの表示や会計手続きなどをレジ端末30で行ったが、商品棚40に表示装置を設けて、購入候補商品群データ及び関連商品群データの表示や会計手続きなどを当該表示装置で行っても良い。
【0047】
また、実施の形態1に係る販売促進装置10は店舗1内に設置されていたが、販売促進装置10は店舗1外に設置されていても良く、また、店舗1内外に分割して設置されていても良い。実施の形態1に係る販売促進装置10は、情報処理装置、情報処理システムとして構成されても良い。
【0048】
上述したように、その他の実施の形態に係る販売促進装置10は、購入情報管理部123が、来店したユーザ6の特定の動作に基づいて、購入候補商品データを表示するときの、取得した商品51の情報の表示順位を設定することが好ましい。
【0049】
また、その他の実施の形態に係る販売促進装置10は、購入情報管理部123が、来店したユーザ6の特定の動作に基づいて、取得した商品51の情報を購入候補商品情報に追加しない、または、取得した商品51の情報を購入候補商品情報から削除することが好ましい。
また、その他の実施の形態に係る販売促進装置10は、特定の動作には、来店したユーザ6の発声が含まれることが好ましい。
【0050】
また、その他の実施の形態に係る情報処理装置は、ユーザ情報並びに商品の画像及び情報を記憶する記憶部と、来店したユーザを識別した情報を取得するユーザ情報取得部と、来店したユーザが商品に手を触れたときの画像に基づいて、手を触れた商品を識別し、手を触れた商品の情報を取得する商品情報取得部と、ユーザごとに購入候補商品データを管理し、取得した商品の情報を識別したユーザの購入候補商品データに追加する購入情報管理部とを備えるものである。
【0051】
また、その他の実施の形態に係る情報処理システムは、来店したユーザを識別するユーザ情報取得部と、来店したユーザが商品に手を触れたときの画像に基づいて、手を触れた商品を識別し、手を触れた商品の情報を取得する商品情報取得部とを有する販売促進装置と、ユーザ情報並びに商品の画像及び情報を記憶する記憶部と、ユーザごとに購入候補商品データを管理し、取得した商品の情報を識別したユーザの購入候補商品データに追加する購入情報管理部とを有する情報処理装置と、を備えるものである。
【0052】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
ユーザ情報並びに商品の画像及び情報を記憶する記憶部と、
来店したユーザを識別するユーザ情報取得部と、
前記来店したユーザが商品に手を触れたときの画像に基づいて、前記手を触れた商品を識別し、前記手を触れた商品の情報を取得する商品情報取得部と、
ユーザごとに購入候補商品データを管理し、前記取得した商品の情報を前記識別したユーザの購入候補商品データに追加する購入情報管理部と
を備えた販売促進装置。
(付記2)
前記購入情報管理部は、前記来店したユーザの特定の動作に基づいて、前記購入候補商品データを表示するときの、前記取得した商品の情報の表示順位を設定する付記1記載の販売促進装置。
(付記3)
前記購入情報管理部は、前記来店したユーザの特定の動作に基づいて、前記取得した商品の情報を前記購入候補商品情報に追加しない、または、前記取得した商品の情報を前記購入候補商品情報から削除する付記1または付記2記載の販売促進装置。
(付記4)
前記特定の動作には、前記来店したユーザの発声が含まれる付記2または付記3記載の販売促進装置。
(付記5)
前記記憶部は、商品ごとに関連する商品である関連商品の情報をさらに記憶し、
前記購入情報管理部は、ユーザごとに関連商品データをさらに管理し、前記取得した商品の情報に対応する関連商品の情報を検索して前記識別したユーザの関連商品データに追加する付記1乃至付記4のいずれか1項に記載の販売促進装置。
(付記6)
前記購入情報管理部は、前記識別したユーザが会計に来たとき、または、前記識別したユーザがネットワークを介して情報を要求したときに、購入候補商品データを出力する付記1乃至付記5のいずれか1項に記載の販売促進装置。
(付記7)
ユーザ情報並びに商品の画像及び情報を記憶する記憶部と、
来店したユーザを識別した情報を取得するユーザ情報取得部と、
前記来店したユーザが商品に手を触れたときの画像に基づいて、前記手を触れた商品を識別し、前記手を触れた商品の情報を取得する商品情報取得部と、
ユーザごとに購入候補商品データを管理し、前記取得した商品の情報を前記識別したユーザの購入候補商品データに追加する購入情報管理部と
を備えた情報処理装置。
(付記8)
来店したユーザを識別するユーザ情報取得部と、
前記来店したユーザが商品に手を触れたときの画像に基づいて、前記手を触れた商品を識別し、前記手を触れた商品の情報を取得する商品情報取得部とを有する販売促進装置と、
ユーザ情報並びに商品の画像及び情報を記憶する記憶部と、
ユーザごとに購入候補商品データを管理し、前記取得した商品の情報を前記識別したユーザの購入候補商品データに追加する購入情報管理部とを有する情報処理装置と、
を備えた情報処理システム。
(付記9)
販売促進装置が実行する販売促進方法であって、
ユーザ情報並びに商品の画像及び情報を記憶するステップと、
ユーザごとに購入候補商品データを管理するステップと、
来店したユーザを識別するステップと、
前記来店したユーザが商品に手を触れたときの画像に基づいて、前記手を触れた商品を識別し、前記手を触れた商品の情報を取得するステップと、
前記取得した商品の情報を前記識別したユーザの購入候補商品データに追加するステップと
を有する販売促進方法。
(付記10)
コンピュータに、
ユーザ情報並びに商品の画像及び情報を記憶する手順と、
ユーザごとに購入候補商品データを管理する手順と、
来店したユーザを識別する手順と、
前記来店したユーザが商品に手を触れたときの画像に基づいて、前記手を触れた商品を識別し、前記手を触れた商品の情報を取得する手順と、
前記取得した商品の情報を前記識別したユーザの購入候補商品データに追加する手順と
を実行させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0053】
1 店舗
2 ネットワーク
3 ユーザ携帯端末
4 ユーザ自宅パソコン
5 他店舗
10 販売促進装置
20 カメラ
30 レジ端末
110 入力部
120 情報処理部
121 ユーザ情報取得部
122 商品情報取得部
123 購入情報管理部
130 記憶部
140 出力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6