(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024004569
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】センタリング装置、センタリング方法および基板処理装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/683 20060101AFI20240110BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20240110BHJP
H01L 21/306 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
H01L21/68 N
H01L21/304 651B
H01L21/306 R
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022104216
(22)【出願日】2022-06-29
(71)【出願人】
【識別番号】000207551
【氏名又は名称】株式会社SCREENホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100105935
【弁理士】
【氏名又は名称】振角 正一
(74)【代理人】
【識別番号】100136836
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 一正
(72)【発明者】
【氏名】南 翔耀
(72)【発明者】
【氏名】梶野 一樹
【テーマコード(参考)】
5F043
5F131
5F157
【Fターム(参考)】
5F043DD13
5F043EE07
5F043EE08
5F043EE35
5F043EE36
5F131AA02
5F131BA12
5F131BA15
5F131BA18
5F131CA06
5F131CA12
5F131DB51
5F131EA06
5F131EB01
5F131EB41
5F131FA12
5F131FA32
5F131KA14
5F131KB05
5F157AA12
5F157AA14
5F157AB02
5F157AB16
5F157AB33
5F157AB49
5F157AB90
(57)【要約】
【課題】基板支持部の上面に載置された円板状の基板の中心を基板支持部の中心に高精度に一致させることができるセンタリング技術、ならびに当該センタリング技術を用いた基板処理装置を提供する。
【解決手段】この発明は、基板支持部の上面に載置された基板と基板支持部との間に気体を供給する気体供給部と、基板の位置決めの際に基板と基板支持部との間に気体が介在するように、気体供給部を制御する気体制御部と、を備えている。この発明では、基板と基板支持部との間に気体が介在することで、基板の下面と基板支持部の上面との間の摩擦力が低下する。その結果、摩擦力の影響が抑制され、センタリング精度が向上する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円板状の基板が水平姿勢で基板支持部の上面に載置された状態で、前記基板の中心が前記基板支持部の中心に一致するように前記基板を水平移動させて位置決めするセンタリング装置であって、
前記基板支持部の上面に載置された前記基板と前記基板支持部との間に気体を供給する気体供給部と、
前記基板の位置決めの際に前記基板と前記基板支持部との間に前記気体が介在するように、前記気体供給部を制御する気体制御部と、
を備えることを特徴とするセンタリング装置。
【請求項2】
請求項1に記載のセンタリング装置であって、
前記基板の端面に当接可能な当接部位を有する当接部材と、
前記当接部材を移動させる移動機構と、
前記当接部材が、前記当接部位を前記基板の端面に向けた姿勢で、前記基板支持部の中心から前記基板の半径よりも長い第1距離だけ水平方向に離れた第1位置から、前記基板支持部の中心から前記基板の半径よりも長くかつ前記第1距離よりも短い第2距離だけ水平方向に離れた第2位置を経由して前記基板に向かって移動するように、前記移動機構を制御する移動制御部と、をさらに備え、
前記気体制御部は、前記当接部材が前記第2位置に到達した時点から前記気体の供給が開始される一方、前記基板の位置決めが完了した時点で前記気体の供給が停止されるように、前記気体供給部を制御するセンタリング装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のセンタリング装置であって、
前記気体制御部は、1分間当たりの前記気体の供給量が3リッター以下となるように、前記気体供給部を制御するセンタリング装置。
【請求項4】
円板状の基板が水平姿勢で基板支持部の上面に載置された状態で、前記基板の中心が前記基板支持部の中心に一致するように前記基板を水平移動させて位置決めする工程と、
前記基板が水平移動する際に、前記基板支持部の上面に載置された前記基板と前記基板支持部との間に気体を供給して前記基板と前記基板支持部との間に気体を介在させる工程と、
を備えることを特徴とするセンタリング方法。
【請求項5】
円板状の基板の周縁部を処理液で処理する基板処理装置であって、
前記基板を水平姿勢で支持する上面を有する基板支持部と、
請求項1または2に記載のセンタリング装置と、
前記センタリング装置により位置決めされた前記基板と前記基板支持部との間を排気して前記基板を前記基板支持部に吸着保持させる吸引部と、
前記基板を吸着保持する前記基板支持部を、前記基板支持部の中心周りに回転させる回転駆動部と、
前記基板支持部と一体的に前記基板支持部の中心周りに回転される前記基板の周縁部に処理液を供給する処理液供給機構と、
を備えることを特徴とする基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、基板支持部の上面に載置された円板状の基板の中心を基板支持部の中心に一致させるセンタリング技術および当該技術を利用して基板を処理する基板処理装置に関するものである。当該処理には、ベベルエッチング処理が含まれる。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハなどの基板を回転させつつ当該基板の周縁部に処理液を供給して薬液処理や洗浄処理などを施す基板処理装置が知られている。例えば特許文献1に記載の装置では、基板がスピンチャック(本発明の「基板支持部」の一例に相当)により下方から支持されながら吸着保持される。このとき、スピンチャックの中心と、基板の中心とがずれていると、処理品質の低下を招いてしまう。そこで、上記装置では、基板に対して処理を施す前に、スピンチャックに対する基板の偏心量を減少させる、いわゆるセンタリング処理が実行される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来装置では、吸着保持を解除した状態でスピンチャック上の基板をプッシャーで水平に押す。これによって、基板の中心がスピンチャックの中心(回転軸線)の方に移動される。このとき、基板とスピンチャックとの間に摩擦力が発生する。センタリング実行前の偏心が大きければ大きいほど、この摩擦力の影響を受ける。また、基板の表面状態によっては、スピンチャックとの摩擦係数が大きく、上記影響を強く受ける。
【0005】
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、基板支持部の上面に載置された円板状の基板の中心を基板支持部の中心に高精度に一致させることができるセンタリング技術および当該センタリング技術を用いた基板処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明の第1態様は、円板状の基板が水平姿勢で基板支持部の上面に載置された状態で、基板の中心が基板支持部の中心に一致するように基板を水平移動させて位置決めするセンタリング装置であって、基板支持部の上面に載置された基板と基板支持部との間に気体を供給する気体供給部と、基板の位置決めの際に基板と基板支持部との間に気体が介在するように、気体供給部を制御する気体制御部と、を備えることを特徴としている。
【0007】
また、この発明の第2態様は、センタリング方法であって、円板状の基板が水平姿勢で基板支持部の上面に載置された状態で、基板の中心が基板支持部の中心に一致するように基板を水平移動させて位置決めする工程と、基板が水平移動する際に、基板支持部の上面に載置された基板と基板支持部との間に気体を供給して基板と基板支持部との間に気体を介在させる工程と、を備えることを特徴としている。
【0008】
さらに、この発明の第3態様は、円板状の基板の周縁部を処理液で処理する基板処理装置であって、基板を水平姿勢で支持する上面を有する基板支持部と、上記センタリング装置と、センタリング装置により位置決めされた基板と基板支持部との間を排気して基板を基板支持部に吸着保持させる吸引部と、基板を吸着保持する基板支持部を、基板支持部の中心周りに回転させる回転駆動部と、基板支持部と一体的に基板支持部の中心周りに回転される基板の周縁部に処理液を供給する処理液供給機構と、を備えることを特徴としている。
【0009】
このように構成された発明では、基板支持部の上面上で基板を水平移動させる際に、基板と基板支持部との間に気体が介在する。このため、基板の下面と基板支持部の上面との間の摩擦力が低下する。その結果、摩擦力の影響が抑制される。
【発明の効果】
【0010】
上記のように、本発明によれば、基板の中心を基板支持部の中心に高精度に一致させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明に係る基板処理装置の一実施形態を装備する基板処理システムを示す図である。
【
図2】基板処理装置の一実施形態の構成を概略的に示す図である。
【
図3】基板処理装置の基板保持部およびセンタリング機構の構成を示す斜視図である。
【
図4】センタリング機構の動作を模式的に示す図である。
【
図5】
図2および
図3に示す装置で実行されるセンタリング処理の一例を示すフローチャートである。
【
図6】第1実施形態におけるベース中心から突設部までの距離の変化に対する負荷トルクの変動を示すグラフである。
【
図7】センタリング精度に与えるN2パージの影響を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は本発明に係る基板処理装置の一実施形態を装備する基板処理システムを示す図である。基板処理システム100は、基板Sに対して処理を施す基板処理部110と、この基板処理部110に結合されたインデクサ部120とを備えている。インデクサ部120は、基板Sを収容するための容器C(複数の基板Sを密閉した状態で収容するFOUP(Front Opening UnifiedPod)、SMIF(Standard Mechanical Interface)ポッド、OC(Open Cassette)など)を複数個保持することができる容器保持部121と、この容器保持部121に保持された容器Cにアクセスして、未処理の基板Sを容器Cから取り出したり、処理済みの基板Sを容器Cに収納したりするためのインデクサロボット122を備えている。各容器Cには、複数枚の基板Sがほぼ水平な姿勢で収容されている。
【0013】
インデクサロボット122は、装置筐体に固定されたベース部122aと、ベース部122aに対し鉛直軸まわりに回動可能に設けられた多関節アーム122bと、多関節アーム122bの先端に取り付けられたハンド122cとを備える。ハンド122cはその上面に基板Sを載置して保持することができる構造となっている。このような多関節アームおよび基板保持用のハンドを有するインデクサロボットは公知であるので詳しい説明を省略する。
【0014】
基板処理部110は、平面視においてほぼ中央に配置された基板搬送ロボット111と、この基板搬送ロボット111を取り囲むように配置された複数の処理ユニット1とを備えている。具体的には、基板搬送ロボット111が配置された空間に面して複数の処理ユニット1が配置されている。これらの処理ユニット1に対して基板搬送ロボット111はランダムにアクセスして基板Sを受け渡す。一方、各処理ユニット1は基板Sに対して所定の処理を実行する。本実施形態では、これらの処理ユニット1の一つが本発明に係る基板処理装置10に相当している。
【0015】
図2は基板処理装置の一実施形態の構成を概略的に示す図である。
図3は基板処理装置の基板保持部およびセンタリング機構の構成を示す斜視図である。
図4はセンタリング機構の動作を模式的に示す図であり、同図中の「吸着」および「パージ」は、後述する基板吸着の有無および窒素ガスのパージの有無を示している。
【0016】
基板処理装置10は、ベベルエッチング処理を本発明の「処理」の一例として実行する装置であり、処理チャンバ内で基板Sの上面の周縁部に処理液を供給する。この目的のために、基板処理装置10は、基板保持部2、本発明に係るセンタリング装置の主要構成であるセンタリング機構3および処理液供給機構4を備えている。これらの動作は装置全体を制御する制御ユニット9により制御される。
【0017】
基板保持部2は、基板Sより小さい円板状の部材であるスピンベース21を備えている。スピンベース21は、その下面中央部から下向きに延びる回転支軸22により、上面211が水平となるように支持されている。回転支軸22は回転駆動部23により回転自在に支持されている。回転駆動部23は回転モータ231を内蔵しており、制御ユニット9からの制御指令に応じて回転モータ231が回転する。この回転駆動力を受けて、スピンベース21がスピンベース21の中心21Cを通過して鉛直方向に延びる鉛直軸AX(1点鎖線)回りに回転する。
図2においては上下方向が鉛直方向である。また、
図2の紙面に対して垂直な面が水平面である。なお、
図2以降の図面における方向関係を明確にするため、Z軸を鉛直方向とし、XY平面を水平面とする座標系を適宜付している。
【0018】
スピンベース21の上面211は基板Sを支持可能な広さを有しており、スピンベース21の上面211への基板Sの載置が可能となっている。この上面211には、図示を省略するが、複数の吸着孔や吸着溝などが設けられている。これら吸着孔などは、吸引配管241を介して吸引ポンプ24と接続されている。この吸引ポンプ24が制御ユニット9からの制御指令に応じて作動すると、吸引ポンプ24からスピンベース21に吸引力が与えられる。その結果、スピンベース21の上面211と基板Sの下面との間から空気が排気され、基板Sがスピンベース21に吸着保持される。このように吸着保持された基板Sは、スピンベース21の回転と一緒に鉛直軸AX周りに回転される。したがって、基板Sの中心SCがスピンベース21の中心21Cと一致していない、つまり基板Sが偏心している場合、ベベルエッチング処理の品質低下を招く。
【0019】
そこで、本実施形態では、センタリング機構3が設けられている。センタリング機構3は、吸引ポンプ24による吸引を停止している間(つまりスピンベース21の上面211上で基板Sが水平移動可能となっている間)に、センタリング処理を実行する。このセンタリング処理により上記偏心が解消され、基板Sの中心SCがスピンベース21の中心21Cと一致する。なお、センタリング機構3の詳しい構成および動作については、後で説明する。
【0020】
センタリング処理を受けた基板Sに対してベベルエッチング処理を施すために、処理液供給機構4が設けられている。処理液供給機構4は、処理液ノズル41と、処理液ノズル41を移動させるノズル移動部42と、処理液ノズル41に処理液を供給する処理液供給部43とを有している。ノズル移動部42は、処理液ノズル41を
図2中の実線で示すように基板Sの上方から側方へ退避した退避位置と、同図の点線で示すように基板Sの周縁部上方の処理位置との間を移動させる。
【0021】
処理液ノズル41は処理液供給部43に接続されている。そして、処理位置に位置決めされた処理液ノズル41に対して処理液供給部43から適宜の処理液が送給されると、処理液ノズル41から回転している基板Sの周縁部に処理液が吐出される。これにより、基板Sの周縁部全体に対し、処理液によるベベルエッチング処理が実行される。
【0022】
なお、
図2への図示を省略しているが、スプラッシュガード部が基板保持部2を側方から取り囲むように設けられている。スプラッシュガード部は、ベベルエッチング処理中に、基板Sから振り切られた処理液の液滴を捕集し、同液滴が装置周辺に飛散するのを効果的に防止する。
【0023】
次に、
図2ないし
図4を参照しつつセンタリング機構3の構成について説明する。センタリング機構3は、スピンベース21の上面211に載置された基板Sの中心SCがスピンベース21の中心21Cに一致するように基板Sをスピンベース21の上面211上で水平移動させて位置決めする機能を有している。センタリング機構3は、
図3に示すように、X方向において、スピンベース21の中心21Cに対してX2方向(同図の右手方向)側に配置された当接部材31と、X1方向(同図の左手方向)側に配置された当接部材32、33とを有している。また、センタリング機構3は、当接部材31~33を水平方向に移動させるための移動機構34を有している。
【0024】
移動機構34は、当接部材31を移動させるためのシングル移動部35と、当接部材32、33を一括して移動させるためのマルチ移動部36と、を有している。スピンベース21の中心21Cに対し、シングル移動部35がX2方向側に配置される一方、マルチ移動部36がX1方向側に配置されている。
【0025】
シングル移動部35は、固定ベース351と、回転モータ352と、動力伝達部353と、スライダー354とを有している。固定ベース351に対して回転モータ352が取り付けられるとともに、固定ベース351上に動力伝達部353およびスライダー354がこの順序で積層されている。回転モータ352は、当接部材31をX方向に移動させるための駆動源である。制御ユニット9からの制御指令に応じて回転モータ352が作動すると、回転軸(図示省略)が回転する。この回転軸は固定ベース351の上部から動力伝達部353に延びており、回転モータ352で発生した回転駆動力が動力伝達部353に伝達される。動力伝達部353は、例えばラックアンドピニオン構造などにより、回転駆動力に応じた回転運動をX方向の直線運動に変換し、スライダー354に伝達する。これにより、スライダー354は回転量に応じた距離だけX方向に往復移動する。その結果、スライダー354の上部に取り付けられた当接部材31がスライダー354の移動に伴ってX方向に移動される。
【0026】
マルチ移動部36は、スライダー364の構造が一部相違している点を除き、基本的にシングル移動部35と同様に構成されている。すなわち、マルチ移動部36は、固定ベース361に取り付けられた回転モータ362で発生した回転駆動力を動力伝達部363によってスライダー364に与え、スライダー364をX方向に移動させる。スライダー364の上部は、X2方向に延びる2本のアーム364a、364bがY方向に互いに離間しており、鉛直上方からの平面視で略C字形状を呈している。そして、アーム364a、364bのX2方向側の端部に対し、当接部材32、33がそれぞれ取り付けられている。したがって、制御ユニット9からの制御指令に応じて回転モータ362が作動すると、シングル移動部35と同様に回転モータ362の回転量に応じた距離だけスライダー364がX方向に往復移動する。その結果、スライダー364に取り付けられた当接部材32、33がスライダー364の移動に伴ってX方向に移動される。
【0027】
当接部材31~33のいずれにおいても、基板Sと対向する端部が嘴状に突設されている。つまり、当接部材31~33の突設部(先端部)は先鋭形状を有している。このため、当接部材31~33は、スピンベース21の上面211で支持された基板Sの側面に点接触可能となっている。シングル移動部35によって当接部材31がX1方向に移動されると、当接部材31の突設部311がスピンベース21の中心21Cに向って進み、基板Sの側面に当接する。このように本実施形態では、基板Sに当接するための当接部材31の移動方向D1はX1方向である。そして、当接後において当接部材31がさらにD1方向に移動することで、基板SをX1方向に押圧しながらスピンベース21の上面211でX1方向に水平移動させる。このように本実施形態では、発明内容の理解を助けるために、
図3および
図4においてスピンベース21の中心21CからX1方向に延設させた仮想線VLが追加記載されている。これが本発明の「仮想線」に相当している。以下、仮想線VLを適宜利用しながら、センタリング機構3の構成説明を続ける。
【0028】
マルチ移動部36による当接部材32、33の移動態様は、当接部材31のそれと一部相違している。というのも、水平面内において、当接部材32、33は仮想線VLに対して線対称に配置されており、その配置状態のままX方向に移動されるからである。より詳しくは、当接部材32は、
図4の(a)欄に示すように、仮想線VLからY2方向側に所定距離W(ただし、基板Sの半径rsよりも短い)だけ外れて配置されている。一方、当接部材33は、仮想線VLに対して当接部材32の反対側、つまりY1方向側に当接部材32と同じ距離Wだけ外れて配置されている。したがって、マルチ移動部36によって当接部材32、33がX2方向に移動されると、当接部材32の突設部321が仮想線VLよりもY2方向側の基板側面に当接するとともに、当接部材33の突設部331が仮想線VLよりもY1方向側の基板側面に当接する。このように、本実施形態では、基板Sに当接するための当接部材32の移動方向D2はX2方向である。また、基板Sに当接するための当接部材33の移動方向D3もX2方向である。したがって、スピンベース21の中心21Cから各突設部311、321、331までの距離を同一に保ちながら突設部311、321、331を移動させるためには、単位時間当たりの移動量を当接部材31と当接部材32、33とで相違させる必要がある。その点について
図4を参照しつつ詳述するとともに、上記移動態様を利用したセンタリング処理について説明する。
【0029】
スピンベース21の上面211に基板Sを載置するためには、少なくとも基板Sの外径公差の最大値を考慮して突設部311、321、331が基準位置に位置決めされるのが望ましい。例えば直径300mmの基板Sでは、外径公差が0.2mmである。したがって、突設部311、321、331がスピンベース21の中心21Cから150.1mmあるいはそれ以上の距離だけ離れている必要がある。この距離を本実施形態では「基準距離r0」と称し、
図4の(a)欄に示すように、スピンベース21の中心21Cを中心とする半径が基準距離r0の円(1点鎖線)を基準円とする。このように、本実施形態では、基準距離r0および基準円上の位置がそれぞれ本発明の「第1距離」および「第1位置」の一例に相当している。
【0030】
次に、当該基準円に突設部311、321、331が位置するように当接部材31~33を位置決めした後で、突設部311、321、331を基板Sに向けて移動させる場合について検討する。なお、以下の説明のため、基準円に突設部311を位置させるための当接部材31の位置を「第1基準位置」とし、基準円に突設部321を位置させるための当接部材32の位置を「第2基準位置」とし、基準円に突設部331を位置させるための当接部材33の位置を「第3基準位置」とする。
【0031】
ここで、当接部材31~33がそれぞれ第1基準位置、第2基準位置および第3基準位置に位置した状態から当接部材31を基板Sに向けて第1移動量Δd1だけD1方向(X1方向)に微小移動された場合について検討する。これに対応して当接部材32、33を同じ距離だけD2方向(X2方向)に微小移動させると、スピンベース21の中心21Cから突設部311、321、331までの距離は不揃いとなる。したがって、単位時間当たりの移動量を統一したまま当接部材31~33の微小移動を繰り返すと、基板Sの中心SCがスピンベース21の中心21Cに一致することはない。
【0032】
これに対し、
図4の(b)欄に示すように、当接部材32を微小移動させる距離Δd2および当接部材33を微小移動させる距離Δd3を以下のように、
Δd2=Δd3=r1・cosθ1-r2・cosθ2
=r1・cos(sin-1(W/r1))- r2・cos(sin-1(W/r2))
r1=r0
r2=r1-Δd1
ただし、
r1:微小移動前の中心21Cから突設部321までの距離、
θ1:微小移動前において中心21Cと突設部321とを結ぶ直線と仮想線VLとのなす角度、
r2:微小移動後の中心21Cから突設部321までの距離、
θ2:微小移動後において中心21Cと突設部321とを結ぶ直線と仮想線VLとのなす角度、
W:仮想線VLから当接部材32の離間距離、
設定することができる。この場合、微小移動後においても、スピンベース21の中心21Cから突設部311、321、331までの距離は一致している。このような微小移動を繰り返すことで、スピンベース21の中心21Cから突設部311、321、331までの距離を同一に保ちながら当接部材31~33が基板Sに近づいていく。すると、例えば
図4に示すような偏心が生じている場合、上記微小移動の繰り返し中に、最初に当接部材31が基板Sに当接し、基板SをD1方向に移動させる(
図4の(c)欄参照)。それに続いて、当接部材32が当接部材31で押動されている基板Sに当接して水平移動させる。そして、
図4の(d)欄に示すように、スピンベース21の中心21Cから突設部311、321、331までの距離が基板Sの半径となると、最後の当接部材33も基板Sに当接する。こうして当接部材31~33により基板Sが挟み込まれて基板Sの移動が停止されるとともに、基板Sの中心SCがスピンベース21の中心21Cに一致する。このようにして、基板Sのセンタリング処理を実行可能となっている。
【0033】
こうしてスピンベース21の上面211上で基板Sが水平移動する際に、基板Sの下面とスピンベース21の上面211との間の摩擦力が比較的大きいと、既述の問題が発生する。つまり、摩擦の影響によって、基板Sの中心SCをスピンベース21の中心21Cに一致させる精度、つまりセンタリング精度が低下する可能性がある。そこで、本実施形態では、パージ部37が設けられ、例えば
図4の(b)欄において1点鎖線で示す近接位置に突設部311、321、331が位置した時点より窒素ガスパージを開始する。この近接位置は、基板Sよりも離れているものの、基準円よりも基板Sに近接した位置を意味しており、本発明の「第2位置」の一例に相当している。そして、スピンベース21の中心21Cから近接位置までの距離が本発明の「第2距離」の一例に相当している。
【0034】
パージ部37はパージ配管371を介してスピンベース21に接続されており、基板Sとスピンベース21との間に本発明の「気体」の一例として窒素ガスを供給可能となっている。すなわち、スピンベース21の上面211には、上記吸着孔や吸着溝など以外に、窒素ガスを噴出するための噴出孔(図示省略)が設けられている。そして、パージ配管371の一方端が噴出孔に接続されている。パージ配管371の他方端はパージ部37に接続されている。パージ部37は、窒素ライン、窒素供給源、マスフローコントローラおよび供給バルブなどを有している。このパージ部37では、制御部9からの指令に応じて供給バルブが窒素ラインの流路を開閉する。例えば供給バルブが開放されることによって、窒素ガスがパージ配管371を介してスピンベース21に送られ、噴出孔から基板Sとスピンベース21との間に供給される。こうして供給される窒素ガスの流量はマスフローコントローラによって調整可能となっている。例えば後で
図7を参照しつつ説明するように、1分間当たりの窒素ガスの供給流量(以下「N2パージ」という)を、ゼロから15リットルの間で多段階に調整可能となっている。
【0035】
上記したセンタリング機構3によりセンタリング処理を受けた基板Sの偏心量を測定するために、本実施形態では、基板Sの周縁部を観察するための観察ヘッド5が設けられている。この観察ヘッド5は、基板Sの周縁部に対して近接および離間可能に構成されている。観察ヘッド5には、ヘッド移動部51が接続されている。観察ヘッド5により基板Sの周縁部を観察する際には、制御ユニット9から観察指令に応じてヘッド移動部51が観察ヘッド5を基板Sに近接させる(観察処理)。そして、基板Sを吸着保持したスピンベース21が鉛直軸AX周りに回転する間に、観察ヘッド5を用いて基板Sの周縁部が撮像される。撮像された画像は制御ユニット9に送られる。センタリング処理後に取得された画像に基づいて基板Sの偏心量が制御ユニット9によって算出される。また、ベベルエッチング処理後に取得された画像に基づいてベベルエッチング処理が良好に行われたか否かを制御ユニット9が検査する。
【0036】
上記したセンタリング機構3を有する本実施形態では、制御ユニット9が基板処理装置10の装置各部を制御して上記センタリング処理およびそれに続くベベルエッチング処理を実行する。この制御ユニット9には、CPU(= Central Processing Unit)やRAM(=Random
Access Memory)等を有するコンピューターにより構成される演算処理部91と、ハードディスクドライブなどの記憶部92と、移動機構34の回転モータ352、362を制御するモータ制御部93と、パージ部37を制御する気体制御部94と、吸引ポンプ24を制御する吸引制御部95とが設けられている。
【0037】
演算処理部91は、予め記憶部92に記憶されているセンタリングプログラムやベベルエッチングプログラムを適宜読み出し、RAM(図示省略)に展開する。これらのプログラムにしたがって装置各部を以下のように制御することで、
図5に示すセンタリング処理が実行された後で、ベベルエッチング処理が実行される。
【0038】
図5は
図2および
図3に示す装置で実行されるセンタリング処理の一例を示すフローチャートである。基板処理装置10により基板Sにセンタリング処理を施す際には、演算処理部91は、モータ制御部93により当接部材31~33をスピンベース21から離間させる。より具体的には、
図4(a)に示すように、基準円に突設部311、321、331が位置するように、当接部材31~33が位置決めされる。つまり、突設部311、321、331が本発明の「当接部位」の一例に相当している。これにより、スピンベース21の上方に基板搬送ロボット111のハンド(図示省略)が進入するのに十分な搬送空間が形成される。そして、搬送空間の形成完了を確認すると、演算処理部91は、基板搬送ロボット111に基板Sのローディングリスエストを行う。すると、基板搬送ロボット111がスピンベース21上に基板Sを載置する(ステップS1)。なお、この時点では、吸引ポンプ24は停止しており、スピンベース21の上面上で基板Sは水平移動可能となっている。
【0039】
基板Sのローディングが完了すると、基板搬送ロボット111が基板処理装置10から退避する。それに続いて、演算処理部91は、3つの当接部材31~33が基板Sに近接するように、移動機構34を制御する。より詳しくは、演算処理部91は第1移動量Δd1ないし第3移動量Δd3を算出するとともにこれらの移動量Δd1~Δd3に基づきモータ制御部93を介して移動機構34の回転モータ352、362を制御する。これにより当接部材31~33がそれぞれ移動量Δd1~Δd3だけ微小移動する。こうした微小移動毎に、演算処理部91は、当接部材31~33の突設部311、321、331が近接位置に到達したか否かを判定する(ステップS3)。このステップS3で「NO」と判定すると、演算処理部91はステップS2に戻って微小移動を繰り返す。一方、ステップS3で「YES」と判定すると、演算処理部91は、基板Sとスピンベース21との間への窒素ガスの供給が実行されていない場合には当該供給、つまり窒素ガスのパージが開始され、すでに供給開始済みの場合には窒素ガスのパージが継続されるように、パージ部37を制御する(ステップS4)。この窒素ガスの供給によって、基板Sの下面とスピンベース21の上面211との間に窒素ガスが介在し、スピンベース21に対する基板Sの摩擦力が低下する。
【0040】
次のステップS5では、演算処理部91は、回転モータ352に与えられるモータ電流値からシングル移動部35での負荷トルクを算出するとともに、回転モータ362に与えられるモータ電流値からマルチ移動部36での負荷トルクを算出する。ここで、微小移動を繰り返している間にスピンベース21の中心21Cから突設部311、321、331までの距離(ベース中心から突設部までの距離)が変化するのに伴って、負荷トルクは例えば
図6に示すように変動する。同図に示すように、上記距離が基板Sの半径rsと一致する、つまり当接部材31~33が基板Sを挟み込んだ時点で、シングル移動部35およびマルチ移動部36において、ほぼ同時に負荷トルクが急激に増大する。そこで、演算処理部91は、負荷トルクがしきい値THを超えているか否かを判定する(ステップS5)。
【0041】
ステップS5でNO、つまり当接部材31~33が基板Sを挟み込んでいないと判定すると、演算処理部91はステップS2に戻って上記一連の工程(ステップS2~S4)を繰り返す。一方、ステップS5でYES、つまりセンタリング処理が完了したとして判定すると、演算処理部91は当接部材31~33の移動を停止させる。なお、本実施形態では、全モータ352、362について負荷トルクの変動を監視しているが、一方のモータのみを監視することで当接部材31~33の移動停止タイミングを特定してもよい。また、負荷トルクをモータ電流値以外に基づいて算出してもよいことは言うまでもない。
【0042】
センタリング処理が完了すると、演算処理部91は窒素ガスの供給を停止させる。それに続いて、演算処理部91は、吸引ポンプ24がスピンベース21の上面211と基板Sの下面との間から空気を排気するように、制御する。これによって、基板Sがスピンベース21に吸着保持される(ステップS7)。さらに、演算処理部91は、当接部材31~33を基板Sから退避させ、基準円に突設部311、321、331を位置させる(ステップS8)。
【0043】
この段階で、ベベルエッチング処理に移行することも可能であるが、本実施形態では、偏心量チェックが行われる。つまり、演算処理部91は、観察ヘッド5が基板Sに近接した後で基板Sの周縁部を撮像するように、制御する。また、観察ヘッド5により撮像された画像に基づき、演算処理部91は鉛直軸AXに対する基板Sの中心SCのズレ量、つまり偏心量を算出する(ステップS9)。この偏心量が許容値を超えている(ステップS10で「NO」)場合には、演算処理部91は、吸引ポンプ24による基板Sの吸着を解除した(ステップS11)後で、ステップS2に戻って、センタリング処理を繰り返す。なお、本実施形態では、偏心量が許容値以下に収まるまで、センタリング処理を繰り返すが、繰り返し回数が所定値(例えば2回)に達すると、センタリング処理およびベベルエッチング処理を停止し、その旨をオペレータに報知するように構成してもよい。
【0044】
一方、偏心量が許容値以下である(ステップS10で「YES」)場合には、演算処理部91は、センタリング処理を終了し、ベベルエッチング処理に移行する。
【0045】
以上のように、本実施形態では、センタリング処理中にパージ部37が窒素ガスを供給することで、基板Sの下面とスピンベース21の上面211との間に窒素ガスを介在されている。このため、センタリング処理における摩擦力が大幅に低減される。その結果、センタリング精度を高めることができる。また、基板Sの下面に対して傷がつくことも効果的に抑制することができる。これらのうち、特にセンタリング精度の向上については、
図7に示す検証結果からも明らかである。
【0046】
図7はセンタリング精度に与えるN2パージの影響を示すグラフである。同図に示すデータは、以下の検証実験により得られたものである。
図2および
図3に示すセンタリング機構3を有する基板処理装置10において、N2パージを、ゼロ、1リッター、3リッター、15リッターに切り替えながら、半径150mmの同一ウエハ(基板S)に対してセンタリング処理を実行した。ここでは、スピンベース21に載置された直後のウエハの偏心量を「センタリング前偏心量」として求めた後、N2パージ=ゼロでセンタリング処理されたウエハの偏心量を「センタリング後偏心量」として求めた。これを複数回繰り返し、
図7中の黒丸印で示す結果を得た。また同様にして、N2パージ=1リッター、3リッター、15リッターについても、「センタリング前偏心量」および「センタリング後偏心量」を求めたところ、それぞれ
図7中の黒三角印、黒四角印およびX印で示す結果が得られた。
図7から次の技術事項が明らかとなっている。つまり、窒素ガスを供給しない場合(N2パージ=ゼロ)、センタリング後偏心量は大きくばらついており、しかも20μmを超える場合もある。これに対し、窒素ガスを供給することで、センタリング前偏心量の大小にかかわらず、センタリング後偏心量が低減される。よって、窒素ガスの供給を伴う本実施形態によれば、センタリング精度を大幅に向上させることができる。
【0047】
また、センタリング精度の向上に対して窒素ガスの供給は非常に効果的であるが、その供給量の大小による効果の差は少ないようである。したがって、環境負荷を低減する観点から言えば、N2パージを3リットル以下に抑えるのが望ましい。このことは、次に説明する基板Sのスピンベース21からの脱落を防止する上でも有効である。
【0048】
当接部材31~33の突設部311、321、331が基板Sから離れた状態で当該基板Sの下面に窒素ガスを供給すると、この窒素ガス供給によって基板Sがスピンベース21との間に介在する窒素ガスの存在により水平方向にふらつき、最悪の場合、基板Sがスピンベース21から脱落する可能性も否定できない。この点について、N2パージを低く抑えることで基板Sの脱落を抑制することができる。
【0049】
また、本実施形態では、当接部材31~33の突設部311、321、331が近接位置に到達したことを確認した後で、N2パージを開始している。このため、基板Sのふらつきが発生したとしても、基板Sの近傍に突設部311、321、331が近接しているため、基板Sの脱落を効果的に防止することができる。したがって、センタリング処理を安定して行うことができる。
【0050】
上記した実施形態では、スピンベース21および中心21Cが、それぞれ本発明の「基板支持部」および「基板支持部の中心」の一例に相当している。また、パージ部37が本発明の「気体供給部」の一例に相当している。また、モータ制御部93が本発明の「移動制御部」の一例に相当している。また、吸引ポンプ24が本発明の「吸引部」の一例に相当している。
【0051】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したものに対して種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記実施形態では、突設部311、321、331は先鋭形状を有しているが、例えば平面、湾曲面、半円盤などの形状を有してもよい。
【0052】
また、上記実施形態では、マルチ移動部36により2つの当接部材32、33をそれぞれD2方向(X2方向)およびD3方向(X2方向)に移動させているが、マルチ移動部36に代え、シングル移動部35と同様に構成された当接部材32用シングル移動部および当接部材33用シングル移動部を設けてもよい。また、このように当接部材32用シングル移動部および当接部材33用シングル移動部を設けた場合、D2方向およびD3方向の両方をX2方向に統一する必然性はなく、D2方向およびD3方向の少なくとも一方をX2方向から変更してもよい。これらのセンタリング機構3を有する装置に対しても本発明を適用することができる。
【0053】
また、上記実施形態では、センタリング前偏心量を計測することなく、当接部材31~33の微小移動の繰り返し動作のみによりセンタリング処理を行うセンタリング機構3に対して本発明を適用しているが、その適用対象はこれに限定されるものではない。例えば特許文献1に記載された装置にも適用可能である。この場合、基板の端面に当接可能な当接部位を有する当接部材(プッシャー)を、センタリング前偏心量に基づき当接部材を基板の端面に押し付けて基板を水平移動させる際に、基板と基板支持部との間に窒素ガスを供給するのが好適である。もちろん、2つ以上の当接部材を移動させてセンタリング処理を行う装置にも、本発明を適用可能である。
【0054】
また、上記実施形態では、本発明の「気体」として窒素ガスを用いているが、これ以外の気体を用いてもよいことは言うまでもない。
【0055】
また、上記実施形態では、ベベルエッチング処理を行う基板処理装置10に装備されたセンタリング装置に対して本発明を適用しているが、本発明に係るセンタリング装置は、円板状の基板を回転させながら処理する基板処理装置に装備されるセンタリング装置やセンタリング方法全般に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
この発明は、基板支持部の上面に載置された円板状の基板の中心を基板支持部の中心に一致させるセンタリング技術および当該技術を利用して基板を処理する基板処理装置全般に適用することができる。
【符号の説明】
【0057】
3…センタリング機構
4…処理液供給機構
9…制御ユニット(制御部)
10…基板処理装置
21…スピンベース(基板支持部)
21C…(スピンベース)の中心
23…回転駆動部
24…吸引ポンプ(吸引部)
31~33…当接部材
34…移動機構
37…パージ部(気体供給部)
93…モータ制御部(移動制御部)
94…気体制御部
211…(スピンベースの)上面
S…基板
SC…(基板の)中心