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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024045761
(43)【公開日】2024-04-02
(54)【発明の名称】残差ブロックを生成するための装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 19/463 20140101AFI20240326BHJP
【FI】
H04N19/463
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024026266
(22)【出願日】2024-02-26
(62)【分割の表示】P 2023002036の分割
【原出願日】2012-11-02
(31)【優先権主張番号】10-2011-0114610
(32)【優先日】2011-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】522277766
【氏名又は名称】ゲンスクエア エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】GENSQUARE LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110000165
【氏名又は名称】弁理士法人グローバル・アイピー東京
(72)【発明者】
【氏名】オー ソー ミ
(72)【発明者】
【氏名】ムーノック ヤン
(57)【要約】
【課題】好適な映像データ復号化装置を提供すること。
【解決手段】輝度イントラ予測モードと色差イントラ予測モードを誘導し、輝度変換サイ
ズ情報を利用して輝度変換ユニットのサイズ及び色差変換ユニットのサイズを決定し、輝
度イントラ予測モードと輝度変換ユニットのサイズに基づいて現在輝度ブロックの参照画
素を適応的にフィルタリングし、輝度ブロックと色差ブロックの予測ブロックを生成し、
輝度残差ブロックと色差残差ブロックを生成する。したがって、イントラ予測の距離が短
くなって、輝度及び色差成分のイントラ予測モード及び残差信号の符号化に要求されるビ
ット量が減少し、イントラ予測モードを適応的に符号化し、参照画素を適応的にフィルタ
リングすることで符号化複雑度を減らすことができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
残差ブロックを生成するための装置であって、
残差信号を復号化し、量子化係数成分を生成するエントロピー復号化モジュール;
逆スキャンパターンを決定し、前記逆スキャンパターンを利用して量子化ブロックを生成する逆スキャニングモジュール;
量子化パラメータを誘導し、前記量子化パラメータを利用して前記量子化ブロックを逆量子化し、変換ブロックを生成する逆量子化モジュール;及び
前記変換ブロックを逆変換して、残差ブロックを生成する逆変換モジュールを含み、
前記量子化パラメータが色差量子化パラメータである場合、輝度量子化パラメータと、前記輝度量子化パラメータと前記色差量子化パラメータの関係を示すオフセットパラメータとを利用して、前記色差量子化パラメータが生成され、
前記輝度量子化パラメータが差分量子化パラメータと量子化パラメータ予測子を利用して誘導され、前記差分量子化パラメータがエントロピー復号化によって生成され、
現在コーディングユニットの左側量子化パラメータ、上側量子化パラメータ及び以前量子化パラメータのうち2個以上の量子化パラメータが利用可能な場合、予め決定された順序に従って決定された2個の利用可能な量子化パラメータを利用して前記量子化パラメータ予測子が生成され、
1個の量子化パラメータのみが利用可能な場合、前記利用可能な量子化パラメータが前記量子化パラメータ予測子として設定される、装置。
【請求項2】
前記変換ブロックが輝度ブロックであって、かつ予測モードがイントラ予測である場合、前記変換ブロックを逆変換するために利用される逆変換タイプは、変換ブロックのサイズが8×8より小さいときにはDSTベースの整数変換であり、前記変換ブロックのサイズが8×8より小さくないときにはDCTベースの整数変換である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記変換ブロックが色差ブロックである場合には、前記変換ブロックを逆変換するために利用される逆変換タイプは、DCTベースの整数変換である、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記左側量子化パラメータ及び前記上側量子化パラメータが利用可能である場合、前記左側量子化パラメータ及び前記上側量子化パラメータの平均値が前記量子化パラメータ予測子として設定される、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記輝度量子化パラメータと前記色差量子化パラメータの関係を示す前記パラメータは、ピクチャパラメータセットに含まれる、請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像復号化装置に関し、より詳しくは、輝度及び色差成分の復元ブロックを
復元するために、イントラ予測モードを誘導し、予測ブロック及び残差ブロックを生成す
る装置に関する。
【背景技術】
【0002】
H.264/MPEG-4 AVCでは一つのピクチャが複数個のマクロブロックに分
割され、イントラ予測又はインター予測を利用して予測ブロックを生成することによって
各々のマクロブロックを符号化する。原本ブロックと予測ブロックとの間の差分値が変換
されて変換ブロックが生成され、量子化パラメータ及び複数個の予め決められた量子化マ
トリクスのうち一つの量子化マトリクスを利用して前記変換ブロックが量子化される。前
記量子化ブロックの量子化係数は、予め決められたスキャンタイプによってスキャンされ
てエントロピー符号化される。前記量子化パラメータは、マクロブロック毎に調整され、
量子化パラメータ予測子として以前量子化パラメータを利用して符号化される。
【0003】
一方、符号化効率を向上させるために、多様なサイズのコーディングユニットを使用す
る技術が紹介されている。また、原本ブロックにさらに類似の予測ブロックを生成するた
めに、イントラ予測モードの数を増加させる技術も紹介されている。
【0004】
しかし、イントラ予測モード数の増加につれて、イントラ予測モードの符号化に要求さ
れる符号化ビット量が増加するようになる。また、コーディングユニットのサイズが大き
くなるほど、原本ブロックと予測ブロックとの間の差分値が増加するようになる。したが
って、輝度及び色差成分の映像データを符号化及び復号化するための新たな効果的な方法
が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が達成しようとする目的は、イントラ予測モードを誘導し、参照画素を適応的に
フィルタリングし、予測ブロックを生成する装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による映像復号化装置は、輝度イントラ予測モードと色差イントラ予測モードを
誘導する予測モード復号化部、輝度変換サイズ情報を利用して輝度変換ユニットのサイズ
及び色差変換ユニットのサイズを決定する予測サイズ決定部、少なくとも一つの参照画素
が利用可能でない場合、参照画素を生成する参照画素生成部、輝度イントラ予測モードと
輝度変換ユニットのサイズに基づいて現在輝度ブロックの参照画素を適応的にフィルタリ
ングし、現在色差ブロックの参照画素は、フィルタリングしない参照画素フィルタリング
部、現在輝度ブロックと現在色差ブロックの予測ブロックを生成する予測ブロック生成部
、及び輝度残差ブロックと色差残差ブロックを生成する残差ブロック生成部を含むことを
特徴とする。
本発明はさらに、たとえば、以下を提供する。
(項目1)
映像データを復号化する装置において、
輝度イントラ予測モードと色差イントラ予測モードを誘導する予測モード復号化部;
輝度変換サイズ情報を利用して輝度変換ユニットのサイズ及び色差変換ユニットのサイズ
を決定する予測サイズ決定部;
少なくとも一つの参照画素が利用可能でない場合、参照画素を生成する参照画素生成部;
輝度イントラ予測モードと輝度変換ユニットのサイズに基づいて現在輝度ブロックの参照
画素を適応的にフィルタリングし、現在色差ブロックの参照画素は、フィルタリングしな
い参照画素フィルタリング部;
現在輝度ブロックと現在色差ブロックの予測ブロックを生成する予測ブロック生成部;及
び、
輝度残差ブロックと色差残差ブロックを生成する残差ブロック生成部;を含むことを特徴
とする装置。
(項目2)
前記色差イントラ予測モードがDMモードの場合、前記色差イントラ予測モードは、前記
輝度イントラ予測モードと同じであることを特徴とする項目1に記載の装置。
(項目3)
前記輝度イントラ予測モードは、3個のMPM候補、モードグループ指示子及び予測モー
ドインデックスを利用して誘導されることを特徴とする項目1に記載の装置。
(項目4)
前記左側イントラ予測モードと前記上側イントラ予測モードのうち一つのみが利用可能な
場合、前記利用可能なイントラ予測モードと前記利用可能なイントラ予測モードにより決
定される2個の追加イントラ予測モードは、前記3個のMPM候補に設定されることを特
徴とする項目3に記載の装置。
(項目5)
前記利用可能なイントラ予測モードが非方向性モードの場合、残りの一つの非方向性モー
ドと垂直モードは、前記追加イントラ予測モードとして設定されることを特徴とする項目
4に記載の装置。
(項目6)
前記予測ユニットのサイズが変換ユニットのサイズより大きい場合、前記色差イントラ予
測モードは、前記色差予測ユニット内の他のブロックの色差予測ブロックを生成するのに
利用されることを特徴とする項目1に記載の装置。
【発明の効果】
【0007】
輝度イントラ予測モードと色差イントラ予測モードを誘導し、輝度変換サイズ情報を利
用して輝度変換ユニットのサイズ及び色差変換ユニットのサイズを決定し、輝度イントラ
予測モードと輝度変換ユニットのサイズに基づいて現在輝度ブロックの参照画素を適応的
にフィルタリングし、輝度ブロックと色差ブロックの予測ブロックを生成し、輝度残差ブ
ロックと色差残差ブロックを生成する。したがって、イントラ予測の距離が短くなって、
輝度及び色差成分のイントラ予測モード及び残差信号の符号化に要求されるビット量が減
少し、イントラ予測モードを適応的に符号化し、参照画素を適応的にフィルタリングする
ことで符号化複雑度を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明による映像符号化装置を示すブロック図である。
図2】本発明による映像復号化装置を示すブロック図である。
図3】本発明による予測ブロックを生成する装置を示すブロック図である。
図4】本発明によるイントラ予測モードを説明する概念図である。
図5】本発明による残差ブロックを生成する装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の多様な実施例を例示図面を参照して詳細に説明する。本発明は、多様な
変更を加えることができ、多様な実施例を有することができ、本発明を特定の実施形態に
対して限定するものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物
乃至代替物を含むと理解しなければならない。各図面の説明において、類似の構成要素に
対して類似の参照符号を使用した。
【0010】
図1は、本発明による映像符号化装置100を示すブロック図である。
【0011】
図1を参照すると、本発明による映像符号化装置100は、ピクチャ分割部110、イ
ントラ予測部120、インター予測部130、変換部140、量子化部150、スキャニ
ング部160、エントロピー符号化部170、逆量子化部155、逆変換部145、後処
理部180、ピクチャ格納部190、減算部192及び加算部194を含む。
【0012】
ピクチャ分割部110は、ピクチャをスライスに分割し、スライスを複数個のLCU(
Largest Coding Unit)に分割し、前記各々のLCUを一つ以上のコ
ーディングユニットに分割する。ピクチャ分割部110は、各コーディングユニットの予
測モード及び予測ユニットのサイズを決定する。ピクチャ、スライス及びコーディングユ
ニットは、輝度成分のアレイ(輝度アレイ)と2個の色差成分のアレイ(色差アレイ)と
で構成される。色差ブロックは、輝度ブロックの1/2の高さと1/2の幅を有する。ブ
ロックは、LCU、コーディングユニット又は予測ユニットである。以下、輝度コーディ
ングユニット、輝度予測ユニット及び輝度変換ユニットは、各々、コーディングユニット
、予測ユニット及び変換ユニットという。
【0013】
一つのLCUは、1個又は複数個のコーディングユニット(coding unit)
を含む。前記LCUは、コーディングユニットの分割構造を示すために、再帰的クワッド
ツリー構造(recursive quadtree structure)を有する。
コーディングユニットの最大サイズ及び最小サイズを示すパラメータがシーケンスパラメ
ータセット(sequence parameter set)に含まれる。前記分割構
造は、1個又は複数個の分割コーディングユニットフラグ(split_cu_flag
)を利用して表現される。コーディングユニットは、2N×2Nのサイズを有する。
【0014】
コーディングユニットは、1個又は複数個の予測ユニット(prediction u
nit)を含む。イントラ予測において、前記予測ユニットのサイズは、2N×2N又は
N×Nである。インター予測において、前記予測ユニットのサイズは、2N×2N、2N
×N、N×2N又はN×Nである。
【0015】
コーディングユニットは、1個又は複数個の変換ユニット(transform un
it)を含む。変換ユニットは、分割構造を示すために、再帰的クワッドツリー構造(r
ecursive quadtree structure)を有する。分割構造は、1
個又は複数個の分割変換ユニットフラグ(split_tu_flag)により表現され
る。変換ユニットの最大サイズ及び最小サイズを示すパラメータがシーケンスパラメータ
セットに含まれる。前記変換ユニットが4×4でない場合、色差変換ユニットは、前記変
換ユニットの1/2の幅と1/2の高さを有する。前記色差変換ユニットの最小サイズは
、4×4である。
【0016】
イントラ予測部120は、現在予測ユニットのイントラ予測モードを決定し、前記イン
トラ予測モードを利用して予測ブロックを生成する。予測ブロックは、変換ユニットと同
じサイズを有する。
【0017】
インター予測部130は、ピクチャ格納部190に格納されている一つ以上の参照ピク
チャを利用して現在予測ユニットの動き情報を決定し、前記予測ユニットの予測ブロック
を生成する。前記動き情報は、一つ以上の参照ピクチャインデックスと一つ以上の動きベ
クトルを含む。
【0018】
変換部140は、原本ブロックと予測ブロックを利用して生成される残差信号を変換し
て変換ブロックを生成する。残差信号は、変換ユニット単位に変換される。変換タイプは
、予測モード及び変換ユニットのサイズによって決定される。変換タイプは、DCTベー
スの整数変換又はDSTベースの整数変換である。インター予測では、DCTベースの整
数変換が使われる。イントラ予測では、前記変換ユニットのサイズが予め決められたサイ
ズより小さい場合、DSTベースの整数変換を使用し、そうでない場合、DCTベースの
整数変換を使用する。前記予め決められたサイズは、8×8である。前記色差変換ユニッ
トの変換タイプは、対応する変換ブロックの変換タイプと同じである。したがって、色差
変換ユニットの変換タイプは、DCTベースの整数変換である。
【0019】
量子化部150は、前記変換ブロックを量子化するための量子化パラメータを決定する
。量子化パラメータは、量子化ステップサイズである。輝度量子化パラメータは、量子化
パラメータという。量子化パラメータは、量子化ユニット毎に決定される。前記基準サイ
ズは、量子化ユニットの最小サイズである。量子化ユニットのサイズは、コーディングユ
ニットの許容可能なサイズのうち一つである。コーディングユニットのサイズが量子化ユ
ニットの最小サイズより大きい又は同じ場合、前記コーディングユニットが量子化ユニッ
トになる。複数個のコーディングユニットが最小量子化ユニットに含まれることもできる
。前記量子化ユニットの最小サイズは、ピクチャ毎に決定され、前記量子化ユニットの最
小サイズを特定するパラメータは、ピクチャパラメータセットに含まれる。色差量子化パ
ラメータは、前記量子化パラメータにより決定される。前記量子化パラメータと色差量子
化パラメータとの間のマッピング関係は、ピクチャ毎に決定されることができる。前記マ
ッピング関係を示すパラメータがピクチャパラメータセットに送信される。前記マッピン
グ関係は、スライス毎に変更されることができる。前記マッピング関係を変更するための
他のパラメータがスライスヘッダに送信されることができる。
【0020】
量子化部150は、量子化パラメータ予測子を生成し、量子化パラメータから量子化パ
ラメータ予測子を減算して差分量子化パラメータを生成する。前記差分量子化パラメータ
は、符号化される。
【0021】
前記量子化パラメータ予測子は、隣接コーディングユニットの量子化パラメータ及び以
前コーディングユニットの量子化パラメータを利用して下記のように生成される。
【0022】
左側量子化パラメータ、上側量子化パラメータ及び以前量子化パラメータは、前記順序
通りに検索される。2個以上の量子化パラメータが利用可能な場合、前記順序に検索され
る最初の2個の利用可能な量子化パラメータの平均値が量子化パラメータ予測子に設定さ
れ、一つの量子化パラメータのみが利用可能な場合は、前記利用可能な量子化パラメータ
が量子化パラメータ予測子に設定される。即ち、前記左側及び上側量子化パラメータが両
方とも利用可能な場合、前記左側及び上側量子化パラメータの平均値が前記量子化パラメ
ータ予測子に設定される。前記左側及び上側量子化パラメータのうち、一つのみが利用可
能な場合、前記利用可能な量子化パラメータと前記以前量子化パラメータの平均値が前記
量子化パラメータ予測子に設定される。前記左側及び上側量子化パラメータが両方とも利
用可能でない場合、前記以前量子化パラメータが前記量子化パラメータ予測子に設定され
る。前記平均値は、四捨五入した平均値である。
【0023】
量子化部150は、量子化マトリクス及び量子化パラメータを利用して変換ブロックを
量子化することで、量子化ブロックを生成する。量子化ブロックは、逆量子化部155と
スキャニング部160に提供される。
【0024】
スキャニング部160は、スキャンパターンを決定し、前記スキャンパターンを前記量
子化ブロックに適用する。エントロピー符号化のために、CABACが使われる場合、前
記スキャンパターンは、下記のように決定される。
【0025】
イントラ予測において、スキャンパターンは、前記イントラ予測モード及び前記変換ユ
ニットのサイズにより決定される。変換ユニットのサイズ、変換ブロックのサイズ及び量
子化ブロックのサイズは、同じである。対角線スキャン(diagonal scan)
、垂直スキャン(vertical scan)及び水平スキャン(horizonta
l scan)の中からスキャンパターンが決定される。量子化ブロックの量子化された
変換係数は、重要フラグ(significant flags)、係数符号(coef
ficient signs)及び係数レベル(coefficient levels
)に分離される。前記スキャンパターンは、重要フラグ、係数符号及び係数レベルに各々
適用される。前記重要フラグは、対応する量子化変換係数が0であるか否かを示す。前記
係数符号は、0でない量子化変換係数の符号を示す。前記係数レベルは、0でない量子化
変換係数の絶対値を示す。
【0026】
変換ユニットのサイズが第1のサイズより小さい又は同じ場合、垂直モード及び前記垂
直モードに隣接した予め決められた個数のイントラ予測モードでは水平スキャンが選択さ
れ、水平モード及び前記水平モードに隣接した予め決められた個数のイントラ予測モード
では垂直スキャンが選択され、残りのイントラ予測モードでは対角線スキャンが選択され
る。変換ユニットのサイズが前記第1のサイズより大きい場合、対角線スキャンが利用さ
れる。前記第1のサイズは、8×8である。変換ユニットの大きさが8×8の場合、前記
予め決められた個数は、8である。
【0027】
インター予測では、変換ユニットのサイズに関係なく予め決められたスキャンパターン
が使われる。前記予め決められたスキャンパターンは、対角線スキャンである。
【0028】
色差変換ユニットのスキャンパターンは、対応する輝度変換ユニットのスキャンパター
ンと同じである。したがって、色差変換ユニットの大きさが4×4の場合、対角線スキャ
ン、垂直スキャン及び水平スキャンの中から前記スキャンパターンが決定され、色差変換
ユニットの大きさが4×4より大きい場合、対角線スキャンが利用される。
【0029】
変換ユニットのサイズが第2のサイズより大きい場合、前記量子化ブロックは、メイン
サブセットと複数個の残余サブセットとに分割され、前記決定されたスキャンパターンが
各サブセットに適用される。各サブセットの重要フラグ、係数符号及び係数レベルは、各
々前記決定されたスキャンパターンによってスキャンされる。メインサブセットは、DC
係数を含み、残余サブセットは、前記メインサブセットがカバーする領域以外の領域をカ
バーする。前記第2のサイズは、4×4である。前記サブセットは、16個の変換係数を
含む4×4ブロックである。色差サブセットも16個の変換係数を含む4×4ブロックで
ある。
【0030】
サブセットをスキャンするためのスキャンパターンは、前記各サブセットの量子化され
た変換係数をスキャンするためのスキャンパターンと同じである。各サブセットの量子化
された変換係数は、逆方向にスキャンされる。前記サブセットも逆方向にスキャンされる
【0031】
0でない最後の係数位置(last non-zero coefficient p
osition)が符号化されて復号器に送信される。0でない最後の係数位置は、復号
器で送信されるサブセットの数を決定するために使われる。0でない最後の係数位置は、
変換ユニット内での0でない最後の量子化された変換係数の位置を示す。ノンゼロサブセ
ットフラグ(non-zero subset flag)がメインサブセットと最後の
サブセット以外の各サブセットに対して設定される。前記最後のサブセットは、0でない
最後の係数をカバーする。ノンゼロサブセットフラグは、サブセットが0でない係数を含
むかどうかを示す。
【0032】
逆量子化部155は、量子化ブロックの量子化された変換係数を逆量子化する。
【0033】
逆変換部145は、逆量子化ブロックを逆変換して空間領域が残差信号を生成する。
【0034】
加算部194は、残差ブロックと予測ブロックを加えて復元ブロックを生成する。
【0035】
後処理部180は、復元されたピクチャで発生するブロッキングアーチファクトを除去
するためのデグロキングフィルタリング過程を実行する。
【0036】
ピクチャ格納部190は、後処理部180から後処理された映像を受信し、ピクチャ単
位に前記映像を格納する。ピクチャは、フレーム又はフィールドである。
【0037】
エントロピー符号化部170は、スキャニング部160から受信される1次元係数情報
、イントラ予測部120から受信されるイントラ予測情報、インター予測部130から受
信される動き情報などをエントロピー符号化する。
【0038】
図2は、本発明による映像復号化装置200を示すブロック図である。
【0039】
本発明による映像復号化装置200は、エントロピー復号化部210、逆スキャニング
部220、逆量子化部230、逆変換部240、イントラ予測部250、インター予測部
260、後処理部270、ピクチャ格納部280及び加算部290を含む。
【0040】
エントロピー復号化部210は、受信されたビットストリームからイントラ予測情報、
インター予測情報及び1次元係数情報を抽出する。エントロピー復号化部210は、イン
ター予測情報をインター予測部260に送信し、イントラ予測情報をイントラ予測部25
0に送信し、前記係数情報を逆スキャニング部220に送信する。
【0041】
逆スキャニング部220は、逆スキャンパターンを使用して量子化ブロックを生成する
。CABACがエントロピー符号化方法として使われると、前記逆スキャンパターンは、
下記のように決定される。
【0042】
イントラ予測では、イントラ予測モード及び変換ユニットのサイズにより逆スキャンパ
ターンが決定される。逆スキャンパターンは、対角線スキャン、垂直スキャン及び水平ス
キャンの中から選択される。前記選択された逆スキャンパターンは、重要フラグ、係数符
号及び係数レベルに各々適用されて量子化ブロックを生成する。色差変換ユニットの逆ス
キャンパターンは、対応する輝度変換ユニットのスキャンパターンと同じである。色差変
化ユニットの最小サイズは、4×4である。
【0043】
変換ユニットのサイズが前記第1のサイズより小さい又は同じ場合、垂直モード及び前
記垂直モードに隣接した予め決められた個数のイントラ予測モードでは水平スキャンが選
択され、水平モード及び前記水平モードに隣接した予め決められた個数のイントラ予測モ
ードでは垂直スキャンが選択され、残りのイントラ予測モードでは対角線スキャンが選択
される。前記変換ユニットのサイズが前記第1のサイズより大きい場合、対角線スキャン
が利用される。前記第1のサイズは、8×8である。変換ユニットが8×8の場合、前記
予め決められた個数は、8である。
【0044】
インター予測では、対角線スキャンが使われる。
【0045】
変換ユニットのサイズが第2のサイズより大きい場合、前記決定されたスキャンパター
ンによって、重要フラグ、係数符号及び係数レベルがサブセット単位に逆スキャンされて
サブセットが生成され、前記サブセットは、逆スキャンされて量子化ブロックを生成する
。前記第2のサイズは、サブセットのサイズと同じである。サブセットは、16個の変換
係数を含む4×4ブロックである。色差サブセットも4×4ブロックである。したがって
、色差変換ユニットが前記第2のサイズより大きい場合、サブセットが生成され、サブセ
ットが逆スキャンされる。
【0046】
各サブセットを生成するために使われる逆スキャンパターンは、量子化ブロックを生成
するために使われる逆スキャンパターンと同じである。重要フラグ、係数符号及び係数レ
ベルは、逆方向に逆スキャンされる。サブセットも逆方向に逆スキャンされる。
【0047】
0でない最後の係数位置(last non-zero position)及びノン
ゼロサブセットフラグが符号化器から受信される。0でない最後の係数位置及び前記逆ス
キャンパターンによって符号化されたサブセットの数が決定される。ノンゼロサブセット
フラグは、生成されるサブセットを選択するために使われる。メインサブセットと最後の
サブセットは、前記逆スキャンパターンによって生成される。
【0048】
逆量子化部230は、エントロピー復号化部210から差分量子化パラメータを受信し
、量子化パラメータ予測子を生成する。量子化パラメータ予測子は、図1の量子化部15
0による動作と同様の過程を介して生成される。その後、前記差分量子化パラメータと前
記量子化パラメータ予測子を加えて現在コーディングユニットの量子化パラメータが生成
される。現在コーディングユニットの差分量子化パラメータが符号器から受信されない場
合、前記差分量子化パラメータは、0に設定される。
【0049】
前記量子化パラメータと色差量子化パラメータとの間のマッピング関係を示すパラメー
タがピクチャパラメータセットに含まれる。スライス毎に前記マッピング関係を変更させ
ることが許容されると、スライスヘッダに追加のパラメータが含まれることができる。し
たがって、色差量子化パラメータは、前記量子化パラメータとピクチャパラメータセット
の前記パラメータを利用し、又は前記量子化パラメータと前記2個のパラメータを利用し
て生成される。
【0050】
逆量子化部230は、量子化ブロックを逆量子化する。
【0051】
逆変換部240は、前記逆量子化されたブロックを逆変換して残差ブロックを復元する
。逆変換タイプは、予測モード及び変換ユニットのサイズによって決定される。逆変換タ
イプは、DCTベースの整数変換又はDSTベースの整数変換である。例えば、インター
予測では、DCTベースの整数変換が使われる。イントラ予測では、前記変換ユニットの
サイズが予め決められたサイズより小さい場合、DSTベースの整数変換が使われ、そう
でない場合、DCTベースの整数変換が使われる。色差変換ユニットの逆変換タイプは、
対応する変換ユニットの逆変換タイプと同じである。したがって、色差変換ユニットの逆
変換タイプは、DCTベースの整数変換である。
【0052】
イントラ予測部250は、受信されたイントラ予測情報を利用して現在予測ユニットの
イントラ予測モードを復元し、前記復元されたイントラ予測モードに応じて予測ブロック
を生成する。
【0053】
インター予測部260は、受信されたインター予測情報を利用して現在予測ユニットの
動き情報を復元し、前記動き情報を利用して予測ブロックを生成する。
【0054】
後処理部270は、図1の後処理部180と同様に動作する。
【0055】
ピクチャ格納部280は、後処理部270から後処理された映像を受信し、ピクチャ単
位に前記映像を格納する。ピクチャは、フレーム又はフィールドである。
【0056】
加算部290は、復元された残差ブロックと予測ブロックを加えて復元ブロックを生成
する。
【0057】
図3は、本発明による予測ブロックを生成する装置300を示すブロック図である。
【0058】
本発明による装置300は、パーシング部310、予測モード復号化部320、予測サ
イズ決定部330、参照画素生成部340、参照画素フィルタリング部350及び予測ブ
ロック生成部360を含む。
【0059】
パーシング部310は、受信されたビットストリームから現在予測ユニットのイントラ
予測パラメータをパーシングする。
【0060】
輝度イントラ予測パラメータは、モードグループ指示子及び予測モードインデックスを
含む。前記モードグループ指示子は、現在予測ユニットのイントラ予測モードがMPMグ
ループ(most probable mode group)に属するかどうかを示す
フラグである。前記フラグが1の場合、現在予測ユニットのイントラ予測モードは、MP
Mグループに属する。前記フラグが0の場合、現在予測ユニットのイントラ予測モードは
、残余モードグループ(residual mode group)に属する。前記残余
モードグループは、前記MPMグループに属するイントラ予測モード以外の全てのイント
ラ予測モードを含む。前記予測モードインデックスは、前記モードグループ指示子により
特定されるグループ内での現在予測ユニットのイントラ予測モードを特定する。色差イン
トラ予測パラメータは、色差予測モードインデックスにより特定される。
【0061】
輝度イントラ予測モードは、下記のように誘導される。
【0062】
隣接予測ユニットのイントラ予測モードを利用してMPMグループが構成される。前記
MPMグループのイントラ予測モードは、左側イントラ予測モード及び上側イントラ予測
モードにより適応的に決定される。前記左側イントラ予測モードは、左側に隣接した予測
ユニットのイントラ予測モードであり、前記上側イントラ予測モードは、上側に隣接した
予測ユニットのイントラ予測モードである。前記MPMグループは、3個のイントラ予測
モードで構成される。
【0063】
前記左側又は上側に隣接した予測ユニットが存在しない場合、前記左側又は上側の隣接
予測ユニットのイントラ予測モードは、利用可能でないと設定される。例えば、現在予測
ユニットがピクチャの左側又は上側の境界に位置すると、左側又は上側に隣接した予測ユ
ニットが存在しない。左側又は上側に隣接した予測ユニットが他のスライスに属すると、
左側又は上側に隣接した予測ユニットのイントラ予測モードは、利用可能でないと設定さ
れる。
【0064】
図4は、本発明によるイントラ予測モードを説明する概念図である。図4示すように、
イントラ予測モードの数は、35個である。DCモードとプラナーモードが非方向性モー
ドであり、残りが方向性モードである。
【0065】
左側イントラ予測モード及び上側イントラ予測モードが両方とも利用可能であり、且つ
互いに異なる場合は、前記左側イントラ予測モード及び前記上側イントラ予測モードが前
記MPMグループに含まれ、1個の追加イントラ予測モードが前記MPMグループに追加
される。
【0066】
左側及び上側イントラ予測モードのうち、一つが非方向性モード(non-direc
tional mode)であり、他の一つが方向性モード(directional
mode)の場合、残りの一つの非方向性モードが追加イントラ予測モードとして設定さ
れる。左側及び上側イントラ予測モードが両方とも非方向性モードの場合、垂直モードが
追加イントラ予測モードとして設定される。
【0067】
左側イントラ予測モード及び上側イントラ予測モードのうち一つのみが利用可能な場合
は、前記利用可能なイントラ予測モードが前記MPMグループに含まれ、2個の追加イン
トラ予測モードが前記MPMグループに追加される。
【0068】
前記利用可能なイントラ予測モードが非方向性モードの場合、残りの一つの非方向性モ
ードと垂直モードが追加イントラ予測モードとして設定される。前記利用可能なイントラ
予測モードが方向性モードの場合、2個の非方向性モードが追加イントラ予測モードとし
て設定される。
【0069】
左側イントラ予測モード及び上側イントラ予測モードが両方とも利用可能でない場合は
、DCモード、プラナーモード及び垂直モードが前記MPMグループに追加される。
【0070】
前記モードグループ指示子が前記MPMグループを示す場合、前記予測モードインデッ
クスにより特定されるMPMグループ内のイントラ予測モードが現在予測ユニットのイン
トラ予測モードとして設定される。
【0071】
前記モードグループ指示子が前記MPMグループを示さない場合、MPMグループ内の
3個のイントラ予測モードがモード番号順に再整列される。MPMグループの3個のイン
トラ予測モードのうち、最も小さいモード番号を有するイントラ予測モードが第1の候補
に設定され、中間モード番号を有するイントラ予測モードが第2の候補に設定され、最も
大きいモード番号を有するイントラ予測モードが第3の候補に設定される。
【0072】
前記予測モードインデックスが前記MPMグループ内の第1の候補のモード番号より大
きい又は同じ場合、前記予測モードインデックスの値が1ほど増加する。前記予測モード
インデックスが前記MPMグループ内の第2の候補のモード番号より大きい又は同じ場合
、前記予測モードインデックスの値が1ほど増加する。前記予測モードインデックスが前
記MPMグループ内の第3の候補のモード番号より大きい又は同じ場合、前記予測モード
インデックスの値が1ほど増加する。前記最後の予測モードインデックスが現在予測ユニ
ットのイントラ予測モードのモード番号に設定される。
【0073】
色差イントラ予測モードは、前記色差予測モードインデックスにより特定されるイント
ラ予測モードとして設定される。前記色差予測モードインデックスがDMモードを示す場
合、前記色差イントラ予測モードは、輝度イントラ予測モードと同じに設定される。
【0074】
予測サイズ決定部330は、変換ユニットのサイズを特定する変換サイズ情報に基づい
て予測ブロックのサイズを決定する。前記変換サイズ情報は、一つ以上のsplit_t
u_flagである。色差予測ブロックのサイズも前記変換サイズ情報に基づいて決定さ
れる。色差予測ブロックの最小サイズは、4×4である。
【0075】
変換ユニットのサイズが現在予測ユニットのサイズと同じ場合、予測ブロックのサイズ
は、現在予測ユニットのサイズと同じである。
【0076】
変換ユニットのサイズが現在予測ユニットのサイズより小さい場合、予測ブロックのサ
イズは、変換ユニットのサイズと同じである。この場合、復元ブロックを生成する過程は
、現在予測ユニットの各サブブロック毎に実行される。即ち、現在サブブロックの予測ブ
ロックと残差ブロックが生成され、前記予測ブロックと残差ブロックを加えて現在サブブ
ロックの復元ブロックが生成される。その後、復号化の順序上、次のサブブロックの予測
ブロック、残差ブロック及び復元ブロックが生成される。復元イントラ予測モードが前記
全てのサブブロックの予測ブロックを生成するのに使われる。現在サブブロックの復元ブ
ロックの一部画素が次のサブブロックの参照画素として利用される。したがって、原本サ
ブブロックにさらに類似の予測ブロックの生成が可能である。
【0077】
参照画素生成部340は、現在ブロックの一つ以上の参照画素が利用可能でない場合、
参照画素を生成する。現在ブロックの参照画素は、(x=0、2N-1、y=-1)に位
置する上側参照画素と、(x=-1、y=0、2M-1)に位置する左側参照画素と、(
x=-1、y=-1)に位置するコーナー参照画素とで構成される。Nは、現在ブロック
の横の長さであり、Mは、現在ブロックの縦の長さである。現在ブロックは、現在予測ユ
ニット又は変換ユニットの大きさを有する現在サブブロックである。現在色差ブロックの
参照画素も利用可能でない場合、生成される。
【0078】
全ての参照画素が利用可能でない場合、全ての参照画素が2L-1に代替される。Lの
値は、輝度画素の値を表現するのに使われるビットの数である。
【0079】
利用可能な参照画素が利用可能でない参照画素の片側方向にのみ存在する場合、前記利
用可能でない参照画素の値は、前記利用可能でない参照画素に最も近い位置の参照画素の
値に代替される。
【0080】
利用可能な参照画素が利用可能でない参照画素の両側方向に存在する場合、各方向に最
も近い参照画素の平均値又は予め決められた方向に前記利用可能でない参照画素に最も近
い位置の参照画素の値に代替される。
【0081】
参照画素フィルタリング部350は、前記イントラ予測モード及び変換ユニットのサイ
ズに基づいて現在輝度ブロックの参照画素を適応的にフィルタリングする。
【0082】
DCモードでは参照画素がフィルタリングされない。垂直モード及び水平モードでも参
照画素がフィルタリングされない。前記垂直モード及び水平モード以外の方向性モードで
は、参照画素が前記現在ブロックのサイズによって適応的にフィルタリングされる。
【0083】
現在ブロックのサイズが4×4の場合、全てのイントラ予測モードで前記参照画素がフ
ィルタリングされない。8×8、16×16及び32×32のサイズで、参照画素がフィ
ルタリングされなければならないイントラ予測モードの数は、現在ブロックのサイズが大
きくなるほど増加する。例えば、垂直モードと前記垂直モードに隣接した予め決められた
個数のイントラ予測モードでは、参照画素がフィルタリングされない。水平モードと前記
水平モードに最も隣接した予め決められた個数のイントラ予測モードでも、参照画素がフ
ィルタリングされない。前記予め決められた個数は、0~7に存在し、現在ブロックのサ
イズが大きくなるほど減少する。
【0084】
参照画素フィルタリング部350は、イントラ予測モード及び変換ユニットのサイズに
関係なく現在色差ブロックの参照画素をフィルタリングしない。
【0085】
予測ブロック生成部360は、前記復元されたイントラ予測モードに応じて参照画素を
利用して現在ブロックの予測ブロックを生成する。
【0086】
DCモードでは、(x=0,...,N-1、y=-1)に位置するN個の参照画素と
、(x=-1、y=0,...,M-1)に位置するM個の参照画素を平均して予測画素
が生成される。参照画素に接する予測ブロックの予測画素は、1個又は2個の前記予測画
素に接する参照画素を利用してフィルタリングされる。色差予測画素は、フィルタリング
されない。
【0087】
垂直モードでは、垂直参照画素の値を複写して予測画素が生成される。左側参照画素に
接する予測画素は、前記左側隣接参照画素とコーナー参照画素を利用してフィルタリング
される。色差予測画素は、フィルタリングされない。
【0088】
水平モードでも、水平参照画素の値を複写して予測画素が生成される。上側参照画素に
接する予測画素は、前記上側隣接参照画素とコーナー参照画素を利用してフィルタリング
される。色差予測画素は、フィルタリングされない。
【0089】
図5は、本発明による残差ブロックを生成する装置400を示すブロック図である。
【0090】
本発明による装置400は、エントロピー復号化部410、逆スキャニング部420、
逆量子化部430及び逆変換部440を含む。
【0091】
エントロピー復号化部410は、符号化された残差信号がエントロピー復号化されて量
子化係数成分を生成する。エントロピーコーディングにCABACが使われると、前記量
子化された係数成分は、重要フラグ、係数符号及び係数レベルを含む。前記重要フラグは
、対応する量子化変換係数が0であるか否かを示す。前記係数符号は、0でない量子化変
換係数の符号を示し、前記係数レベルは、0でない量子化変換係数の絶対値を示す。
【0092】
逆スキャニング部420は、逆スキャンパターンを決定し、前記逆スキャンパターンに
よって量子化ブロックを生成する。逆スキャニング部420は、図2の逆スキャニング部
220と同様に動作する。
【0093】
逆量子化部430は、量子化パラメータを誘導し、逆量子化マトリクスを選択し、前記
量子化ブロックを逆量子化して変換ブロックを生成する。
【0094】
輝度量子化パラメータは、下記のように誘導される。
【0095】
量子化ユニットの最小サイズが決定される。量子化ユニットの最小サイズは、ピクチャ
パラメータセットに含まれるQUサイズ指示子を使用してピクチャ毎に決定される。QU
サイズ指示子は、量子化ユニットの最小サイズを特定する。
【0096】
現在コーディングユニットの差分量子化パラメータ(dQP)が復元される。dQPは
、エントロピー復号化を介して量子化ユニット毎に生成される。現在コーディングユニッ
トが符号化されたdQPを含まない場合、dQPは、0に設定される。量子化ユニットが
複数個のコーディングユニットを含む場合、dQPが0でない係数を含む最初のコーディ
ングユニットのビットストリームに含まれる。
【0097】
現在コーディングユニットの前記量子化パラメータ予測子が生成される。前記量子化パ
ラメータ予測子は、図2の逆量子化部230の動作と同様に生成される。量子化ユニット
が複数個のコーディングユニットを含む場合、復号化の順序上、最初のコーディングユニ
ットの量子化パラメータ予測子が生成され、前記生成された量子化パラメータ予測子が前
記量子化ユニット内の全ての量子化ユニットに使われる。
【0098】
dQPと前記量子化パラメータ予測子を利用して量子化パラメータが生成される。
【0099】
色差量子化パラメータは、輝度量子化パラメータ及び前記輝度量子化パラメータと色差
量子化パラメータとのマッピング関係を示すオフセットパラメータ(offset pa
rameter)を利用して生成される。前記オフセットパラメータは、ピクチャパラメ
ータセットに含まれる。前記オフセットがスライス毎に変更されることが許容されると、
前記オフセットパラメータは、スライスヘッダに含まれるオフセット調節パラメータ(o
ffset adjusting paramter)により変更される。
【0100】
逆変換部440は、前記変換ブロックを逆変換して残差ブロックを生成する。逆変換タ
イプは、予測モード及び変換ユニットのサイズによって決定される。変換タイプは、DC
Tベースの整数変換又はDSTベースの整数変換である。イントラ予測では、輝度変換ユ
ニットのサイズが8×8より小さい場合、DSTベースの整数変換を使用し、そうでない
場合、DCTベースの整数変換を使用する。色差変換ブロックに対してはDCTベースの
整数変換を使用する。
【0101】
前記予測ブロックと残差ブロックが加算されて復元ブロックが生成される。復元ブロッ
クのサイズは、変換ユニットのサイズと同じである。したがって、予測ユニットのサイズ
が変換ユニットより大きい場合、最初の復元ブロックが生成された後に最後の復元ブロッ
クが生成される時まで、復号化の順序上、次のブロックの予測ブロック、残差ブロックが
生成して復元ブロックを生成する。現在予測ユニットのイントラ予測モードが前記予測ブ
ロック及び残差ブロックを生成するのに利用される。
【0102】
以上、実施例を参照して説明したが、該当技術分野の熟練された当業者は、特許請求の
範囲に記載された本発明の思想及び領域から外れない範囲内で本発明を多様に修正及び変
更可能であることを理解することができる。
【符号の説明】
【0103】
120 イントラ予測部
図1
図2
図3
図4
図5