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特開2024-45849変圧器の冷却装置のファンユニットの制御回路
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  • 特開-変圧器の冷却装置のファンユニットの制御回路 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024045849
(43)【公開日】2024-04-03
(54)【発明の名称】変圧器の冷却装置のファンユニットの制御回路
(51)【国際特許分類】
   H01F 27/08 20060101AFI20240327BHJP
   H01F 27/02 20060101ALI20240327BHJP
【FI】
H01F27/08 153
H01F27/02 150
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022150892
(22)【出願日】2022-09-22
(71)【出願人】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】河本 一博
【テーマコード(参考)】
5E050
5E059
【Fターム(参考)】
5E050BA06
5E050BA10
5E059BB03
(57)【要約】
【課題】本発明はファンユニットの2段として選択された群の動作に対する信頼性を高め、ファンユニットの2段として選択された群の動作確認テストの容易化も図った変圧器の冷却装置のファンユニットの制御回路を提供する。
【解決手段】変圧器の周囲に複数のファンユニットが配置されて成る冷却装置で、複数のファンユニットは、予備用のファンユニットを除き、第1の群GP1から第3の群GP3までのいずれかに属し且つ第1の群GP1から第3の群GP3のそれぞれを切替部5、6、7により1段と2段とのいずれかに選択設定することができ、遮断器CB1が入のときに第1の群GP1から第3の群GP3のうちの1段として選択された群が運転され、第1の並列用遮断器CB2と第2の並列用遮断器CB3との双方が入のときに第1の群GP1から第3の群GP3のうちの2段として選択された群が運転される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の発電機、第1の並列用遮断器、変圧器、遮断器を有する第1の配線と、第2の発電機、第2の並列用遮断器、変圧器、遮断器を有し、前記変圧器及び前記遮断器は前記第1の配線と共通する第2の配線とを備えると共に、前記変圧器の周囲に冷却装置の複数のファンユニットが配置されている発電施設に用いられ、
前記複数のファンユニットは、予備用のファンユニットを除き、第1から第3までの3つの群のいずれかに属しており、且つ、前記第1から第3までの3つの群のそれぞれを切替部により1段と2段とのいずれかに選択設定することができる変圧器の冷却装置のファンユニットの制御回路において、
前記遮断器が入のときに、前記複数のファンユニットの3つの群のうちの1段として選択された群が運転され、前記第1の並列用遮断器と前記第2の並列用遮断器との双方が入のときに、前記複数のファンユニットの3つの群のうちの2段として選択された群が運転されることを特徴とする変圧器の冷却装置のファンユニットの制御回路。
【請求項2】
前記ファンユニットの操作を自動に設定することができる開閉器を有する配電盤を備え、前記配電盤の開閉器が自動に設定された状態で、前記遮断器が入のときに、前記複数のファンユニットの3つの群のうちの1段として選択された群が運転され、前記第1の並列用遮断器と前記第2の並列用遮断器との双方が入のときに、前記複数のファンユニットの3つの群のうちの2段として選択された群が運転されることを特徴とする請求項1に記載の変圧器の冷却装置のファンユニットの制御回路。
【請求項3】
前記予備用のファンユニットを、前記切替部とは異なる切替部による切り替えで、前記複数のファンユニットの前記第1から第3までの3つの群のいずれかに加えることができることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の変圧器の冷却装置のファンユニットの制御回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、水力発電所等の所定の発電施設に用いられる主要変圧器等の変圧器を冷却するための冷却装置に関し、特に変圧器の周囲に設置された冷却装置が有する複数のファンユニットを制御する回路の改善に関する。
【背景技術】
【0002】
所定の発電施設では、例えば、水車発電機等の発電機と繋がった主要変圧器等の変圧器を冷却するために、特許文献1に示されるように、変圧器の周囲に複数の冷却用のファンユニットを有する冷却装置が設置されている。各ファンユニットは、一台の主要変圧器に対し8台から15台であり、そのうちの1台は予備用とされるのが一般的である。冷却装置の運転効率を高めるために、8台から15台のファンユニットを3群に分割して、これらの3つのファンユニットの群をそれぞれ1段と2段とに振り分けて運転する制御が行われる。
【0003】
そして、このような冷却装置が有する複数のファンユニットの制御にあたり、本件の図7に示されるように、配電盤500において、「遠方」を選択するための開閉器502と「直接」を選択するための開閉器503とを切り替える切替部501にて「遠方」が選択されていれば、ファンユニット操作の自動設定用の開閉器504、505が自動(入)に設定された状態で、遮断器CB(CB1、CB2、CB3のいずれか)が入になると、冷却装置の複数のファンユニットの第1のGP1、第2の群GP2、第3の群GP3のうち切替部506、507、508で1段として選択された群(例えば、第1の群GP1及び第2の群GP2)が運転される場合があった。そして、冷却装置のファンユニットの1段の運転がされても、変圧器の温度上昇を温度リレー509が検知した場合には、更に、切替部506、507、508で2段として選択された冷却装置の群(例えば、第3の群GP3)が運転される場合もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭59-222910号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、温度リレーは素子不良による誤作動等による不調が生ずる場合があるので、本件の図7に示されるように温度リレー509を利用することによって、上記の2段として選択されたファンユニットの群に対する運転の制御への信頼性が低くなるという不具合が生ずる。そして、このような不調となった温度リレー509への対応は、当該温度リレー509が高価であるにもかかわらずその交換が一般的であるので、修理費用が高額化するという問題も生じてしまう。
【0006】
また、変圧器のファンユニットの制御回路において、ファンユニットの3つの群のうちの2段として選択された群の動作確認テストが求められる場合がある。この点、ファンユニットの3つの群のうちの2段として選択された群が動作する条件として、変圧器の温度上昇を温度リレーが検知することとした変圧器のファンユニットの制御回路では、変圧器の温度上昇を温度リレーで検知することを意図的に行うことは容易ではない。これにともない、実際の状態に合わせたかたちで、ファンユニットの3つの群のうちの2段として選択された群の動作テストを行うことも容易でなくなる。
【0007】
本発明は、上記課題を鑑みたもので、ファンユニットの2段として選択された群の動作に対する信頼性を高め、当該ファンユニットの2段として選択された群の動作確認テストの容易化も図ることができる変圧器の冷却装置のファンユニットの制御回路を提供することを主たる目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を達成するために、本発明の変圧器の冷却装置のファンユニットの制御回路は、第1の発電機、第1の並列用遮断器、変圧器、遮断器を有する第1の配線と、第2の発電機、第2の並列用遮断器、変圧器、遮断器を有し、前記変圧器及び前記遮断器は前記第1の配線と共通する第2の配線とを備えると共に、前記変圧器の周囲に冷却装置の複数のファンユニットが配置されている発電施設に用いられ、前記複数のファンユニットは、予備用のファンユニットを除き、第1から第3までの3つの群のいずれかに属しており、且つ、前記第1から第3までの3つの群のそれぞれを切替部により1段と2段とのいずれかに選択設定することができる変圧器の冷却装置のファンユニットの制御回路において、前記遮断器が入のときに、前記複数のファンユニットの3つの群のうちの1段として選択された群が運転され、前記第1の並列用遮断器と前記第2の並列用遮断器との双方が入のときに、前記複数のファンユニットの3つの群のうちの2段として選択された群が運転されることを特徴としている。発電機は、例えば、水車発電機である。これに伴い、発電施設は、例えば、水力発電所である。変圧器は、例えば、主要変圧器(主要変圧器について主変圧器と称する場合もある。)である。変圧器は、例えば、絶縁油が封入された油入変圧器である。冷却装置は、例えば、変圧器が油入変圧器の場合に、絶縁油を変圧器から冷却装置のファンユニットに送って、ファンユニットのファンで冷却した後、変圧器に戻すものとなっている。
【0009】
このように、複数のファンユニットの第1から第3までの3つの群のうちの1段として選択された群の運転は遮断器が入であることを条件とされ、複数のファンユニットの第1から第3までの3つの群のうちの2段として選択された群の運転は第1の並列用遮断器と第2の並列用遮断器との双方が入であることを条件とされて、変圧器の温度上昇を温度リレーで検知することが条件とされていない。
【0010】
そして、本発明の変圧器の冷却装置のファンユニットの制御回路では、前記ファンユニットの操作を自動に設定することができる開閉器を有する配電盤を備え、前記配電盤の開閉器が自動に設定された状態で、前記遮断器が入のときに、前記複数のファンユニットの3つの群のうちの1段として選択された群が運転され、前記第1の並列用遮断器と前記第2の並列用遮断器との双方が入のときに、前記複数のファンユニットの3つの群のうちの2段として選択された群が運転されることを特徴としている(請求項2)。
【0011】
また、本発明の変圧器の冷却装置のファンユニットの制御回路では、前記予備用のファンユニットを、前記切替部とは異なる切替部による切り替えで、前記複数のファンユニットの前記第1から第3までの3つの群のいずれかに加えることができることを特徴としている(請求項3)。
【0012】
これにより、予備用のクーラユニットについて、複数のクーラユニットのうちの3つの群のうちの第1の群のクーラユニットが故障したときや、同第1の群のクーラユニットの冷却増強のために、第1の群に加えたり、複数のクーラユニットのうちの3つの群のうちの第2の群のクーラユニットが故障したときや、同第2の群のクーラユニットの冷却増強のために、第2の群に加えたり、更には、複数のクーラユニットのうちの3つの群のうちの第3の群のクーラユニットが故障したときや、同第3の群のクーラユニットの冷却増強のために、第3の群に加えたり、との切り替えができる。
【発明の効果】
【0013】
以上に述べたように、本発明の変圧器の冷却装置のファンユニットの制御回路では、複数のファンユニットの第1から第3までの3つの群のうちの1段として選択された群の運転は遮断器が入であることを条件とされ、複数のファンユニットの第1から第3までの3つの群のうちの2段として選択された群の運転は第1の並列用遮断器と第2の並列用遮断器との双方が入であることを条件とされて、変圧器の温度上昇を温度リレーで検知することが条件とされていない。このため、素子不良による誤作動等による不調が生ずる場合がある温度リレーを用いないので、ファンユニットの2段として選択された群の動作に対する信頼性を高めることができる。また、高額な温度リレーを用いないことにもなるので、温度リレーの交換に伴う修理費用の高額化を抑制することができる。そして、複数のファンユニットの3つの群のうちの2段として選択された群の運転の条件は、第1の並列用遮断器と第2の並列用遮断器との双方を入にすることなので、再現性が簡易であり、ファンユニットの2段として選択された群の動作確認テストの容易化も図ることができる。
【0014】
特に、請求項3の発明の変圧器の冷却装置のファンユニットの制御回路では、予備用のクーラユニットについて、複数のクーラユニットのうちの3つの群のうちの第1の群のクーラユニットが故障したときや、同第1の群のクーラユニットの冷却増強のために、第1の群に加えたり、複数のクーラユニットのうちの3つの群のうちの第2の群のクーラユニットが故障したときや、同第2の群のクーラユニットの冷却増強のために、第2の群に加えたり、更には、複数のクーラユニットのうちの3つの群のうちの第3の群のクーラユニットが故障したときや、同第3の群のクーラユニットの冷却増強のために、第3の群に加えたり、との切り替えが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明が適用可能な発電施設の配線の一部を概略的に示した配線図である。
図2】本発明が適用された変圧器の冷却装置のファンユニットの制御回路の一部の一例を示した説明図である。
図3】本発明が適用可能な変圧器及びその冷却装置の一例の概略を示した説明図であり、その一方側の側面図を示している。
図4】本発明が適用可能な変圧器及びその冷却装置の一例の概略を示した説明図であり、その他方側の側面図を示している。
図5】本発明が適用可能な変圧器及びその冷却装置の一例の概略を示した説明図であり、その正面図を示している。
図6】本発明が適用可能な変圧器及びその冷却装置の一例の概略を示した説明図であり、その平面図を示している。
図7】温度リレーを用いた変圧器の冷却装置のファンユニットの制御回路の一部を概略的に示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1において、本発明が適用可能な発電施設の一例として、水力発電所100の配線の一部が概略的に示されている。水力発電所100は、第1の水車発電機101、第1の並列用遮断器CB2、主要変圧器1及び遮断器CB1を有する第1の配線L1と、第2の水車発電機102、第2の並列用遮断器CB3、主要変圧器1及び遮断器CB1を有する第2の配線L2とを備える。第2の配線L2は、第2の並列用遮断器CB3から遮断器CB1との間の経路部分が第1の配線L1と共通になり、主要変圧器1、遮断器CB1も共通になっている。このうち、並列用遮断器CB2、CB3、主要変圧器1及び遮断器CB1については、後において、図2を用いて変圧器の冷却装置2のファンユニット21の制御との関連でも説明がされ、さらに下記において図3から図6を用いて、主要変圧器1の周囲に配置された冷却装置2のファンユニット21の配置なども概説がされる。図1では、このように、1つの主要変圧器1に対して2つの水車発電機101、102が繋がっていることを簡潔に示すことを目的の1つとしており、これに伴い、第1の配線L1及び第2の配線L2の一部を簡略化して示している。
【0018】
主要変圧器1は、図3から図6に示されるように、当該主要変圧器1を冷却するために、主要変圧器1の周囲に複数のファンユニット21を有する冷却装置2が設置されている。主要変圧器1は、例えば、絶縁油が封入された油入変圧器であるが、公知のものでもよいので、その構成についての説明は省略した。冷却装置2は、例えば、主要変圧器1が上記のように油入変圧器の場合に、絶縁油を主要変圧器1から冷却装置2のファンユニット21に送って、ファンユニット21のファンで冷却した後、主要変圧器1に戻すものとなるが、当該冷却装置2も公知のものでもよいので、その構成についての説明は省略した。
【0019】
冷却装置2のファンユニット21の数は、この実施形態では、10個(ファンユニット21aから21j)となっている。10個のファンユニット21aから21jは、主要変圧器1の一方側の側面に、第1のファンユニット21a、第2のファンユニット21b、第3のファンユニット21c、第4のファンユニット21dとして配置されると共に、主要変圧器1の他方側の側面に、第5のファンユニット21e、第6のファンユニット21f、第7のファンユニット21g、第8のファンユニット21h、第9のファンユニット21i、第10のファンユニット21jとして配置されている。なお、ファンユニット21aから21jは、それぞれ3つのファンを有している。
【0020】
そして、この実施形態では、第1のファンユニット21a、第3のファンユニット21c、第4のファンユニット21dで、図2に示される第1の群GP1となっており、また、第5のファンユニット21e、第7のファンユニット21g、第9のファンユニット21iで、図2に示される第2群のGP2となっており、更に第6のファンユニット21f、第8のファンユニット21h、第10のファンユニット21jで、図2に示される第3群のGP3となっているもので、第2のファンユニット21bは予備用とされている。このように各群に属するファンユニットをバラけたかたちで振り分けたのは、冷却装置2の後述する一段や二段での運転時の冷却効率を高めるためである。
【0021】
冷却装置2は、ファンユニット21の操作が自動に設定された状態のときには、まず第1の群GP1、第2の群GP2、第3の群GP3のうち1段に選択された群を運転し、1段に選択された群の運転では冷却不足等の場合に、第1の群GP1、第2の群GP2、第3の群GP3のうち2段に選択された群の運転もする。
【0022】
この実施形態では、図2に示されるように、第1の群GP1は、切替部5により、図では左側の「1段」、図では中央の「直接」、図では右側の「2段」のいずれかの設定に切り替えることができ、第2の群GP2は、切替部6により、図では左側の「1段」、図では中央の「直接」、図では右側の「2段」のいずれかの設定に切り替えることができると共に、第3の群GP3は、切替部7により、図では左側の「1段」、図では中央の「直接」、図では右側の「2段」のいずれかの設定に切り替えることができる。
【0023】
これにより、例えば、第1の群GP1を「1段」とし、第2の群GP2及び第3の群GP3を「2段」としたり、第1の群GP1及び第2の群GP2を「1段」とし、第3の群GP3を「2段」としたりすることが可能である。
【0024】
また、図2に示されるように、切替部5、6、7での「直接」の選択は、「遠方」を選択するための開閉器11と「直接」を選択するための開閉器12とを切り替える切替部10にて、「直接」が選択されていることが前提となる。切替部5、6、7で「直接」を選択した場合には、主要変圧器1の近場となる場所において、「直接」が選択された群GP1、GP2、GP3を任意に運転することができる。
【0025】
切替部10にて「遠方」が選択されている場合で、配電盤13において、ファンユニット操作の自動設定用の開閉器14、15を切にして、ファンユニット操作の手動設定用の開閉器16を入にした場合には、第1の群GP1、第2の群GP2、第3の群GP3のうち1段に選択された群を、主要変圧器1から遠方となる場所で手動にて運転することができ、ファンユニット操作の手動設定用の開閉器17を入にした場合には、第1の群GP1、第2の群GP2、第3の群GP3のうち2段に選択された群を、主要変圧器1から遠方となる場所で手動にて運転することができる。
【0026】
切替部10にて「遠方」が選択されている場合で、配電盤13において、ファンユニット操作の手動設定用の開閉器16、17を切にして、ファンユニット操作の自動設定用の開閉器14、15を自動(入)に設定した場合には、遮断器CB1、CB2、CB3の入との関係で、第1の群GP1、第2の群GP2、第3の群GP3のうち「1段」に選択された群の運転と第1の群GP1、第2の群GP2、第3の群GP3のうち「2段」に選択された群の運転とを設定することができる。
【0027】
すなわち、遮断器CB1が入になった場合には、第1の群GP1、第2の群GP2、第3の群GP3のうちの切替部5、6、7で「1段」が選択された群が運転され、次に、並列用遮断器CB2、CB3の双方が入になった場合(すなわち、第1の水車発電機101、第2の水車発電機102の双方が回った場合)には、前記「1段」が選択された群に加えて第1の群GP1、第2の群GP2、第3の群GP3のうちの切替部5、6、7で「2段」が選択された群も運転されることとなる。
【0028】
そして、予備用の第2のファンユニット21bについては、切替部8により、第1の群GP1、第2の群GP2、第3の群GP3のうちのいずれかに加えたり、反対に、第1の群GP1、第2の群GP2、第3の群GP3のうちのいずれにも加えない切の状態にしたりすることも可能である。これにより、予備用の第2のファンユニット21bを、第1の群GP1に属するファンユニットの故障時用や、第1の群GP1の冷却増強用に加入させたり、第2の群GP2に属するファンユニットの故障時用や、第2の群GP2の冷却増強用に加入させたり、更には第3の群GP3に属するファンユニットの故障時用や、第3の群GP3の冷却増強用に加入させたりすることができる。
【符号の説明】
【0029】
1 主要変圧器(変圧器)
2 冷却装置
21aから21j ファンユニット
5、6、7 切替部
8 切替部
10 切替部
13 配電盤
CB1 遮断器
CB2 第1の並列用遮断器
CB3 第2の並列用遮断器
GP1 第1の群
GP2 第2の群
GP3 第3の群
100 水力発電所(発電施設)
101 第1の水車発電機
102 第2の水車発電機
L1 第1の配線
L2 第2の配線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7