IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ イフコ・ジャパン 株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-物流容器の検査方法及び洗浄方法 図1
  • 特開-物流容器の検査方法及び洗浄方法 図2
  • 特開-物流容器の検査方法及び洗浄方法 図3
  • 特開-物流容器の検査方法及び洗浄方法 図4
  • 特開-物流容器の検査方法及び洗浄方法 図5
  • 特開-物流容器の検査方法及び洗浄方法 図6
  • 特開-物流容器の検査方法及び洗浄方法 図7
  • 特開-物流容器の検査方法及び洗浄方法 図8
  • 特開-物流容器の検査方法及び洗浄方法 図9
  • 特開-物流容器の検査方法及び洗浄方法 図10
  • 特開-物流容器の検査方法及び洗浄方法 図11
  • 特開-物流容器の検査方法及び洗浄方法 図12
  • 特開-物流容器の検査方法及び洗浄方法 図13
  • 特開-物流容器の検査方法及び洗浄方法 図14
  • 特開-物流容器の検査方法及び洗浄方法 図15
  • 特開-物流容器の検査方法及び洗浄方法 図16
  • 特開-物流容器の検査方法及び洗浄方法 図17
  • 特開-物流容器の検査方法及び洗浄方法 図18
  • 特開-物流容器の検査方法及び洗浄方法 図19
  • 特開-物流容器の検査方法及び洗浄方法 図20
  • 特開-物流容器の検査方法及び洗浄方法 図21
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024045910
(43)【公開日】2024-04-03
(54)【発明の名称】物流容器の検査方法及び洗浄方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/90 20060101AFI20240327BHJP
   B08B 3/02 20060101ALI20240327BHJP
【FI】
G01N21/90 Z
B08B3/02 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】24
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022151001
(22)【出願日】2022-09-22
(71)【出願人】
【識別番号】598118880
【氏名又は名称】イフコ・ジャパン 株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100063842
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 三雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118119
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 大典
(72)【発明者】
【氏名】塩屋 圭
【テーマコード(参考)】
2G051
3B201
【Fターム(参考)】
2G051AA11
2G051AB01
2G051BA01
2G051BA06
2G051CA03
2G051CA04
2G051CA07
2G051CB01
2G051CB02
2G051DA06
2G051DA13
2G051EB01
3B201AA21
3B201AB14
3B201BB22
3B201CC01
3B201CC11
3B201CC21
3B201CD41
(57)【要約】
【課題】使用済みの物流容器の検査において、除去対象物の検出時の検出場所の環境、物流容器の状態や人的要因に左右されることがなく、除去対象物の有無、除去対象物の状態や汚れの度合いを正確に認識し、常に一定の判断、選別を行う。
【解決手段】赤外線を物流容器に照射して、反射又は/及び透過させ、反射又は/及び透過した赤外線を検出し、赤外線の検出結果から物流容器の汚損の状態を検出する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
赤外線を物流容器に照射して、反射又は/及び透過させ、反射又は/及び透過した赤外線を検出し、赤外線の検出結果から物流容器の汚損の状態を検出することを特徴とする物流容器の検査方法。
【請求項2】
検出した物流容器の汚損の状態から、物流容器の汚損の状態を判定し、汚損状態の物流容器を選別することを特徴とする請求項1に記載の物流容器の検査方法。
【請求項3】
検出された物流容器の汚損の状態と汚損がない物流容器のデータを比較して、物流容器の汚損の状態を判定することを特徴とする請求項2に記載の物流容器の検査方法。
【請求項4】
前記赤外線の検出結果は、赤外スペクトル又は赤外画像であることを特徴とする請求項1に記載の物流容器の検査方法。
【請求項5】
前記赤外線の検出結果は、赤外スペクトル又は赤外画像であることを特徴とする請求項2に記載の物流容器の検査方法。
【請求項6】
前記赤外線の検出結果は、赤外スペクトル又は赤外画像であることを特徴とする請求項3に記載の物流容器の検査方法。
【請求項7】
物流容器を搬送しつつ洗浄する洗浄方法であって、請求項2から6のうちいずれか1項に記載の物流容器の検査方法を備え、物流容器の洗浄を行った後に、物流容器の汚損の状態を検出することを特徴とする物流容器の洗浄方法。
【請求項8】
物流容器を搬送しつつ洗浄する洗浄方法であって、請求項2から6のうちいずれか1項に記載の物流容器の検査方法を備え、物流容器の洗浄を行う前に、物流容器の汚損の状態を検出することを特徴とする物流容器の洗浄方法。
【請求項9】
選別された汚損状態の物流容器を、再度通常洗浄、高圧洗浄又は除去することを特徴とする請求項7に記載の物流容器の洗浄方法。
【請求項10】
選別された汚損状態の物流容器を、通常洗浄、高圧洗浄又は除去することを特徴とする請求項8に記載の物流容器の洗浄方法。
【請求項11】
物流容器に赤外線を照射する光源と、前記物流容器を反射又は/及び透過した赤外線を検出する検出器と、前記検出器の赤外線の検出結果から、物流容器の汚損の状態を検出する処理装置を備えることを特徴とする物流容器の検査装置。
【請求項12】
前記処理装置は、検出した物流容器の汚損の状態から、物流容器の汚損の状態を判定することを特徴とする請求項11に記載の物流容器の検査装置。
【請求項13】
前記処理装置は、検出された物流容器の汚損の状態と汚損がない物流容器のデータを比較して、物流容器の汚損の状態を判定することを特徴とする請求項12に記載の物流容器の検査装置。
【請求項14】
前記処理装置で汚損状態と判定された物流容器の存在を通知する通知装置を備えることを特徴とする請求項12に記載の物流容器の検査装置。
【請求項15】
前記処理装置で汚損状態と判定された物流容器を誘導する誘導装置を備えることを特徴とする請求項12に記載の物流容器の検査装置。
【請求項16】
前記検出器は赤外スペクトル用検出器又は赤外線カメラであることを特徴とする請求項11に記載の物流容器の検査装置。
【請求項17】
搬送装置上に物流容器を載せて自動的に搬送しつつ物流容器を洗浄する洗浄装置であって、請求項11から16のうちいずれか1項に記載の物流容器の検査装置を備え、前記検査装置は洗浄室の下流側に設置されていることを特徴とする物流容器の洗浄装置。
【請求項18】
搬送装置上に物流容器を載せて自動的に搬送しつつ物流容器を洗浄する洗浄装置であって、請求項11から16のうちいずれか1項に記載の物流容器の検査装置を備え、前記検査装置は洗浄室の上流側に設置されていることを特徴とする物流容器の洗浄装置。
【請求項19】
前記検査装置の下流側から前記洗浄室の上流側の入口に物流容器を搬送する搬送装置を備えることを特徴とする請求項17に記載の物流容器の洗浄装置。
【請求項20】
前記検査装置の下流側に高圧洗浄室を設置したことを特徴とする請求項17に記載の物流容器の洗浄装置。
【請求項21】
前記検査装置の下流側に高圧洗浄室を設置したことを特徴とする請求項18に記載の物流容器の洗浄装置。
【請求項22】
前記検査装置の下流側に高圧洗浄室を設置したことを特徴とする請求項19に記載の物流容器の洗浄装置。
【請求項23】
前記誘導装置で誘導された汚損状態の物流容器を所定の場所へ搬送する搬送装置を備えたことを特徴とする請求項17に記載の物流容器の洗浄装置。
【請求項24】
前記誘導装置で誘導された汚損状態の物流容器を所定の場所へ搬送する搬送装置を備えたことを特徴とする請求項18に記載の物流容器の洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物流容器の検査方法及び物流容器の検査方法を備えた洗浄方法に関し、更には、物流容器の検品作業が自動化された物流容器の洗浄方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、野菜や果物等の農産物の物流にはダンボール箱が用いられているが、繰り返し使用することが出来る合成樹脂製の物流容器の使用も増加してきている。そして、合成樹脂製の物流容器は使用、回収、洗浄、使用というサイクルで再使用(リユース)されている。
【0003】
このような物流容器の再使用は、農家、農協、市場、小売等における使用者が物流容器を所有するのではなく、専門の業者が所有して使用者に貸与するレンタルシステムにより実現された流通サイクルである。そして、このような物流容器の再使用は、このような物流容器のレンタルシステムにより、洗浄、清掃が行われて、リユースされていくことで、環境影響負荷を軽減する役割がある。
【0004】
このようなリユースレンタルを継続するにあたり、使用者その他の利用者が気持ちよく使える清浄度を保つための作業と品質管理は必須である。そのためには使用者及び利用者が不快となる野菜屑、害虫やカビ等の異物、土や砂埃などの汚れ、シール状ラベル、シール状ラベルを剥がした後に残った糊等の物流容器から除去すべき除去対象物を取り除き、物流容器の高い清浄度を保つことが重要となっている。
【0005】
このような合成樹脂製の物流容器の洗浄方法としては、物流容器の搬送手段であるコンベア、洗浄手段、乾燥手段等を備えた洗浄装置を用いて、物流容器をコンベアに載置して移動させて洗浄工程、乾燥工程等を連続して行う方法が用いられている(特許文献1)。このような従来の洗浄装置は、基本的機能として粗洗浄機能、本洗浄機能及び濯ぎ機能を備えて構成され、一直線状に配置されているものが多い。洗浄装置での物流容器の洗浄方法としては、主に温水のみ又は温水と洗剤を組合せた洗浄方法が採用され、これらの洗浄及び濯ぎは、夫々洗浄ノズルと濯ぎノズルから噴射される洗浄水、濯ぎ水等の水等により行われている。
【0006】
しかし、カビ等の異物、土や砂埃などの重度の汚れ、シール状ラベル、シール状ラベルを剥がした後に残った糊等の除去対象物は通常の洗浄工程では確実に落とすことが出来ない為、通常の洗浄工程前に適切な処置をすることが望まれていた。そこで、通常の洗浄工程前に粗洗浄の工程を設け、高圧洗浄を行い、上記のような除去対象物を除去していた。
【0007】
しかし、この高圧洗浄は全ての物流容器に対して行い、上記のような除去対象物が付着していない物流容器に対しても行っていたので、水の無駄であり、又、洗浄時間を延長させ、洗浄コストを高くしていた。
【0008】
そこで、除去対象物が付着し、高圧洗浄が必要な物流容器のみ選別して高圧洗浄が行われるようになった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2018-202359号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、農産物等の物流に使用された容器は、使用方法、収納する農産物、農産物のパッケージングの有無や産地等で、清浄度が異なり、高圧洗浄が必要か否かを判断するためには、野菜屑、害虫やカビ等の異物、土や砂埃などの汚れ、シール状ラベル、シール状ラベルを剥がした後に残った糊等の除去対象物の有無の確認を人が目視で検品作業を行い、仕分けをする必要があった。
【0011】
しかし、除去対象物に対する目視での検品は、洗浄工場の照度環境や検査員の経験、スキル等に依存しているので、統一的な判断、選別が容易ではなく、又、熟練の検査員を多く育て、配置することは困難でもあるという問題点があった。又、物流容器に土や砂埃が付着し、更に水濡れ等が有る時の汚れの検出は、物流容器が乾燥している場合に比べて発見がより困難となり、汚れを見逃してしまう場合が増加するという問題点があった。そのため、汚れた物流容器の選別ミスが発生し、必要な高圧洗浄が行われずに汚れが残った物流容器の流出につながることがあるという問題点があった。
【0012】
又、物流容器は、運搬や保管の利便性から折畳み式の容器が使用されているが、折畳まれた状態では目視できない部分があるので、折畳まれた状態で物流容器の検品を行うことが出来ないという問題点があった。
【0013】
そこで、本発明は除去対象物の検出時の検出場所の環境、物流容器の状態や人的要因に左右されることがなく、除去対象物の有無、除去対象物の状態や汚れの度合いを正確に認識し、常に一定の判断、選別を行うことを目的の1つとする。又、物流容器が折畳まれた状態でも検品を可能とすることを目的の1つとする。又、高圧洗浄が必要な物流容器のみ高圧洗浄を行い、洗浄時の水の使用量を低減し、又、洗浄時間を短縮して、洗浄コストを低くすることを目的の1つとする。そして、物流容器の使用者その他の利用者が気持ちよく使える清浄度を保つことを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
以上のような課題を解決するための手段としての本発明は、赤外線を物流容器に照射して、反射又は/及び透過させ、反射又は/及び透過した赤外線を検出し、赤外線の検出結果から物流容器の汚損の状態を検出することを特徴とする物流容器の検査方法である。
【0015】
又、上記の検査方法において、検出した物流容器の汚損の状態から、物流容器の汚損の状態を判定し、汚損状態の物流容器を選別する物流容器の検査方法である。
【0016】
又、上記の検査方法において、検出された物流容器の汚損の状態と汚損がない物流容器のデータを比較して、物流容器の汚損の状態を判定する物流容器の検査方法である。
【0017】
又、上記の検査方法において、前記赤外線の検出結果は、赤外スペクトル又は赤外画像である物流容器の検査方法である。
【0018】
又、物流容器を搬送しつつ洗浄する洗浄方法であって、上記の物流容器の検査方法を備え、物流容器の洗浄を行った後に、物流容器の汚損の状態を検出する物流容器の洗浄方法である。
【0019】
又、物流容器を搬送しつつ洗浄する洗浄方法であって、上記の物流容器の検査方法を備え、物流容器の洗浄を行う前に、物流容器の汚損の状態を検出する物流容器の洗浄方法である。
【0020】
又、上記の洗浄方法において、選別された汚損状態の物流容器を、通常洗浄、再度通常洗浄、高圧洗浄又は除去する物流容器の洗浄方法である。
【0021】
又、物流容器に赤外線を照射する光源と、前記物流容器を反射又は/及び透過した赤外線を検出する検出器と、前記検出器の赤外線の検出結果から、物流容器の汚損の状態を検出する処理装置を備えることを特徴とする物流容器の検査装置である。
【0022】
又、上記の物流容器の検査装置において、前記処理装置は、検出した物流容器の汚損の状態から、物流容器の汚損の状態を判定する物流容器の検査装置である。
【0023】
又、上記の物流容器の検査装置において、前記処理装置は、検出された物流容器の汚損の状態と汚損がない物流容器のデータを比較して、物流容器の汚損の状態を判定する物流容器の検査装置である。
【0024】
又、上記の物流容器の検査装置において、前記処理装置で汚損状態と判定された物流容器の存在を通知する通知装置を備える物流容器の検査装置である。
【0025】
又、上記の物流容器の検査装置において、前記処理装置で汚損状態と判定された物流容器を誘導する誘導装置を備える物流容器の検査装置である。
【0026】
又、上記の物流容器の検査装置において、前記検出器は赤外スペクトル用検出器又は赤外線カメラである物流容器の検査装置である。
【0027】
又、搬送装置上に物流容器を載せて自動的に搬送しつつ物流容器を洗浄する洗浄装置であって、上記の物流容器の検査装置を備え、前記検査装置は洗浄室の下流側に設置されていることを特徴とする物流容器の洗浄装置である。
【0028】
又、搬送装置上に物流容器を載せて自動的に搬送しつつ物流容器を洗浄する洗浄装置であって、上記の物流容器の検査装置を備え、前記検査装置は洗浄室の上流側に設置されていることを特徴とする物流容器の洗浄装置である。
【0029】
又、上記の物流容器の洗浄装置において、前記検査装置の下流側から前記洗浄室の上流側の入口に物流容器を搬送する搬送装置を備える物流容器の洗浄装置である。
【0030】
又、上記の物流容器の洗浄装置において、前記検査装置の下流側に高圧洗浄室を設置した物流容器の洗浄装置である。
【0031】
又、上記の物流容器の洗浄装置において、前記誘導装置で誘導された汚損状態の物流容器を所定の場所へ搬送する搬送装置を備えた物流容器の洗浄装置である。
【発明の効果】
【0032】
以上のような本発明によれば、赤外線による検出を用いることで照度環境や水濡れ等に左右をされずに除去対象物の検出が出来ることから、検出ミスを抑えられ、汚損した容器の流出防止やラベル及びラベル糊を適切に処理することが可能となった。又、除去対象物の検出時の検出場所の環境、物流容器の状態や人的要因に左右されることがなく、除去対象物の有無、除去対象物の状態や汚れの度合いを正確に認識し、常に一定の判断、選別を行うことが可能となった。又、物流容器が折畳まれた状態での検品が可能となった。又、高圧洗浄が必要な物流容器のみ高圧洗浄を行い、洗浄時の水の使用量を低減し、又、洗浄時間を短縮して、洗浄コストを低くすることが可能となった。そして、物流容器の使用者その他の利用者が気持ちよく使える清浄度を保つことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】検査装置の一実施例概略図
図2】検査装置の他実施例概略図
図3】検査装置の他実施例概略図
図4】検査装置の他実施例概略図
図5】検査装置の他実施例概略図
図6】検査装置の他実施例概略図
図7】検査装置の他実施例概略図
図8】洗浄装置の一実施例概略側面図
図9】洗浄装置の一実施例概略平面図
図10図8A-A断面図
図11】洗浄装置の他実施例概略部分図
図12】洗浄装置の他実施例概略部分図
図13】洗浄装置の他実施例概略平面図
図14】洗浄装置の他実施例概略平面図
図15】洗浄装置の他実施例概略平面図
図16】洗浄装置の他実施例概略平面図
図17】実施例1で得た赤外スペクトル
図18】実施例2で得た赤外スペクトル
図19】実施例2で得た赤外スペクトル
図20】実施例3で得た赤外スペクトル
図21】実施例3で得た赤外スペクトル
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明は、物流容器に赤外線を照射する光源と、物流容器を反射又は/及び透過した赤外線を検出する検出器と、検出器で得られたデータを処理する処理装置と、を備えた物流容器の検査装置であり、又、赤外線を容器に照射して、反射又は/及び透過させ、反射又は/及び透過した赤外線を検出器で検出し、赤外線の検出結果から、物流容器の汚損の状態を検出する物流容器の検査方法である。詳しくは、赤外線の検出結果から得られたデータを処理した状態データを生成することにより汚損の状態を検出する。
【0035】
本発明において、赤外線は、近赤外線、中赤外線及び遠赤外線を含んでいる。本発明は、フーリエ変換赤外線分光法(FTIR)を含む赤外分光法、近赤外分光法又は赤外線カメラを用いた撮像方法を応用し、夫々の方法で得た赤外吸収スペクトル又は赤外線写真画像を利用する発明である。物流容器の検査装置は、物流容器の選別の方法に応じて、分散型赤外分光光度計を含む赤外分光光度計、フーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)、又は赤外線カメラを用いた撮像装置の主な構成機器を用いて構成することが出来る。
【0036】
以下、本発明の実施の形態を図を参照して説明する。図1に示すように、物流容器の検査装置2は、物流容器7に赤外光を照射するための光源21と、物流容器7を反射又は/及び透過した赤外線を検出する検出器23と、検出器23で得られたデータを処理する処理装置25を備えて構成されている。物流容器7は、検査時にはコンベアで構成される検査台20に載置される。尚、検査台20は、テーブル状の台、天板がない枠体状の台等で構成することとしてもよい。
【0037】
物流容器7は、合成樹脂製の長方形の底板71と4枚の側板72で構成される、上部が開口した直方体であり、4枚の側板72を底板71に重ねるように折畳みが可能な容器であってもよく、折畳みが出来ない容器であってもよい。又、底板71と側板72には貫通孔が設けられていなくてもよいが、貫通孔が設けられ、網目状等に構成されていてもよい。図示はしないが、側板72にはラベルを貼付するための平坦はラベル領域が設けられている。
【0038】
検査装置2は、物流容器7に野菜屑、害虫やカビ等の異物、土や砂埃などの汚れ、シール状ラベル、シール状ラベルを剥がした後に残った糊等の物流容器から除去すべき除去対象物の存在の有無、異物の量や汚れ等の程度等の除去対象物の状態、物流容器7の破損の状態を検出するための装置である。物流容器の汚損には、前記の異物や汚れ等の除去対象物の存在と物流容器の破損が含まれる。検査装置2により、物流容器の直接の目視による外観検査ではなく、赤外線を使用し、物流容器7の汚損の程度、状態を検出する。
【0039】
光源21は、物流容器7に赤外線を照射するための装置であり、用いる検出器23に対応していれば特に限定されないが、ネルンスト、グローバー、電熱ニクロム線、白熱球、ハロゲンランプ、タングステンランプ、レーザー励起光源、発光ダイオード(LED)等を用いることが出来る。
【0040】
検出器23は、物流容器7を反射又は/及び透過した赤外線を検出するための装置であり、用いる赤外光や検査方法に対応した検出器を用いればよい。検出器23での検出結果で得られたデータを処理した状態データは、赤外スペクトル(IRスペクトル)や赤外画像等で表される。状態データを作成することが、検出器23での検出結果から物流容器の汚損の状態を検出することとなる。赤外分光法や近赤外分光法を用いる場合には、赤外スペクトルを測定可能な赤外スペクトル用検出器を用い、特に限定されないが、熱的検出器や量子的検出器を用いることが出来る。熱的検出器としては、特に限定されないが、ボロメーター、熱電対、サーミスタ、ゴーレイ検出器、硫酸トリグリシン(TGS或いはDTGS)検出器等のパイロ検出器を用いることが出来、量子的検出器としては、テルル化カドミウム水銀(MCT)検出器等の半導体検出器等を用いることが出来る。又、検出器23として、赤外線が近赤外光の場合にはInGaAsやPbSe等も用いることも出来る。又、検出器23として、光電子増倍管、シリコンフォトセルを用いることが出来る。尚、図示はしないが、検出器23で検出された光電流を増幅する増幅器を備えることが好ましい。
【0041】
又、赤外線カメラを用いた撮像システムを用いる場合には、赤外線カメラが検出器23を構成する。特に、光源21から出射される赤外光を近赤外光とし、近赤外線に対応した近赤外カメラを検出器として使用することにより、物流容器7が組立状態又は折畳状態で除去対象物等の汚損が近赤外カメラと対向せず、近赤外カメラと除去対象物間に物流容器7の底板71又は/及び側板72が存在する場合であっても、除去対象物等の汚損を検出することが出来るので好ましい。
【0042】
検出器23は、コンベア5上を流れる物流容器7の検査対象となる箇所又はその裏面に対向して設置され、光源及び検出器は1対で構成するが、何れか又は両方を複数個設置した構成としてもよく、物流容器7の検査対象となる範囲や汚損の種類によって、又、検出器23が、反射した赤外線を検出するのか、透過した赤外線を検出するのかに応じて、又、物流容器7が組立状態か折畳状態かに応じて、検出器の設置数や設置位置を適宜変更して設置する。検出器23の設置数は1個としてもよいが、検出器の種類や検出方法によっては、1個の場合は物流容器7の一部の範囲しか検査することが出来ないので、広範囲又は全範囲を検査することが出来るように、複数設置することが好ましい。複数の検出器が設置された場合、赤外スペクトル又は赤外線写真画像等の状態データが複数生成されることになる。尚、赤外線の透過を利用する場合には、対応する光源と検出器は物流容器を挟む位置に設置され、赤外線の反射を利用する場合には、対応する光源と検出器は物流容器を挟まない位置に設置される。
【0043】
物流容器7が組立状態の場合であって、物流容器7の内面を検査するために、反射した赤外線を検出する場合、図2に示すように、2個の検出器23を物流容器7の上方で物流容器7を挟んで対向させて設置することが好ましく、物流容器7の対角線上に設置することがより好ましい。更に、図3に示すように、4個の検出器23をそれぞれ物流容器7を挟んで対向させて設置することがより好ましい。
【0044】
又、図4に示すように、検出器23として近赤外カメラ231を用い、折畳状態の物流容器7に近赤外線を透過させて近赤外カメラ231で撮像する場合には、近赤外カメラ231を、物流容器7を挟んで光源21の反対側であって、物流容器7の上方又は下方に設置する。
【0045】
処理装置25は、検出器23又は検出器23からの信号を増幅する増幅器の出力信号から測定に必要な信号を分離し、出力する。信号処理方法はアナログ処理でもデジタル処理でもよい。得られた干渉波形(インターフェログラム)をフーリエ変換により吸収スペクトルへ読み替える機能を備える構成としてもよい。処理装置25は、検出器で得られたデータを処理するための装置であり、ハードウエア及びソフトウエアを備えたコンピュータで構成することが出来る。
【0046】
処理装置25は、検出器23で赤外線を検出した結果、得られたデータを処理して得た状態データとしての赤外スペクトル(IRスペクトル)、赤外線写真画像、その他の画像を生成し、図5に示すように、モニター26を設けて、モニター26に表示させて汚損の状態を検出することが出来る。そして、作業者は、検出器23の検出結果から生成し、汚損の状態を検出した状態データから、物流容器の汚損状態を判定することが出来る。尚、1個の物流容器に対して、上述のように、複数の状態データが生成された場合には、複数の状態データから物流容器の汚損状態を判定することが出来る。ここで汚損状態とは処置が必要な程度の汚損がある状態であり、処置が必要な程度の汚損があるか否かが判定される。ここでの処置とは、除去対象物の除去、再度の通常の洗浄、通常の洗浄以上の強力な洗浄、修理、再使用すべきではない程度の破損のための廃棄等である。尚、処理装置25が、検出結果から生成した状態データから、物流容器の汚損の状態を判定することとしてもよい。
【0047】
具体的には、赤外スペクトルの波長(波形)のパターンにより、定性分析が可能であり、横軸に光の波長や波数、縦軸に透過率(%T)、反射率(%R)又は吸光度(Abs)を用いることで、ピークの高さ及び面積を用いて定量分析を行うことが出来る。このようにして、物流容器7に除去対象物の有無又は存在する除去対象物の成分及びその量を検査、検出、確認することが出来る。そして、物流容器7の原料の合成樹脂のみの波形と比較すると、野菜屑、紙や糊、シリカを含んだ土等の除去対象物の成分が存在すると赤外スペクトルの所定のピーク形状が異なる。
【0048】
そこで、検出された物流容器の汚損の状態と汚損がない物流容器のデータを比較して、具体的には、状態データとしての赤外スペクトルに、基準となる汚損がない物流容器7、即ち物流容器7の原料の合成樹脂の波形と異なる波形が見られた場合に、除去すべき除去対象物がある、汚損状態であると判定することが出来る。この場合、除去対象物の有無が汚損状態の判定基準である。又は、除去対象物の種類毎に或いは除去対象物の種類は問わずに、ピークの高さ及び面積に所定の閾値を設定し、所定の閾値を越えた場合に、除去すべき除去対象物がある、汚損状態であると判定することが出来る。この場合、除去対象物の存在の程度が汚損状態の判定基準である。汚損状態と判定されると、物流容器7に通常の洗浄、再度の通常の洗浄又は通常の洗浄以上の強力な洗浄、修理や廃棄のための除去が必要と判断し、物流容器7を選別することが可能となっている。
【0049】
物流容器の検査装置2は、図示はしないが、分光部を備えて構成される。分光部22は、必要とする波長の光を取り出すためのものであり、分光部は、プリズム、回折格子、光学フィルター等の分散素子、分散素子を備えたモノクロメーター、ビームスプリッター、固定鏡及び移動鏡を備えた干渉計を用いて構成することが出来る。尚、物流容器の検査装置2は、干渉計を備える構成の場合、サンプリング信号発生器、増幅器、A/D変換器等を備えて構成される。尚、フーリエ変換を用いる場合には、分散素子に替えて、ビームスプリッター、固定鏡及び移動鏡を備えた干渉計を備えて構成される。
【0050】
物流容器の検査装置の全部又は一部は、分光器(スペクトロメーター/spectrometer)で構成することが出来る。又、物流容器の検査装置の一構成部分として、検査装置の構成部分の、光源、分光部、検出器、処理装置のうちいずれかの構成を一体的に備えた装置を用いることが出来る。
【0051】
物流容器の検査方法は、上記の物流容器の検査装置2を用いて行うことが出来る。先ず、物流容器に分光部を介して光源21で赤外線を照射して、反射又は/及び透過させる。赤外線を照射する場所は、物流容器7の汚損の検査を行いたい箇所又はその裏面であり、通常は物流容器7の表裏の全面であるが、汚損の検査をしたい一部でもよい。折畳み式の物流容器の場合、物流容器を組立状態で選別してもよく、折畳状態で選別してもよい。又、赤外線を反射させても透過させてもよいが、物流容器を折畳状態で選別する場合には、折畳んだ内側の汚損を検出することが出来、又、光源及び検出器の設置数が少なくてよいので、赤外線を透過させる方法が好ましい。
【0052】
次に、反射又は/及び透過した赤外線を検出器23で検出し、検出結果から検出器23又は増幅器は信号を出力し、処理装置25で、検出器23又は増幅器の出力信号から測定に必要な信号を分離し、赤外線カメラ以外の赤外スペクトル用の検出器23で得られたデータ又は赤外線カメラ以外の赤外スペクトル用の検出器23で得られたデータを増幅処理したデータを処理して、状態データである赤外スペクトル(IRスペクトル)を生成し、汚損の程度、状態を検出する。
【0053】
そして、作業者が、検出した汚損の状態である状態データ、ここでは赤外スペクトルを見て、汚損がない物流容器のデータと比較して、物流容器の汚損の状態を判定する。尚、作業者ではなく、処理装置25が状態データから、物流容器の汚損の状態を判定することとしてもよい。詳しくは、状態データである赤外スペクトルの波形が、基準となる汚損がない物流容器7のデータである原料の波形と異なる波形を示した場合や、所定の波長又は波数における、状態データである赤外スペクトルと予め設定した除去対象物の種類毎或いは種類は問わない除去対象物のピークの高さ及び面積等の所定の閾値とを比較し、状態データが所定の閾値を超えている場合に、除去すべき除去対象物がある、汚損状態であると判定し、汚損状態の物流容器7を選別する。
【0054】
又、検出器23が赤外線カメラの場合、検出器23で得られたデータから、状態データとしての画像データを生成する。画像データの生成が汚損の状態を検出することとなる。そして、画像データをモニター26に出力し、モニター26に表示された状態データから、作業者が、個々の物流容器の汚損の状態を判定し、汚損状態の物流容器を選別する。或いは、処理装置25が画像データその他の状態データを処理して、個々の物流容器の汚損の状態を判定し、詳しくは、状態データと予め記憶した汚損がない物流容器の画像データとを比較して、除去対象物の存在とその程度や再使用すべきではない程度の破損等の汚損状態の物流容器を選別することとしてもよい。
【0055】
検査装置2は、図6に示すように、処理装置25で物流容器が汚損状態であると判定された場合に、汚損状態の物流容器の存在を作業者に通知する通知装置27を備えることが好ましい。通知装置27は、光で通知するライト、音声で通知するスピーカー、文字等の画像で通知するモニター等で構成することが出来る。通知装置27で汚損状態の物流容器の存在を通知された作業者は、その対象の物流容器7を選別することが出来る。
【0056】
又、検査装置2は、図7に示すように、通知装置27は設けずに又は通知装置27と共に、物流容器が汚損状態であると判定された場合に、処理装置25からの指示により、自動で汚損状態と判定された物流容器7を、汚損していない物流容器とは別に保管、移送するための所定の場所に誘導する誘導装置28を備えることが好ましい。誘導装置28としては、油圧シリンダや空気圧シリンダ等を用いることが出来、シリンダ281のピストン282で物流容器7を押圧して、選別台19等の選別場所へ移動させる。又、誘導装置として、図示はしないが、棒状又は板状等の誘導バーを物流容器7の進行方向に張り出させて、通常の移動方向とは別個の方向へ移動させて、選別台等の所定の場所に誘導する構成を用いることが出来る。
【0057】
又、本発明は、上記の容器の検査装置2を備えた物流容器の洗浄装置であり、上記の物流容器の検査方法を備えた物流容器の洗浄方法である。図8及び図9に示すように、物流容器の洗浄装置1は、搬送装置としてのコンベア5上に物流容器7を載せて自動的に搬送しつつ物流容器7を洗浄する洗浄装置であって、通常洗浄を行う洗浄室3と、洗浄室3の下流側(図8及び図9において右側)に設置された検査装置2とを備えて構成されている。
【0058】
又、洗浄装置1の始端部には、物流容器7をコンベア5上に載積するための搬入台11が設置され、洗浄装置1の終端部には、物流容器7を洗浄装置1から搬出するための搬出台12が設置され、搬入台11と搬出台12間には、連続して物流容器7を移動させるコンベア5が設けられている。
【0059】
洗浄室3は、洗浄及び濯ぎの通常洗浄を行うための構成であり、筐体30の内部に、上流側(図8及び図9において左側)から下流側(図8及び図9において右側)に向けて、洗浄を行う本洗浄室31と濯ぎを行う濯ぎ室32を備えて構成され、洗浄室3内には洗浄用ノズル41と濯ぎ用ノズル42が設置されている。筐体30は外形が略直方体形状であり、上流側と下流側の両端が洗浄室3に開口し、コンベア5が筐体30の内部を貫通して設置されている。
【0060】
洗浄用ノズル41と濯ぎ用ノズル42は、図示しない給水管を介して洗浄水や濯ぎ水が供給され、図8図10によく示すように、洗浄室3の底部、上部及び両側部に設置され、洗浄室3の四方から物流容器7を洗浄可能となっている。そして本洗浄室31に設置される洗浄用ノズル41からは、水と洗剤を含む洗浄水が供給され、濯ぎ室32に設置される濯ぎ用ノズル42からは、水を含む濯ぎ水が供給される。尚、洗浄用ノズル41から供給される洗浄水は循環温水、濯ぎ用ノズル42から供給される濯ぎ水は新しい水を使用し、使用後の濯ぎ水は洗浄水に使用することが出来る。
【0061】
洗浄装置1の検査装置2は、物流容器7に赤外光を照射するための光源21、物流容器7を透過又は物流容器7から反射した赤外線を検出する検出器23、光源21及び検出器23を制御し、検出器23が検出した赤外線のデータを処理する処理装置25を備えて構成されている。検査装置2の検査台はコンベア5で構成され、検査装置2でコンベア5上を移動する物流容器7を検査する。検査装置2の光源21及び検出器23は検査の方法に応じて、コンベア5の上方又は下方に設置される。
【0062】
又、洗浄装置1の検査装置2は、図11に示すように、通知装置27を備えることが好ましい。通知装置27で汚損状態の物流容器7の存在を通知された作業者は、その対象の物流容器7を洗浄ラインから取り除き、或いは、汚損状態の物流容器7を次の工程に搬送する不合格ラインへ移動させる。図示はしないが、不合格ラインはコンベア等の搬送装置や台で構成することが出来る。
【0063】
又、洗浄装置1の検査装置2は、図12に示すように、誘導装置28を備えることが好ましい。誘導装置28は、処理装置25で物流容器7が汚損状態であると判定された場合に、処理装置25からの指示に従って、シリンダ281のピストン282で物流容器7を押圧して、物流容器7を不合格ライン82に誘導する。尚、誘導装置28を設ける場合、通知装置27は設けなくてもよく、設けてもよい。
【0064】
搬送装置としてのコンベア5は、図示しない電源により駆動されるモータ等により自動回転して物流容器7を自動的に搬送する装置であり、洗浄室3の底部に設けられた洗浄用ノズル41と濯ぎ用ノズル42の上方に設置され、例えばローラーコンベア、網目状のベルトコンベア、チェーンコンベア等の隙間がある構成により、洗浄室3の底部に設けられた洗浄用ノズル41と濯ぎ用ノズル42から噴射される水等がコンベア5上に載置された物流容器7に到達するように、更には赤外線がコンベア5を通過出来るように構成されている。
【0065】
又、洗浄装置の他の実施の形態としては、図13に示すように、洗浄装置1は、検査装置2の下流側は、汚損していない物流容器が次の工程に搬送される合格ライン81と汚損状態の物流容器7が次の工程に搬送される不合格ライン82に分岐し、不合格ライン82は、検査装置2の下流側から通常洗浄を行う洗浄室3の上流側の入口に物流容器7を搬送するコンベアで構成された搬送装置52で構成されている。尚、図示はしないが、検査装置2は、誘導装置又は/及び通知装置を備えることが好ましい。
【0066】
又、洗浄装置1は、高圧洗浄室を設置した構成としてもよい。図14に示すように、高圧洗浄室8は、上流側と下流側の両端が開口した筐体80の内部に、通常洗浄の水圧に比べて高圧の水を噴射する高圧洗浄用ノズルが設置されると共に、物流容器7を移動させるコンベア5が筐体80の内部を貫通して設置されて構成され、物流容器7を高圧の水で高圧洗浄し、通常の洗浄以上の強力な洗浄を行う。検査装置2の下流側(図14において右側)で搬送装置が2方向に分岐し、一方の合格ライン81としての搬送装置53には洗浄室3、他方の不合格ライン82としての搬送装置54には高圧洗浄室8を設置し、高圧洗浄室8の出口側(図14において右側)から洗浄室3の入口に物流容器7を搬送する搬送装置55を設置する。このような構成とすることで、汚損の程度が高く高圧洗浄を必要とする物流容器のみ高圧洗浄を行うことが出来、全ての物流容器を高圧洗浄しなくてよく、水の節約や洗浄時間短縮を図ることが出来る。尚、図示はしないが、検査装置2は、上述の誘導装置又は/及び通知装置を備えることが好ましい。
【0067】
更に、図15に示すように、搬送装置55に替えて、高圧洗浄室8の出口側から検査装置2の位置に物流容器7を搬送する搬送装置59を設置した構成とし、高圧洗浄された後、通常洗浄のために洗浄室3へ入る前に、再度検査装置2により検査を受ける構成としてもよい。尚、図示はしないが、検査装置2は、誘導装置又は/及び通知装置を備えることが好ましい。
【0068】
更に、図16に示すように、洗浄室3の下流側に検査装置2を設置し、検査装置2の下流側で搬送装置が2方向に分岐し、一方の合格ライン81としての搬送装置56には搬出台12が設置され、他方の不合格ライン82としての搬送装置57には高圧洗浄室8を設置し、高圧洗浄室8の出口側から搬送装置56に通じる搬送装置58を設置した構成としてもよい。
【0069】
尚、図示はしないが、洗浄室3の下流側であって、搬出台12の上流側又は下流側に、洗浄された物流容器を遠心脱水等により脱水する脱水機を設置した構成としてもよく、更に、脱水機の下流側に折畳まれた物流容器を段積みする段積み機を設置した構成としてもよい。
【0070】
又、図示はしないが、濯ぎ室の下流側に物流容器の乾燥を行う乾燥室を設け、物流容器の濯ぎの後にエアブロー等の公知の方法で乾燥を行う構成としてもよい。更に、本洗浄室31及び濯ぎ室32を備えた洗浄室3は一体的な筐体30によって構成されているが、本洗浄室31と濯ぎ室32に分割された筐体を連結して構成してもよい。
【0071】
次に洗浄装置1を用いた物流容器7の洗浄方法について説明する。図8に示すように、物流容器7を搬入台11でコンベア5上に設置する。物流容器7は、予め又は搬入台11で組立状態とし、搬入台11からコンベア5上を搬送され、洗浄室3に入り、洗浄と濯ぎの通常洗浄が行われる。詳しくは、本洗浄室31において、筐体30内に設置された本洗浄用ノズル41から噴射される洗浄水で洗浄される。筐体30内で、物流容器7は一定の向きでもよいが、上下左右の向きを適宜変化させることとしてもよい。尚、本洗浄室31の上流側に粗洗浄室を設け、物流容器の本洗浄の前に粗洗浄を行うこととしてもよい。
【0072】
次いで、物流容器7はコンベア5で濯ぎ室32に運ばれ、濯ぎ用ノズル42から噴射される濯ぎ水で濯がれる。そして、物流容器7はコンベア5で運搬されて、筐体30から排出され、用いる検査装置に応じて、組立状態又は折畳状態として、検査装置2により、除去対象物が存在するか否か、除去対象物の状態や破損の有無の検査がされる。物流容器7を折畳状態で、近赤外線を透過させて検査する場合、光源21と検出器23は1個ずつの1対でよい。
【0073】
物流容器7の汚損の検査を行いたい箇所に光源21で赤外線を照射して、反射又は/及び透過させ、反射又は/及び透過した赤外線を検出器23で検出し、処理装置25で、検出器23又は増幅器の出力信号から測定に必要な信号を分離し、赤外線カメラ以外の赤外スペクトル用検出器23で得られたデータ又は赤外線カメラ以外の赤外スペクトル用検出器23で得られたデータを増幅処理したデータを処理して、状態データとしての赤外スペクトル(IRスペクトル)を生成し、汚損の程度、状態を検出する。
【0074】
そして、作業者が、状態データから、即ち、赤外スペクトルを見て、物流容器の汚損の状態を判定し、汚損した物流容器を選別する。尚、作業者ではなく、処理装置25が状態データから、物流容器の汚損の状態を判定し、詳しくは、例えば状態データと予め設定した所定の閾値とを比較し、状態データが閾値を超えている場合に汚損状態と判定し、汚損状態の物流容器を選別することとしてもよい。
【0075】
又、検出器23が赤外線カメラの場合、検出器23で得られたデータから、状態データとしての画像データを生成し、汚損の程度、状態を検出する。そして、画像データをモニターに出力し、モニターに表示された状態データから、作業者が、個々の物流容器の汚損の状態を判定し、汚損状態の物流容器を選別する。或いは、処理装置25が画像データその他の状態データを処理して、個々の物流容器の汚損の状態を判定し、詳しくは、状態データと予め記憶した汚損がない物流容器の画像データとを比較して、物流容器の汚損の状態を判定し、汚損状態の物流容器を選別することとしてもよい。尚、洗浄装置1における検査装置2の構成は、上述の検査装置2を単独で使用する場合の構成と同じであり、洗浄装置1を用いた洗浄方法における、検査装置2を用いた汚損検査の方法は、上述の検査装置2を単独で使用する検査の方法と同じ方法を用いている。
【0076】
図11に示すように、検査装置2が通知装置27を備えている場合、処理装置25で汚損状態であると判定した場合には通知装置27で作業者に通知される。通知装置27は汚損状態の物流容器7の存在を通知された作業者は、その汚損状態の物流容器7を選別し、図13に示すように、不合格ライン82へ移動させる。又、図12に示すように、検査装置2が誘導装置28を備えている場合、作業者への通知と同時に或いは作業者への通知に替えて処理装置25からの指示により、誘導装置28は、汚損状態の物流容器7を不合格ライン82へ誘導する。汚損していない物流容器7は搬出台12へ搬送される。
【0077】
図13に示すように、検査装置2の下流側で、合格ライン81と不合格ライン82に分岐し、不合格ライン82が洗浄室3の入口に向かう搬送装置52で構成されている場合、汚損した物流容器7は、洗浄室3へ搬送され、再度通常洗浄され、検査装置2による汚損検査が行われる。尚、物流容器7は汚損状態の検査の前又は後で洗浄の前に、折畳状態の場合には組み立てる。又、破損が検出された物流容器7は、不合格ライン82から除去され、修理や廃棄等される。
【0078】
又、洗浄装置1が、図14に示すように、高圧洗浄室8を備えている場合、洗浄前に検査装置2で汚損の程度を検査し、汚損状態を判定し、汚損状態ではない物流容器7は搬送装置53を移動して洗浄室3へ入り、汚損状態の物流容器7は搬送装置54を移動して高圧洗浄室8に入る。物流容器7は高圧洗浄室8で高圧洗浄され、除去対象物を除去した後、搬送装置55を移動して洗浄室3へ入る。洗浄室3へ入った物流容器7は通常の洗浄をされ、搬出台12へ搬送され、折畳まれ、その後、脱水機で脱水され、段積み機で段積みされて、保管場所へ運ばれる。尚、図15に示すように、高圧洗浄室8で高圧洗浄された後、洗浄室3へ入る前に、再度検査装置2により検査を受けることとしてもよい。又、破損が検出された物流容器7は、洗浄装置1のラインから除去され、修理や廃棄等される。
【実施例0079】
ポリプロピレン製の物流容器を、フーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)FT/IR4600(日本分光社製)を用いて赤外領域において光の吸収スペクトルを測定し、物流容器の汚損の程度を検出した。検出条件は以下のとおりである。
検出条件:
測定法:ATR法
測定プリズム:ダイヤモンド
積算回数:32回
又、スペクトルの改正手順として、ATR補正、ノイズ除去、ベースライン補正を全てのサンプルに対して実施した。
【0080】
物流容器の検査箇所は、洗浄後乾燥してメタノールで拭いた箇所(A)、洗浄後乾燥してメタノールで拭いていない箇所(B)、ラベルシールが完全に残っている箇所(C)、ラベルシールを剥がして、物流容器が完全に見える箇所(D)、ラベルシールを剥がして、白い紙層が完全に残存している箇所(E)、ラベルシールを剥がして、白い紙層が薄く残存している箇所(F)とした。図17に示す赤外スペクトルを得た。それぞれの箇所のスペクトルを前記の欧文字で示した。
【0081】
図17に示す赤外スペクトルにおいて、波数が3600~3000(cm-1)や1100~900(cm-1)等の範囲においてピークの違いが顕著となっていることが分かる。具体的には、洗浄後乾燥してメタノールで拭いた箇所(A)及び洗浄後乾燥してメタノールで拭いていない箇所(B)と比較して、ラベルシールが完全に残っている箇所(C)、ラベルシールを剥がして、物流容器が完全に見える箇所(D)、ラベルシールを剥がして、白い紙層が完全に残存している箇所(E)、ラベルシールを剥がして、白い紙層が薄く残存している箇所(F)のピークが高く、広いことが分かる。又、ラベルシールの状態によってもピークの違いが顕著となっていることが分かる。
【0082】
実際の検査において、判定基準となる(A)又は(B)と状態データである(C)~(F)の何れかの赤外スペクトルをみた作業者は、正常な洗浄後乾燥してメタノールで拭いた箇所(A)及び洗浄後乾燥してメタノールで拭いていない箇所(B)とは異なるスペクトルが出た(C)~(F)の何れかの状態の物流容器を汚損状態の物流容器と判定し、選別することが出来る。
【0083】
又、検査装置の処理装置が、判定基準となる(A)又は(B)と状態データである(C)~(F)の何れかの赤外スペクトルから、ラベルシールが完全に残っている箇所(C)、ラベルシールを剥がして、物流容器が完全に見える箇所(D)、ラベルシールを剥がして、白い紙層が完全に残存している箇所(E)、ラベルシールを剥がして、白い紙層が薄く残存している箇所(F)の波形と、正常な洗浄後乾燥してメタノールで拭いた箇所(A)及び洗浄後乾燥してメタノールで拭いていない箇所(B)の波形が異なることを認識し、(C)~(F)の何れかの状態の物流容器を汚損状態であると判定し、又は、例えば、波数が3400(cm-1)又は1100(cm-1)における吸光度0(Abs)を閾値として設定し、当該閾値を越えている波形を示す(C)~(F)の何れかの状態の物流容器を汚損状態であると判定することが出来る。
【実施例0084】
ポリプロピレン製の物流容器を、自記分光光度計UV-3600(株式会社島津製作所製)を用いて赤外領域において光の吸収スペクトルを測定し、物流容器の汚損の程度を検出した。検出条件は以下のとおりである。
検出条件:
スリット幅:0.5nm
測光方法:ダブルビーム測光方法
波長範囲(nm):200.0~3300.0
スキャンスピード:中速
サンプリングピッチ:1
オートサンプリングピッチ:無効
測定モード:シングル
測光値:透過率
スリット幅:5.0nm
時定数:0.1秒
光源:自動
光源切替波長:310.00nm
検出器ユニット:直接受光
検出器切替波長:830.00nm 1650.00nm
グレーティング切替波長:830.00nm
S/R切替:標準
検出器ロック:自動
スリットプログラム: 標準
ビームモード:ダブル
段差補正:無効
【0085】
未使用の物流容器の厚さ1.3mmの箇所(a、b)、物流容器の厚さ1.3mmの箇所(a)に、厚さ0.008mmの土汚れ(c)、厚さ0.01mmの土汚れ(d)、厚さ0.02mmの土汚れ(f)、厚さ0.03mmの玉ねぎの皮(g)、厚さ0.04mmのラベル(h)、厚さ0.11mmのラベル(i)又は干からびたかえる(j)を夫々重ねて、又、未使用の物流容器の厚さ1.3mmの箇所を重ねて2.6mmの厚さとした箇所(e)に、赤外線を透過させて、透過率を測定した。図18及び図19に示す赤外スペクトルを得た。それぞれの箇所のスペクトルを前記の欧文字で示した。尚、図19に示す赤外スペクトルは、図18に示す赤外スペクトルの波長1850~2250nmの部分を拡大したものである。
【0086】
図18及び図19に示す赤外スペクトルにおいて、波長が1850~2200nmや2700~2850nm等の範囲においてピークの違いが顕著となっていることが分かる。具体的には、未使用の物流容器の厚さ1.3mmの箇所(a、b)のみと比較して、物流容器の厚さ1.3mmの箇所(a)に、厚さ0.008mmの土汚れ(c)、厚さ0.01mmの土汚れ(d)、厚さ0.02mmの土汚れ(f)、厚さ0.03mmの玉ねぎの皮(g、)厚さ0.04mmのラベル(h)、厚さ0.11mmのラベル(i)又は干からびたかえる(j)を夫々重ねた場合の透過率(T%)が低いことが分かる。
【0087】
実際の検査において、判定基準となる(a)又は(b)と状態データである(c)、(d)、(f)~(j)の何れかの赤外スペクトルをみた作業者は、未使用の物流容器(a)又は(b)以外のスペクトルが出た(c)、(d)、(f)~(j)の何れかの状態の物流容器を汚損状態の物流容器と判定し、選別することが出来る。
【0088】
又、処理装置が、判定基準となる(a)又は(b)と状態データである(c)、(d)、(f)~(j)の何れかの赤外スペクトルから、厚さ0.008mmの土汚れ(c)、厚さ0.01mmの土汚れ(d)、厚さ0.02mmの土汚れ(f)、厚さ0.03mmの玉ねぎの皮(g)、厚さ0.04mmのラベル(h)、厚さ0.11mmのラベル(i)又は干からびたかえる(j)の波形と、未使用の物流容器(a)又は(b)の波形が異なることを認識し、(c)、(d)、(f)~(j)の何れかの状態の物流容器を汚損状態であると判定し、又は、例えば、波長が2000nm又は2750nmにおける透過率15(T%)を閾値として設定し、当該閾値以下の波形を示す(c)、(d)、(f)~(j)の何れかの状態の物流容器を汚損状態であると判定することが出来る。
【0089】
又、厚さ1.3mmの未使用の物流容器を重ねた厚さ2.6mmの箇所(e)を判定基準として、物流容器が折畳まれた状態でも、物流容器の汚損状態を判定することが出来ることが分かる。
【実施例0090】
ポリプロピレン製の物流容器を、自記分光光度計UV-3600(株式会社島津製作所製)を用いて赤外領域において光の吸収スペクトルを測定し、物流容器の汚損の程度を検出した。検出条件は実施例2と同じとした。
【0091】
未使用の物流容器の厚さ1.3mmの箇所(k)、物流容器の厚さ1.3mmの箇所(k)に、厚さ0.04mmのレタス(l)、厚さ0.04mmのセロハンテープ(m)を夫々重ね、又、厚さ1.3mmの物流容器の、厚さ0.01mmのいちご果汁が乾燥した個所(n)、いちご果汁が乾燥した個所を洗浄して、いちご果汁を完全に落として乾燥させた個所(o)、いちご果汁が乾燥した個所を洗浄して、いちご果汁を完全に落として未乾燥で水ぬれした状態の個所(p)に赤外線を透過させて、透過率を測定した。図20及び図21に示す赤外スペクトルを得た。それぞれの箇所のスペクトルを前記の欧文字で示した。尚、図21に示す赤外スペクトルは、図20に示す赤外スペクトルの波長2400~3000nmの部分を拡大したものである。
【0092】
図20及び図21に示す赤外スペクトルにおいて、波長が2700~2900nmの範囲においてピークの違いが顕著となっていることが分かる。具体的には、未使用の物流容器の厚さ1.3mmの箇所(k)のみと比較して、物流容器の厚さ1.3mmの箇所(k)に、厚さ0.04mmのレタス(l)、厚さ0.04mmのセロハンテープ(m)を夫々重ねた場合、又、厚さ1.3mmの物流容器の、厚さ0.01mmのいちご果汁が乾燥した個所(n)の透過率(T%)が低いことが分かる。
【0093】
実際の検査において、判定基準となる(k)と状態データである(l)~(n)の何れかの赤外スペクトルをみた作業者は、未使用の物流容器(k)以外のスペクトルが出た(l)~(n)の何れかの状態の物流容器を汚損状態の物流容器と判定し、選別することが出来る。
【0094】
又、処理装置が、判定基準となる(k)と状態データである(l)~(n)の何れかの赤外スペクトルから、厚さ0.04mmのレタス(l)、厚さ0.04mmのセロハンテープ(m)を夫々重ねた場合、又、厚さ1.3mmの物流容器の、厚さ0.01mmのいちご果汁が乾燥した個所(n)の波形と、未使用の物流容器(k)の波形が異なることを認識し、(l)~(n)の何れかの状態の物流容器を汚損状態であると判定し、又は、例えば、波長が2800nmにおける透過率10又は15(T%)を閾値として設定し、当該閾値以下の波形を示す(l)~(n)の何れかの状態の物流容器を汚損状態であると判定することが出来る。
【0095】
又、使用の物流容器の厚さ1.3mmの箇所(k)と比較して、厚さ1.3mmの物流容器の、いちご果汁が乾燥した個所を洗浄して、いちご果汁を完全に落として乾燥させた個所(o)と、いちご果汁が乾燥した個所を洗浄して、いちご果汁を完全に落として未乾燥で水ぬれした状態の個所(p)は、殆ど変化がないことが分かる。
【0096】
そして、このことから、洗浄後の物流容器は汚損状態とは判定されないこと、又、洗浄後の水濡れによっては測定結果に変化がないことが分かった。
【産業上の利用可能性】
【0097】
本発明によれば、物流容器の汚損状態を確実に検出することが出来、又、汚損状態に応じた洗浄が可能となり、物流容器を確実に洗浄することが出来ると共に、洗浄の効率化を図ることが出来るので、流通業界や洗浄業界において極めて有用である。
【符号の説明】
【0098】
1 洗浄装置
11 搬入台
12 搬出台
2 検査装置
21 光源
23 検出器
25 処理装置
26 モニター
27 通知装置
28 誘導装置
3 洗浄室
30 筐体
31 本洗浄室
32 濯ぎ室
41 洗浄用ノズル
42 濯ぎ用ノズル
5 コンベア
61 脱水機
62 段積み機
7 物流容器
71 底板
72 側板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21