(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024045957
(43)【公開日】2024-04-03
(54)【発明の名称】情報処理システムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0207 20230101AFI20240327BHJP
G06Q 20/10 20120101ALI20240327BHJP
【FI】
G06Q30/02 320
G06Q20/10 310
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022151067
(22)【出願日】2022-09-22
(71)【出願人】
【識別番号】518135412
【氏名又は名称】株式会社リクルート
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100139066
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】上妻 真緒
【テーマコード(参考)】
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L049BB07
5L055AA22
(57)【要約】
【課題】キャッシュレス決済を利用する利用者に多様なメリットを提供する。
【解決手段】キャッシュレス決済を利用するための第1のアカウントを用いて対象サービスを利用した際に、第1のアカウントに紐づく第1のポイントを付与する第1のポイント付与手段と、第1のアカウントを用いて第1のサービスへの初回ログインを行った際に、第1のアカウントと第1のサービスの紐づけを行う連携手段と、を備え、第1のポイント付与手段は、第1のアカウントと第1のサービスの紐づけを行った際に、第1のポイントを付与する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャッシュレス決済を利用するための第1のアカウントを用いて対象サービスを利用した際に、前記第1のアカウントに紐づく第1のポイントを付与する第1のポイント付与手段と、
前記第1のアカウントを用いて第1のサービスへの初回ログインを行った際に、前記第1のアカウントと前記第1のサービスの紐づけを行う連携手段と、を備え、
前記第1のポイント付与手段は、
前記第1のアカウントと前記第1のサービスの紐づけを行った際に、前記第1のポイントを付与する情報処理システム。
【請求項2】
前記第1のアカウントを用いて第2のサービスを利用する際に、前記第1のポイントの使用を可能にする、ポイント利用管理手段を備えた、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記第1のアカウントと前記第1のサービスの紐づけを行った際に、前記第1のサービス固有の第2のアカウントに紐づく第2のポイントを付与する第2のポイント付与手段を備えた、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記第1のポイント付与手段は、
前記第1のアカウントと前記第1のサービスの紐づけを行った際に、前記対象サービスを利用した際に付与される前記第1のポイントの還元率を上昇させる、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記第1のアカウントを用いて第1のサービスへの初回ログインを行った際に、前記第1のアカウントに紐づく特典を付与する特典付与部を備えた、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項6】
プロセッサが、キャッシュレス決済を利用するための第1のアカウントを用いて対象サービスを利用した際に、前記第1のアカウントに紐づく第1のポイントを付与する工程と、
プロセッサが、前記第1のアカウントを用いて第1のサービスへの初回ログインを行った際に、前記第1のアカウントと前記第1のサービスの紐づけを行う工程と、を備え、
前記第1のポイントを付与する工程は、
前記第1のアカウントと前記第1のサービスの紐づけを行った際に、前記第1のポイントを付与する、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
キャッシュレス決済の利用が拡大しており、決済サービスを提供する各社は、多くの利用者を獲得するため、キャンペーンの実施や利便性の向上などの工夫を行っている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、より効果的な利用促進を実現するためには、利用者にもっと色々なメリットを感じてもらう必要があった。
【0005】
本発明は、キャッシュレス決済を利用する利用者に多様なメリットを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係る情報処理システムは、キャッシュレス決済を利用するための第1のアカウントを用いて対象サービスを利用した際に、前記第1のアカウントに紐づく第1のポイントを付与する第1のポイント付与手段と、前記第1のアカウントを用いて第1のサービスへの初回ログインを行った際に、前記第1のアカウントと前記第1のサービスの紐づけを行う連携手段と、を備え、前記第1のポイント付与手段は、前記第1のアカウントと前記第1のサービスの紐づけを行った際に、前記第1のポイントを付与するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、キャッシュレス決済を利用する利用者に多様なメリットを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態に係る情報処理システム1の構成を示す図。
【
図2】本発明の実施形態に係る情報処理サーバ10の機能構成を示す図。
【
図3】本発明の実施形態に係る情報処理システム1によるポイント付与の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の構成を示す図である。
図1に示すように、情報処理システム1は、情報処理サーバ10と、ユーザ端末20を含んでいる。情報処理サーバ10とユーザ端末20は、通信ネットワークNを介して接続される。通信ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0010】
情報処理サーバ10は、キャッシュレス決済サービスを提供する企業等が管理するサーバであり、情報処理サーバ10は、汎用的なコンピュータであり、1台のコンピュータで構成されていてもよいし、通信ネットワークN上に分散する複数のコンピュータから構成されてもよい。
【0011】
情報処理サーバ10は、制御装置(プロセッサ)11と、記憶装置12を備えている。制御装置11は、ハードウェアとして、CPU、ROMやRAM等のメモリ、入力インタフェース、出力インタフェース、通信インタフェース及びこれらを結ぶバス等を備えている。制御装置11は、CPUがROM等に格納されたプログラムを実行することにより各種機能を実現する。記憶装置12は、ハードディスクドライブ等である。
【0012】
図2は、制御装置11のCPUがROM等に格納されたプログラムを実行することによって実現される機能モジュールを示すブロック図である。
図2に示すように、機能モジュールには、第1のポイント付与部(第1のポイント付与手段)111、連携部(連携手段)112、ポイント利用管理部(ポイント利用管理手段)113、第2のポイント付与部(第2のポイント付与手段)114、特典付与部(特典付与手段)115が含まれる。
【0013】
記憶装置12には、アカウント管理テーブル121が記憶されている。アカウント管理テーブル121には、キャッシュレス決済サービスのアカウントに紐づけられたサービスの情報と、ポイントの情報が登録されている。具体的には、例えば1レコードに、アカウント、保有ポイント数、紐づけられているサービスの情報(複数)が登録されている。紐づけられているサービスは、ユーザが当該アカウントを利用して一度でもログインしたことのあるサービスである。サービスには、様々な業種のポータルサイトや、共通ポイントサービスのサイトが含まれる。これらのサイトにおいては、サービスを利用したり、当該キャッシュレス決済サービスによる決済を行ったりすると、ポイントが付与され保有ポイントに加算される。また、決済時に保有ポイントを支払い金額に充てることもできる。なお、サービスの利用や決済時にポイントが付与されないサイトも含まれていてもよい。
【0014】
ユーザ端末20は、キャッシュレス決済サービスや、対象サービスを利用するユーザが使用する携帯端末であり、スマートフォン、タブレット端末、ノートPC(Personal Computer)など、通信ネットワークNを介して情報処理サーバ10とデータの授受が可能なあらゆる端末装置を利用することができる。
図1に示すように、ユーザ端末20は、プロセッサ21、各種操作ボタンやタッチパネルなどの入力装置22、液晶ディスプレイなどの表示装置23、通信ネットワークNに接続するための通信インタフェース24、ディスクドライブまたは半導体メモリ(ROM、RAMなど)などの記憶資源25を備えている。
【0015】
図3は、情報処理システム1によるポイント付与の流れを示すフローチャートである。ユーザは、キャッシュレス決済サービスのアカウントC(第1のアカウント)を用いて、複数の対象アプリや対象サイト(対象サービス)にログインすることができる。ログインできるのは、様々な業種のポータルサイト(複数の店舗の情報を検索したり、予約や買い物をしたりできるサイト。例えば、グルメサイト、旅行予約サイト、ECモール等)や、共通ポイントサービスのサイト等である。これらのサイトの機能は情報処理サーバ10に実装されていいてもよいし、他のサーバに実装されていてもよい。他のサーバに実装されている場合には、ログイン情報が情報処理サーバ10に通知される。
【0016】
ユーザは、自身のアカウントCを用いて、例えばグルメサイトG(第1のサービス)にログインする(ステップS101)。
【0017】
当該アカウントによるグルメサイトGへのログインが初めてであった場合(ステップS102:YES)、連携部112によって当該アカウントとグルメサイトGの紐づけが行われ、さらに、第1のポイント付与部111は、当該ユーザに対して、初回ログインポイント(第1のポイント)を付与する処理を行う(ステップS103)。
【0018】
具体的には、アカウント管理テーブル121に、グルメサイトGを紐づけられたサービスとして登録し、付与されたポイントの加算を行う。なお、ユーザがグルメサイトGでサービスを利用(店の予約等)すると、さらに利用状況に応じてポイントが付与される。
【0019】
なお、当該ユーザがグルメサイトG固有のアカウントも持っている場合には、第2のポイント付与部114が、グルメサイトG固有のアカウント(第2のアカウント)に紐づくポイント(第2のポイント)を付与するようにしてもよい。
【0020】
また、初回ログインの際、特典付与部115によって、ポイント以外の特典を付与するようにしてもよい。特典としては、例えば、レコメンドサービス(位置情報に基づいて近くのお店の情報を提供したり、そこで使えるクーポンを提供したりする)などを提供するようにしてもよい。
【0021】
ユーザがアカウントCでログイン可能な対象サイトにログインすると、当該サイトでのサービス利用時に自身の保有ポイントを利用することができる。ポイント利用管理部113は、保有ポイントの対象サイトでの利用を管理する。保有ポイントには、初回ログインポイントも含まれるが、初回ログインしたサイトとは別のサイト(第2のサービス)でポイントを使うことも可能である。例えば、グルメサイトGへの初回ログイン時に付与されたポイントを、旅行予約サイトTで使用することもできる。
【0022】
以上のように、本実施形態によれば、ユーザがキャッシュレス決済を利用するためのアカウントを用いて対象サイトに初回のログインをした際、当該アカウントに紐づくポイントを付与するようにした。この初回ログインポイントは、当該対象サイトに限らず、ユーザが当該アカウントを用いて他の対象サイトにログインした際にも、決済やその他のサービスの利用に利用することができる。また、初回のログインさえすれば、決済を行わなくても一定のポイントが付与される。この構成によれば、キャッシュレス決済を利用する(アカウントを持っている)ユーザは、決済を行わなくても色々なサイトにログインするだけでポイントを取得できるので、ユーザは多様なメリットを得ることができる。また、対象サイト側も、今まで利用していないユーザにもログインしてもらえる機会が増えるというメリットがある。
【0023】
なお、通常の利用ではポイントが付与されないサイトでも、初回ログインの際にはポイントが付与されるようにしてもよい。これにより、ユーザにキャッシュレス決済のアカウントを利用することによる特別なメリットを提供することができる。
【0024】
また、初回ログインの際、キャッシュレス決済のアカウントに紐づくポイントだけでなく、対象サイト固有のアカウント(第2のアカウント)に紐づくポイント(第2のポイント)も付与されるようにしてもよい。これにより、ユーザにより大きなメリットを実感してもらうことができる。
【0025】
また、初回ログインの際、一定のポイントを付与するだけでなく、ポイント還元率を上昇させるなどのメリットが与えられるようにしてもよい。例えば、1つの対象サイトにログインしたら、それ以降は、どこのサイトを利用する場合でも、ポイント還元率が1%上昇するようにしてもよい。これにより、ユーザにより多様なメリットを提供することができる。
【0026】
さらに、1つの対象サイトに初回ログインすると、様々な特典が得られるようにしてもよい。例えば、ログインサイト3つで1つの特典(クーポン等)が付与されるようにしてもよい。また、ログインサイト数に応じてレコメンドサービス(位置情報に基づいて近くのお店の情報を提供したり、そこで使えるクーポンを提供したりする)などを提供するようにしてもよい。これにより、ユーザにより多様なメリットを提供することができる。
【0027】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、又は並列に実行することができる。
【符号の説明】
【0028】
1…情報処理システム
10…情報処理サーバ
11…制御装置
12…記憶装置
20…ユーザ端末
21…プロセッサ
22…入力装置
23…表示装置
24…通信インタフェース
25…記憶資源
111…第1のポイント付与部
112…連携部
113…ポイント利用管理部
114…第2のポイント付与部
115…特典付与部
121…アカウント管理テーブル
N…通信ネットワーク