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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024004600
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】製袋充填包装機
(51)【国際特許分類】
   B65B 57/00 20060101AFI20240110BHJP
   B65B 9/00 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
B65B57/00 H
B65B9/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022104273
(22)【出願日】2022-06-29
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年2月15日にJAPAN PACK 2022 日本包装産業展の包装機械工業会TOPディスカッション『ともにつくる 未来の包程式』にて発表
(71)【出願人】
【識別番号】000148162
【氏名又は名称】株式会社川島製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】弁理士法人武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊早坂 嗣
【テーマコード(参考)】
3E050
【Fターム(参考)】
3E050AA02
3E050AB02
3E050AB08
3E050BA03
3E050BA04
3E050CA01
3E050CA02
3E050CA08
3E050CB03
3E050DC02
3E050DC08
3E050DD03
3E050DD04
3E050DF01
3E050FA01
3E050FA03
3E050FB01
3E050FB02
3E050FB07
3E050GB05
3E050HB09
(57)【要約】
【課題】スループットを低下させることなく、エネルギー損失を低減することができる製袋充填包装機を提供する。
【解決手段】製袋充填包装機は、帯状包装材を筒状に成形する製筒器と、筒状の帯状包装材を搬送する搬送装置と、帯状包装材の重ね合わされた端部をシールする第1シール装置と、筒状に成形され且つ製品を内包した帯状包装材の両側をシールする第2シール装置と、搬送装置、第1シール装置、及び第2シール装置の動作を制御する動作制御装置と、電力を充放電するバッテリと、搬送装置、第1シール装置、及び第2シール装置の少なくとも1つで発生したエネルギーを電力としてバッテリに充電し、バッテリに充電された電力を、搬送装置、第1シール装置、第2シール装置、及び動作制御装置の少なくとも1つに供給する電力制御装置とを備える。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状包装材から成形した袋に製品を充填する製袋充填包装機であって、
帯状包装材の幅方向の両端部を重ね合わせて筒状に成形する製筒器と、
前記製筒器によって筒状に成形された帯状包装材を搬送する搬送装置と、
前記搬送装置によって搬送された帯状包装材の重ね合わされた端部をシールする第1シール装置と、
前記第1シール装置で筒状に成形され且つ製品を内包した帯状包装材のうち、製品の両側をシールする第2シール装置と、
前記搬送装置、前記第1シール装置、及び前記第2シール装置の動作を制御する動作制御装置と、
電力を充放電するバッテリと、
前記製袋充填包装機を動作させる電力を制御する電力制御装置とを備え、
前記電力制御装置は、
前記搬送装置、前記第1シール装置、及び前記第2シール装置の少なくとも1つで発生したエネルギーを、電力として前記バッテリに充電し、
前記バッテリに充電された電力を、前記搬送装置、前記第1シール装置、前記第2シール装置、及び前記動作制御装置の少なくとも1つに供給することを特徴とする製袋充填包装機。
【請求項2】
請求項1に記載の製袋充填包装機において、
前記電力制御装置は、前記搬送装置、前記第1シール装置、及び前記第2シール装置の少なくとも1つに搭載されたサーボモータの減速時に発生する回生電力を、前記バッテリに充電することを特徴とする製袋充填包装機。
【請求項3】
請求項1に記載の製袋充填包装機において、
前記第2シール装置は、
上下方向に延設された一対の昇降ガイドシャフトと、
水平方向に延設された一対の開閉ガイドシャフト、各々が一対の前記開閉ガイドシャフトに沿って移動する一対のシールブロック、及び一対の前記シールブロックを接離させる接離機構がユニット化されて、一対の前記昇降ガイドシャフトに沿って昇降するシールユニットとを備え、
一対の前記昇降ガイドシャフトに沿って昇降する前記シールユニットの運動エネルギー、または一対の前記開閉ガイドシャフトに沿って移動する一対の前記シールブロックの直線運動エネルギーを電力に変換する非接触型のリニア発電機を備え、
前記電力制御装置は、前記リニア発電機から出力された電力を、前記バッテリに充電することを特徴とする製袋充填包装機。
【請求項4】
請求項1に記載の製袋充填包装機において、
前記第2シール装置は、
筒状に成形された帯状包装材を挟んで対向配置された一対のシールブロックと、
一対の前記シールブロックそれぞれを加熱するヒータと、
前記ヒータで加熱された一対の前記シールブロックを接離させることによって、筒状に成形された帯状包装材の袋の頂部及び底部に相当する部分をシールする接離機構とを備え、
前記ヒータが発生させた熱エネルギーを電力に変換する熱起電素子を備え、
前記電力制御装置は、前記熱起電素子から出力された電力を、前記バッテリに充電することを特徴とする製袋充填包装機。
【請求項5】
請求項1に記載の製袋充填包装機において、
前記搬送装置は、
帯状包装材の搬送方向に離間した位置に配置された駆動プーリ及び従動プーリと、
前記駆動プーリを回転させる搬送モータと、
筒状に成形された帯状包装材の表面に接触した状態で前記駆動プーリ及び前記従動プーリの周りを周回することによって、帯状包装材を搬送する搬送ベルトとを備え、
前記駆動プーリの回転エネルギーを電力に変換する非接触型のロータリ発電機を備え、
前記電力制御装置は、前記ロータリ発電機から出力された電力を、前記バッテリに充電することを特徴とする製袋充填包装機。
【請求項6】
請求項1に記載の製袋充填包装機において、
駆動中の前記製袋充填包装機の振動エネルギーを、電力に変換する圧電素子を備え、
前記電力制御装置は、前記圧電素子から出力された電力を、前記バッテリに充電することを特徴とする製袋充填包装機。
【請求項7】
請求項1に記載の製袋充填包装機において、
前記電力制御装置は、前記バッテリに充電された電力を、直流のまま前記動作制御装置に供給することを特徴とする製袋充填包装機。
【請求項8】
請求項1に記載の製袋充填包装機において、
前記電力制御装置は、前記バッテリに充電された電力を、交流に変換して前記搬送装置、前記第1シール装置、及び前記第2シール装置に供給することを特徴とする製袋充填包装機。
【請求項9】
請求項1に記載の製袋充填包装機において、
前記電力制御装置は、前記搬送装置、前記第1シール装置、前記第2シール装置、及び前記動作制御装置に供給する電力の取得先を、前記バッテリ及び外部電源から選択することを特徴とする製袋充填包装機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エネルギーを循環させる製袋充填包装機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、温室効果ガスによる地球温暖化を抑制するために、化石燃料の消費量の抑制、設備運用方法の改善・効率化等が促進されている。製袋充填包装機においても、消費電力を低減する技術(例えば、特許文献1を参照)、エネルギーを回収して再利用する技術(例えば、特許文献2を参照)が提案されている。
【0003】
より詳細には、特許文献1には、待機状態のときにヒータの放熱量を抑えることによって、消費電力を低減する技術が開示されている。また、特許文献2には、モータから発生する回生電力を用いてヒータを加熱する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013-252866号公報
【特許文献2】特開2009-091021号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術では、動作状態に復帰する際にヒータを所定温度まで上昇させるのに時間を要して、スループットが低下するという課題がある。また、特許文献2の技術では、ヒータへの電力供給が必要ない場合に、回生電力を有効利用できないという課題がある。
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、スループットを低下させることなく、エネルギー損失を低減することができる製袋充填包装機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記課題を解決するため、帯状包装材から成形した袋に製品を充填する製袋充填包装機であって、帯状包装材の幅方向の両端部を重ね合わせて筒状に成形する製筒器と、前記製筒器によって筒状に成形された帯状包装材を搬送する搬送装置と、前記搬送装置によって搬送された帯状包装材の重ね合わされた端部をシールする第1シール装置と、前記第1シール装置で筒状に成形され且つ製品を内包した帯状包装材のうち、製品の両側をシールする第2シール装置と、前記搬送装置、前記第1シール装置、及び前記第2シール装置の動作を制御する動作制御装置と、電力を充放電するバッテリと、前記製袋充填包装機を動作させる電力を制御する電力制御装置とを備え、前記電力制御装置は、前記搬送装置、前記第1シール装置、及び前記第2シール装置の少なくとも1つで発生したエネルギーを、電力として前記バッテリに充電し、前記バッテリに充電された電力を、前記搬送装置、前記第1シール装置、前記第2シール装置、及び前記動作制御装置の少なくとも1つに供給することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、スループットを低下させることなく、エネルギー損失を低減することができる製袋充填包装機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】縦型製袋充填包装機の全体斜視図である。
図2】縦型製袋充填包装機の側面図である。
図3】搬送装置の概略図である。
図4】横シール装置の斜視図である。
図5】横シール装置の昇降動作を示す側面図である。
図6】横シール装置のシール動作を示す平面図である。
図7】ホルダ及びシールブロックの断面図である。
図8】発電機の模式図である。
図9】縦型製袋充填包装機のハードウェア構成図である。
図10】横型製袋充填包装機の側面図である。
図11】横型製袋充填包装機の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態に係る縦型製袋充填包装機1を図面に基づいて説明する。なお、以下に記載する本発明の実施形態は、本発明を具体化する際の一例を示すものであって、本発明の範囲を実施形態の記載の範囲に限定するものではない。従って、本発明は、実施形態に種々の変更を加えて実施することができる。
【0011】
図1は、縦型製袋充填包装機1の全体斜視図である。図2は、縦型製袋充填包装機1の側面図である。縦型製袋充填包装機1は、帯状フィルムFw(帯状包装材)を袋Bpに成形すると共に、成形した袋Bpに製品を充填する装置である。縦型製袋充填包装機1は、フィルム供給装置10と、搬送装置20と、製品充填筒30と、縦シール装置40(第1シール装置)と、横シール装置50(第2シール装置)と、動作制御装置80とを主に備える。
【0012】
帯状フィルムFwは、製品を包装する袋の材料となる帯状の包装材である。帯状フィルムFwは、熱を加えることによって溶着することが可能な膜状の部材であって、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、アルミ裏打紙、アルミ蒸着紙などが挙げられる。製品は、例えば、飴、豆菓子、スナック等の粒状の食品を指す。但し、製品の具体例はこれらに限定されず、袋Bpに包装されて出荷されるあらゆる物を含む。
【0013】
フィルム供給装置10は、巻取ロール11に巻き取られた帯状フィルムFwを、搬送装置20に搬送する装置である。フィルム供給装置10は、巻取ロール11と、複数の固定ガイドロール12a~12hと、テンション機構13と、製筒器14とを主に備える。
【0014】
巻取ロール11は、搬送装置20が駆動することによって、帯状フィルムFwを繰り出す向きに回転する。固定ガイドロール12a~12hは、巻取ロール11から製筒器14に至る帯状フィルムFwの搬送経路に配置されて、搬送経路に沿って搬送される帯状フィルムFwを案内する。テンション機構13は、搬送経路に沿って搬送される帯状フィルムFwに、適切なテンションを付与する。
【0015】
製筒器14は、帯状フィルムFwの幅方向の両端部を重ね合わせることによって、帯状フィルムFwを筒状に成形する。また、製筒器14は、筒状に成形した帯状フィルムFwを、製品充填筒30に向けて下方に送り出す。製筒器14によって筒状に成形された帯状フィルムFwは、製品充填筒30の外周面に沿って下方に移動する。
【0016】
巻取ロール11から製筒器14に至る帯状フィルムFwの搬送経路に対面して、日付印字装置15及び日付検査装置16が配置されている。日付印字装置15は、フィルム供給装置10によって搬送される帯状フィルムFwの所定の位置に、日付(例えば、製造年月日、消費期限、賞味期限など)を印字する。日付検査装置16は、日付印字装置15によって日付が適切に印字されたかを検査する。
【0017】
図3は、搬送装置20の概略図である。搬送装置20は、フィルム供給装置10によって搬送され且つ製筒器14によって筒状に成形された帯状フィルムFwを、上下方向(以下、この方向を「帯状フィルムFwの搬送方向」、または単に「搬送方向」と表記する。)に延びる搬送経路に沿って搬送する。本実施形態において、搬送装置20による帯状フィルムFwの搬送方向は、下方向である。図3に示すように、搬送装置20は、一対のガイドシャフト21A、21Bと、一対の搬送ユニット22L、22Rとを主に備える。
【0018】
一対のガイドシャフト21A、21Bは、上下方向に離間した位置において、各々が左右方向に延設されている。一対の搬送ユニット22L、22Rは、製品充填筒30を挟んで対向配置されている。また、一対の搬送ユニット22L、22Rは、互いに接離する方向にスライド可能に一対のガイドシャフト21A、21Bに支持されている。これにより、一対の搬送ユニット22L、22Rは、製品充填筒30の直径に合わせて位置を変更可能に構成されている。
【0019】
一対の搬送ユニット22L、22Rそれぞれは、ベースプレート23L、23Rと、駆動プーリ24L、24Rと、従動プーリ25L、25Rと、テンションプーリ26L、26Rと、搬送ベルト27L、27Rと、搬送モータ28L、28R(サーボモータ)と、を主に備える。一対の搬送ユニット22L、22Rは、左右が反転しているだけで基本的な構成は共通するので、以下、搬送ユニット22Rの構成について説明する。
【0020】
ベースプレート23Rは、一対のガイドシャフト21A、21Bにスライド可能に支持されている。駆動プーリ24R、従動プーリ25R、及びテンションプーリ26Rは、互いに離間した位置において、ベースプレート23Rに回転可能に支持されている。より詳細には、駆動プーリ24R及び従動プーリ25Rは、上下方向(すなわち、帯状フィルムFwの搬送方向)に離間した位置に配置されている。テンションプーリ26Rは、左右方向に移動可能にベースプレート23Rに支持されている。
【0021】
搬送ベルト27Rは、駆動プーリ24R、従動プーリ25R、及びテンションプーリ26Rに掛け渡されている。そして、一対のガイドシャフト21A、21Bに沿って搬送ユニット22Rをスライドさせることによって、搬送ベルト27Rの駆動プーリ24R及び従動プーリ25Rの間の部分が、製品充填筒30の外周面を覆う帯状フィルムFwに接触する。また、テンションプーリ26Rを移動させることによって、搬送ベルト27Rにテンションが付与される。
【0022】
搬送モータ28Rは、駆動プーリ24Rを回転させる駆動力を発生させるサーボモータである。搬送モータ28Rの駆動力によって駆動プーリ24Rが回転すると、駆動プーリ24R、従動プーリ25R、及びテンションプーリ26Rの周りを搬送ベルト27Rが周回する。また、搬送ベルト27Rを帯状フィルムFwに接触させた状態で周回させると、筒状に成形された帯状フィルムFwが製品充填筒30に沿って下方に搬送される。
【0023】
また、搬送ユニット22Rには、ロータリ発電機70が取り付けられている。ロータリ発電機70は、搬送モータ28Rから駆動プーリ24Rに駆動力を伝達する回転軸(典型的には、搬送モータ28Rの出力軸)に取り付けられている非接触型の発電機である。ロータリ発電機70は、搬送モータ28Rの回転駆動力を用いて発電する。換言すれば、ロータリ発電機70は、駆動プーリ24Rの回転エネルギーを電力に変換する。そして、ロータリ発電機70は、発電(変換)した電力を、後述する電力制御装置90(図9参照)に出力する。
【0024】
図8(A)に示すように、ロータリ発電機70は、例えば、回転軸71の表面に設けられた複数の磁石71N、71Sと、複数の磁石71N、71Sの周囲に配置された複数のコイル72Aを保持するホルダ72とを備える。複数の磁石71N、71Sは、N極及びS極が回転軸71の周方向に交互に配置されている。また、ホルダ72は、磁石71N、71Sと径方向に所定の間隔を隔てて、複数のコイル72Aを保持している。さらに、複数のコイル72Aは、周方向に所定の間隔を隔てて配置されている。そして、駆動プーリ24Lと共に回転軸71が回転することによって、コイル72Aに電流が流れる。ロータリ発電機70の構成は既に周知なので、詳細な説明は省略する。
【0025】
製品充填筒30は、上端及び下端が開放された筒状の部材である。製品充填筒30は、製筒器14と横シール装置50との間において、筒状に成形された帯状フィルムFwの搬送方向に沿って上下方向に延設されている。また、製品充填筒30の上端開口には、ホッパ31が取り付けられている。製品充填筒30は、不図示の組合せ計量器(製品供給装置)からホッパ31を通じて供給された製品を、縦シール装置40及び横シール装置50によって成形された袋Bpに下端開口を通じて充填する。
【0026】
縦シール装置40は、製品充填筒30に対面する位置に配置されている。より詳細には、縦シール装置40は、搬送装置20による帯状フィルムFwの搬送方向において、製筒器14より下流側で且つ横シール装置50より上流側に配置されている。
【0027】
縦シール装置40は、帯状フィルムFwの重ね合わされた端部を挟むように配置された一対のシールブロック41、42を備える。一対のシールブロック41、42は、サーボモータ43(図9参照)の回転が伝達されて接離する。一対のシールブロック41、42それぞれには、ヒータ44(図9参照)が内蔵されている。そして、一対のシールブロック41、42は、帯状フィルムFwの重ね合わされた端部を挟んで加熱することによって、幅方向の両端部を溶着(シール)する。これにより、帯状フィルムFwは、筒状に成形される。
【0028】
横シール装置50は、筒状に成形された帯状フィルムFwを所定の間隔毎に溶着(シール)することによって、帯状フィルムFwを袋Bpに成形する。より詳細には、横シール装置50は、縦シール装置40によって筒状に成形された帯状フィルムFwのうち、袋Bpの底部に相当する部分と、袋Bpの頂部に相当する部分とをシールする。換言すれば、横シール装置50は、縦シール装置40によって筒状に成形され且つ製品を内包した帯状フィルムFwのうち、製品の両側をシールする。
【0029】
図4は、横シール装置50の斜視図である。図5は、横シール装置50の昇降動作を示す側面図である。図6は、横シール装置50のシール動作を示す平面図である。図7は、ホルダ64A及びシールブロック65Aの断面図である。図4図6に示すように、横シール装置50は、一対の昇降ガイドシャフト51A、51Bと、昇降装置52と、シールユニット60とを主に備える。
【0030】
一対の昇降ガイドシャフト51A、51Bは、縦型製袋充填包装機1の機械ベース2に立設されている。また、一対の昇降ガイドシャフト51A、51Bは、帯状フィルムFwの搬送経路を挟んで配置されている。さらに、一対の昇降ガイドシャフト51A、51Bは、各々が帯状フィルムFwの搬送方向(すなわち、上下方向)に沿って延設されている。
【0031】
昇降装置52は、一対の昇降ガイドシャフト51A、51Bに沿って、シールユニット60を昇降させる。昇降装置52は、昇降モータ53と、クランク機構54とを主に備える。クランク機構54は、一端(上端)が昇降モータ53の出力軸に連結され、他端(下端)がシールユニット60に連結されている。昇降モータ53は、シールユニット60を昇降させるための駆動力を発生させるサーボモータである。
【0032】
昇降モータ53を一方に回転させると、クランク機構54が収縮して、図5(A)に示すように、シールユニット60が上昇する。また、昇降モータ53を他方に回転させると、クランク機構54が伸長して、図5(B)に示すように、シールユニット60が下降する。但し、昇降装置52の具体的な構成は、上記の例に限定されない。
【0033】
また、図5に示すように、機械ベース2とシールユニット60との間には、リニア発電機73が設けられている。図5に示すリニア発電機73は、昇降ガイドシャフト51A、51Bに沿って昇降するシールユニット60の運動エネルギーを用いて発電する。換言すれば、図5に示すリニア発電機73は、昇降ガイドシャフト51A、51Bに沿って昇降するシールユニット60の運動エネルギーを電力に変換する。そして、リニア発電機73は、発電(変換)した電力を電力制御装置90に出力する。
【0034】
図8(B)に示すように、リニア発電機73は、例えば、複数の磁石74Aを支持したシャフト74と、シャフト74を囲むように設けられたコイル75Aを保持するホルダ75とを備える。また、複数の磁石74Aは、シャフト74の軸方向に所定の間隔を隔てて配置されている。さらに、ホルダ75は、磁石74Aと径方向に所定の間隔を隔てて、コイル75Aを保持している。そして、シールユニット60共にシャフト74が昇降(直線運動)することによって、コイル75Aに対して磁石74Aが挿抜される。これにより、コイル75Aに電流が流れる。リニア発電機73の構成は既に周知なので、詳細な説明は省略する。
【0035】
さらに、図5に示すように、機械ベース2の上面には、圧電素子76が取り付けられている。図5に示す圧電素子76は、下降したシールユニット60に当接されて、または駆動中の縦型製袋充填包装機1の振動によって発電する。すなわち、図5に示す圧電素子76は、駆動中の縦型製袋充填包装機1の振動エネルギーを、電力に変換する。そして、圧電素子76は、発電(変換)した電力を電力制御装置90に出力する。圧電素子76として、例えば、ピエゾ素子を用いることができる。
【0036】
シールユニット60は、一対のシールブロック65A、65Bを接離させることによって、袋Bpの底部に相当する部分と、袋Bpの頂部に相当する部分とをシールする役割を担う。シールユニット60は、一対の昇降ガイドシャフト51A、51Bの間に配置されている。シールユニット60は、例えば、昇降ブロック61と、一対の開閉ガイドシャフト62A、62Bと、後端ブロック63と、一対のホルダ64A、64Bと、一対のシールブロック65A、65Bと、接離機構66とを一体化(ユニット化)したものである。
【0037】
昇降ブロック61は、昇降ガイドシャフト51A、51Bに昇降可能に支持されている。また、昇降ブロック61は、開閉ガイドシャフト62A、62Bを支持している。開閉ガイドシャフト62A、62Bは、水平方向(帯状フィルムFwの搬送方向に直交する方向)に延設されている。また、開閉ガイドシャフト62A、62Bは、筒状に成形された帯状フィルムFwを挟んで対向配置されている。さらに、開閉ガイドシャフト62A、62Bは、後端ブロック63及び一対のホルダ64A、64Bを支持している。
【0038】
後端ブロック63は、開閉ガイドシャフト62A、62Bの後端に固定されている。ホルダ64Aは、開閉ガイドシャフト62A、62Bの前端に固定されている。ホルダ64Bは、後端ブロック63及びホルダ64Aの間において、開閉ガイドシャフト62A、62Bに沿ってスライド可能に構成されている。また、ホルダ64A、64Bには、互いに対面する壁面でシールブロック65A、65Bを支持している。
【0039】
接離機構66は、後端ブロック63とホルダ64Bとの間に配置されている。そして、接離機構66は、ホルダ64A、64Bを接離させる。より詳細には、接離機構66は、シールブロック65A、65Bが接離するように、開閉ガイドシャフト62A、62Bに沿ってホルダ64Bをスライドさせる。接離機構66は、例えば、接離モータ67、トグル機構68を主に備える。
【0040】
接離モータ67は、ホルダ64Bをスライドさせるための駆動力を発生させるサーボモータである。トグル機構68は、接離モータ67の駆動力が伝達されることによって伸縮する。トグル機構68は、一端が後端ブロック63に固定され、他端がホルダ64Bに固定されている。但し、接離機構66の具体的な構成は、上記の例に限定されない。
【0041】
接離モータ67を一方に回転させると、トグル機構68が伸長して、後端ブロック63が後方に移動し、ホルダ64Bが前方に移動する。これにより、図6(A)に示すように、シールブロック65A、65Bが帯状フィルムFwを挟んで当接する。一方、接離モータ67を他方に回転させると、トグル機構68が収縮して、後端ブロック63が前方に移動し、ホルダ64Bが後方に移動する。これにより、図6(B)に示すように、シールブロック65A、65Bが離間する。
【0042】
また、図6に示すように、昇降ブロック61と後端ブロック63との間には、リニア発電機73が設けられている。すなわち、図6に示すリニア発電機73は、開閉ガイドシャフト62A、62Bに沿って移動する後端ブロック63(換言すれば、シールブロック65B)の直線運動エネルギーを用いて発電する。換言すれば、図6に示すリニア発電機73は、開閉ガイドシャフト62A、62Bに沿って移動する後端ブロック63(換言すれば、シールブロック65B)の直線運動エネルギーを電力に変換する。リニア発電機73の構成は、図8(B)を用いて前述しているので、再度の説明は省略する。
【0043】
さらに、図6に示すように、昇降ブロック61の後端ブロック63に対面する面には、圧電素子76が取り付けられている。図6に示す圧電素子76は、昇降ブロック61及び後端ブロック63に挟持されて発電する。すなわち、図6に示す圧電素子76は、駆動中のシールユニット60の振動エネルギーを、電力に変換する。圧電素子76の構成は、既に説明しているので、再度の説明は省略する。
【0044】
図7に示すように、ホルダ64Aは、ヒータ69Aを内蔵している。また、図示は省略するが、シールブロック65Bは、ヒータ69Bを内蔵している。そして、ヒータ69A、69Bによって加熱されたシールブロック65A、65Bが帯状フィルムFwを挟持することによって、筒状に成形された帯状フィルムFwのうち、袋Bpの頂部及び底部に相当する部分が溶着(シール)される。さらに、シールブロック65Aは、隣接する袋Bpの境界を切断するカッタ(図示省略)を備える。
【0045】
また、図7に示すように、シールブロック65Aには、熱起電素子77が取り付けられている。熱起電素子77は、ヒータ69Aが発生させた熱エネルギーを用いて発電する。換言すれば、熱起電素子77は、ヒータ69Aが発生させた熱エネルギーを、電力に変換する。そして、熱起電素子77は、発電(変換)した電力を電力制御装置90に出力する。熱起電素子77の具体的な構成は周知なので、詳細な説明は省略する。
【0046】
一例として、熱起電素子77は、図7(A)に示すように、ホルダ64Aとシールブロック65Aとの間に配置されていてもよい。他の例として、熱起電素子77は、図7(B)に示すように、シールブロック65Aの下面(または、シールブロック65Aの上面)に配置されていてもよい。さらに、図7に示すように、熱起電素子77は、シールブロック65Aに対面する面以外が断熱材で覆われているのが望ましい。
【0047】
図9は、縦型製袋充填包装機1のハードウェア構成図である。図9に示すように、縦型製袋充填包装機1は、動作制御装置80と、電力制御装置90と、バッテリ91とをさらに備える。
【0048】
動作制御装置80及び電力制御装置90は、例えば、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)と、記憶手段であるメモリとを備える。メモリは、例えば、各種プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、演算手段の作業領域となるRAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disc Drive)、またはこれらの組み合わせで構成される。そして、メモリに記憶されたプログラムをCPUが読み出して実行することによって、後述する各処理が実現される。
【0049】
但し、動作制御装置80及び電力制御装置90の具体的な構成はこれに限定されず、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)などのハードウェアによって実現されてもよい。
【0050】
動作制御装置80は、フィルム供給装置10、搬送装置20、縦シール装置40、及び横シール装置50を連動して動作させることによって、帯状フィルムFwから袋Bpを成形して製品を充填する処理を、繰り返し実行する。
【0051】
まず、動作制御装置80は、フィルム供給装置10及び搬送装置20を駆動して、1つの袋Bpの高さに相当する分だけ、帯状フィルムFwを搬送方向に送る。次に、動作制御装置80は、縦シール装置40を駆動して、帯状フィルムFwの重ね合わされた端部を一対のシールブロック41、42で挟んでシールすることによって、帯状フィルムFwを筒状に成形する。また、動作制御装置80は、筒状に成形された帯状フィルムFwのうち、第1袋の頂部に相当する部分と、第1袋の直後の第2袋の底部に相当する部分とを、シールブロック65A、65Bで挟んでシールする。さらに、動作制御装置80は、隣接する袋Bpの境界を切断する。
【0052】
電力制御装置90は、バッテリ91の充放電を制御するチャージコントローラとして機能する。より詳細には、電力制御装置90は、サーボモータ28L、28R、43、53、67の減速時に発生する回生電力を、サーボアンプ92を通じて取得してバッテリ91に充電する。また、電力制御装置90は、ロータリ発電機70、リニア発電機73、圧電素子76、及び熱起電素子77から出力された電力を、バッテリ91に充電する。すなわち、電力制御装置90は、フィルム供給装置10、搬送装置20、縦シール装置40、及び横シール装置50の少なくとも1つで発生したエネルギーを、電力としてバッテリ91に充電する。
【0053】
また、電力制御装置90は、バッテリ91に充電された電力を、フィルム供給装置10、搬送装置20、縦シール装置40、及び横シール装置50、及び動作制御装置80の少なくとも1つに供給する。より詳細には、電力制御装置90は、バッテリ91に充電された電力を、交流に変換してフィルム供給装置10、搬送装置20、縦シール装置40、及び横シール装置50(図9では、これらを総称して、「駆動装置」と表記する。)に供給する。また、電力制御装置90は、バッテリ91に充電された電力を、直流のまま動作制御装置80に供給する。
【0054】
さらに、電力制御装置90は、駆動装置10、20、40、50及び動作制御装置80に供給する電力の取得先を、バッテリ91及び外部電源93から選択する。一例として、電力制御装置90は、バッテリ91の充電量が閾値以上の場合に、バッテリ91に充電された電力を、駆動装置10、20、40、50及び動作制御装置80に供給してもよい。一方、電力制御装置90は、バッテリ91の充電量が閾値未満の場合に、外部電源93から供給される電力を、駆動装置10、20、40、50及び動作制御装置80に供給してもよい。他の例として、電力制御装置90は、バッテリ91及び外部電源93のうち、操作パネル(図示省略)を通じて支持された側から、駆動装置10、20、40、50及び動作制御装置80に供給してもよい。
【0055】
上記の実施形態によれば、例えば以下の作用効果を奏する。
【0056】
上記の実施形態によれば、駆動装置10、20、40、50で発生したエネルギーを、電力として一旦バッテリ91に充電し、必要なときにバッテリ91から放電するので、駆動装置10、20、40、50で発生したエネルギーを無駄にすることがない。これにより、縦型製袋充填包装機1のスループットを低下させることなく、エネルギー損失を低減することができる。その結果、エネルギー循環型の縦型製袋充填包装機1を実現することができる。
【0057】
また、上記の実施形態によれば、サーボモータ28L、28R、43、53、67の減速時に発生する回生電力をバッテリ91に充電する。これにより、間欠動作の多い縦型製袋充填包装機1において、エネルギー損失をさらに低減することができる。
【0058】
また、上記の実施形態によれば、ロータリ発電機70及びリニア発電機73を用いて、縦型製袋充填包装機1における回転エネルギー及び直線運動エネルギーを電力に変換する。ここで、図8に示すように、非接触型のロータリ発電機70及びリニア発電機73を用いることによって、発電によるエネルギー損失を低減することができる。その結果、駆動装置10、20、40、50の動作精度の低下を抑制することができる。但し、ロータリ発電機70及びリニア発電機73を設置する場所は、前述の例に限定されない。
【0059】
また、上記の実施形態によれば、圧電素子76を用いて、縦型製袋充填包装機1の駆動時に発生する振動エネルギーを電力に変換する。どんなに防振対策を施しても装置は振動するので、この振動エネルギーを電力に変換することによって、さらにエネルギー損失を低減することができる。但し、圧電素子76を設置する場所は、前述の例に限定されない。
【0060】
また、上記の実施形態によれば、熱起電素子77を用いてヒータ44、69A、69Bの熱エネルギーを電力に変換する。これにより、ヒータ44、69A、69Bから大気に放出される熱エネルギーの一部を回収することができるので、さらにエネルギー損失を低減することができる。但し、熱起電素子77を設置する場所は、前述の例に限定されない。
【0061】
また、上記の実施形態によれば、バッテリ91に充電された電力を、必要に応じて駆動装置10、20、40、50及び動作制御装置80に供給するので、外部電源93から取得する電力を低減することができる。さらに、バッテリ91及び外部電源93からの電力供給を切り替えることによって、バッテリ91内の電力の枯渇による縦型製袋充填包装機1の停止を防止することができる。
【0062】
[変形例]
図10及び図11を参照して、電力制御装置90を搭載可能な製袋充填包装機の他の例を説明する。図10は、横型製袋充填包装機100の側面図である。図11は、横型製袋充填包装機100の平面図である。横型製袋充填包装機100は、供給装置(図示省略)から供給される製品Pを1つずつ包装する装置である。図10及び図11に示すように、横型製袋充填包装機100は、供給コンベア110と、フィルム送り装置120と、搬送装置130と、センタシール装置135(第1シール装置)と、エンドシール装置140(第2シール装置)とを主に備える。
【0063】
供給コンベア110は、供給装置(図示省略)から順番に供給される製品Pを、製筒器126に供給する。図10に示すように、供給コンベア110は、駆動スプロケット114と、従動スプロケット115と、駆動スプロケット114及び従動スプロケット115に掛け渡された無端環状の搬送チェーン116と、駆動スプロケット114を駆動させる駆動モータ117(サーボモータ)とで構成される。
【0064】
また、搬送チェーン116には、複数のプッシャ118が設けられている。複数のプッシャ118は、製品Pの搬送方向に所定の間隔を隔てて配置されている。隣接する2つのプッシャ118の間には、供給装置から供給される製品Pが進入する。そして、プッシャ118は、製品Pの後端に当接して、当該製品Pを押す。
【0065】
フィルム送り装置120は、搬送装置130に向けて帯状フィルムFwを送る。図10及び図11に示すように、フィルム送り装置120は、帯状フィルムFwが巻回された巻取り軸121と、駆動ローラ122と、従動ローラ123と、送りモータ124(サーボモータ)と、ガイドローラ125a、125bと、製筒器126とを主に備える。
【0066】
駆動ローラ122及び従動ローラ123は、帯状フィルムFwを挟持した状態で回転する。駆動ローラ122は、送りモータ124の駆動力が伝達されて回転する。これにより、駆動ローラ122及び従動ローラ123は、巻取り軸121に巻回された帯状フィルムFwを、製筒器126に向けて繰り出す。ガイドローラ125a、125bは、巻取り軸121から駆動ローラ122及び従動ローラ123を経て製筒器126に至る帯状フィルムFwの搬送経路に沿って配置され、繰り出される帯状フィルムFwにテンションを付与する。
【0067】
製筒器126は、フィルム送り装置120で送られた帯状フィルムFwを筒状に成形すると共に、供給コンベア110から供給された製品Pが筒状の帯状フィルムFwに進入する入口となる。製筒器126は、フィルム送り装置120からセンタシール装置135に至る帯状フィルムFwの搬送経路上に配置されている。また、製筒器126は、供給コンベア110の搬送方向の下流側の端部に対面して配置されている。
【0068】
フィルム送り装置120によって送られた帯状フィルムFwは、製筒器126に沿って移動する過程で、搬送方向に直交する幅方向の両端部が下方で重ね合わされることによって筒状に成形される。また、供給コンベア110から供給された製品Pは、製筒器126の内部空間を通過することによって、筒状の帯状フィルムFwの内部に進入する。
【0069】
搬送装置130は、製筒器126によって筒状に成形された帯状フィルムFwの重ね合わされた端部を挟持して、搬送方向に搬送する。搬送装置130は、製筒器126より搬送方向の下流側に配置されている。また、搬送装置130は、製筒器126を通過した帯状フィルムFw及び製品Pより下方に配置されている。搬送装置130は、支持プレート131と、一対のフィルム送りローラ132、133と、送りモータ134(サーボモータ)とを主に備える。
【0070】
支持プレート131は、製筒器126より搬送方向の下流側に接続されている。支持プレート131は、筒状の帯状フィルムFwに内包された製品Pを支持する。また、支持プレート131は、搬送方向において、センタシール装置135の位置まで延設されている。さらに、支持プレート131には、幅方向の中央部を帯状フィルムFwの搬送方向に沿って延びるスリット139が設けられている。帯状フィルムFwの重ね合わされた端部は、スリット139を通じて支持プレート131の下面側に突出している。
【0071】
一対のフィルム送りローラ132、133は、支持プレート131の下面側に配置されている。一対のフィルム送りローラ132、133は、スリット139を通じて突出した帯状フィルムFwの重ね合わされた端部を挟持する。フィルム送りローラ132は、送りモータ134の駆動力が伝達されて回転する。これにより、筒状の帯状フィルムFwは、センタシール装置135に向けて搬送方向に搬送される。
【0072】
センタシール装置135は、製筒器126で重ね合わされた帯状フィルムFwの幅方向の両端部をシールする。センタシール装置135は、製筒器126及び搬送装置130より搬送方向の下流側に配置されている。また、センタシール装置135は、帯状フィルムFw及び製品P(換言すれば、支持プレート131)より下方に配置されている。センタシール装置135は、一対のシールローラ136、137と、シールモータ138(サーボモータ)とを主に備える。
【0073】
一対のシールローラ136、137は、フィルム送りローラ132、133より帯状フィルムFwの搬送方向の下流側において、支持プレート131の下面側に配置されている。一対のシールローラ136、137は、スリット139を通じて突出した帯状フィルムFwの重ね合わされた端部を挟持する。シールローラ136、137の外周面は、ヒータ(図示省略)によって加熱されている。シールローラ136は、シールモータ138の駆動力が伝達されて回転する。これにより、シールローラ136、137に挟持された帯状フィルムFwの重ね合わされた端部がシール(溶着)される。
【0074】
エンドシール装置140は、製筒器126、搬送装置130、及びセンタシール装置135より搬送方向の下流側に配置されている。エンドシール装置140は、センタシール装置135でシールされた筒状の帯状フィルムFwを、搬送方向における製品Pの両側でシールすることによって、製品Pを収容した袋Bpを成形する。エンドシール装置140は、一対のシールブロック141、142と、接離モータ143(サーボモータ)とを主に備える。
【0075】
一対のシールブロック141、142は、上下方向において、筒状に成形された帯状フィルムFwを挟んで配置されている。一対のシールブロック141、142の帯状フィルムFwに対面する面は、ヒータ(図示省略)によって加熱されている。一対のシールブロック141、142は、接離モータ143の駆動力が伝達されて接離する。エンドシール装置140は、隣接する製品Pの間において、一対のシールブロック141、142を当接させる。これにより、隣接する製品Pの間において、帯状フィルムFwのシールブロック141、142に挟まれた部分がシール(溶着)される。
【0076】
上記構成の横型製袋充填包装機100に、ロータリ発電機70、リニア発電機73、熱起電素子77、電力制御装置90、サーボアンプ92、バッテリ91を搭載してもよい。これにより、エネルギー循環型の横型製袋充填包装機100を得ることができる。
【符号の説明】
【0077】
1…縦型製袋充填包装機、2…機械ベース、10…フィルム供給装置、11…巻取ロール、12a~12h…固定ガイドロール、13…テンション機構、14,126…製筒器、15…日付印字装置、16…日付検査装置、20,130…搬送装置、21A,21B…ガイドシャフト、22L,22R…搬送ユニット、23L,23R…ベースプレート、24L,24R…駆動プーリ、25L,25R…従動プーリ、26L,26R…テンションプーリ、27L,27R…搬送ベルト、28L,28R…搬送モータ、30…製品充填筒、31…ホッパ、40…縦シール装置、41,42,65A,65B,141,142…シールブロック、43…サーボモータ、44,69A,69B…ヒータ、50…横シール装置、51A,51B…昇降ガイドシャフト、52…昇降装置、53…昇降モータ、54…クランク機構、60…シールユニット、61…昇降ブロック、62A,62B…開閉ガイドシャフト、63…後端ブロック、64A,64B,72,75…ホルダ、66…接離機構、67,143…接離モータ、68…トグル機構、70…ロータリ発電機、71…回転軸、71N,71S,74A…磁石、72A,75A…コイル、73…リニア発電機、74…シャフト、76…圧電素子、77…熱起電素子、80…動作制御装置、90…電力制御装置、91…バッテリ、92…サーボアンプ、93…外部電源、100…横型製袋充填包装機、110…供給コンベア、114…駆動スプロケット、115…従動スプロケット、116…搬送チェーン、117…駆動モータ、118…プッシャ、120…フィルム送り装置、121…巻取り軸、122…駆動ローラ、123…従動ローラ、124…送りモータ、125a,125b…ガイドローラ、131…支持プレート、132,133…フィルム送りローラ、134…送りモータ、135…センタシール装置、136,137…シールローラ、138…シールモータ、139…スリット、140…エンドシール装置
図1
図2
図3
図4
図5
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図7
図8
図9
図10
図11