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特開2024-46015ストロー製造装置、ストロー製造方法、およびストロー
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024046015
(43)【公開日】2024-04-03
(54)【発明の名称】ストロー製造装置、ストロー製造方法、およびストロー
(51)【国際特許分類】
   B65H 18/10 20060101AFI20240327BHJP
   B65H 20/00 20060101ALI20240327BHJP
   B65H 35/04 20060101ALI20240327BHJP
   B65H 16/00 20060101ALI20240327BHJP
【FI】
B65H18/10
B65H20/00 Z
B65H35/04
B65H16/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022151147
(22)【出願日】2022-09-22
(71)【出願人】
【識別番号】000107240
【氏名又は名称】ジェーシーシーエンジニアリング株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000107538
【氏名又は名称】株式会社UACJ
(74)【代理人】
【識別番号】100142619
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100153316
【弁理士】
【氏名又は名称】河口 伸子
(74)【代理人】
【識別番号】100196140
【弁理士】
【氏名又は名称】岩垂 裕司
(72)【発明者】
【氏名】田中 浩司
【テーマコード(参考)】
3F052
3F055
3F103
【Fターム(参考)】
3F052AA03
3F052DA01
3F052DA15
3F055AA05
3F055EA02
3F055FA05
3F103AA05
3F103EA15
(57)【要約】
【課題】アルミ箔軟質材を巻き芯に巻き付けることが容易であり、巻き芯に巻回したアルミ箔軟質材の間に空気が残留することを抑制できるストロー製造方法を提案すること。
【解決手段】ロール紙7から繰り出したアルミ箔軟質材2の先端部を、アルミ箔軟質材2の幅方向に平行に延びる棒状の第1巻き芯41および第2巻き芯42の隙間40に挿入し、第1巻き芯41および第2巻き芯42を幅方向に延びる軸線回りに回転させるとともに、アルミ箔軟質材2を所定の長さに切断して当該アルミ箔軟質材2を第1巻き芯41および第2巻き芯42に巻き付ける。アルミ箔軟質材2を第1巻き芯41および第2巻き芯42に巻き付ける際に、アルミ箔軟質材2の幅寸法以上の幅寸法を備える押圧ローラ33によりアルミ箔軟質材2を第1巻き芯41および第2巻き芯42に押し付ける。
【選択図】図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロール紙を回転可能に支持する支持機構と、
前記ロール紙から繰り出される長尺の金属箔の先端部における幅方向の全域を厚み方向の両側から挟持する挟持部と、前記挟持部を挟持状態と挟持解除状態との間で変化させる開閉機構と、を有する挟持機構と、
前記挟持部を、第1位置と、前記金属箔の繰り出し方向で前記第1位置から所定距離だけ前方に離間する第2位置との間で移動させる移動機構と、
前記金属箔の幅寸法よりも長く、前記金属箔を挿入可能な隙間を開けて対向して前記幅方向に平行に延びる棒状の第1巻き芯および第2巻き芯と、
前記第1巻き芯および前記第2巻き芯を当該第1巻き芯と前記第2巻き芯の中心を通過して前記幅方向に延びる軸線回りの回転可能に支持するとともに、前記第1巻き芯および前記第2巻き芯を前記軸線回りに回転させる操作部を備える巻き芯回転機構と、
前記巻き芯回転機構を移動可能に支持することにより、前記第1巻き芯および第2巻き芯を、前記金属箔の繰り出し経路から前記幅方向に離間する待機位置と、前記繰り出し経路における前記第1位置と前記第2位置との間の巻き付け位置と、の間で移動可能とする巻き芯移動機構と、
前記金属箔の幅寸法以上の幅寸法を備え、前記幅方向に延びる回転軸回りに回転可能な押圧ローラと、
前記押圧ローラを、前記巻き付け位置に繰り出された前記金属箔に接触可能な押圧位置と、前記金属箔に接触しない離間位置との間で移動させる押圧ローラ移動機構と、
前記金属箔を前記幅方向に切断するためのカッターと、
前記カッターを、前記第1位置と前記第2位置との間で前記繰り出し経路に突出する切断位置と、前記繰り出し経路から離間する退避位置との間で移動させる切断機構と、
駆動源と、
前記駆動源の駆動力を前記挟持機構、前記移動機構、前記押圧ローラ移動機構、および前記切断機構に伝達するとともに、前記挟持機構、前記移動機構、前記押圧ローラ移動機構、および前記切断機構を連携して動作させるリンク機構と、を有し、
前記リンク機構は、駆動源が駆動されると、前記第1位置で前記金属箔を挟持した前記挟持部を前記第2位置に移動させ、前記挟持部が前記第2位置に移動した後に前記挟持部による前記金属箔の挟持を解除し、前記挟持部による前記金属箔の挟持が解除されると、前記挟持部を前記第1位置に移動させて当該第1位置において前記金属箔を挟持しながら前記カッターを前記離間位置から前記切断位置に移動させて前記金属箔を切断するとともに、前記押圧ローラを前記退避位置から前記押圧位置に移動させることを特徴とするストロー製造装置。
【請求項2】
前記挟持部は、前記繰り出し経路の一方側に位置する第1挟持部材と他方側に位置する第2挟持部材を備え、
前記開閉機構は、前記第1挟持部材および前記第2挟持部材を前記繰り出し経路と直交する方向に移動させ、前記第1挟持部材および前記第2挟持部材のそれぞれを前記繰り出し経路に接近させて前記繰り出し経路上の前記金属箔を挟持し、前記第1挟持部材および前記第2挟持部材のそれぞれを前記繰り出し経路から離間させて前記金属箔の挟持を解除し、
前記カッターは、前記第1挟持部材における前記繰り出し方向の前側に固定され、
前記開閉機構は、前記切断機構を兼ねており、前記第1挟持部材および前記第2挟持部材を前記繰り出し経路に接近させて前記金属箔を挟持するときに前記カッターが前記退避位置から前記切断位置に移動して前記繰り出し経路上の前記金属箔を切断し、前記第1挟持部材および前記第2挟持部材を前記繰り出し経路から離間させて前記金属箔の挟持を解除するときに前記カッターが前記切断位置から前記退避位置に移動することを特徴とする請求項1に記載のストロー製造装置。
【請求項3】
前記第1挟持部材は、前記繰り出し方向で離間する2か所に前記繰り出し経路に向かって突出する第1突出部を備え、
前記第2挟持部材は、前記第1突出部のそれぞれと対向する2か所に前記繰り出し経路に向かって突出する第2突出部を備え、
前記挟持部は、前記第1突出部および前記第2突出部で前記金属箔を挟持し、
前記巻き付け位置は、前記挟持部が前記第2位置に位置するときに、前記繰り出し方向で2つの前記第1突出部の間に位置し、
前記挟持部が前記第2位置において前記金属箔を挟持しているときに前記第1巻き芯および第2巻き芯が前記巻き付け位置に配置されると、前記第1巻き芯および第2巻き芯は2つの前記第1突出部および2つの前記第2突出部により囲まれてた空間内に位置することを特徴とする請求項2に記載のストロー製造装置。
【請求項4】
前記押圧ローラは、前記第1挟持部材に取り付けられた押圧機構に支持されて前記第1挟持部材よりも前記繰り出し方向の前方に位置し、
前記開閉機構および前記移動機構は、前記押圧ローラ移動機構を兼ねており、
前記押圧ローラは、前記挟持部が前記金属箔を挟持した状態で前記第1位置に配置されると前記押圧位置に位置し、前記挟持部が前記第2位置に配置されると前記離間位置に位置することを特徴とする請求項2に記載のストロー製造装置。
【請求項5】
前記金属箔は、アルミ箔軟質材であり、
前記第1巻き芯および前記第2巻き芯は、超硬製であることを特徴とする請求項1に記載のストロー製造装置。
【請求項6】
前記金属箔は、厚さが50μm以上のアルミ箔軟質材であり、
前記金属箔は、第1巻き芯および前記第2巻き芯の周りを2重以上巻かれることを特徴とする請求項1に記載のストロー製造装置。
【請求項7】
前記金属箔は、厚さが60μm以上のアルミ箔軟質材であり、
前記金属箔は、第1巻き芯および前記第2巻き芯の周りを1重以上巻かれることを特徴とする請求項1に記載のストロー製造装置。
【請求項8】
前記金属箔は、銅箔であることを特徴とする請求項1に記載のストロー製造装置。
【請求項9】
前記第1巻き芯および前記第2巻き芯は、前記隙間を備える状態で長さ方向の一方の端部分が接続されて一本の巻き芯部材とされていることを特徴とする請求項1に記載のストロー製造装置。
【請求項10】
前記駆動源は、手動式で回転させるハンドルであり、
前記リンク機構は、前記ハンドルの回転を伝達することを特徴とする請求項1に記載のストロー製造装置。
【請求項11】
ロール紙から繰り出した長尺の金属箔の先端部を、前記金属箔の先端部における幅方向の全域を厚み方向の両側から挟持する挟持部により挟持して当該金属箔の繰り出し経路上に定めた巻き付け位置よりも前方に引き出した状態とし、
前記金属箔の幅寸法よりも長く、前記金属箔を挿入可能な隙間を開けて対向して前記幅方向に平行に延びる棒状の第1巻き芯および第2巻き芯を、前記繰り出し経路から前記金属箔の幅方向に離間する待機位置から前記巻き付け位置に移動させて、前記隙間に前記金属箔を挿入し、
前記第1巻き芯および第2巻き芯を当該第1巻き芯と前記第2巻き芯の中心を通過して
前記幅方向に延びる軸線回りに回転させるとともに、前記金属箔を所定の長さに切断して当該金属箔を前記第1巻き芯および前記第2巻き芯に巻き付け、
前記金属箔を前記第1巻き芯および前記第2巻き芯に巻き付ける際に、前記金属箔の幅寸法以上の幅寸法を備え前記幅方向に延びる回転軸回りに回転可能な押圧ローラにより前記金属箔を前記第1巻き芯および前記第2巻き芯に押し付けることを特徴とするストロー製造方法。
【請求項12】
金属箔を1重以上に巻回した円筒形状の巻回部と、前記巻回部の内側を当該巻回部の直径に沿って延びる渡り部と、を備えるストロー。
【請求項13】
厚さが50μm以上のアルミ箔軟質材を2重以上に巻回した円筒形状の巻回部と、前記巻回部の内側を当該巻回部の直径に沿って延びる渡り部と、を備えるストロー。
【請求項14】
厚さが60μm以上のアルミ箔軟質材を1重以上に巻回した円筒形状の巻回部と、前記巻回部の内側を当該巻回部の直径に沿って延びる渡り部と、を備えるストロー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
アルミ箔軟質材などの金属箔からなるストローを製造するストロー製造装置、およびストロー製造方法に関する。また、アルミ箔軟質材などの金属箔からなるストローに関する。
【0002】
プラスチック製品が微小な破片となったマイクロプラスチックは、分解されずに海中を浮遊するので、海洋生物の生態系の影響を与える。このような問題に対し、プラスチック製のストローの替わりに、アルミ箔製のストローを用いることが提案されている。アルミ箔製のストローは、比重が水よりも大きいので海中を浮遊せず、海底で腐食する。従って、海洋生物の生態系への影響が少ない。
【0003】
特許文献1には、アルミ箔製のストローの製造方法が記載されている。同文献では、長方形形状のアルミ箔の一方の長辺に沿って円柱棒を配置し、他方の長辺に向かって、手巻きにより、アルミ箔を円柱棒に巻き付けていく。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-23612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のストローの製造方法では、アルミ箔の長辺の縁と平行に配置した円柱棒に当該アルミ箔巻き付けることが容易ではない。従って、同文献に記載されているように、長方形形状のアルミ箔の一方の長辺を、巻き付きやすい形状にカットしている。また、手巻きによりアルミ箔を円柱棒に巻き回していく場合には、内周側のアルミ箔と外周側のアルミ箔との間に隙間が形成されやすいという問題がある。巻回したアルミ箔の間に隙間が形成されると、ストローを使用する際に、使用者が巻回したアルミ箔の隙間から空気や液体を吸い込むことがあり、使用感が悪くなるという問題が発生する。また、外周側のアルミ箔の巻回が緩みやすいという問題が発生する。ここで、家庭用に用いられるアルミホイルなどのアルミ箔は、アルミ箔軟質材と呼ばれるものである。
【0006】
以上の問題点に鑑みて、金属箔を巻き芯に巻き付けることが容易であり、巻き芯に巻回したアルミ箔軟質材の間に隙間が形成されることを防止或いは抑制できるストロー製造装置、およびストロー製造方法を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のストロー製造装置は、ロール紙を回転可能に支持する支持機構と、前記ロール紙から繰り出される長尺の金属箔の先端部における幅方向の全域を厚み方向の両側から挟持する挟持部と、前記挟持部を挟持状態と挟持解除状態との間で変化させる開閉機構と、を有する挟持機構と、前記挟持部を、第1位置と、前記金属箔の繰り出し方向で前記第1位置から所定距離だけ前方に離間する第2位置との間で移動させる移動機構と、前記金属箔の幅寸法よりも長く、前記金属箔を挿入可能な隙間を開けて対向して前記幅方向に平行に延びる棒状の第1巻き芯および第2巻き芯と、前記第1巻き芯および前記第2巻き芯を当該第1巻き芯と前記第2巻き芯の中心を通過して前記幅方向に延びる軸線回りの回転可能に支持するとともに、前記第1巻き芯および前記第2巻き芯を前記軸線回りに回転させる操作部を備える巻き芯回転機構と、前記巻き芯回転機構を移動可能に支持することにより、前記第1巻き芯および第2巻き芯を、前記金属箔の繰り
出し経路から前記幅方向に離間する待機位置と、前記繰り出し経路における前記第1位置と前記第2位置との間の巻き付け位置と、の間で移動可能とする巻き芯移動機構と、前記金属箔の幅寸法以上の幅寸法を備え、前記幅方向に延びる回転軸回りに回転可能な押圧ローラと、前記押圧ローラを、前記巻き付け位置に繰り出された前記金属箔に接触可能な押圧位置と、前記金属箔に接触しない離間位置との間で移動させる押圧ローラ移動機構と、前記金属箔を前記幅方向に切断するためのカッターと、前記カッターを、前記第1位置と前記第2位置との間で前記繰り出し経路に突出する切断位置と、前記繰り出し経路から離間する退避位置との間で移動させる切断機構と、駆動源と、前記駆動源の駆動力を前記挟持機構、前記移動機構、前記押圧ローラ移動機構、および前記切断機構に伝達するとともに、前記挟持機構、前記移動機構、前記押圧ローラ移動機構、および前記切断機構を連携して動作させるリンク機構と、を有し、前記リンク機構は、駆動源が駆動されると、前記第1位置で前記金属箔を挟持した前記挟持部を前記第2位置に移動させ、前記挟持部が前記第2位置に移動した後に前記挟持部による前記金属箔の挟持を解除し、前記挟持部による前記金属箔の挟持が解除されると、前記挟持部を前記第1位置に移動させて当該第1位置において前記金属箔を挟持しながら前記カッターを前記離間位置から前記切断位置に移動させて前記金属箔を切断するとともに、前記押圧ローラを前記退避位置から前記押圧位置に移動させることを特徴とする。
【0008】
本発明のストロー製造方法は、ロール紙から繰り出した長尺の金属箔の先端部を、前記金属箔の先端部における幅方向の全域を厚み方向の両側から挟持する挟持部により挟持して当該金属箔の繰り出し経路上に定めた巻き付け位置よりも前方に引き出した状態とし、前記金属箔の幅寸法よりも長く、前記金属箔を挿入可能な隙間を開けて対向して前記幅方向に平行に延びる棒状の第1巻き芯および第2巻き芯を、前記繰り出し経路から前記金属箔の幅方向に離間する待機位置から前記巻き付け位置に移動させて、前記隙間に前記金属箔を挿入し、前記第1巻き芯および第2巻き芯を当該第1巻き芯と前記第2巻き芯の中心を通過して前記幅方向に延びる軸線回りに回転させるとともに、前記金属箔を所定の長さに切断して当該金属箔を前記第1巻き芯および前記第2巻き芯に巻き付け、前記金属箔を前記第1巻き芯および前記第2巻き芯に巻き付ける際に、前記金属箔の幅寸法以上の幅寸法を備え前記幅方向に延びる回転軸回りに回転可能な押圧ローラにより前記金属箔を前記第1巻き芯および前記第2巻き芯に押し付けることを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、金属箔の幅方向に平行に延びる第1巻き芯および第2巻き芯の隙間に金属箔を挿入して、第1巻き芯および第2巻き芯を回転させて金属箔を筒状にして、ストローとする。ここで、金属箔の巻き始めの時点では、ロール紙から繰り出される長尺の金属箔の先端部が挟持部によって挟持されている。従って、第1巻き芯および第2巻き芯を金属箔の幅方向の一方側に離間した離間位置から繰り出し経路上の巻き付け位置に移動させたときに、繰り出し経路上の金属箔を2つの巻き芯の隙間に挿入することが容易である。また、2つの巻き芯の隙間に金属箔を挿入すれば、2つの巻き芯を回転させることにより、金属箔を2つの巻き芯に確実に巻き付けることができる。さらに、2つの巻き芯に金属箔を巻き付ける際には、金属箔の幅寸法以上の幅寸法を備え幅方向に延びる回転軸回りに回転可能な押圧ローラが、巻き付け位置に繰り出された金属箔に接触可能な押圧位置に配置されるので、金属箔が第1巻き芯および第2巻き芯に押し付けられる。従って、第1巻き芯および第2巻き芯に巻回したアルミ箔軟質材の間に隙間が形成されることを防止或いは抑制できる。また、金属箔の巻き終わり部分が巻回済みの金属箔から外周側に剥がれてしまうことを防止或いは抑制できる。さらに、ストローは、ロール紙から繰り出される金属箔を切断しながら製造される。よって、ストローの製造に予め切断された長方形の金属箔を用いる場合と比較して、ストローを量産することが容易である。
【0010】
本発明において、前記挟持部は、前記繰り出し経路の一方側に位置する第1挟持部材と他方側に位置する第2挟持部材を備え、前記開閉機構は、前記第1挟持部材および前記第
2挟持部材を前記繰り出し経路と直交する方向に移動させ、前記第1挟持部材および前記第2挟持部材のそれぞれを前記繰り出し経路に接近させて前記繰り出し経路上の前記金属箔を挟持し、前記第1挟持部材および前記第2挟持部材のそれぞれを前記繰り出し経路から離間させて前記金属箔の挟持を解除し、前記カッターは、前記第1挟持部材における前記繰り出し方向の前側に固定され、前記開閉機構は、前記切断機構を兼ねており、前記第1挟持部材および前記第2挟持部材を前記繰り出し経路に接近させて前記金属箔を挟持するときに前記カッターが前記退避位置から前記切断位置に移動して前記繰り出し経路上の前記金属箔を切断し、前記第1挟持部材および前記第2挟持部材を前記繰り出し経路から離間させて前記金属箔の挟持を解除するときに前記カッターが前記切断位置から前記退避位置に移動するものとすることができる。このようにすれば、挟持機構の開閉機構が切断機構を兼ねるので、第1挟持部材とカッターとを別々の機構で移動させる場合と比較して、装置の構造を簡易なものとすることができる。
【0011】
本発明において、前記第1挟持部材は、前記繰り出し方向で離間する2か所に前記繰り出し経路に向かって突出する第1突出部を備え、前記第2挟持部材は、前記第1突出部のそれぞれと対向する2か所に前記繰り出し経路に向かって突出する第2突出部を備え、前記挟持部は、前記第1突出部および前記第2突出部で前記金属箔を挟持し、前記巻き付け位置は、前記挟持部が前記第2位置に位置するときに、前記繰り出し方向で2つの前記第1突出部の間に位置し、前記挟持部が前記第2位置において前記金属箔を挟持しているときに前記第1巻き芯および第2巻き芯が前記巻き付け位置に配置されると、前記第1巻き芯および第2巻き芯は2つの前記第1突出部および2つの前記第2突出部により囲まれてた空間内に位置する。このようにすれば、把持部は、2つの第1突出部と2つの第2突出部とによって、金属箔を、直線状に延びた状態で把持できる。また、第1巻き芯および第2巻き芯を巻き付け位置に移動させたときに、第1巻き芯および第2巻き芯は、繰り出し方向で、2つの第1突出部の間、および、2つの第2突出部の間に位置する。従って、第1巻き芯と第2巻き芯との金属箔を隙間に挿入することが容易である。
【0012】
本発明において、前記押圧ローラは、前記第1挟持部材に取り付けられた押圧機構に支持されて前記第1挟持部材よりも前記繰り出し方向の前方に位置し、前記開閉機構および前記移動機構は、前記押圧ローラ移動機構を兼ねており、前記押圧ローラは、前記挟持部が前記金属箔を挟持した状態で前記第1位置に配置されると前記押圧位置に位置し、前記挟持部が前記第2位置に配置されると前記離間位置に位置するものとすることができる。このようにすれば、挟持機構の開閉機構および移動機構が押圧ローラ移動機構を兼ねるので、第1挟持部材と押圧ローラとを別々の機構で移動させる場合と比較して、装置の構造を簡易なものとすることができる。
【0013】
本発明において、前記金属箔は、アルミ箔軟質材であり、前記第1巻き芯および前記第2巻き芯は、超硬製とすることができる。金属箔の素材と2本の巻き芯の素材とを、このように組み合わせれば、第1巻き芯および第2巻き芯に巻き付けられて円筒状とされたアルミ箔軟質材を、第1巻き芯および第2巻き芯から引き抜くことが容易となる。
【0014】
本発明において、前記金属箔は、厚さが50μm以上のアルミ箔軟質材であり、前記金属箔は、第1巻き芯および前記第2巻き芯の周りを2重以上巻かれるものとすることができる。このようにすれば、ストローの剛性を確保できる。また、アルミ箔軟質材の厚みが50μm以上であれば、アルミ箔軟質材にコシがあるので、押圧ローラにより金属箔を第1巻き芯および第2巻き芯に押し付けることにより、金属箔の巻き終わり部分が巻回済みの金属箔から外周側に剥がれてしまうことを防止或いは抑制しやすい。
【0015】
本発明において、前記第1巻き芯および前記第2巻き芯は、長さ方向の一方の端部分が接続されて一本の巻き芯部材とされているものとすることができる。言い換えれば、巻き
芯部材は、アルミ箔軟質材の幅寸法よりも長い1本の棒状の巻き芯部材に、巻き芯部材の一方の端から巻き芯部材の中心を当該巻き芯部材の軸線方向に延びるスリットを設けたものであり、このスリットの一方側部分を第1巻き芯、他方側部分を第2巻き芯、とすることができる。
【0016】
前記駆動源は、手動式で回転させるハンドルであり、前記リンク機構は、前記ハンドルの回転を伝達するものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明を適用したストローの斜視図および拡大断面図である。
図2】アルミ箔軟質材の繰り出し経路の側から見たストロー製造装置の斜視図である。
図3】駆動源の側から見たストロー製造装置の斜視図である。
図4】支持機構の側から見たストロー製造装置の斜視図である。
図5】ベースを取り外したストロー製造装置を下方から見た場合の底面図である。
図6】挟持機構および移動機構を上方から見た場合の斜視図である。
図7】挟持機構および移動機構を繰り出し方向の後方から見た場合の斜視図である。
図8】挟持機構および移動機構を下方から見た場合の斜視図である。
図9】巻き芯部材、巻き芯回転機構、巻き芯移動機構の斜視図である。
図10】巻き芯部材の斜視図である。
図11】上方から見た場合のリンク機構の説明図である。
図12】下方から見た場合のリンク機構の説明図である。
図13】ストローの製造方法のフローチャートである。
図14】ストローの製造方法の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、本発明を適用したストロー製造装置を説明する。
【0019】
(ストロー)
図1(a)は、ストローの斜視図であり、図1(b)は、ストローの拡大断面図である。図1(a)に示すように、本例のストロー1は、アルミ箔軟質材2を巻回して円筒形状としたものである。アルミ箔軟質材2は、アルミニウムまたはアルミニウム合金を、箔状に薄く圧延したものである。ストロー1の製造に使用するアルミ箔軟質材2の厚さは、50μm以上、100μm以下である。本例では、アルミ箔軟質材2の厚さは、60μmである。このようなアルミ箔軟質材2としては、例えば、直火でバーベキューをする際などに食材を包む用途に製造された厚手のアルミホイルを利用できる。
【0020】
図1(b)に示すように、ストロー1は、アルミ箔軟質材2を2重以上に巻回した円筒形状の巻回部5と、巻回部5の内側を当該巻回部5の直径に沿って延びる渡り部6と、を備える。本例では、ストロー1の直径は、6mmである。ストロー1の長さは、200mmである。
【0021】
本例では、アルミ箔軟質材2の厚みが50μm以上であり、アルミ箔軟質材2は2重以上に巻かれてストロー1とされる。従って、アルミ箔軟質材2のコシにより、ストロー1の剛性を確保できる。
【0022】
(ストロー製造装置)
図2は、アルミ箔軟質材2の繰り出し経路の側から見たストロー製造装置の斜視図である。図3は、駆動源の側から見たストロー製造装置の斜視図である。図4は、アルミ箔軟質材2のロール紙を支持する支持機構の側から見たストロー製造装置の斜視図である。図
5は、ベースを取り外したストロー製造装置を下方から見た場合の底面図である。図6は、挟持機構および移動機構を上方から見た場合の斜視図である。図7は、挟持機構および移動機構をアルミ箔軟質材2の繰り出し方向の後方から見た場合の斜視図である。図8は、挟持機構および移動機構を下方から見た場合の斜視図である。図9は、巻き芯部材、巻き芯回転機構、巻き芯移動機構の斜視図である。図10は、巻き芯部材の斜視図である。
【0023】
図2に示すように、ストロー製造装置10は、水平方向に広がるベース板11と、ベース板11の縁から立ち上がる仕切り板12と、を備えるフレーム13を有する。また、ストロー製造装置10は、ベース板11上に取り付けられた支持機構14を有する。支持機構14は、アルミ箔軟質材2のロール紙7を、仕切り板12と垂直な方向に延びる軸線回りに回転可能に支持する。また、ストロー製造装置10は、支持機構14から仕切り板12に沿って一方向に延びる繰り出し経路15を備える。ロール紙7から繰り出される長尺のアルミ箔軟質材2は、繰り出し経路15に沿って、搬送される。図3に示すように、仕切り板12のベース板11とは反対側には、上下方向に開口する枠状フレーム16が取り付けられている。
【0024】
以下の説明では、繰り出し経路15が延びる方向をX軸方向とする。X軸方向において、ロール紙7からアルミ箔軟質材2が繰り出される繰り出し方向の前方をX1方向、その反対側をX2方向とする。X1方向は、ストロー製造装置10の前方であり、X2方向は、ストロー製造装置10の後方である。また、繰り出し経路15を搬送されるアルミ箔軟質材2の幅方向をY軸方向とする。Y軸方向は繰り出し経路15と直交する方向であり、仕切り板12と直交する方向である。さらに、Y軸方向において、仕切り板12に対して繰り出し経路15が位置する側をY1方向、その反対側をY2方向とする。また、ストロー製造装置10の上下方向をZ軸方向とする。さらに、下方をZ1方向、上方をZ2方向とする。X軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向は、互いに直交する方向である。
【0025】
図4に示すように、ストロー製造装置10は、支持機構14のX2方向にロール紙カッター17を備える。ロール紙カッター17は、支持機構14に支持されたロール紙7のY軸方向の所定の位置に接触して、ロール紙7から繰り出される長尺のアルミ箔軟質材2の幅を、所定の幅に切断する。切断後のアルミ箔軟質材2の幅は、製造するストロー1の長さ寸法に対応する。
【0026】
また、ストロー製造装置10は、支持機構14のX1方向に挟持機構18を備える。図6に示すように、挟持機構18は、ロール紙7から繰り出される長尺のアルミ箔軟質材2の先端部における幅方向の全域を厚み方向の両側から挟持する挟持部19と、挟持部19を挟持状態と挟持解除状態との間で変化させる開閉機構20と、を有する。挟持部19は、繰り出し経路15のZ2方向に位置する第1挟持部材21と、繰り出し経路15のZ1方向に位置する第2挟持部材22と、を備える。第1挟持部材21は、X軸方向で離間する2か所に繰り出し経路15に向かってZ1方向に突出する第1突出部21aを備える。第2挟持部材22は、第1突出部21aのそれぞれと対向する2か所に繰り出し経路15に向かってZ2方向に突出する第2突出部22aを備える。
【0027】
開閉機構20は、第1挟持部材21および第2挟持部材22のそれぞれを挟持位置と開放位置との間でZ軸方向に移動させる。すなわち、開閉機構20は、第1挟持部材21および第2挟持部材22のそれぞれを繰り出し経路15に接近させて繰り出し経路15上のアルミ箔軟質材2を挟持する挟持位置に配置する。また、開閉機構20は、第1挟持部材21および第2挟持部材22のそれぞれを繰り出し経路15から離間させてアルミ箔軟質材2の挟持を解除する開放位置に配置する。図6では、第1挟持部材21および第2挟持部材22は挟持位置に配置されている。挟持部19は、第1突出部21aおよび第2突出部22aでアルミ箔軟質材2を挟持する。
【0028】
また、ストロー製造装置10は、挟持部19を、繰り出し経路15上に設定された第1位置Aと、第1位置Aから所定距離だけX1方向に離間する第2位置Bとの間で移動させる移動機構24を備える。本例では、移動機構24は、挟持機構18の全体を移動させることにより、挟持部19を第1位置Aと第2位置Bとの間で移動させる。図2図8では、挟持部19は、第1位置Aに配置されている。挟持部19が第1位置Aに移動した状態とは、第1挟持部材21の2つ第1突出部21aのうち、X1方向に位置する第1突出部21aが第1位置Aに配置された状態をいう。挟持部19が第2位置Bに移動した状態とは、第1挟持部材21の2つ第1突出部21aのうち、X1方向に位置する第1突出部21aが第2位置Bに配置された状態をいう(図11図14(b)参照)。
【0029】
移動機構24は、挟持機構18のZ1方向に構成されている。図8に示すように、移動機構24は、挟持機構18のZ1方向で、挟持機構18をX軸方向にスライド可能に支持する2本のスライドレール25と、Z軸方向に延びる回転軸回りに回転する第3カム26と、挟持機構18をX2方向に付勢するコイルバネ27(図5参照)と、挟持機構18に設けられたカムフォロワー部28(図7参照)を備える。カムフォロワー部28は第3カム26に摺接する
【0030】
さらに、ストロー製造装置10は、図6図8に示すように、アルミ箔軟質材2をY軸方向(幅方向)に切断するためのカッター30を備える。カッター30は、Y軸方向に、アルミ箔軟質材2の幅寸法よりも長く延びる刃を備える。また、ストロー製造装置10は、カッター30を、繰り出し経路15における第1位置Aと第2位置Bとの間で繰り出し経路15に突出する切断位置と、繰り出し経路15から離間する退避位置との間でZ軸方向に移動させる切断機構31を有する。
【0031】
カッター30は、第1挟持部材21のX1方向の端面に固定されている。これにより、カッター30は、第1挟持部材21と一体に移動する。従って、第1挟持部材21を移動させる開閉機構20は、カッター30を移動させる切断機構31を兼ねる。すなわち、開閉機構20は、第1挟持部材21および第2挟持部材22のそれぞれを繰り出し経路15に接近させて挟持位置に配置する際に、カッター30を退避位置から切断位置に移動してアルミ箔軟質材2を切断する。また、開閉機構20は、第1挟持部材21および第2挟持部材22のそれぞれを開放位置に配置する際に、カッター30を切断位置から退避位置に移動させる。
【0032】
また、ストロー製造装置10は、図6に示すように、第1挟持部材21の前方に配置された押圧ローラ33を備える。押圧ローラ33は、アルミ箔軟質材2の幅寸法以上の幅寸法を備える。押圧ローラ33は、第1挟持部材21に取り付けられた押圧機構34に支持されて第1挟持部材21よりもX1方向に位置する。図6図7に示すように、押圧機構34は、第1挟持部材21に接続された接続部材35と、接続部材35のZ1方向で押圧ローラ33をY軸方向に延びる回転軸回りに回転可能に支持する回転支持機構36と、接続部材35と回転支持機構36との間に配置されて、回転支持機構36をZ軸方向に移動可能に支持するコイルバル37と、を備える。また、ストロー製造装置10は、押圧ローラ33を、第2位置Bと第1位置Aとの間に設定された巻き付け位置Cに繰り出されたアルミ箔軟質材2に接触可能な押圧位置と、アルミ箔軟質材2に接触しない離間位置との間で移動させる押圧ローラ移動機構38を備える。図6図8では、押圧ローラ33は、押圧位置に位置している。
【0033】
ここで、押圧ローラ33を支持する押圧機構34は、第1挟持部材21に取り付けられている。従って、押圧ローラ33は、第1挟持部材21と一体に移動する。よって、第1挟持部材21をZ軸方向に移動させる移動機構24および開閉機構20は、押圧ローラ3
3を押圧位置と、離間位置との間で移動させる押圧ローラ移動機構38を兼ねる。すなわち、移動機構24が挟持部19を第1位置Aに移動させ、開閉機構20が第1挟持部材21および第2挟持部材22のそれぞれを挟持位置に配置する際に、押圧ローラ33は、離間位置から、巻き付け位置Cにおいてアルミ箔軟質材2に接触する押圧位置に移動する。また、第1挟持部材21および第2挟持部材22のそれぞれが挟持位置にあるときに、移動機構24が挟持部19を第1位置Aから第2位置Bに移動させると、押圧ローラ33は、押圧位置よりもX1方向の離間位置(図11図12図14(b)参照)に移動する。
【0034】
また、ストロー製造装置10は、図2図3図9に示すように、アルミ箔軟質材2の幅寸法よりも長く、アルミ箔軟質材2の厚み方向で当該アルミ箔軟質材2を挿入可能な隙間40を開けて対向してY軸方向に平行に延びる棒状の第1巻き芯41および第2巻き芯42を備える。第1巻き芯41および第2巻き芯42は、第1位置Aに位置する挟持部19をよりもX1方向に位置する。図10に示すように、本例では、第1巻き芯41および第2巻き芯42は、長さ方向の一方の端部分が接続されて一本の巻き芯部材43とされている。すなわち、巻き芯部材43は、アルミ箔軟質材2の幅寸法よりも長い1本の円柱形状の部材であり、巻き芯部材43の中心を一方の端から他方側に向かって延びるスリット43aを備える。スリット43aの幅方向の長さは、アルミ箔軟質材2の幅寸法よりも長い。巻き芯部材43において、スリット43aの一方側部分は、第1巻き芯41であり、他方側部分を第2巻き芯42である。本例では、巻き芯部材43の直径6ミリである。スリット43aは、アルミ箔軟質材2の厚み寸法よりも広い。巻き芯部材43(第1巻き芯41および前記第2巻き芯42)は、超硬製である。
【0035】
さらに、ストロー製造装置10は、図9に示すように、巻き芯部材43を、第1巻き芯41と第2巻き芯42の中心を通過してY軸方向幅(アルミ箔軟質材2の幅方向)に延びる軸線L回りに回転可能に支持する巻き芯回転機構45を備える。巻き芯回転機構45は、巻き芯部材43においてスリット43aが形成されていな側の端部分(Y2方向の端部分)を回転可能に支持する支持部46と、支持部46に支持された巻き芯部材43を、手動によって、軸線L回りに回転させる操作部47と、を備える。また、巻き芯回転機構45は、支持部46に支持された巻き芯部材43を、その隙間40が繰り出し経路15に沿った方向に延びる所定の回転角度位置に付勢する付勢機構48を備える。付勢機構48は、支持部46に支持された巻き芯部材43を所定の回転角度位置に付勢するためのコイルバネを備える。支持部46、操作部47、および付勢機構48は、仕切り板12のX2方向に設けられている。
【0036】
また、ストロー製造装置10は、巻き芯部材43(第1巻き芯41および第2巻き芯42)を、繰り出し経路15からX2方向に離間する待機位置と、繰り出し経路15における第1位置Aと第2位置Bとの間に設定された巻き付け位置Cと、の間で移動可能に支持する巻き芯移動機構50と、を備える。巻き芯移動機構50は、支持部46をY軸方向に移動可能に支持するレール51を備える。レール51は、仕切り板12に取り付けられた支持部材に支持されて仕切り板12からY2方向に延びる。巻き芯部材43を支持する巻き芯回転機構45の支持部46は、手動により、レール51に沿って移動させることができる。
【0037】
さらに、ストロー製造装置10は、巻き芯部材43を巻き付け位置Cに案内する案内部材53を備える(図2図6図7参照)。案内部材53は、Y軸方向に貫通する案内孔53aを備える。案内部材53は、Y軸方向から見た場合に、案内孔53aが巻き付け位置Cと重なるようにして、仕切り板12に取り付けられている。巻き芯部材43は、支持部46に支持された状態で案内孔53aを貫通する。
【0038】
また、ストロー製造装置10は、図9に示すように、Y軸方向で案内孔53aと対向する位置に、回転支持部54を備える。回転支持部54は、ベース板11からZ2方向に延びる支持部部材55のZ2方向の端部分に固定されている。回転支持部54は、巻き付け位置Cに配置された巻き芯部材43のY1方向の端に当接して、巻き芯部材43を支持する。より具体的には、回転支持部54は、軸線Lを中心に回転可能に支持された回転支持棒54aを備える。回転支持棒54aのY2方向の端部分には、第1巻き芯41および第2巻き芯42の隙間40に挿入される挿入部が設けられている。これにより、回転支持部54は、巻き芯部材43を回転させたときに巻き芯部材43の回転中心がブレることを防止する。また、回転支持棒54aは、巻き芯部材43にアルミ箔軟質材2を巻き付けたときに、第1巻き芯41と第2巻き芯42との間の隙間40が狭くなることを防止する。
【0039】
さらに、ストロー製造装置10は、図2に示すように、巻き付け位置CのZ1方向に、巻き付け位置CからX1方向に向かってZ1方向に傾斜するストロー受け部56を備える。
【0040】
次に、図3図4に示すように、図ストロー製造装置10は、駆動源を備える。駆動源は、手動式で回転するハンドル58である。ハンドル58は、仕切り板12のY2方向に取り付けられた枠状フレーム16に回転可能に取り付けられて、枠状フレーム16のY2方向に位置する。ストロー製造装置10を操作する操作者は、ストロー1を製造する間に、ハンドル58を所定の回数だけ、回転させる。
【0041】
また、ストロー製造装置10は、ハンドル58の回転(駆動源の駆動力)を挟持機構18および移動機構24に伝達するとともに、挟持機構18および移動機構24を連携して動作させるためのリンク機構60を有する。
【0042】
図11は、リンク機構60の説明図であり、挟持機構18および移動機構24を上方から見ている。図12は、リンク機構60の説明図であり、挟持機構18および移動機構24を下方から見ている。図11図12において、移動機構24は、図6図7図8に示す状態から挟持機構18をX1方向に移動させて挟持部19を第2位置Bに配置している。また、図11図12において、開閉機構20は、挟持部19を開放位置に配置している。
【0043】
図6図8に示すように、リンク機構60は、Y軸方向に延びる第1軸回りで回転可能な状態で仕切り板12に支持された第1カム61および第2カム62を備える。また、図3に示すように、リンク機構60は、ハンドル58の回転を第1カム61および第2カム62に伝達する歯車輪列63を備える。第1カム61および第2カム62はY軸方向に配列されており、Y軸方向に延びる回転軸回りに回転する。また、リンク機構60は、図6に示すように、第1カム61に摺動する第1リンク部材64と、第2カム62に摺動する第2リンク部材65と、を備える。第1リンク部材64は、第1カム61の回転に伴って、Z1方向の端部分がX軸方向に揺動する。第2リンク部材65は、第1リンク部材64の下方に位置する。第2リンク部材65は、第2カム62の回転に伴って、Z2方向の端部分がX軸方向に揺動する。
【0044】
ここで、図6図11に示すように、第1リンク部材64のZ2方向の端部分は第1棒状部材66を介して、開閉機構20において第1挟持部材21を開閉する第1機構部分20Aに連結されている。また、図8図12に示すように、第2リンク部材65のZ1方向の端部分は、第2棒状部材67を介して、開閉機構20において第2挟持部材22を開閉する第2機構部分20Bに連結されている。
【0045】
これにより、ハンドル58の回転により第1カム61および第2カム62が回転して、
第1リンク部材64のZ1方向の端部分および第2リンク部材65のZ2方向の端部分がX1方向に移動すると、第1棒状部材66が時計回りに回転し、かつ、第2棒状部材67が反時計回りに回転する。これにより、開閉機構20は、図11図12に示すように、第1挟持部材21および第2挟持部材22を、挟持位置から開放位置へと移動させる。また、ハンドル58の回転により第1カム61および第2カム62が回転して、第1リンク部材64のZ1方向の端部分および第2リンク部材65のZ2方向の端部分がX2方向に移動すると、第1棒状部材66が反時計回りに回転し、かつ、第2棒状部材67が時計回りに回転する。これにより、開閉機構20は、図6図7図8に示すように、第1挟持部材21および第2挟持部材22を、開放位置から挟持位置へと移動させる。
【0046】
さらに、図5に示すように、リンク機構60は、ハンドル58の回転を、移動機構24の第3カム26に伝達する駆動力伝達機構68を備える。ハンドル58の回転により第3カム26が回転すると、図8図12に示すように、挟持機構18に設けられたカムフォロワー部28が第3カム26の外周面(カム面)に摺動する。従って、移動機構24は、挟持機構18をX軸方向に往復移動させる。これにより、移動機構24は、挟持部19を図6から図8に示す第1位置Aと、図11図12に示す第2位置Bとの間でX軸方向に移動させる。
【0047】
(ストロー製造方法およびストロー製造装置の動作)
図13は、ストロー1の製造方法のフローチャートである。図14は、ストロー製造装置10の動作の説明図である。ストロー1の製造方法では、まず、ロール紙7から繰り出した長尺のアルミ箔軟質材2の先端部を、その幅方向の全域を厚み方向の両側から挟持する挟持部19により挟持して、予め定めた巻き付け位置CよりもX1方向に引き出す(ステップST1)。次に、アルミ箔軟質材2の幅寸法よりも長く、アルミ箔軟質材2を挿入可能な隙間40を開けて対向して幅方向に平行に延びる棒状の第1巻き芯41と第2巻き芯42を、繰り出し経路15からY軸方向に離間する待機位置から巻き付け位置Cに移動させて、その隙間40にアルミ箔軟質材2を挿入する。(ステップST2)。
【0048】
その後、第1巻き芯41および第2巻き芯42を当該第1巻き芯41と第2巻き芯42の中心を通過して幅方向に延びる軸線回りに回転させるとともに、アルミ箔軟質材2をカッター30により所定の長さに切断し、さらに第1巻き芯41および第2巻き芯42を回転させて当該アルミ箔軟質材2を第1巻き芯41および第2巻き芯42に巻き付ける(ステップST3)。また、ステップST3において、アルミ箔軟質材2を第1巻き芯41および第2巻き芯42に巻き付ける際に、アルミ箔軟質材2の幅寸法以上の幅寸法を備え幅方向に延びる回転軸回りに回転可能な押圧ローラ33によりアルミ箔軟質材2を第1巻き芯41および第2巻き芯42に押し付ける。
【0049】
その後、第1巻き芯41および第2巻き芯42を巻き付け位置Cから待機位置に移動させて、巻回されたアルミ箔軟質材2から第1巻き芯41および第2巻き芯42をY2方向に引き抜く(ステップST4)。これにより、ストロー1が完成する。
【0050】
より具体的には、図14(a)に示すように、ストロー製造装置10の初期状態では、ロール紙7から引き出されたアルミ箔軟質材2は、その先端部が第1位置Aに配置された挟持部19に挟持されている。切断機構31のカッター30は、切断位置に配置されている。巻き芯部材43は、繰り出し経路15のY2方向に位置する待機位置に配置されている。押圧ローラ33は、第1位置Aと第2位置Bとの間の巻き付け位置Cに配置されている。
【0051】
操作者がハンドル58を回転させると、リンク機構60は移動機構24の第3カム26を回転させて、挟持機構18をX1方向に移動させる。これにより、図14(b)に示す
ように、アルミ箔軟質材2を挟持する挟持部19は、第1位置Aから、第1位置AのX1方向に位置する第2位置Bに移動する(ステップST1)。また、挟持機構18と一体にX1方向に移動する押圧ローラ33は、第2位置BよりもX1方向の離間位置に配置される。
【0052】
挟持部19が第2位置Bに移動すると、操作者は、巻き芯部材43を支持する支持部46を、巻き芯移動機構50のレール51に沿って、手動で、Y1方向に移動させる。これにより、巻き芯部材43は、待機位置から、繰り出し経路15上の巻き付け位置Cに移動する。
【0053】
ここで、第1挟持部材21は、繰り出し方向で離間する2か所に繰り出し経路15に向かって突出する第1突出部21aを備える。第2挟持部材22は、第1突出部21aのそれぞれと対向する位置に繰り出し経路15に向かって突出する第2突出部22aを備える。挟持部19は、第1突出部21aおよび第2突出部22aでアルミ箔軟質材2を挟持する。また、巻き付け位置Cは、挟持部19が第2位置Bに位置するときに、繰り出し方向で2つの第1突出部21aの間に位置し、巻き芯部材43が巻き付け位置Cに配置されたときに、巻き芯部材43は2つの第1突出部21aおよび2つの第2突出部22aにより囲まれてた空間内に位置する。さらに、巻き芯部材43は、付勢機構48によって、その隙間40が繰り出し経路15に沿った方向に延びる回転角度位置に付勢されている。従って、第1巻き芯41および第2巻き芯42を巻き付け位置Cに移動させたときに、アルミ箔軟質材2は、第1巻き芯41と第2巻き芯42との隙間40に確実に挿入される(ステップST2)。
【0054】
その後、操作者が、巻き芯回転機構45の操作部47を手動で操作して付勢機構48の付勢力に抗して巻き芯部材43を回転させると、アルミ箔軟質材2は巻き芯部材43の外周面に沿って折れ曲がる。これにより、アルミ箔軟質材2は、巻き芯部材43に対してX軸方向に移動しない状態となる。
【0055】
ここで、図14(c)に示すように、操作者が、更に、ハンドル58を回転させると、リンク機構60は、開閉機構20を動作させて、挟持部19によるアルミ箔軟質材2の挟持を解除する。また、ハンドル58の回転に伴って、図14(d)に示すように、リンク機構60は、移動機構24を動作させて挟持機構18をX2方向に移動させて、挟持部19を第1位置Aに戻す。さらに、図14(e)に示すように、リンク機構60は、挟持部19が第1位置Aに戻ると、開閉機構20を動作させて、挟持部19によりアルミ箔軟質材2を挟持するとともに、アルミ箔軟質材2の挟持と同時にカッター30を切断位置に移動させて、アルミ箔軟質材2を切断する。また、リンク機構60は、アルミ箔軟質材2を切断と並行して、押圧ローラ33を押圧位置に移動させて巻き付け位置Cにあるアルミ箔軟質材2を巻き芯部材43に押し付ける。
【0056】
ここで、本例では、カッター30が、第1挟持部材21に固定されており、第1挟持部材21と一体に移動する。従って、挟持部19によるアルミ箔軟質材2の挟持と同時にカッター30がアルミ箔軟質材2を切断する。また、本例では、押圧ローラ33は、第1挟持部材21に取り付けられた押圧機構34を介して第1挟持部材21に支持されており、第1挟持部材21と一体に移動する。従って、挟持部19の第2位置Bから第1位置Aへの移動および挟持部19によるアルミ箔軟質材2の挟持と並行して、押圧ローラ33は離間位置から押圧位置に移動して、巻き付け位置Cのアルミ箔軟質材2を巻き芯部材43に押し付ける。
【0057】
その後、操作者が、更に、操作部47を回転させて巻き芯部材43を回転させると、切断されたアルミ箔軟質材2が巻き芯部材43に巻き付く。また、金属箔が第1巻き芯41
および第2巻き芯42に巻き付けられる際に、押圧ローラ33が金属箔を第1巻き芯41および第2巻き芯42に押し付ける(ステップST3)。
【0058】
ここで、切断されたアルミ箔軟質材2の全てが巻き芯部材43に巻き付けられると、操作者は、支持部46をレール51に沿ってY軸方向に移動させて、巻き芯部材43を巻き付け位置Cから待機位置に移動させる。これにより、巻き芯部材43は、巻回されたアルミ箔軟質材2から、Y2方向に引き抜かれる。よって、アルミ箔製のストロー1が、ストロー受け部56に落下する。
【0059】
(作用効果)
本例によれば、第1巻き芯41および第2巻き芯42の隙間40にアルミ箔軟質材2を挿入して、第1巻き芯41および第2巻き芯42を回転させてアルミ箔軟質材2を筒状にして、ストロー1とする。ここで、アルミ箔軟質材2の巻き始めの時点では、ロール紙7から繰り出される長尺のアルミ箔軟質材2の先端部が挟持部19によって挟持されている。従って、第1巻き芯41および第2巻き芯42をアルミ箔軟質材2の幅方向の一方側に離間した離間位置から繰り出し経路15上の巻き付け位置Cに移動させたときに、繰り出し経路15上のアルミ箔軟質材2を2つの巻き芯の隙間40に挿入することが容易である。また、2つの巻き芯の隙間40にアルミ箔軟質材2を挿入すれば、2つの巻き芯を回転させることにより、アルミ箔軟質材2を2つの巻き芯に確実に巻き付けることができる。
【0060】
さらに、2つの巻き芯にアルミ箔軟質材2を巻き付ける際には、アルミ箔軟質材2の幅寸法以上の幅寸法を備え幅方向に延びる回転軸回りに回転可能な押圧ローラ33が、巻き付け位置Cに繰り出されたアルミ箔軟質材2に接触可能な押圧位置に配置される。従って、アルミ箔軟質材2は、押圧ローラ33により第1巻き芯41および第2巻き芯42に押し付けられる。よって、第1巻き芯41および第2巻き芯42に巻回したアルミ箔軟質材2の間に隙間40が形成されることを防止或いは抑制できる。また、アルミ箔軟質材2の巻き終わり部分が巻回済みのアルミ箔軟質材2から外周側に剥がれてしまうことを防止或いは抑制できる。
【0061】
また、本例では、アルミ箔軟質材2は、厚みが50μm以上なので、コシがある。従って、押圧ローラ33によりアルミ箔軟質材2を第1巻き芯41および第2巻き芯42に押し付けることにより、アルミ箔軟質材2の巻き終わり部分が巻回済みのアルミ箔軟質材2から外周側に剥がれてしまうことを防止或いは抑制しやすい。
【0062】
さらに、本例では、ストロー1は、ロール紙7から繰り出されるアルミ箔軟質材2を切断しながら製造される。よって、ストロー1の製造に予め切断された長方形のアルミ箔軟質材2を用いる場合と比較して、ストロー1を量産することが容易である。
【0063】
本例において、金属箔は、アルミ箔軟質材2であり、第1巻き芯41および第2巻き芯42は、超硬製である。金属箔の素材と巻き芯の素材とを、このように組み合わせれば、第1巻き芯41および第2巻き芯42がステンレス鋼製などの場合と比較して、第1巻き芯41および第2巻き芯42に巻き付けられて円筒状とされたアルミ箔軟質材2を、第1巻き芯41および第2巻き芯42から引き抜くことが容易となる。なお、巻き芯部材43の表面には、フッ素樹脂などのコーティング層を設けてもよい。このようにしても、第1巻き芯41および第2巻き芯42に巻き付けられて円筒状とされたアルミ箔軟質材2を、第1巻き芯41および第2巻き芯42から引き抜くことが容易となる。
【0064】
さらに、本例では、挟持機構18の開閉機構20が、カッター30を移動させる切断機構31を兼ねる。従って、第1挟持部材21とカッター30とを別々の機構で移動させる場合と比較して、ストロー製造装置10の構造を簡易なものとすることができる。
【0065】
また、本例では、挟持部19の開閉機構20および移動機構24が押圧ローラ33を移動させる押圧ローラ移動機構38を兼ねる。従って、第1挟持部材21と押圧ローラ33とを別々の機構で移動させる場合と比較して、ストロー製造装置10の構造を簡易なものとすることができる。
【0066】
さらに、駆動源は、手動式のハンドル58であり、リンク機構60は、ハンドル58の回転を伝達する。従って、本例のストロー製造装置10は、電力を消費せずに、ストロー1を製造できる。
【0067】
(変形例)
上記の例では、巻き芯部材43にスリット43aを形成することにより、一本の巻き芯部材43が第1巻き芯41および第2巻き芯42を備えるものとしているが、第1巻き芯41および第2巻き芯42は、それぞれ独立した2本の棒状の部材としてもよい。この場合には、第1巻き芯41と第2巻き芯42とをY方向の両側から巻き付け位置Cに配置して、第1巻き芯41と第2巻き芯42との間にアルミ箔軟質材2を挟むことができる。
【0068】
なお、アルミ箔軟質材2の厚みが60μmを超える場合には、アルミ箔軟質材2を一重に巻回してストロー1状とした場合でも、ストロー1の剛性を確保できる場合がある。従って、アルミ箔軟質材2の厚みによって、アルミ箔軟質材2を一重に巻回したストロー1を製造してもよい。
【0069】
また、駆動源は、モータとしてもよい。この場合、モータは、操作者がスイッチを操作している間だけ回転して、操作者がスイッチから手を離すと停止するものとすることができる。
【0070】
なお、ストロー1を軸線方向から見た場合の渡り部6は直線状でなくてもよい。例えば、渡り部6は、湾曲させてもよく、ジグザグに屈曲させてもよい。この場合には、第1巻き芯41における第2巻き芯42と対向する第1対向面に、所望の形状の凹凸を設ける。また、第2巻き芯42における第1巻き芯41と対向する第2対向面に、第1対向面に対応する形状の凹凸を設ければよい。
【0071】
また、ストロー1が完成した後に、巻回部5の内周側に棒状部材を挿入し、渡り部6を、巻回部5の内周面に沿って湾曲させてもよい。
【0072】
また、アルミ箔軟質材2の巻き終わり部分が巻回済みのアルミ箔軟質材2から外周側に剥がれてしまうことを防止するために、巻き芯部材43に巻回したアルミ箔軟質材2の巻き終わり部分を、冷間溶接により、その内側に巻回されているアルミ箔軟質材2の外周面に固定してもよい。また、巻き芯部材43に巻回したアルミ箔軟質材2の巻き終わり部分を、超音波溶着、またはレーザー溶接によって、その内側に巻回されているアルミ箔軟質材2の外周面に固定してもよい。また、巻き芯部材43に巻回したアルミ箔軟質材2の巻き終わり部分を、針カシメにより、その内側に巻回されているアルミ箔軟質材2の外周面に固定してもよい。
【0073】
なお、上記の例では、アルミ箔軟質材2を用いてストロー1を製造したが、例えば、銅箔を用いてストロー1を製造してもよい。
【符号の説明】
【0074】
1…ストロー、2…アルミ箔軟質材、5…巻回部、6…渡り部、7…ロール紙、10…ストロー製造装置、11…ベース板、12…仕切り板、13…フレーム、14…支持機構、
15…繰り出し経路、16…枠状フレーム、17…ロール紙カッター、18…挟持機構、19…挟持部、20…開閉機構、21…第1挟持部材、21a…第1突出部、22…第2挟持部材、22a…第2突出部、24…移動機構、25…ライドレール、26…第3カム、27…コイルバネ、28…カムフォロワー部、30…カッター、31…切断機構、33…押圧ローラ、34…押圧機構、35…接続部材、36…回転支持機構、37…支持するコイルバル、38…押圧ローラ移動機構、40…隙間、41…第1巻き芯、42…第2巻き芯、43…巻き芯部材、45…巻き芯回転機構、46…支持部、47…操作部、48…付勢機構、50…巻き芯移動機構、51…レール、53…案内部材、53a…案内孔、54…回転支持部、56…ストロー受け部、58…ハンドル(駆動源)、60…リンク機構、61…第1カム、62…第2カム、63…歯車輪列、64…第1リンク部材、65…第2リンク部材、68…駆動力伝達機構、L…軸線
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