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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024046147
(43)【公開日】2024-04-03
(54)【発明の名称】回転電機、および電動アクチュエータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 11/33 20160101AFI20240327BHJP
【FI】
H02K11/33
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022151359
(22)【出願日】2022-09-22
(71)【出願人】
【識別番号】000220505
【氏名又は名称】ニデックパワートレインシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100188673
【弁理士】
【氏名又は名称】成田 友紀
(74)【代理人】
【識別番号】100179833
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 将尚
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(72)【発明者】
【氏名】白井 寛
【テーマコード(参考)】
5H611
【Fターム(参考)】
5H611BB01
5H611BB06
5H611TT01
5H611UA02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】コイル引出線を基板に電気的に接続する作業に要する工数および時間を低減できる構造を有する回転電機を提供する。
【解決手段】回転電機は、基板40のステータ33側の面に取り付けられた導電部材50を備える。導電部材は、基板に電気的に接続された接続部51と、複数の弾性支持片部52b、53bを有する保持部50aと、を有する。接続部は、接続部を軸方向に貫通する第1貫通部51aを有する。基板は、基板を軸方向に貫通する第2貫通部42を有する。第1貫通部および第2貫通部には、コイル引出線34が通されている。第1貫通部および第2貫通部に通されたコイル引出線は、第1貫通部よりもステータ側において、少なくとも2つの弾性支持片部によって支持されている。少なくとも2つの弾性支持片部のそれぞれは、コイル引出線の外周面に接触している。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向に延びる中心軸を中心として回転可能なロータと、
複数のコイルを有し、前記ロータと隙間を介して対向するステータと、
前記ステータの軸方向一方側に位置する基板と、
前記基板の軸方向他方側の面に取り付けられた導電部材と、
を備え、
前記ステータは、前記コイルから軸方向一方側に延びる複数のコイル引出線を有し、
前記導電部材は、
前記基板に電気的に接続された接続部と、
複数の弾性支持片部を有し、前記接続部に繋がる保持部と、
を有し、
前記接続部は、前記接続部を軸方向に貫通する第1貫通部を有し、
前記基板は、前記基板を軸方向に貫通し軸方向に見て前記第1貫通部と重なる第2貫通部を有し、
前記第1貫通部および前記第2貫通部には、前記コイル引出線が通され、
前記第1貫通部および前記第2貫通部に通された前記コイル引出線は、前記第1貫通部よりも軸方向他方側において、少なくとも2つの前記弾性支持片部によって支持され、
前記少なくとも2つの前記弾性支持片部のそれぞれは、前記コイル引出線の外周面に接触し、前記コイル引出線に近づくに従って軸方向一方側に位置し、かつ、弾性変形した状態で前記コイル引出線を前記導電部材のうちの他の部分に対して押し付けており、
前記保持部は、前記複数の弾性支持片部によって2つ以上の前記コイル引出線を保持している、回転電機。
【請求項2】
前記保持部は、前記接続部から軸方向他方側に突出する一対の突出部を有し、
前記複数の弾性支持片部は、前記一対の突出部の軸方向他方側の端部にそれぞれ繋がる一対の弾性支持片部を含み、
前記一対の弾性支持片部は、軸方向と交差する第1方向に対向して配置され、かつ、軸方向と交差し前記第1方向と直交する第2方向に延びており、
前記一対の弾性支持片部同士の前記第1方向の間には、前記第2方向に間隔を空けて2つ以上の前記コイル引出線が保持されている、請求項1に記載の回転電機。
【請求項3】
前記第1貫通部は、前記第2方向に延びる長孔であり、
前記第1貫通部には、前記一対の弾性支持片部に保持された2つ以上の前記コイル引出線が通されている、請求項2に記載の回転電機。
【請求項4】
前記一対の弾性支持片部同士の隙間の全体は、軸方向に見て、前記第1貫通部と重なっている、請求項3に記載の回転電機。
【請求項5】
前記第2貫通部は、前記第2方向に延びる長孔であり、
前記一対の弾性支持片部同士の隙間の全体は、軸方向に見て、前記第2貫通部と重なっている、請求項4に記載の回転電機。
【請求項6】
前記複数の弾性支持片部は、1つの前記コイル引出線を囲む3つ以上の弾性支持片部からなる弾性支持片部群を2つ以上含む、請求項1に記載の回転電機。
【請求項7】
軸方向に延びる中心軸を中心として回転可能なロータと、
複数のコイルを有し、前記ロータと隙間を介して対向するステータと、
前記ステータの軸方向一方側に位置する基板と、
前記基板の軸方向他方側の面に取り付けられた導電部材と、
を備え、
前記ステータは、前記コイルから軸方向一方側に延びるコイル引出線を有し、
前記導電部材は、
前記基板に電気的に接続された接続部と、
複数の弾性支持片部を有し、前記接続部に繋がる保持部と、
を有し、
前記接続部は、前記接続部を軸方向に貫通する第1貫通部を有し、
前記基板は、前記基板を軸方向に貫通し軸方向に見て前記第1貫通部と重なる第2貫通部を有し、
前記第1貫通部および前記第2貫通部には、前記コイル引出線が通され、
前記複数の弾性支持片部は、前記コイル引出線を囲む3つ以上の弾性支持片部からなる弾性支持片部群を含み、
前記コイル引出線は、前記第1貫通部よりも軸方向他方側において、前記弾性支持片部群によって支持され、
前記弾性支持片部群に含まれた前記弾性支持片部のそれぞれは、前記コイル引出線の外周面に接触し、前記コイル引出線に近づくに従って軸方向一方側に位置し、かつ、弾性変形した状態で前記コイル引出線を他の前記弾性支持片部に対して押し付けている、回転電機。
【請求項8】
前記保持部は、
前記接続部から軸方向他方側に突出する一対の第1突出部と、
前記一対の第1突出部の軸方向他方側の端部にそれぞれ繋がる一対の第2突出部と、
を有し、
前記一対の第2突出部は、軸方向と交差する第1方向において、互いに他方の前記第2突出部に向かって突出し、
前記一対の第2突出部には、前記第1方向に延びるスリットがそれぞれ設けられ、
前記スリットは、前記第2突出部の突出方向の先端部を、軸方向と交差し前記第1方向と直交する第2方向に分断し、
前記弾性支持片部群は、4つの前記弾性支持片部からなり、
前記4つの弾性支持片部は、一方の前記第2突出部のうち前記スリットによって前記第2方向に分断された2つの部分と、他方の前記第2突出部のうち前記スリットによって前記第2方向に分断された2つの部分と、によってそれぞれ構成されている、請求項6または7に記載の回転電機。
【請求項9】
前記導電部材は、複数設けられている、請求項1から7のいずれか一項に記載の回転電機。
【請求項10】
請求項1から7のいずれか一項に記載の回転電機と、
前記回転電機の前記ロータに連結された伝達機構と、
を備える、電動アクチュエータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機、および電動アクチュエータに関する。
【背景技術】
【0002】
コイル線が接続される基板を備えるモータが知られている。例えば、特許文献1には、コイル線を支持するサポート部材を備えるモータが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2018/168090号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなモータにおいては、サポート部材に設けられた孔にコイル線を通すなどしてコイル線を基板に設けられた貫通孔まで導いた後に、コイル線を基板にはんだ付けなどによって電気的に接続する作業を行う必要がある。これに対して、コイル線を基板に電気的に接続する作業に要する工数および時間をさらに低減することが求められていた。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みて、コイル引出線を基板に電気的に接続する作業に要する工数および時間を低減できる構造を有する回転電機、および電動アクチュエータを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の回転電機の一つの態様は、軸方向に延びる中心軸を中心として回転可能なロータと、複数のコイルを有し、前記ロータと隙間を介して対向するステータと、前記ステータの軸方向一方側に位置する基板と、前記基板の軸方向他方側の面に取り付けられた導電部材と、を備える。前記ステータは、前記コイルから軸方向一方側に延びる複数のコイル引出線を有する。前記導電部材は、前記基板に電気的に接続された接続部と、複数の弾性支持片部を有し、前記接続部に繋がる保持部と、を有する。前記接続部は、前記接続部を軸方向に貫通する第1貫通部を有する。前記基板は、前記基板を軸方向に貫通し軸方向に見て前記第1貫通部と重なる第2貫通部を有する。前記第1貫通部および前記第2貫通部には、前記コイル引出線が通されている。前記第1貫通部および前記第2貫通部に通された前記コイル引出線は、前記第1貫通部よりも軸方向他方側において、少なくとも2つの前記弾性支持片部によって支持されている。前記少なくとも2つの前記弾性支持片部のそれぞれは、前記コイル引出線の外周面に接触し、前記コイル引出線に近づくに従って軸方向一方側に位置し、かつ、弾性変形した状態で前記コイル引出線を前記導電部材のうちの他の部分に対して押し付けている。前記保持部は、前記複数の弾性支持片部によって2つ以上の前記コイル引出線を保持している。
【0007】
本発明の回転電機の一つの態様は、軸方向に延びる中心軸を中心として回転可能なロータと、複数のコイルを有し、前記ロータと隙間を介して対向するステータと、前記ステータの軸方向一方側に位置する基板と、前記基板の軸方向他方側の面に取り付けられた導電部材と、を備える。前記ステータは、前記コイルから軸方向一方側に延びるコイル引出線を有する。前記導電部材は、前記基板に電気的に接続された接続部と、複数の弾性支持片部を有し、前記接続部に繋がる保持部と、を有する。前記接続部は、前記接続部を軸方向に貫通する第1貫通部を有する。前記基板は、前記基板を軸方向に貫通し軸方向に見て前記第1貫通部と重なる第2貫通部を有する。前記第1貫通部および前記第2貫通部には、前記コイル引出線が通されている。前記複数の弾性支持片部は、前記コイル引出線を囲む3つ以上の弾性支持片部からなる弾性支持片部群を含む。前記コイル引出線は、前記第1貫通部よりも軸方向他方側において、前記弾性支持片部群によって支持されている。前記弾性支持片部群に含まれた前記弾性支持片部のそれぞれは、前記コイル引出線の外周面に接触し、前記コイル引出線に近づくに従って軸方向一方側に位置し、かつ、弾性変形した状態で前記コイル引出線を他の前記弾性支持片部に対して押し付けている。
【0008】
本発明の電動アクチュエータの一つの態様は、上記の回転電機と、前記回転電機の前記ロータに連結された伝達機構と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一つの態様によれば、回転電機および電動アクチュエータにおいて、コイル引出線を基板に電気的に接続する作業に要する工数および時間を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、第1実施形態における回転電機を示す断面図である。
図2図2は、第1実施形態における回転電機の一部を示す断面図である。
図3図3は、第1実施形態における回転電機の一部を示す断面図であって、図2におけるIII-III断面図である。
図4図4は、第1実施形態における回転電機の一部を上側から見た図である。
図5図5は、第1実施形態における導電部材を示す斜視図である。
図6図6は、第1実施形態におけるコイル引出線を基板に接続する作業の手順の一部を示す断面図である。
図7図7は、第2実施形態における回転電機の一部を示す断面図である。
図8図8は、第2実施形態における回転電機の一部を示す断面図であって、図7におけるVIII-VIII断面図である。
図9図9は、第2実施形態における弾性支持片部群およびコイル引出線を示す斜視図である。
図10図10は、第2実施形態における導電部材を下側から見た図であって、コイル引出線が保持される前の状態の導電部材を示す図である。
図11図11は、第2実施形態の変形例における導電部材を下側から見た図である。
図12図12は、電動アクチュエータの実施形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
各図には、以下に説明する実施形態の回転電機における中心軸Jを仮想的に示している。以下の説明においては、中心軸Jの軸方向を単に「軸方向」と呼ぶ。中心軸Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼ぶ。中心軸Jを中心とする周方向を単に「周方向」と呼ぶ。各図に示すZ軸は、中心軸Jが延びる方向を示している。以下の説明においては、軸方向のうちZ軸の矢印が向く側(+Z側)を「上側」と呼び、軸方向のうちZ軸の矢印が向く側と逆側(-Z側)を「下側」と呼ぶ。なお、以下の実施形態において、上側は「軸方向一方側」に相当し、下側は「軸方向他方側」に相当する。上側および下側とは、単に各部の相対位置関係を説明するための名称であり、実際の配置関係等は、これらの名称で示される配置関係等以外の配置関係等であってもよい。
【0012】
<第1実施形態>
図1に示す本実施形態の回転電機100は、例えば、車両に搭載されるモータである。図1に示すように、回転電機100は、機電一体型のモータである。回転電機100は、ハウジング10と、ロータ20と、ステータ30と、基板40と、を備える。ハウジング10は、ロータ20、ステータ30、および基板40を内部に収容している。ハウジング10は、上側に開口するハウジング本体11と、ハウジング本体11の上側の開口を塞ぐ蓋部材12と、を有する。ハウジング本体11は、例えば、中心軸Jを中心とする円筒状である。ハウジング本体11は、ステータ30を内部に収容するステータ収容部11aと、基板40を内部に収容する基板収容部11bと、を有する。基板収容部11bは、ステータ収容部11aの上側に繋がっている。基板収容部11bの内径は、ステータ収容部11aの内径よりも大きい。
【0013】
ロータ20は、軸方向に延びる中心軸Jを中心として回転可能である。ロータ20は、軸方向に延びるシャフト21と、シャフト21に固定されたロータコア22と、ロータコア22に固定されたマグネット23と、を有する。マグネット23は、例えば、周方向に間隔を空けて複数設けられている。シャフト21は、ハウジング本体11の底部に保持されたベアリング13と蓋部材12に保持されたベアリング14とによって、中心軸J回りに回転可能に支持されている。
【0014】
ステータ30は、ロータ20と隙間を介して対向して配置されている。ステータ30は、ロータ20の径方向外側に位置する。ステータ30は、ステータ収容部11aの内周面に固定されたステータコア31と、ステータコア31に取り付けられたインシュレータ32と、インシュレータ32を介してステータコア31に取り付けられた複数のコイル33と、を有する。ステータコア31は、ロータコア22およびマグネット23を径方向外側から囲んでいる。複数のコイル33は、周方向に沿って並んで配置されている。各コイル33は、それぞれ、導線が巻き回されて構成されている。
【0015】
ステータ30は、複数のコイル引出線34を有する。複数のコイル引出線34は、コイル33から上側に延びている。本実施形態においては、複数のコイル33のうち一部のコイル33から1つずつコイル引出線34が上側に延びている。図示は省略するが、コイル引出線34は、例えば、6つ設けられている。コイル引出線34は、コイル33を構成する導線の端部である。複数のコイル引出線34は、後述する導電部材50を介して基板40に電気的に接続されている。
【0016】
基板40は、ステータ30の上側に位置する。基板40は、径方向に広がっている。基板40の板面は、軸方向を向いている。より詳細には、基板40の板面は、軸方向と直交している。基板40は、基板収容部11b内に収容されている。基板40の径方向外縁部は、ステータ収容部11aの内周面と基板収容部11bの内周面との間に設けられた段差部によって、下側から支持されている。基板40は、基板40を軸方向に貫通する中央孔41を有する。中央孔41には、シャフト21が軸方向に通されている。
【0017】
図2から図4に示すように、基板40は、第2貫通部42を有する。第2貫通部42は、基板40を軸方向に貫通している。本実施形態において第2貫通部42は、軸方向と直交する一方向に延びる長孔である。より詳細には、第2貫通部42は、軸方向と直交する一方向に長い長方形状の孔である。第2貫通部42は、周方向に間隔を空けて複数設けられている。図示は省略するが、第2貫通部42は、例えば、3つ設けられている。
【0018】
回転電機100は、基板40の下側の面に取り付けられた導電部材50を備える。導電部材50は、コイル引出線34と基板40とを電気的に接続する部材である。本実施形態において導電部材50は、周方向に間隔を空けて複数設けられている。図示は省略するが、導電部材50は、例えば、3つ設けられている。導電部材50は、金属製である。本実施形態において導電部材50は、板金部材である。図5に示すように、本実施形態において導電部材50は、軸方向と直交する一方向に長い形状である。
【0019】
以下の説明においては、導電部材50の長手方向を、図において適宜Y軸で示し、「長手方向Y」と呼ぶ。また、軸方向および導電部材50の長手方向Yの両方と直交する方向を、図において適宜X軸で示し、「短手方向X」と呼ぶ。短手方向Xおよび長手方向Yは、軸方向と直交する方向であり、互いに直交する方向である。短手方向Xおよび長手方向Yは、例えば、導電部材50ごとに異なる方向である。
【0020】
短手方向XのうちX軸の矢印が向く側(+X側)を「短手方向一方側」と呼び、短手方向XのうちX軸の矢印が向く側と逆側(-X側)を「短手方向他方側」と呼ぶ。長手方向YのうちY軸の矢印が向く側(+Y側)を「長手方向一方側」と呼び、長手方向YのうちY軸の矢印が向く側と逆側(-Y側)を「長手方向他方側」と呼ぶ。なお、本実施形態において、短手方向Xは軸方向と交差する「第1方向」に相当し、長手方向Yは軸方向と交差し第1方向と直交する「第2方向」に相当する。
【0021】
図5に示すように、導電部材50は、接続部51と、保持部50aと、を有する。接続部51は長手方向Yに延びている。接続部51は、板面が軸方向を向く板状である。接続部51の板面は、軸方向と直交している。本実施形態において接続部51は、長手方向Yに長い長方形板状である。図3に示すように、接続部51は、基板40の下側の面に接触した状態で固定されている。接続部51の長手方向一方側(+Y側)の端部51bと長手方向他方側(-Y側)の端部51cとは、それぞれ、はんだ44によって基板40の下側の面に設けられたランド部43に電気的に接続されている。これにより、接続部51は、基板40に電気的に接続されている。
【0022】
接続部51は、接続部51を軸方向に貫通する第1貫通部51aを有する。本実施形態において第1貫通部51aは、長手方向Yに延びる長孔である。より詳細には、第1貫通部51aは、長手方向Yに長い長方形状の孔である。第1貫通部51aは、第2貫通部42の下側に位置する。つまり、第2貫通部42は、軸方向に見て第1貫通部51aと重なっている。軸方向に見て第1貫通部51aと重なる第2貫通部42が延びる方向は、第1貫通部51aが延びる方向と同じである。つまり、本実施形態において第2貫通部42は、長手方向Yに延びる長孔である。
【0023】
図3および図4に示すように、本実施形態において、第1貫通部51aと第2貫通部42とは、軸方向に見て、互いに同じ形状で、かつ、互いにほぼ同じ大きさである。第1貫通部51aと第2貫通部42とは、軸方向に見て、互いにほぼ全体同士が重なり合っている。第1貫通部51aおよび第2貫通部42には、コイル引出線34が軸方向に通されている。本実施形態では、1つの第1貫通部51aおよび1つの第2貫通部42に、2つのコイル引出線34が軸方向に通されている。図3に示すように、第1貫通部51aおよび第2貫通部42に通されたコイル引出線34は、基板40の上面よりも上側に突出している。
【0024】
保持部50aは、接続部51に繋がっている。保持部50aは、第1貫通部51aに通されたコイル引出線34を保持している部分である。保持部50aは、接続部51から下側に突出している。図5に示すように、保持部50aは、一対の保持腕部52,53を有する。保持腕部52は、接続部51の短手方向一方側(+X側)の縁部に繋がっている。保持腕部53は、接続部51の短手方向他方側(-X側)の縁部に繋がっている。保持腕部52と保持腕部53とは、互いに短手方向Xに対称に配置されている。
【0025】
保持腕部52は、接続部51から下側に突出する突出部52aと、突出部52aの下側の端部に繋がる弾性支持片部52bと、を有する。保持腕部53は、接続部51から下側に突出する突出部53aと、突出部53aの下側の端部に繋がる弾性支持片部53bと、を有する。つまり、保持部50aは、接続部51から下側に突出する一対の突出部52a,53aと、一対の突出部52a,53aの下側の端部にそれぞれ繋がる一対の弾性支持片部52b,53bと、を有する。
【0026】
突出部52aは、接続部51の短手方向一方側(+X側)の縁部から下側に突出している。突出部53aは、接続部51の短手方向他方側(-X側)の縁部から下側に突出している。本実施形態において突出部52a,53aは、板面が短手方向Xを向く板状である。突出部52a,53aは、長手方向Yに長い略長方形板状である。突出部52aと突出部53aとは、短手方向Xに間隔を空けて対向して配置されている。突出部52a,53aの長手方向Yの寸法は、接続部51の長手方向Yの寸法よりも小さい。突出部52a,53aは、接続部51の長手方向Yの端部51b,51cから長手方向Yに離れて配置されている。言い換えれば、接続部51は、突出部52a,53aよりも長手方向Yの両側に突出している。突出部52a,53aの長手方向Yの寸法は、接続部51における第1貫通部51aの長手方向Yの寸法よりも小さい。本実施形態において第1貫通部51aは、突出部52a,53aよりも長手方向Yの両側に突出している。
【0027】
一対の弾性支持片部52b,53bのそれぞれは、一対の突出部52a,52bの下側の端部のそれぞれを支点として軸方向に弾性変形可能である。弾性支持片部52bは、突出部52aの下側の端部から短手方向他方側(-X側)に突出している。弾性支持片部52bは、短手方向他方側に向かうに従って上側に位置する。弾性支持片部53bは、突出部53aの下側の端部から短手方向一方側(+X側)に突出している。弾性支持片部53bは、短手方向一方側に向かうに従って上側に位置する。弾性支持片部52bの短手方向他方側の端部と弾性支持片部53bの短手方向一方側の端部とは、短手方向Xに隙間Gを空けて対向して配置されている。つまり、一対の弾性支持片部52b,53bは、軸方向と交差する第1方向としての短手方向Xに対向して配置されている。
【0028】
本実施形態において一対の弾性支持片部52b,53bは、長手方向Yに延びている。一対の弾性支持片部52b,53bは、長手方向Yに長い略長方形板状である。一対の弾性支持片部52b,53bの板面は、軸方向に対して短手方向Xに斜めに傾いた方向を向いている。弾性支持片部52bの長手方向Yの寸法および長手方向Yの位置は、突出部52aの長手方向Yの寸法および長手方向Yの位置とそれぞれ同じである。弾性支持片部53bの長手方向Yの寸法および長手方向Yの位置は、突出部53aの長手方向Yの寸法および長手方向Yの位置とそれぞれ同じである。
【0029】
図4に示すように、弾性支持片部52bの短手方向他方側(-X側)の端部と弾性支持片部53bの短手方向一方側(+X側)の端部とは、2つのコイル引出線34を短手方向Xに挟んでいる。弾性支持片部52bの短手方向他方側の端部と弾性支持片部53bの短手方向一方側の端部とは、2つのコイル引出線34の外周面に接触している。本実施形態において一対の弾性支持片部52b,53bは、各弾性支持片部52b,53bが繋がる突出部52a,53aの下端部を支点として上側に弾性変形した状態で2つのコイル引出線34の外周面に接触している。各弾性支持片部52b,53bは、各弾性支持片部52b,53bに生じる復元力によってコイル引出線34を他方の弾性支持片部に押し付けている。
【0030】
このように、一対の弾性支持片部52b,53bのそれぞれは、コイル引出線34の外周面に接触し、コイル引出線34に近づくに従って上側に位置し、かつ、弾性変形した状態でコイル引出線34を導電部材50のうちの他の部分に対して押し付けている。これにより、第1貫通部51aおよび第2貫通部42に通されたコイル引出線34は、第1貫通部51aよりも下側において、2つの弾性支持片部52b,53bによって支持されている。したがって、保持部50aによってコイル引出線34が導電部材50に保持されている。
【0031】
本実施形態では、保持部50aは、2つの弾性支持片部52b,53bによって2つのコイル引出線34を保持している。保持部50aに保持された2つのコイル引出線34は、長手方向Yに間隔を空けて配置されている。つまり、一対の弾性支持片部52b,53b同士の短手方向Xの間には、長手方向Yに間隔を空けて2つのコイル引出線34が保持されている。一対の弾性支持片部52b,53bに保持された2つのコイル引出線34は、共に第1貫通部51aに軸方向に通されている。本実施形態において1つの導電部材50に保持された2つのコイル引出線34の引き出された各コイル33は、互いに同相の電流が流されるコイル33である。
【0032】
図4に示すように、一対の弾性支持片部52b,53b同士の隙間Gの全体は、軸方向に見て、第1貫通部51aおよび第2貫通部42と重なっている。隙間Gの全体は、軸方向に見て、第1貫通部51aの内縁および第2貫通部42の内縁から離れて配置されている。隙間Gは、軸方向に見て、長手方向Yに延びている。
【0033】
次に、コイル引出線34を、導電部材50を介して基板40に接続する作業の手順について説明する。図6に示すように、作業者等は、コイル33から上側に引き出されたコイル引出線34を導電部材50に設けられた一対の弾性支持片部52b,53b同士の隙間Gに下側から近づける。具体的には、作業者等は、例えば、下面に導電部材50が固定された基板40を、ハウジング10に固定されたステータ30に対して上側から近づけることで、コイル引出線34を隙間Gに下側から近づける。
【0034】
ここで、図6において実線で示すように、コイル引出線34が導電部材50に保持される前の状態において、一対の弾性支持片部52b,53b同士の隙間Gにおける短手方向Xの寸法は、コイル引出線34の外径よりも小さくなっている。この状態で基板40を上側からステータ30に近づけて隙間Gに下側からコイル引出線34を挿し込むと、図6において二点鎖線で示すように一対の弾性支持片部52b,53bがコイル引出線34によって上側に押されて弾性変形し、隙間Gが短手方向Xに広げられる。これにより、一対の弾性支持片部52b,53b同士の間にコイル引出線34を軸方向に通すことができるとともに、一対の弾性支持片部52b,53bによってコイル引出線34を挟み込んで、コイル引出線34を導電部材50と電気的に接続できる。本実施形態では、コイル引出線34は、一対の弾性支持片部52b,53bおよび接続部51を介して、基板40のランド部43に電気的に接続されている。
【0035】
作業者等は、基板40をステータ30に対してさらに近づけることで、コイル引出線34を導電部材50の保持部50aに対してさらに押し込み、図2に示すように、コイル引出線34を第1貫通部51aおよび第2貫通部42に通す。作業者等は、コイル引出線34を第1貫通部51aおよび第2貫通部42に通して基板40よりも上側に突出させた後、コイル引出線34のうち図3に二点鎖線で示す余分な部分34aを切断する。
【0036】
なお、本明細書において「作業者等」とは、各作業を行う作業者および組立装置等を含む。各作業は、作業者のみによって行われてもよいし、組立装置のみによって行われてもよいし、作業者と組立装置とによって行われてもよい。
【0037】
本実施形態によれば、回転電機100は、基板40の下側の面に取り付けられた導電部材50を備える。導電部材50は、基板40に電気的に接続された接続部51と、複数の弾性支持片部52b,53bを有し、接続部51に繋がる保持部50aと、を有する。接続部51の第1貫通部51aおよび基板40の第2貫通部42には、コイル引出線34が通されている。第1貫通部51aおよび第2貫通部42に通されたコイル引出線34は、第1貫通部51aよりも下側において、2つの弾性支持片部52b,53bによって支持されている。2つの弾性支持片部52b,53bのそれぞれは、コイル引出線34の外周面に接触し、コイル引出線34に近づくに従って上側に位置し、かつ、弾性変形した状態でコイル引出線34を導電部材50のうちの他の部分に対して押し付けている。そのため、上述したように、コイル引出線34を2つの弾性支持片部52b,53bに対して下側から近づけることで、2つの弾性支持片部52b,53bによって、コイル引出線34を導電部材50に対して容易かつ強固に電気的に接続できる。これにより、コイル引出線34を基板40に対してはんだ付けすることなく、導電部材50を介してコイル引出線34を基板40に容易に電気的に接続できる。したがって、本実施形態によれば、コイル引出線34を基板40に電気的に接続する作業に要する工数および時間を低減できる。
【0038】
また、弾性支持片部52b,53bがコイル引出線34に近づくに従って上側に位置するため、コイル引出線34を弾性支持片部52b,53bの下側から近づけて、コイル引出線34を保持部50aに保持させる際に、コイル引出線34によって弾性支持片部52b,53bを上側に押し上げて弾性支持片部52b,53bを弾性変形させやすくできる。これにより、コイル引出線34を保持部50aに保持させやすくできる。したがって、コイル引出線34を基板40に電気的に接続する作業に要する工数および時間をより低減できる。
【0039】
また、基板40にコイル引出線34が通される第2貫通部42が設けられているため、コイル引出線34を導電部材50に保持させる作業を行う際に、コイル引出線34の長さを予め調整しておく必要がない。つまり、コイル引出線34が回転電機100において必要となる長さより長くても、上述したようにして第2貫通部42にコイル引出線34を通した後に、コイル引出線34の余分な部分34aを切断して除去すればよい。そのため、ステータ30に対して基板40が配置される軸方向の位置などに応じてコイル引出線34の長さを予め調整する作業を行う必要がなく、コイル引出線34を基板40に電気的に接続する作業に要する工数および時間をより低減できる。
【0040】
また、本実施形態によれば、保持部50aは、複数の弾性支持片部52b,53bによって2つのコイル引出線34を保持している。そのため、導電部材50の数をコイル引出線34の数よりも少なくでき、回転電機100の部品点数が増大することを抑制できる。また、例えば本実施形態のように一対の弾性支持片部52b,53bが複数のコイル引出線34を保持している場合、コイル引出線34を一対の弾性支持片部52b,53b同士の間に挿し込む際に、複数のコイル引出線34によって一対の弾性支持片部52b,53bに力を加えて、一対の弾性支持片部52b,53bを弾性変形させることができる。そのため、一対の弾性支持片部52b,53bを弾性変形させやすい。これにより、複数のコイル引出線34を保持部50aに保持させつつ第1貫通部51aおよび第2貫通部42に通す作業を行いやすくできる。したがって、コイル引出線34を基板40に電気的に接続する作業に要する工数および時間をより好適に低減できる。
【0041】
また、本実施形態によれば、保持部50aは、接続部51から下側に突出する一対の突出部52a,53aを有する。複数の弾性支持片部は、一対の突出部52a,53aの下側の端部にそれぞれ繋がる一対の弾性支持片部52b,53bを含む。一対の弾性支持片部52b,53bは、軸方向と交差する短手方向Xに対向して配置され、かつ、軸方向と交差し短手方向Xと直交する長手方向Yに延びている。一対の弾性支持片部52b,53b同士の短手方向Xの間には、長手方向Yに間隔を空けて2つのコイル引出線34が保持されている。そのため、一対の弾性支持片部52b,53b同士の間に、2つのコイル引出線34を好適に挟んで保持することができる。また、コイル引出線34ごとに一対の弾性支持片部52b,53bを設ける場合に比べて、導電部材50の形状が複雑化することを抑制しやすい。
【0042】
また、本実施形態によれば、第1貫通部51aは、長手方向Yに延びる長孔である。第1貫通部51aには、一対の弾性支持片部52b,53bに保持された2つのコイル引出線34が通されている。そのため、一対の弾性支持片部52b,53b同士の間に下側から通される2つのコイル引出線34の長手方向Yの位置が多少ずれても、2つのコイル引出線34を、長孔である第1貫通部51aに通しやすい。これにより、2つのコイル引出線34が通される孔が別々に接続部51に設けられる場合に比べて、2つのコイル引出線34を容易に第1貫通部51aに通すことができる。したがって、コイル引出線34を基板40に電気的に接続する作業に要する工数および時間をより低減できる。
【0043】
また、本実施形態によれば、一対の弾性支持片部52b,53b同士の隙間Gの全体は、軸方向に見て、第1貫通部51aと重なっている。そのため、一対の弾性支持片部52b,53b同士の隙間Gのいずれの位置にコイル引出線34を軸方向に通しても、一対の弾性支持片部52b,53b同士の隙間Gに通された後のコイル引出線34を第1貫通部51aに通すことができる。これにより、コイル引出線34の長手方向Yの位置を、一対の弾性支持片部52b,53b同士の隙間Gに対してさえ合わせれば、コイル引出線34を第1貫通部51aに対して長手方向Yに位置決めする必要がない。したがって、コイル引出線34を基板40に電気的に接続する作業に要する工数および時間をより低減できる。
【0044】
また、本実施形態によれば、第2貫通部42は、長手方向Yに延びる長孔である。一対の弾性支持片部52b,53b同士の隙間Gの全体は、軸方向に見て、第2貫通部42と重なっている。そのため、一対の弾性支持片部52b,53b同士の隙間Gのいずれの位置にコイル引出線34を軸方向に通しても、一対の弾性支持片部52b,53b同士の隙間Gに通された後のコイル引出線34を第1貫通部51aおよび第2貫通部42の両方に通すことができる。これにより、コイル引出線34の長手方向Yの位置を一対の弾性支持片部52b,53b同士の隙間Gに対してさえ合わせれば、コイル引出線34を第1貫通部51aおよび第2貫通部42に対して長手方向Yに位置決めする必要がない。したがって、コイル引出線34を基板40に電気的に接続する作業に要する工数および時間をより低減できる。
【0045】
また、本実施形態によれば、導電部材50は、複数設けられている。そのため、4つ以上のコイル引出線34を、複数の導電部材50を介して基板40に対して容易に接続することができる。
【0046】
なお、本実施形態において第1貫通部51aおよび第2貫通部42は、コイル引出線34の数と同じ数だけ設けられてもよい。この場合、例えば、接続部51には、長手方向Yに間隔を空けて2つの第1貫通部51aが設けられ、基板40には当該2つの第1貫通部51aと軸方向に重なる位置にそれぞれ第2貫通部42が設けられる。
【0047】
以下、上述した第1実施形態とは異なる実施形態について説明する。以下の各実施形態の説明において、上述した第1実施形態と同様の構成については、適宜同一の符号を付すなどにより説明を省略する場合がある。また、以下の各実施形態において説明を省略した構成としては、矛盾しない範囲内において、上述した第1実施形態と同様の構成を採用できる。
【0048】
<第2実施形態>
図7および図8に示すように、本実施形態の回転電機200における基板240は、1つの導電部材250に対して複数の第2貫通部242を有する。本実施形態において第2貫通部242は、1つの導電部材250に対して2つ設けられている。2つの第2貫通部242は、長手方向Yに間隔を空けて配置されている。第2貫通部242は、円形状の孔である。
【0049】
本実施形態において導電部材250の接続部251は、複数の第1貫通部251aを有する。本実施形態において第1貫通部251aは、接続部251に2つ設けられている。2つの第1貫通部251aは、長手方向Yに間隔を空けて配置されている。図8に示すように、2つの第1貫通部251aは、軸方向に見て、2つの第2貫通部242のそれぞれと重なっている。円形状の第1貫通部251aと円形状の第2貫通部242とは、軸方向に見て、同軸に配置されている。第1貫通部251aの内径は、第2貫通部242の内径よりも大きい。軸方向に見て、第1貫通部251aの内縁は、第2貫通部242を囲んでいる。
【0050】
導電部材250の保持部250aは、一対の保持腕部252,253を有する。保持腕部252は、接続部251から下側に突出する第1突出部252aと、第1突出部252aの下側の端部に繋がる第2突出部252bと、を有する。保持腕部253は、接続部251から下側に突出する第1突出部253aと、第1突出部253aの下側の端部に繋がる第2突出部253bと、を有する。つまり、保持部250aは、接続部251から下側に突出する一対の第1突出部252a,253aと、一対の第1突出部252a,253aの下側の端部にそれぞれ繋がる一対の第2突出部252b,253bと、を有する。一対の第1突出部252a,253aは、第1実施形態における一対の突出部52a,53aのそれぞれと同様の構成である。
【0051】
一対の第2突出部252b,253bは、軸方向と交差する短手方向Xにおいて、互いに他方の第2突出部に向かって突出している。第2突出部252bは、第1突出部252aの下側の端部から短手方向他方側(-X側)に突出している。第2突出部253bは、第1突出部253aの下側の端部から短手方向一方側(+X側)に突出している。本実施形態において一対の第2突出部252b,253bは、長手方向Yに長い略長方形板状である。一対の第2突出部252b,253bの板面は、軸方向を向いている。
【0052】
一対の第2突出部252b,253bには、短手方向Xに延びるスリット252c,253cがそれぞれ設けられている。第2突出部252bには、長手方向Yに間隔を空けて2つのスリット252cが設けられている。第2突出部253bには、長手方向Yに間隔を空けて2つのスリット253cが設けられている。2つのスリット252cと2つのスリット253cとは、それぞれ短手方向Xに対向して配置されている。各スリット252c,253cは、長手方向Yに広げられた状態となっている。
【0053】
スリット252cは、第2突出部252bの短手方向一方側(+X側)の端部から短手方向他方側(-X側)の端部まで延びて、短手方向他方側に開口している。スリット252cは、第2突出部252bの突出方向の先端部を、長手方向Yに分断している。第2突出部252bの突出方向の先端部は、第2突出部252bの短手方向他方側の端部である。
【0054】
スリット253cは、第2突出部253bの短手方向他方側(-X側)の端部から短手方向一方側(+X側)の端部まで延びて、短手方向一方側に開口している。スリット253cは、第2突出部253bの突出方向の先端部を、長手方向Yに分断している。第2突出部253bの突出方向の先端部は、第2突出部253bの短手方向一方側の端部である。
【0055】
第2突出部252b,253bの突出方向の先端部同士は、互いに短手方向Xに対向して配置され、一部において互いに接触している。より詳細には、第2突出部252b,253bの突出方向の先端部同士は、スリット252c,253cが設けられた部分とスリット252c,253cが設けられた部分の周辺部とを除いて、互いに短手方向Xに接触している。なお、第2突出部252b,253bの突出方向の先端部同士は隙間を介して互いに対向して配置されてもよい。
【0056】
図9に示すように、導電部材250の保持部250aにおける複数の弾性支持片部は、コイル引出線34を囲む3つ以上の弾性支持片部からなる弾性支持片部群255を含む。本実施形態において弾性支持片部群255は、4つの弾性支持片部255a,255b,255c、255dからなる。一対の弾性支持片部255a,255bは、第2突出部252bの突出方向の先端部のうちスリット252cによって長手方向Yに分断された2つの部分によってそれぞれ構成されている。一対の弾性支持片部255c,255dは、第2突出部253bの突出方向の先端部のうちスリット253cによって長手方向Yに分断された2つの部分によってそれぞれ構成されている。つまり、本実施形態において4つの弾性支持片部255a,255b,255c、255dは、一方の第2突出部252bのうちスリット252cによって長手方向Yに分断された2つの部分と、他方の第2突出部253bのうちスリット253cによって長手方向Yに分断された2つの部分と、によってそれぞれ構成されている。
【0057】
複数の弾性支持片部255a,255b,255c,255dは、1つのコイル引出線34を囲んでいる。弾性支持片部群255に含まれた弾性支持片部255a,255b,255c,255dのそれぞれは、コイル引出線34の外周面に接触している。弾性支持片部群255に含まれた弾性支持片部255a,255b,255c,255dのそれぞれは、コイル引出線34に近づくに従って上側に位置する。弾性支持片部群255に含まれた弾性支持片部255a,255b,255c,255dのそれぞれは、弾性変形した状態でコイル引出線34を他の弾性支持片部に対して押し付けている。これにより、コイル引出線34は、第1貫通部251aよりも下側において、弾性支持片部群255によって支持されている。
【0058】
図8および図10に示すように、本実施形態において弾性支持片部群255は、長手方向Yに間隔を空けて2つ設けられている。各弾性支持片部群255は、軸方向に見て、それぞれ、各第1貫通部251aと各第2貫通部242とに重なる位置に設けられている。各弾性支持片部群255は、それぞれ1つのコイル引出線34を保持している。
【0059】
本実施形態において弾性支持片部群255は、第2突出部252b,253bにそれぞれスリット252c,253cを設けた後に、スリット252c,253c同士が短手方向Xに対向する部分に棒状の部材を下側から押し込み、第2突出部252b,253bのうちスリット252c,253cを長手方向Yに挟んで配置された部分のそれぞれを上側に塑性変形させることで作られている。
【0060】
図10に示すように、弾性支持片部群255における4つの弾性支持片部255a,255b,255c,255dで囲まれた隙間G2は、コイル引出線34が通される前の状態においてコイル引出線34よりも小さい。コイル引出線34が隙間G2に下側から挿し込まれることで、4つの弾性支持片部255a,255b,255c,255dが上側に弾性変形して、隙間G2が押し広げられる。本実施形態では、コイル引出線34を4つの弾性支持片部255a,255b,255c,255d同士の間に下側から挿し込むことによって、コイル引出線34を容易に導電部材250に電気的に接続することができる。
【0061】
本実施形態によれば、導電部材250における複数の弾性支持片部は、1つのコイル引出線34を囲む3つ以上の弾性支持片部255a~255dからなる弾性支持片部群255を有する。そのため、3つ以上の弾性支持片部255a~255dによって、コイル引出線34を、軸方向と直交する面内において位置決めできる。具体的に本実施形態では、弾性支持片部群255によって、コイル引出線34を短手方向Xおよび長手方向Yに位置決めできる。これにより、コイル引出線34を保持部250aに対して安定して保持させることができる。また、軸方向と直交する面内においてコイル引出線34の位置を決めることができるため、第1貫通部251aおよび第2貫通部242を弾性支持片部群255と軸方向に重なる位置に設けることで、3つ以上の弾性支持片部255a~255dの間に通されたコイル引出線34を第1貫通部251aおよび第2貫通部242に好適に通すことができる。これにより、第1貫通部251aの大きさおよび第2貫通部242の大きさを、コイル引出線34を通すことができる範囲内で小さくすることができる。したがって、接続部251の剛性および基板240の剛性が低下することを抑制できる。また、基板240に設けられた第2貫通部242を小さくできるため、基板240において導電パターンが設けられる領域および電子部品が実装される領域が小さくなることを抑制できる。
【0062】
本実施形態では、1つの導電部材250における複数の弾性支持片部が2つ以上の弾性支持片部群255を含むため、1つの導電部材250によって、複数のコイル引出線34を安定して保持することができる。これにより、導電部材250の数が多くなることを抑制でき、回転電機200の部品点数が増大することを抑制できる。
【0063】
また、本実施形態によれば、弾性支持片部群255は、4つの弾性支持片部255a~255dからなる。4つの弾性支持片部255a~255dは、一方の第2突出部252bのうちスリット252cによって長手方向Yに分断された2つの部分と、他方の第2突出部253bのうちスリット253cによって長手方向Yに分断された2つの部分と、によってそれぞれ構成されている。そのため、4つの弾性支持片部255a~255dによってコイル引出線34をより安定して保持できる。また、一対の第2突出部252b,253bにスリット252c,253cを設ける簡易な構成によって、弾性支持片部群255を構成することができる。
【0064】
なお、本実施形態では、1つの導電部材250の保持部250aに、弾性支持片部群255が2つ設けられた場合について説明したが、これに限られない。図11に示す導電部材350の保持部350aのように、1つの導電部材350の保持部350aに弾性支持片部群255が1つのみ設けられてもよい。また、図示は省略するが、1つの導電部材の保持部に弾性支持片部群が3つ以上設けられてもよい。
【0065】
<電動アクチュエータ>
図12に示すように、本発明における回転電機は、伝達機構を備える電動アクチュエータに適用されてもよい。図12に示す電動アクチュエータ1000は、回転電機400と、回転電機400のロータ420に連結された伝達機構460と、出力部470と、を備える。
【0066】
回転電機400のロータ420におけるシャフト421は、軸方向の両側に開口する中空のシャフトである。シャフト421の下側の端部には、伝達機構460が連結されている。回転電機400は、第1実施形態の回転電機100と同様に、導電部材50を備える。
【0067】
本実施形態において伝達機構460は、減速機である。伝達機構460は、ハウジング10内に固定されている。伝達機構460は、シャフト421にベアリングを介して連結された外歯ギヤ461と、外歯ギヤ461を囲む環状の内歯ギヤ462と、を有する。外歯ギヤ461は、シャフト421のうち偏心軸J2を中心とする部分にベアリングを介して連結されている。偏心軸J2は、中心軸Jに対して径方向に偏心した仮想軸である。中心軸Jと偏心軸J2とは、互いに平行である。内歯ギヤ462は、外歯ギヤ461と噛み合っている。内歯ギヤ462は、ハウジング10内に固定されている。
【0068】
出力部470は、軸方向に延びる出力シャフト471と、出力シャフト471の下側部分に固定された出力フランジ部472と、を有する。出力シャフト471の少なくとも一部は、シャフト421の内部に位置する。本実形態において出力シャフト471は、シャフト421の内部に軸方向に通されており、シャフト421よりも軸方向の両側に突出している。出力シャフト471の下側の端部は、ハウジング10の外部に露出している。出力シャフト471の下側の端部には、被駆動シャフトDSが連結可能となっている。
【0069】
出力フランジ部472は、出力シャフト471から径方向外側に広がっている。出力フランジ部472は、上側に突出する突起部472aを有する。突起部472aは、周方向に間隔を空けて複数設けられている。複数の突起部472aは、外歯ギヤ461に設けられた複数の穴部461a内に下側からそれぞれ挿入されている。突起部472aの外周面は、穴部461aの内周面と内接する。これにより、複数の突起部472aは、穴部461aの内側面を介して、外歯ギヤ461を中心軸J回りに揺動可能に支持している。
【0070】
回転電機400に電力が供給されてシャフト421が中心軸J回りに回転されると、ベアリングを介してシャフト421に連結された外歯ギヤ461は、穴部461aの内周面と突起部472aの外周面との内接する位置が変化しつつ、揺動する。これにより、外歯ギヤ461の歯車部と内歯ギヤ462の歯車部とが噛み合う位置が、周方向に変化する。したがって、内歯ギヤ462に、外歯ギヤ461を介してシャフト421の回転力が伝達される。ここで、本実施形態では、内歯ギヤ462はハウジング10に固定されているため回転しない。そのため、内歯ギヤ462に伝達される回転力の反力によって、外歯ギヤ461が偏心軸J2回りに回転する。このとき外歯ギヤ461の回転する向きは、シャフト421の回転する向きと反対向きとなる。外歯ギヤ461の偏心軸J2回りの回転は、穴部461aと突起部472aとを介して、出力フランジ部472に伝達される。これにより、出力フランジ部472および出力シャフト471が中心軸J回りに回転する。このようにして、出力シャフト471には、伝達機構460を介してシャフト421の回転が減速されて伝達される。
【0071】
なお、突起部472aが外歯ギヤ461に設けられ、穴部461aが出力フランジ部472に設けられてもよい。この場合、外歯ギヤ461に設けられた突起部472aが下側に突出して、出力フランジ部472に設けられた穴部461aに挿入される。
【0072】
本発明は上述の実施形態に限られず、本発明の技術的思想の範囲内において、他の構成および他の方法を採用することもできる。導電部材は、接続部および保持部を有するならば、どのような構成であってもよい。導電部材の数は、1つ以上であれば、特に限定されない。1つの導電部材の保持部によって保持されるコイル引出線の数は、1つ以上であれば、特に限定されない。例えば、第1実施形態の導電部材50の保持部50aに、コイル引出線34が1つのみ保持されてもよいし、3つ以上のコイル引出線34が保持されてもよい。弾性支持片部群は、3つ以上の弾性支持片部から構成されればよく、3つの弾性支持片部によって構成されてもよいし、5つ以上の弾性支持片部によって構成されてもよい。
【0073】
弾性支持片部は、弾性変形した状態でコイル引出線を導電部材のうちの他の部分に対して押し付けているならば、コイル引出線を導電部材のいずれの箇所に対して押し付けてもよい。例えば、弾性支持片部は、接続部から軸方向他方側に突出する突出部に対してコイル引出線を押し付けてもよい。
【0074】
本発明が適用される回転電機は、モータに限られず、発電機であってもよい。回転電機の用途は、特に限定されない。回転電機は、電動ポンプなどの電動アクチュエータ以外の機器に搭載されてもよい。回転電機は、車両以外の機器に搭載されてもよい。
【0075】
なお、本技術は以下のような構成をとることが可能である。
(1) 軸方向に延びる中心軸を中心として回転可能なロータと、複数のコイルを有し、前記ロータと隙間を介して対向するステータと、前記ステータの軸方向一方側に位置する基板と、前記基板の軸方向他方側の面に取り付けられた導電部材と、を備え、前記ステータは、前記コイルから軸方向一方側に延びる複数のコイル引出線を有し、前記導電部材は、前記基板に電気的に接続された接続部と、複数の弾性支持片部を有し、前記接続部に繋がる保持部と、を有し、前記接続部は、前記接続部を軸方向に貫通する第1貫通部を有し、前記基板は、前記基板を軸方向に貫通し軸方向に見て前記第1貫通部と重なる第2貫通部を有し、前記第1貫通部および前記第2貫通部には、前記コイル引出線が通され、前記第1貫通部および前記第2貫通部に通された前記コイル引出線は、前記第1貫通部よりも軸方向他方側において、少なくとも2つの前記弾性支持片部によって支持され、前記少なくとも2つの前記弾性支持片部のそれぞれは、前記コイル引出線の外周面に接触し、前記コイル引出線に近づくに従って軸方向一方側に位置し、かつ、弾性変形した状態で前記コイル引出線を前記導電部材のうちの他の部分に対して押し付けており、前記保持部は、前記複数の弾性支持片部によって2つ以上の前記コイル引出線を保持している、回転電機。
(2) 前記保持部は、前記接続部から軸方向他方側に突出する一対の突出部を有し、前記複数の弾性支持片部は、前記一対の突出部の軸方向他方側の端部にそれぞれ繋がる一対の弾性支持片部を含み、前記一対の弾性支持片部は、軸方向と交差する第1方向に対向して配置され、かつ、軸方向と交差し前記第1方向と直交する第2方向に延びており、前記一対の弾性支持片部同士の前記第1方向の間には、前記第2方向に間隔を空けて2つ以上の前記コイル引出線が保持されている、(1)に記載の回転電機。
(3) 前記第1貫通部は、前記第2方向に延びる長孔であり、前記第1貫通部には、前記一対の弾性支持片部に保持された2つ以上の前記コイル引出線が通されている、(2)に記載の回転電機。
(4) 前記一対の弾性支持片部同士の隙間の全体は、軸方向に見て、前記第1貫通部と重なっている、(3)に記載の回転電機。
(5) 前記第2貫通部は、前記第2方向に延びる長孔であり、前記一対の弾性支持片部同士の隙間の全体は、軸方向に見て、前記第2貫通部と重なっている、(4)に記載の回転電機。
(6) 前記複数の弾性支持片部は、1つの前記コイル引出線を囲む3つ以上の弾性支持片部からなる弾性支持片部群を2つ以上含む、(1)に記載の回転電機。
(7) 軸方向に延びる中心軸を中心として回転可能なロータと、複数のコイルを有し、前記ロータと隙間を介して対向するステータと、前記ステータの軸方向一方側に位置する基板と、前記基板の軸方向他方側の面に取り付けられた導電部材と、を備え、前記ステータは、前記コイルから軸方向一方側に延びるコイル引出線を有し、前記導電部材は、前記基板に電気的に接続された接続部と、複数の弾性支持片部を有し、前記接続部に繋がる保持部と、を有し、前記接続部は、前記接続部を軸方向に貫通する第1貫通部を有し、前記基板は、前記基板を軸方向に貫通し軸方向に見て前記第1貫通部と重なる第2貫通部を有し、前記第1貫通部および前記第2貫通部には、前記コイル引出線が通され、前記複数の弾性支持片部は、前記コイル引出線を囲む3つ以上の弾性支持片部からなる弾性支持片部群を含み、前記コイル引出線は、前記第1貫通部よりも軸方向他方側において、前記弾性支持片部群によって支持され、前記弾性支持片部群に含まれた前記弾性支持片部のそれぞれは、前記コイル引出線の外周面に接触し、前記コイル引出線に近づくに従って軸方向一方側に位置し、かつ、弾性変形した状態で前記コイル引出線を他の前記弾性支持片部に対して押し付けている、回転電機。
(8) 前記保持部は、前記接続部から軸方向他方側に突出する一対の第1突出部と、前記一対の第1突出部の軸方向他方側の端部にそれぞれ繋がる一対の第2突出部と、を有し、前記一対の第2突出部は、軸方向と交差する第1方向において、互いに他方の前記第2突出部に向かって突出し、前記一対の第2突出部には、前記第1方向に延びるスリットがそれぞれ設けられ、前記スリットは、前記第2突出部の突出方向の先端部を、軸方向と交差し前記第1方向と直交する第2方向に分断し、前記弾性支持片部群は、4つの前記弾性支持片部からなり、前記4つの弾性支持片部は、一方の前記第2突出部のうち前記スリットによって前記第2方向に分断された2つの部分と、他方の前記第2突出部のうち前記スリットによって前記第2方向に分断された2つの部分と、によってそれぞれ構成されている、(6)または(7)に記載の回転電機。
(9) 前記導電部材は、複数設けられている、(1)から(8)のいずれか一項に記載の回転電機。
(10) (1)から(9)のいずれか一項に記載の回転電機と、前記回転電機の前記ロータに連結された伝達機構と、を備える、電動アクチュエータ。
【0076】
以上、本明細書において説明した構成および方法は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0077】
20,420…ロータ、30…ステータ、33…コイル、34…コイル引出線、40,240…基板、42,242…第2貫通部、50,250,350…導電部材、50a,250a,350a…保持部、51,251…接続部、51a,251a…第1貫通部、52a,53a…突出部、52b,53b,255a,255b,255c,255d…弾性支持片部、100,200,400…回転電機、252a,253a…第1突出部、252b,253b…第2突出部、252c,253c…スリット、255…弾性支持片部群、460…伝達機構、1000…電動アクチュエータ、G…隙間、J…中心軸、X…短手方向(第1方向)、Y…長手方向(第2方向)
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