(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024046219
(43)【公開日】2024-04-03
(54)【発明の名称】洗浄装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20240327BHJP
B08B 3/02 20060101ALI20240327BHJP
B08B 1/00 20240101ALI20240327BHJP
【FI】
H01L21/304 644B
H01L21/304 643A
B08B3/02 B
B08B1/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022151470
(22)【出願日】2022-09-22
(71)【出願人】
【識別番号】000002428
【氏名又は名称】芝浦メカトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081961
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 光春
(74)【代理人】
【識別番号】100112564
【弁理士】
【氏名又は名称】大熊 考一
(74)【代理人】
【識別番号】100163500
【弁理士】
【氏名又は名称】片桐 貞典
(74)【代理人】
【識別番号】230115598
【弁護士】
【氏名又は名称】木内 加奈子
(72)【発明者】
【氏名】今岡 裕一
【テーマコード(参考)】
3B116
3B201
5F157
【Fターム(参考)】
3B116AA03
3B116AB01
3B116AB33
3B116BA02
3B116BB22
3B201AA03
3B201AB01
3B201AB33
3B201BA02
3B201BB22
5F157AA17
5F157AB02
5F157AB14
5F157AB33
5F157AB90
5F157AC01
5F157AC13
5F157BA02
5F157BA07
5F157BA13
5F157CF20
(57)【要約】 (修正有)
【課題】回転機構への洗浄液の侵入を防ぐとともに、回転機構からの塵埃の基板への付着を防止できる洗浄装置を提供する。
【解決手段】洗浄装置において、基板Wの外周に接して基板Wを回転させる複数のローラは、複数の伝達部101と、伝達部101を、回転軸111を介して回転させる回転機構110と、伝達部101と回転機構110との間に介在し、回転機構110を覆うカバー120と、カバー120に設けられ、カバー120と伝達部101との間にガスを吐出する吐出口121と、カバー120における回転機構110側に設けられ、排気によりカバー120の外部の気圧よりも負圧となる負圧領域124と、を有する。洗浄装置はさらに、基板Wに洗浄液吐出部から洗浄液Lを吐出し、回転する基板Wの少なくとも一方の面に、揺動するアームでブラシを接触させることにより、基板Wの面を洗浄する洗浄部を有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の外周に接して前記基板を回転させる複数のローラと、
前記ローラを、回転軸を介して回転させる回転機構と、
前記ローラと前記回転機構との間に介在し、前記回転機構を覆うカバーと、
前記カバーに設けられ、前記カバーと前記ローラとの間にガスを吐出する吐出口と、
前記カバーにおける前記回転機構側に設けられ、排気により前記カバーの外部の気圧よりも負圧となる負圧領域と、
前記基板に対して洗浄液を吐出する洗浄液吐出部と、
回転する前記基板の少なくとも一方の面にブラシを接触させることにより、前記基板の面を洗浄する洗浄部と、
を有することを特徴とする洗浄装置。
【請求項2】
前記吐出口は、複数の孔であることを特徴とする請求項1記載の洗浄装置。
【請求項3】
前記吐出口は、スリットであることを特徴とする請求項1記載の洗浄装置。
【請求項4】
前記カバーには、前記吐出口に連通し、前記吐出口から吐出する前の前記ガスが滞留するバッファ領域が設けられていることを特徴とする請求項1記載の洗浄装置。
【請求項5】
前記カバーは、前記ローラと前記回転機構との間に設けられ、前記回転軸を囲む筒状部を有し、
前記吐出口は、前記筒状部の外周に沿って設けられていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の洗浄装置。
【請求項6】
前記カバーは、前記吐出口が設けられ、前記回転軸を囲む筒状部を有し、
前記ローラは、下端が開口し、前記筒状部を収容した収容部を有し、
前記吐出口は、前記収容部の下端よりも上方に設けられていることを特徴とする請求項1記載の洗浄装置。
【請求項7】
前記カバーは、前記ガスが流通し、前記吐出口に向かって下方に傾斜した通気路を有することを特徴とする請求項1記載の洗浄装置。
【請求項8】
前記負圧領域と前記吐出口との間には、屈曲したラビリンス構造の通気経路が設けられていることを特徴とする請求項1記載の洗浄装置。
【請求項9】
前記負圧領域から排気する排気部と、
前記負圧領域の圧力を検出する圧力検出部と、
前記ローラの外部に対して、前記圧力検出部による検出結果に応じて、前記負圧領域が予め設定された値の負圧を維持するように、前記排気部を制御する圧力制御部と、
を有する請求項1記載の洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造工程においては、基板である半導体のウェーハの表面を高い清浄度で洗浄することが要求される場合がある。例えば、基板の表面を平坦化するために、化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)を行った後は、基板の表面に、有機物、金属を含む研磨屑やスラリの残渣屑などのパーティクル(以下、汚染物とする)が付着している。
【0003】
汚染物は、平坦な成膜の妨げや、回路パターンのショートにつながるため、製品不良を起こすことになる。そのため、基板を洗浄液で洗浄することにより、除去する必要がある。このような洗浄を行う装置として、回転するブラシを用いる洗浄装置が知られている(特許文献1参照)。
【0004】
この洗浄装置は、基板を回転駆動するとともに、回転するブラシを、洗浄液を介して基板の表面に接触させて、基板と平行な方向に移動させる。これにより、洗浄液によって基板の表面に付着した汚染物が浮いて、ブラシによって基板の外に排出されるので、基板が全体に亘って洗浄される。
【0005】
基板は、外周を複数のローラによって保持され、そのローラを回転機構によって同一方向に回転駆動することにより回転される。回転機構は、ローラに接続された回転軸と、回転軸に駆動力を伝達するモータによって構成される。回転軸はモータ自体の駆動軸とすることもできる。このような回転機構に処理液が流入すると、モータのベアリングが錆びるなど、故障の原因になる。そこで、洗浄装置には、回転機構を覆うカバーが設けられ、洗浄液の侵入を防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、回転するローラと固定されたカバーとの間には、ローラの回転を許容するために所定の隙間を設ける必要がある。洗浄中において回転するローラに付着した洗浄液は、遠心力により外方に排出されるが、ローラの外周を伝って下方に流れて、上記の隙間から侵入する場合がある。また、基板に供給された洗浄液が、遠心力で外方に排出される際に、ローラに当たって、上記の隙間から侵入する。当然、隙間から侵入すると、上述したように回転機構の故障に繋がる。さらに、モータからは駆動部分に塵埃が発生しているが、この塵埃が隙間から外部に排出されると、基板に付着して汚染源となる。つまり、かかる塵埃も汚染物である。
【0008】
本発明の実施形態は、上述のような課題を解決するために提案されたものであり、その目的は、回転機構への洗浄液の侵入を防ぐとともに、回転機構からの塵埃の基板への付着を防止できる洗浄装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するため、本発明の実施形態の洗浄装置は、基板の外周に接して前記基板を回転させる複数のローラと、前記ローラを、回転軸を介して回転させる回転機構と、前記ローラと前記回転機構との間に介在し、前記回転機構を覆うカバーと、前記カバーに設けられ、前記カバーと前記ローラとの間にガスを吐出する吐出口と、前記カバーにおける前記回転機構側との間に設けられ、排気により前記カバーの外部の気圧よりも負圧となる負圧領域と、前記基板に対して洗浄液を吐出する洗浄液吐出部と、回転する前記基板の少なくとも一方の面にブラシを接触させることにより、前記基板の面を洗浄する洗浄部と、を有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の実施形態は、回転機構への洗浄液の侵入を防ぐとともに、回転機構からの塵埃の基板への付着を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施形態の洗浄装置の概略構成を示す斜視図である。
【
図2】ローラとカバーの筒状部を示す断面図(A)、吐出口を示す側面図(B)である。
【
図3】解放位置にあるローラ(A)、保持位置にあるローラ(B)を示す側面図である。
【
図4】解放位置にあるローラ(A)、保持位置にあるローラ(B)を示す平面図である。
【
図5】洗浄の開始位置にある洗浄部(A)、洗浄中の洗浄部(B)、終了位置にある洗浄部(C)を示す平面図である。
【
図6】実施形態の吐出口をスリットとした変形例を示す側面図である。
【
図7】吐出路を傾斜させた変形例を示す断面図である。
【
図8】吐出路にバッファ領域を設けた変形例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。本実施形態は、
図1に示すように、基板Wを回転させながら、洗浄液Lとブラシ25(
図3参照)によって洗浄する洗浄装置1である。洗浄対象となる基板Wは、典型的には半導体のウェーハであるが、表示装置用の基板等であってもよい。基板Wは円形であり、その外周にはベベル加工が施されている。つまり角を研削することによる面取りがなされている。
【0013】
[構成]
洗浄装置1は、
図1に示すように、回転駆動部10、洗浄部20、ブラシ駆動部30、洗浄液吐出部40、制御装置50を有する。
【0014】
(回転駆動部)
回転駆動部10は、複数のローラ100を回転させることにより、基板Wを回転駆動する。複数のローラ100は、基板Wの外周に接して基板Wを回転させる。回転駆動部10は、第1の保持部11、第2の保持部12、第1の駆動部13及び第2の駆動部14を有する。第1の保持部11及び第2の保持部12は、基板Wを挟んで対向する位置に配置される。
【0015】
第1の保持部11、第2の保持部12は、それぞれ一対のローラ100を有する。ローラ100は、基板Wに直交する軸を中心に回転可能に設けられている。
図2(A)に示すように、第1の保持部11と第2の保持部12における各ローラ100は、伝達部101、基体部102、収容部103を有する。伝達部101は、基板Wの外縁に接して回転させる(
図3(B)、
図4(B)、
図5(A)~(C)参照)。伝達部101は、円柱形状であり、その側面は、基板Wの外周に当接することにより、基板Wを保持する。
【0016】
基体部102は、伝達部101と同心で、伝達部101から径が拡張された円柱形状である。基体部102の上面102aは、伝達部101に保持された基板Wの下方に位置する傾斜面となっている。この上面102aは、全周に亘り、外周側から伝達部101に向かって高くなるように、円錐の側面形状である傘状のテーパ面をなしている。基体部102の側面102bは、鉛直な面であり、上面102aに曲面で連続している。
【0017】
収容部103は、
図2(A)に示すように、後述するカバー120の筒状部122を収容する。収容部103は、基体部102の底部に、ローラ100の回転の軸と同軸に設けられた円柱形状の窪みである。収容部103の天井の中央には、下方に環状に突出した凸部103aが設けられ、凸部103aの周囲に、環状の凹部103bが形成されている。収容部103の内側壁103cは、ローラ100の回転の軸と同軸の円筒状の曲面となっている。収容部103の下端の内側の角には、外方に向かって広がるように面取りされた傾斜面103dが形成されている。
【0018】
なお、ローラ100は、例えば、PCTFE、PEEKなどの洗浄液Lに対する耐性を有する材料により形成されている。耐摩耗性に優れ、基板Wとの接触でのパーティクルが発生し難いPCTFEを用いることが、より好ましい。
【0019】
図1に示すように、第1の駆動部13及び第2の駆動部14は、それぞれ第1の保持部11、第2の保持部12を支持し、ローラ100を、その回転の軸を中心に回転させるとともに、ローラ100を基板Wに接離する方向に移動させる。第1の駆動部13、第2の駆動部14内は、回転機構110、カバー120を有する。
【0020】
回転機構110は、ローラ100を、回転軸111を介して回転させる。回転機構110は、回転軸111を駆動軸とするモータ112により構成できる。つまり、各ローラ100は、その下部の中心にモータ112の駆動軸が接続され、モータ112の作動により回転する。モータ112は、図示しない支持体に固定され、鉛直方向の駆動軸が上方に向いている。
【0021】
カバー120は、
図2(A)に示すように、ローラ100と回転機構110との間に介在し、回転機構110を覆う部材である。カバー120は、第1の保持部11の一対のローラ100に対応する回転機構110を覆うカバー120、第2の保持部12の一対のローラ100に対応する回転機構110を覆うカバー120に分かれている(
図1参照)。
【0022】
カバー120は、回転機構110を収容した閉空間を形成する容器である。カバー120には、カバー120とローラ100との間にガスを吐出する吐出口121が設けられている。より具体的には、
図2(B)に示すように、カバー120は、回転軸111及びモータ112を囲む筒状部122を有している。筒状部122は、カバー120の水平面から、垂直方向に向かって突出して形成されている。この筒状部122に、複数の孔である吐出口121が設けられている。吐出口121は、筒状部122の外周に沿って設けられている。つまり、複数の吐出口121は筒状部122の全周に亘って、同じ高さで等間隔に形成されている。各吐出口121は、筒状部122の内部において、環状の吐出路122aによって互いに連通している。なお、後述するように、筒状部122の外周(吐出口121)は、ローラ100の基体部102の側面102bによって、僅かな隙間を介して覆われている。
【0023】
筒状部122の内部には、下端がカバー120の内部に開口し、上端が吐出路122aに連通した給気路122bが設けられている。給気路122bの下端には、給気部123が接続されている。給気部123は、ガスを供給する給気装置123aを含み、図示はしないが、弁を有する配管を介して給気路122bに接続されている。ガスとしては、N2などの希ガスを用いる。なお、配管の途中には、清浄フィルタが設けられているため、清浄なガスが供給される。給気部123からガスを供給することにより、給気路122b、吐出路122aを介して、吐出口121から外方にガスが吹き出すので、カバー120とローラ100との隙間から洗浄液Lが侵入することが防止される。ガスの供給量は、例えば、5~10L/minとすることが好ましい。給気路122bは、複数箇所とすることが好ましい。例えば、回転軸111を挟んで相反する一対の2か所としたり、3か所以上に周方向に均等に設けることにより、全周にガスが行き渡り易くすることができる。
【0024】
カバー120における回転機構110側には、負圧領域124が設けられている。負圧領域124は、後述する排気部126による排気によりカバー120の外部の気圧よりも負圧となる領域である。より具体的には、筒状部122の内周壁122cの内側に、回転機構110のモータ112が非接触となるように挿入されることにより、筒状部122と回転機構110との間に、間隙が設けられている。この間隙が負圧領域124である。なお、本実施形態では、負圧領域124は、カバー120の内部に連通しており、カバー120の内部も負圧となる。
【0025】
筒状部122の頭頂部には、中央に円柱形状に窪んだ凹部122dが設けられ、凹部122dの周囲に、環状の凸部122eが形成されている。筒状部122の頭頂部の内側の開口からは、回転軸111が露出している。この開口を覆うように、ローラ100の下部が回転軸111に接続される。
【0026】
これにより、筒状部122は、ローラ100の収容部103に隙間を空けて収容される。つまり、ローラ100の回転を確保するために、筒状部122とローラ100とが非接触となるようにローラ100を支持した結果、両者の隙間をガスが流通できるようになっている。筒状部122の凹部122dとローラ100の凸部103aとの間、筒状部122の凸部122eとローラ100の凹部103bとの間に、屈曲したラビリンス構造の通気経路125が形成される。
【0027】
この通気経路125は、負圧領域124と、筒状部122の吐出口121との間に設けられ、収容部103の内側壁103cと筒状部122の外周壁122fとの間に形成される吐出路122aに連通している。吐出口121は、収容部103の下端よりも上方に設けられている。つまり、吐出口121の下端は、側面102bの下端よりも上方にある。なお、収容部103の高さの下端から3分の1よりも上に、吐出口121の下端が位置していることが好ましい。
【0028】
負圧領域124には、排気部126が接続されている。排気部126は、ガスを吸引して排気する排気装置126aを含み、図示はしないが、弁を有する配管を介して負圧領域124に接続されている。排気装置126aは、例えば、排気ポンプやコンバム(登録商標)などを採用することができる。また、排気部126によるガスの排出先は、工場側の排気設備となっている。つまり、負圧領域124の空間の雰囲気は、工場の排気設備に排気される。また、負圧領域124又はこれに連通したカバー120の内部には、負圧領域124の圧力を検出する圧力検出部127が設けられている。圧力検出部127は、例えば、カバー120の内部と外部との差圧を検出できる差圧計を用いる。
【0029】
なお、第1の駆動部13及び第2の駆動部14は、上記のように、基板Wに対して接離する方向に移動可能に構成されている。つまり、第1の駆動部13と第2の駆動部14のそれぞれの下端に、図示しない駆動機構が設けられ、この駆動機構によって、第1の駆動部13と第2の駆動部14が基板Wに対して接離する方向に移動する。これにより、第1の保持部11と第2の保持部12も、基板Wに対して接離する方向に移動する。例えば、駆動機構としては、第1の駆動部13及び第2の駆動部14の下端にそれぞれ設けられた駆動軸を、基板Wの面に平行な方向に沿って、互いに逆方向に移動させるロータリシリンダを用いることができる。
【0030】
駆動機構によって、第1の保持部11及び第2の保持部12が互いに離れる方向に移動することにより、
図3(A)、
図4(A)に示すように、ローラ100の伝達部101が基板Wから離れる解放位置となる。駆動機構によって、第1の保持部11及び第2の保持部12が互いに近づく方向に移動することにより、
図3(B)、
図4(B)に示すように、ローラ100の伝達部101が基板Wに接して保持する保持位置となる。なお、
図3においては、対向して位置する一対のローラ100が、図中、左右方向に沿って配置されている状態を示しており、その他のローラ100は図示を省略している。
【0031】
(洗浄部)
洗浄部20は、回転する基板Wの面に、回転するブラシ25を接触させることにより、基板Wの面を洗浄する。なお、ここでいう接触は、ブラシ25が直接接する場合も、洗浄液Lが介在して接する場合も含む。
図3(A)に示すように、洗浄部20は、胴部21、ブラシホルダ23、支持体24、ブラシ25を有する。胴部21は、円筒形状の容器であり、内部にモータ(図示せず)を収容している。モータは、ブラシ25を回転させる駆動源である。
【0032】
ブラシホルダ23は、モータの駆動軸に取り付けられ、支持体24が着脱可能に設けられた円盤形状の部材である。ブラシホルダ23は、胴部21とは独立して回転可能に設けられている。支持体24は、ブラシ25が固定され、ブラシホルダ23に、チャック機構等により着脱される円盤形状の部材である。
【0033】
ブラシ25は、柔軟性と弾性を有する材質で形成された円柱形状の部材である。本実施形態のブラシ25は、PVA(ナイロン系樹脂)、PTFE(フッ素系樹脂)などのスポンジ状の樹脂を用いる。なお、同様の樹脂製の毛ブラシを用いてもよい。つまり、本実施形態のブラシ25には、スポンジ状の塊のものも、多数の毛状体が密集したものも含まれる。なお、スポンジ状の塊としたブラシ25には、複数の繊維体が密集したものを塊にしたものも含まれる。また、支持体24に設けられるブラシ25の数は、単一であっても、複数であってもよい。
【0034】
(ブラシ駆動部)
図1に示すように、ブラシ駆動部30は、洗浄部20を基板Wの面に平行な方向に移動させる。ブラシ駆動部30は、アーム31、駆動機構32を有する。アーム31は、基板Wに平行な方向の部材であり、一端に洗浄部20が取り付けられている。駆動機構32は、揺動機構と昇降機構を有する。
【0035】
揺動機構は、
図5(A)~(C)に示すように、洗浄部20と反対側の端部を軸とする円弧の軌跡で、基板Wの外周上から反対側の外周上まで、基板Wに平行にアーム31を往復させる。また、揺動機構は、待機位置から基板Wの外周上まで、アーム31を往復させる。揺動機構は、アーム31から基板Wの面に直交する方向に延びた支軸と、支軸を揺動させる駆動源であるモータ(図示せず)を有する。アーム31は、基板Wの洗浄を行わないときには、基板Wの外部にある待機位置(図示せず)に位置付けられている。
【0036】
昇降機構は、
図3(A)、(B)に示すように、アーム31を、洗浄部20が基板Wに接離する方向に移動させる。昇降機構としては、アーム31の支軸を昇降させるボールねじ機構、シリンダ等が適用できる。
【0037】
(洗浄液吐出部)
洗浄液吐出部40は、基板Wに対して洗浄液Lを吐出する。洗浄液吐出部40は、ノズル41を有し、ノズル41の先端の吐出口41aから、回転する基板Wの両面に向けて洗浄液Lを吐出する(
図3(B)参照)。本実施形態の洗浄液Lは、オゾン水や純水、SC-1(アンモニア水と過酸化水素水を混合した洗浄液)または酸系の薬液(フッ酸、硝酸、塩酸など)である。例えば、ブラシ25がPVAの時は、純水で洗浄する。また、ブラシ25がPTFEの場合、オゾン水、SC-1または酸系の薬液を使用する。PTFEは、耐液性があるため、オゾン水、SC-1、酸系の薬液のような洗浄液Lを併用できる。
【0038】
ノズル41は、基板Wを挟んで、上下に一対設けられた筒状体である。ノズル41の一端は、基板Wの面に対して、例えば45°を成すように屈曲され、基板Wの面に向けて洗浄液Lを吐出する吐出口41aを有する。なお、ノズル41は、基板Wの外側から基板Wの面の中央付近に向けて、つまり、ブラシ25の移動経路の途中に向けて吹き付けるように吐出する。
【0039】
ノズル41の他端は、配管を介して、図示しない洗浄液Lの供給装置に接続されている。供給装置は、純水製造装置(純水貯留タンク)、オゾン水製造装置(オゾン水貯留タンク)及びSC-1供給装置または酸系の薬液の供給装置に接続された送液装置、バルブ等を有し、純水、オゾン水及びSC-1または酸系の薬液のいずれかを切り替えて供給可能である。
【0040】
上記のような洗浄部20、ブラシ駆動部30、洗浄液吐出部40は、
図3に示すように、基板Wの上下の面(表面及び裏面とも言う)を洗浄可能となるように、基板Wを挟んで上下に一対設けられている。つまり、一対の洗浄部20が、それぞれのブラシ25及び吐出口41aが基板Wに向かうように、ブラシ駆動部30の一対のアーム31が基板Wの上下に配置される。駆動機構32は、一対のブラシ25が基板Wを挟むように接触する接触位置(
図3(B))と、基板Wから離れる離隔位置(
図3(A))との間で、一対のアーム31を移動させる。
【0041】
また、駆動機構32は、一対のアーム31を揺動させることにより、
図5(A)~(C)に示すように、円弧の軌跡で、接触位置にある一対のブラシ25を移動させる。平面視で見た場合、接触位置は、
図5(A)に示すように、ブラシ25が揺動する始点であり、離間位置は、
図5(C)に示すように、ブラシ25が揺動する終点である。また、接触位置は、基板Wの外周上であって、離間位置は、接触位置とは反対の基板Wの外周上にある。
【0042】
(制御装置)
制御装置50は、洗浄装置1の各部を制御する。制御装置50は、洗浄装置1の各種の機能を実現するべく、プログラムを実行するプロセッサと、プログラムや動作条件などの各種情報を記憶するメモリ、各要素を駆動する駆動回路を有する。つまり、制御装置50は、回転駆動部10、洗浄部20、ブラシ駆動部30、洗浄液吐出部40などを制御する。また、制御装置50は、情報を入力する入力装置、情報を表示する表示装置を有している。
【0043】
本実施形態の制御装置50は、
図2(A)に示すように、機構制御部51、圧力制御部52を有する。機構制御部51は、回転機構110、給気部123、排気部126、第1の駆動部13及び第2の駆動部14、ブラシ25を回転させるモータ、ブラシ駆動部30の駆動機構32、洗浄液Lの供給装置などの駆動を制御する。圧力制御部52は、圧力検出部127による検出結果に応じて、負圧領域124が予め設定された値の負圧を維持するように、排気部126を制御する。例えば、負圧領域124の圧力(カバー120内部の圧力値)は、0~-1Paとなるように制御することが好ましい。ここでの圧力は、大気圧を基準としてゲージ圧である。なお、圧力制御は、排気部126の排気流量を、弁等により制御することによって行うことができる。
【0044】
[動作]
上記のような構成の洗浄装置1の動作を説明する。
(基板の搬入)
まず、基板Wの搬入動作を説明する。すなわち、前工程において、処理済みの基板Wの表面にはオゾン水がかけられており、酸化膜が形成されることにより、親水化されている。この酸化膜が形成された基板Wの表面には、前々工程であるCMP工程で残存した、有機系汚染物(スラリー等)や金属汚染物などが付着した状態となっている。これは、基板Wの表裏面に汚染物が付着したまま、オゾン水が供給された状態となっていること、つまり、汚染物が付着したまま、酸化膜が形成されていることを意味する。オゾン水には有機物を除去する能力はあるが、この前工程は、有機物を除去する工程ではなく、あくまでも基板Wの表裏面を親水化することが目的の工程である。
【0045】
搬送ロボットは、前工程から基板Wを搬出して、洗浄装置1に搬送し、
図3(A)、
図4(A)に示すように、第1の保持部11及び第2の保持部12のローラ100の間に搬入する。搬入された基板Wはローラ100の上面102aに載置される。第1の保持部11及び第2の保持部12は、
図3(B)、
図4(B)に示すように、互いに近付く方向に移動する。すると、4つのローラ100が基板Wに向かって移動するので、基体部102の上面102aの傾斜が基板Wの外周を押し上げて、伝達部101の側面が基板Wの外周に接することにより、基板Wを保持する。
【0046】
(基板の洗浄)
次に、基板Wの洗浄動作を説明する。
図4(B)に示すように、ローラ100が、図中、時計回りに回転することにより、基板Wが反時計回りに回転を開始する。なお、図中の黒塗りの矢印は、基板Wの回転方向を示す。例えば、20~60rpmの低速で回転する。
図2(A)に示すように、ローラ100の伝達部101の側面が基板Wの外周に接している場合には、ローラ100の回転が基板Wに伝達されて、基板Wの回転が維持される。
【0047】
ローラ100の回転開始と同時に、排気部126による排気を開始するとともに、給気部123による給気を開始する。なお、排気を開始するタイミングは、ローラ100の回転が開始されるまで、もしくは、基板Wが保持されるまでに、通気経路125に負圧が作用するタイミングとする。排気の開始により、負圧領域124が負圧になり、回転機構110のモータ112からの塵埃が、通気経路125を介してローラ100の外部に排出されることが防止される。また、給気部123からのガスが、吐出路122aを介して吐出口121から吐出され、ローラ100の下端からガスが流出する。
【0048】
ここで、カバー120の内部に洗浄液Lが侵入することを防止するだけであれば、給気装置123aからのガスを吐出口121から吐出するだけで良い。しかし、吐出口121からガスを吐出することで、通気経路125から外部へと誘引する力が働き、カバー120の内部の雰囲気(モータの発塵を含む)を、カバー120とローラ100との隙間から外部に排出させる流れが生じる。本実施形態では、これを抑制するために、上記のように、排気部126の排気装置126aによる排気でカバー120の内部を吸引させて、ローラ100とカバー120との隙間である通気経路125から、カバー120の内部の雰囲気が排出されることを防止している。なお、負圧領域124の圧力値は、上記のように、0~-1Paとしている。この圧力は、給気装置123aによって、ローラ100とカバー120との隙間から排出されるガスによって、カバー120の内部の雰囲気が、外部に排出されないための圧力である。
【0049】
上下のアーム31は、最初は、基板Wの外部にある待機位置に待機した状態にある。待機位置にある上下のアーム31は、モータによってブラシ25を回転させながら、
図5(A)に示すように、基板Wの外周上まで揺動して、一旦停止する。そして、上下のアーム31が互いに基板Wに近づく方向に移動することにより、上下の洗浄部20のブラシ25が、
図3(B)に示すように、基板Wの表面、裏面に接触することにより、基板Wを挟む。
【0050】
上下のアーム31が回動することにより、上下のブラシ25が水平移動する。このとき、ノズル41の吐出口41aは、洗浄液Lを吐出しているので、ブラシ25と基板Wとの間に洗浄液Lが流れている。つまり、
図5(A)、(B)に示すように、基板Wの外周の一方から移動を開始したブラシ25が、図中、白塗りの矢印で示す円弧の軌跡で移動しながら、洗浄液Lとともに汚染物を基板Wの外周に押し出して行く。
【0051】
このとき洗浄液Lは、ローラ100にもかかるが、上記のように、ローラ100の下端からガスが流出しているため、ローラ100の内部の回転機構110に洗浄液Lが侵入することが防止される。
図5(C)に示すように、ブラシ25が基板Wの外周の他方を越えて、基板Wから外れると、ブラシ25は回転を停止して、吐出口41aからの洗浄液Lの吐出を停止して、洗浄処理を終了する。その後、排気部126による排気を停止するとともに、給気部123による給気を停止する。
【0052】
そして、上下のアーム31が互いに離れる方向に移動することにより、上下のブラシ25が基板Wの表面、裏面から離れ、さらに、アーム31が揺動することにより、基板Wの外周の外にある待機位置に退避する。なお、その後、上記の動作を繰り返すことにより、ブラシ25による洗浄を複数回行ってもよい。この場合、1回の洗浄毎に、アーム31は洗浄を開始する位置に戻る(
図5(A)参照)。
【0053】
(効果)
(1)以上のような本実施形態の洗浄装置1は、基板Wの外周に接して基板Wを回転させる複数のローラ100と、ローラ100を、回転軸111を介して回転させる回転機構110と、ローラ100と回転機構110との間に介在し、回転機構110を覆うカバー120と、カバー120に設けられ、カバー120とローラ100との間にガスを吐出する吐出口121と、カバー120における回転機構110側に設けられ、排気によりカバー120の外部の気圧よりも負圧となる負圧領域124と、基板Wに対して洗浄液Lを吐出する洗浄液吐出部40と、回転する基板Wの少なくとも一方の面にブラシ25を接触させることにより、基板Wの面を洗浄する洗浄部20と、を有する。
【0054】
このため、吐出口121からのガスの吐出によって、回転機構110へ洗浄液Lが侵入することが防止されるので、回転機構110に洗浄液Lがかかることがなく、モータ112の故障を防止できる。また、負圧領域124を形成することで、吐出口121から吐出するガスによって、回転機構110の周辺の雰囲気、つまり、回転機構110から発する塵埃が、通気経路125を介して、吐出口121から吐出されるガスと一緒に、カバー120の外方へ排出されることを防止できる。これにより、基板W及び洗浄装置1内を清浄に保つことができる。
【0055】
(2)吐出口121は複数の孔である。このため、複数箇所からの洗浄液Lの侵入を防ぐことができる。
【0056】
(3)カバー120は、ローラ100と回転機構110との間に設けられ、回転軸111を囲む筒状部122を有し、ローラ100は、下端が開口し、筒状部122を収容した収容部103を有し、吐出口121は、収容部103の下端よりも上方に設けられている。このため、ローラ100の収容部103の内部、特にローラ100の内側壁103cに当たって下方に整流されたガスが、下端から流出するので、ガスの吹き出しにより洗浄液Lが基板Wに再付着することが防止される。なお、ローラ100の内側壁103cに当たったガスの一部は、上方から通気経路125へ流れる可能性はあるが、下端から排出されるガスの流れによって、外部から洗浄液Lが侵入するのを防ぐことができるので、吐出口121から通気経路125へガスが流れても問題はない。
【0057】
(4)負圧領域124と吐出口121との間には、屈曲したラビリンス構造の通気経路125が設けられている。このため、負圧領域124と吐出口121との間をガスが流通し難くなり、負圧領域124の負圧と、吐出口121からのガスの吐出とが互いに影響を受け難くなる。
【0058】
(5)洗浄装置1は、負圧領域124から排気する排気部126と、負圧領域124の圧力を検出する圧力検出部127と、圧力検出部127による検出結果に応じて、ローラ100の外部に対して、負圧領域124が予め設定された値の負圧を維持するように、排気部126を制御する圧力制御部52と、を有する。このため、吐出口121からのガスの吐出があっても、負圧領域124の負圧を維持することで、通気経路125を介して、塵埃が吐出口121から吐出されるガスと一緒に排出されることが防止される。
【0059】
(変形例)
本実施形態は、上記の態様に限定されるものではなく、以下のような変形例も構成可能である。
【0060】
(1)吐出口121をスリットとしてもよい。スリットは横長の細孔であり、
図6(A)に示すように、筒状部122の全周に亘って連続して形成されていてもよいし、
図6(B)に示すように、筒状部122の全周に沿って複数形成されていてもよい。これにより、ローラ100の内部に、より均等にガスを吐出させることができ、ローラ100の全周に亘って洗浄液Lの侵入を防止できる。
【0061】
(2)カバー120に設けられた吐出路122aを、吐出口121に向かって下方に傾斜した通気路としてもよい。例えば、
図7に示すように、吐出口121と給気路122bを連通させる吐出路122aを、断面が外方に向かって低くなるように傾斜した経路とする。これにより、ガス流が、ローラ100の内側壁103cに沿って下方に向い易くなるので、負圧領域124にガス流が向くことによる洗浄液Lの侵入を防止できる。吐出路122aは、水平に対して傾斜していれば良いが、例えば、45°程度とすることが好ましい。
【0062】
なお、吐出口121から供給されるガスを下方向に優先的に流れるようにすることで、気体の引き込む力によって通気経路側が負圧になることが懸念される。これに対処するため、例えば、圧力制御部52が排気部126による排気量を変更して、負圧領域124にある回転機構110の粉塵が、外部に漏れないようにするとよい。
【0063】
(3)カバー120に、吐出口121に連通し、吐出口121から吐出する前のガスが滞留するバッファ領域128を設けてもよい。例えば、
図8に示すように、給気路122bに連通する吐出路122aを拡張し、その内部に吐出口121に連通する隙間を設けつつ、ガスの流通を遮る整流板128aを設けることにより、バッファ領域128を形成する。これにより、給気されたガスが、バッファ領域128によって圧力を高められた後、吐出口121から強く吐出させることができる。また、バッファ領域128をリング状に連続した領域とすることにより、全周に亘ってガスを均等に強く吐出させることができる。さらに、一端、バッファ領域128にガスが貯まることで、バッファ領域128から吐出口121からのガスの供給が安定的になる。これにより、吐出口121からのガスの吐出量が全周に亘って安定する。
【0064】
(4)回転機構110は、ベルトドライブ機構とすることもできる。つまり、駆動源であるモータ112の駆動軸と一方のローラ100の駆動軸に設けられたプーリの間、一対のローラ100の駆動軸に設けられたプーリの間に、それぞれ駆動力を伝達するベルトが架け渡されることにより、駆動源により一対のローラ100を回転可能に設けてもよい。
【0065】
(5)基板Wを回転させるローラ100の数は上記の態様には限定されない。また、洗浄部20の構成は、上記の態様には限定されない。例えば、基板Wの一方の面のみをブラシ25で洗浄する構成であってもよい。基板Wの面に平行な軸の円筒形状のブラシ25を用いて、ブラシ25の側面を基板Wに接触させることにより洗浄する構成であってもよい。
【0066】
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態及び各部の変形例を説明したが、この実施形態や各部の変形例は、一例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上述したこれら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明に含まれる。
【符号の説明】
【0067】
1 洗浄装置
10 回転駆動部
11 第1の保持部
12 第2の保持部
13 第1の駆動部
14 第2の駆動部
20 洗浄部
21 胴部
23 ブラシホルダ
24 支持体
25 ブラシ
30 ブラシ駆動部
31 アーム
32 駆動機構
40 洗浄液吐出部
41 ノズル
41a 吐出口
50 制御装置
51 機構制御部
52 圧力制御部
100 ローラ
101 伝達部
102 基体部
102a 上面
102b 側面
103 収容部
103a 凸部
103b 凹部
103c 内側壁
103d 傾斜面
110 回転機構
111 回転軸
112 モータ
120、120A、120B カバー
121 吐出口
122 筒状部
122a 吐出路
122b 給気路
122c 内周壁
122d 凹部
122e 凸部
122f 外周壁
123 給気部
123a 給気装置
124 負圧領域
125 通気経路
126 排気部
126a 排気装置
127 圧力検出部
128 バッファ領域
128a 整流板