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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024046231
(43)【公開日】2024-04-03
(54)【発明の名称】照明制御装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/105 20200101AFI20240327BHJP
   H05B 47/19 20200101ALI20240327BHJP
【FI】
H05B47/105
H05B47/19
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022151487
(22)【出願日】2022-09-22
(71)【出願人】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 浩
(74)【代理人】
【氏名又は名称】白井 達哲
(74)【代理人】
【識別番号】100176751
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 耕平
(72)【発明者】
【氏名】石川 真一
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273PA05
3K273QA29
3K273RA02
3K273RA05
3K273RA08
3K273TA03
3K273TA05
3K273TA17
3K273TA22
3K273TA28
3K273TA52
3K273TA54
3K273TA62
3K273UA16
3K273UA18
(57)【要約】
【課題】複数の照明器具の点灯状態の設定をより分かりやすく表示できる照明制御装置を提供する。
【解決手段】操作指示を入力するための操作部と、複数の照明器具のそれぞれに対応する複数のアイコンを表示した操作画面を表示するための表示部と、複数の照明器具のそれぞれに対応する複数の設定情報を記憶する記憶部と、操作部の操作に基づいて複数の設定情報の内容を調整するとともに、複数の設定情報の調整に基づいて複数の照明器具のそれぞれの点灯状態を制御する制御部と、を備え、複数の設定情報のそれぞれは、対応する照明器具から照射される光の色温度の情報を含み、制御部は、色温度の情報を基に、複数の照明器具のそれぞれから照射される光の色温度の数値を、対応する複数のアイコン内に表示する照明制御装置が提供される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の照明器具のそれぞれの点灯状態の制御を行う照明制御装置であって、
操作指示を入力するための操作部と、
前記複数の照明器具のそれぞれに対応する複数のアイコンを表示した操作画面を表示するための表示部と、
前記複数の照明器具のそれぞれに対応する複数の設定情報を記憶する記憶部と、
前記操作部の操作に基づいて前記複数の設定情報の内容を調整するとともに、前記複数の設定情報の調整に基づいて前記複数の照明器具のそれぞれの点灯状態を制御する制御部と、
を備え、
前記複数の設定情報のそれぞれは、前記複数の照明器具のそれぞれの点灯状態の設定を表す情報であり、対応する前記照明器具から照射される光の色温度の情報を含み、
前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記複数の設定情報のそれぞれに含まれる前記色温度の情報を基に、前記複数の照明器具のそれぞれから照射される光の色温度の数値を、対応する前記複数のアイコン内に表示する照明制御装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記複数の設定情報のそれぞれに含まれる前記色温度の情報を基に、前記複数の照明器具のそれぞれから照射される光の色温度の数値を、対応する前記複数のアイコン内に表示するとともに、前記複数の照明器具のそれぞれから照射される光の色温度に応じた色で、対応する前記複数のアイコンのそれぞれを表示する請求項1記載の照明制御装置。
【請求項3】
前記複数の設定情報のそれぞれは、対応する前記照明器具から照射される光の明るさの情報を含み、
前記制御部は、前記複数の設定情報のそれぞれに含まれる前記明るさの情報を基に、前記複数の照明器具のそれぞれから照射される光の明るさを表す明るさ表示部を、対応する前記複数のアイコンのそれぞれに表示する請求項1記載の照明制御装置。
【請求項4】
前記複数の設定情報のそれぞれは、対応する前記照明器具から照射される光の明るさの情報を含み、
前記制御部は、前記複数の設定情報のそれぞれに含まれる前記明るさの情報を基に、前記複数の照明器具のそれぞれから照射される光の明るさを表す数値を、対応する前記複数のアイコンのそれぞれに表示する請求項1記載の照明制御装置。
【請求項5】
前記制御部は、点灯状態を調整したい前記照明器具を前記複数のアイコンによって選択できるようにし、
前記操作画面は、前記複数のアイコンによって選択された前記照明器具の前記設定情報の内容の調整を行えるようにする設定情報調整部を有し、
前記設定情報調整部は、選択された前記照明器具から照射される光の色温度を調整するための色温度調整部を有し、
前記制御部は、選択された前記照明器具から照射される光の色温度に応じた色で前記色温度調整部を表示する請求項1記載の照明制御装置。
【請求項6】
前記記憶部は、前記複数の照明器具のそれぞれに対応する複数の器具情報を記憶し、
前記複数の器具情報のそれぞれは、対応する前記照明器具が変更可能な色温度の範囲の情報を含み、
前記制御部は、前記操作部によって所定の前記照明器具の色温度の設定を変更する操作が行われた際に、前記操作部の操作、及び前記器具情報に含まれる前記色温度の範囲の情報を基に、設定された色温度を判断し、判断した色温度を変更後の前記設定情報として前記記憶部に記憶させ、前記設定情報を基に、色温度の数値を対応する前記アイコン内に表示する請求項1記載の照明制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、照明制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
テレビスタジオや舞台などに設置される複数の照明器具の点灯状態を制御する照明制御装置が知られている。照明制御装置は、例えば、調光操作卓などと呼ばれる場合もある。
【0003】
こうした照明制御装置において、複数の照明器具のそれぞれに対応した複数のアイコンを、各照明器具の配置に応じたレイアウトで画面上に表示することが行われている。ユーザは、例えば、画面上に表示されたアイコンによって点灯状態の設定を行う照明器具を選択し、選択した照明器具の点灯状態の設定を行うことにより、複数の照明器具のそれぞれの点灯状態の設定を行う。照明制御装置は、設定された情報に基づいて、複数の照明器具のそれぞれの点灯状態を制御する。これにより、照明制御装置では、複数の照明器具の点灯状態の設定を視覚的に分かりやすく行うことができる。
【0004】
このような照明制御装置において、複数の照明器具の点灯状態の設定をより分かりやすく表示できるようにすることが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012-69421号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の実施形態は、複数の照明器具の点灯状態の設定をより分かりやすく表示できる照明制御装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態によれば、複数の照明器具のそれぞれの点灯状態の制御を行う照明制御装置であって、操作指示を入力するための操作部と、前記複数の照明器具のそれぞれに対応する複数のアイコンを表示した操作画面を表示するための表示部と、前記複数の照明器具のそれぞれに対応する複数の設定情報を記憶する記憶部と、前記操作部の操作に基づいて前記複数の設定情報の内容を調整するとともに、前記複数の設定情報の調整に基づいて前記複数の照明器具のそれぞれの点灯状態を制御する制御部と、を備え、前記複数の設定情報のそれぞれは、前記複数の照明器具のそれぞれの点灯状態の設定を表す情報であり、対応する前記照明器具から照射される光の色温度の情報を含み、前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記複数の設定情報のそれぞれに含まれる前記色温度の情報を基に、前記複数の照明器具のそれぞれから照射される光の色温度の数値を、対応する前記複数のアイコン内に表示する照明制御装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
複数の照明器具の点灯状態の設定をより分かりやすく表示できる照明制御装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態に係る照明制御装置を模式的に表すブロック図である。
図2】実施形態に係る操作画面の一例を模式的に表す説明図である。
図3】実施形態に係る操作画面の変形例を模式的に表す説明図である。
図4図4(a)~図4(f)は、実施形態に係るアイコンの変形例を模式的に表す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0011】
図1は、実施形態に係る照明制御装置を模式的に表すブロック図である。
図1に表したように、照明制御装置10は、制御部12と、記憶部14と、操作部16と、表示部18と、通信部20と、を備える。照明制御装置10は、テレビスタジオや舞台などに設置される複数の照明器具2のそれぞれの点灯状態の制御を行う。
【0012】
複数の照明器具2は、例えば、照射する光の明るさを変化させる調光機能、照射する光の色を任意の色に変化させる調色機能、及び照射する光の色温度を変化させる色温度可変機能を有する。照明制御装置10は、例えば、複数の照明器具2のそれぞれの点灯及び消灯、複数の照明器具2のそれぞれから照射する光の明るさ、複数の照明器具2のそれぞれから照射する光の色、及び複数の照明器具2のそれぞれから照射する光の色温度を制御する。照明制御装置10は、例えば、スタジオや舞台などのシーンに応じて複数の照明器具2の点灯状態を変化させることにより、スタジオや舞台などの照明演出を行う。
【0013】
制御部12は、照明制御装置10の各部の動作を制御する。記憶部14は、制御部12の制御に必要なプログラムや各種のデータなどを記憶する。制御部12は、例えば、記憶部14からプログラムを読み出し、プログラムを逐次処理することにより、照明制御装置10の各部の動作を制御する。
【0014】
操作部16は、制御部12と接続されている。操作部16は、ユーザの操作指示の入力を受け付け、入力された操作指示に応じた操作信号を制御部12に入力する。操作部16には、例えば、マウス、キーボード、タッチパネルなどの周知の入力装置を用いることができる。
【0015】
表示部18は、制御部12と接続されている。表示部18は、制御部12から入力された映像信号に応じた映像を画面に表示する。表示部18には、液晶ディスプレイなどの周知の表示装置を用いることができる。制御部12は、例えば、種々の操作画面などを表示部18に表示する。
【0016】
記憶部14は、器具情報30と、設定情報32と、を記憶している。器具情報30は、照明器具2の点灯状態の制御に必要な情報である。器具情報30は、例えば、照明器具2の仕様を表す情報を含む。
【0017】
照明器具2の仕様は、照明器具2の機種などに応じて異なる。例えば、調光機能、調色機能、及び色温度可変機能を有する照明器具2や、調光機能と調色機能のみを有する照明器具2など、照明器具2の有する機能は、照明器具2の機種などによって異なる。また、例えば、調光機能において変更可能な明るさの範囲、調色機能において変更可能な色の範囲、色温度可変機能において変更可能な色温度の範囲は、照明器具2の機種などによって異なる。器具情報30は、例えば、照明器具2の有する機能の種類の情報、照明器具2の有する機能の内容の情報などを含む。照明器具2の有する機能の内容の情報は、例えば、対応する照明器具2が色温度可変機能において変更可能な色温度の範囲の情報を含む。
【0018】
また、器具情報30は、例えば、照明器具2の配置に関する情報を含む。スタジオや舞台などにおける照明器具2の配置は、複数の照明器具2のそれぞれで異なる。照明器具2の配置に関する情報を器具情報30に含めることにより、例えば、制御部12において、対応する照明器具2の配置を認識することが可能となる。換言すれば、スタジオや舞台などの、どの位置に配置された照明器具2であるかを、制御部12において認識することが可能となる。
【0019】
設定情報32は、照明器具2の点灯状態の設定を表す情報である。設定情報32は、例えば、対応する照明器具2の点灯及び消灯の情報、照射する光の明るさの情報、照射する光の色の情報、及び照射する光の色温度の情報を含む。
【0020】
なお、器具情報30に含まれる情報は、上記に限ることなく、照明器具2の点灯状態の制御に必要な任意の情報でよい。また、設定情報32に含まれる情報は、上記に限ることなく、対応する照明器具2の点灯状態の設定に必要な任意の情報でよい。
【0021】
器具情報30及び設定情報32は、複数の照明器具2毎に設定される。図1では便宜的に図示を簡略化しているが、記憶部14は、複数の照明器具2のそれぞれに対応する複数の器具情報30と複数の設定情報32とを記憶する。
【0022】
通信部20は、制御部12と接続されている。通信部20は、複数の照明器具2と通信を行う。制御部12は、通信部20を介して複数の照明器具2と通信を行う。通信部20と複数の照明器具2との間の通信は、有線でもよいし、無線を介してもよい。通信部20と複数の照明器具2との間の通信の態様は、通信部20と複数の照明器具2との間で適切に通信を行うことが可能な任意の態様でよい。
【0023】
複数の器具情報30及び複数の設定情報32は、例えば、予め記憶部14に記憶されている。器具情報30は、例えば、通信部20を介して照明器具2と通信を行うことにより、照明器具2から取得される。制御部12は、例えば、複数の照明器具2のそれぞれと通信を行うことにより、複数の照明器具2のそれぞれに対応する複数の器具情報30を取得し、取得した複数の器具情報30を記憶部14に記憶させる。但し、器具情報30の取得方法は、上記に限るものではない。器具情報30は、例えば、ユーザによる操作部16の操作などに基づいて取得されるようにしてもよい。器具情報30の取得方法は、器具情報30を適切に取得可能な任意の方法でよい。
【0024】
制御部12は、通信部20を介して複数の照明器具2と通信を行い、記憶部14に記憶された複数の設定情報32をそれぞれ対応する照明器具2に送信することにより、複数の照明器具2のそれぞれを設定情報32に応じた点灯状態で点灯又は消灯させる。
【0025】
そして、制御部12は、複数の設定情報32の内容を調整可能とする。制御部12は、操作部16の操作に基づいて複数の設定情報32の内容を変更し、変更後の設定情報32を記憶部14に記憶させるとともに、変更後の設定情報32を対応する照明器具2に送信する。このように、制御部12は、操作部16の操作に基づいて複数の設定情報32の内容を調整するとともに、複数の設定情報32の調整に基づいて複数の照明器具2のそれぞれの点灯状態を調整する。これにより、制御部12は、複数の照明器具2のそれぞれの点灯状態を制御する。
【0026】
なお、照明制御装置10は、必ずしも複数の照明器具2と直接的に通信を行わなくてもよい。照明制御装置10は、例えば、別のコントローラと通信を行うことにより、別のコントローラを介して複数の照明器具2のそれぞれの点灯状態を制御する構成としてもよい。通信部20は、別のコントローラなどと通信を行ってもよい。制御部12は、通信部20を介して別のコントローラなどと通信を行い、複数の設定情報32を別のコントローラなどに送信することにより、複数の照明器具2のそれぞれの点灯状態を制御してもよい。
【0027】
照明制御装置10による複数の照明器具2のそれぞれの点灯状態の制御の態様は、上記に限ることなく、複数の設定情報32を基に、複数の照明器具2のそれぞれの点灯状態を制御可能な任意の態様でよい。
【0028】
図2は、実施形態に係る操作画面の一例を模式的に表す説明図である。
図2は、複数の設定情報32の内容の調整に用いられる操作画面40の一例を模式的に表す。制御部12は、記憶部14に記憶された複数の器具情報30及び複数の設定情報32を基に、操作画面40の映像信号を生成し、生成した映像信号を表示部18に出力することにより、操作画面40を表示部18に表示させる。
【0029】
図2に表したように、操作画面40は、アイコン表示部42と、設定情報調整部44と、を有する。アイコン表示部42は、複数の照明器具2のそれぞれに対応する複数のアイコン50を表示する。制御部12は、例えば、複数の器具情報30又は複数の設定情報32を基に、複数の照明器具2のそれぞれに対応する複数のアイコン50を生成し、生成した複数のアイコン50をアイコン表示部42に表示する。このように、表示部18は、複数の照明器具2のそれぞれに対応する複数のアイコン50を表示した操作画面40を表示するための表示部である。
【0030】
ユーザは、操作部16を操作し、複数のアイコン50のいずれかを選択することにより、点灯状態を調整したい所望の照明器具2を選択する。このように、制御部12は、複数のアイコン50を表示することにより、点灯状態を調整したい照明器具2を複数のアイコン50によって選択できるようにする。換言すれば、制御部12は、複数のアイコン50を表示することにより、内容の調整を行う設定情報32を複数のアイコン50によって選択できるようにする。これにより、制御部12は、点灯状態の調整を行う所望の照明器具2の選択を分かりやすく行えるようにする。
【0031】
また、制御部12は、例えば、器具情報30に含まれる照明器具2の配置に関する情報を基に、複数の照明器具2の配置に応じたレイアウトで複数のアイコン50をアイコン表示部42に表示する。これにより、例えば、ユーザに所望の照明器具2の選択をより分かりやすく行わせることができる。
【0032】
図2では、5つのアイコン50をアイコン表示部42に表示した例を表している。アイコン表示部42に表示するアイコン50の数は、照明器具2の数に応じた任意の数でよい。例えば、設置される照明器具2の台数が多く、複数の照明器具2のそれぞれに対応する複数のアイコン50を全てアイコン表示部42に表示しようとすると、個々のアイコン50が小さくなって見難くなってしまう場合がある。この場合、制御部12は、アイコン表示部42の拡大縮小表示機能を有してもよい。制御部12は、複数の照明器具2のそれぞれに対応する複数のアイコン50のうちの一部を拡大してアイコン表示部42に表示したり、縮小して全体をアイコン表示部42に表示したりできる機能を有してもよい。
【0033】
設定情報調整部44は、複数の設定情報32の内容の調整を行えるようにする。設定情報調整部44は、例えば、複数のアイコン50によって選択された照明器具2の設定情報32の内容の調整を行えるようにする。換言すれば、設定情報調整部44は、例えば、アイコン表示部42において選択されたアイコン50に対応する照明器具2の設定情報32の内容の調整を行えるようにする。
【0034】
設定情報調整部44は、例えば、選択された照明器具2から照射される光の明るさを調整するための明るさ調整部51と、選択された照明器具2から照射される赤色の光の強さを調整するための赤色調整部52と、選択された照明器具2から照射される緑色の光の強さを調整するための緑色調整部53と、選択された照明器具2から照射される青色の光の強さを調整するための青色調整部54と、選択された照明器具2から照射される白色の光の強さを調整するための白色調整部55と、選択された照明器具2から照射される光の色温度を調整するための色温度調整部56と、を有する。
【0035】
各調整部51~56は、例えば、明るさなどの各値を0%~100%の間で変化させるスライダー状のユーザインタフェースである。各調整部51~56は、各値を棒グラフ状に表示するとともに、各値の数値を表示する。但し、各調整部51~56の構成は、これに限ることなく、設定された値を表示可能であるとともに、操作部16の操作に応じて値を任意に調整可能な任意の構成でよい。
【0036】
設定情報調整部44は、操作部16の操作に基づく明るさ調整部51の操作により、照明器具2から照射される光の明るさを調整できるようにする。設定情報調整部44は、操作部16の操作に基づく赤色調整部52、緑色調整部53、青色調整部54、及び白色調整部55の操作により、照明器具2から照射される光の色を調整できるようにする。そして、設定情報調整部44は、操作部16の操作に基づく色温度調整部56の操作により、照明器具2から照射される光の色温度を調整できるようにする。
【0037】
制御部12は、例えば、各照明器具2から照射する光の色を任意に調整可能とする色調整モードと、各照明器具2から照射する光の色温度を任意に調整可能とする色温度調整モードと、を有する。制御部12は、色調整モードが選択された場合には、明るさ調整部51、赤色調整部52、緑色調整部53、青色調整部54、及び白色調整部55の操作に基づき、所定の色の光を所定の明るさで対応する照明器具2から照射されるようにする。制御部12は、色温度調整モードが選択された場合には、明るさ調整部51及び色温度調整部56の操作に基づき、所定の色温度の光を所定の明るさで対応する照明器具2から照射されるようにする。制御部12は、例えば、図示を省略した切替スイッチにより、色調整モードと色温度調整モードとを切り替えられるようにする。
【0038】
制御部12は、例えば、操作部16の操作に基づいて所定のアイコン50が選択されると、選択されたアイコン50に対応する照明器具2の設定情報32を記憶部14から読み出し、読み出した設定情報32に応じて各調整部51~56の表示を切り替える。これにより、ユーザは、アイコン50によって選択した照明器具2の現在の点灯状態を確認することができる。
【0039】
ユーザは、各調整部51~56の表示が選択した照明器具2の現在の点灯状態に切り替わった後、操作部16を操作し、各調整部51~56の値を調整することにより、設定情報32の内容を任意に調整する。換言すれば、各調整部51~56の値を調整することにより、選択した照明器具2の点灯状態を任意に調整する。制御部12は、前述のように、変更後の設定情報32を記憶部14に記憶させるとともに、変更後の設定情報32を対応する照明器具2に送信する。これにより、操作画面40を介して、複数の照明器具2のそれぞれの点灯状態を制御することできる。
【0040】
図2に表したように、制御部12は、複数のアイコン50をアイコン表示部42に表示するとともに、記憶部14に記憶された複数の設定情報32のそれぞれに含まれる色温度の情報を基に、複数の照明器具2のそれぞれから照射される光の色温度の数値(色温度を表す文字列)を、対応する複数のアイコン50内に表示する。制御部12は、例えば、色温度の数値をアイコン50内に重ねて表示する。
【0041】
制御部12は、例えば、色温度調整モードが選択された場合に、色温度の数値をアイコン50内に表示する。制御部12は、例えば、色調整モードが選択された場合には、照射される光の色を表す数値(例えば、赤色光、緑色光、青色光、白色光のそれぞれの強さの数値)をアイコン50内に表示してもよい。
【0042】
例えば、演劇やドラマなどの照明演出として、朝焼けは2000K、日中の太陽光は5000K、月明かりは4000Kなどといったように、自然の明かりを表現する場合に、複数の照明器具2から照射される光を色温度で調整することが行われている。
【0043】
この際、本実施形態に係る照明制御装置10では、上記のように、制御部12が、複数の照明器具2のそれぞれから照射される光の色温度の数値を、対応する複数のアイコン50内に表示する。これにより、例えば、操作部16を操作し、照明器具2から照射される光の色温度の調整を行う際に、現在の色温度の設定をユーザに対してより分りやすく表示することができる。換言すれば、色温度の調整を行う際に、現在の色温度の設定の確認を容易にすることができる。
【0044】
また、照明制御装置10では、例えば、スタジオや舞台などの所定のシーンの照明演出のデータをシーンデータとして予め保存しておき、保存したシーンデータを再生することで照明演出を行うことも行われている。こうしたシーンデータの生成の際にも、色温度の数値をアイコン50内に表示することで、現在の色温度の設定を容易に確認することができる。なお、シーンデータの生成の際には、制御部12は、変更後の設定情報32の記憶部14への記憶のみを行い、変更後の設定情報32の対応する照明器具2への送信は行わない。このように、制御部12は、必ずしも各調整部51~56による設定情報32の内容の調整と同時に、変更後の設定情報32の対応する照明器具2への送信を行わなくても良い。
【0045】
例えば、前述のように、色温度可変機能において変更可能な色温度の範囲は、照明器具2の機種などによって異なる可能性がある。このため、例えば、色温度調整部56において同じ50%に設定したとしても、照明器具2の機種によって異なる色温度となってしまう可能性もある。
【0046】
制御部12は、例えば、操作部16によって所定の照明器具2の色温度の設定を変更する操作が行われた際に、操作部16の操作、及び器具情報30に含まれる色温度の範囲の情報を基に、設定された色温度を判断する。例えば、色温度の範囲が2000Kから5000Kの照明器具2において、色温度調整部56が50%に設定された場合には、制御部12は、3500Kを設定された色温度と判断する。また、色温度の範囲が3000Kから8000Kの照明器具2において、色温度調整部56が50%に設定された場合には、制御部12は、5500Kを設定された色温度と判断する。
【0047】
制御部12は、判断した色温度を変更後の設定情報32として記憶部14に記憶させ、設定情報32を基に、色温度の数値を対応するアイコン50内に表示する。これにより、複数の照明器具2の機種などが異なる際にも、適切な色温度の数値をアイコン50内に表示することができる。複数の照明器具2の機種などが異なる際にも、アイコン50内に表示された色温度の数値を参照することで、所望の色温度により調整し易くすることができる。
【0048】
このように、本実施形態に係る照明制御装置10では、複数の照明器具2の点灯状態の設定(色温度の設定)をより分かりやすく表示することができる。
【0049】
上記実施形態では、複数の照明器具2から照射される光の色温度を調整可能としている。しかしながら、接続される照明器具2によっては、照明器具2が色温度の可変機能を有しない場合もある。従って、照明制御装置10は、必ずしも照明器具2の色温度を調整できなくてもよい。設定情報調整部44は、必ずしも色温度調整部56を有しなくてもよい。例えば、接続された照明器具2の色温度を容易に確認できるようにするために、色温度の数値をアイコン50内に表示してもよい。
【0050】
上記実施形態では、設定情報調整部44を介して複数の照明器具2のそれぞれの点灯状態を制御できるようにしている。例えば、複数の照明器具2のそれぞれに対応する複数の操作部材(例えばフィーダ)を操作部16に設け、操作部16の複数の操作部材の操作に応じて、複数の照明器具2のそれぞれの点灯状態を制御できるようにしてもよい。操作画面40は、必ずしも設定情報調整部44を有しなくてもよい。例えば、操作部16の複数の操作部材の操作に連動させて、アイコン50内に表示される色温度の数値が変化するようにしてもよい。
【0051】
図3は、実施形態に係る操作画面の変形例を模式的に表す説明図である。
なお、上記実施形態と機能・構成上実質的に同じものについては、同符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0052】
図3に表したように、この例において、制御部12は、複数のアイコン50をアイコン表示部42に表示し、記憶部14に記憶された複数の設定情報32のそれぞれに含まれる色温度の情報を基に、複数の照明器具2のそれぞれから照射される光の色温度の数値を、対応する複数のアイコン50内に表示するとともに、複数の照明器具2のそれぞれから照射される光の色温度に応じた色で、対応する複数のアイコン50のそれぞれを表示する。
【0053】
制御部12は、例えば、色温度調整モードが選択された場合に、色温度の数値をアイコン50内に表示するとともに、色温度に応じた色でアイコン50を表示する。制御部12は、例えば、色調整モードが選択された場合には、照射される光の色に応じた色でアイコン50を表示してもよい。
【0054】
このように、制御部12は、色温度の数値をアイコン50内に表示するとともに、色温度に応じた色でアイコン50を表示する。これにより、現在の色温度の設定をユーザに対してより分りやすく表示することができる。現在の色温度の設定をより直感的にユーザに把握させることができる。
【0055】
また、この例において、制御部12は、色温度に応じた色で色温度調整部56を表示する。制御部12は、例えば、スライダー状の色温度調整部56の設定された部分を色温度に応じた色で表示する。設定された部分とは、より詳しくは、色温度が70%に設定されている場合の0%~70%の範囲の部分である。これにより、現在の色温度の設定をユーザに対してより分りやすく表示することができる。
【0056】
さらに、この例において、制御部12は、色温度の数値を色温度調整部56に表示する。これにより、例えば、百分率などで色温度の設定を表す場合と比べて、現在の色温度の設定をユーザに対してより分りやすく表示することができる。
【0057】
図4(a)~図4(f)は、実施形態に係るアイコンの変形例を模式的に表す説明図である。
図4(a)に表したように、制御部12は、対応する照明器具2から照射される光の明るさを表す明るさ表示部60をさらにアイコン50に表示してもよい。制御部12は、例えば、複数の設定情報32のそれぞれに含まれる明るさの情報を基に、複数の照明器具2のそれぞれから照射される光の明るさを表す明るさ表示部60を、対応する複数のアイコン50のそれぞれに表示する。制御部12は、例えば、明るさ表示部60をアイコン50内に重ねて表示する。このように、明るさ表示部60をアイコン50に表示することにより、現在の明るさの設定及び色温度の設定をユーザに対してより分りやすく表示することができる。
【0058】
明るさ表示部60は、例えば、0%から100%の間で変化する棒グラフ状のメータである。但し、明るさ表示部60の態様は、これに限定されるものではない。明るさ表示部60は、例えば、円グラフ状のメータなどでもよい。明るさ表示部60の態様は、設定された明るさを適切に表示可能な任意の態様でよい。
【0059】
図4(b)に表したように、明るさ表示部60は、必ずしもアイコン50内に収まるように表示しなくてもよい。また、図4(c)に表したように、明るさ表示部60は、アイコン50の近傍に並べて表示してもよい。明るさ表示部60の表示の態様は、明るさ表示部60をアイコン50と関連したものとして認識することが可能な任意の態様でよい。
【0060】
図4(d)に表したように、制御部12は、対応する照明器具2から照射される光の明るさを表す数値をさらにアイコン50に表示してもよい。制御部12は、例えば、複数の設定情報32のそれぞれに含まれる明るさの情報を基に、複数の照明器具2のそれぞれから照射される光の明るさを表す数値を、対応する複数のアイコン50のそれぞれに表示する。制御部12は、例えば、明るさ調整部51の操作を基に、明るさを表す数値を百分率で表示する。
【0061】
図4(e)に表したように、制御部12は、対応する照明器具2から照射される光の明るさを表す明るさ表示部60と、対応する照明器具2から照射される光の明るさを表す数値と、をさらにアイコン50に表示してもよい。
【0062】
図4(f)に表したように、制御部12は、例えば、明るさを表す数値を256段階などの階調で表してもよい。明るさを表す数値は、対応する照明器具2から照射される光の明るさを適切に表すことができる任意の数値でよい。
【0063】
本実施形態は、以下の態様を含む。
(付記1)
複数の照明器具のそれぞれの点灯状態の制御を行う照明制御装置であって、
操作指示を入力するための操作部と、
前記複数の照明器具のそれぞれに対応する複数のアイコンを表示した操作画面を表示するための表示部と、
前記複数の照明器具のそれぞれに対応する複数の設定情報を記憶する記憶部と、
前記操作部の操作に基づいて前記複数の設定情報の内容を調整するとともに、前記複数の設定情報の調整に基づいて前記複数の照明器具のそれぞれの点灯状態を制御する制御部と、
を備え、
前記複数の設定情報のそれぞれは、前記複数の照明器具のそれぞれの点灯状態の設定を表す情報であり、対応する前記照明器具から照射される光の色温度の情報を含み、
前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記複数の設定情報のそれぞれに含まれる前記色温度の情報を基に、前記複数の照明器具のそれぞれから照射される光の色温度の数値を、対応する前記複数のアイコン内に表示する照明制御装置。
【0064】
(付記2)
前記制御部は、前記複数の設定情報のそれぞれに含まれる前記色温度の情報を基に、前記複数の照明器具のそれぞれから照射される光の色温度の数値を、対応する前記複数のアイコン内に表示するとともに、前記複数の照明器具のそれぞれから照射される光の色温度に応じた色で、対応する前記複数のアイコンのそれぞれを表示する付記1記載の照明制御装置。
【0065】
(付記3)
前記複数の設定情報のそれぞれは、対応する前記照明器具から照射される光の明るさの情報を含み、
前記制御部は、前記複数の設定情報のそれぞれに含まれる前記明るさの情報を基に、前記複数の照明器具のそれぞれから照射される光の明るさを表す明るさ表示部を、対応する前記複数のアイコンのそれぞれに表示する付記1又は2に記載の照明制御装置。
【0066】
(付記4)
前記複数の設定情報のそれぞれは、対応する前記照明器具から照射される光の明るさの情報を含み、
前記制御部は、前記複数の設定情報のそれぞれに含まれる前記明るさの情報を基に、前記複数の照明器具のそれぞれから照射される光の明るさを表す数値を、対応する前記複数のアイコンのそれぞれに表示する付記1~3のいずれか1つに記載の照明制御装置。
【0067】
(付記5)
前記制御部は、点灯状態を調整したい前記照明器具を前記複数のアイコンによって選択できるようにし、
前記操作画面は、前記複数のアイコンによって選択された前記照明器具の前記設定情報の内容の調整を行えるようにする設定情報調整部を有し、
前記設定情報調整部は、選択された前記照明器具から照射される光の色温度を調整するための色温度調整部を有し、
前記制御部は、選択された前記照明器具から照射される光の色温度に応じた色で前記色温度調整部を表示する付記1~4のいずれか1つに記載の照明制御装置。
【0068】
(付記6)
前記記憶部は、前記複数の照明器具のそれぞれに対応する複数の器具情報を記憶し、
前記複数の器具情報のそれぞれは、対応する前記照明器具が変更可能な色温度の範囲の情報を含み、
前記制御部は、前記操作部によって所定の前記照明器具の色温度の設定を変更する操作が行われた際に、前記操作部の操作、及び前記器具情報に含まれる前記色温度の範囲の情報を基に、設定された色温度を判断し、判断した色温度を変更後の前記設定情報として前記記憶部に記憶させ、前記設定情報を基に、色温度の数値を対応する前記アイコン内に表示する付記1~5のいずれか1つに記載の照明制御装置。
【0069】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0070】
2…照明器具、 10…照明制御装置、 12…制御部、 14…記憶部、 16…操作部、 18…表示部、 20…通信部、 30…器具情報、 32…設定情報、 40…操作画面、 42…アイコン表示部、 44…設定情報調整部、 50…アイコン、 51…明るさ調整部、 52…赤色調整部、 53…緑色調整部、 54…青色調整部、 55…白色調整部、 56…色温度調整部、 60…明るさ表示部
図1
図2
図3
図4