(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024046337
(43)【公開日】2024-04-03
(54)【発明の名称】商品データ処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06K 7/14 20060101AFI20240327BHJP
G07G 1/00 20060101ALI20240327BHJP
G07G 1/12 20060101ALI20240327BHJP
G06K 19/06 20060101ALI20240327BHJP
【FI】
G06K7/14 073
G07G1/00 311E
G07G1/12 301E
G06K7/14 013
G06K19/06 028
G06K19/06 075
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022151657
(22)【出願日】2022-09-22
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】林 祐司
【テーマコード(参考)】
3E142
【Fターム(参考)】
3E142CA12
3E142GA02
3E142GA03
(57)【要約】
【課題】入力された商品コードのエラーを低減する。
【解決手段】商品データ処理装置は、取得手段と、計算手段と、登録手段と、を備える。前記取得手段は、入力部を介して入力された商品コードを取得する。前記計算手段は、第1のコード体系に応じた前記商品コードの第1のチェックディジットを計算する。前記計算手段は、前記第1のチェックディジットが前記商品コードに含まれるチェックディジットと一致しない場合、第2のコード体系に応じた前記商品コードの第2のチェックディジットを計算する。前記登録手段は、前記第2のチェックディジットが前記商品コードに含まれるチェックディジットと一致する場合、前記商品コードに関連付けられた商品を登録する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力部を介して入力された商品コードを取得する取得手段と、
第1のコード体系に応じた前記商品コードの第1のチェックディジットを計算し、前記第1のチェックディジットが前記商品コードに含まれるチェックディジットと一致しない場合、第2のコード体系に応じた前記商品コードの第2のチェックディジットを計算する計算手段と、
前記第2のチェックディジットが前記商品コードに含まれるチェックディジットと一致する場合、前記商品コードに関連付けられた商品を登録する登録手段と、
を備える商品データ処理装置。
【請求項2】
前記第1のコード体系及び前記第2のコード体系は、前記商品コードが同じ桁数のコード体系であり、チェックディジットの計算方法が異なるコード体系である、請求項1に記載の商品データ処理装置。
【請求項3】
前記計算手段は、前記第1のチェックディジットが前記商品コードに含まれるチェックディジットと一致しない、かつ、前記商品コードが条件を満たす場合、前記第2のチェックディジットを計算する、請求項1又は請求項2に記載の商品データ処理装置。
【請求項4】
前記条件は、前記商品コードの桁数が所定桁数であり、かつ、前記商品コードの所定桁目の値が所定値であることを含む、請求項3に記載の商品データ処理装置。
【請求項5】
前記条件は、前記商品コードの1桁目を除いた後の桁数が所定桁数ではなく、かつ、前記商品コードの1桁目を除いた後のコードが所定範囲に含まれることを含む、請求項3に記載の商品データ処理装置。
【請求項6】
商品データ処理装置のコンピュータに、
入力部を介して入力された商品コードを取得する機能と、
第1のコード体系に応じた前記商品コードの第1のチェックディジットを計算する機能と、
前記第1のチェックディジットが前記商品コードに含まれるチェックディジットと一致しない場合、第2のコード体系に応じた前記商品コードの第2のチェックディジットを計算する機能と、
前記第2のチェックディジットが前記商品コードに含まれるチェックディジットと一致する場合、前記商品コードに関連付けられた商品を登録する機能と、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、商品データ処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
店舗では、POS(Point Of Sales)端末は、スキャナを介して又は手入力により入力された商品コードに基づいて客の購入する商品を登録する。商品コードは、JAN(Japanese Article Number)コード又はUPC(Universal Product Code)コード等の種々のコード体系に応じた種々の桁数のコードである。
【0003】
JANコードには、13桁の標準タイプ及び8桁の短縮タイプがある。また、JANコードには、ソースマーキング及びインストアマーキングがある。ソースマーキングは、製造元で商品にバーコードシンボルを付すためのJANコードである。ソースマーキングのJANコードでは、先頭からの2桁は国コードである。日本の国コードは、「45」又は「49」である。インストアマーキングは、店舗で独自に商品にバーコードシンボルを付すためのJANコードである。インストアマーキングのJANコードは、店舗で独自に決められているため、先頭からの2桁は国コードではない。そのため、インストアマーキングのJANコードでは、1桁目が「0」であることもある。
【0004】
UPCコードには、13桁のUPC-Aコード及び8桁のUPC-Eコード等がある。UPC-Eコードでは、1桁目は「0」である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
インストアマーキングの短縮タイプのJANコードとUPC-Eコードは共に8桁のコードであるが、チェックディジットの計算方法は異なる。POS端末が商品コードのコード体系とは異なるコード体系に応じた計算方法でチェックディジットを計算すると、通常は、計算で求められたチェックディジットは、商品コードに含まれるチェックディジットと一致しない。この場合、POS端末は、入力された商品コードを誤りと判定するため、商品を登録することなく、入力された商品コードをエラーとして処理する。
【0007】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、入力された商品コードのエラーを低減することを可能にする技術を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施形態において、商品データ処理装置は、取得手段と、計算手段と、登録手段と、を備える。前記取得手段は、入力部を介して入力された商品コードを取得する。前記計算手段は、第1のコード体系に応じた前記商品コードの第1のチェックディジットを計算する。前記計算手段は、前記第1のチェックディジットが前記商品コードに含まれるチェックディジットと一致しない場合、第2のコード体系に応じた前記商品コードの第2のチェックディジットを計算する。前記登録手段は、前記第2のチェックディジットが前記商品コードに含まれるチェックディジットと一致する場合、前記商品コードに関連付けられた商品を登録する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係るPOS端末を例示するブロック図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係るPOS端末のプロセッサによる商品登録処理の手順を例示するフローチャートである。
【
図3】
図3は、実施形態に係るPOS端末のプロセッサによる条件判定処理の手順を例示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[実施形態]
以下、図面を用いて実施形態について説明する。各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0011】
(構成例)
図1は、実施形態に係るPOS端末1を例示するブロック図である。
POS端末1は、商品登録処理及び会計処理を実現する電子機器である。商品登録処理は、一取引毎に商品を登録する処理である。一取引は、客と店舗との間での商品の受け渡しを成立させるための一纏まりの商取引である。会計処理は、一取引の会計の処理である。会計は、一取引に対する代金の支払いを含む。会計は、決済の意味を含む。POS端末1は、少なくとも商品登録処理を実現する登録処理装置の一例である。POS端末1は、商品データを処理可能な商品データ処理装置の一例でもある。例えば、商品データは、商品コードである。
【0012】
商品コードは、商品を一意に識別可能なコードである。商品コードは、複数桁の数字列である。数字列のうちの最も左側の1桁は、数字列の先頭の1桁である。先頭の1桁は、1桁目である。数字列のうちの最も右側の1桁は、数字列の末尾の1桁である。商品コードが8桁である場合、数字列の末尾の1桁は、8桁目である。商品コードは、JANコード又はUPCコード等の種々のコード体系に応じた種々の桁数のコードである。商品コードは、末尾の1桁にチェックディジットを含む。チェックディジットは、商品コードの数字列に誤りがないかを検査するための数字である。
【0013】
ここでは、インストアマーキングの短縮タイプのJANコード及びUPC-Eコードを用いて、8桁の商品コードを例にして説明する。以下では、短縮タイプのJANコードは、8桁JANコードというものとする。インストアマーキングの8桁JANコード及びUPC-Eコードは、共に8桁のコードである。商品コードがインストアマーキングの8桁JANコードである場合、商品コードの1桁目は「0」であることもある。商品コードがUPC-Eコードである場合、商品コードの1桁目は「0」である。チェックディジットの計算方法は、インストアマーキングの8桁JANコードとUPC-Eコードとで異なる。
【0014】
8桁JANコードのコード体系及びUPC-Eコードのコード体系の何れか一方が第1のコード体系の例となる場合、他方が第2のコード体系の例となる。第1のコード体系及び第2のコード体系は、同じ桁数のコード体系である。第1のコード体系及び第2のコード体系は、チェックディジットの計算方法が異なるコード体系である。第1のコード体系における計算方法に基づいて商品コードから計算で求まるチェックディジットは、第1のコード体系に応じた商品コードの第1のチェックディジットともいう。第1のコード体系に応じた商品コードの第1のチェックディジットは、第1のチェックディジットと省略していうこともある。第2のコード体系における計算方法に基づいて商品コードから計算で求まるチェックディジットは、第2のコード体系に応じた商品コードの第2のチェックディジットともいう。第2のコード体系に応じた商品コードの第2のチェックディジットは、第2のチェックディジットと省略していうこともある。
【0015】
8桁JANコードのコード体系が第1のコード体系の例となる場合、UPC-Eコードのコード体系が第2のコード体系の例となる。8桁JANコードのコード体系における計算方法に基づいて商品コードから計算で求まるチェックディジットは、第1のチェックディジットの例である。UPC-Eコードのコード体系における計算方法に基づいて商品コードから計算で求まるチェックディジットは、第2のチェックディジットの例である。
【0016】
UPC-Eコードのコード体系が第1のコード体系の例となる場合、8桁JANコードのコード体系が第2のコード体系の例となる。UPC-Eコードのコード体系における計算方法に基づいて商品コードから計算で求まるチェックディジットは、第1のチェックディジットの例である。8桁JANコードのコード体系における計算方法に基づいて商品コードから計算で求まるチェックディジットは、第2のチェックディジットの例である。
【0017】
POS端末1は、プロセッサ10、メインメモリ11、補助記憶デバイス12、通信インタフェース13、入出力インタフェース14、スキャナ15、釣銭機16、印刷デバイス17、入力デバイス18及び表示デバイス19を含む。POS端末1を構成する各部は、互いに信号を入出力可能に接続されている。
図1では、インタフェースは、「I/F」と記載されている。
【0018】
プロセッサ10は、POS端末1の中枢部分に相当する。プロセッサ10は、POS端末1のコンピュータを構成する要素である。例えば、プロセッサ10は、CPU(Central Processing Unit)であるが、これに限定されない。プロセッサ10は、種々の回路で構成されていてもよい。プロセッサ10は、POS端末1の処理回路の一例である。プロセッサ10は、メインメモリ11又は補助記憶デバイス12に予め記憶されているプログラムをメインメモリ11に展開する。プログラムは、プロセッサ10によって実現される後述する各手段の処理をプロセッサ10に実行させることが可能なプログラムである。プロセッサ10は、メインメモリ11に展開されるプログラムを実行することで、種々の処理を実行する。
【0019】
メインメモリ11は、POS端末1の主記憶部分に相当する。メインメモリ11は、POS端末1のコンピュータを構成する要素である。メインメモリ11は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ11は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はプログラムを記憶する。メインメモリ11は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ10によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。例えば、メインメモリ11は、不揮発性のメモリ領域としてROM(Read Only Memory)を含む。例えば、メインメモリ11は、揮発性のメモリ領域としてRAM(Random Access Memory)を含む。メインメモリ11は、POS端末1の記憶部の一例である。
【0020】
補助記憶デバイス12は、POS端末1の補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス12は、POS端末1のコンピュータを構成する要素である。補助記憶デバイス12は、EEPROM(登録商標)(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)又はSSD(Solid State Drive)等である。補助記憶デバイス12は、上述のプログラム、プロセッサ10が各種の処理を行う上で使用するデータ及びプロセッサ10での処理によって生成されるデータを記憶する。補助記憶デバイス12は、POS端末1の記憶部の一例である。
【0021】
補助記憶デバイス12は、条件記憶領域121を含むことができる。条件記憶領域121は、第1のチェックディジットを計算した後に第2のチェックディジットを計算するための条件を示す情報を記憶することができる。第1のチェックディジットを計算した後に第2のチェックディジットを計算するのは、商品コードのコード体系が第1のコード体系ではなく第2のコード体系である場合があるからである。条件は、商品コードを第1のコード体系で扱うことが誤りであった場合に、商品コードを第2のコード体系で扱うための条件ということもできる。
【0022】
条件は、入力態様に関する条件を含む。入力態様は、商品コードの入力についての態様である。入力態様は、入力デバイス18を介した商品コードの手入力又はスキャナ15を介した商品コードの入力を含む。入力態様に関する条件は、商品コードがどのような態様で入力されたのかに関する条件である。例えば、入力態様に関する条件は、商品コードが入力デバイス18を介して手入力されたことである。
【0023】
入力態様が入力デバイス18を介した商品コードの手入力である場合、入力態様は、入力態様に関する条件を満たす。入力態様がスキャナ15を介した商品コードの入力である場合、入力態様は、入力態様に関する条件を満たさない。
【0024】
条件が入力態様に関する条件を含むのは以下の理由による。例えば、入力態様が入力デバイス18を介した商品コードの手入力である場合に、商品コードに最初に適用されるコード体系が設定されていることがある。商品コードが8桁である場合、商品コードに最初に適用されるコード体系は、8桁JANコードのコード体系又はUPC-Eコードのコード体系である。商品コードのコード体系は、商品コードに最初に適用されるコード体系と異なることがある。
【0025】
商品コードに最初に適用されるコード体系が8桁JANコードのコード体系である場合について説明する。商品コードが8桁JANコードのコード体系である場合、第1のチェックディジットは、商品コードに含まれるチェックディジットと一致する。商品コードが8桁JANコードのコード体系ではない場合、通常、第1のチェックディジットは、商品コードに含まれるチェックディジットと一致しない。一致しない理由は、商品コードの入力誤りの場合もあり得るが、商品コードがUPC-Eコードのコード体系の場合もあり得る。商品コードがUPC-Eコードのコード体系の場合、第2のチェックディジットは、商品コードに含まれるチェックディジットと一致する。
【0026】
商品コードに最初に適用されるコード体系がUPC-Eコードのコード体系である場合について説明する。商品コードがUPC-Eコードのコード体系である場合、第1のチェックディジットは、商品コードに含まれるチェックディジットと一致する。商品コードがUPC-Eコードのコード体系ではない場合、通常、第1のチェックディジットは、商品コードに含まれるチェックディジットと一致しない。一致しない理由は、商品コードの入力誤りの場合もあり得るが、商品コードが8桁JANコードのコード体系の場合もあり得る。商品コードが8桁JANコードのコード体系の場合、第2のチェックディジットは、商品コードに含まれるチェックディジットと一致する。
【0027】
条件は、数字列に関する条件を含む。数字列に関する条件は、商品コードの数字列がどのような並びで構成されているのかに関する条件である。
【0028】
一例では、数字列に関する条件は、商品コードの桁数が所定桁数であり、かつ、商品コードの所定桁目の値が所定値であることである。例えば、所定桁数は8桁であり、所定桁目は1桁目であり、所定値は「0」であるが、これらに限定されない。所定桁数、所定桁目及び所定値は、対象とする2つのコード体系に応じて適宜設定可能である。
【0029】
この例では、商品コードの桁数が所定桁数であり、かつ、商品コードの所定桁目の値が所定値である場合、数字列は数字列に関する条件を満たす。商品コードの桁数が所定桁数ではない場合、数字列は数字列に関する条件を満たさない。商品コードの所定桁目の値が所定値ではない場合、数字列は数字列に関する条件を満たさない。
【0030】
条件が上述のような数字列に関する条件を含むのは以下の理由による。商品コードの桁数が所定桁数であり、かつ、商品コードの所定桁目の値が所定値である場合、商品コードは、同じ桁数の異なる複数のコード体系の可能性がある。例えば、商品コードの桁数が8桁であり、かつ、商品コードの1桁目の値が「0」である場合、商品コードは、インストアマーキングの8桁JANコード及びUPC-Eコードの可能性がある。
【0031】
別の例では、数字列に関する条件は、商品コードの1桁目を除いた後の桁数が所定桁数ではなく、かつ、商品コードの1桁目を除いた後のコードが所定範囲に含まれることである。例えば、所定桁数は8桁であり、所定範囲は、1000000以上であって9999999以下の範囲であるが、これらに限定されない。所定桁数及び所定範囲は、対象とする2つのコード体系に応じて適宜設定可能である。
【0032】
この例では、商品コードの1桁目を除いた後の桁数が所定桁数ではなく、かつ、商品コードの1桁目を除いた後のコードが所定範囲に含まれる場合、数字列は数字列に関する条件を満たす。商品コードの1桁目を除いた後の桁数が所定桁数である場合、数字列は数字列に関する条件を満たさない。商品コードの1桁目を除いた後のコードが所定範囲に含まれない場合、数字列は数字列に関する条件を満たさない。
【0033】
条件が上述のような数字列に関する条件を含むのは以下の理由による。商品コードの1桁目を除いた後の桁数が所定桁数ではなく、かつ、商品コードの1桁目を除いた後のコードが所定範囲に含まれる場合、商品コードは、同じ桁数の異なる複数のコード体系の可能性がある。例えば、商品コードの1桁目を除いた後の桁数が8桁ではなく、かつ、商品コードの1桁目を除いた後の7桁のコードが1000000以上であって9999999以下の範囲に含まれる場合、商品コードは、インストアマーキングの8桁JANコード及びUPC-Eコードの可能性がある。
【0034】
条件は、入力態様に関する条件及び数字列に関する条件のうちの少なくとも何れか一方を含むことができる。条件が入力態様に関する条件及び数字列に関する条件を含む場合について説明する。入力態様が入力態様に関する条件を満たし、かつ、数字列が数字列に関する条件を満たす場合、商品コードは条件を満たす。入力態様が入力態様に関する条件を満たさない場合、商品コードは条件を満たさない。数字列が数字列に関する条件を満たさない場合、商品コードは条件を満たさない。条件が入力態様に関する条件を含み、数字列に関する条件を含まない場合について説明する。入力態様が入力態様に関する条件を満たす場合、商品コードは条件を満たす。入力態様が入力態様に関する条件を満たさない場合、商品コードは条件を満たさない。条件が数字列に関する条件を含み、入力態様に関する条件を含まない場合について説明する。数字列が数字列に関する条件を満たす場合、商品コードは条件を満たす。数字列が数字列に関する条件を満たさない場合、商品コードは条件を満たさない。
【0035】
商品コードが条件を満たす場合、プロセッサ10は、第1のチェックディジットを計算した後に第2のチェックディジットを計算する。商品コードが条件を満たさない場合、プロセッサ10は、第1のチェックディジットを計算した後に第2のチェックディジットを計算しない。
【0036】
通信インタフェース13は、所定の通信プロトコルに従い、ネットワークを介して、POS端末1を他の電子機器と通信可能に接続する種々のインタフェースを含む。通信インタフェース13は、POS端末1の通信部の一例である。
【0037】
入出力インタフェース14は、POS端末1を他の電子機器と直接的に有線又は無線接続することにより通信可能に接続する種々のインタフェースを含む。例えば、入出力インタフェース14は、POS端末1をカードリーダと接続する。カードリーダは、カード媒体の磁気ストライプ又はIC(Integrated Circuit)チップに記録されたカードデータ読み取るデバイスである。カード媒体は、クレジットカードを含んでもよい。
【0038】
スキャナ15は、種々のコードシンボルを読み取り、コードシンボルからデータを取得するデバイスである。スキャナ15は、CCD(Charge-Coupled Device)等の撮像素子を用いた方式のスキャナを含んでもよいし、レーザ方式のスキャナを含んでもよい。例えば、コードシンボルは、バーコードシンボル又は二次元コードシンボルである。コードシンボルは、商品に関連付けられた商品コードを記録した商品のコードシンボルを含んでもよい。商品のコードシンボルは、商品に付された画像である。コードシンボルは、店舗の会員コードを記録したコードシンボルを含んでもよい。会員のコードシンボルは、カードに付された画像でもよいし、端末に表示可能な画像でもよい。スキャナ15は、データをPOS端末1に入力するための入力部の一例である。
【0039】
釣銭機16は、釣銭額相当の紙幣又は硬貨を払い出すデバイスである。
【0040】
印刷デバイス17は、レシートに印刷するためのデバイスである。例えば、印刷デバイス17は、サーマルプリンタ又はインクジェットプリンタ等である。
【0041】
入力デバイス18は、POS端末1に対する指示を入力可能なデバイスである。例えば、入力デバイス18は、キーボードを含んでもよい。入力デバイス18は、表示デバイス19と共に構成したタッチスクリーンを含んでもよい。入力デバイス18は、データをPOS端末1に入力するための入力部の一例である。
【0042】
表示デバイス19は、プロセッサ10の制御により種々の画像を表示可能なデバイスである。例えば、表示デバイス19は、液晶ディスプレイ又はEL(Electroluminescence)ディスプレイ等である。表示デバイス19は、POS端末1の表示部の一例である。
【0043】
なお、POS端末1のハードウェア構成は、上述の構成に限定されるものではない。POS端末1は、適宜、上述の構成要素の省略及び変更並びに新たな構成要素の追加を可能とする。
【0044】
プロセッサ10によって実現される各部について説明する。
プロセッサ10は、取得手段101、計算手段102、判定手段103、登録手段104及び会計手段105を実現する。プロセッサ10によって実現される各手段は、各機能又は各部ということもできる。プロセッサ10によって実現される各手段は、プロセッサ10及びメインメモリ11を含む制御手段又は制御部に実現されるということもできる。
【0045】
取得手段101は、入力デバイス18又はスキャナ15を介して入力された商品コードを取得する。
計算手段102は、商品コードから計算でチェックディジットを求める。
判定手段103は、種々の判定処理を実行する。
登録手段104は、商品コードに関連付けられた商品を登録する。
会計手段105は、一取引の各商品の登録に基づく一取引の会計を処理する。
【0046】
(動作例)
以上のように構成されたPOS端末1の動作例を説明する。
なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
【0047】
図2は、POS端末1のプロセッサ10による商品登録処理の手順を例示するフローチャートである。
【0048】
取得手段101は、入力デバイス18又はスキャナ15を介して入力された商品コードを取得する(ACT1)。POS端末1のユーザである店員が入力デバイス18を用いて商品コードを手入力する場合、取得手段101は、入力デバイス18を介して入力された商品コードを取得する。POS端末1のユーザがスキャナ15で商品に付されたコードシンボルを読み取らせる場合、取得手段101は、スキャナ15を介して入力された商品コードを取得する。取得手段101が商品コードを取得しない場合(ACT1、NO)、取得手段101は、ACT1の処理を継続する。取得手段101が商品コードを取得する場合(ACT1、YES)、処理は、ACT1からACT2へ遷移する。
【0049】
計算手段102は、取得手段101による商品コードの取得に基づいて、第1のコード体系に応じた商品コードの第1のチェックディジットを計算する(ACT2)。ACT2では、例えば、計算手段102は、第1のコード体系となる8桁JANコードのコード体系又はUPC-Eコードのコード体系で商品コードを扱う。第1のコード体系は、商品コードに最初に適用されるコード体系として設定されたコード体系でもよい。第1のコード体系は、商品コードの先頭からの2桁の数字の並びに応じて設定されたコード体系でもよい。
【0050】
判定手段103は、計算手段102により計算で求められた第1のチェックディジットが商品コードに含まれるチェックディジットと一致するか否かを判定する(ACT3)。第1のチェックディジットが商品コードに含まれるチェックディジットと一致する場合(ACT3、YES)、処理は、ACT3からACT4へ遷移する。第1のチェックディジットが商品コードに含まれるチェックディジットと一致しない場合(ACT3、NO)、処理は、ACT3からACT5へ遷移する。
【0051】
登録手段104は、第1のチェックディジットが商品コードに含まれるチェックディジットと一致する場合、商品コードに関連付けられた商品を登録する(ACT4)。ACT4では、例えば、登録手段104は、商品コードに基づいて商品情報をメインメモリ21又は補助記憶デバイス22に保存することにより、商品を登録する。商品情報は、商品に固有の情報である。例えば、商品情報は、価格及び名称等の情報を含む。登録手段104は、商品情報を補助記憶デバイス22から取得してもよい。登録手段104は、商品情報をPOS端末1とは異なる電子機器からネットワークを介して取得してもよい。
【0052】
判定手段103は、第1のチェックディジットが商品コードに含まれるチェックディジットと一致しない場合、商品コードが条件を満たすか否かを判定する(ACT5)。商品コードが条件を満たす場合(ACT5、YES)、処理は、ACT5からACT6へ遷移する。商品コードが条件を満たさない場合(ACT5、NO)、処理は、ACT5からACT9へ遷移する。
【0053】
計算手段102は、第1のチェックディジットが商品コードに含まれるチェックディジットと一致しない、かつ、商品コードが条件を満たす場合、第2のコード体系に応じた商品コードの第2のチェックディジットを計算する(ACT6)。ACT6では、例えば、計算手段102は、第2のコード体系となる8桁JANコードのコード体系又はUPC-Eコードのコード体系で商品コードを扱う。8桁JANコードのコード体系が第1のコード体系である場合、計算手段102は、UPC-Eコードのコード体系で商品コードを扱う。UPC-Eコードのコード体系が第1のコード体系である場合、計算手段102は、8桁JANコードのコード体系で商品コードを扱う。
【0054】
判定手段103は、計算手段102により計算で求められた第2のチェックディジットが商品コードに含まれるチェックディジットと一致するか否かを判定する(ACT7)。第2のチェックディジットが商品コードに含まれるチェックディジットと一致する場合(ACT7、YES)、処理は、ACT7からACT8へ遷移する。第2のチェックディジットが商品コードに含まれるチェックディジットと一致しない場合(ACT7、NO)、処理は、ACT7からACT9へ遷移する。
【0055】
登録手段104は、第2のチェックディジットが商品コードに含まれるチェックディジットと一致する場合、商品コードに関連付けられた商品を登録する(ACT8)。ACT8の処理は、ACT4の処理と同様であってもよい。
【0056】
第2のチェックディジットが商品コードに含まれるチェックディジットと一致しない場合、プロセッサ10は、商品登録処理とは異なる他の処理を実行する(ACT9)。ACT9では、例えば、プロセッサ10は、入力された商品コードを誤りと判定し、商品を登録することなく、入力された商品コードをエラーとして処理する。プロセッサ10は、入力された商品コードのエラーを示す画像を表示デバイス19に表示させてもよい。プロセッサ10は、アラートを音声でスピーカから出力させてもよい。
【0057】
判定手段103は、一取引の商品の登録が終了したか否かを判定する(ACT10)。ACT10では、例えば、POS端末1のユーザにより入力デバイス18を用いて小計キーを押下された場合、判定手段103は、一取引の商品の登録が終了したと判定する。小計キーは、一取引の請求金額を計算するために、一取引の商品の登録の終了に関する指示を入力するためのキーである。小計キーを押下されたことは、一取引の商品の登録の終了に関する指示を入力されたことの一例である。一取引の商品の登録が終了した場合(ACT10、YES)、処理は、ACT10からACT11へ遷移する。一取引の商品の登録が終了しない場合(ACT10、NO)、処理は、ACT10からACT1へ遷移する。
【0058】
会計手段105は、一取引の各商品の登録に基づく一取引の会計を処理する(ACT11)。ACT11では、例えば、会計手段105は、選択された会計方法に従い一取引の会計を処理する。会計方法は、オフラインの会計及びオンラインの会計を含む。オフラインの会計は、POS端末1がインターネット等のネットワークを経由した他の電子機器との連携を要しない決済である。例えば、オフラインの会計は、現金による会計である。オンラインの会計は、POS端末1がインターネット等のネットワークを経由した他の電子機器と連携して実行する会計である。例えば、オンラインの会計は、クレジットカード決済、電子マネー決済、デビットカード決済及びコード決済等の会計である。
【0059】
なお、プロセッサ10は、ACT5の処理を省略してもよい。この例では、判定手段103は、商品コードが条件を満たすか否かを判定しない。計算手段102は、第1のチェックディジットが商品コードに含まれるチェックディジットと一致しない場合、第2のコード体系に応じた商品コードの第2のチェックディジットを計算する。
【0060】
上述のACT5における判定手段103による商品コードが条件を満たすか否かの条件判定処理の例について説明する。
図3は、POS端末1のプロセッサ10による条件判定処理の手順を例示するフローチャートである。
ここでは、条件が入力態様に関する条件及び数字列に関する条件を含む場合について説明する。
【0061】
判定手段103は、入力態様が入力態様に関する条件を満たすか否かを判定する(ACT21)。入力態様が入力態様に関する条件を満たす場合(ACT21、YES)、処理は、ACT21からACT22へ遷移する。入力態様が入力態様に関する条件を満たさない場合(ACT21、NO)、処理は、ACT21からACT24へ遷移する。
【0062】
判定手段103は、数字列が数字列に関する条件を満たすか否かを判定する(ACT22)。数字列が数字列に関する条件を満たす場合(ACT22、YES)、処理は、ACT22からACT23へ遷移する。数字列が数字列に関する条件を満たさない場合(ACT22、NO)、処理は、ACT22からACT24へ遷移する。
【0063】
入力態様が入力態様に関する条件を満たし、かつ、数字列が数字列に関する条件を満たす場合、判定手段103は、商品コードが条件を満たすと判定する(ACT23)。
【0064】
入力態様が入力態様に関する条件を満たさない場合、又は、数字列が数字列に関する条件を満たさない場合、判定手段103は、商品コードが条件を満たさないと判定する(ACT24)。
【0065】
なお、条件が入力態様に関する条件を含み、数字列に関する条件を含まない場合、判定手段103は、ACT22の処理を省略する。この例では、ACT23では、入力態様が入力態様に関する条件を満たす場合、判定手段103は、商品コードが条件を満たすと判定する。ACT24では、入力態様が入力態様に関する条件を満たさない場合、判定手段103は、商品コードが条件を満たさないと判定する。
【0066】
なお、条件が数字列に関する条件を含み、入力態様に関する条件を含まない場合、判定手段103は、ACT21の処理を省略する。この例では、ACT23では、数字列が数字列に関する条件を満たす場合、判定手段103は、商品コードが条件を満たすと判定する。数字列が数字列に関する条件を満たさない場合、判定手段103は、商品コードが条件を満たさないと判定する。
【0067】
(効果)
実施形態に係る商品データ処理装置は、入力部を介して入力された商品コードを取得する取得手段を備える。商品データ処理装置は、第1のコード体系に応じた商品コードの第1のチェックディジットを計算し、第1のチェックディジットが商品コードに含まれるチェックディジットと一致しない場合、第2のコード体系に応じた商品コードの第2のチェックディジットを計算する計算手段を備える。商品データ処理装置は、第2のチェックディジットが商品コードに含まれるチェックディジットと一致する場合、商品コードに関連付けられた商品を登録する登録手段を備える。
様々なコード体系が存在するので、商品コードを第1のコード体系で扱うことが誤りであったとしても、商品コードを第2のコード体系で扱うことが正しいことがある。商品データ処理装置は、異なる複数のコード体系で商品コードのチェックディジットを検査することで、商品コードを正しいコード体系で扱う可能性を高めることができる。これにより、商品データ処理装置は、入力された商品コードを誤りと判定する可能性を低減し、入力された商品コードのエラーを低減することができる。商品データ処理装置は、会計のために商品を登録するユーザの負荷を減らすことができる。
【0068】
実施形態に係る商品データ処理装置では、第1のコード体系及び第2のコード体系は、商品コードが同じ桁数のコード体系であり、チェックディジットの計算方法が異なるコード体系である。
8桁JANコードとUPC-Eコードのように、同じ桁数であっても、チェックディジットの計算方法が異なるコード体系が存在する。商品データ処理装置は、同じ桁数の異なる複数のコード体系で商品コードのチェックディジットを検査することで、商品コードを正しいコード体系で扱う可能性を高めることができる。
【0069】
実施形態に係る商品データ処理装置では、計算手段は、第1のチェックディジットが商品コードに含まれるチェックディジットと一致しない、かつ、商品コードが条件を満たす場合、第2のチェックディジットを計算する。
商品データ処理装置は、商品コードが条件を満たすか否かに応じて第2のチェックディジットを計算するか否かを変えることができる。商品データ処理装置は、商品コードを第1のコード体系で扱うことが誤りであり、商品コードを第2のコード体系で扱うことが正しい可能性が高い場合に、第2のチェックディジットを計算することができる。商品データ処理装置は、必要性の高い場合に限って第2のチェックディジットを計算するので、処理負荷を減らすことができる。
【0070】
実施形態に係る商品データ処理装置では、条件は、商品コードの桁数が所定桁数であり、かつ、商品コードの所定桁目の値が所定値であることを含む。
例えば、インストアマーキングの8桁JANコード及びUPC-Eコードでは、共に、商品コードの桁数が所定桁数であり、かつ、商品コードの所定桁目の値が所定値である。商品コードを8桁JANコードのコード体系及びUPC-Eコードのコード体系の何れか一方で扱うことが誤りであったとしても、他方のコード体系で扱うことが正しいことがある。商品データ処理装置は、異なる複数のコード体系で商品コードのチェックディジットを検査することで、商品コードを正しいコード体系で扱う可能性を高めることができる。
【0071】
実施形態に係る商品データ処理装置では、条件は、商品コードの1桁目を除いた後の桁数が所定桁数ではなく、かつ、商品コードの1桁目を除いた後のコードが所定範囲に含まれることを含む。
例えば、インストアマーキングの8桁JANコード及びUPC-Eコードでは、共に、商品コードの1桁目を除いた後の桁数が所定桁数ではなく、かつ、商品コードの1桁目を除いた後のコードが所定範囲に含まれる。商品コードを8桁JANコードのコード体系及びUPC-Eコードのコード体系の何れか一方で扱うことが誤りであったとしても、他方のコード体系で扱うことが正しいことがある。商品データ処理装置は、異なる複数のコード体系で商品コードのチェックディジットを検査することで、商品コードを正しいコード体系で扱う可能性を高めることができる。
【0072】
[他の実施形態]
上述の実施形態では、第1のチェックディジットが商品コードに含まれるチェックディジットと一致しない場合、計算手段102が第2のチェックディジットを計算する例について説明したが、これに限定されない。計算手段102は、取得手段101による商品コードの取得に基づいて、第1のチェックディジット及び第2のチェックディジットを計算してもよい。この例では、登録手段104は、第1のチェックディジット又は第2のチェックディジットが商品コードに含まれるチェックディジットと一致する場合、商品コードに関連付けられた商品を登録する。計算手段102は、取得手段101により取得された商品コードが条件を満たすか否かに応じて、処理を変えてもよい。この例では、商品コードが条件を満たす場合、計算手段102は、第1のチェックディジット及び第2のチェックディジットを計算する。登録手段104は、第1のチェックディジット又は第2のチェックディジットが商品コードに含まれるチェックディジットと一致する場合、商品コードに関連付けられた商品を登録する。商品コードが条件を満たさない場合、計算手段102は、第1のチェックディジットを計算するが、第2のチェックディジットを計算しない。
【0073】
上述の実施形態では、店員が使用するPOS端末1を商品データ処理装置の例にして説明したが、商品データ処理装置は、これに限定されない。商品データ処理装置は、少なくとも商品登録処理を実現する電子機器であればよい。商品データ処理装置は、セミセルフのチェックアウト方式の電子機器でもよい。この例では、商品データ処理装置は、商品登録処理を実現し、商品データ処理装置とは異なる他の電子機器は、会計処理を実現する。商品データ処理装置は、フルセルフのチェックアウト方式の電子機器でもよい。この例では、商品データ処理装置は、客によって使用され、商品登録処理及び会計処理を実現する電子機器である。商品データ処理装置は、カート型セルフレジのいわゆるカートPOS又はスマホ型セルフレジのいわゆるカートPOSでもよい。
【0074】
上述の実施形態では、インストアマーキングの短縮タイプのJANコード及びUPC-Eコードを用いて8桁の商品コードを例にして説明したが、これに限定されない。上述の実施形態は、同じ桁数の異なる複数のコード体系が存在する場合、8桁以外の桁数の商品コードに対しても同様に適用可能である。
【0075】
上述の実施形態では、商品データ処理装置は、1つの電子機器で実現される例について説明したが、これに限定されない。商品データ処理装置は、複数の電子機器に機能を分散させたシステムによって実現されてもよい。
【0076】
上述の実施形態は、商品データ処理装置のような電子機器だけでなく、電子機器が実行する方法に適用されてもよい。上述の実施形態は、電子機器のコンピュータに各機能を実行させることが可能なプログラムに適用されてもよい。
【0077】
プログラムは、電子機器に記憶された状態で譲渡されてよいし、電子機器に記憶されていない状態で譲渡されてもよい。後者の場合は、プログラムは、ネットワークを介して譲渡されてよいし、記録媒体に記録された状態で譲渡されてもよい。記録媒体は、非一時的な有形の媒体である。記録媒体は、電子機器可読媒体である。記録媒体は、CD-ROM、メモリカード等のプログラムを記憶可能かつ電子機器で読取可能な媒体であればよく、その形態は問わない。
【0078】
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0079】
1…POS端末、10…プロセッサ、11…メインメモリ、12…補助記憶デバイス、13…通信インタフェース、14…入出力インタフェース、15…スキャナ、16…釣銭機、17…印刷デバイス、18…入力デバイス、19…表示デバイス、101…取得手段、102…計算手段、103…判定手段、104…登録手段、105…会計手段、121…条件記憶領域。