(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024046418
(43)【公開日】2024-04-03
(54)【発明の名称】充電器
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20240327BHJP
G04G 19/00 20060101ALI20240327BHJP
【FI】
H02J7/00 301B
G04G19/00 X
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022151797
(22)【出願日】2022-09-22
(71)【出願人】
【識別番号】316000884
【氏名又は名称】エニーシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129573
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 博正
(72)【発明者】
【氏名】秋野 欣正
【テーマコード(参考)】
2F002
5G503
【Fターム(参考)】
2F002AA04
2F002AA05
2F002AB06
2F002AC01
2F002AE01
2F002BB04
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503FA03
(57)【要約】
【課題】より簡単に、より確実に電子機器を充電できる。
【解決手段】充電器は、人の腕に装着して用いる電子機器であって、腕に装着した場合の腕に接する側に充電用の端子である充電用端子および充電用端子に隣接して第1の磁石が設けられている電子機器に充電する。充電器は、上面が直方形状に形成されている、載せられている電子機器を支える第1の支えと、第1の支えの上面に設けられている、電子機器の充電用端子に接した場合、充電用端子に電気的に接続して充電のための電力を供給する第1の充電電力供給端子と、第1の充電電力供給端子に隣接して第1の支えの上面に設けられている、充電用端子と第1の充電電力供給端子とが接して充電できる位置に第1の磁石を吸着する極性の第2の磁石とを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人の腕に装着して用いる電子機器であって、前記腕に装着した場合の前記腕に接する側に充電用の端子である充電用端子および前記充電用端子に隣接して第1の磁石が設けられている電子機器に充電する充電器において、
上面が直方形状に形成されている、載せられている前記電子機器を支える第1の支えと、
前記第1の支えの前記上面に設けられている、前記電子機器の前記充電用端子に接した場合、前記充電用端子に電気的に接続して充電のための電力を供給する第1の充電電力供給端子と、
前記第1の充電電力供給端子に隣接して前記第1の支えの前記上面に設けられている、前記充電用端子と前記第1の充電電力供給端子とが接して充電できる位置に前記第1の磁石を吸着する極性の第2の磁石と
を含む充電器。
【請求項2】
請求項1に記載の充電器において、
前記第1の支えは、横向きに突出している柱状に形成されている
充電器。
【請求項3】
請求項2に記載の充電器において、
前記第1の支えの端部であって、柱状の前記第1の支えの面側の端部にフランジが設けられている
充電器。
【請求項4】
請求項2に記載の充電器において、
前記第1の支えの柱状の側面の周長は、前記電子機器に設けられているバンドであって、前記腕に装着するためのバンドの長さと前記電子機器の長さのうちの、前記バンドの長手方向の長さとを加算した長さより短い
充電器。
【請求項5】
請求項1に記載の充電器において、
前記第1の充電電力供給端子および前記第2の磁石は、前記第1の支えの上面の端部側に1列に配置されている
充電器。
【請求項6】
請求項1に記載の充電器において、
前記第2の磁石は、前記第1の支えの前記上面側がN極になる磁石と前記第1の支えの前記上面側がS極になる磁石とからなり、前記第1の充電電力供給端子を挟むように配置されている
充電器。
【請求項7】
請求項1に記載の充電器において、
上面が直方形状に形成されている、載せられている前記電子機器を支える第2の支えと、
前記第2の支えの前記上面に設けられている、前記電子機器の前記充電用端子に接した場合、前記充電用端子に電気的に接続して充電のための電力を供給する第2の充電電力供給端子と、
前記第2の充電電力供給端子に隣接して前記第2の支えの前記上面に設けられている、前記充電用端子と前記第2の充電電力供給端子とが接して充電できる位置に前記第1の磁石を吸着する極性の第3の磁石と、
前記第1の支えおよび前記第2の支えを支持するフレームと
をさらに含む充電器。
【請求項8】
請求項7に記載の充電器において、
前記フレームは箱状に形成されている
充電器。
【請求項9】
請求項1に記載の充電器において、
前記第1の支えに設けられている、前記第1の支えに載せられている前記電子機器を充電していることを示す表示手段をさらに含む
充電器。
【請求項10】
請求項1に記載の充電器において、
前記第1の充電電力供給端子は、グランドに接続するための接続端子と所定の電圧の電源に接続するための接続端子とからなる
充電器。
【請求項11】
請求項1に記載の充電器において、
前記第1の充電電力供給端子は、ピン状に形成されている
充電器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は充電器に関し、特に、電子機器を充電する充電器に関する。
【背景技術】
【0002】
人の腕に装着して用いる腕時計形の電子機器が使用されている。腕時計形の電子機器は、体温を測定したり、脈拍を計測したり、動脈血酸素飽和度を測定したりする。
【0003】
電磁波を発生する電磁波発生手段と、電磁波発生手段を内蔵するケースとを備え、ケースは底部と充電機能付き時計の本体部を載置するための頂部とを有し、電磁波発生手段は電磁波をケースの外部に放射するコイルを有し、頂部の内側にコイルを配置してコイルから放射される電磁波によって充電機能付き時計を充電するようにした、二次電池を備えた充電機能付き時計を簡単に充電できる充電器が提案されている。(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、二次電池を有する電子時計用の充電器において、電力を外部から常時一定量取得できる電源部と、電子時計の二次電池を充電する充電処理回路と、空中を伝播する時刻情報を含む標準電波を受信可能な受信部とを設け、受信部にて受信した時刻情報に基づいて電子時計の時刻を設定するようにした充電器が提案されている。(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001-228269号公報
【特許文献2】特開2005-160253号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、充電器に対して電子機器を所定の位置に配置しなければ充電ができず、その位置決めは面倒であった。
【0007】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、より簡単に、より確実に電子機器を充電できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一側面の充電器は、人の腕に装着して用いる電子機器であって、腕に装着した場合の腕に接する側に充電用の端子である充電用端子および充電用端子に隣接して第1の磁石が設けられている電子機器に充電する充電器であって、上面が直方形状に形成されている、載せられている電子機器を支える第1の支えと、第1の支えの上面に設けられている、電子機器の充電用端子に接した場合、充電用端子に電気的に接続して充電のための電力を供給する第1の充電電力供給端子と、第1の充電電力供給端子に隣接して第1の支えの上面に設けられている、充電用端子と第1の充電電力供給端子とが接して充電できる位置に第1の磁石を吸着する極性の第2の磁石とを含む。
【0009】
第1の支えを、横向きに突出している柱状に形成することができる。
【0010】
第1の支えの端部であって、柱状の第1の支えの面側の端部にフランジを設けることができる。
【0011】
第1の支えの柱状の側面の周長を、電子機器に設けられているバンドであって、腕に装着するためのバンドの長さと電子機器の長さのうちの、バンドの長手方向の長さとを加算した長さより短くすることができる。
【0012】
第1の充電電力供給端子および第2の磁石を、第1の支えの上面の端部側に1列に配置することができる。
【0013】
第2の磁石を、第1の支えの上面側がN極になる磁石と第1の支えの上面側がS極になる磁石とから構成し、第1の充電電力供給端子を挟むように配置することができる。
【0014】
上面が直方形状に形成されている、載せられている電子機器を支える第2の支えと、第2の支えの上面に設けられている、電子機器の充電用端子に接した場合、充電用端子に電気的に接続して充電のための電力を供給する第2の充電電力供給端子と、第2の充電電力供給端子に隣接して第2の支えの上面に設けられている、充電用端子と第2の充電電力供給端子とが接して充電できる位置に第1の磁石を吸着する極性の第3の磁石と、第1の支えおよび第2の支えを支持するフレームとをさらに設けることができる。
【0015】
フレームを箱状に形成することができる。
【0016】
第1の支えに、第1の支えに載せられている電子機器を充電していることを示す表示手段を設けることができる。
【0017】
第1の充電電力供給端子を、グランドに接続するための接続端子と所定の電圧の電源に接続するための接続端子とから構成することができる。
【0018】
第1の充電電力供給端子を、ピン状に形成することができる。
【発明の効果】
【0019】
以上のように、本発明によれば、より簡単に、より確実に電子機器を充電できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の実施の形態の充電器11の構成を説明する斜視図である。
【
図2】本発明の実施の形態の充電器11の構成を説明する斜視図である。
【
図5】フック21の構成を説明する左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、発明の詳細な説明に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、発明の詳細な説明に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の詳細な説明中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
【0022】
本発明の一側面の充電器は、人の腕に装着して用いる電子機器であって、腕に装着した場合の腕に接する側に充電用の端子である充電用端子および充電用端子に隣接して第1の磁石が設けられている電子機器に充電する充電器であって、上面が直方形状に形成されている、載せられている電子機器を支える第1の支え(例えば、
図3の支え51)と、第1の支えの上面に設けられている、電子機器の充電用端子に接した場合、充電用端子に電気的に接続して充電のための電力を供給する第1の充電電力供給端子(例えば、
図3の充電電力供給端子61および充電電力供給端子62)と、第1の充電電力供給端子に隣接して第1の支えの上面に設けられている、充電用端子と第1の充電電力供給端子とが接して充電できる位置に第1の磁石を吸着する極性の第2の磁石(例えば、
図3の磁石63および磁石64)とを含む。
【0023】
第1の支えの端部であって、柱状の第1の支えの面側の端部にフランジ(例えば、
図3のフランジ53-1またはフランジ53-2)を設けることができる。
【0024】
上面が直方形状に形成されている、載せられている電子機器を支える第2の支えと、第2の支えの上面に設けられている、電子機器の充電用端子に接した場合、充電用端子に電気的に接続して充電のための電力を供給する第2の充電電力供給端子と、第2の充電電力供給端子に隣接して第2の支えの上面に設けられている、充電用端子と第2の充電電力供給端子とが接して充電できる位置に第1の磁石を吸着する極性の第3の磁石と、第1の支えおよび第2の支えを支持するフレーム(例えば、
図1のフレーム22)とをさらに設けることができる。
【0025】
以下、
図1乃至
図7を参照して、本発明の実施の形態の充電器について説明する。
【0026】
図1および
図2は、本発明の実施の形態の充電器11の構成を説明する斜視図である。充電器11は、人の腕に装着して用いる電子機器31を充電する。充電器11は、フック21-1乃至フック21-10およびフレーム22を含み構成されている。充電器11は、フック21-1乃至フック21-10のそれぞれに掛けられた電子機器31を充電する。
【0027】
以下、
図1乃至
図7において、3次元空間(直交座標空間)を表すX軸、Y軸、およびZ軸からなる座標軸で示される方向のうち、
図1中の左下と右上とを結ぶ方向はY軸方向を示し、
図1中の左上と右下とを結ぶ方向はX軸方向を示し、
図1中の上下方向はZ軸方向を示す。なお、右下方向がX軸の正の方向であり、右上方向がY軸の正の方向であり、上方向がZ軸の正の方向である。なお、以下、Z軸の正の方向を上側、Z軸の負の方向を下側、X軸の正の方向を右側、X軸の負の方向を左側、Y軸の正の方向を奥側(後側)、X軸の負の方向を手前側(前側)とも称する。また、Y軸の方向を単に前後方向とも称し、X軸の方向を単に左右方向とも称し、Z軸の方向を単に上下方向とも称する。
【0028】
電子機器31は、いわゆる腕時計形の電子機器である。電子機器31には、腕に装着するためのバンドが設けられている。電子機器31は、二次電池を内蔵している。すなわち、充電器11は、電子機器31に内蔵されている二次電池を充電する。
【0029】
例えば、電子機器31は、腕に装着して人の状態を測定する。例えば、電子機器31は、腕に装着している人の体温を測定したり、腕に装着している人の脈拍を計測したり、腕に装着している人の動脈血酸素飽和度を測定したりする。例えば、電子機器31は、腕に装着して人の運動量を測定する。例えば、電子機器31は、腕に装着して人の歩いた歩数を測定する。
【0030】
電子機器31には、充電用の端子である充電用端子および磁石が設けられている。電子機器31の充電用端子および磁石は、腕に装着した場合の腕に接する側に設けられている。電子機器31の充電用端子は、グランドに接続するための接続端子と所定の電圧の電源に接続するための接続端子とからなる。電子機器31の磁石は、腕に装着した場合の腕に接する側がN極になる磁石と腕に装着した場合の腕に接する側がS極になる磁石とからなり、充電用端子を挟むように配置されている。
【0031】
フック21-1乃至フック21-10は、それぞれ、充電する電子機器31が掛けられて、充電している電子機器31を支える。フック21-1乃至フック21-10には、それぞれ、それぞれ、電子機器31の充電用端子に接した場合、充電用端子に電気的に接続して充電のための電力を供給する充電電力供給端子(詳細は後述する)が設けられている。充電器11は、電子機器31をフック21-1乃至フック21-10のいずれか掛けても、フック21-1乃至フック21-10のいずれか掛けられた電子機器31の全部を充電する。
【0032】
フック21-1乃至フック21-10は、同じ形状とされている。
【0033】
なお、フック21-1乃至フック21-10のそれぞれの充電電力供給端子には、図示せぬ電源より電力が供給される。
【0034】
フレーム22は、フック21-1乃至フック21-10を支持する。フレーム22は、鋼またはアルミニウム合金などの金属または樹脂により形成されている。例えば、フレーム22は、箱状に形成されている。例えば、フレーム22は、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS)またはポリプロピレン(PP)などの汎用プラスチックまたはポリアミド(PA)などのエンジニアリングプラスチックを射出成形することにより形成されている。例えば、フレーム22は、鋼板またはアルミニウム合金の板を折り曲げ加工することにより箱状に形成されている。
【0035】
例えば、フレーム22は、奥側(後側)に設けられている支えにより、机の上などに立てられる。例えば、フレーム22は、壁にねじ込まれたビスに奥側(後側)を引っ掛けることにより、壁に掛けることができる。また、例えば、フレーム22は、専用または汎用のラックまたはスタンドで立てることができる。
【0036】
なお、フック21-1乃至フック21-10のそれぞれの充電電力供給端子に電力を供給する電源は、フレーム22に内蔵してもよいし、フレーム22の外に設けるようにしてもよい。
【0037】
以下、フック21-1乃至フック21-10を個々に区別する必要がない場合、単にフック21と称する。
【0038】
次に、
図3乃至
図7を参照してフック21の構成を説明する。
図3は、フック21の構成を説明する斜視図である。
図4は、フック21の構成を説明する上面図である。
図5は、フック21の構成を説明する左側面図である。
図6は、フック21の構成を説明する正面図である。なお、
図6において、隠線を点線で表している。
図7は、フック21の構成を説明する底面図である。
【0039】
フック21は、掛けられた電子機器31を充電する。フック21は、支え51、端子接続部52並びにフランジ53-1およびフランジ53-2を含み構成されている。支え51は、載せられている電子機器31を支える。支え51は、手前側に突出している。すなわち、支え51は、横向きに突出している。言い換えれば、支え51は、水平方向に突出している。より詳細には、支え51は、手前側に突出している柱状に形成されている。例えば、支え51は、手前側に突出している四角柱状に形成されている。すなわち、支え51は、横向きに突出している柱状に形成されている。支え51の上面は、直方形状に形成されている。
【0040】
支え51の柱状の側面の周長は、電子機器31に設けられているバンドであって、腕に装着するためのバンドの長さと電子機器31の長さのうちの、バンドの長手方向の長さとを加算した長さより短い。このようにすることで、電子機器31とバントとを輪状にした状態でも電子機器31をフック21に掛けることができる。
【0041】
支え51は、鋼またはアルミニウム合金などの金属または樹脂により形成されている。例えば、支え51は、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS)またはポリプロピレン(PP)などの汎用プラスチックまたはポリアミド(PA)などのエンジニアリングプラスチックを射出成形することにより柱状に形成されている。例えば、支え51は、鋼板またはアルミニウム合金の板を折り曲げ加工することにより柱状に形成されている。
【0042】
端子接続部52は、支え51の上面に設けられている。より詳細には、端子接続部52は、支え51の上面の左端部側に設けられている。端子接続部52は、支え51に載せられている電子機器31の充電用端子に電気的に接続して、充電のための電力を供給する。また、端子接続部52は、支え51に載せられている電子機器31の位置が、充電用端子を電気的に接続される位置となるように位置決めする。
【0043】
端子接続部52は、充電電力供給端子61、充電電力供給端子62、磁石63、磁石64およびベース65を含む。充電電力供給端子61および充電電力供給端子62は、電気的な接続端子であり、電子機器31の充電用端子に接した場合、電子機器31の充電用端子に電気的に接続して充電のための電力を供給する。充電電力供給端子61および充電電力供給端子62は、支え51の上面に設けられている。充電電力供給端子61および充電電力供給端子62は、それぞれ、ピン状に形成されている。例えば、充電電力供給端子61および充電電力供給端子62は、それぞれ、上向きの所定の付勢力が加えられていて、上から下に向かって押圧されたとき、下向きに変位するピン状(丸棒状)に形成されている。充電電力供給端子61および充電電力供給端子62は、前後方向に所定の距離だけ離れて配置されている。充電電力供給端子61は、電源のマイナス側に接続するための接続端子である。すなわち、充電電力供給端子61は、グランドに接続するための接続端子である。充電電力供給端子62は、電源のプラス側に接続するための接続端子である。すなわち、充電電力供給端子62は、所定の電圧の電源に接続するための接続端子である。例えば、充電電力供給端子62には、+5Vの電圧が印可される。
【0044】
磁石63および磁石64は、支え51の上面に設けられている。磁石63および磁石64は、充電電力供給端子61および充電電力供給端子62に隣接して設けられている。すなわち、磁石63は、充電電力供給端子61に隣接して設けられている。また、磁石64は、充電電力供給端子62に隣接して設けられている。磁石63および磁石64は、充電電力供給端子61および充電電力供給端子62を挟むように配置されている。磁石63および磁石64は、電子機器31の磁石を吸着する。すなわち、磁石63および磁石64は、電子機器31の充電用端子と充電電力供給端子61および充電電力供給端子62とが接して充電できる位置に電子機器31の磁石を吸着する。言い換えれば、磁石63および磁石64は、支え51に載せられている電子機器31の位置が、電子機器31の充電用端子を充電電力供給端子61および充電電力供給端子62に電気的に接続される位置となるように位置決めする。磁石63は、充電電力供給端子61に隣接するように、充電電力供給端子61の前側に設けられている。磁石63の支え51の上面側は、N極である。磁石64は、充電電力供給端子62に隣接するように、充電電力供給端子62の奥側に設けられている。磁石64の支え51の上面側は、S極である。
【0045】
充電電力供給端子61、充電電力供給端子62、磁石63および磁石64は、支え51の上面の左端部側に、前後方向に1列に配置されている。なお、充電電力供給端子61、充電電力供給端子62、磁石63および磁石64は、充電電力供給端子61と充電電力供給端子62とを結ぶ仮想的な線と磁石63と磁石64とを結ぶ仮想的な線とが交差する位置に配置するようにしても、所定の径の円の周上に配置するようにしてもよい。
【0046】
磁石63および磁石64は、支え51に載せられている電子機器31の位置が、電子機器31の充電用端子を充電電力供給端子61および充電電力供給端子62に電気的に接続される位置となるように位置決めするので、支え51に対して電子機器31を逆向き、すなわち、電子機器31の充電用端子と充電電力供給端子61および充電電力供給端子62とが充電できない向きに、電子機器31を支え51に載せられると、磁石63および磁石64と電子機器31の磁石とが反発するので、電子機器31の充電用端子と充電電力供給端子61および充電電力供給端子62とが引き離れる向きに付勢され、電子機器31の充電用端子と充電電力供給端子61および充電電力供給端子62との電気的な接続が抑制される。
【0047】
ベース65は、充電電力供給端子61、充電電力供給端子62、磁石63および磁石64を支える。ベース65は、絶縁体であって非磁性体の材料で形成されている。例えば、ベース65は、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS)またはポリプロピレン(PP)などの汎用プラスチックまたはポリアミド(PA)などのエンジニアリングプラスチックなどの樹脂で形成されている。
【0048】
フランジ53-1は、支え51の手前側の端部に設けられている。フランジ53-1は、支え51の上側の面に対して所定の高さとなるように、支え51の手前側の面に沿って上側に延びるように形成されている。フランジ53-2は、支え51の奥側の端部に設けられている。フランジ53-2は、支え51の上側の面に対して所定の高さとなるように、支え51の奥側の面に沿って上側に延びるように形成されている。すなわち、フランジ53-1およびフランジ53-2は、支え51の端部であって、柱状の支え51の面側の端部に設けられている。フランジ53-1およびフランジ53-2は、支え51と同様に、鋼またはアルミニウム合金などの金属または樹脂により形成されている。フランジ53-1およびフランジ53-2を設けることにより、フック21に対して電子機器31が位置決めされるので、簡単に電子機器31をフック21に掛けることができる。また、フランジ53-1およびフランジ53-2によって、電子機器31がフック21から脱落するのを防止できる。
【0049】
特に、電子機器31の充電用端子と充電電力供給端子61および充電電力供給端子62とが充電できない向きに、電子機器31を支え51に載せられた場合、磁石63および磁石64と電子機器31の磁石とが反発して、電子機器31の充電用端子と充電電力供給端子61および充電電力供給端子62との電気的な接続が抑制されるが、電子機器31とバントとを輪状にした状態であれば、フランジ53-1およびフランジ53-2によって、電子機器31の脱落が防止され、電子機器31は、充電されず、フック21に掛かったままとなる。このような場合、フック21に対して電子機器31の向きを変えて、再度、電子機器31をフック21に掛ければ、簡単に充電を開始することができる。さらに、フランジ53-1およびフランジ53-2を設けることで、充電器11に外部から振動が加えられた場合でも、電子機器31が支え51から落下するようなことを防止できる。
【0050】
また、支え51の手前側の端部、すなわち、フランジ53-1の手前側に、支え51に載せられている電子機器31を充電していることを示す表示手段として、LED(light-emitting diode)、有機EL(Electroluminescence)または無機ELなどのランプを設けることができる。例えば、電子機器31を充電していることを示す表示手段は、充電電力供給端子61および充電電力供給端子62に電力を供給する電源により、充電電力供給端子61および充電電力供給端子62に供給する電力を検知させて、表示させることができる。
【0051】
なお、フレーム22は、フック21-1乃至フック21-10を支持すると説明したが、これに限らず、フレーム22は、所望の数のフック21を支持するようにできる。
【0052】
また、充電電力供給端子61が、グランドに接続するための接続端子であり、充電電力供給端子62は、所定の電圧の電源に接続するための接続端子であると説明したが、これに限らず、充電電力供給端子61を、所定の電圧の電源に接続するための接続端子とし、充電電力供給端子62を、グランドに接続するための接続端子とすることもできる。
【0053】
なお、磁石63の支え51の上面側が、N極であり、磁石64の支え51の上面側は、S極であると説明したが、これに限らず、磁石63の支え51の上面側を、S極とし、磁石64の支え51の上面側を、N極とすることができる。
【0054】
また、磁石63および磁石64は、充電電力供給端子61および充電電力供給端子62を挟むように配置されていると説明したが、充電電力供給端子61および充電電力供給端子62が、磁石63および磁石64を挟むように配置するようにしてもよい。
【0055】
なお、支え51は、横向きに突出している四角柱状に形成されていると説明したが、支え51の上面が、直方形状に形成されていればよく、横向きに突出している三角柱状または半円柱状に形成することもできる。さらに、支え51は、横向きに突出している、断面を下向きに開いたコの字状に形成することもできる。さらにまた、支え51は、横向きに突出している、直方形状の板状に形成することもできる。
【0056】
また、充電電力供給端子61、充電電力供給端子62、磁石63および磁石64は、支え51の上面の左端部側に、前後方向に1列に配置されていると説明したが、これに限らず、充電電力供給端子61、充電電力供給端子62、磁石63および磁石64を、支え51の上面の右端部側に、前後方向に1列に配置するようにしてもよい。さらに、支え51の上面の左端部側および右端部側のそれぞれに、充電電力供給端子61、充電電力供給端子62、磁石63および磁石64を1列ずつ設けるようにしてもよい。
【0057】
また、フック21は、フレーム22の一方の面に限らず、フレーム22の両面に設けることができる。
【0058】
さらにまた、フレーム22は、ユーザにより縦向きまたは横向きに折り曲げることができるようにしてもよい。
【0059】
なお、電子機器31は、腕時計形の電子機器であると説明したが、例えば、ブレスレット状の閉じている輪状の、または一部が開いている輪状の電子機器とすることもできる。
【0060】
また、充電器11としてのフック21を壁やテーブルの側面に直付けして用いることもできる。さらに、充電器11としてのフック21にL字状などのスタンドを付けて、机の上で用いることもできる。
【0061】
このように、より簡単に、より確実に電子機器を充電できる。複数のフック21をフレーム22に設けた場合、より多くの電子機器を、より簡単に、より確実に充電できる。また、配線がより少なくできるので、配線が絡まることなどがなくなり、より簡単に、より確実に電子機器を充電できる。
【0062】
このように、充電器11は、人の腕に装着して用いる電子機器31であって、腕に装着した場合の腕に接する側に充電用の端子である充電用端子および充電用端子に隣接して第1の磁石が設けられている電子機器31に充電する。支え51は、上面が直方形状に形成されている。支え51は、載せられている電子機器31を支える。充電電力供給端子61および充電電力供給端子62は、支え51の上面に設けられている。充電電力供給端子61および充電電力供給端子62は、電子機器31の充電用端子に接した場合、充電用端子に電気的に接続して充電のための電力を供給する。磁石63および磁石64は、充電電力供給端子61および充電電力供給端子62に隣接して支え51の上面に設けられている。磁石63および磁石64は、充電用端子と充電電力供給端子61および充電電力供給端子62とが接して充電できる位置に第1の磁石を吸着する。
【0063】
支え51を、横向きに突出している柱状に形成することができる。
【0064】
支え51の端部であって、柱状の支え51の面側の端部にフランジ53-1またはフランジ53-2を設けることができる。
【0065】
支え51の柱状の側面の周長を、電子機器31に設けられているバンドであって、腕に装着するためのバンドの長さと電子機器31の長さのうちの、バンドの長手方向の長さとを加算した長さより短くすることができる。
【0066】
充電電力供給端子61および充電電力供給端子62並びに磁石63および磁石64を、支え51の上面の端部側に1列に配置することができる。
【0067】
磁石63は、支え51の上面側がN極になる。磁石64は、支え51の上面側がS極になる。磁石63および磁石64は、充電電力供給端子61および充電電力供給端子62を挟むように配置することができる。
【0068】
フレーム22は、フック21-1およびフック21-2を支持する。フック21-1の支え51は、上面が直方形状に形成されている。フック21-1の支え51は、載せられている電子機器31を支える。フック21-1の充電電力供給端子61および充電電力供給端子62は、フック21-1の支え51の上面に設けられている。フック21-1の充電電力供給端子61および充電電力供給端子62は、電子機器31の充電用端子に接した場合、充電用端子に電気的に接続して充電のための電力を供給する。フック21-1の磁石63および磁石64は、フック21-1の充電電力供給端子61および充電電力供給端子62に隣接してフック21-1の支え51の上面に設けられている。フック21-1の磁石63および磁石64は、充電用端子と充電電力供給端子61および充電電力供給端子62とが接して充電できる位置に第1の磁石を吸着する。
【0069】
フック21-2の支え51は、上面が直方形状に形成されている。フック21-2の支え51は、載せられている電子機器31を支える。フック21-2の充電電力供給端子61および充電電力供給端子62は、フック21-2の支え51の上面に設けられている。フック21-2の充電電力供給端子61および充電電力供給端子62は、電子機器31の充電用端子に接した場合、充電用端子に電気的に接続して充電のための電力を供給する。フック21-2の磁石63および磁石64は、フック21-2の充電電力供給端子61および充電電力供給端子62に隣接してフック21-2の支え51の上面に設けられている。フック21-2の磁石63および磁石64は、充電用端子と充電電力供給端子61および充電電力供給端子62とが接して充電できる位置に第1の磁石を吸着する。
【0070】
フレーム22は、フック21-1の支え51およびフック21-2の支え51を支持する。
【0071】
フレーム22を箱状に形成することができる。
【0072】
支え51に、支え51に載せられている電子機器31を充電していることを示す表示手段を設けることができる。
【0073】
充電電力供給端子61は、グランドに接続するための接続端子である。充電電力供給端子62は、所定の電圧の電源に接続するための接続端子である。
【0074】
充電電力供給端子61および充電電力供給端子62を、ピン状に形成することができる。
【0075】
また、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0076】
11 充電器, 21-1乃至21-10および21 フック, 22 フレーム, 51 支え, 52 端子接続部, 53-1および53-2 フランジ, 61および62 充電電力供給端子, 63および64 磁石, 65 ベース