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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024046425
(43)【公開日】2024-04-03
(54)【発明の名称】連結機構
(51)【国際特許分類】
   F16B 7/04 20060101AFI20240327BHJP
   F16B 7/20 20060101ALI20240327BHJP
   E04G 7/20 20060101ALI20240327BHJP
【FI】
F16B7/04 302A
F16B7/20 A
E04G7/20 A
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022151813
(22)【出願日】2022-09-22
(71)【出願人】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安居 覚
(72)【発明者】
【氏名】石若 裕子
(72)【発明者】
【氏名】利根 忠幸
(72)【発明者】
【氏名】吉田 智博
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 忠輝
【テーマコード(参考)】
3J039
【Fターム(参考)】
3J039AA01
3J039BB01
3J039FA01
3J039JA11
(57)【要約】
【課題】棒状部材と棒状部材を連結するにあたり汎用性の向上を図ること。
【解決手段】本願に係る連結機構は、第1の棒状部材と、外周に孔が形成された第2の棒状部材と、一端が第1の棒状部材に固定され、他端に第2の棒状部材の孔に挿通する凸部が形成される連結部材と、を有する。連結部材は、第1の棒状部材の端部と、第2の棒状部材の端部とが当接した状態で、凸部が第2の棒状部材の孔に挿通する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の棒状部材と、
外周に孔が形成された第2の棒状部材と、
一端が前記第1の棒状部材に固定され、他端に前記第2の棒状部材の孔に挿通する凸部が形成される連結部材と、
を有する連結機構。
【請求項2】
前記連結部材は、
前記第1の棒状部材の端部と、前記第2の棒状部材の端部とが当接した状態で、前記凸部が前記第2の棒状部材の孔に挿通する、
請求項1に記載の連結機構。
【請求項3】
前記連結部材は、
前記第1の棒状部材と前記第2の棒状部材のうち、いずれか一方の端部が他方の端部に挿入された状態で、前記凸部が前記第2の棒状部材の孔に挿通する、
請求項2に記載の連結機構。
【請求項4】
前記連結部材は、
前記第2の棒状部材の外周に沿う形状に形成され、前記第2の棒状部材に圧入されることで、前記第2の棒状部材を支持する支持部をさらに有する、
請求項1に記載の連結機構。
【請求項5】
前記第1の棒状部材と前記第2の棒状部材は管である、
請求項1に記載の連結機構。
【請求項6】
前記第1の棒状部材と前記第2の棒状部材は硬質ポリ塩化ビニル管である、
請求項5に記載の連結機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連結機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、管などの棒状部材と棒状部材を連結する技術が知られている。例えば、第1の管の端部に、周方向に延び管内側に突出する第1の係合部が設けられ、第2の管の端部が第1の管の端部内に挿入可能で、第2の管の端部に、周方向に延び管外側に突出する第2の係合部が設けられ、第2の管の端部を第1の管の端部内に挿入し、第2の係合部が第1の係合部を乗り越えると、第1の係合部と第2の係合部が係合する管連結構造が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-40391号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、連結対象となる2本の管が第1の係合部と第2の係合部をそれぞれ有する形状に制限されるため、棒状部材と棒状部材を連結するにあたり汎用性の向上を図るうえで更なる改善の余地があった。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、棒状部材と棒状部材を連結するにあたり汎用性の向上を図ることができる連結機構を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る連結機構は、第1の棒状部材と、外周に孔が形成された第2の棒状部材と、一端が前記第1の棒状部材に固定され、他端に前記第2の棒状部材の孔に挿通する凸部が形成される連結部材と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、棒状部材と棒状部材を連結するにあたり汎用性の向上を図ることができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る連結機構によって連結される前の2本の棒状部材を示す斜視図である。
図2図2は、実施形態に係る連結機構によって連結された後の2本の棒状部材を示す斜視図である。
図3図3は、実施形態に係る棒状部材の一端を示す要部斜視図である。
図4図4は、実施形態に係る棒状部材の一端を示す要部斜視図である。
図5図5は、実施形態に係る棒状部材の他端を示す要部斜視図である。
図6図6は、実施形態に係る棒状部材の他端を示す要部斜視図である。
図7図7は、実施形態に係る棒状部材の他端を示す要部斜視図である。
図8図8は、実施形態に係る棒状部材の他端を示す要部斜視図である。
図9図9は、実施形態に係る連結機構によって連結された2本の棒状部材の連結部分を示す要部斜視図である。
図10図10は、実施形態に係る連結機構によって連結された2本の棒状部材の連結部分を示す要部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る連結機構を実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る連結機構が限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
以下の実施形態に係る連結機構(連結装置とも呼ばれる)は、例えば、水中に撮影装置を設置するのに用いられる足場を組むために用いることができる。また、以下の実施形態では、棒状部材の一例として、硬質ポリ塩化ビニル管(以下、「塩ビ管」と呼ぶ)について図面を参照して説明する。なお、棒状部材は、塩ビ管に限らず、棒状であればどのような部材であってもよい。例えば、棒状部材は、管に限らず、その径に比して比較的長さの長いものであればどのような形状であってもよい。例えば、棒状部材は、中空である必要はなく、また、細長い円柱(例えば、丸棒)状、または、細長い角柱(例えば、角棒)状であってもよい。また、棒状部材の素材は、硬質ポリ塩化ビニルに限られない。例えば、棒状部材の素材は、硬質ポリ塩化ビニル以外の合成樹脂、コンクリート、または樹木であってもよい。また、棒状部材の素材は、金属であってもよい。例えば、棒状部材の素材は、鋼、ステンレス、アルミニウムまたは銅であってもよい。
【0011】
まず、図1および図2を用いて、実施形態に係る連結機構の概要を説明する。図1は、実施形態に係る連結機構によって連結される前の2本の棒状部材を示す斜視図である。図1では、2本の棒状部材として、棒状部材100と棒状部材200を示す。棒状部材100と棒状部材200は、同一の構造を有する。以下では、実施形態に係る連結機構を棒状部材100と棒状部材200とを有する連結装置に適用する例を示す。
【0012】
図1に示すように、棒状部材100は、細長い管状の棒部110を有する。また、棒状部材100は、棒部110の一端に第1継手120を有する。第1継手120は、棒状部材と棒状部材を連結し延長するために用いられる管状の部材である。第1継手120の内径は、棒部110の外径と一致するように形成され、第1継手120の管に棒部110を挿入することにより、棒部110の一端に第1継手120を装着する。
【0013】
また、棒状部材100の外周には貫通孔が形成される。具体的には、棒状部材100には、第1継手120の管と棒部110の管を貫通する孔が形成される。より具体的には、棒状部材100には、棒部110の両端のうち、第1継手120が設けられた側の端の外周に貫通孔が形成される。また、第1継手120に棒部110が挿入された状態で棒部110に形成された貫通孔と対向する第1継手120の位置に貫通孔が形成される。言い換えると、第1継手120に棒部110が挿入された状態で、棒部110に形成された貫通孔と、第1継手120に形成された貫通孔とが重なる位置になるようにそれぞれの貫通孔が形成される。また、棒部110に形成された貫通孔の中心の位置は、第1継手120に形成された貫通孔の中心の位置と一致するように形成される。また、棒部110に形成された貫通孔の大きさは、第1継手120に形成された貫通孔の大きさと一致するように形成される。
【0014】
また、棒状部材100は、棒部110の他端に第2継手130を有する。棒部110の他端とは、棒部110の両端のうち、第1継手120が設けられた側の端と反対側の端を指す。第2継手130は、棒状部材と棒状部材を連結し延長するために用いられる管状の部材である。図1では、第2継手130は、長手方向の管の中央側面にもう一つ管が形成されたT字型である場合を示す。第2継手130の内径は、棒部110の外径と一致するように形成され、第2継手130の長手方向の管に棒部110を挿入することにより、棒部110の他端に第2継手130を装着する。
【0015】
また、棒状部材100は、棒部110の他端に連結部材140を有する。棒部110の他端とは、棒部110の両端のうち、第1継手120が設けられた側の端と反対側の端を指す。つまり、連結部材140は、棒部110の両端のうち、第2継手130が設けられた側と同じ側の端に設けられる。連結部材140は、一端が棒状部材100に固定され、他端に他の棒状部材(図示略)の孔に挿通する凸部が形成される。
【0016】
棒状部材200は、棒部210と、第1継手220と、第2継手230と、連結部材240とを有する。上述した通り、棒状部材100と棒状部材200は、同一の構造を有し、棒部210は棒部110に対応し、第1継手220は第1継手120に対応し、第2継手230は第2継手130に対応し、連結部材240は連結部材140に対応する。
【0017】
図2は、実施形態に係る連結機構によって連結された後の2本の棒状部材を示す斜視図である。図2では、図1に示す棒状部材100の第1継手120が設けられた側の端が、棒状部材200の第2継手230が設けられた側の端に挿通され、連結部材240によって棒状部材100と棒状部材200とが固定される様子を示す。すなわち、連結部材240は、棒状部材100の端部が棒状部材200の端部に挿入された状態で、連結部材240に形成された凸部が棒状部材100の孔に挿通する。
【0018】
図1および図2を用いて説明したように、実施形態に係る連結機構は、第1の棒状部材(図1および図2では、棒状部材200)と、外周に孔が形成された第2の棒状部材(図1および図2では、棒状部材100)と、一端が第1の棒状部材に固定され、他端に第2の棒状部材の孔に挿通する凸部が形成される連結部材(図1および図2では、連結部材240)と、を有する。このように、実施形態に係る連結機構は、一方の棒状部材に対しては、外周に孔を形成する簡単な加工を施すことにより、また、他方の棒状部材に対しては、連結部材を取り付けることにより、一方の棒状部材と他方の棒状部材を連結することができる。これにより、実施形態に係る連結機構は、例えば、連結対象となる2本の管に対して、あらかじめ係合部を設けるといった特殊な加工を施すことなく、一方の棒状部材と他方の棒状部材を連結することができる。例えば、管の外周に係合部を設けるためには、金属板を成形(一体加工)する必要がある。すなわち、実施形態に係る連結機構は、一般的な形状の棒状部材と棒状部材を容易に連結することができる。したがって、連結機構は、棒状部材と棒状部材を連結するにあたり汎用性の向上を図ることができる。
【0019】
次に、図3図10を用いて、実施形態に係る連結機構の詳細を説明する。図3および図4は、実施形態に係る棒状部材の一端を示す要部斜視図である。図3は、図1で説明した連結機構によって連結される前の棒状部材100の第1継手120が設けられた側の端を示す要部斜視図である。
【0020】
図3に示すように、棒状部材100は、第1継手120が設けられた側の棒部110の端に連続する差込口111を有する。差込口111は、棒部110の長手方向に棒部110の端部に向かうにつれて径を狭める管状を有する。差込口111の径の中心は、棒部110の径の中心と一致するように形成される。差込口111は、棒状部材200の第2継手230に挿通される。このように、実施形態に係る連結機構は、棒状部材100の差込口111が棒状部材200の第2継手230に挿通されることにより、棒状部材100の径方向が棒状部材200の径方向に対して固定される。
【0021】
また、第1継手120は、第1継手120が設けられた側の棒部110の端から棒部110の長手方向に第1の距離だけ離間した位置に設けられる。棒部110のうち、第1継手120が設けられた側の棒部110の端から棒部110の長手方向に第1の距離までの長さに相当する部分(以下、「棒部110のうち第1の距離に相当する部分」ともいう)は、差込口111とともに棒状部材200の第2継手230に挿通される。具体的には、差込口111および棒部110のうち第1の距離に相当する部分は、第1継手120の管の断面121と第2継手230の管の断面232(図6参照)とが当接するように、棒状部材200の第2継手230に挿通される。このように、実施形態に係る連結機構は、第1継手120の管の断面121と第2継手230の管の断面232(図6参照)とが当接するように、差込口111および棒部110のうち第1の距離に相当する部分が棒状部材200の第2継手230に挿通されることにより、棒状部材100の径方向が棒状部材200の径方向に対して固定される。
【0022】
また、棒状部材100の外周には一対の孔112および孔113(図示略)が形成される。具体的には、孔112および孔113は、棒部110の外周に形成される。また、孔112および孔113は、棒部110の管の肉厚を径方向に貫通するように形成される。すなわち、孔112および孔113は、棒部110の断面視において円形状の中心に対して対称の位置に形成される。また、孔112および孔113は、第1継手120が設けられた側の棒部110の端から棒部110の長手方向に第2の距離だけ離間した位置に設けられる。ここで、第2の距離は、第1の距離と第1継手120の長さを合計した距離よりも長い距離である。
【0023】
また、第1継手120の外周には一対の孔123(図示略)および孔124(図示略)が形成される。具体的には、孔123および孔124は、第1継手120の管の肉厚を径方向に貫通するように形成される。すなわち、孔123および孔124は、第1継手120の断面視において円形状の中心に対して対称の位置に形成される。また、孔123および孔124は、第1継手120の両端のうち、棒部110の孔112および孔113から近い方の端の外周に形成される。
【0024】
また、第1継手120によって覆われた棒部110の外周には一対の孔114(図示略)および孔115(図示略)が形成される。具体的には、孔114および孔115は、棒部110の管の肉厚を径方向に貫通するように形成される。すなわち、孔114および孔115は、棒部110の断面視において円形状の中心に対して対称の位置に形成される。また、第1継手120に棒部110が挿入された状態で第1継手120に形成された孔123および孔124とそれぞれ対向する棒部110の位置に孔114および孔115がそれぞれ形成される。言い換えると、第1継手120に棒部110が挿入された状態で、第1継手120に形成された孔123および孔124と、棒部110に形成された孔114および孔115とがそれぞれ重なる位置になるようにそれぞれの孔が形成される。また、孔114および孔115の中心の位置は、棒部110の外周を覆う第1継手120の孔123および孔124の中心の位置とそれぞれ一致するように形成される。また、孔114および孔115の大きさは、孔123および孔124の大きさと一致するように形成される。
【0025】
また、結束バンド150は、孔112、孔113、孔123、孔114、孔115および孔124を全て通るように挿通された状態で結束される。これにより、第1継手120の両端のうち、棒部110の孔112および孔113から近い方の端は、棒部110に固定される。
【0026】
また、第1継手120の外周には一対の孔125(図示略)および孔126(図示略)が形成される。具体的には、孔125および孔126は、第1継手120の管の肉厚を径方向に貫通するように形成される。すなわち、孔125および孔126は、第1継手120の断面視において円形状の中心に対して対称の位置に形成される。また、孔125および孔126は、第1継手120の両端のうち、棒部110の孔112および孔113から遠い方の端の外周に形成される。すなわち、孔125および孔126は、第1継手120の両端のうち、孔123および孔124が形成されたのと反対側の端の外周に形成される。
【0027】
また、第1継手120によって覆われた棒部110の外周には一対の孔116(図示略)および孔117(図示略)が形成される。具体的には、孔116および孔117は、棒部110の管の肉厚を径方向に貫通するように形成される。すなわち、孔116および孔117は、棒部110の断面視において円形状の中心に対して対称の位置に形成される。また、第1継手120に棒部110が挿入された状態で第1継手120に形成された孔125および孔126とそれぞれ対向する棒部110の位置に孔116および孔117がそれぞれ形成される。言い換えると、第1継手120に棒部110が挿入された状態で、第1継手120に形成された孔125および孔126と、棒部110に形成された孔116および孔117とがそれぞれ重なる位置になるようにそれぞれの孔が形成される。また、孔116および孔117の中心の位置は、棒部110の外周を覆う第1継手120の孔125および孔126の中心の位置とそれぞれ一致するように形成される。また、孔116および孔117の大きさは、孔125および孔126の大きさと一致するように形成される。
【0028】
また、結束バンド160は、孔125、孔117、孔116および孔126を全て通るように挿通された状態で結束される。これにより、第1継手120の両端のうち、棒部110の孔112および孔113から遠い方の端も、棒部110に固定される。
【0029】
図4は、図3に示す棒状部材100の第1継手120が設けられた側の棒部110の端を図3の奥側から見た要部斜視図である。図4に示すように、第1継手120の外周には孔122が形成される。孔122は、第1継手120の管の肉厚を径方向に貫通するように形成される。また、孔122は、第1継手120の管の径方向の反対側の肉厚を貫通しないように形成される。また、孔122は、第1継手120の外周のうち、第1継手120の中央部分(すなわち、第1継手120の長さを略2等分する位置)に形成される。また、孔122は、第1継手120の外周のうち、孔123および孔124の中心を通る直線と直交する第1継手120の径方向に形成される。また、孔122には、連結部材240に形成された凸部245(図5および図6参照)が挿通される。また、孔122の直径は、凸部245が挿通可能なように、凸部245の直径と略同一に形成される。
【0030】
また、第1継手120によって覆われた棒部110の外周には孔118(図示略)が形成される。具体的には、孔118の中心の位置は、棒部110の外周を覆う第1継手120の孔122の中心の位置と一致するように形成される。また、孔118の大きさは、孔122の大きさと一致するように形成される。また、孔118は、棒部110の管の肉厚を径方向に貫通するように形成される。また、孔118は、棒部110の管の径方向の反対側の肉厚を貫通しないように形成される。また、孔118は、棒部110の外周のうち、第1継手120によって覆われた棒部110の中央部分(すなわち、第1継手120の長さを略2等分する位置)に形成される。また、孔118は、棒部110の外周のうち、孔114および孔115の中心を通る直線と直交する棒部110の径方向に形成される。また、孔118には、連結部材240に形成された凸部245(図5および図6参照)が挿通される。また、孔118の直径は、凸部245が挿通可能なように、凸部245の直径と略同一に形成される。
【0031】
図5図8は、実施形態に係る棒状部材の他端を示す要部斜視図である。図5は、図1で説明した連結機構によって連結される前の棒状部材200の第2継手230および連結部材240が設けられた側の端を示す要部斜視図である。
【0032】
図5に示すように、第2継手230は、第2継手230が設けられた側の棒部210の端から棒部210の長手方向に第3の距離だけ棒部210を第2継手230の長手方向の管に挿入した位置に設けられる。
【0033】
また、棒部210の外周には一対の孔211および孔212(図示略)が形成される。具体的には、孔211および孔212は、棒部210の管の肉厚を径方向に貫通するように形成される。すなわち、孔211および孔212は、棒部210の断面視において円形状の中心に対して対称の位置に形成される。また、孔211および孔212は、第2継手230が設けられた側の棒部210の端から棒部210の長手方向に第4の距離だけ離間した位置に設けられる。ここで、第4の距離は、第3の距離よりも長い距離である。
【0034】
また、第2継手230の外周には一対の孔231および孔233(図示略)が形成される。具体的には、孔231および孔233は、第2継手230の管の肉厚を径方向に貫通するように形成される。すなわち、孔231および孔233は、第2継手230の断面視において円形状の中心に対して対称の位置に形成される。また、孔231および孔233は、第2継手230の長手方向の両端のうち、棒部210の孔211および孔212から近い方の端の外周に形成される。
【0035】
また、第2継手230によって覆われた棒部210の外周には一対の孔213(図示略)および孔214(図示略)が形成される。具体的には、孔213および孔214は、棒部210の管の肉厚を径方向に貫通するように形成される。すなわち、孔213および孔214は、棒部210の断面視において円形状の中心に対して対称の位置に形成される。また、第2継手230の長手方向の管に棒部210が挿入された状態で第2継手230に形成された孔231および孔233とそれぞれ対向する棒部210の位置に孔213および孔214がそれぞれ形成される。言い換えると、第2継手230の長手方向の管に棒部210が挿入された状態で、第2継手230に形成された孔231および孔233と、棒部210に形成された孔213および孔214とがそれぞれ重なる位置になるようにそれぞれの孔が形成される。また、孔213および孔214の中心の位置は、棒部210の外周を覆う第2継手230の孔231および孔233の中心の位置とそれぞれ一致するように形成される。また、孔213および孔214の大きさは、孔231および孔233の大きさと一致するように形成される。
【0036】
また、結束バンド250は、孔211、孔212、孔233、孔214、孔213および孔231を全て通るように挿通された状態で結束される。これにより、第2継手230の両端のうち、棒部210の孔211および孔212から近い方の端は、棒部210に固定される。
【0037】
また、連結部材240は、薄い板状の板状部材241を有する。具体的には、板状部材241の長手方向の一端は、第2継手230の外周に固定される。また、板状部材241の長手方向の他端には、支持部242が固定される。板状部材241は、変形可能である。すなわち、板状部材241は、一端側が固定された状態で、他端側が湾曲可能である。
【0038】
また、板状部材241は、第2継手230の外周のうち、孔231および孔233の中心を通る直線と直交する第2継手230の径方向の位置に固定される。また、板状部材241は、孔231および孔233の中心を通る直線と直交する第2継手230の径方向と板状部材241の法線方向とが一致するように固定される。例えば、板状部材241は、ポリプロピレンの板である。なお、板状部材241は、ポリプロピレンに限らず、引張強度、衝撃強度、圧縮強度といった機械的強度に優れた素材であれば、どのような素材であってもよい。例えば、板状部材241は、ポリプロピレン以外の合成樹脂であってもよい。
【0039】
また、連結部材240は、棒状部材100の第1継手120の外周に沿う形状に形成され、棒状部材100の第1継手120に圧入されることで、棒状部材100を支持する支持部242をさらに有する。また、支持部242は、棒状部材100の第1継手120の外周に沿う形状に形成された把持部244と、把持部244に連続する板状の押込部243を有する。具体的には、板状部材241の長手方向の両端のうち、第2継手230の外周に固定された方の端と反対側の端は、支持部242に固定される。より具体的には、板状部材241の長手方向の両端のうち、第2継手230の外周に固定された方の端と反対側の端の面と押込部243の面は、相互に固定される。また、支持部242は、把持部244の長手方向の中心軸と棒状部材200の長手方向の中心軸が一致するように板状部材241に固定される。
【0040】
また、連結部材240は、棒状部材100の孔122および孔118に挿通する凸部245が形成される。具体的には、凸部245は、把持部244の径方向に突出するように把持部244の中央部に形成される。より具体的には、凸部245は、板状部材241に形成された孔2411(図示略)と支持部242に形成された孔247(図示略)を貫通するように板状部材241側から挿通されたボルトのねじ部である。
【0041】
図6は、図5に示す棒状部材200の第2継手230および連結部材240が設けられた側の端を支持部242の側から見た要部斜視図である。図6に示すように、支持部242は、第2継手230が設けられた側の棒部210の端から棒部210の長手方向に第5の距離だけ離間した位置に設けられる。
【0042】
また、連結部材240は、図3および図4に示す第1継手120の管の断面121と図6に示す第2継手230の管の断面232とが当接した状態で、凸部245が図4に示す孔122および孔118に挿通する。
【0043】
図3図6を用いて説明したように、実施形態に係る連結部材(図5および図6では、連結部材240)は、第1の棒状部材の端部(図6では、断面232)と、第2の棒状部材の端部(図3および図4では、断面121)とが当接した状態で、凸部(図5および図6では、凸部245)が第2の棒状部材の孔(図4では、孔122)に挿通する。このように、実施形態に係る連結機構は、連結対象となる2本の棒状部材同士が当接した状態で一方の棒状部材に固定された凸部を他方の棒状部材の孔に挿通することにより、他方の棒状部材の径方向を一方の棒状部材の径方向に対して固定することができる。すなわち、実施形態に係る連結機構は、連結対象となる2本の棒状部材の径方向を相互に固定することができる。
【0044】
また、実施形態に係る連結部材(図5および図6では、連結部材240)は、第1の棒状部材(図5および図6では、棒状部材200)と第2の棒状部材(図3および図4では、棒状部材100)のうち、いずれか一方の端部(図3図6では、差込口111および棒部110のうち第1の距離に相当する部分)が他方の端部(図3図6では、第2継手230)に挿入された状態で、凸部(図5および図6では、凸部245)が第2の棒状部材の孔(図4では、孔122)に挿通する。このように、実施形態に係る連結機構は、連結対象となる2本の棒状部材のうち一方の端部が他方の端部に挿入された状態で一方の棒状部材に固定された凸部を他方の棒状部材の孔に挿通することにより、他方の棒状部材の径方向を一方の棒状部材の径方向に対して固定することができる。すなわち、実施形態に係る連結機構は、連結対象となる2本の棒状部材の径方向を相互に固定することができる。
【0045】
また、実施形態に係る連結部材(図5および図6では、連結部材240)は、第2の棒状部材(図3および図4では、棒状部材100)の外周に沿う形状に形成され、第2の棒状部材に圧入されることで、第2の棒状部材を支持する支持部(図5および図6では、支持部242)をさらに有する。このように、実施形態に係る連結機構は、支持部を第2の棒状部材に圧入することにより、第1の棒状部材の長手方向を第2の棒状部材の長手方向に対して固定することができる。すなわち、実施形態に係る連結機構は、連結対象となる2本の棒状部材の長手方向を相互に固定することができる。言い換えると、実施形態に係る連結機構は、連結対象となる2本の棒状部材の軸が一致した状態に固定することができる。
【0046】
図7は、図6に示す棒状部材200の第2継手230および連結部材240が設けられた側の端を図6の奥側から見た要部斜視図である。図8は、図7に示す棒状部材200の第2継手230および連結部材240が設けられた側の端の裏側をさらに別の角度から見た要部斜視図である。
【0047】
図7および図8に示すように、板状部材241の長手方向の両端のうち、第2継手230の外周に固定された方の端と反対側の端には孔2411(図示略)が形成される。孔2411は、板状部材241の肉厚を貫通するように形成される。また、支持部242には、押込部243の肉厚および把持部244の肉厚を貫通する孔247(図示略)が形成される。孔247は、押込部243の面の中央の位置に形成される。また、図7および図8では、板状部材241に形成された孔2411(図示略)と支持部242に形成された孔247(図示略)を貫通するように板状部材241側から挿通されたボルトの頭部246を示す。これにより、板状部材241の長手方向の両端のうち、第2継手230の外周に固定された方の端と反対側の端は、支持部242に固定される。
【0048】
また、板状部材241の長手方向の両端のうち、第2継手230の外周に固定された方の端には板状部材241の長手方向に並ぶ2つの孔2412および孔2413(図示略)が形成される。孔2412は、孔2411から板状部材241の長手方向に第6の距離だけ離間した位置に形成される。孔2413は、孔2412から板状部材241の長手方向に第7の距離だけ離間した位置に形成される。孔2412および孔2413は、板状部材241の肉厚を貫通するように形成される。また、第2継手230の外周には、孔2412および孔2413とそれぞれ対応する位置に孔235(図示略)および孔236(図示略)が形成される。また、結束バンド260は、孔2412、孔235、孔236および孔2413を全て通るように挿通された状態で結束される。これにより、板状部材241の長手方向の両端のうち、支持部242に固定された方の端と反対側の端は、第2継手230の外周に固定される。
【0049】
また、板状部材241の長手方向の両端のうち、第2継手230の外周に固定された方の端には板状部材241の短手方向に並ぶ2つの孔2414(図示略)および孔2415(図示略)が形成される。孔2414は、孔2413から板状部材241の長手方向に第8の距離だけ離間した位置に形成される。孔2414および孔2415は、板状部材241の肉厚を貫通するように形成される。また、第2継手230の外周には、孔2414および孔2415とそれぞれ対応する位置に孔238(図示略)および孔237(図示略)が形成される。また、結束バンド270は、孔2414、孔238、孔237および孔2415を全て通るように挿通された状態で結束される。これにより、板状部材241の長手方向の両端のうち、支持部242に固定された方の端と反対側の端は、第2継手230の外周に固定される。
【0050】
次に、図9図10を用いて、実施形態に係る連結機構によって連結された2本の棒状部材の連結部分の構造について説明する。図9図10は、実施形態に係る連結機構によって連結された2本の棒状部材の連結部分を示す要部斜視図である。図9図10は、図2で説明した実施形態に係る連結機構によって連結された後の2本の棒状部材の連結部分を示す要部斜視図である。
【0051】
図9および図10では、連結部材240により、棒状部材200の端部(図6に示した断面232)と、棒状部材100の端部(図3および図4に示した断面121)とが当接した状態で、棒状部材100と棒状部材200とが連結される様子を示す。また、連結部材240により、棒状部材100の端部(図3および図4に示した差込口111および棒部110のうち第1の距離に相当する部分)が棒状部材200の端部(図5および図6に示した第2継手230)に挿入された状態、かつ、棒状部材200の凸部(図5および図6に示した凸部245)が棒状部材100の孔(図4では、孔122)に挿通した状態で、棒状部材100と棒状部材200とが連結される様子を示す。
【0052】
また、図9および図10では、把持部244が第1継手120の管を把持し、棒状部材200の凸部(図5および図6に示した凸部245)が棒状部材100の孔(図4では、孔122)に挿通される。このように、支持部242が棒状部材100を把持し、棒状部材200の凸部が棒状部材100の孔に挿通される。これにより、実施形態に係る連結機構は、棒状部材100の長手方向を棒状部材200の長手方向に対して固定することができる。すなわち、実施形態に係る連結機構は、連結対象となる2本の棒状部材の長手方向を相互に固定することができる。言い換えると、実施形態に係る連結機構は、連結対象となる2本の棒状部材の軸が一致した状態に固定することができる。
【0053】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することができることが可能である。
【符号の説明】
【0054】
100 棒状部材
110 棒部
120 第1継手
130 第2継手
140 連結部材
200 棒状部材
210 棒部
220 第1継手
230 第2継手
240 連結部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10