(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024046560
(43)【公開日】2024-04-03
(54)【発明の名称】紙製ペーパーファスナー
(51)【国際特許分類】
B42F 13/06 20060101AFI20240327BHJP
【FI】
B42F13/06 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022163541
(22)【出願日】2022-09-22
(71)【出願人】
【識別番号】592113740
【氏名又は名称】アオトプラス株式会社
(72)【発明者】
【氏名】上中 順一朗
【テーマコード(参考)】
2C017
【Fターム(参考)】
2C017UB05
(57)【要約】
【課題】 昨今、国際的に環境配慮、脱プラスチックの流れが加速している。しかし、ペーパーファスナーにおいては、環境配慮や脱プラスチックへの対応が進んでおらず、時流にそぐわない状況にある。
【解決手段】 ペーパーファスナーの素材として紙を用いることにより、上記課題の解決と持続可能な社会の実現が期待できる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペーパーファスナーの素材に副素材を使用せず、単一の紙のみを用いて製造を行う製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載のペーパーファスナーにおいて、2穴が開いた書類や伝票を束ねる枚数の調整を可能とする形状。
【請求項3】
請求項1に記載のペーパーファスナーを使用して、書類や伝票を綴じた際に、綴じ紐や2穴用バインダーなど干渉せずに使用できる形状。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、既存の金属製や合成樹脂製ペーパーファスナーとは異なる素材・技術を使用したものである。
【背景技術】
【0002】
昨今、国際的にも環境配慮・脱プラスチックの動きが加速しており、多くの製品が脱プラスチックに移行しつつある。
【0003】
しかし、ペーパーファスナーに関しては未だに多くの製品が合成樹脂製・金属製のため、環境配慮や脱プラスチックに対して十分な対応が取られているとは言えない。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
既存技術では、バイオプラスチックの使用は可能だが、プラスチック成分を使用している為、完全な生分解性があるとは限らず脱プラスチックの達成とは言い難い。
【0005】
脱プラスチックを実現する為、既存技術とは異なる製法・素材を用いて、ペーパーファスナーを製造する必要がある。
【0006】
また、不要となった書類・伝票を廃棄する際、従来の合成樹脂製や金属製のペーパーファスナーでは、不要となったペーパーファスナーの取り外しや分別を行う必要があり、作業効率を著しく低下させている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
環境配慮・脱プラスチックを実現するために、この発明では素材に紙を使用した。その使用理由は、環境配慮に適性がある事、リサイクルが可能な事、再生紙の使用が可能であることである。
【0008】
紙は主な原料として木材チップである。木材チップは、主に植林された間伐材や製材に使用された残材を使用する為、プラスチックは使用していない。また、銘柄によっては古紙の使用や、国際的に森林管理を担う森林管理協議会(FSC)の認可品の使用も可能である為、環境配慮に関しても高い適性がある。
【発明の効果】
【0009】
紙製ペーパーファスナーを使用することによって、プラスチック使用量の削減、持続可能な社会の実現にも寄与する。
【0010】
また、紙製ペーパーファスナーは製造設備、特に技術面費用面のハードルが低く、加工にかかる手間やコストの削減ができる。
【0011】
紙製ペーパーファスナーは素材に紙のみ使用している為、紙製ペーパーファスナーで綴じた書類・伝票等を破棄する際に、分別が不要となり、書類・伝票等を綴じたまま破棄またはシュレッダーによる細断が可能であり、書類・伝票等の整理作業の効率化にも寄与する。
【0012】
また、本発明の紙製ペーパーファスナーは、本体スリット部を内側に折り込むことにより、本発明品で綴じた書類・伝票をさらに別の綴じ紐や二穴用バインダーで綴じる事が出来るため、同じ保管道具の中で書類・伝票を大・中・小分類と細かに書類・伝票を再整理することが出来き、整理・保管作業の効率化に寄与する。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1から
図6は本発明に係る実施例を示す。
図1において、紙製ペーパーファスナーの両端に凸型の切り込み4と、ミシン目5、筋押し3を
図4の様に指で折り曲げることにより、書類の穴に本発明品を差し込む際の作業性と使用時の書類の脱落防止を実現している。
【0014】
また、紙製ペーパーファスナーは
図3の様に筋押し3と折り点7を乙型に折ることにより、切り込み4の長さの分だけ書類を束ねる枚数を増やすことが可能であり、同時に少ない枚数でも本発明品に遊びが出ないよう調整する役割を担っている。
【0015】
紙製ペーパーファスナーの両端(3,4,5)には、もう一つ役割があり、書類等6を綴じた後、
図5または
図6の様にパンチ穴Pを起点に両端(3,4,5)を向かい合うように内側に折り畳むことにより、本発明品を使用し綴じた書類等を束ね紐や二穴バインダーに干渉する事無く、同時に使用する事が可能である。
【0016】
また、
図1の全体図のように本発明品は、1枚の紙を加工しており、副素材の使用や複雑な機構を持たない為、加工の簡易化とコストの削減を両立している。
【符号の説明】
【0017】
1・・・紙製ペーパーファスナー本体側面
2・・・紙製ペーパーファスナー本体上面
3・・・筋押し
4・・・スリット
5・・・ミシン目
6・・・書類
7・・・書類側面(書類の厚み・枚数を表現)
P・・・パンチ穴
【図面の簡単な説明】
【0018】